JP2005055349A - 測位方法、衛星放送システム、放送波受信端末及びgps受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
GPS衛星から送信されるGPS信号を迅速且つ確実に捕捉(ロック)し、高感度の信号受信を可能とする技術を提供すること。
【解決手段】
GPS信号を捕捉(ロック)の必要なGPS捕捉支援データを衛星放送により放送し、ユーザ用GPS受信機14ではこのGPS捕捉支援データに基づきGPS信号を捕捉し、信号積分を行っているので、信号積算時間を必要最低限の長さとして受信感度を向上させることができる。そして、このように受信感度が向上することにより、室内やビルが建ち並んだ地域等で特に真上にGPS衛星を上げることもなくしてGPS信号を使った測位が可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、グローバルポジショニングシステム(以下、「GPS」と呼ぶ。)を利用して測位を実施する測位方法、衛星放送システム、放送波受信端末及びGPS受信機に関するものである。
GPSは、地上約20,000kmを約12時間で一周する32基のGPS衛星からの電波を用いて、地上で三角測量することにより、緯度・経度・高度及び時刻を得る衛星測位システムである。標準的なGPS受信機は1.575GHzのL1信号を受信し、できる限り多くの衛星のGPS信号を受信・識別して、それぞれの符号シーケンスが始まる正確な時刻を得る。この際、信号の受信には小型のオムニアンテナを使用することが多く、標準的な受信強度は、−130〜−140dBmである。
上記のような標準的な受信機では、衛星から直進性の強い電波信号を直接受ける必要があり、いわゆる屋内では測位を行うことができない。そのような中で、GPS受信機能を有する携帯型機器(携帯電話等)の出現により、屋内でもある程度の位置検出できることが望まれている。
屋内にあっても多重反射したGPS信号を受信できればある程度の位置検出を行うことができる。このためには標準的な受信強度より小さな受信強度でも受信できることが必要であり、例えば信号捕捉のための信号積算について時間の許す限り行うなどして受信感度を向上する試みがなされている。
米国特許5,663,734号
しかしながら、標準的な受信機で行われているような信号捕捉では、まず現在受信機がその電波を受信可能なGPS衛星の個別番号を算出しなくてはならないこと、また当該GPS衛星からのGPS信号のドップラーを計算しなくてはならない。しかしそれを計算するためのGPS軌道情報は各GPS衛星が信号中に畳重されておりGPS信号を受信解読しなければ情報を取得し得ないことから、高感度の信号捕捉ができないという技術的な矛盾が生じている。
また、受信感度向上のためには信号積算時間を長くする必要があるが、標準的な技術に基づいて信号中の符号シーケンス開始点が分からないまま信号積算開始点の試行錯誤を繰り返すだけでは、いつまでたっても信号捕捉(ロック)ができない。
本発明は、このような事情に基づきなされたもので、GPS衛星から送信されるGPS信号を迅速且つ確実に捕捉(ロック)し、高感度の信号受信を可能とする技術を提供することを目的としている。
このような課題を解決するため、本発明の測位方法は、地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを、衛星放送システムにおける放送衛星を介して放送し、地上側では、前記GPS衛星から送信されるGPS信号及び前記放送された補助的なデータを受信し、前記補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉することを特徴とするものである。
本発明の別の観点に係る衛星放送システムは、地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを、放送衛星を介して放送することを特徴とするものである。
本発明の更に別の観点に係る放送波受信端末は、上記の衛星放送システムからの放送波を受信する受信手段と、前記受信した放送波から補助的なデータを復号する復号手段と、前記復号された補助的なデータを出力する出力手段とを具備することを特徴とするものである。
本発明の別の観点に係る放送波受信端末は、上記の衛星放送システムからの放送波を受信する第1の受信手段と、前記受信した放送波から補助的なデータを復号する復号手段と、地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する第2の受信手段と、前記復号された補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉する捕捉手段と、前記捕捉されたGPS信号に基づき測位する測位手段と、前記測位された結果に基づき、衛星放送システムからの放送波を選択する選択手段とを具備することを特徴とするものである。
本発明のまた別の観点に係るGPS受信機は、地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する受信手段と、前記GPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを入力する入力手段と、前記入力された補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉する捕捉手段とを具備することを特徴とするものである。
本発明では、地上側の例えば受信端末でGPS衛星から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを受信し、この受信したデータに基づきGPS信号を捕捉しているので、GPS衛星から送信されるGPS信号を迅速且つ確実に捕捉(ロック)し、高感度の信号受信を行うことができる。
ここで、補助的なデータとしては、例えば以下のデータがある。
(1)地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星のGPS衛星番号及びこれらに対応するドップラー情報に関するデータ。
(2)地球上を周回するGPS衛星の軌道情報に関するデータ。
例えば、Sバンド衛星デジタル音声放送のシステムにおいて、放送帯域の一部をGPS衛星番号及びドップラー情報、或いはGPS衛星の軌道情報の配信に割り当てる。GPS衛星番号やドップラー情報は、1衛星当たり約40ビットであり、可視衛星10機分を毎秒配信する場合は約400bpsとなる。また、GPS衛星の軌道情報は約600ビットであることから、32衛星分を30秒で伝送すると、約640bpsに相当する。いずれにしても、放送波としてMPEG2システムの多重化ストリームとするためのオーバヘッドを考慮しても1kbps程度を使用すれば配信が可能である。尚、GPS衛星番号やドップラー情報、或いはGPS衛星の軌道情報は、例えば放送波の送出側でインターネット等を介して収集・計算・編成して配信できる。
地上のGPS受信機側では、例えばSバンド衛星デジタル音声放送波を受信できるアンテナ・RFチューナ・デコード部等を備えた受信機を介してGPS衛星番号やドップラー情報、或いはGPS衛星の軌道情報を受け取り、当該データを用いて可視となる衛星からのGPS信号を高感度で捕捉する支援情報として利用する。
(3)地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星の符号シーケンス開始点に関するデータ。なお、ここで可視状態とは、GPS衛星からの電波を受信することが可能な状態をいうものとする。
例えば、Sバンド衛星デジタル音声放送のシステムにおいては、一般的に、ある時刻タイミングを提供することができる。それは、何らかのパルス状の信号であったり、あるビットストリームの開始であったりする。また、当該放送システムがスペクトラム拡散信号を利用している場合は、PRN符号の位相情報も時刻タイミング提供の手段となりうる。
一般的なGPS受信機は、入力されたある時刻タイミング信号をGPS時刻系で計測する機能を備えており、これらは容易に実現できる。下の式は、時刻タイミング信号と時刻オフセットとの関係を示したものである。ts(t)はGPS時刻系でtという時刻に放送波受信端末が出力する時刻タイミング信号のことであり、ΔtsはGPS時刻系に対する放送波の時刻オフセットである。
Figure 2005055349
また、信号の伝搬時間により、各GPS信号の到来タイミングは異なる。その為、各GPS衛星との距離を下の式で計算する。
Figure 2005055349
は可視であるi番目のGPS衛星の位置、
Figure 2005055349
は放送エリアの地上局の位置、cは光速である。
Figure 2005055349
このような放送システムの時刻タイミングとGPSとの時刻オフセットΔts、各GPS衛星からの到来時間ΔtGPSiを、放送波の送出側で計算して、収集・編成して符号シーケンス開始点として配信する。
地上のGPS受信機側では、例えばSバンド衛星ディジタル音声放送波を受信できるアンテナ・RFチューナ・デコード部等を備えた受信機を介して、ある特定の時刻タイミング信号を受け取る。また、その時刻タイミングとGPSとの時刻オフセット 、各GPS衛星からの到来時間ΔtGPSiを同時に受け取って、GPS信号を高感度で捕捉する支援情報として利用する。
以上説明したように、本発明によれば、GPS衛星から送信されるGPS信号を迅速且つ確実に捕捉(ロック)し、高感度の信号受信を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る測位システム全体の概略構成図である。
図1に示すように、この測位システム1では、地球上を周回するGPS衛星2から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータ(GPS捕捉支援データ)の放送を衛星放送システム4によって行っている。
衛星放送システム4は、放送波を地上に放送する放送衛星5及びこの放送衛星5に対して放送用アップリンク信号を送信する放送設備6の他に、上記のGPS捕捉支援データを放送設備6及び放送衛星5を介して放送波に重畳させて地上に放送するためのGPS捕捉支援データ生成システム7を備えている。
ここで、GPS信号の送信には、1.575GHzのマイクロ波が使用されており、一方衛星放送システム4における放送には、例えば2.6GHzのマイクロ波(Sバンド)が使用されている。また、衛星放送システム4における通信方式には、マルチパス環境においても良好な受信が可能なCDM(Code Division Multiplexing;符号分割多重)方式を用いることが好ましい態様であるが、他の方式であっても勿論構わない。
GPS捕捉支援データ生成システム7は、GPS信号を受信してGPS軌道情報を解読するモニタ用GPS受信機8と、放送衛星5から放送された放送波を受信して時刻タイミング信号t(t)をモニタ用GPS受信機8に送るモニタ用放送波受信端末9とを有し、モニタ用GPS受信機8がGPS時刻系に対する放送波の時刻オフセットΔt(GPS信号が送信された時刻と受信された時刻とのずれ)を算出するのに必要なt(t)、t(GPS時刻系における時刻)、GPS観測データ
Figure 2005055349
、軌道情報を出力する。時刻オフセット計算部10は、時刻オフセットΔt及び各GPS衛星2からの信号の到来時間ΔtGPSiを計算する。
ここで、既に説明した通り、時刻オフセットΔts、到来時間ΔtGPSiは下記の通りである。
(t)=t+Δt
Figure 2005055349
衛星番号ドップラー計算部11は、GPS軌道情報に基づき地上より可視状態にあると推定されるGPS衛星2の衛星番号の割り出し及びこれらのGPS衛星に対応するドップラーの計算を行う。
情報生成編集部12では、GPS軌道情報を必要な精度になるように再計算・編集され、また衛星番号とドップラー、時刻オフセットも編集される。そして、情報生成編集部12では、GPS捕捉支援データとしてのGPS衛星番号やドップラー、GPS軌道情報、可視衛星の符号シーケンス開始点(時刻オフセットなど)のデータを、放送設備6を介してGPS衛星2にアップリンクするために、これらのデータを放送設備6に送信する。
ユーザ側13は、GPS信号を受信して測位するためのユーザ用GPS受信機14と、放送波を受信して画像表示及び音声出力を行うと共に、放送波に重畳されたGPS捕捉支援データを解読して出力するユーザ用放送受信端末15とから構成される。ユーザ用放送受信端末15から出力されたGPS捕捉支援データはユーザ用GPS受信機14に入力されるようになっている。なお、この例では、ユーザ用GPS受信機14とユーザ用放送受信端末15とが物理的に分離されているが、これらが一体化されていても勿論構わない。また、ユーザ用放送受信端末15は、放送波を受信して画像表示及び音声出力を行う機能は必ずしも必要でなく、単に放送波を受信して放送波に重畳されたGPS捕捉支援データを解読して出力するものであっても勿論構わない。
図2はユーザ用GPS受信機14及びユーザ用放送受信端末15の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、ユーザ用GPS受信機14は、GPS受信アンテナ16を介して受信した電波信号(GPS信号)をRF信号に変換するRFダウンコンバータ17と、変換されたRF信号からGPS信号を捕捉すると共に、PNコードを使って復調する復調部18と、復調されたGPS信号に基づき測位を行う測位部19とを備える。制御部20は、入力端子21から入力されたユーザ用放送受信端末15からのGPS捕捉支援データに基づきGPS信号を捕捉するためのタイミング信号を復調部18に対して与える。出力端子22からは測位結果が出力される。
ユーザ用放送受信端末15は、フロントエンド部23と、バックエンド部24と、タッチパネル式液晶ディスプレイ25と、スピーカ26と、各部に電力を供給するためのバッテリ41を備えた電源部27とからその主要部が構成されている。
フロントエンド部23は、放送受信アンテナ28を介して受信した電波信号(電波信号)をRF信号に変換し、復調部30に渡すためのRFダウンコンバート部29と、そのRF信号を復調する復調部30と、条件付きアクセスまたは限定受信にされている有料放送において受信契約の有無に応じてRF信号の解読を実行するか否かを規制するコンディショナル・アクセス部31と、フロントエンド部23全体を制御するフロントエンド制御部32とを有する。
バックエンド部24は、フロントエンド部23により復調された信号を復号するデコーダ33と、復号化されたディジタル信号をアナログの音声信号に変換するディジタル・アナログ・コンバータ34と、復号化されたディジタル信号を例えばNTSC画像信号に変換するグラフィック・ディスプレイ・コントローラ35と、外部からコントロール信号を入力し、また外部にコントロール信号を出力するためのディジタル信号入力・出力部36と、装置全体を包括的に制御するための主制御部37と、その他RAM38やROM39などを備える。
ここで、放送波に重畳されたGPS捕捉支援データは、デコーダ33により復号され、ディジタル信号入力・出力部36を介して外部に出力されるようになっている。従って、ディジタル信号入力・出力部36とユーザ用GPS受信機14の入力端子21とをケーブル40を介して接続することで、ユーザ用放送受信端末15によって受信されたGPS捕捉支援データがユーザ用GPS受信機14に提供される。
次に、図3に基づいてGPS衛星から送信されるGPS信号の内容について説明する。GPS信号は、上述した1.575GHzのマイクロ波に、測距信号や航法メッセージと呼ばれる信号等が重畳されたものである。図3は、GPS信号のうちの航法メッセージの構成について概略的に示したものである。
図3に示すように、航法メッセージは、容量1500ビットのメインフレーム42を一単位として形成される。メインフレーム42は、5組のサブフレームを有し、それぞれ第1サブフレーム51、第2サブフレーム52、第3サブフレーム53、第4サブフレーム54及び第5サブフレーム55を形成する。サブフレーム51〜55の各容量は300ビットである。また、航法メッセージの伝送量は50bpsであり、メインフレーム42に含まれるデータを送信するには30秒を要する。
サブフレーム51〜55はワード単位に分割されている。1ワードは容量が30ビットであり、10ワードで1サブフレームに相当する。また、それぞれのサブフレーム51〜55の先頭には、航法メッセージを受信するうえで同期をとるためのTLM(telemetry)ワードや時刻情報を含むHOW(handover)ワードが格納される。
第1サブフレーム51には、メッセージを送信している衛星自体の状態を表す数値や、衛星に搭載されているクロックを補正するクロック補正係数と呼ばれる数値等が含まれる。
第2サブフレーム52及び第3サブフレーム53には、各GPS衛星の軌道に関する高精度な情報(エフェメリスデータ)が格納されている。GPS衛星の軌道は楕円で表され、(1)昇交点赤径、(2)軌道傾斜角、(3)近地点引数、(4)赤道長半径、(5)離心率及び(6)真近点角と呼ばれる6つのパラメータにより決定される。(1)〜(3)については、軌道面を決定する際のパラメータであり、(4)〜(6)については、楕円の形状を示すパラメータである。なお、(6)について、実際には平均近点角が用いられる。エフェメリスデータには、軌道情報としてこれら6つのパラメータが含まれるほか、更に精度を向上させるための補正パラメータや、基準時刻を示すエポック時刻等が含まれる。また、データとしての高精度性を維持するため、2時間ごとに、データが更新されるようになっている。
第4サブフレーム54及び第5サブフレーム55には、全GPS衛星の概略的な軌道情報(アルマナックデータ)及び電離層の通過によりマイクロ波の進行が遅延したときに時刻を補正する電離層補正情報が格納されている。アルマナックデータは、全GPS衛星、すなわち最大で32機のGPS衛星の軌道情報を含んでおり、きわめて情報量が大きくなるため、第4サブフレーム54及び第5サブフレーム55をそれぞれ25ページに分割することにより収容される。軌道情報は上述したエフェメリスデータにも含まれているが、エフェメリスデータに含まれる情報は各GPS衛星についての比較的精度の高い情報であるのに対し、アルマナックデータに含まれる情報は全GPS衛星についての概略的な軌道情報である点で異なっている。例えば、アルマナックデータに含まれる軌道情報は、高精度なエフェメリスデータに比べて、ビット数が低くなっており、精度が低く抑えられている。
次に、このように構成された測位システムの動作を説明する。
図4はGPS捕捉支援データの流れを概略的に示した図である。
GPS捕捉支援データは、GPS捕捉支援データ生成システム7により生成され(ステップ401)、放送設備6に提供され(ステップ402)、放送波に重畳された後、放送用アップリンクを介して放送衛星5にアップされる(ステップ403)。
放送衛星5では、このGPS捕捉支援データが重畳された放送波を地上に放射する(ステップ404)。この放送波に重畳されたGPS捕捉支援データは、ユーザ用放送波受信端末15により受信され(ステップ405)、ユーザ用放送波受信端末15からユーザ用GPS受信機14に供給される(ステップ406)。
図5はこのようなGPS捕捉支援データを供給されたユーザ用GPS受信機14の動作を説明するための図である。
ユーザ用GPS受信機14における制御部20は、入力端子21から入力されたユーザ用放送受信端末15からのGPS捕捉支援データに基づきGPS信号を捕捉するためのタイミング信号(GPS信号中の符号シーケンス開始点)を生成し(ステップ501)、このタイミング信号を復調部18に対して供給する(ステップ502)。
復調部18では、このタイミング信号に基づくタイミングで受信したGPS信号を捕捉(ロック)し(ステップ503)、この点、つまり符号シーケンス開始点から信号積分を開始する(ステップ504)。そして、復調部18によりGPS信号が復調され(ステップ505)、測位部19によりこのGPS信号に基づき測位が行われる(ステップ506)。
ここで、GPS捕捉支援データには、以下のデータあるが、本実施形態に係るシステムでは、これら(1)〜(3)のうち少なくとも1つのデータを用いればよい。
(1)地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星のGPS衛星番号及びこれらに対応するドップラー情報に関するデータ。
(2)地球上を周回するGPS衛星の軌道情報に関するデータ(この場合には、ユーザ用放送波受信端末15が軌道情報をもとに上記のGPS衛星番号及びドップラー情報を計算する。)。
(3)地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星の符号シーケンス開始点に関するデータ。
このように本実施形態に係るシステムでは、GPS信号を捕捉(ロック)の必要なGPS捕捉支援データを衛星放送により放送し、ユーザ用GPS受信機14ではこのGPS捕捉支援データに基づきGPS信号を捕捉し、信号積分を行っているので、信号積算時間を必要最低限の長さとして受信感度を向上させることができる。そして、このように受信感度が向上することにより、室内やビルが建ち並んだ地域等で特に真上にGPS衛星を上げることもなくしてGPS信号を使った測位が可能となる。特に、GPS衛星2及び放送衛星5から送信される電波信号を受信し、地球上に向けて再送信するギャップフィラーを有する衛星放送システムを使うことにより、更に確実且つ迅速にGPS信号を使った測位が可能となる。
図6は、ギャップフィラーについて説明した図である。
図6に示すように、高層ビル58が林立する地域に、ギャップフィラー57がビル58の屋上に取り付けられている。この地域を、ユーザ用放送受信端末15を搭載した車両56が走行している。
ギャップフィラー57がない場合、GPS衛星2及び放送衛星5から地球上に向けて送信される電波はビル58に遮られてユーザ用放送受信端末15に直接到達しない。本衛星放送システムにおいては、このギャップフィラー57がビル58の屋上に設けられているため、ビル58の間を走行する車両56に搭載されたユーザ用放送受信端末15は例えば放送衛星5から送信される電波を常に安定して受信することができる。しかも、それぞれのビル58についてギャップフィラー57が設けられるので、走行中の車両56には、ほぼ全方向から電波が到達する。
このように、GPS捕捉支援データのシーケンスの開始点に関するデータを迅速かつ確実に取得することが可能である。よって、GPS受信機は高速なGPS信号の捕捉が可能となる。
上述した実施形態では、ユーザ用放送受信端末15からユーザ用GPS受信機14へGPS捕捉支援データを供給し、ユーザ用GPS受信機14が測位結果を出力するものであったが、この測位結果をユーザ用放送受信端末15に供給し、ユーザ用放送受信端末15ではこの測位結果に基づきその測位に応じた放送を受信するように構成してもよい。例えば、ユーザ用放送受信端末15が北海道にあるときには、北海道向けの放送を選択的に提示することも可能である。
その他、本発明はその技術思想の範囲内で様々に変形させて実施することが可能である。
本発明の一実施形態に係る測位システム全体の概略構成図である。 図1に示したユーザ用GPS受信機及びユーザ用放送受信端末の構成を示すブロック図である。 GPS信号のうちの航法メッセージの構成について概略的に示したものである。 本発明の一実施形態に係る測位システムにおけるGPS捕捉支援データの流れを概略的に示した図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ用GPS受信機の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るギャップフィラーを有する衛星放送システムの構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1 測位システム
2 GPS衛星
4 衛星放送システム
5 放送衛星
6 放送設備
7 GPS捕捉支援データ生成システム
8 モニタ用GPS受信機
9 モニタ用放送波受信端末
10 時刻オフセット計算部
11 衛星番号ドップラー計算部
12 情報生成編集部
13 ユーザ側
14 ユーザ用GPS受信機
15 ユーザ用放送受信端末
56 車両
57 ギャップフィラー
58 ビル

Claims (11)

  1. 地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを、衛星放送システムにおける放送衛星を介して放送し、
    地上側では、前記GPS衛星から送信されるGPS信号及び前記放送された補助的なデータを受信し、前記補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉する
    ことを特徴とする測位方法。
  2. 請求項1に記載の測位方法であって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星のGPS衛星番号及びこれらに対応するドップラー情報に関するデータである
    ことを特徴とする測位方法。
  3. 請求項1に記載の測位方法であって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星の軌道情報に関するデータである
    ことを特徴とする測位方法。
  4. 請求項1に記載の測位方法であって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星の符号シーケンス開始点に関するデータである
    ことを特徴とする測位方法。
  5. 地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを、放送衛星を介して放送することを特徴とする衛星放送システム。
  6. 請求項5に記載の衛星放送システムであって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星のGPS衛星番号及びこれらに対応するドップラー情報に関するデータである
    ことを特徴とする衛星放送システム。
  7. 請求項5に記載の衛星放送システムであって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星の軌道情報に関するデータである
    ことを特徴とする衛星放送システム。
  8. 請求項5に記載の衛星放送システムであって、
    前記補助的なデータは、地球上を周回するGPS衛星のうち地上側の所定の位置から可視状態と推定されるGPS衛星の符号シーケンス開始点に関するデータである
    ことを特徴とする衛星放送システム。
  9. 請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の衛星放送システムからの放送波を受信する受信手段と、
    前記受信した放送波から補助的なデータを復号する復号手段と、
    前記復号された補助的なデータを出力する出力手段と
    を具備することを特徴とする放送波受信端末。
  10. 請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の衛星放送システムからの放送波を受信する第1の受信手段と、
    前記受信した放送波から補助的なデータを復号する復号手段と、
    地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する第2の受信手段と、
    前記復号された補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉する捕捉手段と、
    前記捕捉されたGPS信号に基づき測位する測位手段と、
    前記測位された結果に基づき、衛星放送システムからの放送波を選択する選択手段と
    を具備することを特徴とする放送波受信端末。
  11. 地球上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する受信手段と、
    前記GPS信号を捕捉するために用いられる補助的なデータを入力する入力手段と、
    前記入力された補助的なデータに基づき前記GPS信号を捕捉する捕捉手段と
    を具備することを特徴とするGPS受信機。
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