JP2008183561A - 膜分離装置及び膜分離方法 - Google Patents

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Katsuyoshi Tanida
克義 谷田
Shinichi Nonaka
信一 野中
Mitsushige Shimada
光重 島田
Tsutomu Matsuda
勉 松田
Seiji Hirai
清司 平井
Masahiro Kamimura
全弘 上村
Kazutaka Takada
一貴 高田
Yutaka Ito
裕 伊藤
Susumu Hasegawa
進 長谷川
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Abstract

【課題】 膜が目詰まりしにくく、被処理水の流速が比較的小さくても膜分離が可能で、膜充填効率が優れており、装置内に異物が堆積しにくい膜分離装置及び膜分離方法を提供すること。
【解決手段】 被処理水入口および濃縮水出口を有する矩形管状の圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた集水部と、前記集水部にて挟持して保持された膜分離エレメント群とを備え、
前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成され、
前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記集水部に形成された透過水排出路に連通され、
前記圧力容器内に導入された被処理水が、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出されることを特徴とする膜分離装置による。
【選択図】 図16

Description

本発明は、固液分離、イオン除去、溶解性有機物除去、コロイドシリカ排水処理、ラテックス排水処理、各種廃液処理、水道水濾過、活性汚泥処理、食品排水処理、生活排水処理(中水処理)、船舶雑廃水処理、し尿処理、COD低減、BOD低減、濾過器逆洗排水処理、印刷塗料排水処理などに利用することができる平膜型の膜分離装置及び膜分離方法に関する。
水の中に様々な物質を溶解あるいは混合した液(被処理水)を、清浄な水(透過水)と濃度が高い濃縮水とに分離するために膜分離装置が用いられている。膜分離装置には様々な形式のものがあるが、例えば、クロスフロー方式による膜分離が広く行われている。このクロスフロー方式には、例えば、図11(a)に示すように、透過水と濃縮水に分離する機能を有する膜モジュール41に対して供給ポンプ42により被処理水を圧送し、透過水を経路43を経て膜モジュール41から取り出し、濃縮水を経路44を経て膜モジュール41から取り出し、この濃縮水を経路45、循環ポンプ46を経て膜モジュール41に戻し、以降、濃縮水を経路44、45を多数回循環させてその濃縮度を増す方式と、図11(b)に示すように、被処理水のタンク47に貯留された被処理水を供給ポンプ48により膜モジュール41に供給し、透過水を経路49を経て膜モジュール41から取り出し、濃縮水を経路50、51を経てタンク47に戻し、このタンク47内の被処理水を供給ポンプ48により膜モジュール41に供給し、以降、濃縮水を経路50、51を多数回循環させてその濃縮度を増す方式等がある。ところで、現在使われているモジュールの形式によって膜モジュールを分類すると、次のようになる。
(1)中空糸モジュール 外径が約500〜1500μmの中空糸を束ねた構造で、単位体積あたりの膜面積が極めて大きいが、狭い流路である中空糸内が閉塞しやすいという欠点や頻繁な洗浄が必要となるという欠点や比較的きれいな原水に限られるという欠点があるので、精密な前処理が必要である。
(2)スパイラル巻きモジュール 膜とスペーサーを中心の集水管のまわりに螺旋状に巻き付けたもので、これを耐圧容器に入れて集水管を次々に接続していき、数本を直列に接続して用いる構造が多く、コンパクトに大きな膜面積の膜が得られるが、中空糸モジュールと同様に膜の流路が閉塞しやすいという欠点がある。
(3)管型モジュール 内径数mm〜数10mmの支持管の内面または外面に膜を装着した長さが約3m程度までのものを数十本まとめた構造で、管内流路は閉塞しにくく、処理液の流速も大きくとれるという利点はあるが、上記両モジュールに比べて膜充填率の数値が小さく、膜充填効率が劣っているという欠点がある。
また、特公平3−18490号公報(特許文献1)には、図12および13に示すような濾過兼分離装置が開示されている。図12、13において、管状の外側ケーシング61は、一端がドーム形の底62によって閉鎖されており、他端が蓋63によって閉じられている。蓋63には原水入口接続部64と、塩水出口接続部65と、浸透物排出管66用出口が開口されている。外側ケーシング61内には、内側ケーシング67、67が前後して配置されており、各内側ケーシング67内には、ダイアフラムクッション68の積層体と、そのダイアフラムクッション68、68の間に配置されたスペーサー69が充填されている。また、ダイアフラムクッション68の積層体を管状ボルト70が貫通しており、その管状ボルト70には複数の半径方向孔71が穿設されている。この特許公報に記載された濾過装置によれば、入口接続部64から外側ケーシング61内に流入した原水は、ダイアフラムクッション68内を浸透して、浸透物は半径方向孔71から管状ボルト70内に流入し、さらに、浸透物排出管66を経て排出され、一方、非浸透物は塩水出口接続部65から排出される。
ところが、この特許公報に記載された濾過装置では、被処理液の流路が長いので、圧損が大きく、さらに、前後の内側ケーシング67、67の間には隙間72が存在するので、この部分に異物が堆積しやすいという欠点がある。
特公平3−18490号公報
本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、膜が目詰まりしにくく、被処理水の流速が比較的小さくても膜分離が可能で、膜充填効率が優れており、装置内に異物が堆積しにくい膜分離装置及び膜分離方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、被処理水入口側に整流板を配した圧力容器と、この圧力容器内に配置した多数の内側ケーシングと、この内側ケーシング内に積層した膜分離エレメントとを備え、膜分離エレメントを貫通するように貫通孔を形成し、内側ケーシングには長手方向に透過水排出路を形成し、上記貫通孔を透過水排出路に連通したことにより、整流板を経て圧力容器内に導入された被処理水は膜分離エレメント内を浸透して、貫通孔および内側ケーシングに設けた透過水排出路を経て外部に排出することができる。
また、本発明は、被処理水入口および濃縮水出口を有する圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた内側ケーシングと、前記内側ケーシング内に設けられた膜分離エレメント群とを備え、前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記内側ケーシングに形成された透過水排出路に連通されており、前記圧力容器内に導入された被処理水が、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出されることを特徴としている。
さらに、本発明にかかる膜分離装置においては、前記圧力容器内に複数の内側ケーシングが設けられており、隣接する前記内側ケーシング内の前記膜分離エレメント群が近接している構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記膜分離エレメント群がそれぞれ近接しているため、従来技術に示したような隙間が形成されない。したがって、この構成によれば、隙間部分における「異物の堆積」という従来の問題を解決することができる。
また、本発明にかかる膜分離装置においては、前記膜分離エレメントが、透過性膜、間隔保持体、支持板、間隔保持体、透過性膜を順次積層した5層構造であって、前記貫通孔に一方端部が接すべく、前記支持板に少なくとも一つの切り込みが設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記支持板に前記貫通孔に連通する(接する)前記切り込みが設けられているため、前記膜分離エレメント内を浸透してきた液体を前記切り込みおよび前記貫通孔を介して、効果的に前記透過水排出路に送ることが可能となる。すなわち、前記切り込みを設けることによって、透過水の圧損を低減し、透過水の前記貫通孔に対するスムーズな流れ込みを確保することができる。
さらに、本発明にかかる膜分離装置においては、前記切り込みの他方端部が、前記支持板における前記スペーサの投影領域の外側に設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記膜分離エレメントと前記スペーサとが密接して積層された場合であっても、前記切り込みの他方端部が前記支持板における前記スペーサの投影領域の外側に設けられているため、前記膜分離エレメント内を浸透してきた液体の流入路が確保され、前記切り込み等を介して、適切に透過水の搬送(前記透過水排出路を介した搬送)を実施することができる。
また、本発明にかかる膜分離装置においては、前記内側ケーシング内に、複数の前記膜分離エレメント群が設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記内側ケーシング内に複数の膜分離エレメント群が設けられることによって、設置面積に対して、従来よりも大容量の処理を実施することが可能となる。
さらに、本発明にかかる膜分離装置においては、隣接する前記膜分離エレメント群が、所定の角度傾けて配設されている構成が好ましい。特に、隣接する前記膜分離エレメント群が、略直交して設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、隣接する前記膜分離エレメント群が所定の角度傾けて(例えば直交すべく)配設されていることにより、前記被処理水の流れが乱流化しやすくなるため、前記膜分離エレメントの膜面(前記透過性膜表面)への懸濁物質等の堆積が抑制される。前記膜分離エレメント群を略直交して設ければ、前記被処理水の乱流効果が最大となるため、より好ましい。
なお、「所定の角度」は、特に限定されないが、圧損等とのバランスを考慮して、0°より大きければよく、例えば、10°〜90°程度であることが好ましい。
また、本発明にかかる膜分離装置においては、前記圧力容器の被処理水入口側には整流板が設けられており、前記整流板が、隣接する膜分離エレメント群と略直交すべく設けられている構成が好ましい。
この好ましい構成によれば、前記整流板と前記膜分離エレメント群との間にて、前記被処理水の流れが乱流化しやすくなるため、上記と同様に、前記膜分離エレメントの膜面(前記透過性膜表面)への懸濁物質等の堆積が抑制される。
さらに、本発明においては、上述した内側ケーシングに換えて、複数の膜分離エレメントを挟持して固定可能であって、膜分離エレメント群に形成された貫通孔に連通した透過水排出路を有する、集水部を用いて膜分離装置を構成することもできる。
具体的には、本発明にかかる膜分離装置は、被処理水入口および濃縮水出口を有する矩形管状の圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた集水部と、前記集水部にて挟持して保持された膜分離エレメント群とを備え、前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記集水部に形成された透過水排出路に連通されており、前記圧力容器内に導入された被処理水が、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出されることを特徴とするように、構成可能である。
また、かかる膜分離装置においては、前記膜分離エレメント群が一対の集水部にて挟持され、前記一対の集水部が固定手段にて固定されている構成とすることが好ましい。
さらに、かかる膜分離装置においては、前記集水部が、板状部材を用いて構成されていることが好ましい。
また、本発明にかかる膜分離方法は、被処理水入口および濃縮水出口を有する圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた内側ケーシングと、前記内側ケーシング内に設けられた膜分離エレメント群とを備え、前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記内側ケーシングに形成された透過水排出路に連通しており、前記圧力容器内に導入された被処理水を、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出することを特徴としている。
さらに、本発明にかかる膜分離方法は、被処理水入口および濃縮水出口を有する矩形管状の圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた集水部と、前記集水部にて挟持して保持された膜分離エレメント群とを備え、前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記集水部に形成された透過水排出路に連通しており、前記圧力容器内に導入された被処理水を、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出することを特徴としている。
本発明は上記のとおり構成されているので、次の効果を奏する。
(1)本願発明によれば、膜が目詰まりしにくく、被処理水の流速が比較的小さくても膜分離が可能で、膜充填効率が優れており、装置内に異物が堆積しにくい膜分離装置及び膜分離方法を提供することができる。特に、本願発明によれば、内側ケーシングに換えて板状部材等にて形成された集水部が用いられるため、上記効果に加えて、よりコンパクトな膜分離装置および膜分離方法を提供可能である。
(2)好ましい態様の発明によれば、圧力容器の全長を短くコンパクトにするとともに、圧力容器内の懸濁物の堆積を抑えることができる。
(3)好ましい態様の記載の発明によれば、膜分離エレメント内の透過水の圧損を小さくすることができる。また、より好ましい態様の発明によれば、さらに圧損を小さくすることができる。
(4)好ましい態様の発明によれば、設置面積に対して、従来よりも大容量の処理を実施することが可能となる。
(5)好ましい態様の発明によれば、隣接する膜分離エレメント群が所定の角度傾けて配設されていることにより、被処理水の流れが乱流化しやすくなるため、膜分離エレメントの膜面(透過性膜表面)への懸濁物質等の堆積を抑制することができる。特に好ましい態様の発明によれば、膜分離エレメント群が略直交して設けられているため、被処理水の乱流効果が最大となり、より効果的に、膜分離エレメントの膜面への懸濁物質等の堆積を抑制することができる。さらに、好ましい態様の発明によれば、整流板と膜分離エレメント群との間にて、被処理水の流れが乱流化しやすくなるため、上記と同様に、膜分離エレメントの膜面への懸濁物質等の堆積を抑制することができる。
(6)好ましい態様の発明によれば、膜分離エレメントの膜が目詰まりしにくい膜分離方法を提供することができる。
(7)好ましい態様の発明によれば、効果的な膜洗浄方法を提供することができる。
すなわち、本発明の要旨は、一端側に被処理水入口を有し、他端側に濃縮水出口を有する圧力容器内に多数の内側ケーシングを相前後して配置し、該圧力容器の被処理水入口側には整流板を配し、各内側ケーシングには多数の膜分離エレメントを積層し且つ隣接する膜分離エレメントの間にはシール材を兼ねたスペーサを配し、積層した膜分離エレメントの一方側から他方側にかけてスペーサを含む膜分離エレメントを貫通するように貫通孔を形成し、各内側ケーシングには長手方向に透過水排出路を形成し、上記貫通孔を透過水排出路に連通し、上記整流板を経て圧力容器内に導入された被処理水は膜分離エレメント内を浸透して、貫通孔および透過水排出路を経て外部に排出されることを特徴としている。
本発明によれば、圧力容器の被処理水入口側には整流板を配しているので、容器内に導入される被処理水は整流され、偏流が生じることはないので、被処理水の流速を比較的高くすることができる。被処理水の種類および性状にも依存するが、0.5〜2.0m/sec の流速をとることができる。0.5m/sec 未満では十分な透過水の流束が得られず、2m/sec を超えても、エネルギー的に非効率である。本発明においては、加圧された被処理水を圧力容器内に供給する方法を採らなくても、透過水排出側を負圧(0.1MPa以下)にすることによって被処理水を圧力容器内に導入して膜分離することもできる。生活排水処理(逆浸透膜)やラテックス排水およびフィルター逆洗排水(限外濾過膜)のような場合には、加圧方式で被処理水を圧力容器内に供給する方法が好ましく、一部の高濃度汚泥(例えば、活性汚泥)のような場合には、負圧方式で被処理水を圧力容器内に導入する方法が好ましい。
整流板を経て圧力容器内に導入された被処理水は膜分離エレメント内を浸透して、貫通孔および内側ケーシングに設けた透過水排出路を経て外部に排出されるが、貫通孔内にパイプを挿入し、且つ上記パイプにはパイプの長手方向に沿って透過水排出溝が形成されている。この透過水排出溝は、パイプの外面に形成されている。なお、以下の本実施形態(および各実施例)においては、貫通孔内に挿入して、透過水排出溝を形成する部材として、「パイプ」を用いる場合について説明するが、本発明は、この構成に限定されるものではなく、必要に応じて、パイプのかわりに「中実棒」を用いてもよい。このように中実棒を用いる場合には、この中実棒外面の長手方向に沿って、透過水排出溝が形成される。
このパイプは、透過水流路の役割とともに、膜分離エレメントを固定する役割も果たし、透過水を排出する簡便な構造の装置を提供することができる。パイプに形成した透過水排出溝により透過水が流れやすくなり、透過水側に不要な圧力損失が生じるのを抑えることができる。この透過水排出溝は、短期間で異物により閉塞されるのを防止するために、0.5〜1.0mm×0.5〜1.0mm(図5(b)のd1×d2)の大きさの断面にすることが好ましい。また、この透過水排出溝は、1本以上設けるのが好ましく、均等間隔で複数本(例えば、2〜8本)設けるのがより好ましい。
内側ケーシングと多数の膜分離エレメントの圧力容器の長手方向における長さを略同様とし、隣接する内側ケーシング内の膜分離エレメントの間には実質的な間隙がないことが好ましい。前後して配置された内側ケーシング間に間隙がなければ、その部分に懸濁物質が堆積しないからである。
なお、本実施形態においては、内側ケーシング(における膜分離エレメント(膜分離エレメント群)配設部)と膜分離エレメント(膜分離エレメント群)との長手方向長さが略同様の場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、隣接する膜分離エレメント(膜分離エレメント群)の間に実質的な間隙がなければ、内側ケーシングと膜分離エレメントとの長手方向の長さが、同一であってもまたは異なるものであってもよい。
膜分離エレメントは矩形の平膜状であって、長辺対短辺の比は1以上3以下であり、貫通孔は短辺の2等分線上にあることが好ましい。というのは、長辺対短辺の比が3を超えると、超音波等による溶着によって膜分離エレメントを作製するのが困難であり、たとえ、長辺対短辺の比が3以上の膜分離エレメントを得ることができたとしても、膜面積が小さなエレメントになってしまうからであり、貫通孔が短辺の2等分線上にあることで、均等に透過水を貫通孔に集めることができるからである。このように、膜分離エレメントが矩形の平膜状であって、長辺対短辺の比が1以上3以下であり、貫通孔が短辺の2等分線上にあれば、平膜でありながら逆洗が可能な膜分離エレメントの製作(切断、溶着)が容易であるという効果がある。また、貫通孔を短辺の2等分線上に配置することにより、バランスのとれた処理水の集水が可能になる。
膜分離エレメントは透過性膜、間隔保持体、支持板、間隔保持体、透過性膜を順次積層した5層構造であって、貫通孔近傍の上記支持板に、貫通孔に向かって少なくとも1つの切り込みを設けることが好ましい。膜分離エレメント内の透過水は、透過性膜と間隔保持体として透過水の流路(ドレン)の役目をするドレンクロス(不織布等)を浸透して膜分離エレメントを貫通する貫通孔に到達しようとするが、隣接する膜分離エレメントの間にはシール材を兼ねたスペーサが配置されているので、上下から膜分離エレメントを挟持するスペーサで押圧されることによって膜分離エレメントから貫通孔への透過水のスムーズな流入が阻止されることがある。そこで、貫通孔近傍の支持板に、貫通孔に向かって少なくとも1つの切り込みを設ければ、膜分離エレメント内を浸透する透過水の圧損が低減され、透過水の貫通孔へのスムーズな流入が確保される。
透過性膜は、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜または逆浸透膜を用いることができる。このように、用途に応じて透過性膜の膜種を変えることにより、様々なアプリケーションに対応できるという効果がある。
また、被処理水に気体を混入して、2相流状態の被処理水を圧力容器内に導入すれば、被処理水に混入された気体により膜分離エレメントの洗浄効果(膜の目詰まり防止効果)が期待できるので好ましい。この気体としては、空気または窒素を使用することができる。
また、被処理水に連続的に気体を混入するのではなく、間欠的に気体を混入してもよい。例えば、1日に1回程度、被処理水中に加圧空気を混入することで、気泡による懸濁物の掻き取り効果が期待でき、膜分離エレメントの膜が目詰まりしにくくなる。
さらに、圧力容器の透過水排出側から加圧された逆洗水または気体を混入した逆洗水を容器内に通入することで、膜表面に付着した懸濁物を剥離することができる。なお、逆洗水には透過水を用いることができる。逆洗水の圧力は、0.05〜0.2MPaが好ましく、0.05〜0.1MPaがより好ましい。0.2MPa以上では膜の破損の恐れがあり、0.05〜0.1MPaで十分な洗浄効果が得られるからである。
また、本実施形態にかかる膜分離装置は、クロスフロー方式、デッドエンド方式等の濾過方式に使用可能である。
以下に本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。図1は、一端側に被処理水入口1を有し、他端側に濃縮水出口2を有する圧力容器3の斜視図である。圧力容器3内には、図2に示すように、半割上部4と半割下部5からなる槽状の内側ケーシング6が多数相前後して配置されている。
図3(a)に示すように、圧力容器3の被処理水入口1側には整流板7が設置されている。整流板7は、図3(b)に示すように、圧力容器3の被処理水入口1側の円形開口部に櫛目状に一定間隔で設置した板状体8を2列に配置したものである。図3(a)のD−D矢視断面の整流板7の拡大図である図3(d)に示すように、板状体8の長さL2 は30〜60mmであり、40〜50mmが好ましい。また、図3(d)のC−C矢視断面の整流板7の一部である図3(c)に示すように、板状体8の断面の大きさは、d1 は1〜10mmであり、2〜5mmが好ましい。また、d2 は5〜20mmであり、7〜15mmが好ましい。そして、隣接する板状体8、8の間隔L1 は5〜20mmであり、7〜10mmが好ましい。このように、整流板を2列に配することで、圧力容器内の入口側に被処理水をほぼ一様に分配するとともに整流状態で容器内に導入することができる。
図2に示すように、各内側ケーシング6内には、多数の膜分離エレメント9が積層されている。また、図4に示すように、隣接する膜分離エレメント9と9の間にはシール材を兼ねたスペーサ10が配置されている。
図3(a)に示すように、積層した膜分離エレメント9の一方側から他方側にかけてスペーサを含めて膜分離エレメント9を貫通するように貫通孔11が形成されており、貫通孔11にはパイプ12が挿入されている。図5(a)に示すように、パイプ12には、パイプの長手方向に沿って4本の透過水排出溝13が形成されている。
図4に示すように、膜分離エレメント9は矩形の平膜状であって、本実施例の長辺対短辺の比は2であり、パイプを挿入する貫通孔11は短辺の2等分線上にある。具体的には、長辺が100〜300mmで、短辺が50〜150mmが好ましい。あまり長いと、超音波による溶着によって膜分離エレメントを作製するのが困難になり、また逆洗もできなくなる(破損の恐れが生じる)。
図6に示すように、膜分離エレメント9は透過性膜14、不織布15、支持板16、不織布17、透過性膜18を順次積層した5層構造であって、透過性膜14、不織布15、不織布17および透過性膜18の端部は超音波で溶着されている。支持板16の材質は、合成樹脂でもよく、金属でもよく、要するに、膜分離エレメント9が一定の形状を保持できるような材質のものであればよい。
また、図7(a)に示すように、貫通孔11近傍の支持板16には、貫通孔11に向かって8つの切り込み19が形成されている。20はリング状ガスケットであり、切り込み19はガスケット20の外側を超えるところまで延びている。また、ガスケットとしては、図8(a)に示すような長円状のガスケット21を採用することもできる。この場合も、切り込み22はガスケット21の外側を超えるところまで延びている。ガスケット20と21はシール材兼用スペーサ10に相当するものである。
図3(a)に示すように、内側ケーシング6には長手方向に透過水排出路23が形成されており、貫通孔11に挿入したパイプ12は透過水排出路23に連通している。
図3(a)または図4に示すように、膜分離エレメント9に設けられた貫通孔11は2個であって、膜分離エレメント9の透過性膜14または18と不織布15または17を浸透して貫通孔11a、11bに達した被処理水は、透過水排出路23で合流して膜モジュール外に排出される。
また、貫通孔11近傍の支持板16には、図7(a)または図8(a)に示すように、貫通孔11に向かって複数の切り込み19または22が形成されており、切り込みも不織布とともに透過水の流路となるので、膜分離エレメント内を浸透する透過水の圧損が低減され、透過水の貫通孔11へのスムーズな流れ込みが確保される。切り込み19または22の数については、限定されるものではなく、透過水の圧損を低減し、透過水の貫通孔11へのスムーズな流れ込みが確保されるものであればよい。実際には、貫通孔周囲に4〜20本程度設けることができる。また、切り込みの幅は0.5mm程度が好ましい。
図2に示すように、内側ケーシング6(における膜分離エレメント(膜分離エレメント群)配設部)と多数の膜分離エレメント9(膜分離エレメント群)の圧力容器の長手方向における長さは略同様であって、隣接する内側ケーシング内の膜分離エレメント9の間には実質的な間隙が存在しない。
かくして、図3に示すように、整流板7を経て圧力容器3内に導入された被処理水は膜分離エレメント9内を浸透して、貫通孔11に挿入したパイプ12および内側ケーシング6に設けた透過水排出路23を経て外部に排出され、濃縮水は出口2から外部に排出される。さらに、圧力容器3の入口部および出口部は、揺るやかに拡径または縮径しているため、渦の形成を抑制できる。そのため、これら拡径部24または縮径部25により被処理水の圧損を極力少なくすることができる。
本発明の膜分離装置の分解操作は極めて簡単であって、図1に示す圧力容器3と内側ケーシングを固定しているフランジ26を取り外すと、圧力容器3から内側ケーシングを容易に引き抜くことができる。通常、圧力容器3には、5〜10個の内側ケーシングが内蔵されている。図2に示すように、内側ケーシング6は、半割上部4と半割下部5の2部分からなっており、図5にその詳細を示すように、それら半割部分は、ボルト27、ナット28、座金29により締結されているので、そのボルト−ナット螺着構造を緩めることにより簡単に、2分割することができる。また、図2に示すように、内側ケーシング6の半割上部4を取り外すことにより、多数の膜分離エレメント9からなる積層体が現れるが、図4に示すように、上下で隣接する膜分離エレメント9、9の間には、シール材を兼ねたスペーサ10が介装されており、この膜分離エレメント9の積層体をパイプ12がくし刺しするような構造であって、各膜分離エレメント9およびスペーサ10を取り外すことにより簡単に分解することが可能で、これら膜分離エレメント9およびスペーサ10を除去した後、パイプ12を抜き取ることができるし、また、パイプ12を抜き取った後に膜分離エレメント9およびスペーサ10を除去することもできる。
次に、本発明の特徴ある構成の効果について、具体的な実験に基づいて説明する。
(1)切り込みの効果
図7または図8に示すように、貫通孔11周囲の膜分離エレメントの支持板16に切り込みを入れることにより、膜分離エレメント内を浸透する透過液の圧損が低減されることが期待できるので、その効果を確認するために以下のような実験を行ったので説明する。
膜分離エレメントとしては、図6に示す構成において、透過性膜14と18を限外濾過膜とし、支持板16をABS樹脂製とし(膜分離エレメントの寸法は100mm×200mm)、スペーサ10をEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)製とし、図2に示すように、各膜分離エレメント9の間にスペーサ10を介在させて、膜分離エレメント9を合計で28段積層したもの(100mm×100mm×200mm)(本発明の「膜分離エレメント群」に相当)を、直径150mmの内側ケーシング6に内蔵し、図3に示すように、この内側ケーシング6を圧力容器3内に5個当接させて配置した。そして、圧力容器3の入口側の整流板7に接続した配管(図示せず)から清水を通入し、100リットル/m2/hr の透過流束で濾過した。
a.支持板に切り込みを設けた場合
膜分離エレメント9の支持板16に図7に示すような切り込み19を8つ設けた場合、圧力容器3の入口側の清水の圧力は、0.2MPaであり、透過水排出路23から排出される水の圧力は0.18MPaであったので、圧損は0.02MPaであることが分かった。
b.支持板に切り込みを設けなかった場合
膜分離エレメント9の支持板16に図7または図8に示すような切り込み19または22を設けなかった場合、圧力容器3の入口側の清水の圧力は、0.25MPaであり、透過水排出路23から排出される水の圧力は0.18MPaであったので、圧損は0.07MPaであることが分かった。このように、膜分離エレメント9の支持板16に切り込みを設けないと、膜分離エレメント内の透過水は不織布のみを通じて排出されるため、透過水の圧損が大きくなることは明らかである。
(2)隣接する内側ケーシング内の膜分離エレメント間の間隙排除の効果
隣接する内側ケーシング内の膜分離エレメントの間に間隙があると、その間隙に懸濁物が堆積して、流路圧損が増大する。そこで、図2に示すように、内側ケーシング6と多数の膜分離エレメント9の圧力容器の長手方向における長さを略同様とし、図3に示すように、隣接する内側ケーシング6内の膜分離エレメントの間には実質的な間隙が存在しないようにすると、懸濁物が堆積することもなく、流路圧損が低下する効果が期待できる。
そこで、図3に示すように、隣接する内側ケーシング6内の膜分離エレメント9の間には実質的な間隙が存在しないようにして運転すると、圧力容器3の入口1側の清水の圧力から透過水排出路23から排出される水の圧力を差し引いた圧損は0.01MPaであったが、図3において、隣接する内側ケーシング6、6間の膜分離エレメントの間に15mmの間隙が存在する状態で運転すると、圧力容器3の入口1側の清水の圧力から透過水排出路23から排出される水の圧力を差し引いた圧損は0.02MPaとなり、流路圧損が増大することが分かった。なお、十分な前処理(例えば、堆積する懸濁物の除去)をすれば、隣接する膜分離エレメントの間に10mm程度以下の間隙があっても、膜分離は可能である。
また、隣接する内側ケーシング6内の膜分離エレメントの間には実質的な間隙が存在しないような構造とすることにより、圧力容器全体の長さを約7.5%短くすることが可能である。
(3)逆洗の効果
図3に示すような構成の圧力容器3に、活性汚泥 (MLSS:5000〜30000mg/liter) を通入して6時間膜分離を行うと、当初、約0.1MPaであった膜間差圧(圧力容器3の入口側の被処理水圧力と透過水排出路23から排出される水の圧力との差)が0.15MPaに上昇したので、膜分離エレメントの構成要素に懸濁物が付着・堆積していると考えられたので、図9に示すようなフローの逆洗システムにより、逆洗を実行した。図9を説明すると、31は被処理水タンク、32は圧力容器(本発明の膜分離エレメントを備えた膜モジュール)、33は透過水タンク、34は被処理水供給ポンプ、35は逆洗水供給ポンプ、36は透過水の流量調整弁である。
すなわち、被処理水タンク31に貯留された被処理水(原水)は、被処理水供給ポンプ34により経路37を経て膜モジュール32に供給され、透過水は経路38を経て透過水タンク33に供給される。逆洗時には、被処理水供給ポンプ34を停止し、逆洗水供給ポンプ35を起動して経路39を介して膜モジュール32内の膜分離エレメントに逆圧(0.1MPa)を付加し、膜分離エレメント9に付着している懸濁物を清水で洗浄して出口2より濃縮水側に排出した(図3参照)。なお、逆洗水供給ポンプ35は、タイマーにより120分ごとに数分間運転するという間欠運転を実施した。その逆洗の結果、膜間差圧が0.11〜0.12MPaに回復したので、逆洗水供給ポンプ35の運転を停止し、被処理水供給ポンプ34の運転を再開し膜分離を継続した。その逆洗による膜間差圧の変化例を図10に示す。図10の縦軸は膜間差圧を示し、横軸は膜分離装置の累積運転時間を示す。逆洗水供給ポンプは連続して運転されておらず、上記したように、2時間毎に数分間運転するという間欠運転を実施した。図10の鋸歯状のグラフにおいて、約2時間毎に山部と谷部が見られるが、その谷部が逆洗による膜間差圧の回復を示している。
なお、タイマーによる逆洗水供給ポンプ35の運転タイミングは、膜分離エレメントの汚れ程度に応じて、任意に選択することができる。
(4)既存の膜分離設備と本発明の膜分離装置との比較
前提条件として、10m3/日の生活廃水を処理する場合において、処理水のBODを20ppm以下にするという条件を達成するための要件を比較したのが、次の表1である。
Figure 2008183561
表1に示すように、本発明および管型モジュールでは、被処理水(原水)への要求懸濁物濃度は比較的緩やかなので、ストレーナ程度の簡単な前処理設備を設けるだけでよい。しかし、スパイラル巻きモジュールや中空糸モジュールでは、被処理水(原水)への要求懸濁物濃度が厳しいので、凝集沈澱設備や砂濾過設備、さらには精密濾過設備などの前処理設備が必要とされるため、大きな設備設置面積が必要となる。
表1における被処理水(原水)への要求懸濁物濃度で比較すれば、本発明と管型モジュールでは同レベルであり、前処理設備もストレーナ程度のものでよいが、次の表2に示すように、本発明は管型モジュールに比較して膜充填率の数値を大きくとることができる(膜分離エレメントをモジュールに密に挿入できる)と同時に圧損も小さく抑えることができる。本発明において膜充填率を大きくとれる理由は、平膜エレメントを積層しているので隙間なく密に充填できるからである。
一方、比較的大きい円筒状のチューブラー膜(直径5〜10mm程度)を円筒モジュールに挿入する場合、充填率は低くなる。というのは、隣接する円筒状のチューブラー間に不可避的な隙間が形成されるからである。
膜充填率を大きくとれるということは、同一膜面積のモジュールを製造した場合、必要な流路を大きく確保できることにつながる。流速が低くても流路が大きいため、大きな固形分を含有する流体が流れやすくなり(レイノルズ数が大きくなり)、本発明によれば、低流速で膜分離が可能になるのである。
Figure 2008183561
(5)本発明の膜分離装置の効果
以上の実験結果を要約すると、以下のようになる。
(i) 膜分離エレメントの支持体に切り込みを入れることにより、透過水の圧損を改善できる。
(ii) 隣接する内側ケーシング内の膜分離エレメント間の間隙をなくすことにより、圧力容器の全長を7.5%短くすることができる。さらに、その隙間がないので懸濁物の堆積もなく、被処理水の圧損を低減することができる。
(iii) 原水に要求される水質レベルが緩やかで大がかりな前処理設備が不要であり、設備全体の設置面積が小さくてよく、被処理水の流速が小さくても効率的な膜分離を行うことができる。このように、流速は小さい方が効率が良いが、膜の目詰まり防止の面から最低必要な流速はある。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
以下、図面に基づいて、他の実施例について説明する。
図14は、本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略断面図を示したものである。本実施例にかかる膜分離装置の構成要素は、基本的に、先の図3等にて説明したものと同様であるため、ここでは、同様の構成要素については同様の符号を付してその説明を省略し、上述した実施例と異なる部分について主に説明する。
図14に示すように、本実施例にかかる膜分離装置は、圧力容器3と、この圧力容器3内に設けられた内側ケーシング6と、この内側ケーシング6内に配設された二つの膜分離エレメント群90(90A,90B)と、この内側ケーシング6における被処理水の入口側に設けられた整流板7等とを用いて構成されている。ここで、膜分離エレメント群90は、例えば、100mm×100mm×200mmの大きさのものが用いられる。
各膜分離エレメント群90は、複数の膜分離エレメント9と、各膜分離エレメント9間に設けられたスペーサ10とを積層して構成されており、積層された膜分離エレメント9およびスペーサ10の一方側から他方側にかけて貫通すべく、膜分離エレメント群90に貫通孔11が形成されている。そして、この貫通孔11にはパイプ12が挿入されており、パイプ12には長手方向に沿って4本の透過水排出溝13(図5(a)等参照)が形成されている。
本実施例においては、図14に示すように、隣接する膜分離エレメント群90が(第一膜分離エレメント群90Aと第二膜分離エレメント群90Bとが)、直交すべく設けられている。
膜分離エレメント群90を通過する(あるいは透過する)被処理水は、通常、平膜状に形成された膜分離エレメント9の表面を沿うように流通する。すなわち、各膜分離エレメント9間が通過する被処理水の流通経路となる。
したがって、図14に示すように、各膜分離エレメント群90を直交すべく配置すれば、それぞれの膜分離エレメント群90における被処理水の流通経路も直交することとなる。
また、本実施例においては、被処理水の入口側に位置する整流板7と、この整流板7に隣接する第一膜分離エレメント群90Aとも、直交すべく設けられている。すなわち、整流板7における被処理水の流通経路(板状体8間の流通経路)と、第一膜分離エレメント群90Aにおける被処理水の流通経路とが直交すべく構成されている。
さらに、本実施例においても、先に説明した実施例と同様に、隣接する膜分離エレメント群90の間には、実質的な間隙が存在しないように(例えば、隣接する膜分離エレメント群90が接するように)、第一および第二膜分離エレメント群90A,90Bが配設されている。
また、本実施例においては、図面の都合上、第二膜分離エレメント群90Bの貫通孔11と連通する透過水排出路23のみが示されているが、内側ケーシング6には、第一膜分離エレメント群90Aの貫通孔11と連通する透過水排出路(図示省略)が、これらの透過水排出路23と略90°異なる位置に設けられている。
本実施例にかかる膜分離装置は、以上のように構成されているため、図3等にて説明した実施例にて得られる効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
この図14に示された実施例においては、隣接する膜分離エレメント群90A,90Bが略直交すべく構成されている。したがって、本実施例によれば、膜分離装置内における被処理水の流れが乱流化しやすくなり、膜分離エレメント9膜面(透過性膜表面)への懸濁物質の堆積を抑制することが可能となる。
また、本実施例においては、整流板7と、この整流板7に隣接する第一膜分離エレメント群90Aとについても、それぞれが直交すべく設けられている。したがって、本実施例によれば、整流板7と第一膜分離エレメント群90Aとの間にて、被処理水の乱流化が促進されるため、膜分離エレメント群90を成す膜分離エレメント9の膜面(透過性膜表面)への懸濁物質等の堆積が抑制される。
なお、上記各実施例(図3等あるいは図14にて説明された実施例)においては、内側ケーシング内に二つの膜分離エレメント群を設ける場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、一つあるいは三つ以上の膜分離エレメント群を内側ケーシング内に設けてもよい。
以下、図15を用いて、内側ケーシング内に三つ以上(具体的には八つ)の膜分離エレメント群を設けた構成について説明する。
図15は、本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略図を示したものである。具体的には、膜分離装置を構成する内側ケーシングおよびその内部構造等の概略図を示したものである。
本実施例にかかる装置は、基本的に、上述した各実施例と同様の構成要素を用いて構成されており、主に内側ケーシングの構造が異なる。そこで、以下においては、先の実施例と同様の構成要素については同様の符号を付してその説明を省略し、上述した各実施例と異なる部分について主に説明する。
図15(a)は、圧力容器(図示省略)内に設けられた内側ケーシング96の概略側面図を示したものであり、ここでは、三つの内側ケーシング96が連接されて、圧力容器内に配設される構成が示されている。また、図15(b)においては、内側ケーシング96内に配設された膜分離エレメント群90の概略側面図が示されている。さらに、図15(c)においては、図15(a)の矢印C方向の矢視図が示されている。
図15に示すように、本実施例においては、内側ケーシング96が、半割上部94および半割下部95を用いて構成されており、この内側ケーシング96は、八つの膜分離エレメント群90が配設可能に構成されている。具体的には、図15(b)に示すように、四つの膜分離エレメント群90を一塊りとして、第一膜分離エレメント群集合部90Xと第二膜分離エレメント群集合部90Yとが設けられ、これらの集合部90X,90Yが、内側ケーシング96内に略直交すべく設けられている。
また、内側ケーシング96には、第一膜分離エレメント群集合部90Xの貫通孔11に連通すべく形成された透過水排出路23Xと、第二膜分離エレメント群集合部90Yの貫通孔11に連通すべく形成された透過水排出路23Yとが設けられている。
図15に示した実施例によれば、複数(八つ)の膜分離エレメント群90が内側ケーシング96内に設けられているため、設置面積に対して、より大容量の処理を実施することが可能となる。
また、この実施例によれば、一の内側ケーシング96内に設けられた第一膜分離エレメント群集合部90Xと第二膜分離エレメント群集合部90Yとが略直交すべく構成されているため、先の図14にて示した実施例と同様の効果を得ることができる。そして、基本的な各構成要素は、図3等にて説明した実施例とも同様であるため、これらと同様の効果も得ることができる。
図16は、本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略図を示したものである。ここで、図16(a)は本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略断面図を示し、図16(b)は図16(a)のB−B矢視断面の概略断面図を示し、図16(c)は図16(a)のC−C矢視断面の概略断面図を示している。
本実施例にかかる膜分離装置は、基本的に、上述した各実施例と略同様の構成要素を用いて構成されているが、先に説明された各実施例が圧力容器内に内側ケーシングを有するのに対し、本実施例にかかる膜分離装置は各実施例にて示されたような内側ケーシングを有しない点が異なる。そこで、以下の説明においては、先の各実施例と同様の構成要素については、同様の符号を付してその説明を省略し、本実施例の特徴的部分(各実施例と異なる部分)について主に説明する。
図16に示すように、本実施例にかかる膜分離装置は、矩形管状の圧力容器103、この圧力容器103内に設けられた平板状の集水部106、および一対の集水部106に挟持して保持された二つの膜分離エレメント群90等を用いて構成されている。ここで、膜分離エレメント群90は、例えば、100mm×100mm×200mmの大きさのものが用いられる。
各膜分離エレメント群90は、複数の膜分離エレメント9と、各膜分離エレメント9間に設けられたスペーサ10とを積層して構成されており、積層された膜分離エレメント9およびスペーサ10の一方側から他方側にかけて貫通すべく、膜分離エレメント群90に貫通孔11が形成されている。そして、この貫通孔11にはパイプ12が挿入されており、パイプ12には長手方向に沿って4本の透過水排出溝13(図5(a)等参照)が形成されている。
本実施例にかかる膜分離装置を構成する圧力容器103には、入口1および出口2側のそれぞれにフランジ部121,122が設けられている。そして、この入口1および出口2側には、それぞれフランジ部121,122に連接可能に構成されたフランジ部131,142を備えた、入口側継手130および出口側継手140が設けられている。圧力容器103に設けられたフランジ部121,122と各継手130,140に設けられたフランジ部131,142とは、ボルトおよびナット等から成る締結手段を用いて接続されている。また、出口側継手140に設けられたフランジ部142には、集水部106に形成された透過水排出路(後述する)に連通した透過水排出路143が設けられている。
本実施例においては、図16に示すように、複数の膜分離エレメント9およびスペーサ10等を積層して構成された膜分離エレメント群90が平板状に形成された集水部106で挟持されることによって膜分離装置が構成されている。より具体的には、膜分離エレメント群90が一対の集水部106にて挟持され、このように挟持した一対の集水部106が複数の締付バンド116(本発明の「固定手段」に相当)にて締め付けて固定され、一対の集水部106および締付バンド116にて挟持して保持された膜分離エレメント群90が、矩形管状に形成された圧力容器103内に押し込められることによって膜分離装置が構成されている。
また、本実施例にかかる膜分離装置においては、一対の集水部106にて挟持されたそれぞれの膜分離エレメント群90が、四本の締付バンド116を用いて締め付けられており、この締付バンド116は、膜分離エレメント群90とパイプ12との間における漏洩防止等の観点から、図16に示すように、パイプ12の配設位置に対応して設けられている。
さらに、このようにして膜分離エレメント群90を挟持すべく構成された板状の集水部106には、締付バンド116を取り付けるための取付溝部106aが設けられており、本実施形態においては、この取付溝部106aに締付バンド116を取り付けた状態で、集水部106および膜分離エレメント群90が圧力容器103内に配設可能である。この締付バンド116は、例えば、ステンレス、プラスチック、ゴム等を用いて構成されている。
また、本実施例においても、先に説明した実施例と同様に、隣接する膜分離エレメント群90の間には、実質的な間隙が存在しないように、各膜分離エレメント群90が配設されている。
本実施例にかかる膜分離装置は、以上のように構成されているため、図3等にて説明した実施例にて得られる効果に加えて、次のような効果を得ることができる。
本実施例においては、他の実施例にて膜分離エレメント群の保持を行うと共に透過水排出路を備えた内側ケーシングに換えて、集水部106が設けられている。かかる集水部106は、内側ケーシングと同様に透過水排出路23を有し、膜分離エレメント群90を保持するように機能するが、その構成が内側ケーシングとは異なる。つまり、内側ケーシングは膜分離エレメント群を収容可能な円筒形状であるが、集水部106は平板形状である。そして、図16に示すように、本実施例では、一対の集水部106間に膜分離エレメント群90を挟持し、締付バンド116を用いて集水部106および膜分離エレメント群90の固定が行われている。この集水部106は、図16(c)に示すように、膜分離エレメント群90と略同様の幅寸法を有し、締付バンド116は、集水部106および膜分離エレメント群90の端部に接するようにして、一対の集水部106間の膜分離エレメント群90を挟持している。
以上のように、本実施例によれば、膜分離エレメント群90が保持された状態において、その側面側には、薄い帯状の締付バンド116が存在するだけである。一方、上記各実施例においては、円筒形状の内側ケーシングが用いられているため、膜分離エレメント群の側面側には、膜分離エレメント群の上下面と略同様の厚みが存在する。
したがって、本実施例によれば、平板状の集水部106を用いることによって、膜分離エレメント群90の側面側に無駄なスペースを設けることなく、膜分離装置を構成することができる。この無駄なスペースをなくした分だけ、圧力容器103の小型化も可能となり、本実施例によれば、同様の処理能力を有する装置を構成する場合において、設置面積を約3割程度削減することができる。このように設置面積を削減することによって、当然ながらコストダウンを図ることも可能となる。また、集水部106が平板状の部材を用いて構成されるため、集水部106の製作が容易でコストダウンを図ることが可能となり、組み立ても簡単に行うことができる。
また、本実施例においては、図16に示したように、集水部106および膜分離エレメント群90の形状に合わせてデッドスペースをなくすべく、圧力容器103が矩形管状に構成されるため、膜分離装置全体も角型となる。
したがって、本実施例によれば、複数の膜分離装置の積層を容易に行うことができる。つまり、上述した各実施例は、高い圧力に耐えうるべく円筒形状の圧力容器を用いて膜分離装置が構成されていたため、積層の際に単に重ねるのではなく、何等かの保持部材が必要であった。しかしながら、本実施例によれば、膜分離装置全体が角型であるため、より容易に積層構造を実現可能である。
本実施例にかかる膜分離装置は、上述したように単体でも設置面積の削減が可能であるが、積層等を行う構成とすれば、装置単体以外の保持部材も削減できるため、複数の装置を積層した構成の比較においては、さらにその設置面積の削減度合いを高めることができる。
なお、矩形管状の圧力容器103を用いる場合には、圧力容器の製造コストと耐圧性能との兼ね合いから、透過性膜としては逆浸透膜以外の膜を用いることが好ましい。
また、図16においては、圧力容器103にフランジ部121,122が設けられた構成が示されているが、本発明はこの構成に限定されず、必要に応じて、各膜分離装置を成す圧力容器103にはフランジ部121,122を設けなくてもよい。したがって、例えば、それぞれの圧力容器103にフランジ部を有しない膜分離装置を所定数積層して、その所定数積層された膜分離装置の集合体ごとにフランジ部および継手等を設けてもよい。
このような構成によれば、膜分離装置を複数積層した際の設置面積等をより削減することが可能となる。
なお、図16に示した実施例においては、集水部が平板形状を有する場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、集水部は、透過水排出路を有すると共に膜分離エレメント群を挟持して保持可能であれば、その形状および構成は特に限定されない。したがって、例えば、断面円形状あるいは断面楕円形状のパイプ状部材を用いて集水部を構成してもよい。また、圧力容器は断面が長方形である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、断面が正方形であってもよい。
また、図16においては、特に整流板を設けない場合を示しているが、本発明はこの構成に限定されず、図16に示すように構成された膜分離装置においても、必要に応じて入口1に整流板を設けることが好ましい。
さらに、必要に応じて、隣接して設けられた膜分離エレメント群90の配設位置を、図14にて示した実施例と同様に、略90°傾けてもよい。
また、上記各実施例においては、被処理水の流通方向と透過水の流通方向とが同様である場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。したがって、例えば、各実施例における入口1と出口2とを逆にして、被処理水を流通させるように構成してもよい。つまり、各実施例における出口2から被処理水を流入させて、入口1から濃縮水を流出させてもよい。また、入口1および出口2の両方に整流板を設けて、被処理水の流通方向を所定時間ごとに切り替えるような構成としてもよい。
本発明の圧力容器の斜視図である。 本発明の内側ケーシングを上下に分解した斜視図である。 図3(a)は本発明の圧力容器の一実施例の断面図、図3(b)はその入口側の正面図、図3(c)は図3(d)のC−C矢視断面の整流板の一部を示す断面図、図3(d)は図3(a)のD−D矢視断面の整流板の拡大断面図である。 多数の膜分離エレメントからなる積層体を分解した斜視図である。 図5(a)は内側ケーシングの半割下部と膜分離エレメントの締結方法を説明する分解斜視図、図5(b)はパイプの平面図である。 膜分離エレメントの断面図である。 図7(a)は膜分離エレメントの支持板の貫通孔周囲に形成した切り込みの一例を示す平面図、図7(b)は図7(a)のVII−VII線断面図である。 図8(a)は膜分離エレメントの支持板の貫通孔周囲に形成した切り込みの別の例を示す平面図、図8(b)は図8(a)のVIII−VIII線断面図である。 逆洗のフローを説明する図である。 逆洗による膜間差圧の変化例を示す図である。 図11(a)、(b)は、クロスフロー式膜分離プロセスの概略フロー図である。 従来の膜分離装置の縦方向断面図である。 図12のXIII−XIII線断面図である。 本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略図であって、図15(a)は圧力容器内に設けられた内側ケーシングの概略側面図、図15(b)は内側ケーシング内に配設された膜分離エレメント群の概略側面図、図15(c)は図15(a)の矢印C方向の矢視図である。 本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略図であって、図16(a)は本発明の他の実施例にかかる膜分離装置の概略断面図、図16(b)は図16(a)のB−B矢視断面の概略断面図、図16(c)は図16(a)のC−C矢視断面の概略断面図である。
符号の説明
1…入口、2…出口、3…圧力容器、4…半割上部、5…半割下部、6…内側ケーシング、7…整流板、8…板状体、9…膜分離エレメント、10…シール材兼スペーサ、11…貫通孔、12…パイプ、13…透過水排出溝、14,18…透過性膜、15,17…不織布、16…支持板、19,22…切り込み、20,21…ガスケット、23…透過水排出路、24…拡径部、25…縮径部、26…フランジ、27…ボルト、28…ナット、29…座金、31…被処理原水タンク、32…圧力容器(膜分離エレメントを備えた膜モジュール)、33…透過水タンク、34…被処理水供給ポンプ、35…逆洗水供給ポンプ、36…流量調整弁、37,38,39…経路、41…膜モジュール、42,48…供給ポンプ、43,44,45,49,50,51…経路、46…循環ポンプ、47…被処理水タンク、90…膜分離エレメント群、90A…第一膜分離エレメント群、90B…第二膜分離エレメント群、90X…第一膜分離エレメント群集合部、90Y…第二膜分離エレメント群集合部、94…半割上部、95…半割下部、96…内側ケーシング、103…圧力容器、106…集水部、116…締付バンド、121,122,131,142…フランジ部、130…入口側継手、140…出口側継手、143…透過水排出路

Claims (7)

  1. 被処理水入口および濃縮水出口を有する矩形管状の圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた集水部と、前記集水部にて挟持して保持された膜分離エレメント群とを備え、
    前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、
    前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記集水部に形成された透過水排出路に連通されており、
    前記圧力容器内に導入された被処理水が、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出されることを特徴とする膜分離装置。
  2. 前記膜分離エレメント群が一対の集水部にて挟持され、前記一対の集水部が固定手段にて固定されている請求項1に記載の膜分離装置。
  3. 前記集水部が、板状部材を用いて構成されている請求項1または2に記載の膜分離装置。
  4. 前記膜分離エレメントが、透過性膜、間隔保持体、支持板、間隔保持体、透過性膜を順次積層した5層構造であって、前記貫通孔に一方端部が接すべく、前記支持板に少なくとも一つの切り込みが設けられている請求項1から3のいずれか1項に記載の膜分離装置。
  5. 前記切り込みの他方端部が、前記支持板における前記スペーサの投影領域の外側に設けられている請求項4に記載の膜分離装置。
  6. 前記圧力容器の被処理水入口側には整流板が設けられており、前記整流板が、隣接する膜分離エレメント群と略直交すべく設けられている請求項1から5のいずれか1項に記載の膜分離装置。
  7. 被処理水入口および濃縮水出口を有する矩形管状の圧力容器と、前記圧力容器内に設けられた集水部と、前記集水部にて挟持して保持された膜分離エレメント群とを備え、
    前記膜分離エレメント群が、複数の膜分離エレメントと、前記膜分離エレメント間に設けられたスペーサとを積層して構成され、前記膜分離エレメントおよび前記スペーサを貫通すべく、前記膜分離エレメントに貫通孔が形成されており、
    前記膜分離エレメント群に形成された前記貫通孔が、前記集水部に形成された透過水排出路に連通しており、
    前記圧力容器内に導入された被処理水を、前記膜分離エレメント内を浸透して、前記貫通孔および前記透過水排出路を経て外部に排出することを特徴とする膜分離方法。
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