JP2005067064A - 植物繊維を用いた繊維強化プラスチック - Google Patents

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Abstract

【課題】 植物繊維を強化材とする従来の繊維強化プラスチックより強度性能に優れた植物繊維強化プラスチックを提供する。
【解決手段】 細胞壁2と細胞内腔3とから構成されるリグノセルロース繊維を用いた繊維強化プラスチックにおいて、細胞壁2が、例えば叩解処理により変形されて、中空部である細胞内腔が消失したリグノセルロース繊維が、強化材とされていることを特徴とする。このリグノセルロース繊維の細胞壁2を構成するセルロースミクロフィブリルの一部が、ひげ状の繊維6として細胞壁2の表面から飛び出していることが好ましい。
【選択図】 図6

Description

本発明は、プラスチック材料中に繊維を強化材として含有する繊維強化プラスチックに関するものである。
従来、繊維強化プラスチックに含有する強化材としては、優れた強度を有するガラス繊維が用いられてきた。しかし、このガラス繊維を強化材として用いた繊維強化プラスチックを燃焼させて熱エネルギーを回収するサーマルリサイクルを行う場合には、ガラス繊維が不燃物であるために、燃焼炉を損傷させる、燃焼効率が低くなるとの問題点があった。また、焼却後の残渣が多くなるとの問題点もあった。このため、実際にはガラス繊維を強化材として用いた繊維強化プラスチックのサーマルリサイクルはほとんど行われておらず、埋め立て廃棄されているのが現状である。
このような問題に対処するために、強化材として植物繊維を用いた繊維強化プラスチックが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開平5−92527号公報 特開2002−69208号公報
繊維強化プラスチックの強化材として用いられる植物繊維の1つに、リグノセルロース繊維が挙げられる。
リグノセルロース繊維を繊維強化プラスチックの強化材として使用する際の問題点を図1、図2に基づいて説明する。リグノセルロース繊維1は繊維実質部分である細胞壁2と空隙である細胞内腔3より構成される。このような中空構造を有するがゆえに、植物繊維をプラスチック4と複合化する際、表面張力により、細胞内腔がプラスチックで完全に満たされない可能性がある。このことは材料内部に空隙5が生成されることを意味し、材料中に欠陥が生成されるため、材料の強度性能は低下する(図2参照)。
また、植物繊維はガラス繊維よりも強度が低いために、同じ量の強化材を含有させた場合、植物繊維を用いた繊維強化プラスチックは、ガラス繊維を用いた繊維強化プラスチックよりも強度性能が低下する。これを解決する手段としては、強化材として用いる植物繊維の含有量を増やすことが考えられる。複合則によると、強化材の含有量が増加すると、複合材料の強度は増大する。しかし、植物繊維は細胞内腔が存在するため、かさ高い。そのため、繊維含有量を高めた状態でプラスチックと均一に混合することは困難である。
さらに、植物繊維を繊維強化プラスチックの強化材として単に混合させた場合、衝撃強さが低いことが確認されている。この点に関しては、繊維自身の力学的性質も関係するが、植物繊維同士の接触が少ないことも一因と考えられる。
本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、植物繊維を強化繊維とする従来の繊維強化プラスチックより強度性能に優れた植物繊維強化プラスチックを提供することにある。
請求項1に係る発明は、細胞壁と細胞内腔とから構成されるリグノセルロース繊維を用いた繊維強化プラスチックにおいて、細胞壁が変形されて、中空部である細胞内腔が消失したリグノセルロース繊維が強化材とされていることを特徴とする。なお、細胞内腔は、完全に消失していることが望ましいが、部分的にわずかな細胞内腔が残っていてもよい。
請求項2に係る発明は、前記リグノセルロース繊維において、細胞壁を構成するセルロースミクロフィブリルの一部が、ひげ状の繊維として細胞壁表面から飛び出しているものである。
請求項3に係る発明は、細胞壁と細胞内腔とから構成されるリグノセルロース繊維を叩解処理し、細胞壁が変形されて、中空部である細胞内腔が消失したリグノセルロース繊維を得、前記リグノセルロース繊維をプラスチックの強化材とすることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法である。
請求項4に係る発明は、請求項3記載の繊維強化プラスチックの製造方法において、前記の叩解処理を行う前に、リグノセルロース繊維で構成された繊維束の単繊維同士の結合強度を緩和させる処理を行うものである。
請求項5に係る発明は、前記のリグノセルロース繊維で構成された繊維束の結合を緩和させる処理が、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のいずれかを用いるものである。
請求項1に係る繊維強化プラスチックによれば、強化材としてのリグノセルロース繊維の細胞内腔が消失される程度まで変形されているため、材料内部に形成される空隙が少なく、強度性能に優れている。強度性能の向上は、変形の際に可塑化されたリグノセルロース繊維の使用による、リグノセルロース繊維間の密着性の向上によってももたらされていると考えられる。また、リグノセルロース繊維が有するかさ高さが解消されているため、植物を強化材とする従来の繊維強化プラスチックよりも植物繊維量を増やした形でのプラスチックとの複合化が可能となる。
請求項2に係る繊維強化プラスチックによれば、リグノセルロース繊維の細胞壁を構成するセルロースミクロフィブリルの一部がひげ状の繊維として細胞壁表面から飛び出されているため、請求項1の発明の効果が発現されるのに加え、リグノセルロース繊維間の密着性がさらに向上している。結果として、繊維強化プラスチックの強度が大きく向上する。とりわけ、衝撃強さの向上が著しい。
請求項3に係る繊維強化プラスチックの製造方法によれば、繊維強化プラスチックの強化材として使用するリグノセルロース繊維を叩解処理して、リグノセルロース繊維の細胞内腔を消失させることによって、高い強度性能を有する繊維強化プラスチックを提供できる。
請求項4に係る繊維強化プラスチックの製造方法によれば、叩解処理を施す前に、リグノセルロース繊維で構成された繊維束の繊維同士の結合を緩める処理を行っているため、叩解処理の効果が上がり、繊維強化プラスチックの強度性能がより向上する。
請求項5に係る繊維強化プラスチックの製造方法によれば、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のいずれかを用いることによって、繊維の強度性能を担うセルロースに与える損傷が少なく、繊維強化プラスチックの強度性能が向上する。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。実施形態に係る繊維強化プラスチックを図3、4に基づいて説明する。図3および図4は繊維強化プラスチックの断面図を示している。これらは、強化材であるリグノセルロース繊維1とプラスチック4とからなっている。
植物繊維とプラスチックとの複合方法としては、次の2種類が挙げられる。
1つ目は、植物繊維をシート状に成型し、植物繊維シートをプラスチックと複合する方法である。この単繊維の形態を有するリグノセルロース繊維からなるシート1は、図3に示すように1枚であってもよいし、図4に示すように3枚であってもよく、さらにはこれ以外の複数枚であってもよい。複合されるプラスチックの種類は後述する。図1、図3のように複合化された植物繊維シートは必要に応じて養生し、加熱・圧縮成形することで、強度性能の向上や寸法の安定化をはかることができる。ここで、繊維強化プラスチック中のリグノセルロース繊維1の質量比率は、2〜30%の範囲とすることが好ましい。リグノセルロース繊維1が2%以上であることによって、補強効果が高まり、30%以下であることによって、リグノセルロース1とプラスチック4との結合が強くなり、いずれも繊維強化プラスチックとしての良好な特性を得ることができる。
2つ目は、抄造により、植物繊維と樹脂溶液からなる均一な混合液から、樹脂を浸透された植物繊維マット(図5参照)を形成する方法である。樹脂浸透された植物繊維マットは必要に応じて養生し、加熱・圧縮成形することで、強度性能の向上や寸法の安定化をはかることができる。
プラスチック4としては、不飽和ポリエステル、エポキシ、フェノール、メラミン等の熱硬化性樹脂や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、飽和ポリエステル、ABS等の熱可塑性樹脂が使用可能であるが、これらに限定されるものではない。なお、熱可塑性樹脂を用いた場合、成形・使用後に、リグノセルロース繊維とプラスチックとを分離することが可能で、リサイクルが容易になるとの利点がある。
使用するリグノセルロース繊維1としては、その主成分がセルロースとリグニンからなるものが使用可能である。具体的には、ケナフ、亜麻、ラミー、大麻、ジュート等の麻類植物の靭皮から採取される繊維、マニラ麻やサイザル麻等の麻類植物の茎又は葉の筋から採取される繊維、木材繊維が挙げられる。これらの繊維は、セルロースとリグニンのほか、ヘミセルロースやペクチン等の成分で構成されている。ここで挙げた繊維のうち、麻類植物の繊維は、繊維強度発現の源となるセルロースの比率が60%以上と木材繊維の30〜50%と比較して高く、繊維としての強度が優れている。植物繊維中において、セルロースは、その分子鎖が複数本結束した、結晶性のセルロースミクロフィブリルの形で存在する。リグノセルロース繊維は単繊維の形態、もしくは単繊維が複数本結束された繊維束の形態で使用する。また、繊維束としては、長さが長く、20mm以上の繊維が物理的な解繊により容易に得られる。
単繊維もしくは繊維束の形態を有するリグノセルロース繊維には、繊維シートもしくは繊維マットを形成する前に叩解処理を施す。叩解処理とは水分の共存下で繊維に圧縮力、せん断力を与える処理である。処理としては繊維の内腔が消失する、さらにはひげ状の繊維が細胞壁から飛び出す程度まで行う。叩解処理に使用する装置としては、ビーター、PFIミル等がある。叩解処理により、繊維の細胞壁を構成するセルロースミクロフィブリル間の水素結合の一部が切断され、ミクロフィブリル間の凝集力が低下する。叩解処理により繊維の可塑化がもたらされ、可塑化された繊維に圧縮力を与えることにより、繊維内腔の空隙は押しつぶされる。この状態で繊維中の水分を除去すると、セルロースミクロフィブリル間に新たな水素結合が生成され、繊維に加わった圧縮変形は固定される。
前述のように、リグノセルロース繊維の細胞内腔を消失させることにより、リグノセルロース繊維とプラスチックを複合化した際の、細胞内腔に由来する空隙の生成が抑えられ、強度性能に優れた繊維強化プラスチックを製造できる。
また、リグノセルロース繊維の細胞内腔によるかさ高さが解消されるため、より多くのリグノセルロース繊維を強化材として利用できる。これにより、強度性能に優れた繊維強化プラスチックの設計が容易となる。
さらには、リグノセルロース繊維の可塑性が増大するため、繊維強化プラスチック内部におけるリグノセルロース繊維間の密着性が飛躍的に向上する。これにより繊維強化プラスチックの強度は増加する。
叩解処理の利用は、繊維強化プラスチックの衝撃強さの向上をももたらす。これを図6に基づいて説明する。前述したように、叩解処理によって、リグノセルロース繊維の内腔は消失する。さらに叩解処理を行うとリグノセルロース繊維を構成するセルロースミクロフィブリル間の凝集力低下が顕著に進み、セルロースミクロフィブリルの一部はひげ状の繊維6としてリグノセルロース繊維の細胞壁外へ飛び出す。その結果、繊維の表面積は飛躍的に増大し、繊維強化プラスチック内のリグノセルロース繊維同士の接触面は大幅に増加する。これにより、リグノセルロース繊維を強化材とする繊維強化プラスチックが外力を受け、繊維強化プラスチックの破壊が生ずる際には、繊維間結合が段階的に切断される。結果として、破壊が大きなひずみを伴いながら進行することになり、衝撃強さは飛躍的に向上する。
繊維束の形態を有するリグノセルロース繊維は単繊維の形態を有するリグノセルロース繊維より長い。繊維強化複合材料において、強化材の繊維長が長いほど、補強効果は高くなる。よって、強化材としてリグノセルロース繊維を用いる場合、繊維束の形態でリグノセルロース繊維を使用したほうが有利となる可能性がある。しかし、繊維束の形態を有するリグノセルロース繊維は、上記の叩解処理の効果を十分に享受できない場合がある。すなわち、繊維束7内部に水分が十分に浸透せず、繊維の可塑化が十分に生じない場合や、単繊維間が互いに拘束されているため、繊維の変形が抑制された場合には、図7に示すように、叩解処理を施しても繊維の細胞内腔3が完全には消失しないことがある。
このような事態の解決策としては、叩解処理を行う前にリグノセルロース繊維束の単繊維同士の結合を緩めておくことが有効である。これを図8に基づいて説明する。単繊維同士の結合力が緩んだ繊維束8を作り出すことにより、水分が繊維束8の内部にまで浸入しやすくなる。その結果、繊維束の可塑化が繊維束内部でも生ずるようになる。また、単繊維同士の拘束が緩んでいるため、繊維束は変形しやすい状態となる。このため、叩解処理の効果が十分に発現され、細胞内腔3も処理の過程で消失し易くなる。
単繊維同士の結合を緩和する方法は特に限定されないが、一例として、繊維束をシュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のいずれかを用いて化学処理もしくは離解処理する方法が挙げられる。
リグノセルロース繊維束において、単繊維同士を結合している化学成分はリグニン、ヘミセルロース、ペクチンである。化学処理による方法では、単繊維同士を接着している成分であるリグニン、ヘミセルロース、ペクチンを溶出除去する。具体的な処理方法としては、水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムの混液で加圧加熱するクラフトパルプ化法や、ソーダパルプ化法、亜硫酸パルプ化法等があるが、処理方法としては特に限定されない。一例としては、まず、繊維束のリグニンを除去するために、繊維束を次亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬し、その後、麻類植物に含有するペクチンを除去するために、繊維束をシュウ酸アンモニウム水溶液に浸漬し、続いて、ヘミセルロースを除去するために、繊維束を水酸化ナトリウム水溶液に浸漬する化学処理が挙げられる。この方法では、クラフトパルプ化法や、ソーダパルプ化法、亜硫酸パルプ化法などのように加圧する必要がなく、常圧下での処理が可能であるので、蒸解釜のような装置を必要としない。また、リグノセルロース繊維の強度発現を支えているセルロース成分を損傷することなく、単繊維同士を接着する成分だけを溶出除去できる。なお、化学処理としては、上記の処理に限らず、他に植物繊維を解繊させる作用を持つ化学薬品を用いればよい。
離解処理による方法では、繊維束を多量の水とともに離解機に投入し、繊維束溶液を撹拌処理する。処理の過程で単繊維間にせん断力が作用し、単繊維同士の結合が緩和する。この処理では、単繊維同士を接着している成分である、リグニン、ヘミセルロース、ペクチンの全量は除去されないので、リグノセルロース繊維を繊維接着強度が高い状態で得ることができる。
(実施例1)
ケナフ茎部の外皮部分である靱皮部をアルカリ蒸解することにより、平均長さが2.1mmの単繊維を得た。得られたケナフ単繊維をJISP8220 (パルプ−離解方法)で規定される標準離解機に投入し、単繊維懸濁液の濃度が1.5%となるように水を添加した。回転指数1200回までケナフ単繊維懸濁液を撹拌した。撹拌した単繊維溶液の濃度が10%となるまで水分を搾取し、PFIミルによる叩解処理を行った。回転数は5000回とした。細胞内腔が消失するまで叩解処理を施したケナフ単繊維を、再び水中に分散した後、シートマシンに流し入れて水を抜き、平面状に成型し、乾燥して単繊維シートを作成した。この単繊維シートを液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンド(松下電工株式会社製SD−4200)に浸透させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、この板状成形材を40℃の条件下で7時間養生させた後、表面温度が135℃の熱板プレスで4分間、圧縮成形し、縦横300mm、厚さ5mmの形状を有する繊維強化プラスチックを得た。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.55で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして平均長さが2.1mmのケナフ単繊維を得た。実施例1と同様に、得られたケナフ単繊維を標準離解機により撹拌処理した。撹拌したパルプの濃度が10%となるまで水分を搾取し、PFIミルによる叩解処理を行った。回転数は80000回とした。実施例1と同様に叩解処理を施したケナフ単繊維から単繊維シートを作成した。この単繊維シートを実施例1と同様にして、液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様の養生・加熱成形を行い、実施例1と同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.60で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。また、光学顕微鏡による観察の結果、PFIミルによる叩解処理の回転数を実施例1の時よりも上げ、叩解処理の条件を厳しくしたため、叩解処理後の繊維では、繊維本体からひげ状のセルロースミクロフィブリルが多数飛び出ていることが確認された。これは実施例1の条件で叩解処理を行った繊維からは観察されない現象であった。
(実施例3)
ケナフ茎部の外皮部分である靱皮から得られたケナフ繊維束を切断及び解繊することにより、繊維束の平均長さが50mmのケナフ繊維束を得た。この繊維束を実施例1と同様に、標準離解機により撹拌後、繊維束溶液の濃度が10%となるまで水分を搾取した。その後、PFIミルによる叩解処理に供した。回転数は80000回とした。また、実施例1と同様に、叩解処理したケナフ繊維束から繊維束シートを作成した。この繊維束シートを実施例1と同様にして、液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様に養生・加熱成形を行い、同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.55で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(実施例4)
実施例3と同様にして、平均長さが50mmのケナフ繊維束を得た。繊維束を構成する単繊維間の凝集力を緩めるために、ケナフ繊維束を高温、高圧下で水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム混液により処理した。処理後のケナフ繊維束を実施例1と同様に標準離解機により撹拌処理した。撹拌した繊維束溶液の濃度が10%となるまで水を搾取し、PFIミルによる叩解処理を行った。回転数は80000回とした。また、実施例1と同様に叩解処理を施したケナフ繊維束から繊維束シートを作成した。この繊維束シートを実施例1と同様にして、液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様の養生・加熱成形を行い、実施例1と同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.60で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(実施例5)
実施例3と同様にして、繊維束の平均長さが50mmのケナフ繊維を得た。繊維束を構成する単繊維同士の凝集力を緩めるために、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウムによる処理を行った。はじめにケナフ繊維束をシュウ酸アンモニウムの希薄溶液に浸漬し、高温下で処理を行った。処理後の繊維を水洗後、ケナフ繊維束を水酸化ナトリウムの希薄溶液に浸漬し、高温下で処理を行った。水酸化ナトリウム処理後の繊維束を実施例1と同様に、標準離解機による撹拌処理に供した。実施例3と同様にして、撹拌した繊維束溶液の濃度が10%となるまで水を搾取し、PFIミルによる叩解処理を行った。回転数は80000回とした。実施例3と同様に叩解処理を施したケナフ繊維束から繊維束シートを作成した。この繊維束シートを実施例1と同様にして、液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様の養生・加熱成形を行い、実施例1と同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.60で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(比較例1)
実施例1と同様にして平均長さが2.1mmのケナフ単繊維を得た。実施例1と同様にしてケナフ単繊維から単繊維シートを作成した。この単繊維シートを実施例1と同様にして液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様の養生・加熱成形をして同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.50で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(比較例2)
実施例3と同様にして繊維束の平均長さが50mmのケナフ繊維束を得た。これを繊維方向が無配向となるようにシート状に配置し、ケナフ繊維束のシートを得た。このケナフ繊維束シートを実施例1と同様にして液体の不飽和ポリエステル樹脂コンパウンドに含浸させたものを10枚積層して、板状の成形材とした。さらに、実施例1と同様に養生・加熱成形を行い、同一形状の繊維強化プラスチックに成形した。この繊維強化プラスチックの基本物性を測定した結果、比重は1.50で、ケナフ繊維の質量比率は25%であった。
(特性評価)
前記の実施例1〜4および比較例1〜2で得られた板状繊維強化プラスチックの曲げ強さおよび曲げ弾性率をJIS K7055 の3点曲げ試験に準拠して行った。3点曲げ試験のスパンは80mmとした。またアイゾット衝撃試験値の計測を行った。
ここで、計測用の試験片としては、曲げ試験では、板状繊維強化プラスチックを横100mm、縦15mmの形状に、衝撃試験では、板状繊維強化プラスチックを横12mm 、縦65mmの形状に、それぞれ切断したものを用い、計測の繰り返し数は5として、平均値を計測値とした。
曲げ強さおよび曲げ弾性率の具体的な計算式は、以下のものを用いた。
曲げ強さ=3PbL/2bh2(MPa)
ここで、
Pb:破壊荷重(N)
L:スパン(mm)
b:試験片の幅(mm)
h:試験片の高さ(mm)
曲げ弾性率=L3/4bh2×(P /δ)(MPa)
ここで、P/δ:荷重−たわみ曲線の直線部の傾斜
L:スパン(mm)
b:試験片の幅(mm)
h:試験片の高さ(mm)
以上の計測結果を実施例および比較例について、まとめたものを表1に示す。
Figure 2005067064
また、アイゾット衝撃値の具体的な計算式は、以下のものを用いた。
アイゾット衝撃値=E/(b×h)
ここで、E=W×R×(cosβ−cosα)−L
W:ハンマーの重さ(N)
R:ハンマーの重心までの距離(m)
α:ハンマーの持上げ角
β:試験後のハンマーの振り上がり角
L:エネルギー損失(ハンマー空振り時)
b:試験片の幅(mm)
h:試験片の厚さ(mm)
以上の計測結果を実施例及び比較例について、まとめたものを表2に示す。
Figure 2005067064
実施例1の細胞内腔を押し潰し、消失させたリグノセルロース繊維を強化材として用いた繊維強化プラスチックは、細胞内腔が存在するリグノセルロース繊維を強化材として用いた比較例1の繊維強化プラスチックより高い強度性能を示した。つまり、細胞内腔を消失させたリグノセルロース繊維を強化繊維として用いることにより、得られた繊維強化プラスチックの強度性能が向上している。
実施例2の細胞内腔を押し潰し、消失させ、かつ、細胞壁を構成するセルロースミクロフィブリルの一部がひげ状の繊維となり、細胞壁表面から飛び出たリグノセルロース繊維を強化材として用いた繊維強化プラスチックは、実施例1で作成した繊維強化プラスチックより強度性能がさらに向上している。とくに衝撃強さの向上が著しい。
実施例3の叩解処理を行う前に、単繊維同士の結合強度を緩和させる処理を行ったリグノセルロース繊維束を用いた繊維強化プラスチックの機械的強度は、叩解処理を行わなかったリグノセルロース繊維を用いた繊維強化プラスチックの機械的強度を大きく上回った。また、叩解処理の前に単繊維同士の結合強度を緩和させる処理を行わなかったリグノセルロース繊維束を用いた繊維強化プラスチックよりも、優れた強度性能を示した。つまり、叩解処理を行う前に、単繊維同士の結合強度を緩和させる処理を行った繊維束の形態のリグノセルロース繊維を、強化材として用いることにより、得られた繊維強化プラスチックの機械強度が向上したことになる。
実施例4の単繊維同士の結合を緩和させるために、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム処理を行った後に、叩解処理を行ったリグノセルロース繊維束を用いた繊維強化プラスチックの機械的強度は、実施例3の高温、高圧下で水酸化ナトリウム、硫化ナトリウムによる処理を行った後に叩解処理を行った、リグノセルロース繊維束を用いた繊維強化プラスチックの機械的強さを上回った。つまり、単繊維同士の結合を緩和させるための処理としては、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウムを用いることにより、繊維強化プラスチックの強度性能は向上していることになる。
細胞壁と細胞内腔からなるリグノセルロース繊維の斜視図である。 リグノセルロース繊維とプラスチックとを複合化した際に生ずる、細胞内腔に由来する繊維内部に発生する空隙を表したリグノセルロース繊維の正面縦断面図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、1枚の植物繊維シートを強化材とする繊維強化プラスチックの側面図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、3枚の植物繊維シートを強化材とする繊維強化プラスチックの側面図である。 本発明の実施の形態の一例を示すものであり、抄造により、植物繊維と樹脂溶液からなる均一な混合液から形成された、樹脂が含浸された植物繊維マットの側面断面図である。 本発明の実施の形態に関するものであり、リグノセルロース繊維に重度の叩解処理を施した結果生成される、セルロースミクロフィブリルの一部がひげ状の繊維としてリグノセルロース繊維の細胞壁外へ飛び出したリグノセルロース繊維を表した斜視図である。 本発明の実施の形態に関するものであり、繊維束を叩解処理する前に、単繊維同士のの結合力を低下させる処理を行わない場合は、叩解処理の効果が十分に発現されないことを示す、繊維束についての斜視図である。 本発明の実施の形態に関するものであり、繊維束を叩解処理する前に、単繊維同士のの結合力を低下させることで、叩解処理の効果が十分に発現されることを示す、リグノセルロース繊維束についての斜視図である。
符号の説明
1. 単繊維の形態を有するリグノセルロース繊維
2. 細胞壁
3. 細胞内腔
4. プラスチック
5. 空隙(材料中の欠陥)
6. リグノセルロース繊維の細胞壁から飛び出したセルロースミクロフィブリル
7. 繊維束の形態を有するリグノセルロース繊維
8. 単繊維同士のの結合が緩んだリグノセルロース繊維束

Claims (5)

  1. 細胞壁と細胞内腔とから構成されるリグノセルロース繊維を用いた繊維強化プラスチックにおいて、細胞壁が変形されて、中空部である細胞内腔が消失したリグノセルロース繊維が強化材とされていることを特徴とする繊維強化プラスチック。
  2. 前記リグノセルロース繊維の細胞壁を構成するセルロースミクロフィブリルの一部が、ひげ状の繊維として細胞壁表面から飛び出している請求項1記載の繊維強化プラスチック。
  3. 細胞壁と細胞内腔とから構成されるリグノセルロース繊維を叩解処理し、細胞壁が変形されて、中空部である細胞内腔が消失したリグノセルロース繊維を得、前記リグノセルロース繊維をプラスチックの強化材とすることを特徴とする繊維強化プラスチックの製造方法。
  4. リグノセルロース繊維で構成された繊維束のリグノセルロース繊維同士の結合強度を緩和させる処理を行い、その後、前記の叩解処理を行う請求項3記載の繊維強化プラスチックの製造方法。
  5. リグノセルロース繊維同士の結合強度を緩和させる処理が、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、亜塩素酸塩、次亜塩素酸塩のいずれかを用いた処理である請求項4記載の繊維強化プラスチックの製造方法。

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