JP2005058829A - ろ過分離膜カートリッジ、ろ過分離膜ユニット、及びろ過装置 - Google Patents

ろ過分離膜カートリッジ、ろ過分離膜ユニット、及びろ過装置 Download PDF

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卓治 小柳
Toru Shibata
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Abstract

【課題】ろ過分離膜カートリッジの内部及び外部の圧力差により大きく耐え得るようにし、ろ過分離膜単体に作用する原液や、逆洗時の薬液の水圧力に抗する耐変形力を大きくして、ろ過性能や信頼性をより向上させることである。
【解決手段】所定間隙(G)をおいて対向配置されるFRP製の樹脂膜である2枚の波板状分離膜単体1,2と、前記2枚の波板状分離膜単体1,2の4辺の周縁部Fb, Fcの水密を保持するための接着剤15及び各水密補助カバー16,17よりなる水密材と、前記2枚のろ過分離膜単体1,2の間の透過水路13と外部との間で透過処理水Wfを流通させる排水パイプ12とを備え、不純物を含む活性汚泥水Wsを前記波板状分離膜単体1,2を透過させて透過処理水Wfを抽出するろ過分離膜カートリッジKであって、前記2枚の波板状分離膜単体1,2は、前記ろ過分離膜カートリッジKの配置状態において上昇活性汚泥水流Wsが流れる方向と直交する断面が波状となるような波板で構成されている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば水槽中の活性汚泥水から汚泥成分をろ過分離して水を浄化し、透過水を抽出するために使用されるろ過分離膜カートリッジ、ろ過分離膜ユニット、及びろ過装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多孔状のろ過分離膜体の分離面において、原液中の固体粒子(以下の説明において「ろ滓」とも記す)を捕捉してろ液のみを透過させて両者を分離するろ過操作は、工業分野だけでなく、例えば排水の水質を維持すべき環境分野でも多く利用されている。そして、その具体例として、汚水を衛生的に処理するために、有機物を餌として増殖する微生物を集めて活性汚泥とし、該活性汚泥を汚水と混合して汚水中の有機物を吸着分解させた後に、原液である活性汚泥水をろ過し、前記活性汚泥等をろ滓として除去して浄化した後に、透過水をろ液として放流等する汚水処理がある。
【0003】
このような活性汚泥を含む汚水等をろ過分離する装置に係るろ過分離膜カートリッジについて、本出願人は、ろ過分離膜単体としてFRP製の樹脂膜を使用し、平板状に形成したろ過分離膜カートリッジ(特許文献1)や、円筒状に形成したろ過分離膜カートリッジ(特許文献2)の出願を行っている。上記したろ過用途のFRP製の樹脂膜について簡単に説明する。該FRP製の樹脂膜は、硬化材を加えた液状のラジカル重合型熱硬化性樹脂と水とを混合し、水相に液状の樹脂粒子を分散させたO/W型熱硬化性樹脂水性分散体を、ガラスチョップストランドマット等の強化材の存在下、常温又は加熱下に硬化させ、乾燥しながら水を蒸発させて得られる微細な連続気孔を有するものである。硬化反応前の上記熱硬化性樹脂と水とは、混合されてエマルジョンとなっており、水と接して存在する液状の樹脂は、表面張力の作用により自己最小表面積である球形状となり、その中で硬化反応が進行する。硬化反応完了後に水分は蒸発してなくなり、ほぼ球形の各樹脂粒子間には、水が占めていた空間が連続して形成され、この空間が微細気孔となる。該気孔は、平均気孔径が0.1〜1.0μmで、気孔率が10〜40体積%程度のものであって、水の浄化用途等のろ過に最適な性能を有しており、1μm以上の大きさを有する細菌の捕捉が充分可能な程度のものである。またFRPは樹脂材なので、その樹脂膜は軽量であって、強化材の添加によりセラミック材に劣らない充分な強度を有しており、耐久性に優れている。なお、液状のラジカル重合型熱硬化性樹脂としては、液状不飽和ポリエステル樹脂又は液状エポキシ(メタ)アクリレート樹脂又は液状ウレタン(メタ)アクリレート樹脂又は液状(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。また、所定の比率で混合された液状のラジカル重合型熱硬化性樹脂と水とは、良好な粘度及び揺変性を示し、垂直面でも垂れることがないので、これから成形されるFRPの樹脂膜は、ろ過用途の自由な形状に成形可能である。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−239349号公報
【特許文献2】
特開2002−306932号公報
【0005】
ろ過用途として上記した汚水処理を想定した従来構成のろ過分離膜カートリッジK’であって、ろ過分離膜単体が平板状のものの構成について、本発明に係る図1を援用しながら、従来構成の図18及び図19を用いて説明する。ろ過分離膜カートリッジK’は、その内部空間に負圧を作用させて透過水を吸引しながらろ過するろ過装置に使用される。従来構成のFRP製の樹脂膜のろ過分離膜F’ は、〔縦(H)×横(L01) 〕の寸法がそれぞれ〔1000mm×500mm〕の縦長長方形で、板厚(T)が2.5mmの平板状に成形された2枚の平板状分離膜単体1’,2’ を、間隙(G)をおいて対向配置させて形成されており、該ろ過分離膜F’の奥行き(D)の寸法は6mmである。以下の説明において、各ろ過分離膜の縦、横、奥行きをそれぞれ長手方向Y、短手方向X、奥行方向Zと定める。ろ過分離膜カートリッジK’は、前記ろ過分離膜F’と、片側の平板状分離膜単体1’ の上部に設けたパイプ挿入孔11に取付けられた排水パイプ12と、ろ過分離膜F’の内部空間よりなる透過水路13’に介装されて、吸引ろ過時の凹変形を防止する凹変形防止部材14’とを備えている。また、2枚の平板状分離膜単体1’,2’ の周縁部の間隙や排水パイプ12の当接部分には、接着剤15が充填されて各部材が一体化されると共に、透過水路13’の水密が保持されている。また、ろ過分離膜F’ の周縁部には、膜単体1’,2’ の周縁部に充填された前記接着剤15を保護する横断面形状が略コの字のカバーであって、〔縦(H)×横(L01) 〕の寸法に対応して長手方向Y及び短手方向Xに沿って長さの異なるそれぞれ一対の水密補助カバー16,17’が取付けられている。なお、各平板状分離膜単体1’,2’ は、ハンドレイアップ法により、離型剤を塗布した平板上に載置されたガラスチョップストランドマット及び不織布に、前記エマルジョン状の液状組成物を含浸させた後に、所定の条件により硬化、乾燥させて板厚(T)が2.5mm程度の平板状の樹脂を目的の形状に切断して得られるものである。
【0006】
また、図19に示されるとおり、全数N枚のろ過分離膜カートリッジK’ は、相隣接するろ過分離膜F’どうしの間に7mmの間隔(S)を保持しながら、自身の長手方向Yを垂直に配置してまとめてユニット枠18に縦積載して収容され、活性汚泥水Wsの水槽52の底面52aに設置された散気管53の上方に配置するように、活性汚泥水Ws中に浸漬されている(図8参照)。また、各ろ過分離膜カートリッジK’の排水パイプ12は、連結管55を介して集水管54と連結され、該集水管54と管路56とが所定の方法で接続され、該管路56には、ろ過吸引ポンプ57が接続されており、これを用いて管路56の管内を減圧し、各ろ過分離膜カートリッジK’ の透過水路13’に負圧を作用させることにより、ろ過分離膜F’外側の活性汚泥水Wsを吸引ろ過して、前記透過水路13’に透過処理水Wfを抽出し、管路56を経由して水槽52から透過処理水Wfが排出される。また、前記散気管53は、所定の方法で曝気装置(図示せず)に連結されており、該散気管53から発生する気泡や上昇活性汚泥水流Wsで各ろ過分離膜F’の外周面への付着物やヌメリを剥離するために、該上昇活性汚泥水流Wsは、相隣接するろ過分離膜F’の外周面Fa’の間を、水槽52の底部から頂部に向けて流通可能になっている。
【0007】
そして、多数の各ろ過分離膜カートリッジK’は、透過水路13’を形成する前記間隙(G)の寸法をなるべく小さくしたり、又は上昇活性汚泥水流Wsの流通を妨げない程度の最小限の間隔(S)を保持して各ろ過分離膜カートリッジK’を隣接配置することによって、水槽52中の活性汚泥水Ws中のろ過分離膜カートリッジK’の積載数がより多くなるように浸漬されている。これは、全数Nのろ過分離膜F’の全外周面Fa’の面積、即ちろ過総面積をなるべく大きくして、ろ過装置のろ過性能をより向上させるためである。しかしながら、従来構成のろ過分離膜カートリッジK’では、(L01×M)〔=N(D+ S)〕で要設置平面積が概算される全数Nのろ過分離膜カートリッジK’を積載したユニット枠18を配置する(図19参照)のに、水槽52の大きさに余地の無い場合には、それらの総ろ過面積は、〔2N×L01×H〕を超えることができないという限界があった。なお、「L01」は、ろ過分離膜F’の横の寸法であるが、カバー類の肉厚は「L01」よりも遥かに小さい寸法なので、これを含むろ過分離膜カートリッジK’の横寸法と同等とみなしても差支えない。
【0008】
また、このようなろ過装置においては、膜のろ過性能を維持し続けるために、ろ過分離膜カートリッジの洗浄作業が、必要不可欠なメンテナンスとなる。そのために、前記各ろ過分離膜F’の外周面Fa’への付着物を物理的に掻落す作業と共に、活性汚泥水Wsの吸引時と逆方向の正圧を前記ポンプ57で作用させ、酸・アルカリ等の薬液をろ過分離膜F’の透過水路13’に給水し、各平板状分離膜単体1’,2’ を洗浄する「逆洗」を行うことが一般的である(以下の説明において、この洗浄作業のことを単に「逆洗」と記す)。
【0009】
そして、前記各ろ過分離膜カートリッジK’を逆洗の作業時間を短縮すべくポンプ57の出力を大きくして加圧すると、2枚の平板状分離膜単体1’,2’ が外側に凸変形して、ろ過分離膜カートリッジK’の耐久性や水密の信頼性を損う恐れがあるので、従来の逆洗作業は、水槽52中の活性汚泥水Wsの水位よりも1m程度上方に配置させた水槽中の酸・アルカリ等の薬液のヘッド圧を利用し、比較的小さな正圧を作用させて行っていた。この作業は、休日等にてろ過操作を中止しながら、通常丸1日を要する大掛かりなものであった。この状態で、逆洗の作業時間を極力短縮して、速やかに作業を終えるためには、前記薬液の濃度が大きくなり、その消費量が多くなるという問題も生じていた。
【0010】
また、特に前記逆洗時の凸変形を防止するために、前述したとおり、FRP製の樹脂膜を円筒形に成形して、そのろ過分離膜のカートリッジを使用する方法もある。しかしながらこの場合には、小径の円筒状の前記FRP製の樹脂膜を成形するのが困難であるという事情もあって、現状では、多数の円筒形状のろ過分離膜カートリッジの要設置平面積に対する総ろ過面積の比は、これに対応する平板状のものよりも小さくなるという問題を有していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ろ過分離膜カートリッジの内部及び外部の圧力差により大きく耐え得るようにし、ろ過分離膜単体に作用する原液や、逆洗時の薬液の水圧力に抗する耐変形力を大きくし、併せて、ろ分離膜カートリッジやそのユニットの設置平面積に対する総ろ過面積を大きくして、ろ過性能を高めることを課題としている

【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために請求項1の発明は、所定間隔をおいて対向配置される2枚の板状のろ過分離膜単体と、前記2枚のろ過分離膜単体の周縁部の水密を保持するための水密材と、前記2枚のろ過分離膜単体の間の内部流通空間と外部との間でろ過水を流通させる流通口とを備え、不純物を含む原液を前記ろ過分離膜単体を透過させた透過水をろ液として抽出するろ過分離膜カートリッジであって、前記2枚のろ過分離膜単体は、前記ろ過分離膜カートリッジの配置状態において原液が流れる方向と直交する断面が波状となるような波板で構成されていることを特徴としている。
【0013】
請求項1の発明によれば、ろ過分離膜単体が波板状に形成されているので、2枚の平板で構成されたろ過分離膜カートリッジに比較して、1つのろ過分離膜カートリッジあたりのろ過面積を大きくでき、多数の前記カートリッジを所定間隔をおいて原液槽に設置する場合には、それらの設置単位面積に対する総ろ過面積の比が大きくなって、ろ過効率が向上する。
【0014】
また、ろ過分離膜単体が波板状に形成されていることにより、この板厚を厚くしなくても、ろ過分離膜カートリッジの重量を増さずにその強度が補強される。よって、ろ過時には、ろ過分離膜単体の外側に作用する原液の水圧力に抗する耐変形力が大きくなるので、それらの内部及び外部の圧力差をより大きくでき、また、ろ過分離膜単体の周縁の水密部分に圧力が集中して作用する恐れが軽減され、更にろ過分離膜単体の板厚に比例して大きくなる透過抵抗を抑えられる。そして、ろ過操作を停止して行われるメンテナンス作業時には、軽量でありながら、ろ過分離膜単体に作用する不測の外力に抗する力がより大きくなる。このように、前記膜単体自体の波板状の形状効果により、ろ過の信頼性及び性能、並びにろ過分離膜カートリッジの取扱性を向上できる。そして、ろ過分離膜単体の内部流通空間に正圧が作用する逆洗時には、膜単体自体の強度が補強されていることにより、ろ過分離膜単体の凸変形を防止する効果が特に大きく、時間を大幅に短縮して効率良く作業が行えるので、ろ過の信頼性がより向上する。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記2枚のろ過分離膜単体は、波板状を構成する山部又は谷部の間隔が一定している同一形状の波板で構成され、波形状を構成する山部及び谷部がずれることなく合致した状態で対向配置されていることを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の作用効果に加えて、2枚のろ過分離膜単体は、そのほぼ全内周面において等間隙を保持しながら対向配置された均一な肉厚を有する形状となり、前記内部流通空間も両分離膜単体と同一間隔の山部及び谷部よりなる波状の空間に形成される。よって、複数のろ過分離膜カートリッジをその奥行方向に沿って配列する際には、全ろ過分離膜カートリッジの奥行方向の長さを、2枚の平板状のろ過分離膜単体で構成されたろ過分離膜カートリッジと同等の枚数だけ配置できる。
【0017】
また、請求項3の発明は、請求項1に記載の発明において、前記2枚のろ過分離膜単体は、波形状を構成する山部又は谷部の間隔が一定している同一形状の波板で構成され、波形状を構成する山部及び谷部が所定量だけずれた状態で対向配置されていることを特徴としている。
【0018】
請求項3の発明によれば、請求項1に記載の作用効果に加えて、2枚のろ過分離膜単体の間の内部流通空間は、前記単体の両側の内周面の間隙が周期的に変化し、該間隙が最小となる近接部分において、山部又は谷部の1ピッチ毎に僅かに閉塞されながら、波の連続方向に沿って繰返し配置されるように形成される。よって、2枚の波状のろ過分離膜単体の内部流通空間の容積を、これが同一間隙の場合よりも大きく確保でき、ろ過水が流れ易くなってろ過効率が高められる。
【0019】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の発明において、対向配置される2枚のろ過分離膜単体のずれ量は、波形状を構成する山部又は谷部のピッチの半分であることを特徴としている。
【0020】
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の作用効果に加えて、ろ過分離膜カートリッジにおける原液の流れる方向と直交する方向の断面は、耐圧強度が最も大きな円に近い多数の楕円形状又は近似楕円形状を直線的に連続させた形状となる。よって、ろ過分離膜カートリッジの耐圧強度を最も大きくできて、ろ過に必要なカートリッジの内外の圧力差を大きくできてろ過能力が高まる。
【0021】
また、請求項5の発明は、ろ過分離膜ユニットは、所定間隔をおいて連続配置された複数の請求項1に記載のろ過分離膜カートリッジと、複数のろ過分離膜カートリッジの内部流通空間から流通口を通って流出したろ過水を一箇所に集めて外部に排出させるために、配置状態において複数のろ過分離膜カートリッジの左右方向の一端部に一体に連結されたマニホールドとからなることを特徴としている。
【0022】
請求項5の発明によれば、個々のろ過分離膜カートリッジの流通口に排水管を個別に接続する必要が無くなってろ過分離膜ユニットの構成が簡略化されると共に、吸引ろ過時には、マニホールドが原液の上方への流れに支障をきたさず、ろ過性能が損われない。
【0023】
また、請求項6の発明は、ろ過装置は、原液槽と、前記原液槽内に、所定間隔をおいて垂直配置された多数枚の請求項2に記載のろ過分離膜カートリッジとからなることを特徴としている。
【0024】
請求項6の発明によれば、ろ過分離膜カートリッジを構成する2枚のろ過分離膜単体の山部及び谷部が合致し、両者の位相のずれが無いので、原液槽内に同一形状の多数枚のろ過分離膜カートリッジを同一位相で配置可能となる。よって、2枚の平板状のろ過分離膜単体で構成されるろ過分離膜カートリッジと同一の間隔をおいて、同等の枚数のろ過分離膜カートリッジを原液槽に配置できる。
【0025】
また、請求項7の発明は、ろ過装置は、原液槽と、前記原液槽内に、所定間隔をおいて垂直配置された多数枚の請求項3に記載のろ過分離膜カートリッジとからなることを特徴としている。
【0026】
請求項7の発明によれば、相隣接するろ過分離膜カートリッジを、それらを構成する2枚のろ過分離膜単体の位相のずれ分だけずらして配置することによって、多数枚のろ過分離膜カートリッジを所定の等間隔をおいて原液槽に配置できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下複数の実施形態を挙げて、本発明に係る波板状のろ過分離膜カートリッジと、そのユニットと、ろ過装置とについて、従来構成と異なる点を主体にして詳細に説明する。図1は、ろ過分離膜カートリッジKの分解斜視図であって、図2は、同じく全体の斜視図、図3は、図2のA−A線断面図、図4は、ろ過分離膜カートリッジKと集水管54及び管路56との連結を模式的に示した図2のB−B線断面に相当する図である。第1実施形態のろ過分離膜カートリッジKは、従来構成のものと同じ用途に使用されるが、ろ過分離膜Fは、FRP製の樹脂で波板状に形成された2枚の波板状分離膜単体1, 2で形成されている点で異なっている。ここで、波板状分離膜単体1,2については、それらの図3の横断面視において、紙面の上下方向を基準として、その上向き及び下向きに突出する部分をそれぞれに「山部」及び「谷部」と定め、後述するろ過分離膜Fについては、自身の外側に突出する側を「凸部」、内側に凹む側を「凹部」と記して説明する。また、同様に、紙面の左右方向を基準としてそれぞれ「左側」及び「右側」と定める。
【0028】
全体が従来構成と同じ縦(H)×横(L01) の方形状をした2枚の波板状分離膜単体1,2は、同一形状であって、波形状を構成する山部1a(2a)又は谷部1b(2b)のピッチ(間隔)Pは一定していて、多数の山部1a(2a)と谷部1b(2b)が交互に形成されて、左右両端部には、それぞれ平板部1c(2c)が形成されている。なお、波板状分離膜単体1(2)の板厚は(T)であり、波板状分離膜単体1(2)の波形状を構成する山部1a(2a)と谷部1b(2b)の高低差は(Df)である。前記山部1a(2a)及び谷部1b(2b)は、自身の長手方向を前記長手方向Yと平行にしてその全長に亘って形成され、しかも短手方向Xに沿って繰返し形成されており、個々の山部1a(2a)及び谷部1b(2b)の形成ピッチPは、30mmである。この山部1a(2a)及び谷部1b(2b)よりなる波形状について更に詳しく説明すると、そのおおよその横断面形状は、頂角及び両底角がR形状の二等辺三角形がジグザグ状に接続された形状であって、その1つの斜辺に相当する長さは、18mm程度で近似される。これにより、波板状分離膜単体1, 2は、波状の部分での周長が、これに相当する直線状の1.2倍となっており、従って、前記横(L01)の寸法と、波状の周長を含めた全長(L)との長さの比(L/L01)は、「1.2」と近似できる。なお、両波板状分離膜単体1, 2の相違点は、パイプ挿入孔11の有無のみである。また、両端部の平板部1c(2c)の長さ(P/3) は、水密補助カバー16の取付けに必要な長さに対応している。
【0029】
ろ過分離膜Fは、2枚の波板状分離膜単体1,2が、その全ての山部1a,2a又は谷部1b,2bがずれることなく合致した状態で対向配置され、2枚の波板状分離膜単体1,2の間に凹変形防止部材14が介在されて従来構成のろ過分離膜F’と同一の間隙(G)が形成され、同様に接着剤15を介して4辺の周縁部が一体化されている〔このように片側の波形の山部(又は凸部)及び谷部(又は凹部)が、他方側のそれらとずれることなく合致して対向配置された状態を「同位相」とも記す〕。この両波板状分離膜単体1,2の対向配置により、ろ過分離膜Fの片側の外周面F11の凹部F11(b) 及び凸部F11(t) と、他方側の外周面F12の凸部F12(t) 及び凹部F12(b) とは、それぞれ片側の波板状分離膜単体1の山部1a及び谷部1bと、他方側のそれの山部2a及び谷部2bとによって形成され、ろ過分離膜Fの内部空間で形成される透過水路13、及びろ過分離膜Fの両側の全外周面Faが、両波板状分離膜単体1,2の山部1a,2a及び谷部1b,2bによる波形と同位相の波状に形成される。よって、ろ過分離膜Fの奥行き(D)の寸法は、波状に形成されている分だけ従来構成のそれ(D)よりも大きくなるが、自身のほぼ全周面Faに亘った肉厚(T)は均一であって、従来構成のろ過分離膜F’の奥行き(D)寸法と同じ6mmである。また、凹変形防止部材14は、その肉厚が1mm程度のネット状のものであって、各波板状分離膜単体1,2の全内周面に亘って、部分接着されて介装されており、両波板状分離膜単体1,2の前記間隙(G)は、該凹変形防止部材14の肉厚にほぼ対応している。
【0030】
また、前記ろ過分離膜Fは、水槽52に配置された状態で、その平面視(水平断面)で「波形状」となるように配置され、活性汚泥水Wsの流通方向と直交する断面が波状となるように配置されている。換言すると、ろ過分離膜Fの長手方向Yを垂直に配置され、この方向Yが活性汚泥水Wsの流通方向と平行になるように設置される。ここで、ろ過分離膜Fの長手方向Yに沿った一対の対向周縁部Fbには、従来構成と同じ水密補助カバー16が取付けられていると共に、短手方向Xに沿った一対の対向周縁部Fcには、ろ過分離膜Fの外形に沿って波状に形成された波状水密補助カバー17が取付けられている。該水密補助カバー17の側壁部17aが、ろ過分離膜Fの全外周面Faの凹部F11(b),F12(b) 及び凸部F11(t),F12(t) に添いながら、その底壁部17bは平坦状に形成されている。
【0031】
次に、全数N枚の前記ろ過分離膜カートリッジKを、上下左右の4辺部を揃えながらその長手方向Yを垂直に配置して、奥行方向Zに沿って隣接させてユニット枠18に一体に収納した状態で、該ユニット枠18を水槽52に浸漬して使用するろ過装置について説明する。図5は、全数N個のろ過分離膜カートリッジKが、ユニット枠18に縦積載されて水槽52に設置された状態を示す部分斜視図であり、図6は、同じ状態の特にろ過分離膜Fの配置を主体に示した平面図であり、図7は、図6のC−C線断面に相当する図であり、図8は、水槽52を正面視において断面した同様の状態の概略図である。図7に示されるように、直方体状のユニット枠18の上下面は、散気管53から発生する気泡及び上昇活性汚泥水流Wsが、各ろ過分離膜カートリッジKのろ過分離膜Fの全外周面Faに接触し易いように開口されており、該ユニット枠18の奥行方向Zの一対の対向側板部18aの内の片側の側板部18aの外周面上方には、奥行方向Zに沿って集水管54が水平に保持されている。また、両側板部18aの各内側面には、それぞれ長手方向Yに沿った有底のスリット18bが、奥行方向Zに沿って全数N個形成されて、全数N枚の各ろ過分離膜カートリッジKが挿入固定され、それらの目的姿勢が保持されている。そして、各ろ過分離膜カートリッジKのろ過分離膜Fの片側の外周面F11に取り付けられた排水パイプ12と、その側方に配置された集水管54とが、連結管55を介して接続され、集水管54は管路56を介してポンプ57に接続され、吸引ろ過時には透過水路13に負圧を作用可能になっている。
【0032】
次に、全数Nの前記ろ過分離カートリッジKの配置について更に詳しく説明する。即ち、各ろ過分離膜カートリッジKの相隣接する各ろ過分離膜Fは、その片側及び他方側の各外周面F11, F12の凸部F11(t),F12(t) 及び凹部F11(b),F12(b) が、両側に隣接するろ過分離膜Fの同様の凹部F12(b),F11(b) 及び凸部F12(t),F11(t) にそれぞれ等間隔(S)をおいて平行に合致するように配置される。よって、相隣接する両ろ過分離膜Fどうしは、同位相の2つの波を形成するように対向配置され、各ろ過分離膜Fは、均一な肉厚(T)を有しているので、全数Nのろ過分離膜Fの全外周面Faに亘って前記等間隔(S)をおいて配置され、ろ過分離膜Fの前記一対の両対向周縁部Fb,Fcでの間隔(S)と同一となる。該等間隔(S)は、従来構成のろ過装置と同一の7mmであって、上昇活性汚泥水流Wsの流通を妨げない必要最低限の寸法である。ここで、従来の図19と比較すると明らかなように、第1実施形態の全数Nのろ過分離膜カートリッジKが配置された状態の奥行方向Zに沿った全長Mは、従来構成と同様に〔N(D+ S)〕〔但し、(D=T,S=S)〕で概算される長さとなっている。
【0033】
次に、ろ過装置の使用状態について説明する。活性汚泥水Wsのろ過処理時には、水槽52に設置されたユニット枠18に収容された全数N個の各ろ過分離膜カートリッジKは、ポンプ57を使用して全ろ過分離膜Fの内部空間に負圧を作用されることにより、その外部の活性汚泥水Wsを吸引し、ろ滓である活性汚泥や微細な細菌等がろ過分離される。分離された透過処理水Wfは透過水路13に至り、該透過処理水Wfは、ポンプ57による負圧により、該透過水路13に連通する排水パイプ12から、これと接続する連結管55及び集水管54を介して、更に管路56に至り、放水等して適宜処理される。このような吸引ろ過時には、波板状分離膜単体1,2に、山部1a,2aと谷部1b,2bが繰返し形成されていることにより、該波板状分離膜単体1,2の板厚(T)を厚くしなくても、即ちろ過分離膜Fの部分の重量をほとんど増さずにその強度が補強されており、ろ過分離膜Fの負圧に抗する耐変形力が大きくなっているので、ポンプ57の出力を操作してより大きな負圧を作用させ、ろ過分離膜Fの透過水路13の透過処理水Wfの水圧力とその外部の活性汚泥水Wsとの圧力差をより大きくでき、ろ過の性能が向上する。また、波板状分離膜単体1,2の板厚(T)に比例して大きくなるろ過時の透過抵抗が抑えられているので、ろ過性能に関してより好条件となっている。また、従来構成の1’,2’ よりなるろ過分離膜F’と比較すると、水圧力が、山部1a,2aと谷部1b,2bにも分散して作用することから、ろ過分離膜Fの周縁の接着剤15による水密部分に該圧力が集中して作用する恐れが軽減されており信頼性が高まっている。
【0034】
一方、ろ過分離膜Fの全外周面Faには、散気管53の曝気による気泡や前記上昇活性汚泥水流Wsの流れが衝突し、それらは、ろ過分離膜Fを形成する凸部F11(t), F12(t)と凹部F11(b), F12(b)の同位相の波面に沿って本来の流通方向である垂直上方に整流されながら流通する。ろ過分離膜カートリッジKは、水平断面が波状をなすように配置されているので、その全外周面Faには上昇活性汚泥水流Wsの流通を遮る起伏が存在せず、その流れが乱されることなく整然となり、ろ過分離面である全外周面Faに接触しながらこれに付着する固形状の活性汚泥やヌメリが剥離され易くなって、ろ過能力の低下が軽減される。また、ろ過分離膜Fの短手方向Xの一対の対向周縁部Fcに装着された両波状水密補助カバー17及び接着剤15よりなる水密部分では、前記全外周面Faと同様に、上昇活性汚泥水流Wsの流通が遮られず、ろ過能力の低下がより確実に軽減されている。
【0035】
ここで、従来構成と第1実施形態の場合とのそれぞれ全数Nの各ろ過分離膜カートリッジK’,Kの設置単位平面積あたりの総ろ過面積の比を比較すると、既述したとおり、全数Nのろ過分離膜カートリッジK,Kが配置された状態の奥行方向Zに沿った全長M,Mは、それぞれ〔N(D+ S)〕,〔N(D+ S)〕であって、D=T,S=Sであることから、それらの寸法は等しく(M=M)、同様に短手方向Xに沿った横(L01)の寸法も等しく500mmであって、両者の設置平面積は同等である。これに対して総ろ過面積は、全数N枚の両ろ過分離膜F’,Fの全外周面Fa’,Faの面積とほぼ等しいので、設置単位面積あたりの両者の総ろ過面積の比は、横(L01)の寸法に対応する全長比(L/L01=1.2)倍だけ、実施形態の方が大きくなっているとみなせる。従って、実施形態の方がろ過性能において優れている。
【0036】
次に、逆洗の操作について簡単に説明する。逆洗操作は、ろ過分離膜カートリッジKを積載したユニット枠18を、水槽52に浸漬した状態で行われる。吸引ろ過状態から逆洗状態への切替えは、ポンプ57の出力を負圧から正圧に切替えて、酸・アルカリ等の薬液(図示せず)を、管路56を経由して、前記ろ過分離膜Fの透過水路13中に流入させることによって行われ、波板状分離膜単体1,2は、前記薬液の正圧力によって、該薬液が、ろ過分離膜Fの外部に透過することによって洗浄される。この時、凹変形防止部材14は、各波板状分離膜単体1.2の内周面と部分的に接着されており、前記正圧に抗して凸変形するのを防止されているが、更に山部1a(2a)と谷部1b(2b)が形成されていることにより、平板状の分離膜単体1’2’と比較すると、凸変形を防止する効果がより大きくなって、逆洗に係る時間を大幅に短縮して効率良く作業が行え、ろ過の信頼性を向上できる。
【0037】
また、前記ろ過分離膜Fの外部の付着物を物理的に掻落す作業時には、ろ過分離膜カートリッジKを積載したユニット枠18を、水槽52中から大気中に持上げて作業が行われるが、各ろ過分離膜Fは、自身の厚みを増して重量を大きくすることなく自身の強度が補強されている。即ち、波板状分離膜単体1,2は、平板に比較して、波形状となる面と直交する面内であって、かつ山部及び谷部に沿った方向の曲げ強度が極めて大きくなっている。よって、従来構成のものと比較して、作業時の取扱性に優れている。
【0038】
次に、第2実施形態として、全数N枚のろ過分離膜Fが一体にユニット化され、マニホールドに連結されたろ過分離膜ユニットUの構成について説明する。
以下の他の実施形態においては、同一部分には同一の符号を付して異なる構成部分にのみ別符号を付し、この部分を中心に説明する。図9及び図10は、それぞれ第1実施形態の図6及び図7に対応する図面であって、集水機能を有する連通中空部21aを主体に示した平面図と、図9のE−E線断面に相当する図である。なお、図9は、処理水Wfの流通路をわかりやすくするために、凹変形防止部材14の図示を省略してある。第2実施形態のろ過分離膜ユニットUは、第1実施形態の多数のろ過分離膜カートリッジKとユニット枠18とが一体化された構成のユニットであって、同様に水槽52中に垂直に設置されて同じ用途に使用される。よって、ろ過分離膜ユニットUは、前記ろ過分離膜Fと同等のろ過分離膜Fを同様に配置させて使用されるが、各ろ過分離膜Fの長手方向Yに沿った片側の周縁部F21b (ろ過分離膜カートリッジKの左右方向の一端部)での接着剤15及び水密補助カバー16による水密が解除され、各透過水路13が、それぞれの前記周縁部F21b での間隙(G)を介して、管路56と接続する連通中空部21aに接続されて一体化されている点で、第1実施形態のものと異なっている。即ち、個々のろ過分離膜Fは、パイプ挿入孔11が形成されていない前記波板状分離膜単体2を2枚使用して、ろ過分離膜Fと同様に形成されており、各ろ過分離膜Fが、それらの長手方向Yに沿った両周縁部であって、対向する一対の片側及び他方側の各周縁部F21b,F22b において、これらとそれぞれ垂直に直交して全数Nのろ過分離膜Fを目的姿勢に支持する分離膜連通支持側板21と分離膜支持側板22とに支持されている。また該両支持側板21,22は、それぞれの奥行方向Zの両端部において短手方向Xに配置される一対の枠体支持側板23と一体化され、前記ユニット枠18に相当する上下方向に開口する方形の枠体が形成され、全数Nのろ過分離膜Fが目的姿勢に支持されたろ過分離膜ユニットUが構成されている。
【0039】
水密が保持された中空状に内部が形成された前記分離膜連通支持側板21は、マニホールドを兼用する支持側板であって、方形の開口部が各ろ過分離膜Fの前記片側の周縁部F21b と直交するように配置された連通中空部形成枠21bと、前記連通中空部21aが形成されるように、連通中空部形成枠21bの開口部に嵌め込んで取付けられた方形支持面板21cとよりなる。方形支持面板21cには、透過水路13と前記連通中空部21aとが、前記周縁部F21b の間隙(G)を介して接続するように、長手方向Yに沿ったスリット状の各連通支持孔21cが、それぞれ厚み方向Zに沿って全数N個形成され、各連通支持孔21cに前記各周縁部F21b が挿入されて、水密を保持した状態で固定されている。また、他方側の平板状の分離膜支持側板22の内側面には、前記各連通支持孔21cに対応して、スリット状の支持溝22aが形成され、前記各連通支持孔21c及び支持溝22aに、ろ過分離膜Fの片側及び他方側の各周縁部F21b,F22b が挿入されて、それらの目的姿勢が保持されている。なお、図9及び図10の24は、連通中空部21aと管路56とを連通する連結管である。また、前記ユニットU内の各ろ過分離膜Fの配置は、第1実施形態と同じであって、全数N枚のろ過分離膜Fの設置平面積及び総ろ過面積は等しい。
【0040】
次に、マニホールドを兼用する分離膜連通支持側板21を備えたろ過分離膜ユニットUを使用して、汚水を処理する方法について説明する。ポンプ57の負圧により、水槽52の活性汚泥水Wsが吸引され、全数Nの各ろ過分離膜Fの各透過水路13に向けて透過した透過処理水Wfは、前記片側の周縁部F22bのそれぞれの間隙(G)から連通中空部21aに至り、更に連結管24を介して管路56に排出される。また、前記ユニットUは、第1実施形態と同様に、水槽52の底面52aに設置された散気管53の上方に各ろ過分離膜Fが配置するように設置されており、散気管53の曝気による気泡や前記上昇活性汚泥水流Wsが上方に向けて流通している。ここで、連通中空部21aが内部に形成された分離膜連通支持側板21は、ユニットUの枠体を構成する他の前記各側板22,23と共に、垂直に起立するように水槽52に設置されており、上昇活性汚泥水流Wsの長手方向Yに沿った流通が妨げられないので、第1実施形態と同等の整流効果が奏されている。
【0041】
次に、第3実施形態のろ過分離膜カートリッジKの構成について説明する。
図11及び図12は、それぞれ第1実施形態の図3及び図6に対応する図面であって、ろ過分離膜カートリッジKの横断面図と、その各ろ過分離膜Fの配置を示した平面図である。そして、図13は、図11のろ過分離膜F(3)について、その内周面での変形防止部材34の配置を示す図である。第3実施形態のろ過分離膜カートリッジKは、第1実施形態と同様に、多数個のろ過分離膜カートリッジKがユニット枠38に収納され、同じ用途に使用される。そして、ろ過分離膜Fを形成する一対の波板状分離膜単体3,4の各山部3a,4aと谷部3b、4bの対向配置の点で、第1実施形態のものと主に異なっている。即ち、片側の波板状分離膜単体3には、前記各波板状分離膜単体1の山部1aと谷部1bよりも(P/5) だけずれて右側に移動した状態の波状の山部3aと谷部3bが形成されており、他方側の波板状分離膜単体4には、前記各山部1a及び谷部1bと同等の山部4aと谷部4bが形成されており、両膜単体3,4は、双方の山部3a,4a 及び谷部3b, 4bが短手方向Xに(P/5) だけずれた状態で対向配置される〔このように片側の波形の山部(又は凸部)及び谷部(又は凹部)が、他方側のそれらとずれて対向配置された状態を「位相がずれる」とも記す〕。この配置に従って、相隣接する各ろ過分離膜Fは、(P/5) づつずれた位相の波を形成するように対向配置され、しかも5個のろ過分離膜F(1)〜F(5)を1組として、相隣接する1組毎に同位相の波を形成するように対向配置されている。
【0042】
まず、波板状分離膜単体3,4の形状について詳しく説明する。各波板状分離膜単体3,4は、上記した1組の各ろ過分離膜F(1)〜F(5)を形成するために、それぞれ順に5種類の形状の波板状分離膜単体3(1)〜3(5), 4(1)〜4(5)が使用されるが、これらは、それぞれ短手方向Xの両端部の平板部3c(1)〜3c(5),4c(1)〜4c(5)の長さのみが異なっている。即ち、1組の波板状分離膜単体3(1)〜3(5)の右側及び左側の平板部3c(1L)〜3c(5 L),3c(1R)〜3c(5R)の長さは、それぞれ(P/5) づつ短く及び長く順に形成されており、波板状分離膜単体4(1)〜4(5)についても同様である(図12参照、但し図12では、3(1), 3(2), 4(1),4(2)についてのみ両端部の符号を付す)。よって、各波板状分離膜単体3(1)〜3(5),4(1)〜4(5)の横(L03)の寸法及び全長(L)の長さは同一であって、第1実施形態のそれ(L01)と比較すると、上記したそれぞれ異なる左右両端部の長さ(4P/5) 分だけ長く形成され、両者の比(L/L03)は約「1.2」と近似できる。なお、各波板状分離膜単体3の左端の谷部3bと右端の山部3aとは、その高低差(Df)が小さく形成されているが、これは、ろ過分離膜Fの平板部の厚みを(T)に調整するためである。
【0043】
そして、ろ過分離膜F(1)〜F(5)は、それぞれ一対の前記各波板状分離膜単体〔3(1),4(1)〕〜〔3(5),4(5)〕を対向配置させて形成されている。即ち、片側の各波板状分離膜単体3(1)〜3(5)の全山部3a及び谷部3bが、他方側の分離膜単体4(1)〜4(5)の山部4a及び谷部4bに、それぞれ(P/5)だけ短手方向Xに沿って右側にずれた状態で対向配置される。また、各波板状分離膜単体3,4は、それぞれの山部3a, 4aから谷部3b, 4bに連続する間の波面であって、その長手方向Yに沿った直線状の単体近接波面部3d,4dにおいて最も近接するように、前記(P/5)のずれ量に対応して、奥行方向Zに沿っても、第1実施形態の場合よりずれて配置される。前記単体近接波面部3d,4dには、小片スペーサ状をした変形防止部材34が、所定間隔を保持してX−Y平面内において千鳥状に配置されるように点在的に接着されており、各波板状分離膜単体3,4は、該変形防止部材34を係止する接着剤と共に、左右方向の両端縁において一体化されている(図13参照)。間隙(G)の寸法は、前記短手及び奥行の各方向X,Zに沿ったずれ量に対応して周期的に変化して、両端の平板部3c,4c及び単体近接波面部3d,4dにおいて前記(G)に相当する最小をなし、片側の前記谷部3bから右端側にずれて配置した他方側の前記山部4aにかけてほぼ最大をなすように形成されている。
【0044】
上記した両波板状分離膜単体3,4の対向配置により、ろ過分離膜Fの片側及び他方側の各外周面F31, F32の各凸部F31(t),F32(t) と凹部F31(b),F32(b) とは、第1実施形態と同様に、片側及び他方側の各波板状分離膜単体3,4の谷部3bと山部4a、及び山部3aと谷部4bとによって形成され、ろ過分離膜Fの両側の各外周面F11,F12の凸部及び凹部F31(t),F31(b) と、凸部及び凹部F32(t),F32(b) とは、両波板状分離膜単体3,4の各山部3a,4aどうしと各谷部3b,4bどうしとのずれ量(P/5)に対応してずれた位相の波状に形成される。また、最も薄肉厚の薄肉厚部Fdは、多数の前記変形防止部材34を部分的に介して相対向するそれぞれの前記単体近接波面部3d,4dによって形成され、透過水路33は前記間隙(G)に対応して、これが最小となる前記薄肉厚部Fdにおいて僅かに閉塞されるが如く、横断面視において横長の略平行四辺形状の空間が、波の連続方向に沿って繰返し配置されるように形成される。なお、ろ過分離膜Fの奥行き(D)の寸法は、前記各山部3a,4aと谷部3b,4bが、奥行方向Zにも相対的にずれて配置する分だけ、第1実施形態のそれ(D)より大きくなる。またろ過分離膜Fの短手方向Xの対向周縁部Fcの水密は、後述する波状水密カバー47bに相当するものが装着されて保持されている(図示せず)。
【0045】
次に、多数の前記ろ過分離膜カートリッジKの配置について、ろ過分離膜カートリッジK(3)のろ過分離膜F(3)を取り上げて説明する。即ち、該ろ過分離膜F(3)は、その直線部を除いた波状の部分を、相隣接するろ過分離膜F(4) の波状の部分から(P/5)だけ右側にずらして配置することによって、両ろ過分離膜F(3),F(4)のそれぞれの凸部F32(3t),F31(4t) と凹部F31(4b),F32(3b) との短手方向Xの配置を合致させ、該波状をなす部分での奥行方向Zの間隔を必要最低限の等間隔(S)に保持して平行に対向配置される。
上記した対向配置は、全ろ過分離膜F(1)〜F(5)について同様であって、しかも1組のF(1)〜F(5)は、相隣接する各組のF(1)〜F(5)に対して同位相の波形をなすように配置される。そして、全数Nのろ過分離膜Fは、その波状の外周面においては、前記等間隔(S)をおいて配置されているものの、その両端部の平板状の外周面においては、前記奥行き(D)寸法を反映し、第1実施形態の前記等間隔(S=S)よりも大きな等間隔(S)をおいて配置されている。なお、等間隔(S)は、第1実施形態と同一である。
【0046】
次に、上記第3実施形態の全数N個のろ過分離膜カートリッジKを使用したろ過処理について、他の実施形態と異なる部分を中心に簡単に説明する。多数のろ過分離膜カートリッジKは、横(L03)の寸法に対応したユニット枠38に、第1実施形態と同様に積載され、前記全長比(L/L03)は「1」よりも大きいので、平板状のカートリッジよりも1枚あたりのろ過面積の比が大きく確保されている。吸引ろ過時には、各ろ過分離膜Fの内部の各透過水路33に向けて透過した透過処理水Wfは、点在する変形防止部材34の間を縫って、ジグザグ状に自在に流通できるので、ろ過効率が向上する。また、第1実施形態よりも透過水路33の体積を大きく確保でき、ここを流通する水量が増えることによってもろ過効率が高められる。
【0047】
なお、片側の各波板状分離膜単体3の山部3a及び谷部3bが、他方側のそれらに対して短手方向Xに沿ってずれる量は、(P/5)に限定されない。短手方向Xのずれ量の大きさに比例して内部流通空間の容積的に有利であって、その反面、奥行方向Zのずれ量が大きくなることによって実施形態の前記等間隔(S)に相当する寸法が大きくなり、必要に応じて調整可能である。また、複数のろ過分離膜カートリッジを1組毎にずらして必ずしも同位相に配置する必要は無く、例えば全数に亘って同一方向に所定のピッチだけずらすことによって、平面視において全体が平行四辺形状に配置することもでき、ユニット枠を同様に平行四辺形状に形成することによって、設置単位平面積あたりのろ過総面積の比の観点からは有利に配置できる。
【0048】
次に、第4実施形態のろ過分離膜カートリッジKの構成について説明する。
図14及び図15は、それぞれ第1実施形態の図2及び図6に対応する図面であって、ろ過分離膜カートリッジK全体の斜視図と、その横断面図である。また、図16は、ろ過分離膜カートリッジKの波状水密カバー47aの透過水路43bと、ろ過分離膜Fの各透過水路43aとの連通を示す部分斜視図である。第4実施形態のろ過分離膜カートリッジKは、第1実施形態と同様に、多数のろ過分離膜カートリッジKがユニット枠48に収納されて同じ用途に使用される。そして、ろ過分離膜Fを形成する2枚の波板状分離膜単体5のそれぞれの山部5aと谷部5bの対向配置の点で、他の実施形態のものと主に異なっている。即ち、図15の波板状分離膜単体5の横断面視において、波板状分離膜単体5は、前記各波板状分離膜単体2の山部2a及び谷部2bと同一の波状を有しており、片側の波板状分離膜単体5(1)の山部5a及び谷部5bと、他方側の単体5(2)の谷部5b及び山部5aとの短手方向Xの配置を合致させて、双方の山部5a,5a及び谷部5b,5bどうしが(P/2)だけずれて対向配置されている。そしてろ過分離膜Fは、この2枚の前記単体5の対向配置に従って、前記高低差(Df)の寸法を短径とみなした横断面がより楕円形に近い部分が、直線的に連続された形状に形成され、相隣接する各ろ過分離膜Fは、(P/2)づつずれた位相の波を形成するように対向配置される。
【0049】
まず、波板状分離膜単体5の形状について具体的に説明する。波板状分離膜単体5は、波板状分離膜単体2と比較すると、短手方向Xの両端部の平板部5cの長さが主に異なっており、その左側及び右側の平板部5cの長さは、(P/2)だけ異なって形成されている(図15及び図16参照)。よって、波板状分離膜単体5の横(L04)の寸法とその全長(L)との長さは、第1実施形態のそれらよりも、平板部5cの長さ(P/2) 分だけ長く形成され、両者の寸法比(L/L04)は、「1」以上である。そして、ろ過分離膜Fは、1枚の波板状分離膜単体5を短手方向Xに沿った軸を中心として180°表裏反転させて、片側の波板状分離膜単体5(1)とし、その山部5aをなす部分を、他方側の分離膜単体5(2)の谷部5bに近接させ、この対向部を最も近接する近接波面部として、長手方向Yに沿って直線状に介装された変形防止部材44を介して一体化される。これにより奥行方向Zに沿った間隙(G)の寸法は、両端の平板部5c及び変形防止部材44が介装された前記近接波面部において前記(G)に相当する最小をなし、前記片側の波板状分離膜単体5(1)の谷部5bと他方側の単体5(2)の山部5aどうしが合致して双方が最も隔離された部分において最大の(2Df+G)の寸法で形成されている。なお、変形防止部材44は、硬化後の接着剤で代用されており、また、両者の長手方向Yの対向周縁部Fbでの水密は、第1実施形態と同様に保持されている。
【0050】
そして、ろ過分離膜Fの片側及び他方側の各外周面F41, F42の各凸部F41(t),F42(t) と凹部F41(b),F42(b) とは、第1実施形態と同様に、片側及び他方側の各波板状分離膜単体5(1),5(2)の各谷部5bと山部5a、及び山部5aと谷部5bとによって形成され、ろ過分離膜Fの両側の全外周面Faは、両波板状分離膜単体5(1),5(2)の各山部5a,5a及び谷部5b,5bのずれ量(P/2)に対応してずれた位相の波状に形成される。また、最も薄肉厚の薄肉厚部Fdは、前記変形防止部材44を介して相対向する前記単体5(1)の山部5aと,単体5(2)の谷部5bとによって形成され、内部流通空間は、横断面視においてより楕円形に近い透過水路43aが、前記間隙(G)が最小となる前記薄肉厚部Fdにおいて閉塞されながら波の連続方向に沿って多数個繰返し配置されるように形成される。なお、奥行き(D)の寸法は前記間隙(G)の最大寸法に対応し、第3実施形態のそれ(D)より更に大きい。
【0051】
次に、ろ過分離膜カートリッジKのろ過分離膜Fの短手方向Xに沿った上下一対の対向周縁部F41c ,F42c での水密部分の構成について説明する。該ろ過分離膜Fの下方側の前記周縁部F42cには、その波状の外周面Faに沿った側壁部を有する波状水密カバー47bが外嵌装着されて水密が保持されていると共に、上方側の前記周縁部F41c には、該カバー47bとほぼ同様の外形であって、自身の底壁の中央部よりやや右側(図15において左端の凸部F41(t) から数えて9番目の凸部F41(t) に相当する部分)に形成されたパイプ挿入孔に、排水パイプ42が挿入固定された波状水密カバー47aが装着されている。該波状水密カバー47aは、その開口部に臨む波状の内側面を、前記周縁部F41cの外周面に当接させてここに外嵌装着され、これにより水密が保持されており、この底部の内壁面47aと、ろ過分離膜Fの独立した多数個の各透過水路43aを形成するそれぞれの開口端面Feとの間には、集水透過水路43bが形成されている。該集水透過水路43bは、前記各水路43aと連通されて、ろ過分離膜カートリッジKの全体の透過水路43が形成され、排水パイプ42を介してその外部の集水管等と連通可能に構成されている。
【0052】
次に、多数個の前記ろ過分離膜カートリッジKの配置について説明する。即ち、各ろ過分離膜カートリッジKは、相隣接するカートリッジKを、交互に長手方向Yを軸心として180°表裏反転させて、その平板部を除いた波状の部分を、相隣接するろ過分離膜Fの波状の部分から(P/2)だけ右側(又は左側)に交互にずらして配置することによって、隣接する両ろ過分離膜Fのそれぞれの凸部F42(t),F41(t) と凹部F41(b),F42(b) との短手方向Xの配置を合致させ、該波状をなす部分での奥行方向Zの間隔を必要最低限の等間隔(S)に保持して平行に対向配置される。そして、各ろ過分離膜Fは、その波状の外周面においては、前記等間隔(S)をおいて配置されているものの、その左右両端の平板部の外周面においては、前記奥行き(D)寸法を反映した前記等間隔(S)よりも大きな等間隔(S)をおいて配置されている。
【0053】
次に、上記第4実施形態の全数N個のろ過分離膜カートリッジKを使用して、汚水を処理する方法について、他の実施形態と異なる部分を中心に簡単に説明する。多数のろ過分離膜カートリッジKは、横(L04)の寸法に対応したユニット枠48に、第1実施形態と同様に積載される。吸引ろ過時には、他の実施形態の各透過水路13,33よりも、横断面がより楕円に近い多数個の前記各透過水路43aが独立して形成されていることにより、ろ過分離膜Fの前記負圧に抗した耐変形強度が大きくなっている。また、前記負圧に対応して相対的に外周面に作用する正圧が、その全周面に亘って平均的に分散され易くなって、個々の透過水路43aの全周方向に沿った透過状態は、全周に亘って一定して均一に透過され易くなる。このように、ろ過分離膜Fが、強度的に安定した円を基本とする形状に近づくので、ろ過の信頼性が向上する。
【0054】
なお、第4実施形態では、ろ過分離膜Fを構成する分離膜単体5として、横断面視において略三角形状の波状に形成されている例を示したが、より半円形近い波状に形成することによって、より大きな耐変形強度を有するろ過分離膜が形成される。
【0055】
上記各実施形態では、ろ過分離膜カートリッジを構成する2枚のろ過分離膜単体の波形状の山谷は、一定ピッチであって、これにより2枚のろ過分離膜単体の位相をずらすことによる特有の作用効果が奏されるが、波板形状の山谷は一定間隔(一定ピッチ)ではなくて、その間隔が異なっていても、本発明の基本的な作用効果は奏される。
【0056】
上記各実施形態では、ろ過分離膜カートリッジの内部を負圧にしてろ過する「吸引ろ過方式」であるが、2枚のろ過分離膜単体の一体結合強度を高くすれば、内部の圧力を高くして、内部流通空間に原液を通してろ過する「内部加圧方式」で実施することも可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、ろ過分離膜単体が波板状に形成されていることによりろ過分離膜カートリッジの水圧力に抗する耐変形力が大きくなる結果、吸引ろ過時の負圧を大きくして効率的にろ過操作を行ったり、また、逆洗時の薬液の正圧を大きくして逆洗時間を短縮でき、併せて、ろ過分離膜単体が波板状に形成されていることにより、ろ過分離膜カートリッジやそのユニットの設置平面積に対する総ろ過面積を大きくできて、ろ過性能が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ろ過分離膜カートリッジKの分解斜視図である。
【図2】同じく、全体の斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】ろ過分離膜カートリッジKと集水管54及び管路56との連結を模式的に示した図2のB−B線断面に相当する図である。
【図5】全数N個のろ過分離膜カートリッジKが、ユニット枠18に縦積載されて水槽52に設置された状態を示す部分斜視図である。
【図6】図5と同じ状態の特にろ過分離膜Fの配置を主体に示した平面図である。
【図7】図6のC−C線断面に相当する図である。
【図8】水槽52を正面視において断面した状態のろ過装置の概略図である。
【図9】第1実施形態の図6に対応する図面であって、第2実施形態の集水機能を有する連通中空部21aを主体に示した平面図である。
【図10】図9のE−E線断面に相当する図である。
【図11】第1実施形態の図3に対応する図面であって、第3実施形態のろ過分離膜カートリッジK(3)の横断面図である。
【図12】同じく、各ろ過分離膜Fの配置を示した平面図である。
【図13】図11のろ過分離膜F(3)について、その内周面での変形防止部材34の配置を示す図である。
【図14】第4実施形態のろ過分離膜カートリッジK全体の斜視図である。
【図15】同じく、ろ過分離膜カートリッジKの横断面図である。
【図16】ろ過分離膜カートリッジKの波状水密カバー47aの透過水路43bと、ろ過分離膜Fの各透過水路43aとの連通を示す部分斜視図である。
【図17】同じく、各ろ過分離膜Fの配置を示した平面図である。
【図18】従来構成のろ過分離膜カートリッジK’の全体斜視図である。
【図19】同じく、ろ過分離膜F’の配置を示した平面図である。
【符号の説明】
〜K:ろ過分離膜カートリッジ
〜G:間隙(2枚のろ過分離膜単体の配置間隙)
P:(山部又は谷部の)ピッチ
〜S:間隔(多数枚のろ過分離膜カートリッジの配置間隔)
U:ろ過分離膜ユニット
Ws:活性汚泥水(原液)
Wf:透過処理水(ろ液)
1〜5:波板状分離膜単体(ろ過分離膜単体)
1a〜5a:山部
1b〜5b:谷部
12,42:排水パイプ(流通口)
13,33,43:透過水路(内部流通空間)
15:接着剤(水密材)
17:波状水密補助カバー(水密材)
21:分離膜連通支持側板(マニホールド)
52:水槽(原液槽)

Claims (7)

  1. 所定間隙をおいて対向配置されるFRP製の樹脂膜である2枚の板状のろ過分離膜単体と、前記2枚のろ過分離膜単体の周縁部の水密を保持するための水密材と、前記2枚のろ過分離膜単体の間の内部流通空間と外部との間で透過水を流通させる流通口とを備え、不純物を含む原液を前記ろ過分離膜単体を透過させた透過水をろ液として抽出するろ過分離膜カートリッジであって、前記2枚のろ過分離膜単体は、前記ろ過分離膜カートリッジの配置状態において原液が流れる方向と直交する断面が波状となるような波板で構成されていることを特徴とするろ過分離膜カートリッジ。
  2. 前記2枚のろ過分離膜単体は、波板状を構成する山部又は谷部の間隔が一定している同一形状の波板で構成され、波形状を構成する山部及び谷部がずれることなく合致した状態で対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載のろ過分離膜カートリッジ。
  3. 前記2枚のろ過分離膜単体は、波形状を構成する山部又は谷部の間隔が一定している同一形状の波板で構成され、波形状を構成する山部及び谷部が所定量だけずれた状態で対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載のろ過分離膜カートリッジ。
  4. 対向配置される2枚のろ過分離膜単体のずれ量は、波形状を構成する山部又は谷部のピッチの半分であることを特徴とする請求項3に記載のろ過分離膜カートリッジ。
  5. 所定間隔をおいて連続配置された複数の請求項1に記載のろ過分離膜カートリッジと、複数のろ過分離膜カートリッジの内部流通空間から流通口を通って流出したろ過水を一箇所に集めて外部に排出させるために、配置状態において複数のろ過分離膜カートリッジの左右方向の一端部に一体に連結されたマニホールドとからなることを特徴とするろ過分離膜ユニット。
  6. 原液槽と、前記原液槽内に、所定間隔をおいて垂直配置された多数枚の請求項2に記載のろ過分離膜カートリッジとからなるろ過装置。
  7. 原液槽と、前記原液槽内に、所定間隔をおいて垂直配置された多数枚の請求項3に記載のろ過分離膜カートリッジとからなるろ過装置。
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