JP2005061712A - 耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ - Google Patents
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Abstract
【課題】 潜熱回収型エコノマイザにおいて、腐食に対する耐性を高め、エコノマイザの寿命を長くする。
【解決手段】 ボイラ1等からの排ガスを通す排ガス通路2中に伝熱管3を多段に配置し、伝熱管3内に給水を通すことで、排ガスの熱によって給水を予熱するエコノマイザ7において、多段に設けた伝熱管3を、煙道内の排ガスが結露し始める位置を境として排ガス流の上流側と下流側に区分し、給水は排ガス流の下流側伝熱管群9を通過した後で、排ガス流の上流側伝熱管群8を通過するようにしておき、前記上流側伝熱管群8は、溶存酸素を含んだ水に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成し、前記下流側伝熱管群9は、硫酸に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】 ボイラ1等からの排ガスを通す排ガス通路2中に伝熱管3を多段に配置し、伝熱管3内に給水を通すことで、排ガスの熱によって給水を予熱するエコノマイザ7において、多段に設けた伝熱管3を、煙道内の排ガスが結露し始める位置を境として排ガス流の上流側と下流側に区分し、給水は排ガス流の下流側伝熱管群9を通過した後で、排ガス流の上流側伝熱管群8を通過するようにしておき、前記上流側伝熱管群8は、溶存酸素を含んだ水に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成し、前記下流側伝熱管群9は、硫酸に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、腐食に対する耐性を高めた潜熱回収型エコノマイザに関するものである。
ボイラから排出される排ガスを通す排ガス通路に伝熱管を設け、ボイラへ供給する水は排ガス通路の伝熱管を通した後でボイラへ給水し、ボイラの効率を向上させるエコノマイザを設けることが広く行われている。エコノマイザは、排ガス通路内に設けた伝熱管と、排出する排ガスの間で熱交換を行うものであり、排ガスから回収した熱によって伝熱管内を送られる給水を予熱するため、熱効率を向上させることができる。排ガスには燃焼によって発生した水分が気体の状態で含まれており、排ガスの顕熱だけでなく潜熱の回収も行うことで、より多くの熱を回収することも行われている。しかし、潜熱まで回収すると、排ガス中に含まれている硫黄酸化物などが硫酸となって伝熱管に付着し、伝熱管を腐食するという問題があった。
実用新案登録第2538626号公報
本発明が解決しようとする課題は、潜熱回収型エコノマイザにおいて、腐食に対する耐性を高め、エコノマイザの寿命を長くすることにある。
ボイラ等からの排ガスを通す排ガス通路中に伝熱管を多段に配置し、伝熱管内に給水を通すことで、排ガスの熱によって給水を予熱するエコノマイザにおいて、多段に設けた伝熱管を、煙道内の排ガスが結露し始める位置を境として排ガス流の上流側と下流側に区分し、給水は排ガス流の下流側伝熱管群を通過した後で、排ガス流の上流側伝熱管群を通過するようにしておき、前記上流側伝熱管群は、溶存酸素を含んだ水に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成し、前記下流側伝熱管群は、硫酸に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成する。
本発明を実施することにより、エコノマイザの伝熱管に対する腐食を抑えることができ、エコノマイザの耐久性が高まり、エコノマイザの寿命を長くすることができる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施しているボイラの概要図である。ボイラ1は燃焼装置4によって火炎の燃焼を行い、高温の燃焼ガスを発生させており、燃焼ガスによって缶水を加熱して蒸気を発生させる。缶水を加熱することによって温度の低下した後の排ガスは、排ガス通路2を通して排気しており、排ガス通路2の途中にエコノマイザ7を設ける。エコノマイザ7内には水平方向に伸びる伝熱管3を多数設けており、伝熱管3には多数の熱吸収用フィン5を取り付けておく。エコノマイザ7の部分に達した排ガスは、伝熱管3の間を下向きに流れ、伝熱管3と接触して伝熱管を加熱する。
エコノマイザ7の各伝熱管は、端部同士を連結して一続きの給水流路を構成している。エコノマイザ内への給水は、伝熱管群の最下段の伝熱管より行い、給水は順次伝熱管を通って加熱されながら最上段の伝熱管まで達し、最上段の伝熱管から取り出した後にボイラ1内へ送られる。そのため、伝熱管内を送られる給水の水温は、下段の伝熱管3ほど低く、上段の伝熱管3ほど高くなっている。そして、ボイラからエコノマイザ7へ送られた排ガスは、エコノマイザ内で伝熱管と熱交換を行いながら下向きに流れていくため、エコノマイザ内の下方へ行くほど排ガスの温度は低くなる。そのため、排ガス流の下流側にあたる下方の伝熱管表面では、温度の低下した排ガスからさらに熱を回収することになり、潜熱を取り出すため、排ガス中に含まれていた水分が結露する。
排ガス中に硫黄酸化物が含まれていた場合、排ガスが結露すると硫酸(希硫酸)が発生する。硫酸が発生し始める部分よりも排ガス流下流側(下段側)の伝熱管群を下流側伝熱管群9、硫酸の発生はない排ガス流上流側(上段側)の伝熱管群を上流側伝熱管群8とし、伝熱管群を2つに区分しておく。下流側伝熱管群9の材質は、硫酸による腐食に対して耐性の高い材料である耐硫酸鋼(S−TEN1等)を使用し、上流側伝熱管群8の材質は、溶存酸素を含んだ水からの腐食に対して耐性の高い材料であるステンレス鋼(SUS304等)を使用する。
硫酸の発生する下流側伝熱管群9では、硫酸が最大の腐食要因であり、腐食は伝熱管3の外側表面から発生する。下流側伝熱管群9は、硫酸に対して腐食しにくい耐硫酸鋼を使用することで、腐食を抑えることができる。上流側伝熱管群8では、硫酸は発生しないために硫酸による腐食は発生しない。しかし、溶存酸素を含んだ水を酸素が逃げることのできない状態で加熱すると、図2に記載のように腐食速度は水温に応じて上昇する。そのため、水温の低い下流側伝熱管群9では少なかった水側からの腐食は、水温の高い上流側伝熱管群8では多くなり、上流側伝熱管群8では管内面の水側からの腐食が問題となる。上流側伝熱管群8は水側からの腐食に対して耐性のあるステンレス鋼を使用することで、上流側伝熱管群8の腐食を抑えることができる。
エコノマイザの伝熱管群を、排ガスが結露し始める部分を境として区分し、上流側伝熱管群8と下流側伝熱管群9の材質を異ならせ、それぞれの場所に合った材質の伝熱管とすることで、伝熱管に対する腐食を抑えることができ、エコノマイザの耐久性を向上させることができる。
1 ボイラ
2 排ガス通路
3 伝熱管
4 燃焼装置
5 熱吸収用フィン
6 火炎
7 エコノマイザ
8 上流側伝熱管群
9 下流側伝熱管群
2 排ガス通路
3 伝熱管
4 燃焼装置
5 熱吸収用フィン
6 火炎
7 エコノマイザ
8 上流側伝熱管群
9 下流側伝熱管群
Claims (2)
- ボイラ等からの排ガスを通す排ガス通路中に伝熱管を多段に配置し、伝熱管内に給水を通すことで、排ガスの熱によって給水を予熱するエコノマイザにおいて、多段に設けた伝熱管を、排ガス流の上流側と下流側に区分し、給水は排ガス流の下流側伝熱管群を通過した後で、排ガス流の上流側伝熱管群を通過するようにしておき、前記上流側伝熱管群は、溶存酸素を含んだ水に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成し、前記下流側伝熱管群は、硫酸に対して腐食しにくい材質で伝熱管を形成するものであることを特徴とする耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ。
- 請求項1に記載の耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザにおいて、煙道内の排ガスが結露し始める位置よりも排ガス流上流側に配置した伝熱管を上流側伝熱管群とし、煙道内の排ガスが結露し始める位置よりも排ガス流下流側に配置した伝熱管を下流側伝熱管群としていることを特徴とする耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003292383A JP2005061712A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | 耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003292383A JP2005061712A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | 耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005061712A true JP2005061712A (ja) | 2005-03-10 |
Family
ID=34369752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003292383A Pending JP2005061712A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | 耐食性を高めた潜熱回収型エコノマイザ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005061712A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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NL2003081C2 (nl) * | 2009-06-25 | 2010-12-28 | Empas Hogedrukspuiten B V | Onkruidbestrijdingsinrichting. |
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US8677947B2 (en) | 2010-06-11 | 2014-03-25 | Miura Co., Ltd. | Boiler system |
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-
2003
- 2003-08-12 JP JP2003292383A patent/JP2005061712A/ja active Pending
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