JP2005065379A - 自動車用インバータ - Google Patents

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博好 菅原
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泰幸 酒井
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Abstract

【課題】半導体モジュールと冷却部材との間の電気的絶縁性及び熱伝導性に優れた自動車用インバータを提供すること。
【解決手段】自動車の走行モーターを制御する自動車用インバータ1。自動車用インバータ1は、半導体モジュール2と、半導体モジュール2の両面に配置され、半導体モジュール2を両面から冷却する冷却部材3とを有している。半導体モジュール2と冷却部材3との間の熱抵抗は0.042K/W以下であり、かつ半導体モジュール2と冷却部材3との間の電気絶縁耐圧は2.611kV以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は,自動車の走行モーターを制御する自動車用インバータに関する。
自動車用インバータにおいては、小型化、高集積化、大電力化という市場要求があり、これに伴い、半導体モジュールの発熱量が大きくなる。そのため、半導体モジュールの冷却を効率よく行う必要性がより高くなっている。
この問題を解決すべく、図11に示すごとく、半導体モジュールの両面に冷却チューブを配設して、発熱する半導体モジュールを冷却する構造が提案されている(特許文献1)。
具体的には、導通基板92上にIGBT等の半導体素子931をはんだ932により接合してなる半導体モジュール93が発熱した熱を放熱するために、冷媒を循環させるアルミ製の冷却部材3を、導通基板92に面して配設している。
しかし、導通基板92と冷却部材3とを電気的に絶縁する必要がある。そこで、導通基板92と冷却部材3の間に、Si34、AlN等からなる高放熱絶縁板91が挿入されている。また、高放熱絶縁板91と導通基板92あるいは冷却部材3との間に空隙が形成されることを防ぐために、導通基板92と高放熱絶縁板91との間、及び冷却部材3と高放熱絶縁板91との間にグリス951、952をそれぞれ塗布している。
しかしながら、上記グリス951、952の層を、導通基板92と冷却部材3との間に2層も設けると、導通基板92と冷却部材3との間の熱伝導性が低下するという問題がある。そして、これにより、上記半導体素子931の冷却を充分に行うことが困難となるおそれがある。
特開2001−320005号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、半導体モジュールと冷却部材との間の電気的絶縁性及び熱伝導性に優れた自動車用インバータを提供しようとするものである。
本発明は、自動車の走行モーターを制御する自動車用インバータにおいて、
該自動車用インバータは、半導体モジュールと、該半導体モジュールの両面に配置され、該半導体モジュールを両面から冷却する冷却部材とを有しており、
上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱抵抗は0.042K/W以下であり、かつ上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気絶縁耐圧は2.611kV以上であることを特徴とする自動車用インバータにある(請求項1)。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記自動車用インバータにおいては、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱抵抗が0.042K/W以下である。そのため、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱伝導性を充分に確保することができ、上記半導体モジュールの熱を上記冷却部材によって充分に吸収することができる。それ故、半導体モジュールの温度上昇を防ぐことができる。
また、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気絶縁耐圧が2.611kV以上であるため、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気的絶縁性を充分に確保することができる。これにより、上記半導体モジュールにおける電極間の短絡等の不具合を確実に防止することができる。
このように、半導体モジュールと冷却部材との間に充分な熱伝導性及び電気的絶縁性を確保することができるため、大電流を流す自動車用インバータとして充分な性能を確保することができる。
以上のごとく、本発明によれば、半導体モジュールと冷却部材との間の電気的絶縁性及び熱伝導性に優れた自動車用インバータを提供することができる。
本発明において、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱抵抗が0.042K/W以上である場合には、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱伝導性を充分に確保することが困難となり、半導体モジュールの温度上昇を防ぐことが困難となるおそれがある。
また、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気絶縁耐圧が2.611kV以下である場合には、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気的絶縁性を充分に確保することが困難となるおそれがある。
また、上記熱抵抗及び上記電気絶縁耐圧は、例えば、後述する実験例に示す測定方法により測定することができる。
また、上記絶縁耐圧は3.5kV以上であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気的絶縁性を一層向上させることができ、より大電力に対応することができる自動車用インバータを得ることができる。
また、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の厚みは、100μm以下であることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱伝導性を確保することができ、半導体モジュールを充分に冷却することができる。
上記厚みが100μmを超える場合には、上記半導体モジュールを充分に冷却することが困難となるおそれがある。
また、上記厚みは10μm以上であることが好ましい。上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気的絶縁を確保するためである。
また、上記半導体モジュール及び上記冷却部材のいずれか一方に、無機系材料によって形成される第一保護層と、少なくとも該第一保護層に生じた欠陥部を被覆するように形成された第二保護層とを有してなる複合皮膜を配設することができる(請求項4)。
上記複合皮膜は、無機系材料からなる第一保護層を有するため、電気的絶縁性を確保しつつ高い熱伝導性を有する。また、上記第一保護層には欠陥部が生ずることがあるが、該欠陥部は第二保護層によって被覆されているため、電気的絶縁不良が生ずることを防ぐことができる。
それ故、上記第一保護層と上記第二保護層とを有する上記複合皮膜を、上記半導体モジュール及び上記冷却部材のいずれか一方に形成することによって、両者の間の電気的絶縁性及び高熱伝導性を確保することができる。
また、上記複合皮膜を上記半導体モジュール及び上記冷却部材のいずれか一方に形成することにより、従来のように、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間に絶縁板を配設する必要がなく、更には該絶縁板の両面にグリスを配設する必要がない。そのため、上記基材と他の部材との間の絶縁構造を簡略化することができる。また、上記絶縁板と基材の一方の面におけるグリスを省略することができるため、熱伝導性を向上させることができる。
また、上記第一保護層は、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、AlN、BeO、MgO、Al23、BN、Si34、SiC、B4C、SiO2など熱伝導性の高い絶縁体からなり、例えば0.1〜100μmの厚さで形成される。
また、上記第二保護層は、例えば、エポキシ系、ポリイミド系、ポリブタジエン系などの絶縁材料からなる。
また、上記第一保護層は0.1〜100μmの厚みを有し、上記欠陥部は直径1mm以下であり、上記第二保護層は、面積比において上記欠陥部の90%以上を被覆していることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記半導体モジュールと冷却部材との間に、充分な電気的絶縁性を得ることができる。
上記第一保護層の厚みが0.1μm未満である場合には、電気的絶縁性を充分確保することが困難となるおそれがある。一方、上記厚みが100μmを超える場合には、熱伝導性を充分高くすることが困難となるおそれがある。
また、上記欠陥部の直径が1mmを超えると、熱伝導性を充分高くすることが困難となるおそれがあり、上記第二保護層による上記欠陥部の被覆が、該欠陥部の90%未満の場合には、複合皮膜の電気的絶縁性が不充分となるおそれがある。
また、上記第一保護層は、熱抵抗が0.042K/W以下であることが好ましい(請求項6)。
この場合には、充分に高い熱伝導性を有する複合皮膜を形成することができる。
上記熱抵抗が0.042K/Wを超える場合には、上記複合皮膜の熱伝導性が不充分となるおそれがある。
また、上記第二保護層は、電着法により析出可能な絶縁材料からなることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記半導体モジュール又は冷却部材の表面露出部である上記欠陥部に優先的に上記第二保護層が析出するため、高い熱伝導性を損なうことなく確実な電気的絶縁を容易に得ることができる。
また、上記第二保護層は、上記第一保護層の表面全面を覆っていてもよい(請求項8)。
この場合には、さらに、電気的絶縁性が高くなるという利点がある。
また、上記第二保護層は、第一保護層の表面から例えば3〜5μmの厚みに形成することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる自動車用インバータにつき、図1〜図4を用いて説明する。なお、図4は、後述する冷却部材3の冷媒流路31に直交する方向の断面と冷媒流路31に沿った断面を並べて表した説明図である。図5、図11についても同様である。
上記自動車用インバータ1は、自動車の走行モーターを制御するインバータである。
該自動車用インバータ1は、図1〜図3に示すごとく、半導体モジュール2と、該半導体モジュール2の両面に配置され、該半導体モジュール2を両面から冷却する冷却部材3とを有している。
上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の熱抵抗は0.042K/W以下である。また、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の電気絶縁耐圧は2.611kV以上である。
上記熱抵抗及び上記電気絶縁耐圧は、後述する実験例に示す測定方法により測定することができる。
上記のような熱抵抗を確保しつつ、上記のような電気絶縁耐圧を得るべく、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間に、図3に示すような複合皮膜4を配設する。即ち、該複合皮膜4は、上記半導体モジュール2に、無機系材料によって形成される第一保護層41と、少なくとも該第一保護層41に生じた欠陥部411を被覆するように形成された第二保護層42とからなる。
上記複合皮膜4は、図4に示すごとく、上記半導体モジュール2の両面に形成されており、その外側に冷却部材3が配設される。
また、上記半導体モジュール2は、半導体素子21と、その両面側にはんだ22によって接合された導通基板23とを有する。
また、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の厚みは、100μm以下である。即ち、上記上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間に配された上記複合皮膜4の厚みが100μm以下であり、具体的には、10〜30μm程度である。
また、上記第一保護層41は、例えば、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、AlN、BeO、MgO、Al23、BN、Si34、SiC、B4C、SiO2など熱伝導性の高い絶縁体からなり、熱抵抗が0.042K/W以下である。
上記第一保護層41は0.1〜100μmの厚みを有し、上記欠陥部411は直径1mm以下であり、上記第二保護層42は、面積比において上記欠陥部411の90%以上を被覆している。
また、上記第二保護層42は、例えば、エポキシ系、ポリイミド系、ポリブタジエン系などの絶縁材料からなる。
また、上記第二保護層42は、電着法により析出可能な絶縁材料からなるため、上記半導体モジュール41の表面露出部である上記欠陥部411に優先的に上記第二保護層42が析出するため、高い熱伝導性を損なうことなく確実な電気的絶縁を容易に得ることができる。
また、上記第二保護層42は、図3に示すごとく、上記第一保護層41の表面全面を覆っており、第一保護層41の表面から例えば3〜5μmに形成することができる。
上記冷却部材3は、冷媒を流通させる冷媒流路31を複数設けてなり、例えばアルミニウムの押出成形品からなる冷却チューブである。また、上記冷却部材3には、上記複合皮膜4との界面において、空隙を介在させないようにするためのグリス5が塗布されている。
次に、本例の複合皮膜4を製造するに当っては、まず、上記半導体モジュール2上に上記第一保護層41を、スパッタリングによって均一に形成する。
次いで、該第一保護層41に生じた欠陥部411を少なくとも被覆するように第二保護層42を電着法により形成する。
上記第一保護層41のスパッタリングは、例えば以下のように行う。
スパッタリング装置のチャンバー内において回転可能な回転治具に半導体モジュール2を取付ける。該半導体モジュール2は、上記第一保護層41を形成する部分以外には、マスキングをしておく。
また、上記チャンバー内には、Cr、Al、Ti、Siのうち1種類以上のターゲットと、1個以上のCターゲットとを共に取付ける。
上記チャンバーを閉じて、上記半導体モジュール2を取付けた回転治具を0.1rpm以上の速度で回転させ、真空排気、予熱、被処理面のエッチングを順次行う。
次いで、Ar等のキャリアガスとCH4等の反応ガスとを炉内に導入し、炉内圧力を0.01〜10Paとする。この際のArとCH4との流量比は、(100:1)〜(100:100)とする。
上記キャリアガスを用いてCターゲットからC原子を飛ばし、上記半導体モジュール2上で上記反応ガスと反応させることによりDLCを成膜する。この際、上記半導体モジュール2の被処理面には、1V以上の負の電圧(バイアス電圧)を印加する。
次に、上記第二保護層42の電着は、例えば以下のように行う。
まず、絶縁材料の溶液からなる処理液を用意する。該処理液は、絶縁材料固形分濃度10〜20%、pH6.2〜6.8、電気伝導度1000〜1500μS/cm、液温25〜30℃とする。
この処理液に、上記第一保護層41が形成された上記半導体モジュール2を浸漬し、150〜300Vの電圧を1分間以上かける。その後、100℃以上の熱で乾燥させることにより、上記第二保護層42を形成する。
以上により、上記複合皮膜4を半導体モジュール2上に形成する。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記自動車用インバータ1においては、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の熱抵抗が0.042K/W以下である。そのため、半導体モジュール2と冷却部材3との間の熱伝導性を充分に確保することができ、半導体モジュール2の熱を冷却部材3によって充分に吸収することができる。それ故、半導体モジュール2の温度上昇を防ぐことができる。
また、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の電気絶縁耐圧が2.611kV以上であるため、半導体モジュール2と冷却部材3との間の電気的絶縁性を充分に確保することができる。これにより、半導体モジュール2における電極間の短絡等の不具合を確実に防止することができる。
このように、半導体モジュール2と冷却部材3との間に充分な熱伝導性及び電気的絶縁性を確保することができるため、大電流を流す自動車用インバータ1として充分な性能を確保することができる。
また、上記半導体モジュール2と冷却部材3との間の厚みが100μm以下であるため、半導体モジュール2と冷却部材3との間の電気的絶縁性を一層向上させることができ、より大電力に対応することができる自動車用インバータ1を得ることができる。
また、上記複合皮膜4は、無機系材料からなる第一保護層41を有するため、電気的絶縁性を確保しつつ高い熱伝導性を有する。また、上記第一保護層41には欠陥部411が生ずることがあるが、該欠陥部411は第二保護層42によって被覆されているため、電気的絶縁不良が生ずることを防ぐことができる。
それ故、上記第一保護層41と上記第二保護層42とを有する上記複合皮膜4を、上記半導体モジュール2に形成することによって、該半導体モジュール2と冷却部材3との間の電気的絶縁性及び高熱伝導性を確保することができる。
また、上記複合皮膜4を上記半導体モジュール2に形成することにより、従来のように、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間に絶縁板(図11の符号91参照)を配設する必要がなく、更には該絶縁板と基材との間にグリス(図11の符号951参照)を配設する必要がない。そのため、上記半導体モジュール2と冷却部材3との間の絶縁構造を簡略化することができる。また、上記絶縁板と半導体モジュール2との間のグリスを省略することができるため、熱伝導性を向上させることができる。
また、上記第一保護層41は0.1〜100μmの厚みを有し、上記欠陥部411は直径1mm以下であり、上記第二保護層42は、面積比において上記欠陥部411の90%以上を被覆している。そのため、上記半導体モジュール2と冷却部材3との間に、充分な電気的絶縁性を得ることができる。
また、上記第一保護層41は、熱抵抗が0.042K/W以下であるため、充分に高い熱伝導性を有する複合皮膜4を形成することができる。
また、上記第二保護層42は、電着法により析出可能な絶縁材料からなるため、上記半導体モジュール2の表面露出部である上記欠陥部411に優先的に上記第二保護層42が析出する。これにより、高い熱伝導性を損なうことなく確実な電気的絶縁を容易に得ることができる。
また、上記第二保護層42は、図3に示すごとく、上記第一保護層41の表面全面を覆っているため、さらに、電気的絶縁性が高くなるという利点がある。
以上のごとく、本例によれば、半導体モジュールと冷却部材との間の電気的絶縁性及び熱伝導性に優れた自動車用インバータを提供することができる。
(実施例2)
本例は、半導体モジュール2と冷却部材3との間の絶縁耐圧を3.5kV以上とした例である。その手段としては、例えば、第一保護層41としてDLCを30μm形成し、第二保護層42としてエポキシ樹脂で欠陥部411を被覆する手段がある。
その他は、実施例1と同様である。
この場合には、上記半導体モジュール2と上記冷却部材3との間の電気的絶縁性を一層向上させることができ、より大電力に対応することができる自動車用インバータ1を得ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を奏する。
(実施例3)
本例は、図5に示すごとく、冷却部材3に複合皮膜4を形成した例である。
即ち、上記冷却部材3に、第1保護層41及び第2保護層42を順次形成してある。そして、複合皮膜4の上面にグリス5を介して導通基板23を配設し、該導通基板23に半導体素子21がはんだ22によって接合してある。
実施例1が複合皮膜4を半導体モジュール2側に形成した例であるのに対し、本例は、複合皮膜4を冷却部材3側に形成した例である。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図6に示すごとく、第一保護層41の表面からの第二保護層42の厚みを小さくした例である。
上記第二保護層42の厚みは、0.1〜1μmである。
また、第二保護層42が第一保護層41の欠陥部411を被覆している点については、実施例1と同様である。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、上記第二保護層42の厚みを小さくすることにより、一層熱伝導性の高い複合皮膜4を得ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例5)
本例は、図7に示すごとく、第二保護層42が第一保護層41の表面を覆わないように複合皮膜4を形成した例である。
即ち、上記第二保護層42を、上記第一保護層41の欠陥部411に充填し、上記第一保護層41の表面には形成しない。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、一層熱伝導性の高い複合皮膜4を得ることができる。また、上記欠陥部411にのみ第二保護層42を形成すればよいため、製造が容易であると共に、製造コストを低減することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例6)
本例は、第一保護層41の形成に当り、AlNのアークイオンプレーティングを使用した例である。
アークイオンプレーティングの条件は、例えば以下のように設定する。
即ち、アーク電流は150A、バイアス電圧は50V、炉内ガス圧は2.67Paとする。また、炉内ガスとしてはN2を用いる。
その他は、実施例1と同様である。
本例によれば、熱伝導性の高い絶縁膜を均一に形成できるという利点がある。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実験例)
本例は、図8〜図10、及び表1に示すごとく、本発明の複合皮膜の電気的絶縁性及び熱伝導性の評価を行った例である。
上記電気的絶縁性の評価は、以下に説明する絶縁破壊試験(図8、図9)によって行った。また、上記熱伝導性の評価は、以下に説明する熱抵抗測定(図10)によって行った。
絶縁破壊試験にあたっては、まず、基材上に複合皮膜4(図1)を形成したテストピース6を用意する。該テストピース6は、100×100mmの正方形状を有する。上記基材は、A3003、Cu1100のいずれかからなる。
また、下記の表1に示すごとく、複合皮膜4における第一保護層41としてAlNを20μm、第二保護層42としてエポキシ樹脂を5μm形成したものを試料1とした。
また、複合皮膜4における第一保護層41としてAlNを40μm、第二保護層42としてエポキシ樹脂を1μm形成したものを試料2とした。
また、複合皮膜4における第一保護層41としてAlNを40μm形成し、第二保護層42を形成しないものを比較試料1とした。
また、複合皮膜4における第一保護層41を形成せず、基材上に第二保護層42としてエポキシ樹脂を15μm形成したものを比較試料2とした。
また、厚み300μmのAlN板を比較試料3とし、厚み300μmのSiN板を比較試料4とした。
そして、それぞれのテストピース6を、図8に示すごとく、2つの電極71、72の間に配置する。即ち、一方の電極71を基材に当て、他方の電極72を複合皮膜4に当てる。これらの電極71、72、及びテストピース6は、試験用油槽73に満たしたシリコーンオイル74に浸漬してある。
この状態において、両電極71、72の間に電圧をかけ、その電圧を徐々に大きくしていく。すると、ある電圧に達したとき、上記2つの電極71、72の間の電気的絶縁が破壊されて電流が流れる。このときの電圧を絶縁破壊電圧として検出する。
また、上記電極72を当てる測定ポイントP1〜P5は、図9に示すごとく、テストピース6上の5箇所であり、これらの測定ポイントにおける検出値を平均したものを測定値とする。
次に、熱抵抗の測定方法につき説明する。
まず、上記絶縁破壊試験に用いたものと同様のテストピース6を用意する。ただし、該テストピース6は、60×40mmの長方形状を有する。
そして、それぞれのテストピース6を用いて、図10に示す冷却構造を組み立てる。
即ち、断熱材83、発熱体82であるモールドMOS、グリス85、テストピース6、グリス85、絶縁材81、グリス85の順に積層したものを、2つの冷却チューブ841,842によって挟持する。そして、加圧装置によって積層方向に加圧する(矢印F)。
また、上記発熱体82と、該発熱体82に対して上記テストピース6の反対側の冷却チューブ842とに、測温センサを埋め込む。
この状態で、上記発熱体82に電流を流したときの発熱体82の温度と冷却チューブ842の温度とを測定することにより、発熱体82と冷却チューブ842との間の熱抵抗を、以下の計算式(1)によって算出する。
熱抵抗=(発熱体82の温度−冷却チューブ842の温度)/発熱量 ・・・(1)
上記の絶縁破壊試験及び熱抵抗測定の結果を表1に示す。
Figure 2005065379
表1から分かるように、第一保護層としてAlNを用いた試料1、2、比較試料1については、熱抵抗を大きく低減することができる。しかし、絶縁破壊電圧は、15μmのエポキシ樹脂からなる比較試料2に比べて小さい。特に、第二保護層(エポキシ樹脂)を設けていない比較試料1は、絶縁破壊電圧が極端に小さい。
このことから、第一保護層に20μm又は40μmの厚みのAlNを用いることにより、熱伝導性を高めることができ、これにより生ずる電気的絶縁性の大きな低下を、上記第二保護層を設けることにより抑制することができることが分かる。
そして、半導体モジュールと冷却部材との間に充分な熱伝導性及び電気的絶縁性を確保することができるため、大電流を流す自動車用インバータとして充分な性能を確保することができることが分かる。
また、厚み300μmのAlN板或いはSiN板からなる比較試料3、4については、絶縁破壊電圧は大きいが、熱抵抗が大きい。
以上により、上記複合皮膜は、電気的絶縁性及び熱伝導性に優れたものであり、本発明の自動車用インバータは、電気的絶縁性、冷却効率に優れていることが分かる。
実施例1における、自動車用インバータの主要部の平面図。 実施例1における、自動車用インバータの主要部の斜視図。 実施例1における、半導体モジュールと冷却チューブとの間の電気的絶縁構造の断面説明図。 実施例1における、複合皮膜の断面説明図。 実施例3における、複合皮膜の断面説明図。 実施例4における、複合皮膜の断面説明図。 実施例5における、複合皮膜の断面説明図。 実験例における、絶縁破壊試験の方法の説明図。 実験例における、テストピース内の絶縁破壊電圧の測定ポイントの説明図。 実験例における、熱抵抗測定方法の説明図。 従来例における、半導体モジュールと冷却チューブとの間の電気的絶縁構造の断面説明図。
符号の説明
1 自動車用インバータ
2 半導体モジュール
3 冷却部材
4 複合皮膜
41 第一保護層
42 第二保護層
5 グリス

Claims (8)

  1. 自動車の走行モーターを制御する自動車用インバータにおいて、
    該自動車用インバータは、半導体モジュールと、該半導体モジュールの両面に配置され、該半導体モジュールを両面から冷却する冷却部材とを有しており、
    上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の熱抵抗は0.042K/W以下であり、かつ上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の電気絶縁耐圧は2.611kV以上であることを特徴とする自動車用インバータ。
  2. 請求項1において、上記絶縁耐圧は3.5kV以上であることを特徴とする自動車用インバータ。
  3. 請求項1又は2において、上記半導体モジュールと上記冷却部材との間の厚みは、100μm以下であることを特徴とする自動車用インバータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記半導体モジュール及び上記冷却部材のいずれか一方に、無機系材料によって形成される第一保護層と、少なくとも該第一保護層に生じた欠陥部を被覆するように形成された第二保護層とを有してなる複合皮膜が配設されていることを特徴とする自動車用インバータ。
  5. 請求項4において、上記第一保護層は0.1〜100μmの厚みを有し、上記欠陥部は直径1mm以下であり、上記第二保護層は、面積比において上記欠陥部の90%以上を被覆していることを特徴とする自動車用インバータ。
  6. 請求項4又は5において、上記第一保護層は、熱抵抗が0.042K/W以下であることを特徴とする自動車用インバータ。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項において、上記第二保護層は、電着法により析出可能な絶縁材料からなることを特徴とする自動車用インバータ。
  8. 請求項4〜7のいずれか一項において、上記第二保護層は、上記第一保護層の表面全面を覆っていることを特徴とする自動車用インバータ。
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