JP4224591B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、アレンジボール遊技機またはじゃん球等に関するものである。
アレンジボールゲーム機、じゃん球、パチンコゲーム機及びコインゲーム機などの遊技機では、遊技者が発射装置により遊技球を発射し、その遊技球が特定入球口やゲートを通過した場合に、当選やハズレなどの内部抽選が行われる。これらの遊技機には、この内部抽選の途中経過や結果を遊技者に提示する画像表示装置が設けられている。遊技者は、画像表示装置により内部抽選の途中経過や結果を見ることにより遊技を楽しむ。
また、アレンジボール機には、例えば16個の入球口が連続的に配置された16連入球口が設けられており、16連入球口への遊技球の入球が所定の条件を満たした場合に賞球の払い出しが行われる。ところで、この16連入球口は一般に盤面下部に設けられているために、遊技者は遊技中に盤面正面と下部とに交互に視線を移動しなければならず不便である。そこで、本出願人はこれを課題とした解決手段を提供している(特願2004−196359)。本出願人はさらに、上記解決手段に伴い想定される別の課題を見出した。以下、その課題について説明する。
遊技機でのゲームが開始されると、遊技球のゲート通過により内部抽選が開始する、遊技球が入球口に入球する、遊戯球の入球により入賞やリーチ状態が発生するなどゲーム状況は刻々と変化する。この刻々と変化するゲーム状況に応じて表示処理が行われ、遊技機の液晶表示装置には、内部抽選の途中経過や抽選結果、または入賞やリーチなどの入球状態などの表示が行われる。ここで、例えば遊技球が16連入球口の「1」番から「16」番までの入球口に4つ連続して入球すると入賞が成立するとする。この場合、入球口の図柄の組み合わせは、「1、2、3、4」、「2、3、4、5」〜「13、14、15、16」の13通りある。よって、液晶表示装置に入賞やリーチなどの入球状態の表示を行う場合には、13通りの組み合わせについて入賞やリーチの有無などの判断処理を行う必要があり時間がかかる。ここで、判断処理に時間がかかり過ぎると、刻々と変化する入球状態や内部抽選の液晶表示装置での表示が遅延し、ゲーム状況に応じた表示ができず遊技者に違和感を与える。特に、遊技者が注目する内部抽選の途中経過や抽選結果を、ゲーム状況に応じて表示できないと、遊技者の面白みをそぐことになる。また、液晶表示装置への影響だけでなく、他の発光や音の演出等にも悪影響を及ぼす恐れがある。
そこで、本発明は、刻々と変化するゲーム状況に対して、上記判断処理を遅延なく、また悪影響を及ぼすことなく確実に反映することができる遊技機を提供することを目的とする。
本願第1発明は、上記の課題を解決するために、発射装置から発射された球を取り込むN個(N≧2、自然数)の入球口が遊技盤上に設けられた遊技装置であって、前記N個の入球口それぞれの入球状態の情報を取得する入球情報取得手段と、前記入球情報取得手段が取得する入球状態の情報を、各入球口毎に記憶する入球情報記憶手段と、入賞が成立するM個(M≧2、自然数)の入球の組み合わせを1または複数通り含むフェーズを、前記個の入球口に対してB個(B≧1、自然数)記憶するフェーズ記憶手段と、前記入球情報記憶手段が記憶する入球情報に基づいて、入賞が成立しているか否かの判断を、前記フェーズ記憶手段が記憶しているフェーズ単位で行う判断手段と、を有し、前記判断手段は、前記入球情報記憶手段が記憶する入球情報に基づいて、入賞の成立にあと1つ入球が必要である状態(以下、リーチという)が成立しているか否かを、フェーズ単位でさらに判断し、各入球口の入球状態を入球なし、入球あり及びリーチの3つの状態のいずれかに決定し、リーチ状態が成立したときに、入賞の成立のために入球が必要な入球口の入球状態を、入球なしからリーチに変化させることを特徴とする遊技装置を提供する。
このように判断手段は、入賞が成立しているか、リーチ状態であるか等の入球状態の判断処理をフェーズ単位に独立させ分散して行う。そのため、分散された各判断処理は、システム全体を考慮して予め決定する、一連の判断処理の処理時間以内に終了することができる。ここで、一連の判断処理とは、フェーズ単位の分散処理が開始されてから全てのフェーズについての分散処理が終了するまでを含む処理を言う。つまり、判断手段は、分散された各判断処理を短時間に行うものであり、一連の判断処理を予め設定された時間以内に終了するようにしている。そのため、刻々と変化する入球状態の液晶表示装置での表示を遅延させることがない。また、他の発光や音の演出等にも悪影響を及ぼすことがない。
さらに、判断処理を分散させて行うことで、優先すべき処理を遅らせることがない。つまり、判断手段は、一連の判断処理を分散して行うとともに、優先すべき処理をこの個々の分散処理と分散処理との間に割り込ませて実行することができる。よって、優先すべき処理を、一連の判断処理が完了するのを待つことなく実行でき、優先すべき処理の遅延を防止することができる。また、分散処理中に優先すべき処理を割り込ませて実行し、優先すべき処理の遅延を防止しても良い。優先すべき処理とは、例えば、遊技者が最も注目する内部抽選の途中経過や抽選結果などの表示処理が挙げられる。よって、刻々と変化するゲーム状況に応じて、内部抽選の途中経過や抽選結果などの表示処理を遅延無く実行することができる。
以上より、刻々と変化するゲーム状況に応じて、入球状態、内部抽選の途中経過又は抽選結果などが遅延無く液晶表示装置に表示され、また他の不自然な演出もないため、遊技者は違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。
また、入球状態の判断処理を分散させることで、各判断処理における判断手段の負荷、つまりCPUの負荷を低減することができる。よって、CPUを含むシステム全体を安定化することができる。
リーチか否かを判断することで、リーチであることを遊技者に通知可能になる。リーチ成立の有無の判断をフェーズ毎に行うことで、リーチの判断処理が分散される。よって、リーチを含む一連の判断処理を予め設定された時間以内に終了することができ、刻々と変化する入球状態や内部抽選の液晶表示装置での表示を遅延させることがない。
リーチ状態に変化したことに基づいて、液晶表示装置においてリーチ状態であることの表示を行うことができる。よって、入賞を狙う遊技者が有利にゲームを進めることを助け、遊技者の期待感や緊張感を高めることができる。
本願第発明は、本願第1発明において、前記判断手段は、フェーズ単位での判断処理を、同一の所定時間間隔ΔT1毎に行うことを特徴とする遊技装置を提供する。
分散された入球状態の判断処理を行う間隔を所定時間間隔ΔT1と決定することで、判断手段は、分散された各判断処理を所定時間間隔ΔT1以内に確実に終了する。よって、一連の判断処理も確実の所定の時間内に終了するため、刻々と変化する入球状態や内部抽選の液晶表示装置での表示を遅延させることがない。また、分散された各判断処理が所定時間間隔ΔT1以内に確実に終了するため、各判断処理における判断手段の負荷、つまりCPUの負荷を低減しつつ均一化できる。よって、CPUを含むシステム全体を安定化することができる。
本願第発明は、本願第発明において、前記判断手段が成立した入賞を記憶する入賞済記憶手段をさらに有し、前記判断手段は、あるフェーズについて入賞が成立したと判断するたびに、前記入賞済記憶手段が記憶している入賞と新たな入賞とを比較し、両者が異なる場合に新たな入賞が成立したと判断し、新たな入賞を入賞済記憶手段に書き込むことを特徴とする遊技装置を提供する。
すでに入賞が成立済みの組み合わせについては、入賞済記憶手段に記憶しておく。次に、判断手段が新たに入賞が成立していると判断し、その入賞が成立した組み合わせが入賞済記憶手段に記憶されていない場合は、新たな入賞であるとしてその組み合わせを入賞済記憶手段に書き込む。一方、入賞済記憶手段に記憶されている場合は新たな入賞ではないとして書き込みを行わない。よって、新たな入賞であると重複判断することを防止できる。
本願第発明は、本願第発明において、新たに入賞が成立した場合、入賞の成立を表示
する入賞表示手段をさらに有し、前記判断手段は、1つのフェーズに複数の入賞が成立している場合、いずれか1つを表示対象に選択し、前記入賞表示手段は、前記判断手段が選択した入賞の成立を表示することを特徴とする遊技装置を提供する。
一連の判断処理において一度に複数の入賞が成立したときに、それを一度に表示すると表示が重複して見づらくなることがある。そこで、複数の入賞の成立をずらして表示するために、成立した入賞のいずれかを表示対象とする。その他の入賞は、所定時間ΔT1×B後に新たな入賞と判断される。1つのフェーズに含まれる組み合わせは、例えば「1、2、3、4」(図柄並び判定a)及び「2、3、4、5」(図柄並び判定b)等、隣接する場合がある。よって、1つのフェーズの中の1つの組み合わせのみの入賞を表示することで、入賞結果の重なりをさらに防ぐことができる。
刻々と変化するゲーム状況に応じて、入球状態、内部抽選の途中経過又は抽選結果などが遅延無く液晶表示装置に表示されるため、遊技者は違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。
<第1実施形態例>
図1は、本発明の第1実施形態例に係る球式アレンジボールゲーム機(以下、遊技機という。)1の遊技盤2の正面図である。以下に、遊技盤2の構成を説明する。
[遊技盤の構成]
遊技機1の主要構成となる遊技盤2は、レール3により囲まれた略円形状に形成されている。さらに、遊技盤2には、発射装置5から発射された遊技球が入球する入球口が複数箇所に配置される。ここで、遊技盤2とは、複数の入球口やゲート、および遊技球の落下の方向に変化を与える複数の釘状の遊技釘や羽根車状の風車などが配置された領域をいう。また、遊技球とは、遊技の用に供する玉を、また入球とは遊技盤2の所定の部分に遊技球が入り遊技機1内部に取り込まれることをいう。入球口とは、遊技球が入球する部分をいう。発射装置5とは、遊技球を1個ずつ発射でき、所定時間(第1実施形態例では、一例として1分間に設定する)に発射できる遊技球が所定数(第1実施形態例では、100個にする)を超えないように制限している装置をいう。また、レール3とは、発射装置で発射された遊技球を遊技盤まで誘導する誘導路をいう。
遊技盤2には、遊技球が入球する入球口として16連入球口10、特別入球口20及び大当たり特別入球口21が、遊技球が通過するゲートとしてゲート30及び大当たりゲート31が、また、遊技球が誘導される特定領域60、特別入球口20と特定領域60とを連結する案内路42、遊技機1のゲーム状態を遊技者に提示する表示装置としての液晶表示装置70及び入球口図柄表示装置72が設けられている。また、特別入球口20及び大当たり特別入球口21には、それぞれ誘導機構A及び誘導機構Bが設けられている。さらに、特定領域60には振り分け機構62及びVゾーン61が設けられている。なお、遊技盤2には、遊技球の挙動を検知するセンサや遊技盤2を電飾する電飾LED170が設けられている。以下に、遊技盤2の各構成について説明する。
(1)ゲート
ゲート30及び大当たりゲート31は、特別入球口20および大当たり特別入球口21のそれぞれの上方に設けられる。ゲート30及び大当たりゲート31には、遊技球の通過を検知するセンサが取り付けられている。遊技球がゲート30を通過すると、「当選」または「ハズレ」を決定する内部抽選が開始される。また、遊技球が大当たりゲート31を通過すると、後述の大当たり作動中において内部抽選が開始される。なお、大当たり作動中の内部抽選とは、通常時の内部抽選よりも当選確率が高く設定されており、第1実施形態例では100%の当選確率に設定されている。この内部抽選の様子は、後述の液晶表示装置70において表示される。
(2)入球口
入球口には、通常入球口と特別入球口の2種類がある。通常入球口とは、遊技球が入球することで、遊技球が入球した入球口に対応した図柄を1つ有効にするものである。ここで、図柄とは文字、図形、記号、色彩若しくはこれらの結合をいう。一方、特別入球口とは、遊技球が入球することで、複数の図柄を有効にするものである。ここで、16連入球口10は通常入球口であり、特別入球口20及び大当たり特別入球口21は特別入球口である。また、大当たり特別入球口21は後記のように、大当たり作動中に遊技球が入球可能となる特別入球口である。発射された遊技球は、必ずいずれか一の16連入球口10、特別入球口20または大当たり特別入球口21に入球する。
(2−1)16連入球口
16連入球口10は、「1」番から「16」番までの16個の入球口を遊技盤2の最下部に横一列に配列して構成される。ここで、16個の入球口それぞれが通常入球口であり、16連入球口10のうち遊技球が入球した入球口に対応する図柄のみが有効となる。ここでは、特に、「1」番から「16」番までの16個の入球口に対応して設けられた数字(以下、入球口図柄という)が有効となる。例えば、16連入球口10のうち「3」番の入球口に遊技球が入球した場合、入球口図柄表示装置72には、「3」番の入球口に対応する入球口図柄が有効となり点灯表示される。16連入球口10への入球のし易さは、遊技盤2の釘の配置により設定され、ゲームの状態にかかわらず固定される。
ここで、16連入球口10への遊技球の入球の組み合わせに応じて得点を得ることができるが、各入球口ごとに獲得できる得点が異なっていても良い。例えば、「16」番の入球口は得点増加装置の機能を有しており、「16」番の入球口に遊技球が入球すると、1ゲームで獲得される得点が2倍になる。
なお、16連入球口10は、横一列の形態に限定されず、例えば、階段状あるいは段差があるような状態で入球口が配置されていても良い。
(2−2)特別入球口
特別入球口20は、遊技盤2の中段左端に設けられ、大当たり特別入球口21は遊技盤2の中段右端に設けられている。特別入球口20及び大当たり特別入球口21に遊技球が入球した場合は、16連入球口10のうち複数の入球口に対応する入球口図柄が有効となる。例えば、特別入球口20に入球した場合は、16連入球口10のうち「8」番、「11」番、「12」番、「15」番の4つの入球口に対応する入球口図柄が一度に有効となり、入球口図柄表示装置72に点灯表示される。同様に、大当たり特別入球口21に入球した場合は、例えば16連入球口10のうち「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の4つの入球口図柄が有効となり、入球口図柄表示装置72に点灯表示される。
なお、本実施形態例では、16連入球口10の全てを通常入球口、特別入球口20および大当たり特別入球口21を特別入球口としているが別形態でもよい。例えば、16連入球口10の所定の入球口を特別入球口にしてもよい。その場合、遊技球が入球するとその入球口に対応した図柄データのみが有効になる場合と、複数の図柄データが有効になる場合とがランダムに選択されるといった形態にしてもよい。あるいは遊技盤2中央に通常入球口を設けるといった形態もとり得る。
(3)誘導機構
特別入球口20、大当たり特別入球口21の各上部には、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入り口を開き、又は拡大することにより遊技球の入球のし易さを制御する誘導機構Aおよび誘導機構Bがそれぞれ設けられている。誘導機構Aには開放ソレノイド120b及び閉鎖ソレノイド120cが、誘導機構Bには開放ソレノイド130b及び閉鎖ソレノイド130cが設けられている。誘導機構A及び誘導機構Bは、これらソレノイドの作動により開状態及び閉状態の2つの状態が切り替わるように、両開きに開閉する2つの可動片により構成されている。
誘導機構A及び誘導機構Bは、例えばゲーム状態の変化に応じて特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入球のし易さを変化させる。なお、誘導機構を開く又は拡大することを、誘導機構を開状態にするといい、誘導機構をもとの状態に閉じる又は縮小することを、誘導機構を閉状態にするという。具体的には、遊技球がゲート30を通過すると「当選」又は「ハズレ」を決定する内部抽選が行われ、その結果「当選」であれば誘導機構Aが閉状態から開状態になる。一方、後述の大当たり作動中に、遊技球が大当たりゲート31を通過すると誘導機構Bが閉状態から開状態になる。
各誘導機構が閉状態のときは、遊技球が特別入球口20及び大当たり特別入球口21に全く入球しない状態又はわずかに入る程度の隙間をあけて閉じた状態となる。よって、特別入球口20への遊技球の入球は、誘導機構Aが開状態のときにはし易く、閉状態のときにはし難くあるいは入球不可能となる。また、大当たり特別入球口21への遊技球の入球は、誘導機構Bが開状態のときにはし易く、閉状態のときにはし難くあるいは入球不可能となる。
なお、本実施形態例では、各誘導機構は、2つの可動片を設けて両開きに開閉する構造としたが、特別入球口が遊技盤2の端に配置される構造では、誘導機構として1つの可動切片のみを用い、これが遊技盤2の面内側に対して開閉する片開き構造を採用しても良い。
(4)特定領域、Vゾーン及び振り分け機構
特定領域60、Vゾーン61及び振り分け機構62は、液晶表示装置70と16連入球口10との間に、遊技盤2中央付近に位置するように設けられている。特定領域60には、遊技球が入球する複数の開口部が設けられており、1つの開口部がVゾーン61に割り当てられている。また、特定領域60には、特定領域60から複数の開口部への振り分けを行う振り分け機構62が設けられている。
誘導機構Aが開状態であるときに特別入球口20に入球した遊技球は、特定領域60へ導かれる。そして、遊技球が、遊技盤2の内部の案内路42を通って特定領域60に入球される。特定領域60へ導かれた遊技球は、振り分け機構62により1つの開口部へ入球される。振り分け機構62は、Vゾーン制御モータ150cにより一定に稼働しており、遊技球をVゾーン61におよそ1/3の確率をもって到達させる。特定領域60へ導かれた遊技球は図示しない排出口から排出される。
なお、別実施形態例として、遊技球の移動を遊技者が目視できるように遊技盤2の表面に案内路を設けても良い。
(5)表示装置
表示装置として、液晶表示装置70及び入球口図柄表示装置72が設けられている。液
晶表示装置70及び入球口図柄表示装置72は、液晶で構成されていて良く、その他画像を任意に表示できる7セグメントLED表示器、LEDドットマトリクス表示などを用いて構成することもできる。また、後述の内部抽選の結果を表示するものであるので、当たった場合に点灯するランプなどでも良い。
(5−1)入球口図柄表示装置
入球口図柄表示装置72は、横一列に設けられた16連入球口10と並列になるように、16連入球口10の入球口の下部に設けられている。入球口図柄表示装置72は、入球口図柄1ランプ111a、入球口図柄2ランプ111b…入球口図柄16ランプ111pを有している。また、入球口図柄1ランプ111a、入球口図柄2ランプ111b…入球口図柄16ランプ111pは、それぞれ「1」番から「16」番までの16連入球口10に対応するように、順に「1」番から「16」番までの数字の図柄が点灯するように構成されている。
入球口図柄表示装置72では、遊技球が16連入球口10、特別入球口20または大当たり特別入球口21に遊技球が入球すると、16連入球口10のうち対応する入球口の入球口図柄ランプが点灯し、数字の図柄が入球口図柄として浮かび上がるように表示される。例えば、遊技球が16連入球口10の「3」番の入球口に入球した場合に、「3」番の入球口図柄3ランプ110cが点灯し、数字の「3」の図柄が入球口図柄として表示される。また、特別入球口20に入球した場合は、一度に「8」番、「11」番、「12」番、「15」番の4つの数字の図柄を、大当たり特別入球口21に入球した場合は、「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の4つの数字の図柄を点灯表示する。
(5−2)液晶表示装置
液晶表示装置70は、特定領域60の上部の遊技盤2の中央に位置し、遊技者の目線位置付近に位置するように設けられている。また、液晶表示装置70の表示画面は、後述の誘導図柄表示部分70a、入球状態表示部分70b、特定入球口指示部分70c及び入賞結果表示部分70dを含んで構成される。
なお、ここで特定入球口とは、その入球口に遊技球が入球することによって、所定の遊技価値媒体が払い出されることになる入賞が達成される入球口を示す。具体的な例として、今、16連入球口10において3つの遊技球が隣り合うようにして並んで入球しており、さらに3連続球のいずれかの隣に入球があれば4球が連続し入賞となるリーチ状態である場合に、あと一つ入球すれば入賞となるその入球口を特定入球口としている。従って、リーチ状態が16連入球口10の中央部で形成されている場合には、特定入球口は3連続球の両端の隣の2箇所が相当することになる。
遊技機1では、遊技球がゲート30を通過すると所定の確率で「当選」となるような内部抽選が行われる。その内部抽選の途中経過や抽選結果を、2つの図柄を組み合わせた誘導図柄として液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aに変動表示する。
また、入球状態表示部分70bでは、16連入球口10での遊技球の入球状態、つまり入球口図柄表示装置72での入球口図柄の点灯表示の状態を表示する。ここで、入球状態とは、遊技球の入球口への入球が有るか無いかの状態、リーチ状態にあるか、入賞状態にあるか等を意味する。また、入賞とは、入球口図柄が予め定められた所定の組み合わせとなり所定の得点が獲得できる場合をいう。リーチ状態とは、ある入球口に遊技球が入球すれば入賞となる状態にあることをいう。さらに、遊技球の入球口への入球が有る状態とは、遊技球の16連入球口10、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入球により、入球口図柄表示装置72のいずれかの入球口図柄が有効となり、点灯する状態を意味する。
なお、入球状態表示部分70bの具体的な表示形状としては、上記の各状態を遊技者が視覚的に一目で把握できるようにするため、入球口図柄表示装置72と相似的な形状で液晶表示上に表示するようにしている。つまり、1から16までの数字を横一列に並べたような表示を行っている。
入球状態表示部分70bに対応して設けられている特定入球口指示部分70cでは、16連入球口10への入球状態に応じて次に入球すべき入球口を指示する表示を行う。より具体的には、今、リーチ状態であるという場合に、次に入球すれば入賞となる入球口を指示する。また、リーチの箇所が複数ある場合には、遊技者にとってより有利となる入球口の方を指示する。さらに、入賞結果表示部分70dでは、遊技球の入球状態が所定の状態となり、遊技価値媒体が払い出されるような入賞が成立した場合に、その入賞結果を表示する。その他、液晶表示装置70では、内部抽選の他にも得点や各種ゲーム情報を適宜ゲームの進行に応じて表示し、ゲームを盛り上げるための様々の演出を行う。
(6)センサ
遊技盤2には、遊技球の挙動を検知するセンサが各部に設けられている。ゲート30及び大当たりゲート31には、それぞれ遊技球の通過を検知するゲートセンサ140a及び大当たりゲートセンサ140bが取り付けられている。また、16連入球口10には、遊技球の入球を検知するために、各入球口に対応して入球口1センサ110a、入球口2センサ110b…入球口16センサ110pが取り付けられている。同様に、特別入球口20及び大当たり特別入球口21には、それぞれ遊技球の入球を検知する入球口センサ120a及び入球口センサ130aが取り付けられている。さらに、Vゾーン61に遊技球が入球されたことを検知するVゾーンセンサ150a及び特定領域60から遊技球が排出されたことを検知する球排出センサ150bが取り付けられている。
その他、発射装置5から遊技球が発射されたことを検知する発射球検知センサ160、発射装置5から遊技球が発射されたものの遊技盤2内へ到達せず返球されたことを検知する返球検知センサ161、遊技者が発射装置5のレバーを操作したことを検知する発射レバーセンサ162、遊技者が遊技機1に触れているかを検知するタッチセンサ163及び遊技球の払い出しを検知する球払出検知センサ165等のセンサが設けられている。
[機能構成]
次に、遊技機1を制御する機能について説明する。図2は、遊技機1を制御する各種機能の機能ブロック図である。遊技機1は、ゲーム実行手段81、16連入球口ランプ手段85及び液晶表示制御手段90により制御される。
(1)ゲーム実行手段
ゲーム実行手段81は、後述のメイン制御基板100A内のROM104に予め記憶されているメインプログラム及び割込プログラムを実行することで遊技機1でのゲームを実行する。さらに、ゲーム実行手段81は、遊技盤2の各部に設けられたセンサにより検知された遊技球の挙動や発射装置のレバーの動き等のセンサ情報を取得する。また、ゲーム実行手段81は、取得したセンサ情報に基づいて、遊技盤2内の誘導機構A、誘導機構B及び振り分け機構62などの動作制御を行う。ゲーム実行手段81は、さらに16連入球口ランプ手段85に、遊技球の入球に応じて入球口図柄表示手段72の点灯表示を行わせるための表示コマンドやデータを出力する。また、ゲーム実行手段81は、液晶表示装置70において液晶表示を行うための表示コマンドやデータを入球チェック処理手段200に出力する。データは、遊技球が入球した16連入球口10の入球状態の情報(以下、入球情報という)を含む。また、入球情報は、例えば各入球口毎の入球の有無や遊技球が入球している入球口の入球口番号などにより示される。
なお、ゲーム実行手段81による処理は、後述のCPU101により実行される。
(2)入球口ランプ手段
入球口ランプ手段85は、ゲーム実行手段81からの表示コマンドやデータに基づいて、入球口図柄表示装置72を制御する。図3は、入球口図柄表示装置72において入球口図柄の点灯表示を行っている場合の説明図である。例えば、16連入球口10に設けられたセンサが遊技球の入球を検知すると、ゲーム実行手段81はそのセンサ情報を取得し、センサ情報に基づいた表示コマンドやデータを入球口ランプ手段85に出力する。そして、入球口ランプ手段85は、ゲーム実行手段81が取得した表示コマンドやデータに基づいて、入球口図柄表示装置72において遊技球が入球した入球口に対応する入球口図柄を点灯表示する。遊技球が「1」番、「4」番、「5」番、「6」番、「13」番の入球口に入球した場合、図3に示すように該当する入球口図柄のみを点灯表示し、その他の部分は消灯している。
なお、入球口ランプ手段85は、16連入球口10に設けられた各種センサから遊技球の入球した入球口の情報を直接取得し、その情報に基づいて入球口図柄を点灯表示しても良い。
また、入球口ランプ手段85による処理は、後述のCPU101により実行される。
(3)入球チェック処理手段
入球チェック処理手段200は、入球情報取得手段201、入球情報記憶手段203、フェーズ記憶手段205、判断手段207、入球状態記憶手段209、入賞箇所記憶手段211及び入賞済記憶手段213を含む。判断手段207は、フェーズ記憶手段205が記憶しているフェーズ毎に、入球情報記憶手段203が記憶している入球情報のデータに基づいて、入球状態の判断処理を行う。判断手段207での判断結果は、入球状態記憶手段209、入賞箇所記憶手段211及び入賞済記憶手段213に記憶される。後述の液晶表示制御手段90は、この判断結果に基づいて液晶表示装置70での表示を行う。以下に、各機能構成について説明を行う。なお、個々の判断処理は、後述の入球チェック処理内のフェーズ毎に行われる図柄並び判定に相当する。
(3−1)フェーズ記憶手段
フェーズ記憶手段205は、入賞が成立するM個(M≧2、自然数)の入球口図柄の組み合わせを1または複数通り含むフェーズを、B個(B≧1、自然数)記憶する。ここで、入賞とは、入球口図柄が予め定められた所定の組み合わせとなり所定の得点が獲得できる場合をいい、例えば、遊技機1では、「1」番から「16」番までの入球口図柄が4つ連続して並んだ組み合わせが成立した場合を入賞とする。よって、図柄の組み合わせは、「1、2、3、4」(図柄並び判定a)、「2、3、4、5」(図柄並び判定b)〜「13、14、15、16」(図柄並び判定m)の13通りがある。ここで、フェーズ記憶手段205は、図柄並び判定a、bを1つのフェーズ、図柄並び判定c、dを1つのフェーズというようにフェーズを定義し、記憶する。
ここで、フェーズ記憶手段205が記憶している複数のフェーズ間において、1つのフェーズに含まれる入球口図柄の組み合わせの数が一定であると好ましい。後述の判断手段207では、フェーズ単位で入球の有無などの判断処理を行っている。各フェーズに含まれる組み合わせの数を一定にすることで、判断手段207での判断処理の最大量が一定になる。判断処理の最大量が一定になるとは、例えば、判断手段207が、フェーズ単位での判断処理を所定時間間隔ΔT1毎に行っている場合、所定時間間隔ΔT1の間に行うべき判断処理の最大量が一定になる。従って、所定時間間隔ΔT1を適当な間隔に設定すれば、所定時間間隔ΔT1の間に各フェーズについての判断処理が終わらないといった誤動作を防止できる。よって、液晶表示装置70において、入球口図柄の点灯表示が行われない、消えるべき表示が継続されるといった表示上の不具合を防止することができる。また、他の発光、音等の演出に悪影響を及ぼすことがない。
さらに、各フェーズに含まれる組み合わせの数を一定にしておくと、1つのフェーズの判断処理をサブルーチンとして何度も利用できるので、プログラムを効率的に作成する上でも良い。
なお、フェーズ記憶手段205は、後述のROM181に相当する。
(3−2)入球情報取得手段、入球情報記憶手段
入球情報取得手段201は、入球情報を示すデータをゲーム実行手段81から取得する。ここで、入球情報とは、16連入球口10を構成する各入球口での遊技球の入球の有無を表すものであり、遊技球の16連入球口10、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入球に応じた、16連入球口10の入球口図柄の点灯表示により表される。
入球情報記憶手段203は、入球情報取得手段201から入球情報を示すデータを取得し、記憶する。また、入球箇所記憶手段203は、入球情報取得手段201が取得した最新の入球情報を各入球口毎に記憶する第1エリア(図示せず)と、一定時間間隔毎に第1エリアの内容を複写して保持する第2エリア(図示せず)とを有している。判断手段207は、第2エリアに記憶されている入球情報に基づいて判断処理を行う。ここで、一定時間間隔は、次のように設定されている。後述の判断手段207が、フェーズ単位での判断処理を所定時間間隔ΔT1毎に分散して行い、後述の液晶表示制御手段90が、判断手段207での判断結果の表示を更新間隔ΔT2毎に更新するとする。この場合、第2エリアは、ΔT1×B個(フェーズの数)で表される一定時間間隔毎に第1エリアの内容を複写し、保持する。一方、遊技球の16連入球口、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入球はランダムに発生し、入球情報はランダムに更新されるため、第1エリアでは最新の入球情報を記憶する。つまり、第1エリアでは最新の入球情報を記憶するとともに、入賞の成立やリーチの成立等の判断処理中に判断対象となる入球情報のデータが変化しないよう、判断対象の入球情報のデータを第2エリアに待避させる。
なお、入球情報取得手段201による入球情報の取得は、後述のサブCPU180により実行される。また、入球情報記憶手段203の第1エリアは、後述のRAM189に相当し、第2エリアは、後述の第3ワークRAM187に相当する。
(3−3)判断手段
判断手段207は、入球情報記憶手段203が記憶する入球情報に基づいて、入球状態の判断処理を、フェーズ記憶手段205が記憶しているフェーズ単位で分散して行う。ここで、判断手段207は、入球状態として、フェーズ毎に入賞が成立しているか否かを判断するとともに、16連入球口10での遊技球の状態を、入球なし、入球あり及びリーチ状態の3つの状態のいずれかに決定する。そして、判断手段207は、リーチ状態が成立したときに、入球状態記憶手段209において、入賞の成立のために入球が必要な入球口の入球状態を入球なしからリーチに変化させる。
このように、判断手段207は、入賞が成立しているか、リーチ状態であるか等の入球状態の判断処理をフェーズ単位に独立させ分散して行う。そのため、分散された各判断処理は、システム全体を考慮して予め決定する、一連の判断処理の処理時間以内に終了することができる。ここで、一連の判断処理とは、フェーズ単位の分散処理が開始されてから全てのフェーズについての分散処理が終了するまでを含む処理を言う。つまり、判断手段207は、分散された各判断処理を短時間に行うことができ、一連の判断処理を予め設定された時間以内に終了することができる。そのため、刻々と変化する入球状態の液晶表示装置70での表示を遅延させることがない。
さらに、判断手段207が判断処理を分散させて行うことで、優先すべき処理を遅らせることがない。つまり、判断手段207は、一連の判断処理を分散して行うとともに、優先すべき処理をこの個々の分散処理と分散処理との間に割り込ませて実行することができる。よって、優先すべき処理を、一連の判断処理が完了するのを待つことなく実行でき、優先すべき処理の遅延を防止することができる。また、分散処理中に優先すべき処理を割り込ませて実行し、優先すべき処理の遅延を防止しても良い。優先すべき処理とは、例えば、遊技者が最も注目する内部抽選の途中経過や抽選結果などの表示処理が挙げられる。よって、刻々と変化するゲーム状況に応じて、内部抽選の途中経過や抽選結果などの表示処理を遅延無く実行することができる。
具体的には、遊技球が所定のゲートを通過することにより内部抽選が開始されたとする。このとき、判断手段207は、内部抽選の結果を液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aに表示するための処理を行うとともに、遊技球の16連入球口10への入球状態を液晶表示装置70の入球状態表示部分70b表示するために一連の判断処理を行う必要がある。ここで、判断手段207による一連の判断処理は分散して行われるので、継続する処理時間を大きくとることはないため、ゲートの通過から遅延することなく、内部抽選の途中経過や抽選結果などの表示を誘導図柄表示部分70aに行うことができる。優先すべき処理としては、その他、後述のメイン基板100Aから送出される各コマンド実行処理(ステップS224)が挙げられる。各コマンドとは、例えば、液晶表示装置70に現在の発射球数を表示するための発射球数コマンド、誘導機構Aが開状態にある期間をゲーム数により表示するための誘導機構A作動ゲーム数コマンド、大当たり作動を何ゲーム消化したかを表示するための大当たりゲーム数コマンド、入球状態を演算するための入球口図柄コマンド等が挙げられる。
以上より、刻々と変化するゲーム状況に応じて、入球状態、内部抽選の途中経過又は抽選結果などが遅延無く液晶表示装置70に表示されるため、遊技者は違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。
また、入球状態の判断処理を分散させることで、各判断処理における判断手段207の負荷、つまりサブCPU180の負荷を低減することができる。よって、サブCPU180を含むシステム全体を安定化することができる。
また、分散された入球状態の判断処理を行う間隔を所定時間間隔ΔT1と決定すると、判断手段207は、一連の判断処理を予め設定された時間以内に終了する。よって、刻々と変化する入球状態や内部抽選の液晶表示装置での表示を遅延させることがない。また、分散された各判断処理が所定時間間隔ΔT1以内に確実に終了するため、各判断処理における判断手段207の負荷を低減しつつ均一化できる。よって、サブCPU180を含むシステム全体を安定化することができる。
さらに、前述のように、各フェーズに含まれる組み合わせの数が一定であると、判断手段207が所定時間間隔ΔT1の間に行うべき判断処理の最大量が一定となる。よって、所定時間間隔ΔT1を適宜設定すれば、判断手段207が各フェーズに対して行う判断処理を所定時間間隔ΔT1内に終わらすことができ、誤動作を防止することができる。例えば、一連の判断処理に要する時間が、システムが予め設定した一連の判断処理の時間を超えることがなく、判断処理が途中までしか実行されないという事態を防止できる。判断処理が途中までしか実行されないと、例えば、液晶表示装置70の入球状態表示部分70bにおける入球口図柄の点灯表示が行われない、消えるべき表示が継続されるといった入球状態の表示上の不具合が生じる。以上より、各フェーズに含まれる組み合わせの数が一定であると、判断手段207は、分散された各判断処理を、より確実に所定時間間隔ΔT1以内に終了し、さらに一連の判断処理を予め設定された時間以内に終了することができる。そのため、刻々と変化する入球状態や内部抽選の液晶表示装置での表示を遅延させることがない。
また、フェーズ毎の組み合わせの数が一定で判断手段207が行う判断処理の最大量が一定であると、各フェーズ単位の判断処理における判断手段207の負荷をより均一化することができる。よって、判断手段207を含むシステム全体を安定化することができる。
さらに、各フェーズに含まれる組み合わせの数を一定にしておくと、1つのフェーズの判断処理をサブルーチンとして何度も利用できるので、プログラムを効率的に作成する上でも良い。
ここで、後述の液晶表示制御手段90が、判断手段207での判断結果の表示を、更新間隔ΔT2毎に更新する場合、所定時間間隔ΔT1は、B個のフェーズ全てについて入賞及び/またはリーチの成立等の入球状態を判断する判断処理が終了する一周期の長さΔT1×Bと、液晶表示制御手段90の更新間隔ΔT2と、の関係に基づいて設定される。例えば、判断処理の一周期の長さΔT1×Bが表示の更新間隔ΔT2よりも短すぎると、判断結果が表示される前に新たな判断結果が算出されてしまう。また逆に、判断処理の一周期の長さΔT1×Bが表示の更新間隔ΔT2よりも長すぎると、入球状態の表示が遅れ、遊技者に違和感を与える。そこで、判断処理の一周期の長さΔT1×Bは、表示の更新間隔ΔT2と同程度となるように設定するのがよい。例えば、後述の入球チェック処理においては、所定時間間隔ΔT1を2ミリ秒に、更新間隔をΔT1(2ミリ秒)×B(9フェーズ)=ΔT2(18ミリ秒)に設定している。
なお、判断手段207での判断処理は、後述のサブCPU180により実行される。
(3−4)入球状態記憶手段、入賞箇所記憶手段
入球状態記憶手段209は、判断手段207が判断した入球状態を記憶する。例えば、入球状態記憶手段209は、遊技球の16連入球口10、特別入球口20又は大当たり特別入球口21への入球により、16連入球口10のいずれかの入球口図柄が点灯しているか否かの状態、リーチ状態にあるか等の入球状態を、16連入球口10の各入球口毎に記憶する。液晶表示制御手段90は、入球状態記憶手段209に基づいて液晶表示装置70の入球状態表示部分70bでの表示を制御する。
入賞箇所記憶手段211は、判断手段207による入賞の判断結果を、後述する入賞済記憶手段213に記憶させるまでの過程において各フェーズの図柄並び判定処理毎に一時的に記憶させるためのものである。この入賞箇所記憶手段211を設ける目的は、複数入賞があった場合に液晶表示装置70において入賞箇所の重なりが生じて見づらくなるのを回避することにある。以下、詳細に説明する。
入賞箇所記憶手段211は、判断手段207により入賞が成立したと判断した場合、各フェーズの図柄並び判定処理毎に、フェーズを構成するどの組み合わせについて入賞が成立したかを記憶する。ここで、入賞箇所記憶手段211には、1つの入賞のみが記憶される。入賞箇所記憶手段211において、いずれかの組み合わせについての入賞が記憶されている場合、判断手段207は、同一の一連の判断処理中には次の入賞についての判定を行わないようにする(後述の図28参照)。つまり、判断手段207は、同一の一連の判断処理中に、複数の組み合わせにおいて入賞が成立している場合、いずれか1つを表示対象として選択する。なお、同一の一連の判断処理は、判断処理の一周期内に行われる処理であり、図27のフェーズ1〜フェーズ10までの一連の処理である。よって、後述の液晶表示制御手段90が入賞状態記憶手段213に基づいて入賞の結果を液晶表示装置70の入賞結果表示部分70dに表示する場合、入賞結果の表示の同時重なりを防止することができる。具体的に後述の図27及び図28を用いて説明すると、いずれかの組み合わせについて入賞が発生すると、ステップS296やステップS307に示すように、組み合わせに応じた値が入賞箇所記憶手段211(図28では第2ワークRAMに相当)に記憶される。ここで、フェーズ1〜フェーズ10までの同一の一連の判断処理中において新たな組み合わせについて入賞が発生した場合、ステップS306に示すようにまず入賞箇所記憶手段211を参照する。このとき、入賞箇所記憶手段211には、いずれかの組み合わせにおいて入賞が発生していることを示す値が記憶されているので、新たに入賞が発生している組み合わせを入賞とは判定しない。ステップS306では、NOと判定し、入賞と判定しない。入賞箇所記憶手段211の値は、フェーズ1〜フェーズ10までの同一の一連の判断処理が終了するまで記憶され、同一の一連の判断処理が終了後、フェーズ1に戻ることでクリア(後述のステップS251)される。よって、新たに発生している入賞については、次回以降の一連の判断処理中で入賞と判定される。
さらに、判断手段207は、フェーズ毎に1つの入賞のみを判定するようにしても良い。即ち、1つのフェーズが、例えば「1、2、3、4」(図柄並び判定a)及び「2、3、4、5」(図柄並び判定b)の隣接する組み合わせから構成されており、各組み合わせがいずれも入賞である場合は、1つの組み合わせのみを入賞と判定する。このように、1つのフェーズ内の隣接する組み合わせについて入賞が発生している場合に、液晶表示装置70のほぼ同一箇所に2つの入賞表示が行われ、表示が見づらくなってしまうことを回避できる。この場合であれば、「1、2、3、4」のみに対する入賞表示のみが行われる。
ただし、同一の一連の判断処理中で複数の入賞が発生している場合において、1の入賞判定以外を無視したとしても、入球状態の情報が失われるわけではなく、所定時間ΔT1×B後の次の一連の入球チェック処理で入賞の判定が行われて入賞の表示が行われる。つまり、図柄並び判定a、図柄並び判定b…図柄並び判定mの13通りの組み合わせについて同一の一連の判断処理が終了した後、次の一連の判断処理では、前の判断処理では判定されなかった組み合わせについて入賞の成立が判断される。この場合、13通りの組み合わせの判断処理を完了するのに例えば18ミリ秒を要する場合、入賞の表示が重なるタイミングが18ミリ秒遅れる。よって、入賞結果の表示の同時重なりを回避できる。この入賞の表示の重なりは、入賞を表示する間隔を調整することにより、さらに時間をずらして表示させることも可能である。
なお、入球状態記憶手段209は、後述の第1ワークRAM185に相当し、入賞箇所記憶手段211は、後述の第2ワークRAM187に相当する。
(3−5)入賞済記憶手段
入賞済記憶手段213は、入賞が成立する全ての組み合わせについて、入賞が既に生じているかを格納している。判断手段207は、入賞済記憶手段213に入賞が成立したことが記憶されている場合は、その入賞が成立している組み合わせについては、次回以降の入球状態の判断処理において再び入賞しているかどうかの判断を行わない。つまり、判断手段207は、ある組み合わせについて入賞の有無を判断する前に、まず入賞済記憶手段213を参照してその組み合わせが記憶されているかを判断する。そして、判断手段207は、その判断結果に応じて入賞が成立しているかの処理を行うか否かを決定する。
また、判断手段207は、入賞を判定した後に、入賞済記憶手段213を参照して新たな入賞であるか否かを判定しても良い。つまり、判断手段207は、新たな入賞が成立したと判断するたびに、入賞済記憶手段213が記憶している入賞済みの組み合わせと新たな入賞が成立した組み合わせとを比較する。そして、両者が異なる場合には、入賞済記憶手段213に新たな入賞が成立した組み合わせを書き込む。よって、既に入賞が成立済みの場合には、新たな入賞であると重複判断することを防止することができる。
なお、入賞済記憶手段213は、後述の入賞済RAM188に相当する。
(4)液晶表示制御手段
液晶表示制御手段90は、誘導図柄表示手段91、入球状態表示手段92、特定入球口指示手段93及び入賞結果表示手段94を含み、ゲーム実行手段81から受信したゲームの途中経過やゲーム結果などのデータや表示コマンドに基づいて液晶表示装置70を制御する。なお、液晶表示装置70の表示画面は、後述の誘導図柄表示部分70a、入球状態表示部分70b、特定入球口指示部分70c及び入賞結果表示部分70dを含んで構成される。
なお、誘導図柄表示手段91、入球状態表示手段92、特定入球口指示手段93及び入賞結果表示手段94を含む液晶表示制御手段90による処理は、後述のサブCPU180により実行される。また、前述の通り、液晶表示制御手段90での表示の更新間隔がΔT2である場合、判断手段によるフェーズ単位での判断処理の所定時間間隔ΔT1と、更新間隔ΔT2とは関係を有している。
(4−1)誘導図柄表示手段
以下、図4(a)及び(b)を用いて誘導図柄表示手段91について説明を行う。図4(a)及び(b)は、誘導図柄表示部分70aにおける誘導図柄の変動の様子の一例を示す画面例である。
遊技機1では、遊技球がゲート30を通過すると所定の確率で「当選」となるような内部抽選が行われる。誘導図柄表示手段91は、液晶表示装置70の表示画面の誘導図柄表示部分70aを制御し、その内部抽選の途中経過や抽選結果を、例えば2つの図柄を組み合わせた誘導図柄として誘導図柄表示部分70aに変動表示する。よって、誘導図柄表示部分70aでは、内部抽選の途中経過や抽選結果が例えば図4に示すように表示される。図4(a)では2つの図柄の組み合わせの誘導図柄として「6」と「7」が表示され、次にその誘導図柄が図4(b)に示すように「7」と「7」に変動して表示されている。ここで、「7」「7」の組み合わせは当選を意味する。このように、誘導図柄表示部分70aにおいて、遊技者への演出を表現する誘導図柄を変動することで、遊技者の視線を誘導図柄に釘付けにすることができる。また、内部抽選の結果を誘導図柄を変動させた後に行うことで、内部抽選の結果を待つ間遊技者の期待感をあおり、ゲームを盛り上げることができる。
(4−2)入球状態表示手段
次に、図5〜図9を用いて入球状態表示手段92、特定入球口指示手段93及び入賞結果表示手段94について説明を行う。図5は、遊技球の入球状態を示す画面例である。
液晶表示装置70の表示画面には、16連入球口10に対応する入球状態表示部分70bが設けられている。入球状態表示部分70bでは、例えば図5〜図9に示すように、横一列に配列された16連入球口10に対応するように横一列に配列された入球口図柄が表示されている。入球状態表示手段92は、入球状態表示部分70bを制御し、遊技球の入球状態を表示する。具体的には、16連入球口10、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への遊技球の入球があると、入球状態表示部分70bでは、16連入球口10の入球状態または入球口図柄表示装置72に表示される入球状態を、入球状態表示部分70bの入球口図柄と関連づけて表示する。例えば、図5では、遊技球が入球口へ入球している様子をその対応する入球口図柄を他の入球口図柄よりも目立たせるように表示している。具体的には、「3」番、「4」番、「5」番、「8」番、「12」番、「13」番、「14」番、の入球口図柄が炎の図柄とともに表示されている。その他、ハイライト表示を行っても良い。ここで、入球状態とは、遊技球の入球口への入球が有るか無いかの状態、リーチ状態にあるか、入賞状態にあるか等を意味する。なお、遊技球の入球口への入球が有る状態とは、遊技球の16連入球口10、特別入球口20及び大当たり特別入球口21への入球により、入球口図柄表示装置72のいずれかの入球口図柄が点灯する状態を意味する。
入球口図柄表示装置72は遊技盤2の下部に設けられており、入球口図柄表示装置72での入球口図柄の点灯表示は遊技者の視野に入りにくい。このような場合、遊技者の目線位置付近に位置する入球状態表示部分70bに入球口図柄表示装置72で示される入球状態を表示することで、遊技者は目線を動かさずに遊技に没頭することができる。しかも、液晶表示装置70では、上述の通り液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aにおいて誘導図柄の変動表示が行われる。よって、遊技者は、誘導図柄表示部分70aに対して視線が集中する傾向にある。そのような場合であっても、入球状態表示部分70bは誘導図柄表示部分70aと同一の表示画面内に設けられているので、遊技者は大きく視線を動かすことなく入球状態を把握できる。よって、遊技者は、表示演出を楽しみながらも遊技機1からの情報を漏れなく読み取り、遊技に没頭することができる。
(4−3)特定入球口指示手段
さらに、液晶表示装置70の表示画面には、入球状態表示部分70bに対応して特定入球口指示部分70cが設けられている。特定入球口指示手段93は、16連入球口10への入球状態、つまり入球口図柄表示装置72での入球口図柄の点灯表示の状態に応じて次に入球すべき入球口を指示する表示を行う特定入球口指示部分70cを制御する。例えば、遊技球が特定入球口に入球すると入賞となる場合に、入球状態表示部分70bの特定入球口に対応する位置の入球口図柄を指し示すように表示を行い、遊技者に次に入球すべき入球口を指示する。
例えば、表示された入球口図柄が4つ連続して並び組み合わせが成立した場合を入賞として判定する場合において、特定入球口指示部分70cでは、図5に示すように「3」番、「4」番、「5」番の入球に対して「2」番と「6」番の入球口図柄に矢印の表示が、「12」番、「13」番、「14」番の入球に対して「11」番と「15」番の入球口図柄に矢印の表示が行われている。これは、「2」番と「6」番の入球口に遊技球が入球すれば、それぞれ「2、3、4、5」の組み合わせ、「3、4、5、6」の組み合わせが成立し、「11」番と「15」番の入球口に遊技球が入球すれば、それぞれ「11、12、13、14」の組み合わせ、「12、13、14、15」の組み合わせが成立する、所謂リーチ状態であることを遊技者に示している。また、図6に示すように「2」番及び「6」と「11」番及び「15」の入球口図柄にリーチ状態であることを示す“リーチ”の表示を行っても良い。入球口図柄を指し示す方法としては、上記の矢印による表示に限定されず、例えば、入球口図柄そのものをハイライト表示や点滅表示して、リーチ状態にあることを表示しても良い。
このように、遊技者に対してどの入球口を狙うと入賞となるかを明示することにより、遊技者を助けるとともに、遊技者に緊張感を与えて遊技を盛り上げることができる。また、特定入球口指示部分70cは画像表示装置70内に位置するので、遊技者は抽選の表示演出を楽しみながら、同じ画面でどの入球口を狙えば入賞となるかを確認できるため、従来のように大きな視線移動を行う必要が無く、遊技に集中することができる。なお、予め定められた組み合わせによる賞球がある遊技装置の例として、アレンジボール、じゃん球及び麻雀等が挙げられる。また、賞球が払い出されるのは、アレンジボールに本発明を適用したときは、球の連続した並び(例えば、5番、6番、7番、8番の4連続並びなど)の組み合わせが成立した場合であり、じゃん球に適用したときは、麻雀の役(例えば、三暗刻、大三元など)ができた場合である。
図7は、入球状態表示部分70bでの別の表示方法の一例である。複数のリーチ状態が発生している場合には、図7に示すように入賞の価値に応じて特定入球口指示部分70cでの表示方法を異ならせても良い。ここで、入賞の価値とは、入賞することにより遊技者が獲得する得点の大小、払い出される賞球の量の大小や入球確率の大小をいい、入賞の価値が高い程、獲得する得点、賞球の量や入球確率が大きい。例えば、図7に示すように「3」番、「4」番、「5」番及び「7」番の入球口に遊技球が入球している場合、次の遊技球の入球により「2、3、4、5」の組み合わせ、「3、4、5、6」の組み合わせ、及び「4、5、6、7」の組み合わせの入賞が発生する可能性がある。このとき、「6」番の入球口への入球があると、「2、3、4、5」と「3、4、5、6」の2つの入賞が発生する。よって、「2」番の入球口への入球よりも有利である。そこで、図7に示すように、「2」番の入球口図柄よりも「6」番の入球口図柄の方をより大きな矢印で指し示し、強調表示を行う。このような表示により、遊技者は「6」番への入球の方がより有利であることを認識し、「6」番の入球口を狙うことができる。ここで、表示方法を異ならせる方法としては、前述のように矢印の表示の大きさを異ならせるだけではなく、矢印や入球口図柄の形状・色等を変えることもできる。また、最も払い出しの多い入球口図柄のみを指示し、他の入球口を指示しない形態など、表示・非表示により異ならせることもできる。
このように、獲得する得点、賞球の量や入球確率が大きい順等の入賞価値に応じて、遊技者が次に狙う入球口の場所の順位付けを行い、指示表示を異ならせることで、入賞を狙う遊技者が有利にゲームを進めることを助けることができる。よって、遊技者の期待感や緊張感を高めることができる。
図8は、入球状態表示部分70bでのまた別の表示方法の一例である。あらかじめ定めた特定入球口図柄の4つの連続した組み合わせをJACKPOTと称し、より多くの得点が獲得できるように設定されている場合は、その設定に応じた表示を行うこともできる。例えば、「11」番〜「14」番の組み合わせがJACK POTであり、通常の4つの入球口図柄の並んだ場合に獲得できる1点よりも多い3点が獲得できるとする。図8に示すように「12」番、「13」番、「14」番に入球がある場合には、「11、12、13、14」の組み合わせ及び「12、13、14、15」の組み合わせにより入賞が発生する可能性がある。このとき、「11、12、13、14」の組み合わせの方が獲得できる得点が多いので、「15」番の入球口図柄よりも「11」番の入球口図柄の方をより大きな矢印で指し示し、遊技者に対して「11」番への入球を促す。よって、上述の通り、入賞を狙う遊技者が有利に遊技を進めることができ、遊技者の期待感や緊張感を高めることができる。
図9は、入球状態表示部分70bでのまた別の表示方法の一例である。遊技機1では、1ゲームで15球の遊技球を発射させてゲームを行うが、遊技球の残りに応じてリーチ状態の表示方法を異ならせても良い。例えば、15球のうち10球を発射し、残り5球となっている場合には、図9(a)に示すように全てのリーチ状態に応じて表示を行う。図9(a)では、「1」番、「5」番、「6」番、「10」番、「11」番及び「15」番の入球口図柄に矢印表示が行われている。次に、残りの遊技球が、例えば5球よりも少なくなった場合には、図9(b)に示すように、より入賞価値が高い入球口のみ矢印で表示するようにする。例えば、図9(b)では、「11、12、13、14」の組み合わせによりJACKPOTの入賞が発生し、より高い得点を獲得できるので、「11」番の入球口図柄を矢印で指し示している。
さらに、残りの遊技球が1球のみとなった場合には、一番入賞価値の高い入球口を指し示すようにする。よって、残りの遊技球の数に応じて有利にゲームを進めることができ、遊技者がより遊技を楽しむことができる。
(4−4)入賞結果表示手段
さらに、液晶表示装置70の表示画面には、入賞が成立した場合にその結果を表示する入賞結果表示部分70dが設けられている。入賞結果表示手段94は、入賞結果表示部分70dを制御し、例えば図10に示すような入賞結果の表示を制御する。図10では、「3、4、5、6」の組み合わせの入球口図柄により入賞が成立しており、それにより得点を1点獲得している様子が示されている。この表示により、遊技者は遊技球の入球により何点獲得できたかを知ることができ、より遊技を楽しむことができる。
[遊技機のハード構成]
次に、遊技機1のハード構成について説明する。図11は、遊技機1のハード構成と遊技機1の各部との対応関係を示すブロック図である。
遊技機1は、遊技機1で実行されるゲームの主たる制御を行うメイン制御基板100A、貸出球や賞球の払出制御を行う払出制御基板100B、遊技球の発射制御を行う発射装置制御基板100C、球の貸し出しを行うカード式球貸機の制御を行う貸出制御基板100D、画像表示や音の演出の制御を行うサブ制御基板100E、及び液晶表示装置70の制御を行う表示制御基板100Fを含む。以下に、各ハード構成について説明する。
(1)メイン制御基板
メイン制御基板100Aは、CPU(Central Processing Unit)101、第1クロック発生回路102、第2クロック発生回路103、ROM(Read-Only Memory)104、RAM(Random-Access Memory)105、データ送出回路106及び入出力ポート107を含む。なお、CPU101としてROMやRAMを内蔵しているものを採用することができる。その場合には、外付けのROM104、RAM105は不要となる。以下に、各構成について説明する。
(1−1)ROM及びRAM
ROM104には、後述のメイン処理を実行するためのメインプログラム及び割込処理を実行するための割込プログラムが格納されている。RAM105は、CPU101でのメインプログラム及び割込プログラムの実行に応じて、各種フラグ、各種カウンタまたは各種遊技情報を格納する。RAM105は、内蔵された電池により記憶情報を保持しており、遊技機1が外部から供給される電源が遮断した場合でも、その後電源が復帰した場合には、電源断発生の直前の状態から再開する。
(1−2)第1及び第2クロック発生回路
第1クロック発生回路102は、CPU101によるメインプログラムの実行タイミングを制御するCLK信号を発生する。第2クロック発生回路103は、第1クロック発生回路102の周期とは異なるタイミングのINTR信号を発生する。ここで、INTR信号のタイミングは、例えば1ミリ秒である。
(1−3)入出力ポート
入出力ポート107は、メイン制御基板100Aと各種センサ、入球口図柄ランプ、各種ソレノイド等とのデータの送受信を行う。例えば、入球口1センサ110a、入球口2センサ110b…入球口16センサ110pが検知した遊技球の入球に関するセンサ情報は、入出力ポート107を介してCPU101に送出される。また、入球口センサ120aが検知した特別入球口20への入球に関するセンサ情報又は入球口センサ130aが検知した大当たり特別入球口21への入球に関するセンサ情報が、入出力ポート107を介してCPU101に送出される。さらに、また、入球口センサ120aが検知した特別入球口20への入球に関するセンサ情報や入球口センサ130aが検知した大当たり特別入球口21への入球に関するセンサ情報は、入出力ポート107を介してCPU101に送出される。その他、ゲートセンサ140a、大当たりゲートセンサ140b、Vゾーンセンサ150a及び球排出センサ150bなどでのセンサ情報もまた、入出力ポート107を介してCPU101に送出される。
(1−4)データ送出回路
データ送出回路106は、メイン制御基板100Aから払出制御基板100B及びサブ制御基板100Eへのデータの送出を制御する。
(1−5)CPU
CPU101は、電源が投入されると第1クロック発生回路102で発生したCLK信号のタイミングに基づいて、ROM104に格納されたメインプログラムを読み出して実行する。これにより後述のメイン処理が行われる。また、CPU101は、第2クロック発生回路103で発生されたINTR信号に応じて割込プログラムを実行する。これによりメイン処理の実行中に割込処理が行われる。
また、CPU101は、メインプログラム及び割込プログラムの実行に応じて、各種フラグ、各種カウンタまたは各種遊技情報をRAM105に書き込んだり、必要に応じてRAM105に保存されている情報を読み出す。
CPU101は、入球口1センサ110a、入球口2センサ110b…入球口16センサ110pが検知した遊技球の入球に関するセンサ情報を受け取ると、遊技球が入球された入球口に対応する入球口図柄ランプ111a〜111pを点灯させる。また、CPU101は、特別入球口20や大当たり特別入球口21への入球に関するセンサ情報に基づいて、開放及び閉鎖ソレノイド120b、120c、130b、130cをパルス駆動し、誘導機構A及び誘導機構Bの開状態または閉状態を制御する。さらに、CPU101は、ゲートセンサ140a、大当たりゲートセンサ140b、Vゾーンセンサ150a及び球排出センサ150bなどでのセンサ情報に基づいて、メインプログラム及び割込プログラムを実行し、Vゾーン制御モータ150cを制御し、振り分け機構62を一定に駆動する。
さらに、CPU101は、データ送出回路106を介して払出制御基板100B、サブ制御基板100Eへ各種コマンドを出力する。
(2)払出制御基板、発射装置制御基板及び貸出制御基板
貸出制御基板100Dは、遊技者が遊技球の貸し出しを行うカードをカード式球貸機に挿入すると、遊技球の貸出コマンドを払出制御基板100Bに送出する。払出制御基板100Bは、貸出制御基板100Dからの貸出コマンドを受信すると、球送出しモータ166を駆動させ、遊技球を貸し出す。
また、払出制御基板100Bは、メイン制御基板100Aからの賞球払出コマンドを、データ送出回路106を介して受信する。ここで、賞球払出コマンドとは、遊技機1でのゲーム結果に応じて遊技球を払い出すためのコマンドである。そして、払出制御基板100Bは、球送出しモータ166を駆動させて所定数の遊技球を払い出す。このとき、払出制御基板100Bは、球払出検知センサ165によりカウントされた遊技球の払い出し数を受信し、遊技球の払い出し数を管理している。
遊技者の発射レバーによる操作が発射レバーセンサ162、タッチセンサ163により検知されると、発射装置制御基板100Cはその検知したセンサ情報を受け取り、払出制御基板100Bにそのセンサ情報を送出する。払出制御基板100Bは、そのセンサ情報及びメイン制御基板100Aからの遊技球の発射許可・発射禁止コマンドに基づいて、遊技球の発射許可または発射禁止を発射装置制御基板100Cに行う。
発射装置制御基板100Cは、払出制御基板100Bから発射許可を受けている場合、遊技球発射用モータ164を駆動することにより発射装置5から例えばおよそ0.6秒間隔で遊技球を遊技盤2に向けて発射する。発射装置5から発射された遊技球は、発射球検知センサ160で検出される。遊技盤2に到達しないで発射装置5側に戻ってきた遊技球は、返球検知センサ161で検出される。これら発射球検知センサ160及び返球検知センサ161での検出結果は、発射装置制御基板100C及びメイン制御基板100Aに送出される。
(3)サブ制御基板
サブ制御基板100Eは、メイン制御基板100Aからデータ送出回路106を介して各種コマンドを受信し、遊技盤2に設けられた電飾LED170の点灯を制御したり、BGMなどサウンドデータをスピーカ171から出力する。また、サブ制御基板100Eは、液晶表示装置70の表示制御にかかる表示コマンドを受信した場合には、そのコマンドを表示制御基板100Fへ表示コマンドを送出する。
(4)表示制御基板
図12は、表示制御基板100Fのハード構成を示すブロック図である。表示制御基板100Fは、サブCPU180、ROM181、コマンドメモリ182、コマンドキューバッファ183、コマンド開始アドレステーブル184、第1ワークRAM185、第2ワークRAM186、第3ワークRAM187、入賞済RAM188及びRAM189を含む。
(4−1)ROM
ROM181には、後述の表示制御用のメイン処理を実行するためのメインプログラム、データ受信割込処理を実行するためのデータ受信割込プログラム、及びタイマ割込処理を実行するためのタイマ割込プログラムが格納されている。さらに、ROM181は、入賞が成立するM個(M≧2、自然数)の入球口図柄の組み合わせを1または複数通り含むフェーズを、B個(B≧1、自然数)記憶する。
(4−2)コマンドメモリ
コマンドメモリ182は、後述の図23(a)に示すように、メイン制御基板100Aからサブ制御基板100Eに送出される各種コマンドを格納する。
(4−3)コマンドキューバッファ
コマンドキューバッファ183は、後述の図23(b)に示すように、コマンドメモリ182内のコマンドと、コマンド開始アドレステーブル184から取得したそのコマンドのプログラムの開始アドレスとを1つのコマンドデータとして格納する。
(4−4)コマンド開始アドレステーブル
コマンド開始アドレステーブル184は、後述の図23(c)に示すように、メイン制御基板100Aから送出される各種コマンドに対応するプログラムの開始アドレスを格納する。
(4−5)第1、第2及び第3ワークRAM
第1ワークRAM185は、後述の図29(a)に示すように、16連入球口10の各入球口における遊技球の入球の有無やリーチ状態の有無を示す入球状態等を格納している。第2ワークRAM186は、後述の図29(b)に示すように、どの図柄の組み合わせにより入賞が成立しているかを格納している。第3ワークRAM187は、後述の図29(c)に示すように、16連入球口10の各入球口における入球の有無に関するデータ、つまりどの入球口図柄が有効となっているかを格納している。ここで、第3ワークRAM187においては、後述の13通りの図柄並び判定の処理が全て完了するまで、つまり、入賞が成立する全ての組み合わせについて入賞の判定が完了するまで、入球の有無の更新はされない。入賞済RAM188は、後述の図29(d)に示すように、入賞が成立する全ての組み合わせについて入賞が既に生じているかを格納している。
ここで、第1ワークRAM185、第2ワークRAM186及び入賞済RAM188には、第3ワークRAM187に格納されている入球の有無に基づいて処理を行った結果が格納されている。
(4−6)RAM
RAM189は、随時変化する遊技球の入球口への入球の有無を記憶している。ここで、第3ワークRAM185は、後述の13通りの図柄並び判定の処理が全て完了するまで新たな入球の有無の情報に更新しないのに対して、RAM189は、遊技盤2のセンサで取得したセンサ情報に基づいて随時、遊技球の入球の有無を更新して記憶している。
(4−7)サブCPU
サブCPU180は、ROM181内のメインプログラムに基づいてメイン処理を実行するとともに、データ受信割込がメイン制御基板100Aからなされると、データ受信割込プログラムに基づいてデータ受信割込処理を実行する。また、サブCPU180は、2ミリ秒ごとにタイマ割込プログラムに基づいてタイマ割込処理を実行する。サブCPU180は、メイン処理、データ受信割込処理及びタイマ割込処理の実行により、液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70a、入球状態表示部分70b、特定入球口指示部分70c及び入賞結果表示部分70dの表示制御を行う。
[遊技機で実行されるゲーム内容]
(1)1ゲーム
遊技機1で実行されるゲームは、1ゲームで15球の遊技球を発射させて行う。ここで、1ゲームとは、遊技に係る遊技球又はメダルの投入をしたときから、その遊技の結果が得られるまでの期間の遊技をいう。なお、後述の入賞が発生した場合は、その遊技に係る全ての賞球の払い出しが終了するまでをいう。
(2)入球口図柄の点灯表示
遊技盤2内に発射された遊技球は、16連入球口10、特別入球口20、または大当たり特別入球口21のいずれかの入球口に入球する。入球口図柄表示装置72では、遊技球が入球した入球口に応じて入球口図柄が点灯表示され、16連入球口10への遊技球の入球の組み合わせに応じて得点を得ることができる。ここで、16連入球口10に遊技球が入球した場合は、16連入球口10のうち遊技球が入球した入球口に対応する入球口図柄のみが点灯表示され有効となる。
また、特別入球口20に遊技球が入球すると、16連入球口10のうち「8」番、「11」番、「12」番、「15」番の4つの入球口に対応する入球口図柄が一度に点灯表示され有効となる。同様に、大当たり特別入球口21に入球すると、16連入球口10のうち「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の4つの入球口図柄が点灯表示され有効となる。
(3)入賞
遊技機1でのゲーム実行による入賞は、次のように設定される。第1実施形態例の遊技機1では、表示された入球口図柄が4つ連続して並んだ組み合わせが成立した場合を入賞として判定する。このとき、4つの連続した入球口図柄の組み合わせが成立し入賞した場合に得点を獲得し、その得点に応じた賞球を獲得する。このように、入賞とは、入球口図柄が予め定められた所定の組み合わせになり、所定数の遊技球やメダルなどの遊技価値媒体が払い出されることをいう。なお、予め定められた図柄の組み合わせを役ともいう。また、入賞によって払い出される遊技球又はメダルなどの遊技価値媒体を賞球という。第1実施形態例の遊技機1では、1ゲームの結果、1点に対して15球の賞球が賞球払出装置(図示せず)から受け皿に払い出され、1ゲームで最大150球(10点)の賞球を獲得できる。
例えば、5つの入球口図柄が連続して並んでいる場合「3,4,5,6,7」には、4つの連続した組み合わせが2つある「3,4,5,6」と「4,5,6,7」と判定し2点となる。さらに、あらかじめ定めた特定入球口図柄の4つの連続した組み合わせをJACKPOTと称し、3点を得ることができる。本実施形態例では「11」番〜「14」番の組み合わせをJACK POTとする。
また、16番入球口のうち「16」番の入球口には、得点増加装置の機能を設けており、「16」番の入球口に遊技球が入球すると1ゲームで獲得される賞球の数を増加させる権利を付与する。ここでは、16番入球口に遊技球が入球すると、1ゲームで獲得される得点が2倍になる。
(4)入賞のし易さ
通常、複数の入球口図柄を有効にすることが可能な特別入球口20、大当たり特別入球口21は、誘導機構A、誘導機構Bにより閉状態となっているため、遊技球が入球することはない。また、16連入球口10の上方の遊技盤2面上には、入球口に遊技球が入球しづらいように釘が配置されているため、1ゲームで発射される15球を使用して4つの連続した入球口図柄の組み合わせを成立させることは困難である。従って、遊技者は、もっぱら誘導機構Aまたは誘導機構Bを開状態とさせ、複数の入球口図柄を一度に有効にできる特別入球口20または大当たり特別入球口21に入球できるようにゲームを進行させようとする。
特に、大当たり特別入球口21は、遊技盤2の中央右端に位置するため、大当たり特別入球口21が開状態であると、遊技球を入球させ易い。例えば、遊技者が発射レバーを時計方向に全開に回し、遊技盤2の右に向かって強い発射力で遊技球を発射させる(以下、右打ちという)と、大当たり特別入球口21に容易に入球することができる。大当たり特別入球口21に入球すると、一気に「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の入球口図柄が有効となる。さらに、16連入球口10のうち「13」番および「16」番の入球口は、遊技球が入球しやすい釘配置に設定されており、容易に入賞が可能となり1ゲームでの最大得点である10点を獲得し易くなる。
(5)大当たり作動
(5−1)大当たり作動の概要
大当たり作動とは、所定のゲーム回数または所定期間の間、大当たりゲート31が有効となって賞球の払い出しが行われ、かつ内部抽選の当選確率が上がる(当選確定も含む)制御をいう。大当たり作動は、以下のステップにより開始される。
まず、遊技球がゲート30を通過することにより「当選」又は「ハズレ」を決定する内部抽選が行われる。内部抽選の結果、「当選」であれば、特別入球口20上に設けられた誘導機構Aが開状態となる。次に、遊技球が特別入球口20に入球すると、遊技球が案内路42を通過して特定領域60に導入される。そして、遊技球が振り分け機構72によりVゾーン61に導入されると大当たりが作動する。大当たり作動後、遊技球が大当たりゲート31を通過すると、大当たり特別入球口21上に設けられた誘導機構Bが開状態となる。次に、この大当たり特別入球口21に遊技球が入球することにより高得点を獲得し、その得点に応じて賞球の払い出しが行われる。上記ステップにより大当たり作動が行われるため、遊技者は、ゲーム開始時においてまずゲート30を狙うことになる。
遊技機1では、遊技者が効率良く大当たりを獲得し、利益を獲得するための遊技方法をあらかじめ上記のように設定しているため、遊技者に対して遊技に対する強い興趣性を与えることができる。ただし、遊技者による遊技は上記の方法に拘束されるものでは全くない。なお、上記大当たり作動に関するプログラムは、メイン制御基板100AのROM104に格納されている。
(5−2)大当たり作動の具体的内容
図13(a)乃至(e)は、上記の各遊技方法をさらに詳細に説明するための説明図である。各図における個々の作動、処理等については、紙面に対して左から右に向かって時系列的にゲームが進行する。
(5−2−1)大当たり作動の全体の流れ
図13(a)は、大当たり作動中の全体の流れを示す説明図である。大当たり作動状態ではない通常状態のゲームN1の後、ゲームN2でVゾーン61に遊技球が入球した場合、当ゲームN2の途中から大当たりが作動し、大当たり作動が開始する。そして、当ゲームN2を含めて14ラウンドの間、大当たり作動中となる。ここで、大当たり作動中のゲームのことをラウンドという。なお、1ラウンドのことをR1とも言う。
14ラウンドを消化して大当たり作動が終了したら、通常状態のゲームN3に戻る。通常状態ゲームN3で再度Vゾーン61に遊技球が入球すると、再び当ゲームN3から大当たり作動状態となる(図1中[d]参照)。この大当たり作動が終了後、次のゲームで大当たりが作動する状態を大当たり連荘という。なお、大当たり作動中において、遊技球が再度Vゾーン61に入球した場合には、直ちに大当たり作動が終了する(図1中[e]参照)。この大当たり動作の終了をパンクという。大当たり連荘及びパンクについては後述する。
(5−2−2)大当たり作動1ラウンド
次に、図13(b)に示す大当たり作動中の1ラウンド目について説明する。図13(b)は、図13(a)の大当たり作動中の1ラウンド目である大当たり作動1ラウンドの流れを示す説明図である。
通常状態のゲームN2中に、遊技球がゲート30を通過すると、内部抽選が行われる。内部抽選は、2つの図柄を組み合わせた誘導図柄を変動させ(図中、誘導図柄変動中)、所定の組み合わせになった場合に「当選」となるように行われる。例えば、誘導図柄の変動が行われ、液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aに「7」「7」の誘導図柄の組み合わせが表示される場合を「当選」とする。「当選」すると、その後少し間をおいて、誘導機構Aが開状態となる(図中、誘導機構A作動中)。次に、遊技球が特別入球口20に入球し、かつ特定領域60に入球する(図中、特定領域入球中)。次に、遊技球が特定領域60からVゾーン61に入球した時点で、大当たり作動中となり、大当たり作動の開始(1ラウンド目)となる。
大当たり作動中になると、大当たりゲート31が有効となる。つまり、大当たり作動中以外に遊技球が大当たりゲート31を通過しても、誘導機構Bを作動することができない。そこで、遊技者は、発射レバーを時計方向に全開に回し、右打ちに切り替える。これにより、遊技球が大当たりゲート31を通過し易くなる。遊技球が大当たりゲート31を通過すると誘導機構Bが開状態となる(図中、誘導機構B作動中)。さらに、遊技球が大当たり特別入球口21に入球すると、所定の賞球の払い出しが行われる。このように、大当たり作動中は、右打ちを継続することにより容易に高得点を得ることが可能となる。
(5−2−3)大当たり連荘
次に、大当たり作動中の大当たり連荘について、図13(c)および(d)を用いて説明する。図13(c)は、図13(a)の大当たり作動中の13ラウンド目である大当たり作動13ラウンドの流れを示す説明図であり、図13(d)は、大当たり作動終了後のゲームの流れを示す説明図である。
遊技機1では、大当たり作動中においてはゲート30に遊技球が入球すれば、誘導図柄表示部分70aの表示に関係なく、誘導機構Aが開状態となるように設定されている。つまり、内部抽選で「当選」となることなく、誘導機構Aが開状態となる。そして、開状態となった誘導機構Aは、その下部の特別入球口20に遊技球が入球しない限り、3ゲームの間、その開状態を継続する。この設定を利用することによって、遊技者は大当たりの連荘のチャンスを増加させることができる。つまり、14ラウンドの大当たり作動が終了し、通常状態のゲームに移行した時点において、内部抽選を経ることなく誘導機構Aを開状態とすることができる。以下、より具体的に説明する。
遊技者は、大当たり作動中において、右打ちを継続することによりラウンドを消化している。そして、図13(c)のように大当たり作動中の13ラウンドゲームになった時点において、遊技者が下記のような遊技を行うことによって、大当たりの連荘のチャンスを増加できる。
遊技者は13ラウンドになるまでは右打ちを行うが、この13ラウンドではあえて右打ちをやめ、遊技球がゲート30を通過するように狙う。そして、遊技球がゲート30を通過すると誘導機構Aが開状態となる(図中、誘導機構A作動中)。上述の通り、大当たり作動中においてはゲート30に遊技球が入球すれば、誘導図柄変動中での内部抽選の結果によらず、必ず誘導機構Aが開状態となる。そして、誘導機構Aが開状態となった時点で、遊技者はまた元のように右打ちを行う。そのまま遊技盤2の左側に対して遊技球を発射していると、開状態となった誘導機構Aを介して特別入球口20に遊技球が入球し、さらにVゾーン61に入球して大当たり作動が終了してしまう可能性があるからである。13ラウンドでは、誘導機構Aが開状態とされたまま、遊技者は大当たり作動の利点を生かすべくそのまま右打ちを行う。さらに、遊技者は、14ラウンドも引き続きこの右打ちを行い、大当たり作動を終了する。
図13(d)に示すように、大当たり作動が終了した後、通常のゲームN3に移行する。通常ゲームN3に移行した時点では、13ラウンドで開状態となった誘導機構Aがその開状態をそのまま継続している(図中、誘導機構A作動中)。前述の通り、大当たり作動中においては、特別入球口20への入球が無い限り、3ゲームの間、その開状態が継続されるからである。つまり、遊技者にとっては、通常のゲーム状態でありながら、最初から誘導機構Aが開状態となっているという好条件の下で新たなゲームを開始できる。そして、ゲームN3において遊技球を特別入球口20に入球させ、その遊技球がVゾーン61に入球すれば(図中、特定領域入球中)、再び当ゲームN3において大当たり作動が開始する。
上記の手順でゲームを進めれば、大当たり作動の連荘確率はVゾーン61に入球する確率である1/3となる。そのため、遊技者に対して極めて高い期待感を持たせることができる。なお、上記例では、大当たり作動中に遊技者があえてゲート30への入球を狙うタイミングをラウンド13としたが、誘導機構Aの開状態は3ラウンド継続させる設定としていることから、ラウンド14のタイミングで狙うようにしても同じ効果が得られる。
(5−2−4)パンク
図13(e)は、大当たり作動12ラウンドにおける大当たり作動のパンクを説明する説明図である。大当たり作動のパンクは、ここで例示した12ラウンド目に限らず大当たり作動中は常に起こり得る。図13(c)で例示したように大当たり連荘を期待して、遊技球をゲート30に通過させると、誘導図柄の変動とともに(図中、誘導機図柄変動中)、誘導機構Aが開状態となる(図中、誘導機構A作動中)。ここで誤って特別入球口20に遊技球が入球し、特定領域60に入球した後(図中、特定領域入球中)、Vゾーン61に入球すると大当たり作動が終了する。
(5−2−5)大当たり作動中の得点
図14は、大当たり動作中の1ラウンドの中において入賞した場合に、どのように得点加算がされるかを示す説明図である。紙面に対して左側から時系列的にゲームが進行する。ここでは、大当たり作動10ラウンドを例示している。
まず、遊技盤2に発射された遊技球が16連入球口10の「13」番の入球口に入球すると、入球口図柄表示装置72の「13」番の入球口図柄が点灯表示される。その後、遊技球が大当たりゲート31を通過すると、誘導機構Bが開状態となり大当たり特別入球口21に遊技球が入球できるようになる。
次に、遊技球が大当たり特別入球口21に入球すると、「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の入球口図柄が点灯表示される。ここで、「11」番〜「14」番の4つの入球口図柄の組み合わせはJACK POT入賞と設定されており、3点を獲得する。同時に「12」番〜「15」番の4つの入球口図柄の組み合わせも入賞となるので、あわせて4点を獲得する。このとき、液晶表示装置70には、獲得得点として「4」が表示される。
続いて、遊技球が「16」番の入球口に入球すると、「16」番の入球口図柄が点灯表示される。この結果、「13」番〜「16」番の4つの入球口図柄の組み合わせが入賞となるので、あわせて5点を獲得する。なお、第16入球口は、得点増加装置の機能を付与しており、取得した得点を2倍にする機能を持つ。その結果、得点の5点が倍になり、最終的に10点を獲得することになる。液晶表示装置70には、獲得得点として「10」が表示される。その後、仮に遊技球が他の入球口に入球して新たな4つの入球口図柄の組み合わせが成立しても、1ゲームにおける得点の上限を10点としているので、これ以上の得点加算はされない。
[遊技機の処理]
次に、遊技機1で行われる処理について説明する。遊技機1では、主にメイン制御基板100A内のCPU101及び表示制御基板100F内のサブCPU180により処理が行われる。CPU101は、遊技機1での1ゲームの開始から終了までの制御を行うために、ROM104内のメインプログラム及び割込プログラムを読み出し、メイン処理及び割込処理を実行する。ここで、メイン処理は、15球の遊技球の発射を1ゲームとするゲームを実行する処理であり、CLK信号のタイミングに基づいて行われる。割込処理は、INTR信号に応答してメイン処理に割りこんで行われる処理である。
さらに、サブCPU180は、遊技盤2の液晶表示装置70での液晶表示を制御するために、表示制御用のメイン処理、データ受信割込処理及びタイマ割込処理を実行する。表示制御用のメイン処理の実行中に、データ受信割込処理及びタイマ割込処理が割りこむように実行される。データ受信割込処理はメイン制御基板100Aからデータを受信するたびに実行され、タイマ割込処理は2ミリ秒毎に実行され、液晶表示装置70の制御が行われる。
(1)ゲーム処理
以下に、CPU101が行う1ゲームの開始から終了までの処理について説明する。
(1−1)メイン処理
まず、CPU101が行うメイン処理について説明する。図15および図16は、CPU101が行うメイン処理の流れを示すフローチャートの一例である。メイン処理では、以下の1ゲーム開始処理(ステップS10、S20)及び1ゲーム中処理(ステップS30〜S42)がまず行われる。
(1−1−1)1ゲーム開始処理(ステップS10、S20)
1ゲーム開始処理では、ゲームの開始に応じて遊技球の発射を行う。
ステップS10:CPU101は、1ゲームの開始可能状態になると、RAM105に記憶されている前のゲームで発射された遊技球をカウントした発射球カウンタCaおよび入球口又は遊技盤2内に取り込まれた遊技球をカウントした入球カウンタCbを「0」にクリア(Cb=0)する。
ステップS20:CPU101は、払出制御基板100Bに対して遊技球の発射を許可する発射許可コマンドを送信する。払出制御基板100Bは、このコマンドを受け取ると、遊技者のレバー操作に対応して遊技球を遊技盤2に向けて発射する。
(1−1−2)1ゲーム中処理(ステップS30〜S42)
1ゲーム中処理では、遊技球の入球に応じて入球口図柄の判定を行い、賞球の払い出しを行う。
ステップS30:CPU101は、後述のステップにおいて、1ゲームが終了したと判定するまで、1ゲーム中において入球口図柄の組み合わせにおいて入賞が成立したかを判定する。この入賞組み合わせの判定は、入球口図柄表示装置72で点灯表示された入球口図柄が連続して4つ並んでいるかどうかに基づいて行う。4つ並んでいる場合は入賞と判定し、1得点を得ることができる。
ステップS31:ステップS30において入賞と判定した場合には、さらにRAM105に記憶された得点増加作動中フラグFaを参照して、得点増加作動中かを判定する。ここで、得点増加作動中フラグFaは、16連入球口10の「16」番の入球口に入球した場合に「1」にセット(Fa=1)されるフラグである。なお、「16」番の入球口に入球した場合は、そのゲームで獲得した得点が2倍になると設定されている。
ステップS32:ステップS31において、得点増加作動中フラグFaが作動中(Fa=1)と判定した場合には、そのゲームで獲得した得点を倍にする。
ステップS33:ステップS31において、得点増加作動中フラグFaが作動中でない(Fa=0)と判定された場合、あるいは、ステップS32を終了した場合は、すでに獲得している得点に今回入賞して得られた得点を加算する。
ステップS34、S35:ステップS33で加算後の得点において、賞球として払い出していない払出数を算出し(S34)、データ送出回路106を介して払出制御基板100Bに対して賞球払出コマンドを送信する(S35)。この賞球払出コマンドは、払出制御基板100Bが賞球として払い出すべき数量の情報を含む。
ステップS40:CPU101は、16連入球口10、特別入球口20または大当たり特別入球口21のいずれかの入球口に、15発の遊技球が入球し終えたかをRAM105に記憶されている入球カウンタCbを参照して判定を行う。入球カウンタCbが15発以上でないと判定した場合は、ステップS30に戻る。
ステップS41:ステップS40で15発以上と判定した場合には、さらにRAM105に記憶された誘導図柄変動中フラグFbを参照して誘導図柄が変動中かを判定する。ここで、誘導図柄変動中フラグFbとは、遊技球がゲート30を通過することにより開始する内部抽選が行われているかどうかを示すフラグである。内部抽選が行われている場合は、誘導図柄が変動しており、誘導図柄変動中フラグFbは「1」にセット(Fb=1)されている。誘導図柄変動中であると判定した場合は、ステップS30に戻る。
ステップS42:ステップS41で誘導図柄が変動中でない(Fb=0)と判断した場合は、RAM105に記憶されている特定領域入球フラグFeを参照して特定領域60を遊技球が通過中かを判定する。ここで、特定領域入球フラグFeとは、特定領域60内に遊技球が存在しているかどうかを示すフラグである。特定領域60内に遊技球が存在している場合は、特定領域入球フラグFeが「1」にセット(Fe=1)されている。特定領域60を遊技球が通過中であると判断した場合には、ステップS30に戻る。
上記、ステップS40〜S42の各条件を充足した場合には、15球が発射済みであり、誘導図柄の変動や遊技球の特定領域の通過がないため、1ゲームが終了したと判定する。
次に、ステップS40〜S42の処理後、1ゲームが終了したと判定された場合は、CPU101は、次の新たなゲームを開始するための初期化処理として、1ゲーム終了処理(ステップS50、S51)、誘導機構A作動終了判定処理(ステップS60〜S65)、誘導機構B作動終了判定処理(ステップS70〜S72)、大当たり作動終了判定処理(ステップS80〜S84)及び図柄表示クリア処理(ステップS90)を実行する。
(1−1−3)1ゲーム終了処理(ステップS50、S51)
1ゲーム終了処理では、ステップS50〜S90までの処理に進むか、あるいはステップS30に戻るか否かの判定を行う。
ステップS50:CPU101は、ステップS40〜S42の処理により1ゲームが終了したと判定した場合、遊技球が入球した入球口の組み合わせから入賞の有無を判定する。
ステップS51:入賞有りと判定した場合は、RAM105に記憶された得点増加作動中フラグFaを「0」にクリア(Fa=0)する。一方、入賞無しの場合には、得点増加作動中フラグFaはクリアしない。これは、1ゲーム中の結果で入賞が無いと判定され、得点増加作動中フラグFaが「1」にセット(Fa=1)されている場合には、得点増加作動中フラグFaの状態は次ゲームまで継続されるように設定されているためである。
(1−1−4)誘導機構A作動終了判定処理(ステップS60〜S65)
誘導機構A作動終了判定処理では、誘導機構Aの動作を終了する処理を行う。
ステップS60:次に、CPU101は、RAM105に記憶された誘導機構A作動中フラグFcを参照して、誘導機構Aが作動中かを判定する。ここで、誘導機構A作動中フラグFcとは、遊技球がゲート30を通過することにより開始する内部抽選において、「当選」した場合に「1」にセット(Fc=1)されるフラグである。
ステップS61:誘導機構A作動中フラグFc=1であり、誘導機構Aが作動中であると判定した場合は、CPU101は、RAM105に記憶された誘導機構A作動ゲームカウンタCcに1加算する。誘導機構A作動ゲームカウンタCcでは、誘導機構Aが何ゲームに亘って開状態にあるかをカウントする。
ステップS62:CPU101は、表示制御基板100Fに対してパラメータとして誘導機構A作動ゲームカウンタCcを設定し、誘導機構A作動ゲーム数コマンドを送信する。誘導機構A作動ゲーム数コマンドとは、誘導機構A作動ゲームカウンタCcによりカウントされている、誘導機構Aが何ゲームに亘って開状態にあるかに基づいて処理を行うためのコマンドである。このとき、表示制御基板100Fは、誘導機構A作動ゲーム数コマンドを受け、誘導機構Aが開状態にあるゲーム数あるいは期間を液晶表示装置70に表示する。
ステップS63、S64、S65:CPU101は、誘導装機構A作動ゲームカウンタCcが4以上であるかを判定する(S63)。誘導機構A作動ゲームカウンタCcが4以上であった場合、誘導機構Aを閉状態とする(S64)。つまり、誘導機構Aが3ゲームの間のみ開状態を保持すると設定されているので、誘導機構Aが開状態のまま3ゲームを消化した時点で、閉状態にする。これにより、特別入球口20に遊技球が入球することが不可能となる。さらに、RAM105に記憶された誘導機構A作動中フラグFcを「0」にクリア(Fc=0)する。(S65)。
一方、ステップS63において、誘導機構A作動ゲームカウンタCcが4より小さいと判定された場合は、開状態がまだ3ゲームの間保持されていないので、誘導機構A作動中フラグFcを「0」にクリアすることなくステップS70を実行する。
(1−1−5)誘導機構B作動終了判定処理(ステップS70〜S72)
誘導機構B作動終了判定処理では、誘導機構Bの動作を終了する処理を行う。
ステップS70:次に、CPU101は、RAM105に記憶された誘導機構B作動中フラグFdを参照して、誘導機構Bが作動中かを判定する。ここで、誘導機構B作動中フラグFdとは、大当たり作動中において遊技球が大当たりゲート31を通過することにより「1」にセット(Fd=1)されるフラグである。
ステップS71、S72:誘導機構B作動中フラグFd=1であり、CPU101が、誘導機構Bが開状態であると判定した場合は、誘導機構Bを閉状態とする(S71)。これにより、大当たり特別入球口21に遊技球が入球することが不可能となる。さらに、RAM105に記憶された誘導機構B作動中フラグFcを「0」にクリア(Fc=0)する。(S72)。
一方、誘導機構B作動中フラグFd=0であり、CPU101が、誘導機構Bが閉状態であると判定した場合は、ステップS80を実行する。
(1−1−6)大当たり作動終了判定処理(ステップS80〜S84)
大当たり作動終了判定処理では、大当たり作動中を終了する処理を行う。
ステップS80:次に、CPU101は、RAM105に記憶された大当たり作動中フラグFfを参照して、大当たり作動中かを判定する。ここで、大当たり作動中フラグFfとは、遊技球がVゾーン61に入球することにより大当たり作動中となったことを示すフラグであり、大当たり作動中はFf=1となる。
ステップS81:ステップS80において、CPU101が大当たり作動中であると判定した場合は、RAM105に記憶された大当たり作動ゲームカウンタCdを1つ加算する。大当たり作動ゲームカウンタCdでは、何ゲームに亘って大当たり作動中であるかをカウントする。
ステップS82:CPU101は、表示制御基板100Fに対してパラメータとして、前述の大当たり作動ゲームカウンタCdを設定し、大当たり作動ゲーム数コマンドを送信する(S82)。大当たり作動ゲーム数コマンドとは、大当たり作動が何ゲームに亘っているかに基づいて処理を行うためのコマンドである。ここで、表示制御基板100Fは、大当たり作動ゲーム数コマンドを受けて、大当たりが作動しているゲーム数あるいは期間を表示する。
ステップS83、S84:続いてCPU101は、大当たり作動ゲームカウンタCdが15以上であるかを判定する(S83)。ゲームカウンタCdが15以上であった場合、つまり大当たり作動ゲームを14ゲーム消化した時点で、RAM105に記憶された大当たり作動中フラグFfを「0」にクリア(Ff=0)し(S84)、大当たりを終了する。
一方、大当たり作動ゲームカウンタCdが15より小さい場合は、大当たり作動の期間として設定されている14ゲームを消化していないので、大当たり作動中フラグFfを「0」にクリアすることなくステップS90を実行する。
(1−1−7)図柄表示クリア処理(ステップS90)
ステップS90:CPU101は、入球口図柄表示装置72において、1ゲーム中に遊技球が入球口に入球した際に点灯表示を行った図柄表示を消灯し、クリアする。続いて、CPU101は次のゲームを開始するためにステップS10に制御を戻す。
(1−2)割込処理(ステップS100〜S195)
次に、割込処理について説明する。割込処理は、1ミリ秒毎に発生するINTR信号に応答してメイン処理に割り込んで行われる。このとき、メイン処理は中断し、割込処理が終了すると、中断したところから処理が再開される。割込処理では、1ゲーム中に発生する各種センサ信号の読み取り、および各種センサ情報の基づいた遊技進行にかかる制御が行われる。図17〜図20は、割込処理の流れを示すフローチャートの一例である。
なお、内部抽選及び図柄抽選を、それぞれ次のように定義する。内部抽選とは、「当選」か「ハズレ」を決定し、その決定に応じて誘導機構Aの作動を行うか否かを決定するものである。内部抽選は、遊技球がゲートを通過若しくは始動入球口に入球したタイミングで行う乱数更新(後述のステップS100)と、抽出された乱数値および抽選テーブルに基づいて行う当否判定(後述のステップS143)とにより行われる。ここで、始動入球口とは、その入球口に遊技球が入球することで対応する入球口図柄を有効にし、内部抽選の開始を付与する入球口をいう。ただし、図1に示す本実施形態では始動入球口は設けておらず、内部抽選の契機はゲートによって与えられる。
乱数抽選とは、内部抽選のために、ハードウエアまたはソフトウエアで構成した数列発生器から発生する複数の数値の中から1つの数値を抽出することをいい、その抽出された数値を乱数値という。また、抽選テーブルは、「当選」に該当する当選値または「ハズレ」に該当するハズレ値を定めたテーブルであり、「当選」の確率を定めたものである。さらに、当否判定とは、抽出された乱数値と抽選テーブルの当選値またはハズレ値とを比較することで、「当選」または「ハズレ」を判定することをいう。「当選」とは、内部抽選の結果、抽出された乱数値が抽選テーブルの当選値と一致していることをいい、「ハズレ」とは、内部抽選の結果、抽出された乱数値が抽選テーブルのハズレ値と一致していることをいう。
また、図柄抽選とは、上記の内部抽選の結果として、液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aで表示させる図柄を決定することをいう。図柄抽選は、遊技球が始動入球口に入球またはゲートを通過したタイミングで行う図柄抽選のための乱数抽出(後述のステップS100)と、取得された乱数値及び図柄決定テーブルに基づいて行う図柄決定(後述のステップS145)とにより行われる。ここで、始動入球口とは、その入球口に遊技球が入球することで対応する入球口図柄を有効にし、図柄抽選の開始を付与する入球口をいう。
また、図柄抽選のための乱数抽選とは、図柄抽選のために、ハードウエアまたはソフトウエアで構成した数列発生器から発生する複数の数値の中から1つの数値を取得することをいい、その数値を取得された乱数値という。また、図柄決定テーブルは、「当選」または「ハズレ」に該当する図柄を決定したテーブルであり、内部抽選で「当選」した場合に使用される当選図柄決定データとハズレ図柄決定データとがある。さらに、図柄決定とは、図柄抽選のために乱数抽出で抽出された乱数値と図柄決定テーブルに記憶されている図柄に係る値と比較することで、図柄の組み合わせを決定することをいう。
以下に、図17〜図20を用いて割込処理の流れを説明する。割込処理では、乱数更新処理、発射球カウント処理、入球口入球処理、ゲート通過処理、誘導図柄変動中処理、特別入球口入球処理、特定領域排出処理、大当たりゲート通過処理及び大当たり特別入球口入球処理が順に行われる。
(1−2−1)乱数更新処理(ステップS100)
ステップS100:CPU101は、1ミリ秒毎のINTR信号に応答して割込プログラムを実行し、まず乱数値の更新を行う。具体的には、擬似乱数値を1加算してカウントアップすることにより擬似乱数値の更新を行う。そして、CPU101は、更新後の擬似乱数値をRAM105に記憶する。そして、CPU101は、所定の契機に基づいてこの擬似乱数値をRAM105から読み出す。この読み出された擬似乱数値が抽出された乱数値となる。
また、擬似乱数値の更新は、後述する内部抽選による当否判定(S143)で用いる当否判定用の乱数用カウンタ、図柄抽選による誘導図柄の図柄決定(S145)で用いる誘導図柄の図柄決定用の乱数用カウンタのほか、演出用で使用する各種の乱数用カウンタのそれぞれについて、各々の抽選値の分母に相当する範囲でカウントアップすることにより行われる。そして、更新後の擬似乱数値は、RAM105から読み出され、後述のステップS143での内部抽選による当否判定やステップS145での図柄抽選による誘導図柄の図柄決定などにおいて使用される。
具体的には、ステップS143の当否判定において2/299の抽選を行う場合には、分母に相当する299の範囲で擬似乱数値をカウントアップして更新する。そして、更新後の擬似乱数値をRAM105に記憶しておく。より具体的には、最初は0からカウントを開始し、298に到達した場合は0に戻し0から298の範囲内で順次カウントしていく。ここで、2/299で抽選される2つの当選値を、例えば100または200とあらかじめ決定しておく。これらの当選確率や当選値をあらかじめ定めたものをRAM105の抽選テーブルに記憶している。所定の契機に基づいてRAM105に記憶している擬似乱数値をRAM105から読み出し、抽選テーブルの当選値と比較する。ここで、読み出した値が50であったときは「ハズレ」と判定し、100であったときは「当選」と判定する。
(1−2−2)発射球カウント処理(ステップS110〜S123)
発射球カウント処理では、発射球数及び返球をカウントする処理を行う。
ステップS110:次に、CPU101は、遊技球の発射球数を管理するために、発射された遊技球を検知する発射球検知センサ160の情報を読み取り、遊技球が遊技盤2内に発射されたかを判定する。
ステップS111、S112:CPU101は、ステップ110において遊技球の発射を検知すると、RAM105に記憶されている発射球カウンタCaを1加算する(S111)。ここで、発射球カウンタCaとは、発射される遊技球の数をカウントするカウンタである。そして、発射球カウンタCaが1ゲームの発射球数である15以上であるかを判定する(S112)。
ステップS113:CPU101は、発射球カウンタCaが15以上であると判定すると、これ以上遊技球が発射できないように払出制御基板100Bに対して、遊技球の発射を禁止する発射禁止コマンドの送信を行う。
ステップS114:ステップS112で発射球カウンタCaが15以上でないと判定された場合、または、ステップS113の処理が終了した場合、CPU101は、表示制御基板100Fに対して、現在の発射球数カウンタCaをパラメータとして設定した発射球数コマンドの送信を行う。ここで、発射球数コマンドとは、遊技球の発射球数を液晶表示装置に表示させるためのコマンドである。このとき、表示制御基板100Fは、発射球数コマンドを受けて液晶表示装置70に発射球数の表示を行う。また、表示制御基板100Fは、発射球数コマンドのパラメータである発射球数に基づいて、特定入球口指示部分70cでの特定入球口の指示表示を決定する。
ステップS120:発射装置5での遊技球の発射力が弱いと、遊技球は遊技盤2に到達しないで発射装置5側に戻る。返球検知センサ161は、発射装置5から遊技球が発射されたものの遊技盤2内へ到達せず返球されたことを検知する。CPU101は、この返球検知センサ161のセンサ情報を読み取り、遊技球の返球の有無を判定する。
ステップS121:返球が検知されると、発射された遊技球はゲームに供することがない無効な遊技球であるため、CPU101は、RAM105に記憶されている発射球カウンタCaを1減算する。
ステップS122、S123:次に、CPU101は、払出制御基板100Bに対して遊技球の発射を許可する発射許可コマンドの送信を行う(S122)。続いて、CPU101は、表示制御基板100Fに対して現在の発射球数カウンタCaをパラメータとして設定した発射球数コマンドの送信を行う(S123)。このとき、表示制御基板100Fは、発射球数コマンドを受けて液晶表示装置70に発射球数の表示を行う。仮に、10発目の遊技球が発射されている場合、液晶表示装置70では、発射球数を「9」から「10」に更新して表示を行う。この遊技球が返球された場合には、発射球数を「10」から「9」に更新して表示を行う。
(1−2−3)入球口入球処理(ステップS130〜S135)
入球口入球処理では、入球された遊技球のカウント及び遊技球の入球口への入球に応じた入球口図柄表示装置72の点灯表示を行う。
ステップS130:次に、CPU101は、発射された遊技球が遊技盤2下部に設けられた16連入球口10に入球したことを検知する入球口1センサ110a〜入球口16センサ110pのセンサ情報を読み取る。CPU101は、そのセンサ情報に基づいて、遊技球が16連入球口10のうち、いずれの入球口に入球したかを判定する。
ステップS131:CPU101は、遊技球が16連入球口10のいずれの入球口に入球したかを判定した場合は、その遊技球が入球した入球口に対応する入球口図柄を入球口図柄表示装置72において点灯表示する。入球口図柄は、16個の入球口を有する16連入球口10に対応して、各入球口には、順に「1」番〜「16」番の数字の入球口図柄が対応づけられている。
ステップS132:続いて、CPU101は、RAM105に記憶されている入球カウンタCbを1加算する。入球カウンタCbは、遊技球の入球口への入球など、遊技盤2内部への遊技球の取り込み個数をカウントするカウンタであり、1ゲーム分の15発の遊技球がゲームに供し終えたかを判定するために使用される。
ステップS133:さらに、CPU101は、遊技球が入球した入球口に対応した入球口図柄をパラメータとして設定した入球口図柄コマンドを、表示制御基板100Fに対し送信する(S133)。ここで、入球口図柄コマンドとは、遊技球が入球した入球口に対応した入球口図柄を液晶表示装置に表示させるためのコマンドである。表示制御基板100Fは、入球口図柄コマンドを受けて液晶表示装置70に入球口に応じた入球口図柄の表示を行う。
ステップS134、S135:次に、CPU101は、「16番」の入球口に遊技球が入球したかを判定する(S134)。遊技機1では、16連入球口10の「16番」の入球口に得点増加装置としての機能を付与している。ステップS134で、16番入球口に入球したと判定した場合は、RAM105に記憶されている得点増加作動中フラグFaを「1」にセット(Fa=1)する(S135)。この得点増加装置に入球すると、1ゲームで得た得点を倍にすることができる。
(1−2−4)ゲート通過処理(ステップS140〜S149)
ゲート通過処理では、後述の誘導図柄変動中処理の前処理として、遊技球のゲート30の通過に応じて、内部抽選の抽選結果である当否の決定、抽選結果として表示される図柄の決定及び図柄を変動させる時間の決定などを行う。
ステップS140:次に、CPU101は、ゲートセンサ140aのセンサ情報に基づいて遊技球がゲート30を通過したか否かを判定する。
ステップS141:CPU101は、遊技球がゲート30を通過したと判定した場合は、RAM105に記憶され、内部抽選の結果の表示を行う誘導図柄による変動表示が行われているかどうかを示す誘導図柄変動中フラグFbを参照して、誘導図柄が変動中かを判定する。一方、誘導図柄が変動中であると判定した場合は、ゲート30を通過したことを無視する。
ステップS142:CPU101は、誘導図柄が変動中でないと判定した場合は、RAM105に記憶されている大当たり作動中フラグFfを参照して、大当たり作動中かを判定する。
ステップS143:CPU101は、ステップS142において大当たり作動中でないと判定した場合には、内部抽選による当否判定を行う。当否判定では、RAM105に記憶されている当否判定用の乱数用カウンタ及び抽選テーブルを読み出す。そして、当否判定用の乱数用カウンタから読み出された乱数値と、抽選テーブルの当選値とを比較し、当否判定を行う。
ステップS144:一方、ステップS142で大当たり作動中であると判定した場合には、内部抽選を行わず「当選」を決定する。つまり、大当たり動作中は、内部抽選を行うことなく、遊技球がゲート30を通過したことに基づいて誘導機構Aを作動させる。
なお、当否判定は、前述のように当選確率が2/299に設定されているが、ステップS142で大当たり作動中であると判定した場合は、100/149.5という高い当選確率の設定に切り替えても良い。また、大当たり作動中のラウンド数に応じて適宜、当選値を変更してもよい。
ステップS145:CPU101は、誘導図柄の図柄決定を行う。図柄決定では、「当選」か「ハズレ」かに応じて抽選結果を表示するために、それぞれの誘導図柄の組み合わせを決定する。具体的には、誘導図柄として「1」「1」〜「9」「9」までの89通りの図柄の組み合わせを表示することを可能とし、「当選」の場合は例えば「3」「3」または「7」「7」のどちらかを決定し、「ハズレ」の場合は、それ以外の87通りの組み合わせの中から1を決定する。
ステップS146:次に、CPU101は、誘導図柄を変動させる時間である変動時間を決定する。ここでは、変動時間だけでなく、決定された誘導図柄の組み合わせが表示されるまでに至るまでの表示パターンが決定されても良い。表示パターンの具体例としては、例えば通常回転、スロー回転、逆回転、一旦停止再回転、リーチ表示などがあげられる。「ハズレ」の場合は、例えば0.5秒の通常回転パターンが決定される。
ステップS147:次に、CPU101は、誘導図柄変動時間を計測するために計測タイマを始動する。0.5秒の変動時間であれば、「500」をタイマ値としてセットする。1ミリ秒の割込みでカウントダウンさせるので500のタイマ値で0.5秒を計測することができる。
ステップS148:CPU101は、誘導図柄の表示を開始させるために、表示制御基板100Fに対して、誘導図柄の変動表示を実行するための図柄変動開始コマンドを送信する。この図柄変動開始コマンドには、誘導図柄をどのように変動させるかを決める表示パターン番号をパラメータとして設定する。表示制御基板100Fは、図柄変動開始コマンドを受け付けると、表示パターン番号に基づいて液晶表示装置70での誘導図柄の変動表示を開始する。
ステップS149:続いて、CPU101は、図柄変動開始コマンドの送信とともにRAM105に記憶された誘導図柄変動中フラグFbを「1」にセット(Fb=1)する(S149)。
(1−2−5)誘導図柄変動中処理(ステップS150〜S158)
誘導図柄変動中処理では、変動終了条件を充足したか否かの判定し、誘導図柄の変動を終了して当選した場合は、誘導機構Aの制御処理を行う。
ステップS150、S151、S152:CPU101は、RAM105に記憶されている誘導図柄変動中フラグFbを参照して、誘導図柄が変動中かを判定する(S150)。変動中であると判定した場合は、誘導図柄変動時間を計測するためにRAM105に記憶されている計測タイマを1減算し(S151)、計測タイマが0に到達しているかを判定する。この判定結果に基づいて誘導図柄の変動時間を満了したかを判定する(S152)。
ステップS153、S154:変動時間を満了していると判定した場合には、誘導図柄の変動を停止するために、CPU101は、データ送出回路106及びサブ制御基板100Eを介して表示制御基板100Fに対して、図柄変動を停止するための図柄変動停止コマンドを送信する(S153)。このとき、表示制御基板100Fは、図柄変動停止コマンドを受けて、液晶表示装置70において、指定された誘導図柄の組み合わせ表示を確定させる。そして、CPU101は、図柄変動停止コマンドの送信とともに誘導図柄変動中フラグFbを「0」にクリア(Fb=0)する(S154)。
一方、誘導図柄の変動時間を満了していない場合は、ステップS160に移行する。変動時間の満了は、現在の割込処理を終了後、次の割込処理時に判定する。
ステップS155、S156、S157:続いて、CPU101は、ステップS143での当否判定に基づいて、内部抽選が「当選」であるかを判定する(S155)。「当選」である場合には、CPU101は、RAM105に記憶されている誘導機構A作動中フラグFcを「1」にセット(Fc=1)し(S156)、RAM105に記憶されている誘導機構A作動ゲームカウンタCcを1加算する(S157)。誘導機構A作動ゲームカウンタCcにより、誘導機構Aの開状態を保持するゲーム数を管理している。
ステップS158:さらに、CPU101は、開放ソレノイド120bを駆動して誘導機構Aを開状態とする。これにより、特別入球口20に遊技球が入球できるようになる。後述するように、この誘導機構Aの作動は、特別入球口20に遊技球が入球することにより終了となる。一方、特別入球口20に遊技球が入球しなかった場合には、当ゲームを1ゲーム目として最大3ゲームの間、誘導機構Aの開状態を保持する。
(1−2−6)特別入球口入球処理(ステップS160〜S166)
特別入球口入球処理では、遊技球が特別入球口20に入球した場合の処理を行う。
ステップS160、S161:CPU101は、入球口センサ120aのセンサ情報に基づいて、特別入球口20に遊技球が入球したかを判定する(S160)。遊技球が入球したと判定した場合は、設定に基づいて、16連入球口10のうち「8」番、「11」番、「12」番、「15」番の入球口に相当する入球口図柄を有効とする。そして、CPU101は、入球口図柄表示装置72の対応する入球口図柄ランプを点灯表示する(S161)。
ここで、16連入球口10の「8」番、「11」番、「12」番、「15」番にかかる入球口は、釘の配置により入球し難く設定されているので、特別入球口20に遊技球が入球することにより入賞を獲得しやすい状態になる。具体的には、既に16連入球口10の「13」番と「14」番の入球口に入球し、「13」番と「14」番の入球口図柄が表示されているとする。次に、特別入球口20に遊技球が入球すると、「11」番〜「14」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立し、且つ、「12」番〜「15」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立する。ここで、「11」番〜「14」番は特定の点数を獲得できるJACK POTとしているので、「11」番〜「14」番で3点、「12」番〜「15」で1点の合計4点が得られる。さらに、16連入球口10の第16番入球口に入球して「16」番の入球口図柄が表示されると、さらに「13」番〜「16」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立し、さらに1点の得点が加わり合計5点となる。また、第16番入球口に得点増加装置の機能を付与しているので得点が倍になり、最終的に得点は10点となる。
ステップS162:続いて、CPU101は、RAM105に記憶されている入球カウンタCbを1加算する。この入球カウンタCbは、入球口又は遊技盤2内に取り込まれた遊技球をカウントしたものであり、1ゲーム分の15発の遊技球がゲームに供し終えたかを判定するために使用される。
ステップS163:CPU101は、遊技球が入球した特別入球口20に対応する入球口図柄を液晶表示装置70の入球状態表示部分70bに表示するために、表示制御基板100Fに対して入球口図柄コマンドを送信する。入球口図柄コマンドには、例えば、遊技球が入球した入球口の入球口図柄の入球口番号がパラメータとして設定される。このとき、表示制御基板100Fは、入球口図柄コマンドを受けて液晶表示装置70に特別入球口20に応じた入球口図柄の表示を行う。
ステップS164、S165:CPU101は、遊技球の特別入球口20への入球に応答して、閉鎖ソレノイド120cを駆動して誘導機構Aを閉状態とする(S164)。これにより、特別入球口20への遊技球の入球が制限される。さらに、RAM105に記憶されている誘導機構A作動中フラグFcを「0」にクリア(Fc=0)する(S165)。
ステップS166:特別入球口20に入球した遊技球は、その後特定領域60へ導かれる。すると、CPU101は、遊技球が特定領域60に導入されているかどうかを示す特定領域入球フラグFeを「1」にセット(Fe=1)し、RAM105に送出する。
(1−2−7)特定領域排出処理(ステップS170〜S176)
特定領域排出処理では、遊技球が特定領域60からVゾーンまたはそれ以外に排出されたかに基づいて、大当たりを作動させる。
ステップS170:CPU101は、RAM105に記憶されている特定領域入球フラグFeを参照して、特定領域60から遊技球が排出されているかを判定する。この特定領域60とは、特別入球口20に入球した遊技球が、振り分け機構62によりVゾーン61の領域におよそ1/3の確率で入球するような機構を指す。振り分け機構62は、振り子状の可動体からなり、モータにより駆動されることにより、特定領域60に導かれた遊技球を3つの入球口に振り分ける。ここでは、中央の入球口がVゾーン61として設定されている。また、特定の穴がVゾーンとなっており、遊技球が通過可能な3つの穴を有する3穴クルーンを用いることにより、遊技球を振り分けても良い。
ステップS171:CPU101は、ステップS170において特定領域60から遊技球が排出されていると判定した場合、RAM105に記憶されている特定領域入球フラグFeを「0」にクリア(Fe=0)する。
ステップS172〜S174:次に、CPU101は、Vゾーン61に遊技球が入球したかどうかを判定する(S172)。ステップS172で、遊技球がVゾーン61に入球したと判定した場合は、さらにRAM105に記憶された大当たり作動中フラグFfを参照して、大当たり作動中かを判定する(S173)。CPU101は、大当たり作動中でないと判定した場合には、大当たり作動中フラグFfを「1」にセット(Ff=1)する(S174)。そして、当ゲームを1ゲーム目として最大14ゲームの間、大当たりの作動を継続する。
ステップS175:さらに、CPU101は、RAM105に記憶されている大当たり作動ゲームカウンタCdを「1」にセット(Cd=1)する。この大当たり作動ゲームカウンタCdを用いて大当たり作動中のゲーム数の管理を行う。大当たり作動中は、大当たりゲート31への遊技球の入球が有効になる。なお、特定領域60に同時に複数の遊技球が入球することができる構成の場合には、特定領域入球フラグFeにカウント機能を持たせることができる。具体的には、ステップS156のフラグをセットするかわりに+1加算する処理を行い、ステップS171のフラグをクリアするかわりに−1減算する処理を行い、特定領域入球作動中フラグFeが1以上であるとき、特定領域60に遊技球が入球中であると判断すればよい。
ステップS176:CPU101は、ステップS173において、大当たり作動中と判定した場合には、大当たり作動中フラグFfを「0」にクリア(Ff=0)する。これは、大当たり作動中に遊技球がVゾーン61に入球したために、大当たり作動がパンクしたためである。このように、大当たり作動の開始と作動の終了は、ともに同じVゾーン61への遊技球の入球となる。
(1−2−8)大当たりゲート通過処理(ステップS180〜S183)
大当たりゲート通過処理では、遊技球が大当たりゲート31を通過した場合の誘導機構Bの動作制御を行う。
ステップS180〜S183:CPU101は、大当たりゲート31を遊技球が通過したかを判定する(S180)。遊技球が大当たりゲート31を通過したと判定した場合は、RAM105に記憶された大当たり作動中フラグFfを参照して、大当たり作動中かを判定する(S181)。大当たり作動中と判定した場合には、RAM105に記憶された誘導機構B作動中フラグFdを「1」にセット(Fd=1)する(S182)。さらに、CPU101は、開放ソレノイド130bを駆動して誘導機構Bを開状態とする(S183)。これにより、大当たり特別入球口21に遊技球が入球することが可能となる。
一方、大当たり作動中でないと判定した場合は、遊技球が大当たりゲート31を通過しても有効とならず、誘導機構Bの駆動は行わず閉状態を維持する。
また、後述するように、この誘導機構Bの作動は大当たり特別入球口21への遊技球の入球により終了となる。一方、大当たり特別入球口21に遊技球が入球しなかった場合には、当ゲームを終了した時点で終了となり、CPU101は誘導機構Bを閉状態とする。
(1−2−9)大当たり特別入球口入球処理(ステップS190〜S195)
大当たり特別入球口入球処理では、大当たり特別入球口21に遊技球が入球した場合の処理を行う。
ステップS190、S191:CPU101は、大当たり特別入球口21に遊技球が入球したかを判定する(S190)。遊技球が大当たり特別入球口21に入球したと判定した場合は、設定に基づいて、「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の入球口に相当する入球口図柄を有効とする。そして、CPU101は、入球口図柄表示装置72の対応する入球口図柄ランプを点灯表示する(S191)。
ここで、16連入球口10の「11」番、「12」番、「14」番、「15」番にかかる入球口は、釘の配置により入球し難く設定されているので、大当たり特別入球口21に入球することにより入賞しやすい状態になる。具体的には、既に16連入球口10の「13」番の入球口に入球して「13」番の入球口図柄が表示されているとする。次に、大当たり特別入球口21に入球すると、「11」番〜「14」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立し、かつ、「12」番〜「15」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立する。ここで、「11」番〜「14」番は特定の点数を獲得できるJACK POTとしているので、「11」番〜「14」番で3点、「12」番〜「15」で1点の合計4点が得られる。さらに16連入球口10の「16番」の入球口に入球して「16」番の入球口図柄が表示されると、さらに「13」番〜「16」番の4つの入球口図柄の組み合わせが成立し、さらに1点の得点が加わり合計5点となる。また、第16番入球口に得点増加装置の機能を付与しているので、得点が倍になり、最終的に得点は10点となる。
ステップS192:続いて、CPU101は、RAM105に記憶されている入球カウンタCbを1加算する。この入球カウンタCbは、入球口又は遊技盤2内に取り込まれた遊技球をカウントしたものであり、1ゲーム分の15発の遊技球がゲームに供し終えたかを判定するために使用される。
ステップS193:CPU101は、遊技球が入球した大当たり特別入球口21対応する入球口図柄を、液晶表示装置70の入球状態表示部分70bに表示するために、表示制御基板100Fに対して入球口図柄コマンドを送信する。このとき、表示制御基板100Fは、入球口図柄コマンドを受けて液晶表示装置70に大当たり特別入球口21に応じた入球口図柄の表示を行う。
ステップS194、S195:続いて、CPU101は、遊技球の大当たり特別入球口21への入球に応答して、閉鎖ソレノイド130cを駆動して誘導機構Bを閉状態とする(S194)。これにより、大当たり特別入球口21に遊技球が制限される。さらに、RAM105に記憶されている誘導機構B作動中フラグFdを「0」にクリア(Fd=0)する。(S195)。
CPU101は、上記ステップS100〜S190の割込み処理を終了すると、中断したメインプログラムに戻り、メイン処理を再開する。
(2)表示処理
次に、表示制御基板100F内のサブCPU180による液晶表示装置の表示制御の処理について説明する。サブCPU180は、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106からサブ制御基板100Eを経由して送出される各種コマンドに従って、液晶表示装置に各種遊技情報を表示する。ここで、サブCPU180は、遊技盤2上の液晶表示装置70での液晶表示を制御するために、表示制御用のメイン処理、データ受信割込処理及びタイマ割込処理を実行する。まず、メイン処理について説明する。
(2−1)サブCPU180のメイン処理(ステップS200、S201)
図21は、サブCPU180が行う表示制御用のメイン処理の流れを示すフローチャートの一例である。
ステップS200、S201:サブCPU180は、表示制御基板100F内のROM181内から表示制御用のメイン処理を実行するためのメインプログラムを読み出し、実行する。メイン処理の起動後、各種フラグ、メモリなどをクリアするための初期化処理を行う(S200)。その後、サブCPU180は、NOP(ノーオペレーション)コマンドを繰り返し実行し、無限ループを繰り返す(S201)。サブCPUの実質的な処理は、以下に説明する割込み処理内で実行される。
(2−2)割込処理
サブCPU180が実行するメイン処理に対しては、2つの割込処理が発生する。一つは、データ受信割込処理であり、もう一つはタイマ割込処理である。データ受信割込処理は、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106からのデータ送出タイミングに同期して送出されるストローブ信号に基づいて発生する。タイマ割込処理は、2ミリ秒毎に発生する。データ受信割込処理はタイマ割込処理よりも割込みの優先順位が高く、タイマ割込処理中でもデータ受信割込処理が発生した場合には、タイマ割込処理を中断してデータ受信割込処理を実行する。これは、サブ制御基板100Eを介してメイン制御基板100Aから送出される各種コマンドデータを受信し損ねることを防止するためである。
なお、割込が生じたメイン処理は、割込処理が終了すると、割込が生じた次のアドレスから再開して実行される。
(2−2)データ受信割込み処理
図22は、データ受信割込処理の流れを示すフローチャートの一例である。ここで、図23(a)は表示制御基板100F内のコマンドメモリ182に記憶されているコマンドの構成図であり、図23(b)はコマンドキューバッファ183に記憶されているコマンドデータの構成図であり、図23(c)は表示制御基板100F内のコマンド開始アドレステーブル184に記憶されているコマンド毎の開始アドレスの対応図である。
ステップS210:サブCPU180は、サブ制御基板100Eを介してデータ送出回路106から液晶表示装置70での表示のためのデータを受信すると、上記メイン処理に割りこんで、ROM104からデータ受信割込プログラムを読み出し実行する。このとき、サブCPU180は、メイン制御基板100Aのデータ送出回路106から、液晶表示装置70での表示のためのコマンドを1バイトデータ受信する。
ここで、遊技機1では、メイン制御基板100Aから送出されるコマンドは2バイトデータで構成されている。データ送出回路106は、1つのコマンドを送出する場合、まず先頭データを送出し、引き続いて後続データを送出する。先頭データでは、最上位ビット(Bit7)は“1”にセットされ、後続データでは、最上位ビットは“0”にセットされている。サブCPU180は、この最上位ビットを参照することにより受信した1バイトデータが先頭データか後続データかを識別する。ここで、先頭データはコマンドの機能を示し、後続データはそのパラメータを示す。例えば、メイン制御基板100Aから表示制御基板100Fに対して発射球数が5球であることを通知する場合には、先頭データとして80H、後続データとして05Hをセットする。
ステップS211〜S213:次に、サブCPU180は、受信した1バイトデータの最上位ビットをチェックし、先頭データか後続データかを判定する(S211)。受信した1バイトデータが先頭データであった場合には、コマンドメモリ182の先頭データ用のコマンドメモリ182に受信データを格納し割込み処理を終了する(S212)。一方、受信したデータが後続データであった場合には、コマンドメモリ182の後続データ用のコマンドメモリ182に受信データを格納する(S213)。
このコマンドメモリ182は、図23(a)に示すように2バイトのメモリから構成される。コマンドメモリ182は、サブCPU180から先頭データ及び後続データを受信し、先頭データ及び後続データを1つのコマンドデータとして一時的に保存する。
ステップS214、S215:次に、コマンドメモリ182に格納され、先頭データ及び後続データから構成されるコマンドデータが正当性のあるデータであるかのチェックを行う(S214)。正当なコマンドデータであるか否かの判断とは、予め定義されたコマンドであるか、パラメータが適正な範囲のデータかをチェックすることである。正当なコマンドデータでない場合は割込み処理を終了し、正当なコマンドデータである場合には次のステップに進む(S215)。
ステップS216:サブCPU180は、受信したコマンドデータが正当なコマンドデータであると判定した場合には、コマンド開始アドレステーブル184を参照し、受信したコマンドに応じたプログラムの開始アドレスを取得する。コマンド開始アドレステーブル184は、例えば図23(c)に示すように構成される。図23(c)のコマンド開始アドレステーブル184では、コマンド毎に先頭データのコード、後続データのパラメータの種類及びプログラムの開始アドレスなどが1レコードに記憶されている。ここで、開始アドレスとは、各コマンドに応じた処理プログラムが格納されている位置を示すものである。
例えば、発射球数コマンドに対応した処理プログラムは2000Hのアドレスから実行し、誘導作動ゲーム数コマンドに対応した処理プログラムは2400Hのアドレスから実行することを示している。それぞれの処理プログラムの最後は、復帰命令が記載され、移行したアドレスの次のアドレスに復帰され、一種のサブルーチンとして構成される。
また、発射球数コマンドに対応する処理プログラムは、液晶表示装置70に発射球数を数字により表示するサブルーチンである。その他、発射球数コマンドのパラメータである発射球数は、後述の発射球数に応じた入球口の指示表示等に用いられる。また、図柄変動停止コマンドに対応する処理プログラムは、図柄の変動表示の停止を行うサブルーチンである。誘導機構A作動ゲーム数コマンドに対応する処理プログラムは、誘導機構Aが開状態になってから何ゲーム目であるかを液晶表示装置70に表示するサブルーチンであり、大当たりゲーム数コマンドに対応する処理プログラムは、大当たり作動に突入してから何ゲーム目であるかを表示するサブルーチンである。
ステップS217:続いて、サブCPU180は、コマンドメモリ182に記憶されている2バイトデータのコマンドデータとステップS216で取得した2バイトデータの開始アドレスとの計4バイトデータを、1つのコマンドとして図23(b)に示すコマンドキューバッファ183に格納する。
このコマンドキューバッファ183は、例えば256バイトからなるリングバッファで構成され、最大64個のコマンドが記憶される。このリングバッファは、書込みポインタ及び読込みポインタの2つのアドレスで管理される。書込みポインタは、サブCPU180がリングバッファに新たにコマンドを書込む位置を示すアドレス情報である。また、読込みポインタは、リングバッファからコマンド処理を実行する際にサブCPU180が読み出す位置を示すアドレス情報である。コマンドキューバッファ183にデータが存在しない場合には、書込みポインタと読込みポインタと同一になる。
ステップS218:次に、サブCPU180は、コマンドキューバッファ183の書込みポインタを4アドレス分加算する。これは、図23(b)に示すように1つのコマンドデータ及び開始アドレスが4バイトデータで構成されているからである。なお、コマンドキューバッファ183は256バイトのリングバッファとして構成されているので、加算したアドレスが256バイトを超えた場合はアドレスを最初に戻す。
ステップS219:引き続き、サブCPU180は、コマンドカウンタCeを1加算する。このコマンドカウンタCeは、コマンドキューバッファ183に格納されていてまだ処理が実行されていないコマンド数を示す。その後、割込み処理を終了する。
(2−3)タイマ割込処理
次に、2ミリ秒毎に発生するタイマ割込処理について説明する。図24は、タイマ割処理の流れを示すフローチャートの一例である。タイマ割込処理は、主にコマンド処理と入球チェック処理から構成される。コマンド処理は、図24に示すステップS220〜S224の処理で行われる。ステップS224で行われるコマンドの実行処理の一例として、入球口図柄コマンドの実行処理を図25に示す。また、入球チェック処理は、ステップS230で行われ、その具体的処理の一例を図27及び図28に示す。
ステップS220〜S223:サブCPU180は、コマンドカウンタCeが0でないかをチェックする(S220)。コマンドカウンタCeが0でないと判定した場合には、コマンドキューバッファ183に処理すべきコマンドが格納されていることを示す。よって、サブCPU180は、コマンドキューバッファ183から1つのコマンド分のコマンドデータと開始アドレスを取得する(S221)。続いて、サブCPU180は、コマンドキューバッファ183の読込みポインタを4アドレス分加算し(S222)、コマンドカウンタCeを1減算する(S223)。
ステップS224:次に、サブCPU180は、受信したコマンドに基づいてコマンド実行処理を行う。サブCPU180は、コマンド実行処理を行うため、まず、対応するコマンドの開始アドレスをコマンド処理終了後の戻りアドレスとしてスタックメモリに記憶し、ステップS221で取得した開始アドレスをサブCPUのプログラムカウンタにセットする。そして、当該開始アドレスにプログラムを移行する。例えば、サブCPU180が入球口図柄コマンドを受信した場合、サブCPU180は、後述の図25に示す入球口図柄を記憶するための入球口図柄コマンド処理を実行する。
ステップS230:ステップS224において、受信したコマンド応じた処理プログラムを実行した後、またはコマンドキューバッファ183に格納されているコマンドが無い場合には、入球チェック処理を行い、タイマ割込処理を終了する。
[入球口図柄コマンド処理]
次に、前述のステップS224でサブCPU180が実行する入球口図柄コマンド処理の一例を説明する。図25は、入球口図柄コマンド処理の流れを示すフローチャートの一例である。ここで、入球口図柄コマンドは、先頭データとして入球口図柄コマンドを示すコマンドデータを、後続データとして遊技球が入球した入球口の情報を示すパラメータを含む。サブCPU180は、メイン制御基板100Aから入球口図柄コマンドを受信し、図23(c)に示す開始アドレス3400Hに基づいて、入球口図柄コマンドに対応する処理プログラムを実行する。
なお、16連入球口10の「1」番〜「16」番の各入球口に遊技球が入球した場合は、後続データのパラメータとしてそれぞれ「1」〜「16」の入球口番号が設定される。また、遊技盤2の特別入球口20に遊技球が入球した場合はパラメータとして「17」の入球口番号が、大当たり特別入球口21に遊技球が入球した場合はパラメータとして「18」の入球口番号が設定される。
ステップS240:サブCPU180は、コマンドデータである先頭データに基づいて入球口図柄コマンドの実行を開始する。このとき、サブCPU180は、コマンドデータの後続データから遊技球が入球した入球口を示す入球口番号を受信している。サブCPU180は、まずその入球口番号が「1」から「16」の範囲であるか判定する。
ステップS241:入球口番号が「1」から「16」の範囲内である場合には、サブCPU180は、ビット演算をして入球口番号に対応した演算データを設定する。ここで、演算データとは、遊技球の入球の有無をビット表現したものであり、入球の有無の把握に用いられる。
具体的には、遊技球が16連入球口10の「1」番の入球口に入球し、入球口番号が「1」であれば、演算データとしてbit0のビットをセットした01H(0000000000000001B)を設定する。入球口番号が「2」であれば、演算データとしてbit1のビットをセットした02H(0000000000000010B)を設定する。また、入球口番号が「16」であれば、演算データとしてbit15のビットをセットした80H(0000000010000000B)を設定する。
ステップS242:次に、サブCPU180は、入球口番号が「17」であるかを判定する。つまり、特別入球口20への入球であるかを判定する。ここで、遊技球が特別入球口20に入球している場合には、16連入球口10のうち「8」番、「11」番、「12」番、「15」番の4つの入球口に対応する入球口図柄が一度に点灯表示され有効となる。
ステップS243:入球口番号が「17」である場合には、「8番」、「11」番、「12」番、「15」番の4つ入球口番号に対応したビットを設定するため、演算データとして4C80H(0100110010000000B)を設定する。
ステップS244:次に、サブCPU180は、入球口番号が「18」であるかを判定する。つまり、特別入球口20への入球であるかを判定する。ここで、遊技球が大当たり特別入球口21に入球している場合には、16連入球口10のうち「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の4つの入球口図柄が点灯表示され有効となる。
ステップS245:入球口番号が「18」である場合には、「11」番、「12」番、「14」番、「15」番の4つ入球口番号に対応したビットを設定するため、演算データとして6C00H(0110110000000000B)を設定する。
ステップS246:サブCPU180は、上記ステップにより得られた演算データを用いて入球の有無の更新を行う。具体的には、記憶されている入球の有無データと上記の演算データとのOR演算を行う。ここで、記憶されている入球の有無データとは、前回のタイマ割込処理の際に取得した遊技球の入球の有無を示すデータである。
例えば、記憶されている入球の有無データが(0100110010000000B)であり、演算データが(0000000000000010B)である場合は、OR演算の結果として(0100110010000010B)が得られる。これにより、前回取得し、記憶されている入球の有無データに今回のタイマ割込処理で新たに入球したデータが書き加わることになる。
ステップS247:サブCPU180は、ステップS246のOR演算により更新した入球の有無データを後述のRAM189に出力する。RAM189は、更新された入球の有無データを記憶する。
[入球チェック処理]
(1)入球チェック処理の概要
次に、前述のステップS230でサブCPU180が実行する入球チェック処理を説明する。図26は、入球チェック処理の概要を示す概念図である。遊技機1では、「1」番から「16」番までの入球口図柄が4つ連続して並んだ組み合わせが成立した場合を入賞とするので、図柄の組み合わせは、「1、2、3、4」(図柄並び判定a)、「2、3、4、5」(図柄並び判定b)〜「13、14、15、16」(図柄並び判定m)の13通りがある。
各入球口の入球の有無、リーチ状態にあるか、入賞状態にあるかかどうか等の入球状態の判定を行うには、13通りそれぞれについて点灯表示されている入球口図柄の状態を判定(以下、図柄並び判定)する必要がある。ここで、13通りの図柄並び判定は、一回のタイマ割込処理において一度にまとめて行うのではなく、各タイマ割込処理毎に1通りの組み合わせまたは2通りの組み合わせを1組にするなどして判定を行い、時間的に分散させて処理を行う。
例えば、図26では、図柄並び判定a、bをフェーズ2、図柄並び判定c、dをフェーズ3というように、最後の図柄並び判定mのフェーズ8までの7個に処理を分割している。つまり、一回のタイマ割込処理で1つのフェーズ、つまり2組の図柄並び判定を行う。このとき、タイマ割込処理が2ミリ秒ごとに行われる場合、1つのフェーズの図柄並び判定は2ミリ秒以内に完了し、フェーズ2から8により構成される13通りの組み合わせの図柄並び判定は14ミリ秒以内に完了する。ここで、判定の前処理としてフェーズ1、判定の後処理としてフェーズ毎の図柄並び判定の結果を表示するフェーズ9が加わって入球チェック処理が行われる。よって、全てのフェーズ1〜9までは18ミリ秒以内に完了する。ROM181は、この入球口図柄の組み合わせをフェーズ毎に記憶している。
(2)分散処理の利点
以下に、分散処理の利点について、入球チェック処理の遅延防止、優先処理の遅延防止、及びシステムの安定化の観点から説明する。
(2−1)入球チェック処理の遅延防止
第1実施形態例の遊技機1は、メイン制御基板100Aとサブ制御基板100Fとを含む。メイン制御基板100Aはゲームを実行するCPU101を含み、表示制御基板100Fは液晶表示装置70を制御するサブCPU180を含む。サブCPU180は、CPU101からのデータ受信に応答するデータ受信割込処理と2ミリ秒毎のタイマ割込み処理とを行う。
ここで、仮に13通りの組み合わせの入球状態を1回のタイマ割込処理において1回の入球チェック処理により一度に図柄並び判定する場合、16連入球口10に遊技球が入球している場合としていない場合とでは、入球チェック処理の処理時間に大きな差異が生じる可能性がある。即ち、16連入球口に入球が全く無い場合であれば、上記の13通りの入球状態の図柄並び判定は、入球が無いと判定するのみで短時間で完了する。しかし、遊技球の入球があり、かつリーチ状態が構成されている場合には、そのリーチ状態に対する表示のための処理等を行う必要がある。そのため、1回のタイマ割込処理で13通りの全ての入球状態を一度に図柄並び判定する場合において、遊技球の入球がある場合は、入球が無い場合に比べて処理時間が長くかかる。また、リーチ状態が複数構成されているような場合には、更なる処理時間が必要となる。
ここで、サブCPU180での図柄並び判定が長引き、入球チェック処理の処理時間が長くかかる場合には、例えば次のような不具合が生じ得る。入球チェック処理での入球状態の図柄並び判定が長引き、一連の図柄並び判定、つまり入球チェック処理の処理時間が、予め決定されている一連の図柄並び判定の処理時間を超過する場合がある。あるいは、メイン制御基板100AのCPU101での処理があるタイミングで長い時間を要した場合、サブCPU180での図柄並び判定を含む処理も合わせて長くなり、予め決定されている処理時間を超過してしまう場合がある。ここで、予め決定されている処理時間は、CPU101及びサブCPU180を含む遊技機1のシステム全体を考慮して予め決定されている。前述のように、サブCPU180で行われる処理が、予め決められた処理時間内に行われない場合には、例えばサブCPU180による入球チェック処理を完了することができない。そのため、液晶表示装置70の入球状態表示部分70bでの入球口図柄の点灯表示が行われない、または消えるべき表示が継続されるといった事態が生じ得る。
この問題の解決策として、メイン制御基板100A及び表示制御基板100Fが実行する処理について、それぞれの処理時間の様々なパターンを想定して求めておき、その最も長い時間に合わせて一連の図柄並び判定の処理時間を決定する方法が考えられる。しかしながら、メイン制御基板100Aから表示制御基板100Fへの非同期のデータ割込処理及び2ミリ秒毎のタイマ割込処理を含む全てのパターンの組合せを事前に想定することは実際上不可能に近い。また、全ての処理を余裕をもって包含するために一連の図柄並び判定の処理時間を大きく設定し過ぎると、表示が更新される間隔が大きくなり、誘導図柄の表示や遊技球の入球の有無、リーチ状態にあるか、入賞状態にあるか等の入球状態に応じた表示をゲームの進行に合わせて正確に行うことができない。
そこで、本発明のようにタイマ割込処理において行われる図柄並び判定を時間的に分散させて処理することで、サブCPU180は、タイマ割込処理において本来実行すべき処理を、タイマ割込処理の一周期の処理時間以内に完了することができる。そのため、刻々と変化する入球状態の液晶表示装置70の入球状態表示部分70bでの表示を遅延させることがない。また、他の発光や音の演出等にも悪影響を及ぼすことがない。よって、遊技者は、入球状態表示部分70bに表示される入球状態の表示に対して違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。
また、分散処理することで、タイマ割込処理の時間を例えば2ミリ秒毎というように比較的短時間に設定することができるため、メイン制御基板100Aからセンサ情報を逐次、正確に取得できる等、入球状態を正確に把握できる。さらに、上記の通り、タイマ割込処理の時間を比較的短時間に設定できることから入球チェック処理全体の時間も短時間に設定できる為、表示の更新間隔を早くすることができ、遊技者にとってより違和感のない表示を行うことができる。
(2−2)優先処理の遅延防止
上記(1)の入球チェック処理のように、入賞が成立しているか、リーチ状態であるか等の入球状態の判定を行う図柄並び判定をフェーズ単位に独立させ、時間的に分散して行うため、優先すべき処理を遅らせてしまうという不具合がない。つまり、一連の図柄並び判定を分散して行うとともに、優先すべき処理をこの個々の分散処理と分散処理との間に割り込ませて実行する。ここで、一連の図柄並び判定とは、フェーズ単位の分散処理が開始されてから全てのフェーズについての分散処理が終了するまでを含む処理を言う。よって、優先すべき処理は、一連の図柄並び判定の全てが完了するのを待つことなく実行でき、優先すべき処理の遅延を防止することができる。また、判断手段207は、分散処理中に優先すべき処理を割り込ませて実行し、優先すべき処理の遅延を防止しても良い。優先すべき処理とは、例えば、各種コマンドを実行する、後述のステップS224の各コマンド実行処理である。
具体的に説明すると、後述のタイマ割込処理は、ステップS224の各コマンド実行処理及び図柄並び判定を含むステップS230の入球チェック処理を有する。ここで、ステップS230の入球チェック処理では、13通りのうち2通りの組み合わせを1つのフェーズに分散している。また、13通りの組み合わせの入球状態については、前処理と後処理の2フェーズを合わせた9フェーズを9回の入球チェック処理で図柄並び判定を行っている。つまり、13通りの組み合わせの入球状態は、9回のタイマ割込処理により分散されて図柄並び判定される。このとき、ステップS224の各コマンド実行処理は、9回のタイマ割込処理のそれぞれにおいて実行されている。つまり、各コマンド実行処理は、分散された入球チェック処理と入球チェック処理との間に割りこまれて遅延無く実行される。コマンド実行処理には、例えば、遊技者が最も注目する内部抽選の途中経過や抽選結果などの優先すべき処理が含まれている。よって、刻々と変化するゲーム状況に応じて内部抽選の途中経過や抽選結果などが遅延無く液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aに表示され、また他の不自然な演出もない。よって、遊技者は、誘導図柄表示部分70aに表示される内部抽選の表示に対して違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。各種コマンドは、その他、液晶表示装置70に現在の発射球数を表示するための発射球数コマンド、誘導機構Aが開状態にある期間をゲーム数により表示するための誘導機構A作動ゲーム数コマンド、大当たり作動を何ゲーム消化したかを表示するための大当たりゲーム数コマンド、入球状態を演算するための入球口図柄コマンド等を含む。これらのコマンドが遅延無く実行され表示が行われることで、遊技者に更なる緊迫感や面白みを感じさせることができる。
(2−3)システムの安定化
さらに、図柄並び判定を時間的に分散させて処理することで、さらに次のような効果が得られる。
仮に、13通りの入賞状態を1回のタイマ割込処理において一度に図柄並び判定する場合、16連入球口に遊技球が入球している場合としていない場合とでは、前述のように図柄並び判定の処理時間に大きな差異が生じる可能性がある。
ここで、処理時間が短い場合には問題は無いが、処理時間が長くかかる場合には外的要因がからみ不具合が生じる恐れがある。例えば、1回のタイマ割込処理において一括して図柄並び判定する場合において、遊技球の入球がある場合は、入球が無い場合に比べて処理時間が長くなり、CPUにかかる負荷が大きくなる。そのCPUの負荷が大きくなる分だけ外的要因の影響を大きく受ける。また、処理時間に大きな差異があるとCPUの安定性に問題が生じる。CPUが含まれるシステム全体から見ると、外的要因の影響や安定性がさらに大きく影響を受け、不安定なシステムとなる。そこで、上記のように、時間的に分散させて処理することで、1回の図柄並び判定においてCPUにかかる負荷を小さくし、外的要因の影響を小さくすることができる。また、システム全体としても外的要因の影響を小さくし、安定化することができる。後述の入球状態チェック処理では、2通りの組み合わせの図柄並び判定を、1回のタイマ割込処理において行う。ここで、タイマ割込処理は2ミリ秒ごとに行われ、各図柄並び判定どうしにおいて2ミリ秒以上の処理時間の差異は発生せず、CPUへの負荷が均一分散されているため、システムを安定化できる。
(3)2ミリ秒の根拠
第1実施形態例では、前述のように、13通りの入賞状態の判定を行う際、一度のタイマ割込で一括して図柄並び判定するのではなく時間的に分割して行っている。また、特に分割して行われる図柄並び判定は、2ミリ秒毎に発生するタイマ割込処理で実行される。この時間的な設定の根拠を以下に示す。
図11で説明したように,遊技機1のメイン制御基板100Aは、遊技球のゲートの通過や入球口への入球をセンサを用いて検知する等の制御を行っている。また、これらのセンサによる検知結果は、表示制御基板100F側に送信された後、この表示制御基板100FのサブCPU180において2ミリ秒間隔でチェックされている。これは、低速の間隔で検知すると、動きのある遊技球を検知できないためである。また、遊技球をセンサで検知する場合、複数のタイマ割込処理の期間に亘って、例えば8回のタイマ割込処理の期間に亘って、1個の遊技球の動きを検知することができる必要がある。なぜなら、静電気などの外来ノイズにセンサが誤作動して瞬間的にセンサが検知状態になってしまうことがあるからである。つまり、1個の遊技球のセンサの通過で、少なくとも4回連続して検知し続ける状態になった場合に、遊技球を検知したと判断する。したがって、メイン制御基板100Aでは2ミリ間隔でセンサ情報等のデータを管理していることになり、そのデータの変化は、表示制御基板100Fを含む基板側に伝えられる。つまり、表示制御基板100Fは、メイン制御基板100Aから随時データを取りこぼすことなく受け取るためには、同等程度の時間間隔により各処理を行う必要がある。よって、表示制御基板100Fのタイマ割込処理の間隔は、2ミリ秒と設定されている。図柄並び判定は、タイマ割込処理において行われるため、同様に2ミリ秒ごとに行われる。
第1実施形態例の遊技機1では、液晶表示装置70の誘導図柄表示部分70aでの誘導図柄の変動表示だけでなく、入球状態表示部分70b、特定入球口指示部分70c及び入賞結果表示部分70dでの入賞状態や入賞判定の結果の表示が行われる。これらの表示を行う為の各コマンド処理に用いるデータを随時取りこぼすことなく受け取るためには、入球状態の図柄並び判定を時間的に分散させ、2ミリ秒以内に処理することが特に好ましい。
(2)入球チェック処理の一例
次に、ステップ230における入球チェック処理について、図27〜29を用いて具体的に説明する。図27は、入球チェック処理の流れを示すフローチャートの一例であり、図28は、図27の図柄並び判定処理の流れを示すフローチャートの一例であり、図29(a)は第1ワークRAM185の一例、図29(b)は第2ワークRAM186の一例、図29(c)は第3ワークRAM187の一例、及び図29(d)入賞済RAM188の一例である。
ここで、前述の通り、図26に示すように、図柄並び判定a、bをフェーズ2、図柄並び判定c、dをフェーズ3、…最後の図柄並び判定mのフェーズ8までの7個に処理を分割されている。また、判定の前処理としてフェーズ1、判定の後処理としてフェーズ9を加わって入球チェック処理が行われる。これらの各フェーズがどの図柄並び判定であるかはROM181に記憶されており、サブCPU180は、ROM181を参照してフェーズ毎に入球チェック処理を行う。
ステップS250: まず、サブCPU180は、RAMに記憶されているフェーズの値に基づいて、判定の前処理であるフェーズ1であるか否かを判定する。つまり、前回のタイマ割込処理においてフェーズ2〜8までの図柄並び判定が終了し、かつ後処理であるフェーズ9が終了しているかどうかを判定する。
ステップS251:フェーズ1の場合、つまり前回のタイマ割込処理でフェーズ9まで終了している場合は、前処理である入球状態に関する情報の取得を行うために、サブCPU180は、フェーズ1からフェーズ9までの一連の入球チェック処理で使用する第1ワークRAM185及び第2ワークRAM186をクリア(0に設定)する。
ここで、第1ワークRAM185は、図29(a)に示すデータ構造を有し、16連入球口10の「1」番から「16」番までの入球口の入球状態を「00H」〜「02H」の数値で示す。「00H」は遊技球の入球がない通常状態を示し、「01H」は遊技球が入球している状態を示し、「02H」はその入球口に入球すると入賞となるリーチ状態を示す。
また、第2ワークRAM186は、入賞が発生した場合にどの図柄並び判定により入賞が発生しているかを、「01H」〜「0FH」の数値で示す。ここで、「01H」は、図柄並び判定aで入賞と判定されたことを示し、「0FH」は、図柄並び判定mで入賞と判定されたことを示す。なお、一連の入球チェック処理中においていずれの図柄並び判定においても入賞が判定されていない場合は、「00H」がセットされる。後述するステップS270のフェーズ9での入球状態の表示処理において、第2ワークRAM186が「00H」でない場合に入賞の表示を液晶画面にておこなう。
ここで、第2ワークRAM186は、1つ分の記憶領域しか有していないため、複数の入賞が発生した場合の1つの組み合わせによる入賞しか記憶しない。よって、一連の入球チェック処理の中で複数の入賞状態が発生した場合でも、先に入賞とした判定した図柄並び判定の組み合わせのみを記憶する。そして、同一の一連の入球チェック処理において、別の図柄並び判定で入賞が発生していると判定してもそれを無視する。それには次のような効果がある。例えば、同時に「1、2、3、4」と「2、3、4、5」が入賞した場合において、同一の一連の入球チェック処理で両方を入賞として判断してしまうと、フェーズ9の入賞状態表示処理において、2つの入賞結果の表示を一度に液晶表示装置70に表示することとなる。そうすると、2つの入賞結果の表示が互いに重なりあい遊技者が見づらい表示になってしまう。そこで、同一の一連の入球チェック処理では、1つの入賞判定
しか行わないようにして画面表示の同時重なりを防止する。つまり、図柄並び判定a〜mまでのうちで1つでも入賞が発生すれば、入賞が判定された図柄並び判定以外の図柄並び判定においては、入賞かどうかは判定しない。ただし、一連の入球チェック処理の中で複数の入賞が発生している場合において、1の入賞判定以外を無視したとしても、入球口状態の情報が失われるわけではなく、次の一連の入球チェック処理で入賞判定されて入賞表示が行われる。この場合、フェーズ1〜フェーズ9までの処理を完了するのに、例えば18ミリ秒を要する場合、入賞の表示が重なるタイミングが18ミリ秒遅れる。この入賞の表示の重なりは、入賞を表示する間隔を調整することにより、さらに時間をずらして表示させることも可能である。
ステップS252、S253:サブCPU180は、ステップS251の後、RAM189から遊技球の入球口の入球の有無を示す入球情報を取得し(S252)、第3ワークRAM187に出力する。第3ワークRAM187は、受信した入球の有無を記憶する(S253)。ここで、RAM189は、図25の入球口図柄コマンド処理内のステップS247において、随時タイマ割込処理毎に更新された入球の有無データを記憶している。
ここで、第3ワークRAM187は、図29(c)に示すデータ構造を有し、16連入球口10の「1」番から「16」番までの入球口の入球の有無を1つのビットで示している。「1」は入球有りの状態を、「0」は入球無しの状態を示す。前述の通り、RAM189では、随時更新された入球の有無を記憶している。一方、第3ワークRAM187では、13通りの図柄並び判定が終了し一連の入球チェック処理するまで、RAM189から取得した入球データを記憶している。このように、RAM189の更新された入球の有無データそのものを参照せず第3ワークRAM187で一旦取得して記憶している入球の有無を参照するのは、メイン制御基板100Aから送出されるコマンド等のデータ受信割込が、タイマ割込とは非同期で発生するためである。つまり、タイマ割込処理中に、非同期のデータ受信割込が発生することにより、タイマ割込処理内の一連の入球チェック処理中に入球の有無データの内容が書き換わることを防ぐためである。
ステップS254、S255: 次に、サブCPU180は、フェーズ2か否かを判定し(S254)、フェーズ2なら図柄並び判定a、bを行う(S255)。図柄並び判定a、bにより、第1ワークRAM185には、第3ワークRAM187が取得した入球の有無データに基づいて入球の有無、リーチ状態の有無が記述される。また、第2ワークRAM186には、どの図柄並び判定において入賞が発生しているかが記述される。図柄並び判定a、bの詳細については、後述する。
ステップS256、S257:次に、サブCPU180は、フェーズ3か否かを判定し(S256)、フェーズ3なら図柄並び判定c、dを行う(S257)。
ステップS258、S259:次に、サブCPU180は、フェーズ4か否かを判定し(S258)、フェーズ4なら図柄並び判定e、fを行う(S259)。
ステップS260、S261:次に、サブCPU180は、フェーズ5か否かを判定し(S260)、フェーズ5なら図柄並び判定g、hを行う(S261)。
ステップS262、S263:次に、サブCPU180は、フェーズ6か否かを判定し(S262)、フェーズ6なら図柄並び判定i、jを行う(S263)。
ステップS264、S265:次に、サブCPU180は、フェーズ7か否かを判定し(S264)、フェーズ7なら図柄並び判定k、lを行う(S265)。
ステップS266、S267:次に、サブCPU180は、フェーズ8か否かを判定し(S266)、フェーズ8なら図柄並び判定mを行う(S267)
ステップS268:次に、サブCPU180は、フェーズ9か否かを判定し、判定結果に応じて、フェーズ9ならフェーズ1〜9までの後処理として遊技球の入球の有無、リーチ状態や入賞状態等の入球状態、特定入球口への入球の指示などの表示処理を行うかを決定する。
ステップS269:フェーズ9の場合は、サブCPU180は、フェーズ1からフェーズ8までの処理で得られ、第1ワークRAM185に記憶されている入球口状態を参照して、液晶表示装置70の入球状態表示部分70bに、入球口番号の表示を「00H」〜「02H」に応じて行う。例えば、「00H」であれば、入球されていない状態を示すので、入球口図柄はハイライト表示等で強調することなく通常状態で表示する。「01H」であれば入球されている状態を示すので、入球口図柄をハイライト等で表示する。「02H」であればリーチ状態を示すので、入球口図柄を点滅表示する。さらに、特定入球口指示部分70cでは、矢印などで次に入球する入球場所を指定する等の表示を行う。
また、サブCPU180は、複数のリーチ状態が発生している場合には、入賞の価値に応じて特定入球口指示部分70cでの表示方法を異ならせても良い。例えば、サブCPU180は、フェーズ1からフェーズ8までの処理で得られ、第1ワークRAM185に記憶されている入球口状態に基づいて、状態が「02H」であり、リーチ状態にある入球口について、次の遊技球の入球により入賞が成立すれば獲得するであろう得点を計算する。サブCPU180は、複数のリーチが発生している場合には、その獲得するであろう得点に応じて、次に入球すべき入球口を指示する表示をリーチ毎に異ならせる。例えば、ある入球口に遊技球が入球すれば、2つの入賞が発生する場合やJACKPOTが成立する場合は、1つの入賞よりも多くの得点を獲得できるため、該当する入球口への指示表示を大きくする。
さらに、サブCPU180は、前述の入賞が成立すれば獲得するであろう得点と、メイン制御基板100Aから受信した発射球数コマンドのパラメータである発射球数とに基づいて、特定入球口指示部分70cでの表示方法を異ならせても良い。例えば、残りの球数が少なくなってきた場合には、より得点が高い入球口のみ矢印で表示するようにする。さらに、残りの遊技球が1球のみとなった場合には、一番入賞価値の高い入球口を指し示すようにする。
ステップS270:さらに、サブCPU180は、ステップS269で入球状態表示を表示した後、第2ワークRAM186に記憶されている「00H」〜「0FH」に応じた入賞表示を液晶表示装置70の入賞結果表示部分70dに行う。ここで、前述の通り、「00H」は入賞が発生していないので入賞を表示せず、「01H」〜「0FH」の場合はそれぞれ図柄並び判定a〜mで入賞が発生していることを意味するので、その入賞位置に応じて入賞表示を行う。
ステップS269及びS270により、液晶表示装置70には、図29(e)に示すような表示が行われる。図29(e)では、入賞結果が、入球口図柄の番号を一列に並べて表示する液晶画面上において、4つの図柄並びが発生している近傍で表示される。よって、遊技者に対してどの図柄の組み合わせで入賞が発生したかがわかり易い。
ステップS271〜S273:次に、サブCPU180は、フェーズを加算する(S271)。加算した結果が10(フェーズ=10)となる場合には(S272)、フェーズを1に戻し(フェーズ=1)、入球チェック処理を終了する(S273)。なお、フェーズの値はRAMに記憶される。
次に、ステップS255で実行される図柄並び判定a、b具体的な処理について説明する。図28は、図柄並び判定a、bの処理の流れを示すフローチャートの一例である。
ステップS290、S291:まず、サブCPU180は、16連入球口10のうち「1」番の入球口に遊技球が入球しているかを第3ワークRAM187のbit0を参照して判定し(S290)。bit0に「1」がセットされている場合は、第1ワークRAM185の「1」番の入球口に対応する入球口状態1に「01H」をセットする(S291)。これにより、第1ワークRAM185には、「1」番の入球口に遊技球が入球していることが記憶される。
ステップS292、S293:次に、サブCPU180は、図柄並び判定a「1、2、3、4」がリーチ状態かを、第3ワークRAM187のbit0〜bit3を参照して判定する(S292)。ここで、4つのビットのうちいずれか3つのビットが「1」にセットされ、1つのビットのみが「0」にセットされている場合に、第1ワークRAM185において、「0」にセットされている入球口に対応する入球口状態1〜4に「02H」をセットする(S293)。
ステップS294:次に、サブCPU180は、図柄並び判定a「1、2、3、4」が入賞状態か否かを、第3ワークRAM187のbit0〜bit3を参照して判定する。ここで、4つのビットの全てが「1」にセットされている場合に入賞と判断する。
ステップS295:サブCPU180は、既に入賞状態と判定しているかを入賞済RAM188を参照して判定する。この入賞済RAM188は、図29(d)に示すデータ構造を有する。入賞済RAM188では、図柄並び判定a〜mの13個の入賞判定済みか否かを示す入賞状態を、図柄並び判定それぞれについてbit0〜bit12までの13ビットで表し、遊技球15発で構成される1ゲームの期間中データを保持する。
ステップS296:サブCPU180は、ステップ295の判定で、新たな入賞判定を行った場合は、第2ワークRAM186に「01H」をセットする。そして、第2ワークRAM186は、図柄並び判定aが入賞していることを記憶する。より詳細には、図柄並びa「1、2、3、4」について入賞が発生していない場合において、図柄並び判定a「1、2、3、4」で入賞が発生すると、図柄並び判定aが入賞したと記憶する。
ステップS297:さらに、サブCPU180は、図柄並び判定aについて、入賞判定を行ったことを示すために、入賞済RAM188のbit0を「1」にセットする。この入賞済RAM188を参照することにより、次回以降の入球チェック処理で図柄並び判定aを再処理することがない。
ステップS300、S301:次に、サブCPU180は、「2」番の入球口に遊技球が入球しているかを、第3ワークRAM187のbit2を参照して判定し(S300)、「1」がセットされている場合は第1ワークRAM185の入球口状態2に「01H」をセットする(S301)。
ステップS302、S303:次に、サブCPU180は、図柄並び判定b「2、3、4、5」がリーチ状態かを、第3ワークRAM187のbit2〜bit5を参照して判定する(S302)。4つのビットのうちいずれか3つのビットが「1」にセットされ、1つのビットのみが「0」にセットされている場合は、サブCPU180は、「0」セットされている入球口状態2〜5に「02H」をセットする(S303)。
ステップS304:次に、サブCPU180は、図柄並び判定b「2、3、4、5」が入賞状態か否かを、第3ワークRAM187のbit2〜bit5を参照して判定する。ここで、4つのビットの全てが「1」にセットされている場合に入賞と判断する。
ステップS305:次に、サブCPU180は、既に入賞状態と判定しているかを入賞済RAM188を参照して判定する。
ステップS306:さらに、サブCPU180は、第2ワークRAM186が「00H」であり、入賞がいずれの図柄並び判定においても生じていないかどうかを判定する。「00H」でない場合には、既に入賞判定を行っているものが既にあることを意味するので、サブCPU180は、入賞表示の同時重なりを防止する目的で、同一の一連の入球チェック処理中には次の入賞判定を行わないようにする。
ステップS307、S308:ステップ306の判定で、図柄並び判定b「2、3、4、5」において新たな入賞判定が生じていると判定した場合は、サブCPU180は、第2ワークRAM186に「02H」をセットする(S307)。つまり、第2ワークRAM186は、図柄並び判定bで入賞していることを記憶する。さらに、サブCPU180は、図柄並び判定bについて、入賞処理が終了したことを示すために入賞済RAM188のbit1を「1」にセットする(S308)。これにより次回以降の入球チェック処理で、図柄並び判定bを再処理することがない。その後、フェーズ2を終了し、フェーズ3に進む。フェーズ3〜フェーズ8の処理は、フェーズ2と同様の処理である。
なお、上記実施形態は、球式アレンジボールゲーム機を対象にしたものであるが、予め定められた組み合わせによる賞球がある遊技装置であれば適用が可能であり、例えばじゃん球に対しても採用できる。じゃん球の場合、予め定められた組み合わせとは麻雀の役(例えば、三暗刻、大三元など)ができたことをいう。
刻々と変化するゲーム状況に応じて、入球状態、内部抽選の途中経過又は抽選結果などが遅延無く液晶表示装置に表示されるため、遊技者は違和感を感じることがなく、またゲームに対する緊迫感や面白みを感じることができる。よって、より遊技者に興趣性を与えるための遊技機の実現に本発明は有用である。
本発明の第1実施形態例に係る遊技機1の遊技盤2の正面図。 遊技機1を制御する各種機能の機能ブロック図 入球口図柄表示装置72において入球口図柄の点灯表示を行っている場合の説明図。 (a) 誘導図柄表示部分70aにおける誘導図柄の変動の様子の一例(1)。(b) 誘導図柄表示部分70aにおける誘導図柄の変動の様子の一例(2)。 入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(1)。 入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(2)。 入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(3)。 入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(4)。 (a)入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(5)。(b)入球状態表示部分70bでの表示方法の一例(6)。 入賞結果表示部分70dでの入賞結果の表示方法の一例。 遊技機1のハード構成と遊技機1の各部との対応関係を示すブロック図。 表示制御基板100Fのハード構成を示すブロック図。 (a) 大当たり作動中の全体の流れを示す説明図。(b) 大当たり作動中の1ラウンド目である大当たり作動1ラウンドの流れを示す説明図。(c)大当たり作動中の13ラウンド目である大当たり作動13ラウンドの流れを示す説明図。(d)大当たり作動終了後のゲームの流れを示す説明図。(e)大当たり作動12ラウンドにおける大当たり作動のパンクを説明する説明図。 大当たり動作中の1ラウンドの中において入賞した場合に、どのように得点加算がされるかを示す説明図。 CPU101が行うメイン処理の流れを示すフローチャートの一例(1)。 CPU101が行うメイン処理の流れを示すフローチャートの一例(2)。 割込処理の流れを示すフローチャートの一例(1)。 割込処理の流れを示すフローチャートの一例(2)。 割込処理の流れを示すフローチャートの一例(3)。 割込処理の流れを示すフローチャートの一例(4)。 サブCPU180が行う表示制御用のメイン処理の流れを示すフローチャートの一例。 データ受信割込処理の流れを示すフローチャートの一例。 (a) 表示制御基板100F内のコマンドメモリ182に記憶されているコマンドの構成図。(b) コマンドキューバッファ183に記憶されているコマンドデータの構成図。(c) 表示制御基板100F内のコマンド開始アドレステーブル184に記憶されているコマンド毎の開始アドレスの対応図。 タイマ割処理の流れを示すフローチャートの一例。 入球口図柄コマンド処理の流れを示すフローチャートの一例。 入球チェック処理の概要を示す概念図 入球チェック処理の流れを示すフローチャートの一例(1)。 入球チェック処理の流れを示すフローチャートの一例(2)。 (a) 第1ワークRAM185の一例。(b)は第2ワークRAM186の一例。(c)は第3ワークRAM187の一例。(d)入賞済RAM188の一例。(e)入賞結果の表示例。
符号の説明
1:遊技機
2:遊技盤
10:16連入球口
20:特別入球口
21:大当たり特別入球口
30:ゲート
31:大当たりゲート
60:特定領域
61:Vゾーン
70:液晶表示装置
72:入球口図柄表示装置
81:ゲーム実行手段
85:入球口ランプ手段
90:液晶表示制御手段
91:誘導図柄表示手段
92:入球状態表示手段
93:特定入球口指示手段
94:入賞結果表示手段
100A:メイン制御基板
100B:払出制御基板
100C:発射装置制御基板
100D:貸出制御基板
100Eサブ制御基板
100F:表示制御基板
101:CPU
180:サブCPU
200:入球チェック処理手段
201:入球情報取得手段
203:入球情報記憶手段
205:フェーズ記憶手段
207:判断手段
209:入球状態記憶手段
211:入賞箇所記憶手段
213:入賞済記憶手段

Claims (4)

  1. 発射装置から発射された球を取り込むN個(N≧2、自然数)の入球口が遊技盤上に設けられた遊技装置であって、
    前記N個の入球口それぞれの入球状態の情報を取得する入球情報取得手段と、
    前記入球情報取得手段が取得する入球状態の情報を、各入球口毎に記憶する入球情報記憶手段と、
    入賞が成立するM個(M≧2、自然数)の入球の組み合わせを1または複数通り含むフェーズを、前記個の入球口に対してB個(B≧1、自然数)記憶するフェーズ記憶手段と、
    前記入球情報記憶手段が記憶する入球情報に基づいて、入賞が成立しているか否かの判断を、前記フェーズ記憶手段が記憶しているフェーズ単位で行う判断手段と、を有し、
    前記判断手段は、前記入球情報記憶手段が記憶する入球情報に基づいて、入賞の成立にあと1つ入球が必要である状態(以下、リーチという)が成立しているか否かを、フェーズ単位でさらに判断し、各入球口の入球状態を入球なし、入球あり及びリーチの3つの状態のいずれかに決定し、リーチ状態が成立したときに、入賞の成立のために入球が必要な入球口の入球状態を、入球なしからリーチに変化させることを特徴とする遊技装置。
  2. 前記判断手段は、フェーズ単位での判断処理を、同一の所定時間間隔ΔT1毎に行うことを特徴とする、請求項に記載の遊技装置。
  3. 前記判断手段が成立した入賞を記憶する入賞済記憶手段をさらに有し、
    前記判断手段は、あるフェーズについて入賞が成立したと判断するたびに、前記入賞済記憶手段が記憶している入賞と新たな入賞とを比較し、両者が異なる場合に新たな入賞が成立したと判断し、新たな入賞を入賞済記憶手段に書き込むことを特徴とする、請求項に記載の遊技装置。
  4. 新たに入賞が成立した場合、入賞の成立を表示する入賞表示手段をさらに有し、
    前記判断手段は、1つのフェーズに複数の入賞が成立している場合、いずれか1つを表示対象に選択し、
    前記入賞表示手段は、前記判断手段が選択した入賞の成立を表示することを特徴とする、請求項に記載の遊技装置。
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