JP2005061218A - 垂直軸型風力発電装置 - Google Patents

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和夫 大久保
Hiroshi Imabayashi
弘資 今林
Kazumichi Kato
一路 加藤
Toshio Miki
利夫 三木
Hideki Tamura
英樹 田村
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Abstract

【課題】羽根回りの風の流れを整え、羽根の回転を安定させることができる垂直軸型風力発電装置を提供する。
【解決手段】101は基礎で、簡易なコンクリートにて形成されている。102は回転軸で、後述する手段で直立状態を保っている。103は風力発電の動力を生み出すための羽根であり、回転軸102の上部に軸心方向と直角方向に固定されている支持部材104の各対向面相互間であって、周縁部に沿って複数個配置されている。羽根103の上下端には、羽根103の回りの風の流れを整える整流板105が設けられている。106は筒状体で、内部空間に回転軸102を位置させ、上下内面に位置する軸受107、108によって回転軸102を回動自在に支持している。109は部材支持用枠体で、基礎101の適所に固定され、前記筒状体106の下端部を保持している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風向に対し垂直な回転軸に沿って縦方向の羽根を有し、この羽根が風によって回転軸の回転方向に回転する垂直翼ダリウス型風車を供えた垂直軸型風力発電装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、垂直軸型風力発電装置の技術は公知となっている。
例えば、特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1のものは、直線翼垂直軸(H−ダリウス)型風車であり、その羽根は回転軸方向に沿って垂直方向に位置する一対の支持部材に両端部が固定されているものである。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−110666号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1の構成は、羽根回りの風の流れを整えることができないため、羽根の回転が不安定になる場合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0006】
即ち、請求項1記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根は、横向きの整流板を有することを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の垂直軸型風力発電装置によると、整流板を上下、中間のように整流板を適宜配置することができ、羽根に向かう風の流れを整流することができ、羽根の回転を整えることができる。また、羽根の端から風が逃げるのを防ぐこともできる。
【0008】
請求項2記載の垂直軸型風力発電装置は、前記整流板の断面が、前記羽根の水平断面の外形を相似的に大きくした形状であることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の垂直軸型風力発電装置によると、整流板が羽根の端から逃げる風を均等に受けるので、より確実に羽根に向かう風の流れを整流することができ、羽根の回転を整えることができる。
【0010】
請求項3記載の垂直軸型風力発電装置は、前記整流板が、前記回転軸に揚力を生じさせるように斜めに前記羽根に取り付けられている。
【0011】
請求項3記載の垂直軸型風力発電装置によると、整流板が回転軸の垂直下向きの荷重を減少させ、回転軸の軸受に対する負荷を軽減させることができる。
【0012】
請求項4記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根の全部または一部に設けられた導電部材と、この導電部材に対して間隔調整自在な磁石部材とを備える速度抑制装置が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の垂直軸型風力発電装置によると、暴風雨等の強風時に、磁石部材を羽根に設けられたアルミニウム等の導電部材に近づけると、導電部材の表面に過電流を生じて、ブレーキ動作が生じ、過剰な回転速度となることを抑制することができる。
【0014】
請求項5記載の垂直軸型風力発電装置は、前記速度抑制装置が、前記回転軸の速度検出装置と、検出された速度に応じて前記導電部材を前記羽根に対して進退させる進退駆動装置を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の垂直軸型風力発電装置によると、風速に応じた回転軸の回転速度を検出し、自動的に過剰な回転速度にならないようにブレーキ動作を生じさせることができる。
【0016】
請求項6記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に、前記回転軸に向けて押し付ける摩擦板と、この摩擦板の押し付けを制止し又は前記制止を解除する操作装置との組み合わせである回転停止装置が設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項6記載の垂直軸型風力発電装置によると、暴風時等の強風時に作動し、回転軸に摩擦板を押し付ける回転停止装置を設けるので、過剰な回転速度に至るまでに停止させることができる。
【0018】
請求項7記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横向きの支持部材が設けられ、その支持部材の先端に前記羽根の縦向きの中程がヒンジとバネ部材を介して、前記羽根の縦向きに対して傾斜するように取り付けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の垂直軸型風力発電装置によると、羽根に過剰な力が作用すると、羽根が縦向きに対して傾斜して開くことにより、羽根に作用する力を緩和させる。
【0020】
請求項8記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横向きの支持部材が設けられ、その支持部材の先端に前記羽根の縦向きの中程がヒンジとバネ部材を介して、前記羽根の横向きに対して傾斜するように取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項8記載の垂直軸型風力発電装置によると、羽根に過剰な力が作用すると、羽根が横向きに対して傾斜して開くことにより、羽根に作用する力を緩和させる。
【0022】
請求項9記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横上向きの上部支持部材と横下向きの下部支持部材とが設けられ、前記上部支持部材及び前記下部支持部材の先端に前記羽根の縦向きの上下が取り付けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の垂直軸型風力発電装置によると、上部支持部材と下部支持部材が羽根に対して三角形状になり、安定して羽根を支えることができる。
【0024】
請求項10記載の垂直軸型風力発電装置は、前記上部支持部材及び前記下部支持部材は、先端に至るほど断面係数が小さくなるように形成され、断面が略山形状であることを特徴とする。
【0025】
請求項10に記載の垂直軸型風力発電装置によると、上部支持部材及び下部支持部材の軽量化を図り、回転モーメントを減少させ、剛性を高くできる。
【0026】
請求項11記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸から電気を逃がす電気ブラシを設けるか、前記回転軸とこれを支持する軸受の外筒との間に絶縁材を設けることを特徴とする。
【0027】
請求項11に記載の垂直軸型風力発電装置によると、落雷時などに、電気を地面に逃がすか、回転軸から羽根に至るまでを電気的に絶縁状態にして、落雷を阻止することができる。
【0028】
請求項12記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸は、前記羽根側の上側回転軸と、発電機側の下側回転軸と、両回転軸の嵌合部とからなり、前記嵌合部は回転トルクの伝達部分が嵌合隙間を有して形成されたものであることを特徴とする。
【0029】
請求項12記載の垂直軸型風力発電装置によると、嵌合隙間により、下側回転部材に対して上側回転部材が、隙間の分だけ傾きながら、回転トルクを伝達でき、上側回転部材に取り付けられた羽根を風に沿わせることができる。
【0030】
請求項13記載の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、周方向に隣設されている、支持部材と羽根との結合部分付近同士を、ひも状部材で連結することを特徴とする。
【0031】
請求項13記載の垂直軸型風力発電装置によると、支持部材を補強することとなるので、羽根に発生する遠心力に対向することができる。
【0032】
請求項14の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根はアルミニウム合金製であり、前記羽根の内部に周方向にバネ付勢により移動可能な重しが設けられていることを特徴とする。
上記構成によると、回転により重しが外周方向に移動し、低速回転では慣性力が小さく、高速回転では慣性力が大きくなる。
【0033】
請求項15の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根はアルミニウム合金製であり、前記回転軸の基部側を支持する台座部には、この台座部から水平方向に延びる着脱自在な延長部材と、この延長部材の端に取り付けられる固定部材とからなる姿勢安定装置が設けられていることを特徴とする垂直型風力発電装置。
上記構成によると、軽い羽根を用いる風力発電装置を何処でも設置できる。
請求項16の垂直軸型風力発電装置は、請求項15において、前記固定部材は重しで形成されている。
この構成により、延長部材の端に重しを取り付けるだけで、固定することができる。
請求項17の垂直型風力発電装置は、請求項16において、前記重しは、水が給排水可能なタンクで形成されている。
上記構成によると、水の吸水により重しになり、水を抜くと軽くなる。
【0034】
請求項18の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸と発電機との間を、前記回転軸が所定の回転数に達すると接続するクラッチを介して連結することを特徴とする。
上記構成によると、微風時には、回転軸を空転させて、回転数が所定の回転数に達したときに回転軸の回転を発電機に接続させることができる。
【0035】
請求項19の垂直軸型風力発電装置は、垂直に設けた回転軸と、前記回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、内部に前記回転軸が配置される筒状部材と、前記筒状部材内部の上方または途中部分に配置され、前記回転軸を回転自在に支持するラジアル軸受と、前記筒状部材内部の下方に配置され、前記回転軸を回転自在に支持するスラスト軸受と、前記スラスト軸受の近傍に、前記回転軸と隙間を有して前記筒状部材内壁に設けられる軸受とを備え、前記回転軸が横方向に揺れたときに前記筒状部材内壁に設けられる軸受と接触することを特徴とする。
上記構成によると、横方向の荷重を受けることができないスラスト軸受に代わって、回転軸が揺れたときの横方向の荷重を、回転軸と隙間を有して筒状部材内壁に設けられる軸受で受けることができる。その結果、回転軸の安定した回転が可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る垂直軸型風力発電装置の正断面図である。101は基礎で、簡易なコンクリートにて形成されている。102は回転軸で、後述する手段で直立状態を保っている。103は風力発電の動力を生み出すための羽根であり、回転軸102の上部に軸心方向と直角方向に固定されている支持部材104の各対向面相互間であって、周縁部に沿って複数個配置されている。羽根103の上下端には、羽根103の回りの風の流れを整える整流板105が設けられている。106は筒状体で、内部空間に回転軸102を位置させ、上下内面に位置する軸受107、108によって回転軸102を回動自在に支持している。109は部材支持用枠体で、基礎101の適所に固定され、前記筒状体106の下端部を保持している。100はワイヤー固定手段で、ワイヤー100a及びこのワイヤー100aへの張力の付勢を担うためのワイヤー張力調整機構100bから構成される。このワイヤー固定手段100の両端は前記筒状体106の固定部位106aと地上側の固定部位110との間で少なくとも3箇所(120度間隔)に配置される。そして、このワイヤー固定手段100は、羽根103が受ける風圧によって応力を受け、軸心から直角方向に変位しようとする回転軸102の垂直状態を維持する自立補充手段を構成する。112は発電機で、前記枠体109に固定され、その回転軸にはプーリ113が備えられている。114はプーリで、回転軸102において、前記プーリ113と同じ高さ位置に固定される。115はベルトで前記プーリ113、114相互間に係合し、発電機112に回転軸102の回転力を伝達する、また、当該発電機112を、風の向きと羽根との位置関係、風の強さなどの要因において風車が始動しない場合、始動用モータの役割も兼ねさせるようにすることもできる。
また、図示しないが、回転軸102の下端などに回転の減速、停止を行うためのブレーキ機構を設けるのが通例である。
さらに、図示しないが、回転軸102の下端などに発電機112と回転軸102とを、遠心クラッチを介して連結することとしてもよい。これにより、発電機が発電できない微風時に回転軸102を空転させて回転エネルギを蓄積させておき、回転軸102が所定の回転数に達したときに回転軸102の回転を発電機に接続させ、その際に回転軸102に蓄積した回転エネルギで発電機の起動時のコギング現象を克服し、発電機の起動時の発電ロスがない。
【0037】
図2(a)は、羽根に整流板が4枚取り付けられた実施態様を示す図である。整流板251は、羽根253の上端部と、下端部と、羽根253の支持部材255との接合部までの途中部分に上下一枚ずつ取り付けられている。
上記構成により、風の流れの羽根からの漏れを防ぐと共に、羽根の回転音を消音することができる。
なお、本実施形態では4枚の整流板を羽根に取り付けているものであるが、さらに必要枚数を羽根の途中部分に取り付けてもよい。
図2(b)、(c)は、図2(a)における支持部材255に近設された整流板254を、風向きに対して上向きに取り付けられている羽根の一例を示した図である。整流板254は、羽根253に対し斜めに傾けて取り付けられている。この整流板254が複数枚設置されていれば、揚力が発生し、ベアリングの荷重を小さくすることができる。その結果、ベアリングのメカロス低減による効率アップやベアリングの寿命を延ばすことができる。
【0038】
図3は、羽根の速度抑制を行うことができる装置を備える実施態様を示す図である。図3(a)に示すように、羽根263の速度抑制ができる速度抑制装置264は、導電部材である羽根263と、回転軸262の回転速度を検出する速度検出装置265と、検出された速度に応じて磁石部材266を羽根263に対して進退させる装置267と、この進退駆動装置267を駆動させるモータ267aを制御するコントローラ部268とを備えてなる。
これにより、台風などの強風が吹く際には、自動で強風状態であることを感知し、磁石部材266と羽根263との間隔を調整して、導電部材である羽根263に近づけ、その表面に過電流を生じさせて、ブレーキ動作をさせる。その結果、オーバースピードを防止し、過回転による垂直軸型風力発電装置の故障を防止する。
なお、羽根263は上記のように全体が導電部材であってもよいし、磁石部材に対応する部分のみ導電部材としてもよい。
また、図3(a)に示す実施形態は緊急時には自動で駆動するものであるが、図3(b)に示すように、磁石部材266を羽根263に対して手動で進退させるものであってもよい。この場合、動かした後にはボルト269などで固定する。
他に、図3(c)に示すように、回転軸262の下部に中心軸を合わせて、導電部材である円板261を取り付け、磁石部材266を進退させる速度抑制装置を設けてもよい。
【0039】
図4(a)は、羽根が支持部材に縦向きに傾斜自在に、ヒンジ及びばねで取り付けられている実施態様を示す図である。図4(b)は、図4(a)の(b)−(b)矢視図である。
支持部材275は、地面に垂直方向の断面が略T字型の部材である。その先端部276において羽根273が揺動可能にヒンジで接合されている。また、先端部276と反対側の先端部付近で羽根273はバネ274によっても、羽根273の縦向きに傾斜自在に取り付けられている。
上記実施態様によれば、強風により一定以上の遠心力や風圧が羽根273に発生すると、羽根273が羽根273の縦向きに傾斜自在である。よって、この一定以上の遠心力や風圧を減少させることができるので、急激な応力が羽根に加わることがなく、破損の恐れは殆どない。
なお、図示しないが、先端部276と羽根273との接合をピン接合とすれば、羽根273の縦向き及び横向きに揺動自在となる。
図4(c)は、図4(a)における支持部材275を支持部材275の軸を中心として90度回転させた状態とした上で、羽根273が横向きに傾斜自在となるように図4(a)と同様にヒンジ及びバネで接合されているものである。
上記実施態様によれば、図4(a)における実施態様と同様の効果が得られる。
【0040】
図5(a)は、回転軸から電気を逃がす実施態様の一例を示す図である。回転軸282から電気を逃がす電気ブラシ281は、先端部分が回転軸282に接するように軸受285の外筒284の途中部分に設けられている。また、電気ブラシ281の回転軸282への接触側と反対側部分は地面に接続されている。
上記実施態様によれば、落雷時の損傷を防止できる。
図5(b)は、回転軸から電気を逃がす実施態様の他例を示す図である。回転軸282とこれを支持する軸受285の外筒284との間に絶縁材286が設けられているものである。
上記実施態様によれば、図5(a)の実施態様と同様の効果が得られる。
【0041】
図6(a)は回転軸の回転を停止させる実施態様の一例を示す図、図6(b)は回転軸の回転を停止させる回転停止装置の原理図である。筒296に固定支持されている回転停止装置291は、回転軸292に向けて付勢されている摩擦板294と、この摩擦板294の付勢を制止し又はこの制止を解除する操作装置295と、摩擦板294と操作装置295とに接続されているバネ297とからなる。摩擦板294には、永久磁石294aが操作装置295側に設けられている。操作装置295は、電源295aと接続されているコイル295bを永久磁石294a側に有している。
通常状態では、コイル295b側へ永久磁石294は吸着され、回転軸292に接していない状態である。非常時には、コイル295bに電源295aから電流が流れ、永久磁石294とコイル295bの磁束が打ち消し合うこととなる。このとき、縮められていたバネ297の反発力により回転軸292に摩擦板294が押し付けられて、回転軸292の回転を制止する。
上記実施態様によれば、暴風時などに回転軸292の回転を停止することにより、過剰回転にならないように、また損傷が発生しないように装置を保護するという効果が得られる。
図6(c)は、回転軸の回転を停止させる実施態様の他例を示す図である。回転停止装置291’は、摩擦筒298は、摩擦半筒298a、298bの一端同士が回動可能に接合部298cにおいて接合され、摩擦半筒298a、298bの他端同士がバネ299により接合されている摩擦筒298と、この摩擦筒298の付勢をカム295’aにより制止し又はこの制止を解除する操作装置295’とからなる。
通常時には、摩擦半筒298a、298bの他端同士の間にカム295’aを噛まして、回転軸292に接触しないように一時的に固定する。
非常時には、カム295’aを摩擦半筒298a、298bの他端同士の間で、操作装置295’により回転軸292断面の平面上で平行に回転させる。そして、摩擦半筒298a、298bの他端同士の間を閉じて、回転軸292に摩擦筒298を接触させ、その回転を停止させるものである。ただし、この操作装置295’の電源は緊急時のみ接続され、通常時には接続されていないものである。
上記実施態様によれば、図6(a)の実施態様と同様の効果が得られる。
【0042】
図7は、回転軸の高さ調節機構及び回転軸支持機構を示す図である。図7(a)、(d)に示すように、回転軸の高さ調節機構300は、羽根303が取り付けられた支持部材305が上部に取り付けられ、下部において同形に切り抜かれている2つの部位が対面して設けられている筒状の回転軸301と、上部において径方向に貫通穴が複数設けられ、下部において一部切り欠きがある棒状の回転軸302と、回転軸301と回転軸302とを固定支持する固定支持棒304とからなる。
回転軸302は複数の貫通穴302aがあるので、固定支持棒304の貫通穴302aへの挿入位置を変えて回転軸301と回転軸302とを固定支持することで回転軸301の高さを調整できる。また、回転軸302は、図7(b)に示すように、回転軸302下部を支持する回転軸支持部材306に嵌合するように下部が切り欠かれ、取り外しが出来るようになっている。なお、回転軸302と回転軸支持部材306とが嵌合するのであれば、図7(b)に示す形状のものでなくてもよい。例えば、三角形や四角形などの多角形のものでもよいし、スプラインでもよい。
図7(c)は、固定支持棒304部分における回転軸の断面を示す図である。上記実施態様を他の実施態様と組み合わせれば、各装置において回転軸の高さ調節が容易にでき、しかも支柱が曲がったり、熱膨張したりしても、摺動するので無理な力がかからないという効果が得られる。
【0043】
図8(a)は、回転軸312に横上向きの上部支持部材314aと横下向きの下部支持部材314bとが回転軸312上部に取り付けられた上下2枚の円板311a、311bにそれぞれ設けられ、上部支持部材314a及び下部支持部材314bの先端に羽根313の縦向きの上下が取り付けられている垂直軸型風力発電装置の回転軸312上部付近を示す図である。円板311a、311bは、中心部分が回転軸312にボルトなどで固定支持されている。第一支持部材314aや下部支持部材314bが取り付けられる円板311a、311bの縁部分にはスリットが入っていて、各支持部材が取り付けやすいように折り曲げることができるようになっている。ただし、折り曲げられない部位のスリット間の円周部近傍部316が、溶接などで固定されている。
図8(b)は、図8(a)の上視図、図8(c)は図8(b)の(c)−(c)矢視図、図8(d)は図8(b)の(d)−(d)矢視図である。図8(b)、(c)、(d)に示すように、上部支持部材314a及び下部支持部材314bは、先端に至るほど断面係数が小さくなるように形成され、断面が略山形状である。また、上部支持部材314a及び下部支持部材314bは、円板311a、311bの径方向に一方の側面が取り付けられ、他方の側面が上部支持部材314a及び下部支持部材314bの円板側の端の山形裏側に固定されている板部材315により、円板311a、311bの周方向への力(羽根313が受ける風圧による力)に耐え得るように補強されている。
上記実施態様によれば、羽根313を安定して支持することができ、羽根313の回転時に異常が発生することを防止することができる。
なお、羽根に発生する遠心力に対向するために、周方向に隣設されている、羽根を連結する構造としても良い。例えば、羽根同士を板状部材で連結したり、上部支持部材314aと羽根313との結合部分付近同士をワイヤーで結合する実施態様としても良い。
【0044】
なお、上記各実施形態の羽根の材質をアルミにすれば、装置の軽量化を図ることができる。
【0045】
つぎに、他の羽根構造に係る垂直軸型風力発電装置を説明する。
図1の羽根103の中に錘(重し)が遠心力で移動可能に配設されている。具体的には、羽根103内に、錘が配設されている。錘は、羽根103の厚み方向の外周側面からは、押しバネで押し付けられ、羽根103の厚み方向の内周側からは引きバネで引きつけられている。
【0046】
羽根103が回転していないとき、或いは羽根103が低速で回転しているときは、錘は、押しバネで押され、引きバネで引かれているため、内周側に位置している。そのため、錘による慣性力は大きくなく、羽根103は低速で軽く回転することができる。
【0047】
羽根103が高速で回転しているときは、錘に作用する遠心力により、錘は、押しバネと引きバネの付勢力に抗して、羽根103の外周側に移動する。そのため、錘による慣性力は大きくなり、羽根103は高速で安定して回り続けることができる。
【0048】
なお、錘は、ガイド棒により周方向に移動自在に取り付けられ、押しバネ又は引きバネのいずれか一方のバネだけで、内周側に引きつけておき、遠心力が作用すると、ガイド棒に沿って外周側に移動できる構造であってもよい。
また、このような錘は、羽根103の長手方向に多数取り付けることができる。このように多数の錘を設けることにより、回転により錘45が一斉に外周方向に移動し、低速回転では慣性力が小さくても、高速回転では慣性力をより大きくすることができる。
【0049】
更に、垂直軸型風力発電装置の設置構造例を図9により説明する。
図9において、垂直軸型風力発電装置501は、垂直に設けた回転軸502と、回転軸502の周方向に複数枚取り付けた羽根503とを備えて成る。
回転軸502の上方には、円板511を介して支持部材512,513が取り付けられている。回転軸503の下方は、軸受521を介して支柱522内に回転自在に支持されている。支柱522は、台座部となるベース523を有する。ベース522は、後述する姿勢安定装置505により基礎に設置される。また、回転軸502の下方には、適宜の変速機構524を介して発電機525が連結されている
【0050】
上側支持部材512は、円板511の上側指向折り曲げ部から斜め上方に伸びて羽根503の上方を支持する。下側支持部材513は、円板511の下側指向折り曲げ部から斜め下方に伸びて羽根503の下方を支持する。
【0051】
羽根503は、断面が翼状となっており、一方面503aは流線が長くなる凸状面となっており、他方面503bは流線が短くなるフラット状面となっている。なお、図示のように、一方面503aが外方に面する配置に限らず、一方面503aが軸に向かう内方に面する配置であってもよい。
【0052】
羽根503は、羽根長手方向に延びるアルミニウム合金製の2本以上の骨材と、この骨材に挿入状態で固定される多数のアルミニウム合金製の翼状板と、この翼状板の周囲に張られるアルミニウム合金製の薄い外皮とからなる。このようにアルミニウム合金製で軽い羽根503を用いる風力発電装置501は、そのベース(台座部)523で地面等に設置されるが、その設置を容易なものとするために、姿勢安定装置505が用いられる。
【0053】
この姿勢安定装置505は、回転軸502の基部側を支持するベース(台座部)523から水平方向に延びる着脱自在な延長部材551と、この延長部材551の端に取り付けられる重し(固定部材)552とからなる。
【0054】
ベース(台座部)523は、図示例では三角形状であり、の三辺から、パイプ状の延長部材551が放射状に外方に向かって設けられている。この延長部材551は、ベース(台座部)523に対しても、後述する重し552に対しても、着脱自在となっている。
【0055】
この延長部材551の端に、重し552が取り付けられている。この重し552は、プラスチック製のタンクで形成される。タンクには、吸水口552aと排水口552bとが設けられ、それぞれプラグにより閉鎖又は開放可能となっている。
【0056】
発電装置1の設置においては、風車が正しい姿勢で立つ様に所定位置にベース523を設置する。つぎに、延長部材551をベース523に取り付ける。この延長部材551の端に重し552を取り付ける。重し552の吸水口552aから水を供給し、重し552を形成するタンク内を水で満たす。重し552が例えば50リットルタンクであると、50kgの重しとなる。
【0057】
発電装置501の設置位置を変えたい場合には、重し552の排水口552bから水を抜き取る。重し552は空のタンクとなって軽くなる。その状態では、羽根503を含む風車の全体が軽くなり、そのままでも、或いは延長部材551及び空の重し552取り外して移動することが簡単にできる。
そして、所定位置で再び、重し52に水を導入することにより、発電装置501を安定的に設置することができる。
なお、延長部材551の端に取り付けられる固定部材は、重しに限らず、地面に対する杭打ち構造であってもよい。延長部材551を長くすることにより、風力発電装置501を安定させることができる。
【0058】
図10は、回転軸の回転負荷を抑える実施態様の一例を示す図である。垂直に設けられた筒601の内部には、ラジアル玉軸受602と、スラスト玉軸受603と、回転軸604と、タッチダウン玉軸受605とが配置されている。
【0059】
ラジアル玉軸受602は、回転軸方向に直角な方向の荷重を受けるものであり、筒601内壁上方において固定されていて、回転軸604を回転自在に支持しているものである。
【0060】
スラスト玉軸受603は、回転軸方向の荷重を受けるものであり、一方側のリング状の板部材603aと、他方側のリング状の板部材603bと、複数の玉603cとからなる。一方側のリング状の板部材603aは、筒601内部下方において筒601と垂直に固定され、筒601内壁と隙間を開けて配置されている。また、他方側のリング状の板部材603bは、回転軸604と垂直に固定されていて、回転軸604の外壁と隙間を開けて配置されている。複数の玉603cは、板部材603aと板部材603bとの間で、これらの内側に設けられている図示しない円周方向の溝に沿って移動自在に挟まれている。上記構成により、スラスト玉軸受603は、回転軸604を回転自在に支持しているものである。
【0061】
回転軸604は、筒601の中央部分において、ラジアル玉軸受602とスラスト玉軸受603とによって、回転自在に支持されている。回転軸604下方の断面が階段状に形成され、スラスト玉軸受603上部のリング状の板が嵌合しているものである。また、回転軸604のタッチダウン玉軸受605下部近傍には、回転軸604の上方向への移動をタッチダウン玉軸受605と共に制限するために、リング状の板部材606が取り付けられている。
【0062】
タッチダウン玉軸受605は、スラスト玉軸受603の上方近傍に、回転軸604と隙間を有して筒601内壁に設けられている。
【0063】
次に、本実施態様の作用について説明する。スラスト玉軸受603は、横方向の荷重を受けることができない。従って、回転軸604が横方向に揺れたときの荷重は、上部に設けられたラジアル玉軸受602に集中し、横方向の荷重に弱い構造となる。そこで、筒601下方にタッチダウン玉軸受605を設け、回転軸604が揺れたときの横方向の荷重をこのタッチダウン玉軸受605で受けて、回転軸604の回転が安定するまで回転軸604を回転自在に支持する。そして、回転軸604の回転が安定し始めると、回転軸604は、タッチダウン玉軸受605から離反する。
【0064】
本実施形態によると、横方向の荷重を受けることができないスラスト玉軸受603に代わって、回転軸604が揺れたときの横方向の荷重をタッチダウン玉軸受605で受けることができる。その結果、回転軸604の安定した回転が可能となる。
【0065】
なお、ラジアル玉軸受602に代えて、ラジアルころ軸受などを用いてもよい。また、ラジアル玉軸受602の位置は、筒601の途中部分に固定されるものでもよい。
また、スラスト玉軸受603に代えて、スラストころ軸受やスラスト磁気軸受などを用いてもよい。
さらに、タッチダウン玉軸受605に代えて、タッチダウンころ軸受などを用いてもよい。また、タッチダウン玉軸受605の位置は、スラスト玉軸受603の下方近傍でもよい。
【0066】
なお、以上の実施形態により、種々の構成を示したが、この構成は単独又は2以上を種々に組み合わせて実施することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1記載の垂直軸型風力発電装置によれば、羽根に対する風流を整流板によって整流することにより、羽根の回転音の消音、羽根からの風流の漏れを防止し、羽根のスムーズな回転を確保することができる。その結果、効率のよい発電ができる。
【0068】
請求項2記載の垂直軸型風力発電装置によれば、整流板が羽根の端から逃げる風を均等に受けるので、より確実に羽根に向かう風の流れを整流することができ、羽根の回転を整えることができる。
【0069】
請求項3記載の垂直軸型風力発電装置によれば、回転軸の軸受の負荷を軽減することができる。
【0070】
請求項4、5記載の垂直軸型風力発電装置によれば、暴風時などに、回転軸の回転を抑制することにより、過剰回転にならないように、また損傷が発生しないように装置を保護することができる。
【0071】
請求項6、7記載の垂直軸型風力発電装置によれば、暴風時などに、回転軸回転を停止させることにより、過剰回転にならないように、また損傷が発生しないように装置を保護することができる。
【0072】
請求項8、9記載の垂直軸型風力発電装置によれば、異常風圧時などに羽根が開くので、羽根に作用する力を緩和すると共に、回転数を低下させて遠心力を小さくできる。その結果、羽根の損傷を回避できる。
【0073】
請求項10、11記載の垂直軸型風力発電装置によれば、羽根を安定して支持することができ、羽根の回転時に異常が発生することを防止できる。
【0074】
請求項12記載の垂直軸型風力発電装置によれば、落雷時の損傷を防止することができる。
【0075】
請求項13記載の垂直軸型風力発電装置によれば、支持部材を補強することとなるので、羽根に発生する遠心力に対向することができる。
【0076】
請求項14によると、低速回転では羽根が回り易くなり、高速回転では羽根は止まりにくくなり、発電効率を上昇させるという効果を奏する。
【0077】
請求項15〜17によると、風力発電装置の設置が何処でも簡単にできるという効果を奏する。
【0078】
請求項18によると、風力発電装置の起動時の発電ロスを少なくすることができる。
【0079】
請求項19によると、横方向の荷重を受けることができないスラスト軸受に代わって、回転軸が揺れたときの横方向の荷重を、回転軸と隙間を有して筒状部材内壁に設けられる軸受で受けることができる。その結果、回転軸の安定した回転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る垂直軸型風力発電装置の正断面図。
【図2】(a)は羽根に整流板が4枚取り付けられた実施態様を示す図であって、(b)は(a)における整流板を、風向きに対して上向きに取り付けた羽根の斜視図、(c)は(b)の側面図。
【図3】羽根の速度抑制を行うことができる装置を備える実施態様を示す図であって、(a)は羽根の外側に速度抑制装置を設け、この装置が自動であるもの、(b)は(a)の装置速度抑制装置が手動であるもの、(c)は回転軸の下部に速度抑制装置を設けた場合を示す。
【図4】(a)は羽根が支持部材に縦向きに傾斜自在に、ヒンジ及びばねで取り付けられている実施態様を示す図、(b)は図4(a)の(b)−(b)矢視図、(c)は羽根が支持部材に縦向きに傾斜自在に、ヒンジ及びばねで取り付けられている実施態様を示す図。
【図5】(a)は回転軸から電気を逃がす実施態様の一例を示す図であって、(b)は回転軸から電気を逃がす実施態様の他例を示す図。
【図6】(a)は回転軸の回転を停止させる実施態様の一例を示す図、(b)は回転軸の回転を停止させる回転停止装置の原理図、(c)は、回転軸の回転を停止させる実施態様の他例を示す図。
【図7】回転軸の高さ調節機構及び回転軸支持機構を示す図。
【図8】回転軸に横上向きの上部支持部材と横下向きの下部支持部材とが設けられ、上部支持部材及び下部支持部材の先端に前記羽根の縦向きの上下が取り付けられている実施態様を示す図。
【図9】本発明の他の一実施形態である垂直型風力発電装置の全体の斜視図。
【図10】回転軸の回転負荷を抑える実施態様の一例を示す図。
【符号の説明】
100 ワイヤー固定手段
100a ワイヤー
100b ワイヤー張力調整機構
101 基礎
102、262、282、292、301、302、312 回転軸
103、253、263、273、303、313 羽根
104、255、275、305 支持部材
105、251、254 整流板
106 筒状体
107、108 軸受
109 枠体
110 固定部位
112 発電機
113 プーリ
261、311a 円板
264 速度抑制装置
265 速度検出装置
266 磁石部材
267 進退駆動装置
267a モータ
268 コントローラ部
269 ボルト
274、297、299、 バネ
276 先端部
281 電気ブラシ
284 外筒
286 絶縁材
291 回転停止装置
294 摩擦板
294a 永久磁石
295、295’ 操作装置
295a 電源
295b コイル
295’a カム
296 筒
298 摩擦筒
298a、298b 摩擦半筒
298c 接合部
300 調節機構
302a 貫通穴
304 固定支持棒
306 回転軸支持部材
314a 上部支持部材
314b 下部支持部材
315 板部材
316 円周部近傍部
551 延長部材
552 重し(固定部材)
552a 吸水口
552b 排水口
601 筒
602 ラジアル玉軸受
603 スラスト玉軸受
603a、603b、606 リング状の板部材
603c 玉
604 回転軸
605 タッチダウン玉軸受
605 筒

Claims (19)

  1. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根は、横向きの整流板を有することを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  2. 前記整流板の断面は、前記羽根の水平断面の外形を相似的に大きくした形状であることを特徴とする請求項1記載の垂直軸型風力発電装置。
  3. 前記整流板は、前記回転軸に揚力を生じさせるように斜めに前記羽根に取り付けられている請求項1または請求項2のいずれか一項記載の垂直軸型風力発電装置。
  4. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根の全部または一部に設けられた導電部材と、この導電部材に対して間隔調整自在な磁石部材とを備える速度抑制装置を設けたことを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  5. 前記速度抑制装置は、前記回転軸の速度検出装置と、検出された速度に応じて前記導電部材を前記羽根に対して進退させる進退駆動装置を備える請求項4記載の垂直軸型風力発電装置。
  6. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に、前記回転軸に向けて押し付ける摩擦板と、この摩擦板の押し付けを制止し又は前記制止を解除する操作装置との組み合わせである回転停止装置を設けたことを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  7. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横向きの支持部材が設けられ、その支持部材の先端に前記羽根の縦向きの中程がヒンジとバネ部材を介して、前記羽根の縦向きに傾斜するように取り付けられていることを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  8. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横向きの支持部材が設けられ、その支持部材の先端に前記羽根の縦向きの中程がヒンジとバネ部材を介して、前記羽根の横向きに傾斜するように取り付けられていることを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  9. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸に横上向きの上部支持部材と横下向きの下部支持部材とが設けられ、前記上部支持部材及び前記下部支持部材の先端に前記羽根の縦向きの上下が取り付けられていることを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  10. 前記上部支持部材及び前記下部支持部材は、先端に至るほど断面係数が小さくなるように形成され、断面が略山形状であることを特徴とする請求項9記載の垂直軸型風力発電装置。
  11. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸から電気を逃がす電気ブラシを設けるか、前記回転軸とこれを支持する軸受の外筒との間に絶縁材を設けることを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  12. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸は、前記羽根側の上側回転軸と、発電機側の下側回転軸と、両回転軸の嵌合部とからなり、前記嵌合部は回転トルクの伝達部分が嵌合隙間を有して形成されたものであることを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  13. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、周方向に隣設されている、支持部材と羽根との結合部分付近同士を連結することを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  14. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根はアルミニウム合金製であり、前記羽根の内部に周方向にバネ付勢により移動可能な重しが設けられていることを特徴とする垂直型風力発電装置。
  15. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記羽根はアルミニウム合金製であり、前記回転軸の基部側を支持する台座部には、この台座部から水平方向に延びる着脱自在な延長部材と、この延長部材の端に取り付けられる固定部材とからなる姿勢安定装置が設けられていることを特徴とする垂直型風力発電装置。
  16. 前記固定部材は、重しである請求項15に記載の垂直型風力発電装置。
  17. 前記重しは、水が給排水可能なタンクで形成されている請求項16に記載の垂直型風力発電装置。
  18. 垂直に設けた回転軸と、当該回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、前記回転軸と発電機との間を、前記回転軸が所定の回転数に達すると接続するクラッチを介して連結することを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
  19. 垂直に設けた回転軸と、前記回転軸の周方向に複数枚取り付けた縦向きの羽根とを有する風力発電装置において、
    内部に前記回転軸が配置される筒状部材と、
    前記筒状部材内部の上方または途中部分に配置され、前記回転軸を回転自在に支持するラジアル軸受と、
    前記筒状部材内部の下方に配置され、前記回転軸を回転自在に支持するスラスト軸受と、
    前記スラスト軸受の近傍に、前記回転軸と隙間を有して前記筒状部材内壁に設けられる軸受と
    を備え、
    前記回転軸が横方向に揺れたときに前記筒状部材内壁に設けられる軸受と接触することを特徴とする垂直軸型風力発電装置。
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