JP2005053347A - 回転翼 - Google Patents
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Abstract
【課題】 上昇力や推進力を持つことができる回転翼を提供する。
【解決手段】 アクチュエータ7により第2回転中心4を第1回転中心1から偏心させておく。ついで、駆動部6により第1リンク2を同一方向に回転させる。これにより、第1リンク2は、第1回転中心1を中心として回転する。第1リンク2が回転すると、翼部材3を介して、第2リンク5が、第2回転中心4を中心として回転する。すると、空気流に対する翼部材3の迎角は、第1リンク2の回転角に応じて変化する。
この回転翼では、翼部材3の迎角が回転角により変化するので、回転翼全体として、上昇力Fと推進力Tとが発生し、これらの合成力を回転翼に与えることができる。
【選択図】図1
【解決手段】 アクチュエータ7により第2回転中心4を第1回転中心1から偏心させておく。ついで、駆動部6により第1リンク2を同一方向に回転させる。これにより、第1リンク2は、第1回転中心1を中心として回転する。第1リンク2が回転すると、翼部材3を介して、第2リンク5が、第2回転中心4を中心として回転する。すると、空気流に対する翼部材3の迎角は、第1リンク2の回転角に応じて変化する。
この回転翼では、翼部材3の迎角が回転角により変化するので、回転翼全体として、上昇力Fと推進力Tとが発生し、これらの合成力を回転翼に与えることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、サイクロジャイロ翼と呼ばれる回転翼の機構に関するものである。
サイクロジャイロ翼は1930年代から提案されている。しかしながら、上昇力や推進力を持ちうる機構は未だ提案されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、上昇力や推進力を持ちうる機構を備えた回転翼を提供しようとするものである。
本発明の回転翼は、第1回転中心と、第1リンクと、翼部材と、第2回転中心と、第2リンクとを備えている。第1リンクは、第1回転中心からその外側方向へ延長されており、かつ、第1回転中心に対して回転可能となっている。翼部材は、第1リンクに対して回動可能な状態で取り付けられている。第2回転中心は、第1回転中心から偏心させられている。第2リンクは、第2回転中心と翼部材との間を連結しており、かつ、第2回転中心に対して回転可能となっている。さらに、第2リンクは、第2回転中心と翼部材との間における離間距離を一定に保持している。
前記翼部材は、対称翼の形状となっていることが好ましい。
本発明の回転翼は、アクチュエータをさらに備えていてもよい。このアクチュエータは、第2回転中心の位置を調節する構造とすることができる。
本発明の回転翼は、駆動部をさらに備えていてもよい。この駆動部は、第1リンクを、第1回転中心を中心として回転させる構造とすることができる。
本発明の回転翼によれば、上昇力や推進力を持つことが可能となる。さらに、風向に応じて効率が変化する風力原動機を提供することも可能となる。
以下、本発明の一実施形態に係る回転翼を、添付図面を参照して説明する。
(実施形態の構成)
この回転翼は、第1回転中心1と、第1リンク2と、翼部材3と、第2回転中心4と、第2リンク5と、駆動部6と、アクチュエータ7とを備えている(図1参照)。
この回転翼は、第1回転中心1と、第1リンク2と、翼部材3と、第2回転中心4と、第2リンク5と、駆動部6と、アクチュエータ7とを備えている(図1参照)。
第1リンク2は、図1に示す例では、4本(偶数)となっている。第1リンク2は、多少の変形は許容されるものの、実質的に剛体となっている。各第1リンク2は、第1回転中心1からその外側方向へ延長されている。より詳しくは、各第1リンク2は、第1回転中心から放射状に伸びる方向に配置されている。さらに各第1リンク2どうしは、等長であり、かつ等間隔となっている。第1リンク2は、ベアリングなどの適宜な機構を用いることによって、第1回転中心1に対して回転可能となっている。
翼部材3は、この実施形態では板状とされている。翼部材3は、各第1リンク2に対して回動可能な状態で取り付けられている。より詳しくは、翼部材3は、各第1リンク2の先端に取り付けられている。板状の翼部材3は、対称翼の形状となっている。このように、翼部材3の形状は、対称翼であることが好ましい。
第2回転中心4は、第1回転中心1から偏心した位置に配置されている。どの程度偏心させるかは、必要な上昇力や推進力に基づいて設定される。
第2リンク5は、この例では、4本となっている。各第2リンク5は、第2回転中心4と翼部材3との間を連結している。より具体的には、各第2リンク5は、等長であり、かつ、第2回転中心4から放射状に伸びている。第2リンク5としては、この例では、実質的な剛体が用いられている。第2リンク5は、実質的には伸張しないものとなっており、これによって、第2リンク5は、第2回転中心4と翼部材3との間における離間距離を一定に保持できるようになっている。第2リンク5は、第1リンク2と同様に、ベアリングなどの適宜な機構を用いることによって、第2回転中心4に対して回転可能となっている。
駆動部6は、第1回転中心1において、第1リンク2に対して直接にまたは間接に(例えば連結機構を介して)接続されている。これにより、駆動部6は、第1リンク2を、回転中心1を中心として回転させることができるようになっている。駆動部6としては、例えばモータである。
アクチュエータ7は、前記第2リンク5に対して直接または間接に接続されており、第2回転中心4の位置を調節することができるようになっている。アクチュエータ7の種類は特に限定されないが、例えば空気圧シリンダやラックピニオン機構を用いることができる。アクチュエータ7は、第1回転中心1と第2回転中心4との離間距離を任意に設定できるものであることが好ましい。
(実施形態の動作)
つぎに、前記のように構成された本実施形態に係る回転翼の動作を説明する。まず、アクチュエータ7により第2回転中心4を第1回転中心1から偏心させておく。
つぎに、前記のように構成された本実施形態に係る回転翼の動作を説明する。まず、アクチュエータ7により第2回転中心4を第1回転中心1から偏心させておく。
ついで、駆動部6により全ての第1リンク2を同一方向に回転させる。これにより、第1リンク2は、第1回転中心1を中心として回転する。
第1リンク2が回転すると、翼部材3を介して、第2リンク5が、第2回転中心4を中心として回転する。ここで、翼部材3は、第2リンク5によって、第2回転中心4からの距離が一定に保持されており、かつ、第1リンク2に対して回動可能となっている。このため、空気流に対する、翼部材3の迎角は、第1リンク2の回転角に応じて変化する。
ここで、仮に、翼部材3の迎角を、第1リンク2の回転角によらず一定とすると、翼部材3が一周する間に働く力は相殺され、上昇力も推進力も生み出すことはできない。
しかしながら、この実施形態の回転翼では、前記したように、翼部材3の迎角が回転角により変化するので、回転翼全体として、図2に示すような上昇力Fと推進力Tとが発生し、これらの合成力を回転翼に与えることができる。
各翼部材3において発生する力を図3において説明する。回転角度θにおける翼部材3は、その回転に伴って、流速Vの空気流を受ける。この空気流により、抗力Dと揚力Lが生じ、これにより、上昇力Fと推進力Tが生じる。結局、この角度における翼部材3には、これらの合成力が作用する。
翼部材3の回転角度毎に、翼部材3に対して生じる上昇力と推進力とを、図4に示す。図中上下方向への帯が上昇力を示し、図中左右方向への帯が推進力を示している。これらの力の合計が、図2に示されているように、回転翼全体に作用する。
このように、本実施形態の回転翼によれば、上昇力および推進力を得ることができるという利点がある。
また、この実施形態では、アクチュエータ7によって、第2回転中心4の位置(つまり第1回転中心1に対する偏心位置)を変更することができる。第2回転中心4の位置は、図5および図6に示されるように、偏心度(距離)eと、姿勢角θpで表すことができる。図6の例では、図5の例に対して、姿勢角θpが変更されている。偏心度(距離)eまたは姿勢角θpを変更することにより、これらの図に示されているように、合成力の向きや大きさを変更することができる。つまり、上昇力Fや推進力Tを変更することができる。
したがって、この回転翼を飛行機構に用いることにより、任意の方向への飛行が可能となる。また、この回転翼を水中での推進機構に用いることも可能である。
さらに、この実施形態の回転翼では、第2リンク5によって各翼部材3の迎角の制御をしているので、迎角をアクチュエータで制御する場合に比較して、機構を簡略化することができるという利点もある。
さらに、本実施形態では、翼部材3の形状を対称翼としているので、翼部材3がその回転により上下逆向きになっても、翼部材3に対して負の上昇力が働くことを防止できるという利点がある。
下記条件下で上昇力の実測を行った。なお、寸法の取り方を図7に示した。
偏心度e = 0.003[m].
第1リンクの長さlr = 0.07[m]
第2リンクの長さle = 0.072[m]
翼部材の長さc = 0.01[m]
翼部材の幅b(図示せず) = 0.1[m]
姿勢角θp = -8.7[deg](ただし時計方向への回転を正とした)
回転周波数:16[Hz]
偏心度e = 0.003[m].
第1リンクの長さlr = 0.07[m]
第2リンクの長さle = 0.072[m]
翼部材の長さc = 0.01[m]
翼部材の幅b(図示せず) = 0.1[m]
姿勢角θp = -8.7[deg](ただし時計方向への回転を正とした)
回転周波数:16[Hz]
これにより、図8に示される上昇力を得ることができた。平均上昇力は0.1020[N]であった。設計条件を最適化することにより、さらに大きい上昇力を得られると考えられる。
なお、本発明に係る回転翼は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、前記実施形態では、第1リンク2の本数を4としたが、これに限らないことは当然である。第1リンク2の本数は偶数でも奇数でも良い。第2リンク5の本数は、通常は、第1リンク2の本数と同じとなる。
また、この実施形態では、各第1リンク2どうしを、等長かつ等間隔としたが、これに限らず、異なる長さや、異なる間隔であってもよい。
さらに、この実施形態では、翼部材3を板状とし、各第1リンク2に対して回動可能な状態で取り付けたが、例えば翼部材3を弾性変形可能な材料とし、これを第1リンク2に固定してもよい。要するに、翼部材3は、第2リンク5によって迎角を変化させることができるものであればよい。
また、この実施形態では、第2リンク5として実質的な剛体を用いたが、第2リンク5としては、ひものような変形可能な材料を用いることもできる。ただし、この場合は、翼部材3に、元の位置に復帰できる復元力が付与されている必要がある。復元力の付与方法としては、例えば、翼部材3にバネを取り付ける方法や、翼部材3自体を弾性部材とする方法がある。第2リンク5自体に要求される特性としては、要するに、第2回転中心4と翼部材3との間における離間距離を一定に保持できることである。
さらに、前記実施形態では、アクチュエータ7により第2回転中心4の位置を調節することとしたが、上昇力や推進力が一定でよい場合は、アクチュエータ7を設けなくてもよい。
また、前記実施形態では、回転翼を、上昇力や推進力などの駆動力を得るために用いた。しかしながら、この回転翼は、風力発電等のための風力原動機として用いることもできる。この場合は、駆動部6は不要である。本実施形態の回転翼を風力原動機として用いた場合には、風向きに応じて効率を変化させることができ、高効率で風力から動力を取り出すことができるという利点がある。さらに、アクチュエータ7により、第2回転中心4を適宜に変更すれば、風向きが時々刻々と変化しても、高効率で動力を取り出すことが可能となる。
本発明の回転翼によれば、流体中(例えば空中や水中)での移動に要する力を得ることが可能となる。さらに、この回転翼は、風力発電等のための風力原動機としても使用しうるものである。
1 第1回転中心
2 第1リンク
3 翼部材
4 第2回転中心
5 第2リンク
6 駆動部
7 アクチュエータ
2 第1リンク
3 翼部材
4 第2回転中心
5 第2リンク
6 駆動部
7 アクチュエータ
Claims (4)
- 第1回転中心と、第1リンクと、翼部材と、第2回転中心と、第2リンクとを備えており、
前記第1リンクは、前記第1回転中心からその外側方向へ延長されており、かつ、前記第1回転中心に対して回転可能となっており、
前記翼部材は、前記第1リンクに対して回動可能な状態で取り付けられており、
前記第2回転中心は、前記第1回転中心から偏心させられており、
前記第2リンクは、前記第2回転中心と前記翼部材との間を連結しており、かつ、前記第2回転中心に対して回転可能となっており、
かつ、前記第2リンクは、前記第2回転中心と前記翼部材との間における離間距離を一定に保持していることを特徴とする回転翼。 - 前記翼部材は対称翼の形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の回転翼。
- アクチュエータをさらに備え、前記アクチュエータは、前記第2回転中心の位置を調節する構造となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転翼。
- 駆動部をさらに備え、前記駆動部は、前記第1リンクを、前記第1回転中心を中心として回転させる構造となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の記載の回転翼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003286536A JP2005053347A (ja) | 2003-08-05 | 2003-08-05 | 回転翼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003286536A JP2005053347A (ja) | 2003-08-05 | 2003-08-05 | 回転翼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005053347A true JP2005053347A (ja) | 2005-03-03 |
Family
ID=34365798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003286536A Pending JP2005053347A (ja) | 2003-08-05 | 2003-08-05 | 回転翼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005053347A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007218172A (ja) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Univ Of Electro-Communications | 回転翼機構、該回転翼機構を用いた移動体、並びに発電機 |
JP2008196460A (ja) * | 2007-02-15 | 2008-08-28 | Univ Of Electro-Communications | 回転翼機構、該回転翼機構を用いた発電装置、並びに移動装置 |
JP2009023417A (ja) * | 2007-07-18 | 2009-02-05 | Takanori Tsuchiya | 平行回転翼を利用した流体機械 |
-
2003
- 2003-08-05 JP JP2003286536A patent/JP2005053347A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008196460A (ja) * | 2007-02-15 | 2008-08-28 | Univ Of Electro-Communications | 回転翼機構、該回転翼機構を用いた発電装置、並びに移動装置 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050214 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060925 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070326 |