JP2005056441A - 交通流計測装置 - Google Patents

交通流計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005056441A
JP2005056441A JP2004325818A JP2004325818A JP2005056441A JP 2005056441 A JP2005056441 A JP 2005056441A JP 2004325818 A JP2004325818 A JP 2004325818A JP 2004325818 A JP2004325818 A JP 2004325818A JP 2005056441 A JP2005056441 A JP 2005056441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
measurement
traffic flow
time
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004325818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4061298B2 (ja
Inventor
Takahiro Nakamura
高宏 中村
Hiroyasu Taniguchi
博康 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2004325818A priority Critical patent/JP4061298B2/ja
Publication of JP2005056441A publication Critical patent/JP2005056441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4061298B2 publication Critical patent/JP4061298B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】 速度や計測時刻に大きな誤差を含む誤計測値を除去できる交通流計測装置を提供し、また異常事象検出装置の誤った異常事象判定を防止することを目的とする。
【解決手段】 この発明に係る交通流計測装置は、車両の走行を検知するセンサ71、センサ71から得られたデータを基に車両パラメータとして車両速度及び計測時刻を出力する計測部72、誤計測であったかどうかを判定手段76によって誤計測と判定された車両パラメータを除去するフィルタ73、フィルタ73を通った真であると判断された過去の車両パラメータを保存するバッファ74、1つ前に保存されている車両パラメータと最後に計測された車両パラメータから、それらの車間距離を算出する距離換算手段75を備え、判定手段76とフィルタ73と距離換算手段75とで構成された誤計測値除去手段77を備える。
【選択図】 図2

Description

この発明は、交通における交通パラメータを計測する交通流計測装置に関するものである。
従来の異常事象検出装置を用いた交通流監視では、道路などの交通の軌道に沿って交通流計測用のセンサを設置して、計測値から交通量や時間的あるいは空間的占有率、平均速度、渋滞などの交通パラメータを算出し、それをもとにセンサ間で生じた異常事象を検出していた。上記のような交通パラメータは、複数の車両を長時間にわたって計測して求められる統計的な性質をもっているので、特に統計的パラメータとよぶこととする。一方、車両ごとに得られる速度、計測時刻、一台毎の占有時間などの交通パラメータは車両パラメータと呼ぶこととする。
センサ間のある地点において、車両の故障、火災、落下物その他何らかの異常事象が発生すると、交通流が阻害されて異常発生地点での交通容量が減少するので、下流側では交通量の上限が低下する。このため、1つまたは複数のセンサから得られる統計的パラメータに例えば次のような変化が生じることを利用して、間接的に異常事象を検出することができる。
・上流と下流のセンサで交通パラメータに差が生じる。
・同一センサで平常時と比べて交通パラメータに差が生じる。
・上流側で渋滞が検出され、下流側では検出されない。
・過去の計測値、計測時刻、上流側の計測値などから逐次推定計算されるパラメータと比較して差が生じる。
例えば、特許文献1に示された異常交通流検出装置では、図8のように構成されている。すなわち、超音波センサなどの車両検知手段1で得られた車両検知信号から、交通状態量検出手段2によって平均速度などの統計的パラメータを算出し、交通状態量予測手段3や閾値設定手段4、交通流異常判定手段5などによって交通流の異常状態を検出し、また渋滞判定手段7により渋滞の有無を検出していた。利用できる交通パラメータとしては平均速度の他に交通密度、交通量などが挙げられている。さらに、図8の装置を交通流の上流と下流に2つ以上配置し、それらの異常判定結果を比較する比較手段6によって、その原因が真に突発的な異常事象なのか自然渋滞によるものかを判定する。
この例の装置以外にも、より多くのセンサを用いたり、交通流異常判定手段に統計的解析やニューラルネットを利用したものなど、統計的パラメータを用い、比較するパラメータ間で統計的性質に有意な差が生じることを利用して異常事象を検出する多くの手法が提案されている。以後それらを統計的検出方法とよぶこととする。
ところで、個々の計測値の変動が統計的に無視できる程度まで平準化するためには、統計的パラメータの算出には一定時間または一定台数以上の計測が必要である。例えば、従来は超音波センサやループコイルセンサなどで5分間の計測を行い、5分間交通量や時間占有率、平均速度などを算出したものが用いられていた。したがって、交通量が多いほど短時間で精度良くパラメータが得られ、異常検出精度が向上するという性質がある。逆に交通量が少ないときには、一定以上の台数を計測するために計測時間を延長すると、上記平準化と同時に、異常事象による変化も埋もれてしまうため、精度は向上しない。
ところが、上記の統計的検出方法には2つの欠点があった。1つめは、異常事象の発生後、十分な時間が経過しないと異常事象が検出できない点である。これは、最初の車両がセンサを通過してからパラメータの算出に十分な台数の車両が通過するまでには、所定の時間が必要で、それ以下の時間で検出することは原理的に不可能だからである。
2つめは、交通量や異常発生地点などの条件によっては、異常発生地点を車両が徐行して通り抜けられる程度の軽度の異常事象の場合は、このような異常事象を検出できないという点である。例えば上流側から流入する交通量が異常発生地点で低下した交通容量より少ないと、上流側と下流側で交通量にほとんど差が現れない。さらに、異常発生地点や渋滞末尾が、車両の走行状態を検知するセンサから近くない等の場合には、センサの計測地点において車両が減速前であったり再び加速し終わった後であったりするため、速度分布にも差が生じない事が多い。
そこで、例えば特許文献2に示された交通流計測装置では、車両速度や計測時刻といった車両パラメータを利用した別の異常検出手段を提案している。
平常時では、車両がセンサ間を通過する時間は、上流側で計測された車両速度でおおよそ予測する事ができる。このような予測原理に基づき、異常発生時には、その異常発生地点を通過する車両の急な減速や停止によって、通過時間あるいは車両速度が平常時の予測どおりにならないことを検出する。
図9はその構成図である。センサ21および計測部22で計測された車両20の速度は、バッファ23に計測時刻とともに車両パラメータとして一定時間以上保存される。予測手段24は、上流側のバッファ内の車両パラメータから下流側で計測すると推定される時刻と車両速度などの車両パラメータを算出して保存する。判断手段26は、推定計算された車両パラメータに合致する車両パラメータが下流側から計測されたかどうかを検証し、合致の程度によって異常の度合いである異常度を出力する。
これによって、統計的パラメータに正常時との差が生じないような軽度の異常事象をも検出でき、また、差が生じる以前の、事象発生初期の段階であっても速やかに異常事象を検出できる。以後このような方法を微視的検出方法とよぶこととする。
次に、交通流計測装置の従来技術について説明する。近年、センサにTVカメラを用い、TVカメラから得られる画像を処理して道路上の交通状況を計測する装置の開発が行われている。図10は、井上信昭他:「車両動態計測の試み」(第17回画像工学コンファレンス 1986年、16−13)に記載された従来の画像処理を用いた交通流計測装置の構成を示すブロック図である。図において、31は撮像器であるTVカメラ、32はTVカメラ31を制御するTVカメラ制御回路、33はデジタル化された撮像信号を取り込むフレームメモリ、34は車両の抽出領域を設定するウィンドウ設定回路、35は車両検出回路、36は車両走行位置検出回路、37は車両移動量検出回路、38は車両情報計測回路である。また、図11は一般的なTVカメラの設置例を図示しており、広範囲を撮像するよう、下向きに一定の俯角がつけられて設置される。
動作について説明する。TVカメラ31はカメラ制御回路32に従ってあるフレーム間隔で走行車両を撮像する。フレームメモリ33は、TVカメラ31の撮像信号をデジタルに変換したデータを取り込む。ウィンドウ設定回路34は、道路上で車両の大きさとなるウィンドウを画面上で設定する。車両検出回路35は、ウィンドウ設定回路34で設定された領域から、水平線や垂直線等の車両の特徴を抽出することによって、車両を検出する。車両走行位置検出回路36は、車両検出回路35で検出された車両の画面上での走行位置を検出し、車両移動量検出回路37は、この走行位置と該車両の前フレームの走行位置とを比較し、車両の画面上での移動量を検出し、ウィンドウ設定回路34に送信する。ウィンドウ設定回路34は、移動量に応じてウィンドウを移動させる。上記動作を繰り返し行い車両を追跡する。車両が画面から消えた時点、または画像中に計測用の領域を特に設定した場合はその領域から出た時点で追跡を終了し、車両情報計測回路38は、車両の速度や前車との車間距離などを計測する。
画面上での移動量を道路上での速度に換算する速度計測においては、そのままだと数学的には解くことができないので、通常は例えば車両の動きが道路に平行な動きに拘束されているという仮定をおき、抽出した車両の下端が道路に平行な平面である計測基準面上にあるものとして車両速度を計算する事が多い。例えば、バンパーやライトなどの特徴が車両の下端として抽出されやすいことがわかっている場合には、上記の計算上の計測基準面を平均的な車両のバンパーやライト程度の高さとして計算する。
その他、例えば空間的時間的な占有率、平均的な速度場、渋滞など、画面上で抽出された車両部分の占める割合や特徴部分の動きなどから、個別の車両を認識せずとも直接得ることが可能な統計的パラメータも多い。
なお、画像処理以外の一般的なセンサでは、例えば超音波、赤外線、電波などを用いた車両感知器によって、占有率や渋滞などの統計的パラメータを得るものが主である。車両個別の速度を計測するには、例えばドップラー効果型の電波センサなど単独でも計測できるものもあるが、それ以外の手段として、図12の(a)または(b)のように車両感知器50を2つ設置し、それらの感知信号の時間差と計測地点の間隔から速度を算出できるように構成された複合的なセンサもある。
特開平3−209599号公報(第2−4頁、第1図) 特開平8−279093号公報(第7−8頁、図1、図2)
上記の異常事象の微視的検出手段では、例えば自動車の陸運ナンバー情報のように固有の車両が特定できるような車両パラメータが計測されている時以外には、異常発生地点を徐行して通過できる場合、上流側センサを通過した車両に対する車両パラメータの推定値と下流側センサを通過した別の車両の車両パラメータが偶然合致してしまうという誤対応が時折発生し、その車両があたかも徐行せずに平常通り下流側センサに到達したように見える。通常は、後続の別車両の遅れによっても異常が検出されるので、一定の割合までの誤対応の発生は問題とはならない。ところが、上流側から流入する交通量が多いと誤対応の割合が増加する。割合が100%近くの状態、つまりほとんどの車両が遅れることなしに下流側に到達したように誤って判定されている状態が連続して長時間続くと、たとえ両センサで計測した台数の差が明白であっても、計測誤差を含むため異常事象有りと判定するには信頼性が乏しく、その間は異常事象を検出できなかった。そのほか渋滞時には、センサ側では渋滞が生じていることは計測できても、車間距離が狭すぎるなどの理由によって特に車両パラメータの計測もれが増加するので、原理的に渋滞時の異常判定が困難であった。
また、センサ側にも、例えば車両が大型であったり、形状が複雑であるというような場合、計測対象である車両の特徴部分とこれに見かけが類似した部分を有していて、1つの車両が分離して2回以上計測されてしまうことがあるという問題がある。さらに、車両の特徴部分が一定の計測基準面の高さにあることが仮定されているような計測アルゴリズムの場合には、車高の高い車両を誤計測した場合に著しい速度計測誤差が生じるという問題があった。特にトンネルなどセンサ高が低く制約される場所では、誤差が真値の2倍以上にもなることがあり、微視的検出方法による異常事象検出において、車両パラメータの推定計算におけるセンサ間通過時間の計算に大きく影響するため、平常時に誤って異常判定を出力する原因になっていた。また、大型車混入率の増加などによってこのような速度誤差が頻発する場合には、統計的パラメータにも影響するので、統計的検出方法でも誤った異常判定が出力される可能性があった。
さらに、特にカメラの俯角が小さい場合には、誤計測された部分と本来の計測対象部分との計測時間差が極端に大きくなり、別々の車両であるかのように車間が離れて計測される問題もあった。
上記の問題は画像処理センサ以外でも存在し、2つの車両感知器で構成される複合的なセンサでも、図12(b)のように設置方向が角度をなして設置されていれば、上記と同様の車両速度誤差や計測時刻の誤差が生じる。また、車両感知器が路側から水平方向に設置される側射型であっても、設置方向が角度をなしていれば同様の問題があることはいうまでもない。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、軽度の異常事象であっても、渋滞度の高低(交通量の大小)に関わらず検出精度の高い異常事象検出装置を得ることを目的とする。また速度や計測時刻に大きな誤差を含む誤計測値を除去できる交通流計測装置を提供し、また異常事象検出装置の誤った異常事象判定を防止することを目的とする。
この発明に係る交通流計測装置は、センサの設置地点から計測地点までの距離と車両速度と計測時刻とから、設置地点通過時刻を算出する手段、および、2つの計測値の間の通過時刻の差を距離に換算し、この距離の大きさによって先または後に計測された方の計測値を誤計測値であると判定して除去できる誤計測除去手段を備えたものである。
この発明の交通流計測装置によれば、センサ設置地点通過時刻を算出する手段、および、2つの計測値の間の通過時刻の差を距離に換算し、この距離の大きさにより誤計測の判定をする誤計測値除去手段を備えたので、車両速度や計測時刻に大きな誤差を含む誤計測値を除去できる。
実施の形態1.
図1は、この発明による異常事象検出装置の構成を示すブロック図であり、図において、61は図示しないセンサの計測値から車両速度、計測時刻などの車両パラメータと、渋滞度、所定時間内の交通量(車両台数)や平均速度、占有率などの統計的パラメータとからなる交通パラメータを計測する交通流計測装置であり、センサは軌道に沿って100〜200mずつ隔てて複数台設置され、車両の走行を検知する。なお、軌道は自動車専用道路やトンネルであり、計測対象区間内では分岐がないものとする。
62は互いに隣合う2つの交通流計測装置61から速度や計測時刻の車両パラメータを入力し、微視的検出方法により交通流の異常度として第1の異常度を算出する第1の異常検出部、63は交通流計測装置61から統計的パラメータを入力し、統計的検出方法により交通流の異常度として第2の異常度を算出する第2の異常検出部、64は第1および第2の異常検出部62、63の出力である第1および第2の異常度から異常事象の発生があったかどうかを判定する判定部である。
ここでは、交通流計測装置61は画像処理による計測装置のように、必要なすべての交通パラメータが得られる多機能センサを備えたものとしているが、代わりにパラメータ毎に複数の種類の単機能センサを備えた装置を用いてもかまわない。
第1の異常検出部62では、微視的検出方法により、平常時の交通状態で交通流の上流側のセンサを通過した車両のパラメータに合致するような車両が下流側のセンサを通過したかどうかを検証する。そして、それらの合致の程度によって交通流の第1の異常度を算出し出力する。
すなわち、第1の異常検出部62には隣合う2つの交通流計測装置61が接続されている。そのうち上流側に設置された第1の交通流計測装置611で計測した車両速度、計測時刻などの車両パラメータは一定時間以上保存する。その車両パラメータを基にして、下流側に設置された第2の交通流計測装置612で同じ車両について計測すると推定される計測時刻、車両速度などの車両パラメータを一定の計算方法に従って計算する。そしてこの推定計算された車両パラメータに合致する車両パラメータが、下流側に設置された第2の交通流計測装置612で計測されたかどうかを検証し、合致の程度によって異常の度合いである異常度を第1の異常度として出力する。
第2の異常検出部63は第1、第2の交通流計測装置611、612の他に、それらの上下流側のいくつかの交通流計測装置61にも接続されている。
第2の異常検出部63では、統計的検出方法により、例えば5分間というように所定の時間をかけて得られた平均速度、交通量などの統計的パラメータの時間的分布やセンサ間での空間的分布から交通流の異常度として第2の異常度を算出し出力する。例えば、下流側の交通量が上流側のそれに比べて少ない場合は、その間で異常があるとして異常度が高くなる。
判定部では、例えば両異常検出部62、63が出力した第1、第2の異常度を比較してそのうちの大きい方の値を選択し、その異常度の値により異常事象が発生したかどうかを判定し、出力する。
第1の異常検出部62においては、異常状態が続いている最中に、誤対応が生じる度に一次的に第1の異常度が低下するという不自然な状態(ただし実用上は差し支えない)が生じるが、第2の異常検出部63による第2の異常度が代わりに出力され、「異常」という判定出力が継続するという効果もある。
上記とは別の判定方法として、交通流計測装置61で計測する渋滞度(ないしは交通量)について第1のしきい値と、これよりも高い値の第2のしきい値を設定しておき、判定部64に渋滞度や交通量の情報を入力し、渋滞度が第1のしきい値以下の場合は第1の異常度を選択してこれにより異常事象があったかどうかを判定し、渋滞度が第2のしきい値以上の場合は第2の異常度により判定し、また渋滞度が第1のしきい値と第2のしきい値の中間にある場合は第1の異常度と第2の異常度とを比較してそのうちの高い方の異常値により判定するようにしてもよい。
また、別の判定方法として、渋滞度の低いときには第1の異常度の重み付けをあらかじめ大きくし、逆に渋滞度が高いときには第2の異常度の重み付けを大きくして重み付け後の第1、第2の異常度の大小を比較し大きい方を選択するようにして、場合に応じていずれかの異常度が選択されやすくすることにより、判定の確実性を増すように構成することも可能である。また、両異常度から演算により、判定で用いる異常度を算出するようにしてもよい。
さらに別の判定方法として、第1の異常度を優先的に選択して用いるようにしてもよい。すなわち、渋滞度があるしきい値以下のときは第1の異常度により判定する。このようなときはまず第1の異常度が即座に大きくなるからである。渋滞度が上記しきい値より高いときについては、第1の異常度が大きくなった場合にはその異常度を用いる。もし第1の異常度が大きくならなかった場合は、第2の異常度の大小により異常事象の判定をする。
なお、上記しきい値(第1、第2のしきい値を含む)に代えて、確定した値ではなくファジー値を用いるようにしてもよい。
さらに、次の区間では612と613がそれぞれ上記の第1、第2の交通流計測装置の役割が与えられる。第1、第2の異常検出部62、63、判定部64も区間に対応して別に設けられている。
このようにして全ての区間で上記と同様の計測、判定が行われる。
以上のように、2種類の異常検出部の相補的な作用により従来より広範な交通量に対応し、第1の異常検出部62が作動するときには短時間で、またそうでないときにも多くの場合は相応の時間、すなわち統計的データを蓄積し計算して第2の異常検出部63が作動するに要する時間で異常事象の検出が行えるという効果がある。
実施の形態2.
図2は実施の形態1に示したような異常事象検出装置に用いるに適した交通流計測装置の1例を示すブロック図であり、車両の一部が分離し誤って計測されてしまった場合にはそれを判定し、除去することのできる誤計測値除去手段を持つ交通流計測装置の構成例である。図において、71は車両の走行を検知するセンサであり、図3に示すように交通流の上流側に向かって、車両に対向するようにカメラなどのセンサが設置されている。72は計測部であり、センサ71から得たデータを基に、車両パラメータとして車両速度および計測時刻を出力する。
73は判定手段によって誤計測と判定された車両パラメータを除去するフィルタ、74はフィルタ73を通った真であると判定された過去の車両パラメータを保存するバッファ、75は1つ前に保存されている車両パラメータと最後に計測された車両パラメータから、それらの車間距離を算出する距離換算手段、76は誤計測であったかどうかを判定する判定手段であり、平均的な車長などを参考に予め決定されたしきい値より車間距離が短い場合に、最後に計測された車両パラメータが誤計測であると判定する。判定手段76とフィルタ73と距離換算手段75とで誤計測値除去手段77を構成している。
次に距離換算手段75の動作について、図3により説明する。計測基準面80は、路面に平行な平面であり、計算のために画像から抽出した車両の特徴部分(例えばバンパーやライトなど)がその高さにあると仮定して計算を行う。また、一つの車両に対する計測が完了して計測時刻が決定される地点81、つまり計測時の車両位置を計測地点と定義する。例えば画像処理センサではふつう計測領域の下流側の端に対応する地点、車両感知器を組み合わせた図12に示すような複合センサでは下流側のセンサの計測地点がそれに相当する。直線83は、センサ71からは計測地点と区別できない空間上の点の集合で、これを計測線と呼ぶこととする。84はセンサ71の設置地点としてのセンサ直下地点、正確にはTVカメラの焦点や、図12(b)のときの車両感知器と計測地点を通る直線を2本引いた交点の直下などに相当する地点である。また、両地点81、84間の距離をLとする。さらに、計測が正常なときの計測対象部分は車両下部86であり、屋根部分87は、車両下部86と画像形状が類似していて誤計測された部分とする。
画像処理による速度計測を例に説明すると、センサ71と屋根部分87の高さの差をg、センサ71と計測基準面80の高さの差をhとすると、屋根部分87の画像上での見かけの速度がh/g倍になるので、車両速度も真値のh/g倍に計算されてしまうという問題があった。これは図12(b)のような複合的なセンサでも同様で、車両感知器での感知時間差が車両下部のg/h倍になるので速度がh/g倍になってしまう。
さらに、屋根部分87は、時刻T1に位置81で車両下部が正しく計測された後に、車両下部との距離ΔLだけ走行した位置82ではなく、計測線にかかる位置85で計測されるため、屋根部分の計測時刻T2は実際に計測地点81を通過した通過時刻T3から大きくずれる。このため、単純に2つの計測時刻の時間差に速度を乗じても距離ΔLを正確に計算することはできず、そのため場合によっては見かけ上、平均的な車長よりも大きな値となってしまうので、時間差や距離をしきい値処理することによって誤計測かどうかを判定することができなかった。つまり、平均的な車長よりも2つの計測部分間の距離が小さければ、1台の車両の異なった部分を2回計測したものと判断して、誤計測ありと判定できるが、上記のように平均的な車長よりも大きな値となる場合があるので、必ずしもそのような判定ができなかった。
図4は正常に計測された車両下部86の動き91と誤って計測された屋根部分87の見かけの動き92と真の動き93を図示したダイヤグラムで、横軸は計測時刻および通過時刻などの時間を表し、縦軸は距離を表す。したがって傾きは速度である。理論的には、図のようにセンサ直下の地点で屋根部分87の見かけの位置と真の位置が必ず一致するはずである。そこで、車両下部86と屋根部分87それぞれについて、計測地点での計測速度と時刻と距離Lとから、計測部72で図の実線のように作図または計算してセンサ直下84をそれぞれが通過するであろう時刻94、95を求めると、それらが誤計測なのかどうかに関わらずほぼ真の時刻となる。これを利用すれば、まず車両下部86と屋根部分87の、センサ直下84での通過時間差Δtを計算した後、通過時間差Δtに、先に計測された方の速度を乗じることによってΔtを車両部分間距離(もしくは車間距離)ΔLに換算することができる。これは計測線83と車両の進行方向の幾何的関係から、高さが低く速度が真値に近い部分の方が必ず先に計測されるからである。このようにして、後で計測された方の車両パラメータが誤計測でなかったかどうかを判定する。
なお、屋根部分87の真の動き93は、図上で車両下部86の動き91と平行で、かつ時刻95でセンサ直下地点84の通過を示す点を通る直線として求めたものである。
上記のような方法によって、誤計測された車両パラメータに大きな速度誤差が含まれていたり、計測地点を実際に通過した時刻と計測時刻に大きなずれがあっても、正確な車間距離が得られ、しきい値処理、すなわち平均な車長などとの比較によってΔLが不当に短くないかどうかを検査することによる誤計測判定が可能となる。
最後に、車両の計測毎に計測地点が一定せず変動するようなセンサが、特に画像処理センサのような2次元計測センサの一部などに見受けられるが、そのようなセンサを利用する場合には、もし変動の幅が大きいようであれば、計測地点の情報を逐次更新して計算に反映させる。
実施の形態3.
図5は、図6のように交通流の下流側に向かってカメラなどのセンサ71が設置されている場合に用いる交通流計測装置の構成例を示すブロック図である。78は判定手段76によって誤計測であると判定された車両パラメータの消去などを行う消去手段であり、その他の各部は実施の形態2の場合と同様の機能を有するものであるので説明を省略する。ここでは判定手段76と消去手段78と距離換算手段75とで誤計測値除去手段77を構成している。距離換算手段75は、最後に計測された車両パラメータから、それ以前にバッファ74に保存された複数の車両パラメータとの間で車間距離を算出する。消去手段78は、判定結果によって誤計測とされたパラメータに対して、バッファ74から除くか、または誤計測であるというフラグを立てる。
図7は、車両の各部分の動きを図示したダイヤグラムである。実施の形態2で説明したのと同様の手法を用いるが、図4の場合とは逆に、真値の方が後に測定されることがわかっているので、後に計測された方の速度を通過時間差Δtに乗じることによって、ΔtをΔLに換算する。
実施の形態1で説明した異常事象検出装置の交通流計測装置として、実施の形態2または実施の形態3で示した交通流計測装置を用いることができる。図1の第1、第2の異常検出部62、63は、誤計測値が除かれた後の車両パラメータをバッファ74から取り出して利用したり、統計的パラメータの計算に用いたりする。
この発明の交通流計測装置は、異常事象検出装置を用いた交通流監視に有効に利用することができる。
この発明の実施の形態1における異常事象検出装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2における交通流計測装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2における距離換算手段の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2における距離換算手段の動作を説明するためのダイヤグラムである。 この発明の実施の形態3における交通流計測装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3における距離換算手段の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態3における距離換算手段の動作を説明するためのダイヤグラムである。 従来の異常事象検出装置の構成を示すブロック図である。 従来の別の異常事象検出装置の構成を示すブロック図である。 従来の交通流計測装置の構成を示すブロック図である。 TVカメラの設置例を示す説明図である。 車両感知器の設置例を示す説明図である。
符号の説明
61 交通流計測装置、62 第1の異常検出部、63 第2の異常検出部、
64 判定部、71 センサ、72 計測部、73 フィルタ、75 距離演算手段、
76 判定手段、77 誤計測値除去手段、78 消去手段、
611 第1の交通流計測装置、612 第2の交通流計測装置。

Claims (1)

  1. 計測地点を通過する車両に対して、車両個別の車両速度と計測時刻を計測して計測値を得る交通流計測装置において、上記車両の走行を検知するセンサの計測値から上記車両速度および計測時刻を計測するとともに、上記センサの設置地点から計測時の車両位置である計測地点までの距離と上記車両速度と計測時刻とから、上記車両の上記設置地点の通過時刻を算出する手段、および、上記計測時刻の異なる2つの計測値の間の上記通過時刻の差を距離に換算し、この距離の大きさによって、先に計測された方または後に計測された方の計測値を誤計測値であると判定して除去できる誤計測値除去手段を備えたことを特徴とする交通流計測装置。
JP2004325818A 2004-11-10 2004-11-10 交通流計測装置 Expired - Fee Related JP4061298B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004325818A JP4061298B2 (ja) 2004-11-10 2004-11-10 交通流計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004325818A JP4061298B2 (ja) 2004-11-10 2004-11-10 交通流計測装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12702797A Division JP3734594B2 (ja) 1997-05-16 1997-05-16 異常事象検出装置および交通流計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005056441A true JP2005056441A (ja) 2005-03-03
JP4061298B2 JP4061298B2 (ja) 2008-03-12

Family

ID=34373883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004325818A Expired - Fee Related JP4061298B2 (ja) 2004-11-10 2004-11-10 交通流計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4061298B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150371457A1 (en) * 2012-12-23 2015-12-24 Orpak Systems Ltd Method and system for retrieving vehicular parameters from a vehicle data bus
CN110473402A (zh) * 2019-08-20 2019-11-19 河北德冠隆电子科技有限公司 一种基于目标异常行为轨迹分析的异常事件检测预警系统
JP2020111139A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 株式会社日立製作所 交通状態推定システム、及び交通状態推定方法
JP2020154959A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 沖電気工業株式会社 同一車両判定装置、同一車両判定方法およびプログラム
CN113554881A (zh) * 2021-07-20 2021-10-26 周刚 人工智能的道路事件监控方法、装置、系统及存储介质

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150371457A1 (en) * 2012-12-23 2015-12-24 Orpak Systems Ltd Method and system for retrieving vehicular parameters from a vehicle data bus
US9767624B2 (en) * 2012-12-23 2017-09-19 Orpak Systems Ltd Method and system for retrieving vehicular parameters from a vehicle data bus
JP2020111139A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 株式会社日立製作所 交通状態推定システム、及び交通状態推定方法
JP7158288B2 (ja) 2019-01-10 2022-10-21 株式会社日立製作所 交通状態推定システム、及び交通状態推定方法
JP2020154959A (ja) * 2019-03-22 2020-09-24 沖電気工業株式会社 同一車両判定装置、同一車両判定方法およびプログラム
JP7225993B2 (ja) 2019-03-22 2023-02-21 沖電気工業株式会社 同一車両判定装置、同一車両判定方法およびプログラム
CN110473402A (zh) * 2019-08-20 2019-11-19 河北德冠隆电子科技有限公司 一种基于目标异常行为轨迹分析的异常事件检测预警系统
CN113554881A (zh) * 2021-07-20 2021-10-26 周刚 人工智能的道路事件监控方法、装置、系统及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP4061298B2 (ja) 2008-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4600929B2 (ja) 停止低速車両検出装置
JP3846494B2 (ja) 移動障害物検出装置
US9478139B2 (en) Driving safety system and barrier screening method thereof
CN108074401B (zh) 一种车辆加塞行为判别方法及装置
CN111742235B (zh) 用于识别针对车辆适合的空停车位的方法和系统
JP2007257536A (ja) ミリ波レーダによる道路交通監視装置
US20100231720A1 (en) Traffic Monitoring
JP6327297B2 (ja) 交通情報取得装置、交通情報取得方法、および交通情報取得プログラム
US20210027619A1 (en) Traffic monitoring apparatus, traffic monitoring system, traffic monitoring method, and non-transitory computer readable medium storing program
JP2007310574A (ja) 衝突危険性判定システム及び警告システム
JP2007026300A (ja) 交通流異常検出装置及び交通流異常検出方法
JP2010132056A (ja) 検知装置、検知方法および車両制御装置
JP2006059058A (ja) 走行データ判定装置
US9783101B2 (en) Vehicle turning alarm method and vehicle turning alarm device
JP3734594B2 (ja) 異常事象検出装置および交通流計測装置
JP4061298B2 (ja) 交通流計測装置
JP3007019B2 (ja) 交通流計測装置
JP4974358B2 (ja) 車長検出装置
CN113753055B (zh) 基于雷达探测对拥堵车道的判断方法及电子设备
JP5192429B2 (ja) 交通流計測装置および交通流計測方法
JP3771729B2 (ja) 交通流計測システム
KR101632406B1 (ko) 매설형 차량검지기를 이용한 센서신호 감응 식 교통 파라미터 산출 시스템
CN113771750A (zh) 车辆的后侧警示系统和方法
JP3830875B2 (ja) 系統連系システムの保護継電装置
TWI627613B (zh) Time-making method and device for generating traffic sign by using travel time

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070703

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20070810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20071221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees