JP2005056608A - 光照射装置及びこの光照射装置を使用する光線治療器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源1から放射される光を、導光部材を介して被照射物に照射する光照射装置で、導光部材は光ファイバーを束ねた光バンドルファイバー2で構成され、光照射装置は導光部材から放射される光の出力分布を略均一化する光均一化部材3を備え、略均一化された光を被照射物の照射面4に照射する。光均一化部材3の出射面3bに対向してレンズ5を備えると、均一な光出力を等倍又は拡大して照射できる。必要に応じて光源1と光バンドルファイバー2との間、光バンドルファイバー2と光均一化部材3との間にレンズ6,7等を配置し、光の漏れを防止して光損失の少ない照射を行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランプ、発光ダイオード、レーザー発生器等の光源から放射される光を被照射物に照射する光照射装置に係り、特に、照射される光の出力分布が略均一で、被照射物を均一に、しかも任意の部位に照射できる光照射装置と、この光照射装置を使用する光線治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、紫外線によるプラスチックの硬化、光照射によるマーキング、赤外線による各種物質の加熱・乾燥、近赤外線領域の光による関節痛の治療、或いは褥創の治療、さらにはレーザー光によるあざの除去等、紫外線領域から赤外線領域に至るまでの光の工業応用、医療応用が盛んである。
【0003】
これらの応用の中で、光を所定の部位に導き照射するのに、光を光ファイバーに導光し、その屈曲性を利用して所定の部位に導く方法がしばしば取られている。例えば、紫外線でプラスチックを硬化する場合、図8aのように光源71より放射した光を複数の光ファイバーを束ねた光バンドルファイバー72の一端に導入し、光バンドルファイバー72の他端を被照射面73に対向させて位置させ、光を照射する方法がある。図において、73aは光の照射部を示す。この場合、光バンドルファイバー72を出た光は、光バンドルファイバーの開口数で決まる角度で広がり放射される。図8aは従来の光照射装置の最低の構成であるが、これを基本形として光を被照射物に効率良く照射する方法が種々取られている。
【0004】
図8b〜8dは光バンドルファイバー72から光を効率良く照射するために取られている方法である。図8bは光源71をランプとし、そのランプ71の後方に球面状の凹面反射鏡74を置き、光バンドルファイバー72の反対側に放射される光を凹面反射鏡74により反射させ、光バンドルファイバー72の入射側の端面に集光させることにより、光を効率良く光バンドルファイバー72に導入するものである。図8cは光源71と光バンドルファイバー72との中間にレンズ75を設置し、ランプ71より放射される光を集光し、光バンドルファイバー72に効率良く導入するものである。本方式は、光源71としてはランプ又は発光ダイオード等のように光が光バンドルファイバーの開口数以上に発散、放射される光源でしばしば用いられる。
【0005】
図8dは、被照射面73に効率良く光を照射するための方法であり、光バンドルファイバー72と被照射面73との中間にレンズ76を設置し、光バンドルファイバーより放射された光をレンズ76により集束し、光バンドルファイバーの出力端面の結像位置において光バンドルファイバー72の出力端面の断面を等倍又は拡大して被照射面73に照射するものである。この場合、レンズの結像位置で照射するために、特許文献1に記載されるように位置決めの指示部材を設けることが行われている。図9において、本指示部材77は示されており、通常は指示部材は光の結像位置に等しくなっており、先端を照射面に接触して照射したとき、結像位置での照射が可能となり、指示部材を摺動して長さを変えたとき、結像位置よりはずれるが、任意のビーム径での照射を可能とするものである。図8b,8c,8dに示した凹面反射鏡74、レンズ75,76は全て同時に使われるということでなく、使用条件に応じて適宜、そのうちの一つ、又は複数が使われるものである。
【0006】
また、複数の半導体レーザーを並設して大出力を得る場合、図10に示すように、複数個の半導体レーザー81aの各々に光ファイバー83aを対向して設け、これらの光ファイバーをまとめてバンドルファイバーとし、被照射面84に照射する構成がある。この場合も、図8dのレンズ76の如く光バンドルファイバー83の出力端部の前方の適切な位置にレンズ85を置くことができる。
【0007】
これらの構成の場合の問題点は、バンドルファイバーから出た光の出力分布の均一度が低いことである。すなわち、バンドルファイバーの中央部を中心として、照射光の中央部が強く、周辺に行くに従って弱い、所謂ガウス分布をしている。光をレンズ等で集束して使用する用途にはよいが、広く均一に照射する必要があるときは不都合な場合がある。
【0008】
従来のこの種の光照射装置として、特許文献2に記載の理学診療用赤外線治療器がある。この治療器は、図11において、ハロゲンランプ91と、耐熱ガラス板92と、カラーガラスフィルター93と、保護パイプ94と、光バンドルファイバー95と、塩化ビニール管96と、プローブ(ハンドピースとも云う)97と、集光レンズ群98と、直線偏向板99と、レンズ鏡筒100とから、その主要部が構成されている。他に、電源部101、さらにはハロゲンランプ、耐熱ガラス板、カラーガラスフィルター、保護パイプを一体的に固定する支持部材102がある。
【0009】
そして、ハロゲンランプから発生される赤外線を含む光を可撓性を有する光バンドルファイバーを用いて患部に案内するようにしたことにより、小さな患部に対しても十分なエネルギー密度をもつ赤外線を照射できるという効果を有するものである。前記の光バンドルファイバーは、実施例としてコア径50μmの多成分ガラスよりなるコアを有する光ファイバーが19000本束ねられて作成されている。
【0010】
さらに、光の出力分布を均一化する技術として、特許文献3に記載のレーザ照射装置がある。図12は、このレーザ照射装置を示す第1図に相当するものであり、このレーザ照射装置は、平坦化された強度分布を有するレーザ出力光を端面105aにおいて得られる均一光照射ロッド105と、この均一光照射ロッド105の端面105aの前方に所定の距離を隔てて配置されたレンズ106aからなる投影照射手段106とから構成されており、均一な強度分布を有する照射面107が形成されるものである。
【0011】
光均一化部材に光を入射させる場合、光は光均一化部材の開口角以内で入射させると光の反射がなく、従って損失が少なくなる。そこで、一般には入射光が開口角以内になるように、光ファイバーより出た光をレンズで収束し、光の発散角を調整して入射している。同様な効果を得るために、特許文献4には、図13に示されているように、レーザ装置111から照射されるレーザ光がレンズ112で光ファイバ113に入力できるように絞られ、光ファイバーに導入され、光ファイバを伝播して来たレーザ光が、反射による損失が少なくカライドスコープ(光均一化部材)114に入力できるように入射端面に凹面が形成されている。すなわち、光均一化部材の入射端面に半球状の凹部を形成し、入射光が光均一化部材の開口角以内で入射するようにしたものである。このようにすると、光ファイバーより出た光を損失少なくカライドスコープに入射することができる上、光を収束するレンズを無くすことができる。
【0012】
【特許文献1】
特開昭58−41542号公報(第2頁左上欄第12〜14行、第2図)
【特許文献2】
実公平6−27172号公報(第2頁左欄第30〜38行、第1図)
【特許文献3】
特開昭61−91984号公報(第2頁右下欄第17行〜第3頁左上欄第2行、第1図)
【特許文献4】
特開昭59−95039号公報(第3頁右上欄第5〜10行、第4図)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の図8aに示す光照射装置においては、光バンドルファイバー72から出力される光の出力分布は中央が強く、周辺に行くにつれて弱くなるガウス分布をしていて均一分布でなく、前記した光の工業的応用や医療応用に不都合が生じている。図8b〜図8dにおいても本質的に変わるところがなく、図10の光照射装置においても光ファイバー83aをまとめた光バンドルファイバー83からの総出力も均一分布とはなっていない。
【0014】
前記特許文献2に示される図11の理学診療用赤外線治療器は、前記のような効果を有するものであるが、ハンドピースの先端から出射される光出力は均一分布ではなく、中心部が強く、周辺部が弱い分布をしている。この結果、関節痛等の治療にはよいが、褥創の治療等の際に照射が均一でなく、その使用に不具合が生じている。また、他の光照射装置として、紫外線を照射して紫外線硬化型プラスチックを硬化させる装置においても、一般的に光の出力分布が均一でなく硬化が均一に行われないことが多くあった。紫外線によるプラスチックの硬化、光照射によるマーキング、あざの治療、赤外線付近の光による理学診療治療等の場合、光の出力分布を均一にすることが求められていた。
【0015】
また、前記特許文献3に示される図12のレーザ照射装置に記載された均一光照射ロッドとは、光学的に透明な角柱であり、詳細は「レーザ出力均一化デバイスの解析」電子情報通信学会技法OQE87−65(1987)、及び「レーザー出力の均一化デバイスとその応用」レーザー学会誌「レーザー研究」第17巻第5号(1989)に記載されている。すなわち、光学的に透明な角柱の端面に光を導入すると、角柱内で光が全反射を繰り返し、出力端において均一出力分布の光が得られる。角柱内で光は全反射で伝搬するので伝搬に伴う損失は発生しない。しかし、光をこの角柱に入射させる際、入力端での光の損失を少なくするためには角柱の開口角以内で入射させる必要があるが、損失を重視しないときはその必要はない。角柱は四角柱、六角柱、八角柱等、特に限定はしない。また、特許文献3においては、レーザ光を対象としているが、ランプの光にあっても適用可能である。
【0016】
均一光照射ロッドは、図14aに示すように、角柱の長さは長いほど、良好な均一度が得られる。図14aは前記の特許文献3に記載されているものであるが、断面10mm角の正四角柱において長さの変化により出力分布が変動することを示し、角柱の長さが長いほど変動が少なくなることを示しており、断面の1辺の長さの約10倍以上となると実用上十分な均一度が得られることを示している。ここで、出力分布の変動(%)=(出力最大値−出力最小値)/出力平均値×100である。しかし、この断面の一辺の長さと角柱の長さとの比は、必要とする均一度により変わるので、限定するものではない。
【0017】
この均一出力分布を得る構成での問題点は、角柱の中心に入射光の中心が正確に一致しないと出力分布の均一度が低下することである。すなわち、光ファイバーと光均一化部材とのアライメントが正確に一致しないと出力分布の均一度が低下する。その状況を前記の文献より図14bに示す。断面が10×10mm、長さが40,60,80,100mmの4種類の角柱にレーザ光を入射したとき、出力分布の変動を、中心からの入射位置のずれを変数として示してある。長さが100mmのとき、光ファイバーと光均一化部材の中心位置のずれが0のときは1.2%程度の変動であるが、2.4mmずれると2.5%程度の変動となることを示している。
【0018】
他の問題点として、光を任意の位置に照射するために光ファイバーを用いているが、大出力を得るためには光ファイバーのコア径を太くする必要があるが、コア径を太くすると屈曲性が失われてしまうので、光ファイバーの太さには限度がある。例えば、コアに石英を用いた場合、屈曲性を保つにはコア径1mmが限度であり、それ以上になると適度な屈曲性が得られず、所望の位置に光を導いて照射することが困難となる。また、図13に示すように、光均一化部材の入射端面に凹部を形成すると、レンズを不要にできる。
【0019】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、光源から放射される光を、導光部材を介して被照射物に照射する光照射装置において、被照射物に略均一な出力分布を有する大きな出力の光を照射でき、操作性のよい光照射装置を提供することにある。また、光バンドルファイバーと光均一化部材のアライメントにおいて、両者の中心が厳密に一致しなくても照射される光の出力分布の均一性が低下せず、したがって組立の容易な光照射装置を提供することにある。さらに、あざや褥創の治療等において略均一な光の照射による良好な治療効果を期待できる光線治療器等の医療用の光照射装置や、紫外線等の光を略均一に照射して紫外線硬化型のプラスチックや接着剤を均一に硬化させることができる工業用の光照射装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る光照射装置は、光源から放射される光を、導光部材と光均一化部材とを介して被照射物に照射する光照射装置であって、導光部材は光ファイバーを束ねた光バンドルファイバーで構成され、光均一化部材は光学的に透明な多角柱よりなり、その出力側の出力端面において光の出力分布を略均一化することを特徴とする。光源としては、紫外光領域から赤外光領域に至る光領域のいずれかの範囲の波長又は、単一の波長を放射するものを使用する。
【0021】
前記の光照射装置において、光均一化部材は、光バンドルファイバーと対向する入射面と、端面において略均一化された光分布の得られる出射面とを備え、本光照射装置は出射面に対向してレンズを備えることができる。光均一化部材と被照射物との間にレンズを配設することにより、光均一化部材の端面の略均一化された光分布を等倍又は拡大して投影し、被照射物に照射することができる。
【0022】
本発明に係る光照射装置の実用上の態様としては、光源を有する本体部と、本体部から延出した導光部と、導光部の本体部と反対側に連結されたハンドピース部とを備え、ハンドピース部から被照射物に光を照射する光照射装置であって、導光部は光ファイバーを複数束ねた光バンドルファイバーで構成され、ハンドピース部には、その内部に光バンドルファイバーから放射された光の出力分布を略均一化する光均一化部材を設置したことを特徴とする。そして、光均一化部材は、光バンドルファイバーと対向する入射面と、光を出射する出射面とを備え、ハンドピース部は光均一化部材の出射面に対向してレンズを備えることが好ましい。
【0023】
また、本発明に係る光照射装置の好ましい具体的な態様としては、光均一化部材は、四角柱、六角柱や八角柱等の光学的に透明な多角柱で構成され、多角柱の長軸に直交する2つの平滑な対向面を入射面及び出射面とし、平滑な入射面から光を導入し、平滑な出射面から光を出射する。このとき出力端面において均一化した出力分布が得られる。ただし、入射面は多角柱の長軸に直交していなくてもよく、また、図13に示すような凹面を形成してもよい。
【0024】
このように構成された本発明の光照射装置は、光源から放射された光は導光部材である複数の光ファイバーを束ねた光バンドルファイバーの一端面に入って伝搬され、複数の光ファイバーの他端面から放射されて光均一化部材に入射する。
光均一化部材内で光は全反射により導光され、光均一化部材の出射側の端面から出射される。この際、出力側の出射端面において略均一化された光の出力分布が得られる。
【0025】
したがって、光源から放射される光の出力分布が均一でなく、光バンドルファイバーと光均一化部材との中心軸が厳密に一致しなくても、光均一化部材から出射される光は出力分布が略均一化され、被照射物に照射されるため、被照射物の照射面積における照射出力を略等しくすることができる。すなわち、光源から放射される光が例えばガウス分布の光の出力分布を有し、各光ファイバーから出射される光の出力がガウス分布をしていても、これらの変動は光均一化部材で相互にキャンセルされて平均化される。したがって、光バンドルファイバーと光均一化部材の位置関係を厳密に考慮しなくても、照射される光の出力の変動を極めて小さくすることができる。また、光バンドルファイバーにより被照射物に光を自由に照射できるため、大出力が得られると共に操作性を向上できる。
【0026】
このため、本発明の光照射装置を理学診療用赤外線治療器等の光線治療器において褥創治療に使用すると、患者のどの部位でも均一に加熱治療することができ良好な治療効果を期待できる。また、紫外線を照射する装置においては、紫外線硬化型のプラスチックや接着剤を、自由な方向から均一に硬化させることができ、品質を安定させることができる。
【0027】
本発明に係る光線治療器は、前記の光照射装置を備え、この光照射装置で人体等の患部に出力分布が略均一化した光を照射することを特徴とする。この構成によれば、人体や動物の患部に略均一化した出力の光を照射して治療できるため、赤外線による関節痛或いは褥創の加熱治療、レーザー光によるあざの治療等、均一出力分布光を必要とする医療用途に良好な治療効果を期待できる。特に、光線力学的治療(PDT)により癌等の組織を治療する際に、均一度の高い光照射ができるため有効である。また、光バンドルファイバーにより自由な角度から照射できるため、操作性が優れている。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光照射装置の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、それぞれ本実施形態に係る光照射装置の基本的な構成を示す斜視図である。図1において、光照射装置は光源1、導光部材2及び光均一化部材3で構成され、光源1から放射される光を、導光部材2及び光均一化部材3を介して被照射物の照射面4に照射するものであって、光源1はハロゲンランプ、メタルハライドランプ等の各種ランプ、発光ダイオード、或いは半導体レーザー、気体レーザー、固体レーザー等を含むレーザー発生器等のいずれかで構成され、紫外線から赤外線に至る単一波長またはその間の任意の領域の波長を有する光を放射する。
【0029】
導光部材2は、複数の光ファイバーを束ねた光バンドルファイバー2で構成され、光源1から放射される光を伝搬する。光バンドルファイバー2は、例えば1本の直径が50μm程度のコアを有する光ファイバーが1000〜2000本程度束ねられて作製されている。光バンドルファイバーのコア材には、近紫外線から近赤外線に至る範囲では石英、多成分ガラス、プラスチック等が用いられ、赤外光の範囲ではフッ化物、或いはカルコゲナイトガラスが用いられるが、ここでは材質は特に限定するものではない。
【0030】
そして、光照射装置は光源1から放射される光の出力分布を略均一化する光均一化部材3を備える。光均一化部材3と光バンドルファイバー2とは、僅かな間隔を有して対向している。光均一化部材3は光学的な透明体で形成された多角柱状をしており、本実施の形態では四角柱状をしている。透明体としては光学的に透明なアクリル樹脂や、石英、多成分ガラス等が使用される。すなわち、可視光領域では石英、合成石英、多成分ガラス等のガラス、プラスチック等が使用可能であり、赤外光領域ではセレン化亜鉛等、その波長領域の光を透過するものであれば使用可能である。
【0031】
光均一化部材3は、多角柱の長軸に直交する2つの平坦な対向面を入射面3a及び出射面3bとしている。入射面及び出射面は、光の入射や出射の際に散乱しないように平滑に研磨されている。また、長軸に平行な外周の平坦面も研磨され、入射される光が外部に拡散することなく全反射して内部を伝搬するように構成されている。なお、入射面3aは必ずしも直角でなくてもよく、凹部が形成されていてもよい。外周の平坦面は金属蒸着による鏡面加工を施してもよい。光均一化部材3は、その出射面3bにおいて出力分布が略均一化されており、出射面3bに被照射物を接触させると均一に照射できる。出射面3bから離すと照射面4に照射される光の均一性は離れた距離に応じて低下する。
【0032】
光バンドルファイバー2と光均一化部材3との間隔は、以下のように設定することが好ましい。光バンドルファイバー2より出る光は、光バンドルファイバーを構成する個々の光ファイバーのNA(開口数)で決まる開口角で光ファイバーの端面から発散する。したがって、光均一化部材3の断面は、この光バンドルファイバー2から発散する光を全て受け入れることのできる大きさである必要がある。光バンドルファイバー2と光均一化部材3との間隔を大きくするほど光均一化部材3の断面の大きさを大きくする必要があり、この間隔が小さければ断面をそれほど大きくする必要はない。通常は、この間隔は0.5〜1.0mm程度が好ましい。
【0033】
例えば、光バンドルファイバー2のコア部分の外径が7mm、光バンドルファイバー2を構成する単一の光ファイバーのコア径が50μmであるとき、通常、コアが石英である光バンドルファイバー2のNAは0.2であるので、開口角は約11.5度であり、光バンドルファイバー2と光均一化部材3の間隔が1mmであると、1mm離れた場所においては直径7.4mmの光となる。したがって、光均一化部材3の断面は直径7.4mmの円を内接する断面より大きければよい。間隔が2mm離れた場合は、光均一化部材3の断面は直径が7.8mm以上の円が内接すればよい。通常は、組立上の余裕をもたせるため、光均一化部材3の断面の大きさは、これらの計算値より僅かに大きくするが、これらの値は特に限定するものではない。但し、光の直径より光均一化部材3の断面に内接する円の直径が小さいときは、面積の差の部分が光均一化部材に入らず、光損失となる。
【0034】
光均一化部材3の断面の選定には、この他に光バンドルファイバーからの光出力の強度も考慮する必要がある。光出力密度が高いと光均一化部材3の入射面において発生する熱損失が大きくなり、熱により光均一化部材の入射面が損傷する恐れが生じる。そこで、光出力の強度が大きいときは光バンドルファイバー2と光均一化部材3との間隔を大きくし、光バンドルファイバー2から出た光の光均一化部材3に当たる光の面積を大きくして光出力密度を小さくし、光均一化部材3の入射面の損傷を防止する。
【0035】
光均一化部材3の入射面の損傷を防ぐ他の手段は、できるだけ融点の高い材料を選ぶことである。光均一化部材の材料にはプラスチック、多成分ガラス、石英等があるが、融点もこの順で高くなるので、出力密度が高くなるにつれ、この順で材料を選定することが好ましい。但し、通常は光バンドルファイバー2と光均一化部材3の材料は同じにすることが望ましい。これらを同じにすると、NAが略同じとなり、光バンドルファイバー2から光均一化部材3に光を入射させるときの光損失を小さくすることができる。
【0036】
図1bに示す構成は、図1aに示す基本的な構成の変形である。この光照射装置は、光均一化部材3の出力側の先端にレンズ5を配設し、光均一化部材3の出力側端面の均一光分布をレンズ5により等倍又は拡大して被照射物に投影し照射するものである。すなわち、光均一化部材3は、光バンドルファイバー2と対向する入射面3aと、光を出射する出射面3bとを備え、出射面3bに対向して出射面を投影するレンズ5を備えている。
【0037】
この構成では、出射面3bの略均一な出力分布の光をレンズ5で投影して被照射物の照射面4に照射できるため、使用上で大きな利便を与えることができる。
この場合、光均一化部材の出射面で得られた光の均一性は、光均一化部材の出射面3bとレンズ5との距離及びレンズの焦点距離との関係で決まる結像位置でのみ、出射面の均一性が光の投影面で得られる。光均一化部材の出射面とレンズとの距離を固定したときは、出射面と同一の光均一性の得られる位置は1ヶ所に限られる。光出力の均一性を必要としないときは、投影面の位置について考慮する必要はない。また、光均一化部材3とレンズ5との距離を変えることにより均一分布を得られる照射面の大きさを自由に変更できるので、レンズを使用することにより、あざ等の被照射面の大きさに応じて照射野(照射面積)を変えることができる。
【0038】
図1cに示す構成は、図1aに示す基本的な構成に対して、光源1と光バンドルファイバー2との間に、レンズ6を配設したものであり、光源1から放射される光を効率良く光バンドルファイバー2に導入させることができるものである。
光源がランプの場合は光源から拡散する光をレンズにより集束して光バンドルファイバー2に導入し、光源がレーザーや発光ダイオードの場合には光の発散角を、光均一化部材3のNA(開口数)に相当する角度に合わせるために使用する。
【0039】
また、図1dに示す構成は、図1aに示す基本的な構成に対して、光バンドルファイバー2と光均一化部材3との間にレンズ7を配設したものであり、光バンドルファイバー2から放射される光を効率良く光均一化部材3に導入させることができるものである。例えば光バンドルファイバー2のコアがプラスチックの場合、光バンドルファイバーのNAが0.35以上であり、これをNA0.2程度の合成石英製の光均一化部材3に入射するときは、レンズによりNA0.2に対応する収束角約11.5度以下に光を収束することが光を光均一化部材3に効率良く導入する上で好ましい。
【0040】
前記の図1に示す構成において、本発明の基本的な構成は光バンドルファイバー2と光均一化部材3とを使用することであり、図1b〜図1dにおけるレンズ5〜7は本発明に必須の構成でなく、本発明を有効にするために使用状況に応じて、その中の1つ又は複数を使用できるものである。
【0041】
本発明の利点の一つは、照射される光の均一性が向上することである。図14bに示すように、光均一化部材に対する入射光の位置が光均一化部材の中心よりずれると、光均一化部材の出力端における光の均一性が低下する。これに対して、光均一化部材に対する光の入射に光バンドルファイバーを使用すると、光バンドルファイバーを構成する1本1本の光ファイバーは、光均一化部材の中心より多少ずれていても、光均一化部材の断面の中心を対称点として対の位置にある光ファイバー同士の光分布が相殺することになり、全体として不均一性が平均化され、均一性が向上する。
【0042】
本発明の第二の利点は、光バンドルファイバーを使用することにより、その屈曲性を利用して照射位置を自由に決められ、操作性が向上することである。単一の光ファイバーでなく光バンドルファイバーを使用すると、全体としてのコアの断面積が等しくても、光バンドルファイバーの方が屈曲性に優れ、良い操作性を得ることができる。例えば、コア径が1mmの単一光ファイバーの断面積は0.78mm2 であるが、コア径が50μmの光ファイバーを1900本束ねた光バンドルファイバーの断面積は約3.7mm2 であり、断面積がはるかに大きいにもかかわらず、屈曲性はコア径が1mmの単一光ファイバーより大いに優っている。このことは、光バンドルファイバーを用いると導光できる光出力は大きく、しかも屈曲性が良いので自由な位置に照射することができることを示している。
特に、医療用の光照射装置の場合、人体のあらゆる部位に照射することができて好適である。
【0043】
このように構成された本実施形態の光照射装置は、光源1から放射された光は、導光部材である複数の光ファイバーを束ねた光バンドルファイバー2の一端面に入射して伝搬され、光バンドルファイバー2内を伝搬して他端面から出射され、光均一化部材3の入射面3aに広い面積で入射される。すなわち、光バンドルファイバー2を構成する複数の光ファイバーの広い面積の端面から光均一化部材3に入射する。この場合、光バンドルファイバー2の中心と光均一化部材3の中心が厳密に一致していなくても光の出力分布の変動が大きくなることはない。光均一化部材3では光は多角柱の外周面で全反射して伝搬され、外部に漏れることなく伝搬して導光され、出射面3bにおいて出力分布が略均一化され光出力の変動が極めて小さい光が得られる。
【0044】
光均一化部材3の出射面3bで得られた略均一化された光を被照射物に接触させて照射すると均一に照射できる。出射面3bを被照射物から離して光を照射した場合には均一性は低下する。レンズ5を通して照射すると、レンズ5で等倍又は拡大して略均一化された光を照射面4に照射することができる。等倍の場合でも、拡大された場合でも、光均一化部材の出力端面の均一性が得られるのはレンズによる出射面の光の結像位置に限られる。それ以外においては均一性は低下する。光源1から放射される光を光バンドルファイバー2に入射するとき、レンズ6を配置することにより光の損失を減らすことができる。
【0045】
また、光バンドルファイバー2から出射される光を光均一化部材3に入射させるとき、レンズ7を配置することにより光の損失が少ない状態で導入できる。光源としてレーザー発生器を使用する場合、レーザー発生器から発生するレーザー光はビーム径が光バンドルファイバーの直径より小さい場合が多く、このような場合はレンズ6でビーム径を大きくすると共に、光ファイバーの開口角以下の広がり角を付けて光バンドルファイバー2に入射させると損失少なく入射させることができる。
【0046】
前記の構成によれば、光バンドルファイバー2と光均一化部材3とを組み合わせて用いることにより、単一の光ファイバーで光均一化部材に光を導入する場合と比較し、光学部材のアライメントの精度を要しない。すなわち、図3に示すように、例えば、中心位置より−1(単位は任意)の位置にある光ファイバーからの光の分布が実線Aのように示され、+1の位置にある光ファイバーからの光の分布が実線Bのように示され、この2つを合成した出力は破線Cのようになり、実線Aと実線Bとを平均した出力となる。すなわち、破線Cは2つの実線A,Bを平均した出力となり、均一度が向上していることが分かる。このことが光バンドルファイバー全体で行われ、光バンドルファイバーの場合は単一光ファイバーの場合と比較して均一性が向上し、このことにより、光バンドルファイバー2と光均一化部材3との光軸のアライメントの精度が、単一光ファイバーと光均一化部材との場合より要求されないことが分かる。
【0047】
これにより、紫外線によるプラスチックの硬化、赤外線による関節痛あるいは褥創の治療、光を利用したマーキング等、均一分布光を必要とする多くの用途に良好な結果を期待できる。なお、光均一化部材3から出射される光の出力分布の変動率は数%程度であれば十分であるが、変動率は小さいほど好ましい。そして、光均一化部材3の出射面に対向してレンズ6を配設すると、光均一化部材3の端面の均一分布の光出力を等倍又は拡大して照射面4を照射でき、光均一化部材3と被照射物とを離した状態での光の照射が可能となる。
【0048】
つぎに、前記の光照射装置の基本的な構成を踏まえた具体的な実施形態として、光照射装置を光線治療器として理学診療用赤外線治療器に用いた実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る理学診療用赤外線治療器の一部を省略した構成図である。図2において、理学診療用赤外線治療器は、光源を有する本体部10と、本体部から延出した導光部材を備える導光部としての光ファイバーライトガイド20と、光ファイバーライトガイド20の本体部10と反対側に連結されたハンドピース部30とから、その主要部が構成される。
【0049】
本体部10は、光源としてハロゲンランプ11と、耐熱ガラス板12と、カラーガラスフィルター13とを備え、ハロゲンランプ11、耐熱ガラス板12、カラーガラスフィルター13は、支持部材14により所定の間隔を有して固定されている。本体部10にはハロゲンランプ11に電源を供給する出力可変電源回路15が内蔵されている。
【0050】
光ファイバーライトガイド20は、光ファイバーを束ねた可撓性を有する光バンドルファイバー21と、光バンドルファイバー21の本体部側の端部の外周に外嵌される保護パイプ22と、光バンドルファイバー21の外周を覆う可撓性を有する外装フレキシブルパイプ23とを備え、ハンドピース部30が光ファイバーライトガイド20の本体部10と反対側の外周に固定されている。
【0051】
ハンドピース部30は円筒状をしており、軸心には光均一化部材31が挿入されており、先端部には集光レンズ群32、直線偏光板33を固定したレンズアダプター34を着脱可能に連結している。なお、集光レンズ群32は図1(b)に示すレンズ5に相当するもので、レンズアダプター34による着脱式に限るものでなく固定されたものでもよく、レンズは1枚構成でもよく、さらに1枚構成又は複数の構成のレンズをハンドピース部30の外筒部30aに直接固定したものでもよい。
【0052】
ハロゲンランプ11は、フィラメントから放射する紫外光、可視光線および赤外光を含む光を光ファイバーライトガイド20の基端面に効率良く入射させるために、内面が金属の蒸着によってミラーコーティングされた反射鏡11aを備えている。本例では、反射鏡11aの凹部にハロゲンランプ11が固着されているが、別々に構成されるものでもよい。
【0053】
耐熱ガラス板12は、例えばジルコニア等の結晶核形成剤を含む特殊組成のガラスを溶解、成形後に熱処理して熱膨張係数の小さいベータ・石英型又はベータ・スポジュメン型の微細結晶を析出させた結晶化ガラスで形成されている。耐熱ガラス板12は、ハロゲンランプ11で発生する熱をカットしてカラーガラスフィルター13及び光バンドルファイバー21を保護する役目をする。カラーガラスフィルター13は、カラーガラス板で形成されていて、ハロゲンランプ11から放射される光の波長が例えば0.1μm程度の紫外線から5.0μm程度の赤外線まであるので、例えば0.1〜0.6μm程度の波長帯の光をカットし、可視光の赤色光を含む近赤外光から赤外線を透過させる。
【0054】
光ファイバーライトガイド20の中心を貫通する光バンドルファイバー21は、本体部10内の光源であるハロゲンランプ11から放射される光を導光する部材であり、所定の曲率まで湾曲できるものである。光バンドルファイバー21は、前記の実施形態と同様、1本のコアの直径50μm程度の光ファイバーが多数本束ねられて形成されている。
【0055】
光ファイバーライトガイド20は、基端部にアルミニューム管等からなる保護パイプ22が外嵌され、光バンドルファイバー21の基端部を保護すると共に、本体部10と接続している。光ファイバーライトガイド20の中間部は、外周に外装フレキシブルパイプ23が位置しており、内部に挿通する光バンドルファイバー21が限度以上に曲げられ、折れないように周囲から保護するためのものである。外装フレキシブルパイプ23は、密着した金属コイル状の金属フレキシブルチューブ、金属フレキシブルチューブの外周を柔軟性を有する塩化ビニールチューブやシリコンチューブで被覆したフレキシブルチューブ、樹脂製のフレキシブルチューブ等で構成される。
【0056】
光ファイバーライトガイド20の先端部、すなわち本体部10と反対側に連結されたハンドピース部30の外筒部30aは、金属、プラスチック、木あるいは他の絶縁物で形成され、手またはアームで掴んで被照射物に光を照射して操作する部分である。外筒部30aの内部には光バンドルファイバー21が挿入、固定され、先端側は光バンドルファバー21と同軸に取付け孔が開口している。そして、この取付け孔に光バンドルファイバー21により導光された光の出力分布を均一化する光均一化部材31を挿入、設置している。すなわち、光均一化部材31はハロゲンランプ11から放射される光を、光バンドルファイバー21で導光し、光均一化部材31に入射した光の出力分布を光均一化部材で略均一化した光分布を得るものであり、光均一化部材31は光を伝搬する経路の途中に設置されている。光バンドルファイバー21の出射側の端面と光均一化部材31の入射面31aとは間隙を有して対向している。なお、間隙を持たずに対接するようにしてもよい。
【0057】
光均一化部材31は、前記した実施形態と同等のものであり詳細な説明は省略するが、一例としては、光透明体で形成された四角柱状をしており、四角柱の中心軸に直交する2つの平坦な対向面を研磨された平滑な入射面31a及び出射面31bとしている。光均一化部材31は光学的に透明な入射側の端面に光を入射すると、四角柱内で光が全反射を繰り返し、出射側の端面では出力分布の変動率が極めて小さい略均一な出力分布の光が得られる。四角柱内では全反射で伝搬するので四角柱内での光の損失はない。四角柱の軸方向の長さは長いほど、出射端での光の均一度は向上する。四角柱の場合、入射断面の一辺の10倍前後以上になると実用上均一と見なし得る均一度が得られる。長さを長くするほど均一度は得られるが、製造上の困難性、価格上昇等の問題が生じるので、10倍程度の値が選ばれている。しかし、用途によっては、もっと短くてもよく、限定はしない。例えば断面が10×10mmの四角柱の場合、長さは100mm程度が選ばれている。しかし、この断面の一辺と長さとの比は、必要とする均一度で決まるものであり、限定するものではない。
【0058】
本実施形態のハンドピース部の外筒部30aは、光バンドルファイバー21を挿入する孔と、光均一化部材31を挿入する取付け孔とが同軸に形成されているため、光バンドルファイバー21の中心と光均一化部材31の中心軸を略一致させることができ、光の出力分布の均一度の低下を防ぐことができる。なお、ハンドピース部の外筒部30aは円筒状に限ることはなく、角柱状でもよいし、長軸方向に分割されていてもよい。
【0059】
レンズアダプター34内の集光レンズ群32は、光均一化部材31の出射面31bと間隔をあけて対向しており、光均一化部材31の出力側端部の出射面31bの光出力分布を被照射物の表面において等倍又は拡大して投影するもので、レンズは1枚構成であってもよい。レンズアダプター34は、ハンドピース部外筒部30aの先端部に着脱可能に装着されるようになっていて、取り付けたときには例えば光均一化部材31の出射面31bを拡大して投影することにより被照射物の広い面積を光均一分布で照射することができる。
【0060】
また、取外したときには光均一化部材31の先端面から、光均一化部材の開口数で決まる角度約11.5度程度の広がり角で光が放射され、被照射物の広い面積を照射することができるが、この場合は光の均一性は失われる。さらに、レンズアダプター34を取外して、光均一化部材31の出射面31bを例えば患部に接触させることにより、出射面31bの光出力分布をそのまま患部に照射することもできる。なお、レンズアダプター34はハンドピース部外筒部30aの先端に、圧入状態で固定したり、ねじ止めで固定したり、クリック止めや、Oリング止め等で適宜固定することができる。さらに、レンズをハンドピース部外筒部30aに直接固定し、光均一化部材31の出射面31bの均一化された光出力分布を投影するように構成してもよい。
【0061】
前記の如く構成された本実施形態の理学診療用赤外線治療器の動作について以下に説明する。ハロゲンランプ11から放射された赤外線を含む光は、耐熱ガラス板12によって熱をカットされて耐熱ガラス板12を透過する。次に、耐熱ガラス板12を透過した光は、カラーガラスフィルター13によって0.1〜0.6μm程度の波長帯の光をカットされて、光ファイバーライトガイド20の光バンドルファイバー21の基端面に入射される。耐熱ガラス板12は熱線を吸収することにより高温となるため、ファン等で放熱することが好ましい。
【0062】
光ファイバーライトガイド20内の光バンドルファイバー21は、2.5〜5.0μm程度の波長帯の光をさらにカットして、他の波長帯の光を伝搬させ、伝搬された光は各光ファイバー内のコア内をコアとクラッドとの境界において反射しながら先端面まで至り、光バンドルファイバー21の先端面より出射される。
光バンドルファイバー21を構成する多数の光ファイバーの先端から出射する光は、光均一化部材31の入射面31aから入射して、この光均一化部材内で全反射を繰返すことにより出射面31bでは出力分布は変動率が極めて小さく略均一となり、四角柱の中心軸と直交する面方向の出力分布が略平坦となる。すなわち、光バンドルファイバー21と光均一化部材31がハンドピース部外筒部30a内で同軸的に対向しており、光均一化部材の出射面3bにおいて良好な均一光分布が得られる。
【0063】
光均一化部材31の出射面から出射される光は集光レンズ群32によって等倍に、あるいは拡大して投影され、さらに直線偏光板33によって直線偏光されて患部等の被照射物に非接触で照射される。光均一化部材31が無い場合は、光バンドルファイバー21から出射される光は、一般的に中央部が強く周辺に行くにしたがって徐々に弱くなるガウス分布のような出力分布を有するが、光均一化部材31によって光の出力分布を略均一化できるため、被照射物には光出力分布が略均一な光となって照射面積内を均一に加熱治療することができる。なお、直線偏光板33は集光レンズ群32の前、すなわち集光レンズ群32と光均一化部材31との間に配置してもよい。
【0064】
レンズは単一レンズで構成してもよいし、複数枚を組み合わせて構成してもよい。単一レンズの場合、光均一化部材とレンズとの位置を変えることにより照射面の光均一化部材の端面の面積に対する拡大率を変えることができる。レンズの位置が一定のときは、レンズの焦点距離を変えることにより拡大率、すなわち照射面積を変えることができる。複数枚を組み合わせたレンズの場合、同様にレンズと光均一化部材との位置を変えることにより、また複数のレンズの個々の焦点距離を変えることにより拡大率すなわち照射面積を変化させることができる。このことを利用して、1つのハンドピース部において、レンズの位置又はレンズの焦点距離を変化できるようにして拡大率を変更することができる。
【0065】
例えば、図4に示すように、外筒部30aにおいて、レンズを適切な手段により保持し、その位置を変更できるようにしておけば照射面積を変えることができる。図4aに示すように、外筒部30aの先端側の内面に内周ねじ部30bを形成し、この内周ねじ部に螺合するような外周ねじを形成したリング35にレンズ32を配置し固定リング35aをリング35に接着剤その他の方法により固定し、リング35を回転させることにより、レンズ32の位置を変えることができる。また、図4bに示すように、外筒部30aの先端に外周ねじ30cを形成し、この外周ねじ30cに別体の鏡筒36を螺合させ、鏡筒36の内周リブ37にレンズ32を当接して固定リング36aで固定するように構成することができる。この構成により、光均一化部材31とレンズ32との距離を変え、光均一化部材の出射面の拡大率を変更して照射面積を変化させることができる。すなわち、図4aの場合はリング35の位置を変え、図4bの場合は外筒部30aに対する鏡筒36の螺合の位置を変えることにより出射面の光の拡大率を変えることができる。
【0066】
この際、光ファイバーライトガイド20は、ハンドピース部30を除く部分が可撓性を有し自由に湾曲できるので、ハンドピース部30を操作することにより、どのような部位の患部に対しても、赤外線を含む光を光均一分布で照射することができる。また、レンズアダプター34をハンドピース部30に装着しない状態では、ハンドピース部30内の光均一化部材31の先端面から出射される光は広がり角が約11.5度程度あるので、光を患部に広がり角の範囲で照射させることもできる。しかし、この場合の光の均一分布は得られない。被照射物に照射される光の形状は、光均一化部材の断面の形状がそのまま等倍に、或いは拡大して投影された形状となるので、被照射物の形状に応じた断面を有する光均一化部材を選ぶことにより、照射の効率を高めることができる。
【0067】
本実施形態の赤外線治療器は、光バンドルファイバー21と光均一化部材31の中心軸がずれても光均一化部材31の断面の中心と対称位置にある光ファイバー同士の光分布が平均化されることによって、単一光ファイバーの場合に比べ良好な均一性を得ることができる。これにより、赤外線による関節痛あるいは褥創の治療や、レーザー光によるあざの治療等、均一分布光を必要とする医療用途に良好な治療効果を期待できる。換言すると、単一光ファイバーの場合は、単一光ファイバーと光均一化部材との中心が厳密に一致しないと均一性は低下するが、光バンドルファイバーの場合は広い面積で光均一化部材と対向するため、光バンドルファイバーを構成するそれぞれの光ファイバーの光出力分布が平均化され、両者の中心が厳密に一致しなくても光の出力分布の均一性の低下を防ぐことができる。
【0068】
また、光ファイバーを束ねた光バンドルファイバー21を使用するので、屈曲性がよく大出力の光を所望の位置に伝搬できる。前記のように、コア径が1mmの単一の光ファイバーの断面積と、コア径が50μmの光ファイバーを1900本束ねた光バンドルファイバーとの場合を比較すると、単一光ファイバーの断面積は約0.78mm2 、光バンドルファイバーの断面積は約3.7mm2 と光バンドルファイバーは断面積がはるかに大きいにも拘わらず屈曲性はコア径1mmの単一光ファイバーより大いに優っており、例えば人体の所望の位置を照射する必要のある治療用装置においては特に有利である。その上、断面積が大きいことは伝搬できる光出力が大きいことも意味し、この点でも有利である。
【0069】
さらに、本実施形態の赤外線治療器は、ハロゲンランプ11を使用しているので、出力可変電源回路15により容易にその出力を可変とすることができ、例えば0〜所定のワット数まで連続的に出力を可変できるようになっている。光均一化部材31の出射面31bの均一出力分布を正確に照射部に照射するために距離アダプター40を使用することができる。
【0070】
照射面積がハンドピース部30の外筒部30aより著しく大きいときには、図5,6に示すような距離設定を行う距離アダプター40をハンドピース部に取り付ける。図5,6のハンドピース部30Aは、前記と同様の外筒部30aの先端側の外周部に、取付けねじ部30dが形成され、この取付けねじ部30dに投影距離を設定する距離アダプター40がねじ込まれ、固定リング41a、41bを用いて固定されている。
【0071】
距離アダプター40は取付けねじ部30dに螺合する本体側の小径リング部42と、レンズ32により投影された投影面側に位置する大径リング部43と、小径リング部42と大径リング部43とを連結する複数本の連結軸44とから構成され、連結軸44は小径リング部42及び大径リング部43に、例えば溶接により固定されている。大径リング部43は例えば人体等の被照射面に接触し、この接触面上のリングの内側の照射面積45を照射するように構成されている。
【0072】
なお、投影距離を設定する治具として円錐台状の距離アダプター40の例を示したが、投影距離に相当する長さを有する距離設定バー(図示せず)をハンドピース部30に固定して被照射物との距離を設定するものでもよい。また、距離アダプターや距離設定バーの被照射物との接触面にスイッチ(図示せず)を固定し、このスイッチの信号で光源を作動させ、出力分布が略均一化された光を照射するように構成してもよい。
【0073】
この例によれば、光均一化部材31の出力分布が略均一化された出射面31bをレンズ32で投影し、この投影された照射面積45に距離アダプター40で正確に被照射物を位置させることができるため、被照射物を略均一化され拡大された投影光で均一に照射することができる。この場合、大径リング部43先端又は距離設定レバーの先端とレンズとの距離は、光均一化部材31の出射面31bの結像位置と等しくする。この場合の投影倍率は、距離アダプター40の連結軸44の長さ、あるいは距離アダプターの取付位置、及びレンズの位置を変えることにより適宜設定できるものであり、照射側の大径リング部43は円形状に限らず光均一化部材31の投影面に合わせて四角形や多角形とすることもできる。
【0074】
つぎに、本発明に係る光照射装置の他の実施形態について図7を参照して説明する。図7は本発明に係る光照射装置のさらに他の実施形態の概略構成を示す斜視図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、光源として複数の発光素子を用いたことを特徴とする。
【0075】
図7において、光源は複数の発光ダイオード素子50…で構成され、それぞれの発光ダイオード素子には、それぞれ光ファイバー51…が対応して配置されている。複数の光ファイバー51…は束ねられて疑似的に光バンドルファイバー52を形成する。光バンドルファイバー52から出射する光は、レンズ53を通して集光されて八角柱の光均一化部材54に入射し、光均一化部材から出射する光はレンズ55を通して拡大されて被照射物の広い照射面積56を照射する。なお、図示していないが、レンズ53、光均一化部材54及びレンズ55はハンドピース部内に装着され、光バンドルファイバー52と連結されるため、前記の実施形態と同様に操作性に優れ、光均一化部材54により略均一な分布光を照射できる。また、発光ダイオード素子の代わりに半導体レーザー素子を用いてもよく、レンズ53は無くてもよい。
【0076】
この構成によれば、複数の発光ダイオード素子50…から放射される光の強度にばらつきがあっても、光を導光する部材である光バンドルファイバー52と、光均一化部材54で出力分布が略均一化されるため、被照射物を均一に照射することができ、光バンドルファイバー52により任意の方向から照射できる。この実施形態に係る光照射装置の複数の発光素子を半導体レーザー素子で構成し、あざの部分に照射すると、出力分布の略均一な光で照射できるため良好な治療結果が得られる。
【0077】
なお、光均一化部材として四角柱、八角柱の例を示したが、六角柱や他の多角柱でもよいことは勿論であり、断面が長方形のものでもよい。また、光均一化部材の出射面に対向して備えられ、被照射物と対向するレンズをズーム式とすると、照射面積が容易に変更できて好ましい。光均一化部材として中実の透明体の多角柱の例を示したが、高反射率の板材を中空の角柱状に組み合わせ、その内部を光が伝搬するように構成したものでもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の光照射装置によれば、ハロゲンランプ等の光源から発生される紫外線から赤外線を含む光のうち任意の領域の光又は単一波長の光を、可撓性を有する光バンドルファイバーを介して導光し、光均一化部材から被照射物に対して出力分布が略均一な光を自由な方向から照射することができる。また、光バンドルファイバーと光均一化部材のアライメントが多少ずれ、両者の中心が厳密に一致しなくても単一光ファイバーの場合と比べ出射される光の均一性を高めることができ、さらに単一光ファイバーの場合より可撓性がよく、大きな出力の光を照射することができる。
【0079】
このため、赤外線治療器に使用する場合は、均一な照射で良好な治療を期待でき、紫外線を照射する装置においても均一な照射による効果を期待できる。また、光バンドルファイバーは単一光ファイバーに比べてコアの総断面積が大きくても良好な可撓性を有するので、取扱が容易で使い勝手が良いと共に、どのような部位の被照射物にでも光を略均一に照射することができ、単一光ファイバーに比べ大きな光出力を導光でき、照射面への光の照射出力を大きくできるという効果がある。
【0080】
さらに、光均一化部材の出射面に対向してレンズを備えると、光均一化部材の端面の均一化した光分布を等倍又は拡大して照射でき、被照射面に接触しなくてよいので、褥創の治療やプラスチックの硬化に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、それぞれ本発明に係る光照射装置の基本的な構成を示す斜視図。
【図2】本発明に係る光照射装置を光線治療器に使用した実施形態の一部を省略した構成図。
【図3】本発明の光照射装置で光出力分布の均一度がアライメントがずれても良好となることを示す説明図。
【図4】(a)、(b)は、それぞれ図2の光照射装置のハンドピース部の他の実施形態の要部断面図。
【図5】本発明に係る光照射装置のハンドピース部の他の実施形態を示す照射状態を示す要部斜視図。
【図6】図5のハンドピース部の一部を省略した要部断面図。
【図7】本発明に係る光照射装置の他の実施形態の概略構成を示す斜視図。
【図8】(a)は従来の光照射装置の基本の構成図、(b)〜(d)は、それぞれ従来の光照射装置の他の構成図。
【図9】従来のレーザメス用ハンドピースの指示部材を示す要部断面図。
【図10】従来のレーザ照射装置の要部構成図。
【図11】従来の光照射装置である理学診療用赤外線治療器の要部構成図。
【図12】従来の光照射装置であるレーザ照射装置の要部構成図。
【図13】従来のレーザ均一化部材の入射端面に凹部を設けた場合の構成図。
【図14】(a)は光均一化部材の長さと光の出力分布の変動を示す図、(b)は光均一化部材に入射する位置のずれと光の出力分布の変動を示す図。
【符号の説明】
1 光源、
2,52 光バンドルファイバー(導光部材)、
3,31,54 光均一化部材、
3a,31a 入射面、 3b,31b 出射面、
4 照射面(被照射物)、
5,32,53,55 レンズ、
10 本体部、 11 ハロゲンランプ(光源)、
20 光ファイバーライトガイド(導光部)、
21 光バンドルファイバー(導光部材)、
23 外装フレキシブルパイプ、
30,30A ハンドピース部、
34 レンズアダプター、
45,56 照射面積、
50 発光ダイオード素子(光源)、
51 光ファイバー、
52 光バンドルファイバー
Claims (6)
- 光源から放射される光を、導光部材と光均一化部材とを介して被照射物に照射する光照射装置であって、
前記導光部材は、光ファイバーを束ねた光バンドルファイバーで構成され、
前記光均一化部材は、その出力側の出射面において光の出力分布を略均一化することを特徴とする光照射装置。 - 前記光照射装置は、前記出射面に対向してレンズを備えることを特徴とする請求項1に記載の光照射装置。
- 光源を有する本体部と、該本体部から延出した導光部と、該導光部の前記本体部と反対側に連結されたハンドピース部とを備え、該ハンドピース部から被照射物に光を照射する光照射装置であって、
前記導光部は、光ファイバーを束ねた光バンドルファイバーで構成され、
前記ハンドピース部には、その内部に前記光バンドルファイバーから放射された光の出力分布を略均一化する光均一化部材を設置したことを特徴とする光照射装置。 - 前記光均一化部材は、前記光バンドルファイバーから光を入射する入射面と、端面において略均一化された光の得られる出射面とを備え、
前記ハンドピース部は、前記出射面に対向してレンズを備えることを特徴とする請求項3に記載の光照射装置。 - 前記光均一化部材は、光学的に透明な多角柱で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光照射装置。
- 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の光照射装置を備え、該光照射装置で人体等の患部に出力分布が略均一化した光を照射することを特徴とする光線治療器。
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