以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機の構成を示す正面図である。
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレームに収納される。また、前面枠3には遊技盤6の前面を覆う前面構成部材(カバーガラス)18が設けられている。
遊技機1の要所(遊技盤や遊技枠)には、ランプ、LED等の装飾装置が設けられる。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。さらに、カバーガラス18の上部の前面枠4には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
前面枠の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が設けられている。また、開閉パネル20の下部に設けられる固定パネル22には打球発射装置の操作部として機能する発射ハンドル24等が設けられている。発射ハンドル24は、遊技機1の前面右側下部に、遊技機1の固定パネル22に(前後方向に)垂直に又は若干の角度(例えば、上向きの角度)を有して取り付けられている。そして、発射ハンドル24は、遊技機1の正面に遊技者が右手で操作することができる位置にあって、遊技者が右手で発射ハンドル24を握って、発射勢調整レバーを回動させて発射操作を行うように構成されている。
また、固定パネル22には下皿23及び音出力装置(スピーカ)27が設けられている。
カード球貸ユニット2用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
遊技機1に併設されるカード球貸ユニット2は、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータをカードリーダライタで読み込み、カード球貸ユニット用の操作パネル26のカード残高表示部にカードの残高を表示する。遊技者が球貸しスイッチ28を操作すると、操作に対応した数量の遊技球を貸球として排出するように、排出発射制御装置200に対し貸球制御指令信号を送出して、排出ユニットと流路切換ユニットとを制御して貸球を排出する。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機(パチンコ遊技機)の遊技盤6の正面図である。
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される。また、遊技領域には方向転換部材12、一般入賞口15、始動口16、普通変動入賞装置9等が配置されている。
画像表示装置8は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われ、画像表示装置8は可変表示装置として機能する。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
センターケース11の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が配置される。始動口16の左右両側の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
本実施の形態の遊技機では、打球発射装置550(図3参照)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の方向転換部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15又は特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図3参照)により検出される。
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口に応じた数の賞球が排出装置400(図3参照)から排出され、遊技盤6の下方に設けられた上皿21に供給される。
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置8では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始し、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの識別情報が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図3参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
さらに、特定の大当たりの組み合わせ(例えば、奇数のぞろ目)になると、特定遊技状態となり、大当たり遊技(特別遊技状態)終了後に、大当たり図柄の導出確率が通常よりの高められる確率変動状態(特別遊技状態の発生に対して遊技者に有利に作用する特定遊技状態)が発生する。確率変動状態になると、普通図柄の変動表示時間が通常よりも短くなり(30秒から5秒に短縮され)、普通図柄が当たりとなった場合に、普通変動入賞装置9の開放時間が通常よりも長くなる(0.5秒から3秒に延長される、なお、繰り返し開放してもよい)。確率変動状態中には通常遊技状態中よりも始動口への入賞が容易となり、通常遊技状態中よりも始動記憶数を増加することができる。
また、確率変動終了後の100回の変動表示ゲームにおいて、普通図柄の時短遊技が行われる。
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図3参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した50回分)を限度に記憶される。なお、特別図柄入賞記憶数の上限を設けないこともできる。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の周囲のセンターケース11に設けられた特別図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8にて変動表示ゲームを行う。
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図3参照)によって検出される。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過があると、画像表示装置8の一部に設けられた普通図柄表示領域では、普通図柄の変動表示を開始する。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。すなわち、普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたときには(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるときには)、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図3参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば、0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図3参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は画像表示装置8に設けられた普通図柄記憶状態表示領域に表示される。
図3は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入出力インターフェース102等から構成される。遊技制御装置100は遊技制御手段として機能する。
遊技用マイクロコンピュータ101には外部通信用端子104が設けられており、外部通信用端子104からは、遊技用マイクロコンピュータ101に一意に設定された識別番号が出力可能であり、この外部通信用端子104に検査装置や管理用コンピュータ(いわゆる、ホールコン)を接続することで、遊技機を識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入出力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、入出力インターフェース102を介して、各従属制御装置(演出制御装置150、排出発射制御装置200)、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
演出制御装置150は、表示制御用CPU151、VDP(Video Display Processor)156等から構成され、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。また、演出制御装置150は、遊技枠や遊技盤に設けられた装飾装置(装飾ランプ、装飾LED等)の点灯を制御する。また、演出制御装置150は、スピーカ27から出力される効果音を制御する。
遊技制御装置100から演出制御装置150には、表示制御指令信号として変動表示コマンド、識別情報コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常の遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態などの遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号が送信される。
排出発射制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、排出装置400の動作を制御し賞球を排出させる。また、カード球貸ユニット2からの貸球要求信号に基づいて、排出装置400の動作を制御し貸球を排出させる。
なお、遊技制御装置100から、各従属制御装置(演出制御装置150、排出発射制御装置200)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
生体情報センサ56は、圧電素子による箔状圧力センサであり、血流の変化(脈拍)によって生じる生体表面の圧力変化を検出する。
タッチセンサ24aは、発射ハンドル24の操作中に遊技者の手が常に接触している箇所に設けられており、遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出する。発射停止スイッチ24bは、遊技者が打球の発射を止めるためにストップボタンを操作したことを検出する。
遊技機の電源供給装置250は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機の演出制御装置150のブロック図である。
演出制御装置150は、表示制御用CPU151、プログラム等を格納したROM152、表示制御用CPUの動作時のワークエリアや、画像表示装置8に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM153、VDP(Video Display Processor)156、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるクロック信号を生成する発振器158等から構成され、通常の演出態様又は該通常の演出態様とは異なる特別な演出態様で変動表示ゲームの表示制御を行う変動表示制御手段として機能する。
表示制御用CPU151は、ROM152に記憶されたプログラムを実行し、遊技制御装置100からの表示制御指令信号(表示制御コマンド)に基づいて、遊技状態に応じた変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して、画像表示装置8に表示する画像信号を生成するようにVDP156に指示する。
VDP156は、フォントROM157に記憶された画像データ及び表示制御用CPU151が画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に記憶する。そして、VDP156は、RAM153に記憶された画像を所定のタイミング(V_BLANK割込信号、垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNCのタイミング)で画像表示装置8へ送信する。
VDP156は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画、テクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)等の描画処理を行う。これらの描画処理がされた画像信号は、VDP156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納された後、同期信号(V_BLANK割込信号など)に合わせて、γ補正回路159を介して画像表示装置8に出力する。このフレームバッファは、複数をRAM153に設定しておき、VDP156は任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
VDP156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号はVDP156の動作周期を規定し、また、VDP156では、発振器158から出力されるクロック信号に基づいて、垂直同期信号(V_SYNC)及び水平同期信号(H_SYNC)が生成され、画像表示装置8へタイミング信号として出力される。
VDP156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
演出制御装置150の、遊技制御装置100との接続インターフェースには、信号伝達方向規制手段であるバッファ160が設けられ、遊技制御装置100と演出制御装置150との間の通信は、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。これにより、演出制御装置150から遊技制御装置100に不正な信号が入力されることを防止することができる。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファ160に双方向バッファを用いることもできる。
図5は、本発明の実施の形態の発射ハンドル24の斜視図である。
発射ハンドル24は、遊技球を発射する発射装置を操作する発射操作手段として機能し、発射スイッチ、タッチセンサ24a、発射停止スイッチ24b、生体情報センサ56が設けられている。
発射スイッチは、発射勢調整レバー241の回動操作を検出する。検出された発射勢調整レバー241の回動量は、排出発射制御装置に入力され、遊技球の発射勢が制御される。発射停止スイッチ24bは、ストップボタンが操作されたことを検出する。ストップボタンの操作が検出されたことによって出力されるストップ信号が、排出発射制御装置に入力されると、遊技球の発射が停止制御される。
タッチセンサ24aは、発射ハンドル24の周囲の発射勢調整レバー241の後側(又は、ハンドル24キャップ242)等の、発射ハンドル24の操作中に遊技者の手が常に接触している箇所に設けられており、遊技者が発射ハンドル24に触れているときにタッチ信号を出力する。タッチ信号は排出発射制御装置200に入力され、タッチ信号の出力中に遊技球を発射することができる。
従って、遊技者が発射ハンドル24に触れながら、発射勢調整レバー241を回動させることによって、ストップ信号、タッチ信号、発射勢信号が排出発射制御装置200に入力され、排出発射制御装置200からは発射モータ駆動信号が出力される。打球発射装置550は発射モータ駆動信号を受信すると、球発射モータを駆動して打球を発射する。
生体情報センサ56は、圧電素子による箔状圧力センサであり、発射ハンドル24の指掛け部243の内面に設けられており、血流の変化(脈拍)によって生じる生体表面の圧力変化を電圧変化に変換して、脈拍を測定する。なお、生体情報センサ56は、発射ハンドル24の指掛け部243に限らず、遊技者の掌が触れるハンドル24キャップ242、遊技者の指先が触れるハンドル24の裏面側等の、発射ハンドル24の操作中に遊技者の手が常に接触している位置に設ければよい。
なお、タッチセンサ24aからのタッチ信号の出力中に遊技球が発射可能となっているが、生体情報センサ56からの生体情報の検出中に遊技球を発射可能としてもよい。
図6は、本発明の実施の形態の発射ハンドル24の別な実施例の斜視図である。
図6に示す発射ハンドル24は、前述した発射ハンドル24(図5)と異なり、タッチセンサ24aを覆うカバー244が設けられている。そして、カバー244は、指掛け部243に対応する位置には設けられておらず、指掛け部243に指を入れて、指が生体情報センサ56に触れている状態には、タッチセンサ24aからの信号が得られるようになっている。
以上、図5、図6には箔状圧力センサによって生体情報センサ56を構成する例について示したが、生体情報センサ56をレーザ発光素子(例えば、赤外レーザ発光ダイオード)及びレーザ受光素子(例えば、赤外フォトトランジスタ)によって構成してもよい。この場合、発射ハンドル24に設けられたレーザ発光素子から遊技者の手に向かって照射されたレーザ光は皮膚下約1mmの体組織に入射する。レーザ受光素子は、体組織からの反射光を検出して、ドップラー効果による反射光の波長の変化量から血液の流速と流量を検出する。そして、血流量の時間的変化から脈拍を検出する。
なお、図5、図6には、発射ハンドル24に生体情報センサ56を設けた例を示したが、上皿21の、球貸しスイッチ28、カード返却スイッチ30等が設けられる操作パネル26も遊技者の手が触れる機会が多いことから、操作パネル26に生体情報センサ56を設けてもよい。
また、パチンコ機(弾球遊技機)ではなく、パチスロ機(スロットマシン遊技機)では、リールを回転させるスタートレバー、リールを停止させるリール停止スイッチ、又は、リール停止スイッチが設けられる傾斜台部に生体情報センサ56を設けるとよい。
以上、遊技者の血流の測定によって、遊技者の生理状態を検出する方法について説明したが、この他に、生体情報センサ56をCCDカメラによって構成し、遊技機に正対する遊技者を撮影して、左右眼の瞳孔を検出し、瞳孔の移動を追跡して、輻輳縮瞳(近くのものを鮮明に見るために瞳孔を小さくする輻輳反射)の状態を検出することによって、遊技者の生体情報を取得することもできる。
また、生体情報センサ56を発射ハンドル24に設けた温度センサを用いて遊技者の体温の変化を検出したり、発射ハンドル24に設けた圧力センサを用いて遊技者の発射ハンドル24を把持する握力の変化を検出したり、発射ハンドル24に設けた電気抵抗センサを用いて遊技者の掌の発汗の変化を検出することもできる。
図7は、本発明の実施の形態の表示制御のメイン処理のフローチャートであり、演出制御装置150において実行される。
メイン処理では、遊技制御装置100から送信された表示制御指令信号を解析し画像描画を制御をし、遊技者の生体情報(脈拍数)に基づいて生体レベルを判定し、遊技制御装置100から送信された音制御指令信号(音制御コマンド)に基づいてスピーカ27からの効果音の出力を制御し、遊技制御装置100から送信された装飾制御指令信号(装飾制御コマンド)に基づいて遊技機に設けられた装飾ランプ、装飾LEDの点灯を制御をする処理を行う。
具体的には、まず電源投入時に、演出制御装置150の初期設定をする初期設定処理を行う(S101)。そして、遊技制御装置100から送信された表示制御指令信号(表示制御コマンド)を解析して、表示データを設定するモード分岐処理(図8)を行って、変動表示態様に応じた変動表示態様を設定する(S102)。そして、設定された変動表示態様の画像データを描画するスプライト処理を行う(S103)。
そして、画像データが設定され、画像転送の準備が整ったことを意味する画像転送フラグを”1”に設定する(S104)。
その後、生体情報処理(図12)を行って、生体情報検出処理(図22)で検出した遊技者の脈拍数から生体情報(遊技者の興奮度)を求める(S105)。
そして、遊技制御装置100からの音制御指令信号(音制御コマンド)に基づいてスピーカ27からの効果音の出力を制御をする音処理を行う(S106)。
そして、遊技制御装置100から送信された装飾制御指令信号(装飾制御コマンド)に基づいて遊技機に設けられた装飾ランプ、装飾LEDの点灯を制御をする演出処理を行う(S107)。
そして、画像転送フラグが”1”に設定されているか否かを判定する(S108)。画像転送フラグが”1”に設定されていなければ、表示データが設定されていないので、ステップS102に戻り、モード分岐処理及びスプライト処理(S102〜S103)によって表示データを設定する。一方、画像転送フラグが”1”に設定されていれば、表示データが設定されており、画像転送の準備が整っているので、VBLANK割込処理(図19)で、画像データ転送処理が行われて、画像転送フラグが”0”にクリアされるまでステップS108にて待機する。
図8は、本発明の実施の形態のモード分岐処理のフローチャートであり、メイン処理(図7のS102)から呼び出されて実行される。
まず、RAM153に設けられるリングバッファに表示制御信号(表示制御コマンド)が記憶されているか否かを判定する(S111)。コマンドが記憶されていなければ、変動表示ゲームを開始する必要がないので、このモード分岐処理を終了しメイン処理に戻る。一方、リングバッファに表示制御コマンドが記憶されていれば、変動表示ゲームを開始するために、リングバッファから表示制御コマンドを読み出して(S112)、読み出した表示制御コマンドを解析して、表示内容に展開する(S113)。
そして、解析した表示制御コマンドが通常変動コマンドであるか否かを判定する(S114)。この通常変動コマンドは、複数種類のリーチ態様、複数種類の予告態様、確変中、時短中等の特別な演出態様ではない通常の演出態様で変動表示をするコマンドである。すなわち、大当たりの発生の期待度が極めて低く、遊技者が大当たりに対する期待をしないために、遊技者の興奮が低い演出で変動表示をするコマンドである。
この判定の結果、表示制御コマンドが通常変動コマンドであれば、通常変動フラグ1に”1”を設定して(S115)、ステップS123に進む。この通常変動フラグ1は、変動表示停止時に、変動表示停止コマンドに対応する変動が通常変動であるかを判定する(S120)のために用いられるフラグである。
一方、表示制御コマンドが通常変動コマンドでなければ、解析した表示制御コマンドがリーチコマンドであるか否かを判定する(S116)。この判定の結果、表示制御コマンドがリーチコマンドであれば、リーチ態様決定処理(図9)を実行して生体レベルに基づいたリーチ態様を決定して(S117)、ステップS123に進む。
一方、表示制御コマンドがリーチコマンドでなければ、解析した表示制御コマンドが変動表示停止コマンドであるか否かを判定する(S118)。この判定の結果、表示制御コマンドが変動表示停止コマンドでなければ、コマンド解析(S113)において生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S123)、メイン処理(図7)に戻る。
一方、表示制御コマンドが変動表示停止コマンドであれば、変動停止脈拍検出処理(図12のS143)において、停止時脈拍値を算出するために変動表示停止フラグを”1”に設定する(S119)。そして、通常変動フラグ1が”1”に設定されているかによって、停止コマンドに対応する変動が通常変動であるか否かを判定する(S120)。この判定の結果、通常変動フラグ1が”1”に設定されていなければ、停止コマンドに対応する変動が通常変動ではないと判定して、コマンド解析(S113)によって生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S123)、メイン処理(図7)に戻る。
一方、この判定の結果、通常変動フラグ1が”1”に設定されていれば、停止コマンドに対応する変動が通常変動であると判定して、通常変動フラグ2を”1”に設定し(S121)、通常変動フラグ1を”0”にクリアして、終了する変動表示が通常変動であることを記憶する(S122)。ここで、通常変動フラグ2は、直前に終了した変動表示が通常変動であるかを示すフラグであり、変動停止脈拍検出処理(図13)で検出した脈拍値が通常変動表示に対応する脈拍値であるかを判定するために用いられる。
そして、コマンド解析(S113)によって生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S123)、メイン処理(図7)に戻る。
図9は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置150で実行されるリーチ態様決定処理のフローチャートであり、モード分岐処理(図8のS117)から呼び出されて実行される。また、図10及び図11は、リーチ態様決定処理で使用されるテーブルを説明する図である。
図10(a)は、遊技者の生体レベル(遊技者の興奮度)に対応して、リーチグループの振り分け率を定めたテーブルの例を示す。このテーブルでは、生体レベル1(中程度の興奮状態)では、生体レベル0(通常状態)に比べて、スーパースペシャルリーチの出現率が高くなっており、遊技者の興奮を高める演出をする。また、生体レベル2(高い興奮状態)では、生体レベル0(通常状態)に比べて、スーパースペシャルリーチの出現率が低くなっており、遊技者の興奮を抑制する演出をする。
図10(b)には、各リーチグループ毎に、変動表示時間に対応したリーチ態様を定めたテーブルの例を示す。このテーブルには、複数の変動時間に対して複数種類のリーチを設定しておき、変動時間に合致したリーチ態様を、その中から選択して、遊技制御装置100から指定された変動時間と合致した変動表示を行う。
図11(a)には、変動表示コマンド毎に変動表示時間を定めたテーブルの例を示す。このテーブルには、変動表示ゲームにおいて選択可能な表示制御コマンド(A00、A01、…、A62)が格納されており、各コマンドに対応して変動表示時間が設定されている。
図11(b)には、遊技制御装置100から演出制御装置150に出力される表示制御コマンドA00、A01、…、A62のそれぞれに対応して選択しうる3種類の表示制御手順(例えば、表示制御コマンドがA00である場合に選択される表示制御パターンA001、A002、A003)が格納されている。表示制御コマンドに対応して選択される表示制御手順に基づく変動表示時間は、いずれも表示制御コマンド選択テーブル(図11(a))で規定される表示時間で完了する。例えば、表示制御コマンドA00に対応する表示制御手順(A001、A002、A003)に基づく変動表示時間は、いずれも10秒である。
図10及び図11に示すテーブルは、演出制御装置150のROM152に格納される。
まず、演出制御装置150では、図10(a)に示すテーブルに定められた、遊技者の生体レベル(遊技者の興奮度)に対応して定められたリーチグループの振り分け率を用いてリーチグループを選択する(S131)。そして、図11(a)に示すテーブルを用いて、変動表示コマンドの変動表示時間を判定する(S132)。そして、図10(b)に示すテーブルを用いて、ステップS131で選択されたリーチグループ及びステップ132で判定された変動時間から、図11(b)に示すテーブルを用いてリーチ態様を決定する(S133)。
以上説明したように、演出制御装置150においてリーチ態様決定処理が行われることによって、遊技制御装置100から送信された表示制御指令信号を解析して変動表示時間を判定する変動表示時間判定手段が構成される。
図12は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される生体情報処理のフローチャートであり、メイン処理(図7のS105)から呼び出されて実行される。
まず、遊技中フラグが”1”に設定されているかによって、遊技中であるか否かを判定する(S141)。この遊技中フラグは、遊技中検出処理(図23のS256)において、遊技者が遊技中であると判定された場合に”1”に設定され、遊技が所定時間検出されなければ”0”にクリアされる。
遊技中フラグを判定した結果、遊技中でないと判定されると、遊技が中断しており、遊技者が入れ替わった可能性が高いので、初期化処理(図16)を実行して、遊技者毎に設定された生体情報を初期化して(S148)、ステップS149に移行する。
一方、遊技中であると判定されると、脈拍検出フラグが”0”にリセットされているにかよって、停止時脈拍値が検出されているか否かを判定する(S142)。この脈拍検出フラグは、変動停止脈拍検出処理(図13のS167)において、停止時脈拍値を検出した場合に1に設定されており、S149において”0”にクリアされるもので、停止時脈拍値が検出されているかを示す。
この判定の結果、脈拍検出フラグが”0”にリセットされていれば、停止時脈拍値が検出されていないので、変動停止時脈拍検出処理(図13)を実行して、変動停止時の脈拍値を取得して(S143)、メイン処理に戻る。一方、脈拍検出フラグが0でなければ、停止時脈拍が取得されているので、ステップS144に進み、基準値が設定されているか否かを判定する(S144)。
この判定の結果、基準値が設定されていない場合には、基準値設定処理(図15)を実行して基準値を設定する(S145)。この基準値は、ステップS145で設定され、遊技が中断し、遊技者が入れ替わった可能性が高い場合に、ステップS148で初期化される。
一方、基準値が設定されている場合には、ステップS146に進み、基準値と停止時脈拍値との差を判定する(S146)。すなわち、基準値が停止時脈拍値より大きく、かつ、基準値と停止時脈拍値との差が10を超えていれば(基準値>停止時脈拍値+10であれば)、基準値が不適切であると判断して、初期化処理(図18)を実行して基準値をクリアする(S148)。一方、基準値が停止時脈拍値+10以下であれば(基準値≦停止時脈拍値+10であれば)、基準値が適切であると判断して、生体レベル判定処理(図16)を実行して生体レベルを判定する(S147)。
なお、ステップS146で基準値が停止時脈拍値より10を超えて大きいかを判定しているのは、基準値は平常状態の脈拍値が設定されているので、基準値より停止時脈拍値が大幅に小さくなることはない。よって、基準値に比べて停止時脈拍値が大幅に小さい場合は、基準値が不適切であると判断するためである。
そして、取得した停止時脈拍値を用いた処理が終了したので、脈拍検出フラグを”0”にクリアし(S149)、通常変動フラグ2を”0”にクリアして(S150)、メイン処理(図7)に戻る。
以上説明したように、生体情報処理では、遊技者が遊技中でないと判定されたときに(S141)、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する(S148)。すなわち、遊技の中断によって、遊技者の交代を検出して、基準値を初期化することによって、遊技者毎に基準値を設定することができる。また、基準値が不適切と判定されたときに(S146)、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する(S148)。すなわち、同じ遊技者でもその日の状態で生体情報が変化するので、停止時脈拍値が低下した場合であっても、基準値を初期化して適切な基準値を設定することができる。
以上説明したように、演出制御装置150において生体情報処理から基準値設定処理が呼び出されて実行されることによって、前記基準値を再設定する基準値再設定手段が構成される。
図13は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される変動停止脈拍検出処理のフローチャートであり、生体情報処理(図12のS143)から呼び出されて実行される。
まず、変動表示停止フラグが”1”であるかによって、変動表示が停止しているか否かを判定する(S161)。この変動表示停止フラグは、モード分岐処理(図8のS119)において変動表示停止コマンドを受信すると”1”に設定される。
そして、変動表示停止フラグが”1”であれば、変動表示が停止していると判定し、変動表示停止時の所定時間内に脈拍を検出するための検出有効タイマをセットして(S162)、脈拍検出のための処理が開始したので、更に変動停止に対応する処理を開始しないために変動表示停止フラグを”0”にクリアして(S163)、ステップS164に進む。
一方、変動表示停止フラグが”1”でなければ、変動表示停止直後ではないので、ステップS162〜S163の処理を行うことなく、ステップS164に進む。
ステップS164では、ステップS162でセットされた検出有効タイマによって、変動停止から所定時間が経過しているか否かを判定する。検出有効タイマがタイムアップしていれば、変動停止から所定時間が経過していると判定し、通常変動フラグ2を”0”にクリアし(S165)、この変動停止脈拍検出処理を終了する。一方、検出有効タイマがタイムアップしていなければ、変動停止から所定時間内なので、変動停止時の脈拍を検出する。
この生体情報を検出するための所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)は、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動が終了するまでの時間が定められる。すなわち、図14に示すように、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動が終了する前の時間を定める。このように所定時間を定めると、高速変動中はその変動表示によってリーチが導出されるか否かが分からないため、遊技者が発射操作を継続するためである。
また、所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)を、変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームにおける高速変動の開始までの時間を定めることができる。これは、遊技者は特別図柄入賞記憶が減ると、さらに特別図柄入賞記憶を記憶させようとするので、次の変動表示ゲームが開始すると、発射操作を開始することが多いことから、次の変動表示ゲーム開始後短い時間で生体情報を取得するのに十分だからである。
また、所定時間(変動停止時の脈拍検出時間)を変動表示ゲームの終了から、次の変動表示ゲームの開始までの時間を定めることもできる。
まず、脈拍値が”0”であるかによって、脈拍が検出できる状態であるか否かを判定する(S166)。これは、生体情報検出処理(図22のS245)において遊技者が発射ハンドル24から手を離した場合には、脈拍値を”0”に設定しているため、脈拍値が”0”である間は、脈拍が検出できない状態だからである。
この判定の結果、脈拍値が”0”であれば、脈拍が検出できない状態であると判定し、この変動停止脈拍検出処理を終了する。
一方、脈拍値が”0”でなければ、脈拍が検出できる状態であると判定し、脈拍検出フラグを”1”に設定する(S167)。
そして、生体情報検出処理(図22)において検出した脈拍値を停止時脈拍値に取得する(S168)。そして、停止時脈拍値を取得したので、検出有効タイマをタイムアップして、さらに停止時脈拍値を取得しないようにする(S169)。
そして、変動停止脈拍検出処理を終了して、生体情報処理(図12)に戻る。
以上説明したように、変動停止脈拍検出処理では、変動表示停止(変動表示ゲームの終了)から所定時間の間に、遊技者の脈拍値を検出する。これは、変動表示ゲームがリーチ表示態様になった場合又は予告演出が行われた場合には、遊技者が発射ハンドル24から手を離して無駄に打球を発射をしないようにして、変動表示ゲームの結果が表示されると打球の発射を再開すること、また、特別図柄入賞記憶数の上限が設定されている場合には、入賞記憶が上限数に達した時点で、遊技者が発射ハンドル24から手を離して無駄に打球を発射をしないようにして、変動表示ゲームが終了して、入賞記憶数が減少すると打球の発射を再開することから、遊技者が発射ハンドル24から手を離している間は生体情報が検出できないことから、変動表示ゲームが終了して所定時間経過するまでの間に生体情報を検出するようにしたものである。
図14は、本発明の実施の形態の生体情報検出のタイミング図である。
図14(a)は、変動表示ゲームの間に生体情報が検出された場合を示す。
変動表示ゲームは、まず所定時間の低速変動(遊技者が変動する識別情報を認識可能な速度で行われる変動)の後、高速変動(遊技者が変動する識別情報を認識不可能な速度で行われる変動)に移行する。その後、変動表示態様によっては低速変動が行われて、変動表示が終了する。
変動表示ゲーム1が通常の演出態様で行われた場合、変動表示ゲーム1の終了後の所定時間内に生体情報が検出され、停止時脈拍値が取得される。そして、次の変動表示ゲーム(変動表示ゲーム2)前に停止時脈拍値が取得されたら、生体レベル判定処理(図16)で判定された生体レベルに基づいて、リーチ態様決定処理(図9)によって、変動表示ゲーム2の変動表示態様(リーチ態様)が決定され、変動表示ゲーム2が行われる。
図14(b)は、次の変動表示ゲームの開始後に生体情報が検出された場合を示す。
変動表示ゲーム1が通常の演出態様で行われた場合、変動表示ゲーム1の終了後の所定時間内に生体情報が検出され、停止時脈拍値が取得される。この停止時脈拍値の取得が遅くなり、停止時脈拍値の取得前に次の変動表示ゲーム(変動表示ゲーム2)が開始したら、生体レベル判定処理(図16)で判定された生体レベルに基づいて、リーチ態様決定処理(図9)によって、さらに次の変動表示ゲーム(変動表示ゲーム3)の変動表示態様(リーチ態様)が決定され、変動表示ゲーム3が行われる。すなわち、所定時間内であるが、次の変動表示ゲームの開始後に生体情報を検出した場合には、この生体情報に基づいて、次々回の変動表示ゲームのリーチ態様を決定して変動表示ゲームの演出を変更する。
以上説明したように、演出制御装置150において変動停止脈拍検出処理が実行されることによって、前記変動表示ゲームに対応して生体情報を検出するように制御する生体情報検出制御手段、及び、変動表示ゲームの終了後の所定時間に遊技者の生体情報を検出する生体情報検出手段が構成される。
図15は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される基準値設定処理のフローチャートであり、生体情報処理(図12のS145)から呼び出されて実行される。
まず、通常変動フラグ2が”1”であるかによって、検出された停止時脈拍値が通常変動表示ゲームに対応するものであるか否かを判定する(S171)。この判定の結果、通常変動フラグ2が”1”でなければ、変動停止脈拍検出処理(図13)で検出した停止時脈拍値は通常変動表示ゲームの終了時のものではないので、この基準値設定処理を終了する。
一方、通常変動フラグ2が”1”であれば、変動停止脈拍検出処理(図13)で検出した停止時脈拍値は通常変動表示ゲームの終了時のものなので、停止時脈拍値を記憶する記憶領域(通常の演出態様と判定された変動表示ゲームに対応する生体情報を複数記憶する生体情報記憶手段)の脈拍値1〜5のいずれかの領域に記憶して(S172)、脈拍記憶数に1を加算する(S173)。
そして、脈拍記憶数が”5”であるかによって、脈拍値1〜5の全ての記憶領域に停止時脈拍値が記憶されたか否かを判定する(S174)。この判定の結果、脈拍記憶数が”5”でなければ、脈拍値1〜5のいずれかの記憶領域に停止時脈拍値が記憶されていないので、さらに停止時脈拍値を取得すべく、この基準値設定処理を終了する。
一方、脈拍記憶数が”5”であれば、脈拍値1〜5の全ての記憶領域に停止時脈拍値が記憶されているので、脈拍値1〜5の記憶領域に記憶された5個の停止時脈拍値の平均を算出し、該平均値を基準値に設定する(S175)。
そして、基準値設定処理を終了して、生体情報処理(図12)に戻る。
以上説明したように、演出制御装置150において基準値設定処理が実行されることによって、検出された複数の生体情報を演算した結果に基づいて生体情報の基準値を設定する基準値設定手段が構成される。
なお、特別な演出態様を除いて通常変動表示ゲームに対応する停止時脈拍値によって基準値を求めるのではなく、後述する第2の実施の形態に示すように、特別な演出態様の変動表示ゲーム後の1回又は複数回の通常変動表示ゲームを除いて基準値を求めるようにしてもよい。
図16は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される生体レベル判定処理のフローチャートであり、生体情報処理(図12のS147)から呼び出されて実行される。
まず、停止時脈拍値が記憶されている最高値より大きいか否かを判定する(S181)。この判定の結果、停止時脈拍値が最高値より大きければ、停止時脈拍値を最高値に設定して、最高値を更新する(S182)。
そして、最高値と基準値とを比較して、両者の差を判定する(S183)。この判定の結果、最高値が基準値より大きく、かつ、最高値と基準値との差が35を超えていれば(最高値>基準値+35であれば)、判定基準2(図17(b))を適用して、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S184)。一方、最高値が基準値+35以下であれば(最高値≦基準値+35であれば)、判定基準1(図17(a))を設定して、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S185)。
そして、生体レベル判定処理を終了し、生体情報処理(図12)に戻る。
生体レベル判定処理では、脈拍値の基準値と停止時脈拍値とを比較した結果に基づいて生体レベルを求める。このとき、脈拍値の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して判定基準を決定して、個人毎に異なる生体情報の変化に対応して、生体レベルが適切に判定できるようにしている。
以上説明したように、演出制御装置150において生体レベル判定処理が実行されることによって、設定された基準値と前記変動表示ゲームに対応して取得される生体情報とを比較した結果に基づいて遊技者の状態を判定する状態判定手段、検出された生体情報に基づいて変動表示ゲームの演出態様を制御する演出態様制御手段、脈拍値の最高値と基準値との差が所定数より大きいかを判定する判定手段、及び、生体情報の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して生体情報に対する判定基準を複数の基準から判定基準を選択して変更する判定基準変更手段が構成される。
図17は、本発明の実施の形態の生体レベル検出処理(図16)で用いられる判定基準を説明する図である。
図17(a)は、最高値≦基準値+35の場合に使用される判定基準1を示す。この場合には、遊技者の脈拍値の変動は大きくないので、図17(c)に示すように一つの生体レベルに判定される停止時脈拍値の幅を小さくして生体レベルを判定する。
図17(b)は、最高値>基準値+35の場合に使用される判定基準2を示す。この場合には、遊技者の脈拍値の変動幅は大きいので、図17(c)に示すように一つの生体レベルに判定される停止時脈拍値の幅を大きくして生体レベルを判定する。
このように、生体レベル検出処理(図16)では、停止時脈拍値の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して、判定基準を変更して生体レベルと判定するので、適切に生体レベルを判定することができる。
なお、以上説明したように、生体レベルの判定基準を変更するのではなく、後述する第4の実施の形態に示すように、生体情報(脈拍値)を補正し、その判定基準を変更するようにしてもよい。
また、最高値と基準値との差が所定数より大きいかによって二つの判定基準から選択したが、3以上の判定基準を設けて選択してもよい。
また、最高値と基準値との差が所定数より大きいことが所定回数あったことによって、判定基準を選択してもよい。
図18は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される初期化処理のフローチャートであり、生体情報処理(図12のS148)から呼び出されて実行される。
初期化処理では、遊技者が遊技中でないと判定された場合(図12のS141)、又は、基準値が不適切と判定された場合(図12のS146)に、基準値や最高値等の生体レベルの判定に用いられるパラメータを初期化する。
まず、基準値設定処理(図15のS175)で設定された基準値をクリアする(S191)。続いて、生体レベル判定処理(図16のS182)で設定された最高値をクリアする(S192)。続いて、基準値を設定するのに用いられる停止時脈拍値を記憶するために、脈拍記憶数を”0”にして、脈拍記憶数をクリアし(S193)、脈拍値1〜5の記憶領域に記憶されている停止時脈拍値をクリアする(S194)。続いて、生体レベルを”0”にして、生体レベルを初期化する(S195)。
そして、初期化処理を終了し、生体情報処理(図12)に戻る。
図19は、本発明の実施の形態のVBLANK処理のフローチャートであり、演出制御装置150において1/60秒毎に発生するVBLANK割込に基づいて実行される。
まず、演出制御装置150では、スプライト処理(図7のS103)において描画処理された画像データを、1/60秒毎に発生するVBLANK割込タイミングで画像表示装置8に転送する(S201)。なお、VBLANK割込タイミングまでにスプライト処理が終了していない場合は前回と同じ画像データが転送される。
そして、画像データの転送が終了すると、画像転送フラグを”0”にクリアして、転送準備が完了している画像データがないことを示す(S202)。
図20は、本発明の実施の形態の通信割込処理のフローチャートであり、演出制御装置150において遊技制御装置100からの表示制御指令信号(表示制御コマンド)を受信したときに実行される。
まず、演出制御装置150では、表示制御コマンドを受信バッファに記憶する受信処理を行う(S211)。
そして、受信した表示制御コマンドが正しいか否かを判定する(S212)。表示制御コマンドが正規のものであれば、RAM153に設けられたリングバッファに、受信した表示制御コマンドを記憶する(S213)。一方、表示制御コマンドが正規のものでなければ、受信した表示制御コマンドをリングバッファに記憶することなく破棄する。
図21は、本発明の実施の形態のタイマ割込処理のフローチャートであり、演出制御装置150において所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行される。
まず、演出制御装置150では、生体情報センサ56が検出した生体情報を読み込んで脈拍値を求める生体情報検出処理(図22)を行う(S221)。そして、遊技中であるかを判定する遊技中検出処理(図23)を行う(S222)。そして、タイマを更新し、所定時間の経過を待つタイマ処理を行う(S223)。
図22は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される生体情報検出処理のフローチャートである。
生体情報検出処理は、タイマ割込処理(図21のS221)から呼び出されて所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行され、生体情報センサ56からの信号を取得し、1回の脈拍時間を測定して1分間の脈拍数を求める処理である。
まず、生体情報検出処理は、生体情報センサ56からの信号を取得し、該信号の電圧値をデジタル変換した生体情報を読み込む(S231)。そして、読み込んだ生体情報(電圧値)が判定値より小さいか否かによって、生体情報を検出するタイミングであるかを判定する(S232)。この判定値は予め定められた一定の値に設定したが、生体情報(電圧値)に基づいて設定し直すようにしてもよい。
この判定の結果、生体情報が判定値より小さければ、次に生体情報が判定値以上となったときを検出するため、判定値フラグを”1”に設定して(S233)、脈拍値を取得することなく、ステップS241に進む。この判定値フラグは生体情報(電圧値)が判定値を超えた直後であるかを判定をするために使用される。
一方、生体情報が判定値以上であれば、判定値フラグが”1”であるかによって、生体情報が判定値以上となった直後であるか否かを判定する(S234)。この判定の結果、判定値フラグが”1”でなければ、生体情報が判定値以上となった直後ではないので(ステップS232において、生体情報≧判定値と判定された後の2回目以後の判定なので)、脈拍値を取得することなく、ステップS241に進む。
一方、判定値フラグが”1”であれば、生体情報が判定値以上となった直後(ステップS232において、生体情報≧判定値と判定された後の1回目の判定)であり、生体情報の立ち上がりが検出されたので、脈拍値を取得する処理(S235〜S240)を行う。
そして、以後、生体情報が判定値以上となった直後ではない(S234で”N”)と判定するために、判定値フラグを”0”に設定する(S235)。
そして、検出中フラグが”1”であるか否かによって、脈拍値が検出可能状態であるかを判定する(S236)。ここで、検出中フラグが”1”であるかを判定しているのは、遊技者が発射ハンドル24の操作を始めた(再開した)直後には、カウンタ値(時間X)にはどの時点からの時間がセットされているかが不定であるため、次回の生体情報の立ち上がりから脈拍時間を算出するためである。この検出中フラグは、遊技者が発射ハンドル24を操作して、遊技者の生体情報が検出されて、初めて生体情報が判定値以上となってから、遊技者の生体情報が検出されなくなる(遊技者が発射ハンドル24の操作を止める)までの間で設定されるフラグである。
この判定の結果、検出中フラグが”1”でなければ、発射ハンドル24の操作開始直後なので、脈拍値を算出することなくステップS239に進む。一方、検出中フラグが”1”であれば、発射ハンドル24が継続して操作されているので、カウンタ値(ミリ秒単位の脈拍の周期である時間X)を、秒単位の脈拍の周期(脈拍時間)に変換して(S237)、1分間の脈拍値を算出する(S238)。
そして、次の生体情報の立ち上がりが検出されるまでの時間を計測するために、時間Xを”0”にリセットする(S239)。そして、脈拍値が検出可能状態であることを示すために、検出中フラグを”1”に設定する(S240)。
ステップS241では、脈拍時間(秒単位の脈拍の周期)を算出するためのカウンタ値(時間X)に1を加算する(S241)。生体情報検出処理を呼び出すタイマ割込処理(図21)は、1ミリ秒毎に実行されることから、カウンタ値(時間X)は、1ミリ秒毎に加算されている。
そして、所定時間(本実施の形態では、1.5秒間)生体情報の立ち上がりが検出されないことを、時間Xが1500を超えたかによって検出する(S242)。すなわち、時間Xが1500より大きいと(脈拍時間が1.5秒以上であると)、1分間の脈拍数が40回より小さいので、このような低い脈拍数は生じ得ないので、遊技者がハンドル24から手を離したことを判定する。
さらに、タッチセンサ24aからの信号が検出できるか否かによって、遊技者が遊技中であるか否かを判定する(S243)。
そして、生体情報の立ち上がりが所定時間検出されず、又は、タッチセンサ24aからの信号が検出できなければ、遊技者が遊技中でないと判定し、検出中フラグを”0”にリセットし(S244)、脈拍値を”0”に設定する(S245)。
そして、生体情報検出処理を終了し、タイマ割込処理(図21)に戻る。
以上説明したように、演出制御装置150において生体情報検出処理が実行されることによって、生体情報センサ56によって生体情報が検出されているかを判定する生体情報検出判定手段が構成される。
図23は、本発明の実施の形態の演出制御装置150で実行される遊技中検出処理のフローチャートであり、遊技中検出処理は、タイマ割込処理(図21のS222)から呼び出されて所定時間間隔(例えば、1ミリ秒毎)で実行される。
まず、タッチセンサ24aからの信号が検出できるか否かによって、遊技者が遊技中であるか否かを判定する(S251)。この判定の結果、タッチセンサ24aからの信号が検出できれば、遊技中であると判定し、ステップS255に進む。
一方、タッチセンサ24aからの信号が検出できなければ、さらに、検出中フラグが”1”であるかによって、脈拍が検出されているかを判定する(S252)。この判定の結果、検出中フラグが”1”であれば、脈拍が検出されている(すなわち、遊技中である)と判定し、ステップS255に進む。
一方、検出中フラグが”1”でなければ、さらに、変動表示コマンドを受信したかによって、変動表示ゲーム中であるか否かを判定する(S253)。なお、デモ表示コマンドを受信したかによって、変動表示ゲームが中断しているかを判定してもよい。
この判定の結果、変動表示ゲーム中であれば、遊技中であると判定し、ステップS255に進む。一方、変動表示ゲーム中でなければ、さらに、特別図柄記憶状態表示器19の点灯状態から、特別図柄入賞記憶数が”0”であるか(特別図柄入賞記憶が記憶されているか)を判定する(S254)。この判定の結果、特別図柄入賞記憶が記憶されていれば、遊技者は特別図柄入賞記憶に対応する変動表示ゲームを終了するまで遊技を止めないことから、遊技中であると判定し、ステップS255に進む。
すなわち、タッチセンサ24aからの信号が検出されず、検出中フラグが”0”であり、変動表示ゲーム中ではなく、且つ、特別図柄入賞記憶が記憶されていない場合に、遊技が中断されていると判定し、ステップS257に進む。一方、タッチセンサ24aからの信号が検出され、検出中フラグが”1”であり、変動表示ゲーム中であり、又は、特別図柄入賞記憶が記憶されている場合に、遊技中であると判定し、ステップS255に進む。
なお、タッチセンサ24の出力と検出中フラグとの一方によって判断してもよいし、特別図柄入賞記憶を用いないで判断してもよい。
その結果、遊技中であると判定された場合には、遊技の中断時間を計測するためのカウンタ値(時間Y)を”0”にリセットし(S255)、遊技中であることを示す遊技中フラグを”1”に設定して(S256)、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図21)に戻る。
一方、遊技中でないと判定された場合には、遊技の中断時間を計測するためのカウンタ値に1を加算して(S257)、時間Yが所定時間より大きいかによって、遊技の中断が所定時間継続しているかを判定する(S258)。
この判定の結果、時間Yが所定時間より大きければ、遊技の中断が所定時間以上なので、遊技の中断を示すために、遊技中フラグを”0”にリセットして(S259)、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図21)に戻る。一方、時間Yが所定時間より大きくなければ、遊技の中断が所定時間継続していないので、この遊技中検出処理を終了し、タイマ割込処理(図21)に戻る。
以上説明したように、遊技者が発射ハンドル24を操作しておらず、且つ、変動表示ゲームが所定時間行われていない場合に、遊技者が遊技を中断(又は終了)したことを判定するので、遊技の中断を的確に判定することができる。すなわち、変動表示ゲームでリーチ状態になると遊技者は発射ハンドル24から手を離すことがあり、また、発射ハンドル24から手を離して、煙草に火をつけたり、飲み物を飲んだり、遊技機の上方に設けられた情報表示装置を操作することがあるので、このような短時間、発射ハンドル24から手を離しても遊技の中断と判定しないためである。なお、遊技者が煙草を吸うことによって生体情報が変化することがあるので、所定時間を短めにして、短時間でも遊技者が発射ハンドル24から手を離すと、遊技の中断と判定して、初期化処理(図18)によって基準値を初期化してもよい。
以上説明したように、演出制御装置150において遊技中検出処理が実行されることによって、変動表示ゲームが実行中か否か判定するゲーム実行中判定手段、及び、発射ハンドル24が操作されているか判定する操作状態判定手段が構成される。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図24は、本発明の第2の実施の形態のモード分岐処理のフローチャートであり、メイン処理(図7のS102)から呼び出されて実行される。なお、第2の実施の形態では前述した第1の実施の形態とモード分岐処理が異なるのみで、他の処理は同一である。
まず、RAM153に設けられるリングバッファに表示制御信号(表示制御コマンド)が記憶されているか否かを判定する(S261)。コマンドが記憶されていなければ、変動表示ゲームを開始する必要がないので、このモード分岐処理を終了しメイン処理に戻る。一方、リングバッファに表示制御コマンドが記憶されていれば、変動表示ゲームを開始するために、リングバッファから表示制御コマンドを読み出して(S262)、読み出した表示制御コマンドを解析して、表示内容に展開する(S263)。
そして、解析した表示制御コマンドが通常変動コマンドであるか否かを判定する(S264)。この通常変動コマンドは、前述したように、通常の演出態様で変動表示をするコマンドである。
この判定の結果、表示制御コマンドが通常変動コマンドであれば、さらに、除外カウンタが”0”であるかによって、特別な演出態様の変動表示が終了した後、所定回数(図24に示す例では2回)の通常の演出態様の変動表示が実行されているか否かを判定する(S265)。そして、除外カウンタが”0”であれば、特別な演出態様の変動表示の終了後に所定回数の通常の演出態様の変動表示が実行されていると判定し、通常変動フラグ1に”1”を設定して(S265)、ステップS276に進む。この通常変動フラグ1は、変動表示停止時に、変動表示停止コマンドに対応する変動が通常変動であるかを判定する(S273)のために用いられるフラグである。
一方、除外カウンタが”0”でなければ、特別な演出態様の変動表示の終了後に所定回数の通常の演出態様の変動表示が実行されていないと判定し、通常の演出態様の変動表示が実行されていない場合には、実行された通常の演出態様の変動表示回数に対応して除外カウンタから”1”を減算して、除外カウンタを更新する(S267)。そして、ステップS276に進む。
一方、表示制御コマンドが通常変動コマンドでなければ、解析した表示制御コマンドがリーチコマンドであるか否かを判定する(S268)。この判定の結果、表示制御コマンドがリーチコマンドであれば、リーチ態様決定処理(図9)を実行して生体レベルに基づいたリーチ態様を決定して(S269)、特別な演出態様の変動表示が終了した後の通常の演出態様の変動表示回数を計数するために除外カウンタを”2”に設定する(S270)。すなわち、ステップS270で設定される除外カウンタの初期値は、特別な演出態様の変動表示が終了した後、生体情報から停止時脈拍値を取得するまでに実行される通常の演出態様の変動表示回数である。
一方、表示制御コマンドがリーチコマンドでなければ、解析した表示制御コマンドが変動表示停止コマンドであるか否かを判定する(S271)。この判定の結果、表示制御コマンドが変動表示停止コマンドでなければ、コマンド解析(S263)において生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S276)、メイン処理(図7)に戻る。
一方、表示制御コマンドが変動表示停止コマンドであれば、変動停止脈拍検出処理(図12のS143)において、停止時脈拍値を算出するために変動表示停止フラグを”1”に設定する(S272)。そして、通常変動フラグ1が”1”に設定されているかによって、停止コマンドに対応する変動が通常変動であるか否かを判定する(S273)。この判定の結果、通常変動フラグ1が”1”に設定されていなければ、停止コマンドに対応する変動が通常変動ではないと判定して、コマンド解析(S263)によって生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S276)、メイン処理(図7)に戻る。
一方、この判定の結果、通常変動フラグ1が”1”に設定されていれば、停止コマンドに対応する変動が通常変動であると判定して、通常変動フラグ2を設定し(S274)、通常変動フラグ1をクリアして、終了する変動表示が通常変動であることを記憶する(S275)。ここで、通常変動フラグ2は、直前に終了した変動表示が通常変動であるかを示すフラグであり、図13の変動停止脈拍検出処理で検出した脈拍値が通常変動表示に対応する脈拍値であるかを判定するために用いられる。
そして、コマンド解析(S263)によって生成された画像データをRAM153に設けられたフレームバッファに書き込んで画像データをセットして(S276)、メイン処理(図7)に戻る。
このように、第2の実施の形態のモード分岐処理では、特別な演出態様の変動表示ゲーム後の所定回数の通常変動表示ゲームを除外して基準値を求めるために通常変動フラグ1を設定し(S266)、通常変動フラグ2を設定する(S274)。
すなわち、特別な演出態様の変動表示ゲーム後の所定回数の通常の演出態様の変動表示ゲームを除外して(特別な演出態様の変動表示ゲーム後、通常の演出態様の変動表示ゲームの実行後に)、基準値設定処理(図15)実行して基準値を求めるので、特別な演出態様の変動表示ゲームによって高じた遊技者の興奮が平常心に戻った状態で基準値を求めることができ、的確に基準値を設定することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図25は、本発明の第3の実施の形態の演出制御装置150で実行されるリーチ態様決定処理のフローチャートであり、モード分岐処理(図8のS117)から呼び出されて実行される。なお、第3の実施の形態では前述した第1の実施の形態とリーチ態様決定処理が異なるのみで、他の処理は同一である。
まず、生体レベルが”0”であるか否かを判定する(S281)。
生体レベルが”0”であれば、遊技者の興奮状態は低いと判定して、レベル不変カウンタに”1”を加算して更新する(S282)。そして、レベル不変カウンタが所定の上限値(本実施の形態では”100”)に到達したか否かを判定する(S283)。
このレベル不変カウンタは、生体レベルが”0”で変化しない変動表示ゲーム回数を計数するものであるが、特別の演出態様の回数(例えば、リーチ演出回数や、予告演出回数)を計数して、生体レベルが”0”で変化しない特別の演出態様の回数を計数するものであってもよい。この判定の結果、レベル不変カウンタが所定の上限値に到達していなければ、このリーチ態様決定処理を終了してモード分岐処理に戻る。一方、レベル不変カウンタが所定の上限値に到達していれば、レベル不変カウンタを”0”に初期化して(S284)、前回の大当たり時の変動表示ゲームの演出態様を記憶する特別態様記憶手段から、前回の大当たり時と同じ表示パターンを読み出して設定する(S285)。すなわち、所定回数の変動表示ゲームが行われても、遊技者の興奮が高まらないので、前回の大当たり時と同じリーチパターンによる演出をすることによって、遊技者の興奮度を高める。
一方、生体レベルが”0”でなければ(生体レベルが”1”又は”2”であれば)、遊技者は興奮状態にあると判定して、レベル不変カウンタを”0”にして初期化する(S226)。その後、生体レベルが”1”であるか否かを判定する(S287)。
生体レベルが”1”であれば、ノーマルリーチ系であるか否かを判定し(S288)、ノーマルリーチ系であれば、その1/2をスーパースペシャルリーチに変更する(S289)。すなわち、生体レベルが”1”であれば、遊技者の興奮状態は中程度であると判定して、ノーマルリーチの1/2をスペシャルリーチに変更して、遊技者の興奮度を高めるような演出をする。
一方、生体レベルが”1”でなければ、スペシャルリーチ系であるか否かを判定し(S290)、スペシャルリーチをノーマルリーチに変更する(S291)。すなわち、生体レベルが”2”であれば、遊技者の興奮状態は高いと判定して、スペシャルリーチをノーマルリーチに変更して、遊技者の興奮度を抑制する。
このように、第3の実施の形態のリーチ態様決定処理では、遊技者が長時間遊技を続けていてあまり興奮しなくなってきていることを検出して、前回の大当たり時と同じ演出をすることによって、遊技者を興奮させるようにしている。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図26は、本発明の第4の実施の形態の生体レベル判定処理のフローチャートであり、生体情報処理(図12のS147)から呼び出されて実行される。なお、第4の実施の形態では前述した第1の実施の形態とモード分岐処理が異なるのみで、他の処理は同一である。
まず、停止時脈拍値が記憶されている最高値より大きいか否かを判定する(S301)。この判定の結果、停止時脈拍値が最高値より大きければ、停止時脈拍値を最高値に設定して、最高値を更新する(S302)。
そして、最高値と基準値とを比較して、両者の差を判定する(S303)。この判定の結果、最高値が基準値より大きく、かつ、最高値と基準値との差が35を超えていれば(最高値>基準値+35であれば)、判定基準をそのまま適用して、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S304)。この判定基準は、図17(a)に示す判定基準1を用いればよい。一方、最高値が基準値+35以下であれば(最高値≦基準値+35であれば)、停止時脈拍値に0.7を乗じて、停止時脈拍値を補正して、実質的に判定基準を変更して(S305)、停止時脈拍値と基準値との比較結果に基づいて生体レベルを決定する(S304)。
そして、生体レベル判定処理を終了し、生体情報処理(図12)に戻る。
このように第4の実施の形態の生体レベル判定処理でも、第1の実施の形態の生体レベル判定処理と同様に、脈拍値の基準値と停止時脈拍値とを比較した結果に基づいて生体レベルを求める。このとき、脈拍値の最高値と基準値との差に基づいて遊技者の興奮しやすさを判定して判定基準を決定して、個人毎に異なる生体情報の変化に対応して、生体レベルが適切に判定できるようにしている。
また、第4の実施の形態の生体レベル判定処理では、生体情報(停止時脈拍値)を補正して判定基準を適用することによって、実質的に判定基準を変更して生体レベルを求めるので、生体レベルの判定基準が記載されたテーブルを複数設ける必要がない。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。