JP2005068554A - 薄膜の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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和義 本田
Yoshiyuki Okazaki
禎之 岡崎
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毅一郎 大石
Makoto Takahashi
誠 高橋
より子 ▲高▼井
Yoriko Takai
Hiroshi Higuchi
洋 樋口
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Abstract

【課題】 結晶性に優れた薄膜を得ることが可能な製造方法と製造装置を提供する。
【解決手段】 蒸発源2a,2bからの蒸発粒子3はマスク4の開口4aを通過した後、基板5に付着して基板5上に薄膜6を形成する。マスク4の開口4aの周辺にプラズマ8を付与し、かつコイル9によりマスク4の開口4a内を通過する磁束を発生させてプラズマ8中の電子を基板5の成膜面に誘導する。
【選択図】 図1

Description

本発明は薄膜の製造方法及び製造装置に関する。
薄膜技術によるデバイスの小形高性能化は、集積半導体を微細薄膜加工技術の極みとして広範に及んでおり、年々その波及分野は拡大する一方である。デバイスにおける薄膜技術の導入は単にデバイス体積の劇的な減少を約束するだけではなく、新たな材料特性の一側面を顕在化することによって、デバイス特性の飛躍的な向上を期待させる。その一方で材料特性を制御する為のプロセス技術に対する要求も多岐にわたっており、様々なアプローチがなされている。
一方、リチウムイオン2次電池は負極集電体、負極活物質、電解質、セパレーター、正極活物質、正極集電体を主な構成要素とし、移動体通信機器や各種AV機器のエネルギー源として大きな役割を果たしている。機器の小型化高性能化とあいまってリチウムイオン2次電池の薄型化、高エネルギー密度化が進められている。例えば、集電体と活物質を薄型にし、電解質として固体電解質を用いることにより、薄型で高エネルギー密度を実現でき、セパレーターも不要になることが期待されている。エネルギー素子分野における薄膜技術の展開は一般電子部品に比べて遅れを生じてはいるが、材料技術やプロセス技術の進捗により大幅な技術革新が期待されている。
薄膜材料特性の制御項目の代表的なものの一つとして結晶性があり、これに関して様々な工夫がなされてきた。
リチウムイオン2次電池を薄膜技術を用いて実現するにはLiの出入が可能な正極活物質層の薄膜結晶化が必要である。これに対する一般的な手法としてLiCoO2等からなる正極をスパッタ法などで形成後、例えば800℃で数時間加熱するアニール処理法が検討されている。しかしながら長時間のアニール処理はプロセスの効率を低下させ、また、アニール温度に耐える基板の採用が必須になるなどの制約があるため、アニール処理を用いないプロセス技術が工業的には重要である。
特許文献1には、固体電解質層上に電極活物質層を気相製膜法により形成するに際して、電極活物質層を構成する原子またはイオンまたはクラスターに電極活物質層の組成又は堆積速度により予め定めた強度を持つエネルギーを照射し、且つ、固体電解質層の温度を固体電解質層の組成により予め定めた温度範囲に維持しながら電極活物質層を形成する電気化学素子の製造方法が記載されている。これにより、電極活物質層の形成後にアニール処理をする必要がなくなり、熱的耐性の弱い固体電解質層の上に結晶質の電極活物質層を形成することができる。
ところが、特許文献1の方法では、エネルギー照射を効率よく行うことが重要である。エネルギー照射源として例えばプラズマを考えるとき、特定の領域にプラズマを制御し集束させることが有効である。
その方法として、例えば特許文献2には、基板電極とターゲツト電極とを対向させ、これらに略垂直な磁場を形成しながらスパッタリングを行う方法が開示されている。これによれば、プラズマが磁場の作用で集束され、強いプラズマとなるので、導入されたArガスから多くのArイオンを発生させることができる。従って、基板電極に印加する負電位が弱くても多くのArイオンを基板に導入できる。従って、基板に形成された微細なパターンを有するLSI素子にダメージを与えることなく平坦でステツプカバレージの良い薄膜を形成することが出来る。
また、特許文献3には、以下のイオンビームスパッタ法が開示されている。イオン源とこれに連続する成膜室とを排気した後、イオン源にArガスを供給する。イオン源内のフイラメントに通電して熱電子を出させながら、フイラメントと容器壁間に直流電流を印加すると放電が生じ、イオン源内にプラズマが生成される。イオン源と成膜室との間の引出し電極に電圧を付与することによりプラズマ中のイオンビームを成膜室内に導入し、ターゲツトに照射させる。このとき発生するスパッタ粒子が基板に堆積する。その際、ソレノイドコイルによって基板にイオンビームの進行方向とほぼ平行な磁界を印加しつつ、モータによって基板を回転させる。以上により、膜厚及び組成の均一性と磁気異方性とに優れた磁性膜が得られる。
国際公開第03/021706号パンフレット 特開昭60−136230号公報 特開昭63−307272号公報
しかしながら、上記の特許文献2では、磁場により基板に衝突するArイオンを制御しており、Arイオンの衝突により基板に形成された薄膜の結晶構造が破壊される可能性がある。また、特許文献3では、磁場によりターゲットに衝突するArイオンを制御しており、プラズマエネルギーの薄膜の結晶性に対する作用はあまり期待できない。
本発明は、上記の従来のプラズマエネルギー照射法の問題を解決し、結晶性に優れた薄膜を得ることが可能な製造方法と製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、本発明の薄膜の製造方法は、乾式成膜法によりソースから発生した原子、分子、又はクラスターをマスク開口内を通過させた後、基板に付着させて、前記基板上に薄膜を形成する薄膜の製造方法であって、前記マスク開口の周辺にプラズマを付与し、かつ前記マスク開口内を通過する磁束によって前記プラズマ中の電子を前記基板の成膜面に誘導することを特徴とする。
また、本発明の薄膜の製造装置は、基板に原子、分子、又はクラスターを付着させて前記基板上に薄膜を形成するための薄膜の製造装置であって、前記原子、前記分子、又は前記クラスターを発生させるソースと、前記ソースと前記基板との間に配された、開口を有するマスクと、前記開口の周辺にプラズマを付与するプラズマ源と、前記開口の周囲に巻回された磁場発生用のコイルとを備えることを特徴とする。
本発明の薄膜の製造方法及び製造装置によれば、結晶性に優れた薄膜を効率よく得ることが出来る。また、本発明の薄膜の製造装置は、本発明の薄膜の製造方法を容易に実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施の形態を示しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る薄膜の製造方法と製造装置について説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。
真空槽1中で蒸発源(ソース)2a,2bから蒸発した蒸発粒子(原子、分子、又はクラスター)3はマスク4の開口4aを通過して基板5に付着し薄膜6を形成する。基板5にあらかじめ別の薄膜などを形成しておくことにより多層薄膜構造を得ることが出来る。1aは真空槽1内を所定の真空度に維持するための排気ポンプである。
プラズマ源7からのプラズマ流8が開口4aの周辺に導入され、蒸発源2a,2bから蒸発する蒸発粒子3にエネルギーが付与される。プラズマ源7により発生したプラズマ流8の電子はエネルギー付与粒子として作用する。マスク4の開口4a周辺に巻回配置されたコイル9に電源16より電圧を印加して磁場を発生することにより、プラズマ中の電子を磁力線に沿ってマスク4の開口4a内に誘引することが出来る。これによって、真空槽1の広範な領域に拡散するプラズマの電子をマスク4の開口4aに集束することが出来るので、薄膜の成膜領域にエネルギーが集中して、結晶性の薄膜が得られやすい。
磁束を発生させるコイル9が開口4aの周縁に沿って巻回されているので、制限された空間内で効率よく電子を開口4a内に誘導することができる。
プラズマ源7、蒸発源2a,2b、基板5の位置関係は図1に限定されるものではなく、プロセス設備の個々の事情により変更することが可能である。
コイル9に印加する電圧はその極性によって磁力線の向きが逆転するので、注意が必要である。これを応用して、印加する電圧の大きさや極性を成膜途中で変化させることにより、薄膜の結晶性を厚さ方向に変化させて、結晶性の高い膜と低い膜を交互に堆積させたり、結晶膜と非晶膜との周期構造を得ることも可能である。
図1では、異なる材料を同時に蒸着させるために2つの蒸発源2a,2bを用いているが、形成しようとする薄膜に応じて蒸発源の数は1又は3以上に変更可能であることは言うまでもない。
図1では、蒸着法により薄膜を形成する例を示したが、本発明における薄膜の成膜法は、これに限定されず、乾式成膜法であればよい。乾式成膜法とは、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法を含む。これらの中では、真空蒸着法、スパッタリング法が好ましく、真空蒸着法がより好ましい。所望する比較的良質な薄膜を生産性よく得ることができるからである。真空蒸着法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、レーザ加熱蒸着法などを含む。
[実施例1]
実施の形態1に対応する実施例を示す。図1に示す製造装置を用い、蒸発源2a,2bからそれぞれリチウムとコバルトを蒸発させて酸素雰囲気でプラズマ源7による電子照射を行いながら基板5にこれらを付着させた。ステンレスよりなる基板5への膜の堆積速度を0.2μm/分,1μm/分,5μm/分の3通りに変えて、膜厚2μmの薄膜を形成した。プラズマ源7からの電子照射の総量は5Aとした。マスク4に50mm角の開口4aを設け、開口4aの周縁に沿って、ほぼこれに近接して巻回したコイル9に電圧を印加し、電子流を集束させた。コイル9の巻き数と電流の積として0〜500アンペアターンの起磁力を生成させた。
作成した薄膜についてX線回折を行い、結晶性の比較を行った。X線回折は加速電圧40kVで得られたCuのKα線を用い、通常の2θ―θスキャンにより行った。結晶性の指標として、2θ=19deg付近のピーク強度で相対比較した。結果を図2に示す。
図2から分かるように、コイルに与える起磁力が増加するに従って、2θ=19deg付近のピーク強度が増加している。これは、磁束を増大することにより、電子が集束され、大きなエネルギーが付与される結果、結晶性が向上することを示している。
また、堆積速度が増加すると、同じ結晶性を得るために必要な起磁力は増加している。これは、堆積速度が増加すると飛散する蒸発粒子密度が増加するが、1個の蒸発粒子の結晶化に必要なエネルギーを付与する電子の数は不変であるため、堆積速度の増加に従い起磁力を増加させて電子の集束性を高める必要があることを示している。
実施例1により得られた結晶性の薄膜は、例えばエネルギーデバイスの正極活物質層として使用することができる。このエネルギーデバイスの一例を以下に説明する。
図3はエネルギーデバイス30の概略構成を示した斜視図である。図4(A)は、図3における4A−4A線での矢視断面図、図4(B)は図4(A)における部分4Bの拡大断面図である。
図3に示すように、本実施の形態のエネルギーデバイス30は、平板状の巻回体20と、その両端に設けられた一対の外部電極29a,29bとからなる。
平板状の巻回体20は、図4(A)及び図4(B)に示すように、可とう性長尺基板22上に、負極集電体23、負極活物質24、固体電解質25、正極活物質26、正極集電体27がこの順に形成された帯状積層体28を、基板22側を内側にして、平板状に巻回して構成されている。
可とう性長尺基板22としては、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)やその他の高分子フィルムシート、又はステンレス金属箔、又はニッケル、銅、アルミニウムやその他の金属元素を含む金属箔などを用いることが出来る。基板22は絶縁性であることが好ましい。これにより、図3のように両端に一対の外部電極29a,29bを形成したときに、両外部電極29a,29b間の絶縁性の確保が容易になる。
負極集電体23としては、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
負極活物質24としては、グラファイトを始めとするカーボン系材料、シリコン又はシリコンを含む化合物若しくはその混合物、あるいはリチウム又はリチウム−アルミニウムで代表されるリチウム化合物などを用いることが出来る。但し、負極活物質24の材料は上記に限定されず、その他の材料を負極活物質24として用いることも出来る。なお、後述する正極活物質26に含まれるリチウムイオンの移動を利用して負極活物質24を形成しても良く、その場合にはエネルギーデバイスの形成初期段階では負極活物質24を省略することが可能である。
固体電解質25としては、イオン伝導性があり、電子伝導性が無視できるほど小さい材料を用いることが出来る。特にエネルギーデバイス30をリチウムイオン2次電池として使用する場合には、リチウムイオンが可動イオンであるため、Li3PO4や、Li3PO4に窒素を混ぜて(あるいはLi3PO4の元素の一部を窒素で置換して)得られる材料(LiPON:代表的な組成はLi2.9PO3.30.36)などからなる固体電解質はリチウムイオン伝導性に優れるので好ましい。同様に、Li2S−SiS2、Li2S−P25、Li2S−B23などの硫化物からなる固体電解質も有効である。更にこれらの固体電解質にLiIなどのハロゲン化リチウムや、Li3PO4等のリチウム酸素酸塩をドープした固体電解質も有効である。但し、固体電解質25の材料は上記に限定されず、その他の材料を固体電解質25として用いることも出来る。
正極活物質26としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウムなどを用いることが出来る。但し、正極活物質26は上記の材料に限定されず、その他の材料を正極活物質26として用いることも出来る。
正極集電体27としては、負極集電体23と同様に、ニッケル、銅、アルミニウム、白金、白金−パラジウム、金、銀、ITO(インジウム−スズ酸化物)で代表される金属を含む層を用いることが出来る。
巻回体20の巻き芯部に配される内芯31は、好ましくは平板形状を有していることが好ましい。その材料は特に限定はないが、樹脂、セラミック、金属などを用いることができる。特に、絶縁材料であると、図3のように両端に一対の外部電極29a,29bを形成したときに、両外部電極29a,29b間の絶縁性の確保が容易になるので好ましい。なお、内芯31は必須ではなく、なくても良い。
巻回体20の両端に設けられる一対の外部電極29a,29bの材料としては、ニッケル、亜鉛、スズ、はんだ合金、導電性樹脂などの各種導電材料を用いることが出来る。その形成方法としては、溶射、メッキ、塗布などを用いることが出来る。一方の外部電極29aには負極集電体23が電気的に接続され、他方の外部電極29bには正極集電体27が電気的に接合され、且つ、一対の外部電極29a,29bが相互に絶縁されるように、負極集電体23及び正極集電体27の幅方向(巻回中心方向)の形成領域がパターニングされている。これにより、負極集電体23と正極集電体27とが外部電極29a,29bのいずれか一方を介して短絡することがない。
なお、エネルギーデバイスの形態としては、図3に示した平板状である必要はなく、円筒状の巻回体であってもよい。また、巻回体ではなく、図4(B)に示した帯状積層体28を所定のサイズに切断したものを複数枚積層しても良い。
本発明により得られる薄膜は、上記のエネルギーデバイス30の正極活物質26として使用することができる。例えば、基板22上に、負極集電体23、負極活物質24、固体電解質25を順に形成した後、上述したようにプラズマの電子のエネルギーを付与しながら蒸着を行い、正極活物質層を形成することができる。これにより、結晶性に優れた薄膜が得られるので、エネルギーデバイス30の特性を向上させることができる。また、薄膜形成後の高温でのアニール処理が不要になるので、工程を簡略化でき、また、基板22を初めとして他の層が熱劣化することがない。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る薄膜の製造方法と製造装置について説明する。図5は本発明の実施の形態2に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。
本実施の形態では、基板5に対して成膜面と反対側に磁性体10が配置されている点で実施の形態1で説明した図1と相違する。図1と同一の構成要素には同一の符号を付してそれらについての詳細な説明を省略する。
磁性体10が存在することによってコイル9により発生する磁界の強度が強くなり、磁性体10が存在しない場合に比べて電子をマスク4の開口4aに集束することが容易になる。磁性体10の材料としては、鉄、ニッケル、コバルトを始め、様々な磁性体材料や磁性体材料を含む複合材料を使用することが出来る。
なお、基板5の蒸発源2a,2bとは反対側に磁性体10を設けるのではなく、基板5そのものが磁性体材料を含んでいても良い。
[実施例2]
実施の形態2に対応する実施例を示す。図5に示す製造装置を用い、蒸発源2a,2bからそれぞれリチウムとコバルトを蒸発させて酸素雰囲気でプラズマ源7による電子照射を行いながら基板5にこれらを付着させた。ステンレスよりなる基板5への膜の堆積速度を0.2μm/分,1μm/分,5μm/分の3通りに変えて、膜厚2μmの薄膜を形成した。プラズマ源7からの電子照射の総量は5Aとした。マスク4に50mm角の開口4aを設け、開口4aの周縁に沿って、ほぼこれに近接して巻回したコイル9に電圧を印加し、電子流を集束させた。コイル9の巻き数と電流の積として0〜500アンペアターンの起磁力を生成させた。ステンレス基板5の、成膜面と反対側には厚さ30mmの鉄ブロックを配置した。
作成した薄膜についてX線回折を行い、結晶性の比較を行った。X線回折は加速電圧40kVで得られたCuのKα線を用い、通常の2θ―θスキャンにより行った。結晶性の指標として、2θ=19deg付近のピーク強度で相対比較した。結果を図6に示す。
図6から分かるように、コイルに与える起磁力が増加するに従って、2θ=19deg付近のピーク強度が増加している。また、堆積速度が増加すると、同じ結晶性を得るために必要な起磁力は増加している。以上は、実施例1の結果を示した図2と同様である。
但し、図6は、図2と以下の点で相違している。即ち、同じ堆積速度の場合で比較すると、図6では図2に比べて、より小さな起磁力で、2θ=19deg付近のピーク強度の増加が開始し、且つ、その増加が飽和に達している。これは、本実施例2では磁性体10を配置したことにより、コイル9により発生する磁界の強度が強くなり、磁性体10が存在しない場合に比べて電子がマスク4の開口4aに一層集束された結果、大きなエネルギーが付与されて結晶性が向上したためであると思われる。
実施例2により得られた薄膜は、実施の形態1で説明したように、例えばエネルギーデバイスの正極活物質として使用することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る薄膜の製造方法と製造装置について説明する。図7は本発明の実施の形態3に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。
真空槽1は隔壁1bにより上下に2つの部屋に分割されている。上側の部屋(搬送室)1cには、巻き出しロール11、搬送ローラ12、円筒状のキャン13、通電ローラ15、巻き取りロール14が配置されている。隔壁1bより下側の部屋(薄膜形成室)1dには、蒸発源(ソース)2a,2b、マスク4、プラズマ源7、コイル9が配置されている。薄膜形成室1dには真空槽1内を所定の真空度に維持するための排気ポンプ1aが接続されている。隔壁1bの中央には開口1eが設けられ、開口1eにマスク4が設けられている。キャン13の下面は、開口1e及びマスク4の開口4aを介して薄膜形成室1d側に露出している。
巻き出しロール11から巻き出された長尺の基板5は、搬送ローラ12、キャン13、通電ローラ15により順に搬送されて、巻き取りロール14に巻き取られる。ここで、キャン13の外周面に沿って走行中に、蒸発源2a,2bから蒸発した蒸発粒子(原子、分子、又はクラスター)3がマスク4の開口4aを通過して基板5に付着し薄膜6を形成する。薄膜6が形成された基板5は巻取りロール14に巻取られる。基板5にあらかじめ別の薄膜などを形成することにより多層薄膜構造を得ることが出来る。
プラズマ源7からのプラズマ流8が開口4aの周辺に導入され、蒸発源2a,2bから蒸発する蒸発粒子3にエネルギーが付与される。プラズマ源7により発生したプラズマ流8の電子はエネルギー付与粒子として作用する。マスク4の開口4a周辺に巻回配置されたコイル9に電源16より電圧を印加して磁場を発生することにより、プラズマ中の電子を磁力線に沿ってマスク4の開口4a内に誘引することが出来る。これによって、真空槽1の広範な領域に拡散するプラズマの電子をマスク4の開口4aに集束することが出来るので、薄膜の成膜領域にエネルギーが集中して、結晶性の薄膜が得られやすい。
キャン13の外周面又はその近傍は磁性体材料からなると、実施の形態2で説明したように、コイル9により発生する磁界の強度を強くすることができ、薄膜の結晶性を向上できるので好ましい。キャン13の外周面の表面に存在する薄い非磁性メッキ層等はコイル9が発生する磁束に殆ど影響を与えないので問題はない。基板5そのものが磁性体材料を含んでいてもよい。
通電ローラ15は基板5に形成された薄膜と接触する。通電ローラ15には電源17より正電位が付与されており、これにより成膜面にも正電位が付与される。これにより、コイル9による磁界により集束され、磁束に沿って飛来する電子を、正電位が付与された成膜面に向かって加速させることができる。従って、成膜面に正電位を付与しない場合に比べて、マスク4の開口4aに集束した電子流の運動エネルギーを高めることが出来るので、得られる薄膜の結晶性を一層向上させることがでできる。なお、搬送ローラ12やキャン13は成膜面が接地されないように、必要に応じて絶縁構造としてもよい。
プラズマ源7、蒸発源2a,2b、基板5の位置関係は図7に限定されるものではなく、プロセス設備の個々の事情により変更することが可能である。
コイル9に印加する電圧はその極性によって磁力線の向きが逆転するので、注意が必要である。これを応用して、印加する電圧の大きさや極性を成膜途中で変化させることにより、薄膜の結晶性を厚さ方向に変化させて、結晶性の高い膜と低い膜を交互に堆積させたり、結晶膜と非晶膜との周期構造を得ることも可能である。同様に通電ローラ15に印加する電圧の大きさや極性を成膜途中で変化さえて、薄膜の結晶性を厚さ方向に変化させて、結晶性の高い膜と低い膜を交互に堆積させたり、結晶膜と非晶膜との周期構造を得ることも可能である。
図7では、異なる材料を同時に蒸着させるために2つの蒸発源2a,2bを用いているが、形成しようとする薄膜に応じて蒸発源の数は1又は3以上に変更可能であることは言うまでもない。
図7では、通電ローラ15を介して成膜面に正電位を直接付与しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、キャン13に正電位を付与することにより成膜面を実質的に正電位として、プラズマの電子を成膜面に引き寄せてもよい。
[実施例3]
実施の形態3に対応する実施例を示す。図7に示す製造装置を用い、蒸発源2a,2bからそれぞれリチウムとコバルトを蒸発させて酸素雰囲気でプラズマ源7による電子照射を行いながら基板5にこれらを付着させた。裏面にアルミナ絶縁層を設けたステンレスよりなる基板5への膜の堆積速度を0.8μm/分とし、膜厚2μmの薄膜を形成した。プラズマ源7からの電子照射の総量は5Aとした。マスク4に50mm角の開口4aを設け、開口4aの周縁に沿って、ほぼこれに近接して巻回したコイル9に電圧を印加し、電子流を集束させた。コイル9の巻き数と電流の積として0〜500アンペアターンの起磁力を生成させた。キャン13の外周面は、肉厚20mmの鉄系材料の表面に厚さ20μmの硬質クロムメッキが施されたものを使用した。通電ローラ15に印加する電圧を0V、+20V、+50Vの3通りに変えて成膜した。
作成した薄膜についてX線回折を行い、結晶性の比較を行った。X線回折は加速電圧40kVで得られたCuのKα線を用い、通常の2θ―θスキャンにより行った。結晶性の指標として、2θ=19deg付近のピーク強度で相対比較した。結果を図8に示す。
実施の形態1と同様に、図8でも、コイルに与える起磁力が増加するに従って、2θ=19deg付近のピーク強度が増加している。
図8では、通電ローラ15に印加される電圧が高いほど、より小さな起磁力で、2θ=19deg付近のピーク強度の増加が開始し、且つ、その増加が飽和に達している。これは、通電ローラ15に印加された正電圧が高いほど、マスク4の開口4aの周辺に集束された電子が加速され、より大きな運動エネルギーを伴って成膜面に衝突したためであると思われる。
実施例3により得られた薄膜は、実施の形態1で説明したように、例えばエネルギーデバイスの正極活物質として使用することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る薄膜の製造方法と製造装置について説明する。本実施の形態4に係る薄膜の製造方法及び製造装置は、薄膜材料及び成膜条件が異なる以外は、実施の形態3とほぼ同じである。
[実施例4]
実施の形態4に対応する実施例を示す。図7に示す製造装置を用い、蒸発源2a,2bからそれぞれクロムとコバルトを蒸発させてアルゴン雰囲気でプラズマ源7による電子照射を行いながら基板5にこれらを付着させた。ポリイミドよりなる基板5への膜の堆積速度を0.05μm/秒とし、膜厚0.2μmの薄膜を形成した。プラズマ源7からの電子照射の総量は10Aとした。マスク4に50mm角の開口4aを設け、開口4aの周縁に沿って、ほぼこれに近接して巻回したコイル9に電圧を印加し、電子流を集束させた。コイル9の巻き数と電流の積として0〜500アンペアターンの起磁力を生成させた。キャン13の外周面は、肉厚20mmの鉄系材料の表面に厚さ20μmの硬質クロムメッキが施されたものを使用した。通電ローラ15に印加する電圧を0V、+50Vの2通りに変えて成膜した。
作成した薄膜についてX線回折を行い、結晶性の比較を行った。X線回折は加速電圧50kVで得られたCuのKα線を用い、通常の2θ―θスキャンにより行った。結晶性の指標として、2θ=45deg付近のピーク強度で相対比較した。結果を図9に示す。
図9から分かるように、コイルに与える起磁力が増加するに従って、2θ=45deg付近のピーク強度が増加している。この傾向は、実施例1〜3と同様である。
図9では、通電ローラ15に印加される電圧が高いほど、より小さな起磁力で、2θ=45deg付近のピーク強度の増加が開始し、且つ、その増加が飽和に達している。これは、通電ローラ15に印加された正電圧が高いほど、マスク4の開口4aの周辺に集束された電子が加速され、より大きな運動エネルギーを伴って成膜面に衝突したためであると思われる。
実施例4により得られたコバルトクロム薄膜は、例えば高密度磁気記録媒体の記録層などに使用することができる。
上記の実施例1〜4から明らかなように、マスク開口4aの周囲に巻回されたコイル9の巻き数N(ターン)とコイル9に流れる電流I(アンペア)の積N×Iが、得られる薄膜の特性の改善に重要である。補足実験として、実施例1〜3において、マスク開口4aの開口面積を2倍にして検討を行ったところ、同等の膜特性を有する薄膜を得るには概ね2倍のN×Iが必要であった。これより、特性改善に必要なコイルの条件としてはN×IよりもN×I/Sで議論をすることが望ましい。
本発明者らの検討によれば、マスク開口4aの開口面積をS(cm2)とすると、2≦N×I/Sであることが本発明の効果を発現するために特に有効である。
N×I/Sが大きくなるにしたがって本発明の効果は顕著となるが、N×I/Sが大きくなりすぎるとやがて効果の増大は緩やかになる。例えば、図2の堆積速度5μm/分の場合にはN×I/Sが200より大きくなると顕著な効果の向上は認められなかった。具体的には、N×I/S=180のときにはXRD回折による相対強度は1000であり、N×I/S=200のときにはXRD回折による相対強度は1200であり、この区間でXRD回折による相対強度は大きく増大するのに対して、N×I/S=300としてもXRD回折による相対強度は1350となるに過ぎなかった。また、大きなN×I/Sを具現化するためには設備が大掛かりになる。これらの点から、N×I/S≦200であることが実用上妥当である。
以上の結果から、マスク開口4aの周囲に巻回されたコイル9の巻き数をN(ターン)、コイル9に流れる電流をI(アンペア)、マスク開口4aの開口面積をS(cm2)としたとき、2≦N×I/S≦200を満足することが好ましい。
また、上記の実施例2〜4で分かるように、基板5に対して成膜面と反対側に磁性体を配置することによってマスク開口4a内を通過する磁束の効果が顕著となり、薄膜の特性を向上することが出来る。このとき、薄膜が形成される成膜面と磁性体との間隔は非常に重要である。
実施例2では、ステンレス基板5の成膜面と、ステンレス基板5の裏側に配置された磁性体(鉄ブロック)10との間隔は5mmとした。実施例3,4では、帯状の基板5を、鉄系材料の基材の外周面に硬質クロムメッキを施したキャン13に沿って走行させながら基板5上に成膜したので、成膜面と磁性体(キャン13の鉄系材料部分)との間隔は非常に小さく1mm以下であった。本発明者らの検討によれば、実施例3において、ステンレス箔からなる基板5の厚みを10〜200μmの範囲で変えても上記実施例3と同等の結果が得られ、また、実施例4においてポリイミドフィルムからなる基板5の厚みを12〜75μmの範囲で変えても上記実施例4と同等の結果を得た。キャン13の外周面の硬質クロムメッキ層の厚みを考慮しても、これらの場合における成膜面と磁性体(キャン13の鉄系材料部分)との間隔はせいぜい220μm以下と非常に小さい。更に、基板5が磁性体を含む材料で構成することも可能であり、この場合には成膜面と磁性体との間隔は0である。
一方、実施例2において、ステンレス基板5の成膜面と、磁性体(鉄ブロック)10との間隔を20mmに変更した場合には、上記の実施例2と同等の膜特性を有する薄膜を得るためには、N×I/Sを上記実施例2に比べて概ね3〜4倍にする必要があった。成膜面と磁性体10との間隔を30mmに更に拡大した場合には、上記の実施例2と同等の膜特性を有する薄膜を得るためには、N×I/Sを上記実施例2に比べて概ね8〜10倍に拡大する必要があった。成膜面と磁性体10との間隔を30mmより更に拡大すると、上記の実施例2と同等の膜特性を有する薄膜を得るためには、N×I/Sを極めて大きく設定する必要があり実用的ではない。
したがって、成膜面と磁性体との間隔D(mm)は、0≦D≦30であることが好ましい。
また、上記の実施例3、4から分かるように、成膜面に正の電位を付与することにより、マスク開口4aに集束された電子が成膜面に向かって加速され、より大きな運動エネルギーを伴って成膜面に衝突するので、小さな起磁力(N×I/S)で薄膜の特性を一層向上させることが出来る。図8から分かるように、印加電圧が20V程度であっても顕著な効果を生じる。印加電圧は大きい方が薄膜特性は向上するが、印加電圧が非常に高い場合には異常放電を発生することがある。本発明者らの検討によれば、異常放電の発生を防止する観点からは印加電圧は2000V以下であることが好ましいことがわかった。したがって、成膜面に付与される電位は20V以上2000V以下であることが好ましい。
更に、起磁力変化に対するXRD回折による相対強度変化の傾斜が大きな領域においてさえ、印加電圧が500Vの場合と印加電圧が2000Vの場合とでは、XRD回折による相対強度は15%程度しか改善されないことが分かった。従って、高電圧印加による異常放電のリスクを更に低減するためには、成膜面に付与される電位は20V以上500V以下とすることが更に好ましい。
本発明によれば結晶性に優れた薄膜を効率よく得ることができる。したがって、本発明は、エネルギーデバイス(特にリチウムイオン2次電池)や記録媒体の薄膜の製造に利用することができる。更に、薄膜の結晶化が望まれる薄膜デバイスの製造に広範囲に応用することができる。
本発明の実施の形態1に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。 本発明の実施例1において、起磁力と薄膜の結晶性との関係の一例を示したグラフである。 本発明によって得られた薄膜を用いたエネルギーデバイスの一例の概略構成を示した斜視図である。 図4(A)は図3における4A−4A線での矢視断面図、図4(B)は図4(A)における部分4Bの拡大断面図である。 本発明の実施の形態2に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。 本発明の実施例2において、起磁力と薄膜の結晶性との関係の一例を示したグラフである。 本発明の実施の形態3に係る薄膜の製造装置の主要部の構成を示した断面図である。 本発明の実施例3において、起磁力と薄膜の結晶性との関係の一例を示したグラフである。 本発明の実施例4において、起磁力と薄膜の結晶性との関係の一例を示したグラフである。
符号の説明
1・・・真空槽
1a・・・排気ポンプ
1b・・・隔壁
1c・・・搬送室
1d・・・薄膜形成室
1e・・・開口
2a,2b・・・蒸発源
3・・・蒸発粒子
4・・・マスク
4a・・・マスク開口
5・・・基板
6・・・薄膜
7・・・プラズマ源
8・・・プラズマ流
9・・・コイル
10・・・磁性体
11・・・巻出しロール
12・・・搬送ローラ
13・・・キャン
14・・・巻取りロール
15・・・通電ローラ
16・・・電源
17・・・電源
20・・・平板状の巻回体
22・・・長尺基板
23・・・負極集電体
24・・・負極活物質
25・・・固体電解質
26・・・正極活物質
27・・・正極集電体
28・・・帯状積層体
29a,29b・・・外部電極
30・・・エネルギーデバイス
31・・・内芯

Claims (13)

  1. 乾式成膜法によりソースから発生した原子、分子、又はクラスターをマスク開口内を通過させた後、基板に付着させて、前記基板上に薄膜を形成する薄膜の製造方法であって、
    前記マスク開口の周辺にプラズマを付与し、かつ前記マスク開口内を通過する磁束によって前記プラズマ中の電子を前記基板の成膜面に誘導することを特徴とする薄膜の製造方法。
  2. 前記磁束が、前記マスク開口の周囲に巻回されたコイルに流れる電流によって生成される請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  3. 前記コイルの巻き数をN(ターン)、前記コイルに流れる電流をI(アンペア)、前記マスク開口の開口面積をS(cm2)としたとき、
    2≦N×I/S≦200
    を満足する請求項2に記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記基板に対して前記成膜面と反対側に磁性体が配置される請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記成膜面と前記磁性体との間隔Dが30mm以下である請求項4に記載の薄膜の製造方法。
  6. 前記基板が磁性体を含む請求項1に記載の薄膜の製造方法。
  7. 前記成膜面に正の電位が付与される請求項1〜4のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  8. 前記正の電位が20V以上2000V以下である請求項7に記載の薄膜の製造方法。
  9. 前記正の電位が20V以上500V以下である請求項7に記載の薄膜の製造方法。
  10. 前記薄膜を真空蒸着法により形成する請求項1〜9のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
  11. 基板に原子、分子、又はクラスターを付着させて前記基板上に薄膜を形成するための薄膜の製造装置であって、
    前記原子、前記分子、又は前記クラスターを発生させるソースと、
    前記ソースと前記基板との間に配された、開口を有するマスクと、
    前記開口の周辺にプラズマを付与するプラズマ源と、
    前記開口の周囲に巻回された磁場発生用のコイルと
    を備えることを特徴とする薄膜の製造装置。
  12. 前記基板に対して前記ソースとは反対側に配置された磁性体を更に備える請求項11に記載の薄膜の製造装置。
  13. 前記基板の前記薄膜が形成される面に正の電位を付与する電圧付与装置を更に備える請求項11に記載の薄膜の製造装置。
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