JP2005066739A - 被加工材引き出し工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動的に被加工材を引き出す機能をNC旋盤に簡便に追加できる被加工材引き出し工具を提供する。
【解決手段】 棒材引き出し工具50は、図に示すように、棒材と嵌合し引き出すためのプルリング54と、プルリング54を収納するためのスリーブ52と、プルリング54をスリーブ52内に固定するための固定用ネジ56とロックナット58とから構成されている。プルリング54は、棒材を引き出すための摩擦力と、擦れに対する耐摩耗性と、摩擦熱に対する耐熱性と、棒材に対する傷防止性とを考慮し、材料としてデルリンが用いられている。棒材引き出し工具50はNC旋盤のタレットに装着され、嵌合穴54aに棒材が嵌め合わされ且つ棒材がNC旋盤の主軸に固定されていない状態で、タレットを主軸に沿って主軸から離れる方向に移動させると、棒材と棒材引き出し工具50が一体となって移動し、棒材を主軸から引き出せる。
【選択図】図2

Description

本発明は、NC旋盤において、主軸から被加工材を引き出す工具に関する。
NC旋盤は、タレットに装着された工具をプログラムに従って移動させることにより、主軸に固定された棒状の被加工材を加工する装置である。このNC旋盤を用いて棒状の被加工材から同一の製品を複数個連続して加工する場合には、1つの製品の加工を終了する毎に、被加工材を主軸から引き出すことにより、次の製品の加工を行うことができる。この被加工材引き出し作業を手動で行ってもよいが、作業効率を向上させるためには、被加工材引き出し作業を自動化することが望ましい。
そして、この被加工材引き出しを自動的に行う装置の一つとして、主軸の端面にて被加工材を把持するフィンガーチャックを主軸の軸方向に移動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−141101号公報
しかし、この装置では、被加工材引き出しを自動的に行う機能を追加するために、フィンガーチャックを上述のように移動させるための駆動機構と、この駆動機構を駆動するためのステッピングモータ等からなる駆動源とを新たに設置する必要があり、設置が大掛かりなものになるという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、自動的に被加工材を引き出す機能を簡便に追加することができる被加工材引き出し工具を提供することを目的とする。
係る目的を達成するためになされた請求項1に記載の被加工材引き出し工具においては、当該被加工材引き出し工具をNC旋盤のタレットに装着し、主軸に固定される被加工材と嵌合穴とが嵌合するようにタレットを移動させ、その後、被加工材が主軸に固定されていない状態で、主軸に沿って主軸台から離れる方向にタレットを移動させると、被加工材と嵌合穴との間で生じる摩擦力のために、被加工材と被加工材引き出し工具とが一体となり移動し、被加工材を主軸から引き出すことができる。
つまり、当該被加工材引き出し工具をタレットに装着するだけで、駆動機構や駆動源等の大掛かりな装置を新たに設置することなく、自動的に被加工材を引き出す機能を簡便に実現することができる。
ところで、被加工材と嵌合穴との「はめあい」には、「スキマバメ」,「シマリバメ」,「中間バメ」の3種類がある。「スキマバメ」は被加工材と嵌合穴との間で常に隙間ができる「はめあい」であり、「シマリバメ」は常に締めしろができる「はめあい」であり、「中間バメ」は、被加工材及び嵌合穴の公差によっては隙間または締めしろができる「はめあい」である。
つまり、「スキマバメ」は、被加工材と嵌合穴とを嵌め合わせ易いが、被加工材と嵌合穴との接触がない或いは接触面積が小さいために、被加工材を引き出すのに十分な摩擦力を得られないことがある。また、「シマリバメ」は、被加工材と嵌合穴とを嵌め合わせために大きな力が必要であるため、被加工材および嵌合穴が破損しやすくなる虞がある。
このため、請求項2に記載のように、前記被加工材と前記嵌合穴とは中間バメで嵌め合うことが望ましい。
このように構成された被加工材引き出し工具によれば、適度な力で被加工材と嵌合穴とを嵌め合わせることができるとともに、被加工材を引き出すのに十分な摩擦力が生じるように被加工材と嵌合穴とを接触させることができる。
また、請求項1または請求項2に記載の被加工材引き出し工具において、更に請求項3に記載のように、嵌合部は、当該被加工材引き出し工具本体に対して着脱自在であることが望ましい。
このように構成された被加工材引き出し工具によれば、長期間の使用による磨耗のために嵌合部が変形したり、異なる形状の被加工材を加工する時には、嵌合部のみを交換すればよいので、被加工材引き出し工具全体を交換するといった無駄を抑えることができる。
また、請求項1〜請求項3何れかに記載の被加工材引き出し工具において、更に請求項4に記載のように、前記嵌合部には、その外周から前記嵌合穴に至るスリ割りが形成され、前記嵌合部を押圧することで、前記スリ割りの幅の範囲で前記嵌合穴の径を調整する押圧部材を備えるようにすることが望ましい。
このように構成された被加工材引き出し工具によれば、被加工材の径のバラツキや嵌合穴の摩耗に対して、嵌合部を押圧部材で押圧することで嵌合穴の径を調整できるので、1つの嵌合部を長期間使用することができる。
また、嵌合部の材料としては、例えば、請求項5に記載のように、耐摩耗性材料であることが望ましい。このように構成された被加工材引き出し工具によれば、被加工材と嵌合部との嵌め合いにより嵌合部が磨耗することを防ぎ、嵌合部を長期間使用することができる。
また、例えば、請求項6に記載のように、耐熱性材料であることが望ましい。このように構成された被加工材引き出し工具によれば、被加工材と嵌合部との嵌め合いによる摩擦熱により嵌合部が変形することを防ぎ、嵌合部を長期間使用することができる。
また、例えば、請求項7に記載のように、傷防止性材料であることが望ましい。このように構成された被加工材引き出し工具によれば、被加工材に、被加工材と嵌合部との嵌め合いに起因する傷が付くのを抑えることができる。
次に本発明の実施の形態について図面をもとに説明する。
まず、本発明の被加工材引き出し工具としての棒材引き出し工具50が取り付けられたNC旋盤1を図1に基づいて説明する。図1(a)はタレット21側から、図1(b)は主軸12側から見たNC旋盤1の主軸12及びタレット21を示す斜視図である。
NC旋盤1は、図1(a)に示すように、本発明の被加工材としての棒材5を固定する主軸12と、主軸12を回転可能に支持する主軸台10と、棒材5を加工するための複数の切削工具24(24a,24b)が取り付けられたタレット21と、タレット21を支持するタレット台20と、上記各構成要素の動作を制御するための制御部70(図4参照。図1では図示せず。)等を備えている。
主軸12の端面には、油圧によって棒材5を把持するチャック14が装着されている。また、主軸12は、主軸駆動モータ16(図4参照。図1では図示せず。)によって、主軸12の軸を中心として回転可能に構成されている。
タレット21は円筒形状をしており、その円筒の中心軸上に備えられた旋回軸(不図示)を中心として回転可能にタレット台20に支持されている。また、タレット台20に支持されているのとは反対側におけるタレット21の円形をした端面には、その端面の円周に沿って、ツールホルダ22a,22b,22cが取り付けられ、ツールホルダ22a,22b,22cにはそれぞれ切削工具24a,24bおよび棒材引き出し工具50が装着される。また、棒材引き出し工具50が装着されるツールホルダ22c上には、切削水を噴射するための噴射孔34が設けられている(図1(b)参照)。そして、旋回軸駆動モータ29(図4参照。図1では図示せず。)によって、旋回軸を中心としてタレット21を適宜回転させることにより、加工に用いる工具を選択することができるように構成されている。
そして、タレット台20は、Z軸駆動モータ28(図4参照。図1では図示せず。)によって、図示しない送りねじ機構を介して、主軸12に平行なZ軸方向を往復移動可能に構成されている。さらに、タレット台20は、X軸駆動モータ26(図4参照。図1では図示せず。)によって、図示しない送りねじ機構を介して、主軸12に直交するX軸方向を往復移動可能に構成されている。
次に、棒材引き出し工具50の構成を図2及び図3に基づいて説明する。図2は棒材引き出し工具50の全体構成を示す斜視図,図3(a)はプルリング54の側面図,図3(b)はプルリング54の正面図である。
棒材引き出し工具50は、図2に示すように、棒材5と嵌合し引き出すための本発明の嵌合部としてのプルリング54と、プルリング54を収納するとともにツールホルダ22cに取り付けるための本発明の本体としてのスリーブ52と、プルリング54をスリーブ52内に固定するための固定用ネジ56と、固定用ネジ56を固定するためのロックナット58とから構成されている。
スリーブ52は、円筒形状をした大径部50aと小径部50bとからなり、この小径部50bをNC旋盤1のツールホルダ22cに差込むことで、スリーブ52はツールホルダ22cに固定される。その際、固定するボルトが面当りでしっかり固定できるように、小径部50bの外周部には固定用平面52aが設けられている。
また、スリーブ52には、中心軸に沿って貫通する穴が形成されており、その穴径は、大径部50aでは小径部50bより大きく形成されている。そして、大径部50aに形成された穴は、この穴径と同じ外径を有するプルリング54を固定するためのものであり、小径部50bに形成された穴は、逃がしのためのものである。
尚、本実施例では、大径部50a,小径部50bの外径はそれぞれΦ40,Φ30h7であり、大径部50a,小径部50bを貫通する穴の径は、それぞれΦ25H7,Φ20である。また、スリーブ52は、錆防止と加工のし易さを考慮し、材料としてSUS303が用いられている。
プルリング54は、後述するように棒材5との間で生じる摩擦力の大きさと、擦れに対する耐摩耗性と、摩擦熱に対する耐熱性と、棒材5に極力傷を付けない為の傷防止性とを考慮し、材料としてデルリンが用いられている。嵌合穴54aは、棒材5と嵌合し摩擦を利用して引き出すための穴で、棒材5に合った穴径の物を用意する。尚、嵌合穴54aの穴径は、棒材5と中間バメとなるように構成されている。
円筒形状のプルリング54の外周面には、スリーブ52側面のネジ穴よりねじ込まれた固定用ネジ56の先端が入るネジ挿入穴54cが設けられている(図3(a),(b)参照)。そして、この固定用ネジ56がねじ込まれて、その先端がネジ挿入穴54c側面に当ると、ストッパー効果によりプルリング54はスラスト方向への脱落及び回転が防止される。また、この固定用ネジ56を更にねじ込むと、ネジ挿入穴54cの底面を押すために、スリ割54bの幅の分だけ嵌合穴54aの穴径を小径方向に微調整できる。
こうしてねじ込み量を調整された固定用ネジ56が作業中に緩まないように、ロックナット58でロックする。尚、本実施例では、固定用ネジ56として市販品の六角穴付平先止めネジ(型式 TK―GC―M6×15―SUS)、ロックナット58として市販品の六角ナット(型式 TN―SJ―6)を利用している。
次に、制御部70について図4を用いて説明する。図4は、制御部70の概略構成を表すブロック図である。
制御部70は、図4に示すように、タレット21のX軸上の位置を検出するX軸位置センサ30,タレット21のZ軸上の位置を検出するZ軸位置センサ32,主軸12の回転速度を検出する主軸回転センサ18,作業者により操作可能な複数の操作キー40aおよび各種情報を表示する表示パネル40bからなるユーザインターフェース(以降、ユーザI/Fとする)40,X軸駆動モータ26,Z軸駆動モータ28,主軸駆動モータ16,旋回軸駆動モータ29,上記各種センサとユーザI/F40からの入力に基づいて上記各種駆動モータを制御する処理実行装置100を備えている。
処理実行装置100は、所定の処理プログラムに基づいて処理を実行するCPU102,種々の制御プログラムが格納されたROM104,種々のデータを格納する各種メモリが設けられたRAM106,電力が供給されない状態でも記憶されたデータを保持可能なEEPROM108,記憶装置としてのハードディスク(以降、HDDとする)110,X軸駆動モータ26に駆動信号を伝えるX軸駆動回路112,Z軸駆動モータ28に駆動信号を伝えるZ軸駆動回路114,主軸駆動モータ16に駆動信号を伝える主軸駆動回路116,旋回軸駆動モータ29に駆動信号を伝える主軸駆動回路118及びそれらを接続する入出力インターフェース(以降、入出力I/Fとする)120を備えている。
HDD110には、棒材5を加工するための加工プログラムや、棒材5を引き出すための棒材引き出しプログラムが記憶されている。また、入出力I/F120は、上記各要素を相互に接続しているとともに、X軸位置センサ30,Z軸位置センサ32,主軸回転センサ18と接続している。
そして、処理実行装置100において、上記の加工プログラムが実行されると、まず、タレット21が回転することにより必要な工具が選択され、更に主軸12に固定された棒材5が回転する。そして、加工プログラムに従って、選択した工具が移動することにより、棒材5が所望の形状に加工される。
そして、棒材5の加工が終了すると、上記の棒材引き出しプログラムが実行される。この棒材引き出しプログラムでは、まず、タレット21が回転することにより棒材引き出し工具50が選択される。その後、棒材引き出しプログラムに従って、棒材引き出し工具50が移動することにより、棒材5が主軸12から引き出される。そして、棒材引き出しプログラムが終了すると、再び加工プログラムが実行され、引き出された棒材5が所望の形状に加工される。
このように、加工プログラムと棒材引き出しプログラムを繰り返すことにより、連続かつ自動的に棒材5の加工を行うことができる。
次に、図5を用いて、処理実行装置100のCPU102が実行する棒材加工処理について説明する。図5は、棒材加工処理を表すフローチャートである。
この棒材加工処理が開始されると、CPU102は、まずS10にて、EEPROM108内に設けられた現在加工回数カウンタCNTの値が、EEPROM108内に設けられた設定加工回数記憶領域SETに記憶されている設定加工回数の値以上であるか否かを判断する。尚、当該棒材加工処理を実行する前に設定加工回数を設定する処理を行い、操作キー40aから入力された設定加工回数の値が設定加工回数記憶領域SETに記憶される。
そして、現在加工回数カウンタCNTの値が設定加工回数以上でないと判断すると(S10:NO)、S20にて、旋回軸駆動モータ29を制御してタレット21を回転させることにより必要な工具を選択し、更に主軸駆動モータ16を制御することにより主軸12を介して棒材5を回転させた後、X軸位置センサ30,Z軸位置センサ32の検出結果に基づいて、X軸駆動モータ26,Z軸駆動モータ28を制御し、選択した工具をX軸,Z軸で表される指定された座標まで移動させることにより、棒材5を所望の形状に加工する。尚、S20の処理は上記の加工プログラムを実行することにより開始される処理である。
そして、棒材5の加工が終了すると、S30にて、現在加工回数カウンタCNTをインクリメントし、次にS40にて、後述の棒材引き出し処理を行う。そして、S40の処理を終了すると、S10に移行し、上述の処理を繰り返す。
また、S10に戻り、現在加工回数カウンタCNTの値が設定加工回数以上であると判断すると(S10:YES)、S50にて、現在加工回数カウンタCNTの値を0に設定して、当該棒材加工処理を終了する。
次に、S40の棒材引き出し処理の手順を図6に基づいて説明する。図6は、棒材引き出し処理を表すフローチャートである。この棒材引き出し処理は上記の棒材引き出しプログラムを実行することにより開始される。
棒材引き出し処理が開始されると、CPU102は、まずS210にて、現在加工回数カウンタCNTの値が、設定加工回数記憶領域SETに記憶されている設定加工回数の値以上であるか否かを判断する。ここで、現在加工回数カウンタCNTの値が設定加工回数以上でないと判断すると(S210:NO)、S220にて、旋回軸駆動モータ29を制御してタレット21を回転させることにより棒材引き出し工具50を選択する。
そして、S230にて、S240における棒材洗浄のために、X軸駆動モータ26,Z軸駆動モータ28を制御することにより、図7(a)に示すように、棒材5がチャック14にて把持されている位置をZ軸の原点として、Z軸原点からLZ1の距離の位置(寄り点)までプルリング54を早送りで接近させる。尚、図7は、棒材引き出し処理の手順を説明するためのチャック14,棒材5及びプルリング54の断面図である。
次に、S240にて、主軸回転センサ18の検出結果に基づいて主軸駆動モータ16を制御することにより主軸12を指定された回転速度で回転させながら、切削水を噴射孔34から5秒間噴射することにより棒材5及びチャック14についた切粉を洗い流す。
そしてS240の処理が終了すると、S250にて、棒材5とプルリング54とを嵌合させるために、Z軸駆動モータ28を制御することによりプルリング54をZ軸原点からLZ2の距離の位置まで500mm/分の速度で移動させる(図7(b)参照)。
そして、S260にてチャック14を開放し、さらにS270にて、Z軸駆動モータ28を制御することによりプルリング54をZ軸原点からLZ3の距離の位置まで移動させると、嵌合穴54aと棒材5との間に生じる摩擦力により、棒材5は棒材引き出し工具50と一体に移動し、設定された位置まで引き出される(図7(c)参照)。
次に、S280にて、チャック14を閉め、さらにS290にて、プルリング54を棒材5から引き抜くために、Z軸駆動モータ28を制御することにより、500mm/分の速度でプルリング54をZ軸原点からLZ4の距離の位置まで移動させる(図7(d)参照)。そして、S300にて、X軸駆動モータ26,Z軸駆動モータ28を制御することにより、タレット21を早送りで機械原点まで移動させて、当該棒材引き出し処理を終了する。
また、S210に戻り、現在加工回数カウンタCNTの値が設定加工回数以上であると判断すると(S210:YES)、当該棒材引き出し処理を終了する。
このように構成された本実施形態の棒材引き出し工具50においては、棒材引き出し工具50をNC旋盤1のタレット21に装着し、主軸12に固定される棒材5と嵌合穴54aとが嵌合するようにタレット21を移動させ、その後、棒材5が主軸12に固定されていない状態で、主軸12に沿って主軸台10から離れる方向にタレット21を移動させると、棒材5と嵌合穴54aとの間で生じる摩擦力のために、棒材5と棒材引き出し工具50とが一体となり移動し、棒材5を主軸12から引き出すことができる。
このため、棒材引き出し工具50をタレット21に装着するだけで、駆動機構や駆動源等の大掛かりな装置を新たに設置することなく、自動的に棒材5を引き出す機能を簡便に実現することができる。
また、棒材5と嵌合穴54aとは中間バメで嵌め合うように構成されているので、適度な力で棒材5と嵌合穴54aとを嵌め合わせることができるとともに、棒材5を引き出すのに十分な摩擦力が生じるように棒材5と嵌合穴54aとを接触させることができる。
また、長期間の使用による磨耗のためにプルリング54が変形したり、異なる径の棒材を加工する時には、プルリング54のみを交換すればよく、棒材引き出し工具50具全体を交換するといった無駄を抑えることができる。また、プルリング54は形状的に製作が簡単であるので、棒材引き出し工具50のランニングコストを低く抑えることができる。
また、棒材5の径のバラツキやプルリング54の摩耗に対しては、固定用ネジ56をねじ込むことにより、スリ割54bの幅の分だけ嵌合穴54aの穴径を調整できるので、1つの嵌合部を長期間使用することができる。
また、プルリング54は、耐摩耗性・耐熱性・傷防止性材料であるデルリンからなるので、棒材5とプルリング54との嵌め合いによって、プルリング54が磨耗することと摩擦熱で変形することを防ぎ、プルリング54を長期間使用することができるとともに、棒材5に傷が付くのを抑えることができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態においては、棒材5を主軸12から引き出すことが可能な大きさの摩擦力が生じることと、擦れに対する耐摩耗性と、摩擦熱に対する耐熱性と、棒材5に極力傷を付けない為の傷防止性とを考慮し、プルリング54の材料としてデルリンを用いたものを示したが、棒材5を引き出すための摩擦力が生じる材料であれば、デルリン以外でもプルリング54の材料として用いることができる。例えば、棒材5がステンレスである場合には、プルリング54の材料としてステンレスを用いてもよい。つまり、棒材と同じ材料であってもよい。また、例えばウレタンゴムのように、摩擦力に加えて耐摩耗性を有する材料を用いてもよい。さらに、例えば黄銅,りん青銅,高力アルミニウムのように、摩擦力・耐摩耗性に加えて耐熱性を有する材料を用いてもよい。
NC旋盤の外部構成を表す要部斜視図。 棒材引き出し工具の構成を表す斜視図。 プルリングの構成を表す正面図及び側面図。 NC旋盤の電気的構成を表すブロック図。 棒材加工処理手順を示すフローチャート。 棒材引き出し処理手順を示すフローチャート。 棒材引き出し処理手順の概要を説明する図。
符号の説明
1…NC旋盤、5…棒材、10…主軸台、12…主軸、14…チャック、16…主軸駆動モータ、18…主軸回転センサ、20…タレット台、21…タレット、22…ツールホルダ、24…切削工具、26…X軸駆動モータ、28…Z軸駆動モータ、29…旋回軸駆動モータ、30…X軸位置センサ、32…Z軸位置センサ、34…噴射孔、40…ユーザI/F、50…棒材引き出し工具、52…スリーブ、54…プルリング、54a…嵌合穴、54b…スリ割、54c…ネジ挿入穴、56…固定用ネジ、58…ロックナット、70…制御部、100…処理実行装置、102…CPU、104…ROM、106…RAM、108…EEPROM、110…HDD、112…X軸駆動回路、114…Z軸駆動回路、116…主軸駆動回路、118…旋回軸駆動回路、120…入出力I/F。

Claims (7)

  1. 棒状の被加工材が固定される主軸と、該主軸を回転可能に支持する主軸台と、1個以上の工具が装着されるタレットとを備えたNC旋盤の前記タレットに装着される被加工材引き出し工具であって、
    前記被加工材が嵌め合わされる嵌合穴が形成された嵌合部を備え、
    該嵌合部は、該嵌合穴に前記被加工材が嵌め合わされ且つ前記被加工材が前記主軸に固定されていない状態で、前記タレットを前記主軸に沿って前記主軸台から離れる方向に移動させた時に、前記被加工材を前記主軸から引き出すことが可能な大きさの摩擦力が前記被加工材との間で生じる材料からなる、
    ことを特徴とする被加工材引き出し工具。
  2. 前記被加工材と前記嵌合穴とは中間バメで嵌め合うことを特徴とする請求項1に記載の被加工材引き出し工具。
  3. 前記嵌合部は、当該被加工材引き出し工具本体に対して着脱自在であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被加工材引き出し工具。
  4. 前記嵌合部には、その外周から前記嵌合穴に至るスリ割りが形成され、
    前記嵌合部を押圧することで、前記スリ割りの幅の範囲で前記嵌合穴の径を調整する押圧部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3何れかに記載の被加工材引き出し工具。
  5. 前記嵌合部は、耐摩耗性材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項4何れかに記載の被加工材引き出し工具。
  6. 前記嵌合部は、耐熱性材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項5何れかに記載の被加工材引き出し工具。
  7. 前記嵌合部は、傷防止性材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項6何れかに記載の被加工材引き出し工具。
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