JP2005051576A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パッチ型のアンテナ装置の構造を単純化し、低コスト化を実現する。
【解決手段】 給電端子123を有するアンテナモジュール120と、アンテナモジュール120を取り囲むようにマザーボード110上に載置された基材130と、基材130とマザーボード110との間に設けられたグランドパターン112と、アンテナモジュール120を覆って基材130上に設けられたアンテナ導体140とを備える。アンテナ導体140の一部はアンテナモジュール120側へ折り曲げられ、この折り曲げ部分からなる給電配線パターン144によって、給電端子123とアンテナ導体140とが接続されている。本発明によれば、個々の部品の製造が非常に簡単であり、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明はアンテナ装置に関し、特に、パッチ型のアンテナ装置に関する。
従来より、LAN(Local Area Network)、ITS(Intelligent Transport System)、ETC(Electric Toll Collection System)、GPS(Global Positioning System)等に使用されるアンテナ装置として、パッチ型のアンテナ装置が広く知られている(特許文献1乃至3参照)。
特許文献1及び特許文献2に記載されたパッチ型のアンテナ装置は、基材に送受信回路、アンテナ導体及びグランドパターンが形成され、これらが一体化された構造を有しており、これによってアンテナ装置全体を一つの部品として取り扱うことが可能となっている。しかしながら、送受信回路やアンテナ導体等を基材に一体化させるためには、複雑な製造工程が必要となり製造コストが高くなるばかりでなく、アンテナ装置全体の高さが高くなりやすいという問題があった。アンテナ装置の高さを低くするためには、基材にキャビティを設け、キャビティ内に送受信回路等を収容すればよいが、この場合には、キャビティ部分の基材を廃棄する必要があることから、無駄な材料コストが生じるばかりでなく、製造工程がさらに複雑になるという問題があった。
一方、特許文献3には、基板上に設けられた送受信回路と、送受信回路の全体を覆うように基板に載置された基材と、基材の上面に形成されたアンテナ導体と、基材の側面に設けられた給電配線パターンとを備えたパッチ型のアンテナ装置が記載されている。特許文献3に記載されたパッチ型のアンテナ装置においては、送受信回路と基材とが一体化されておらず別部品の組み合わせにより構成されていることから、製造にそれほど複雑な工程を用いる必要がない。このため、特許文献1及び特許文献2に記載されたパッチ型のアンテナ装置に比べて、低コストを実現することができるものと考えられる。
特開2001−339239号公報 特開2002−135041号公報 特開2001−298321号公報
しかしながら、特許文献3に記載されたパッチ型のアンテナ装置では、送受信回路の形状に合わせて基体の形状を加工する必要があることから、送受信回路の形状ごとに専用の基体を作製しなければならず、汎用性が低いという問題があった。これは、低コスト化を妨げる大きな要素となる。また、基体の表面にアンテナ導体や給電配線パターンを形成する必要があることから、特許文献1及び特許文献2に記載されたパッチ型のアンテナ装置に比べれば製造工程が簡単であるものの、さらなる低コスト化を実現することは困難であった。
したがって、本発明の目的は、さらなる低コスト化を実現可能なパッチ型のアンテナ装置を提供することである。
本発明によるアンテナ装置は、給電端子を有する送受信回路と、前記送受信回路を取り囲むようにマザーボード上に載置された基材と、前記基材と前記マザーボードとの間に設けられたグランドパターンと、前記送受信回路を覆って前記基材上に設けられたアンテナ導体とを備え、前記給電端子と前記アンテナ導体は、前記基材によって取り囲まれた領域に位置する給電配線によって互いに接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、別部品である基材によって送受信回路を取り囲み、さらに、別部品であるアンテナ導体を基材上に載置することによってアンテナ装置が構成されていることから、個々の部品の製造が非常に簡単であり、製造コストを大幅に削減することが可能となる。
本発明において給電配線は、マザーボードの主面に対して垂直な方向へのバネ性を有していることが好ましい。これによれば、基材の厚みに多少の誤差があったとしても、バネ性を持った給電配線により両者を確実に接続することが可能となる。この場合、アンテナ導体の一部が送受信回路側へ折り曲げられ、この折り曲げ部分によって給電配線が構成することが好ましい。これによれば、部品点数や製造コストをさらに削減することが可能となる。
本発明において基材は、少なくとも給電配線が設けられる領域において貫通した枠状体であることが好ましく、送受信回路の実質的に全周囲を取り囲むように設けられていることがより好ましい。
本発明においてアンテナ導体は、パッチアンテナのアンテナ導体を構成していることが好ましい。これによれば、円偏波を励振することができるので、GPS等への適用が好適となる。
本発明において送受信回路は、マザーボード上に実装されたアンテナモジュールによって構成することができ、この場合、少なくとも給電配線が設けられる領域に切り欠きを有するシールドケースを備えても構わない。これによれば、送受信回路とアンテナとの干渉が効果的に防止されることから、ノイズを低減することが可能となる。一方、本発明において送受信回路は、マザーボードに組み込まれていても構わない。この場合、グランドパターンは、送受信回路を取り囲むように設けられていることが好ましい。
さらに、本発明において基材は、係止部を有する固定部材によってマザーボードに機械的に固定されていても構わない。これによれば、経年劣化による接着強度の低下等が生じないことから、アンテナ装置の信頼性を高めることが可能となる。また、組み立て時の作業効率も向上する。
このように、本発明においては、安価に製造することができる基材によって送受信回路を取り囲み、さらに、別部品であるアンテナ導体を基材上に載置することによってアンテナ装置を構成していることから、個々の部品の製造が非常に簡単であり、製造コストを大幅に削減することが可能となる。しかも、バネ性のある給電配線によってアンテナ導体と給電端子とを接続すれば、基材の厚みに多少の誤差があったとしても、両者を確実に接続することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるアンテナ装置を分解して示す略分解斜視図である。
図1に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100は、マザーボード110と、送受信回路を含むアンテナモジュール120と、アンテナモジュール120を取り囲むための枠状の基材130と、基材130上に載置されるアンテナ導体140とによって構成される。
マザーボード110上には、アンテナモジュール120との接続を行うための複数の電極パターン111と、グランド電極パターン(図示せず)を除く電極パターン111と絶縁して、少なくとも基材130が載置される領域に設けられたグランドパターン112とが形成されている。基材130が載置される領域に設けられたグランドパターン112の形状としては、図1に示すように電極パターン111が設けられている領域の四方を完全に取り囲んでいる場合のみならず、図2(a)に示すように基材130が載置される領域の一部に切り欠き112aが設けられている場合や、図2(b)に示すように基材130が載置される領域のグランドパターン112がコの字状であり、三方を取り囲んでいる場合、さらには、図2(c)に示すように基材130が載置される領域において2つのグランドパターン112b,112cが電極パターン111を挟むように設けられ、二方を取り囲んでいる場合をも含む。但し、アンテナ特性を考慮すれば、図1に示すように、電極パターン111の四方を完全に取り囲むようにグランドパターン112を設けることが好ましい。
アンテナモジュール120は、上述の通り送受信回路を含むモジュールであり、マザーボード110とは別部品である。アンテナモジュール120は、モジュール基板121とその上に搭載された各種電子部品122及び給電端子123とを備えており、これら電子部品122によって送受信回路が構成される。つまり、アンテナ導体を除く実質的に全てのアンテナ機能がアンテナモジュール120によって実現されている。また、図1には示されていないが、モジュール基板121の裏面には、マザーボード110上の電極パターン111と接続するための複数の電極が形成されている。
基材130は、アンテナモジュール120を取り囲むための枠状体であり、後述するように、その底面131がマザーボード110上のグランドパターン112上に位置するように搭載される。基材130もマザーボード110及びアンテナモジュール120とは別部品である。特に限定されるものではないが、基材130の外形及び枠の内径形状はほぼ正方形であることが好ましい。基材130はアンテナモジュール120を取り囲む部材であることから、その内径はアンテナモジュール120の外形よりも大きく設定する必要がある。但し、内径が大きすぎると、マザーボード110上における占有面積が不必要に大きくなってしまうことから、アンテナモジュール120の外形よりもやや大きい程度に設定することが好ましい。
基材130は誘電体又は磁性体によって構成され、その材料としては要求されるアンテナ特性に基づいて定めれば良く、例えば、樹脂材料、セラミック材料又はこれらのハイブリッド材料を用いることができる。樹脂材料としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル(オキサイド)樹脂、ビスマレイミドトリアジン(シアネートエステル)樹脂、フマレート樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリビニルベンジルエーテル化合物樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、液晶ポリマー、芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンサルファイド樹脂、ポリエーテルテーテルケトン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、グラフト樹脂等が挙げられる。この中でも、特にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、低誘電率エポキシ樹脂、ポリビタジエン樹脂、BTレジン、ビニルベンジル樹脂、液晶ポリマー等がベースレジンとして好ましい。これらの樹脂は単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。2種類以上を混合して用いる場合は混合比は任意である。
また、ハイブリッド材を構成する場合の無機材料としては、チタン−バリウム−ネオジム系セラミックス、チタン−バリウム−スズ系セラミックス、鉛−カルシウム系セラミックス、二酸化チタン系セラミックス、チタン酸バリウム系セラミックス、チタン酸鉛系セラミックス、チタン酸ストロンチウム系セラミックス、チタン酸カルシウムセラミックス、チタン酸ビスマス系セラミックス、チタン酸マグネシウム系セラミックス、CaWO系セラミックス、Ba(Mg,Nb)Oセラミックス、Ba(Mg,Ta)O系セラミックス、Ba(Co,Mg,Nb)03系セラミックス、Ba(Co,Mg,Ta)O系セラミックス等が挙げられる。これら無機材料を用いてハイブリッド材を構成すれば、比較的高い誘電率を得ることができる。なお、二酸化チタン系セラミックスとは、二酸化チタンのみを含有するもののほか、他の少量の添加物を含有するものも含み、二酸化チタンの結晶構造が保持されているものを言う。また、他のセラミックスも同様である。特に、二酸化チタン系セラミックスはルチル構造を有するものが好ましい。一方、誘電率をあまり高くせずに、高いQを得るためには、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタン酸カリウムウィスカ、チタン酸カルシウムウィスカチタン酸バリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、ガラスチョップ、ガラスビーズ、カーボン繊維、酸化マグネシウム(タルク)等を用いればよい。これらは単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。2種類以上を混合して用いる場合、その混合比は任意である。
また、無機材料に磁性体を用いる場合は、フェライトとしてはMn−Mg−Zn系、Ni−Zn系、Mn−Zn系などが挙げられ、中でもMn−Mg−Zn系又はNi−Zn系のフェライトを用いることが好ましい。強磁性金属としては、カーボニル鉄、鉄−シリコン系合金、鉄−アルミ−珪素系合金(商標名:センダスト)、鉄−ニッケル系合金(商標名:パーマロイ)、アモルファス系(鉄系、コバルト系)などが好ましい。また、使用する金属としては金、銀、銅、アルミニウムなど誘電率の良好な金属の中から好適なものを用いればよい。これらの中でも特に銅が好ましい。
一方、基材130の厚さt及び幅wについては、要求されるアンテナ特性に応じて定めればよい。
アンテナ導体140は、基材130の表面132上に載置される導電性部材である。アンテナ導体140も、マザーボード110、アンテナモジュール120及び基材130とは別部品である。本実施形態においては、アンテナ導体140の主面の形状は略正方形であるが、対向する2つの頂点部分141,142が面取りされており、これによって円偏波を励振可能に構成されている。例えば、GPSでは衛星から送信される電波は右旋円偏波であることから、本実施形態によるアンテナ装置100をGPSに用いる場合、アンテナ導体140についても右旋円偏波を励振可能に構成することが好ましい。また、アンテナ導体140には切り込み143が設けられており、この切り込み143に沿って折り曲げられた部分は、板バネ状の給電配線パターン144として用いられる。理想的には、アンテナ導体140の中心部分のインピーダンスはゼロとなり、周縁部のインピーダンスは無限大となることから、要求されるインピーダンスに基づいて切り込み143を設ける位置を設定すればよく、例えばインピーダンスを50Ωとするためには、図1に示すように切り込み143の位置を中央近傍とすればよい。
アンテナ導体の材料としては、導電性を持った材料であれば特に限定されないが、給電配線パターン144に十分なバネ性を持たせるためには、りんせい銅を用いることが好ましい。アンテナ導体140は、打ち抜き加工、ルーター加工、エッチング加工等により作製することが可能である。
このように、本実施形態によるアンテナ装置100は、それぞれ別部品であるマザーボード110、アンテナモジュール120、基材130及びアンテナ導体140によって構成され、これらを組み立てることによって完成する。
図3は、本実施形態によるアンテナ装置100を組み立てた状態を示す略平面図であり、図4(a)は図3に示すA−A線に沿った略断面図、図4(b)は図3に示すB−B線に沿った略断面図である。
図3及び図4(a),(b)に示すように、本実施形態によるアンテナ装置100が組み立てられた状態においては、マザーボード110に設けられたグランドパターン112上に枠状の基材130の底面131が位置し、基材130の枠内にアンテナモジュール120が挿入されることによって、マザーボード110に設けられた電極パターン111とアンテナモジュール120に設けられた図示しない電極とが半田等によって電気的及び機械的に接続される。さらに、基材130の表面132にはアンテナ導体140が載置され、給電配線パターン144と給電端子123とが接触した状態とされる。
マザーボード110上への基材130の固定は、接着剤、熱硬化性樹脂、両面テープ等によって行うことができ、同様に、基材130上へのアンテナ導体140の固定についても、接着剤、熱硬化性樹脂、両面テープ等によって行うことができる。但し、これら接着剤等は、グランドパターン112とアンテナ導体140との間に介在することになるため、その誘電率がアンテナ特性に少なからず影響を与える。したがって、接着剤等の選択においてはこれを考慮することが好ましく、また、アンテナ装置100の設計においても接着剤等の影響によるアンテナ特性の変化を考慮することが好ましい。
本実施形態によるアンテナ装置100を組み立てる順序としては、マザーボード110上にアンテナモジュール120をリフロー等により面実装する一方で、別途、基材130の表面132にアンテナ導体140を固定し、その後、アンテナモジュール120を取り囲むように、アンテナ導体140が固定された基材130をマザーボード110上に固定することが好ましい。このとき、アンテナ導体140に設けられた給電配線パターン144がアンテナモジュール120に設けられた給電端子123に接するよう位置決めする必要がある。これにより、別部品であったマザーボード110、アンテナモジュール120、基材130及びアンテナ導体140が一体化され、アンテナ装置100が完成する。
図5は、本実施形態によるアンテナ装置100の電流分布を模式的に示す図である。図5に示すように、アンテナ装置100が組み立てられると、基材130の誘電率と空気の誘電率の合成誘電率によってアンテナの共振周波数が決定され、その電流分布Aはアンテナ導体140の中心部において最大となる。このように、本実施形態によるアンテナ装置100が組み立てられると、パッチ型のアンテナ装置として機能することになる。但し、アンテナの共振周波数が基材130の誘電率と空気の誘電率の合成誘電率によってが決定されることから、実質的に空気が介在しない特許文献1乃至3のアンテナ装置と同じ特性を得るためには、基材130の材料として、より誘電率の高い材料を用いる必要がある。
図6乃至図9は、基材130の材料として熱可塑性樹脂を用いた場合における基材130の製造方法の一例を示す工程図であり、図6(a)〜図9(a)は断面図、図6(b)〜図9(b)はこれらに対応する斜視図である。
まず、図6(a),(b)に示すように、上金型150及び下金型160を用意し、これらを組み合わせる。上金型150には、基材130の材料である熱可塑性樹脂が供給される注入口151が設けられており、上金型150と下金型160を組み合わせると、注入口151につながる複数の空間152が形成される。各空間152の形状は、基材130と同じ形状を有している。
次に、図7(a),(b)に示すように、加熱により液状化した熱可塑性樹脂を注入口151より注入し、各空間152にこれを充填させる。そして、熱可塑性樹脂の温度を低下させることにより硬化させた後、図8(a),(b)に示すように上金型150と下金型160とを分離し、複数の基材130を取り出す。このとき、これら複数の基材130は、注入口151と空間152とを結ぶ連結部分170の熱可塑性樹脂によって互いに連結された状態となっている。
そして、図9(a),(b)に示すように、注入口151と空間152とを結ぶ連結部分170の熱可塑性樹脂を切断して個々の基材130に分離し、必要であればバリ等を研磨により除去することによって、基材130が完成する。
以上は、基材130の材料として熱可塑性樹脂を用いた場合の製造方法の一例であるが、基材130の材料として他の材料を用いる場合には、その材料に合った方法で作製すればよい。例えば、基材130の材料としてセラミック材料を用いる場合には、セラミックの粉体を金型に供給し、圧力を加えて成形した後、焼成することにより作製すればよいし、基材130の材料として熱硬化性樹脂材料を用いる場合には、材料である樹脂を金型に供給した後、熱を加えることによってこれを硬化させて成型すればよい。
このように、基材130は単なる成型によって作製することができ、その表面に配線パターン等を形成したり、積層したりする必要がないことから、極めて安価に作製することが可能である。
そして、本実施形態においては、このようにして作製した安価な基材130によってアンテナモジュール120を取り囲み、さらに、別部品であるアンテナ導体140を基材130上に載置することによってアンテナ装置100が構成される。このように、本実施形態によるアンテナ装置100では、個々の部品の製造が非常に簡単であることから、製造コストを大幅に削減することが可能となる。しかも、マザーボード110の主面に対して垂直な方向へのバネ性を持った給電配線パターン144によって、アンテナ導体140と給電端子123とが接続されるよう構成されていることから、基材130の厚みtに多少の誤差があったとしても、両者を確実に接続することが可能となる。
尚、上記実施形態においては、アンテナ導体140がアンテナモジュール120に形成された送受信回路を直接覆っているが、上面図である図10(a)及びそのC−C線に沿った断面図である図10(b)に示すように、アンテナモジュール120に金属のシールドケース124を設け、これによって送受信回路を覆っても構わない。この場合には、給電端子123に相当する部分においてシールドケース124に切り欠き125を設けておく必要がある。このようなシールドケース124を設ければ、送受信回路とアンテナとの干渉が効果的に防止されることから、ノイズを低減することが可能となる。但し、シールドケース124には接地電位が与えられることから、アンテナ特性としてはこれが無い方が良好となる。
次に、本発明の好ましい他の実施の形態について説明する。
図11は、本発明の好ましい他の実施の形態によるアンテナ装置を分解して示す略分解斜視図であり、図12は図11に示すD−D線に沿った略断面図である。
図11に示すように、本実施形態によるアンテナ装置200は、送受信回路220が形成されたマザーボード210と、送受信回路220を取り囲むための枠状の基材230と、基材230上に設けられるアンテナ導体240とによって構成される。つまり、本実施形態によるアンテナ装置200は、上述したアンテナ装置100とは異なり、送受信回路220がマザーボード210内に組み込まれている。図11及び図12に示すように、送受信回路220の周囲にはグランドパターン212が形成されており、マザーボード210の内部及び裏面には、スルーホール213を介してグランドパターン212に接続されたグランドパターン214が設けられている。マザーボード210の内部や裏面にグランドパターン214を設けることは必須でないが、これを設けることによりアンテナ特性を向上させることができる。基材230及びアンテナ導体240については、上述した基材130及びアンテナ導体140と同じ構成のものを用いることができる。
このように、本実施形態によるアンテナ装置200は、別部品であるマザーボード210、基材230及びアンテナ導体240によって構成され、これらを組み立てらることによって完成する。組み立てる方法としては、アンテナモジュールの実装が省略される以外は上記アンテナ装置100と同様であり、接着剤、熱硬化性樹脂、両面テープ等を用いて基材230の表面232にアンテナ導体240を固定した後、基材230の底面231がグランドパターン212に位置するよう、接着剤、熱硬化性樹脂、両面テープ等を用いて基材230をマザーボード210上に固定すればよい。このとき、アンテナ導体240に設けられた給電配線パターン244が送受信回路220に含まれる給電端子223に接するよう位置決めする必要がある。これにより、別部品であったマザーボード210、基材230及びアンテナ導体240が一体化され、アンテナ装置200が完成する。
このように、マザーボード210内に送受信回路220が組み込まれている場合においても本発明の適用が可能である。
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記各実施形態では、マザーボード110(210)への基材130(230)の固定に接着剤、熱硬化性樹脂、両面テープ等を用いているが、図13に示すように、マザーボード110に固定治具180を設け、基材130の端部を固定治具180の係止部181とマザーボード110との間に挟み込むことによって機械的に固定しても構わない。当然ながら、この方法は図11に示すマザーボード210への基材230の固定にも適用することが可能である。この方法によれば、部品点数としては増加するものの、経年劣化による接着強度の低下等が生じないことから、アンテナ装置の信頼性を高めることが可能となる。また、組み立て時の作業効率も向上する。
また、上記各実施形態では、送受信回路を完全に取り囲む枠状の基材130(230)を用いているが、本発明において基材が完全な枠状であることは必須でなく、図14(a)に示すように一部に切り欠き130aが設けられている場合や、図14(b)に示すように基材130(230)がコの字状であり、三方から送受信回路を取り囲むように構成されている場合、さらには、図14(c)に示すように2つの基材130b,130cを用い、これらに挟まれた領域130dに送受信回路を配置することによって二方からこれを取り囲むように構成されている場合も本発明の範囲に含まれる。このような構成は、図2(a)〜(c)に示すように、グランドパターン112の外周の一部に切り欠き112aが設けられている場合、グランドパターン112の外周がコの字状である場合、外周のグランドパターンが2つのグランドパターン112b,112cにより構成されている場合において、基材の形状をこれに対応させればよい。
したがって、本発明において基材が「送受信回路を取り囲む」とは、図14(a)〜(c)のような形状を有する基材によって取り囲まれる場合をも含む。但し、アンテナ特性を考慮すれば、上記各実施形態によるアンテナ装置100,200のように、送受信回路の四方を完全に取り囲むグランドパターンと、送受信回路の四方を完全に取り囲む基材を用いることが最も好ましい。尚、グランドパターンの形状と基材の底面の形状とが一致していることは必須でない。
さらに、送受信回路を構成する電子部品の高さが低い場合には、上面図である図15(a)及びそのE−E線に沿った断面図である図15(b)に示すように、基材130(230)の一部に送受信回路を覆う庇部130eを設けても構わない。この場合、庇部130eを設ける領域としては、給電端子及び給電配線パターンに対応する部分以外の部分とする必要がある。
また、上記各実施形態においては、アンテナ導体140(240)に切り込み143(243)を設け、この部分を送受信回路側へ折り曲げることによってバネ性のある給電配線パターン144(244)を構成しているが、本発明においてアンテナ導体140(240)の一部を給電配線パターン144(244)として利用することは必須でなく、マザーボード110(210)の主面に対して垂直な方向へのバネ性を持った給電配線部材をアンテナ導体140(240)又は給電端子123(223)に別途付加し、これによってアンテナ導体140(240)と給電端子123(223)とを接続しても構わない。但し、部品点数や製造コストを考慮すれば、上記各実施形態によるアンテナ装置100,200のように、アンテナ導体140(240)の一部を送受信回路側へ折り曲げることによって、給電配線パターン144(244)を構成することが好ましい。
また、上記各実施形態においては、円偏波を送受信可能なパッチ型のアンテナ装置を例に説明したが、適用するシステムに応じて適切な偏波を送受信可能なアンテナ導体を用いればよい。
以上説明したように、本発明においては、安価に製造することができる基材によって送受信回路を取り囲み、さらに、別部品であるアンテナ導体を基材上に載置することによってアンテナ装置を構成していることから、個々の部品の製造が非常に簡単であり、製造コストを大幅に削減することが可能となる。しかも、バネ性のある給電配線によってアンテナ導体と給電端子とを接続していることから、基材の厚みに多少の誤差があったとしても、両者を確実に接続することが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態によるアンテナ装置100を分解して示す略分解斜視図である。 グランドパターン112の他の形状を示す略平面図であり、(a)はグランドパターン112の外周の一部に切り欠き112aが設けられている例、(b)はグランドパターン112の外周がコの字状である例、(c)は外周のグランドパターンが2つのグランドパターン112b,112cにより構成されている例をそれぞれ示している。 アンテナ装置100を組み立てた状態を示す略平面図である。 アンテナ装置100を組み立てた状態を示す略断面図であり、(a)は図3に示すA−A線に沿った略断面図、図4(b)は図3に示すB−B線に沿った略断面図である。 アンテナ装置100の電流分布を模式的に示す図である。 基材130の製造工程の一部(金型の準備)を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 基材130の製造工程の一部(樹脂の注入)を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 基材130の製造工程の一部(金型の分離)を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 基材130の製造工程の一部(連結部分170の除去)を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 シールドケース124を設けたアンテナモジュール120を示す図であり、(a)は上面図、(b)はC−C線に沿った断面図である。 本発明の好ましい他の実施の形態によるアンテナ装置200を分解して示す略分解斜視図である。 図11に示すD−D線に沿った略断面図である。 固定治具180により基材130が固定された例によるアンテナ装置を示す略断面図である。 基材130の他の形状を示す略平面図であり、(a)は基材130(230)の一部に切り欠き130aが設けられている例、(b)は基材130(230)がコの字状である例、(c)は2つの基材130b,130cにより構成されている例をそれぞれ示している。 基材130のさらに他の形状を示す図であり、(a)は上面図、(b)はE−E線に沿った断面図である。
符号の説明
100,200 アンテナ装置
110,210 マザーボード
111 電極パターン
112,112b,112c,212,214 グランドパターン
112a,130a,125 切り欠き
120 アンテナモジュール
121 モジュール基板
122 電子部品
123,223 給電端子
124 シールドケース
130,130b,130c,230 基材
130d 基材に挟まれた領域
130e 庇部
131,231 底面
132,232 表面
140,240 アンテナ導体
141,142 頂点部分
143,243 切り込み
144,244 給電配線パターン
150 上金型
151 注入口
152 空間
160 下金型
170 連結部分
180 固定治具
181 係止部
213 スルーホール
220 送受信回路
A 電流分布
t 基材の厚み
w 基材の幅

Claims (11)

  1. 給電端子を有する送受信回路と、前記送受信回路を取り囲むようにマザーボード上に載置された基材と、前記基材と前記マザーボードとの間に設けられたグランドパターンと、前記送受信回路を覆って前記基材上に設けられたアンテナ導体とを備え、前記給電端子と前記アンテナ導体は、前記基材によって取り囲まれた領域に位置する給電配線によって互いに接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記給電配線は、前記マザーボードの主面に対して垂直な方向へのバネ性を有していることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記アンテナ導体の一部が前記送受信回路側へ折り曲げられ、この折り曲げ部分によって前記給電配線が構成されていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記基材は、少なくとも前記給電配線が設けられる領域において貫通した枠状体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記基材は、前記送受信回路の実質的に全周囲を取り囲むように設けられていることを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記アンテナ導体は、パッチアンテナのアンテナ導体を構成していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記送受信回路は、前記マザーボード上に実装されたアンテナモジュールによって構成されていることを特徴とする1乃至6のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記アンテナモジュールには、少なくとも前記給電配線が設けられる領域に切り欠きを有するシールドケースが備えられていることを特徴とする請求項7に記載のアンテナ装置。
  9. 前記送受信回路が前記マザーボードに組み込まれていることを特徴とする1乃至6のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  10. 前記グランドパターンは、前記送受信回路を取り囲むように設けられていることを特徴とする請求項9に記載のアンテナ装置。
  11. 前記基材が、係止部を有する固定部材によって前記マザーボードに機械的に固定されていることを特徴とする1乃至10のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
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