JP2005060296A - 土壌消毒方法及び装置 - Google Patents

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Hitoshi Ogawa
人士 小川
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Abstract

【課題】点滴型灌水チューブを用いて作土中にオゾン混合水を供給することにより土壌の消毒を効果的に且つ必要に応じていつでも実施することができ、しかもオゾン混合水を作土中に供給することにより空気による土壌の活性化を促進して植物の成長促進が図れるようにする。
【解決手段】点滴型灌水チューブ9により作土中に直接給水し、点滴型灌水チューブ9に導く給水にオゾンを混合することにより作土中にオゾン混合水を供給して土壌を消毒する。
【選択図】図1

Description

本発明は、農業用土壌に対する消毒と給水が必要に応じていつでも実施でき、しかも作土中に空気を供給することによって土壌の活性化が図れるようにした土壌消毒方法及び装置に関するものである。
植物の栽培において適切な灌水を行うことは重要であり、このために従来から種々の灌水方法が提案されている。最も一般的な灌水は作土上に散水する方法であるが、この場合、散水した水が作土表面に無駄に流れてしまうために水が植物の根圏部まで染み込んで根が充分に水を吸収できるようにするには多量の散水が必要であり、効率が悪かった。又、散水により植物の葉の部分に余分な水分が付着することによって結露病の原因となる場合もあった。
このため、近年では、水が浸透する拡散浸透体を所要の間隔で備えた灌水パイプを作土中に埋設し、灌水パイプから供給される給水を拡散浸透体による毛細管現象により染み出させて地中に灌水するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
一方、植物の栽培において土壌病害等による被害を低減することは非常に重要であり、土壌病害の予防については、従来から、連作を避けることや抵抗性品種を導入すること等が指導されている。又、農家においては土壌病害を予防するために種々の土壌消毒を実施している。
圃場等の露地栽培では、広大な圃場を土壌消毒することは実際上不可能であるために、通常、連作を避けた栽培を実施している。又、ハウス栽培の場合では、連作を防止するために高価なハウスを作毎に移動することは不可能であるために、ハウス内の作土を土壌燻蒸により消毒している。
しかし、土壌燻蒸を用いた栽培では、まず作土上を覆うようにマルチフィルムを設置し、そのマルチフィルムの内部に臭化メチル等の土壌殺菌燻蒸剤を拡散させることで土壌を消毒し、その後、発生ガスを大気中に押散させた後、コンポストを入れ、苗を定植して栽培しているが、上記土壌燻蒸のための作業は非常に大変で労力と費用が掛り、更に植物の栽培前に土壌燻蒸のための作業に数週間の時間が掛ってしまう問題がある。更に、土壌燻蒸をハウス内で実施した場合には、漏出した臭化メチル等の土壌殺菌燻蒸剤がハウス内部にこもるために、作業者が目の痛みを訴える等、有毒な臭化メチル使用による作業者への健康上の問題が懸念される。このため、近年では特に地球的規模のオゾン層破壊を抑止するために、臭化メチルに代表される土壌殺菌燻蒸剤の使用が禁止される方向にあるが、例えば他の燻蒸剤を使用したとしても、土壌燻蒸のための多大の労力と時間及び経済的負担を要すること、ハウス内に臭いが充満する等の悪い環境下での作業が強いられることには変わりがない。
又、前記した土壌燻蒸を行ったとしても、植物の栽培期間を通じて土壌中の病害に関連する病原菌を抑制することは困難であり、従って栽培途中で土壌病害が発生した場合には、対処が難しいという問題がある。
このような問題に対処するため、近年では、用水中にオゾンを供給して混合し、オゾンが溶存した用水を自動灌水パイプを用いて作土上に散水することによって、オゾンの持つ殺菌作用により害虫や病気の発生を抑制するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−023883号公報 特開平11−275963号公報
前記特許文献1に示す如く、灌水パイプを作土中に埋設した灌水方法によれば、灌水パイプの拡散浸透体により作土中に水を染み出させて植物の根圏域に直接給水できるので少ない給水で効率的な灌水ができる。しかし、この方法は灌水パイプによって作土中に給水するのみであり、作土中に空気を供給することはできない。従って、常に植物の根圏部が給水によって満たされることにより作土が酸欠状態になり易く、酸欠状態になると土壌の微生物の働きが低下して土壌の活性が低下し、このために植物の成長が抑制される問題がある。更に、上記灌水方法では、単に作土中に給水するのみであるため、土壌を消毒するようなことはできない。
又、前記特許文献2では、用水中にオゾンを溶存させた用水を作土上に散水するようにしたので、オゾン及び活性酸素によって作物の根の発育が活発化して成育に好影響を与え、且つオゾンの持つ強い殺菌作用により害虫や病気の発生を抑えてきわめて良好な作物が成育できるとしている。しかし、特許文献2の如く、オゾンを溶存させた用水を作土上に散水する方法では、散水と同時にオゾンは大気中に飛散してしまい、オゾンを用いることによる利点を充分に活用できない。オゾンを用いて効果的な土壌消毒をするには、土壌病原菌をできるだけ長い時間オゾン雰囲気に晒すことが必要であるが、前記したようにオゾンが直ちに飛散してしまう方式では、オゾンによる病害の低減効果は著しく低いものとなる。又、オゾンが溶存した用水を散布する方式では、該用水が植物にかかった場合に植物が変色したり枯渇する問題があり、しかもオゾン溶存用水の散水を行うと同時に多量のオゾンが大気中に飛散して滞留するため作業者がオゾンを吸引する可能性があり、このためにオゾン溶存用水を散布した後は所定の時間は作業者による作業ができないという問題もある。
本発明は、上記実情に鑑みてなしたもので、点滴型灌水チューブを用いて作土中にオゾン混合水を供給することにより土壌の消毒を効果的に且つ必要に応じていつでも実施することができ、しかもオゾン混合水を作土中に供給することにより空気による土壌の活性化を促進して植物の成長促進が図れるようにした土壌消毒方法及び装置を提供することを目的としてなしたものである。
請求項1に記載の発明は、点滴型灌水チューブにより作土中に直接給水し、前記点滴型灌水チューブに導く給水にオゾンを混合することにより作土中にオゾン混合水を供給して土壌を消毒することを特徴とする土壌消毒方法、に係るものである。
請求項2に記載の発明は、前記オゾン混合水を作土中に供給することによる作土中への空気の導入によって土壌を活性化することを特徴とする請求項1に記載の土壌消毒方法、に係るものである。
請求項3に記載の発明は、加圧手段を上流側に備え且つ途中にオゾンインジェクタ装置を備えた給水配管と、該給水配管の前記オゾンインジェクタ装置に接続したオゾン発生装置と、前記給水配管の下流側に接続して作土中に直接給水する点滴型灌水チューブとからなることを特徴とする土壌消毒装置、に係るものである。
請求項4に記載の発明は、前記給水配管の途中に、液肥インジェクタ装置を備えたことを特徴とする請求項3に記載の土壌消毒装置、に係るものである。
請求項5に記載の発明は、前記給水配管に配置したオゾンインジェクタ装置に、バイパス管を介して液肥インジェクタ装置を並列に接続し、バイパス管における液肥インジェクタ装置の上流側と下流側とを繋ぐ連絡管に差圧調整バルブを備えたことを特徴とする請求項3に記載の土壌消毒装置、に係るものである。
上記手段によれば、以下のように作用する。
作土中に埋設した点滴型灌水チューブにより作土中に直接給水する際に、給水にオゾンを混合することによりオゾン混合水を作土中に供給し、作土中に供給されたオゾンによって土壌を消毒する。オゾン混合水は、点滴型灌水チューブの滲出口から外部に流出する際に爆発的にオゾンガスとなって作土中に分散し、土壌を効果的に消毒する。上記オゾン混合水を作土中に供給して土壌を消毒する作業は、必要な時期にいつでも実施できる。
更に、オゾン混合水を作土中に供給することで、作土中に空気が送り込まれることになるので、作土中の酸素濃度の増加によって好気微生物の働きが活発化し土壌の活性が高まる。従って、植物の根による養分の吸収力が高まり植物の生育が促進される。
植物への灌水は、前記点滴型灌水チューブにより植物の根圏域に直接給水することで行われる。
又、植物への施肥は、植物の生育に応じて給水に所要量の液肥を混合することにより、植物の根圏域に直接供給することで行われる。
本発明の請求項1〜5に記載の土壌消毒方法及び装置によれば、次のような優れた効果を奏し得る。
給水にオゾンを混合したオゾン混合水を点滴型灌水チューブにより作土中に供給し、これによってオゾンを直接作土中に導入するようにしたので、作土中に留まるオゾンによって土壌が効果的に消毒され、土壌中の有害線虫や有害土壌病原菌等が効果的に低減される。
更に、必要な時期にいつでも土壌消毒が行えるので、植物の栽培期間を通じて土壌を病害虫のない健全な状態に維持することができるばかりでなく、土壌消毒を行っても作土表面から直ちにオゾンが飛散することはないので、作業者による他の作業が並行して実施できる。
更に、オゾン混合水を作土中に供給することで、好都合なことに作土中に空気が導入されることになり、よって作土中の酸素濃度の増加により好気微生物の働きが活発化して土壌の活性が高められ、植物の根が主要成分のみならず微量要素も盛んに吸収するようになるため、植物の生育が増進され、よって生産の増加と品質の向上が図れる。
前記した植物の根の働きが活発化することにより、最小限の肥料供給でも良好な栽培が可能になるので、経費の節減が図れると共に、環境への負荷(残留肥料による地下水の硝酸汚染等)の問題を著しく低減できる。
更に、前記点滴型灌水チューブで植物の根圏域に直接給水を行うことで水の使用量を最小限に抑えて、効率的な灌水が可能になる。
又、植物に施肥する場合には、給水に液肥を混合して供給することにより、植物の生育(栽培)途上で不足する養分を速やかに且つ根圏域に直接補うことができ、よって植物の効率的な成長促進が図れる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
本発明の土壌消毒方法の特徴は、給水にオゾンを混合させたオゾン混合水を、点滴型灌水チューブを用いて作土中に供給することにあり、この方法を実施するための装置の一例を図1〜図4を参照して説明する。図1は土壌消毒装置の全体構成を表わす概略図、図2は図1の点滴型灌水チューブの一例を示す説明図、図3は図1のオゾンインジェクタ装置の断面図、図4は点滴型灌水チューブによって作土中に給水が行われる状態を示す平面図である。
図1中、1は給水配管であり、該給水配管1の最上流側には給水ポンプ2(加圧手段)が接続されており、給水ポンプ2は所要の給水源からの水3を所定の圧力に昇圧して給水配管1に供給する。前記加圧手段には、前記給水ポンプ2を用いる以外に、所要の圧力ヘッドを備えた給水槽を用いてもよい。
更に、前記給水配管1における給水ポンプ2の下流には、逆洗形のフィルタ4及びオゾンインジェクタ装置5が順次配置されている。6は前記フィルタ4の逆洗時に用いるバルブである。
前記給水配管1の下流端にはマニホールド7が接続されており、該マニホールド7には複数の分岐管8が設けられ、該各分岐管8には作土中に直接給水を行うための点滴型灌水チューブ9が夫々接続されている。
上記点滴型灌水チューブ9は、作土中に埋設することによって作土中に直接給水を行うためのものであり、該点滴型灌水チューブ9は図2に示す如く、給水を行う給水管路10と、該給水管路10に一体に形成されたドリップテープ部11とから構成されている。
ドリップテープ部11の内部には滲出流路構造12が設けられている。滲出流路構造12は、前記給水管路10の一部に複数(図では5個)形成された流入口13に接続され且つジグザグ形状を有してその端部に複数(図では4個)の流出口14を形成した流出流路15と、該流出流路15の流出口14が連通するドリップテープ部11の長手方向に長い分配流路16と、該分配流路16に所要の間隔で流入口17が接続されジグザグ形状を有してその端部に形成した複数(図では4個)の滲出口18から作土中に給水を滲出させる滲出流路19とを有している。上記一組4個からなる滲出口18は、ドリップテープ部11の長手方向に所定の間隔、例えば5、10、20、30センチメートルのような間隔で形成されている。
従って、前記給水管路10に供給された水は、一部が流入口13から流出流路15に流入しジグザグ形状の流出流路15内を流れた後、流出口14から分配流路16に流出し、分配流路16に流入した水は、流入口17から滲出流路19に分配されてジグザグ形状の滲出流路19内を流れた後、複数の滲出口18から作土中に滲出される。このとき、ドリップテープ部11に形成された滲出流路構造12は小径で複雑な形状を有しているために、給水管路10内の給水圧力が比較的小さくても給水を毛細管現象にて確実に滲み出させて作土中に供給できる。このとき、滲出流路構造12はその複雑な構造と内部に乱流が生じることによって土壌粒子の侵入による目詰まりが生じないようになっており、しかも滲出口18が複数(図では4個)備えてあるので、1つが詰まっても次候補が3つあることにより更に詰まりが生じ難くなっている。
前記点滴型灌水チューブ9は、例えば0.05〜0.15Mpa程度の低水圧で例えば数千メートル(1万メートル以上も可)の長さまで安定給水することができ、例えば0.07Mpaの圧力においては点滴型灌水チューブ9の1メートル当たりで毎時4リットルの地中給水が可能である。
図1に示す如く、前記給水配管1の途中に備えられたオゾンインジェクタ装置5にはオゾン発生装置20が接続されている。
前記オゾンインジェクタ装置5は、図3に示す如く、前記給水ポンプ2から供給される水3を絞る絞り部21を内部上流側に備えると共に、該絞り部21の最小径部から下流側に向かって流路口径が増加する拡径部22を備えており、更に前記拡径部22の上流側端に吸引口23が接続された構成を有している。従って、オゾンインジェクタ装置5は、絞り部21により加圧された水3が拡径部22で解放される際に差圧で生じる負圧によって吸引口23からオゾンを吸引して、水3に混合できるようになっている。
前記オゾン発生装置20は、図示しない酸素濃縮装置(空気圧縮装置)と、電源装置と、濃縮した酸素に高電圧を作用してオゾンを生じさせるオゾン発生器とから構成されており、オゾン発生装置20で生成したオゾンは、オゾン導管24を介して前記オゾンインジェクタ装置5の吸引口23に供給するようにしている。前記オゾン発生装置20には従来から用いられている種々の方式のものが採用できる。前記オゾン発生装置20は空気中の酸素を100%オゾン化することはできないために吸引口23へ導かれるオゾンには空気が含まれている。このため、給水配管1及び点滴型灌水チューブ9の内部には空気層(空気溜まり)が生じてしまうために、例えば前記マニホールド7には空気抜き7aを設けている。この空気抜き7aは、点滴型灌水チューブ9や給水配管1等にも設けることができる。
前記したオゾン発生装置20を駆動するとオゾンが生成させるので、このオゾンがオゾン導管24を介してオゾンインジェクタ装置5の吸引口23に導かれると、オゾンインジェクタ装置5は、給水の差圧によって生じる負圧により吸引口23から前記オゾンを吸引して給水中に微細混合し、これによってオゾンは給水に溶解する。オゾンインジェクタ装置5によってオゾンが溶解されたオゾン混合水は前記点滴型灌水チューブ9に供給される。前記オゾン発生装置20の駆動を停止すると、オゾンインジェクタ装置5にはオゾンが供給されず、よって給水配管1は給水のみを点滴型灌水チューブ9に供給するようになる。
又、図1に示す如く、前記給水配管1に配置したオゾンインジェクタ装置5には、バイパス管25を介して液肥インジェクタ装置26が並列に接続されている。液肥インジェクタ装置26は、図3に示したオゾンインジェクタ装置5と同様の構成を有しており、その吸引口27には液肥導管28を介して液肥タンク29が接続されている。又、吸引口27には開閉バルブ30が取付けてある。
更に、前記バイパス管25には、液肥インジェクタ装置26の上流側と下流側とを繋ぐ連絡管31が設けてあり、該連絡管31には差圧調整バルブ32を設けている。又、前記給水配管1における前記バイパス管25の接続位置の上流側と下流側には圧指示計33,34を設けている。
前記連絡管31の差圧調整バルブ32を開けると、抵抗が小さい連絡管31を給水が流れることによってオゾンインジェクタ装置5及び液肥インジェクタ装置26の上流側と下流側の圧力差が無くなり、よって、オゾンインジェクタ装置5及び液肥インジェクタ装置26の吸引口23,27による吸引は行われなくなり、又、前記差圧調整バルブ32を回動して閉めると、連絡管31を通る給水が遮断されることによってオゾンインジェクタ装置5及び液肥インジェクタ装置26の上流側と下流側の圧力差が大きくなり、これによって、オゾンインジェクタ装置5及び液肥インジェクタ装置26の吸引口23,27による吸引力は大きくなる。
従って、前記差圧調整バルブ32を閉めた状態でオゾン発生装置20を駆動すると、オゾンインジェクタ装置5はオゾンを吸引して給水中に混合する。又、差圧調整バルブ32を閉めた状態で液肥インジェクタ装置26の吸引口27の開閉バルブ30を開けると、液肥インジェクタ装置26は液肥タンク29の液肥を吸引して給水中に混合する。
次に、上記した実施の形態の作動を説明する。
まず、図1に示す如く、ハウス内の作土地或いは露地栽培を行う圃地等の所要位置(畠の端部)にマニホールド7を配置し、該マニホールド7に給水配管1、フィルタ4、給水ポンプ2を接続する。又、給水配管1のオゾンインジェクタ装置5にはオゾン導管24を介してオゾン発生装置20を接続し、更に、液肥インジェクタ装置26には液肥導管28を介して液肥タンク29を接続する。
続いて、耕した作土の上面に、点滴型灌水チューブ9を、前記マニホールド7の長手方向と直角で且つ所定間隔を有して平行に延びるように複数配置し、各点滴型灌水チューブ9の端部をマニホールド7の分岐管8に夫々接続する。
次に、作土に堆肥を施した後、図1、図4に示す如く、前記点滴型灌水チューブ9上に畝35を作るための盛り土を行う。このとき、点滴型灌水チューブ9は畝35の作土表面から例えば5〜15センチメートル程度の深さになるようにする。
図1の状態において、連絡管31の差圧調整バルブ32を開いて給水ポンプ2を駆動すると、水は給水配管1内を流動してマニホールド7に供給された後、各点滴型灌水チューブ9に分配供給される。
上記状態において、オゾン発生装置20を駆動し、更に差圧調整バルブ32を閉じる。すると、オゾン発生装置20で生成されたオゾンがオゾン導管24を介してオゾンインジェクタ装置5の吸引口23に導かれ、吸引口23に供給されたオゾンは、オゾンインジェクタ装置5の吸引作用によって給水中に微細混合されて給水に溶解される。従って前記点滴型灌水チューブ9には給水にオゾンが溶解したオゾン混合水が供給されるようになる。
各点滴型灌水チューブ9に供給されたオゾン混合水は、図2に示す給水管路10内を流動し、このとき、前記ドリップテープ部11に形成した滲出流路構造12によって各滲出口18から定量ずつ作土中に滲出て供給される。更に、オゾン混合水に混合混入していたオゾンは、滲出口18から外部に流出して圧力が解放されるときに爆発的に微細気泡となり、オゾンO3が他の物質と反応して活性酸素O2となるときの強い酸化作用によって土壌消毒を行い、土壌中の有害土壌病原菌等を効果的に減滅させる。このとき、オゾンは作土中に供給されて酸化反応が終了するまで作土中に留まることになるため、比較的長い時間に亘って土壌消毒が継続することになり効果的な消毒が行われる。
更に、作土中に供給されたオゾンは最終的に酸素が供給されたことになり、よって作土中の酸素濃度が増加することによって好気微生物の働きが活発化し、土壌の活性が高められる。従って、このように土壌の活性が高まると、植物の根が主要成分のみならず微量要素も盛んに吸収するようになり、植物の生育が増進され、生産性が高まり品質が向上される。
図4は前記点滴型灌水チューブ9の滲出口18から作土中に滲出供給された水によって畝35の表面に均一間隔で水が染み出た状態を示している。例えば一般に多用される数百メートルの長さの点滴型灌水チューブ9を用いても、マニホールド7側の基端から点滴型灌水チューブ9の先端まで見事に均等な染み出し模様Sが形成されるようになり、均一な給水が行われていることが確認できる。作土中への給水は、畝35表面の前記染み出し模様Sによって確認できるので、必要な給水が終了したら給水ポンプ2による給水を停止し、又、オゾン発生装置20の駆動を停止する。
上記により、畝35の土壌消毒及び土壌の活性化、並びに適量の給水が行われるので、その後、前記染み出し模様Sに沿うように畝35に沿って植物の定植を行う。定植された植物は土壌消毒され且つ空気によって活性化された土壌により良好に生育される。
植物には作土の水分状態に応じて適切な給水を行う必要があり、給水が必要になった時には、適宜連絡管31の差圧調整バルブ32開いて給水ポンプ2を駆動することにより、給水配管1及びマニホールド7を介して各点滴型灌水チューブ9に給水し、点滴型灌水チューブ9から植物の根圏部に直接給水を行って効率的な灌水を行う。灌水量は給水する時間によって調節してもよく、又、畝35表面には給水による染み出し模様Sが生じるので、この染み出し模様Sを確認して灌水量を調節してもよい。
又、植物の成長に伴って施肥が必要になった場合には、前記液肥タンク29が接続された吸引口27の開閉バルブ30を開けて差圧調整バルブ32を閉める。すると、液肥インジェクタ装置26は液肥タンク29の液肥を吸引して給水中に混合し、これにより液肥が混合された給水が点滴型灌水チューブ9によって植物の根圏部に直接供給され、効果的な施肥が行われる。
又、再び畝35の土壌消毒が必要になった場合には、オゾン発生装置20を駆動し、差圧調整バルブ32を閉じることにより、オゾン発生装置20で生成したオゾンをオゾンインジェクタ装置5により給水中に混合させてオゾン混合水を点滴型灌水チューブ9に導き、植物の根圏部にオゾン混合水を供給することによって再び土壌消毒を行う。尚、上記給水配管1にオゾンを供給している間は液肥の供給は行わないようにする。即ち、オゾンの供給と液肥の供給を同時に行うと、オゾンが液肥と反応して給水への溶解量が減少し、そのために実際に植物の根圏部に供給されるオゾンが減少してしまうからである。
尚、本発明の土壌消毒方法及び装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、ハウス内部や露地の種々の作土の土壌消毒と給水に適用できること、オゾンインジェクタ装置と液肥インジェクタ装置を並列に備えた場合について例示したが、オゾンインジェクタ装置と液肥インジェクタ装置とを給水配管に直列に備えるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の土壌消毒装置の全体構成を表わす概略図である。 図1の点滴型灌水チューブの一例を示す説明図である。 図1のオゾンインジェクタ装置の断面図である。 点滴型灌水チューブによって作土中に給水が行われる状態を示す平面図である。
符号の説明
1 給水配管
2 給水ポンプ(加圧手段)
5 オゾンインジェクタ装置
9 点滴型灌水チューブ
20 オゾン発生装置
25 バイパス管
26 液肥インジェクタ装置
31 連絡管
32 差圧調整バルブ

Claims (5)

  1. 点滴型灌水チューブにより作土中に直接給水し、前記点滴型灌水チューブに導く給水にオゾンを混合することにより作土中にオゾン混合水を供給して土壌を消毒することを特徴とする土壌消毒方法。
  2. 前記オゾン混合水を作土中に供給することによる作土中への空気の導入によって土壌を活性化することを特徴とする請求項1に記載の土壌消毒方法。
  3. 加圧手段を上流側に備え且つ途中にオゾンインジェクタ装置を備えた給水配管と、該給水配管の前記オゾンインジェクタ装置に接続したオゾン発生装置と、前記給水配管の下流側に接続して作土中に直接給水する点滴型灌水チューブとからなることを特徴とする土壌消毒装置。
  4. 前記給水配管の途中に、液肥インジェクタ装置を備えたことを特徴とする請求項3に記載の土壌消毒装置。
  5. 前記給水配管に配置したオゾンインジェクタ装置に、バイパス管を介して液肥インジェクタ装置を並列に接続し、バイパス管における液肥インジェクタ装置の上流側と下流側とを繋ぐ連絡管に差圧調整バルブを備えたことを特徴とする請求項3に記載の土壌消毒装置。
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