JP6334485B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示を行い、遊技価値を付与可能遊技機に関する。
遊技機の一例として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞したことに基づいて、所定の遊技価値を付与可能としたパチンコ遊技機がある。ここで、所定の遊技価値の付与は、賞球やメダルといった景品遊技媒体の払出し、遊技者の得点の加算、遊技媒体を使用(消化)しない再ゲームの実行、特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)などの通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態への制御のうち、一部又は全部を含む概念である。
こうした所定の遊技を行い、その遊技結果に応じて所定の遊技価値が付与可能となる遊技機において、遊技者の操作に応じてキャラクタを使用した演出の順位を変更可能とし、順位の高いキャラクタを使用した演出が実行されたときに大当りとなる信頼度を向上させるものが提案されている(例えば特許文献1)。また、所定の停止図柄に応じたポイントを蓄積し、ポイント数に基づいて景品交換や遊技情報等のサービスを受けられるようにしたものが提案されている(例えば特許文献2)。
特開2009−226166号公報 特開2009−101027号公報
特許文献1や特許文献2に記載の技術では、遊技の興趣を向上させることが困難であった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、適切に遊技の興趣を向上させることを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技価値(例えば大当り遊技状態や確変状態など)を付与可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者の動作を検出可能な第1検出手段(例えばスティックコントローラ31Aやトリガセンサ、傾倒方向センサユニットなど)と、前記第1検出手段とは別個の所定位置に設けられて、遊技者の動作を検出可能な第2検出手段(例えばプッシュボタン31Bやプッシュセンサなど)と、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段からの情報に基づいて演出を実行する演出装置を制御する演出制御手段とを備え、前記遊技制御手段は、可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、前記遊技価値を付与可能とするか否かを決定する決定手段(例えばステップS110やステップS111の処理を実行するCPU103など)と、前記決定手段による決定前に、前記遊技価値が付与可能となるか否かを判定する判定手段と、前記決定手段の決定結果に基づいて、可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えばステップS111の変動パターン設定処理を実行するCPU103など)と、前記保留記憶手段が記憶する保留情報が増加したときに、保留通知情報と前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報とを別々の情報として送信する情報送信手段とを含み、前記演出制御手段は、前記判定結果情報に基づいて、所定演出を実行可能な所定演出手段と、前記第1検出手段に対応する第1検出演出(例えば「スティック操作」の予告種別に含まれる予告演出など)、及び、前記第2検出手段に対応する第2検出演出(例えば「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告演出など)のうち、いずれかの検出演出を実行可能な検出演出手段(例えばステップS544のプッシュ操作予告処理やステップS546のスティック操作予告処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記保留通知情報を正常に受信することができなかった場合に、前記判定結果情報を正常に受信していても、新たに前記保留通知情報を受信するより前に前記所定演出の実行を制限する所定演出制限手段とを含み、前記可変表示パターン決定手段により同一の可変表示パターンに決定された場合に、いずれの検出演出も実行可能であり(例えば図26を参照)、前記可変表示パターン決定手段により特定の可変表示パターンに決定されたか否かに応じて、いずれの検出演出を実行するかの割合が異なる(例えば図26を参照)。
このような構成によれば、遊技の興趣を適切に向上させることができる
(2)あるいは、上記目的を達成するための遊技用システムは、所定の遊技を行い、遊技結果に基づいて所定の遊技価値(例えば大当り遊技状態や確変状態など)を付与可能となる遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)と、遊技者が所持する端末装置(例えば端末装置1001など)と、前記遊技機で行われた遊技に関する遊技関連情報を管理する情報管理装置(例えば管理サーバ1000など)と、を備える遊技用システム(例えば遊技用システム900など)であって、前記遊技機は、前記所定の遊技価値を付与可能とするか否かを、遊技結果が導出される以前に決定する事前決定手段(例えばステップS241の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、遊技者による指示入力を検出する入力検出手段(例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなど)と、前記事前決定手段による決定結果および前記入力検出手段による検出結果に応じて演出結果が異なる遊技演出を実行する遊技演出手段(例えばステップS544、S546、S547、S549の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記遊技演出手段による遊技演出態様を含む所定の演出態様を、所定の決定割合で複数態様のいずれかに決定する演出決定手段(例えばステップS529の可変表示中演出決定処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記入力検出手段による検出結果を含む指示入力履歴に応じた特定情報を入出力する特定情報入出力手段(例えばステップS806のメニュー操作処理を実行する演出制御用CPU120や画像表示装置5など)とを備え、前記端末装置は、前記特定情報入出力手段から出力された特定情報を取得して前記情報管理装置に送信する特定情報取得送信手段(例えばステップSA22、SA23の処理を実行する端末装置1001のマイクロプロセッサなど)を備え、前記情報管理装置は、前記特定情報取得送信手段から送信された特定情報に基づいて、前記遊技関連情報を更新する遊技関連情報更新手段(例えばステップSA33の処理を実行する管理サーバ1000のマイクロプロセッサなど)と、前記遊技関連情報に応じて異なる特定情報を生成して、前記特定情報入出力手段により入力可能となるように前記端末装置にて提示させる特定情報提供手段(例えばステップSA34の処理を実行して端末装置1001にてステップSB22の処理を実行可能にする管理サーバ1000のマイクロプロセッサなど)とを備え、前記遊技機は、さらに、特定情報に基づく指示入力履歴が所定の演出変更条件を満たしたときに、前記演出決定手段により前記所定の演出態様として決定可能な演出態様の一部または全部を変更する演出変更手段(例えばステップS723、S727の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備える。
このような構成によれば、遊技者の参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
(3)上記目的を達成するための遊技機は、所定の遊技を行い、遊技結果に基づいて所定の遊技価値(例えば大当り遊技状態や確変状態など)を付与可能となる遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、前記所定の遊技価値を付与可能とするか否かを、遊技結果が導出される以前に決定する事前決定手段(例えばステップS241の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103など)と、遊技者による指示入力を検出する入力検出手段(例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなど)と、前記事前決定手段による決定結果および前記入力検出手段による検出結果に応じて演出結果が異なる遊技演出を実行する遊技演出手段(例えばステップS544、S546、S547、S549の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記遊技演出手段による遊技演出態様を含む所定の演出態様を、所定の決定割合で複数態様のいずれかに決定する演出決定手段(例えばステップS529の可変表示中演出決定処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記入力検出手段による検出結果を含む指示入力履歴に応じた特定情報を入出力する特定情報入出力手段(例えばステップS806のメニュー操作処理を実行する演出制御用CPU120や画像表示装置5など)と、前記特定情報入出力手段により入力された特定情報に基づく指示入力履歴が所定の演出変更条件を満たしたときに、前記演出決定手段により前記所定の演出態様として決定可能な演出態様の一部または全部を変更する演出変更手段(例えばステップS723、S727の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、前記特定情報入出力手段から出力された特定情報は、遊技者が所持する端末装置の特定情報取得送信手段により取得されて情報管理装置に送信され(例えば端末装置1001のマイクロプロセッサによりステップSA22、SA23の処理を実行する部分など)、該送信された特定情報に基づいて、前記遊技機で行われた遊技に関する遊技関連情報を、前記情報管理装置の遊技関連情報更新手段により更新し(例えば管理サーバ1000のマイクロプロセッサによりステップSA33の処理を実行する部分など)、該遊技関連情報に応じて異なる特定情報を、前記情報管理装置の特定情報提供手段により生成して、前記特定情報入出力手段により入力可能となるように前記端末装置にて提示させる(例えば管理サーバ1000のマイクロプロセッサによりステップSA34の処理を実行して端末装置1001にてステップSB22の処理を実行可能にする部分など)。
このような構成によれば、遊技者の参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
(4)上記目的を達成するための情報管理装置は、所定の遊技を行い、遊技結果に基づいて所定の遊技価値(例えば大当り遊技状態や確変状態など)を付与可能となる遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)で行われた遊技に関する遊技関連情報を管理する情報管理装置(例えば管理サーバ1000など)であって、遊技者による指示入力を前記遊技機の入力検出手段により検出した検出結果を含む指示入力履歴に応じた特定情報が前記遊技機の特定情報入出力手段から出力されたときに、遊技者が所持する端末装置の特定情報取得送信手段により取得して送信された特定情報に基づいて、前記遊技関連情報を更新する遊技関連情報更新手段(例えばステップSA33の処理を実行する管理サーバ1000のマイクロプロセッサなど)と、前記遊技関連情報に応じて異なる特定情報を生成して、前記遊技機の特定情報入出力手段により入力可能となるように前記端末装置にて提示させることにより、特定情報に基づく指示入力履歴が所定の演出変更条件を満たしたときには、前記遊技機の遊技演出手段により実行可能な所定の演出態様の一部または全部を前記遊技機の演出変更手段により変更させる特定情報提供手段(例えばステップSA34の処理を実行して端末装置1001にてステップSB22の処理を実行可能にする管理サーバ1000のマイクロプロセッサなど)とを備える。
このような構成によれば、遊技者の参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
(5)上記(2)の遊技用システムにおいて、前記遊技機の特定情報入出力手段は、前記遊技演出手段により実行された遊技演出ごとの前記入力検出手段による検出結果を含む指示入力履歴を特定可能な特定情報を出力してもよい(例えばステップS826の処理にて操作履歴等のデータを含む2次元バーコードを出力する部分など)。
このような構成においては、詳細な指示入力履歴に基づく遊技演出態様の変更を可能にして、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(5)の遊技用システムにおいて、前記遊技機の特定情報入出力手段は、前記所定の遊技価値が直近に付与可能となってから前記遊技演出手段により遊技演出が実行されるまでに所定期間が経過したか否かを特定可能な特定情報を出力してもよい(例えばステップS751の処理にて決定された基本ポイントに基づきステップS755の処理にて更新された合計ポイントやステップS757の処理にて更新された演出レベルを示す操作履歴等のデータを含む2次元バーコードを、ステップS826の処理にて出力する部分など)。
このような構成においては、詳細な指示入力履歴に基づく遊技演出態様の変更を可能にして、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(5)または(6)の遊技用システムにおいて、前記遊技機の特定情報入出力手段は、前記遊技演出手段による遊技演出の実行後に導出された遊技結果に基づいて前記所定の遊技価値が付与可能となるか否かを特定可能な特定情報を出力してもよい(例えばステップS753の処理にて設定されたポイント倍率に基づきステップS755の処理にて更新された合計ポイントやステップS757の処理にて更新された演出レベルを示す操作履歴等のデータを含む2次元バーコードを、ステップS826の処理にて出力する部分など)。
このような構成においては、詳細な指示入力履歴に基づく遊技演出態様の変更を可能にして、遊技の興趣を向上させることができる。
(8)上記(2)または(5)から(7)のうちいずれかの遊技用システムにおいて、前記情報管理装置は、前記特定情報入出力手段から出力されて前記特定情報取得送信手段により取得された特定情報が送信されたことに基づいて、前記遊技関連情報更新手段により前記遊技関連情報が更新されたことを前記端末装置に報知する情報更新報知手段(例えばステップSA34の処理を実行して端末装置1001にてステップSA24の処理を実行させる管理サーバ1000のマイクロプロセッサなど)を備えてもよい。
このような構成においては、特定情報の送信とともに遊技関連情報の更新内容を容易に確認することができる。
(9)上記(2)または(5)から(8)のうちいずれかの遊技用システムにおいて、前記遊技機の演出決定手段は、前記演出変更手段が新たな演出態様を追加することにより決定可能な演出態様の一部が変更されるときに、該追加の前後いずれにおいても決定可能な演出態様に対応して前記所定の遊技価値が付与される信頼度を、該追加によっては変化させなくてもよい(例えばステップS723にて図29(A)または(B)に示すような決定割合を設定する部分など)。
このような構成においては、遊技演出態様の変更による遊技者の混乱を防止して、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
(10)上記(2)または(5)から(9)のうちいずれかの遊技用システムにおいて、前記遊技機の遊技演出手段は、遊技演出における演出結果として、前記所定の遊技価値が付与される可能性を報知可能であるとともに、前記入力検出手段による検出結果が所定の報知条件を満たさないときに、該所定の遊技価値が付与される可能性の報知を制限してもよい(例えばステップS549のリーチ演出制御処理にて図42(A)に示すリーチ演出RPA〜RPDのいずれかを実行する部分など)。
このような構成においては、遊技者の参加意欲を高めて、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
(11)上記(2)または(5)から(10)のうちいずれかの遊技用システムにおいて、前記遊技機は、前記遊技演出手段により遊技演出が実行されることを予め報知する演出事前報知手段(例えばステップS709、S710の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。
このような構成においては、遊技演出が実行されることを予め報知することにより、遊技者の指示入力を容易にして参加意欲を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 予告種別決定処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出の有無や予告種別を決定する割合の設定例を示す図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 演出レベルに応じて予告パターンを決定する割合の設定例を示す図である。 演出レベルに応じてリーチ演出を決定する割合の設定例を示す図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 プッシュ操作予告処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 プッシュ操作カウント値に応じた演出表示例を示す図である。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 基本ポイントの決定例を示す図である。 ポイント倍率の設定例を示す図である。 予告演出における演出表示例などを示す図である。 リーチ演出等に対応した制御設定例を示す図である。 リーチ演出における演出表示例などを示す図である。 リーチ演出における演出表示例などを示す図である。 リーチ演出における演出表示例などを示す図である。 リーチ演出における演出表示例などを示す図である。 保留予告表示例を示す図である。 パチンコ遊技機を用いた遊技用システムの構成例を示す図である。 メニュー処理を含む演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機における各種画面の表示例を示す図である。 メニュー処理の一例を示すフローチャートである。 メニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。 パスワードの設定例を示す図である。 遊技者データベースの構成例を示す図である。 端末装置に提供されるサイトにおける各ページの表示例を示す図である。 パスワードを取得する処理の一例を示すフローチャートである。 パスワードを入力する処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を指示入力として検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を指示入力として検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検知できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を指示入力として検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示)が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれていてもよい。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示を開始するより前に、特図ゲームの保留情報などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり、可変表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定飾り図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示結果としてリーチ組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づき、大当り遊技状態に制御されてラウンドが実行され、開放状態となった大入賞口に遊技球を入賞させて遊技者が多数の賞球を容易に得られるという、遊技者にとって有利な遊技価値が付与される。なお、パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
こうしたパチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与、大当り遊技状態への制御などに限定されず、例えば確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドを送信するとともに、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定する第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動カテゴリコマンドである。
この実施の形態では、入賞時乱数値判定処理(図18参照)において、始動入賞の発生に基づき、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや「小当り」に決定されるか否か、大当りの種別、変動パターン種別決定用の乱数値MR3がいずれの決定値の範囲になるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されることを指定する値や、大当り種別を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否か、大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が所定範囲の決定値に含まれる場合には変動パターン種別を認識できる。
図柄指定コマンドの一例として、コマンドC400Hを可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた第1図柄指定コマンドとし、コマンドC401Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に応じた第2図柄指定コマンドとし、コマンドC402Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変」となる場合に応じた第3図柄指定コマンドとし、コマンドC403Hを可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に応じた第4図柄指定コマンドとし、コマンドC404Hを可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた第5図柄指定コマンドとする。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、可変表示結果通知コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図12に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図6は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図5に示す各変動パターンは、図6に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様などに基づいて分類(グループ化)された単一または複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類(演出態様)で分類(グループ化)して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチ(スーパーリーチαまたはスーパーリーチβ)を伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容(例えばスーパーリーチαであるかスーパーリーチβであるか)に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否かなどに応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間などに応じて、分類(グループ化)してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図6に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つまたは複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図11に示すような変動パターン決定テーブル134の設定から、特定することができる。すなわち、変動パターン決定テーブル134において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図7は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30099」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図8は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図9及び図10は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図9(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図9(B)に示す小当り変動パターン種別決定テーブル132Bと、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、図10(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかに割り当てられている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「非確変」又は「確変」である場合には、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対しては決定値が割り当てられていない。これに対して、大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対しては決定値が割り当てられていない。これにより、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」に応じて短期開放大当り状態に制御される場合には、通常開放大当り状態に制御される場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
なお、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「非確変」や「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図11は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル134の構成例を示している。変動パターン決定テーブル134は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル134では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、単一または複数の変動パターンに割り当てられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図12に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図12に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
図13(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部または外部に設けられた可動部材(演出用模型)における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。すなわち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図13(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図13(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間(例えば予告演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間(例えば大当り遊技状態においてラウンドを実行中の期間や、大当り遊技状態の終了時にエンディング演出を実行する期間など)に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図14(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図14(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図14(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれの最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「A1」〜「A4」および「B1」〜「B4」に対応した領域)が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞(第1始動入賞)や第2始動入賞口への始動入賞(第2始動入賞)があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドを1セットして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域に格納していく。例えば、第1始動入賞に基づく第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、バッファ番号「A1」〜「A4」に対応する格納領域おける空き領域の先頭に、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順番で格納していく。一方、第2始動入賞に基づく第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、バッファ番号「B1」〜「B4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第2始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドの順番で格納していく。
第1始動入賞時や第2始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図14(B)に示すようなバッファ番号「A1」〜「A4」あるいは「B1」〜「B4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図14(B)では、バッファ番号「A1」〜「A3」と「B1」および「B2」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「A1」または「B1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図14(B)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「A1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「A2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「A1」に対応した領域にシフトされるとともに、バッファ番号「A3」や「A4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「A2」や「A3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。一方、第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「B1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「B2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「B1」に対応した領域にシフトされるとともに、バッファ番号「B3」や「B4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「B2」や「B3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
図14(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのうち、バッファ番号「B1」に対応した領域については、コマンド受信を正常に行えず、保留記憶数通知コマンドを取りこぼした場合の例が示されている。そのため、図14(B)に示す例では、バッファ番号「B1」に対応して、本来、保留記憶数通知コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域における内容が「0000(H)」のままとなっている。
始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納される始動入賞時のコマンド(始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび保留記憶数通知コマンド)に基づいて、所定の予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告演出の種別が決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、予告演出の設定が行われないように制限される。この実施の形態では、始動入賞時に取りこぼしや不整合が発生したコマンドに対応する保留情報の可変表示についてのみ、予告演出の設定が行われないように制限される。一方、始動入賞時に取りこぼしや不整合が発生したコマンドに対応する保留情報の可変表示が実行(消化)されるまで、予告演出の設定が行われないように制限されてもよい。なお、所定期間にわたり予告演出の設定を制限する場合には、その期間内に発生した始動入賞に対応する可変表示を対象とする予告演出について、全部の態様の予告演出を実行しないようにしてもよいし、一部の態様の予告演出(例えば保留記憶の表示を変化させる予告表示など)を実行しないようにしてもよい。
第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームであるかにかかわらず、始動入賞が発生した順に特図ゲームの実行が開始される場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの格納領域に通し番号(バッファ番号「1」〜「8」)を付け、始動入賞時に受信した順番でコマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していけばよい。そして、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、1つ目の格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているコマンドが削除され、以降の記憶内容(バッファ番号「2」〜「8」に対応した領域の記憶内容)がシフトされればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM10がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図15のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図15に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図16は、特別図柄プロセス処理として、図15に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図17は、始動入賞判定処理として、図16のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図17に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図18は、入賞時乱数値判定処理として、図17のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図16のステップS110、図19)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図16のステップS111、図20)において、飾り図柄の可変表示態様を抽象的に分類した変動パターン種別の決定や、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を導出表示すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図18に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、第1特図表示結果決定テーブル130Aまたは第2特図表示結果決定テーブル130Bを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップS402)。その後、図17のステップS209にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS403)。大当り判定範囲には、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の決定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各決定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定(大当り始動判定)できる。
ステップS403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS403;No)、その乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。CPU103は、ステップS402の処理により選択された特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた決定値について、大当り判定範囲の場合と同様の処理を実行することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。ステップS404にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS405)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップS405の処理に続いて、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態における時短制御の有無に応じて、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS406)。例えば、時短制御が行われていないときには、「79」、「99」、「199」、「219」および「229」を、ハズレ用の変動パターン種別判定閾値に設定する。このうち、「79」は、図10(A)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aにおいて、合計保留記憶数にかかわらず変動パターン種別CA1−1に決定される乱数値MR3の上限値となっている。また、「99」は、合計保留記憶数が「0」または「1」であるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「199」は、合計保留記憶数が「2」〜「4」のいずれかであるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「219」は、合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかであるときに、可変表示態様が「非リーチ」となる変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。「229」は、合計保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチのリーチ演出が実行されない変動パターン種別に決定される乱数値MR3の上限値となっている。このように、変動パターン種別判定閾値は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲を特定し、変動パターン種別などに応じて予め設定された複数種類の変動カテゴリのうち、いずれに決定されるかを判定するために設定される判定値となる。この実施の形態では、少なくとも可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリを設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
ステップS404にて小当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS407)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「04H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS407の処理に続いて、小当り用の変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS408)。例えば、ステップS408の処理では、「251」を小当り用の変動パターン種別判定閾値に設定する。ここで、「251」は、変動パターン種別決定用の乱数値MR3における最大値であり、乱数値MR3は常に小当り用の変動パターン種別判定閾値以下の値となる。すなわち、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた変動カテゴリは1つのみ設けられて、その変動カテゴリに決定されると判定される。
ステップS403にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS403;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップS409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブル131を構成するテーブルデータから大当り種別決定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別決定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに決定されるかを判定する。こうしたステップS409の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップS410)。一例として、ステップS409にて大当り種別が「確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とし、大当り種別が「突確」に決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。ステップS410の処理に続いて、ステップS409の処理による判定結果に応じた変動パターン種別判定閾値を設定する(ステップS411)。
ステップS406、S408、S411の処理のいずれかを実行した後には、それぞれの処理にて設定された変動パターン種別判定閾値と、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる決定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS412)。
なお、ステップS406、S408、S411の処理により、予め定められた変動パターン種別判定閾値を設定するものに代えて、図9および図10に示すような変動パターン種別決定テーブルのいずれかを設定して、変動カテゴリとしていずれの変動パターン種別に決定されるかの判定を行うようにしてもよい。その後、ステップS412の処理による判定結果に応じた変動カテゴリコマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS413)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図18に示す入賞時乱数値判定処理では、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合でも一律に変動パターン種別決定用の乱数値MR3が含まれる決定値の範囲となる変動カテゴリの判定を行うようにしている。これに対して、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定される場合には、変動カテゴリの判定を行わないようにしてもよい。この場合、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドを送信するとともに、可変表示結果が「大当り」または「小当り」であるときの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
図17に示す始動入賞判定処理や図18に示す入賞時乱数値判定処理では、図17におけるステップS211の処理を実行した後に、ステップS212にて図18に示す入賞時乱数値判定処理が実行されることで、図18におけるステップS405、S407、S410、S413の処理を実行し、さらに図17におけるステップS214の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図15に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図16のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示結果が「小当り」となったときには、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図19は、特別図柄通常処理として、図16のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、図18に示すステップS402の処理と同様に、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図20は、変動パターン設定処理として、図16のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
ステップS264にて小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS266)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS266;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)133Aを選択してセットする(ステップS267)。ステップS266にて時短制御中である場合には(ステップS266;Yes)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)133Bを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS268)。なお、ステップS267、S268の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S267、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。ここで、ステップS269の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により特定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
小当りフラグがオンであるときには、小当り変動パターン種別決定テーブル132Bを参照し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、CPU103は、特図表示結果を「小当り」にする決定結果に対応して予め用意された変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグと小当りフラグがともにオフであるときには、ステップS269の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、ステップS269の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS269にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル134を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS270)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS270にてセットした変動パターン決定テーブル134を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS271の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタなどから抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3とともに、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかにかかわらず、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。また、ステップS271の処理では、ステップS269における変動パターン種別の決定結果にかかわらず、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。
ステップS271にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS272)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS272の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS273)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS273の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS274)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS275)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップS274でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図15に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図21は、図16のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図16に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して(ステップS322)、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであったかを特定する。このときには、特定された大当り種別が「非確変」であるか否かを判定する(ステップS323)。そして、大当り種別が「非確変」ではないと判定された場合には(ステップS323;No)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS324)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。
ステップS323にて大当り種別が「非確変」であると判定された場合や(ステップS323;Yes)、ステップS324の処理を実行した後には、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS325)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」など)を、時短回数カウンタに設定する。なお、大当り種別が「突確」である場合には、短期開放大当り状態となる以前に時短制御が行われていたか否かに応じて、時短制御を開始する設定を行うか否かを異ならせてもよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、時短回数カウント値の初期設定は行わず、次に特図表示結果が「大当り」となるまで、確変制御と時短制御の双方が継続して行われるように設定してもよい。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に初期化してから(ステップS326)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図22のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図22に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型(可動部材)における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS72の処理に戻る。
図23は、コマンド解析処理として、図22のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;No)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;Yes)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS502)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS502;Yes)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS503)。例えば、ステップS503の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS502にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS502;No)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップS504;Yes)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS505)。例えば、ステップS505の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップS504にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップS504;No)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS506)。ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップS506;No)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS507)。ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップS507;No)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS508)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS508;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS509)。
ステップS508にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS508;No)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS510)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップS510;Yes)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS511)。
ステップS506にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップS506;Yes)、ステップS507にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップS507;Yes)、あるいはステップS503、S505、S509、S511の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける所定の空き領域に格納してから(ステップS512)、ステップS501の処理に戻る。
なお、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納しないようにしてもよい。すなわち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける所定の空き領域に格納することができればよい。
ステップS510にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップS510;No)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS513)、ステップS501の処理に戻る。
始動口入賞指定コマンドや図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留記憶情報ともいう。保留記憶情報には、始動口入賞指定コマンドも含まれる。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1〜MR3などを示す数値データに基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果、変動カテゴリの判定結果を指定する演出制御コマンドである図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける所定の空き領域に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域の空き領域に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過しているか否かを判定する。このとき、これらの待ち時間が経過していなければ、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドと対応付けて、受信コマンドを格納する。一方、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときに、第1保留記憶数通知待ち時間や第2保留記憶数通知待ち時間が経過していれば、始動口入賞指定コマンドが欠落しているとして、あるいは、正常な受信期間内に受信できなかったとして、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信コマンドを格納すればよい。
図24は、演出制御プロセス処理として、図22のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告演出の有無を含めた予告種別を決定する予告種別決定処理を実行する(ステップS161)。予告種別は、所定の演出態様などに着目して予告演出を予め分類(グループ化)したものであり、複数の予告種別が設けられている。それぞれの予告種別は、単一または複数の予告演出を含んで構成されている。この実施の形態では、予告演出を実行したときに遊技者からの指示入力を検出する操作手段に着目して、「プッシュ操作」、「スティック操作」、「併用操作」の予告種別を設定している。
なお、遊技者による指示入力を検出する操作手段に着目して予告演出を分類することで複数の予告種別が構成されるものに限定されず、任意の演出態様に着目して予告演出を分類することで予告種別が構成されればよい。例えば、予告演出が実行される演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED、演出用模型、あるいは、これらの組合せなど)に着目して予告演出を分類することで複数の予告種別が構成されてもよい。または、より具体的な演出内容(例えば、キャラクタ表示、セリフ、背景変更、ステップアップ、カードメッセージ、メールメッセージ、動画イントロ、模型動作、枠フラッシュなど)に着目して予告演出を分類することで複数の予告種別が構成されてもよい。
「プッシュ操作」の予告種別には、プッシュボタン31Bに対する遊技者の所定操作(押下操作)を指示入力として検出し、その検出結果に応じて演出結果を異ならせることができる予告演出が分類されている。「スティック操作」の予告種別には、スティックコントローラ31A(操作桿やトリガボタンの一方または双方など)に対する遊技者の所定操作(傾倒操作や押引操作の一方または双方)を指示入力として検出し、その検出結果に応じて演出結果を異ならせることができる予告演出が分類されている。「併用操作」の予告種別には、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの双方に対する遊技者の所定操作を指示入力として検出し、その検出結果に応じて演出結果を異ならせることができる予告演出が分類されている。
図25は、図24のステップS161にて実行される予告種別決定処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す予告種別決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける記憶内容をチェックする(ステップS701)。そして、始動入賞時のコマンドのうち、少なくともいずれかとなる新たな受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS702)。例えば、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに少なくとも始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドまたは保留記憶数通知コマンドのうち、いずれかが新たに格納されているか否かを確認することにより受信コマンドの有無を判定できる。いずれのコマンドも新たに受信していなければ(ステップS702;No)、そのまま予告種別決定処理を終了する。
ステップS702にて受信コマンドがあると判定された場合には(ステップS702;Yes)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS703)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS704)。ステップS704の処理では、例えば始動入賞時の受信コマンドが順番通りであるか否か、欠落なくすべて受信できたか否か、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否か、始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドとの内容が整合しているか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。なお、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。
ステップS704にて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS704;Yes)、予告演出を実行するか否かという予告演出の有無と、実行する場合における予告種別とを決定する(ステップS705)。一例として、ステップS705の処理では、予告演出の有無や予告種別を決定するための使用テーブルとして、予め用意された予告種別決定テーブルを選択してセットする。予告種別決定テーブルでは、予告対象となる可変表示に対応する始動入賞の発生に基づいて送信された変動カテゴリコマンドの指定内容などに応じて、予告種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、予告演出を実行しない場合に対応する「予告実行なし」の決定結果や、予告演出を実行する場合における「プッシュ操作」、「スティック操作」、「併用操作」といった複数の予告種別などに、割り当てられていればよい。その後、演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどから抽出した予告種別決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、予告種別決定テーブルを参照することにより、予告演出の有無や予告種別を決定すればよい。
ステップS705の処理では、例えば図26に示すような決定割合で、予告演出の有無や予告種別が決定されればよい。図26に示す決定割合の設定例では、変動カテゴリに応じて、予告演出の有無や予告種別の決定割合を異ならせている。より具体的には、変動カテゴリが「スーパーリーチ共通」や「大当り」の場合には、その他の変動カテゴリである場合よりも高い割合で、「プッシュ操作」、「スティック操作」、「併用操作」の予告種別のいずれかに決定される。したがって、予告演出が実行されたときには、予告演出が実行されないときよりも、スーパーリーチを伴う特定の変動パターンとなる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
ステップS705にて予告演出の有無や予告種別を決定する割合の設定は、図26に示すものに限定されず、例えば現在の遊技状態が確変制御を伴う確変制御中であるときには、確変制御中ではない通常状態のときよりも高い割合で、所定の予告種別に決定されるよう設定してもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における演出モードが複数モードのうちの特定演出モードであるときには、通常時に対応した通常演出モードであるときよりも高い割合で、所定の予告種別に決定されるよう設定してもよい。
ステップS705の処理による決定に基づいて、予告演出を実行しない「予告実行なし」であるか否かを判定する(ステップS706)。このとき、「予告実行なし」以外であれば(ステップS706;No)、ステップS705の処理により決定された予告種別を、RAM122の所定領域に記憶させる(ステップS707)。演出制御用CPU120は、可変表示の実行順序(例えば始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのバッファ番号など)と予告種別とを特定可能なデータを、演出制御バッファ設定部194などに設けられた予告種別データバッファに記憶させて保存すればよい。
ステップS707の処理を実行した後には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS708)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであると判定された場合には(ステップS708;Yes)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、所定の予告表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS709)、予告種別決定処理を終了する。一方、ステップS708にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS708;No)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、所定の予告表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS710)、予告種別決定処理を終了する。こうしたステップS708〜S710の処理が実行されて所定の予告表示態様で保留表示を更新することにより、予告演出が実行されることを予め報知することができる。
ステップS704にて始動入賞時のコマンドを正常に受信できていないと判定された場合や(ステップS704;No)、ステップS706にて「予告実行なし」であると判定された場合には(ステップS706;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されている最新の始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS711)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであると判定された場合には(ステップS711;Yes)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第1特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS712)、予告種別決定処理を終了する。一方、ステップS711にて第1始動口入賞指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS711;No)、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示として、第2特図を用いた特図ゲームが新たに保留されたことに対応する表示部位を、通常表示態様で更新する制御を行ってから(ステップS713)、予告種別決定処理を終了する。
図24に示すステップS161にて予告種別決定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図27は、可変表示開始設定処理として、図24のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS525)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS525;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS526)。一例として、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−1〜PC1−3のいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドにより変動パターンPC1−4または変動パターンPC1−5のいずれかが指定された場合には、例えばステップS524と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS525にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS525;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、ステップS527の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS523、S524、S526、S527の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中演出決定処理を実行する(ステップS528)。可変表示中演出決定処理は、予告演出や特定のリーチ演出が実行される場合に対応して、各種の演出態様を決定するための処理を含んでいる。ステップS528にて可変表示中演出決定処理を実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS529)。一例として、ステップS529の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような演出の態様や、ミニキャラとなる所定の演出画像を表示する演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS530)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えば所定の予告演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS530の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS533)、可変表示開始設定処理を終了する。
図28は、図27のステップS528にて実行される可変表示中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留予告表示の対象となる変動(可変表示)が開始されるか否かを判定する(ステップS721)。例えば、演出制御用CPU120は、予告種別データバッファの記憶データなどに基づいて、図25に示すステップS705の処理にて予告演出を実行すると決定された可変表示が開始されるか否かを判定すればよい。
ステップS721にて保留予告表示の対象となる変動が開始されると判定した場合には(ステップS721;Yes)、予告種別と演出レベルを指定するデータを読み出す(ステップS722)。ここで、予告種別を指定するデータは、ステップS721の処理により読み出した予告種別データバッファの記憶データに含まれていればよい。一方、演出レベルを指定するデータは、例えば演出制御バッファ194の演出レベルバッファといった、RAM122の所定領域に記憶されていればよい。
演出レベルは、初期値(デフォルト値)が「1」とされ、例えば図32に示すステップS757の処理などにおいて、演出ポイント(合計ポイント)に基づいて「2」〜「5」へと段階的に更新される。この演出レベルが予め定められた予告演出変更条件を満たしたときには、予告演出における演出態様として決定可能な予告パターンが変更される。ここで、決定可能な予告パターンの変更は、予告パターンの追加や削除(除外)、差替え(追加および削除)のうち、いずれによるものであってもよい。例えば、予告パターンの追加のみにより決定可能な予告パターンの変更を行った場合には、変更後における予告パターンの数が変更前よりも増加する。一方、予告パターンの削除のみにより決定可能な予告パターンの変更を行った場合には、変更後における予告パターンの数が変更前よりも減少する。予告パターンの差替えにより決定可能な予告パターンの変更を行った場合には、変更後における予告パターンの数が変更前よりも増加または減少することもあれば、変更の前後において変化しないこともある。
ステップS722における読出結果に基づいて、予告パターンの決定割合を設定する(ステップS723)。一例として、ROM121の所定領域などには、予告パターンを決定するために参照される予告パターン決定テーブルが予め記憶されている。予告パターン決定テーブルでは、演出レベルに応じた予告演出変更条件の成否によって、決定可能な予告パターンが変更されるように、複数の予告パターンに対して、予告パターン決定用の乱数値と比較される数値(決定値)の割当てが設定されていればよい。なお、各予告パターンに対する決定値の割当ては、演出レベルが同一であっても、例えば「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「大当り」といった可変表示結果に応じて、異ならせるように設定すればよい。これにより、それぞれの予告パターンによる予告演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)や、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性(リーチ信頼度)などを、予告パターンに応じて異ならせることができる。
例えば、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告演出の予告パターンを決定する場合には、ステップS723の処理により、図29(A)〜(C)に示すような予告パターンの決定割合が設定されればよい。図29(A)〜(C)に示す設定例では、演出レベルが「1」または「2」である場合と、演出レベルが「3」または「4」である場合と、演出レベルが「5」である場合とで、決定可能な予告パターンが変更されている。例えば、演出レベルが「1」または「2」であるときには、予告パターンYPA〜YPCのいずれかを予告演出の演出態様として決定することができる。一方、演出レベルが「2」から「3」に更新されたときには、予告パターンYPA〜YPCの他に、新たな予告パターンYPD〜YPFを追加することにより、決定可能な予告パターンが変更される。このとき、予告パターンYPA〜YPCについては、演出レベルが更新される前後いずれにおいても決定可能であり、決定可能な予告パターンの一部(新たに追加される予告パターンYPD〜YPF)が変更されている。
図29(A)に示す設定例と図29(B)に示す設定例とを比較した場合に、新たな予告パターンYPD〜YPFが追加される前後いずれにおいても決定可能な予告パターンYPA〜YPCは、各可変表示結果に対応する決定割合の比率が一定になるように設定している。したがって、予告パターンYPA〜YPCに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)、さらには飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性(リーチ信頼度)は、新たな予告パターンYPD〜YPFの追加によっては変化しない。
演出レベルが「5」に更新された場合には、例えば図29(C)に示すように、演出レベルが「1」または「2」である場合や、演出レベルが「3」または「4」である場合とは、異なる予告パターンYPG〜YPIのいずれかに決定可能となる。したがって、演出レベルが「5」に更新された場合には、更新前の予告パターンを新たな予告パターンYPG〜YPIに差し替えることにより、決定可能な予告パターンが変更される。
なお、演出レベルと予告演出変更条件の成否との関係や、予告演出変更条件が成立したときに予告パターンの追加または削除、差替えのいずれにより決定可能な予告パターンを変更するかは、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に設定すればよい。
図28に示すステップS723の処理により予告パターンの決定割合を設定した後には、今回の予告演出を実行するために使用する予告パターンを決定する(ステップS724)。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される予告パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予告パターン決定テーブルを参照することなどにより、予告パターンを決定する。
ステップS721にて保留予告表示の対象となる変動ではないと判定した場合や(ステップS721;No)、ステップS724の処理を実行した後には、特定のリーチ演出を実行するために予め用意された特定リーチパターンが指定されたか否かを判定する(ステップS725)。ステップS725の処理では、例えばスーパーリーチαまたはスーパーリーチβといった、スーパーリーチを伴う変動パターンである場合に、特定リーチパターンが指定されたと判定すればよい。なお、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、一部の変動パターンである場合に特定リーチパターンが指定されたと判定する一方、その他の変動パターンである場合には特定リーチパターンが指定されていないと判定してもよい。
ステップS725にて特定リーチパターンが指定されたと判定した場合には(ステップS725;Yes)、演出レベルを指定するデータを読み出す(ステップS726)。そして、演出レベルの読出結果に基づいて、リーチ演出の決定割合を設定する(ステップS727)。一例として、ROM121の所定領域などには特定リーチパターンとなる変動パターンごとにリーチ演出を決定するために参照されるリーチ演出決定テーブルが予め記憶されている。リーチ演出決定テーブルでは、演出レベルに応じたリーチ演出変更条件の成否によって、決定可能なリーチ演出が変更されるように、複数のリーチ演出に対して、リーチ演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)の割当てが設定されていればよい。なお、各リーチ演出に対する決定値の割当ては、演出レベルが同一であっても、例えば「ハズレ」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」といった可変表示結果に応じて、異ならせるように設定すればよい。これにより、それぞれのリーチ演出が実行されたときに可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)や、大当り種別が「確変」に決定されて確変状態となる可能性(確変信頼度)などを、リーチ演出に応じて異ならせることができる。
例えば、演出レベルが「1」または「2」の場合には、ステップS727の処理により、図30に示すようなリーチ演出の決定割合が設定されればよい。図30に示す設定例では、演出レベルが「1」または「2」であるときには、リーチ演出RPA〜RPDのいずれかをリーチ演出の演出態様として決定することができる。一方、演出レベルが「3」〜「5」のいずれかである場合には、リーチ演出の追加や削除(除外)、あるいは差替えにより、演出レベルが「1」または「2」である場合と比べて決定可能なリーチ演出が変更されればよい。なお、演出レベルとリーチ演出変更条件の成否との関係や、リーチ演出変更条件が成立したときにリーチ演出の追加または削除、差替えのいずれにより決定可能なリーチ演出を変更するかは、パチンコ遊技機1の仕様に応じて任意に設定すればよい。
図28に示すステップS727の処理によりリーチ演出の決定割合を設定した後には、今回の可変表示におけるリーチ演出を決定する(ステップS728)。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるリーチ演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、リーチ演出決定テーブルを参照することなどにより、リーチ演出を決定する。
なお、ステップS721の処理により保留予告表示の対象となる変動が開始されると判定した場合に代えて、あるいは、このような場合とともに、飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、図25に示すステップS705の処理と同様の処理を実行して、予告演出の有無や予告種別を決定してもよい。例えば、ステップS721にて保留予告表示の対象となる変動ではないと判定した場合でも、改めて予告演出の有無や予告種別の決定を行い、複数の予告種別のいずれかに決定されたときには、ステップS722〜S724の処理により予告パターンを決定できるようにしてもよい。
また、ステップS721にて保留予告表示の対象となる変動であると判定した場合でも、所定割合でステップS722〜S724の処理を実行せずにステップS725の処理に進み、予告演出が実行されないことがあってもよい。すなわち、保留予告表示が行われたからといって、必ずしも予告対象の可変表示中に予告演出が実行されるとは限らないように設定してもよい(いわゆる「ガセ」の保留予告表示)。
図31は、図24のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図31に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS541)。一例として、ステップS541の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS541にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS541;No)、予告演出を実行するための予告演出期間であるか否かを判定する(ステップS542)。予告演出期間は、例えば「プッシュ操作」、「スティック操作」、「併用操作」といった予告種別に含まれる予告パターンに応じた予告演出制御パターンなどにおいて、予め定められていればよい。ステップS542にて予告演出期間であるときには(ステップS542;Yes)、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告パターンに応じた予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS543)。そして、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告パターンの予告演出が実行される場合には(ステップS543;Yes)、プッシュ操作予告処理を実行する(ステップS544)。
ステップS543にて「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告パターンの予告演出が実行されない場合には(ステップS543;No)、「スティック操作」の予告種別に含まれる予告パターンに応じた予告演出を実行するか否かを判定する(ステップS545)。このとき、「スティック操作」の予告種別に含まれる予告パターンの予告演出が実行される場合には(ステップS545;Yes)、スティック操作予告処理を実行する(ステップS546)。ステップS545にて「スティック操作」の予告種別に含まれる予告パターンの予告演出が実行されない場合には(ステップS545;No)、「併用操作」の予告種別に含まれる予告パターンに応じた予告演出の実行に対応して、併用操作予告処理を実行する(ステップS547)。
ステップS542にて予告演出期間ではないと判定されたときや、ステップS544、S546、S547の処理のいずれかを実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS548)。リーチ演出期間は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づきリーチ演出が実行される期間として、特図変動時演出制御パターンなどにより予め定められていればよい。ステップS548にてリーチ演出期間であるときには(ステップS548;Yes)、リーチ演出制御処理を実行する(ステップS549)。
ステップS548にてリーチ演出期間ではない場合や(ステップS548;No)、ステップS549の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応した特図変動時演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS550)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS541にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS541;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS551)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS551;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS551にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS551;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS552)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS553)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS554)、可変表示中演出処理を終了する。
図32は、図31のステップS544にて実行されるプッシュ操作予告処理の一例を示すフローチャートである。また、図33〜図36は、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告パターンYPA〜YPCの予告演出における演出表示例などを示している。図32に示すプッシュ操作予告処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告パターンに対応して選択された演出制御パターン(予告演出制御パターン)における設定などに基づいて、操作有効期間前であるか否かを判定する(ステップS741)。そして、操作有効期間前であるときには(ステップS741;Yes)、操作前演出となる演出動作の制御が行われる(ステップS742)。
一例として、図33(A)に示すような「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が行われているときに、予告演出を実行するための予告演出期間となる。このとき、ステップS741にて操作有効期間前であると判定されたことに基づくステップS742の操作前演出制御により、例えば図33(B)に示すような演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。これにより、プッシュボタン31Bに対する複数回のプッシュ操作である連打操作を促す演出動作が、操作前演出として実行されればよい。こうした操作前演出を実行するために、ステップS742の処理では、演出制御パターンから読み出した表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させる。図33(B)に示す演出画像を表示した後、引き続きステップS742の処理にて、例えば図33(C)に示すような演出画像を表示させることなどにより、プッシュ操作の準備を促す操作前演出が実行される。
ステップS742の処理を実行したときには、演出制御プロセスタイマ値や演出制御パターンにおける設定などに基づいて、操作有効期間が開始されるか否かを判定する(ステップS743)。このとき、操作有効期間が開始されない場合には(ステップS743;No)、プッシュ操作予告処理を終了する。一方、操作有効期間が開始される場合には(ステップS743;Yes)、例えば演出制御カウンタ193などに設けられたプッシュ操作カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化してから(ステップS744)、プッシュ操作予告処理を終了する。
ステップS741にて操作有効期間前ではないと判定されたときには(ステップS741;No)、操作有効期間を終了するか否かを判定する(ステップS745)。このとき、操作有効期間を終了しない場合には(ステップS745;No)、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する所定操作(プッシュ操作)に基づく指示入力の検出があったか否かを判定する(ステップS746)。そして、プッシュ操作に基づく指示入力の検出があった場合には(ステップS746;Yes)、プッシュ操作カウンタの格納値であるプッシュ操作カウント値を、例えば1加算するなどして更新する(ステップS747)。
ステップS746にてプッシュ操作に基づく指示入力の検出がなかった場合や(ステップS746;No)、ステップS747の処理を実行した後には、プッシュ操作カウント値に応じた演出制御を行ってから(ステップS748)、プッシュ操作予告処理を終了する。例えば、図33(D)および(E)に示すように、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作の検出結果に基づいて更新されたプッシュ操作カウント値などに応じて、風船が膨らんでいくような演出画像の表示による予告演出が実行される。そして、操作有効期間が終了するときの風船の大きさなどによって、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)や、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性(リーチ信頼度)などを、遊技者が認識可能に報知することがあればよい。
一例として、図34(A)に示すように、自分のキャラクタ(自キャラ)が膨らませた風船の大きさが「小」であり、敵方のキャラクタ(敵キャラ)が膨らませた風船の大きさが「大」である場合には、「残念!」のメッセージを通知する演出画像の表示などにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が低いことを、遊技者が認識可能に報知する。一方、図35(A)に示すように、自キャラが膨らませた風船の大きさが「大」であり、敵方のキャラクタ(敵キャラ)が膨らませた風船の大きさが「小」である場合には、「成功!」のメッセージを通知する演出画像の表示などにより、大当り信頼度やリーチ信頼度が高いことを、遊技者が認識可能に報知する。
図37は、こうしたステップS748の処理による演出表示例を示している。図37に示すように、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作の検出結果に基づいて演出内容が変化する予告パターンYPA〜YPCの予告演出では、予告パターンやプッシュ操作カウント値に応じて、自キャラの風船の膨らみ方を異ならせている。予告パターンYPA〜YPCの決定割合は、例えば図29(A)に示すような可変表示結果に応じて異なっている。したがって、予告パターンYPA〜YPCのいずれかによる予告演出では、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する指示入力の検出結果や、可変表示結果に応じて、演出結果が異なるものになる。
予告パターンYPA〜YPCのうちで、予告パターンYPCは、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が最も高いことを、遊技者が認識可能に報知することができる。もっとも、図37に示すように、プッシュ操作カウント値によっては、他の予告パターンYPA、YPBと同様の演出内容となって、大当り信頼度が高い旨の報知が制限される。例えば、プッシュ操作カウント値が「0」〜「10」のいずれかである場合には、予告パターンYPAと同様の演出内容となって、大当り信頼度が高い旨の報知を制限する。そして、プッシュ操作カウント値の増加に従って、予告パターンYPCに対応して設定された本来の信頼度により近い報知が行われて、予告演出による信頼度報知の信憑性が高められる。このように、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作といった、遊技者による指示入力の検出結果が所定の報知条件を満たさないときには、可変表示結果が「大当り」になる可能性といった所定の遊技価値が付与される可能性について、予告パターンに対応して設定された本来の信頼度に応じた報知を制限してもよい。
また、図37に示す演出表示例では、プッシュ操作カウント値が「21」以上となった場合に、自キャラの風船を破裂させる。一例として、図36(A)に示すように、自キャラの風船が破裂した場合には、「残念!」のメッセージを通知する演出画像の表示などにより、プッシュボタン31Bに対する指示入力が適正範囲を超えたことを、遊技者が認識可能に報知すればよい。このときにも、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作といった、遊技者による指示入力の検出結果が所定の報知条件を満たさないことから、可変表示結果が「大当り」になる可能性といった所定の遊技価値が付与される可能性について、予告パターンに対応して設定された本来の信頼度に応じた報知を制限してもよい。
図38は、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告パターンYPD〜YPFの予告演出における演出表示例を示している。この演出表示例では、予告演出期間にて操作有効期間前であるときに、例えば図38(A)に示すような「ルーレットチャンス!」といった予告演出の開始に対応したメッセージを通知する演出画像が表示される。図38(A)に示す演出画像を表示した後には、例えば図38(B)に示すような演出画像を表示させることなどにより、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作を促す操作前演出が実行される。そして、操作有効期間となったときには、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作の検出結果に応じて、キャラクタが的を狙って弓矢を放つような演出画像が表示されればよい。
予告パターンYPD〜YPFは、図29(B)に示すような演出レベル「3」または「4」である場合に対応して、予告パターンYPA〜YPCの他に決定可能な予告パターンとして追加される。こうして、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときには、演出態様が異なる予告演出を実行するための予告パターンが追加されることなどにより、決定可能な予告パターンが変更されればよい。予告パターンYPD〜YPFでは図38に示すような演出表示などが行われることにより、演出レベルが「3」または「4」となって所定の予告演出変更条件を満たしたときに、「プッシュ操作」の予告種別に含まれる予告演出として決定可能なミニゲームの種類を増加させることができる。すなわち、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かに応じて、実行可能となるミニゲームの種類数を異ならせるように、決定可能な演出態様の変更が行われるようにしてもよい。
ステップS745にて操作有効期間を終了する場合には(ステップS745;Yes)、今回の可変表示における可変表示結果と、現在の遊技状態を特定する(ステップS749)。続いて、例えばROM121の所定領域に予め記憶された基本ポイント決定テーブルを、使用テーブルとして設定する(ステップS750)。この基本ポイント決定テーブルは、予告演出などの実行中に検出されたプッシュ操作の回数に基づいて、遊技者に付与する演出ポイントの基本となる基本ポイントを決定するために参照されるテーブルである。
ステップS750の処理を実行した後には、プッシュ操作カウント値に応じたプッシュ操作の回数などに基づいて、基本ポイントを決定する(ステップS751)。図39(A)〜(C)は、ステップS751の処理における基本ポイントの決定例を示している。図39(A)〜(C)に示す決定例では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合と、確変状態である場合と、時短状態である場合とで、基本ポイントの決定内容が変更されている。また、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数に応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせている。ここでの可変表示回数は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されてからの可変表示回数、または大当り遊技状態が終了してからの可変表示回数といった、所定条件が成立してからの可変表示回数であればよい。すなわち、例えば前回の大当り遊技状態に制御されたことなどにより所定の遊技価値が直近に付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。
なお、電力供給の開始または大当り遊技状態の終了からの可変表示回数を用いて所定期間が経過したか否かを特定可能とするものに限定されず、例えば電力供給の開始または大当り遊技状態の終了から計時(カウントアップまたはカウントダウン)が開始されるタイマ値を用いて、所定期間が経過したか否かを特定してもよい。あるいは、例えば予告演出やリーチ演出などといった所定演出の実行回数を用いて、所定期間が経過したか否かを特定してもよい。
ステップS751にて基本ポイントを設定した後には、例えば変動パターンに対応する特図変動時演出制御パターンの設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない「非リーチ」であるか、リーチ状態となる「リーチ」であるかを特定する(ステップS752)。そして、ステップS752の処理による特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定する(ステップS753)。図40は、ステップS753の処理におけるポイント倍率の設定例を示している。図40に示す設定例では、リーチ状態とならない「非リーチ」である場合に、ポイント倍率が1倍(×1)に設定される。一方、リーチ状態となる「リーチ」である場合には、ポイント倍率が2倍(×2)に設定される。
その後、ステップS751の処理により決定された基本ポイントに、ステップS753の処理により設定されたポイント倍率を掛け合わせることにより、遊技者に付与する演出ポイントとなる付与ポイントを決定する(ステップS754)。こうして、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるか否かに応じてステップS753の処理にて異なるポイント倍率が設定されることなどにより、リーチ状態という所定の演出状態となるときに、こうした所定の演出状態とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させる。
ステップS754の処理を実行した後には、決定された付与ポイントの加算などにより、合計ポイントを更新する(ステップS755)。そして、更新後の合計ポイントが予め設定したレベルアップ判定値に達したか否かを判定する(ステップS756)。このとき、レベルアップ判定値に達していれば(ステップS756;Yes)、演出レベルを1加算するなどして更新する(ステップS757)。また、合計ポイントをクリアして「0」に初期化しておく(ステップS758)。
ステップS756にてレベルアップ判定値に達していない場合や(ステップS756;No)、ステップS758の処理を実行した後には、演出ポイントや演出レベルを報知するための演出設定を行ってから(ステップS759)、プッシュ操作予告処理を終了する。
一例として、図34(A)に示すような演出画像が表示された後、ステップS754の処理により付与ポイントが「0」に決定された場合には、ステップS759の演出設定に基づいて、図34(B)に示すように付与ポイントが「±0」であり合計ポイントが更新されないことを通知するための演出画像が表示される。一方、ステップS754の処理により付与ポイントが「1」に決定された場合には、ステップS759の演出設定に基づいて、図34(C)に示すように付与ポイントが「+1」であり合計ポイントが1増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。付与ポイントが「2」に決定された場合には、図34(D)に示すように付与ポイントが「+2」であり合計ポイントが2増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。付与ポイントが「3」に決定された場合には、図34(E)に示すように付与ポイントが「+3」であり合計ポイントが3増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。この場合には、ステップS756の処理により合計ポイントがレベルアップ判定値に達したと判定されるとともに、ステップS757の処理により演出レベルが「1」から「2」へと更新されたことに対応して、図34(F)に示すようにレベルアップを通知するための演出画像が表示される。
また、図35(A)に示すような演出画像が表示された後、ステップS754の処理により付与ポイントが「0」に決定された場合には、ステップS759の演出設定に基づいて、図35(B)に示すような付与ポイントが「±0」であり合計ポイントが更新されないことを通知するための演出画像が表示される。一方、ステップS754の処理により付与ポイントが「1」に決定された場合には、ステップS759の演出設定に基づいて、図35(C)に示すように付与ポイントが「+1」であり合計ポイントが1増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。付与ポイントが「2」に決定された場合には、図35(D)に示すように付与ポイントが「+2」であり合計ポイントが2増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。付与ポイントが「3」に決定された場合には、図35(E)に示すように付与ポイントが「+3」であり合計ポイントが3増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。この場合には、ステップS756の処理により合計ポイントがレベルアップ判定値に達したと判定されるとともに、ステップS757の処理により演出レベルが「1」から「2」へと更新されたことに対応して、図35(F)に示すようにレベルアップを通知するための演出画像が表示される。
あるいは、図36(A)に示すような演出画像が表示された後、ステップS754の処理により付与ポイントが「−1」に決定された場合には、ステップS759の演出設定に基づいて、図36(B)に示すように付与ポイントが「−1」であり合計ポイントが1減少するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。
こうした付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知は、図32に示すステップS745の処理により操作有効期間が終了したと判定されてから行われる。例えば、図34(B)〜(F)あるいは図36(B)に示すように、非リーチ組合せの確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出されたときに、付与ポイントの決定結果や合計ポイントの更新結果、演出レベルの更新結果が通知される。また、例えば図35(B)〜(F)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときに、付与ポイントの決定結果や合計ポイントの更新結果、演出レベルの更新結果が通知される。そして、更新後の演出レベルに応じた予告演出変更条件の成立による決定可能な予告パターンの変更は、次回以降の可変表示において反映されることになる。すなわち、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作といった指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出の実行が終了した後に、その予告演出中における指示入力の検出結果に基づいて更新された演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かを、次回以降の可変表示において判定することになる。
また、演出ポイントや演出レベルを遊技者が認識可能に報知する演出画像の表示などは、予告演出の実行が終了した後にも継続して行われるようにすればよい。これにより、演出ポイントや演出レベルを遊技者が容易に把握することができる。
「スティック操作」の予告種別に含まれる予告演出の予告パターンを決定する場合にも、図28に示すステップS723の処理により、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたか否かに応じて、決定可能な予告パターンが変更されればよい。この場合、新たな予告パターンを追加することにより決定可能な予告パターンの一部が変更されるときには、その追加の前後いずれにおいても決定可能な予告パターンに対応する大当り信頼度などは、新たな予告パターンの追加によっては変化しないように設定すればよい。そして、ステップS724の処理により決定された予告パターンの予告演出を実行するために、図31に示すステップS546のスティック操作予告処理が実行される。「スティック操作」の予告種別に含まれる予告演出の予告パターンでは、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば操作桿の傾倒操作やトリガボタンの押引操作など)による指示入力の検出結果に応じて、演出結果が異なるものになればよい。
図41は、「スティック操作」の予告種別に含まれる予告演出(スティック操作予告演出)における演出表示例などを示している。この演出表示例では、予告演出期間にて操作有効期間前であるときに、例えば図41(A)に示すような演出画像を表示させることなどにより、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作を促す操作前演出が実行される。そして、操作有効期間になったときには、図41(B)および(C)に示すようにスティックコントローラ31Aの操作桿を所定順序で傾倒操作させるメッセージが報知されるとともに、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作が検出される。
スティック操作予告処理においてスティックコントローラ31Aに対する指示入力を有効に検出する操作有効期間が終了した後には、指示入力の検出結果などに基づいて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。このときには、例えば通常状態、確変状態、時短状態といった、パチンコ遊技機1における遊技状態と、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数とのうち、一方または双方に応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせてもよい。すなわち、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。また、飾り図柄の可変表示状態が「非リーチ」であるか「リーチ」であるかの特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定してもよい。これにより、リーチ状態という所定の演出状態となるときには、所定の演出状態とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させてもよい。
「併用操作」の予告種別に含まれる予告演出の予告パターンを決定する場合にも、図28に示すステップS723の処理により、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたか否かに応じて、決定可能な予告パターンが変更されればよい。この場合、新たな予告パターンを追加することにより決定可能な予告パターンの一部が変更されるときには、その追加の前後いずれにおいても決定可能な予告パターンに対応する大当り信頼度などは、新たな予告パターンの追加によっては変化しないように設定すればよい。そして、ステップS724の処理により決定された予告パターンの予告演出を実行するために、図31に示すステップS547の併用操作予告処理が実行される。「併用操作」の予告種別に含まれる予告演出の予告パターンでは、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの一方または双方に対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて、演出結果が異なるものになればよい。
併用操作予告処理においてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する指示入力を有効に検出する操作有効期間が終了した後には、指示入力の検出結果などに基づいて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。このときには、例えば通常状態、確変状態、時短状態といった、パチンコ遊技機1における遊技状態と、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数とのうち、一方または双方に応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせてもよい。すなわち、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。また、飾り図柄の可変表示状態が「非リーチ」であるか「リーチ」であるかの特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定してもよい。これにより、リーチ状態という所定の演出状態となるときには、所定の演出状態とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させてもよい。
スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出としては、その他にも、例えばセリフ予告演出やクイズ予告演出、演奏予告演出の一部または全部が含まれてもよい。セリフ予告演出では、例えば複数のキャラクタを表す演出画像が表示され、いずれかのキャラクタを選択するとともに、選択したキャラクタに対応する複数のセリフのいずれかを選択することができる。こうしたセリフ予告演出においてキャラクタやセリフを選択するための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。クイズ予告演出では、例えば所定の問題が提示され、複数の選択肢から正解となる選択肢を選ぶことができる。こうしたクイズ予告演出において選択肢を選ぶための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。演奏予告演出では、所定の楽曲にあわせたリズムで楽器を演奏するように、所定操作による指示入力ができる。こうした演奏予告演出において楽器を演奏するための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。
こうした指示入力の検出結果に応じて演出ポイントが与えられる予告演出が実行された場合には、その予告演出が終了した後に集計したキャラクタやセリフの選択結果、正答数、演奏技量といった、指示入力の検出結果などに基づくパラメータを用いて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。演出ポイントの変更量は、プッシュ操作予告処理などと同様に、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で決定してもよいし、所定の演出状態となるときには所定の演出状態とならないときよりも増加させてもよい。
セリフ予告演出やクイズ予告演出あるいは演奏予告演出の一部または全部における演出態様として決定可能な予告パターンは、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたときに変更されればよい。セリフ予告演出における演出態様として、例えば選択可能に表示されるキャラクタの種類やセリフの種類を異ならせることにより、複数の演出態様を設定できればよい。クイズ予告演出における演出態様として、例えばクイズを提示するキャラクタの種類や表示色、背景画像、クイズの難易度やジャンルなどを異ならせることにより、複数の演出態様を設定できればよい。演奏予告演出における演出態様として、例えば楽曲を演奏するキャラクタの種類や表示色、背景画像、楽曲の曲目やジャンルなどを異ならせることにより、複数の演出態様を設定できればよい。
なお、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出に限定されず、例えば所定の指示入力が検出されることにより所定の演出結果が報知される予告演出における演出態様として決定可能な予告パターンを、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。一例として、セリフ予告演出では、複数のキャラクタからいずれかを選択すると、遊技者が大当り信頼度を認識可能な所定のセリフとなるメッセージが報知されるようにしてもよい。この場合に、例えば選択可能に表示されるキャラクタの種類を異ならせることにより、複数の演出態様を設定してもよい。あるいは、指示入力の検出結果にかかわらず所定の演出内容となる予告演出における演出態様として決定可能な予告パターンを、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。
例えばスーパーリーチを伴う変動パターンといった、特定リーチパターンに対応したリーチ演出を決定する場合には、図28に示すステップS727の処理により、演出レベルが所定のリーチ演出変更条件を満たしたか否かに応じて、決定可能なリーチ演出が変更される。この場合、新たなリーチ演出を追加することにより決定可能なリーチ演出の一部が変更されるときには、その追加の前後いずれにおいても決定可能なリーチ演出に対応する大当り信頼度や確変信頼度などは、新たなリーチ演出の追加によっては変化しないように設定すればよい。そして、ステップS728の処理により決定されたリーチ演出を実行するために、図31に示すステップS549のリーチ演出制御処理が実行される。
特定リーチパターンのリーチ演出では、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否か、さらには、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果などに応じて、演出結果が異なるものになればよい。例えば、リーチ演出RPA〜RPDのそれぞれでは、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作の検出結果に基づいて演出内容が変化するとともに、リーチ演出ごとに、プッシュ操作カウント値に応じた風船の膨らみ方やメッセージの報知内容を異ならせている。リーチ演出RPA〜RPDの決定割合は、例えば図30に示すような可変表示結果に応じて異なっている。したがって、リーチ演出RPA〜RPDのいずれかとなる演出動作では、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する指示入力の検出結果や、可変表示結果に応じて、演出結果が異なるものになる。
図43および図44は、プッシュボタン31Bに対する指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるボタン操作リーチ演出における演出表示例などを示している。例えば、図43(A)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときに、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間となる。このとき、図31に示すステップS549のリーチ演出制御処理では、操作有効期間前であると判定されたことに基づく操作前演出制御により、例えば図43(B)に示すような演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。これにより、プッシュボタン31Bに対する複数回のプッシュ操作である連打操作を促す演出動作が、操作前演出として実行されればよい。図43(B)に示す演出画像の表示に引き続いて、例えば図43(C)に示すような演出画像を表示させることなどにより、プッシュ操作の準備を促す操作前演出が実行される。
リーチ演出制御処理にて操作有効期間が開始されると判定した場合には、プッシュ操作カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化すればよい。その後、操作有効期間においては、遊技者によるプッシュボタン31Bに対するプッシュ操作に基づく指示入力の検出があったか否かを判定する。このとき、指示入力の検出があった場合には、プッシュ操作カウント値を、例えば1加算するなどして更新する。指示入力の検出がなかった場合や、指示入力の検出に基づいてプッシュ操作カウント値を更新した後には、プッシュ操作カウント値に応じた演出制御が行われる。例えば図43(D)および(E)に示すように、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作の検出結果に基づいて更新されたプッシュ操作カウント値などに応じて、風船が膨らんでいくような演出画像の表示によるリーチ演出が実行される。そして、操作有効期間が終了するときの風船の大きさなどによって、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる可能性(確変信頼度)などを、遊技者が認識可能に報知することがあればよい。
一例として、図44(A1)に示すように、所定のキャラクタが膨らませた風船の大きさが「小」である場合には、「わからない…」というメッセージをキャラクタのセリフとして通知する演出画像の表示などにより、確変信頼度を遊技者が認識可能には報知しない。一方、図44(B1)に示すように、所定のキャラクタが膨らませた風船の大きさが「中」である場合には、「20%」というメッセージをキャラクタのセリフとして通知する演出画像の表示などにより、確変信頼度が20%であることを遊技者が認識可能に報知する。図44(C1)に示すように、所定のキャラクタが膨らませた風船の大きさが「大」である場合には、「50%」というメッセージをキャラクタのセリフとして通知する演出画像の表示などにより、確変信頼度が50%であることを遊技者が認識可能に報知する。図44(D1)に示すように、所定のキャラクタが膨らませた風船の大きさが「特大」である場合には、「70%」というメッセージをキャラクタのセリフとして通知する演出画像の表示などにより、確変信頼度が70%であることを遊技者が認識可能に報知する。
図42(A)に示すように、リーチ演出RPA〜RPDのうちで、リーチ演出RPDは、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる可能性(確変信頼度)が最も高いことを、遊技者が認識可能に報知することができる。もっとも、プッシュ操作カウント値によっては、他のリーチ演出RPA〜RPCと同様の演出内容となって、確変信頼度が高い旨の報知が制限される。例えば、プッシュ操作カウント値が「0」〜「5」のいずれかである場合には、リーチ演出RPAと同様の演出内容となって、確変信頼度の報知を制限する。そして、プッシュ操作カウント値の増加に従って、リーチ演出RPDに対応して設定された本来の信頼度により近い報知が行われて、リーチ演出による信頼度報知の信憑性が高められる。このように、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作といった、遊技者による指示入力の検出結果が所定の報知条件を満たさないときには、大当り遊技状態の終了後に確変状態となる可能性といった所定の遊技価値が付与される可能性について、リーチ演出に対応して設定された本来の信頼度に応じた報知を制限してもよい。
リーチ演出制御処理にて操作有効期間が終了した場合には、今回の可変表示における可変表示結果と、現在の遊技状態を特定する。続いて、例えばROM121の所定領域に予め記憶された基本ポイント決定テーブルを、使用テーブルとして設定する。このとき設定される基本ポイント決定テーブルは、図32に示すステップS750の処理により設定されるテーブルと同一のものであってもよいし、遊技状態や可変表示回数、プッシュ操作カウント値の一部または全部に応じて、基本ポイントの決定結果を異ならせたものであってもよい。その後、プッシュ操作カウント値に応じたプッシュ操作の回数などに基づいて、基本ポイントを決定する。このときには、例えば前回の大当り遊技状態が終了してからの可変表示回数が所定回数に達したか否かに応じて異なる割合で、基本ポイントを決定すればよい。これにより、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定することができる。
リーチ演出制御処理にて基本ポイントを決定した後には、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかを特定する。そして、この特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定する。図42(B)は、リーチ演出時におけるポイント倍率の設定例を示している。図42(B)に示す設定例では、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、ポイント倍率が1倍(×1)に設定される。一方、可変表示結果が「大当り」である場合には、ポイント倍率が2倍(×2)に設定される。こうしたリーチ演出制御処理により決定された基本ポイントに、設定されたポイント倍率を掛け合わせることにより、遊技者に付与する演出ポイントとなる付与ポイントを決定する。このように、例えば可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることで所定の遊技価値が付与可能となるか否かに応じた異なるポイント倍率の設定などにより、所定の遊技価値が付与可能となるときに、付与可能とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させる。
リーチ演出制御処理にて付与ポイントを決定した後には、決定された付与ポイントの加算などにより、合計ポイントを更新する。そして、更新後の合計ポイントが予め設定したレベルアップ判定値に達したか否かを判定する。このとき、レベルアップ判定値に達していれば、演出レベルを1加算するなどして更新する。また、合計ポイントをクリアして「0」に初期化する。合計ポイントがレベルアップ判定値に達していない場合や、演出レベルの更新に応じて合計ポイントをクリアした後には、演出ポイントや演出レベルを報知するための演出設定を行ってから、リーチ演出制御処理を終了する。
一例として、図44(A1)に示すような演出画像が表示された後、付与ポイントが「0」に決定された場合には、図44(A2)に示すように付与ポイントが「±0」であり合計ポイントが更新されないことを通知するための演出画像が表示される。一方、図44(B1)に示すような演出画像が表示された後、付与ポイントが「1」に決定された場合には、図44(B2)に示すように付与ポイントが「+1」であり合計ポイントが1増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。図44(C1)に示すような演出画像が表示された後、付与ポイントが「2」に決定された場合には、図44(C2)に示すような付与ポイントが「+2」であり合計ポイントが2増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。図44(D1)に示すような演出画像が表示された後、付与ポイントが「3」に決定された場合には、図44(D2)に示すような付与ポイントが「+3」であり合計ポイントが3増加するように更新されることを通知するための演出画像が表示される。この場合には、合計ポイントがレベルアップ判定値に達したと判定されるとともに、演出レベルが「1」から「2」へと更新されたことに対応して、図44(D3)に示すようにレベルアップを通知するための演出画像が表示される。
こうしたリーチ演出における指示入力の検出結果に基づく付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知は、リーチ演出における操作有効期間が終了したと判定されてから行われる。そして、更新後の演出レベルに応じたリーチ演出変更条件の成立による決定可能なリーチ演出の変更は、次回以降の可変表示において反映されることになる。すなわち、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作といった指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるリーチ演出の実行が終了した後に、そのリーチ演出中における指示入力の検出結果に基づいて更新された演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かを、次回以降の可変表示において判定することになる。
また、演出ポイントや演出レベルを遊技者が認識可能に報知する演出画像の表示などは、リーチ演出の実行が終了した後にも継続して行われるようにすればよい。これにより、演出ポイントや演出レベルを遊技者が容易に把握することができる。
例えば演出レベルが「3」または「4」となることなどにより、所定のリーチ演出変更条件を満たしたときには、ボタン操作リーチ演出として決定可能なミニゲームの種類を増加させるように、決定可能なリーチ演出の変更を行ってもよい。すなわち、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かに応じて、実行可能となるミニゲームの種類数を異ならせるように、決定可能な演出態様の変更が行われるようにしてもよい。
プッシュボタン31Bに対する指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるボタン操作リーチ演出の他にも、スティック操作リーチ演出や併用操作リーチ演出などを実行可能としてもよい。スティック操作リーチ演出は、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば操作桿の傾倒操作やトリガボタンの押引操作など)による指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるリーチ演出である。併用操作リーチ演出は、スティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bの双方に対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるリーチ演出である。
図45は、スティック操作リーチ演出における演出表示例などを示している。この演出表示例では、例えば図45(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに続き、リーチ演出期間にて操作有効期間前であるときに、例えば図45(B)に示すような演出画像を表示させる。これにより、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作とトリガボタンに対する押引操作とを促す操作前演出が実行される。そして、操作有効期間が開始されるときには、例えば図45(C)に示すような照準を表す演出画像や、敵機を表す演出画像などを表示させる。照準を表す演出画像は、スティックコントローラ31Aの操作桿を傾倒操作することにより表示位置を移動させることができ、スティックコントローラ31Aの操作桿による操作対象となる。
図45(C)に示す演出画像が表示されて操作有効期間になると、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作の検出結果に応じて、例えば図45(D)に示すように、照準を表す演出画像の表示位置を移動させることができる。また、例えば図45(E)に示すように、照準を表す演出画像の表示位置が敵機を表す演出画像の表示位置と合致したときには、照準を表す演出画像の表示態様が、敵機を捕捉したことに対応した特定の表示態様(例えば照準の表示色を赤色として輝度を高めたような表示態様)になればよい。
図45(E)に示す演出画像が表示された後、遊技者がスティックコントローラ31Aのトリガボタンに対する押引操作を行ったときには、例えば図45(F)に示すように、砲弾が発射される演出画像を表示させる。そして、例えば可変表示結果が「大当り」になる場合であれば、図45(G)に示すような敵機の撃墜に成功した演出画像などを表示させればよい。
スティック操作リーチ演出における操作有効期間が終了した後には、指示入力の検出結果などに基づいて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。このときには、例えば通常状態、確変状態、時短状態といった、パチンコ遊技機1における遊技状態と、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数とのうち、一方または双方に応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせてもよい。すなわち、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。また、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定してもよい。これにより、大当り遊技状態に制御されることで所定の遊技価値が付与可能となるときには、付与可能とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させてもよい。
図46は、併用操作リーチ演出における演出表示例などを示している。この演出表示例では、例えば図46(A)〜(D)に示すように、スティック操作リーチ演出に対応した図45(A)〜(D)に示す演出画像と同様の演出画像を表示させる。これにより、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作の検出結果に応じて、照準を表す演出画像の表示位置を移動させることができればよい。その後、例えば図46(E)に示す演出画像を表示させることにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作を促す。そして、遊技者がプッシュボタン31Bに対する押下操作を行ったときには、例えば図46(F)に示す演出画像から図46(G)さらには図46(H)に示す演出画像へと変更する制御が行われて、照準を表す演出画像が拡大して表示される。
図46(H)に示す演出画像が表示された後、遊技者がスティックコントローラ31Aのトリガボタンに対する押引操作を行ったときには、例えば図46(I)に示すように、砲弾が発射される演出画像を表示させる。そして、例えば可変表示結果が「大当り」になる場合であれば、図46(J)に示すような敵機の撃墜に成功した演出画像などを表示させればよい。
併用操作リーチ演出における操作有効期間が終了した後には、指示入力の検出結果などに基づいて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。このときには、例えば通常状態、確変状態、時短状態といった、パチンコ遊技機1における遊技状態と、特別図柄や飾り図柄の可変表示回数とのうち、一方または双方に応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせてもよい。すなわち、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。また、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定してもよい。これにより、大当り遊技状態に制御されることで所定の遊技価値が付与可能となるときには、付与可能とならないときよりも演出ポイントの変更量を増加させてもよい。
スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出としては、その他にも、例えばセリフリーチ演出やクイズリーチ演出、演奏リーチ演出の一部または全部が含まれてもよい。セリフリーチ演出では、例えば複数のキャラクタを表す演出画像が表示され、いずれかのキャラクタを選択するとともに、選択したキャラクタに対応する複数のセリフのいずれかを選択することができる。こうしたセリフリーチ演出においてキャラクタやセリフを選択するための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。クイズリーチ演出では、例えば所定の問題が提示され、複数の選択肢から正解となる選択肢を選ぶことができる。こうしたクイズリーチ演出において選択肢を選ぶための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。演奏リーチ演出では、所定の楽曲にあわせたリズムで楽器を演奏するように、所定操作による指示入力ができる。こうした演奏リーチ演出において楽器を演奏するための指示入力を検出した結果に基づいて、演出ポイントの更新などが行われればよい。
こうした指示入力の検出結果に応じて演出ポイントが与えられるリーチ演出が実行された場合には、そのリーチ演出が終了した後に集計したキャラクタやセリフの選択結果、正答数、演奏技量といった、指示入力の検出結果などに基づくパラメータを用いて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。演出ポイントの更新量は、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で決定してもよいし、所定の演出状態となるときには所定の演出状態とならないときよりも増加させてもよい。
セリフリーチ演出やクイズリーチ演出あるいは演奏リーチ演出における演出態様として決定可能なリーチ演出の一部または全部は、演出レベルが所定のリーチ演出変更条件を満たしたときに変更されればよい。セリフリーチ演出における演出態様やクイズリーチ演出における演出態様、演奏リーチ演出における演出態様としては、セリフ予告演出における演出態様やクイズ予告演出における演出態様、演奏予告演出における演出態様と同様にして、複数の演出態様を設定できればよい。
なお、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なるリーチ演出に限定されず、例えば所定の指示入力が検出されることにより所定の演出結果が報知されるリーチ演出における演出態様を、演出レベルが所定のリーチ演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。一例として、セリフリーチ演出では、複数のキャラクタからいずれかを選択すると、遊技者が大当り信頼度や確変信頼度を認識可能な所定のセリフとなるメッセージが報知されるようにしてもよい。この場合に、例えば選択可能に表示されるキャラクタの種類を異ならせることにより、複数の演出態様を設定してもよい。あるいは、指示入力の検出結果にかかわらず所定の演出内容となるリーチ演出における演出態様を、演出レベルが所定のリーチ演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。
予告演出やリーチ演出の他にも、例えば大当り遊技状態におけるラウンドの実行などに対応する大当り中演出として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどに対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる演出を実行するようにしてもよい。こうした大当り中演出の演出パターンを決定する場合には、例えば大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かの判定結果に応じて異なる割合で、複数の演出パターンのうちいずれかに決定する。この場合、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かに応じて、決定可能な演出パターンが変更されればよい。ここで、新たな演出パターンを追加することにより決定可能な演出パターンの一部が変更されるときには、その追加の前後いずれにおいても決定可能な演出パターンに対応する確変信頼度などは、新たな演出パターンの追加によっては変化しないように設定すればよい。こうして、大当り中演出の演出パターンでは、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かや、指示入力の検出結果に応じて、演出結果が異なるものになればよい。
大当り中演出における操作有効期間が終了した後には、指示入力の検出結果などに基づいて、付与ポイントの決定や合計ポイントの更新、演出レベルの更新、これらの決定結果や更新結果の報知が行われるようにすればよい。このときには、例えば大当り遊技状態となるまでの可変表示回数などに応じて、少なくとも一部の基本ポイントを異ならせてもよい。すなわち、所定の遊技価値が前回付与可能となってから、可変表示回数が所定回数に達するなどして所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量を決定すればよい。また、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるか否かの特定結果に応じて異なるポイント倍率を設定してもよい。
図42(C)は、大当り中演出時におけるポイント倍率の設定例を示している。図42(C)に示す設定例では、確変状態とならない「非確変」の場合に、ポイント倍率が1倍(×1)に設定される。一方、確変状態となる「確変」の場合に、ポイント倍率が2倍(×2)に設定される。こうしたポイント倍率を基本ポイントに掛け合わせることにより、遊技者に付与する演出ポイントとなる付与ポイントが決定される。このように、確変状態に制御されることで所定の遊技価値が付与可能となるか否かに応じた異なるポイント倍率の設定などにより、所定の遊技価値が付与可能となるときに、付与可能とならないときよりも演出ポイントの更新量を増加させてもよい。
なお、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる大当り中演出に限定されず、例えば所定の指示入力が検出されることにより所定の演出内容となる大当り中演出における演出態様を、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。一例として、大当り中演出では、複数の楽曲が選択可能に提示され、提示された楽曲から大当り遊技状態の制御中に演奏されるものを選択することができるようにしてもよい。この場合に、例えば演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときには、遊技者への特典付与として、選択できる楽曲の曲目を増加(追加)させるように、大当り中演出の変更を行ってもよい。すなわち、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたか否かに応じて、演奏可能となる楽曲の種類数を異ならせるように、決定可能な演出態様の変更が行われるようにしてもよい。あるいは、指示入力の検出結果にかかわらず所定の演出内容となる大当り中演出における演出態様を、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。
図25に示すステップS705の処理により複数の予告種別のいずれかに決定された場合には、ステップS709またはステップS71の処理における保留記憶数の表示更新制御により、それぞれの予告種別に含まれる予告演出が実行されることを予め報知できる。図47は、保留記憶数の予告表示例を示している。
一例として、ステップS705の処理における決定結果が「予告実行なし」以外であり、複数の予告種別のいずれかに決定されたときには、図47(A)に示すような「GAME」を示す表示態様となる保留記憶数の表示更新制御が行われてもよい。この場合には、予告種別が「プッシュ操作」、「スティック操作」、「併用操作」のいずれであるかまでは特定できないものの、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果に基づいて演出結果を変化させる予告演出が実行されることを、遊技者が認識可能に予め報知できる。
他の一例として、ステップS705の処理における決定結果として「プッシュ操作」の予告種別に決定されたときには、図47(B)に示すようなプッシュボタン31Bを模した表示態様となる保留記憶数の表示更新制御が行われてもよい。この場合には、予告種別が「プッシュ操作」であることまで特定可能となり、プッシュボタン31Bに対するプッシュ操作による指示入力の検出結果に基づいて演出結果を変化させる予告演出が実行されることを、遊技者が認識可能に予め報知できる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいて予告演出を実行する決定がなされたとしても、保留記憶数を予告表示態様で更新する制御は行わないように制限してもよい。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて保留記憶数の予告表示を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して予告表示を実行すると、可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。さらに、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく予告表示を行わないように制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
図47(A)や図47(B)に示すような保留予告表示が行われないときでも、可変表示結果や指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出を、所定割合で実行することがあってもよい。図47(A)や図47(B)に示すような保留予告表示が行われたときでも、可変表示結果や指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる予告演出を、所定割合で実行しないことがあってもよい。すなわち、可変表示結果や指示入力の検出結果に応じて演出結果を異ならせる所定演出が実行されることを、予め報知する場合があればよく、予め報知することなく所定演出を実行する場合や、予め報知しても所定演出を実行しない場合もあってよい。
演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときには、例えば予告演出やリーチ演出あるいは大当り中演出といった、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる演出の一部もしくは全部に代えて、あるいは、これらの演出の一部もしくは全部とともに、所定の演出における演出態様として決定可能な演出態様を変更してもよい。
一例として、飾り図柄などの可変表示の開始または終了に対応して、あるいは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応して、所定割合でパチンコ遊技機1における演出状態を複数の演出モード(ステージ)のいずれかに移行可能とする。それぞれの演出モードでは、背景画像の表示や予告演出におけるキャラクタの表示、効果音の出力態様、遊技効果ランプ9や演出用LEDの点灯態様のうち、一部または全部を異ならせることにより、パチンコ遊技機1における演出状態を変化させる。なお、確変制御が行われる確変状態であるか否かに応じて、特定の演出モードに移行させる決定割合を異ならせてもよい。こうした複数の演出モード(ステージ)のいずれかに移行可能とした場合に、移行先として決定可能な演出モード(ステージ)の数や種類を、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときに変更してもよい。
このようなパチンコ遊技機1において、演出制御用CPU120が図22に示すステップS71の初期化処理を実行することで、演出レベルや演出ポイント等の遊技情報が初期化されてもよい。したがって、パチンコ遊技機1における指示入力の検出結果を含む指示入力履歴は、翌日のパチンコ遊技機1や他のパチンコ遊技機1には引き継がれず、毎日の遊技開始により初期状態から遊技情報を更新することができるものであってもよい。
これに対して、パチンコ遊技機1における指示入力の検出結果を含む指示入力履歴に応じた2次元コードやパスワードといった特定情報の入出力を可能として、パスワードの入力により演出レベルや演出ポイント等の遊技情報を引き継いで遊技を行うことができるようにしてもよい。こうしたパチンコ遊技機1は、例えば遊技場に設置されて、図48に示すような遊技用システム900を構成してもよい。図48に示す遊技用システム900は、パチンコ遊技機1の他に、電気通信ネットワーク1002に接続された管理サーバ1000と、遊技者が所持(携行)する端末装置1001とを備えて構成される。管理サーバ1000と端末装置1001との間では、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、基地局およびパケット網を含む移動体通信網、公衆電話回線、インターネットの一部または全部といった電気通信ネットワーク1002を介して、所定のデータ通信を行うことができる。
管理サーバ1000は、複数のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよいし、単一のコンピュータシステムとして構築されたものであってもよい。管理サーバ1000は、所定のデータベースと、中央処理回路と、各種入出力インタフェースと、通信処理回路と、通信インタフェースとを備えて構成されればよい。
端末装置1001は、例えば携帯型コンピュータや携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯型オーディオプレーヤ、デジタルカメラの一部または全部といった、撮影機能や画像表示機能、データ通信機能を備えた情報処理端末であればよい。端末装置1001は、各種メモリ、中央処理回路、各種入出力インタフェース、周辺機能回路、画像処理回路、通信処理回路、通信インタフェース、カメラ、ディスプレイなどを備えて構成されればよい。これらの構成の一部または全部は、内部バスを介して相互に接続されていればよい。
遊技用システム900では、管理サーバ1000にて発行されたパスワード、他のパチンコ遊技機1から出力されたパスワード、あるいは遊技機アプリにより出力されたパスワードを入力することにより、指示入力の検出結果に基づいて更新された演出レベルや演出ポイント等の遊技情報を引き継いで遊技を行うことができる。こうした遊技情報の引継ぎは、同一機種のパチンコ遊技機1のみならず、継承対象機種とされている異なる機種(兄弟機種)でも可能となればよい。
このような遊技情報の引継ぎを可能にするために、パチンコ遊技機1の演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、例えば図22に示した演出制御メイン処理に代えて、図49に示すような演出制御メイン処理を実行し、ステップS76の演出用乱数更新処理を実行した後に、メニュー処理(ステップS77)を実行する。これにより、例えば図50(A)に示すようなメニュー画面を画像表示装置5にて表示可能とし、さらには、図50(B)に示すようなパスワード入力や、図50(C)に示すようなコード出力も行うことができる。
図51は、図49のステップS77にて実行されるメニュー処理の一例を示すフローチャートである。図51に示すメニュー処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS801)。このとき、保留記憶数が「0」である場合には(ステップS801;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定する(ステップS802)。例えば、ステップS802の処理では、演出プロセスフラグの値が「0」以外であるか否かにより、可変表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS802にて可変表示中ではない場合には(ステップS802;No)、所定のメニュー操作処理を実行するメニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS803)。そして、メニュー操作処理中ではないときには(ステップS803;No)、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果などに基づいて、メニュー画面の表示を要求するメニュー表示要求があったか否かを判定する(ステップS804)。一例として、スティックコントローラ31Aにおける所定方向(例えば手前方向など)への傾倒操作が所定時間(例えば1秒間)にわたり継続して検出されたときには、メニュー表示要求があったと判定すればよい。
ステップS804にてメニュー表示要求がないときには(ステップS804;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー表示要求があったときには(ステップS804;Yes)、所定のメニュー画面表示制御を行うことにより、図50(A)に示すようなメニュー画面を画像表示装置5に表示させる(ステップS805)。
ステップS803にてメニュー操作処理中であるときや(ステップS803;Yes)、ステップS805の処理を実行した後には、メニュー操作処理を実行してから(ステップS806)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS801にて保留記憶数が「0」以外である場合や(ステップS801;No)、ステップS802にて可変表示中である場合には(ステップS802;Yes)、メニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS807)。このとき、メニュー操作処理中でない場合には(ステップS807;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー操作処理中である場合には(ステップS807;Yes)、実行中のメニュー操作処理を終了してから(ステップS808)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS805の表示制御により表示されるメニュー画面には、例えば図50(A)に示すように、「会員登録」、「パスワード入力」、「コード表示」、「データクリア」、「終了」といった項目が設けられている。このメニュー画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば操作桿の傾倒操作)により選択対象の項目(白黒反転で表示)を変更することができる。また、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えばトリガボタンの押引操作)あるいはプッシュボタン31Bに対する所定操作(例えば押下操作)により、選択対象として表示された項目の選択が確定され、その項目に応じた処理が実行される。
図52は、図51のステップS806にて実行されるメニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。図52に示すメニュー処理において、演出制御用CPU120は、遊技者の会員登録を要求する会員登録要求があったか否かを判定する(ステップS821)。例えば図50(A)に示すメニュー画面において、「会員登録」という項目の選択が確定したときに、会員登録要求があったと判定すればよい。
ステップS821にて会員登録要求があったときには(ステップS802;Yes)、遊技者を会員として登録するための登録用情報を出力させる制御が行われる(ステップS803)。一例として、ステップS803の処理では、所定規格(具体例としてJIS X 0510規格あるいはISO/IEC 18004規格など)に適合する2次元コードを示す画像を画像表示装置5の画面上に表示させる。この2次元コードには、パチンコ遊技機1の機種や型番を示す機種情報とともに、管理サーバ1000にアクセスするためのネットワークアドレス(具体例としてURLやIPアドレスなど)を示すサーバアドレス情報などが含まれていればよい。こうして表示された2次元コードを端末装置1001のカメラで撮影することにより、その端末装置1001から管理サーバ1000にアクセスできればよい。他の一例として、パチンコ遊技機1と端末装置1001との間で無線または有線により通信を行い、端末装置1001がパチンコ遊技機1から取得した登録用情報に基づいて、管理サーバ1000にアクセスできるようにしてもよい。
ステップS821にて会員登録要求がないときや(ステップS821;No)、ステップS822の処理を実行した後には、パスワードの入力要求があったか否かを判定する(ステップS823)。例えば図50(A)に示すメニュー画面において、「パスワード入力」という項目の選択が確定したときに、パスワードの入力要求があったと判定すればよい。
ステップS823にてパスワードの入力要求があったときには(ステップS823;Yes)、パスワードの入力を受け付けるための制御が行われる(ステップS824)。一例として、ステップS824の処理では、図50(B)に示すパスワード入力画面が表示されて、管理サーバ1000にて発行されたパスワード、他のパチンコ遊技機1により出力されたパスワード、あるいは、管理サーバ1000から端末装置1001にダウンロードされて実行された遊技機アプリにより出力されたパスワードの受付けを可能にする。
図50(B)に示すパスワード入力画面には、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力欄と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択欄と、パスワード入力欄に表示された記号列から一文字を消去する「一文字消去」の項目と、パスワード入力欄に表示された記号列を入力するパスワードとして確定(決定)する「決定」の項目と、パスワードの入力を中止してメニュー画面に戻す「戻る」の項目とが設けられている。パスワード入力画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作などによる指示入力の検出結果に基づいて、パスワード入力欄に表示させる記号が入力選択欄から選択され、「決定」という項目の選択が確定することで、パスワード入力欄に表示された記号列が入力するパスワードとして決定される。
ステップS823にてパスワード入力要求がないときや(ステップS823;No)、ステップS824の処理を実行した後には、パチンコ遊技機1での遊技履歴に応じたコード出力を要求するコード出力要求があったか否かを判定する(ステップS825)。例えば図50(A)に示すメニュー画面において、「コード出力」という項目の選択が確定したときに、コード出力要求があったと判定すればよい。
ステップS825にてコード出力要求があったときには(ステップS825;Yes)、遊技履歴に応じたコードを出力するための制御が行われる(ステップS826)。一例として、ステップS826の処理では、図50(C)に示すコード出力画面が表示されて、所定規格に適合する2次元コードを出力する。この2次元コードには、パチンコ遊技機1の機種を示す機種情報や遊技者IDの他に、可変表示回数や大当り回数、演出出現状況、指示入力履歴などを管理サーバ1000に通知して遊技関連情報として管理可能とするための管理設定情報などが含まれていればよい。
図50(C)に示すようなコード出力画面で出力される2次元コードには、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを示すパスワード情報が含まれてもよい。なお、2次元コードとは別個に、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを、コード出力画面にて表示してもよい。すなわち、パチンコ遊技機1における指示入力履歴などに応じてパチンコ遊技機1から出力される特定情報は、図50(B)に示すようなパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力できるパスワードとは異なる2次元コードのような情報であってもよいし、こうしたパスワードと同一の情報であってもよい。2次元コードやパスワードのような特定情報は、パチンコ遊技機1の画像表示装置5に表示して出力するものに限定されず、例えば2次元コードやパスワードを印刷したチケットを発行して出力するものであってもよい。あるいは、パチンコ遊技機1と端末装置1001との間で無線または有線により通信を行い、パチンコ遊技機1から出力された2次元コードやパスワードといった特定情報が、端末装置1001へと伝送されてもよい。
ステップS825にてコード出力要求がないときや(ステップS825;No)、ステップS826の処理を実行した後には、遊技履歴などを示すデータの初期化を要求するデータクリア要求があったか否かを判定する(ステップS827)。例えば図50(A)に示すメニュー画面において、「データクリア」という項目の選択が確定したときに、データクリア要求があったと判定すればよい。
ステップS827にてデータクリア要求があったときには(ステップS827;Yes)、パチンコ遊技機1の側においてこれまでの遊技履歴などを特定可能な遊技機側履歴情報を示すデータのクリア制御が行われてから(ステップS828)、メニュー操作処理の実行が終了する。一例として、ステップS828の処理では、RAM122の所定領域などに記憶されている遊技機側履歴情報を示すデータが消去される。
図50(B)に示すパスワード入力画面にて受付可能なパスワードとなる記号列は、予め定めたフォーマットに応じた所定記号数(例えば16記号)となるときに、有効なパスワードの入力であると判定される。例えば演出制御基板12に搭載されたROM121の所定領域には、図53(A)に示すように、パスワードを構成する記号(英数字:10種類、ローマ字[大文字]:26種類、ローマ字[小文字]:26種類の合計62種類)に対応して「0」〜「61」の数値を定めるパスワード解析テーブルが記憶されている。パスワード入力画面にて受け付けたパスワードは、このパスワード解析テーブルを参照して対応する数値(10進数)に置き換えられる。
こうして置き換えた数値(10進数)を、さらに6桁(6ビット)の2進数に変換し、各記号に対応する2進数の先頭ビットに割り当てられた値(16ビット)が遊技者IDとして抽出される。遊技者IDは、遊技機側履歴情報に含められて、RAM122の所定領域に記憶されればよい。
パスワードを構成する記号列の上位10記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した50ビットのデータは、共通データとして抽出される。共通データには、このパスワード(あるいはパスワードを含む2次元コード)を発行したパチンコ遊技機1などを特定可能な機種情報や、例えば可変表示回数および大当り回数等といった、パチンコ遊技機1の機種によらず共通して利用可能な遊技履歴情報などのデータが含まれていればよい。
パスワードを構成する記号列の下位6記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した30ビットのデータは、固有データとして抽出される。固有データは、パスワードが同一機種のパチンコ遊技機1などから出力された場合に利用可能となり、例えば演出出現状況および指示入力履歴等といった、パチンコ遊技機1の機種に応じて利用可能な演出履歴情報などのデータが含まれていればよい。
固有データに示される演出出現状況は、例えばパチンコ遊技機1における予告演出や特定リーチパターンのリーチ演出あるいは大当り中演出の一部または全部といった、指示入力の検出結果に基づいて決定可能な演出態様の一部または全部が変更される所定演出や、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出について、それぞれの演出が実行されたときの遊技状態(通常状態、確変状態、時短状態、大当り中演出については大当り遊技状態となる直前の遊技状態であればよい)、それぞれの演出実行回数、予告演出やリーチ演出が実行された可変表示における可変表示結果(ハズレまたは大当りなど)、直近の大当り遊技状態が終了してからそれぞれの演出が実行されるまでの可変表示回数といった、各種演出の出現状況を特定可能なデータを含んでいればよい。
固有データに示される指示入力履歴は、例えば予告演出や特定リーチパターンのリーチ演出あるいは大当り中演出の一部または全部といった、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出の実行ごとに、プッシュ操作カウント値、敵機撃墜数、キャラクタやセリフの選択結果、クイズの正答数、演奏技量のいずれか、さらには、演出レベル、合計ポイントや付与ポイントを含む演出ポイントといった、指示入力の検出結果そのもの、あるいは指示入力の検出結果に基づく所定の決定結果や更新結果を特定可能なデータを含んでいればよい。
なお、図50(C)に示すコード出力画面にて出力される2次元コードでは、演出出現状況や指示入力履歴の全部を特定可能なデータが含まれる一方で、図50(B)に示すパスワード入力画面にて入力されるパスワードの固有データでは、演出出現状況や指示入力履歴の一部を特定可能なデータが含まれてもよい。ただし、パスワード入力画面にて入力されるパスワードの固有データには、指示入力履歴のうちで少なくとも演出レベルを特定可能なデータが、含まれていればよい。パチンコ遊技機1では、入力されたパスワードの固有データから特定した演出レベルを用いて、例えば図28に示すステップS723の処理などを実行することにより、演出変更条件を満たしたときに所定演出の演出態様として決定可能な演出態様を変更することができる。
パチンコ遊技機1における指示入力の検出結果を含む指示入力履歴に応じた特定情報として入出力される2次元コードやパスワードは、例えばプッシュ操作カウント値といった、指示入力の検出結果そのものを示す情報を含んでもよいし、例えば演出レベルや演出ポイントといった、指示入力の検出結果を含む指示入力履歴に基づいて変更される情報であってもよい。
こうして、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5にて図50(C)に示すような2次元コードを出力するコード出力画面を表示させることにより、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出のそれぞれに対応して、各演出の操作有効期間における指示入力の検出結果を含む指示入力履歴を特定可能な特定情報を出力することができる。また、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5にて図50(C)に示すような2次元コードを出力するコード出力画面を表示させることにより、直近の大当り遊技状態が終了してからの可変表示回数に基づいて所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定演出が実行されるまでに所定期間が経過したか否かを特定可能な特定情報を出力することができる。さらに、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5にて図50(C)に示すような2次元コードを出力するコード出力画面を表示させることにより、所定演出が実行された可変表示における可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となり所定の遊技価値が付与可能となるか否かを特定可能な特定情報を出力することができる。
管理サーバ1000は、電気通信ネットワーク1002を介して端末装置1001からアクセス可能とされており、パチンコ遊技機1で行われた遊技に関する遊技関連情報を管理するとともに、パスワードの発行や配信、端末装置1001で実行可能な遊技機アプリの配信などが可能である。
管理サーバ1000では、遊技者ごとに遊技関連情報を管理するための遊技者データベースが構成されている。遊技者データベースは、例えば図54に示すように、遊技者を個々に識別可能な遊技者IDに対応付けて、アクセス数、可変表示回数、大当り回数、確変回数、演出レベル、操作履歴等を含んだ各種データが格納されている。また、管理サーバ1000には、端末装置1001において実行可能な遊技機アプリが配信可能に記憶されている。遊技機アプリは、パチンコ遊技機1における遊技を模した遊技を実行可能にするパチンコシミュレーション機能を提供するアプリケーションである。端末装置1001からの配信要求に応じて、管理サーバ1000から遊技機アプリが配信され、個々の端末装置1001において実行することで、遊技場外であっても、パチンコ遊技機1の遊技を模したシミュレーション遊技を端末装置1001において楽しむことができる。
図55は、管理サーバ1000から端末装置1001に提供されるサイトを構成する各ページの表示例を示している。図55(A)は、サイトのトップメニューページを示している。このトップメニューには、「パスワード発行」、「データ確認」、「コンテンツダウンロード」といったメニューが含まれている。
図55(A)に示すトップメニューページにおいて、「パスワード発行」というメニューの選択が確定したときには、遊技者の初期登録情報(会員登録情報)あるいは遊技者データベースに格納された遊技関連情報などに基づいて、パスワードの発行が行われる。例えば管理サーバ1000にて発行されたパスワードは、図55(B)に示すパスワード発行ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうして発行されたパスワードは、端末装置1001の各種メモリなどに記憶させて保存することができる。
図55(A)に示すトップメニューページにおいて、「データ確認」というメニューの選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された遊技関連情報から、遊技者IDに対応した可変表示回数、大当り回数、確変回数、演出レベルといった所定データが抽出される。例えば管理サーバ1000にて抽出されたデータは、図55(C)に示すデータ確認ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうしたデータ確認ページの表示により、パチンコ遊技機1での遊技履歴などを示すデータを、遊技者が確認可能に出力することができる。
図55(A)に示すトップメニューページにおいて、「コンテンツダウンロード」というメニューの選択が確定したときには、管理サーバ1000に記憶された遊技者アプリをダウンロードするためのコンテンツダウンロードページが、端末装置1001に配信される。例えば図55(D)に示すコンテンツダウンロードページが表示されたときに、「ダウンロード」という項目の選択が確定することで、遊技機アプリが管理サーバ1000から端末装置1001に配信されて実行可能に記憶される。
図56は、遊技用システム900において端末装置1001が管理サーバ1000からパスワードの発行を受けるために実行される処理の一例を示すフローチャートである。図56に示す処理は、パチンコ遊技機1、端末装置1001、管理サーバ1000のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図56に示す処理では、まず、パチンコ遊技機1において、会員登録またはコード出力のための表示要求を受け付ける(ステップSA11)。この処理は、演出制御用CPU120が図52に示すステップS821の処理により会員登録要求ありと判定すること、または、ステップS825の処理によりコード出力要求ありと判定することに対応している。
ステップSA11の処理に続いて、パチンコ遊技機1の側においてパスワード生成用の2次元コードの表示が開始される(ステップSA12)。この処理は、演出制御用CPU120が図52に示すステップS822またはステップS826の処理を実行することに対応している。ステップSA12の処理が実行された後には、例えば所定操作が検出されたことなどに基づいて、パスワード生成用のコード表示を終了する(ステップSA13)。
図56に示す処理において、端末装置1001では、まず、パスワード取得用の初期設定が行われる(ステップSA21)。ステップSA21における処理の一例として、端末装置1001の中央処理回路は、各種入出力インタフェースに含まれる所定の入力部材に対する所定操作を検出したことに基づいて、カメラを用いた撮影動作を開始するための設定(具体例として撮影用アプリケーションの実行開始など)を行う。続いて、例えば遊技者が各種入出力インタフェースに含まれる所定の撮影開始用ボタンを押下操作したことなどに応答して、端末装置1001のカメラを用いてパチンコ遊技機1の画像表示装置5に表示された2次元コードを撮影することにより、端末装置1001がコード表示情報を取得する(ステップSA22)。
このように、端末装置1001では、遊技者による所定操作に応じて、カメラによる撮影が行われる。なお、ステップSA21にて撮影動作の開始設定が行われた後、そのままカメラによる撮影が開始され、撮影開始用ボタンの押下といった別個の操作は不要としてもよい。この場合でも、遊技者による端末装置1001の所定操作に応じてステップSA21の処理が実行され、それに引き続いてステップSA22の処理が実行されることから、遊技者による所定操作に応じてカメラによる撮影が行われるものといえる。
こうして端末装置1001が取得したコード表示情報に基づいて、端末装置1001の中央処理回路は、通信処理回路および通信インタフェースにより、電気通信ネットワーク1002を介して管理サーバ1000にアクセスし、パスワードを取得するための通信要求を行う(ステップSA23)。このとき、例えばアクセスが許可されたことなどに基づいて(認証成功)、端末装置1001の側において取得したコード表示情報を、そのまま管理サーバ1000に送信してもよい。あるいは、コード表示情報のうちから、管理サーバ1000で発行されたパスワードの取得に必要な情報を抽出して、管理サーバ1000に送信してもよい。パスワードの取得に必要な情報には、端末装置1001の機種や型番に対応した端末コードや、端末装置1001のネットワークアドレスを示す端末アドレス情報などが含まれていればよい。また、端末装置1001の各種メモリに遊技者のプロフィール情報が予め記録されている場合には、このプロフィール情報を含めてもよい。さらに、パチンコ遊技機1の機種情報を含めてもよい。図50(C)に示すコード出力画面で表示された2次元コードからコード表示情報を取得したときには、遊技履歴情報などのデータからなる共通データとともに、演出出現状況や指示入力履歴などのデータからなる固有データを含めてもよい。こうした固有データを含めて管理サーバ1000に送信することにより、管理サーバ1000の遊技者データベースにおいて、詳細な演出出現状況や指示入力履歴を含む遊技関連情報を、遊技者ごとに管理することができる。
管理サーバ1000の側では、例えば中央処理回路がアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、端末装置1001からのアクセス(パスワード発行用アクセス)を検知する(ステップSA31)。そして、所定の認証処理を実行するなどして、アクセスを許可するか否かが決定されればよい。なお、特段の認証処理を実行せずに、任意のパスワード発行用アクセスを許可するようにしてもよい。このとき、管理サーバ1000は、端末装置1001からの受信情報に基づいて、遊技者などを特定する(ステップSA32)。
ステップSA32の処理を実行した後には、遊技履歴や演出履歴の新規設定または更新設定を行う(ステップSA33)。例えば端末装置1001から受信したコード表示情報が会員登録用の新規登録情報を含んでいるときには、遊技者を特定可能な遊技者IDを新たに生成して遊技者データベースに記録し、対応する各種情報の初期設定を行えばよい。一方、端末装置1001から受信したコード表示情報が遊技履歴情報や演出出現状況さらには指示入力履歴などを含んでいるときには、遊技者データベースにて所定の遊技者IDと対応付けられた各種情報の更新設定を行う。こうして、端末装置1001から送信された特定情報に基づいて、遊技者データベースに格納されている遊技関連情報を更新することができる。
ステップSA33の処理に続いて、パスワード発行情報の送信を行う(ステップSA34)。このときには、ステップSA33の処理で新規設定または更新設定された遊技関連情報に応じて、異なるパスワードが生成される。すなわち、図53(A)および(B)に示したように、遊技者IDや共通データ、固有データに応じて記号列が異なる所定記号数(例えば16記号)のパスワードが発行され、そのパスワードを特定可能なパスワード発行情報が端末装置1001に送信される。このときには、パスワード発行情報とともに、遊技者データベースに格納された遊技履歴情報が更新されたことを報知する更新報知情報が、端末装置1001に送信されてもよい。これにより、管理サーバ1000は、パチンコ遊技機1から出力されて端末装置1001により取得されたコード表示情報といった特定情報が送信されたことに基づいて、遊技関連情報が更新されたことを、端末装置1001に報知できる。
端末装置1001の側では、管理サーバ1000から送信されたパスワード発行情報を取得する。このときには、例えば端末装置1001の中央処理回路が画像処理回路によりディスプレイに所定画像を表示させることなどにより、パスワードの取得を表す情報の報知が行われる(ステップSA24)。また、管理サーバ1000から送信された更新報知情報に基づいて、遊技関連情報の更新を表す情報の報知が行われてもよい。管理サーバ1000から送信されたパスワード発行情報を端末装置1001の各種メモリに記録して保存してもよい。こうして記録されたパスワード発行情報は、端末装置1001の各種入出力インタフェースに対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、端末装置1001のディスプレイに表示して遊技者に通知できればよい。
なお、図50(C)に示すコード出力画面にてパチンコ遊技機1が発行したパスワードを表示させた場合には、そのパスワードを端末装置1001の各種メモリなどに記憶して保存することにより、管理サーバ1000が関与することなく、図50(B)に示すパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力できるように提供されてもよい。コード出力画面にて表示されたパスワードは、端末装置1001に記憶して保存することなく、例えば遊技者の記憶やメモなどを用いて、パスワード入力画面にて入力できるようにしてもよい。
あるいは、図50(C)に示すコード出力画面にて出力された2次元コードを端末装置1001のカメラにより撮影するなどして取得したコード表示情報を用いて、端末装置1001の中央処理回路が所定のアプリケーションを実行することなどにより、端末装置1001の内部にてパスワードの生成が行われるようにしてもよい。この場合、端末装置1001は、管理サーバ1000が関与することなく、パチンコ遊技機1から取得したコード表示情報を用いて、図50(B)に示すパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力するパスワードとなる特定情報を提供することができる。
あるいは、端末装置1001の中央処理回路が遊技機アプリにより遊技を実行した結果に基づいて、端末装置1001の内部にてパスワードの生成が行われるようにしてもよい。この場合、端末装置1001は、会員登録や遊技機アプリのダウンロード以外に管理サーバ1000が関与することなく、さらにはパチンコ遊技機1からコード表示情報を取得することもなく、図50(B)に示すパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力するパスワードとなる特定情報を提供することができる。
このように、端末装置1001は、パチンコ遊技機1または管理サーバ1000から取得した所定情報に基づいて、図50(B)に示すパスワード入力画面などにてパチンコ遊技機1に入力するパスワードとなる特定情報を、遊技者に提示することができればよい。あるいは、端末装置1001は、パチンコ遊技機1または管理サーバ1000から所定情報を取得することなく、図50(B)に示すパスワード入力画面などにてパチンコ遊技機1に入力するパスワードとなる特定情報を、遊技者に提示することができるように生成してもよい。
図57は、端末装置1001に記録されたパスワード発行情報などを用いて、パチンコ遊技機1にパスワードとなる情報を入力するために実行される処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す処理は、パチンコ遊技機1と端末装置1001のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図57に示す処理において、パチンコ遊技機1の側では、パスワード入力のための要求を受け付ける(ステップSB11)。この処理は、演出制御用CPU120が図52に示すステップS823の処理によりパスワード入力要求ありと判定することに対応している。
図57に示す処理において、端末装置1001の側では、パスワード入力用の初期設定が行われる(ステップSB21)。ステップSB21の処理では、例えば各種入出力インタフェースに対する所定操作を検出したことに基づいて、端末装置1001のディスプレイにてパスワード発行情報の表示を開始するための設定(具体例としてパスワード表示用アプリケーションの実行開始など)を行う。なお、端末装置1001は、パスワード入力用の初期設定が行われるごとに、管理サーバ1000にアクセスして、端末装置1001を所持して操作する遊技者に対応するパスワードを特定可能なパスワード発行情報を取得してもよい。
こうしたステップSB21の処理に続いて、発行されたパスワードを示す情報の出力が行われる(ステップSB22)。パチンコ遊技機1の側では、ステップSB11の処理によりパスワードの入力要求を受け付けたことに基づいて、パスワードとなる特定情報の入力受付けが開始される(ステップSB12)。この処理は、演出制御用CPU120が図52に示すステップS824の処理を実行して図50(B)に示すパスワード入力画面を画像表示装置5に表示させることに対応している。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1や遊技用システム900あるいは管理サーバ1000では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。具体的な一例として、上記実施の形態では、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときに、予告演出やリーチ演出、さらには大当り中演出といった、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出における演出態様として決定可能な演出態様を変更するものとして説明した。しかしながら、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出のうちには、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしても決定可能な演出態様が変更されないものがあってもよい。すなわち、演出レベルが所定の演出変更条件を満たしたときには、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる複数の所定演出のうち、一部または全部の所定演出における演出態様として決定可能な演出態様を変更できればよい。
予告演出やリーチ演出、さらには大当り中演出といった複数の所定演出のうちには、決定可能な演出態様を変更するための演出変更条件を異ならせたものが含まれてもよい。例えば、演出レベルが「3」となった場合には、予告演出における演出態様として決定可能な演出態様を変更するための予告演出変更条件が満たされる一方で、リーチ演出における演出態様として決定可能な演出態様を変更するためのリーチ演出変更条件は満たされなくてもよい。そして、演出レベル「4」となった場合に、予告演出変更条件は満たされない一方で、リーチ演出変更条件が満たされるようにしてもよい。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1がスティックコントローラ31Aとプッシュボタン31Bとを備え、それぞれの操作手段に対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて、予告演出やリーチ演出、さらには大当り中演出といった所定演出における演出結果を異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばプッシュボタン31Bのみといった、単一の操作手段を備えるものにおいて、その操作手段に対する所定操作による指示入力の検出結果に応じて、所定演出における演出結果を異ならせることができるようにしてもよい。
遊技者による指示入力を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による指示入力を検出するための構成は、遊技者による所定の指示入力行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に発射して所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となるパチンコ遊技機1において、所定演出の演出態様として決定可能な演出態様を変更可能なものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機に適用することができる。より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされたスロットマシンにおいて、所定演出の演出態様として決定可能な演出態様を、所定の演出変更条件が満たされたときに変更してもよい。このようなスロットマシンにおいて、遊技者による指示入力を検出する構成(例えばタッチパネルなど)を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うためのソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の一部または全部を備えるように構成されればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1といった遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、予告演出やリーチ演出さらには大当り中演出などといった所定演出を実行するための画像表示装置5における画像表示動作やスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1といった遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態では、例えば図28に示すステップS723の処理にて、図29に示すような可変表示結果に応じた予告パターンの決定割合を設定し、その決定割合に応じてステップS724の処理による予告パターンの決定が行われる。そして、例えば図32に示すステップS748の処理では、図37に示すようなプッシュ操作カウント値に応じた演出表示とする演出制御が行われる。したがって、予告演出における演出結果は、可変表示結果とともに、例えばプッシュボタン31Bに対する所定操作といった、遊技者による指示入力の検出結果にも応じて、異なるものとなる。こうした指示入力の検出結果などに基づいて、例えば図32に示すステップS757の処理などにより、演出レベルが更新される。図28に示すステップS723の処理では、演出レベルに応じた予告パターンの決定割合を設定することで、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたときに、決定可能な予告パターンが変更される。このように、遊技者による指示入力の検出結果などに基づいて所定演出の演出態様を変更可能にすることで、遊技者の指示入力による参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
例えば図32に示すステップS759の処理が実行されることにより、演出レベルといった演出変更条件を満たすために用いられる所定変数が、遊技者により特定可能に報知される。図32に示すステップS758の処理は、ステップS745の処理にて操作有効期間の終了と判定されたときに実行される。予告パターンの決定割合は図28に示すステップS723の処理により設定されることから、演出レベルが所定の予告演出変更条件を満たしたか否かは、その演出レベルを更新する契機となる指示入力が検出された予告演出が終了した後に、判定されることになる。これにより、予告演出といった所定演出の実行中における演出態様の変更による遊技者の混乱を防止して、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
例えば図29に示すような決定割合の設定例において、演出レベルが「2」から「3」に更新された場合のように、新たな予告パターンYPD〜YPFを追加することにより決定可能な予告パターンの一部が変更されるときには、新たな予告パターンYPD〜YPFを追加する前後いずれにおいても決定可能な予告パターンYPA〜YPCに対応した大当り信頼度といった、所定の遊技価値が付与される信頼度は、新たな予告パターンYPD〜YPFの追加によっては変化しない。これにより、所定演出における演出態様を変更したことによる遊技者の混乱を防止して、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
例えば図32に示すステップS748の処理では、図37に示すようなプッシュ操作カウント値に応じた演出表示とする演出制御が行われる。そして、例えば予告パターンYPCであれば、プッシュ操作カウント値によっては、他の予告パターンYPA、YPBと同様の演出内容となって、本来の信頼度に応じた報知が制限される。これにより、遊技者の指示入力による参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
例えば図32に示すステップS751の処理では、可変表示回数に応じて基本ポイントの決定結果を異ならせることで、所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定期間が経過したか否かに応じて異なる割合で、演出ポイントの変更量が決定される。これにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて、予告パターンといった演出態様の変更されやすさを変化させて遊技者の注目を高め、遊技の興趣を向上させることができる。例えばパチンコ遊技機1では、各回の可変表示結果が所定確率で「大当り」となることから、可変表示回数が増加するに従って間もなく可変表示結果が「大当り」になるという遊技者の期待感が高められ、その期待感に応じて演出態様の変更されやすさを変化させることで、予告演出といった所定演出に対する遊技者の注目を適切に高めることができる。
例えば図32に示すステップS753の処理では、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるか否かに応じて異なるポイント倍率を設定する。リーチ状態にならなければ可変表示結果が「大当り」になる可能性が低く、リーチ状態になれば「大当り」の可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となる可能性が高まる。こうした所定の遊技価値が付与可能となるとき、あるいは、その付与可能性が高いときには、演出ポイントの変更量が増加される。これにより、遊技価値が付与可能となるか否かなどに応じて、予告パターンといった演出態様の変更されやすさを変化させて遊技者の注目を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
図25に示すステップS705の処理により複数の予告種別のいずれかに決定された場合には、ステップS709またはステップS71の処理における保留記憶数の表示更新制御により、それぞれの予告種別に含まれる予告演出が実行されることを予め報知する。これにより、遊技者の指示入力に準備の機会と期間を与え、指示入力を容易にして参加意欲を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
図48に示すような遊技用システム900において、パチンコ遊技機1は、例えば図50(C)に示すようなコード出力画面を表示することで2次元コードを出力する。端末装置1001は、例えば図56に示すステップSA22の処理にてコード表示情報を取得し、ステップSA23の処理などにより管理サーバ1000へと送信する。管理サーバ1000は、端末装置1001からの受信情報に基づいてステップSA33の処理を実行し、図54に示すような遊技者データベースの記録を更新することなどにより、遊技者ごとの遊技に関連した遊技関連情報を更新する。管理サーバ1000は、ステップSA34の処理を実行して、新規設定または更新設定された遊技関連情報に応じて、異なるパスワードを特定可能なパスワード発行情報を、端末装置1001に送信する。こうして、例えば図50(B)に示すようなパスワード入力画面でパチンコ遊技機1に入力可能となるパスワードを、端末装置1001にて提示させる。パチンコ遊技機1では、入力されたパスワードから特定した演出レベルを用いて、演出変更条件を満たしたときに所定演出の演出態様として決定可能な演出態様を変更する。このように、パチンコ遊技機1にて2次元コードやパスワードといった特定情報の入出力を可能にするとともに、管理サーバ1000にて遊技関連情報を管理しつつ、遊技者による指示入力の検出結果などに基づいて所定演出の演出態様を変更可能にすることで、遊技者の指示入力による参加意欲を高め、遊技の興趣を適切に向上させることができる。
図50(C)に示すようなコード出力画面を表示して2次元コードを出力することで、指示入力の検出結果に応じて演出結果が異なる所定演出のそれぞれに対応して、各演出の操作有効期間における指示入力の検出結果を含む指示入力履歴を特定可能な特定情報を出力する。こうした詳細な指示入力履歴に基づいて発行されたパスワードなどを用いて、演出変更条件を満たしたときに決定可能な演出態様が変更される。このように、詳細な指示入力履歴に基づく演出態様の変更を可能にして、遊技者の指示入力による参加意欲や演出に対する注目を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
図50(C)に示すようなコード出力画面を表示して2次元コードを出力することで、直近の大当り遊技状態が終了してからの可変表示回数に基づいて所定の遊技価値が直近に付与可能となってから所定演出が実行されるまでに所定期間が経過したか否かを特定可能な特定情報を出力する。こうした詳細な指示入力履歴に基づいて発行されたパスワードなどを用いて、演出変更条件を満たしたときに決定可能な演出態様が変更される。このように、詳細な指示入力履歴に基づく演出態様の変更を可能にして、遊技者の指示入力による参加意欲や演出に対する注目を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
図50(C)に示すようなコード出力画面を表示して2次元コードを出力することで、所定演出が実行された可変表示における可変表示結果に基づいて大当り遊技状態となり所定の遊技価値が付与可能となるか否かを特定可能な特定情報を出力する。こうした詳細な指示入力履歴に基づいて発行されたパスワードなどを用いて、演出変更条件を満たしたときに決定可能な演出態様が変更される。このように、詳細な指示入力履歴に基づく演出態様の変更を可能にして、遊技者の指示入力による参加意欲や演出に対する注目を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図56に示すステップSA34の処理が実行されたときには、更新報知情報が端末装置1001に送信されることで、遊技関連情報が更新されたことを端末装置1001に報知する。これにより、パスワードといった特定情報の送信とともに遊技関連情報の更新を遊技者が容易に確認することができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
900 … 遊技用システム
1000 … 管理サーバ
1001 … 端末装置
1002 … 電気通信ネットワーク

Claims (1)

  1. 可変表示を行い、遊技価値を付与可能な遊技機であって、
    遊技者の動作を検出可能な第1検出手段と、
    前記第1検出手段とは別個の所定位置に設けられて、遊技者の動作を検出可能な第2検出手段と、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段からの情報に基づいて演出を実行する演出装置を制御する演出制御手段とを備え、
    前記遊技制御手段は、
    可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記遊技価値を付与可能とするか否かを決定する決定手段と、
    前記決定手段による決定前に、前記遊技価値が付与可能となるか否かを判定する判定手段と、
    前記決定手段の決定結果に基づいて、可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
    前記保留記憶手段が記憶する保留情報が増加したときに、保留通知情報と前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報とを別々の情報として送信する情報送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、
    前記判定結果情報に基づいて、所定演出を実行可能な所定演出手段と、
    前記第1検出手段に対応する第1検出演出、及び、前記第2検出手段に対応する第2検出演出のうち、いずれかの検出演出を実行可能な検出演出手段と、
    前記保留通知情報を正常に受信することができなかった場合に、前記判定結果情報を正常に受信していても、新たに前記保留通知情報を受信するより前に前記所定演出の実行を制限する所定演出制限手段とを含み、
    前記可変表示パターン決定手段により同一の可変表示パターンに決定された場合に、いずれの検出演出も実行可能であり、
    前記可変表示パターン決定手段により特定の可変表示パターンに決定されたか否かに応じて、いずれの検出演出を実行するかの割合が異なる、
    ことを特徴とする遊技機。
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