JP2005058970A - 浸漬式膜濾過装置および清澄水の製造方法 - Google Patents

浸漬式膜濾過装置および清澄水の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
簡便な方法で被処理液の濾過の運転/停止のサイクルを短くすることができ、被処理液を効率的に濾過し、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止した浸漬式膜濾過装置および清澄水の製造方法を提供する。
【解決手段】
被処理液に浸漬配置され、被処理液の濾過を行う濾過膜と、該濾過膜が浸漬配置される処理槽と、該処理槽内の被処理液の液位を検知する検知手段と、該検知手段に連動して被処理液の濾過を停止または開始する手段と、該検知手段に連動して被処理液の前記処理槽への供給を停止または開始する手段とを備えている浸漬式膜濾過装置とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、膜濾過装置および清澄水の製造方法に関するものである。詳しくは、被処理水に浸漬された濾過膜で被処理液を濾過して清澄水を取り出す浸漬式膜濾過装置および清澄水の製造方法に関するものである。
従来、浄水処理、排水処理は、砂濾過法、凝集沈殿法、塩素添加などを主要プロセスとしてシステムが構築され、処理が行われてきた。しかし、砂濾過法や凝集沈殿法では、広大な設備面積を必要としたり、原水状況によっては、厳密な運転管理を行わないと十分な分離が行えないなどの問題がクローズアップされてきており、その欠点を解消することができる技術として、膜分離法の適用が推進されてきている。膜分離法は、従来の砂濾過法よりも高速な濾過処理ができるとともに設備容積も小さく、かつ凝集沈殿法などの他プロセスと複合処理が可能である、精密な濾過が可能であるため、塩素などによる殺菌処理を省略もしくは軽減することができるなどのメリットを有している。
これらの浄水、排水処理において膜分離法を適用する場合、これまで主に展開されてきた工業用水製造などで行われていた被処理水をポンプなどで加圧して膜分離処理を行う「加圧式」では高圧で処理できるために、濾過速度を幅広く設定できるメリットがある反面、装置の耐圧性が必要になるなどコストや運転管理の面から問題があった。そこで、膜エレメントと膜エレメントケースからなる膜分離モジュールを被処理水に浸漬する「浸漬式」が幅広く採用されている。
浸漬式膜分離モジュールは、膜分離が進むにつれて被処理水側の膜表面に被処理水中の汚れ物質が蓄積し、膜面積あたりの透過水量が極めて小さくなるという欠点があった。特許文献1にはこの欠点を解決するため、被処理液を透過させるための吸引ポンプを間欠的に運転し、濾過膜の内部を外部に対して間欠的に負圧にすることによって、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止する方法が開示されている。
しかしながらこの方法では、変動しやすい被処理液の流入量や透過水量とは無関係に、透過するための吸引ポンプを運転するため、濾過膜を浸漬配置した処理槽において被処理液の流入量と透過水量とのバランスがくずれやすく、吸引ポンプの運転時間に比べて被処理液の流入量が少なすぎると、被処理液の量が減っていき濾過膜が被処理液から露出したり、逆に流入量が多すぎると、被処理液の量が増えすぎてオーバーフローが生じたりするなど、いずれにしても被処理液を効率的に濾過するには非常に困難であった。
また、特許文献2には、被処理液からの濾過膜カートリッジの露出を防止するため、浸漬式膜分離モジュールを設置した処理槽内の液位を測定し、測定した液位が濾過膜カートリッジの上端に相応する位置まで低下したときに、膜透過液導出管路の途中に介装した開閉弁を閉栓する開閉弁制御手段を設けた水処理装置の技術が開示されている。しかしながら、この文献に記載の方法においては、膜透過液導出管路の途中に介装した開閉弁のみを制御しているため、被処理液の流入量は処理槽内の液位とは無関係である。そのため、被処理液の濾過運転時にも被処理液の処理槽内への流入が続き、処理槽内の液位が下がる速度は非常に遅いものとなる。その結果、被処理液の濾過の運転/停止のサイクルは非常に長くなり、膜表面への汚れ物質の蓄積は、とても有効に防止できるとはいえないものであった。
特許第2803088号公報 特開平9−248432号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決し、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止した浸漬式膜濾過装置および清澄水の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、下記(1)〜(6)を特徴とするものである。
(1)被処理液に浸漬配置され、被処理液の濾過を行う濾過膜と、該濾過膜が浸漬配置される処理槽と、該処理槽内の被処理液の液位を検知する検知手段と、該検知手段に連動して被処理液の濾過を停止または開始する手段と、該検知手段に連動して被処理液の前記処理槽への供給を停止または開始する手段とを備えていることを特徴とする浸漬式膜濾過装置。
(2)濾過膜の被処理液側と濾過液側との水頭圧力差で濾過を行うものである、上記(1)に記載の浸漬式膜濾過装置。
(3)前記検知手段に連動して被処理液の濾過を停止または開始する手段は、平均濾過水頭の1/5以下の範囲内で被処理液の濾過を停止または開始するものである、上記(1)または(2)に記載の浸漬式膜濾過装置。
(4)処理槽内で被処理液に浸漬配置された濾過膜で被処理液を濾過する清澄水の製造方法であって、前記処理槽内の被処理液の液位が第1の設定値以下になった場合に被処理液の濾過を停止し、前記処理槽内の被処理液の液位が第2の設定値以上になった場合に前記被処理液の濾過を開始するとともに、前記処理槽内の被処理液の液位が第3の設定値以下になった場合に前記処理槽への被処理液の供給を開始し、前記処理槽内の被処理液の液位が第4の設定値以上になった場合に前記処理槽への被処理液の供給を停止することを特徴とする清澄水の製造方法。
(5)濾過膜の被処理液側と濾過液側との水頭圧力差で被処理液の濾過を行う、上記(4)に記載の清澄水の製造方法。
(6)前記第1の設定値における液位と前記第2の設定値における液位との差が、濾過膜の被処理液側と濾過液側との平均濾過水頭の1/5以下の範囲内である、上記(4)または(5)に記載の清澄水の製造方法。
本発明によれば、被処理液の濾過を間欠的に行うとともに被処理液の水位が設定値以下になった場合に被処理液の供給を開始し、被処理液の水位が別の設定値以上になった場合に被処理液の供給を停止するという簡便な方法で、被処理液の濾過の停止中に被処理液を供給することができ、被処理液を溢れさせることなくその水位を早く高めることができる。その結果、被処理液の濾過の運転/停止のサイクルを短くすることができ、被処理液を効率的に濾過し、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止できる。
以下、本発明における浸漬式膜濾過装置を図1に基づいて説明する。
図1に示す浸漬式膜濾過装置は、被処理液を濾過して清澄水を得るための膜エレメント1と、膜エレメント1を被処理液に浸漬するための処理槽2と、その処理槽2内で膜エレメント1の下方に配置された散気管10と、処理槽2内の被処理液の液面を検知するための液面計7(上位液面検知部8と下位液面検知部9を有する)とを備えている。さらに、膜エレメント1の上流側には、処理槽2に被処理液を供給するための被処理液供給配管3と、その被処理液供給配管3に設けられた、被処理液の供給を停止または開始するための電磁弁4とを備え、膜エレメント1の下流側には、被処理水を濾過することによって得られる清澄水を系外に取り出すための清澄水取水配管5と、その清澄水取水配管5に設けられた、濾過の停止または開始するための電磁弁6とを備えている。これら電磁弁4、6は、液面計7と接続され、処理槽2内の被処理液の液位に応じて開閉されるように構成されている。
ここで、膜エレメント1は、濾過膜の取り扱い性や物理的耐久性を向上させるために、たとえばフレームの両面に清澄水流路材を挟んで濾過膜を接着した平膜エレメント構造をしている。この構造は特に限定されるものではなく、中空糸膜を用いたエレメントであってもかまわない。しかしながら、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止するためには、被処理液の濾過を間欠的に停止または開始することによって膜表面の形状が変化しやすい、平膜エレメント構造であることが好ましい。なお、平膜エレメント構造には、回転平膜構造も含まれる。また、平膜エレメント構造は、膜面に平行な流速を与えた場合の剪断力による汚れの除去効果が高いということからも、本発明に適している。
膜エレメント1に使用する濾過膜の膜構造としては、多孔質膜や、多孔質膜に機能層を複合化した複合膜などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの膜の具体例としては、ポリアクリロニトリル多孔質膜、ポリイミド多孔質膜、ポリエーテルスルホン多孔質膜、ポリフェニレンスルフィドスルホン多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜、ポリプロピレン多孔質膜、ポリエチレン多孔質膜等の多孔質膜が挙げられるが、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜やポリテトラフルオロエチレン多孔質膜が耐薬品性が高いため、特に好ましい。さらに、これら多孔質膜に機能層として架橋型シリコーン、ポリブタジエン、ポリアクリロニトリルブタジエン、エチレンプロピレンラバー、ネオプレンゴム等のゴム状高分子を複合化した複合膜を挙げることができる。
処理槽2は被処理液を貯え、膜エレメント1を被処理液に浸漬することができれば特に制限されるものではなく、コンクリート槽、繊維強化プラスチック槽などが好ましく用いられる。また、処理槽の内部が複数に分割されていても構わないし、複数に分割されている槽のうち一部を膜エレメントを浸漬する槽として、他方を脱窒槽として利用し、被処理液を互いの分割されている槽間で循環されるようにしていてもよい。この場合は、被処理液の液位を検知する検知手段は、膜エレメントを浸漬する槽内に設ければよい。
散気管10は、ここから空気を供給することによって、被処理液に膜面に対して平行な流速を付与し、膜表面に蓄積した汚れ物質を剥離させるとともに、被処理液として活性汚泥を含有している場合には、活性汚泥に必要な酸素を供給する。
被処理液供給配管3は、処理槽2に被処理液を供給するために用いられる。被処理液供給配管3は、処理槽2内の被処理液面より高い位置から、重力により被処理液を処理槽2内に供給するように配置されていてもよいし、被処理液面より低い位置から、ポンプ等を利用して被処理液を汲み上げるように配置されていてもよい。
そして、この被処理液供給配管3に取り付ける電磁弁4は、処理槽2内の液位に連動して処理槽2への被処理液の供給を停止または開始するために設けられるが、被処理液供給配管3が、処理槽2内の被処理液面より低い位置から、被処理液を汲み上げるように配置されている場合には、ポンプ等で代替し電磁弁4を設けなくてもよい。
一方、清澄水取水配管5は、一端が膜エレメント1の濾過液側に連通した形で配置され、他端は処理槽2の外部に開放される。この他端を処理槽2内の被処理液面より低い位置で開口すると、開口端面と被処理液面との水頭差に応じた水頭圧力差が生じ、この水頭圧力差を濾過圧力とすれば、被処理液が膜エレメント1によって濾過され、清澄水を得ることができる。このように被処理液側水頭と濾過液側水頭との圧力差で被処理液を濾過する場合は、余分な動力を必要としないので好ましいが、清澄水の量を増やしたり、清澄水を汲み上げるために、ポンプ等が配置されていてもよい。
そして、清澄水取水配管5には、処理槽2内の液位に連動して濾過を停止または開始するため、電磁弁6が設けられる。電磁弁6は、被処理液を濾過する駆動力が濾過膜の被処理液側と濾過液側との水頭圧力差のみに依存する場合には、水頭圧力差を維持するため、濾過停止時に清澄水の漏れがなく清澄水取水配管5の膜エレメント1と電磁弁6との間に空気をためないことが求められるが、清澄水取水配管5の膜エレメント1と電磁弁6との間にたまった空気を抜く機構を設けたり、清澄水を汲み上げるためのポンプ等が配置されている場合は、この限りではない。また、電磁弁6の代わりにポンプ等が設けられていても何ら問題はない。
液面計7は、上位液面検知部8と下位液面検知部9とで処理槽2内の被処理液の液位変動を検知する。上位液面検知部8および下位液面検知部9は、濾過水頭の変動幅を小さくし、透過水量の変動幅を小さくするために、それら検知部の液位差が平均濾過水頭の1/5以下になるように設定されており、このような液面計7が電磁弁4、6と連動している。
このような構成の結果、たとえば、被処理液が処理槽2内に供給されその処理槽2内で被処理液液位が上位液面検知部8の位置に達したときに電磁弁4を閉、電磁弁6を開とし、被処理液の処理槽2への供給を停止した状態で被処理液の濾過を行うことができ、一方、濾過が行われ処理槽2内での被処理液の液位が下位液面検知部9の位置に達したときには電磁弁4を開、電磁弁6を閉とし、被処理液の濾過を停止した状態で被処理液を処理槽2へ供給することができる。
なお、平均濾過水頭とは、濾過圧として作用する圧力の平均値を水の高さで示したもので、下位液面検知部9と上位液面検知部8の中間の位置と、清澄水取水配管5の他端(開口端面)の位置との高さに相当する。
また、液面計は本実施態様のように1つでもよいが、それぞれの電磁弁4,6に対応させて複数個設けてもよい。電磁弁4、6に対応させて複数個の液面計を設ける場合は、被処理液の供給と濾過とを別個に制御でき、より細かな被処理液の供給の制御ができるようになり好ましい。また、液位を連続して測定することができる液面計を用いれば、1つの液面計で被処理液の供給と濾過とを別個に制御でき、好ましい。
上述の浸漬式膜濾過装置において、清澄水の製造は次のように行われる。
すなわち、処理槽2内で被処理液に浸漬配置された膜エレメント1で被処理液を濾過して清澄水を製造するに際して、処理槽2内の被処理液の液位が第1の設定値以下になった場合に被処理液の濾過を停止し、処理槽2内の被処理液の液位が第2の設定値以上になった場合に被処理液の濾過を開始するとともに、処理槽2内の被処理液の液位が第3の設定値以下になった場合に処理槽2への被処理液の供給を開始し、処理槽2内の被処理液の液位が第4の設定値以上になった場合に処理槽2への被処理液の供給を停止する。なお、被処理液側と濾過液側水頭の圧力差のみで被処理液を濾過すると、濾過圧力を得るために余分な動力を必要としないので好ましい。
本発明において、第1の設定値と第3の設定値とは同じであってもよく、また、第2の設定値と第4の設定値とは同じであってもよい。これらを同じにする場合は、被処理液が処理槽2内に供給されその処理槽2内で被処理液液位が上位液面検知部8の位置(すなわち、第2の設定値および第4の設定値)に達したときに電磁弁4を閉、電磁弁6を開とし、被処理液の処理槽2への供給を停止した状態で被処理液の濾過を行うことになる。一方、濾過が行われ処理槽2内での被処理液の液位が下位液面検知部9の位置(すなわち第1の設定値および第3の設定値)に達したときには電磁弁4を開、電磁弁6を閉とし、被処理液の濾過を停止した状態で被処理液を処理槽2へ供給することとなる。
このように、本発明によれば、被処理液の処理槽2内における液位に応じて被処理液の供給および濾過を共に制御するので、被処理液の濾過のみを制御する場合に比べて、被処理液の濾過の運転/停止のサイクルを非常に短くすることができ、膜表面への汚れ物質の蓄積を有効に防止できるものとなる。この結果、濾過膜の寿命が長くなり、長期間安定して清澄水を製造することができる。さらに、被処理液の濾過を間欠的に行うとともに被処理液の水位が設定値以下になった場合に被処理液の供給を開始し、被処理液の水位が別の設定値以上になった場合に被処理液の供給を停止することによって、被処理液の濾過の停止中に被処理液を供給することができ、被処理液を溢れさせることなくその水位を早く高めることができる。その結果、被処理液濾過の総停止時間を短くすることができ、単位時間あたりの透過水量を増やすことができ、清澄水の製造量を増やすことができる。
そして、本発明において、濾過水頭の変動幅を小さくし、透過水量の変動幅を小さくするためには、第1および第2の設定値における液位差が平均濾過水頭の1/5以下になるように、それら第1および第2の設定値を設定することが好ましい。濾過水頭の変動幅が小さいと、処理槽2内で活性汚泥等による処理効率のバラツキを防ぐことができ、安定した水質の清澄水を得ることができ、また、安定した処理水量が得られるために好ましい。
ポリエステル不織布にポリフッ化ビニリデン膜がコーティングされた複合平膜(細孔径0.1μm、厚さ200μm、初期純水透過性能4×10-83 /m2 /s/Pa)をフレームの両面に貼り付けた平膜エレメント1(有効膜部分:縦250mm、幅200mm、有効膜面積0.1m2)10枚を図1に示す浸漬式膜濾過装置の処理槽2(内寸の底面積が1,000cm2の直方体状)に浸漬した。被処理液として排水処理設備の生物処理水(活性汚泥濃度MLSS:10,000ppm)を、4,000mL/分の割合で被処理液供給配管3を用いて供給した。電磁弁4を、被処理液供給配管3の途中に設置した。処理槽2内の被処理液を、5L/日の割合で排水処理設備に戻した。清澄水取水配管5は出口の高さが処理槽2の最下部から80cmの位置になるように設置した。電磁弁6は、清澄水取水配管5の途中に設置した。液面計7は、上位液面検知部8の高さが処理槽2の最下部から102cmの位置となるように、下位液面検知部9の高さが処理槽2の最下部から98cmの位置となるように、それぞれ処理槽2内に設置した。この液面計7に連動して、電磁弁4および6が開閉するようにした。すなわち、処理槽2内の被処理液の深さが102cmになると、被処理液の供給が停止されるとともに被処理液の透過が開始され、被処理液の深さが98cmになると、被処理液の供給が開始されるとともに被処理液の透過が停止される。このことにより、被処理液が膜エレメント1によって濾過される駆動力である水頭圧力差は、18〜22cmAq(1.76〜2.15kPa)、平均20cmAq(1.96kPa)となる。平均水頭差は20cmであり、上位液面検知部と下位液面検知部の高さの差が4cmであるので、平均水頭差の1/5となる。また散気管10から供給する空気量は、100L/分とした。
上記の条件で膜濾過運転を行った結果、初期の透過水量は1,000mL/分で、膜濾過運転は、4分間運転、1分間停止の間欠濾過運転が自動的に繰り返され、初期の実質透過水量は800mL/分であった。また、運転/停止のサイクルは5分/回と短いものであった。その後、透過水量は膜の汚れなどによって徐々に低下していったものの、60日経過後の透過水量は500mL/分で、膜濾過運転は、8分間運転、1分間停止の間欠濾過運転が継続されており、実質透過水量は444mL/分であった。間欠濾過運転を行っていたためにその低下の割合はわずかであった。
比較例1
ポリエステル不織布にポリフッ化ビニリデン膜がコーティングされた複合平膜(細孔径0.1μm、厚さ200μm、初期純水透過性能4×10-83 /m2 /s/Pa)をフレームの両面に貼り付けた平膜エレメント11(有効膜部分:縦250mm、幅200mm、有効膜面積0.1m2)10枚を、図2に示す浸漬式膜濾過装置の処理槽12(内寸の底面積が1,000cm2の直方体状で、最下部から100cm高いところにオーバーフロー用の穴13を設けた)に浸漬した。被処理液として排水処理設備の生物処理水(活性汚泥濃度MLSS:10,000ppm)を、4,000mL/分の割合で被処理液供給配管14を用いて処理槽12に供給した。処理槽12内の被処理液を、5L/日の割合で排水処理設備に戻した。清澄水取水配管15の出口の高さを、処理槽2の最下部から84cm高くなるように設置した。このことにより、被処理液が膜エレメント11によって濾過される駆動力である水頭圧力差は、16cmAq(1.56kPa)となる。また散気管16から供給する空気量は、100L/分とした。
上記の条件で膜濾過運転を行った結果、初期の透過水量は800mL/分と、実施例1の初期の実質透過水量と同一で、連続濾過運転が行われた。その後、透過水量は膜の汚れなどによって徐々に低下していき、60日経過後の透過水量は200mL/分で、実施例1に比べて透過水量の低下の割合は大きかった。
液面計7を、上位液面検知部8の高さが処理槽2の最下部から104cmの位置になるように、下位液面検知部9の高さが処理槽2の最下部から96cmの位置になるように、それぞれ処理槽2内に設置した以外は実施例1と同様の条件で膜濾過運転を行った。上位液面検知部と下位液面検知部の高さの差が8cmあるので、平均水頭差の2/5となる。
初期の透過水量は1,000mL/分で、膜濾過運転は、8分間運転、2分間停止の間欠濾過運転が自動的に繰り返された。すなわち、初期の実質透過水量は800mL/分であり、また、運転/停止のサイクルは10分/回と、実施例1に比べて長いものであった。その後、透過水量は膜の汚れなどによって徐々に低下していき、60日経過後の透過水量は400mL/分であった。
比較例2
電磁弁4を設けずに被処理液の供給水量を実質透過水量と同量にすること以外は実施例1と同様の条件で膜濾過運転を行った。
初期の透過水量は1,000mL/分と実施例1と変わらなかったものの、膜濾過運転は、20分運転、5分停止の間欠濾過運転が自動的に繰り返された。すなわち、初期の実質透過水量は800mL/分であったが、運転/停止のサイクルは25分/回と、実施例1、2に比べて長いものであった。また、その後、透過水量は膜の汚れなどによって徐々に低下していき、60日経過後の透過水量は300mL/分で、実施例1、2に比べて透過水量の低下の割合が大きかった。
本発明は、河川水、湖沼水、凝集処理後水、生物処理水、各種排水などを濾過する際に好適に利用することができるもので、特に下廃水など、被処理水が溶解性有機物を含有する場合に、その被処理水に微生物を含む活性汚泥を混合し、微生物処理を施しながらその活性汚泥を濾過するに際して好適に利用することができるものである。
本発明に係る浸漬式膜濾過装置の一実施態様を示す概略フロー図である。 比較例1で使用した浸漬式膜濾過装置の概略フロー図である。
符号の説明
1:膜エレメント 2:処理槽
3:被処理液供給配管 4:電磁弁
5:清澄水取水配管 6:電磁弁
7:液面計 8:上位液面検知部
9:下位液面検知部 10:散気管
11:平膜エレメント 12:処理槽
13:オーバーフロー用穴 14:被処理液供給配管
15:清澄水取水配管 16:散気管

Claims (6)

  1. 被処理液に浸漬配置され、被処理液の濾過を行う濾過膜と、該濾過膜が浸漬配置される処理槽と、該処理槽内の被処理液の液位を検知する検知手段と、該検知手段に連動して被処理液の濾過を停止または開始する手段と、該検知手段に連動して被処理液の前記処理槽への供給を停止または開始する手段とを備えていることを特徴とする浸漬式膜濾過装置。
  2. 濾過膜の被処理液側と濾過液側との水頭圧力差で濾過を行うものである、請求項1に記載の浸漬式膜濾過装置。
  3. 前記検知手段に連動して被処理液の濾過を停止または開始する手段は、平均濾過水頭の1/5以下の範囲内で被処理液の濾過を停止または開始するものである、請求項1または2に記載の浸漬式膜濾過装置。
  4. 処理槽内で被処理液に浸漬配置された濾過膜で被処理液を濾過する清澄水の製造方法であって、前記処理槽内の被処理液の液位が第1の設定値以下になった場合に被処理液の濾過を停止し、前記処理槽内の被処理液の液位が第2の設定値以上になった場合に前記被処理液の濾過を開始するとともに、前記処理槽内の被処理液の液位が第3の設定値以下になった場合に前記処理槽への被処理液の供給を開始し、前記処理槽内の被処理液の液位が第4の設定値以上になった場合に前記処理槽への被処理液の供給を停止することを特徴とする清澄水の製造方法。
  5. 濾過膜の被処理液側と濾過液側との水頭圧力差で被処理液の濾過を行う、請求項4に記載の清澄水の製造方法。
  6. 前記第1の設定値における液位と前記第2の設定値における液位との差が、濾過膜の被処理液側と濾過液側との平均濾過水頭の1/5以下の範囲内である、請求項4または5に記載の清澄水の製造方法。
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KR101432516B1 (ko) 2012-08-17 2014-08-21 도레이케미칼 주식회사 수처리 효율 향상을 위한 분리막 생물반응조
JP2020185559A (ja) * 2019-05-17 2020-11-19 住友金属鉱山株式会社 液体濾過器

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