次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態によるスロットマシン1の外観を示す正面図である。
スロットマシン1の本体中央部のキャビネット内部には3個のリール2,3,4が回転自在に設けられており、各リール2,3,4の外周部には複数の図柄(以下、シンボルという)が描かれている。これら各リール2〜4の前面には透明な液晶表示装置39が設けられており、この液晶表示装置39に形成された表示窓5,6,7を通して、各リール2,3,4の外周部に描かれたシンボルがそれぞれ3個ずつ視認される。表示窓5〜7の下方右側には、遊技者が遊技媒体であるメダルを入れるための投入口8が設けられている。また、表示窓5〜7上には、シンボルの組合せを規定する横方向の3本の入賞ラインL1,L2A,L2B、及び斜め方向の2本の入賞ラインL3A,L3Bの計5本の入賞ラインが形成されている。さらに、液晶表示装置39上において表示窓5〜7の上部に位置する部分には、横方向の1本の入賞ラインL2Cが形成されている。これらの各入賞ラインは、後述するようにメダル投入または後述する貯留メダル投入スイッチ26〜28を押下することで有効化される。入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bは、表示窓5〜7から視認されるシンボルの組合せを規定し、入賞ラインL2Cは、表示窓5〜7の上部に位置して表示窓5〜7からは視認されない後述するシンボルの組合せを規定する。
また、表示窓5〜7の左方の機器前面パネル38には、上部から、4個のチャンスLED(発光ダイオード)9〜12、3個の遊技動作表示ランプ13〜15、および貯留枚数表示部16,スタートランプ17が設けられている。チャンスLED9〜12および遊技動作表示ランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
また、表示窓5〜7の右方の機器前面パネル38には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム入賞時に、後述するRBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。WINランプ19は有効化された入賞ライン(以下、有効化入賞ラインという)に入賞組み合わせのシンボルが揃った時に点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21は投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
また、液晶表示装置39は後述する液晶パネル39dが電気的表示パネルとして積層されて構成されており、この液晶パネル39dには種々の遊技情報や遊技演出画が表示される。左方の機器前面パネル38の下方には十字キー23、Aボタン24、Bボタン25、1貯留メダル投入スイッチ26、2貯留メダル投入スイッチ27、および3貯留メダル投入スイッチ28が設けられている。十字キー23は上下左右の4方向にスイッチ操作され、Aボタン24およびBボタン25と共に操作されて液晶パネル39dに表示する情報を選択する際に使用される。また、貯留メダル投入スイッチ26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、液晶表示装置39の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、および停止ボタン31,32,33が設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。スタートレバー30は遊技を開始させる際に使用され、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したとき操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
また、スロットマシン1の正面下部にはメダル受皿34が設けられている。このメダル受皿34はメダル払出口35から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部36が設けられている。
図2(a)は液晶表示装置39の内部構造を示すスロットマシン1の縦断面図であり、図3は液晶表示装置39の分解斜視図である。この液晶表示装置39は、図2(a)に示すように、各リール2,3,4の前面に設けられている。図3(a)〜(i)に示すように、液晶表示装置39は、機器前面側から、透明アクリル板39a,リールガラスベース39b,ベゼル金属枠39c,液晶パネル39d,液晶ホルダ39e,拡散シート39f,導光板39g,リアホルダ39h,および帯電防止シート39iが配置されて構成されている。拡散シート39f,導光板39g,およびリアホルダ39hには、表示窓5を形成する開口部5a,5b,5c、表示窓6を形成する開口部6a,6b,6c、表示窓7を形成する開口部7a,7b,7cが形成されている。
液晶表示装置39の機器前面パネル38への取り付けは、図2(a)に示すように、リールガラスベース39bの上下方向に突出して設けられた各ブラケット39baが、各ネジ39jによって機器前面パネル38の背面にネジ止めされて行われている。なお、図3(b)において、リールガラスベース39bに設けられた各ブラケット39baの図示は省略している。
また、導光板39gの上下端には、液晶パネル39dの光源として一対の冷陰極管40aが設けられている。また、リアホルダ39hの各窓5c,6c,7cの背面側上下には、各リール2〜4の外周部に描かれたシンボルを照明する一対の冷陰極管40bが設けられている。ここで、透明アクリル板39a,リールガラスベース39b,ベゼル金属枠39c,液晶パネル39d,液晶ホルダ39e,拡散シート39f,導光板39g,およびリアホルダ39hは、表示窓5〜7からは視認されない各リール2〜4のシンボルを表示窓5〜7に並ぶそのシンボル位置上に表示する表示装置を構成している。
液晶パネル39dは、各リール2〜4の前面に配置されて各リール2〜4が透視されるITOなどからなる透明な電気的表示パネルであり、その表示部の周囲の背面側は液晶ホルダ39eによって保持されている。導光板39gは、光透過性の樹脂パネルからなり、側部にある冷陰極管40aから出射された光を液晶パネル39dの背面側に導くレンズカットが形成されている。拡散シート39fは、光透過性の樹脂シートからなり、導光板39gで導かれた光を拡散して、液晶パネル39dに照射される光を均一化する拡散手段を構成している。液晶パネル39dを保持した液晶ホルダ39e,拡散シート39fおよび導光板39gは、一体化されてその周囲がベゼル金属枠39cに挿入されている。この挿入により、液晶パネル39dの表示部の周囲の前面側はベゼル金属枠39cによって保持されている。
ベゼル金属枠39cに嵌められて一体化された液晶ホルダ39e,拡散シート39fおよび導光板39gは、その周囲がさらにリールガラスベース39bに挿入されて、液晶パネル39dの表示部前面を開口した状態でリールガラスベース39bによって支持されている。透明アクリル板39aは、リールガラスベース39bがネジ39jによって機器前面パネル38に取り付けられることにより、リールガラスベース39bの前面に圧着されて、液晶パネル39dの表示部前面の上記開口を塞いでいる。
リアホルダ39hは、白色の樹脂板からなり、リールガラスベース39bに支持された、ベゼル金属枠39c,液晶パネル39dを保持した液晶ホルダ39e,拡散シート39fおよび導光板39gを背後からリールガラスベース39bに保持している。このリアホルダ39hは、冷陰極管40aから導光板39gに出射された光を液晶パネル39d側へ反射する反射板としても機能している。帯電防止シート39iは、透明で、リアホルダ39hの背面に両面テープで接着されており、リアホルダ39hに形成された各開口部5c,6c,7cの背面を覆っている。
図2(b)は、同図(a)に示す点線の円で囲まれたリアホルダ39hの開口部5c,6c,7cの周縁部を一部拡大した図である。同図(b)に点線で示す、リアホルダ39hの開口部5c,6c,7cの背面側の周縁角部は、削がれている。帯電防止シート39iはこの削がれた部分に接着されている。
図4は、回転リールユニットの構造を示す図である。各リール2〜4は、同図に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周部にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周部には後述のシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は図5(a)に示される。なお、同図において図4と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれバックランプ47a,47b,47cが取り付けられている。これらバックランプ47a〜47cは発光光量の大きい白色LEDからなり、同図(b)に示すように基板48に実装されて、この基板48がランプケース46の背後に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各バックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路によって点灯制御される。各バックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各バックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。本実施形態では、バックランプ47a〜47cは発光光量が大きいため、その前部にある液晶パネル39dまで照明している。また、バックランプ47a〜47cは白色LEDからなるため、リール帯44に描かれたシンボルおよび液晶パネル39dに表示される演出の色は、原色通りに忠実に視認される。
図6は、各リール2〜4の外周部に貼られているリール帯に描かれているシンボル列を示している。各シンボル列は、複数種類のシンボルが21個配列されて構成されており、図の左から順に第1リール2,第2リール3,第3リール4に対応している。各シンボルには“1〜21”のコードナンバが付されており、各リール2〜4はシンボル列が図の下方向に移動するように回転駆動される。
シンボルの種類には、網状に斜線が付された数字の「赤7」、斜め左下がりの斜線が付された数字の「青7」、英字のBARが2段に記された「BAR」、スイカの絵からなる「スイカ」、ベルの絵からなる「ベル」、プラムの絵からなる「プラム」、およびチェリーの絵からなる「チェリー」の7種類がある。
図7および図8は、上述したスロットマシン1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
図7に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート71が接続されている。プログラムROM65は、抽選確率テーブル、シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブル、およびシーケンスプログラムを格納するように記憶部が区分されている。ここで、マイコン63は、停止表示されるシンボルの組合せに基づいて入賞役の判定を行う入賞判定手段を構成している。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2〜4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(チャンスLED9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。ここで、マイコン63,ステッピングモータ45及びモータ駆動回路73は、各リール2〜4の回転を制御する回転制御手段を構成している。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、前述した貯留メダル投入スイッチ26〜28、および貯留メダル精算スイッチ29がある。さらに、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2〜4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では図示されていない。
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値をRAM66の所定エリアに書き込む。従って、RAM66内には、各リール2〜4について、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が一回転する毎に遮蔽板50を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してCPU63に与えられ、RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、一回転毎に解消されている。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31,32,33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78と、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72Sと、図示しない払出完了信号発生回路とがある。この払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、各表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。これら入力信号発生手段を構成する各回路もI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、このI/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図8に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート80が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート80間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート80へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート80へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、8ビットまたは24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとのセットで構成されている。
サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート80や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。サブCPU82は、液晶パネル39dに遊技機データを表示させるのに必要なデータを、メイン制御基板61から送信されるコマンドに基づいてゲーム毎に算出し、制御RAM84に記憶したデータをゲーム毎に算出したデータに更新している。
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。これらリールバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、Aボタン24およびBボタン25がある。また、I/Oポート87には遊技状態監視用タイマ97が接続されている。このタイマ97は遊技が開始されるタイミングにサブCPU82によってセットされ、遊技が開始されてからの経過時間を計時する。
また、I/Oポート87には画像制御IC(高集積化回路)90および音源IC91も接続されている。画像制御IC90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用メモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御IC90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置39の液晶パネル39dに画像表示を行う。マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート80を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する画像演出パターンを選択する。そして、画像制御IC90を制御して選択したパターンを液晶パネル39dに表示させる。この液晶パネル39dには、十字キー23、Aボタン24およびBボタン25の操作により、遊技者が所望する情報を表示させることも可能である。
本実施形態では、マイコン81は、図10の丸印に示すように、表示窓5〜7からは視認されない、各リール2〜4の上部の1つづつのシンボルを常に液晶表示装置39上に表示している。
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート80を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96から出力させる。
図9は、本実施形態によるスロットマシン1において予め定められて、プログラムROM65に格納されている入賞シンボル組合せテーブルを示している。この入賞シンボル組合せテーブルでは、配当条件の異なる入賞役毎にシンボルの組合せ及びメダルの配当枚数が設定されている。一般遊技時に、シンボル「赤7」−「赤7」−「赤7」の組み合わせ、またはシンボル「青7」−「青7」−「青7」の組み合わせ、またはシンボル「BAR」−「BAR」−「BAR」の組み合わせが有効化入賞ラインに揃うと15枚のメダルが配当されてから、R・B(レギュラー・ボーナス)ゲームが実行される。
また、一般遊技時に、シンボル「スイカ」、「ベル」が有効化入賞ラインにそれぞれ3個揃うと小当たり入賞となり、それぞれ15枚のメダルが払い出される。同様に一般遊技時に、「ベル」−「ベル」−「赤7」のシンボル組み合わせ、または「ベル」−「ベル」−「青7」のシンボル組み合わせ、または「ベル」−「ベル」−「BAR」のシンボル組み合わせが揃ってもそれぞれ小当たり入賞となり、それぞれ10枚のメダルが払い出される。
また、一般遊技時にシンボル「プラム」が有効化入賞ラインに3個揃うとリプレイとなり、メダルの払い出しは無いものの、メダルを投入しなくてもさらに1回のゲームをすることが出来る。また、このシンボル「プラム」の3個の組み合わせは、R・Bゲーム中におけるジャックゲームのジャックゲーム入賞発生の組合せでもある。このジャックゲームは、R・Bゲーム時に、真ん中の入賞ラインL1上に「プラム」−「プラム」−「プラム」の組合わせを揃えるゲームである。
また、一般遊技時に1つのシンボル「チェリー」が第1リール3の一本の入賞ラインに停止すると小当たり入賞となって2枚のメダルが払い出される「2枚チェリー」になる。3枚賭け時に1つのシンボル「チェリー」が2本の有効化入賞ライン上に停止すると、4枚のメダルが払い出される「4枚チェリー」になる。
上記の構成において、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入もしくは1貯留メダル投入スイッチ26を押下すると、図10(a)に示すように、中央の横方向の一本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚のメダルを投入もしくは2貯留メダル投入スイッチ27を押下したときは、同図(b)に示すように、表示窓5〜7上の全ての横方向の入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化されると共に、表示窓5〜7の上部に位置する液晶表示装置39上の入賞ラインL2Cも有効化される。また、3枚のメダルを投入もしくは3貯留メダル投入スイッチ28を押下したときは、同図(c)に示すように、表示窓5〜7上の全ての入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B、及び液晶表示装置39上の入賞ラインL2Cが有効化される。なお、同図における丸印は表示窓5〜7及び液晶表示装置39上に表示されるシンボルを表している。
例えば、3枚賭けでスロットマシン遊技を行う場合、3枚のメダルを投入することによって、図10(c)に示すように6本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L2C,L3A,L3Bが有効化される。この後、遊技者がスタートレバー30を操作すると、この操作によりスタートスイッチ30Sがオンする。このオン信号はI/Oポート71を介してメインCPU64に検出され、メインCPU64によってモータ駆動回路73が制御されてステッピングモータ45が駆動され、各リール2〜4が回転する。この回転と同時にメインCPU64によって確率抽選処理が行われ、プログラムROM65に格納された抽選確率テーブルが参照されて、内部入賞態様の抽選が行われる。このとき、「ベル」−「ベル」−「ベル」が内部入賞態様として抽選されると、この内部入賞態様の種類及び遊技状態がサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ送信される。
各リール2〜4が回転すると、各表示窓5〜7及び液晶表示装置39にはシンボルの移動列が可変表示される。遊技者はこの可変表示を観察しながら、各停止ボタン31〜33の操作タイミングを計り、適宜のタイミングで各停止ボタン31〜33を押圧操作する。各停止ボタン31〜33の操作はリール停止信号回路78によってメインCPU64に検出され、この検出時に、各ステッピングモータ45への駆動パルスの供給がメインCPU64の制御によって停止される。各ステッピングモータ45への駆動パルスの供給が停止されると、各リール2〜4の回転は停止し、各表示窓5〜7には、各停止ボタン31〜33の操作タイミングに応じたシンボルが停止表示される。このとき、この操作タイミングによっては、例えば、図11に示すように、各表示窓5〜7から視認されるシンボルの1つ上に位置して各表示窓5〜7からは視認されないシンボルが、液晶表示装置39の入賞ラインL2C上に停止表示される。
続いて、メインCPU64によって図9に示す入賞シンボル組合せテーブルが参照され、入賞判定が行われる。図11に示すように、確率抽選処理で決定された内部入賞態様である「ベル」−「ベル」−「ベル」のシンボル組合せが入賞ラインL2C上に成立しているため、メインCPU64により、配当条件5の入賞役(図9参照)が成立していると判定される。続いて、メインCPU64によってホッパー駆動回路76が制御されてホッパー72が駆動され、15枚のメダルが払出口35から受け皿34へ払い出される。
また、サブ制御部通信ポート79からサブ制御基板62へ送信された内部入賞態様の当選フラグの種類および遊技状態は、サブ制御基板62のメイン制御部通信ポート80を介してサブ制御基板62に受信される。上記のスロットマシン遊技中においては、内部入賞態様の当選フラグの種類および遊技状態を検出したサブCPU82の制御により、入賞ラインL2C上に停止表示されている各シンボル「ベル」の表示が点滅表示したり、液晶表示装置39上において入賞ラインL2Cとは異なる位置でキャラクタ図柄が表示されたりして、スロットマシン遊技の演出が行われる。
このような本実施形態によるスロットマシン1によれば、上述したように、表示窓5〜7から視認される各リール2〜4のシンボルの組合せだけでなく、液晶表示装置39に形成された入賞ラインL2C上に停止表示されるシンボルの組合せも、メインCPU64による入賞役の判定の対象となる。このため、表示窓を新たに設けることなく、入賞を成立させるシンボルの組合せが揃う機会を増やすことが出来るので、入賞の発生率を高くすることが出来る。
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
例えば、メインCPU64が、表示窓5〜7及び液晶表示装置39に停止表示される全てのシンボルの組合せに基づいて入賞役の判定を行うようにしてもよい。この構成では、表示窓5〜7から視認される各リール2〜4に描かれたシンボルの組合せ及び液晶表示装置39に停止表示されるシンボルの組合せだけでなく、表示窓5〜7から視認されるシンボルと液晶表示装置39に停止表示されるシンボルとの組合せによるシンボルの組合せも入賞役の判定の対象となる。つまり、図12に示すように、上記実施形態における入賞ラインに加えて、さらに2本の入賞ラインL3C,L3D上においても、入賞役の判定が行われるようになる。このため、表示窓5〜7を新たに設けることなく、入賞を成立させるシンボルの組合せが揃う機会を上記の実施形態に比べてさらに増やすことが出来るので、入賞の発生率をより高くすることが出来る。また、この構成では、従来では遊技者の停止ボタン31〜33の操作タイミングのわずかなずれによってハズレになっていたシンボルの組合せが入賞役になることもあり、遊技者に意外性を付与することが出来、遊技の興趣も高まる。
また、上記実施形態においては、遊技状態に関わらず常に液晶表示装置39にシンボルが表示されていたが、表示窓5〜7からは視認されないシンボルを含むシンボルの組合せが入賞役であると、表示窓5〜7からは視認されないシンボルを液晶表示装置39に停止表示させる構成であっても構わない。この構成では、液晶表示装置39に停止表示されるシンボルの組合せ、及び表示窓5〜7から視認されるシンボルと液晶表示装置39に停止表示されるシンボルとの組合せによるシンボルの組合せが入賞役になったときだけ、液晶表示装置39にその入賞役に応じたシンボルが出現して停止表示される。つまり、液晶表示装置39に表示されるシンボルが入賞に絡んだときだけ、液晶表示装置39にその入賞役を構成するシンボルが停止表示される。このため、遊技の演出がより変化に富んだものになり、遊技の興趣がさらに高まる。
また、上記実施形態においては、液晶表示装置39に形成される入賞ラインは表示窓5〜7の上側に形成されていたが、入賞ラインは表示窓5〜7の下側、もしくは、上と下の両方に形成されていても構わない。さらに、この表示窓5〜7の上側に形成される入賞ラインL2C上に表示されるシンボルの組合せを、表示窓5の左側または表示窓7の右側に縦に表示させることも可能である。
さらに、上記実施形態においては、液晶表示装置39はリール2〜4の前面に設けられていたが、リール2〜4の上部や側部、または腰部に表示装置を設け、ここに表示窓5〜7からは視認されないシンボルを表示してもよい。また、上記実施形態においては、表示装置として液晶表示装置39が用いられていたが、液晶表示装置39の代わりに、LED(発光ダイオード),CRT(陰極線管),7セグメント・ディスプレイやドット・マトリクス・ディスプレイ等を用いることも可能である。
このような各構成で遊技機を実現した場合においても、上記実施形態と同様な作用・効果が奏される。