JP2005052196A - 回胴式遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的な演出表示を行うスロットマシンを提供する。
【解決手段】パネル部13,14に透過型の液晶ディスプレイパネルLCDを設け、その裏面側にメインリール装置100を配置し、更に液晶ディスプレイパネルLCDの窓部の裏面側にサブリール装置200を配設することで、演出用パネル13f,14aを構成する。メインリールMR1〜MR3をサブリールSR1〜SR3より小さくし、各メインリールMR1〜MR3と液晶ディスプレイパネルLCDとが対向する第1表示領域WD1の範囲を、各サブリールSR1〜SR3と液晶ディスプレイパネルLCDとが対向する第2表示領域WD2の範囲に較べて小さくする。そして、第1表示領域WD1においてメインリールMR1〜MR3を表示することによって遊技結果を提示し、残余の表示領域において、液晶ディスプレイパネルLCDによる表示と、発光ユニットによる電飾表示を行うこと。
【選択図】 図1
【解決手段】パネル部13,14に透過型の液晶ディスプレイパネルLCDを設け、その裏面側にメインリール装置100を配置し、更に液晶ディスプレイパネルLCDの窓部の裏面側にサブリール装置200を配設することで、演出用パネル13f,14aを構成する。メインリールMR1〜MR3をサブリールSR1〜SR3より小さくし、各メインリールMR1〜MR3と液晶ディスプレイパネルLCDとが対向する第1表示領域WD1の範囲を、各サブリールSR1〜SR3と液晶ディスプレイパネルLCDとが対向する第2表示領域WD2の範囲に較べて小さくする。そして、第1表示領域WD1においてメインリールMR1〜MR3を表示することによって遊技結果を提示し、残余の表示領域において、液晶ディスプレイパネルLCDによる表示と、発光ユニットによる電飾表示を行うこと。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばスロットマシン等の回胴式遊技機に関し、特に、遊技結果を提示するためのメインリール装置と、視覚に訴える演出を行う演出表示装置とを備えた回胴式遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回胴式遊技機であるスロットマシンにあっては、メインリールと呼ばれる複数のリールで構成されたメインリール装置が設けられ、これらリールに描かれている図柄の組合せを目視させることにより、遊技結果を遊技者に提示している。また、かかるスロットマシンの基本構成の他、遊技者に遊技を楽しんでもらうため、視覚に訴える演出表示を行っている。
【0003】
ここで、上述の演出表示の重要性に着目して成されたスロットマシンとして、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0004】
この特許文献1に開示されているスロットマシン(1)にあっては、筐体(2a)に前面扉(2b)が設けられており、当該前面扉(2b)には、上部飾り枠(4)と遊技パネル(6)とタイトルパネル(8)が設けられる他、メダル投入部(34)と各種操作ボタン(35,36a,36b,37,40L,40C,40R)及びスタートレバー(38)等が備えられたいわゆる操作部が設けられている。
【0005】
更に、上部飾り枠(4)には、小型の演出用リール(301L,301C,301R)が視認可能に配設され、遊技パネル(6)の中央部には、遊技結果を提示するための大型のリール(51L,51C,51R)が視認可能に配設されている。
【0006】
そして、大型のリール(51L,51C,51R)は、遊技結果を提示するためのいわゆるメインリールとなっており、遊技者によってスタートレバー(38)がオン操作されると、毎分80回転以下という条件に従って回転し、次に操作ボタン(40L,40C,40R)が任意の順番でストップ操作されると、その順番に従って停止して、遊技者に遊技結果を提示する。
【0007】
つまり、スロットマシン(1)は、スタートレバー(38)がオン操作されると役抽選を行い、次に操作ボタン(40L,40C,40R)がストップ操作されるのに応じて、図柄の描かれている各メインリール(51L,51C,51R)を停止させていき、最終的に停止したメインリール(51L,51C,51R)の図柄が、抽選した役に相当する所定の組み合わせで有効ライン上に揃うと入賞となって、例えば所定枚数のメダルを払い出す。
【0008】
一方、演出用リール(301L,301C,301R)は、旧来より周知となっているメインリールの大きさを踏襲した大型のメインリール(51L,51C,51R)が遊技パネル(6)の中央部に設けられている関係上、小型化されている。
【0009】
そして、スロットマシン(1)は、小型の演出用リール(301L,301C,301R)を大型のメインリール(51L,51C,51R)とは独立に動作させ、メインリール(51L,51C,51R)では上述の遊技結果を提示させるのに対し、演出用リール(301L,301C,301R)では、様々な回転動作を行わせることによって、遊技者に遊技を楽しんでもらうための演出表示を行っている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−224270号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のスロットマシンにあっては、演出の重要性に着目して、演出用リールが設けられてはいるが、小型であるためその演出効果が十分に発揮されないという課題がある。
【0012】
例えば上記特許文献1に記載されている演出用リールは小型であるため、図柄数が5個程度と極めて少なくなっており、図柄の組合せパターン数も少なくなることから表現力の乏しい演出と成らざるを得ないという課題がある。
【0013】
また、小型の演出用リールに多数の図柄を描くことによって、図柄の組合せパターン数を増やすことも考えられるが、単純に図柄数を増やしただけでは各図柄を小さくしなければならないことから、視認性が低下してしまい、視覚効果の高い演出が困難になるという問題を生じる。
【0014】
また、演出用リールを大きくして各図柄数を増やすことも考えられるが、占有領域の限られた上部飾り枠と遊技パネルに対応させて、大型のメインリールと共に大型の演出用リールをも筐体内に配設することは困難である。
【0015】
つまり、遊技者に面する上述の前面扉並びに筐体は必然的に限られた大きさであることから、大型の演出用リール及び大型のメインリールを設けようとしても、現実にはその実現が困難となるという問題を生じる。
【0016】
本発明はこうした従来の課題に鑑みてなされたものであり、メインリール装置と演出表示装置とを備え、メインリール装置によって遊技結果を適切に提示すると共に、演出表示装置によってより効果的な演出表示を行うことを可能にする回胴式遊技機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、遊技者に面するパネル部に、遊技結果を提示する複数のメインリールを備えたメインリール装置と、演出表示を行う演出表示装置とが配設された回胴式遊技機であって、前記複数の各メインリールは、前記演出表示装置の演出表示範囲に較べて相対的に小さい直径を有し、且つ遊技者に面する外周面に、縦幅が25mm以上、横幅が35mm以上に決められた複数個の図柄が形成されており、前記演出表示装置は、前記パネル部に設けられた透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを有し前記エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に前記メインリール装置が配設された第1表示装置と、前記エレクトロルミネッセンスパネルに形成されている透明な窓部の裏面側に配置されると共に1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とを備えて構成され、前記エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させると共に、前記回転体を回転させるのに伴って前記発光手段に電飾表示を行わせることにより、前記演出表示を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の回胴式遊技機であって、前記回転体には、半径方向の異なった位置に前記複数個の発光手段が設けられ、前記第2演出表示装置は、前記回転体を回転させるのに伴って、前記複数個の発光手段により前記半径方向において奥行きを有する電飾表示を行うことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の回胴式遊技機であって、前記発光手段は、カラー画像を電飾表示することを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記発光手段は、複数の発光ダイオードで形成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記パネル部において、前記メインリール装置は前記演出表示装置より上方の位置又は下方の位置に設けられていることを特徴とする。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記エレクトロルミネッセンスパネルは、少なくとも前記複数のメインリールが回転し遊技結果を提示している期間中において、前記複数のメインリールが対向する領域に演出画像表示を行うことなく透明表示にすることを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記エレクトロルミネッセンスパネルは、透過型の液晶ディスプレイパネルであることを特徴とする。
【0024】
請求項1記載の発明によれば、遊技者に面するパネル部に、透過型のエレクトロルミネッセンスパネルで形成された第1表示装置が設けられ、当該エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に、遊技結果を提示するためのメインリール装置と、1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とが設けられる。
【0025】
ここで、エレクトロルミネッセンスパネルには、遊技者に面する部分に透明な窓部が形成されており、当該透明な窓部の裏面側に、発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置が設けられている。
【0026】
そして、エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させると共に、回転体を回転させるのに伴って発光手段に電飾表示を行わせることにより、演出表示を行う。また、小型のメインリールには、視認性が考慮された所定の大きさの図柄が形成されており、遊技者に対し適切に遊技結果を提示する。
【0027】
このように、占有領域が限られているパネル部において、適切に遊技結果を提示しつつ、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、回転体の半径方向の異なった位置に、複数個の発光手段が設けられており、回転体を回転させるのに伴って、複数個の発光手段に電飾表示を行わせることにより、半径方向において奥行きを有する電飾表示を行わせる。これにより、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【0029】
請求項3又は請求項4記載の発明によれば、カラー画像又は所謂ドットマトリクの形態の演出表示を実現する。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、メインリール装置を演出表示装置より上方の位置、又は、メインリール装置を演出表示装置より下方の位置に設けることによて、メインリール装置と演出表示装置との相対的な位置関係の相違による視覚的な効果を発揮させる。
【0031】
請求項6記載の発明によれば、エレクトロルミネッセンスパネルの表示領域のうち、複数のメインリールが対向する領域においては、少なくとも前記複数のメインリールが回転し遊技結果を提示している期間中、演出画像表示を行うことなく透明表示にする。これにより、遊技者に対し遊技結果を適切に提示する。つまり、仮に複数のメインリールが対向する領域において演出画像を表示すると、その演出画像が邪魔をして、メインリールによる遊技結果を遊技者に提示することが困難となるない場合が想定されるが、上述の透明表示にすることによって、メインリールを見易くし、遊技者に対し遊技結果を適切に提示する。
【0032】
請求項7記載の発明によれば、エレクトロルミネッセンスパネルとして、透過型の液晶ディスプレイパネルが用いられ、当該液晶ディスプレイパネルに表示される画像と、回転体を回転させるのに伴って発光手段により電飾表示される画像とによって、演出表示が行われる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、回胴式遊技機の好適な実施形態として、本発明を適用したスロットマシンについて説明する。
【0034】
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の外観構造を表した正面図、図2は本スロットマシン10の内部構造を表した図、図3は液晶ディスプレイパネルの取付構造を表した分解斜視図、図4は液晶ディスプレイパネルの構造を表した図、図5は、更に液晶ディスプレイパネルの構造を模式的に表した分解斜視図、図6は、本スロットマシン10に備えられている制御システムの構成を表したブロック図である。
【0035】
図1及び図2において、本スロットマシン10は、箱形形状の基体12と、基体12の前面に開閉可能に枢支された前面扉11を備えて構成されている。
【0036】
これら前面扉11と基体12とで画成される室内に、後述の遊技結果を提示するための小型のメインリール装置100と、第1の演出表示装置としての透過型エレクトロルミネッセンスパネルと第2の演出表示装置としての大型のサブリール装置200等が設けられている。
【0037】
なお、詳細については後述するが、本実施形態では、上述の透過型エレクトロルミネッセンスパネルとして、バックライトを有する透過型の液晶ディスプレイパネルLCDが設けられており、第1の演出表示装置と第2の演出表示装置との組み合わせによって、演出表示を行う演出表示装置としての演出用パネル13f,14aが構成されている。
【0038】
前面扉11は、硬質プラスチックでほぼ一体に成形された上部パネル部13と中部パネル部14及び下部パネル部15とを備えて構成され、更に中部パネル部14と下部パネル部15との間に、遊技者側に若干突出した操作部16が一体に設けられている。
【0039】
前面扉11の横幅WAAは約475mm、高さTAは約810mmに設計され、更に操作部16より上方に位置する上部パネル部13と中部パネル部14との領域(「前面パネル部」という)の横幅が、前面扉11の横幅WAAと同じく約475mm、縦幅TAAが約462mmに設計されている。
【0040】
別言すれば、遊技者に面することとなる前面扉11の領域(「正面パネル部」という)の横幅WAAが約475mm、高さTAが約810mmとなっており、その正面パネル部のうち、前面パネル部の横幅が約475mm、縦幅TAAが約462mmとなっている。
【0041】
上部パネル部13には、意匠的なデザイン設計が施された複数の演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13eと演出用パネル13fとが設けられている。
【0042】
中部パネル部14には、略長方形の演出用パネル14aと、演出用パネル14aの両側に設けられた演出用ランプ14b,14cとが備えられている。
【0043】
ここで、演出用パネル13f,14aは、当該演出用パネル13f,14aの全領域とほぼ同じ大きさの表示領域を有する液晶ディスプレイパネルLCDと、当該液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域全体を保護するための透明な硬質プラスチック板から成る保護板PNとを備えて構成されている。
【0044】
つまり、保護板PNが前面に配置され、保護板PNの裏面側に表示領域を対向させて液晶ディスプレイパネルLCDが配置されることによって、演出用パネル13f,14aが構成されており、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域に表示される演出画像を保護板PNを介して遊技者側へ提示する。
【0045】
演出用パネル13fの中央部、すなわち点線(仮想線)で示した領域内(以下「第1表示領域」という)WD1の裏面側に、液晶ディスプレイパネルLCDを介して、遊技結果を提示するための3個の小型の回転リール(以下「メインリール」という)MR1,MR2,MR3を備えた小型のメインリール装置100が配設されている。
【0046】
ここで、透過型の液晶ディスプレイパネルLCDは、本スロットマシン10の外部から入射する光を反射して画像を表示するのではなく、裏面側(背面側)から入射する光を透過して画像を表示する構造となっている。
【0047】
このため、液晶ディスプレイパネルLCDは、自ら画像を表示するだけでなく、メインリールMR1,MR2,MR3からの光を透過することによって、遊技者にメインリールMR1,MR2,MR3を第1表示領域WD1において見せることが可能となっている。更に、遊技者は、第1表示領域WD1において、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とメインリールMR1,MR2,MR3の像とが重なった画像を見ることができる。
【0048】
また、演出用パネル14aの中央部分に点線(仮想線)で示した長方形の領域内(以下「第2表示領域」という)WD2の裏面側に、液晶ディスプレイパネルLCDを介して、サブリール装置200が配置されている。
【0049】
ここで、液晶ディスプレイパネルLCDの長方形状の表示領域のうち、第2領域WD2には、単に光を透過する透明な窓部が形成され、当該窓部が形成されている第2領域WD2を除く領域が本来の表示領域となっている。
【0050】
そして、第2表示領域WD2の裏面側に、上述のメインリールMR1,MR2,MR3よりも大きな回転体としての回転リール(以下「サブリール」という)SR1,SR2,SR3を有するサブリール装置200が配置されているため、遊技者は、第2表示領域WD2を介して、液晶ディスプレイパネルLCDの裏面側に位置するサブリールSR1,SR2,SR3を見ることができる。
【0051】
ただし、第2表示領域WD2では、液晶ディスプレイパネルLCDによって画像が表示されないため、遊技者は、サブリールSR1,SR2,SR3だけを見ることが可能となっている。
【0052】
更に、各サブリールSR1,SR2,SR3には、高輝度発光ダイオード等で形成された発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1によって電飾画像を表示するようになっている。このため、遊技者は、上述のサブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄の他、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾表示をも見ることができる。
【0053】
なお、詳細については後述するが、メインリール装置100は、後述のスタートレバーBLがオン操作されると、ほぼ同時にメインリールMR1,MR2,MR3を回転させ、また、後述のストップボタンBP1,BP2,BP3がオン操作(ストップ操作)されると、そのストップ操作された順番に従って、回転中のメインリールMR1,MR2,MR3を順次に停止させる。
【0054】
また、メインリールMR1,MR2,MR3の夫々の外周面には、周方向に沿って所定個数及び所定の大きさの図柄が描かれており、第1表示領域WD1は、各メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄を一つずつ視認可能とする大きさに設計されている。
【0055】
このため、例えばメインリールMR1,MR2,MR3が停止すると、遊技者は、同図中の1点鎖線にて示されている有効ラインL1に沿って横一列に並んだ合計3個の図柄を、第1表示領域WD1を介して目視できる。
【0056】
そして、液晶ディスプレイパネルLCDと、メインリールMR1,MR2,MR3を備えたメインリール装置100と、サブリールSR1,SR2,SR3を備えたサブリール装置200によって、演出用パネル13f,14aにおいて次のような表示が行われる。
【0057】
まず、演出用パネル13fにおける表示について説明すると、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、少なくとも第1表示領域WD1に対応する領域が透明になると、遊技者は、第1表示領域WD1においてメインリールMR1,MR2,MR3を視認できる。
【0058】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、少なくとも第1表示領域WD1に対応する領域に演出画像が表示されると、遊技者は、第1表示領域WD1において、メインリールMR1,MR2,MR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とが重なった演出画像を見ることができる。
【0059】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCD全体に演出画像が表示されると、遊技者は、第1表示領域WD1において、メインリールMR1,MR2,MR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とが重なった演出画像を見ることができ、一方、演出用パネル13fのうち第1表示領域WD1を除く領域では、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される演出画像を見ることができる。
【0060】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、第1表示領域WD1に対応する領域が遮光状態となり、第1表示領域WD1を除く領域に演出画像が表示されると、遊技者は、メインリールMR1,MR2,MR3を見ることができなくなり、一方、第1表示領域WD1を除く領域に表示される演出画像を見ることができる。
【0061】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、第1表示領域WD1に対応する領域に演出画像が表示され、第1表示領域WD1を除く領域が遮光状態となると、遊技者は、メインリールMR1,MR2,MR3と、第1表示領域WD1に表示される画像とが重なった演出画像を見ることができる。
【0062】
このように、演出用パネル13fは、液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示したり、部分的に遮光状態にすることにより、メインリールMR1,MR2,MR3と演出画像を様々に組み合わせて表示することが可能となっている。
【0063】
ただし、メインリールMR1,MR2,MR3は、遊技結果を提示するために設けられていることから、遊技者が遊戯中にメインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄を確実に目視することができるようにする必要上、少なくともスタートレバーBLがオン操作された時点から、全てのメインリールMR1,MR2,MR3が回転を停止するまでの期間中は、液晶ディスプレイパネルLCDのうち第1表示領域WD1に対応する領域は常に透明となり、演出画像を表示しないようになっている。
【0064】
次に、演出用パネル14aにおける表示について説明すると、遊技者は、第2表示領域WD2において常にサブリールSR1,SR2,SR3を視認できる。
【0065】
そして、例えば演出用パネル14aにおける液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、第2表示領域WD2を除く領域に演出画像が表示されると、遊技者は、サブリールSR1,SR2,SR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とを見ることができる。
【0066】
また、例えば演出用パネル14aにおける液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、第2表示領域WD2を除く領域に演出画像が表示されず、遮光状態となると、遊技者は、第2表示領域WD2において、サブリールSR1,SR2,SR3だけを見ることができる。
【0067】
このように、演出用パネル14aは、液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示したり、部分的に遮光状態にすることにより、サブリールSR1,SR2,SR3と演出画像を様々に組み合わせて、遊技者の視覚に訴える演出を行うことが可能となっている。
【0068】
更に、サブリールSR1,SR2,SR3の夫々の外周面には、周方向に沿って所定個数及び所定の大きさの図柄が描かれている。
【0069】
このため、遊技者は、同図中に示されている複数本の2点鎖線(仮想線)L2に沿って横又は斜めに並んだ複数個の図柄を、第2表示領域WD2を介して目視できる。
【0070】
更に、各サブリールSR1,SR2,SR3には、高輝度発光ダイオード等で形成された発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1によって電飾画像を表示するようになっているため、遊技者は、上述のサブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される演出画像だけでなく、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾表示をも見ることができる。
【0071】
したがって、演出用パネル14aは、上述したように液晶ディスプレイパネルLCDの演出画像とサブリールSR1,SR2,SR3とを表示するだけでなく、更に、サブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄と、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾画像も表示することによって、多彩な演出表示を行うことが可能となっている。
【0072】
次に、操作部16には、スロットマシンゲームを行うのに必要な遊技メダルを投入するためのメダル投入部MDと、1ゲーム当たりのメダル数を提示するためのベットボタンBT1,BT2と、1ゲームの開始を指示するためのスタートレバーBLと、回転中のメインリールMR1,MR2,MR3を個別に停止させるためのストップボタンBP1,BP2,BP3と、前面扉11を基体12側に施錠又は解錠するための所定の鍵を挿入するための鍵穴KY等が設けられている。
【0073】
そして、遊技者がゲームを行うのに必要な枚数の遊技メダルをメダル投入部MDへ投入若しくはベットボタンBT1,BT2の何れか一方をオン操作してスタートレバーBLをオン操作すると、ゲーム開始となって後述の主制御基板700においていわゆる役抽選が行われ、更にメインリール装置100のメインリールMR1,MR2,MR3がほぼ同時に所定方向へ回転動作を開始する。
【0074】
引き続き遊技者がストップボタンBP1,BP2,BP3を所望の順番でストップ操作すると、それらストップボタンBP1,BP2,BP3に対応付けられているメインリールMR1,MR2,MR3がそのストップ操作された順序に従って停止制御され、メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている所定の図柄が上述の抽選された役に相当する組み合わせで上述の有効ラインL1上に一列に揃うと入賞となって、例えば所定枚数の遊技メダルが払い出される。
【0075】
更に、サブリール装置200は、少なくとも、上述のスタートレバーBLがオン操作された時点から全てのメインリールMR1,MR2,MR3が停止するまでの期間において、後述のサブ制御基板300の制御の下でサブリールSR1,SR2,SR3を様々に回転させ、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1によっていわゆる電飾表示を行うことにより、遊技者の視覚に訴える演出表示を行う。
【0076】
更に又、液晶ディスプレイパネルLCDも、少なくとも、上述のスタートレバーBLがオン操作された時点から全てのメインリールMR1,MR2,MR3が停止するまでの期間において、後述のサブ制御基板300の制御の下で演出表示を行う。
【0077】
ただし、上述したように、少なくともスタートレバーBLがオン操作された時点から、全てのメインリールMR1,MR2,MR3が回転を停止するまでの期間中は、液晶ディスプレイパネルLCDのうち第1表示領域WD1に対応する領域は常に透明となり、演出画像を表示しないようになっている。
【0078】
下部パネル部15には、入賞した場合の図柄の組み合わせ等が描かれた略長方形の演出用パネル15aと、演出用パネル15aの側方に設けられた演出用ランプ15b,15cと、遊技者の獲得した遊技メダルを払い出すための排出口15d及び受皿15eと、効果音を発するスピーカが裏面側に取り付けられた放音部15f,15gとが設けられている。
【0079】
次に、図2を参照して、前面扉11の裏面構造と、基体12の内部構造を概説する。なお、図2は前面扉11を解錠して基体12から開いた状態を表している。
【0080】
同図において、前面扉11の裏面上部には、各演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13eを構成する蛍光灯や高輝度発光ダイオード等の光源(符号略)が着脱自在に取り付けられている。
【0081】
更に、演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13e用の光源の下方に、演出用パネル13f,14aを構成する保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDが組み付けられ、液晶ディスプレイパネルLCDの裏面側には、メインリール装置100と、演出用の効果音を発するスピーカQ1,Q2が設けられている。
【0082】
つまり、図2には示されていないが、液晶ディスプレイパネルLCDの第1表示領域WD1に相当する裏面側に、メインリールMR1,MR2,MR3の外周面を対向させて、小型のメインリール装置100が取り付けられている。
【0083】
また、液晶ディスプレイパネルLCDとメインリール装置100の間の側方に、メインリールMR1,MR2,MR3を照明するための照明ランプ(図示略)が取り付けられている。
【0084】
メインリール装置100の裏面側には、電気回路基板で形成されたサブ制御基板300が取り付けられている。
【0085】
また、メインリール装置100には、各メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するための電動モータ(ステッピングモータ)を、主制御基板700からの指令に従って制御する後述のメインリール制御基板(以下「回胴装置基板」という)900が予め設けられている。
【0086】
メインリール装置100及びサブ制御基板300の下方には、サブリール装置200に設けられているサブリールSR1,SR2,SR3を照明するための照明ランプ(図示略)が取り付けられている。
【0087】
ここで、図3乃至図5を参照して、保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDとの取付構造を説明すると、次のようになっている。
【0088】
まず、図3に示すように、上部パネル部13と中部パネル部14には、演出用パネル13fと14aの大きさに合わせられた略矩形状の開口AN1とAN2が予め形成されており、更に開口AN1,AN2の内壁部に回廊状の凹段部STが形成されている。そして、当該凹段部STに、裏面側から保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDが組み付けられ、更に液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEに設けられている複数の支持部Fを上部パネル部13と中部パネル部14にネジ止め固定することにより、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域DSPAN側が前面側に向けられた演出用パネル13f,14aが構成されている。
【0089】
更に、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEには、サブ制御基板300からの指示に従って液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示させるための駆動回路等が形成された液晶制御基板1000が取り付けられている。
【0090】
更に又、図4(a)の斜視図にて示すように、筐体CASEの裏面には、第1表示領域WD1の大きさに合わせられた開口ANWD1と、第2表示領域WD2の大きさに合わせられた開口ANWD2とが予め形成されており、開口ANWD1に対向してメインリール装置100が配置され、更に開口ANWD2に対向してサブリール装置200が配置されている。
【0091】
つまり、図4(b)の断面図にて模式的に示されているように、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASE内には、保護板PN側に対向する偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9とを有するサンドイッチ構造が備えられ、更に偏光フィルタV9の裏面側に、バックライトV10,V11からの光を導光して偏光フィルタV9側へ入射させる導光板(光ガイド)V12が設けられている。
【0092】
そして、液晶制御基板1000が、透明電極V4,V7間に画像信号を印加することによって、液晶層V5の液晶分子に偏光フィルタV1,V9の偏光方向に対して捻りを生じさせて導光板V12側から入射する光を制御し、カラーフィルタV3を通過する光の混合によって、カラー画像IMG0を形成するようになっている。
【0093】
ここで、上述したように、筐体CASEの開口ANWD1に対して、メインリール装置100が配置されているため、上述の照明ランプで照明されたメインリールMR1,MR2,MR3からの光MHinが開口ANWD1を介して導光板V12に入射し、上述のサンドイッチ構造を透過して射出されることにより、メインリールMR1,MR2,MR3の画像IMGMも第1表示領域WD1の範囲内において表示される。
【0094】
そして更に、第1表示領域WD1に合わせて開口ANWD1が形成されているため、開口ANWD1の周縁部が遮光部分INSとなっており、メインリールMR1,MR2,MR3の画像IMGMは第1表示領域WD1の範囲内においてのみ表示されるようになっている。
【0095】
一方、液晶層V5のうち、開口ANWD2に対応した部分a5は、液晶が充填されていない窓部(空隙部分)となっている。このため、透明電極V4,V7間に画像信号が印加されると、液晶層V5のうち液晶が充填されている部分で画像表示が行われるのに対し、上述の液晶が充填されていない空隙部分a5では画像表示が行われず、上述の照明ランプで照明されたサブリールSR1,SR2,SR3からの光SHinが開口ANWD2から入射し、第2表示窓WD2において、サブリールSR1,SR2,SR3の像IMGSが表示される。
【0096】
更に、図5を参照して、本液晶ディスプレイパネルLCDの構造を詳述する。
【0097】
なお、図5は、説明の便宜上、模式的に示した分解斜視図であり、上述の偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9、導光板V12を分離して示した図である。更に、開口ANWD2の周辺部分の構造を部分的に示した図である。
【0098】
図5において、導光板V12には、筐体CASEに形成されている開口ANWD2と同形状の開口a12が形成され、偏光フィルタV9のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a9には偏光フィルタが形成されていない。
【0099】
ガラス基板V8には開口が形成されておらず、ガラス基板V8の前面に、透明電極V7が積層形成されている。
【0100】
更に、配向層V6のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分に開口が形成され、当該開口に管形状の液晶封止体CVの一端が連接され、更に液晶封止体CVの他端に透明電極V4が設けられている。
【0101】
更に、ガラス基板V2には開口が形成されておらず、ガラス基板V2の板面に積層形成されているカラーフィルタV3のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a3にはカラーフィルタが形成されておらず、偏光フィルタV1のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a1には偏光フィルタが形成されていない。
【0102】
そして、これら偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9及び導光板V12が積層されて、サンドイッチ構造が実現されている。
【0103】
ここで、筐体CASEの内壁と、液晶封止体CVの外壁と、相対向する透明電極V4と配向層V6とによって画成される部分が、液晶が充填された液晶層V5となっており、液晶封止体CV内は、液晶が充填されていない窓部(空隙部分)a5となっている。
【0104】
このように、液晶封止体CVによって、液晶が充填されていない空隙部分a5が設けられているため、透明電極V4とV7との間に画像信号が印可されても、空隙部分a5では画像が形成されず、液晶が充填された液晶層V5の領域においてのみ画像が形成される。
【0105】
このため、上述したように、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、空隙部分a5に対応している第2表示窓WD2では、開口ANWD2の裏面側に位置しているサブリールSR1,SR2,SR3の像IMGSが表示され、液晶層V5の領域においてのみ上述の画像信号による画像が形成される。
【0106】
また、本液晶ディスプレイパネルLCDの透明電極V4とV7は、開口ANWD2に対応する部分が除去(断線)されていないので、空隙部分a5にも液晶が充填されている一般の液晶ディスプレイパネルに画像を表示させるための画像信号が本液晶ディスプレイパネルLCDに印可されると、第2表示窓WD2の範囲内だけいわゆる素抜けの状態(透明な状態)となり、サブリールSR1,SR2,SR3を表示することが可能となっている。
【0107】
したがって、本液晶ディスプレイパネルLCDは、いわゆる1フレーム画像を表示するための画像信号によって透明電極V4とV7を走査するだけで、上述した第2表示窓WD2の範囲内だけ素抜けの状態(透明な状態)とすることが可能な特殊な構造を有している。
【0108】
なお、本実施形態では、筐体CASEの裏面に開口ANWD1,ANWD2と遮光部INSが形成されているが、遮光部INSの代わりに、導光板V12の裏面に遮光部INSと同形状の遮光膜を蒸着や印刷等によって積層形成することにより、開口ANWD1,ANWD2と同形状の光入射領域と遮光領域とを実現するようにしてもよい。
【0109】
再び図2において、液晶ディスプレイパネルLCDの下方には、「中央表示基板」と呼ばれる電気回路基板400が設けられている。そして、中央表示基板400には、操作部16に設けられているベットスイッチBT1,BT2と、スタートレバーBLと、ストップボタンBP1,BP2,BP3等が電気的に配線接続され、これらスイッチBT1,BT2,BL,BP1,BP2,BP3の出力信号を主制御基板700側へ転送する。
【0110】
中央表示基板400の下方には、メダル投入部MDより投入される投入物を正規の遊技メダルか異物か判別して振り分けるセレクト機構G0と、セレクト機構G0で振り分けられた遊技メダルを基体12側に設けられているホッパ装置HPへ案内するガイド部材G1と、セレクト機構G0で振り分けられた異物を排出口15dへ案内するガイド部材G2と、ホッパ装置HPから出力される払い出し用の遊技メダルを排出口15dへ案内するガイド部材G3が設けられ、更に排出口15dの近傍に、放音部15f,15gを構成するスピーカQ3,Q4が取り付けられている。
【0111】
基体12内には、主電源装置PWUと、ホッパ装置HPから溢れた遊技メダルを収容するための補助貯留部SHPと、サブリール装置200が設けられている。
【0112】
サブリール装置200は、前面扉11が基体12側に施錠されると、液晶ディスプレイパネルLCDの開口ANWD2にサブリールSR1,SR2,SR3の外周面が対向することとなるように、基体12内の所定フレーム(符号略)に位置決めして取り付けられている。
【0113】
主電源装置PWUの側面にはいわゆる配電盤に相当する電源装置基板500が設けられ、サブリール装置200の上端には、サブリールSR1,SR2,SR3を回転駆動するための電動モータ(ステッピングモータ)を制御するための演出回路基板600が設けられ、演出回路基板600の上方には、本スロットマシン10全体を集中制御する主制御基板700が設けられ、基体12の内壁の一端には、遊技場等に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板800が取り付けられている。
【0114】
なお、詳細については後述するが、演出回路基板600には、サブリール装置200を制御することによって演出表示を行わせるための演出制御回路211が形成されている。
【0115】
そして、上述のサブ制御基板300、中央表示基板400、電源装置基板500、演出回路基板600、主制御基板700、外部集中端子基板800及び回胴装置基板900、液晶制御基板1000は、何れも導電性配線パターンの形成された絶縁性樹脂基板上に集積回路装置やトランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品が搭載されて配線接続されたいわゆる電気回路基板として形成されている。
【0116】
次に、図6のブロック図を参照して、本スロットマシン10に設けられている制御システムについて説明する。
【0117】
まず、図2には説明の便宜上示されていないが、主制御基板700には、回胴装置基板900と、サブ制御基板300、中央表示基板400、電源装置基板500及び外部集中端子基板800が夫々配線ケーブルによって配線接続されている。また、サブ制御基板300に演出回路基板600と液晶制御基板1000が配線接続されている。
【0118】
主制御基板700は、半導体メモリROMと、マイクロプロセッサMPUが搭載されており、当該マイクロプロセッサMPUが、半導体メモリROMに予め記憶されているシステムプログラムとスロットマシンゲーム用のプログラムを実行し、各基板900,300,400,500,800に所定の指令を行って夫々に分散制御を行わせることにより、本スロットマシン10におけるゲームの進行等を集中制御する。
【0119】
回胴装置基板900には、メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するステッピングモータMM1,MM2,MM3が接続されている。
【0120】
そして、主制御基板700からメインリールMR1,MR2,MR3を回転又は停止させるべき旨の制御信号が供給されると、回胴装置基板900はステッピングモータMM1,MM2,MM3への電力供給を制御し、メインリールMR1,MR2,MR3の動作を制御する。
【0121】
つまり、回胴装置基板900は、スタートレバーBLがオン操作されることによって、主制御基板700から回転開始を示唆する制御信号が供給されると、ステッピングモータMM1,MM2,MM3を起動させ、メインリールMR1,MR2,MR3を80rpm以下の定速度で回転させるべく制御する。
【0122】
また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP1がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR1を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM1を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR1を停止させる。また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP2がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR2を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM2を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR1を停止させる。また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP3がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR3を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM3を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR3を停止させる。
【0123】
サブ制御基板300は、演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4が接続され、主制御基板700から演出制御信号が供給されると、これら演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4を駆動することによって、遊技者の視覚と聴覚に訴える演出を行う。
【0124】
更にサブ制御基板300は、主制御基板700から上述の演出制御信号が供給されると、演出回路基板600に指令して、サブリール装置200のステッピングモータSM1,SM2,SM3を起動させ、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させることによる演出表示を行わせる。更に、各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1を電飾表示させることによって、演出表示を行わせる。
【0125】
更にサブ制御基板300は、主制御基板700から上述の演出制御信号が供給されると、液晶制御基板1000に指令して、液晶ディスプレイパネルLCDに演出表示を行わせる。
【0126】
中央表示基板400は、ベットボタンBT1,BT2と、スタートレバーBL及びストップボタンBP1,BP2,BP3が接続され、これらスイッチBT1,BT2,BL,BP1,BP2,BP3から出力される出力信号を主制御基板700へ転送する中継基板として機能する。
【0127】
また、中央表示基板400は、セレクト機構G0に設けられている遊技メダル検出センサ(図示略)から出力される出力信号を主制御基板700へ転送し、メダル投入部MDに投入されたメダル枚数を知らせると共に、異物の投入や目詰まりの発生等を知らせる。
【0128】
そして、主制御基板700は、ベットボタンBT1,BT2がオン操作されると、1ゲーム当たりの賭け枚数を検知し、スタートレバーBLがオン操作されると、ゲーム開始の指示がなされたことを検知し、ストップボタンBP1,BP2,BP3が任意の順番でストップ操作されると、その順番でメインリールMR1,MR2,MR3を停止させるべき指示がなされたことを検知する。
【0129】
ここで、主制御基板700が上述のスタートレバーBLがオン操作されたことを検知すると、役抽選を行った後、上述のメインリールMR1,MR2,MR3を回転させるべく回胴装置基板900に指令すると共に、サブ制御基板300に指令して、上述の演出を行わせる。
【0130】
また、ストップボタンBP1,BP2,BP3が任意の順番でストップ操作されると、主制御基板700は、メインリールMR1,MR2,MR3をストップ操作の順番で停止させ、且つ、上述したように抽選した役に相当する図柄を有効ラインL1上に揃えるべく回胴装置基板900に指令する。
【0131】
また、主制御基板700は、サブ制御基板300に指令して、各ストップボタンBP1,BP2,BP3がストップ操作される毎に、演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4と、サブリール装置200及び液晶ディスプレイパネルLCDによる演出を様々に変化させることにより、ゲームの進行状況等を遊技者に告知等する。
【0132】
電源装置基板500は、電源装置PWUで発生される各種電源電圧をホッパ装置HPその他の各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン100の動作に必要なシステム電源を供給する。
【0133】
また、電源装置基板500は、主制御基板700から遊技メダルの払い出しをすべき旨の指令を受けると、ホッパ装置HPを制御して遊技メダルの払い出しを行わせる。
【0134】
外部集中端子基板800は、主制御基板700から出力される本スロットマシン10におけるゲームの進行状況等を示す信号を、上述のホールコンピュータへ送出する。
【0135】
次に、メインリール装置100の構造を図7乃至図11を参照して説明する。
【0136】
なお、図7はメインリール装置100の外観構造を表した斜視図、図8はメインリール装置100の分解斜視図、図9(a)は、メインリール装置100に備えられているメインリールユニットを分解して表した平面図、図9(b)はメインリールの側面図、図10はメインリールユニットの要部構造を破断して表した断面図、図11はメインリールの外周に捲装されているリールテープを表した展開図である。
【0137】
図7に示すように、メインリール装置100は、3個のメインリールMR1,MR2,MR3と、これら円筒形状のメインリールMR1,MR2,MR3を収容するリールケース本体101及びリールケースカバー102と、回胴装置基板900を備えて構成され、リールケースカバー102の裏面側に、収納ケース301,302内に収容されたサブ制御基板300が取り付けられている。
【0138】
リールケース本体101は、図8に示すように、プラスチック成形された矩形状の筒体であり、3個のメインリールMR1,MR2,MR3の外周面を、上述の第1表示領域WD1を介して視認可能とする略長方形の開口103が形成されている。
【0139】
リールケースカバー102は、プラスチック成形された矩形状の籠体であり、リールケース本体101に嵌着されることにより、3個のメインリールMR1,MR2,MR3を収容している。
【0140】
回胴装置基板900は、リールケースカバー102の一端に取り付けられており、各メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するためのステッピングモータMM1,MM2,MM3に、主制御基板700から供給される制御信号に従ってパルス幅制御を施した電力を供給することにより、ステッピングモータMM1,MM2,MM3の回転と制動及び停止の制御を行い、ひいてはメインリールMR1,MR2,MR3の動作を制御する。
【0141】
サブ制御基板300は、演出のための制御を行うマイクロプロセッサと、当該マイクロプロセッサが実行するコンピュータプログラム及び演出用データを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)と、演出処理の実行中に生じる各種データを一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えた電気回路が搭載されている。
【0142】
メインリールMR1とステッピングモータMM1は、支持板MS1に組み付けられた単体の第1メインリールユニットとして構成され、メインリールMR2とステッピングモータMM2は、支持板MS2に組み付けられた単体の第2メインリールユニットとして構成され、メインリールMR3とステッピングモータMM3は、支持板MS3に組み付けられた単体の第3メインリールユニットとして構成されている。
【0143】
そして、組み立て工程において、リールケース本体101の内壁に等間隔で形成されているスロットSL1,SL2,SL3に、メインリールMR1とステッピングモータMM1が組み付けられた支持板MS1と、メインリールMR2とステッピングモータMM2が組み付けられた支持板MS2と、メインリールMR3とステッピングモータMM3が組み付けられた支持板MS3とが夫々装着され、更に、支持板MS1,MS2,MS3の夫々の一端がリールケース本体101の一端にネジ止め固定されている。
【0144】
更に、これら第1〜第3のメインリールユニットは、何れも基本的に同じ大きさ及び構造を有しており、メインリールMR1とステッピングモータMM1及び支持板MS1を有する第1メインリールユニットMU1を代表して説明すると、次のように構成されている。
【0145】
まず、図9(a)及び図10に示すように、金属又は硬質プラスチックで成形された支持板MS1の板面に、ステッピングモータMM1がネジ止め等によって固定されている。
【0146】
支持板MS1に対して直交するステッピングモータMM1の回転軸104に、硬質プラスチックで成形されフランジ部105aを有する円筒形状の中継軸105が嵌入されると共に、硬質プラスチックで成形され突起106aを有する中継部材106が中継軸105に嵌入されている。
【0147】
更に、中継軸105の先端部が中継部材106を貫通し、メインリールMR1側に突出している。
【0148】
一方、メインリールMR1は、全体的に硬質プラスチックで成形されており、中継軸105の先端部に組み付けられるカップ形状の基部107と、図9(b)に示すように基部107から放射状に延在する複数本のアーム部108と、アーム部108の先端部に連設された第1の円環部109と、第1の円環部109と同径の第2の円環部110と、第1の円環部109と第2の円環部110とを橋渡しする複数本の橋梁部111とを備えて一体成形されている。
【0149】
そして、第1,第2の円環部109,110の外周に、図11に示す複数の図柄が印刷された長尺状のプラスチックシートで形成されたリールテープMTP1が捲装されることにより、メインリールMR1の外周面が形成されている。
【0150】
更に、回転軸104の軸中心に雌ネジ部104aが形成され、中継軸105と基部107の夫々の中心部にも、雌ネジ部104aに位置合わせされた貫通孔105b,107aが形成されており、これら貫通孔107a,105bを介して雌ネジ部104aに、雄ネジ112を螺合して締め付けることにより、ステッピングモータMM1の回転軸104に対し、中継軸105と中継部材106及び基部107が固着され、これによって、ステッピングモータMM1の駆動力を受けてメインリールMR1が回転するようになっている。
【0151】
また、図示していないが、ステッピングモータMM1内には、所定の基準角度に対する回転軸104の回転角を検出する光学式のロータリエンコーダが内蔵されており、回胴装置基板900が、当該ロータリエンコーダから出力される角度検出信号と主制御基板700から供給される制御信号とを対比しつつステッピングモータMM1をステッピング制御することにより、主制御基板700から供給される制御信号に従って、ステッピングモータMM1の回転と制動及び停止の制御を行い、ひいてはメインリールMR1の回転と制動及び停止の制御を適切に行うようになっている。
【0152】
このように、メインリールMR1は、軽量なプラスチックによって形成された骨格部分にリールテープMTP1が捲装されることによって円筒形状で且つ軽量化が図られており、ステッピングモータMM1に対して大きな負荷を与えないようになっている。
【0153】
更に、基部107を回転軸104に固着すると、メインリールMR1はステッピングモータMM1を内包するように配置されるため、回転軸104の軸方向において厚みの小さなユニット構造が実現されている。
【0154】
なお、支持板MS2に組み付けられたメインリールMR2とステッピングモータMM2を有する第2メインリールユニットと、支持板MS3に組み付けられたメインリールMR3とステッピングモータMM3を有する第3メインリールユニットも、上述の第1メインリールユニットMU1と同じ基本構造を有しており、メインリールMR2には図11に示すリールテープMTP2、メインリールMR3にはリールテープMTP3が夫々捲装されている。
【0155】
また、メインリールMR1,MR2,MR3の直径Rが共に約95mm以上で約140mm以下の範囲内の何れかの値に決められることで、メインリール装置100の小型化が図られている。
【0156】
更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の個数Kが共に12個以上で15個以下の何れかの個数に決められている。
【0157】
更に又、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の縦幅Hは約25mm以上、横幅Wは約35mm以上に決められ、互いに隣り合う図柄が接触しないように若干の隙間を空けて描かれている。つまり、図柄の縦幅Hに対して図柄のピッチ間隔PPが若干大きくなっており、これによって、各図柄を視認し易くなっている。
【0158】
本実施形態の具体例を述べれば、図11に示すように、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3には、例えば「スイカ」と「ぶどう」と「レモン」と「桃」及び「ナス」の5種類の図柄を組み合わせて、夫々13個ずつ描かれている。更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の縦幅Hが約26mm、横幅Wが約35mm、ピッチ間隔PPが約29.5mmに決められ、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3の長さLが約383mm、幅WTが約44mmに決められている。
【0159】
更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3の長さLと幅WTに合わせて、各メインリールMR1,MR2,MR3の直径Rが約122mm、幅が約44mmに決められている。
【0160】
更に又、スタートレバーBLがオン操作されると、主制御基板700に設けられているマイクロプロセッサMPUによって役抽選が行われると共に、メインリールMR1,MR2,MR3が、回胴装置基板900の制御下で80rpm以下の回転数で回転駆動され、更にストップボタンBP1,BP2,BP3が夫々ストップ操作されると、夫々のストップ操作された時点から190msec以内に停止される。そして、この予め決められた停止時間(190msec)内に、最大で3コマ分の図柄を移動させることにより、上述の抽選された役に相当する図柄を有効ラインL1上に揃えて停止させるようにしている。
【0161】
つまり、上述の図柄の最大の移動コマ数を「制御コマ数」と呼んでおり、本実施形態では、制御コマ数を3個に決めている。そして、ストップ操作された時点に、停止させるべき図柄(抽選された役に相当する図柄)が有効ラインL1上に来た場合には、その時点で各メインリールMR1,MR2,MR3を停止させ、一方、ストップ操作された時点に、停止させるべき図柄が有効ラインL1上に来なかった場合には、停止時間(190msec)の間に各メインリールMR1,MR2,MR3を1つの図柄分又は2つの図柄分回転させ、それによって停止させるべき図柄が有効ラインL1上に来た場合には、そこで各メインリールMR1,MR2,MR3を停止させる。
【0162】
次に、第2の演出表示装置としてのサブリール装置200を図12乃至図19を参照して説明する。
【0163】
なお、図12(a)は、サブリール装置200の外観構造を表した斜視図、図12(b)は、サブリール装置200に設けられているサブリールユニットの外観構造を表した斜視図、図13は、各サブリールSR1,SR2,SR3に捲装されているリールテープSTP1,STP2,STP3を表した展開図である。
【0164】
図12(a)において、サブリール装置200は、硬質プラスチックで成形された矩形状の支持ケース201内に、3個の円筒形状のサブリールSR1,SR2,SR3が収容され、各サブリールSR1,SR2,SR3の外周には、図13に例示するリールテープSTP1,STP2,STP3が捲装されている。また、リールテープSTP1,STP2,STP3には、メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄よりも大きな複数個の図柄が描かれている。各サブリールSR1,SR2,SR3は、直径が約230mm、横幅が約80mmに設計されている。
【0165】
そして、基本的には、上述のメインリール装置100と同様のユニット構造によって、サブリールSR1を回転駆動するステッピングモータ(符号略)と、サブリールSR2を回転駆動するステッピングモータ(符号略)と、サブリールSR3を回転駆動するステッピングモータSM3が設けられ、更に、図12(a)では省略しているが、支持ケース201の上端に、上述の演出回路基板600が取り付けられている。
【0166】
更に図12(b)を参照して、サブリールSR3とステッピングモータSM3とを備えたサブリールユニットSU3の構造を代表して説明すると、次のようになっている。
【0167】
まず、ステッピングモータSM3が、硬質プラスチックで形成された支持板202の一側面に固定され、ステッピングモータSM3の回転軸203の先端部にサブリールSR3が固着されている。
【0168】
これらサブリールSR3とステッピングモータSM3と支持板202によって一体化されたサブリールユニットSU3が構成されており、矩形状の支持ケース201内に当該サブリールユニットSU3を収容して支持板202と支持ケース201とがネジ止め等によって固定されている。
【0169】
また、サブリールSR1を備えたサブリールユニットSU1と、サブリールSR2を備えたサブリールユニットSU2も、サブリールユニットSU3と同じ構造を有しており、これら3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3が支持ケース201内に収容されることで、図12(a)に示したサブリール装置200が構成されている。
【0170】
再びサブリールユニットSU3を代表して説明すると、サブリールSR3は、上述のステッピングモータSM3の回転軸203に固着された基部204と、基部204から放射状に延在する複数本のアーム部205と、アーム部205の先端部分に回転軸203を中心として同心円状に形成された円環状のリング部206,207とを備えて一体成形されており、リング部206,207の外周面にリールテープSTP3が捲装されることで、全体的に略円筒形となっている。
【0171】
更にリールテープSTP3において、リング部206,207に捲装された場合に回転軸203を中心とした周方向の角度が略0°(又は360°)、120°、240°となる3カ所の領域が、発光ユニットRL1,GL1,BL1から発せられる光を透過する透明な領域となっている。
【0172】
例えば、図13に例示するように、略0°(又は360°)の位置に決められた「レモン」と「ベル」との図柄間と、略120°の位置に決められた「レモン」と「チェリー」との図柄間と、略240°の位置に決められた「西瓜」と数字の「7」との図柄間が、夫々透明領域となっている。
【0173】
そして、上述の3カ所の透明領域の裏面側に、発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられている。
【0174】
なお、図13には、説明の便宜上、サブリールSR1,SR2,SR3に同じ図柄模様のリールテープSTP1,STP2,STP3が捲装されているものとして示されているが、実際にはリールテープSTP1,STP2,STP3の夫々の図柄の位置関係が異なっており、予め決められた複数種類の図柄を組み合わせて配列を異ならせて印刷等されている。
【0175】
次に、図12(b)に示されているように、発光ユニットRL1,GL1,BL1は、何れもリング部206,207間に橋渡しするように取り付けられた細長い電気回路基板によって形成されており、各電気回路基板には、その長手方向に沿って夫々所定個数m(本実施形態では24個以上)の高輝度発光ダイオードがリールテープSTP3の幅内に収まるようにして、所定のピッチ間隔で一列に配列されて設けられている。
【0176】
発光ユニットRL1は、m個の赤色(R)の高輝度発光ダイオードLDR11〜LDR1m、発光ユニットGL1は、m個の緑色(G)の高輝度発光ダイオードLDG11〜LDG1m、発光ユニットBL1は、m個の青色(B)の高輝度発光ダイオードLDB11〜LDB1mを備えて形成され、更に、図14(a)(b)(c)に模式的に示されているように、回転軸203を中心として、周方向に互いに120°の角度をおいて、リング部206,207の内周面に取り付けられている。
【0177】
そして、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1に対して上述の3カ所の透明領域を位置合わせしてリールテープSTP3が捲装され、発光ユニットRL1,GL1,BL1から出射され夫々の透明領域を透過する光によって、遊技者が位置する観察面(別言すれば、第2表示領域WD2)側に演出画像を表示する。
【0178】
図15の断面図において、回転軸203は中空の管で形成されており、ステッピングモータSM3のケース内に設けられているベアリング208を介して支持されると共に、駆動コイル209の電磁力によって回転駆動される構造となっている。そして、上述したように、回転軸203の先端部分にサブリールSR3の基部204が固着されている。
【0179】
回転軸203の中空内には、支持板202に固定された管部材210が接触することなく挿通され、管部材210の先端部には、光を出射する送信手段としての第1,第2の発光デバイスEL1,EL2が取り付けられ、第1,第2の発光デバイスEL1,EL2と、演出回路基板600中に形成されている演出制御回路211とを接続する伝送ケーブルCB11,CB12が管部材210に沿って配設されている。
【0180】
第1の発光デバイスEL1は、回転軸203の軸中心に相当する位置に取り付けられており、演出制御回路211に設けられている後述の電源装置211eから伝送ケーブルCB11を介して給電される電力を光に変換して出射する指向性の高い高パワー型発光ダイオード等で形成されている。
【0181】
第2の発光デバイスEL2は、上述の軸中心より若干偏倚した位置に取り付けられており、演出制御回路211に設けられている後述の伝送信号生成部211bから伝送ケーブルCB12を介して送出される識別信号CSと画像信号S1〜Sm等の伝送信号を、赤外域の光に変換して広角度で出射する赤外線発光ダイオード等で形成されている。
【0182】
一方、回転軸203の内壁の一端には、受信手段としての第1,第2の受光デバイスPD1,PD2、すなわち、第1の発光デバイスEL1からの光を受光する第1の受光デバイスPD1と、第2の発光デバイスEL2からの光を受光する第2の受光デバイスPD2が取り付けられている。
【0183】
また、第1の受光デバイスPD1は、回転軸203の軸中心に相当する位置に、第1の発光デバイスEL1に対向して取り付けられており、第1の発光デバイスEL1から出射される高パワーの光を光電変換する高パワー型のフォトダイオード等で形成されている。そして、光電変換した電力を伝送ケーブルCB21を介して、サブリールSR3の一端に固定されている表示制御部212へ供給する。
【0184】
第2の受光デバイスPD2は、上述の軸中心より若干偏倚した位置に取り付けられており、第2の発光デバイスEL2から広角度で出射される光を受光して光電変換することにより、伝送信号生成部211bから送出された伝送信号を再生し、伝送ケーブルCB22を介して表示制御部212へ供給する。
【0185】
このように、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1が接触することなく設けられ、更に第2の発光デバイスEL2と第2の受光デバイスPD2も接触することなく設けられているため、ステッピングモータSM3の駆動力を受けて回転軸203とサブリールSR3が一体に回転しても、支持板202側に固定されている演出制御回路211から供給される電力と伝送信号を、表示制御部212に供給することが可能となっている。
【0186】
また、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1は上述の軸中心の位置に設けられ、且つ、第1の発光デバイスEL1は指向性の高い光を出射することから、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1との間においてのみ、高パワーの光が伝送されるようになっている。
【0187】
また、第2の発光デバイスEL2から光が広角度で出射されるため、第2の受光デバイスPD2が上述の偏倚した位置に取り付けられていてもその光を受光することができ、第2の発光デバイスEL2と第2の受光デバイスPD2との間で、伝送信号を適切に伝送することが可能となっている。
【0188】
支持板202の一端には、角度検出センサDTが回転軸203に近接して設けられ、回転軸203の周面に形成されている検出パターンECと角度検出センサDTとによって、回転軸203の回転角を検出するための光学式ロータリエンコーダが構成されている。
【0189】
そして、後述の演出制御回路211に設けられている伝送信号生成部211bが、角度検出センサDTから出力されるパルス波形の角度検出信号TMに同期して、画像信号S1〜Smを発光ユニットRL1,GL1,BL1に供給するための処理を行うことによって電飾表示を行わせ、更に演出制御回路211に設けられている制御部211aと駆動回路211fが、角度検出信号TMに基づいてステッピンプモータSM3の回転速度を帰還制御する。
【0190】
次に、図16を参照して、演出回路基板600に形成されている演出制御回路211と、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0191】
図16において、演出制御回路211には、マイクロプロセッサ(MPU)等で形成された制御部211a及び伝送信号生成部211bと、演出表示用の画像データ(以下「演出用画像データ」という)を記憶する半導体メモリ(ROM)で形成された画像データ記憶部211cと、同期信号CLKを出力する発振器211dと、電源装置211eと、ステッピングモータSM3を駆動する駆動回路211fとが備えられている。
【0192】
画像データ記憶部211cには、複数組の演出用画像データが、夫々アドレス管理されて予め記憶されている。
【0193】
更に、図17(a)に模式的に示すように、夫々の演出用画像データは、静止画又は動画の演出画像に対応して1フレーム又は複数フレームで構成されており、各フレームは、いわゆるm行n列の画素配列に対応した赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色カラー表示が可能なビットマップ形式のデータとして記憶されている。
【0194】
そして、各フレームにおけるm行n列の赤色(R)のビットマップデータが発光ユニットRL1、m行n列の緑色(G)のビットマップデータが発光ユニットGL1、m行n列の青色(B)のビットマップデータが発光ユニットBL1に対応づけられており、更に、図17(b)に示すように、各フレームのm個の行が、表示範囲の各水平ラインにおけるm行に対応づけられ、各フレームのn個の列が、表示範囲のn本の水平ラインに対応づけられている。
【0195】
なお、本実施形態では、各フレームの列数n及び水平ラインの本数nが、少なくとも24個以上に決められている。
【0196】
電源装置211eは、第1の発光デバイスEL1に電力を供給して発光させることで、第1の受光デバイスPD1側への電力供給を行うと共に、駆動回路211fに対しステッピングモータSM3を駆動させるための電力を供給する。
【0197】
制御部211aは、主制御基板700の指示に従ってサブ制御基板300から供給される制御データCNTに基づいて、伝送信号生成部211bと駆動回路211fを制御する。
【0198】
ここで、制御データCNTには、ステッピングモータSM3の起動と停止及び回転速度を制御するためのモータ制御データMCNTと、発光ユニットRL1,GL1,BL1に演出表示を行わせるための表示制御データVCNTが含まれている。
【0199】
そして、駆動回路211fがモータ制御データMCNTに従ってステッピングモータSM3を駆動し、起動と停止及び回転速度の制御を行う。更に制御部211aが角度検出センサDTからの角度検出信号TMに基づいて帰還制御を行いつつ、サブ制御基板300側から指示された回転速度でステッピングモータSM3を回転させる。
【0200】
伝送信号生成部211bは、表示制御データVCNTに従って、画像データ記憶部211cに記憶されている演出用画像データを読み出し、更に読み出した演出用画像データをPWM変調(パルス幅変調)することによって、時系列の画像信号S1〜Smにして第2の発光デバイスEL2へ供給し、後述の表示制御部212において画像信号S1〜Smに基づいた画像表示を行わせる。
【0201】
更に、伝送信号生成部211bは、角度検出センサDTからの角度検出信号TMと発振器211dから出力される所定周波数のクロック信号CLKとを比較することによってサブリールSR3の回転角を検知し、その検知した回転角に同期して画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2へ供給する。
【0202】
更に、表示制御データVCNTは、赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色のうち表示すべき色を指定するための色指定項目COLと、1フレーム当たりm行n列のビットマップデータで構成されている演出用画像データのうち、どの画素に相当するビットマップデータに基づいて演出表示させるか指定するための表示画素指定項目PXと、演出表示に適用すべきフレームを指定するための表示フレーム指定項目FRMとを有したデータ構造となっている。
【0203】
より具体的に述べると、表示制御データVCNTは、Dmod{COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム}で表される記述形式のデータで構成されており、図18に例示列挙するように、各項目に応じた色指定と画素指定とフレーム指定を細かく設定できるようになっている。
【0204】
例えば、色指定項目COLに赤(R)が記述されていると赤色のみの表示、赤(R)と緑(G)が記述されていると赤色と緑色のみの表示、赤(R)と緑(G)と青(B)が記述されていると赤色と緑色と青色による三原色カラー表示が指定される。
【0205】
また、表示画素指定項目PXに、演出表示を行うための1又は複数の範囲が記述されていると、それらの範囲内に相当するビットマップデータだけで演出表示を行い、それらの範囲外のビットマップデータは全て黒色の背景データとして処理すべく指定される。
【0206】
また、表示フレーム指定項目FRMに、演出表示を行うための1又は複数のフレームの範囲が記述されていると、それらのフレーム範囲内に相当するビットマップデータだけで演出表示を行い、それらのフレーム範囲外のビットマップデータは全て黒色の背景データとして処理すべく指定される。
【0207】
なお、黒色のデータをPWM変調すると、画像信号のデューティがほぼ0%となり、このデューティ0%の画像信号を発光ユニットRL1,GL1,BL1の各発光ダイオードに供給しても点灯させることができないようになっている。
【0208】
そして、伝送信号生成部211bは、角度検出信号TMと発振器211dからの同期信号CLKとに同期して、画像データ記憶部211cをメモリアクセスすることにより、各発光ユニットRL1,GL1,BL1にm個ずつ設けられている各発光ダイオードを点灯制御するための画像データD1〜Dmを一列分ずつ読み出し、当該一列分ずつの画像データD1〜Dmを画素単位でPWM変調する際、上述の色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMに従って、PWM変調を行う。
【0209】
つまり、伝送信号生成部211bは、図14(a)に示すように、回転軸203を通り観察面に対して直交する法線方向と、発光ユニットRL1,BL1との夫々の成す角度αが共に60°となったことを角度検出信号TMによって検知すると、発光ユニットRL1が予め決められている基準位置Y1に到達しているものと判断し、図17(b)に示すように、第1の水平ラインに表示させるべき第1列目の赤色画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから読み出して、各画像データD1〜DmをPWM変調することにより、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1により画像表示を行わせるための識別信号CSと共に当該画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2側へ送出する。
【0210】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1が基準位置Y1から120°/nの角度ずつ回転する毎に、第2番目の水平ライン以降に表示させるべき第2列目以降の赤色画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから順次に読み出して、各画像データD1〜DmをPWM変調することにより、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1により画像表示を行わせるための識別信号CSと共に当該画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2側へ送出する。
【0211】
このように、伝送信号生成部211bは、図14(a)に示すように、赤色の発光ユニットRL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の赤色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成して第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、赤色の発光ユニットRL1に赤色の画像を表示させる。
【0212】
更に伝送信号生成部211bは、図14(b)に示すように、緑色の発光ユニットGL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間においても、赤色の発光ユニットRL1の場合と同様に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の緑色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットGL1を識別するための識別信号CSと共に第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、緑色の発光ユニットGL1による緑色の画像を表示させる。
【0213】
更に又、伝送信号生成部211bは、図14(c)に示すように、青色の発光ユニットBL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間においても、赤色と緑色の発光ユニットRL1,GL1の場合と同様に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の青色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットGL1を識別するための識別信号CSと共に第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、青色の発光ユニットBL1によって緑色の画像を表示させる。
【0214】
このように、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1,GL1,BL1が表示範囲に対向している間に、赤色と緑色と青色のフレーム画像を表示させることによって、カラー画像による演出表示を行わせるようになっている。
【0215】
但し、伝送信号生成部211bは、上述の色指定項目COLで指定されている色に関する画像データD1〜Dmについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていない色に関する画像データD1〜Dmについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0216】
また、画像データD1〜Dmのうち、上述の表示画素指定項目PXで指定されている画素に相当するデータについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていない画素に相当するデータについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0217】
また、上述の表示フレーム指定項目FRMで指定されているフレームに関する画像データD1〜Dmについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていないフレームに関する画像データD1〜Dmについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0218】
更に、1列分の画像データD1〜Dmに対応して画像信号S1〜Smを出力する期間τ1は、図14(a)(b)(c)に示した発光ユニットRL1,GL1,BL1が上述の基準位置Y1から表示範囲の最終位置まで移動するのに要する時間T1、別言すれば基準角度(0°)から120°回転するのに要する時間T1をn本の水平ラインで除算した時間(T1/n)に決められている。
【0219】
更に、画像信号S1〜Smの個々の生成期間Δτ1は、発光ユニットRL1,GL1,BL1に夫々設けられている発光ダイオードの個数mで期間τ1を除算した時間(τ1/m)に決められている。
【0220】
再び図16において、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212は、波形整形回路212aと、電源回路212bと、走査制御回路212cと、切替回路MW11,MW12,MW13を備えて構成されている。
【0221】
ここで、電源回路212bは、第1の受光デバイスPD1から出力される電力を充電回路(図示略)に充電し、更に充電回路の充電電圧をレギュレートすることにより、各発光ユニットに設けられている発光ダイオードを駆動するための電源電圧Vddと、表示制御部212全体の動作に必要な電源電圧Vcc等を生成して出力する。
【0222】
波形整形回路212aは、第2の受光デバイスPD2から出力される識別信号CSと画像信号S1〜Smを波形整形し、波形整形した識別信号CSと画像信号S1〜Smを走査制御回路212cに供給する。
【0223】
走査制御回路212cは、演算機能及び制御機能を有したマイクロプロセッサ(MPU)等を備えた回路で形成されており、波形整形回路212aから供給される画像信号S1〜Smを切替回路MW11,MW12,MW13側へ転送する。更に、識別信号CSによって指定された発光ユニットを識別し、指定された発光ユニットを動作させるべくイネーブル信号ENijを出力する。更に又、画像信号S1〜Smの各生成期間Δτ1(=τ1/m)に同期した走査信号SELmを切替回路MW11,MW12,MW13側へ出力する。
【0224】
なお、切替回路MW11,MW12,MW13は、イネーブル信号ENijによって動作可能状態に設定されると共に、画像信号S1〜Smを走査信号SELmに同期してm個の出力端に順番に出力する、1入力m出力型のデマルチプレクサ(demultiplexer)で形成されている。
【0225】
ここで、発光ユニットRL1,GL1,BL1にm個ずつ設けられている発光ダイオードLDR11〜LDR1m,LDG11〜LDG1m,LDB11〜LDB1mと、切替回路MW11,MW12,MW13にm個ずつ設けられている出力端とが対応付けて接続されている。
【0226】
したがって、例えば、識別信号CSによって切替回路MW11が指定されると、走査制御回路212cは、イネーブル信号ENij(i=1、j=1)を出力することによって切替回路MW11のみを動作させ、更に走査信号SELmに同期して、各画像信号S1〜Smを各発光ダイオードLDR11〜LDR1mに対応づけて供給させることにより、画像信号S1〜Smに対応した1水平ライン分の表示を行わせる。そして、他の水平ラインを表示する場合にも、同様に、識別信号CSによって指定された切替回路に接続されている発光ダイオードにのみ画像信号S1〜Smが供給され、画像信号S1〜Smに対応した1水平ライン分の表示を行わせる。
【0227】
また、上述したように、発光ユニットRL1,GL1,BL1は、基準位置Y1から1水平ライン分ずつ回転移動する毎に、1列分の画像信号S1〜Smが供給されるので、表示範囲内の全ての水平ラインに対応させて演出画像を表示させることが可能となっている。
【0228】
このように、サブリールユニットSU3は、サブリールSR3を回転させることによって、外周面に描かれている図柄を表示させるだけでなく、サブリールSR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1を所定の演出用画像データに基づいて点灯、点滅させることによって残像現象を生起させ、遊技者の視覚に訴える演出表示を行う。
【0229】
例えば、図19(a)に示すように、発光ユニットRL1,GL1,BL1の全てを点灯、点滅させることによって、カラー画像を演出表示させることができる。また、同図(b)に例示するように、青色の発光ユニットBL1のみを点灯、点滅させることによって単色の画像を演出表示させたり、同図(c)に例示するように、緑色の発光ユニットGL1と青色の発光ユニットBL1を点灯、点滅させることによって、2色を混合させた画像を演出表示させることができる。
【0230】
そして、サブリールユニットSU3を代表して説明したが、残余のサブリールユニットSU1,SU2のサブリールSR1,SR2にも、夫々発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらサブリールSR1,SR2の発光ユニットRL1,GL1,BL1についても、図16に示した演出制御回路211及び表示制御部212と同様の回路によって制御が行われることにより、図19(a)(b)(c)に例示したような演出表示を行うことが可能となっている。
【0231】
そして、これら3個のサブリールSR1,SR2,SR3が夫々個別に回転制御され、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1も夫々個別に点灯、点滅制御されることにより、極めて多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0232】
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン10によれば、小型のメインリール装置100を設けたことにより、演出表示を行うための領域を相対的に拡大することができ、更にその拡大した演出パネル13f,14aの領域に、液晶ディスプレイパネルLCDと、回転体としてのサブリールに発光手段としての発光ユニットを備えて所謂電飾表示を行う大型のサブリール装置200を設けたことにより、よりゲームを楽しんでもらうための演出表示を行うことが可能となっている。
【0233】
例えば、図19(d)に例示するように、演出パネル13fにおいて、遊技結果を提示するためのメインリールMR1,MR2,MR3の他、演出画像をも表示することができる。
【0234】
また、図19(e)に例示するように、液晶ディスプレイパネルLCDに画像IMG0を表示し、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させつつ発光ユニットRL1,GL1,BL1に電飾表示を行わせると、その電飾表示による画像IMGSと上述の画像IMG0とを重ねて演出表示を行うことができる。
【0235】
更に、メインリール装置100は小型化されているとはいえ、各メインリールMR1,MR2,MR3の外周面に描かれている図柄が視認しやすい大きさに決められているため、遊技結果を適切に遊技者に提示することができ、メインリール装置本来の機能を十分に発揮することが可能となっている。
【0236】
このため、本スロットマシン10は、第1,第2の演出表示装置としての液晶ディスプレイパネルLCDとサブリール装置200とを備えることにより、より効果的な演出表示を行いつつ、メインリール装置100によって遊技結果を適切に遊技者に提示することが可能である。
【0237】
【変形例】
次に、サブリール装置200の変形例を図20乃至図26を参照して説明する。
【0238】
なお、図20乃至図22において、図12乃至図16と同一又は相当する部分を同一符号で示している。また、図1乃至図19を適宜参照して、本変形例を説明することとする。
【0239】
本変形例のサブリール装置200は、基本的に、図12に示したのと同様の外観構造を有しており、3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3によって構成されている。また、夫々のサブリールSR1,SR2,SR3とステッピングモータSM1,SM2,SM3との連結構造も、図15に示したのと同様の構造で実現されている。また、夫々のサブリールSR1,SR2,SR3の外周面が、図4に示したのと同様に、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEに形成されている開口ANWD2に向けられている。
【0240】
ただし、本サブリール装置200に設けられている各サブリールSR1,SR2,SR3の夫々には、図20に模式的に示すように、基部203を中心として半径の異なる3層のリング部が同心円状に設けられ、更に、各リング部の夫々に、赤色と緑色と青色の発光ユニットが設けられている。
【0241】
ここで、3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3のうち、サブリールユニットSU3の構造を代表して説明すると、次のようになっている。
【0242】
図20において、このサブリールユニットSU3のサブリールSR3には、ステッピングモータSM3の回転軸203を中心として、第1のリング部206a,207aと、第2のリング部206b,207bと、第3のリング部206c,207cとが同心円状に設けられている。
【0243】
最も大径の第1のリング部206a,207aには、図14に示したのと同様に、赤色(R)の発光ユニットRL1と緑色(G)の発光ユニットGL1と青色(B)の発光ユニットBL1が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0244】
中径の第2のリング部206b,207bにも同様に、赤色(R)の発光ユニットRL2と緑色(G)の発光ユニットGL2と青色(B)の発光ユニットBL2が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0245】
更に、最小径の第3のリング部206c,207cにも同様に、赤色(R)の発光ユニットRL3と緑色(G)の発光ユニットGL3と青色(B)の発光ユニットBL3が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0246】
発光ユニットRL1,RL2,RL3は、リールテープSTP3の幅の方向に沿って所定のピッチ間隔で一列に配設されたm個ずつの赤色(R)の高輝度発光ダイオードを有し、発光ユニットGL1,GL2,GL3も同様に、一列に配設されたm個ずつの緑色(G)の高輝度発光ダイオードを有し、更に、発光ユニットBL1,BL2,BL3も、一列に配設されたm個ずつの青色(B)の高輝度発光ダイオードを有して構成されている。
【0247】
更に、発光ユニットRL1とRL2、発光ユニットRL2とRL3が、夫々回転軸203を中心として所定の角度θに設定されており、これによって演出表示の際に、発光ユニットRL1,RL2,RL3が観察面側(別言すれば、第2表示領域WD2)に向けて重なり合うことを未然に防止している。
【0248】
また、発光ユニットGL1,GL2,GL3も同様に、観察面側に向けて重なり合うことを未然に防止すべく、夫々の成す角度が所定の角度θに設定されている。
【0249】
更に発光ユニットBL1,BL2,BL3も同様に、観察面側に向けて重なり合うことを未然に防止すべく、夫々の成す角度が所定の角度θに設定されている。
【0250】
そして、第1のリング部206a,207aの外周に、図13に示したのと同様のリールテープSTP3が捲装されて固着されている。
【0251】
ただし、本変形例のリールテープSTP3にあっては、図13に示した夫々の図柄が半透明、図柄が描かれていない領域が透明又は半透明となっており、その結果、リールテープSTP3の裏面側に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の夫々の高輝度発光ダイオードから出射される光がリールテープSTP3を透過して、観察面側へ出射する。
【0252】
回転軸203には、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の回転角を角度検出センサDTに検知させるための検出パターンECが設けられている。すなわち、角度検出センサDTと検出パターンECによって、光学式のロータリエンコーダが構成されている。
【0253】
そして、詳細については後述するが、図22に示す伝送信号生成部211bが角度検出センサDTから出力される角度検出信号TMに基づいて、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の回転角を検知し、夫々の発光ユニットが観察面(別言すれば、第2の表示領域WD2)側の表示範囲に対向している間に、夫々の発光ユニットに所定の画像信号S1〜Smに基づいて画像表示を行わせることにより、電飾表示による演出表示を行わせる。
【0254】
次に、図22を参照して、本変形例のサブリール装置200を制御するために図6に示した演出回路基板600に備えられている演出制御回路211と、サブリール装置200側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0255】
なお、説明の便宜上、サブリールユニットSU1,SU2,SU3のうち、サブリールユニットSU3に関する演出制御回路211と表示制御部212を代表して説明することとする。
【0256】
図22において、演出制御回路211は、主制御基板700の指示に従ってサブ制御基板300から供給される制御データCNTを入力する制御部211aと、伝送信号生成部211bと、画像データ記憶部211cと、発振器211d、電源装置211e、駆動回路211fとを備えて構成されている。
【0257】
画像データ記憶部211cには、多数の演出用画像データが発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3用に夫々アドレス管理されて記憶されており、夫々の演出用画像データは、図17(a)に示したのと同様に、静止画や動画に対応した1フレーム又は多数フレームから成るいわゆるm行n列の三原色カラー表示が可能なビットマップ形式のデータとして記憶されている。
【0258】
また、制御データCNTには、ステッピングモータSM3の起動と停止及び回転速度を制御するためのモータ制御データMCNTと、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3に演出表示を行わせるための表示制御データVCNTが含まれている。
【0259】
そして、駆動回路211fがモータ制御データMCNTに従ってステッピングモータSM3を駆動し、起動と停止及び回転速度の制御を行う。更に制御部211aが角度検出センサDTから出力される角度検出信号TMに基づいて帰還制御を行いつつ、サブ制御基板300側から指示された回転速度でステッピングモータSM3を回転させる。
【0260】
伝送信号生成部211bは、表示制御データVCNTの指示に応じて、画像データ記憶部211cに記憶されている演出用画像データを読み出し、読み出した画像データD1〜DmにPWM変調を施すことによって、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3を点灯制御するための時系列の画像信号S1〜Smを生成する。
【0261】
ただし、本変形例では表示制御データVCNTのデータ構造と、それに応じて上述のPWM変調を行う伝送信号生成部211bの構成が、図18及び図16に示したのとは異なっており、次に述べる特徴を有している。
【0262】
すなわち、本変形例の表示制御データVCNTは、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1による表示形態を細密に設定するための第1演出指定項目MODE1と、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2による表示形態を細密に設定するための第2演出指定項目MODE2と、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3による表示形態を細密に設定するための第3演出指定項目MODE3とを備えた構成となっている。
【0263】
更に、夫々の演出指定項目MODE1〜MODE3は、演出用画像データが記憶されている画像データ記憶部211cの記憶領域を示すアドレスデータADRと、赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色のうち表示すべき色を指定するための色指定項目COLと、1フレーム当たりm行n列のビットマップデータで構成されている演出用画像データのうち、どの画素に相当するビットマップデータを演出表示させるか指定するための表示画素指定項目PXと、演出表示に適用すべきフレームを指定するための表示フレーム指定項目FRMとの各項目を設定することが可能なデータ構成となっている。
【0264】
より具体的に述べると、表示制御データVCNTは、Dmod{MODE1〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕,MODE2〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕,MODE3〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕}で表される記述形式のデータで構成されている。
【0265】
なお、演出指定項目MODE1〜MODE3中のデータON/OFFは、演出表示を行わせる発光ユニットと、演出表示を行わせない発光ユニットとを設定するためのフラグデータとなっている。
【0266】
かかるデータ構造を有する表示制御データVCNTによると、演出指定項目MODE1〜MODE3毎にアドレスデータADRを設定することが可能であるため、発光ユニットRL1,GL1,BL1で演出表示させるための演出用画像データと、発光ユニットRL2,GL2,BL2で演出表示させるための演出用画像データと、発光ユニットRL3,GL3,BL3で演出表示させるための演出用画像データを個別に設定することにより、画像データ記憶部211cに記憶されている多数の演出用画像データを組み合わせた、多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0267】
また、夫々の演出指定項目MODE1〜MODE3において、単にアドレスADRを個別に設定するだけでなく、色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMを個別に設定することが可能であるため、極めて多くの組み合わせの中から演出表示の態様を選択することが可能となっている。
【0268】
また、表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMも、演出指定項目MODE1〜MODE3毎に個別に設定することができるため、これらの項目PX,FRMによっても極めて多くの組み合わせの中から演出表示の態様を選択することが可能となっている。
【0269】
一例として、表示制御データVCNTが、Dmod{MODE1〔ON;ADR=100−200;COL=R;PX=all;FRM=all〕,MODE2〔ON;ADR=100−200;COL=G;PX=all;FRM=all〕,MODE3〔ON;ADR=100−200;COL=B;PX=all;FRM=all〕}であった場合には、第1〜第3の全ての階層の発光ユニットで演出表示を行うと共に、アドレス“100”から“200”までの記憶領域に記憶されている演出用画像データに基づいた演出表示が指定され、更に、第1の階層では赤色(R)の発光ユニットRL1、第2の階層では緑色(G)の発光ユニットGL2、第3の階層では青色(B)の発光ユニットBL3による演出表示を行うと共に、上述のアドレス“100”から“200”の記憶領域に記憶されている全ての画素及びフレームの演出用画像データを適用して演出表示すべき旨、指定される。
【0270】
また、他の例として、表示制御データVCNTが、Dmod{MODE1〔ON;ADR=100−200;COL=R+G+B;PX=all;FRM=all〕,MODE2〔OFF〕,MODE3〔OFF〕}であった場合には、演出指定項目MODE1のみが“ON”、残余の演出指定項目MODE2とMODE3は“OFF”に設定されるため、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1のみで演出表示が行われる。更に、第1の演出指定項目MODE1中の色指定項目COLが、COL=R+G+Bとなっているため、発光ユニットRL1,GL1,BL1によって、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の三原色カラー表示が行われる。
【0271】
このように、フラグデータON/OFFによって、表示させるべき発光ユニットと表示させない発光ユニットを設定すると、図19(a)(b)(c)に例示列挙したのと同様に、3つの階層のうちの何れか1つの階層において演出表示を行うことが可能となっている。
【0272】
また、演出表示中に、演出指定項目MODE1〜MODE3の各フラグデータON/OFFを適宜に切り替えると、観察面側から見て奥行き方向に位置している各階層の発光ユニットを消灯又は表示させることができ、これによって、例えば奥側から前方へ飛び出してくるような演出画像や、逆に前方から奥側へ後退するような演出画像を表示させることが可能である。
【0273】
また、演出指定データDmodの各項目を適宜に設定すると、複数の階層で表示される複数の画像の重ね合わせにより、立体的な演出画像を表示することが可能である。
【0274】
そして、伝送信号生成部211bは、演出指定データDmod中の各項目を解読(デコード)し、指定された項目内容に従って、画像データ記憶部211cから読み出した画像データD1〜DmをPWM変調することにより、画像信号S1〜Smを生成して送出するための処理を行う。
【0275】
次に、伝送信号生成部211bにおける画像データD1〜Dmの読み出し方法を説明する。
【0276】
伝送信号生成部211bが画像データ記憶部211cから演出用の画像データを読み出す際、3つの演出指定項目MODE1〜MODE3のうち、フラグデータON/OFFが“ON”に設定されている演出指定項目を選択し、更にその選択した演出項目に含まれているアドレスデータADRに基づいて読み出すべき演出用画像データを特定する。更に、フラグデータON/OFFが“ON”に設定されている演出指定項目に関連している発光ユニット、すなわち演出表示させるべき発光ユニットを特定する。
【0277】
そして、画像データ記憶部211cを上述のフラグデータON/OFFとアドレスデータADRの条件に基づいてメモリアクセスすると共に、角度検出センサDTからの角度検出信号TMと発振器20からの同期信号CLKとに同期してメモリアクセスし、演出表示に使用するための画像データD1〜Dmを読み出す。
【0278】
ここで、演出指定項目MODE1中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、伝送信号生成部211bは、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1による演出表示を行うべきと判断する。
【0279】
そして、図21(a)に示すように、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1が基準位置Y1に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0280】
また、発光ユニットRL1が基準位置Y1から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ライン(第n水平ライン)へと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL1が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0281】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL1とBL1についても、上述の発光ユニットRL1の場合と同様の処理を行う。
【0282】
次に、演出指定項目MODE2中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、図21(b)に示すように、伝送信号生成部211bは、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2による演出表示を行うべきと判断する。
【0283】
そして、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL2が基準位置Y2に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL2を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0284】
また、発光ユニットRL2が基準位置Y2から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ラインへと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL2が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL2を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0285】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL2とBL2についても、上述の発光ユニットRL2の場合と同様の処理を行う。
【0286】
次に、演出指定項目MODE3中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、図21(c)に示すように、伝送信号生成部211bは、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3による演出表示を行うべきと判断する。
【0287】
そして、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL3が基準位置Y3に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL3を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0288】
また、発光ユニットRL3が基準位置Y2から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ラインへと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL3が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL3を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0289】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL3とBL3についても、上述の発光ユニットRL3の場合と同様の処理を行う。
【0290】
このように、伝送信号生成部211bは、演出指定項目MODE1〜MODE3によって指定される階層において演出表示を行うための画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出し、表示制御部212側でいわゆる点順次走査が行われることによって、各階層における演出表示が実現されるようになっている。
【0291】
なお、説明の便宜上、全ての発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3によって演出表示が行われる場合について説明したが、伝送信号生成部211bは、上述したように色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMに基づいて、画像信号S1〜Smを生成することにより、演出表示の態様を様々に変化させるようになっている。
【0292】
次に、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0293】
表示制御部212には、波形整形回路212a、電源回路212b、走査制御回路212cの他、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1に接続された切替回路MW11,MW12,MW13と、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2に接続された切替回路MW21,MW22,MW23と、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3に接続された切替回路MW31,MW32,MW33が設けられている。
【0294】
そして、走査制御回路212cは、波形整形回路212aから供給される画像信号S1〜Smを切替回路MW11〜MW33側へ転送する。更に、識別信号CSによって指定された発光ユニットを識別し、指定された発光ユニットを動作させるべくイネーブル信号ENijを出力する。更に又、画像信号S1〜Smに同期した走査信号SELmを切替回路MW11〜MW33側へ出力する。
【0295】
例えば、識別信号CSによって切替回路MW11が指定されると、走査制御回路212cは、イネーブル信号ENij(i=1、j=1)を出力することによって切替回路MW11のみを動作させ、更に、画像信号S1〜Smの夫々を走査信号SELmに従って切替え動作させることにより、画像信号S1〜Smを発光ダイオードLDR11〜LDR1mに対応させて供給させる。
【0296】
尚、上述したイネーブル信号ENijに付されているサフィックスi,jは、表示ユニットRL1,GL1,BL1,RL2,GL2,BL2,RL3,GL3,BL3を指定するために表したものである。つまり、i=1の場合は、表示ユニットRL1,GL1,BL1を、i=2の場合は、表示ユニットRL2,GL2,BL2を、i=3の場合は、表示ユニットRL3,GL3,BL3を指定し、更に、j=1の場合は、表示ユニットRL1,RL2,RL3を、j=2の場合は、表示ユニットGL1,GL2,GL3を、j=3の場合は、表示ユニットBL1,BL2,BL3を指定するようになっている。したがって、サフィックスi及びjによって、9個の発光ユニットのうちの1つを指定することが可能となっている。
【0297】
切替回路MW11〜MW33は、1入力m出力型のデマルチプレクサ(demultiplexer)で形成されており、走査制御回路212cから直列転送されてくる画像信号S1〜Smを、走査信号SELmに同期して、m個の出力端に順番に出力する。また、夫々の切替回路MW11〜MW33は、走査制御回路212cから供給されるイネーブル信号ENijに従って、動作可能状態に設定される。
【0298】
そして、演出画像データに基づいて、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3を駆動制御することにより、図23乃至図26に例示するような様々な演出表示を行うことが可能となっている。
【0299】
そして、サブリールユニットSU3を代表して説明したが、残余のサブリールユニットSU1,SU2に設けられているサブリールSR1,SR2にも、夫々発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3が設けられており、これらのサブリールSR1,SR2の発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3についても、図22に示した演出制御回路211及び表示制御部212と同様の回路によって制御が行われることにより、図23乃至図26に例示したような様々な演出表示を行うことが可能となっている。
【0300】
そして、これら3個のサブリールSR1,SR2,SR3が夫々個別に回転制御され、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3も夫々個別に点灯、点滅制御されることにより、極めて多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0301】
特に、各サブリールSR1,SR2,SR3の回転数を調整しつつ、夫々に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3によって電飾表示を行わせると、遊技者に残像現象を生起させて、例えば立体的な静止画や動画や、奥行き方向に画像が移動していくような多様な動画等を表現することができる。
【0302】
以上説明したように、本変形例のサブリール装置200によれば、奥行きを有する演出画像を表示することができ、よりゲームを楽しんでもらうための演出表示を行うことが可能である。
【0303】
更に、図19(d)に例示したのと同様に、演出パネル13fにおいて、遊技結果を提示するためのメインリールMR1,MR2,MR3の他、演出画像をも表示することができる。
【0304】
更に、図19(e)に例示したのと同様に、液晶ディスプレイパネルLCDに画像IMG0を表示し、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させつつ多層構造の発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3に電飾表示を行わせると、その電飾表示による画像IMGSと上述の画像IMG0とを組み合わせて演出表示を行うことができる。
【0305】
なお、本変形例のサブリール装置200にあっては、奥行き方向において3階層の演出表示を行う構成となっているが、3階層以上の演出表示を行う構成としてもよい。つまり、各サブリールSR1,SR2,SR3に、更に多くの発光ユニットを奥行き方向の異なった位置に配置することで、3階層以上の演出表示を行う構成としてもよい。
【0306】
また、以上に説明した本実施形態(変形例を含む)では、図1に示されているように、小型のメインリール装置100が大型のサブリール装置200の上方に配置されているが、必ずしも、前面扉11の範囲内において、メインリール装置100とサブリール装置200とをかかる位置関係で配設しなければならないと言うものではない。
【0307】
例えば、図1に示されている大型のサブリール装置200と操作部16の間の領域に、小型のメインリール装置100を配設してもよい。
【0308】
また、本実施形態(変形例を含む)では、演出用パネル13f,14aに液晶ディスプレイパネルLCDが設けられているが、液晶ディスプレイパネルLCDに代えて、有機ELその他の透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを設けるようにしてもよい。
【0309】
また、本実施形態(変形例を含む)では、1つの液晶ディスプレイパネルLCDによって演出用パネル13f,14aを実現しているが、演出用パネル13fを構成する液晶ディスプレイパネルと、演出用パネル14aを構成する液晶ディスプレイパネルとの2つの液晶ディスプレイパネルを備えるようにしてもよい。また、かかる場合にも、液晶ディスプレイパネルの代わりに、有機ELその他の透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを設けるようにしてもよい。
【0310】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の回胴式遊技機によれば、遊技者に面するパネル部に、透過型のエレクトロルミネッセンスパネルで形成された第1表示装置を設け、当該エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に、遊技結果を提示するためのメインリール装置を配設すると共に、エレクトロルミネッセンスパネルに形成されている透明な窓部の裏面側に1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とを設けるので、エレクトロルミネッセンスパネルを透過して、メインリール装置による遊技結果の提示を行うことができると共に、エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させ、更に回転体を回転させるのに伴って発光手段に電飾表示を行わせることによって、多彩な演出表示を行うことができる。
【0311】
また、メインリール装置は小型であるため、演出表示を行うための領域を相対的に拡大することができ、視覚に訴える演出表示を行うことができる。
【0312】
また、メインリール装置に設けられている小型のメインリールには、視認性が考慮された所定の大きさの図柄が形成されるため、遊技者に対し適切に遊技結果を提示することができる。
【0313】
このように、占有領域が限られているパネル部において、適切に遊技結果を提示しつつ、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るスロットマシンの外観構造を表した正面図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの内部構造を表した図である。
【図3】液晶ディスプレイパネルの取付構造を表した分解斜視図である。
【図4】液晶ディスプレイパネルの構造を表した図である。
【図5】更に、液晶ディスプレイパネルの構造を表した模式図である。
【図6】図1に示したスロットマシンに備えられている制御システムの構成を表したブロック図である。
【図7】メインリール装置の外観構造を表した斜視図である。
【図8】図7に示したメインリール装置の分解斜視図である。
【図9】メインリール装置に備えられているメインリールユニットの構造を表した図である。
【図10】メインリールユニットの要部構造を破断して表した断面図である。
【図11】メインリールに捲装されるリールテープを表した展開図である。
【図12】サブリール装置の外観構造を表した斜視図である。
【図13】サブリールに捲装されるリールテープを表した展開図である。
【図14】サブリールの構造及び機能を表した側面図である。
【図15】サブリールユニットの要部構造を破断して表した断面図である。
【図16】サブリールユニットに演出表示を行わせる演出制御回路と表示制御部の構成を表したブロック図である。
【図17】演出表示の原理を説明するための図である。
【図18】更に演出表示の原理を説明するための図である。
【図19】演出表示される画像を例示した図である。
【図20】サブリール装置の変形例を説明するため、サブリールの構造を表した側面図である。
【図21】更に、図20に示したサブリールの構造及び機能を表した側面図である。
【図22】サブリール装置の変形例において、サブリールユニットに演出表示を行わせる演出制御回路と表示制御部の構成を表したブロック図である。
【図23】サブリール装置の変形例において演出表示される画像を例示した図である。
【図24】サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【図25】更に、サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【図26】更に、サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【符号の説明】
10…スロットマシン
13f,14a…演出用パネル
100…メインリール装置
200…サブリール装置
WD1…第1表示領域
WD2…第2表示領域
LCD…液晶ディスプレイパネル
MR1〜MR3…メインリール
SR1〜SR3…サブリール
RL1〜RL3,GL1〜GL3,BL1〜BL3…発光ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばスロットマシン等の回胴式遊技機に関し、特に、遊技結果を提示するためのメインリール装置と、視覚に訴える演出を行う演出表示装置とを備えた回胴式遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回胴式遊技機であるスロットマシンにあっては、メインリールと呼ばれる複数のリールで構成されたメインリール装置が設けられ、これらリールに描かれている図柄の組合せを目視させることにより、遊技結果を遊技者に提示している。また、かかるスロットマシンの基本構成の他、遊技者に遊技を楽しんでもらうため、視覚に訴える演出表示を行っている。
【0003】
ここで、上述の演出表示の重要性に着目して成されたスロットマシンとして、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0004】
この特許文献1に開示されているスロットマシン(1)にあっては、筐体(2a)に前面扉(2b)が設けられており、当該前面扉(2b)には、上部飾り枠(4)と遊技パネル(6)とタイトルパネル(8)が設けられる他、メダル投入部(34)と各種操作ボタン(35,36a,36b,37,40L,40C,40R)及びスタートレバー(38)等が備えられたいわゆる操作部が設けられている。
【0005】
更に、上部飾り枠(4)には、小型の演出用リール(301L,301C,301R)が視認可能に配設され、遊技パネル(6)の中央部には、遊技結果を提示するための大型のリール(51L,51C,51R)が視認可能に配設されている。
【0006】
そして、大型のリール(51L,51C,51R)は、遊技結果を提示するためのいわゆるメインリールとなっており、遊技者によってスタートレバー(38)がオン操作されると、毎分80回転以下という条件に従って回転し、次に操作ボタン(40L,40C,40R)が任意の順番でストップ操作されると、その順番に従って停止して、遊技者に遊技結果を提示する。
【0007】
つまり、スロットマシン(1)は、スタートレバー(38)がオン操作されると役抽選を行い、次に操作ボタン(40L,40C,40R)がストップ操作されるのに応じて、図柄の描かれている各メインリール(51L,51C,51R)を停止させていき、最終的に停止したメインリール(51L,51C,51R)の図柄が、抽選した役に相当する所定の組み合わせで有効ライン上に揃うと入賞となって、例えば所定枚数のメダルを払い出す。
【0008】
一方、演出用リール(301L,301C,301R)は、旧来より周知となっているメインリールの大きさを踏襲した大型のメインリール(51L,51C,51R)が遊技パネル(6)の中央部に設けられている関係上、小型化されている。
【0009】
そして、スロットマシン(1)は、小型の演出用リール(301L,301C,301R)を大型のメインリール(51L,51C,51R)とは独立に動作させ、メインリール(51L,51C,51R)では上述の遊技結果を提示させるのに対し、演出用リール(301L,301C,301R)では、様々な回転動作を行わせることによって、遊技者に遊技を楽しんでもらうための演出表示を行っている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−224270号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のスロットマシンにあっては、演出の重要性に着目して、演出用リールが設けられてはいるが、小型であるためその演出効果が十分に発揮されないという課題がある。
【0012】
例えば上記特許文献1に記載されている演出用リールは小型であるため、図柄数が5個程度と極めて少なくなっており、図柄の組合せパターン数も少なくなることから表現力の乏しい演出と成らざるを得ないという課題がある。
【0013】
また、小型の演出用リールに多数の図柄を描くことによって、図柄の組合せパターン数を増やすことも考えられるが、単純に図柄数を増やしただけでは各図柄を小さくしなければならないことから、視認性が低下してしまい、視覚効果の高い演出が困難になるという問題を生じる。
【0014】
また、演出用リールを大きくして各図柄数を増やすことも考えられるが、占有領域の限られた上部飾り枠と遊技パネルに対応させて、大型のメインリールと共に大型の演出用リールをも筐体内に配設することは困難である。
【0015】
つまり、遊技者に面する上述の前面扉並びに筐体は必然的に限られた大きさであることから、大型の演出用リール及び大型のメインリールを設けようとしても、現実にはその実現が困難となるという問題を生じる。
【0016】
本発明はこうした従来の課題に鑑みてなされたものであり、メインリール装置と演出表示装置とを備え、メインリール装置によって遊技結果を適切に提示すると共に、演出表示装置によってより効果的な演出表示を行うことを可能にする回胴式遊技機を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、遊技者に面するパネル部に、遊技結果を提示する複数のメインリールを備えたメインリール装置と、演出表示を行う演出表示装置とが配設された回胴式遊技機であって、前記複数の各メインリールは、前記演出表示装置の演出表示範囲に較べて相対的に小さい直径を有し、且つ遊技者に面する外周面に、縦幅が25mm以上、横幅が35mm以上に決められた複数個の図柄が形成されており、前記演出表示装置は、前記パネル部に設けられた透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを有し前記エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に前記メインリール装置が配設された第1表示装置と、前記エレクトロルミネッセンスパネルに形成されている透明な窓部の裏面側に配置されると共に1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とを備えて構成され、前記エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させると共に、前記回転体を回転させるのに伴って前記発光手段に電飾表示を行わせることにより、前記演出表示を行うことを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の回胴式遊技機であって、前記回転体には、半径方向の異なった位置に前記複数個の発光手段が設けられ、前記第2演出表示装置は、前記回転体を回転させるのに伴って、前記複数個の発光手段により前記半径方向において奥行きを有する電飾表示を行うことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の回胴式遊技機であって、前記発光手段は、カラー画像を電飾表示することを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記発光手段は、複数の発光ダイオードで形成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記パネル部において、前記メインリール装置は前記演出表示装置より上方の位置又は下方の位置に設けられていることを特徴とする。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記エレクトロルミネッセンスパネルは、少なくとも前記複数のメインリールが回転し遊技結果を提示している期間中において、前記複数のメインリールが対向する領域に演出画像表示を行うことなく透明表示にすることを特徴とする。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか1項に記載の回胴式遊技機であって、前記エレクトロルミネッセンスパネルは、透過型の液晶ディスプレイパネルであることを特徴とする。
【0024】
請求項1記載の発明によれば、遊技者に面するパネル部に、透過型のエレクトロルミネッセンスパネルで形成された第1表示装置が設けられ、当該エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に、遊技結果を提示するためのメインリール装置と、1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とが設けられる。
【0025】
ここで、エレクトロルミネッセンスパネルには、遊技者に面する部分に透明な窓部が形成されており、当該透明な窓部の裏面側に、発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置が設けられている。
【0026】
そして、エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させると共に、回転体を回転させるのに伴って発光手段に電飾表示を行わせることにより、演出表示を行う。また、小型のメインリールには、視認性が考慮された所定の大きさの図柄が形成されており、遊技者に対し適切に遊技結果を提示する。
【0027】
このように、占有領域が限られているパネル部において、適切に遊技結果を提示しつつ、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【0028】
請求項2記載の発明によれば、回転体の半径方向の異なった位置に、複数個の発光手段が設けられており、回転体を回転させるのに伴って、複数個の発光手段に電飾表示を行わせることにより、半径方向において奥行きを有する電飾表示を行わせる。これにより、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【0029】
請求項3又は請求項4記載の発明によれば、カラー画像又は所謂ドットマトリクの形態の演出表示を実現する。
【0030】
請求項5記載の発明によれば、メインリール装置を演出表示装置より上方の位置、又は、メインリール装置を演出表示装置より下方の位置に設けることによて、メインリール装置と演出表示装置との相対的な位置関係の相違による視覚的な効果を発揮させる。
【0031】
請求項6記載の発明によれば、エレクトロルミネッセンスパネルの表示領域のうち、複数のメインリールが対向する領域においては、少なくとも前記複数のメインリールが回転し遊技結果を提示している期間中、演出画像表示を行うことなく透明表示にする。これにより、遊技者に対し遊技結果を適切に提示する。つまり、仮に複数のメインリールが対向する領域において演出画像を表示すると、その演出画像が邪魔をして、メインリールによる遊技結果を遊技者に提示することが困難となるない場合が想定されるが、上述の透明表示にすることによって、メインリールを見易くし、遊技者に対し遊技結果を適切に提示する。
【0032】
請求項7記載の発明によれば、エレクトロルミネッセンスパネルとして、透過型の液晶ディスプレイパネルが用いられ、当該液晶ディスプレイパネルに表示される画像と、回転体を回転させるのに伴って発光手段により電飾表示される画像とによって、演出表示が行われる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、回胴式遊技機の好適な実施形態として、本発明を適用したスロットマシンについて説明する。
【0034】
図1は、本実施形態に係るスロットマシン10の外観構造を表した正面図、図2は本スロットマシン10の内部構造を表した図、図3は液晶ディスプレイパネルの取付構造を表した分解斜視図、図4は液晶ディスプレイパネルの構造を表した図、図5は、更に液晶ディスプレイパネルの構造を模式的に表した分解斜視図、図6は、本スロットマシン10に備えられている制御システムの構成を表したブロック図である。
【0035】
図1及び図2において、本スロットマシン10は、箱形形状の基体12と、基体12の前面に開閉可能に枢支された前面扉11を備えて構成されている。
【0036】
これら前面扉11と基体12とで画成される室内に、後述の遊技結果を提示するための小型のメインリール装置100と、第1の演出表示装置としての透過型エレクトロルミネッセンスパネルと第2の演出表示装置としての大型のサブリール装置200等が設けられている。
【0037】
なお、詳細については後述するが、本実施形態では、上述の透過型エレクトロルミネッセンスパネルとして、バックライトを有する透過型の液晶ディスプレイパネルLCDが設けられており、第1の演出表示装置と第2の演出表示装置との組み合わせによって、演出表示を行う演出表示装置としての演出用パネル13f,14aが構成されている。
【0038】
前面扉11は、硬質プラスチックでほぼ一体に成形された上部パネル部13と中部パネル部14及び下部パネル部15とを備えて構成され、更に中部パネル部14と下部パネル部15との間に、遊技者側に若干突出した操作部16が一体に設けられている。
【0039】
前面扉11の横幅WAAは約475mm、高さTAは約810mmに設計され、更に操作部16より上方に位置する上部パネル部13と中部パネル部14との領域(「前面パネル部」という)の横幅が、前面扉11の横幅WAAと同じく約475mm、縦幅TAAが約462mmに設計されている。
【0040】
別言すれば、遊技者に面することとなる前面扉11の領域(「正面パネル部」という)の横幅WAAが約475mm、高さTAが約810mmとなっており、その正面パネル部のうち、前面パネル部の横幅が約475mm、縦幅TAAが約462mmとなっている。
【0041】
上部パネル部13には、意匠的なデザイン設計が施された複数の演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13eと演出用パネル13fとが設けられている。
【0042】
中部パネル部14には、略長方形の演出用パネル14aと、演出用パネル14aの両側に設けられた演出用ランプ14b,14cとが備えられている。
【0043】
ここで、演出用パネル13f,14aは、当該演出用パネル13f,14aの全領域とほぼ同じ大きさの表示領域を有する液晶ディスプレイパネルLCDと、当該液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域全体を保護するための透明な硬質プラスチック板から成る保護板PNとを備えて構成されている。
【0044】
つまり、保護板PNが前面に配置され、保護板PNの裏面側に表示領域を対向させて液晶ディスプレイパネルLCDが配置されることによって、演出用パネル13f,14aが構成されており、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域に表示される演出画像を保護板PNを介して遊技者側へ提示する。
【0045】
演出用パネル13fの中央部、すなわち点線(仮想線)で示した領域内(以下「第1表示領域」という)WD1の裏面側に、液晶ディスプレイパネルLCDを介して、遊技結果を提示するための3個の小型の回転リール(以下「メインリール」という)MR1,MR2,MR3を備えた小型のメインリール装置100が配設されている。
【0046】
ここで、透過型の液晶ディスプレイパネルLCDは、本スロットマシン10の外部から入射する光を反射して画像を表示するのではなく、裏面側(背面側)から入射する光を透過して画像を表示する構造となっている。
【0047】
このため、液晶ディスプレイパネルLCDは、自ら画像を表示するだけでなく、メインリールMR1,MR2,MR3からの光を透過することによって、遊技者にメインリールMR1,MR2,MR3を第1表示領域WD1において見せることが可能となっている。更に、遊技者は、第1表示領域WD1において、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とメインリールMR1,MR2,MR3の像とが重なった画像を見ることができる。
【0048】
また、演出用パネル14aの中央部分に点線(仮想線)で示した長方形の領域内(以下「第2表示領域」という)WD2の裏面側に、液晶ディスプレイパネルLCDを介して、サブリール装置200が配置されている。
【0049】
ここで、液晶ディスプレイパネルLCDの長方形状の表示領域のうち、第2領域WD2には、単に光を透過する透明な窓部が形成され、当該窓部が形成されている第2領域WD2を除く領域が本来の表示領域となっている。
【0050】
そして、第2表示領域WD2の裏面側に、上述のメインリールMR1,MR2,MR3よりも大きな回転体としての回転リール(以下「サブリール」という)SR1,SR2,SR3を有するサブリール装置200が配置されているため、遊技者は、第2表示領域WD2を介して、液晶ディスプレイパネルLCDの裏面側に位置するサブリールSR1,SR2,SR3を見ることができる。
【0051】
ただし、第2表示領域WD2では、液晶ディスプレイパネルLCDによって画像が表示されないため、遊技者は、サブリールSR1,SR2,SR3だけを見ることが可能となっている。
【0052】
更に、各サブリールSR1,SR2,SR3には、高輝度発光ダイオード等で形成された発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1によって電飾画像を表示するようになっている。このため、遊技者は、上述のサブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄の他、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾表示をも見ることができる。
【0053】
なお、詳細については後述するが、メインリール装置100は、後述のスタートレバーBLがオン操作されると、ほぼ同時にメインリールMR1,MR2,MR3を回転させ、また、後述のストップボタンBP1,BP2,BP3がオン操作(ストップ操作)されると、そのストップ操作された順番に従って、回転中のメインリールMR1,MR2,MR3を順次に停止させる。
【0054】
また、メインリールMR1,MR2,MR3の夫々の外周面には、周方向に沿って所定個数及び所定の大きさの図柄が描かれており、第1表示領域WD1は、各メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄を一つずつ視認可能とする大きさに設計されている。
【0055】
このため、例えばメインリールMR1,MR2,MR3が停止すると、遊技者は、同図中の1点鎖線にて示されている有効ラインL1に沿って横一列に並んだ合計3個の図柄を、第1表示領域WD1を介して目視できる。
【0056】
そして、液晶ディスプレイパネルLCDと、メインリールMR1,MR2,MR3を備えたメインリール装置100と、サブリールSR1,SR2,SR3を備えたサブリール装置200によって、演出用パネル13f,14aにおいて次のような表示が行われる。
【0057】
まず、演出用パネル13fにおける表示について説明すると、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、少なくとも第1表示領域WD1に対応する領域が透明になると、遊技者は、第1表示領域WD1においてメインリールMR1,MR2,MR3を視認できる。
【0058】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、少なくとも第1表示領域WD1に対応する領域に演出画像が表示されると、遊技者は、第1表示領域WD1において、メインリールMR1,MR2,MR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とが重なった演出画像を見ることができる。
【0059】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCD全体に演出画像が表示されると、遊技者は、第1表示領域WD1において、メインリールMR1,MR2,MR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とが重なった演出画像を見ることができ、一方、演出用パネル13fのうち第1表示領域WD1を除く領域では、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される演出画像を見ることができる。
【0060】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、第1表示領域WD1に対応する領域が遮光状態となり、第1表示領域WD1を除く領域に演出画像が表示されると、遊技者は、メインリールMR1,MR2,MR3を見ることができなくなり、一方、第1表示領域WD1を除く領域に表示される演出画像を見ることができる。
【0061】
また、例えば演出用パネル13fにおける液晶ディスプレイパネルLCDのうち、第1表示領域WD1に対応する領域に演出画像が表示され、第1表示領域WD1を除く領域が遮光状態となると、遊技者は、メインリールMR1,MR2,MR3と、第1表示領域WD1に表示される画像とが重なった演出画像を見ることができる。
【0062】
このように、演出用パネル13fは、液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示したり、部分的に遮光状態にすることにより、メインリールMR1,MR2,MR3と演出画像を様々に組み合わせて表示することが可能となっている。
【0063】
ただし、メインリールMR1,MR2,MR3は、遊技結果を提示するために設けられていることから、遊技者が遊戯中にメインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄を確実に目視することができるようにする必要上、少なくともスタートレバーBLがオン操作された時点から、全てのメインリールMR1,MR2,MR3が回転を停止するまでの期間中は、液晶ディスプレイパネルLCDのうち第1表示領域WD1に対応する領域は常に透明となり、演出画像を表示しないようになっている。
【0064】
次に、演出用パネル14aにおける表示について説明すると、遊技者は、第2表示領域WD2において常にサブリールSR1,SR2,SR3を視認できる。
【0065】
そして、例えば演出用パネル14aにおける液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、第2表示領域WD2を除く領域に演出画像が表示されると、遊技者は、サブリールSR1,SR2,SR3と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される画像とを見ることができる。
【0066】
また、例えば演出用パネル14aにおける液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、第2表示領域WD2を除く領域に演出画像が表示されず、遮光状態となると、遊技者は、第2表示領域WD2において、サブリールSR1,SR2,SR3だけを見ることができる。
【0067】
このように、演出用パネル14aは、液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示したり、部分的に遮光状態にすることにより、サブリールSR1,SR2,SR3と演出画像を様々に組み合わせて、遊技者の視覚に訴える演出を行うことが可能となっている。
【0068】
更に、サブリールSR1,SR2,SR3の夫々の外周面には、周方向に沿って所定個数及び所定の大きさの図柄が描かれている。
【0069】
このため、遊技者は、同図中に示されている複数本の2点鎖線(仮想線)L2に沿って横又は斜めに並んだ複数個の図柄を、第2表示領域WD2を介して目視できる。
【0070】
更に、各サブリールSR1,SR2,SR3には、高輝度発光ダイオード等で形成された発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1によって電飾画像を表示するようになっているため、遊技者は、上述のサブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄と、液晶ディスプレイパネルLCDで表示される演出画像だけでなく、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾表示をも見ることができる。
【0071】
したがって、演出用パネル14aは、上述したように液晶ディスプレイパネルLCDの演出画像とサブリールSR1,SR2,SR3とを表示するだけでなく、更に、サブリールSR1,SR2,SR3に描かれている図柄と、発光ユニットRL1,GL1,BL1による電飾画像も表示することによって、多彩な演出表示を行うことが可能となっている。
【0072】
次に、操作部16には、スロットマシンゲームを行うのに必要な遊技メダルを投入するためのメダル投入部MDと、1ゲーム当たりのメダル数を提示するためのベットボタンBT1,BT2と、1ゲームの開始を指示するためのスタートレバーBLと、回転中のメインリールMR1,MR2,MR3を個別に停止させるためのストップボタンBP1,BP2,BP3と、前面扉11を基体12側に施錠又は解錠するための所定の鍵を挿入するための鍵穴KY等が設けられている。
【0073】
そして、遊技者がゲームを行うのに必要な枚数の遊技メダルをメダル投入部MDへ投入若しくはベットボタンBT1,BT2の何れか一方をオン操作してスタートレバーBLをオン操作すると、ゲーム開始となって後述の主制御基板700においていわゆる役抽選が行われ、更にメインリール装置100のメインリールMR1,MR2,MR3がほぼ同時に所定方向へ回転動作を開始する。
【0074】
引き続き遊技者がストップボタンBP1,BP2,BP3を所望の順番でストップ操作すると、それらストップボタンBP1,BP2,BP3に対応付けられているメインリールMR1,MR2,MR3がそのストップ操作された順序に従って停止制御され、メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている所定の図柄が上述の抽選された役に相当する組み合わせで上述の有効ラインL1上に一列に揃うと入賞となって、例えば所定枚数の遊技メダルが払い出される。
【0075】
更に、サブリール装置200は、少なくとも、上述のスタートレバーBLがオン操作された時点から全てのメインリールMR1,MR2,MR3が停止するまでの期間において、後述のサブ制御基板300の制御の下でサブリールSR1,SR2,SR3を様々に回転させ、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1によっていわゆる電飾表示を行うことにより、遊技者の視覚に訴える演出表示を行う。
【0076】
更に又、液晶ディスプレイパネルLCDも、少なくとも、上述のスタートレバーBLがオン操作された時点から全てのメインリールMR1,MR2,MR3が停止するまでの期間において、後述のサブ制御基板300の制御の下で演出表示を行う。
【0077】
ただし、上述したように、少なくともスタートレバーBLがオン操作された時点から、全てのメインリールMR1,MR2,MR3が回転を停止するまでの期間中は、液晶ディスプレイパネルLCDのうち第1表示領域WD1に対応する領域は常に透明となり、演出画像を表示しないようになっている。
【0078】
下部パネル部15には、入賞した場合の図柄の組み合わせ等が描かれた略長方形の演出用パネル15aと、演出用パネル15aの側方に設けられた演出用ランプ15b,15cと、遊技者の獲得した遊技メダルを払い出すための排出口15d及び受皿15eと、効果音を発するスピーカが裏面側に取り付けられた放音部15f,15gとが設けられている。
【0079】
次に、図2を参照して、前面扉11の裏面構造と、基体12の内部構造を概説する。なお、図2は前面扉11を解錠して基体12から開いた状態を表している。
【0080】
同図において、前面扉11の裏面上部には、各演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13eを構成する蛍光灯や高輝度発光ダイオード等の光源(符号略)が着脱自在に取り付けられている。
【0081】
更に、演出用ランプ13a,13b,13c,13d,13e用の光源の下方に、演出用パネル13f,14aを構成する保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDが組み付けられ、液晶ディスプレイパネルLCDの裏面側には、メインリール装置100と、演出用の効果音を発するスピーカQ1,Q2が設けられている。
【0082】
つまり、図2には示されていないが、液晶ディスプレイパネルLCDの第1表示領域WD1に相当する裏面側に、メインリールMR1,MR2,MR3の外周面を対向させて、小型のメインリール装置100が取り付けられている。
【0083】
また、液晶ディスプレイパネルLCDとメインリール装置100の間の側方に、メインリールMR1,MR2,MR3を照明するための照明ランプ(図示略)が取り付けられている。
【0084】
メインリール装置100の裏面側には、電気回路基板で形成されたサブ制御基板300が取り付けられている。
【0085】
また、メインリール装置100には、各メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するための電動モータ(ステッピングモータ)を、主制御基板700からの指令に従って制御する後述のメインリール制御基板(以下「回胴装置基板」という)900が予め設けられている。
【0086】
メインリール装置100及びサブ制御基板300の下方には、サブリール装置200に設けられているサブリールSR1,SR2,SR3を照明するための照明ランプ(図示略)が取り付けられている。
【0087】
ここで、図3乃至図5を参照して、保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDとの取付構造を説明すると、次のようになっている。
【0088】
まず、図3に示すように、上部パネル部13と中部パネル部14には、演出用パネル13fと14aの大きさに合わせられた略矩形状の開口AN1とAN2が予め形成されており、更に開口AN1,AN2の内壁部に回廊状の凹段部STが形成されている。そして、当該凹段部STに、裏面側から保護板PNと液晶ディスプレイパネルLCDが組み付けられ、更に液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEに設けられている複数の支持部Fを上部パネル部13と中部パネル部14にネジ止め固定することにより、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域DSPAN側が前面側に向けられた演出用パネル13f,14aが構成されている。
【0089】
更に、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEには、サブ制御基板300からの指示に従って液晶ディスプレイパネルLCDに演出画像を表示させるための駆動回路等が形成された液晶制御基板1000が取り付けられている。
【0090】
更に又、図4(a)の斜視図にて示すように、筐体CASEの裏面には、第1表示領域WD1の大きさに合わせられた開口ANWD1と、第2表示領域WD2の大きさに合わせられた開口ANWD2とが予め形成されており、開口ANWD1に対向してメインリール装置100が配置され、更に開口ANWD2に対向してサブリール装置200が配置されている。
【0091】
つまり、図4(b)の断面図にて模式的に示されているように、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASE内には、保護板PN側に対向する偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9とを有するサンドイッチ構造が備えられ、更に偏光フィルタV9の裏面側に、バックライトV10,V11からの光を導光して偏光フィルタV9側へ入射させる導光板(光ガイド)V12が設けられている。
【0092】
そして、液晶制御基板1000が、透明電極V4,V7間に画像信号を印加することによって、液晶層V5の液晶分子に偏光フィルタV1,V9の偏光方向に対して捻りを生じさせて導光板V12側から入射する光を制御し、カラーフィルタV3を通過する光の混合によって、カラー画像IMG0を形成するようになっている。
【0093】
ここで、上述したように、筐体CASEの開口ANWD1に対して、メインリール装置100が配置されているため、上述の照明ランプで照明されたメインリールMR1,MR2,MR3からの光MHinが開口ANWD1を介して導光板V12に入射し、上述のサンドイッチ構造を透過して射出されることにより、メインリールMR1,MR2,MR3の画像IMGMも第1表示領域WD1の範囲内において表示される。
【0094】
そして更に、第1表示領域WD1に合わせて開口ANWD1が形成されているため、開口ANWD1の周縁部が遮光部分INSとなっており、メインリールMR1,MR2,MR3の画像IMGMは第1表示領域WD1の範囲内においてのみ表示されるようになっている。
【0095】
一方、液晶層V5のうち、開口ANWD2に対応した部分a5は、液晶が充填されていない窓部(空隙部分)となっている。このため、透明電極V4,V7間に画像信号が印加されると、液晶層V5のうち液晶が充填されている部分で画像表示が行われるのに対し、上述の液晶が充填されていない空隙部分a5では画像表示が行われず、上述の照明ランプで照明されたサブリールSR1,SR2,SR3からの光SHinが開口ANWD2から入射し、第2表示窓WD2において、サブリールSR1,SR2,SR3の像IMGSが表示される。
【0096】
更に、図5を参照して、本液晶ディスプレイパネルLCDの構造を詳述する。
【0097】
なお、図5は、説明の便宜上、模式的に示した分解斜視図であり、上述の偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9、導光板V12を分離して示した図である。更に、開口ANWD2の周辺部分の構造を部分的に示した図である。
【0098】
図5において、導光板V12には、筐体CASEに形成されている開口ANWD2と同形状の開口a12が形成され、偏光フィルタV9のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a9には偏光フィルタが形成されていない。
【0099】
ガラス基板V8には開口が形成されておらず、ガラス基板V8の前面に、透明電極V7が積層形成されている。
【0100】
更に、配向層V6のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分に開口が形成され、当該開口に管形状の液晶封止体CVの一端が連接され、更に液晶封止体CVの他端に透明電極V4が設けられている。
【0101】
更に、ガラス基板V2には開口が形成されておらず、ガラス基板V2の板面に積層形成されているカラーフィルタV3のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a3にはカラーフィルタが形成されておらず、偏光フィルタV1のうち、開口ANWD2に対応する矩形部分a1には偏光フィルタが形成されていない。
【0102】
そして、これら偏光フィルタV1と、ガラス基板V2と、カラーフィルタV3、透明電極V4、液晶層V5、配向層V6、透明電極V7、ガラス基板V8、偏光フィルタV9及び導光板V12が積層されて、サンドイッチ構造が実現されている。
【0103】
ここで、筐体CASEの内壁と、液晶封止体CVの外壁と、相対向する透明電極V4と配向層V6とによって画成される部分が、液晶が充填された液晶層V5となっており、液晶封止体CV内は、液晶が充填されていない窓部(空隙部分)a5となっている。
【0104】
このように、液晶封止体CVによって、液晶が充填されていない空隙部分a5が設けられているため、透明電極V4とV7との間に画像信号が印可されても、空隙部分a5では画像が形成されず、液晶が充填された液晶層V5の領域においてのみ画像が形成される。
【0105】
このため、上述したように、液晶ディスプレイパネルLCDの表示領域のうち、空隙部分a5に対応している第2表示窓WD2では、開口ANWD2の裏面側に位置しているサブリールSR1,SR2,SR3の像IMGSが表示され、液晶層V5の領域においてのみ上述の画像信号による画像が形成される。
【0106】
また、本液晶ディスプレイパネルLCDの透明電極V4とV7は、開口ANWD2に対応する部分が除去(断線)されていないので、空隙部分a5にも液晶が充填されている一般の液晶ディスプレイパネルに画像を表示させるための画像信号が本液晶ディスプレイパネルLCDに印可されると、第2表示窓WD2の範囲内だけいわゆる素抜けの状態(透明な状態)となり、サブリールSR1,SR2,SR3を表示することが可能となっている。
【0107】
したがって、本液晶ディスプレイパネルLCDは、いわゆる1フレーム画像を表示するための画像信号によって透明電極V4とV7を走査するだけで、上述した第2表示窓WD2の範囲内だけ素抜けの状態(透明な状態)とすることが可能な特殊な構造を有している。
【0108】
なお、本実施形態では、筐体CASEの裏面に開口ANWD1,ANWD2と遮光部INSが形成されているが、遮光部INSの代わりに、導光板V12の裏面に遮光部INSと同形状の遮光膜を蒸着や印刷等によって積層形成することにより、開口ANWD1,ANWD2と同形状の光入射領域と遮光領域とを実現するようにしてもよい。
【0109】
再び図2において、液晶ディスプレイパネルLCDの下方には、「中央表示基板」と呼ばれる電気回路基板400が設けられている。そして、中央表示基板400には、操作部16に設けられているベットスイッチBT1,BT2と、スタートレバーBLと、ストップボタンBP1,BP2,BP3等が電気的に配線接続され、これらスイッチBT1,BT2,BL,BP1,BP2,BP3の出力信号を主制御基板700側へ転送する。
【0110】
中央表示基板400の下方には、メダル投入部MDより投入される投入物を正規の遊技メダルか異物か判別して振り分けるセレクト機構G0と、セレクト機構G0で振り分けられた遊技メダルを基体12側に設けられているホッパ装置HPへ案内するガイド部材G1と、セレクト機構G0で振り分けられた異物を排出口15dへ案内するガイド部材G2と、ホッパ装置HPから出力される払い出し用の遊技メダルを排出口15dへ案内するガイド部材G3が設けられ、更に排出口15dの近傍に、放音部15f,15gを構成するスピーカQ3,Q4が取り付けられている。
【0111】
基体12内には、主電源装置PWUと、ホッパ装置HPから溢れた遊技メダルを収容するための補助貯留部SHPと、サブリール装置200が設けられている。
【0112】
サブリール装置200は、前面扉11が基体12側に施錠されると、液晶ディスプレイパネルLCDの開口ANWD2にサブリールSR1,SR2,SR3の外周面が対向することとなるように、基体12内の所定フレーム(符号略)に位置決めして取り付けられている。
【0113】
主電源装置PWUの側面にはいわゆる配電盤に相当する電源装置基板500が設けられ、サブリール装置200の上端には、サブリールSR1,SR2,SR3を回転駆動するための電動モータ(ステッピングモータ)を制御するための演出回路基板600が設けられ、演出回路基板600の上方には、本スロットマシン10全体を集中制御する主制御基板700が設けられ、基体12の内壁の一端には、遊技場等に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板800が取り付けられている。
【0114】
なお、詳細については後述するが、演出回路基板600には、サブリール装置200を制御することによって演出表示を行わせるための演出制御回路211が形成されている。
【0115】
そして、上述のサブ制御基板300、中央表示基板400、電源装置基板500、演出回路基板600、主制御基板700、外部集中端子基板800及び回胴装置基板900、液晶制御基板1000は、何れも導電性配線パターンの形成された絶縁性樹脂基板上に集積回路装置やトランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品が搭載されて配線接続されたいわゆる電気回路基板として形成されている。
【0116】
次に、図6のブロック図を参照して、本スロットマシン10に設けられている制御システムについて説明する。
【0117】
まず、図2には説明の便宜上示されていないが、主制御基板700には、回胴装置基板900と、サブ制御基板300、中央表示基板400、電源装置基板500及び外部集中端子基板800が夫々配線ケーブルによって配線接続されている。また、サブ制御基板300に演出回路基板600と液晶制御基板1000が配線接続されている。
【0118】
主制御基板700は、半導体メモリROMと、マイクロプロセッサMPUが搭載されており、当該マイクロプロセッサMPUが、半導体メモリROMに予め記憶されているシステムプログラムとスロットマシンゲーム用のプログラムを実行し、各基板900,300,400,500,800に所定の指令を行って夫々に分散制御を行わせることにより、本スロットマシン10におけるゲームの進行等を集中制御する。
【0119】
回胴装置基板900には、メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するステッピングモータMM1,MM2,MM3が接続されている。
【0120】
そして、主制御基板700からメインリールMR1,MR2,MR3を回転又は停止させるべき旨の制御信号が供給されると、回胴装置基板900はステッピングモータMM1,MM2,MM3への電力供給を制御し、メインリールMR1,MR2,MR3の動作を制御する。
【0121】
つまり、回胴装置基板900は、スタートレバーBLがオン操作されることによって、主制御基板700から回転開始を示唆する制御信号が供給されると、ステッピングモータMM1,MM2,MM3を起動させ、メインリールMR1,MR2,MR3を80rpm以下の定速度で回転させるべく制御する。
【0122】
また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP1がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR1を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM1を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR1を停止させる。また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP2がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR2を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM2を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR1を停止させる。また、回胴装置基板900は、ストップボタンBP3がオフ操作されることによって、主制御基板700からメインリールMR3を停止させるべき制御信号が供給されると、ステッピングモータMM3を制動制御し、停止時間(190msec)内にメインリールMR3を停止させる。
【0123】
サブ制御基板300は、演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4が接続され、主制御基板700から演出制御信号が供給されると、これら演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4を駆動することによって、遊技者の視覚と聴覚に訴える演出を行う。
【0124】
更にサブ制御基板300は、主制御基板700から上述の演出制御信号が供給されると、演出回路基板600に指令して、サブリール装置200のステッピングモータSM1,SM2,SM3を起動させ、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させることによる演出表示を行わせる。更に、各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1を電飾表示させることによって、演出表示を行わせる。
【0125】
更にサブ制御基板300は、主制御基板700から上述の演出制御信号が供給されると、液晶制御基板1000に指令して、液晶ディスプレイパネルLCDに演出表示を行わせる。
【0126】
中央表示基板400は、ベットボタンBT1,BT2と、スタートレバーBL及びストップボタンBP1,BP2,BP3が接続され、これらスイッチBT1,BT2,BL,BP1,BP2,BP3から出力される出力信号を主制御基板700へ転送する中継基板として機能する。
【0127】
また、中央表示基板400は、セレクト機構G0に設けられている遊技メダル検出センサ(図示略)から出力される出力信号を主制御基板700へ転送し、メダル投入部MDに投入されたメダル枚数を知らせると共に、異物の投入や目詰まりの発生等を知らせる。
【0128】
そして、主制御基板700は、ベットボタンBT1,BT2がオン操作されると、1ゲーム当たりの賭け枚数を検知し、スタートレバーBLがオン操作されると、ゲーム開始の指示がなされたことを検知し、ストップボタンBP1,BP2,BP3が任意の順番でストップ操作されると、その順番でメインリールMR1,MR2,MR3を停止させるべき指示がなされたことを検知する。
【0129】
ここで、主制御基板700が上述のスタートレバーBLがオン操作されたことを検知すると、役抽選を行った後、上述のメインリールMR1,MR2,MR3を回転させるべく回胴装置基板900に指令すると共に、サブ制御基板300に指令して、上述の演出を行わせる。
【0130】
また、ストップボタンBP1,BP2,BP3が任意の順番でストップ操作されると、主制御基板700は、メインリールMR1,MR2,MR3をストップ操作の順番で停止させ、且つ、上述したように抽選した役に相当する図柄を有効ラインL1上に揃えるべく回胴装置基板900に指令する。
【0131】
また、主制御基板700は、サブ制御基板300に指令して、各ストップボタンBP1,BP2,BP3がストップ操作される毎に、演出用ランプ13a〜13e,14b,14c,15b,15cとスピーカQ1〜Q4と、サブリール装置200及び液晶ディスプレイパネルLCDによる演出を様々に変化させることにより、ゲームの進行状況等を遊技者に告知等する。
【0132】
電源装置基板500は、電源装置PWUで発生される各種電源電圧をホッパ装置HPその他の各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン100の動作に必要なシステム電源を供給する。
【0133】
また、電源装置基板500は、主制御基板700から遊技メダルの払い出しをすべき旨の指令を受けると、ホッパ装置HPを制御して遊技メダルの払い出しを行わせる。
【0134】
外部集中端子基板800は、主制御基板700から出力される本スロットマシン10におけるゲームの進行状況等を示す信号を、上述のホールコンピュータへ送出する。
【0135】
次に、メインリール装置100の構造を図7乃至図11を参照して説明する。
【0136】
なお、図7はメインリール装置100の外観構造を表した斜視図、図8はメインリール装置100の分解斜視図、図9(a)は、メインリール装置100に備えられているメインリールユニットを分解して表した平面図、図9(b)はメインリールの側面図、図10はメインリールユニットの要部構造を破断して表した断面図、図11はメインリールの外周に捲装されているリールテープを表した展開図である。
【0137】
図7に示すように、メインリール装置100は、3個のメインリールMR1,MR2,MR3と、これら円筒形状のメインリールMR1,MR2,MR3を収容するリールケース本体101及びリールケースカバー102と、回胴装置基板900を備えて構成され、リールケースカバー102の裏面側に、収納ケース301,302内に収容されたサブ制御基板300が取り付けられている。
【0138】
リールケース本体101は、図8に示すように、プラスチック成形された矩形状の筒体であり、3個のメインリールMR1,MR2,MR3の外周面を、上述の第1表示領域WD1を介して視認可能とする略長方形の開口103が形成されている。
【0139】
リールケースカバー102は、プラスチック成形された矩形状の籠体であり、リールケース本体101に嵌着されることにより、3個のメインリールMR1,MR2,MR3を収容している。
【0140】
回胴装置基板900は、リールケースカバー102の一端に取り付けられており、各メインリールMR1,MR2,MR3を回転駆動するためのステッピングモータMM1,MM2,MM3に、主制御基板700から供給される制御信号に従ってパルス幅制御を施した電力を供給することにより、ステッピングモータMM1,MM2,MM3の回転と制動及び停止の制御を行い、ひいてはメインリールMR1,MR2,MR3の動作を制御する。
【0141】
サブ制御基板300は、演出のための制御を行うマイクロプロセッサと、当該マイクロプロセッサが実行するコンピュータプログラム及び演出用データを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)と、演出処理の実行中に生じる各種データを一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えた電気回路が搭載されている。
【0142】
メインリールMR1とステッピングモータMM1は、支持板MS1に組み付けられた単体の第1メインリールユニットとして構成され、メインリールMR2とステッピングモータMM2は、支持板MS2に組み付けられた単体の第2メインリールユニットとして構成され、メインリールMR3とステッピングモータMM3は、支持板MS3に組み付けられた単体の第3メインリールユニットとして構成されている。
【0143】
そして、組み立て工程において、リールケース本体101の内壁に等間隔で形成されているスロットSL1,SL2,SL3に、メインリールMR1とステッピングモータMM1が組み付けられた支持板MS1と、メインリールMR2とステッピングモータMM2が組み付けられた支持板MS2と、メインリールMR3とステッピングモータMM3が組み付けられた支持板MS3とが夫々装着され、更に、支持板MS1,MS2,MS3の夫々の一端がリールケース本体101の一端にネジ止め固定されている。
【0144】
更に、これら第1〜第3のメインリールユニットは、何れも基本的に同じ大きさ及び構造を有しており、メインリールMR1とステッピングモータMM1及び支持板MS1を有する第1メインリールユニットMU1を代表して説明すると、次のように構成されている。
【0145】
まず、図9(a)及び図10に示すように、金属又は硬質プラスチックで成形された支持板MS1の板面に、ステッピングモータMM1がネジ止め等によって固定されている。
【0146】
支持板MS1に対して直交するステッピングモータMM1の回転軸104に、硬質プラスチックで成形されフランジ部105aを有する円筒形状の中継軸105が嵌入されると共に、硬質プラスチックで成形され突起106aを有する中継部材106が中継軸105に嵌入されている。
【0147】
更に、中継軸105の先端部が中継部材106を貫通し、メインリールMR1側に突出している。
【0148】
一方、メインリールMR1は、全体的に硬質プラスチックで成形されており、中継軸105の先端部に組み付けられるカップ形状の基部107と、図9(b)に示すように基部107から放射状に延在する複数本のアーム部108と、アーム部108の先端部に連設された第1の円環部109と、第1の円環部109と同径の第2の円環部110と、第1の円環部109と第2の円環部110とを橋渡しする複数本の橋梁部111とを備えて一体成形されている。
【0149】
そして、第1,第2の円環部109,110の外周に、図11に示す複数の図柄が印刷された長尺状のプラスチックシートで形成されたリールテープMTP1が捲装されることにより、メインリールMR1の外周面が形成されている。
【0150】
更に、回転軸104の軸中心に雌ネジ部104aが形成され、中継軸105と基部107の夫々の中心部にも、雌ネジ部104aに位置合わせされた貫通孔105b,107aが形成されており、これら貫通孔107a,105bを介して雌ネジ部104aに、雄ネジ112を螺合して締め付けることにより、ステッピングモータMM1の回転軸104に対し、中継軸105と中継部材106及び基部107が固着され、これによって、ステッピングモータMM1の駆動力を受けてメインリールMR1が回転するようになっている。
【0151】
また、図示していないが、ステッピングモータMM1内には、所定の基準角度に対する回転軸104の回転角を検出する光学式のロータリエンコーダが内蔵されており、回胴装置基板900が、当該ロータリエンコーダから出力される角度検出信号と主制御基板700から供給される制御信号とを対比しつつステッピングモータMM1をステッピング制御することにより、主制御基板700から供給される制御信号に従って、ステッピングモータMM1の回転と制動及び停止の制御を行い、ひいてはメインリールMR1の回転と制動及び停止の制御を適切に行うようになっている。
【0152】
このように、メインリールMR1は、軽量なプラスチックによって形成された骨格部分にリールテープMTP1が捲装されることによって円筒形状で且つ軽量化が図られており、ステッピングモータMM1に対して大きな負荷を与えないようになっている。
【0153】
更に、基部107を回転軸104に固着すると、メインリールMR1はステッピングモータMM1を内包するように配置されるため、回転軸104の軸方向において厚みの小さなユニット構造が実現されている。
【0154】
なお、支持板MS2に組み付けられたメインリールMR2とステッピングモータMM2を有する第2メインリールユニットと、支持板MS3に組み付けられたメインリールMR3とステッピングモータMM3を有する第3メインリールユニットも、上述の第1メインリールユニットMU1と同じ基本構造を有しており、メインリールMR2には図11に示すリールテープMTP2、メインリールMR3にはリールテープMTP3が夫々捲装されている。
【0155】
また、メインリールMR1,MR2,MR3の直径Rが共に約95mm以上で約140mm以下の範囲内の何れかの値に決められることで、メインリール装置100の小型化が図られている。
【0156】
更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の個数Kが共に12個以上で15個以下の何れかの個数に決められている。
【0157】
更に又、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の縦幅Hは約25mm以上、横幅Wは約35mm以上に決められ、互いに隣り合う図柄が接触しないように若干の隙間を空けて描かれている。つまり、図柄の縦幅Hに対して図柄のピッチ間隔PPが若干大きくなっており、これによって、各図柄を視認し易くなっている。
【0158】
本実施形態の具体例を述べれば、図11に示すように、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3には、例えば「スイカ」と「ぶどう」と「レモン」と「桃」及び「ナス」の5種類の図柄を組み合わせて、夫々13個ずつ描かれている。更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3に描かれている図柄の縦幅Hが約26mm、横幅Wが約35mm、ピッチ間隔PPが約29.5mmに決められ、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3の長さLが約383mm、幅WTが約44mmに決められている。
【0159】
更に、各リールテープMTP1,MTP2,MTP3の長さLと幅WTに合わせて、各メインリールMR1,MR2,MR3の直径Rが約122mm、幅が約44mmに決められている。
【0160】
更に又、スタートレバーBLがオン操作されると、主制御基板700に設けられているマイクロプロセッサMPUによって役抽選が行われると共に、メインリールMR1,MR2,MR3が、回胴装置基板900の制御下で80rpm以下の回転数で回転駆動され、更にストップボタンBP1,BP2,BP3が夫々ストップ操作されると、夫々のストップ操作された時点から190msec以内に停止される。そして、この予め決められた停止時間(190msec)内に、最大で3コマ分の図柄を移動させることにより、上述の抽選された役に相当する図柄を有効ラインL1上に揃えて停止させるようにしている。
【0161】
つまり、上述の図柄の最大の移動コマ数を「制御コマ数」と呼んでおり、本実施形態では、制御コマ数を3個に決めている。そして、ストップ操作された時点に、停止させるべき図柄(抽選された役に相当する図柄)が有効ラインL1上に来た場合には、その時点で各メインリールMR1,MR2,MR3を停止させ、一方、ストップ操作された時点に、停止させるべき図柄が有効ラインL1上に来なかった場合には、停止時間(190msec)の間に各メインリールMR1,MR2,MR3を1つの図柄分又は2つの図柄分回転させ、それによって停止させるべき図柄が有効ラインL1上に来た場合には、そこで各メインリールMR1,MR2,MR3を停止させる。
【0162】
次に、第2の演出表示装置としてのサブリール装置200を図12乃至図19を参照して説明する。
【0163】
なお、図12(a)は、サブリール装置200の外観構造を表した斜視図、図12(b)は、サブリール装置200に設けられているサブリールユニットの外観構造を表した斜視図、図13は、各サブリールSR1,SR2,SR3に捲装されているリールテープSTP1,STP2,STP3を表した展開図である。
【0164】
図12(a)において、サブリール装置200は、硬質プラスチックで成形された矩形状の支持ケース201内に、3個の円筒形状のサブリールSR1,SR2,SR3が収容され、各サブリールSR1,SR2,SR3の外周には、図13に例示するリールテープSTP1,STP2,STP3が捲装されている。また、リールテープSTP1,STP2,STP3には、メインリールMR1,MR2,MR3に描かれている図柄よりも大きな複数個の図柄が描かれている。各サブリールSR1,SR2,SR3は、直径が約230mm、横幅が約80mmに設計されている。
【0165】
そして、基本的には、上述のメインリール装置100と同様のユニット構造によって、サブリールSR1を回転駆動するステッピングモータ(符号略)と、サブリールSR2を回転駆動するステッピングモータ(符号略)と、サブリールSR3を回転駆動するステッピングモータSM3が設けられ、更に、図12(a)では省略しているが、支持ケース201の上端に、上述の演出回路基板600が取り付けられている。
【0166】
更に図12(b)を参照して、サブリールSR3とステッピングモータSM3とを備えたサブリールユニットSU3の構造を代表して説明すると、次のようになっている。
【0167】
まず、ステッピングモータSM3が、硬質プラスチックで形成された支持板202の一側面に固定され、ステッピングモータSM3の回転軸203の先端部にサブリールSR3が固着されている。
【0168】
これらサブリールSR3とステッピングモータSM3と支持板202によって一体化されたサブリールユニットSU3が構成されており、矩形状の支持ケース201内に当該サブリールユニットSU3を収容して支持板202と支持ケース201とがネジ止め等によって固定されている。
【0169】
また、サブリールSR1を備えたサブリールユニットSU1と、サブリールSR2を備えたサブリールユニットSU2も、サブリールユニットSU3と同じ構造を有しており、これら3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3が支持ケース201内に収容されることで、図12(a)に示したサブリール装置200が構成されている。
【0170】
再びサブリールユニットSU3を代表して説明すると、サブリールSR3は、上述のステッピングモータSM3の回転軸203に固着された基部204と、基部204から放射状に延在する複数本のアーム部205と、アーム部205の先端部分に回転軸203を中心として同心円状に形成された円環状のリング部206,207とを備えて一体成形されており、リング部206,207の外周面にリールテープSTP3が捲装されることで、全体的に略円筒形となっている。
【0171】
更にリールテープSTP3において、リング部206,207に捲装された場合に回転軸203を中心とした周方向の角度が略0°(又は360°)、120°、240°となる3カ所の領域が、発光ユニットRL1,GL1,BL1から発せられる光を透過する透明な領域となっている。
【0172】
例えば、図13に例示するように、略0°(又は360°)の位置に決められた「レモン」と「ベル」との図柄間と、略120°の位置に決められた「レモン」と「チェリー」との図柄間と、略240°の位置に決められた「西瓜」と数字の「7」との図柄間が、夫々透明領域となっている。
【0173】
そして、上述の3カ所の透明領域の裏面側に、発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられている。
【0174】
なお、図13には、説明の便宜上、サブリールSR1,SR2,SR3に同じ図柄模様のリールテープSTP1,STP2,STP3が捲装されているものとして示されているが、実際にはリールテープSTP1,STP2,STP3の夫々の図柄の位置関係が異なっており、予め決められた複数種類の図柄を組み合わせて配列を異ならせて印刷等されている。
【0175】
次に、図12(b)に示されているように、発光ユニットRL1,GL1,BL1は、何れもリング部206,207間に橋渡しするように取り付けられた細長い電気回路基板によって形成されており、各電気回路基板には、その長手方向に沿って夫々所定個数m(本実施形態では24個以上)の高輝度発光ダイオードがリールテープSTP3の幅内に収まるようにして、所定のピッチ間隔で一列に配列されて設けられている。
【0176】
発光ユニットRL1は、m個の赤色(R)の高輝度発光ダイオードLDR11〜LDR1m、発光ユニットGL1は、m個の緑色(G)の高輝度発光ダイオードLDG11〜LDG1m、発光ユニットBL1は、m個の青色(B)の高輝度発光ダイオードLDB11〜LDB1mを備えて形成され、更に、図14(a)(b)(c)に模式的に示されているように、回転軸203を中心として、周方向に互いに120°の角度をおいて、リング部206,207の内周面に取り付けられている。
【0177】
そして、これらの発光ユニットRL1,GL1,BL1に対して上述の3カ所の透明領域を位置合わせしてリールテープSTP3が捲装され、発光ユニットRL1,GL1,BL1から出射され夫々の透明領域を透過する光によって、遊技者が位置する観察面(別言すれば、第2表示領域WD2)側に演出画像を表示する。
【0178】
図15の断面図において、回転軸203は中空の管で形成されており、ステッピングモータSM3のケース内に設けられているベアリング208を介して支持されると共に、駆動コイル209の電磁力によって回転駆動される構造となっている。そして、上述したように、回転軸203の先端部分にサブリールSR3の基部204が固着されている。
【0179】
回転軸203の中空内には、支持板202に固定された管部材210が接触することなく挿通され、管部材210の先端部には、光を出射する送信手段としての第1,第2の発光デバイスEL1,EL2が取り付けられ、第1,第2の発光デバイスEL1,EL2と、演出回路基板600中に形成されている演出制御回路211とを接続する伝送ケーブルCB11,CB12が管部材210に沿って配設されている。
【0180】
第1の発光デバイスEL1は、回転軸203の軸中心に相当する位置に取り付けられており、演出制御回路211に設けられている後述の電源装置211eから伝送ケーブルCB11を介して給電される電力を光に変換して出射する指向性の高い高パワー型発光ダイオード等で形成されている。
【0181】
第2の発光デバイスEL2は、上述の軸中心より若干偏倚した位置に取り付けられており、演出制御回路211に設けられている後述の伝送信号生成部211bから伝送ケーブルCB12を介して送出される識別信号CSと画像信号S1〜Sm等の伝送信号を、赤外域の光に変換して広角度で出射する赤外線発光ダイオード等で形成されている。
【0182】
一方、回転軸203の内壁の一端には、受信手段としての第1,第2の受光デバイスPD1,PD2、すなわち、第1の発光デバイスEL1からの光を受光する第1の受光デバイスPD1と、第2の発光デバイスEL2からの光を受光する第2の受光デバイスPD2が取り付けられている。
【0183】
また、第1の受光デバイスPD1は、回転軸203の軸中心に相当する位置に、第1の発光デバイスEL1に対向して取り付けられており、第1の発光デバイスEL1から出射される高パワーの光を光電変換する高パワー型のフォトダイオード等で形成されている。そして、光電変換した電力を伝送ケーブルCB21を介して、サブリールSR3の一端に固定されている表示制御部212へ供給する。
【0184】
第2の受光デバイスPD2は、上述の軸中心より若干偏倚した位置に取り付けられており、第2の発光デバイスEL2から広角度で出射される光を受光して光電変換することにより、伝送信号生成部211bから送出された伝送信号を再生し、伝送ケーブルCB22を介して表示制御部212へ供給する。
【0185】
このように、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1が接触することなく設けられ、更に第2の発光デバイスEL2と第2の受光デバイスPD2も接触することなく設けられているため、ステッピングモータSM3の駆動力を受けて回転軸203とサブリールSR3が一体に回転しても、支持板202側に固定されている演出制御回路211から供給される電力と伝送信号を、表示制御部212に供給することが可能となっている。
【0186】
また、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1は上述の軸中心の位置に設けられ、且つ、第1の発光デバイスEL1は指向性の高い光を出射することから、第1の発光デバイスEL1と第1の受光デバイスPD1との間においてのみ、高パワーの光が伝送されるようになっている。
【0187】
また、第2の発光デバイスEL2から光が広角度で出射されるため、第2の受光デバイスPD2が上述の偏倚した位置に取り付けられていてもその光を受光することができ、第2の発光デバイスEL2と第2の受光デバイスPD2との間で、伝送信号を適切に伝送することが可能となっている。
【0188】
支持板202の一端には、角度検出センサDTが回転軸203に近接して設けられ、回転軸203の周面に形成されている検出パターンECと角度検出センサDTとによって、回転軸203の回転角を検出するための光学式ロータリエンコーダが構成されている。
【0189】
そして、後述の演出制御回路211に設けられている伝送信号生成部211bが、角度検出センサDTから出力されるパルス波形の角度検出信号TMに同期して、画像信号S1〜Smを発光ユニットRL1,GL1,BL1に供給するための処理を行うことによって電飾表示を行わせ、更に演出制御回路211に設けられている制御部211aと駆動回路211fが、角度検出信号TMに基づいてステッピンプモータSM3の回転速度を帰還制御する。
【0190】
次に、図16を参照して、演出回路基板600に形成されている演出制御回路211と、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0191】
図16において、演出制御回路211には、マイクロプロセッサ(MPU)等で形成された制御部211a及び伝送信号生成部211bと、演出表示用の画像データ(以下「演出用画像データ」という)を記憶する半導体メモリ(ROM)で形成された画像データ記憶部211cと、同期信号CLKを出力する発振器211dと、電源装置211eと、ステッピングモータSM3を駆動する駆動回路211fとが備えられている。
【0192】
画像データ記憶部211cには、複数組の演出用画像データが、夫々アドレス管理されて予め記憶されている。
【0193】
更に、図17(a)に模式的に示すように、夫々の演出用画像データは、静止画又は動画の演出画像に対応して1フレーム又は複数フレームで構成されており、各フレームは、いわゆるm行n列の画素配列に対応した赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色カラー表示が可能なビットマップ形式のデータとして記憶されている。
【0194】
そして、各フレームにおけるm行n列の赤色(R)のビットマップデータが発光ユニットRL1、m行n列の緑色(G)のビットマップデータが発光ユニットGL1、m行n列の青色(B)のビットマップデータが発光ユニットBL1に対応づけられており、更に、図17(b)に示すように、各フレームのm個の行が、表示範囲の各水平ラインにおけるm行に対応づけられ、各フレームのn個の列が、表示範囲のn本の水平ラインに対応づけられている。
【0195】
なお、本実施形態では、各フレームの列数n及び水平ラインの本数nが、少なくとも24個以上に決められている。
【0196】
電源装置211eは、第1の発光デバイスEL1に電力を供給して発光させることで、第1の受光デバイスPD1側への電力供給を行うと共に、駆動回路211fに対しステッピングモータSM3を駆動させるための電力を供給する。
【0197】
制御部211aは、主制御基板700の指示に従ってサブ制御基板300から供給される制御データCNTに基づいて、伝送信号生成部211bと駆動回路211fを制御する。
【0198】
ここで、制御データCNTには、ステッピングモータSM3の起動と停止及び回転速度を制御するためのモータ制御データMCNTと、発光ユニットRL1,GL1,BL1に演出表示を行わせるための表示制御データVCNTが含まれている。
【0199】
そして、駆動回路211fがモータ制御データMCNTに従ってステッピングモータSM3を駆動し、起動と停止及び回転速度の制御を行う。更に制御部211aが角度検出センサDTからの角度検出信号TMに基づいて帰還制御を行いつつ、サブ制御基板300側から指示された回転速度でステッピングモータSM3を回転させる。
【0200】
伝送信号生成部211bは、表示制御データVCNTに従って、画像データ記憶部211cに記憶されている演出用画像データを読み出し、更に読み出した演出用画像データをPWM変調(パルス幅変調)することによって、時系列の画像信号S1〜Smにして第2の発光デバイスEL2へ供給し、後述の表示制御部212において画像信号S1〜Smに基づいた画像表示を行わせる。
【0201】
更に、伝送信号生成部211bは、角度検出センサDTからの角度検出信号TMと発振器211dから出力される所定周波数のクロック信号CLKとを比較することによってサブリールSR3の回転角を検知し、その検知した回転角に同期して画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2へ供給する。
【0202】
更に、表示制御データVCNTは、赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色のうち表示すべき色を指定するための色指定項目COLと、1フレーム当たりm行n列のビットマップデータで構成されている演出用画像データのうち、どの画素に相当するビットマップデータに基づいて演出表示させるか指定するための表示画素指定項目PXと、演出表示に適用すべきフレームを指定するための表示フレーム指定項目FRMとを有したデータ構造となっている。
【0203】
より具体的に述べると、表示制御データVCNTは、Dmod{COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム}で表される記述形式のデータで構成されており、図18に例示列挙するように、各項目に応じた色指定と画素指定とフレーム指定を細かく設定できるようになっている。
【0204】
例えば、色指定項目COLに赤(R)が記述されていると赤色のみの表示、赤(R)と緑(G)が記述されていると赤色と緑色のみの表示、赤(R)と緑(G)と青(B)が記述されていると赤色と緑色と青色による三原色カラー表示が指定される。
【0205】
また、表示画素指定項目PXに、演出表示を行うための1又は複数の範囲が記述されていると、それらの範囲内に相当するビットマップデータだけで演出表示を行い、それらの範囲外のビットマップデータは全て黒色の背景データとして処理すべく指定される。
【0206】
また、表示フレーム指定項目FRMに、演出表示を行うための1又は複数のフレームの範囲が記述されていると、それらのフレーム範囲内に相当するビットマップデータだけで演出表示を行い、それらのフレーム範囲外のビットマップデータは全て黒色の背景データとして処理すべく指定される。
【0207】
なお、黒色のデータをPWM変調すると、画像信号のデューティがほぼ0%となり、このデューティ0%の画像信号を発光ユニットRL1,GL1,BL1の各発光ダイオードに供給しても点灯させることができないようになっている。
【0208】
そして、伝送信号生成部211bは、角度検出信号TMと発振器211dからの同期信号CLKとに同期して、画像データ記憶部211cをメモリアクセスすることにより、各発光ユニットRL1,GL1,BL1にm個ずつ設けられている各発光ダイオードを点灯制御するための画像データD1〜Dmを一列分ずつ読み出し、当該一列分ずつの画像データD1〜Dmを画素単位でPWM変調する際、上述の色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMに従って、PWM変調を行う。
【0209】
つまり、伝送信号生成部211bは、図14(a)に示すように、回転軸203を通り観察面に対して直交する法線方向と、発光ユニットRL1,BL1との夫々の成す角度αが共に60°となったことを角度検出信号TMによって検知すると、発光ユニットRL1が予め決められている基準位置Y1に到達しているものと判断し、図17(b)に示すように、第1の水平ラインに表示させるべき第1列目の赤色画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから読み出して、各画像データD1〜DmをPWM変調することにより、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1により画像表示を行わせるための識別信号CSと共に当該画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2側へ送出する。
【0210】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1が基準位置Y1から120°/nの角度ずつ回転する毎に、第2番目の水平ライン以降に表示させるべき第2列目以降の赤色画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから順次に読み出して、各画像データD1〜DmをPWM変調することにより、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1により画像表示を行わせるための識別信号CSと共に当該画像信号S1〜Smを第2の発光デバイスEL2側へ送出する。
【0211】
このように、伝送信号生成部211bは、図14(a)に示すように、赤色の発光ユニットRL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の赤色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成して第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、赤色の発光ユニットRL1に赤色の画像を表示させる。
【0212】
更に伝送信号生成部211bは、図14(b)に示すように、緑色の発光ユニットGL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間においても、赤色の発光ユニットRL1の場合と同様に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の緑色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットGL1を識別するための識別信号CSと共に第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、緑色の発光ユニットGL1による緑色の画像を表示させる。
【0213】
更に又、伝送信号生成部211bは、図14(c)に示すように、青色の発光ユニットBL1が基準位置Y1から表示範囲の終端まで120°回転する間においても、赤色と緑色の発光ユニットRL1,GL1の場合と同様に、画像データ記憶部211cから1フレーム分の青色画像データを1水平ライン分ずつに読み出して、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットGL1を識別するための識別信号CSと共に第2の発光デバイスEL2へ送出することにより、後述の表示制御部212において、青色の発光ユニットBL1によって緑色の画像を表示させる。
【0214】
このように、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1,GL1,BL1が表示範囲に対向している間に、赤色と緑色と青色のフレーム画像を表示させることによって、カラー画像による演出表示を行わせるようになっている。
【0215】
但し、伝送信号生成部211bは、上述の色指定項目COLで指定されている色に関する画像データD1〜Dmについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていない色に関する画像データD1〜Dmについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0216】
また、画像データD1〜Dmのうち、上述の表示画素指定項目PXで指定されている画素に相当するデータについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていない画素に相当するデータについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0217】
また、上述の表示フレーム指定項目FRMで指定されているフレームに関する画像データD1〜Dmについては、夫々のレベルに応じたPWM変調を施し、指定されていないフレームに関する画像データD1〜Dmについては、黒レベルとしてPWM変調を施す。
【0218】
更に、1列分の画像データD1〜Dmに対応して画像信号S1〜Smを出力する期間τ1は、図14(a)(b)(c)に示した発光ユニットRL1,GL1,BL1が上述の基準位置Y1から表示範囲の最終位置まで移動するのに要する時間T1、別言すれば基準角度(0°)から120°回転するのに要する時間T1をn本の水平ラインで除算した時間(T1/n)に決められている。
【0219】
更に、画像信号S1〜Smの個々の生成期間Δτ1は、発光ユニットRL1,GL1,BL1に夫々設けられている発光ダイオードの個数mで期間τ1を除算した時間(τ1/m)に決められている。
【0220】
再び図16において、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212は、波形整形回路212aと、電源回路212bと、走査制御回路212cと、切替回路MW11,MW12,MW13を備えて構成されている。
【0221】
ここで、電源回路212bは、第1の受光デバイスPD1から出力される電力を充電回路(図示略)に充電し、更に充電回路の充電電圧をレギュレートすることにより、各発光ユニットに設けられている発光ダイオードを駆動するための電源電圧Vddと、表示制御部212全体の動作に必要な電源電圧Vcc等を生成して出力する。
【0222】
波形整形回路212aは、第2の受光デバイスPD2から出力される識別信号CSと画像信号S1〜Smを波形整形し、波形整形した識別信号CSと画像信号S1〜Smを走査制御回路212cに供給する。
【0223】
走査制御回路212cは、演算機能及び制御機能を有したマイクロプロセッサ(MPU)等を備えた回路で形成されており、波形整形回路212aから供給される画像信号S1〜Smを切替回路MW11,MW12,MW13側へ転送する。更に、識別信号CSによって指定された発光ユニットを識別し、指定された発光ユニットを動作させるべくイネーブル信号ENijを出力する。更に又、画像信号S1〜Smの各生成期間Δτ1(=τ1/m)に同期した走査信号SELmを切替回路MW11,MW12,MW13側へ出力する。
【0224】
なお、切替回路MW11,MW12,MW13は、イネーブル信号ENijによって動作可能状態に設定されると共に、画像信号S1〜Smを走査信号SELmに同期してm個の出力端に順番に出力する、1入力m出力型のデマルチプレクサ(demultiplexer)で形成されている。
【0225】
ここで、発光ユニットRL1,GL1,BL1にm個ずつ設けられている発光ダイオードLDR11〜LDR1m,LDG11〜LDG1m,LDB11〜LDB1mと、切替回路MW11,MW12,MW13にm個ずつ設けられている出力端とが対応付けて接続されている。
【0226】
したがって、例えば、識別信号CSによって切替回路MW11が指定されると、走査制御回路212cは、イネーブル信号ENij(i=1、j=1)を出力することによって切替回路MW11のみを動作させ、更に走査信号SELmに同期して、各画像信号S1〜Smを各発光ダイオードLDR11〜LDR1mに対応づけて供給させることにより、画像信号S1〜Smに対応した1水平ライン分の表示を行わせる。そして、他の水平ラインを表示する場合にも、同様に、識別信号CSによって指定された切替回路に接続されている発光ダイオードにのみ画像信号S1〜Smが供給され、画像信号S1〜Smに対応した1水平ライン分の表示を行わせる。
【0227】
また、上述したように、発光ユニットRL1,GL1,BL1は、基準位置Y1から1水平ライン分ずつ回転移動する毎に、1列分の画像信号S1〜Smが供給されるので、表示範囲内の全ての水平ラインに対応させて演出画像を表示させることが可能となっている。
【0228】
このように、サブリールユニットSU3は、サブリールSR3を回転させることによって、外周面に描かれている図柄を表示させるだけでなく、サブリールSR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1を所定の演出用画像データに基づいて点灯、点滅させることによって残像現象を生起させ、遊技者の視覚に訴える演出表示を行う。
【0229】
例えば、図19(a)に示すように、発光ユニットRL1,GL1,BL1の全てを点灯、点滅させることによって、カラー画像を演出表示させることができる。また、同図(b)に例示するように、青色の発光ユニットBL1のみを点灯、点滅させることによって単色の画像を演出表示させたり、同図(c)に例示するように、緑色の発光ユニットGL1と青色の発光ユニットBL1を点灯、点滅させることによって、2色を混合させた画像を演出表示させることができる。
【0230】
そして、サブリールユニットSU3を代表して説明したが、残余のサブリールユニットSU1,SU2のサブリールSR1,SR2にも、夫々発光ユニットRL1,GL1,BL1が設けられており、これらサブリールSR1,SR2の発光ユニットRL1,GL1,BL1についても、図16に示した演出制御回路211及び表示制御部212と同様の回路によって制御が行われることにより、図19(a)(b)(c)に例示したような演出表示を行うことが可能となっている。
【0231】
そして、これら3個のサブリールSR1,SR2,SR3が夫々個別に回転制御され、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1も夫々個別に点灯、点滅制御されることにより、極めて多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0232】
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン10によれば、小型のメインリール装置100を設けたことにより、演出表示を行うための領域を相対的に拡大することができ、更にその拡大した演出パネル13f,14aの領域に、液晶ディスプレイパネルLCDと、回転体としてのサブリールに発光手段としての発光ユニットを備えて所謂電飾表示を行う大型のサブリール装置200を設けたことにより、よりゲームを楽しんでもらうための演出表示を行うことが可能となっている。
【0233】
例えば、図19(d)に例示するように、演出パネル13fにおいて、遊技結果を提示するためのメインリールMR1,MR2,MR3の他、演出画像をも表示することができる。
【0234】
また、図19(e)に例示するように、液晶ディスプレイパネルLCDに画像IMG0を表示し、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させつつ発光ユニットRL1,GL1,BL1に電飾表示を行わせると、その電飾表示による画像IMGSと上述の画像IMG0とを重ねて演出表示を行うことができる。
【0235】
更に、メインリール装置100は小型化されているとはいえ、各メインリールMR1,MR2,MR3の外周面に描かれている図柄が視認しやすい大きさに決められているため、遊技結果を適切に遊技者に提示することができ、メインリール装置本来の機能を十分に発揮することが可能となっている。
【0236】
このため、本スロットマシン10は、第1,第2の演出表示装置としての液晶ディスプレイパネルLCDとサブリール装置200とを備えることにより、より効果的な演出表示を行いつつ、メインリール装置100によって遊技結果を適切に遊技者に提示することが可能である。
【0237】
【変形例】
次に、サブリール装置200の変形例を図20乃至図26を参照して説明する。
【0238】
なお、図20乃至図22において、図12乃至図16と同一又は相当する部分を同一符号で示している。また、図1乃至図19を適宜参照して、本変形例を説明することとする。
【0239】
本変形例のサブリール装置200は、基本的に、図12に示したのと同様の外観構造を有しており、3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3によって構成されている。また、夫々のサブリールSR1,SR2,SR3とステッピングモータSM1,SM2,SM3との連結構造も、図15に示したのと同様の構造で実現されている。また、夫々のサブリールSR1,SR2,SR3の外周面が、図4に示したのと同様に、液晶ディスプレイパネルLCDの筐体CASEに形成されている開口ANWD2に向けられている。
【0240】
ただし、本サブリール装置200に設けられている各サブリールSR1,SR2,SR3の夫々には、図20に模式的に示すように、基部203を中心として半径の異なる3層のリング部が同心円状に設けられ、更に、各リング部の夫々に、赤色と緑色と青色の発光ユニットが設けられている。
【0241】
ここで、3個のサブリールユニットSU1,SU2,SU3のうち、サブリールユニットSU3の構造を代表して説明すると、次のようになっている。
【0242】
図20において、このサブリールユニットSU3のサブリールSR3には、ステッピングモータSM3の回転軸203を中心として、第1のリング部206a,207aと、第2のリング部206b,207bと、第3のリング部206c,207cとが同心円状に設けられている。
【0243】
最も大径の第1のリング部206a,207aには、図14に示したのと同様に、赤色(R)の発光ユニットRL1と緑色(G)の発光ユニットGL1と青色(B)の発光ユニットBL1が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0244】
中径の第2のリング部206b,207bにも同様に、赤色(R)の発光ユニットRL2と緑色(G)の発光ユニットGL2と青色(B)の発光ユニットBL2が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0245】
更に、最小径の第3のリング部206c,207cにも同様に、赤色(R)の発光ユニットRL3と緑色(G)の発光ユニットGL3と青色(B)の発光ユニットBL3が、周方向において120°の角度を置いて設けられている。
【0246】
発光ユニットRL1,RL2,RL3は、リールテープSTP3の幅の方向に沿って所定のピッチ間隔で一列に配設されたm個ずつの赤色(R)の高輝度発光ダイオードを有し、発光ユニットGL1,GL2,GL3も同様に、一列に配設されたm個ずつの緑色(G)の高輝度発光ダイオードを有し、更に、発光ユニットBL1,BL2,BL3も、一列に配設されたm個ずつの青色(B)の高輝度発光ダイオードを有して構成されている。
【0247】
更に、発光ユニットRL1とRL2、発光ユニットRL2とRL3が、夫々回転軸203を中心として所定の角度θに設定されており、これによって演出表示の際に、発光ユニットRL1,RL2,RL3が観察面側(別言すれば、第2表示領域WD2)に向けて重なり合うことを未然に防止している。
【0248】
また、発光ユニットGL1,GL2,GL3も同様に、観察面側に向けて重なり合うことを未然に防止すべく、夫々の成す角度が所定の角度θに設定されている。
【0249】
更に発光ユニットBL1,BL2,BL3も同様に、観察面側に向けて重なり合うことを未然に防止すべく、夫々の成す角度が所定の角度θに設定されている。
【0250】
そして、第1のリング部206a,207aの外周に、図13に示したのと同様のリールテープSTP3が捲装されて固着されている。
【0251】
ただし、本変形例のリールテープSTP3にあっては、図13に示した夫々の図柄が半透明、図柄が描かれていない領域が透明又は半透明となっており、その結果、リールテープSTP3の裏面側に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の夫々の高輝度発光ダイオードから出射される光がリールテープSTP3を透過して、観察面側へ出射する。
【0252】
回転軸203には、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の回転角を角度検出センサDTに検知させるための検出パターンECが設けられている。すなわち、角度検出センサDTと検出パターンECによって、光学式のロータリエンコーダが構成されている。
【0253】
そして、詳細については後述するが、図22に示す伝送信号生成部211bが角度検出センサDTから出力される角度検出信号TMに基づいて、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2及びRL3,GL3,BL3の回転角を検知し、夫々の発光ユニットが観察面(別言すれば、第2の表示領域WD2)側の表示範囲に対向している間に、夫々の発光ユニットに所定の画像信号S1〜Smに基づいて画像表示を行わせることにより、電飾表示による演出表示を行わせる。
【0254】
次に、図22を参照して、本変形例のサブリール装置200を制御するために図6に示した演出回路基板600に備えられている演出制御回路211と、サブリール装置200側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0255】
なお、説明の便宜上、サブリールユニットSU1,SU2,SU3のうち、サブリールユニットSU3に関する演出制御回路211と表示制御部212を代表して説明することとする。
【0256】
図22において、演出制御回路211は、主制御基板700の指示に従ってサブ制御基板300から供給される制御データCNTを入力する制御部211aと、伝送信号生成部211bと、画像データ記憶部211cと、発振器211d、電源装置211e、駆動回路211fとを備えて構成されている。
【0257】
画像データ記憶部211cには、多数の演出用画像データが発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3用に夫々アドレス管理されて記憶されており、夫々の演出用画像データは、図17(a)に示したのと同様に、静止画や動画に対応した1フレーム又は多数フレームから成るいわゆるm行n列の三原色カラー表示が可能なビットマップ形式のデータとして記憶されている。
【0258】
また、制御データCNTには、ステッピングモータSM3の起動と停止及び回転速度を制御するためのモータ制御データMCNTと、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3に演出表示を行わせるための表示制御データVCNTが含まれている。
【0259】
そして、駆動回路211fがモータ制御データMCNTに従ってステッピングモータSM3を駆動し、起動と停止及び回転速度の制御を行う。更に制御部211aが角度検出センサDTから出力される角度検出信号TMに基づいて帰還制御を行いつつ、サブ制御基板300側から指示された回転速度でステッピングモータSM3を回転させる。
【0260】
伝送信号生成部211bは、表示制御データVCNTの指示に応じて、画像データ記憶部211cに記憶されている演出用画像データを読み出し、読み出した画像データD1〜DmにPWM変調を施すことによって、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3を点灯制御するための時系列の画像信号S1〜Smを生成する。
【0261】
ただし、本変形例では表示制御データVCNTのデータ構造と、それに応じて上述のPWM変調を行う伝送信号生成部211bの構成が、図18及び図16に示したのとは異なっており、次に述べる特徴を有している。
【0262】
すなわち、本変形例の表示制御データVCNTは、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1による表示形態を細密に設定するための第1演出指定項目MODE1と、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2による表示形態を細密に設定するための第2演出指定項目MODE2と、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3による表示形態を細密に設定するための第3演出指定項目MODE3とを備えた構成となっている。
【0263】
更に、夫々の演出指定項目MODE1〜MODE3は、演出用画像データが記憶されている画像データ記憶部211cの記憶領域を示すアドレスデータADRと、赤色(R),緑色(G),青色(B)の三原色のうち表示すべき色を指定するための色指定項目COLと、1フレーム当たりm行n列のビットマップデータで構成されている演出用画像データのうち、どの画素に相当するビットマップデータを演出表示させるか指定するための表示画素指定項目PXと、演出表示に適用すべきフレームを指定するための表示フレーム指定項目FRMとの各項目を設定することが可能なデータ構成となっている。
【0264】
より具体的に述べると、表示制御データVCNTは、Dmod{MODE1〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕,MODE2〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕,MODE3〔ON/OFF;ADR=アドレス;COL=色;PX=m行n列の画素;FRM=フレーム〕}で表される記述形式のデータで構成されている。
【0265】
なお、演出指定項目MODE1〜MODE3中のデータON/OFFは、演出表示を行わせる発光ユニットと、演出表示を行わせない発光ユニットとを設定するためのフラグデータとなっている。
【0266】
かかるデータ構造を有する表示制御データVCNTによると、演出指定項目MODE1〜MODE3毎にアドレスデータADRを設定することが可能であるため、発光ユニットRL1,GL1,BL1で演出表示させるための演出用画像データと、発光ユニットRL2,GL2,BL2で演出表示させるための演出用画像データと、発光ユニットRL3,GL3,BL3で演出表示させるための演出用画像データを個別に設定することにより、画像データ記憶部211cに記憶されている多数の演出用画像データを組み合わせた、多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0267】
また、夫々の演出指定項目MODE1〜MODE3において、単にアドレスADRを個別に設定するだけでなく、色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMを個別に設定することが可能であるため、極めて多くの組み合わせの中から演出表示の態様を選択することが可能となっている。
【0268】
また、表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMも、演出指定項目MODE1〜MODE3毎に個別に設定することができるため、これらの項目PX,FRMによっても極めて多くの組み合わせの中から演出表示の態様を選択することが可能となっている。
【0269】
一例として、表示制御データVCNTが、Dmod{MODE1〔ON;ADR=100−200;COL=R;PX=all;FRM=all〕,MODE2〔ON;ADR=100−200;COL=G;PX=all;FRM=all〕,MODE3〔ON;ADR=100−200;COL=B;PX=all;FRM=all〕}であった場合には、第1〜第3の全ての階層の発光ユニットで演出表示を行うと共に、アドレス“100”から“200”までの記憶領域に記憶されている演出用画像データに基づいた演出表示が指定され、更に、第1の階層では赤色(R)の発光ユニットRL1、第2の階層では緑色(G)の発光ユニットGL2、第3の階層では青色(B)の発光ユニットBL3による演出表示を行うと共に、上述のアドレス“100”から“200”の記憶領域に記憶されている全ての画素及びフレームの演出用画像データを適用して演出表示すべき旨、指定される。
【0270】
また、他の例として、表示制御データVCNTが、Dmod{MODE1〔ON;ADR=100−200;COL=R+G+B;PX=all;FRM=all〕,MODE2〔OFF〕,MODE3〔OFF〕}であった場合には、演出指定項目MODE1のみが“ON”、残余の演出指定項目MODE2とMODE3は“OFF”に設定されるため、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1のみで演出表示が行われる。更に、第1の演出指定項目MODE1中の色指定項目COLが、COL=R+G+Bとなっているため、発光ユニットRL1,GL1,BL1によって、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の三原色カラー表示が行われる。
【0271】
このように、フラグデータON/OFFによって、表示させるべき発光ユニットと表示させない発光ユニットを設定すると、図19(a)(b)(c)に例示列挙したのと同様に、3つの階層のうちの何れか1つの階層において演出表示を行うことが可能となっている。
【0272】
また、演出表示中に、演出指定項目MODE1〜MODE3の各フラグデータON/OFFを適宜に切り替えると、観察面側から見て奥行き方向に位置している各階層の発光ユニットを消灯又は表示させることができ、これによって、例えば奥側から前方へ飛び出してくるような演出画像や、逆に前方から奥側へ後退するような演出画像を表示させることが可能である。
【0273】
また、演出指定データDmodの各項目を適宜に設定すると、複数の階層で表示される複数の画像の重ね合わせにより、立体的な演出画像を表示することが可能である。
【0274】
そして、伝送信号生成部211bは、演出指定データDmod中の各項目を解読(デコード)し、指定された項目内容に従って、画像データ記憶部211cから読み出した画像データD1〜DmをPWM変調することにより、画像信号S1〜Smを生成して送出するための処理を行う。
【0275】
次に、伝送信号生成部211bにおける画像データD1〜Dmの読み出し方法を説明する。
【0276】
伝送信号生成部211bが画像データ記憶部211cから演出用の画像データを読み出す際、3つの演出指定項目MODE1〜MODE3のうち、フラグデータON/OFFが“ON”に設定されている演出指定項目を選択し、更にその選択した演出項目に含まれているアドレスデータADRに基づいて読み出すべき演出用画像データを特定する。更に、フラグデータON/OFFが“ON”に設定されている演出指定項目に関連している発光ユニット、すなわち演出表示させるべき発光ユニットを特定する。
【0277】
そして、画像データ記憶部211cを上述のフラグデータON/OFFとアドレスデータADRの条件に基づいてメモリアクセスすると共に、角度検出センサDTからの角度検出信号TMと発振器20からの同期信号CLKとに同期してメモリアクセスし、演出表示に使用するための画像データD1〜Dmを読み出す。
【0278】
ここで、演出指定項目MODE1中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、伝送信号生成部211bは、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1による演出表示を行うべきと判断する。
【0279】
そして、図21(a)に示すように、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL1が基準位置Y1に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0280】
また、発光ユニットRL1が基準位置Y1から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ライン(第n水平ライン)へと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL1が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL1を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0281】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL1とBL1についても、上述の発光ユニットRL1の場合と同様の処理を行う。
【0282】
次に、演出指定項目MODE2中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、図21(b)に示すように、伝送信号生成部211bは、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2による演出表示を行うべきと判断する。
【0283】
そして、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL2が基準位置Y2に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL2を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0284】
また、発光ユニットRL2が基準位置Y2から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ラインへと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL2が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL2を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0285】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL2とBL2についても、上述の発光ユニットRL2の場合と同様の処理を行う。
【0286】
次に、演出指定項目MODE3中のフラグデータON/OFFが“ON”となっている場合には、図21(c)に示すように、伝送信号生成部211bは、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3による演出表示を行うべきと判断する。
【0287】
そして、伝送信号生成部211bは、発光ユニットRL3が基準位置Y3に相当する位置に到達したことを角度検出信号TMに基づいて検知すると、1フレームのうち、表示範囲の第1の水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL3を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0288】
また、発光ユニットRL3が基準位置Y2から順番に1水平ライン分ずつ移動していき、表示範囲の最後の水平ラインへと移動していくと、伝送信号生成部211bは、各水平ラインに相当する位置に発光ユニットRL3が移動する度に、各水平ラインを表示させるべき赤色の画像データD1〜Dmを画像データ記憶部211cから1列分読み出して、その画像データD1〜DmをPWM変調することによって、時系列の画像信号S1〜Smを生成し、発光ユニットRL3を識別するための識別信号CSと共にその画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出する。
【0289】
また、伝送信号生成部211bは、発光ユニットGL3とBL3についても、上述の発光ユニットRL3の場合と同様の処理を行う。
【0290】
このように、伝送信号生成部211bは、演出指定項目MODE1〜MODE3によって指定される階層において演出表示を行うための画像信号S1〜Smを表示制御部212側へ送出し、表示制御部212側でいわゆる点順次走査が行われることによって、各階層における演出表示が実現されるようになっている。
【0291】
なお、説明の便宜上、全ての発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3によって演出表示が行われる場合について説明したが、伝送信号生成部211bは、上述したように色指定項目COLと表示画素指定項目PXと表示フレーム指定項目FRMに基づいて、画像信号S1〜Smを生成することにより、演出表示の態様を様々に変化させるようになっている。
【0292】
次に、サブリールSR3側に設けられている表示制御部212の構成を説明する。
【0293】
表示制御部212には、波形整形回路212a、電源回路212b、走査制御回路212cの他、第1の階層に位置する発光ユニットRL1,GL1,BL1に接続された切替回路MW11,MW12,MW13と、第2の階層に位置する発光ユニットRL2,GL2,BL2に接続された切替回路MW21,MW22,MW23と、第3の階層に位置する発光ユニットRL3,GL3,BL3に接続された切替回路MW31,MW32,MW33が設けられている。
【0294】
そして、走査制御回路212cは、波形整形回路212aから供給される画像信号S1〜Smを切替回路MW11〜MW33側へ転送する。更に、識別信号CSによって指定された発光ユニットを識別し、指定された発光ユニットを動作させるべくイネーブル信号ENijを出力する。更に又、画像信号S1〜Smに同期した走査信号SELmを切替回路MW11〜MW33側へ出力する。
【0295】
例えば、識別信号CSによって切替回路MW11が指定されると、走査制御回路212cは、イネーブル信号ENij(i=1、j=1)を出力することによって切替回路MW11のみを動作させ、更に、画像信号S1〜Smの夫々を走査信号SELmに従って切替え動作させることにより、画像信号S1〜Smを発光ダイオードLDR11〜LDR1mに対応させて供給させる。
【0296】
尚、上述したイネーブル信号ENijに付されているサフィックスi,jは、表示ユニットRL1,GL1,BL1,RL2,GL2,BL2,RL3,GL3,BL3を指定するために表したものである。つまり、i=1の場合は、表示ユニットRL1,GL1,BL1を、i=2の場合は、表示ユニットRL2,GL2,BL2を、i=3の場合は、表示ユニットRL3,GL3,BL3を指定し、更に、j=1の場合は、表示ユニットRL1,RL2,RL3を、j=2の場合は、表示ユニットGL1,GL2,GL3を、j=3の場合は、表示ユニットBL1,BL2,BL3を指定するようになっている。したがって、サフィックスi及びjによって、9個の発光ユニットのうちの1つを指定することが可能となっている。
【0297】
切替回路MW11〜MW33は、1入力m出力型のデマルチプレクサ(demultiplexer)で形成されており、走査制御回路212cから直列転送されてくる画像信号S1〜Smを、走査信号SELmに同期して、m個の出力端に順番に出力する。また、夫々の切替回路MW11〜MW33は、走査制御回路212cから供給されるイネーブル信号ENijに従って、動作可能状態に設定される。
【0298】
そして、演出画像データに基づいて、発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3を駆動制御することにより、図23乃至図26に例示するような様々な演出表示を行うことが可能となっている。
【0299】
そして、サブリールユニットSU3を代表して説明したが、残余のサブリールユニットSU1,SU2に設けられているサブリールSR1,SR2にも、夫々発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3が設けられており、これらのサブリールSR1,SR2の発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3についても、図22に示した演出制御回路211及び表示制御部212と同様の回路によって制御が行われることにより、図23乃至図26に例示したような様々な演出表示を行うことが可能となっている。
【0300】
そして、これら3個のサブリールSR1,SR2,SR3が夫々個別に回転制御され、更に各サブリールSR1,SR2,SR3に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3も夫々個別に点灯、点滅制御されることにより、極めて多様な演出表示を行うことが可能となっている。
【0301】
特に、各サブリールSR1,SR2,SR3の回転数を調整しつつ、夫々に設けられている発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3によって電飾表示を行わせると、遊技者に残像現象を生起させて、例えば立体的な静止画や動画や、奥行き方向に画像が移動していくような多様な動画等を表現することができる。
【0302】
以上説明したように、本変形例のサブリール装置200によれば、奥行きを有する演出画像を表示することができ、よりゲームを楽しんでもらうための演出表示を行うことが可能である。
【0303】
更に、図19(d)に例示したのと同様に、演出パネル13fにおいて、遊技結果を提示するためのメインリールMR1,MR2,MR3の他、演出画像をも表示することができる。
【0304】
更に、図19(e)に例示したのと同様に、液晶ディスプレイパネルLCDに画像IMG0を表示し、サブリールSR1,SR2,SR3を回転させつつ多層構造の発光ユニットRL1,GL1,BL1とRL2,GL2,BL2とRL3,GL3,BL3に電飾表示を行わせると、その電飾表示による画像IMGSと上述の画像IMG0とを組み合わせて演出表示を行うことができる。
【0305】
なお、本変形例のサブリール装置200にあっては、奥行き方向において3階層の演出表示を行う構成となっているが、3階層以上の演出表示を行う構成としてもよい。つまり、各サブリールSR1,SR2,SR3に、更に多くの発光ユニットを奥行き方向の異なった位置に配置することで、3階層以上の演出表示を行う構成としてもよい。
【0306】
また、以上に説明した本実施形態(変形例を含む)では、図1に示されているように、小型のメインリール装置100が大型のサブリール装置200の上方に配置されているが、必ずしも、前面扉11の範囲内において、メインリール装置100とサブリール装置200とをかかる位置関係で配設しなければならないと言うものではない。
【0307】
例えば、図1に示されている大型のサブリール装置200と操作部16の間の領域に、小型のメインリール装置100を配設してもよい。
【0308】
また、本実施形態(変形例を含む)では、演出用パネル13f,14aに液晶ディスプレイパネルLCDが設けられているが、液晶ディスプレイパネルLCDに代えて、有機ELその他の透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを設けるようにしてもよい。
【0309】
また、本実施形態(変形例を含む)では、1つの液晶ディスプレイパネルLCDによって演出用パネル13f,14aを実現しているが、演出用パネル13fを構成する液晶ディスプレイパネルと、演出用パネル14aを構成する液晶ディスプレイパネルとの2つの液晶ディスプレイパネルを備えるようにしてもよい。また、かかる場合にも、液晶ディスプレイパネルの代わりに、有機ELその他の透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを設けるようにしてもよい。
【0310】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の回胴式遊技機によれば、遊技者に面するパネル部に、透過型のエレクトロルミネッセンスパネルで形成された第1表示装置を設け、当該エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に、遊技結果を提示するためのメインリール装置を配設すると共に、エレクトロルミネッセンスパネルに形成されている透明な窓部の裏面側に1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とを設けるので、エレクトロルミネッセンスパネルを透過して、メインリール装置による遊技結果の提示を行うことができると共に、エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させ、更に回転体を回転させるのに伴って発光手段に電飾表示を行わせることによって、多彩な演出表示を行うことができる。
【0311】
また、メインリール装置は小型であるため、演出表示を行うための領域を相対的に拡大することができ、視覚に訴える演出表示を行うことができる。
【0312】
また、メインリール装置に設けられている小型のメインリールには、視認性が考慮された所定の大きさの図柄が形成されるため、遊技者に対し適切に遊技結果を提示することができる。
【0313】
このように、占有領域が限られているパネル部において、適切に遊技結果を提示しつつ、効果的な演出表示を行うことを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るスロットマシンの外観構造を表した正面図である。
【図2】図1に示したスロットマシンの内部構造を表した図である。
【図3】液晶ディスプレイパネルの取付構造を表した分解斜視図である。
【図4】液晶ディスプレイパネルの構造を表した図である。
【図5】更に、液晶ディスプレイパネルの構造を表した模式図である。
【図6】図1に示したスロットマシンに備えられている制御システムの構成を表したブロック図である。
【図7】メインリール装置の外観構造を表した斜視図である。
【図8】図7に示したメインリール装置の分解斜視図である。
【図9】メインリール装置に備えられているメインリールユニットの構造を表した図である。
【図10】メインリールユニットの要部構造を破断して表した断面図である。
【図11】メインリールに捲装されるリールテープを表した展開図である。
【図12】サブリール装置の外観構造を表した斜視図である。
【図13】サブリールに捲装されるリールテープを表した展開図である。
【図14】サブリールの構造及び機能を表した側面図である。
【図15】サブリールユニットの要部構造を破断して表した断面図である。
【図16】サブリールユニットに演出表示を行わせる演出制御回路と表示制御部の構成を表したブロック図である。
【図17】演出表示の原理を説明するための図である。
【図18】更に演出表示の原理を説明するための図である。
【図19】演出表示される画像を例示した図である。
【図20】サブリール装置の変形例を説明するため、サブリールの構造を表した側面図である。
【図21】更に、図20に示したサブリールの構造及び機能を表した側面図である。
【図22】サブリール装置の変形例において、サブリールユニットに演出表示を行わせる演出制御回路と表示制御部の構成を表したブロック図である。
【図23】サブリール装置の変形例において演出表示される画像を例示した図である。
【図24】サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【図25】更に、サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【図26】更に、サブリール装置の変形例において演出表示される他の画像を例示した図である。
【符号の説明】
10…スロットマシン
13f,14a…演出用パネル
100…メインリール装置
200…サブリール装置
WD1…第1表示領域
WD2…第2表示領域
LCD…液晶ディスプレイパネル
MR1〜MR3…メインリール
SR1〜SR3…サブリール
RL1〜RL3,GL1〜GL3,BL1〜BL3…発光ユニット
Claims (7)
- 遊技者に面するパネル部に、遊技結果を提示する複数のメインリールを備えたメインリール装置と、演出表示を行う演出表示装置とが配設された回胴式遊技機であって、
前記複数の各メインリールは、前記演出表示装置の演出表示範囲に較べて相対的に小さい直径を有し、且つ遊技者に面する外周面に、縦幅が25mm以上、横幅が35mm以上に決められた複数個の図柄が形成されており、
前記演出表示装置は、前記パネル部に設けられた透過型のエレクトロルミネッセンスパネルを有し前記エレクトロルミネッセンスパネルの裏面側に前記メインリール装置が配設された第1表示装置と、前記エレクトロルミネッセンスパネルに形成されている透明な窓部の裏面側に配置されると共に1又は2以上の発光手段が設けられた回転体を有する第2演出装置とを備えて構成され、
前記エレクトロルミネッセンスパネルにより演出画像を表示させると共に、前記回転体を回転させるのに伴って前記発光手段に電飾表示を行わせることにより、前記演出表示を行うことを特徴とする回胴式遊技機。 - 前記回転体には、半径方向の異なった位置に前記複数個の発光手段が設けられ、前記第2演出表示装置は、前記回転体を回転させるのに伴って、前記複数個の発光手段により前記半径方向において奥行きを有する電飾表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の回胴式遊技機。
- 前記発光手段は、カラー画像を電飾表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の回胴式遊技機。
- 前記発光手段は、複数の発光ダイオードで形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の回胴式遊技機。
- 前記パネル部において、前記メインリール装置は前記演出表示装置より上方の位置又は下方の位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の回胴式遊技機。
- 前記エレクトロルミネッセンスパネルは、少なくとも前記複数のメインリールが回転し遊技結果を提示している期間中において、前記複数のメインリールが対向する領域に演出画像表示を行うことなく透明表示にすることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の回胴式遊技機。
- 前記エレクトロルミネッセンスパネルは、透過型の液晶ディスプレイパネルであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の回胴式遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2003205691A JP2005052196A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | 回胴式遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003205691A JP2005052196A (ja) | 2003-08-04 | 2003-08-04 | 回胴式遊技機 |
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ID=34362841
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007089657A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Abilit Corp | 遊技機 |
JP2007127940A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置 |
US9720287B2 (en) | 2013-09-24 | 2017-08-01 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device |
-
2003
- 2003-08-04 JP JP2003205691A patent/JP2005052196A/ja not_active Withdrawn
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JP2007089657A (ja) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Abilit Corp | 遊技機 |
JP2007127940A (ja) * | 2005-11-07 | 2007-05-24 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置 |
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