JP2005057450A - マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置 - Google Patents

マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 特別な装置を用いず、通話装置の設備を用いて、自動的かつディジタル的に通話装置におけるスピーカとマイクロフォンとの音響結合を等しく調整する。
【解決手段】 放射状に配置されたマイクロフォンMC1〜MC6はスピーカ16から等距離に位置している。ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)25内のテスト信号発生部258からピンクノイズ信号などのテスト信号をスピーカ16に出力し、スピーカ16の音を検出したマイクロフォンの信号をディジタル利得付A/D変換器271〜273でDSP25内に入力し、レベル判定・利得制御部257で利得調整処理を行い、その結果を基に、A/D変換器271〜273内のディジタル利得、可変減衰部251内のディジタル減衰量、出力増幅器291に出力するレベルの利得などを調整する。
【選択図】 図32

Description

本発明は、たとえば、2つの会議室にいる複数の会議参加者同士が、音声による会議を行うときに使用するのに好適なマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置に関する。
特に、本発明は、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置において、特別な信号発生装置、信号測定装置を用いずに、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置自体の持つ機能を活用して、スピーカと複数のマイクロフォンとの音響結合度を自動的に調整する技術に関する。
離れた位置にある2つの会議室にいる会議参加者同士が会議を行うため、テレビ会議システムが用いられている。テレビ会議システムは、それぞの会議室にいる会議参加者の姿を撮像手段で撮像し、音声をマイクロフォンで集音して、撮像手段で撮像した画像およびマイクロフォンで集音した音声を通信経路を伝送し、相手側の会議室のテレビジョン受像機の表示部に撮像した画像を表示し、スピーカから集音した音声を出力する。
このようなテレビ会議システムにおいては、それぞれの会議室において、撮像手段およびマイクロフォンから離れた位置にいる発言者の音声が集音しにくいという問題に遭遇しており、その改善策として、たとえば、会議参加者ごとにマイクロフォンを設けている場合がある。
またテレビジョン受像機のスピーカから出力される音声が、スピーカから離れた位置にいる会議参加者には聞きにくいという問題もある。
特開2003−87887号公報および特開2003−87890号公報は、互いに離れた位置の会議室相互においてテレビ会議を行うときに、映像および音声を提供する通常のテレビ会議システムに加えて、相手側の会議室にいる会議出席者の音声がスピーカから明瞭に聴こえ、こちら側の会議室内の雑音の影響を受けにくいまたはエコーキャンセラーの負担が少ないという利点を有する、マイクロフォンとスピーカとが一体構成された音声入出力装置を開示している。
たとえば、特開2003−87887号公報に開示されている音声入出力装置は、特開2003−87887号公報の図5〜図8、図9、図23を参照して記述されているように、下から上に向かって、スピーカ6が内蔵されたスピーカボックス5と、上に向かって放射状に開いている音を拡散する円錐状反射板4と、音遮蔽板3と、支柱8に支持された単一指向性の複数のマイクロフォン(図6、図7においては4本、図23においては6本)を水平面に放射状に等角度で配置した構造をしている。音遮蔽板3は、下部のスピーカ5からの音が複数のマイクロフォンに入らないように遮蔽するためのものである。
特開2003−87887号公報 特開2003−87890号公報
特開2003−87887号公報および特開2003−87890号公報に開示された音声入出力装置は、映像および音声を提供するテレビ会議システムを補完する手段として活用されている。
しかしながら、遠隔会議方式としては、テレビ会議システムのような複雑な装置を用いず、音声だけで行うことでも十分な場合が多い。たとえば、同じ社内の本社と遠隔地の営業所との間で複数の会議参加者同士が会議を行うような場合は、顔見知りでもあり、互いに肉声を理解しているから、電話で話をするように、テレビ会議システムによる映像なしでも十分会議を行うことができる。
また、テレビ会議システムを導入すると、テレビ会議システム自体を導入する投資額の大きさと、操作の複雑さと、撮像画像を伝送するために通信負担が大きいという不利益がある。
そのような音声だけの会議に適用する場合を想定すると、特開2003−87887号公報および特開2003−87890号公報に開示された音声入出力装置では、性能面、価格面、寸法的な面、そして、使用環境への適合性、使い勝手などの面から、改善することも多い。
本発明の目的は、通話のみに使用する手段としての性能面、価格面、寸法的な面、使用環境への適合性、使い勝手などの面から、さらに改善した通話装置を提供することにある。
特に本発明は、特別な信号発生装置、信号測定装置を用いずに、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置自体の持つ機能を活用して、スピーカと複数のマイクロフォンとの音響結合度を自動的に調整可能にしたマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置を提供することにある。
本発明の第1の観点によれば、スピーカと、上記スピーカと等距離に配置された複数のマイクロフォンと、外部出力端子と、入力端子と、ディジタル的に利得調整可能な機能を有し、上記マイクロフォンの検出信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記A/D変換手段の変換信号のレベルをディジタル的に検出するレベル検出手段と、上記第1レベル検出手段で検出した信号のうち、1つを選択して上記外部出力端子および上記スピーカに出力する信号選択手段と、レベル判定と利得調整を行うレベル判定・利得制御手段と、ディジタルのテスト信号を発生し、上記入力端子に出力するテスト信号発生手段と、上記外部出力端子に出力される信号および上記入力端子から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段とを有し、
上記レベル判定・利得制御手段は、前記複数のマイクロフォンの検出信号が、前記スピーカと前記複数のマイクロフォンとの音響結合度が等しくなるように上記A/D変換手段の利得をディジタル的に調整することを特徴とする、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置が提供される。
好ましくは、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを検出する第2レベル検出手段をさらに有し、上記第2レベル判定・利得制御手段は、上記第2レベル検出手段で検出した信号を入力して監視し、上記第2記外部出力端子に出力される信号のレベルが所定のレベルになるように、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを調整する。
また好ましくは、上記A/D変換手段で変換された信号をディジタル的に振幅を調整可能な可変減衰手段をさらに有し、上記レベル判定・利得制御手段は、A/D変換手段の利得、および/または、上記可変減衰手段の減衰量をディジタル的に調整する。
特定的には、上記A/D変換手段は、2つのマイクロフォン検出信号ごとに変換し、2つの信号に共通した利得を有しており、上記レベル判定・利得制御手段は、2つのマイクロフォン検出信号について感度差が所定範囲になるように、上記可変減衰手段の減衰量を調整し、その後、1対の2つのマイクロフォン検出信号が、他の対の2つのマイクロフォン検出信号のレベルと所定範囲内になるように、上記A/D変換手段の利得を調整する。
好ましくは、上記エコーキャンセル手段は、上記信号選択手段と上記外部出力端子との間に位置し、上記スピーカに出力される送話信号についてエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル送話処理手段と、上記入力端子に接続され、外部から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル受話手段とを有し、上記外部出力端子に出力された信号を上記エコーキャンセル受話手段に入力する。
本発明の第2の観点によれば、スピーカと、上記スピーカと等距離に配置された複数のマイクロフォンと、外部出力端子と、入力端子と、上記マイクロフォンの検出信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、上記A/D変換手段で変換された信号をディジタル的に振幅を調整可能な可変減衰手段と、上記可変減衰手段の出力信号のレベルをディジタル的に検出する第1レベル検出手段と、上記第1レベル検出手段で検出した信号のうち、1つを選択して上記外部出力端子および上記スピーカに出力する信号選択手段と、レベル判定と利得調整を行うレベル判定・利得制御手段と、ディジタルのテスト信号を発生し、上記入力端子に出力するテスト信号発生手段と、上記外部出力端子に出力される信号および上記入力端子から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段とを有し、
上記レベル判定・利得制御手段は、前記複数のマイクロフォンの検出信号が、前記スピーカと前記複数のマイクロフォンとの音響結合度が等しくなるように、上記可変減衰手段の減衰量をディジタル的に調整することを特徴とする、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置が提供される。
好ましくは、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを検出する第2レベル検出手段をさらに有し、上記第2レベル判定・利得制御手段は、上記第2レベル検出手段で検出した信号を入力して監視し、上記第2記外部出力端子に出力される信号のレベルが所定のレベルになるように、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを調整する。
本発明においては、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置として使用するマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置の持つ機能を利用して、特別の装置を準備することなく、スピーカと、複数のマイクロフォンとの音響結合を、自動的かつ容易に等しくできる。
まず、本発明のマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置(以下、通話装置)の適用例を述べる。
図1(A)〜(C)は本発明のマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置が適用される1例を示す構成図である。
図1(A)に図解したように、遠隔に位置する2つの会議室901、902にそれぞれ通話装置1A、1Bが設置されており、これらの通話装置1A、1Bが電話回線920で接続されている。
図1(B)に図解したように、2つの会議室901、902において、通話装置1A、1Bがそれぞれテーブル911、912の上に置かれている。ただし、図1(B)においては、図解の簡略化のため、会議室901内の通話装置1Aについてのみ図解している。会議室902内の通話装置1Bも同様である。通話装置1A、1Bの外観斜視図を図2に示す。
図1(C)に図解したように、通話装置1A、1Bの周囲にそれぞれ複数(本実施の形態においては6名)の会議参加者A1〜A6が位置している。ただし、図1(C)においては、図解の簡略化のため、会議室901内の通話装置1Aの周囲の会議参加者のみ図解している。他方の会議室902内の通話装置1Bの周囲に位置する会議参加者の配置も同様である。
本発明の通話装置は、たとえば、2つの会議室901、902との間で電話回線920を介して音声による応答が可能である。
通常、電話回線920を介しての会話は、一人の話者と一人の話者同士、すなわち、1対1で通話を行うが、本発明の通話装置は1つの電話回線920を用いて複数の会議参加者A1〜A6同士が通話できる。ただし、詳細は後述するが、音声の混雑を回避するため、同時刻(同じ時間帯)の話者は、相互に一人に限定する。
本発明の通話装置は音声(通話)を対象としているから、電話回線920を介して音声を伝送するだけである。換言すれば、テレビ会議システムのような多量の画像データは伝送しない。さらに、本発明の通話装置は会議参加者の通話を圧縮して伝送しているので電話回線920の伝送負担は軽い。
通話装置の構成
図2〜図4を参照して本発明の1実施の形態としての通話装置の構成について述べる。 図2は本発明の1実施の形態としての通話装置の斜視図である。
図3は図2に図解した通話装置の断面図である。
図4は図1に図解した通話装置のマイクロフォン・電子回路収容部の平面図であり、図3の線X−X−Yにおける平面図である。
図2に図解したように、通話装置1は、上部カバー11と、音反射板12と、連結部材13と、スピーカ収容部14と、操作部15とを有する。
図3に図解したように、スピーカ収容部14は、音反射面14aと、底面14bと、上部音出力開口部14cとを有する。音反射面14aと底面14bで包囲された空間である内腔14dに受話再生スピーカ16が収容されている。スピーカ収容部14の上部に音反射板12が位置し、スピーカ収容部14と音反射板12とが連結部材13によって連結されている。
連結部材13内には拘束部材17が貫通しており、拘束部材17は、スピーカ収容部14の底面14bの拘束部材下部固定部14eと、音反射板12の拘束部材固定部12bとの間を拘束している。ただし、拘束部材17はスピーカ収容部14の拘束部材貫通部14fは貫通しているだけである。拘束部材17が拘束部材貫通部14fを貫通してここで拘束していないのはスピーカ16の動作によってスピーカ収容部14が振動するが、その振動を上部音出力開口部14cの周囲においては拘束させないためである。
スピーカ
相手会議室の話者が話した音声は、受話再生スピーカ16を介して上部音出力開口部14cから抜け、音反射板12の音反射面12aとスピーカ収容部14の音反射面14aとで規定される空間に沿って軸C−Cを中心として360度の全方位に拡散する。
音反射板12の音反射面12aの断面は図解したように、ゆるやかなラッパ型の弧を描いている。音反射面12aの断面は軸C−Cを中心として360度にわたり(全方位)、図解した断面形状をしている。
同様にスピーカ収容部14の音反射面14aの断面も図解したように、ゆるやかな凸面を描いている。音反射面14aの断面も軸C−Cを中心として360度にわたり(全方位)、図解した断面形状をしている。
受話再生スピーカ16から出た音Sは、上部音出力開口部14cを抜け、音反射面12aと音反射面14aとで規定される断面がラッパ状の音出力空間を経て、通話装置1が載置されているテーブル911の面に沿って、軸C−Cを中心として360度全方位に拡散していき、全ての会議参加者A1〜A6に等しい音量で聞き取られる。本実施の形態においては、テーブル911の面も音伝播手段の一部として利用している。
受話再生スピーカ16から出力された音Sの拡散状態を矢印で図示した。
音反射板12はプリント基板21を支持している。
プリント基板21には、図4に平面を図解したように、マイクロフォン・電子回路収容部2のマイクロフォンMC1〜MC6、発光ダイオードLED1〜6、マイクロプロセッサ23、コーデック(CODEC)24、第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)25、第2のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)26、A/D変換器ブロック27、D/A変換器ブロック28、増幅器ブロック29などの各種電子回路が搭載されており、音反射板12はマイクロフォン・電子回路収容部2を支持する部材としても機能している。
プリント基板21には、受話再生スピーカ16からの振動が音反射板12を伝達してマイクロフォンMC1〜MC6などに進入して騒音とならないように、受話再生スピーカ16からの振動を吸収するダンパー18が取り付けられている。ダンパー18は、ネジと、このネジとプリント基板21との間に挿入された防振ゴムなどの緩衝材とからなり、緩衝材をネジでプリント基板21にネジ止めしている。すなわち、緩衝材によって受話再生スピーカ16からプリント基板21に伝達される振動が吸収される。これにより、マイクロフォンMC1〜MC6はスピーカ16からの音の影響を受ける程度が少ない。
マイクロフォンの配置
図4に図解したように、プリント基板21の中心軸Cから放射状に等角度(本実施の形態では60度間隔で)で6本のマイクロフォンMC1〜MC6が位置している。各マイクロフォンは単一指向性を持つマイクロフォンである。その特性については後述する。
各マイクロフォンMC1〜MC6は、共に柔軟性または弾力性のある第1のマイク支持部材22aと第2のマイク支持部材22bとで、揺動自在に支持されており(図解を簡単にするため、マイクロフォンMC1の部分の第1、第2のマイク支持部材22a、22bとについてのみ図解している)、上述した緩衝材を用いたダンパー18による受話再生スピーカ16からの振動の影響を受けない対策に加えて、柔軟性または弾力性のある第1、第2のマイク支持部材22a、22bとで受話再生スピーカ16からの振動で振動するプリント基板21の振動を吸収して受話再生スピーカ16の振動の影響を受けないようにして、受話再生スピーカ16の騒音を回避している。
図3に図解したように、受話再生スピーカ16はマイクロフォンMC1〜MC6が位置する平面の中心軸C−Cに対して垂直に指向しており(本実施の形態においては上方向に向いている(指向している))、このような受話再生スピーカ16と6本のマイクロフォンMC1〜MC6の配置により、受話再生スピーカ16と各マイクロフォンMC1〜MC6との距離は等距離となり、受話再生スピーカ16からの音声は各マイクロフォンMC1〜MC6に対しほとんど同音量、同位相で届く。ただし、上述した音反射板12の音反射面12aおよびスピーカ収容部14の音反射面14aの構成により、受話再生スピーカ16の音が直接マイクロフォンMC1〜MC6には直接入力されないようにしている。加えて、上述したように、緩衝材を用いたダンパー18と、柔軟性または弾力性のある第1、第2のマイク支持部材22a、22bとを用いることにより、受話再生スピーカ16の振動の影響を低減している。
会議参加者A1〜A6は、通常、図1(C)に例示したように、通話装置1の周囲360度方向に、60度間隔で配設されているマイクロフォンMC1〜MC6の近傍にほぼ等間隔で位置している。
発光ダイオード
後述する話者を決定したことを通報する手段(マイクロフォン選択結果表示手段30)の1例として発光ダイオードLED1〜6がマイクロフォンMC1〜MC6の近傍に配置されている。
発光ダイオードLED1〜6は上部カバー11を装着した状態でも全ての会議参加者A1〜A6から視認可能に設けられている。したがって、上部カバー11は発光ダイオードLED1〜6の発光状態が視認可能なように透明窓が設けられている。もちろん、上部カバー11に発光ダイオードLED1〜6の部分に開口が設けられていてもよいが、マイクロフォン・電子回路収容部2への防塵の観点からは透光窓が好ましい。
プリント基板21には、後述する各種の信号処理を行うために、第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)25、第2のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)26、各種電子回路27〜29が、マイクロフォンMC1〜MC6が位置する部分以外の空間に配置されている。
本実施の形態においては、DSP25を各種電子回路27〜29とともにフィルタ処理、マイクロフォン選択処理などの処理を行う信号処理手段として用い、DSP26をエコーキャンセラーとして用いる。
図5は、マイクロプロセッサ23、コーデック(CODEC)24、DSP25、DSP26、A/D変換器ブロック27、D/A変換器ブロック28、増幅器ブロック29、その他各種電子回路の概略構成図である。
マイクロプロセッサ23はマイクロフォン・電子回路収容部2の全体制御処理を行う。 コーデック24は相手方会議室に送信する音声を圧縮符号化する。
DSP25が下記に述べる各種の信号処理、たとえば、フィルタ処理、マイクロフォン選択処理などを行う。
DSP26はエコーキャンセラーとして機能し、エコーキャンセル送話処理部261とエコーキャンセル受話部262とを有する。
図5においては、A/D変換器ブロック27の1例として4個のA/D変換器271〜274を例示し、D/A変換器ブロック28の1例として2個のD/A変換器281、282を例示し、増幅器ブロック29の1例として2個の増幅器291、292を例示している。
その他、マイクロフォン・電子回路収容部2としては電源回路など各種の回路がプリント基板21に搭載されている。
図4においてプリント基板21の中心軸Cに対してそれぞれ対称(または対向する)位置に一直線上に配設された1対のマイクロフォンMC1−MC4:MC2−MC5:MC3−M6が、それぞれ2チャネルのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器271〜273に入力されている。本実施の形態においては、1個のA/D変換器が2チャネルのアナログ入力信号をディジタル信号に変換する。
そこで、中心軸Cを挟んで一直線上に位置する2個(1対)のマイクロフォン、たとえば、マイクロフォンMC1とMC4の検出信号を1個のA/D変換器に入力してディジタル信号に変換している。
また、本実施の形態においては、相手の会議室に送出する音声の話者を特定するため、一直線上に位置する2個のマイクロフォンの音声の差、音声の大きさなどを参照するから、一直線上に位置する2個のマイクロフォンの信号を同じA/D変換器に入力すると、変換タイミングもほぼ同じになり、2個のマイクロフォンの音声出力の差をとるときにタイミング誤差が少ない、信号処理が容易になるなどの利点がある。
なお、A/D変換器271〜274は可変利得型増幅機能付きのA/D変換器271〜274として構成することもできる。
A/D変換器271〜273で変換したマイクロフォンMC1〜MC6の集音信号はDSP25に入力されて、後述する各種の信号処理が行われる。
DSP25の処理結果の1つとして、マイクロフォンMC1〜MC6のうちの1つを選択した結果をマイクロフォン選択結果表示手段30の1例である発光ダイオードLED1〜6のうち対応するものに出力する。
DSP25の処理結果が、DSP26に出力されてエコーキャンセル処理が行われる。DSP26は、たとえば、エコーキャンセル送話処理部261とエコーキャンセル受話部262とを有する。
DSP26の処理結果が、D/A変換器281、282でアナログ信号に変換される。D/A変換器281からの出力が、必要に応じて、コーデック24で符号化されて、増幅器291を介して電話回線920(図1(A))のラインアウトに出力され、相手方会議室に設置された通話装置1の受話再生スピーカ16を介して音として出力される。
相手方の会議室に設置された通話装置1からの音声が電話回線920(図1(A))のラインインを介して入力され、A/D変換器274においてディジタル信号に変換されて、DSP26に入力されてエコーキャンセル処理に使用される。また、相手方の会議室に設置された通話装置1からの音声は図示しない経路でスピーカ16に印加されて音として出力される。
D/A変換器282からの出力が増幅器292を介して通話装置1の受話再生スピーカ16から音として出力される。すなわち、会議参加者A1〜A6は、上述した受話再生スピーカ16から相手会議室の選択された話者の音声に加えて、その会議室のいる発言者が発した音声をも受話再生スピーカ16を介して聞くことが出来る。
マイクロフォンMC1〜MC6
図6は各マイクロフォンMC1〜MC6の特性を示すグラフである。
各単一指向特性マイクフォンは発言者からマイクロフォンへの音声の到達角度により図6に図解のように周波数特性、レベル特性が変化する。複数の曲線は、集音信号の周波数が、100Hz、150Hz、200Hz、300Hz、400Hz、500Hz、700Hz、1000Hz、1500Hz、2000Hz、3000Hz、4000Hz、5000Hz、7000Hzの時の指向性を示している。ただし、図解を簡単にするため、図6は代表的に、150Hz、500Hz、1500Hz、3000Hz、7000Hzについての指向性を図解している。
図7(A)〜(D)は音源の位置とマイクロフォンの集音レベルについてのスペクトル分析結果を示すグラフであり、分析の1例として、通話装置1と所定距離、たとえば、1.5メートルの距離にスピーカを置いて各マイクロフォンが集音した音声を一定時間間隔で高速フーリエ変換(FFT)した結果を示している。X軸が周波数を、Y軸が信号レベルを、Z軸が時間を表している。
図6の指向性を持つマイクロフォンを用いた場合、マイクロフォンの正面に強い指向性を示す。本実施の形態においては、このような特性を活用して、DSP25においてマイクロフォンの選定処理を行う。
本発明のように指向性を持つマイクロフォンではなく無指向性のマイクロフォンを用いた場合、マイクロフォン周辺の全ての音を集音するので発言者の音声と周辺ノイズとのS/Nが混同してあまり良い音が集音できない。これを避けるため、本発明においては、指向性マイクロフォン1本で集音することによって周辺のノイズとのS/Nを改善している。
マイクロフォンの指向性を得る方法としては、複数の無指向性マイクロフォンを使用したマイクアレイを用いることができるが、このような方法では、複数の信号の時間軸(位相)の一致のため複雑な処理を要するため、時間がかかり応答性が低いし、装置構成が複雑になる。すなわち、DSPの信号処理系にも複雑な信号処理を必要とする。本発明は図6に例示した指向性のあるマイクロフォンを用いてそのような問題を解決している。
マイクアレイ信号を合成して指向性収音マイクロフォンとして利用するためには外形形状が通過周波数特性によって規制され外形形状が大きくなるという不利益がある。本発明はこの問題も解決している。
通話装置の装置構成の効果
上述した構成の通話装置は下記の利点を示す。
(1)等角度で放射状かつ等間隔に配設された偶数個のマイクロフォンMC1〜MC6と受話再生スピーカ16との位置関係が一定であり、さらにその距離が非常に近いことで受話再生スピーカ16から出た音が会議室(部屋)環境を経てマイクロフォンMC1〜MC6に戻ってくるレベルより直接戻ってくるレベルが圧倒的に大きく支配的である。そのために、スピーカ16からマイクロフォンMC1〜MC6に音が到達する特性(信号レベル(強度)、周波数特性(f特)、位相)がいつも同じである。つまり、本発明の実施の形態における通話装置1においてはいつも伝達関数が同じという利点がある。
(2)それ故、話者が異なった時に相手方会議室に送出するマイクロフォンの出力を切り替えた時の伝達関数の変化がなく、マイクロフォンを切り替える都度、マイクロフォン系の利得を調整をする必要がないという利点を有する。換言すれば、通話装置の製造時に一度調整をすると調整をやり直す必要がないという利点がある。
(3)上記と同じ理由で話者が異なった時にマイクロフォンを切り替えても、エコーキャンセラー(DSP26)が一つでよい。DSPは高価であり、種々の部材が搭載されてスペース的に空きが少ないプリント基板21に複数のDSPを配置する必要がなく、プリント基板21におけるDSPの配置するスペースも少なくてよい。その結果、プリント基板21、ひいては、本発明の通話装置を小型にできる。
(4)上述したように、受話再生スピーカ16とマイクロフォンMC1〜MC6間の伝達関数が一定であるため、たとえば、±3dBもあるマイクロフォン自体の感度差調整を通話装置のマイクロフォンユニット単独で出来るという利点がある。感度差調整の詳細は後述する。
(5)通話装置1が搭載されるテーブルは、通常、円いテーブル(円卓)または多角テーブルを用いるが、通話装置1内の一つの受話再生スピーカ16で均等な品質の音声を軸Cを中心として360度全方位に均等に分散(閑散)するスピーカシステムが可能になった。
(6)受話再生スピーカ16から出た音は円卓のテーブル面を伝達して(バウンダリ効果)会議参加者まで有効に能率良く均等に上質な音が届き、会議室の天井方向に対しては対向側の音と位相がキャンセルされて小さな音になり、会議参加者に対して天井方向からの反射音が少なく、結果として参加者に明瞭な音が配給されるという利点がある。
(7)受話再生スピーカ16から出た音は等角度で放射状かつ等間隔に配設された全てのマイクロフォンMC1〜MC6に同時に同じ音量で届くので発言者の音声なのか受話音声なのかの判断が容易になる。その結果、マイクロフォン選択処理の誤判別が減る。その詳細は後述する。
(8)偶数個、たとえば、6本のマイクロフォンを等角度で放射状かつ等間隔で、対向する1対のマイクロフォンを一直線上に配置したことで音源、たとえば、話者の方向検出の為のレベル比較が容易に出来る。
(9)ダンパー18、マイクロフォン支持部材22などにより、受話再生スピーカ16の音による振動が、マイクロフォンMC1〜MC6の集音に与える影響を低減することができる。
(10)図3に図解したように、構造的に、受話再生スピーカ16の音が直接、マイクロフォンMC1〜MC6には伝搬する程度が少ない。したがって、通話装置1においは受話再生スピーカ16からのノイズの影響が少ない。
変形例
図2〜図3を参照して述べた通話装置1は、下部に受話再生スピーカ16を配置させ、上部にマイクロフォンMC1〜MC6(および関連する電子回路)を配置させたが、受話再生スピーカ16とマイクロフォンMC1〜MC6(および関連する電子回路)の位置を、図8に図解したように、上下逆にすることもできる。このような場合でも上述した効果を奏する。
マイクロフォンの本数は6には限定されず、4本、8本などと任意の偶数本のマイクロフォンを等角度で放射状かつ等間隔で軸Cを基点として複数対それぞれ一直線に(同方向に)、たとえば、マイクロフォンMC1とMC4のように一直線に配置する。2本のマイクロフォン、たとえば、MC1、MC4を対向させて一直線に配置する理由は、話者の特定を容易かつ正確に行うためである。
信号処理内容
以下、主として第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)25で行う処理内容について述べる。
図9はDSP25が行う処理の概要を図解した図である。以下、その概要を述べる。
(1)周囲のノイズの測定
初期動作として、好ましくは、双方向通話装置1が設置される周囲のノイズの測定を行う。
通話装置1は種々の環境(会議室)で使用されうる。マイクロフォンの選択の正確さを期し、通話装置1の性能を高めるために、本発明においては、初期段階において、通話装置1が設置される周囲環境のノイズを測定し、そのノイズの影響をマイクロフォンで集音した信号から排除することを可能とする。
もちろん、通話装置1を同じ会議室で反復して使用するような場合、事前にノイズ測定が行われており、ノイズ状態が変化しないような場合にはこの処理は割愛できる。 なお、ノイズ測定は通常状態においても行うことができる。
ノイズ測定の詳細は後述する。
(2)議長の選定
たとえば、通話装置1を双方向会議に使用する場合、それぞれの会議室における議事運営を取りまとめる議長がいることが有益である。したがって、本発明の1態様としては、通話装置1を使用する初期段階において、通話装置1の操作部15から議長を設定する。議長の設定方法としては、たとえば、操作部15の近傍に位置する第1マイクロフォンMC1を議長用マイクロフォンとする。もちろん、議長用マイクロフォンを任意のものにすることもできる。
なお、通話装置1を反復して使用する議長が同じ場合はこの処理は割愛できる。あるいは、事前に議長が座る位置のマイクロフォンを決めておいてもよい。その場合はその都度、議長の選定動作は不要である。
もちろん、議長の選定は初期状態に限らず、任意のタイミングで行うことができる。
議長選定の詳細は後述する。
(3)マイクロフォンの感度差調整
初期動作として、好ましくは、受話再生スピーカ16とマイクロフォンMC1〜MC6との音響結合が等しくなるように、マイクロフォンMC1〜MC6の信号を増幅する増幅部の利得または減衰部の減衰値を自動的に調整する。
感度差調整については後述する。
通常処理として下記に例示する各種の処理を行う。
(3)マイクロフォン選択、切り替え処理
1つの会議室において同時に複数の会議参加者が通話すると、音声が入り交じり相手側会議室内の会議参加者A1〜A6にとって聞きにくい。そこで、本発明においては、原則として、ある時間帯には1人ずつ通話させる。そのため、DSP25において話者の特定、そして、通話許可するマイクロフォンの選択・切り替え処理を行う。
その結果、選択されたマイクロフォンからの通話のみが、電話回線920を介して相手方会議室の通話装置1に伝送されてスピーカから出力される。もちろん、図5を参照して述べたように、選択された話者のマイクロフォンの近傍のLEDが点灯し、さらに、その部屋の通話装置1のスピーカからも選択された話者の音声を聞くことができ、誰が許可された話者かを認識することができる。
この処理により、発言者に対向した単一指向性マイクの信号を選択し、送話信号として相手方にS/Nの良い信号を送ることができる。
(4)選択したマイクロフォンの表示
話者のマイクロフォンが選択され、話すことが許可された会議参加者のマイクロフォンがどれであるかを、会議参加者A1〜A6全員に容易に認識できるように、マイクロフォン選択結果表示手段30、たとえば、発光ダイオードLED1〜6の該当するものを点灯させる。
(5)上述したマイクロフォン選択処理の背景技術として、または、マイクロフォン選択処理を正確に遂行するため下記に例示する各種の信号処理を行う。
(a)マイクロフォンの集音信号の帯域分離と、レベル変換処理
(b)発言の開始、終了の判定処理
発言者方向に対向したマイク信号の選択判定開始トリガとして使用するた め。
(c)発言者方向マイクロフォンの検出処理
各マイクロフォンの集音信号を分析し、発言者の使用しているマイクロフ ォンを判定するため。
(d)発言者方向マイクロフォンの切り換えタイミング判定処理、および、検出 された発言者に対向したマイク信号の選択切り替え処理
上述した処理結果から選択したマイクロフォンへ切り換えの指示をする。 (e)通常動作時のフロアノイズの測定
フロア(環境)ノイズの測定
この処理は双方向通話装置の電源投入直後の初期処理と通常処理に分かれる。なお、この処理は下記の例示的な前提条件の下に行う。
〔表1〕
(1)条件:測定時間及び閾値暫定値:
1.テストトーン音圧 :マイク信号レベルで−40dB
2.ノイズ測定単位時間:10秒
3.通常状態でのノイズ測定:10秒間の測定結果で平均値計算し、さらにこれ を10回繰り返して平均値を求めノイズレベルとする。
〔表2〕
(2)フロアノイズと発言開始基準レベルとの差による有効距離の目安と閾値
1.26dB以上:3メートル以上
発言開始の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+9dB
発言終了の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+6dB
2.20〜26dB:3メートル以内
発言開始の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+9dB
発言終了の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+6dB
3.14〜20dB:1.5メートル以内
発言開始の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+9dB
発言終了の検出レベル閾値:フロアノイズレベル+6dB
4.9〜14dB:1 メートル以内
発言開始の検出レベル閾値:
フロアノイズレベルと発言開始基準レベルとの差÷2+2dB
発言終了の検出レベル閾値:発言開始閾値−3dB
5.9dB以下:少しきつい、数10センチメートル
発言開始の検出レベル閾値:
6.フロアノイズレベルと発言開始基準レベルとの差÷2
発言終了の検出レベル閾値:−3dB
7.同じかマイナス:判定できず選択禁止
〔表3〕
(3)通常処理のノイズ測定開始閾値は電源投入時のフロアノイズ+3dB以下のレベルになった時から開始する。
通話装置1の電源投入直後、DSP25は図10〜図12を参照して述べる下記のノイズ測定を行う。
通話装置1の電源投入直後のDSP25の初期処理は、フロアノイズと基準信号レベルを測定し、その差を元に話者と本システムとの有効距離の目安と発言開始、終了判定閾値レベルの設定するために行う。
DSP25内の音圧レベル検出部でピークホールドしたレベル値を一定時間間隔、たとえば、10mSecで読み出し、単位時間の値の平均値を算出しフロアノイズとする。そして、DSP25は測定されたフロアノイズレベルを元に発言開始の検出レベル、発言終了の検出レベルの閾値を決定する。
図10、処理1:テストレベル測定
DSP25は、図10に図解した処理に従い、図5に図解した受話信号系のラインイン端子にテストトーンを出力し、受話再生スピーカ16からの音を各マイクロフォンMC1〜MC6で集音し、その信号を発言開始基準レベルとして平均値を求める。
図11、処理2:ノイズ測定1
DSP25は、図11に図解した処理に従い、各マイクロフォンMC1〜MC6からの集音信号のレベルをフロアノイズレベルとして一定時間収集し、平均値を求める。
図12、処理3:有効距離試算
DSP25は、図12に図解した処理に従い、発言開始基準レベルとフロアノイズレベルを比較し、通話装置1の設置されている会議室などの部屋の騒音レベルを推定し、通話装置1が良好に働く発言者と通話装置1との有効距離を計算する。
マイク選択禁止判定
なお、処理3の結果、フロアノイズの方が発言開始基準レベルより大きい(高い)場合、DSP25はそのマイクロフォンの方向に強大なノイズ源が有ると判定し、その方向のマイクロフォンの自動選択を禁止に設定し、それを、たとえば、マイクロフォン選択結果表示手段30または操作部15に表示する。
しきい値決定
DSP25は、図13に図解したように、発言開始基準レベルとフロアノイズレベルを比較し、その差から発言開始、終了レベルの閾値を決定する。
ノイズ測定に関する限り、次の処理は通常処理なので、DSP25は各タイマ(カウンタ)をセットして次処理の準備をする。
ノイズ通常処理
DSP25は、通話装置1の初期動作時の上記ノイズ測定の後も、通常動作状態において、図14に示す処理に従って、ノイズ処理を行い、6本のマイクロフォンMC1〜MC6に対しそれぞれ選択された発言者の音量レベル平均値と発言終了検出後のノイズレベルを測定し一定時間単位で、発言開始、終了判定閾値レベルを再設定する。
図14、処理1:DSP25は、発言中か発言終了かの判断で処理2か処理3への分岐を決定する。
図14、処理2:発言者レベル測定
DSP25は、発言中の単位時間、たとえば、10秒分のレベルデータを複数回、たとえば、10回分平均して発言者レベルとして記録する。
単位時間内に発言終了になった場合、新たな発言開始まで時間計測及び発言レベル測定を中止し、新たな発言検出後、測定処理を再開する。
図14、処理3:フロアノイズ測定2
DSP25は、発言終了検出後から発言開始までの間の単位時間、たとえば、10秒分のノイズレベルデータを複数回、たとえば、10回分平均してフロアノイズレベルとして記録する。
単位時間内に新たな発言があった場合は、DSP25は途中で時間計測及びノイズ測定を中止し、新たな発言終了検出後、測定処理を再開する。
図14、処理4:閾値決定2
DSP25は、発言レベルとフロアノイズレベルを比較し、その差から発言開始、終了レベルの閾値を決定する。
なお、このほかに応用として、発言者の発言レベルの平均値が求められているのでそのマイクロフォンに対向した発言者固有の発言開始、終了検出閾値レベルを設定することもできる。
フィルタ処理による各種周波数成分信号の生成
図15はマイクロフォンで集音した音信号を前処理として、DSP25で行うフィルタリング処理を示す構成図である。図15は1マイクロフォン(チャネル(1集音信号))分の処理について示す。
各マイクロフォンの集音信号は、たとえば、100Hzのカットオフ周波数を持つアナログ・ローカットフィルタ101で処理され、100Hz以下の周波数が除去されたフィルタ処理された音声信号がA/D変換器102に出力され、A/D変換器102でディジタル信号に変換された集音信号が、それぞれ7.5KHz、4KHz、1.5KHz、600Hz、250Hzのカットオフ周波数を持つ、ディジタル・ハイカットフィルタ103a〜103e(総称して103)で高周波成分が除去される(ハイカット処理)。ディジタル・ハイカットフィルタ103a〜103eの結果はさらに、減算器104a〜104d(総称して104)において隣接するディジタル・ハイカットフィルタ103a〜103eのフィルタ信号ごとの減算が行われる。
本発明の実施の形態において、ディジタル・ハイカットフィルタ103a〜103eおよび減算器104a〜104dは、実際はDSP25において処理している。A/D変換器102はA/D変換器ブロック27の1つとして実現できる。
図16は、図15を参照して述べたフィルタ処理結果を示す周波数特性図である。このように1つの指向性を持つマイクロフォンで集音した信号から、各種の周波数成分をもつ複数の信号が生成される。
バンドパス・フィルタ処理およびマイク信号レベル変換処理
マイクロフォン選択処理の開始のトリガの1つに発言の開始、終了の判定を行う。そのために使用する信号が、DSP25で行う図17に図解したバンドパス・フィルタ処理およびレベル変換処理によって得られる。図17はマイクロフォンMC1〜MC6で集音した6チャネル(CH)の入力信号処理中の1CHのみを示す。
DSP25内のバンドパス・フィルタ処理およびレベル変換処理部は、各チャネルのマイクロフォンの集音信号を、それぞれ100〜600Hz、200〜250Hz、250〜600Hz、600〜1500Hz、1500〜4000Hz、4000〜7500Hzの帯域通過特性を持つバンドパス・フィルタ201a〜201a(総称してバンドパス・フィルタ・ブロック201)と、元のマイクロフォン集音信号および上記帯域通過集音信号をレベル変換するレベル変換器202a〜202g(総称して、レベル変換ブロック202)を有する。
各レベル変換部202a〜202gは、信号絶対値処理部203とピークホールド処理部204を有する。したがって、波形を例示したように、信号絶対値処理部203は破線で示した負の信号が入力されたとき符号を反転して正の信号に変換する。ピークホールド処理部204は、信号絶対値処理部203の出力信号の最大値を保持する。ただし、本実施の形態では、時間の経過により、保持した最大値は幾分低下していく。もちろん、ピークホールド処理部204を改良して、低下分を少なくして長時間最大値を保持可能にすることもできる。
バンドパス・フィルタについて述べる。通話装置1に使用するバンドパス・フィルタは、たとえば、2次IIRハイカット・フィルタと、マイク信号入力段のローカット・フィルタのみでバンドパス・フィルタを構成している。
本実施の形態においては周波数特性がフラットな信号からハイカットフィルタを通した信号を引き算すれば残りはローカットフィルタを通した信号とほぼ同等になることを利用する。
周波数−レベル特性を合わせる為に、1バンド余分に全体帯域通過のバンドパス・フィルタが必要となるが、必要とするバンドパス・フィルタのバンド数+1のフィルタ段数とフィルタ係数により必要とされるバンドパスが得られる。今回必要とされるハンドパス・フィルタの帯域周波数はマイク信号1チャネル(CH)当りで下記6バンドのバンドパス・フィルタとなる。
〔表4〕
BP特性 バンドパスフィルタ
BPF1=[100Hz-250Hz] ・・201b
BPF2=[250Hz-600Hz] ・・201c
BPF3=[600Hz-1.5KHz] ・・201d
BPF4=[1.5KHz-4KHz] ・・201e
BPF5=[4KHz-7.5KHz] ・・201f
BPF6=[100Hz-600Hz] ・・201a
この方法でDSP25における上記のIIR・フィルタの計算プログラムは、6CH(チャネル)×5(IIR・フィルタ) =30のみである。
従来のバンドパス・フィルタの構成と対比する。バンドパス・フィルタの構成は2次IIRフィルタを使用するとして、本発明のように6本のマイク信号にそれぞれ6バンドのバンドパス・フィルタを用意すると、従来方法では、6×6×2=72回路のIIR・フィルタ処理が必要になる。この処理には、最新の優秀なDSPでもかなりのプログラム処理を要し他の処理への影響が出る。
本発明の実施の形態においては、100Hzのローカット・フィルタは入力段のアナログフィルタで処理する。用意する2次IIRハイカット・フィルタのカットオフ周波数は、250Hz,600Hz,1.5KHz,4KHz,7.5KHzの5種類である。このうちのカットオフ周波数7.5KHzのハイカット・フィルタは、実はサンプリング周波数が 16KHzなので必要が無いが、減算処理の過程で、IIRフィルタの位相回りの影響で、バンドパス・フィルタの出力レベルが減少する現象を軽減する為に意図的に被減数の位相を回転させる。
図18は図17に図解した構成による処理をDSP25で処理したときのフローチャートである。
図18に図解したDSP25におけるフィルタ処理は1段目の処理としてハイパス・フィルタ処理、2段目の処理として1段目のハイパス・フィルタ処理結果からの減算処理を行う。図16はその信号処理結果のイメージ周波数特性図である。下記、〔x〕は図16における各処理ケースを示す。
第一段階
〔1〕全体帯域通過フィルタ用として、入力信号を7.5KHzのハイカットフィルタを通す。このフィルタ出力信号は入力のアナログのローカット合わせにより [100Hz-7.5KHz] のバンドパス・フィルタ出力となる。
〔2〕入力信号を4KHzのハイカットフィルタに通す。このフィルタ出力信号は入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-4KHz] のドパス・フィルタ出力となる。
〔3〕入力信号を1.5KHzのハイカットフィルタを通す。このフィルタ出力信号は入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-1.5KHz] は入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-1.5KHz] 入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-1.5KHz] のバンドパス・フィルタ出力となる。
〔4〕入力信号を600KHzのハイカットフィルタを通す。このフィルタ出力信号は入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-600Hz] のバンドパス・フィルタ出力となる。
〔5〕入力信号を250KHzのハイカットフィルタを通す。このフィルタ出力信号は入力のアナログのローカットフィルタとの組み合わせにより [100Hz-250Hz] のバンドパス・フィルタ出力となる。
第二段階
〔1〕バンドパス・フィルタ(BPF5=[4KHz〜7.5KHz])は、フィルタ出力[1]-[2]([100Hz〜7.5KHz] - [100Hz〜4KHz])の処理を実行すると上記信号出力[4KHz〜7.5KHz]となる。
〔2〕バンドパス・フィルタ(BPF4=[1.5KHz〜4KHz])は、フィルタ出力[2]-[3]([100Hz〜4KHz] - [100Hz〜1.5KHz])の処理を実行すると、上記信号出力[1.5KHz〜4KHz]となる。
〔3〕バンドパス・フィルタ(BPF3=[600Hz〜1.5KHz])は、フィルタ出力[3]-[4]([100Hz〜1.5KHz] - [100Hz〜600Hz])の処理を実行すると、上記信号出力[600Hz〜1.5KHz]となる。
〔4〕バンドパス・フィルタ(BPF2=[250Hz〜600Hz])は、フィルタ出力[4]-[5]([100Hz〜600Hz] - [100Hz〜250Hz]) の処理を実行すると上記信号出力[250Hz〜600Hz]となる。 〔5〕バンドパス・フィルタ(BPF1=[100Hz〜250Hz])は上記[5]の信号をそのままで出力信号[5]とする。
〔6〕バンドパス・フィルタ(BPF6=[100Hz〜600Hz])は[4]の信号をそのままで上記(4)の出力信号とする。
DSP25における以上の処理で必要とされるバンドパス・フィルタ出力が得られる。
入力されたマイクロフォンの集音信号MIC1〜MIC6は、DSP25において、全帯域の音圧レベル、バンドパス・フィルタを通過した6帯域の音圧レベルとして表5のように常時更新される。
Figure 2005057450
表5において、たとえば、L1-1はマイクロフォンMC1の集音信号が第1バンドパス・フィルタ201aを通過したときのピークレベルを示す。
発言の開始、終了判定は、図17に図示した100Hz〜600Hzのバンドパス・フィルタ201aを通過し、レベル変換部202bで音圧レベル変換されたマイクロフォン集音信号を用いる。
従来のバンドパス・フィルタの構成は、バンドパス・フィルタ1段当りにハイ・パスフィルタとロー・パスフィルタの組み合わせで行うので、本実施の形態で使用する仕様にもとづく36回路のバンドパス・フィルタを構築すると72回路のフィルタ処理が必要となる。これに対して本発明の実施の形態のフィルタ構成は上述したように簡単になる。
発言の開始・終了判定処理
第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP1)25は、音圧レベル検出部から出力される値を元に、図19に図解したように、マイクロフォン集音信号レベルがフロアノイズより上昇し、発言開始レベルの閾値を越した場合発言開始と判定し、その後開始レベルの閾値よりも高いレベルが継続した場合発言中、発言終了の閾値よりレベルが下がった場合をフロアノイズと判定し、発言終了判定時間、たとえば、0.5秒間継続した場合発言終了と判定する。
発言の開始、終了判定は、図17に図解したマイク信号変換処理部202bで音圧レベル変換された100Hz〜600Hzのバンドパス・フィルタを通過した音圧レベルデータ(マイク信号レベル(1))が図19に例示した閾値レベル以上になった時から発言開始と判定する。
DSP25は、頻繁なマイクロフォン切り替えに伴う動作不良を回避するため、発言開始を検出してから、発言終了判定時間、たとえば、0.5秒間は次の発言開始を検出しないようにしている。
マイクロフォン選択
DSP25は、相互通話システムにおける発言者方向検出および発言者に対向したマイク信号の自動選択を、いわゆる、「星取表方式」に基づいて行う。
図20は通話装置1の動作形態を図解したグラフである。
図21は通話装置1の通常処理を示すフローチャートである。
通話装置1は図20に図解したように、マイクロフォンMC1〜MC6からの集音信号に応じて音声信号監視処理を行い、発言開始・終了判定を行い、発言方向判定を行い、マイクロフォン選択を行い、その結果をマイクロフォン選択結果表示手段30、たとえば、発光ダイオードLED1〜6に表示する。
以下、図21のフローチャートを参照して通話装置1におけるDSP25を主体として動作を述べる。なお、マイクロフォン・電子回路収容部2の全体制御はマイクロプロセッサ23によって行われるが、DSP25の処理を中心に述べる。
ステップ1:レベル変換信号の監視
マイクロフォンMC1〜MC6で集音した信号はそれぞれ、図16〜図18、特に、図17を参照して述べた、バンドパス・フィルタ・ブロック201、レベル変換ブロック202において、7種類のレベルデータとして変換されているから、DSP25は各マイクロフォン集音信号についての7種類の信号を常時監視する。
その監視結果に基づいて、DSP25は、発言者方向検出処理1、発言者方向検出処理2、発言開始・終了判定処理のいずれかの処理に移行する。
ステップ2:発言開始・終了判定処理
DSP25は図19を参照して、さらに下記に詳述する方法に従って、発言の開始、終了の判定を行う。DSP25が処理が発言開始を検出した場合、ステップ4の発言者方向の判定処理へ発言開始検出を知らせる。
なお、ステップ2における発言の開始、終了の判定処理が発言レベルが発言終了レベルより小さくなった時、発言終了判定時間(たとえば、0.5秒)のタイマを起動し発言終了判定時間、発言レベルが発言終了レベルより小さい時、発言終了と判定する。
発言終了判定時間以内に発言終了レベルより大きくなったら再び発言終了レベルより小さくなるまで待ちの処理に入る。
ステップ3:発言者方向の検出処理
DSP25における発言者方向の検出処理は、常時発言者方向をサーチし続けて行う。その後、ステップ4の発言者方向の判定処理へデータを供給する。
ステップ4:発言者方向マイクの切り換え処理
DSP25に発言者方向マイクの切り換え処理におけるタイミング判定処理はステップ2の処理とステップ3の処理の結果から、その時の発言者検出方向と今まで選択していた発言者方向が違う場合に、新たな発言者方向のマイク選択をステップ4のマイク信号切り換え処理へ指示する。
ただし、議長のマイクロフォンが操作部15から設定されていて、議長のマイクロフォンと他の会議参加者とが同時的に発言がある場合、議長の発言を優先する。
この時に、選択されたマイク情報をマイクロフォン選択結果表示手段30、たとえば、発光ダイオードLED1〜6に表示する。
ステップ5:マイクロフォン集音信号の伝送
マイク信号切り換え処理は6本のマイク信号の中からステップ4処理により選択されたマイク信号のみを送話信号として、通話装置1から電話回線920を介して相手側の通話装置に伝送するため、図5に図解した電話回線920のラインアウトへ出力する。
発言開始レベル閾値、発言終了閾値の設定
処理1:電源を投入直後に各マイクロフォンそれぞれの所定時間、たとえば、1秒間分のフロアノイズを測定する。
DSP25は、音圧レベル検出部のピークホールドされたレベル値を一定時間間隔、本実施の形態では、たとえば、10mSec間隔で読み出し、所定時間、たとえば、1分間の値の平均値を算出しフロアノイズとする。
DSP25は測定されたフロアノイズレベルを元に発言開始の検出レベル(フロアノイズ +9dB)、発言終了の検出レベルの閾値(フロアノイズ+6dB)を決定する。DSP25は、以後も、音圧レベル検出器のピークホールドされたレベル値を一定時間間隔で読み出す。
発言終了と判定された時は、DSP25は、フロアノイズの測定として働き、発言開始の検出し、発言終了の検出レベルの閾値を更新する。
この方法によれば、この閾値設定はマイクロフォンの置かれた位置のフロアノイズレベルがそれぞれ違うので各マイクロフォンにそれぞれ閾値が設定出来され、ノイズ音源によるマイクロフォンの選択における誤判定を防げる。
処理2:周辺ノイズ(フロアノイズの大きい)部屋への対応
処理2は処理1ではフロアノイズが大きく自動で閾値レベルを更新されると、発言開始、終了検出がしにくい時の対策として下記を行う。
DSP25は、予測されるフロアノイズレベルを元に発言開始の検出レベル、発言終了の検出レベルの閾値を決定する。
DSP25は、発言開始閾値レベルは発言終了閾値レベルより大きく(たとえば、3dB以上の差)に設定する。
DSP25は、音圧レベル検出器でピークホールドされたレベル値を一定時間間隔で読み出す。
この方法によれば、この閾値設定は閾値が全てのマイクロフォンに対して同じ値なので、ノイズ源を背にした人と、そうでない人とで声の大きさが同程度で発言開始が認識できる。
発言開始判定
処理1、6個のマイクロフォンに対応した音圧レベル検出器の出力レベルと、発言開始レベルの閾値を比較し発言開始レベルの閾値を越した場合発言開始と判定する。
DSP25は、全てのマイクロフォンに対応した音圧レベル検出器の出力レベルが、発言開始レベルの閾値を越した場合は、受話再生スピーカ16からの信号であると判定し、発言開始とは判定しない。なぜなら、受話再生スピーカ16と全てのマイクロフォンMC1〜MC6との距離は同じであるから、受話再生スピーカ16からの音は全てのマイクロフォンMC1〜MC6にほぼ均等に到達するからである。
処理2、図4に図解した6個のマイクロフォンについての60度の等角度で放射状かつ等間隔の配置で、指向性軸を反対方向に180度ずらした単一指向性マイク2本(マイクロフォンMC1とMC4、マイクロフォンMC2とMC5、マイクロフォンMC3とMC6)の3組構成し、2つのマイク信号のレベル差を利用する。すなわち下記の演算を実行する。
〔表6〕
(マイク1の信号レベル−マイク4の信号レベル)の絶対値・・・[1]
(マイク2の信号レベル−マイク5の信号レベル)の絶対値・・・[2]
(マイク3の信号レベル−マイク6の信号レベル)の絶対値・・・[3]
DSP25は上記絶対値[1],[2],[3]と発言開始レベルの閾値を比較し発言開始レベルの閾値を越した場合発言開始と判定する。
この処理の場合、処理1のように全ての絶対値が発言開始レベルの閾値より大きくなることは無いので(受話再生スピーカ16からの音が全てのマイクロフォンに等しく到達するから)、受話再生スピーカ16からの音か話者からの音声かの判定は不要になる。
発言者方向の検出処理
発言者方向の検出には図6に例示した単一指向性マイクロフォンの特性を利用する。単一指向特性マイクロフォンは発言者からマイクロフォンへの音声の到達角度により図6に例示したように、周波数特性、レベル特性が変化する。その結果を図7(A)〜(C)に例示した。図7(A)〜(C)は、通話装置1から所定距離、たとえば、1.5メートルの距離にスピーカーを置いて各マイクロフォンが集音した音声を一定時間間隔で高速フーリエ変換(FFT)した結果を示す。X軸が周波数を、Y軸が信号レベルを、Z軸が時間を表している。横線は、バンドパス・フィルタのカットオフ周波数を表し、この線にはさまれた周波数帯域のレベルが、図15〜図18を参照して述べたマイク信号レベル変換処理からの5バンドのバンドパス・フィルタを通した音圧レベルに変換されたデータとなる。
本発明の1実施の形態としての通話装置1における発言者方向の検出のために実際の処理として適用した判定方法を述べる。
各帯域バンドパス・フィルタの出力レベルに対しそれぞれ適切な重み付け処理(1dBフルスパン(1dBFs)ステップなら0dBFsの時0、-3dBFsなら3というように、又はこの逆に)を行う。この重み付けのステップで処理の分解能が決まる。
1サンプルクロック毎に上記の重み付け処理を実行し、各マイクの重み付けされた得点を加算して一定サンプル数で平均値化して合計点の小さい(大きい)マイク信号を発言者に対向したマイクロフォンと判定する。この結果をイメージ化したものが下記表7である。
Figure 2005057450
表7に例示したこの例では一番合計点が小さいのは第1マイクロフォンMC1なので、DSP25は第1マイクロフォンMC1の方向に音源が存在する(話者がいる)と判定する。DSP25はその結果を音源方向マイク番号という形で保持する。
上述したように、DSP25は各マイクロフォン毎の周波数帯域のバンドパス・フィルタの出力レベルに重み付けを付けを実行し、各帯域バンドパス・フィルタの出力の、得点の小さい(または大きい)マイク信号順に順位をつけ、1位の順位が3つの帯域以上に有るマイク信号を発言者に対向したマイクロフォンと判定する。そして、DSP25は第1マイクロフォンMC1の方向に音源が存在する(話者がいる)として、下記表8のような成績表を作成する。
Figure 2005057450
実際には部屋の特性により音の反射や定在波の影響で、必ずしも第1マイクロフォンMC1の成績が全てのバンドパス・フィルタの出力で一番となるとは限らないが、5バンド中の過半数が1位であれば第1マイクロフォンMC1の方向に音源が存在する(話者がいる)と判定することができる。DSP25はその結果を音源方向マイク番号という形で保持する。
DSP25は各マイクロフォンの各帯域バンドパス・フィルタの出力レベルデータを下記表9に示した形態で合計し、レベルの大きいマイク信号を発言者に対向したマイクロフォンと判定し、その結果を音源方向マイク番号という形で保持する。
〔表9〕
MIC1 Level = L1-1 + L1-2 + L1-3 + L1-4 + L1-5
MIC2 Level = L2-1 + L2-2 + L2-3 + L2-4 + L2-5
MIC3 Level = L3-1 + L3-2 + L3-3 + L3-4 + L3-5
MIC4 Level = L4-1 + L4-2 + L4-3 + L4-4 + L4-5
MIC5 Level = L5-1 + L5-2 + L5-3 + L5-4 + L5-5
MIC6 Level = L6-1 + L6-2 + L6-3 + L6-4 + L6-5
発言者方向マイクの切り換えタイミング判定処理
図21のステップ2の発言開始判定結果により起動し、ステップ3の発言者方向の検出処理結果と過去の選択情報から新しい発言者のマイクロフォンが検出された時、DSP25は、ステップ5のマイク信号の選択切り替え処理へマイク信号の切り換えコマンドを発効すると共に、マイクロフォン選択結果表示手段30(発光ダイオードLED1〜6)へ発言者マイクが切り替わったことを通知し、発言者に自分の発言に対し通話装置1が応答した事を知らせる。
反響の大きい部屋で、反射音や定在波の影響を除くため、DSP25は、マイクロフォンを切り換えてから発言終了判定時間(たとえば、0.5 秒)経過しないと、新しいマイク選択コマンドの発効は禁止する。
図21のステップ1のマイク信号レベル変換処理結果、および、ステップ3の発言者方向の検出処理結果から、本実施の形態においては、マイク選択切り替えタイミングは2通りを準備する。
第1の方法:発言開始が明らかに判定できる時
選択されていたマイクロフォンの方向からの発言が終了し新たに別の方向から発言があった場合。
この場合は、DSP25は、全てのマイク信号レベル(1)とマイク信号レベル(2)が発言終了閾値レベル以下になってから発言終了判定時間(たとえば、0.5 秒)以上経過してから発言が開始され、どれかのマイク信号レベル(1)が発言開始閾値レベル以上になった時発言が開始されたと判断し、音源方向マイク番号の情報を元に発言者方向に対向したマイクロフォンを正当な集音マイクロフォンと決定し、ステップ5のマイク信号選択切り替え処理を開始する。
第2の方法:発言継続中に新たに別の方向からより大きな声の発言があった場合
この場合はDSP25は発言開始(マイク信号レベル(1)が閾値レベル以上になった時)から発言終了判定時間(たとえば、0.5 秒)以上経過してから判定処理を開始する。 発言終了検出前に、3の処理からの音源方向マイク番号が変更になり、安定していると判定された場合、DSP25は音源方向マイク番号に相当するマイクロフォンに現在選択されている発言者よりも大声で発言している話者がいると判断し、その音源方向マイクロフォンを正当な集音マイクロフォンと決定し、ステップ5のマイク信号選択切り替え処理を起動する。
検出された発言者に対向したマイク信号の選択切り替え処理
DSP25は図21のステップ4の発言者方向マイクの切り換えタイミング判定処理からのコマンドで選択判定されたコマンドにより起動する。
DSP25のマイク信号の選択切り替え処理は、図22に図解したように、6回路の乗算器と6入力の加算器で構成する。マイク信号を選択する為には、DSP25は選択したいマイク信号が接続されている乗算器のチャネルゲイン(チャネル利得:CH Gain)を〔1〕に、その他の乗算器のCH Gainを〔0〕とする事で、加算器には選択された(マイク信号×〔1])の信号と(マイク信号×〔0])の処理結果が加算されて希望のマイク選択信号が出力に得られる。
上記の様にチャネルゲインを[1]か[0]に切り換えると切り換えるマイク信号のレベル差によりクリック音が発生する可能性が有る。そこで、双方向通話装置1では、図23に図解したように、CH Gainの変化を[1]から[0]へ、[0]から[1]へ変化するのに、切替遷移時間、たとえば、10m秒の時間で連続的に変化させてクロスするようにして、マイク信号のレベル差によるクリック音の発生を避けている。
また、チャネルゲインの最大を[1]以外、たとえば[0.5]の様にセットする事で後段のDSP25におけるエコーキャンセル処理動作の調整を行うこともできる。
上述したように、本発明の第1実施の形態の通話装置は、ノイズの影響を受けず、有効に会議などの双方向会議などに適用できる。
もちろん、本発明の通話装置は会議用に限定されることなく、種々の他の用途に適用できる。すなわち、本発明の第1実施の形態の通話装置は、各通過帯域の群遅延特性を重視しなくても良い時通過帯域の電圧レベルの測定にも適している。したがって、たとえば、簡易スペクトラム・アナライザ、高速フーリエ変換(FFT)処理を行う(FFT的な)レベルメータ、グラフィクイコライザーなどのイコライザー処理結果の確認用レベル検出処理装置、カーステレオ、ラジカセ等のレベルメーターなどにも適用できる。
本発明の第1実施の形態の通話装置は構造面から下記の利点を有する。
(1)複数の単一指向性を持つマイクロフォンと受話再生スピーカとの位置関係が一定であり、さらにその距離が非常に近いことで受話再生スピーカから出た音が会議室(部屋)環境を経て複数のマイクロフォンに戻ってくるレベルより直接戻ってくるレベルが圧倒的に大きく支配的である。そのために、受話再生スピーカから複数のマイクロフォンに音が到達する特性(信号レベル(強度)、周波数特性(f特)、位相)がいつも同じである。つまり、本発明の通話装置においてはいつも伝達関数が同じという利点がある。
(2)それ故、マイクロフォンを切り替えた時の伝達関数の変化がなく、マイクロフォンを切り替える都度、マイクロフォン系の利得を調整をする必要がないという利点を有する。換言すれば、通話装置の製造時に一度調整をするとやり直す必要がないという利点がある。
(3)上記と同じ理由でマイクロフォンを切り替えても、ディジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成するエコーキャンセラが一つでよい。DSPは高価であり、種々の部材が搭載されて空きが少ないプリント基板にDSPを配置するスペースも少なくてよい。
(4)受話再生スピーカと複数のマイクロフォン間の伝達関数が一定であるため、±3dBもあるマイクロフォン自体の感度差調整をユニット単独で出来るという利点がある。
(4)通話装置が搭載されるテーブルは、通常、円卓を用いるが、通話装置内の一つの受話再生スピーカで均等な品質の音声を全方位に均等に分散(閑散)するスピーカシステムとしての利用が可能になった。
(5)受話再生スピーカから出た音はテーブル面を伝達して(バウンダリ効果)会議参加者まで有効に能率良く均等に上質な音が届き、会議室の天井方向に対しては対向側の音と位相キャンセルされて小さな音になり、会議参加者に対して天井方向からの反射音が少なく、結果として参加者に明瞭な音が配給されるという利点がある。
(6)受話再生スピーカから出た音は複数の全てのマイクロフォンに同時に同じ音量で届くので発言者の音声なのか受話音声なのかの判断が容易になる。その結果、マイクロフォン選択処理の誤判別が減る。
(7)偶数個のマイクロフォンを等角度で放射状かつ等間隔で配置したことで方向検出の為のレベル比較が容易に出来る。
(8)緩衝材を用いたダンパー、柔軟性または弾力性を持つマイクロフォン支持部材などにより、マイクロフォンが搭載されているプリント基板を介して伝達され得る受話再生スピーカの音による振動によるマイクロフォンの集音に影響を低減することができる。
(9)受話再生スピーカの音が直接、マイクロフォンには進入しない。したがって、この通話装置においは受話再生スピーカからのノイズの影響が少ない。
本発明の第1実施の形態の通話装置は信号処理面から下記の利点を有する。
(a)複数の単一指向性マイクを等間隔で放射状に配置して音源方向を検知可能とし、マイク信号を切り換えてS/Nの良い音、クリアな音を集音(収音)して、相手方に送信することができる。
(b)周辺の発言者からの音声をS/N良く集音して、発言者に対向したマイクを自動選択できる。
(c)本発明においては、マイク選択処理の方法として通過音声周波数帯域を分割し、それぞれの分割された周波数帯域事のレベルを比較する事で、信号分析を簡略化している。
(d)本発明のマイク信号切り換え処理をDSPの信号処理として実現し、複数の信号をすべてにクロス・フェード処理する事で切り換え時のクリック音を出さないようにしている。
(e)マイク選択結果を、発光ダイオードなどのマイクロフォン選択結果表示手段、または、外部への通知処理することができる。したがって、たとえば、テレビカメラへの発言者位置情報として活用することもできる。
第2実施の形態
本発明のマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置(通話装置)の第2実施の形態として、マイクロフォンの感度差を自動的に調整する技術を述べる。
マイクロフォンの増幅器の利得調整方法としては一般的には、マイクロフォン用アナログ増幅器の利得を調整してマイクロフォン相互の感度差を吸収する方法が想定されるが、このような方法では、音の反射や吸収など調整者の影響がでる傾向がある。すなわち、調整者が調整中にマイクロフォンの近くに居る時とマイクロフォンから離れているときとでは調整レベルに違いが生じやすい。また、そのような方法ではマイクロフォン用増幅器の出力信号と測定装置との接続、切り離しなどの面倒な作業が必要になる。
本発明の第2実施の形態においては、上述した問題を克服するため、下記に述べる方法でマイクロフォンの感度差を自動的に調整する。
本発明の第2実施の形態のマイクロフォンの感度差の調整は下記の構想に基づく。
1.本発明の実施の形態の通話装置1には、たとえば、図5に図解したように、受話再生スピーカ16を有している。そこで、基準信号をライン・インすれば、A/D変換器274を介してDSP26およびDSP25に入力できるので、特別な測定装置を設けることなく、マイクロフォンの感度差を調整できるという利点をいかす。
2.感度差の誤差範囲をDSP25のプログラムにより自由に設定できる。
3.自動調整を行うことにより、規格外のマイクロフォンの判別、接続不良の検出する。同様に、マイクロフォンの信号を増幅する増幅部の不良なども検出する。
前提条件
前提条件として、第2実施の形態において、マイクロフォンは図4に図解したように、偶数本、たとえば、6本、等角度で放射状かつ等間隔で、さらに、受話再生スピーカ16から等距離に配設されている。
マイクロフォンMC1〜MC6と受話再生スピーカ16との配置関係は、図3に図解したように、マイクロフォンMC1〜MC6の下部に受話再生スピーカ16が配設されているか、図8に図解したように、マイクロフォンMC1〜MC6の上部に受話再生スピーカ16が配設されていてもよい。
装置構成
第2実施の形態を行う装置構成は基本的に図5に図解したものであり、詳細は図24に図解した構成となる。
図24において、図5におけるマイクロフォンMC1〜MC6とA/D変換器271〜273との間には実際には、利得調整を行う可変利得型増幅器301〜306が配設されている。あるいは、図5におけるA/D変換器271〜274は可変利得型増幅器301〜306付のA/D変換器271〜274としてもよい。
DSP25は上述した各種の処理を行うが、増幅器301〜306の感度差を調整する部分として、第1〜第6可変減衰部(ATT)2511〜2516、第1〜第6レベル検出部2521〜2526、レベル判定・利得制御部253、テスト信号発生部254を有する。
DSP26は、エコーキャンセル送話処理部261とエコーキャンセル受話部262とを有する。
可変利得型増幅器301〜306は利得を変化できる増幅器であり、その利得調整はレベル判定・利得制御部253が行う。ただし、可変利得型増幅器301〜306がA/D変換器271〜273に内蔵されている場合は、自由に利得調整はできない。すなわち、利得調整が自由にできるか否かの場合があり、また、可変利得型増幅器301〜306の制御幅の制約などもあり、本実施の形態においては、可変利得型増幅器301〜306の状況に則した処理を行う。
可変減衰部2511〜2516も減衰量を変化できる減衰部であり、その減衰量の制御をレベル判定・利得制御部253が減衰係数0.0〜1.0を出力して行う。なお、可変減衰部2511〜2516はDSP25内で処理しているから、実際は、同じDSP25内のレベル判定・利得制御部253が可変減衰部2511〜2516の部分の減衰値を制御(調整)することになる。
レベル検出部2521〜2526の各々は、バンドパス・フィルタ252aと、絶対値演算部252bと、ピークレベル検出・保持部252cとで構成されており、基本的に、図17に図解した構成と同じである。図17に図解した回路構成の動作は前述した。
ある程度の広さの部屋(会議室)で、騒音計または受話再生スピーカ16からテスト音を出すと、特に反射物や吸音物が無い限り、騒音計または受話再生スピーカ16と等間隔d隔てて配設されている各マイクロフォンMC1〜MC6へはほぼ同等の信号が到達する。
マイクロフォンMC1〜MC6が集音した騒音計または受話再生スピーカ16からのテスト音声を可変利得型増幅器301〜306で増幅して、A/D変換器271〜273でディジタル信号に変換し、DSP25内の可変減衰部2511〜2516において減衰する。レベル検出部2521〜2526におけるバンドパス・フィルタ252aで所定帯域の周波数成分が通過し、絶対値演算部252bで表6に示した演算が行われ、ピークレベル検出・保持部252cで最大値が検出されて保持される。
レベル判定・利得制御部253は可変減衰部2511〜2516の減衰量(減衰係数)を調整して各マイクロフォンMC1〜MC6の感度差を調整する。
感度差調整誤差の設計値
第2実施の形態においては、マイクロフォン感度の公称誤差として、たとえば、±3dBのマイクロフォンを想定している。
また第2実施の形態においては、感度差調整誤差の設計値として、たとえば、0.5dB以内を目標としている。なお、双方向通話装置が設置される環境によって変わってしまうので、実際の感度差調整誤差としては、たとえば、0.5〜1.0dB程度が妥当でもある。
テスト信号発生部254はライン入力端子に基準入力レベルの(周辺ノイズに対して充分に大きな音圧が発生する)ピンクノイズ、たとえば、20dBのピンクノイズを入力し、受話再生スピーカ16からその音を出す。あるいは、図24に破線で示したように、テスト信号発生部254から出力されたテスト信号がエコーキャンセル送話処理部261を経由してDSP25に再入力することもできる。
マイクロフォン感度差の調整方法としては、可変利得型増幅器301〜306などの回路構成条件により、下記の場合1〜5に分類され、本実施の形態においては、場合に分けて処理を行う。
場合1:可変利得型増幅器301〜306がA/D変換器271〜273に内蔵されていなく、独立した増幅器301〜306として設けられているため、増幅器301〜306の利得がDSP25のレベル判定・利得制御部253によるディジタル的に制御できない場合:
この場合、レベル判定・利得制御部253は可変減衰部2511〜2516の減衰値を調整する。すなわち、可変利得型増幅器301〜306はマイクロフォンの感度が最低のものを使用した時に必要最低限のライン出力レベルが得られる様に利得設計をしておき、レベル判定・利得制御部253は可変減衰部2511〜2516の減衰値を調整する。
以下、図25を参照してレベル判定・利得制御部253の処理を述べる。
ステップS201:可変減衰部2511〜2516の減衰値を0dB(1)にセットする。さらに、レベル検出部252のレベル検出動作が安定するまで待機する。
ステップS202:レベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイク信号の平均レベルを測定する。
ステップS203〜207:測定した平均値を参照して各チャネルが感度差調整誤差の設計値レベルになるように可変減衰部2511〜2516の減衰値を変更する。また、可変減衰部2511〜2516の減衰値を変更した後の第1〜第6レベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイク信号の平均レベルを用いて、反復して各チャネルが感度差調整誤差の設計値レベルになるように可変減衰部2511〜2516の減衰値を変更する。この時のレベル差を追い込む精度で感度差の調整精度が決まる。
このように、減衰値の調整範囲をあらかじめ決めておくことにより、マイクロフォンの不良検出ができる。
場合2:可変利得型増幅器301〜306の利得が各チャネル毎にディジタル的に制御でき、制御幅が感度差調整誤差、たとえば、0.5dB以下の場合:
図26に図解したように、レベル判定・利得制御部253は、可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する下記の処理を行う。
ステップS211:可変利得型増幅器301〜306の利得を初期値に設定する。さらに、可変減衰部2511〜2516の減衰値を0dB(1)にセットし、レベル検出部2521〜2526におけるレベル検出が安定するまで待機する。
ステップS212:レベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイクロフォンの平均値を測定する。
ステップS213〜219:測定結果が感度差調整誤差の設計値である±0.5dBの値に入るチャネルのマイクロフォンがあれば、そのチャネルの調整を終了する。そうでなければ、感度差調整誤差の設計値の範囲に入るように各マイクロフォンの可変利得型増幅器301〜306の利得を変更する(調整する)。また、可変利得型増幅器301〜306の利得を変更した後のレベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイク信号の平均レベルを用いて、反復して各チャネルが感度差調整誤差の設計値レベルになるように可変利得型増幅器301〜306の利得をを変更する。
このように、可変利得型増幅器301〜306の利得の調整範囲をあらかじめ決めておくことにより、可変利得型増幅器301〜306またはマイクロフォン不良検出ができる。
場合3:可変利得型増幅器301〜306の利得が各チャネル毎にディジタル的に制御でき、制御幅が、たとえば、2dB以上の場合:
図27に図解したように、レベル判定・利得制御部253は、まず、可変利得型増幅器301〜306の利得調整を行い(ステップS231〜S237)、その後、可変減衰部2511〜2516の減衰量の調整とを行う(ステップS238〜S241)。
ステップS231〜S238:基本的に、図26を参照して述べた場合2の処理と同様であり、可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する。
すなわち、ステップS231において、可変利得型増幅器301〜306の利得を初期値に設定し、可変減衰部2511〜2516の減衰値を0dB(1)にセットし、レベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイクロフォンの平均値を測定する。測定結果が感度差調整誤差の設計値である±0.5dBの値に入るチャネルのマイクロフォンがあれば、そのチャネルの調整を終了する。そうでなければ、可変利得型増幅器301〜306の利得を設定して平均レベルが感度差調整誤差の設計値より+の値に入るように残りの可変利得型増幅器301〜306の利得を設定する。
場合3は可変利得型増幅器301〜306の利得調整の制御幅は2dBであり、場合2のような制御幅は0.5dBではない。そこで、その後、下記の処理により、可変減衰部2511〜2516で減衰量を調整する。
ステップS240〜S243:感度差調整誤差の設計値に入らないチャネルのマイク信号の可変減衰部2511〜2516の減衰量を変更し、レベル検出部2521〜2526におけるレベルが安定するまで待機してから、レベルが安定したマイ信号のレベルを取り込み、平均値処理をして、その値が感度差調整誤差の設計値の範囲内になるまで、反復処理を行い、マイク信号チャネルの平均レベル値が感度差調整誤差の設計値の±0.5dBに入るように可変減衰部2511〜2516の減衰値を設定する。
このように、減衰値と可変利得型増幅器301〜306の利得の調整範囲をあらかじめ決めておく事で、可変利得型増幅器301〜306またはマイクの不良検出ができる。
場合4:可変利得型増幅器301〜306がA/D変換器271〜273に内蔵されていて、増幅器301〜306の利得が実際は2チャネル同時にしかディジタル的に制御できず、制御幅が感度差調整誤差、たとえば、0.5dB以下の場合:
図28、図29に図解したように、レベル判定・利得制御部253は、下記の処理を行う。
ステップS251、S271:可変利得型増幅器301〜306の利得を初期値に設定し、可変減衰部2511〜2516の減衰値を0dB(1)にセットし、レベル検出部2521〜2526のレベル検出が安定するまで待機する。
ステップS252、S272:レベル検出部2521〜2526で検出したレベル検出の平均値処理を行う。
以下、図28、図29に図解したように、下記の2通りの調整方法をとる。
図28は可変利得型増幅器301〜306の利得調整を先に行い、可変減衰部2511〜2516の減衰量の調整を後で行う方法であり(場合4−1)、図29は図28に図解の方法とは逆に、可変減衰部2511〜2516の減衰量の調整を先に行い、可変利得型増幅器301〜306の利得調整を後で行う方法である(場合4−2)。
場合4−1:図28のステップS253〜S259に図解したように、可変利得型増幅器301〜306を利得が設定できるグループ内の信号レベルが低いチャネルの信号レベルに、他のチャネルの信号レベルを低いチャネルの信号レベル±0.5dBに入るように可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する。次いで、ステップS261〜S264に図解したように、レベルの高いほうの信号レベルを感度差調整誤差の設計値の±0.5dBに入るように可変減衰部2511〜2516の減衰値を調整する。
場合4−2:図29のステップS273〜S277に図解したように、マイク信号チャネルの平均レベル値が設計値の±0.5dBに入るように可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する。次いで、ステップS278〜S282に図解したように、可変利得型増幅器301〜306の利得の設定できるグループ内の信号レベルが低いチャネルの信号レベルに、他のチャネル信号レベルを低いチャネルの信号レベル±0.5dBに入るように可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する。
このように、可変減衰部2511〜2516の減衰値、可変利得型増幅器301〜306の利得の調整範囲をあらかじめ決めておく事で、可変利得型増幅器301〜306またはマイクロフォンの不良検出ができる。
場合5:可変利得型増幅器301〜306がA/D変換器271〜273に内蔵されていて、増幅器301〜306の利得が実際は2チャネル同時にしかディジタル的に制御できず、制御幅が、たとえば、2dB以下の場合:
図30に図解したように、レベル判定・利得制御部253は、まず、可変減衰部2511〜2516の減衰量の調整を行い(S293〜S297)、次いで、可変利得型増幅器301〜306の利得調整を行い(S298〜S303)、さらに、可変減衰部2511〜2516の減衰量の調整を行う(S304〜S308)。以下詳述する。
ステップS291:可変利得型増幅器301〜306の利得を初期値に設定し、可変減衰部2511〜2516の減衰値を0dB(1)にセットシ、レベル検出部2521〜2526のレベル検出が安定するまで待機する。
ステップS292:レベル検出部2521〜2526でレベル変換された各マイク信号の平均値処理をする。
ステップS293〜S297:可変利得型増幅器301〜306の利得の設定できるグループ内のマイクロフォンチャネルの最低レベルのチャネル信号レベルに、他の信号レベルを合わせるように可変減衰部2511〜2516の減衰値を調整する。
ステップS298〜S303:マイク信号チャネルの平均レベル値が感度差調整誤差の設計値の±1dBに入るように可変利得型増幅器301〜306の利得を調整する。
ステップS304〜S308:再度、マイク信号レベルが感度差調整誤差の設計値の±0.5dBになるように可変減衰部2511〜2516の減衰値を調整する。
このように、減衰値、可変利得型増幅器301〜306の利得の調整範囲をあらかじめ決めておく事で、回路またはマイクロフォンの不良検出ができる。
第2実施の形態によれば、マイクロフォンの増幅器に固定的に接続された対向する1対のマイクロフォンの感度差を自動的に調整し、受話再生スピーカ16から等距離に配設された複数のマイクロフォンの感度差を自動的に補正して、受話再生スピーカ16と各集音マイクロフォンMC1〜〜MC6との音響結合が等しくなるように送話マイクロフォンの増幅器の利得を自動的に調整できる。
本実施の形態の実施に際しては、特別な装置を必要とせず、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置自体を使用するだけでよい。したがって、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置を配設した状態において、上記調整を行うことができる。
第3実施の形態
図31〜41を参照して、本発明の第3実施の形態について述べる。
本発明の第3実施の形態は、双方向通話システムで受話スピーカから等距離に有る複数の送話マイクロフォンの感度差を自動補正し、スピーカと集音マイクの音響結合が等しくなるように送話マイクロフォンのアンプゲインをディジタル的に自動調整する方法と装置である。
本発明の実施の形態の通話装置1のように、複数のマイクロフォンMC1〜MC6を選択して切り替えて使用する装置においては、マイクロフォンMC1〜MC6の感度差による信号レベルのばらつきが問題になる事がある。このようなときに、アナログ系のマイクロフォンMC1〜MC6の増幅器の出力ボリューム又は利得を調整して各マイク信号の出力レベルを揃え、アナログ系のラインアンプの出力レベル又はゲイン調整で出力レベルを合わせるのが普通である。
そのような方法としては、アナログマイクアンプのゲインを調整してマイク感度差を吸収する方法が知られている。この方法は最も一般的な方法だが、音の反射や吸収など調整者の影響が出やすいという不利益がある。たとえば、調整者がが調整中に近くに居る時と離れた時でレベルに違いが生じやすい。また、マイクアンプ出力と測定器の接続切り換えなどの煩雑な作業が必要となる。
本発明の第3実施の形態はこのような不具合を改善する。
第3実施の形態の構想
図31は本発明の第3実施の形態の通話装置の構成図である。
図3および図31に図解したように、本発明の実施の形態の通話装置には、スピーカ16が設けられている。したがって、後述する第2テスト信号発生部258からの音源テスト信号を通話装置1のにゅうりく端子LINE−INに入力し、種々の信号処理機能を有するDSP25において信号処理すれば、スピーカ16と各マイクロフォンMC1〜MC6との音響結合度が特定でき、音響結合度の調整ができる。特に、DSP25をテスト信号発生器としても使用できる。そうすれば、テスト信号発生器、音測定器、分析器などの特別の測定機器を使用せずに、スピーカ16とマイクロフォンMC1〜MC6との音響結合度を自動的に測定し、可変利得型増幅器301〜306、可変減衰部2511〜2516などを調整することにより、音響結合度を調整することもできるという利点がでる。
また、回路構成により、送話系のトータルゲインが自動調整できる。
さらに、調整誤差をプログラムにより自由に設定できる。
装置構成
図4に図解したように、単一指向性マイクロフォン6本が60度間隔で放射状に配置され、図3または図8に図解したように、マイクロフォンのの上方または下方にスピーカ16が位置し、各マイクロフォンMC1〜MC6とスピーカ16との距離が等しいことを前提とする。
DSP
図31に図解した通話装置1は、第2実施の形態における図24に図解した通話装置1と類似しているが、第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)DSP25における構成とその処理内容が異なる。図31におけるDSP25は、図24に図解したDSP25における、レベル判定・利得制御部253と、テスト信号発生部254とに代えて、第2レベル判定・利得制御部257と、第2テスト信号発生部258とを有する。すなわち、第2レベル判定・利得制御部257は、図33〜図40を参照して述べる処理を行い、第2テスト信号発生部258はテスト信号発生部254とは異なるテスト信号を発生する。
DSP25には、上述した実施の形態のごとく、選択したマイクロフォンMC1〜MC6の信号をLINE OUTに出力するためのスイッチ手段が設けられている。換言すれば、第2レベル判定・利得制御部257は上述した方法でマイクロフォンの信号を選択する機能を有している。
さらに、DSP25の第2レベル判定・利得制御部257は、スイッチ手段で選択した信号をディジタル的に増幅する増幅手段を有しており、第2レベル判定・利得制御部257内で、D/A変換器281を介してLINEOUTに出力される信号の利得を調整できる。そのような利得調整方法としては、第2レベル判定・利得制御部257は、乗算を行う。
利得調整され、D/A変換器281を経由してLINE OUTに出力される信号のレベルは、後述するレベル検出部391で検出される。
DSP25のその他の構成、たとえば、ディジタル可変減衰部251、ディジタルレベル検出部252などは、図24を参照して述べたものと同様である。
レベル検出部
出力増幅器291の出力を検出するレベル検出部391を付加している。
レベル検出部391は、信号レベル測定用のピークレベル検出器であり、本実施の形態において、自動調整の測定器の役目をする。
レベル検出部391は、たとえば、DSP25内のレベル検出部252の回路構成と同様の回路構成、たとえば、絶対値算出部と、ピークレベル検出器とを有しうる。ただし、DSP25内のレベル検出部252は、ディジタル信号処理によって実現されるが、レベル検出部391はハードウエア回路で構成されるが、機能はレベル検出部252と同様である。
レベル検出部391において、レベル検出部252の絶対値算出部252bの前段にバンドパスフィルタ部252aに該当するバンドパスフィルタを付加してもよい。
A/D変換器
各A/D変換器271〜274は、上述した例示同様、2マイクロフォン信号を入力して、ディジタル信号に変換する機能を有している。
また、ディジタル的に入力マイクロフォン信号の利得調整を可能とする観点から、ディジタル可変利得付きのA/D変換器271〜274を用いることにする。
マイクロフォン信号の選択方法(組合せ)
各A/D変換器271〜274には2つのマイクロフォン信号が入力できる。また、スピーカ16に対して各マイクロフォンMC1〜MC6は等距離にあり、同じ条件にあるから、各A/D変換器271〜274に入力する2つのマイクロフォン信号は任意に選択できる。
第1、第2実施の形態における観点から、プリント基板21の中心Cを挟んで、対向し、一直線に配置されたマイクロフォン対を同じA/D変換器に入力することが必要である。本実施の形態においても、そのような入力方法でもよいし、そのほうが、他の用途を考慮した場合は、配線変更も不要であり都合がよい。
ただし、本実施の形態を考慮すれば、そのような制約なしに、任意の組合せで各A/D変換器に入力することができる。その例として、図4に図解したマイクロフォンMC1〜MC6の配置において、隣接する2個のマイクロフォンの信号を各A/D変換器に入力することもできる。そのような例を下記に述べる。
〔表10〕
MIC1,MIC2−ADC1
MIC3,MIC4−ADC2
MIC5,MIC6−ADC3
なお、1入力1出力タイプのA/D変換器を用いた場合は、上述した信号の組合せは議論の対象外である。
図31において、マイクロフォンMC1〜MC6〜A/D変換器ブロック27を送話信号入力部B1とし、D/A変換器281〜増幅器291を送話出力部B2とし、D/A変換器282〜スピーカ16を受話出力部B3とし、LINEIN〜A/D変換器274を受話入力部B4とする。
可変減衰部251は、第2レベル判定・利得制御部257により減衰量が変化可能に構成されている。
可変利得型増幅器301〜306も第2レベル判定・利得制御部257により利得が調整可能であるが、本実施の形態においては、ディジタル的に自動的に利得を調整する場合を述べるので、A/D変換器271〜274内のディジタル的に利得を調整可能な部分を調整する。したがって、可変利得型増幅器301〜306は本実施の形態においては無関係である。
図32はに要求される信号のレベルダイヤを示す。
受話系のゲイン設定は測定器が必要なので自動調整の対象とはせず、設計値のままとする。
設計値のゲインは、受信入力端子に20dBのピンクノイズが入力された時、受話スピーカ16から距離2m離れた地点での音圧レベルが70dBになるように設定されている。
送話系のゲイン設定で特に重要なのは、DSP26におけるエコーキャンセル処理ブロックの受話出力レベル-20dBに対し上記の条件でスピーカ16からマイクロフォンを通してエコーキャンセル処理ブロックのマイク出力レベルが-25dBになるように、DSP25におけるマイクロフォン選択処理を含め送話系の信号レベルを決定することである。
第2テスト信号発生部
第2テスト信号発生部258は、たとえば、テスト信号発生部254と同様、ピンクノイズ信号を出力してもよいし、ホワイトノイズ信号を出力してもよいし、その他のノイズ信号を出力することもできる。
第2テスト信号発生部258で発生した音源テスト信号は、通話装置1の入力端子LINE INに入力する。
第2レベル判定・利得制御部の処理
第2レベル判定・利得制御部257で行う処理は、図33に図解したように、下記の3処理に大別できる。
1.マイク感度の差を可変減衰部251で補正、S411〜S413
1.1 S411:マイクペア感度差調整1
ADC1に接続されたマイク間の感度差を調整する。
レベル検出器から得られる16bitのデータの下位8bitをマスクした値で大きさを比較する。可変減衰部251の減衰値(ATT値)は1ステップ0x100(HEX)単位で増加させる。
処理の詳細を図34のフローチャートに示す。
1.2 S412:マイクペア感度差調整2
ADC2に接続されたマイク間の感度差を調整する。
レベル検出器からら得られる16bitのデータの下位8bitをマスクした値で大きさを比較する。ATT値は1ステップ0x100(HEX)単位で増加させる。
処理の詳細を図35のフローチャートに示す。
1.3 S413:マイクペア感度差調整3
ADC3に接続されたマイク間の感度差を調整する。
レベル検出器からら得られる16bitのデータの下位8bitをマスクした値で大きさを比較する。ATT値は1ステップ0x100(HEX)単位で増加させる。
処理の詳細を図36のフローチャートに示す。
図34〜図36に図解した、処理は、各A/D変換器271〜274に入力されて変換された2つの信号について、レベルの高いほうの信号について、可変減衰部2511〜2516の減衰量を高めて、レベルを低下させて両者を所定の範囲にする。
その理由は、A/D変換器271〜274は2入力で共通の利得を調整するので、個別にはA/D変換器271〜274では調整できなから、まず、可変減衰部2511〜2516で2入力のレベルを所定範囲に合わせるためである。
もし、A/D変換器271〜274が1入力1変換型のA/D変換器271〜274であれば、このような処理は必要ない。
2.マイクロフォン増幅器の利得調整、S421〜S412
可変減衰部251での減衰量をマイクロフォン2本ペア単位で補正する部分であり、A/D変換器271〜274におけるマイクアンプのゲインを調整する。マイクアンプゲイン調整はマイクペア出力の最大値のマイクペア出力レベルに合わせるように他のマイクアンプゲインを上げることが実現する。
処理の詳細を図37のフローチャートに示す。
3.マイク選択部出力レベル調整:S431〜S438
1つのマイクロフォン信号が選択された外部出力端子LINE OUTに出力される信号を調整する。
第2レベル判定・利得制御部257は、レベル検出部391でD/A変換器281のレベルを検出した信号を入力し、-25dB相当になるように、出力増幅器291の利得を調整するか、D/A変換器281の利得を調整するか、または、DSP25内のマイクロフォン信号選択後の信号の利得を調整するため、選択されたD/A変換器281に出力される信号に所定の係数を乗ずる。
DSP25内のマイクロフォン信号選択後の信号の利得を調整するため、選択されたD/A変換器281に出力される信号に所定の係数を乗ずる方法がディジタル的に容易に実現できる。
調整可能な部分
第3実施の形態により調整可能な部分を下記に示す。
1.送話系
1.1 A/D変換器271〜274のディジタル利得
利得は2入力用に同時に変化する。
1.2 ディジタル可変減衰部251の減衰量
1.3 第2レベル判定・利得制御部257で行う、マイクロフォン選択信号
のディジタル利得
1.4 D/A変換器281の利得
2.受話系
2.1 エコーキャンセル受話部262に接続されたA/D変換器274
の利得
すなわち、本発明の実施の形態としては、上述した実施の形態に限定されることなく、下記の調整を適宜選択して行うことができる。たとえば、可変減衰部2511〜2516部分のみを調整してもよい。
また、A/D変換器271〜274が1入力1変換タイプのA/D変換器であれば、S411(図34〜図36)における2つの信号のレベル合わせをすることなく、さらに、S412の2つごとの利得調整をすることなく、個別的に、A/D変換器または可変減衰部2511〜2516を調節できる。A/D変換器の利得調整を先に行うか、可変減衰部2511〜2516の減衰量調整を先に行うかは、所定のルールを決めて行う。たとえば、ある程度のレベル以上のときは、可変減衰部2511〜2516の減衰量を先に調整した後、A/D変換器の利得を調整し、逆の場合、A/D変換器で利得を高めてから可変減衰部2511〜2516の減衰量を調整する。
以上のように、第3実施の形態によれは、特別な測定装置、テスト信号発生装置を用いることなく、通話装置1のディジタル的に調整可能な部分を自動的に調整できる。
第3実施の形態の変形態様
図41は図31に図解した第3実施の形態の変形態様を示す。
図41の構成と図31の構成との相違は、図31においては、エコーキャンセル受話部262の入力端子が1つなのに対して、図41においては、エコーキャンセル送話処理部261からエコーキャンセル受話部262の入力端子への結線を増やし、2つにしていることである。図41の回路構成をとることで、エコーキャンセル送話処理部261からの出力信号がエコーキャンセル受話部262に入力されて、送話信号についてのエコーキャンセルが完全に行われ、その影響を除去でき、より正確な感度調整が可能となる。
図1(A)は本発明のマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置(通話装置)が適用される1例しての会議システムの概要を示す図であり、図1(B)は図1(A)における通話装置が載置される状態を示す図であり、図1(C)はテーブルに載置された通話装置と会議参加者との配置を示す図である。 図2は本発明の実施の形態の通話装置の斜視図である。 図3は図1に図解した通話装置の内部断面図である。 図4は図1に図解した通話装置の上部カバーを取り外したマイクロフォン・電子回路収容部の平面図である。 図5はマイクロフォン・電子回路収容部の主要回路の接続状態を示す図であり、第1のDSPおよび第2のDSPの接続の接続状態を示している。 図6は図4に図解したマイクロフォンの特性図である。 図7(A)〜(D)は、図6に図解した特性を持つマイクロフォンの指向性を分析した結果を示すグラフである。 図8は本発明の通話装置の変形態様の部分構成図である。 図9は、第1のDSPにおける全体処理内容の概要を示すグラフである。 図10は本発明におけるノイズ測定方法の第1形態を示すフローチャートである。 図11は本発明におけるノイズ測定方法の第2形態を示すフローチャートである。 図12は本発明におけるノイズ測定方法の第3形態を示すフローチャートである。 図13は本発明におけるノイズ測定方法の第4形態を示すフローチャートである。 図14は本発明におけるノイズ測定方法の第5形態を示すフローチャートである。 図15は本発明の通話装置内のフィルタリング処理を示す図面である。 図16は図15の処理結果を示す周波数特性図である。 図17は本発明のバンドパス・フィルタリング処理とレベル変換処理を示すブロック図である。 図18は図17の処理を示すフローチャートである。 図19は本発明の通話装置における発言開始、終了を判定する処理を示すグラフである。 図20は本発明の通話装置における通常処理の流れを示すグラフである。 図21は本発明の通話装置における通常処理の流れを示すフローチャートである。 図22は本発明の通話装置におけるマイクロフォン切り替え処理を図解したブロック図である。 図23は本発明の通話装置におけるマイクロフォン切り替え処理の方法を図解したブロック図である。 図24は本発明の第2実施の形態の通話装置の部分構成を図解したブロック図である。 図25は本発明の第2実施の形態の第1の処理方法を示すフローチャートである。 図26は本発明の第2実施の形態の第2の処理方法を示すフローチャートである。 図27は本発明の第2実施の形態の第3の処理方法を示すフローチャートである。 図28は本発明の第2実施の形態の第4の1の処理方法を示すフローチャートである。 図29は本発明の第2実施の形態の第4の2の処理方法を示すフローチャートである。 図30は本発明の第2実施の形態の第5の処理方法を示すフローチャートである。 図31は本発明の第3実施の形態の通話装置の部分構成を図解したブロック図である。 図32は本発明の第3実施の形態における条件を図解した図である。 図33は本発明の第3実施の形態の処理方法を示すフローチャートである。 図34は図33の一部の第1詳細を示すフローチャートである。 図35は図33の一部の第2の詳細を示すフローチャートである。 図36は図33の一部の第3の詳細を示すフローチャートである。 図37は図33の一部の第4の詳細を示すフローチャートである。 図38は図37の一部の第1の詳細を示すフローチャートである。 図39は図37の一部の第2の詳細を示すフローチャートである。 図40は図37の一部の第3の詳細を示すフローチャートである。 図41は本発明の第3実施の形態の通話装置の変形例の部分構成を図解したブロック図である。
符号の説明
1・・マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置(通話装置)
11・・上部カバー
12・・音反射板
12a・・音反射面、12b・・拘束部材固定部
13・・連結部材
14・・スピーカ収容部
14a・・音反射面、14b・・底面
14c・・上面14b、14d・・内腔
14e・・拘束部材下部固定部
14f・・拘束部材貫通部
15・・操作部
16・・受話再生スピーカ
17・・拘束部材
18・・ダンパー
2・・マイクロフォン・電子回路収容部
21・・プリント基板
MC1〜MC・・マイクロフォン
22・・マイクロフォン支持部材
22a・・第1のマイク支持部材
22b・・第2のマイク支持部材
23・・マイクロプロセッサ、24・・コーデック
25・・第1のディジタルシグナルプロセッサ(DSP1)
301〜306・・可変利得型増幅器
251・・可変減衰部
252・・レベル検出部
253・・レベル判定・利得制御部
254・・テスト信号発生部
257・・第2レベル判定・利得制御部
258・・第2テスト信号発生部
391・・レベル検出部
26・・第2のディジタルシグナルプロセッサ(DSP2)
261・・エコーキャンセル送話処理部
262・・エコーキャンセル受話部
27・・A/D変換器ブロック
28・・D/A変換器ブロック
29・・増幅器ブロック
30・・マイクロフォン選択結果表示手段
LED1〜6・・発光ダイオード


Claims (8)

  1. スピーカと、
    上記スピーカと等距離に配置された複数のマイクロフォンと、
    外部出力端子と、
    入力端子と、
    ディジタル的に利得調整可能な機能を有し、上記マイクロフォンの検出信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、
    上記A/D変換手段の変換信号のレベルをディジタル的に検出するレベル検出手段と、
    上記第1レベル検出手段で検出した信号のうち、1つを選択して上記外部出力端子および上記スピーカに出力する信号選択手段と、
    レベル判定と利得調整を行うレベル判定・利得制御手段と、
    ディジタルのテスト信号を発生し、上記入力端子に出力するテスト信号発生手段と、
    上記外部出力端子に出力される信号および上記入力端子から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段と
    を有し、
    上記レベル判定・利得制御手段は、
    前記複数のマイクロフォンの検出信号が、前記スピーカと前記複数のマイクロフォンとの音響結合度が等しくなるように上記A/D変換手段の利得をディジタル的に調整する
    ことを特徴とする、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置。
  2. 上記外部出力端子に出力される信号のレベルを検出する第2レベル検出手段をさらに有し、
    上記第2レベル判定・利得制御手段は、上記第2レベル検出手段で検出した信号を入力して監視し、上記第2記外部出力端子に出力される信号のレベルが所定のレベルになるように、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを調整する、
    請求項1記載の通話装置。
  3. 上記A/D変換手段で変換された信号をディジタル的に振幅を調整可能な可変減衰手段をさらに有し、
    上記レベル判定・利得制御手段は、A/D変換手段の利得、および/または、上記可変減衰手段の減衰量をディジタル的に調整する、
    請求項1または2記載の通話装置。
  4. 上記A/D変換手段は、2つのマイクロフォン検出信号ごとに変換し、2つの信号に共通した利得を有しており、
    上記レベル判定・利得制御手段は、
    2つのマイクロフォン検出信号について感度差が所定範囲になるように、上記可変減衰手段の減衰量を調整し、
    その後、1対の2つのマイクロフォン検出信号が、他の対の2つのマイクロフォン検出信号のレベルと所定範囲内になるように、上記A/D変換手段の利得を調整する
    請求項3記載のマイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置。
  5. 上記エコーキャンセル手段は、上記信号選択手段と上記外部出力端子との間に位置し、上記スピーカに出力される送話信号についてエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル送話処理手段と、上記入力端子に接続され、外部から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル受話手段とを有し、
    上記外部出力端子に出力された信号を上記エコーキャンセル受話手段に入力する、
    請求項1〜4いずれか記載の通話装置。
  6. スピーカと、
    上記スピーカと等距離に配置された複数のマイクロフォンと、
    外部出力端子と、
    入力端子と、
    上記マイクロフォンの検出信号をディジタル信号に変換するA/D変換手段と、
    上記A/D変換手段で変換された信号をディジタル的に振幅を調整可能な可変減衰手段と、
    上記可変減衰手段の出力信号のレベルをディジタル的に検出する第1レベル検出手段と、
    上記第1レベル検出手段で検出した信号のうち、1つを選択して上記外部出力端子および上記スピーカに出力する信号選択手段と、
    レベル判定と利得調整を行うレベル判定・利得制御手段と、
    ディジタルのテスト信号を発生し、上記入力端子に出力するテスト信号発生手段と、
    上記外部出力端子に出力される信号および上記入力端子から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段と
    を有し、
    上記レベル判定・利得制御手段は、
    前記複数のマイクロフォンの検出信号が、前記スピーカと前記複数のマイクロフォンとの音響結合度が等しくなるように、上記可変減衰手段の減衰量をディジタル的に調整する
    ことを特徴とする、マイクロフォン・スピーカ一体構成型・通話装置。
  7. 上記外部出力端子に出力される信号のレベルを検出する第2レベル検出手段をさらに有し、
    上記第2レベル判定・利得制御手段は、上記第2レベル検出手段で検出した信号を入力して監視し、上記第2記外部出力端子に出力される信号のレベルが所定のレベルになるように、上記外部出力端子に出力される信号のレベルを調整する、
    請求項6記載の通話装置。
  8. 上記エコーキャンセル手段は、上記信号選択手段と上記外部出力端子との間に位置し、上記スピーカに出力される送話信号についてエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル送話処理手段と、上記入力端子に接続され、外部から入力される信号についてディジタル的にエコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル受話手段とを有し、
    上記外部出力端子に出力された信号を上記エコーキャンセル受話手段に入力する、
    請求項7記載の通話装置。
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