JP2005059170A - 情報収集ロボット - Google Patents

Abstract

【課題】全体を見通すことができない平面的なエリアや複数階に渡る建物内、或いは遠隔地において、いずれのスポットが所望に合致しているのかを見極めるためには、入場者が時間や労力を空費せざるを得ないという不都合を解消する。
【解決手段】所定範囲を移動する移動手段（脚の駆動部１２）と、音情報を取得する音情報取得手段（マイク４）と、該音情報から所定の特徴量を有する音を発する音源を検出する音源検出手段（音声処理部６）と、画像情報を取得する撮像手段（カメラ２）と、取得した情報を情報蓄積手段（データサーバ２５）に送信する送信手段（ＬＡＮ送受信部２１）とを有する情報収集ロボットにおいて、前記所定の特徴量を、複数の人々が集合していることを表す特徴量とし、その音源に接近して音源周辺を撮影し、且つその画像を前記情報蓄積手段に送信するものとする。
【選択図】図３

Description

本発明は、情報収集ロボットに関するものである。

道路を一定時間歩行者に開放する所謂歩行者天国や、地域振興などのためのイベント会場において、例えば、大道芸のようなパフォーマンスが演じられることがある。このようなパフォーマンスは、色々な出し物が不定期に演じられることが一般的である。また、この種の会場は、観覧に適するように設営されるわけではないので、全体が見通せず、観る人の好みに演目が合致するか否かは、実際にその場へ行かないと分からないのが常である。

そのため、どこで何が行われているか、とか、どのスポットが面白そうか、とかいうことは、とりあえず一巡しないと分からず、無為に歩き回って時間や労力を徒に空費したり、折角の出し物を見逃したりすることも往々にしてあった。

近時、インターネットや携帯電話による画像送信が可能になっており（特開２００１−３２０４６０号公報などを参照されたい）、こうした画像通信技術を活用すれば、現場へ行かずにそこの状況が分かるようにできるし、状況を把握しないまま移動する必要がなくなるので、無駄足を踏まずに済み、また各人がある程度目的を持って移動するので、人の流れも整然となり、そのエリア全体の混雑状況が平均化され、且つ緩和されるものと考えられる。
特開２００１−３２０４６０号公報（携帯端末で全方位画像を撮影し、他の携帯端末へ送信する。）

本発明は、このような観点に立って発案されたものであり、その課題は、全体を見通すことができない平面的なエリアや複数階に渡る建物内、或いは遠隔地において、いずれのスポットが所望に合致しているのかを見極めるためには、入場者が時間や労力を空費せざるを得ないという不都合を解消することにある。

このような課題を解決して複数のスポットが点在するエリアにおける所望のスポットを効率的に探し出すための方策として、本発明の請求項１においては、所定範囲を移動する移動手段（脚の駆動部１２）と、音情報を取得する音情報取得手段（マイク４）と、該音情報から所定の特徴量を有する音を発する音源を検出する音源検出手段（音声処理部６）と、画像情報を取得する撮像手段（カメラ２）と、取得した情報を情報蓄積手段（データサーバ２５）に送信する送信手段（ＬＡＮ送受信部２１）とを有する情報収集ロボットにおいて、前記所定の特徴量を、複数の人々が集合していることを表す特徴量とし、その音源に接近して音源周辺を撮影し、且つその画像を前記情報蓄積手段に送信することを特徴とするものとした。

また請求項２においては、上記構成に加えて、当該情報収集ロボットが収集する情報は、前記音源付近の人物のインタビュー結果を含むことを特徴とするものとした。

本発明によれば、例えば歓声や拍手など、特定の特徴を有する音から、一定以上の数の人々が注目していると推定できるスポットを探索し、そのようなスポットが検出された時にはそこへ近づいて音源の周辺を撮影し、その画像を送信することにより、人だかりの中で何が行われているのかに関する具体的な情報を略リアルタイムに配信することができる。また提供する情報は、携帯電話機やモバイルパソコンから画像情報や音声情報で配信できるので、顧客の要求する情報を時間遅れなく提供できる上、顧客が判断し易く、且つ高い訴求効果が得られる。即ち、本発明により、全体を見通せない平面的なエリアや複数階に渡る建物内、或いは遠隔地において、いずれのスポットが所望に合致しているのかを、時間や労力を空費せずに入場者が見極められるので、限られたエリアにおける混雑状況を平均化し且つ緩和する上に多大な効果を奏することができる。

以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。

図１は、本発明による情報収集ロボットが適用される情報配信システムの全体ブロック図である。情報収集ロボット１には、撮像手段として左右一対のカメラ２及びそれらに接続された画像処理部３と、音情報取得手段として左右一対のマイク４及びスピーカ５と接続された音声処理部６と、ＩＤセンサ７に接続された個人認証部８と、これら画像処理部３・音声処理部６・個人認証部８並びに障害物センサ９が接続された制御部１０と、制御部１０と接続されたマップデータベース部１１と、頭、腕、脚を駆動制御すべく制御部１０と接続された駆動部１２と、無線ＬＡＮの送受信用のＬＡＮ送受信部１３と、顧客（入場者）が持ち歩く携帯端末機器１４と送受信を行うための携帯端末用送受信部１５とが設けられている。

音声処理部６では、一対のマイク４から入力した音データに基づいて、両マイク４間の音圧差及び音の到達時間差から音源位置を特定すると共に、音の立ち上がり方やスペクトル分析結果から、図２に示したように、所定の閾値を超えた音量で立ち上がりが比較的シャープな歓声やどよめき、或いは、所定の閾値を超えた音量で継続時間の比較的長い拍手など、複数の人々が集合して何かに注目していると推定できる特徴量を有する音を発するポイントを探索したり、予め登録された語彙を参照して人の話声として認識したりする。そして必要に応じて所望の音を発する方向へ移動し、音源の周辺の人物群を撮影する（図４参照）。

画像処理部３は、撮像した画像情報に基づいて、先ず、動きのあるエッジ点を最も多く含む部分に対してステレオ視による距離の検出を行い、次に、撮影された画角内での移動体探索領域を設定する。そして、パターンマッチングなどの適宜な公知の手法を用いて移動体探索領域内で移動体（人物）の探索を行う。

ここで、画像情報から移動体（人物）を抽出する手法としては、画素の特徴量のクラスタリングに基づいた領域分割法や、検出されたエッジを連結させる輪郭抽出法や、予め定義したエネルギを最小化するように閉曲線を変形させる動的輪郭モデル（Snakes）などの手法を用いることができる。そして、例えば、背景との輝度差から輪郭を抽出し、抽出された移動体の輪郭上もしくは輪郭内に存在する点の位置から移動体の重心位置を計算し、情報収集ロボット１の正面に対する移動体の方向（角度）を求める。また、輪郭が抽出された移動体における各画素の距離情報から移動体までの距離を計算し直し、実空間上での移動体の位置を求める。

画角内における輪郭を抽出し、その輪郭の画面上での最上部となる位置データを頭頂部と設定し、その頭頂部を基準点として予め設定された顔の大きさに相当する領域を顔部分と規定する。この顔部分から色情報を抽出し、肌色が抽出されたならばその位置を顔と特定する。

このようにして、予め決められた顔の大きさに基づいて、画角に対する人物の切り出しを任意の大きさで設定することができる。なお、画角内に複数人いる場合には、領域の設定を複数人分設定することにより、それぞれに対する特徴量を抽出して複数の人物の存在を判別することができる。

なお、マップデータベース部１１に保存されている地図データを参照し、現在位置の特定や、予め設定されている巡回ルートの確認や、撮像エリアを決定することができる。これにより、無線ＬＡＮによる通信可能領域を外れて移動していることが確認できる。

上記構成の自立移動可能な情報収集ロボット１との信号の授受を行うためのＬＡＮ送受信機２１が、情報収集ロボット１の移動エリアの適所に設けられ、このＬＡＮ送受信機２１が管理サーバ２２と接続されている。

また、顧客が持つ携帯端末機器１４とロボット１の携帯送受信部１５との信号の授受を可能にする携帯基地局２３が、上記と同様にロボット１の移動エリアの適所に設けられている。この携帯基地局２３には、相互接続された送受信機２３ａと制御部２３ｂとが設けられており、制御部２３ｂは、パーソナルコンピュータ２４でアクセス可能なインターネットに接続されている。

相互接続されたコンテンツ用データベース部２５ａと制御部２５ｂとからなるデータサーバ２５が、管理サーバ２２とは別個に設けられている。これの制御部２５ｂも、インターネット接続されている。

次に情報収集ロボット１の情報収集活動について図３を参照して説明する。

情報収集ロボット１は、通常は、予め定められた定形ルートに沿って定期的に巡回する（ステップ１）。そして移動しつつ音情報を取得し且つ分析して所定の特徴量を有する音源を探索する（ステップ２）。

取得された音情報は、音声処理部６にてその場で分析し、上述した複数の人々が集合して何かに注目していると推定できるポイント、即ち人だかりポイントが検出された場合は、図４に示したように、即座にそこへ近づいてそのポイントから人物群を検出してその中心部などを撮影する（ステップ３）。また、人物群の中から情報収集ロボット１に顔を向けている、つまり情報収集ロボット１を注視していると推定できる人物を検知した場合は、その人を呼び止めてそのスポットの感想を聞くなどのインタビューを行う（ステップ４）。

これら、その音源周辺の画像情報及びインタビューの音声情報は、情報取得時刻、即ち撮影時刻と共にＬＡＮ送受信部１３・２１を介して管理サーバ２２へ逐次送信される（ステップ５）。

管理サーバ２２に一旦受け止められた各種情報は、インターネット接続されたデータサーバ２５に時系列的に蓄積され、且つ更新される（ステップ６）。

情報の提供を希望する顧客は、自身が所有する画像表示機能付き携帯電話の番号、或いはレンタルされた画像表示機能付き携帯端末機器１４のＩＤコードなどを管理サーバ２２に予め登録しておき、この端末から情報提供要求を送信する（ステップ７）。

顧客からの情報提供要求が入力すると（ステップ８）、管理サーバ２２は、登録された顧客のＩＤコード等と照合して登録者からの要求であるか否かを判別し（ステップ９）、登録者からの要求であることが確認されたならば、データサーバ２５に蓄積された情報から顧客の要求に対応した最新の情報を選択し、その情報を得た時刻及び簡単なコメントからなる文字情報を画面内に入れ込んだ上で、各顧客の端末機器１４へ配信する（ステップ１０）。この情報は、顧客の操作する端末機器１４のディスプレー上に表示される（ステップ１１）。

そして配信された情報を顧客が受信したことを確認したならば、それに対する課金情報を顧客の操作する端末機器のディスプレー上に表示させ、顧客の合意の元に課金を実施する。

情報収集ロボット１は、上述した予め設定された所定のルート３２を定期的に巡回移動するのみならず、登録された顧客からの特別な情報取得要求が入力した場合は、その要求情報の取得を優先させた臨時の移動コースを設定するようにしても良い。このようにすれば、顧客が要求する情報をより一層高い即応性をもって提供できる。

なお、情報提供要求入力用端末機器としては、顧客が持つ個人用携帯電話機或いはパーソナルコンピュータ２４、並びにレンタル携帯端末機器１４の他に、そのエリアの入口などにデスクトップ型パーソナルコンピュータを設置しておくことも考えられる。

情報収集ロボット１の形態は、特に２足歩行の人型であれば、人混みの中を人の流れを阻害せずに移動できるので有利であるが、会場の規模やレイアウトに応じて最適の形式を選べば良く、例えば車輪やクローラベルトで移動するように構成されたものでも良い。

本発明に係る情報収集ロボットは、限られたエリアにおいてパフォーマンスが行われているスポットを探索し、且つそこで何が行われているのかに関する具体的な情報を略リアルタイムに発信することができるので、テーマパークやイベント会場等での情報提供サービスはもとより、人々の集合ポイントの画像を収集するので、保安用並びに防犯用設備としても適用できる。

本発明が適用される情報配信システムの全体ブロック図である。 音情報の一例を示すグラフである。 本発明の処理を示すフロー図である。 人だかりポイントを情報収集ロボットが撮影している様子を示す鳥瞰図である。

符号の説明

１ 情報収集ロボット
２ カメラ
３ 画像処理部
４ マイク
６ 音声処理部
１０ 制御部
１２ 駆動部
２１ ＬＡＮ送受信部
２５ サーバ

Claims (2)

1. 所定範囲を移動する移動手段と、音情報を取得する音情報取得手段と、該音情報から所定の特徴量を有する音を発する音源を検出する音源検出手段と、画像情報を取得する撮像手段と、取得した情報を情報蓄積手段に送信する送信手段とを有する情報収集ロボットであって、
   前記所定の特徴量は、複数の人々が集合していることを表す特徴量であり、その音源に接近して音源周辺を撮影し、且つその画像を前記情報蓄積手段に送信することを特徴とする情報収集ロボット。
2. 当該情報収集ロボットが収集する情報は、前記音源付近の人物のインタビュー結果を含むことを特徴とする請求項１に記載の情報収集ロボット。

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