JP2005057063A - 電子デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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晃久 岩▲崎▼
Susumu Matsumoto
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Abstract

【課題】 多層配線構造において、上層配線と下層配線との接続抵抗を低減すると共に高いEM耐性を保証して信頼性を向上させる。
【解決手段】 下層配線22の上に、第1、第2の絶縁性バリア膜23、24及び層間絶縁膜25が積層されている。第2の層間絶縁膜25の下部及び第2、第1の絶縁性バリア膜24、23には、下層配線22に達する接続孔26が形成され、第2の層間絶縁膜25の上部には、接続孔26に達する配線溝27が形成されている。接続孔26及び配線溝27にはバリアメタル膜28a及び銅膜28bが順次埋め込まれ、上層配線28が形成されている。第1の絶縁性バリア膜23中の接続孔26の第1の孔径は、第2の絶縁性バリア膜24中の接続孔26の第2の孔径よりも大きく、接続孔26内に「ひさし部26a」が形成され、接続孔26の底部にバリアメタル膜28aが不連続に形成されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、電子デバイス及びその製造方法に関し、特に、ダマシン法を用いた信頼性の高い銅配線構造及びその形成方法に関するものである。
従来、半導体集積回路の配線材料としてアルミニウム合金が広く用いられてきた。しかし、半導体集積回路の微細化及び高集積化に伴い、配線間隔が狭小化した結果、配線の抵抗及び容量の増加に起因するRC遅延が無視できないようになってきた。また、電流密度も世代と共に増加する傾向にあるので、従来のアルミニウム合金配線よりも信頼性の高い配線の必要性が高まっている。それらの課題の解決策として、ダマシン法による銅配線を採用することによって、配線の比抵抗を従来の2/3程度まで低減できると共に、配線のマイグレーション耐性も向上させることができる。しかし、銅配線においては、シリコン酸化膜(SiO2 )をはじめとする絶縁膜中への銅(Cu)原子の拡散が速いため、Cu原子がトランジスタ中へ侵入してトランジスタの破壊を引き起こす。また、Cu原子が配線間へ拡散して配線間に予期せぬ架橋構造が形成された場合には、配線間における絶縁耐圧が劣化する等の現象が発生するため、配線用の銅膜の周囲に銅の拡散を防止するバリア膜を設ける必要がある。
現在、配線用銅膜の周辺を覆うために、一般的に、銅配線の下面及び側面には、銅の拡散防止層となり且つWN、TaN又はTiN等からなる導電性バリア膜(バリアメタル膜)が用いられていると共に、銅配線の上面には、銅の拡散防止層となり且つSiN又はSiC等からなる絶縁性バリア膜が用いられている。尚、アルミ配線と比べて銅配線をエッチング加工により形成することは困難であるため、ダマシン法による銅配線形成が行なわれている。すなわち、堆積した層間絶縁膜に、配線パターンを持つ溝を形成した後、その溝の壁面をバリアメタル膜によって覆い、その後、電解メッキ法によって該溝に銅膜を埋め込む。その後、CMP(Chemical Mechanical Polishing )法によってバリアメタル膜及び銅膜を研磨して平坦化し、それによって銅配線を完成させる。具体的には、以下に説明するような2種類の従来例が知られている。
(第1の従来例)
図9は、第1の従来例に係る銅配線、具体的には、0.13μmデバイス以降の多層銅配線として一般に用いられているデュアルダマシン構造を持つ銅配線の断面図である。
図9に示すように、基板(図示省略)上に形成された第1の層間絶縁膜101中に、バリアメタル膜102a及び銅膜102bからなる下層配線102が形成されている。下層配線102の上及び第1の層間絶縁膜101の上には、銅の拡散防止を目的とした絶縁性バリア膜103が堆積されている。絶縁性バリア膜103の上には第2の層間絶縁膜104が堆積されている。第2の層間絶縁膜104の下部及び絶縁性バリア膜103には、下層配線102に達する接続孔105が形成されていると共に、第2の層間絶縁膜104の上部には、接続孔105に達する配線溝106が形成されている。また、接続孔105及び配線溝106には、バリアメタル膜107a及び銅膜107bからなる上層配線107が形成されている。上層配線107は、バリアメタル膜107a及び銅膜107bからなる、接続孔105中のプラグ部分を有し、該プラグ部分によって下層配線102と上層配線107とが電気的に接続される。ここで、該プラグ部分と下層配線102との接続部分(つまり接続孔105の底部)には、銅/バリアメタル/銅のサンドイッチ構造が見られる。
図10(a)〜(f)は、第1の従来例に係る銅配線の形成方法の各工程を示す断面図である。第1の従来例においては、デュアルダマシン(Dual Damascene)法、つまり、下層配線と接続する接続孔及び上層配線溝を形成した後、両者を銅膜によって同時に埋め込み、その後、該銅膜に対して研磨を行なう方法によって銅配線を形成する。
具体的には、まず、図10(a)に示すように、基板(図示省略)上に形成された、シリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜101の上に、下層配線溝パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして第1の層間絶縁膜101に対してドライエッチングを行なって配線溝を形成する。その後、配線溝が途中まで埋まるように、第1の層間絶縁膜101の上にTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜102a及び銅シード膜(図示省略)をスパッタ法により順次堆積した後、配線溝が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜102bを電解メッキ法により堆積する。その後、配線溝の外側のバリアメタル膜102a及び銅膜102b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して下層配線102を形成する。尚、下層配線102は、以下に説明する工程によって形成される上層配線107(図10(f)参照)と同様の構造を持つ。
次に、図10(b)に示すように、下層配線102の上及び第1の層間絶縁膜101の上に、銅の拡散防止を目的とした、シリコン窒化膜等からなる絶縁性バリア膜103を厚さ50nm堆積する。続いて、絶縁性バリア膜103の上に、例えば弗素含有シリコン酸化膜等からなる第2の層間絶縁膜104を厚さ600nm堆積する。
次に、図10(c)に示すように、第2の層間絶縁膜104の上に、SiON膜等からなる反射防止膜108を厚さ50nm堆積する。続いて、下層配線102と上層配線107とを接続する接続孔パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして、反射防止膜108及び第2の層間絶縁膜104に対してドライエッチングを行なって接続孔105を形成する。
次に、接続孔105の形成と同様に、フォトリソグラフィー法及びドライエッチング法を用いて、図10(d)に示すように、第2の層間絶縁膜104に上層配線溝106を形成する。その後、基板全面に対して異方性エッチングを行なうことにより、図10(e)に示すように、残存する反射防止膜108を除去すると共に、絶縁性バリア膜103における接続孔105に露出する部分を除去する。
次に、図10(f)に示すように、接続孔105及び上層配線溝106が途中まで埋まるように、第2の層間絶縁膜104の上にTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜107a及び銅シード膜(図示省略)をスパッタ法により順次堆積する。その後、接続孔105及び上層配線溝106が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜107bを電解メッキ法により堆積する。その後、上層配線溝106の外側のバリアメタル膜107a及び銅膜107b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して上層配線107を形成する。上層配線107は、接続孔105に形成されたプラグ部分を持つ。ここで、接続孔105及び上層配線溝106に充填された銅膜107bの下面及び側面に成膜されたバリアメタル膜107aは、銅の拡散防止層として機能する。
以上に説明した、第1の従来例に係る方法、つまり図10(a)〜(f)に示すような製造工程を繰り返し実施することにより、従来の多層銅配線を有する半導体装置が得られる。
(第2の従来例)
図11は、第2の従来例(特許文献1参照)に係る銅配線の断面図である。
図11に示すように、シリコン基板(図示省略)上に形成された第1の層間絶縁膜201中に、バリアメタル膜202a及び銅膜202bからなる下層配線202が形成されている。下層配線202の上及び第1の層間絶縁膜201の上には、銅の拡散防止を目的とした第1の絶縁性バリア膜203が堆積されている。第1の絶縁性バリア膜203の上には第2の層間絶縁膜204が堆積されている。第2の層間絶縁膜204の上には第2の絶縁性バリア膜205が堆積されている。第2の絶縁性バリア膜205の上には第3の層間絶縁膜206が堆積されている。第1の絶縁性バリア膜203、第2の層間絶縁膜204及び第2の絶縁性バリア膜205には、下層配線202に達する接続孔207が形成されていると共に、第3の層間絶縁膜206には、接続孔207に達する配線溝208が形成されている。また、接続孔207及び配線溝208には、バリアメタル膜209a及び銅膜209bからなる上層配線209が形成されている。上層配線209は、バリアメタル膜209a及び銅膜209bからなる、接続孔207中のプラグ部分を有し、該プラグ部分によって下層配線202と上層配線209とが電気的に接続される。尚、バリアメタル膜209aは、接続孔207及び配線溝208のそれぞれの壁面を覆っているが、両者の底面には形成されていない。すなわち、プラグ部分と下層配線202との接続部分(つまり接続孔207の底部)に、銅/バリアメタル/銅のサンドイッチ構造は見られない。
図12(a)〜(h)は、第2の従来例に係る銅配線の形成方法の各工程を示す断面図である。
まず、図12(a)に示すように、基板(図示省略)上に形成された、シリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜201の上に、下層配線溝パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして第1の層間絶縁膜201に対してドライエッチングを行なって配線溝を形成する。その後、配線溝が途中まで埋まるように、第1の層間絶縁膜201の上にTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜202a及び銅シード膜(図示省略)をスパッタ法により順次堆積した後、配線溝が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜202bを電解メッキ法により堆積する。その後、配線溝の外側のバリアメタル膜202a及び銅膜202b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して下層配線202を形成する。尚、下層配線202は、以下に説明する工程によって形成される上層配線209(図12(h)参照)と同様の構造を持つ。
次に、図12(b)に示すように、下層配線202の上及び第1の層間絶縁膜201の上に、銅の拡散防止を目的とした、シリコン窒化膜等からなる第1の絶縁性バリア膜203を厚さ50nm堆積する。続いて、第1の絶縁性バリア膜203の上に、例えば弗素含有シリコン酸化膜等からなる第2の層間絶縁膜204を厚さ250nm堆積する。続いて、第2の層間絶縁膜204の上に、銅の拡散防止を目的とした、シリコン窒化膜等からなる第2の絶縁性バリア膜205を厚さ50nm堆積する。続いて、第2の絶縁性バリア膜205の上に、例えば弗素含有シリコン酸化膜等からなる第3の層間絶縁膜206を厚さ300nm堆積する。
次に、図12(c)に示すように、第3の層間絶縁膜206の上に、SiON膜等からなる反射防止膜210を厚さ50nm堆積する。続いて、下層配線202と上層配線209とを接続する接続孔パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして、反射防止膜210、第3の層間絶縁膜206、第2の絶縁性バリア膜205及び第2の層間絶縁膜204に対してドライエッチングを行なって接続孔207を形成する。続いて、接続孔207の形成と同様に、フォトリソグラフィー法及びドライエッチング法を用いて、図12(d)に示すように、第3の層間絶縁膜206に上層配線溝208を形成する。接続孔207及び上層配線溝208の具体的な形成方法としては、特許文献1に開示されている様々な方法を用いることができる。
その後、基板全面に対して異方性エッチングを行なうことにより、図12(e)に示すように、残存する反射防止膜210を除去すると共に、第1の絶縁性バリア膜203における接続孔207に露出する部分を除去する。
次に、図12(f)に示すように、接続孔207及び上層配線溝208が途中まで埋まるように、第3の層間絶縁膜206の上にTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜207aをスパッタ法により順次堆積する。その後、異方性エッチングによりバリアメタル膜207aを、接続孔207及び上層配線溝208のそれぞれの壁面に形成されている部分を除いて除去する。言い換えると、接続孔207及び上層配線溝208のそれぞれの底部に形成されているバリアメタル膜207aと、上層配線溝208の外側のバリアメタル膜207aとを除去する。
続いて、接続孔207及び上層配線溝208が途中まで埋まるように、第3の層間絶縁膜206の上に銅シード膜をスパッタ法により堆積する。その後、接続孔207及び上層配線溝208が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜209bを電解メッキ法により堆積する。その後、上層配線溝208の外側の銅膜209b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して上層配線209を形成する。上層配線209は、接続孔207に形成されたプラグ部分を持つ。ここで、接続孔207及び上層配線溝208に充填された銅膜209bの側面のみに成膜されたバリアメタル膜209aは、銅の拡散防止層として機能する。
以上に説明した、第2の従来例に係る方法、つまり図12(a)〜(h)に示すような製造工程を繰り返し実施することにより、従来の多層銅配線を有する半導体装置が得られる。
尚、特許文献2は、スパッタリングによるバリアメタル形成において接続孔底部に堆積されるバリアメタルに対してスパッタエッチングを行ないながら接続孔壁面にバリアメタルを堆積する方法を開示している。この製造方法によっても、第2の従来例と同様の銅配線構造を得ることができる。
特開2002−64140号公報(請求項3〜37、第4図〜第6図) 特開2001−284449号公報(請求項2〜7、第1図〜第6図)
しかしながら、前述の第1の従来例の配線構造(図9参照)においては、下層配線102と上層配線107との接合部、厳密に言えば下層配線102と接続孔105中のプラグ部分との接合部が、必然的に、高抵抗のバリアメタル膜107aを銅膜が挟み込む構造を持つため、配線抵抗を低く抑えることは困難である。また、その接合部のバリアメタル膜107aが、銅の拡散を防止するという性質を持つことに加えて高抵抗であるため、エレクトロマイグレーション(Electro Migration :EM)に対する耐性が低くなるという問題が生じる。
このような第1の従来例の課題に対して提案されたものが第2の従来例である。前述のように、第2の従来例に係る配線構造は、接続孔底部及び上層配線溝底部のバリアメタルをエッチバックにより除去する特許文献1の方法、又は接続孔底部のバリアメタルをスパッタエッチングにより除去しながら接続孔壁面にのみバリアメタルを形成する特許文献2の方法によって形成される。これらの製造方法によると、接続孔底部にバリアメタルがない構造が得られるため、配線同士の接続部の低抵抗化を図ることができると共に、第1の従来例の配線構造よりも高いEM耐性を持つ第2の従来例の配線構造を実現できる。すなわち、第2の従来例の配線構造は、下層配線と接続孔中のプラグ部分との接合部においてバリアメタルを銅が挟み込まない構造(つまりバリアメタルが存在しない構造)であるため、接続孔底部において高温又は高電流密度に起因するEM耐性の劣化が起こりにくくなるので、第1の従来例の配線構造における課題を解決することができる。
ところが、配線構造の微細化に伴い、第2の従来例においても、接続孔近傍に発生するボイドを十分に抑制できず、その結果、EM寿命が劣化するという問題が生じるようになってきた。以下、その理由について説明する。
すなわち、第2の従来例においては、下層配線202と上層配線209とを接続するための接続孔207の底部に形成されているバリアメタル膜207aを除去するために、バリアメタル膜207aの全面に対して異方性エッチングを行なう(図12(f)参照)。その結果、接続孔207及び上層配線溝208のそれぞれの壁面にバリアメタル膜207aを残存させながら、その他のバリアメタル膜207aを除去することができる(図12(g)参照)。このとき、接続孔207及び上層配線溝208を含む基板全面にエッチングガスが供給されるため、図13に示すように、バリアメタル膜207aが除去されて露出した膜表面(例えば第2の絶縁性バリア膜205の表面)にエッチングダメージが生じる。また、接続孔207及び上層配線溝208のそれぞれの壁面を覆うバリアメタル膜207aには、リスパッタに起因するバリアメタル汚染(Ta汚染)やCu汚染が生じる。具体的には、上層配線溝208の底部のバリアメタル膜207aを除去した場合には、露出した第2の絶縁性バリア膜205の表面にエッチングダメージ層211が形成されると同時に、上層配線溝208の壁面を覆うバリアメタル膜207aにバリアメタル汚染(又はポリマー汚染)212が生じる。また、接続孔207の底部のバリアメタル膜207aを除去した場合には、露出した下層配線202に、エッチングガスに起因するダメージが生じると共に、エッチングガスと銅との反応生成物が形成されてしまう。また、これと同時に、接続孔207の壁面を覆うバリアメタル膜207aにCu汚染(又はポリマー汚染)213が生じる。その結果、第2の従来例においても、接続孔近傍に発生するボイドを十分に抑制することはできないので、EM寿命の劣化を防止することはできない。
前記に鑑み、本発明は、多層配線間の接続抵抗が低く抑えられ且つ高いEM耐性を持った電子デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成するためになされたものであって、本発明の基本的な考え方は次の通りである。すなわち、エッチバックを用いることなく接続孔底部のバリアメタル膜を不連続に形成することによって、接続孔内部の銅と接続孔底部の下層配線の銅とが直接接触する箇所を設け、それにより配線間の接続抵抗を抑制すると共に接続孔底部における銅の連続的な拡散を可能にしてボイドの成長つまりEM耐性の劣化を防止するものである。
具体的には、本発明に係る第1の電子デバイスは、下層配線と、下層配線上に形成された層間絶縁膜と、層間絶縁膜の下部に設けられ且つ下層配線に達する接続孔と、層間絶縁膜の上部に設けられ且つ接続孔に達する配線溝と、配線溝及び接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより形成された上層配線とを備え、接続孔における最下部の孔径は、接続孔におけるその他の部分の孔径よりも大きい。
また、本発明に係る第2の電子デバイスは、下層配線と、下層配線上に形成された層間絶縁膜と、層間絶縁膜の下部に設けられ且つ下層配線に達する接続孔と、層間絶縁膜の上部に設けられ且つ接続孔に達する配線溝と、配線溝及び接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより形成された上層配線とを備え、接続孔の底部において導電性バリア膜は不連続に形成されていると共に、接続孔に埋め込まれた配線用導電膜と下層配線とが直接接触する箇所が存在する。
本発明に係る第1の電子デバイスの製造方法は、下層配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜に、下層配線に達する接続孔を形成する工程と、接続孔の形成領域を含む層間絶縁膜の上部に配線溝を形成する工程と、配線溝及び接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより上層配線を形成する工程とを備え、接続孔は、最下部の孔径がその他の部分の孔径よりも大きくなるように形成される。
また、本発明に係る第2の電子デバイスの製造方法は、下層配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜に、下層配線に達する接続孔を形成する工程と、接続孔の形成領域を含む層間絶縁膜の上部に配線溝を形成する工程と、配線溝及び接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより上層配線を形成する工程とを備え、接続孔に埋め込まれた配線用導電膜と下層配線とが直接接触する箇所が存在するように、導電性バリア膜は接続孔の底部において不連続に形成される。
本発明によると、接続孔における最下部の孔径を、その他の部分の孔径よりも大きくすることによって、言い換えると、接続孔内にひさし部を設けることによって、接続孔の壁面に導電性バリア膜を形成する際に、接続孔の底部においては該導電性バリア膜を不連続に形成することができる。このため、接続孔に埋め込まれる配線用導電膜(例えば銅膜)と、下層配線を構成する導電膜(例えば銅膜)とが直接接触する箇所を持つ配線構造を実現することができるので、多層配線間の接続抵抗を低減できる。また、導電性バリア膜をエッチングにより除去することなく前述の配線構造を形成するため、導電性バリア膜と配線用導電膜との界面における密着性を保つことができると共に、導電性バリア膜のダメージ又は汚染等に起因して接続孔内にボイドが生じる事態を防止できる。従って、高いEM耐性を有する多層配線構造を実現することができる。
(本発明の基本原理)
本発明の各実施形態の説明の前に、本発明の基本原理、つまり課題発生のメカニズム及びその課題を解決するための本発明の基本的な考え方について説明する。
本発明の目的は、前述のように、多層配線同士の接続部の低抵抗化を図りつつEM耐性の劣化を防止できる電子デバイス及びその製造方法を提供することにある。
ここで、まず、EM(Electro Migration )の発生メカニズムについて図14を参照しながら説明する。
図14に示す配線構造においては、基板(図示省略)上に形成された第1の層間絶縁膜51中に、バリアメタル膜52a及び銅膜52bからなる下層配線52が形成されている。下層配線52の上及び第1の層間絶縁膜51の上には、銅の拡散防止を目的とした第1の絶縁性バリア膜53が堆積されている。第1の絶縁性バリア膜53の上には第2の層間絶縁膜54が堆積されている。第2の層間絶縁膜54の下部及び第1の絶縁性バリア膜53には、下層配線52に達する接続孔55が形成されていると共に、第2の層間絶縁膜54の上部には、接続孔55に達する配線溝56が形成されている。接続孔55及び配線溝56には、バリアメタル膜57a及び銅膜57bからなる上層配線57が形成されている。上層配線57の上及び第2の層間絶縁膜56の上には、銅の拡散防止を目的とした第2の絶縁性バリア膜58が堆積されている。
EMとは、配線に電流が流れるとき、配線を構成する原子が電子の流れに駆動されて移動拡散してしまう現象である。このとき、一般的に原子の移動度は電流密度が高いほど、また温度が高いほど大きくなる。
図14に示す配線構造の場合、下層配線52と接続孔55との間に電流が流れるとき、両者の接合部となるバリアメタル膜57aが最も高抵抗である。また、接続孔55をエッチングにより形成した際に接続孔55はテーバー形状になるため、接続孔55の底部の断面積は、上層配線57及び下層配線52のそれぞれにおける接続孔55の形成面の面積と比べて小さい。従って、下層配線52と接続孔55との接合部となるバリアメタル膜57aにおける電流密度は相対的に高くなる。従って、該バリアメタル膜57aの近傍の銅配線部は、他の銅配線部と比べて高温で且つ高電流密度であるので、該バリアメタル膜57aの近傍の銅配線部において、銅のEMが起こりやすい。例えば、上層配線57から下層配線52へ電子流eー が流れる場合(電流は下層配線52から上層配線57へ流れる)、バリアメタル膜57aの直下の下層配線52を構成する原子が電子流eー に沿って移動拡散してボイド59が形成されるため、配線抵抗が増大すると共に、断線が生じてしまう場合がある。また、下層配線52から上層配線57に電子流eー が流れる場合(電流は上層配線57から下層配線52へ流れる)、逆に、バリアメタル膜57aの直上の接続孔55内のプラグ部分を構成する原子が電子流eー に沿って移動拡散してボイド60が形成されるため、配線抵抗が増大すると共に、断線が生じてしまう場合がある。
このEMを防止するため、第2の従来例では、接続孔底部のバリアメタル膜を除去する。具体的には、スパッタ法によりバリアメタル膜を形成した後、接続孔底部のバリアメタル膜をエッチングにより選択的に除去する。
しかし、第2の従来例では、バリアメタル膜の除去工程においてエッチング種が膜表面に供給されるため、接続孔壁面のバリアメタル膜の表面がダメージを受けると共に汚染されるので、接続孔に埋め込まれる銅膜中にボイドが発生しやすくなる。その結果、接続孔壁面のバリアメタル膜と、バリアメタル膜の除去後に堆積されるシード膜(銅シード膜)との間の密着性が低下してEM寿命が劣化してしまう。
また、第2の従来例では、バリアメタル膜をエッチングにより選択的に除去する結果、上層配線側面はバリアメタル膜(導体膜)により覆われる一方、上層配線の底面は絶縁性バリア膜(絶縁膜)により覆われる(図11参照)。すなわち、配線材料(銅)に接するバリア膜材料が変化するため、2種類の界面が存在することになる。このため、該2種類の界面同士が接する箇所において、配線を構成する原子(銅)の拡散速度が異なるので、銅原子の流れが不連続になってボイドが発生しやすくなる結果、EM寿命がさらに劣化する。
さらに、第2の従来例においては、接続孔底部のバリアメタル膜をエッチングにより除去する際に、上層配線底部の絶縁性バリア膜の表面がエッチング種に暴露されて酸化されたり又は表面改質層が発生したりするので、該絶縁性バリア膜と、配線材料(銅)よりなるシード層との間の密着性が劣化する。その結果、絶縁性バリア膜と配線材料(銅)との界面は、EMによる銅原子の主要な拡散パスとなると共に、該界面における密着性が劣化した箇所で銅原子の拡散速度が特に速くなるので、EM寿命のさらなる劣化がもたらされる。
それに対して、本発明は、エッチングによるバリアメタル膜の除去を行なうことなく、配線接続部においてバリアメタル膜を不連続に形成することにより、配線接続部において銅膜が連続して存在する箇所を持つ配線構造を提供するものである。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る電子デバイス及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る電子デバイスの断面構造を示す図である。
図1に示すように、半導体基板(図示省略)上の第1の層間絶縁膜11中に、バリアメタル膜12a及び銅膜12bからなる下層配線12が形成されている。下層配線12の上及び第1の層間絶縁膜11の上には、銅の拡散防止を目的とした絶縁性バリア膜13が堆積されている。絶縁性バリア膜13の上には第2の層間絶縁膜14が堆積されている。第2の層間絶縁膜14の下部及び絶縁性バリア膜13には、下層配線12に達する接続孔15が形成されていると共に、第2の層間絶縁膜14の上部には、接続孔15に達する配線溝16が形成されている。接続孔15及び配線溝16には、バリアメタル膜17a及び銅膜17bからなる上層配線17が形成されている。上層配線17は、バリアメタル膜17a及び銅膜17bからなる、接続孔15中のプラグ部分を有し、該プラグ部分によって下層配線12と上層配線17とが電気的に接続される。
本実施形態の特徴は、接続孔15における絶縁性バリア膜13に設けられている部分の第1の孔径が、接続孔15における第2の層間絶縁膜14に設けられている部分の第2の孔径よりも大きいことである。すなわち、接続孔15における最下部の孔径が、接続孔15におけるその他の部分の孔径よりも大きくなるように、接続孔15には「ひさし部15a」が設けられている。
これにより、本実施形態においては、接続孔15の底部においてバリアメタル膜17aが不連続に形成されるため、下層配線12中の銅膜12bと接続孔15中の銅膜17bとがバリアメタル膜17aを挟まずに直接接続される箇所が生じる。このため、下層配線12と上層配線17との間の接続抵抗を低減することができる。また、接続孔15と下層配線12との間で銅の移動が可能となるので、高いEM耐性を持つ配線構造を実現することができる。
図2(a)〜(g)は、第1の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。
まず、図2(a)に示すように、シリコン基板(図示省略)上に形成された、例えばシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜11の上に、下層配線溝パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして第1の層間絶縁膜11に対してドライエッチングを行なって配線溝を形成する。その後、配線溝が途中まで埋まるように、第1の層間絶縁膜11の上に例えばTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜12a及び銅シード膜(図示省略)をスパッタ法により順次堆積する。その後、配線溝が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜12bを電解メッキ法により堆積する。その後、配線溝の外側のバリアメタル膜12a及び銅膜12b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して下層配線12を形成する。尚、下層配線12は、以下に説明する工程によって形成される上層配線17(図2(g)参照)と同様の構造を持つ。
次に、図2(b)に示すように、下層配線12の上及び第1の層間絶縁膜11の上に、銅の拡散防止を目的とした、例えばシリコン窒化膜からなる絶縁性バリア膜13を厚さ50nm程度堆積する。続いて、絶縁性バリア膜13の上に、例えば弗素含有シリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜14を厚さ600nm程度堆積する。
次に、図2(c)に示すように、第2の層間絶縁膜14の上に、例えばSiON膜からなる反射防止膜18を厚さ50nm程度堆積する。続いて、下層配線12と上層配線17とを接続する接続孔パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして、反射防止膜18及び第2の層間絶縁膜14に対してドライエッチングを行なって接続孔15を形成する。
次に、接続孔15の形成と同様に、フォトリソグラフィー法及びドライエッチング法を用いて、図2(d)に示すように、接続孔15の形成領域を含む第2の層間絶縁膜14の上部に上層配線溝16を形成する。
その後、例えばCHF3 とO2 とArとの混合ガスのようなフッ素含有ガスを用いたドライエッチング、又はアミン系ポリマー除去液を用いた等方性ドライエッチングによって基板全面に対してエッチバックを行ない、それにより、図2(e)に示すように、残存する反射防止膜18を除去すると共に、接続孔15が下層配線12に達するように絶縁性バリア膜13を部分的に除去する。このとき、前者のドライエッチングでは、第2の層間絶縁膜14と比べて絶縁性バリア膜13に対するエッチング選択率が大きいため、絶縁性バリア膜13がサイドエッチングされて接続孔15に「ひさし部15a」が形成される。また、後者のウェットエッチングでは、SiO2 系酸化膜と比べてSiON膜又はSiN膜に対して高いウェットエッチング選択性を持つエッチング液を用いるため、接続孔15に「ひさし部15a」が形成される。
次に、図2(f)に示すように、接続孔15及び上層配線溝16が途中まで埋まるように、第2の層間絶縁膜14の上に例えばTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜17a及び銅シード膜(図示省略)を堆積する。バリアメタル膜17aの形成は例えばスパッタ法を用いて行なってもよい。この場合、接続孔15内においてバリアメタル膜17aは「ひさし部15a」によって不連続に形成される。具体的には、接続孔底部となる下層配線12上における「ひさし部15a」の下側にはバリアメタル膜17aが形成されない。また、銅シード膜の形成はMOCVD(metal organic chemical vapor deposition )法を用いて行なうことが好ましい。このようにすると、図3に示すように、「ひさし部15a」の下側の狭い隙間にも、上層配線17となる銅シード膜19を埋め込むことができるので、下層配線12及び上層配線17のそれぞれを構成する銅膜同士がバリアメタル膜17aを挟まずに直接接続された箇所を持つ配線構造を確実に実現できる。
次に、図2(g)に示すように、前述の銅シード膜の上に銅膜17bを例えば電解メッキ法により堆積する。その後、上層配線溝16の外側のバリアメタル膜17a及び銅膜17b(銅シード膜を含む:以下同じ)を例えばCMP法により除去して上層配線17を形成する。上層配線17は、接続孔15に形成されたプラグ部分を持つ。
以上に説明した製造工程、つまり図2(a)〜(g)に示すような製造工程を繰り返し実施することにより、多層銅配線を有する電子デバイスが得られる。
第1の実施形態によると、接続孔15における最下部(絶縁性バリア膜13に設けられている部分)の孔径を、その他の部分(第2の層間絶縁膜14に設けられている部分)の孔径よりも大きくすることによって、言い換えると、接続孔15内にひさし部15aを設けることによって、接続孔15の壁面にバリアメタル膜17aを形成する際に、接続孔15の底部においてはバリアメタル膜17aを不連続に形成することができる。このため、接続孔15に埋め込まれる銅膜17bと、下層配線12を構成する銅膜12bとが直接接触する箇所を持つ配線構造を実現することができるので、多層配線間の接続抵抗を低減できる。また、バリアメタル膜17aをエッチングにより除去することなく前述の配線構造を形成するため、バリアメタル膜17aと銅膜17bとの界面における密着性を保つことができると共に、バリアメタル膜17aのダメージ又は汚染等に起因して接続孔15内にボイドが生じる事態を防止できる。従って、高いEM耐性を有する多層配線構造を実現することができる。
以下、本実施形態の主たる特徴である「ひさし部」の形成について詳細に説明する。前述のように、接続孔内に「ひさし部」を形成することにより、接続孔底部においてバリアメタル膜が不連続に形成されるが、ここではバリアメタル膜を不連続にするための条件について説明する。
図4(a)は、ダマシン配線の接続孔の底部に「ひさし部」を有する、本実施形態の配線構造の断面図である。ところで、バリアメタル(例えばTaN)のスパッタリングにおける平均自由工程(Mean Free Pass)は約2mであるため、他のイオンと衝突することはほとんどない。また、TaNが接続孔壁面に衝突する際の弾性衝突係数は小さいので、該壁面でTaNが跳ね返らないものと仮定すると、「ひさし部」の奥側においてはバリアメタル膜が形成されない。このバリアメタル膜が形成されない「ひさし部」の奥行きを次のように定義することができる。
すなわち、接続孔15の壁面で跳ね返るイオンがないと仮定した場合、図4(a)に示すように、TaNスパッタリングの見込角(接続孔15の底部におけるイオンの最大入射角度)をθ、「ひさし部15a」の高さ(接続孔15の底部に対するひさし部15aの下面の高さ)をd、「ひさし部15a」の下側におけるTaNの回り込み量をx、接続孔15のアスペクト比をb/aとすると、TaNの回り込み量をxは、
x=「ひさし部15a」の高さ/接続孔15のアスペクト比=d/(b/a)
と表される。ここで、本実施形態において接続孔15の底部に形成されるバリアメタル膜の厚さは約数nm〜50nm程度であるので、例えば「ひさし部15a」の高さdを30nmに、接続孔15のアスペクト比を3に設定すると、TaNの回り込み量xは10nmになる。よって、「ひさし部15a」の奥行き、つまり接続孔15の最下部の壁部(絶縁性バリア膜13)のサイドエッチング量が10nm以上になるようにエッチング条件を設定することにより、接続孔15の底部においてバリアTaN膜を不連続な状態で形成することができる。
また、以下のように接続孔15の壁部におけるサイドエッチング量を規定することによって、最小設計の配線においても配線間ショート(又は異電位間ショート)の発生を防止しつつ、バリアメタル膜の不連続形成を行なうことができる。
図4(b)は、下層配線(図中「Cu」で示す:図4(c)において同じ)上に接続孔が重ね合わせずれなく形成された場合の様子を示している。図4(b)に示すように、重ね合わせずれ等が発生しなければ、下層配線間距離L0 から最小絶縁分離幅を差し引いた値が、互いに隣り合う接続孔の壁部におけるサイドエッチング量として規定できる範囲となる。すなわち、サイドエッチング量がこの範囲内にあれば、配線間ショート又は異電位間ショートは理論的には発生しない。
図4(c)は、下層配線上に接続孔が重ね合わせずれを伴って形成された場合の様子を示している。すなわち、実際の接続孔形成においては、図4(c)に示すように、リソグラフィーによるパターニング時の重ね合わせずれ等に起因して、接続孔が、本来の接続対象である下層配線上ではなく、それに隣接する別の下層配線に接近して形成される場合がある。すなわち、接続孔が、互いに隣り合う下層配線の間をまたぐように形成される場合がある。
よって、本実施形態における接続孔壁部のサイドエッチング量の上限値は、重ね合わせずれを考慮して前述の範囲内に設定する必要がある。これを、次のような関係式を用いて表すことができる。すなわち、下層配線アライメントバジェットSは、
S=下層配線間距離L0 ー最小絶縁分離幅ーアライメントずれー寸法ばらつき
で表される。
例えば下層配線間距離が140nmのデバイスにおいて、BTS(Bias Temperature Stress )における最小絶縁分離幅を50nm、露光装置によるアライメントずれを±50nm(+は隣の下層配線に近づく方向のずれ、ーはその逆方向のずれ:寸法ばらつきにおいて同じ)、リソグラフィ及びエッチングによる寸法ばらつきを±20nmと仮定すると、
S=140−50−50−20=20
である。すなわち、接続孔壁部のサイドエッチング量が20nm程度以上になると、配線間ショート又は異電位間ショートが発生する。
従って、本実施形態によると、図4(a)に示すバリアメタル(TaN)の回り込み量に対して接続孔壁部のサイドエッチング量を最適化することにより、接続孔底部においてバリアメタル膜が不連続に形成されており且つ異電位間ショート等のない配線構造を形成できる。具体的には、バリアメタル膜17a(図1参照)の厚さが5nm以上で且つ50nm以下である場合、接続孔15の壁部のサイドエッチング量は3nm以上で且つ25nm以下であることが好ましく、10nm以上で且つ20nm以下であることがより好ましい。言い換えると、接続孔15における最下部(絶縁性バリア膜13に設けられている部分)の孔径と、その他の部分(第2の層間絶縁膜14に設けられている部分)の孔径との差は3nm以上で且つ25nm以下であることが好ましく、10nm以上で且つ20nm以下であることがより好ましい。
尚、第1の実施形態において、配線(下層配線12及び上層配線17)材料として銅を用いたが、配線材料の種類は特に限定されるものではなく、例えば銅、銀、アルミニウム又はこれらの合金等を用いてもよい。
また、第1の実施形態において、バリアメタル膜(バリアメタル膜12a及び17a)としてTa/TaN積層膜を用いたが、バリアメタル膜の種類は特に限定されるものではなく、例えばTa膜、TaN膜、WN膜、TIN膜又はこれらの積層膜等を用いてもよい。
また、第1の実施形態において、絶縁性バリア膜13としてシリコン窒化膜(SiN膜)を用いたが、絶縁性バリア膜13の種類は特に限定されるものではなく、例えばシリコン炭化膜(SiC膜)又はBCB膜(ベンゾシクロブテン膜)等を用いてもよい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る電子デバイス及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。
図5は、第2の実施形態に係る電子デバイスの断面構造を示す図である。
図5に示すように、半導体基板(図示省略)上の第1の層間絶縁膜21中に、バリアメタル膜22a及び銅膜22bからなる下層配線22が形成されている。下層配線22の上及び第1の層間絶縁膜21の上には、銅の拡散防止をそれぞれ目的とした第1の絶縁性バリア膜23及び第2の絶縁性バリア膜24が積層されている。第2の絶縁性バリア膜24の上には第2の層間絶縁膜25が堆積されている。第2の層間絶縁膜25の下部、第2の絶縁性バリア膜24及び第1の絶縁性バリア膜23には、下層配線22に達する接続孔26が形成されていると共に、第2の層間絶縁膜25の上部には、接続孔26に達する配線溝27が形成されている。接続孔26及び配線溝27には、バリアメタル膜28a及び銅膜28bからなる上層配線28が形成されている。上層配線28は、バリアメタル膜28a及び銅膜28bからなる、接続孔26中のプラグ部分を有し、該プラグ部分によって下層配線22と上層配線28とが電気的に接続される。
本実施形態の特徴は、接続孔26における第1の絶縁性バリア膜23に設けられている部分の第1の孔径が、接続孔26における第2の絶縁性バリア膜24及び第2の層間絶縁膜25に設けられている部分の第2の孔径よりも大きいことである。すなわち、接続孔26における最下部の孔径が、接続孔26におけるその他の部分の孔径よりも大きくなるように、接続孔26には「ひさし部26a」が設けられている。
これにより、本実施形態においては、接続孔26の底部においてバリアメタル膜28aが不連続に形成されるため、下層配線22中の銅膜22bと接続孔26中の銅膜28bとがバリアメタル膜28aを挟まずに直接接続される箇所が生じる。このため、下層配線22と上層配線28との間の接続抵抗を低減することができる。また、接続孔26と下層配線22との間で銅の移動が可能となるので、高いEM耐性を持つ配線構造を実現することができる。さらに、「ひさし部26a」の下部に第2の絶縁性バリア膜24を設けるため、「ひさし部26a」の下側の銅膜28bから「ひさし部26a」の上部に向けて銅が拡散する事態を防止できるため、配線構造のEM耐性をより向上させることができる。
図6(a)〜(g)は、第2の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を模式的に示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、シリコン基板(図示省略)上に形成された、例えばシリコン酸化膜からなる第1の層間絶縁膜21の上に、下層配線溝パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして第1の層間絶縁膜21に対してドライエッチングを行なって配線溝を形成する。その後、配線溝が途中まで埋まるように、第1の層間絶縁膜21の上に例えばTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜22a及び銅シード膜(図示省略)をスパッタ法により順次堆積する。その後、配線溝が完全に埋まるように、銅シード膜の上に銅膜22bを電解メッキ法により堆積する。その後、配線溝の外側のバリアメタル膜22a及び銅膜22b(銅シード膜を含む:以下同じ)をCMP法により除去して下層配線22を形成する。尚、下層配線22は、以下に説明する工程によって形成される上層配線27(図6(g)参照)と同様の構造を持つ。
次に、図6(b)に示すように、下層配線22の上及び第1の層間絶縁膜21の上に、銅の拡散防止を目的とした、例えばシリコン窒化膜からなる第1の絶縁性バリア膜23を厚さ30nm程度堆積する。続いて、第1の絶縁性バリア膜23の上に、例えばBCB膜からなる第2の絶縁性バリア膜24を厚さ50nm程度堆積する。尚、ここで、第1の絶縁性バリア膜23及び第2の絶縁性バリア膜24をそれぞれ単独で成膜してもよいし、又は両者を連続的に成膜して2層構造を形成してもよい。次に、第2の絶縁性バリア膜24の上に、例えば弗素含有シリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜25を厚さ600nm程度堆積する。
次に、図6(c)に示すように、第2の層間絶縁膜25の上に、例えばSiON膜からなる反射防止膜29を厚さ50nm程度堆積する。続いて、下層配線22と上層配線28とを接続する接続孔パターンを持つレジストパターンをフォトリソグラフィー法により形成した後、該レジストパターンをマスクとして、反射防止膜29及び第2の層間絶縁膜25に対してドライエッチングを行なって接続孔26を形成する。
次に、接続孔26の形成と同様に、フォトリソグラフィー法及びドライエッチング法を用いて、図6(d)に示すように、接続孔26の形成領域を含む第2の層間絶縁膜25の上部に、上層配線溝27を形成する。
その後、例えばCHF3 とO2 とArとの混合ガスのようなフッ素含有ガスを用いたドライエッチング、又はアミン系ポリマー除去液を用いた等方性ドライエッチングによって基板全面に対してエッチバックを行ない、それにより、図6(e)に示すように、残存する反射防止膜29を除去すると共に、接続孔26が下層配線22に達するように第2の絶縁性バリア膜24及び第1の絶縁性バリア膜23を部分的に除去する。このとき、前者のドライエッチングでは、第2の層間絶縁膜25及び第2の絶縁性バリア膜24と比べて第1の絶縁性バリア膜23に対するエッチング選択率が大きいため、第1の絶縁性バリア膜23がサイドエッチングされて接続孔26に「ひさし部26a」が形成される。また、後者のウェットエッチングでは、SiO2 系酸化膜及びBCB膜と比べてSiON膜又はSiN膜に対して高いウェットエッチング選択性を持つエッチング液を用いるため、接続孔26に「ひさし部26a」が形成される。
次に、図6(f)に示すように、接続孔26及び上層配線溝27が途中まで埋まるように、第2の層間絶縁膜25の上に例えばTa/TaN積層膜からなるバリアメタル膜28a及び銅シード膜(図示省略)を堆積する。バリアメタル膜28aの形成は例えばスパッタ法を用いて行なってもよい。この場合、接続孔26内においてバリアメタル膜28aは「ひさし部26a」によって不連続に形成される。具体的には、接続孔底部となる下層配線22上における「ひさし部26a」の下側にはバリアメタル膜28aが形成されない。また、銅シード膜の形成はMOCVD法を用いて行なうことが好ましい。このようにすると、図7に示すように、「ひさし部26a」の下側の狭い隙間にも、上層配線28となる銅シード膜30を埋め込むことができるので、下層配線22及び上層配線28のそれぞれを構成する銅膜同士がバリアメタル膜28aを挟まずに直接接続された箇所を持つ配線構造を確実に実現できる。
次に、図6(g)に示すように、前述の銅シード膜の上に銅膜28bを例えば電解メッキ法により堆積する。その後、上層配線溝27の外側のバリアメタル膜28a及び銅膜28b(銅シード膜を含む:以下同じ)を例えばCMP法により除去して上層配線28を形成する。上層配線28は、接続孔26に形成されたプラグ部分を持つ。
以上に説明した製造工程、つまり図6(a)〜(g)に示すような製造工程を繰り返し実施することにより、多層銅配線を有する電子デバイスが得られる。
第2の実施形態によると、接続孔26における最下部(第1の絶縁性バリア膜23に設けられている部分)の孔径を、その他の部分(第2の層間絶縁膜25及び第2の絶縁性バリア膜24に設けられている部分)の孔径よりも大きくすることによって、言い換えると、接続孔26内にひさし部26aを設けることによって、接続孔26の壁面にバリアメタル膜28aを形成する際に、接続孔26の底部においてはバリアメタル膜28aを不連続に形成することができる。このため、接続孔26に埋め込まれる銅膜28bと、下層配線22を構成する銅膜22bとが直接接触する箇所を持つ配線構造を実現することができるので、多層配線間の接続抵抗を低減できる。また、バリアメタル膜28aをエッチングにより除去することなく前述の配線構造を形成するため、バリアメタル膜28aと銅膜28bとの界面における密着性を保つことができると共に、バリアメタル膜28aのダメージ又は汚染等に起因して接続孔26内にボイドが生じる事態を防止できる。従って、高いEM耐性を有する多層配線構造を実現することができる。
また、第2の実施形態によると、「ひさし部26a」の下部に第2の絶縁性バリア膜24を設けるため、「ひさし部26a」の下側の銅膜28bから「ひさし部26a」の上部(第2の層間絶縁膜25)に向けて銅が拡散する事態を防止できるため、配線構造のEM耐性をより向上させることができる。
以下、本発明の第1及び第2の実施形態の特徴及び効果について図面を参照しながら説明する。
図8(a)は、接続孔底部におけるバリアメタル膜の連続性と、接続孔のアスペクト比及び「ひさし部」の奥行き(以下、ひさし量と称する)との関係、並びに、異電位間ショートの発生と、接続孔のアスペクト比及びひさし量との関係を示している。図8(a)において、横軸にアスペクト比を示し、縦軸にひさし量(単位:nm)を示している。尚、図8(a)に示す結果は、「ひさし部」の高さ(接続孔底部に対するひさし部下面の高さ)dを30nmに設定することにより得られたものである。
図8(a)に示すように、接続孔のアスペクト比が大きいほど、不連続なバリアメタル膜を形成するために必要なひさし量が小さくなることが分かる。一方、異電位間ショートの発生とアスペクト比の大小との間には関係が見られず、ひさし量の値によって異電位間ショートの発生を一義的に抑制できることが分かる。すなわち、ひさし量の設定可能範囲の上限を異電位間ショートの発生領域を考慮して設定することができると共に、ひさし量の下限をバリアメタル連続膜の形成領域つまりアスペクト比の大小を考慮して算出することができる。
また、図8(b)は、本発明(第1及び第2の実施形態)の電子デバイスにおける故障時間(故障寿命)と累積故障確率との関係を示している。尚、図8(b)において、比較のため、従来の電子デバイスにおける故障時間と累積故障確率との関係も合わせて示している。また、図8(b)において、横軸に故障時間(単位:時間)を示し、縦軸に累積故障確率(単位:%)を示している。ここで、累積故障確率を異電位間ショートの発生率と読み替えてもよい。
図8(b)に示すように、本発明によると、従来例と比較して、異電位間ショートの発生率を大きく低減できると共に故障時間を一律に長くすることができる。すなわち、本発明によると、従来例と比較して高いEM耐性を持つ配線構造を得ることができる。
尚、第2の実施形態において、配線(下層配線22及び上層配線28)材料として銅を用いたが、配線材料の種類は特に限定されるものではなく、例えば銅、銀、アルミニウム又はこれらの合金等を用いてもよい。
また、第2の実施形態において、バリアメタル膜(バリアメタル膜22a及び28a)としてTa/TaN積層膜を用いたが、バリアメタル膜の種類は特に限定されるものではなく、例えばTa膜、TaN膜、WN膜、TIN膜又はこれらの積層膜等を用いてもよい。
また、第2の実施形態において、第1の絶縁性バリア膜23としてシリコン窒化膜(SiN膜)を用いたが、第1の絶縁性バリア膜23の種類は特に限定されるものではなく、例えばシリコン炭化膜(SiC膜)等を用いてもよい。
また、第2の実施形態において、第2の絶縁性バリア膜24としてBCB膜を用いたが、第2の絶縁性バリア膜24の種類は特に限定されるものではない。但し、図6(e)に示すエッチング工程において、第2の絶縁性バリア膜24と比べて第1の絶縁性バリア膜23に対するエッチング選択率が大きくなるように、第1及び第2の絶縁性バリア膜23及び24をそれぞれ選択する必要がある。具体的には、2層バリア(下層:第1の絶縁性バリア膜23、上層:第2の絶縁性バリア膜24)の組み合わせとして、例えばSiN(下層)/SiC(上層)、SiN(下層)/BCB(上層)又はSiC(下層)/BCB(上層)等を用いてもよい。
また、第2の実施形態において、下層配線22と第2の層間絶縁膜25との間に、第1及び第2の絶縁性バリア膜23及び24の2層バリア構造を形成したが、これに代えて、下層配線22と接する絶縁性下層バリア膜と、第2の層間絶縁膜25と接する絶縁性上層バリア膜とを少なくとも有する3層以上のバリア構造を形成してもよい。このとき、接続孔26における絶縁性下層バリア膜に設けられている部分の第1の孔径を、接続孔26における絶縁性上層バリア膜に設けられている部分の第2の孔径よりも大きくする必要がある。
また、第2の実施形態において、図6(e)に示す工程で第2の絶縁性バリア膜24を除去したが、これに代えて、図6(c)に示す工程(第2の層間絶縁膜25に接続孔26を形成する工程)で、接続孔形成領域の第2の絶縁性バリア膜24を除去してもよい。
また、第2の実施形態において、配線間ショート(又は異電位間ショート)の発生を防止しつつバリアメタル膜28aを不連続にするための条件は、図4(a)〜(c)に示す第1の実施形態の場合と同様である。すなわち、第2の実施形態において、バリアメタル膜28aの厚さが5nm以上で且つ50nm以下である場合、接続孔26の壁部のサイドエッチング量は3nm以上で且つ25nm以下であることが好ましく、10nm以上で且つ20nm以下であることがより好ましい。言い換えると、接続孔26における最下部(第1の絶縁性バリア膜23に設けられている部分)の孔径と、その他の部分(第2の絶縁性バリア膜24及び第2の層間絶縁膜25に設けられている部分)の孔径との差は3nm以上で且つ25nm以下であることが好ましく、10nm以上で且つ20nm以下であることがより好ましい。
以上に説明したように、本発明は、電子デバイス及びその製造方法に関し、銅配線構造等に適用する場合に特に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの断面図である。 (a)〜(g)は、本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の主たる特徴である「ひさし部」の形成について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る電子デバイスの断面図である。 (a)〜(g)は、本発明の第2の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る電子デバイスの製造方法の一工程を示す断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の第1及び第2の実施形態の特徴及び効果について説明するための図である。 第1の従来例に係る電子デバイスの断面図である。 (a)〜(f)は、第1の従来例に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。 第2の従来例に係る電子デバイスの断面図である。 (a)〜(h)は、第2の従来例に係る電子デバイスの製造方法の各工程を示す断面図である。 第2の従来例における問題点を説明するための図である。 EMの発生メカニズムについて説明するための図である。
符号の説明
11 第1の層間絶縁膜
12 下層配線
12a バリアメタル膜
12b 銅膜
13 絶縁性バリア膜
14 第2の層間絶縁膜
15 接続孔
15a ひさし部
16 上層配線溝
17 上層配線
17a バリアメタル膜
17b 銅膜
18 反射防止膜
19 銅シード膜
21 第1の層間絶縁膜
22 下層配線
22a バリアメタル膜
22b 銅膜
23 第1の絶縁性バリア膜
24 第2の絶縁性バリア膜
25 第2の層間絶縁膜
26 接続孔
26a ひさし部
27 上層配線溝
28 上層配線
28a バリアメタル膜
28b 銅膜
29 反射防止膜
30 銅シード膜
51 第1の層間絶縁膜
52 下層配線
52a バリアメタル膜
52b 銅膜
53 第1の絶縁性バリア膜
54 第2の層間絶縁膜
55 接続孔
56 上層配線溝
57 上層配線
57a バリアメタル膜
57b 銅膜
58 第2の絶縁性バリア膜
59 ボイド
60 ボイド

Claims (14)

  1. 下層配線と、
    下層配線上に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜の下部に設けられ、前記下層配線に達する接続孔と、
    前記層間絶縁膜の上部に設けられ、前記接続孔に達する配線溝と、
    前記配線溝及び前記接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより形成された上層配線とを備え、
    前記接続孔における最下部の孔径は、前記接続孔におけるその他の部分の孔径よりも大きいことを特徴とする電子デバイス。
  2. 下層配線と、
    下層配線上に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜の下部に設けられ、前記下層配線に達する接続孔と、
    前記層間絶縁膜の上部に設けられ、前記接続孔に達する配線溝と、
    前記配線溝及び前記接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより形成された上層配線とを備え、
    前記接続孔の底部において前記導電性バリア膜は不連続に形成されていると共に、前記接続孔に埋め込まれた前記配線用導電膜と前記下層配線とが直接接触する箇所が存在することを特徴とする電子デバイス。
  3. 前記下層配線と前記層間絶縁膜との間に設けられた絶縁性バリア膜をさらに備え、
    前記接続孔における前記絶縁性バリア膜に設けられている部分の第1の孔径は、前記接続孔における前記層間絶縁膜に設けられている部分の第2の孔径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。
  4. 前記下層配線と前記層間絶縁膜との間に、前記下層配線と接する絶縁性下層バリア膜と、前記層間絶縁膜と接する絶縁性上層バリア膜とを少なくとも備え、
    前記接続孔における前記絶縁性下層バリア膜に設けられている部分の第1の孔径は、前記接続孔における前記絶縁性上層バリア膜に設けられている部分の第2の孔径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。
  5. 前記第1の孔径と前記第2の孔径との差は3nm以上で且つ25nm以下であり、
    前記導電性バリア膜の厚さは5nm以上で且つ50nm以下であることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体装置。
  6. 下層配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜に、前記下層配線に達する接続孔を形成する工程と、
    前記接続孔の形成領域を含む前記層間絶縁膜の上部に配線溝を形成する工程と、
    前記配線溝及び前記接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより上層配線を形成する工程とを備え、
    前記接続孔は、最下部の孔径がその他の部分の孔径よりも大きくなるように形成されることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  7. 下層配線上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記層間絶縁膜に、前記下層配線に達する接続孔を形成する工程と、
    前記接続孔の形成領域を含む前記層間絶縁膜の上部に配線溝を形成する工程と、
    前記配線溝及び前記接続孔に導電性バリア膜及び配線用導電膜を順次埋め込むことにより上層配線を形成する工程とを備え、
    前記接続孔に埋め込まれた前記配線用導電膜と前記下層配線とが直接接触する箇所が存在するように、前記導電性バリア膜は前記接続孔の底部において不連続に形成されることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  8. 前記層間絶縁膜を形成する工程よりも前に、前記下層配線上に絶縁性バリア膜を形成する工程を備え、
    前記上層配線を形成する工程よりも前に、前記接続孔が前記下層配線に達するように前記絶縁性バリア膜を部分的に除去する工程を備え、
    前記絶縁性バリア膜を除去する際に、前記接続孔における前記絶縁性バリア膜に設けられる部分の第1の孔径を、前記接続孔における前記層間絶縁膜に設けられる部分の第2の孔径よりも大きくすることを特徴とする請求項6又は7に記載の電子デバイスの製造方法。
  9. 前記絶縁性バリア膜を除去する際に、前記絶縁性バリア膜が前記層間絶縁膜と比べて選択的に除去されるエッチング条件を用いることを特徴とする請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
  10. 前記絶縁性バリア膜を除去する際に、フッ素含有ガス又はアミン系ポリマー除去液を用いることを特徴とする請求項9に記載の電子デバイスの製造方法。
  11. 前記層間絶縁膜を形成する工程よりも前に、前記下層配線と接する絶縁性下層バリア膜と、前記層間絶縁膜と接する絶縁性上層バリア膜とを少なくとも形成する工程を備え、
    前記上層配線を形成する工程よりも前に、前記接続孔が前記下層配線に達するように前記絶縁性上層バリア膜及び前記絶縁性下層バリア膜を部分的に除去する工程を備え、
    前記絶縁性下層バリア膜を除去する際に、前記接続孔における前記絶縁性下層バリア膜に設けられる部分の第1の孔径を、前記接続孔における前記絶縁性上層バリア膜に設けられる部分の第2の孔径よりも大きくすることを特徴とする請求項6又は7に記載の電子デバイスの製造方法。
  12. 前記絶縁性下層バリア膜を除去する際に、前記絶縁性下層バリア膜が前記絶縁性上層バリア膜と比べて選択的に除去されるエッチング条件を用いることを特徴とする請求項11に記載の電子デバイスの製造方法。
  13. 前記絶縁性下層バリア膜を除去する際に、フッ素含有ガス又はアミン系ポリマー除去液を用いることを特徴とする請求項12に記載の電子デバイスの製造方法。
  14. 前記配線用導電膜における前記下層配線と直接接触する部分は、MOCVD法により形成されたシード層であることを特徴とする請求項7に記載の電子デバイスの製造方法。
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