JP2005055675A - 投影スクリーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、基材と、前記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能および前記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能を有する偏光選択反射層とを有し、前記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射強度分布の、前記ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する各反射帯域幅の合計が、200nm以下であることを特徴とする投影スクリーンを提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
このようなプロジェクションシステムに用いられる投影スクリーンとしては通常、透明媒体に保持された透明または半透明の多孔質の微粒子と、その背後に配置された反射材料とを有するものである。具体的には、従来の投影システムでは、投影スクリーン上に投射される投影機からの投射光(映像光)の強度差によって映像の濃淡が作り出されており、例えば、黒地に白の絵を映し出すような場合には、投射光が投影スクリーンに当たる部分が白、それ以外の部分が黒となり、このような白黒の明るさの差により映像の濃淡が作り出されている。この場合、良好な映像表示を実現するためには、白表示の部分をより明るくし、黒表示の部分をより暗くして、コントラスト差を大きくする必要がある。
そこで、このような問題を解決するために、コレステリック液晶を用いて外光等の反射を抑える投影スクリーン(特許文献1参照)も提案されている。しかしながら、コレステリック液晶の表面は、鏡面であるため、投影された光を鏡面反射してしまうことから、実用化には至っていない。
また、上記特許文献2に記載された後者のものでは、反射性偏光要素としてコレステリック反射性偏光材などの円偏光要素が用いられているものの、反射性偏光要素の観察者側に設けられた拡散要素により反射光に散乱効果を与えるものであるので、反射性偏光要素により与えられる偏光分離機能が損なわれてしまい、映像の視認性を十分に向上させることができないという問題があった。
またさらに、上記発明においては、ギラつき防止をするために、ギラつき防止層を形成する必要があり、このギラつき防止層によっても偏光分離機能が低下するという問題があった。
また、上記偏光選択反射層は、上記拡散反射機能を有することから、入射した光を効率よく拡散反射することが可能となり、投影スクリーンとして用いることが可能となる。さらに、本発明によれば、ギラつき防止層等の表面の凹凸(マット形状)を形成することなく、映像を視認することが可能となることから、ざらつきのない鮮明な映像品質を得ることが可能な投影スクリーンとすることができる。
また、上記偏光選択反射層は、上記拡散反射機能を有することから、入射した光を効率よく拡散反射することが可能となり、投影スクリーンとして用いることが可能となる。さらに、本発明によれば、ギラつき防止層等の表面の凹凸(マット形状)を形成することなく、映像を視認することが可能となることから、ざらつきのない鮮明な映像品質を得ることが可能な投影スクリーンとすることができる。
以下、それぞれの態様ごとに詳しく説明する。
まず、本発明の投影スクリーンの第1の態様について説明する。本発明の投影スクリーンの第1の態様は、基材と、上記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能および上記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能を有する偏光選択反射層とを有し、上記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射強度分布の、上記ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する各反射帯域幅の合計が、200nm以下であることを特徴とするものである。
以下、本態様の投影スクリーンについて、各構成ごとに説明する。
まず、本態様の投影スクリーンに用いられる偏光選択反射層について説明する。本態様に用いられる偏光選択反射層は、後述する基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能と、上記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能とを有する層であり、さらに、上記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射強度分布の、上記ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する各反射帯域幅の合計が、200nm以下となるものである。
ここで、このような特定の偏光成分の光として、片方の直線偏光を拡散反射する層としては、例えば、屈折率の異なる材料により形成された拡散性を有する多層反射性偏光材(スリーエム社製のDBEF)が挙げられる。
このコレステリック液晶性を有する液晶化合物の反射強度のピーク(最大旋光光散乱)は、次式(1)の波長λ0で生じ、このときの上記反射帯域幅△λは次式(2)で表される。
λ0=nav・p … (1)
△λ=△n・p … (2)
以下、それぞれの場合についてわけて説明する。
a.偏光選択反射層が上記選択反射機能を有する選択反射層と、上記拡散反射機能を有する拡散層とを有する層である場合
まず、上記偏光選択反射層が、上記選択反射機能を有する選択反射層と、上記拡散反射機能を有する拡散層とを有する層である場合について説明する。上記偏光選択反射層が、上記選択反射層と上記拡散層とを有する場合、それぞれ上記選択反射機能を有する層と拡散反射機能を有する層とが独立して形成されることとなる。これにより、それぞれの特性の制御を容易に行うことができるようになる点で好ましいものといえる。以下、それぞれの層について説明する。
本態様における選択反射層は、上述した特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能を有するものであり、上述した反射帯域幅が、上記の範囲内となるものであれば、特に限定されるものではない。このような選択反射層としては、鏡面反射を行うもの、プラーナー配向状態のコレステリック液晶構造を有するもの等を挙げることができ、特に上述した多層反射性偏光材(スリーエム社製のDBEF)や、コレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層等が挙げられる。このような層を選択反射層として用いることにより、偏光分離特性を得ることができ、また上記反射帯域幅とすることが可能となるので、投影機から投影された光のうち、特定の偏光成分の光のみを反射させることができるからである。ここで、本態様に用いられる選択反射層は、上記の中でも特にコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層であることが好ましい。これは、複屈折値Δn、螺旋ピッチ長p、および上記平均屈折率navが適当なコレステリック液晶構造を有する液晶化合物を選択し、組み合わせることにより、容易に上記反射帯域幅を実現することが可能となるからである。このようなコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層については、後述する「b.偏光選択反射層が一つの層中に選択反射機能と、拡散反射機能とを有する層である場合」で説明する層と同様の材料を用いて、一般的なコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層を形成する方法で形成することが可能であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
次に、拡散層について説明する。本態様に用いられる拡散層は、上記選択反射層により反射された光を拡散させる拡散機能を有するものである。通常、このような拡散層は、上記選択反射層により反射された光を拡散させ、投影スクリーンの観察者側へ出射させるため、上記選択反射層の観察側上に設けられる。これにより、上記選択反射層により反射された光を拡散させることができ、明るい環境のもとでも使用可能であり、かつ明度が高く、視認性に優れた投影スクリーンとすることができる。
次に、偏光選択反射層が、一つの層の中に上記選択反射機能と、上記拡散反射機能とを有する層である場合について説明する。上記偏光選択反射層が、上記の2つの機能を有する場合には、上述したように、拡散層等を形成する必要がないことから、製造効率の良いものとすることができ、コスト等の面からも好ましい投影スクリーンとすることができる。
通常のコレステリック液晶構造を有するものにおいては、表面が鏡面状態となり、投影された光を一定の方向にのみ反射することから、投影スクリーンとして用いることが困難であるが、本態様においては、コレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層が、上記拡散反射機能を有するものであることから、投影スクリーンとして用いることが可能となるのである。このような拡散反射機能は、例えば図5に示すように、偏光選択反射層2を構成するコレステリック液晶性を有する液晶化合物のブロック構造30の螺旋軸Lの方向にバラつきがある場合等に得ることができる。
このような重合性官能基を有する重合性液晶材料の一例としては、例えば下記の一般式(1)で表される化合物(I)を挙げることができる。化合物(I)としては、一般式(1)に包含される化合物の2種を混合して使用することも可能である。またさらに、上記化合物(I)と下記の一般式(2)〜(12)で表わされる化合物(II)とで構成されるものであってもよい。
化合物(I)としては、一般式(1)に包含される化合物の2種を混合して使用することができる。
上述した例では、重合性液晶モノマーの例を挙げたが、本態様においては、重合性液晶オリゴマーや重合性液晶高分子等を用いることも可能である。このような重合性液晶オリゴマーや重合性液晶高分子としては、従来提案されているものを適宜選択して用いることが可能である。
本態様においては、ネマチック液晶にカイラル剤を加えた、コレステリック液晶性を有するカイラルネマチック液晶を、好適に使用することもできる。
本態様に用いられるカイラル剤とは、光学活性な部位を有する低分子化合物であり、分子量1500以下の化合物を意味する。カイラル剤は主として、例えば化合物(I)や、必要に応じて用いられる化合物(II)に示されるような重合性液晶材料が発現する正の一軸ネマチック規則性に螺旋ピッチを誘起させる目的で用いられる。この目的が達成される限り、重合性液晶材料、例えば化合物(I)と、もしくは化合物(I)および化合物(II)の混合物と、溶液状態あるいは溶融状態において相溶し、上記ネマチック規則性をとりうる重合性液晶材料の液晶性を損なうことなく、これに所望の螺旋ピッチを誘起できるものであれば、下記に示すカイラル剤としての低分子化合物の種類は特に限定されないが、分子の両末端に重合性官能基があることが耐熱性のよい光学素子を得る上で好ましい。液晶に螺旋ピッチを誘起させるために使用するカイラル剤は、少なくとも分子中に何らかのキラリティーを有していることが必須である。従って、本態様で使用可能なカイラル剤としては、例えば1つあるいは2つ以上の不斉炭素を有する化合物、キラルなアミン、キラルなスルフォキシド等のようにヘテロ原子上に不斉点がある化合物、あるいはクムレン、ビナフトール等の軸不斉を持つ化合物が例示できる。さらに具体的には、市販のカイラルネマチック液晶、例えば、Merck社製S−811等が挙げられる。
本態様においては、このようなカイラル剤としては、特に重合性を有することが必須ではない。しかしながら、得られる光学機能層の熱安定性等を考慮すると、上述した重合性液晶材料と重合し、コレステリック液晶性を固定化することが可能な重合性のカイラル剤を用いることが好ましい。
また、本態様に用いられる偏光選択反射層には、上記重合性液晶材料、カイラル剤の他に、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、レベリング剤等、一般的な偏光選択反射層に用いられる材料を適宜用いてもよい。
なお、本態様においては、上述したように、これらの材料によって偏光選択反射層を構成する液晶化合物に、螺旋軸の方向のバラつきを導入するものであってもよい。例えば、界面活性剤を多量に添加することにより、コレステリック液晶表面の配向を乱し、上述した螺旋軸の方向のバラつきを導入するものであってもよく、また光重合開始剤の添加量を多量に添加することにより、コレステリック液晶の分子鎖を短いものとして、上記バラつきを導入する方法であってもよい。この際、反応終了後の光重合開始剤は、コレステリック液晶中でコレステリック液晶の配向を乱す不純物としての役割も果たすものとなる。
本態様においては、上記各材料を混合した組成物を、後述する基材上に塗布し、配向させて硬化することにより、上記偏光選択反射層を得ることができる。
基材上に組成物を塗布する方法としては、上記各材料を混合した組成物をそのまま塗布してもよいが、粘性や配向性を調整する等の面から、有機溶媒に溶解させて用いることが好ましい。この際、用いられる溶媒は、後述する基材を侵食しないものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アセトン、酢酸−3−メトキシブチル、ジグライム、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、塩化メチレン、メチルエチルケトン等を用いることができる。この場合、上記組成物は通常、5重量%〜50重量%、中でも10重量%〜30重量%に希釈して用いられる。
ここで、硬化処理工程で用いられる方法としては、(1)液晶性組成物中の溶媒を乾燥させる方法、(2)加熱により液晶性組成物中の液晶分子を重合させる方法、(3)放射線の照射により液晶性組成物中の液晶分子を重合させる方法、及び(4)それらの方法を組み合わせた方法を用いることができる。
次に、本態様の投影スクリーンに用いられる基材について説明する。本態様の投影スクリーンに用いられる基材としては、上記偏光選択反射層が形成可能であれば、特に限定されるものではないが、本態様においては、中でも可視光領域の波長の光を吸収するものであることが好ましく、具体的には400nm〜700nmの範囲内の光を吸収するものであることが好ましい。これにより、上記偏光選択反射層が反射する特定の波長以外の波長の光が入射した場合に、反射を防止することができ、明度の高い投影スクリーンとすることができるからである。
次に、本態様の投影スクリーンについて説明する。本態様の投影スクリーンは、上記基材上に、上記偏光選択反射層が形成されたものであれば、特に限定されるものではなく、例えば図6に示すように、基材1上に、密着性向上層4が形成され、その密着性向上層4上に上記偏光選択反射層2が形成されるものであってもよい。また、上述したように、上記偏光選択反射層は、目的とする反射強度のピーク波長の数に合わせて、例えば複数のコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層を積層することにより、得ることができ、例えば図6に示すように、赤色偏光選択反射層(2R)、緑色偏光選択反射層(2G)、青色偏光選択反射層(2B)等としてもよく、またさらに、他の色の層等を設けたものであってもよい。
また、必要に応じて適宜、傷つき防止層や、低反射層、紫外線防止層等を設けたものであってもよい。
次に、本発明の投影スクリーンの第2の態様について説明する。本発明の投影スクリーンの第2の態様は、基材と、上記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能および上記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能を有する偏光選択反射層とを有し、上記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射光の強度分布の、ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する反射帯域幅が、それぞれ75nm以下であることを特徴とするものである。
まず、本態様に用いられる偏光選択反射層について説明する。本態様に用いられる偏光選択反射層は、上記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能と、上記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能とを有するものであり、さらに、上記偏光選択反射層の可視光領域に、複数のピーク波長を有する反射強度分布の、ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する反射帯域幅が、それぞれ75nm以下であることを特徴とするものである。
ここで、上記各反射帯域幅の値として、具体的には、75nm以下、中でも40nm〜65nmの範囲内とすることが好ましい。これにより、上記偏光選択反射層の反射するそれぞれの色の純度を高めることができ、これらの液晶化合物を組み合わせることによって、色再現性の良好な投影スクリーンとすることが可能となるからである。
上記偏光選択反射層が反射する特定の偏光成分の光を、右円偏光または左円偏光とすることにより、上記例えばコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層等を用いて、容易に反射帯域を選択することができるからである。
例えば、上記偏光選択反射層にコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層を用いた場合、上述した(2)式で示されるように、上記反射帯域幅Δλは、偏光選択反射層を構成するコレステリック液晶構造を有する液晶化合物の複屈折値Δn、および螺旋ピッチ長pにより決定されるものであることから、上記複屈折値Δn、および螺旋ピッチ長pの値が適当なコレステリック液晶構造を有する液晶化合物を選択することにより、上記反射帯域幅の値を所定の値以下とすることができる。
なお、本態様に用いられる偏光選択反射層に用いられる選択反射層や拡散層、または上記2つの機能を有する偏光選択反射層の材料や形成方法等については、上述した第1の態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、上記偏光選択反射層が、1つの層の中に、上記選択反射機能と、上記拡散反射機能とを有する層である場合、本態様においても、上記コレステリック液晶構造を有する液晶化合物は、特定の偏光成分の光を選択的に拡散して反射するものであり、例えば図5に示すように、偏光選択反射層2を構成するコレステリック液晶性を有する液晶化合物のブロック構造30の螺旋軸Lの方向にバラつきがあるものとすることが好ましい。
次に、本態様の投影スクリーンについて説明する。本態様の投影スクリーンは、上記基材上に、上記偏光選択反射層が形成されたものであれば、特に限定されるものではなく、上記第1の態様と同様に、例えば図6に示すように、基材1上に、密着性向上層4が形成され、その密着性向上層4上に上記偏光選択反射層2が形成されるものであってもよい。また、上述したように、上記偏光選択反射層は、目的とする反射強度のピーク波長の数に合わせて、例えば複数のコレステリック液晶構造を有する液晶化合物からなる層を積層することにより、得ることができ、例えば図6に示すように、赤色偏光選択反射層(2R)、緑色偏光選択反射層(2G)、青色偏光選択反射層(2B)等としてもよく、またさらに、他の色の層等を設けたもの等であってもよい。
なお、ネマチック液晶としては、上記の化学式(12)で表される化合物を含む液晶を用いた。
また、重合性カイラル剤としては、上記の化学式(15)で表される化合物を用いた。
さらに、第1のコレステリック液晶溶液には、光重合開始剤(Ciba Speciality Chemicals社製)を5重量%添加した。
次に、80℃のオーブンで90秒加熱し、配向処理(乾燥処理)を行い、溶媒が除去されたコレステリック液晶層を得た。
その後、コレステリック液晶層に対して365nmの紫外線を50mW/cm2で1分間照射し、コレステリック液晶層を硬化させることにより、440nmに選択反射中心波長を有する1層目の部分選択反射層を得た。
基材として、延伸黒PETフィルム(ルミラー、パナック社製)を用いて、螺旋軸の方向のバラつきを導入しなかった以外は、実施例1と同様に投影スクリーンを形成した。この際、表面は偏光選択反射層がプラーナー配向しており、鏡面的な反射を有した。なお、このようにして得られた投影スクリーンの偏光選択反射層の各部分選択反射層のコレステリック液晶構造はプラーナー配向状態であった。
実施例と同様の成膜方法によって、各層の中心波長をずらしながら、6層のコレステリック液晶からなる膜をを積層し、反射帯域幅が400nm〜650nmとなるように、投影スクリーンを形成した。
ここで、投影機の出射口には、出射された映像光が円偏光となるように円偏光板を配置した。また、投影機及び投影スクリーンが設置される室内の照明は、天井に設置された蛍光灯(無偏光状態の光を出射するもの)により行い、天井からおよそ50度の角度で投影スクリーン上に照明光が照射されるような関係で配置した。このとき、投影スクリーンの真下での明るさは、照度計(デジタル照度計510−02、横河M&C社製)により測定したところ、200ルクス(lx)であった。
この状態で、投影機により投影スクリーン上に映像光(白と黒のエリアがある静止映像)を投射し、映像のコントラストを測定した。具体的には、輝度計(ルミナンスメーターBM−8、トプコン社製)により、投影スクリーンの中央部の白色及び黒色の映像のそれぞれの輝度を測定し、その比をコントラスト(コントラスト=白映像の輝度÷黒映像の輝度)として表した。
2 … 偏光選択反射層
Claims (9)
- 基材と、前記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能および前記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能を有する偏光選択反射層とを有し、前記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射強度分布の、前記ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する各反射帯域幅の合計が、200nm以下であることを特徴とする投影スクリーン。
- 前記偏光選択反射層が、可視光領域における反射光の強度分布に、2つのピーク波長を有することを特徴とする請求項1に記載の投影スクリーン。
- 基材と、前記基材上に形成され、かつ特定の偏光成分の光を選択的に反射する選択反射機能および前記特定の偏光成分の光を拡散して反射する拡散反射機能を有する偏光選択反射層とを有し、前記偏光選択反射層の可視光領域に複数のピーク波長を有する反射光の強度分布の、ピーク波長の強度に対して50%以上の反射強度を有する反射帯域幅が、それぞれ75nm以下であることを特徴とする投影スクリーン。
- 前記特定の偏光成分は、右円偏光または左円偏光であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の投影スクリーン。
- 前記特定の偏光成分の光は、片方の直線偏光であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の投影スクリーン。
- 前記偏光選択反射層が、前記選択反射機能を有する選択反射層と、前記拡散反射機能を有する拡散層とを有する層であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の投影スクリーン。
- 前記偏光選択反射層が、1つの層の中に、前記選択反射機能と、前記拡散反射機能とを有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の投影スクリーン。
- 前記偏光選択反射層が、コレステリック液晶構造を有することを特徴とする請求項7に記載の投影スクリーン。
- 前記偏光選択反射層は、前記偏光選択反射層に対して光が垂直に入射する場合を基準にして、選択反射中心波長が430nm〜460nm、540nm〜570nm、および580nm〜620nmの範囲に存在する光を選択的に反射することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の投影スクリーン。
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