JP2005049653A - 磁気光学光部品 - Google Patents

磁気光学光部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2005049653A
JP2005049653A JP2003282089A JP2003282089A JP2005049653A JP 2005049653 A JP2005049653 A JP 2005049653A JP 2003282089 A JP2003282089 A JP 2003282089A JP 2003282089 A JP2003282089 A JP 2003282089A JP 2005049653 A JP2005049653 A JP 2005049653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magneto
optical component
optic
magnetic field
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003282089A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Iwatsuka
信治 岩塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2003282089A priority Critical patent/JP2005049653A/ja
Publication of JP2005049653A publication Critical patent/JP2005049653A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、光通信システムに用いられる可変光アッテネータや光変調器、あるいは光スイッチなどの磁気光学光部品に関し、小型、低消費電力で、かつ高速な可変光アッテネータ、光変調器、光スイッチなどの磁気光学光部品を提供することを目的とする。
【解決手段】ファラデー回転子20と、ファラデー回転子20に対し光入射面20aに垂直な方向の磁界成分を印加する永久磁石30、31と、ファラデー回転子20に印加される磁界成分が0となる位置を可変とする電磁石32とを有し、永久磁石30、31は、光入射面20aに垂直な方向に見て、ファラデー回転子20の後方に配置されるように構成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、光通信システムに用いられる可変光アッテネータや光変調器、あるいは光スイッチなどの磁気光学光部品に関する。
可変光アッテネータとして、印加した磁界の強度によりファラデー回転角を変化させて光の減衰量を制御するいわゆる磁気光学型可変光アッテネータが知られている。磁気光学型可変光アッテネータは、機械的な可動部がないため信頼性が高く、また小型化し易いという利点を有している。磁気光学型可変光アッテネータは、磁気光学結晶と、磁気光学結晶に磁界を印加する電磁石とを有している。電磁石に流す電流量を変化させて磁気光学結晶に印加する磁界の強度を制御することにより、磁気光学結晶の磁化の強さを変化させてファラデー回転角を制御できるようになっている。
磁気光学結晶に印加する磁界を制御する方法は、例えば特許文献1に開示されている。図18を用いて当該磁界制御方法について説明する。図18(A)は可変光アッテネータを示しており、当該可変光アッテネータはファラデー回転子(磁気光学結晶)113と偏光子112とを備えている。また、当該可変光アッテネータは、ファラデー回転子113に対して互いに直交する方向に磁界を印加する永久磁石114及び電磁石115と、電磁石115に駆動電流を与える可変電流源116とを有している。
永久磁石114によりファラデー回転子113に印加される磁界の方向はファラデー回転子113における光ビーム117の透過方向と平行であり、電磁石115によりファラデー回転子113に印加される磁界の方向はファラデー回転子113における永久磁石114による磁界印加方向及び光ビーム117の透過方向に垂直である。
図18(B)において、矢印102、105はファラデー回転子113内の磁化方向とその大きさを表すベクトルであり、矢印101、104、103は外部から印加される印加磁界の方向と大きさを表すベクトルである。図中Z方向はファラデー回転子113中の光の伝播方向であり、X方向はZ方向に直交している。ファラデー回転子113は、外部永久磁石114による垂直磁界101により飽和磁化102の状態となる。次に電磁石115による水平磁界103を印加すると外部磁界は合成磁界104となり、ファラデー回転子113は磁化105の状態になる。この磁化105の大きさは飽和磁化102の大きさと同じであり、従ってファラデー回転子113は飽和磁化の状態にある。
このように、永久磁石114によりファラデー回転子113に垂直磁界を予め印加してファラデー回転子113を飽和磁化の状態にしておいて、さらにファラデー回転子113の面内方向に配置した電磁石115で水平磁界を印加する。そして、2つの磁界の合成磁界104によりファラデー回転子113の磁化の方向を磁化102から磁化105まで角度θだけ回転させてZ方向の磁化成分106の大きさを制御している。この磁化成分106の大きさに依存してファラデー回転角は変化する。この方法の場合には、ファラデー回転子113は常に飽和磁化領域で使用されるためヒステリシスが生じることがなく、再現性よくファラデー回転角を変化させることができるという特徴を有する。
しかしながら、特許文献1に開示された磁界印加方法では、永久磁石114による垂直方向の磁界を印加した状態で磁化を一様に回転させるために、電磁石115により印加する面内方向磁界を強くする必要がある。このため、電磁石115を大型化するか、もしくは電磁石115に大電流を流す必要があり、可変光アッテネータの小型化、低消費電力化が困難であるという問題を有している。
また、永久磁石114はファラデー回転子113の互いに対向する2面近傍に配置する必要があり、電磁石115は互いに対向する他の2面近傍に配置する必要がある。このため、可変光アッテネータの小型化がさらに困難になるという問題が生じる。
特許第2815509号明細書 特開平7−104225号公報 特開平10−161076号公報 米国特許第6198567号明細書 米国特許第5477376号明細書 特開平9−61770号公報 特開平9−236784号公報
本発明の目的は、小型、低消費電力で、かつ高速な可変光アッテネータ、光変調器、光スイッチなどの磁気光学光部品を提供することにある。
上記目的は、少なくとも1個の磁気光学結晶と、前記磁気光学結晶の光入出射面に垂直な方向に見て、前記磁気光学結晶の前後の少なくともいずれか一方に配置され、前記磁気光学結晶に対し前記光入出射面に垂直な方向の磁界成分を印加する磁界印加機構と、前記磁気光学結晶に印加される前記磁界成分が0となる位置を可変とする少なくとも1個の電磁石とを有することを特徴とする磁気光学光部品によって達成される。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁界印加機構は、少なくとも1個の永久磁石を有することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁界印加機構は、前記光入出射面に垂直な方向に見て、前記磁気光学結晶に少なくとも一部が重なって配置されていることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁界印加機構は、前記電磁石のヨークに近接して配置されていることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁界印加機構は、前記電磁石のヨークに接触して配置されていることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁気光学結晶は、前記電磁石のコイル内に配置されていることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁界成分の大きさは、前記光入出射面内の所定方向で単調に変化することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁気光学結晶は、前記光入出射面に垂直な方向の磁化により構成される磁区Aと、前記磁区Aの磁化方向とは逆向きの方向の磁化により構成される磁区Bとを含むことを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記電磁石で発生させる磁界を変化させて、前記磁気光学結晶の光透過領域に、前記磁区Aのみが存在する状態と、前記磁区Aと前記磁区Bの双方が含まれる状態とを形成して、透過光量を連続的に変化させることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、さらに前記磁区Bのみが存在する状態を形成することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記光透過領域に前記磁区Aと前記磁区Bの双方が含まれる状態で、前記磁区Aと前記磁区Bとの境界は、ほぼ直線状であることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約45°であり、前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、前記磁気光学結晶の反対側に配置された反射膜とを有することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約45°であり、前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、前記磁気光学結晶の反対側に配置された検光子とを有することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約90°であり、前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、前記磁気光学結晶の反対側に配置された検光子とを有することを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記電磁石に印加する電流を変化させて減衰量を可変に制御する可変光アッテネータであることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、前記電磁石に印加する電流を変調させることにより、透過光量を変調させる光変調器であることを特徴とする。
上記本発明の磁気光学光部品であって、光スイッチであることを特徴とする。
本発明によれば、小型、低消費電力で、かつ高速な可変光アッテネータ、光変調器、光スイッチなどの磁気光学光部品を実現できる。
本発明の第1の実施の形態による磁気光学光部品について図1乃至図15を用いて説明する。まず、本実施の形態による磁気光学光部品の動作原理について図1乃至図3を用いて説明する。図1乃至図3は、ファラデー回転子(磁気光学結晶)20にそれぞれ条件を変えて磁界を印加している状態を示している。図1(A)、図2(A)、及び図3(A)は、外部から光が入射する光入射面20aに垂直な方向にファラデー回転子20を見た状態を示している。ファラデー回転子20のほぼ中央の丸で囲んだ領域は光透過領域Cである。例えば紙面手前から紙面後方に向かって進む直線偏光の光は、ファラデー回転子20の光透過領域Cに入射して、偏光方位を所定角度回転させられて紙面後方に射出する。
図1(B)、図2(B)、及び図3(B)は、図1(A)、図2(A)、及び図3(A)のそれぞれに示したX−X線で切断したファラデー回転子20の断面での磁区構造と永久磁石(磁界印加機構)の配置とを模式的に示している。X−X線は光透過領域Cの中央を横切っている。図1(B)、図2(B)、及び図3(B)に示すように、光入射面20aに垂直な方向に見てファラデー回転子20の後ろには、永久磁石M1、M2が配置されている。永久磁石M1、M2は、光入射面20aの対向面にほぼ平行な方向に互いに隣接し、光入射面20aに垂直な方向に見るとファラデー回転子20に重なるように配置されている。永久磁石M1の当該対向面に平行な方向の幅は、永久磁石M2の同方向の幅より広くなっている。また、永久磁石M1、M2の磁極は互いに逆向き(着磁の方向が正反対)になっている。例えば永久磁石M1内部の磁束は図中上向きであり、永久磁石M2内部の磁束は図中下向きである。
図1(C)、図2(C)、及び図3(C)は、ファラデー回転子20に印加される磁界のうち光軸に平行な方向(ファラデー回転子20の光入射面20aに垂直な方向)の成分の向きと大きさを矢印の向きと長さで模式的に表している。図示において、横方向はファラデー回転子20の断面の横方向の位置に対応し、縦方向は光軸に平行な方向を表している。
さて、図1(A)、図1(B)、及び図1(C)は、永久磁石M1、M2だけでファラデー回転子20に磁界が印加されている状態を示している。図1(C)に示すように、ファラデー回転子20に印加される磁界のうち光入射面20aに垂直な方向の成分に注目すると、ファラデー回転子20の永久磁石M1に対向する左側部分では図中上向き(つまり、図1(A)において紙面後方に向かう方向)の磁界成分が印加され、一方、永久磁石M2に対向する右側では磁界は図中下向き(つまり、図1(A)において紙面手前に向かう方向)の磁界成分が印加される。ファラデー回転子20に印加される磁界成分の大きさは、光入射面20a内の所定方向で単調に変化している。図1(B)のファラデー回転子20内の矢印で示すように、ファラデー回転子20内の磁化の向きは、永久磁石M1と永久磁石M2によりファラデー回転子20に印加される磁界成分の向きと同じになる。永久磁石M1、M2は互いに磁極が逆向きであって永久磁石M1の方が幅が広いため、ファラデー回転子20内部では図1(C)に示すように上向きの磁界、つまり外部から入射した光の進行方向と同方向の磁界が支配的になる。従って、図1(B)に示すように、ファラデー回転子20には、上向き(外部から入射した光の進行方向と同方向)の磁化を有する磁区Aの領域の方が下向き(外部から入射した光の進行方向と逆方向)の磁化を有する磁区Bの領域より支配的になる。これにより図1(C)に示すように光入射面20aに垂直方向の磁界が0となる位置Oにおいて、図1(A)及び図1(B)に示すように磁区Aと磁区Bとの境界(以下、磁壁Iという)が形成されて、光透過領域Cは、磁区Aの領域内に完全に包含される。ここで、光透過領域Cが磁区A領域内にあるときのファラデー回転角を+θfs(飽和のファラデー回転角)とする。
ここでは、永久磁石M1の幅を永久磁石M2の幅より広くすることにより光透過領域Cが磁区Aの領域内に入るようにしているが、例えば、永久磁石M2を用いずに永久磁石M1だけを用いて光透過領域Cを磁区Aの領域内に入れるようにしてもよい。
次に、不図示の電磁石に通電して、永久磁石M1、M2による磁界成分に加えて光の進行方向と逆方向の磁界成分をさらに印加すると、光入射面20aに垂直方向の磁界成分が0となる位置Oが図の左方向に移動してファラデー回転子20のほぼ中央に位置するようになる。これによって図2(C)に示すように、ファラデー回転子20内部は左半分に図中上向きの磁界が印加され、右半分に図中下向きの磁界が印加される状態となる。従って、図2(B)に示すように、磁壁Iも図の左方向に移動し、ファラデー回転子20には、上向きの磁化を有する磁区Aの領域と下向きの磁化を有する磁区Bの領域とが中央を境界として左右半々に形成される。これにより図2(A)に示すように、光透過領域Cには、磁区Aの領域と磁区Bの領域とがほぼ半々に存在するようになる。
続いて、不図示の電磁石にさらに大電流を流すことにより光の進行方向と逆方向の磁界成分をさらに印加すると、図3(C)に示すように、光入射面20aに垂直方向の磁界成分が0となる位置Oがさらに図の左方向に移動する。これによって図3(C)に示すように、ファラデー回転子20内部では図中下向きの磁界が支配的になる。従って、図3(B)に示すように、ファラデー回転子20には、下向きの磁化を有する磁区Bの領域の方が上向きの磁化を有する磁区Aの領域より支配的になる。これにより図3(A)に示すように、光透過領域Cは、磁区Bの領域内に完全に包含される。光透過領域Cが磁区B領域内にあるときのファラデー回転角は、−θfsとなる。
図4は、上記動作原理を用いる際にファラデー回転子20に生じさせる磁区A、B間の磁壁Iの状態を示している。図4は磁壁Iの近傍一部(円内)を示しており、図示のとおり磁壁Iは直線状に形成されている。図4に示す写真では、磁壁Iの左右の磁区A、B内で厚さ方向に一部磁化が反転した領域が現れている。このような領域があっても再現性の劣化要因とならなければその存在は許容される。このように、上記動作原理を用いる際には、磁壁Iが直線状になるようにファラデー回転子20に印加する磁界強度が制御される。このような直線状の磁壁の構造を得るためには、十分な大きさの勾配を有する磁界を印加する必要がある。図5は、この磁界勾配が小さい場合の磁壁Iの近傍一部(円内)を示しており、図示のとおり磁壁Iは非直線状に形成されている。
磁壁Iが直線状でない場合は、図5の左から右に示すように、例えばファラデー回転子20に印加する磁界(H1<H2<H3)をH1、H2、H3、H2、H1のように徐々に変化させると、別の磁界から元の磁界に戻しても元の磁区構造に戻らず再現性が得られない。例えば、図5の左端と右端の図示は、同じ磁界H1の印加状態を示しているが両者の磁区構造は異なっており、従って磁壁Iの形状は非直線で且つ両者の形状が異なっている。同様に、図中央の磁界H3の印加前後の図左右に示す同一磁界H2の印加状態においても磁区構造の再現性がなく磁壁Iの形状は非直線で且つ両者の形状が異なっている。このため、上記図1乃至図3に示した動作原理において、図5に示すような形状の磁壁Iを用いると光学特性の再現性が低下してしまい実用上問題となる。
一方、図4に示すように、磁区A、Bの境界の磁壁Iをほぼ直線状に維持させている場合は、印加磁界を変化させて磁壁Iを移動させても、同一磁界における磁壁Iの形状は殆ど変化せず良好な再現性が得られる。
磁壁Iをほぼ直線状に維持するには、図1(C)、図2(C)、及び図3(C)に示した光入射面20aに対する垂直方向磁界が0となる位置O近傍での磁界強度の勾配が十分大きければよい。また、位置Oが光入射面20a内で直線状になるように一様な垂直方向磁界を印加することにより、磁壁Iを再現性良く安定して移動させることができる。これにより、従来から問題とされている磁区構造のヒステリシスが生じない、繰り返し再現性に優れた磁気光学光部品を実現できる。例えば、特許文献2では磁気ヒステリシスを解消する方法として永久磁石を配置する技術が開示されている。しかしながら、光透過領域Cにおける磁区構造の制御に関する開示はない。特許文献2の構成では大きなヒステリシスは解消できても、電磁石に流す電流を変化させた場合の再現性を十分確保することは困難である。
磁壁Iをほぼ直線状に維持するために必要な磁界の大きさについては、垂直磁気異方性、飽和磁化の大きさ、交換エネルギー等の磁気光学結晶の特性に依存する。少なくとも、磁気光学結晶の両端において、飽和磁界以上の大きさで向きの異なる磁界を印加する必要がある。実験的には、例えば、磁界の勾配を徐々に大きくして、磁壁Iがほぼ直線状になる条件を見出すことができる。
ここで、永久磁石M1、M2により生じる磁界について、図6乃至図9を用いて説明する。図6は、ヨーク(電磁ヨーク)34と永久磁石M1、M2の構成の例を示している。図6に示すように、永久磁石M1、M2は共にヨーク34に接触して配置されている。なお永久磁石M1、M2は、ヨーク34に直接接触せず、例えば接着剤層等を介してヨーク34に近接して配置されていてもよい。永久磁石M1、M2は共に直方体状であり、ほぼ同一寸法で形成されている。永久磁石M1、M2同士は、接触界面60を介して互いに接触している。永久磁石M1のヨーク34と反対側の表面61と、永久磁石M2のヨーク34と反対側の表面62とは、ほぼ同一平面上に配置される。永久磁石M1内部の磁束は図中下向きであり、永久磁石M2内部の磁束は図中上向きである。
図6では、表面61、62と平行な面と接触界面60との交線の延びる方向にY軸をとり、表面61、62と平行な面内でY軸に直交する方向にX軸をとっている。また、表面61、62に直交する方向にZ軸をとっている。永久磁石M1、M2のX軸方向の幅w1は0.5mmであり、Z軸方向の長さl1は0.4mmであり、Y軸方向の厚さは1.0mmである。また、ヨーク34のX軸方向の幅w2は1.0mmであり、Z軸方向の長さl2は0.6mmであり、Y軸方向の厚さは1.0mmである。
図7は、永久磁石M1、M2により生じる磁界の分布を示すグラフである。横軸はX軸方向の位置(mm)を表し、縦軸はZ軸方向の磁界強度Hz(Oe(≒79.6A/m))を表している。ここでは接触界面60をX=0とし、永久磁石M2から永久磁石M1に向かう方向を+X方向としている。また、表面61、62をZ=0とし、永久磁石M1、M2から離れる方向を+Z方向としている。図7に示すように、永久磁石M2側(X<0)では+Z方向の磁界が生じており、磁界強度のピークはX軸方向にほぼ−0.3mmから−0.5mmまでの位置に生じている。接触界面60を含む面内(X=0)では、磁界強度がほぼ0になっている。永久磁石M1側(X>0)では−Z方向の磁界が生じており、磁界強度のピークはX軸方向にほぼ+0.3mmから+0.5mmまでの位置に生じている。また、永久磁石M1、M2との距離が近いほど(Zが小さいほど)磁界が強くなり、X=0近傍での磁界の勾配が大きくなる。したがって、永久磁石M1、M2に対するファラデー回転子20の相対的な位置をZ軸方向に調整することにより、所望の強さと所望の大きさの勾配とを有する磁界をファラデー回転子20に印加できる。これによって磁壁Iをほぼ直線状に維持することができるようになる。また、永久磁石M1、M2に対するファラデー回転子20の相対的な位置をX軸方向に調整することにより、ファラデー回転子20に予め形成される磁壁Iの位置を変えることができる。
図8は、ヨーク34と永久磁石M2の構成の他の例を示している。図8に示す構成では、永久磁石M2がヨーク34に埋め込まれており、永久磁石M1は設けられていない。永久磁石M2の表面62とヨーク34の先端面64とは、ほぼ同一平面上に配置されている。この構成では、ヨーク34の先端面64近傍は、永久磁石M2に対して逆向きの磁極を有する磁石として機能する。
図9は、永久磁石M2により生じる磁界の分布を示すグラフである。横軸はX軸方向の位置(mm)を表し、縦軸はZ軸方向の磁界強度Hz(Oe)を表している。図9に示すように、永久磁石M2の表面62側(X<0)ではほぼ+Z方向の磁界が生じており、磁界強度のピークはX軸方向にほぼ−0.3mmから−0.5mmまでの位置に生じている。接触界面60を含む面内(X=0)では、磁界強度がほぼ0になっている。ヨーク34の先端面64側(X>0)では−Z方向の磁界が生じており、磁界強度のピークはX軸方向にほぼ+0.1mmから+0.5mmまでの位置に生じている。また、永久磁石M2の表面62及びヨーク34の先端面64との距離が近いほど(Zが小さいほど)磁界が強くなり、X=0近傍での磁界の勾配が大きくなる。図7に示すグラフと比較すると、永久磁石の設けられていない先端面64側(X>0)での磁界がやや弱くなり、それによりX=0近傍での磁界の勾配がやや小さくなっている。図8に示す構成によっても、永久磁石M2及びヨーク34に対するファラデー回転子20の相対的な位置をZ軸方向に調整することにより、所望の強さと所望の大きさの勾配とを有する磁界をファラデー回転子20に印加できる。これによって磁壁Iをほぼ直線状に維持することができるようになる。また、永久磁石M2及びヨーク34に対するファラデー回転子20の相対的な位置をX軸方向に調整することにより、ファラデー回転子20に予め形成される磁壁Iの位置を変えることができる。
次に、上記動作原理を用いた本実施の形態による磁気光学光部品の概略の構成について図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態による磁気光学光部品として反射型の可変光アッテネータ1の概略の断面構成を示している。図10に示すように、可変光アッテネータ1は、入力用のシングルモード光ファイバ50及び出力用のシングルモード光ファイバ52にそれぞれ接続された2芯ファイバ付きフェルール48を有している。2芯ファイバ付きフェルール48は、ホルダ44により保持されている。2芯ファイバ付きフェルール48の図中右側端部には、偏光子14が配置されている。偏光子14には例えば複屈折平行平板が用いられる。偏光子14の図中右側には、レンズ42、ファラデー回転子20及び反射ミラー40がこの順に配置されている。反射ミラー40は、例えばガラス基板面に誘電体多層膜又はアルミニウム等の金属薄膜を反射膜として蒸着して形成されている。また、反射ミラー40に代えて、ファラデー回転子20の偏光子14側と反対側の面に誘電体多層膜又は金属薄膜等を反射膜として蒸着してももちろんよい。
反射ミラー40のさらに右側には、ファラデー回転子20に対して光入射面20aに垂直な磁界成分を印加する永久磁石(磁界印加機構)30、31が配置されている。ファラデー回転子20の光入射面20aに垂直な方向に見ると、永久磁石30、31はファラデー回転子20に重なるように配置されている。また永久磁石30、31は、互いに異なる幅を有し、互いの磁極は逆向きになっている。さらに、ファラデー回転子20に対して光入射面20aに垂直な方向に、永久磁石30の磁界の向きと逆向きの可変磁界成分を印加する電磁石32が配置されている。電磁石32は、ヨーク34とコイル36とを有している。ヨーク34は例えば略円筒状の外形を有し、電磁軟鉄やパーマロイ等の材質を用いて形成されている。ヨーク34の一方の底面部34aには、光を導入する光導入窓46が開口されている。他方の底面部34bからは、突起部34cが円筒軸上に突出している。コイル36は、突起部34cの周囲に巻き回されている。コイル36に通電することによって、ヨーク34の突起部34cと底面部34aとの間に閉磁路が形成され、突起部34cと底面部34aとの間に配置されて予め光軸に平行に飽和磁界が印加されているファラデー回転子20に、所望の磁界を印加できるようになっている。突起部34cと底面部34aとの間の間隔が狭いほど、強い磁界を発生させることができる。なお、可変磁界を印加する磁界印加機構としては、強い磁界を必要な場所に効率良く印加できるようにヨーク34にコイル36が巻き回された電磁石32が一般に用いられるが、空芯コイル構造の電磁石を用いてもよい。
図11は、ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置を示している。図11に示すように、永久磁石30、31は、ヨーク34の突起部34c先端にそれぞれ接触して配置されている。永久磁石30、31同士も互いに接触している。このように配置することによってファラデー回転子20の磁界の勾配を大きくできるが、磁壁Iを移動させるには強い磁界を印加する必要がある。
図12乃至図15は、ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置の他の例を示している。図12に示す構成では、永久磁石30が突起部34c端部に埋め込まれており、永久磁石31は設けられていない。永久磁石30の表面30aと突起部34cの先端面34dは、ほぼ同一平面上に配置されている。図13に示す構成では、永久磁石30が突起部34c端部に一部埋め込まれており、永久磁石31は設けられていない。永久磁石30の表面30aは、突起部34cの先端面34dよりファラデー回転子20側に配置されている。図12及び図13に示す構成では、突起部34cの先端面34d近傍は、永久磁石30に対して逆向きの磁極を有する磁石として機能する。図12及び図13に示す構成では永久磁石31が不要であるため、部品コスト及び取付けコストを削減できる。
図14に示す構成では、永久磁石30、31が突起部34c端部に埋め込まれており、永久磁石30、31は互いに接触していない。永久磁石30の表面30a及び永久磁石31の表面31aと突起部34cの先端面34dとは、ほぼ同一平面上に配置されている。図15に示す構成では、永久磁石30、31が突起部34c端部に一部埋め込まれており、永久磁石30、31は互いに接触していない。永久磁石30の表面30a及び永久磁石31の表面31aは、突起部34cの先端面34dよりファラデー回転子20側に配置される。
図12乃至図15に示す構成では、ファラデー回転子20の磁界の勾配は小さくなるものの、突起部34cの先端面34dが露出するため電磁石32により強い磁界を発生させることができる。このように、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置は、特性やコスト等の種々の条件を設計時に考慮して選択される。なお、図12乃至図15に示す構成以外の変形ももちろん可能である。また、本例では、ファラデー回転子20、反射ミラー40及び永久磁石30、31をコイル36の内側に配置しているが、コイル36の外側に配置してもよい。
本実施の形態による可変光アッテネータ1のファラデー回転子20は、例えばLPE(液相エピタキシャル)法により育成されたガーネット単結晶膜を研磨して形成されている。当該ガーネット単結晶膜は膜面に垂直な垂直磁区構造を有する垂直磁化膜である。ファラデー回転子20は、飽和磁界より小さい磁界を印加した場合は磁区構造を有するため回折損失が生じる。
図10に示す可変光アッテネータ1は、ファラデー回転子20の光透過領域Cに、磁区Aのみが存在する状態と、磁区Aと磁区Bの双方が含まれる状態とを形成して、入力用のシングルモード光ファイバ50から出力用のシングルモード光ファイバへの透過光量を連続的に変化させるようになっている。例えば、永久磁石30、31によりファラデー回転子20の光入射面20aに垂直方向の磁界成分が印加され、電磁石32のコイル36に電流が流れていない状態では、ファラデー回転子20の光入射面20aに垂直に印加される磁界成分の大きさは、図10下方の端面から上方の端面に向かって単調に減少している。このときのファラデー回転子20は磁区Bと磁区Bより領域の広い磁区Aとを有し、光透過領域Cは例えば磁区A領域に完全に包含されている。飽和のファラデー回転角は+θfsであり、ここでθfsを約45°に設定する。
入力用のシングルモード光ファイバ50から出射した光は、偏光子(複屈折平行平板)14を通過した後にレンズ42により平行光に変換され、ファラデー回転子20を通過した後に反射ミラー40で反射し、再度ファラデー回転子20、レンズ42、偏光子14を通過して出力用のシングルモード光ファイバ52に集光する。ファラデー回転子20を2回通過するため、ファラデー回転角は45°の2倍の90°となる。偏光子14を常光で通過した光の反射光は異常光として再度偏光子14を通過し、逆に、偏光子14を異常光で通過した光の反射光は常光として再度偏光子14を通過する。このような光が全て出力用のシングルモード光ファイバ52に入射するように光軸を調整することにより、入力用のシングルモード光ファイバ50から出力用のシングルモード光ファイバ52に光ビームを減衰なしで射出することができる。
次に、電磁石32に通電して、永久磁石30の磁界の向きと逆向きで、永久磁石31の磁界の向きと同方向の磁界を印加して光入射面20aに垂直方向の磁界が0となる境界領域を光透過領域Cのほぼ中央に形成する。これにより、光透過領域Cには磁壁Iを介して磁区Aの領域と磁区Bの領域とがほぼ半々に存在する。磁区Bの磁化の方向は、磁区Aの磁化の向きと反対である。従って、磁区Aを2回通過した光に対するファラデー回転角は+90°になり、磁区Bを2回通過した光に対するファラデー回転角は−90°になる。これにより磁区Aを2回通過した光の位相と磁区Bを2回通過した光の位相とは半波長分ずれるため、出力用のシングルモード光ファイバ52端部に集光した2つの光は打ち消し合う。光透過領域Cに磁区Aの領域と磁区Bの領域とが半々に存在する場合には、出力用のシングルモード光ファイバ52端部に集光した2つの光は全く結合しなくなり、最大の減衰量が得られる。電磁石32で発生させる磁界を変化させて、光透過領域C内で磁区Aのみが存在する状態から磁区Aの領域を徐々に減少させて磁区Bの領域を徐々に増加させるようにすれば、減衰量を連続的に変化させることができる。
このように、図10に示す本実施の形態の可変光アッテネータ1は、ファラデー回転角の変化を利用した従来の可変光アッテネータと異なり、ファラデー回転角の変化を利用せず光の回折効果を利用している点に特徴を有している。
本実施の形態によれば、上述の特許文献1に開示されたような、磁気光学結晶の磁化を一様に回転させる磁界印加方式ではなく、光透過領域C内の磁区構造を変化させる方式としたため、小型の電磁石で所望のファラデー回転角を得ることができ、小型の磁気光学光部品が実現できる。また、応答速度は、通常、電磁石のL(インダクタンス)により制限されており、電磁石が小型化できればLを低減でき、応答速度の高速化が実現できる。
さらに、本実施の形態によれば、永久磁石30、31をファラデー回転子20の互いに対向する両側面に配置するのではなく、ファラデー回転子20の光入射面20aの対向面(裏面)側に配置して、ファラデー回転子20の光入射面20aに垂直な方向に見て永久磁石30、31がファラデー回転子20に例えば重なるように配置しているので、小型化を維持した状態で電磁石32のコイル36内部にファラデー回転子20を配置できる。本例の可変光アッテネータ1はほぼ同軸形状であり、長さL=16mm、直径D=5mmにすることができた。
また、永久磁石30、31は、自らの磁力でヨーク34の突起部34cに固定されるので、永久磁石30、31を固定するための特別の部品が必要ない。このため、永久磁石とヨークとを所定の間隙を介して配置するために工夫を要していた従来と比較して、部品点数及び組立工数を削減できる。さらに、光学系の外側に永久磁石30、31が配置されているので、永久磁石30、31の位置調整も従来と比較して容易になる。
また、本実施の形態では、永久磁石30、31をヨーク34に近接(接触)して配置しているため、永久磁石30、31の一方の磁極がヨーク34により消失するようになっている。このため、極めて薄型の永久磁石30、31を用いても、所望の磁界分布を得ることができる。したがって、可変光アッテネータ1の小型化と低価格化が実現できる。
なお、上記実施の形態に利用できる磁気光学結晶としては、光の入出射面に対して垂直な方向に磁化容易軸を有することが必要である。上記実施の形態では、外部磁界については光入射面20aに垂直方向の成分のみについて議論したが、このような垂直磁化性を有する磁気光学結晶においては、垂直方向の成分の磁界が磁区構造をほぼ決定するためである。面内方向の磁界成分も存在しているが、磁区構造には大きく影響しない。
次に、本発明の第2の実施の形態による磁気光学光部品について図16及び図17を用いて説明する。図16は、本実施の形態による磁気光学光部品として透過型の可変光アッテネータ2の概略構成を示している。図16に示すように、可変光アッテネータ2は、第1の偏光子10、ファラデー回転子20、及び第2の偏光子(検光子)12がこの順に並んで配置された光学素子を有している。第1及び第2の偏光子10、12としては、例えば、偏光ガラス、くさび複屈折偏光子、複屈折板等を用いることができる。
また、可変光アッテネータ2は、ファラデー回転子20に対し光軸に平行な方向に飽和磁界を印加する永久磁石(磁界印加機構)31と、ファラデー回転子20に対し光軸に平行な方向に可変磁界を印加する電磁石32とを有している。電磁石32はコの字状のヨーク34とヨーク34に巻き回されたコイル36とを有している。永久磁石31は、ヨーク34の両端部の図中上方に1つずつ埋め込まれている。永久磁石31の表面31aとヨーク34の先端面34dとは、ほぼ同一平面上に配置されている。2つの永久磁石31は、光入射面20aに垂直な方向に見てファラデー回転子20の前後に1つずつ配置されている。また、各永久磁石31は、光入射面20aに垂直な方向に見てファラデー回転子20に重ならないように配置されている。
電磁石32のヨーク34両端部には、光を透過させるための光導入窓46がそれぞれ設けられている。第1及び第2の偏光子10、12間にファラデー回転子20を挟んだ光学素子は、ヨーク34両端部の間に位置している。ヨーク34一端部の光導入窓46から入射した光は、光学素子の光軸を通ってヨーク34他端部の光導入窓46から射出するようになっている。電磁石32のコイル36に通電することによりヨーク34及びヨーク34両端部間の光学素子に閉磁路が形成されて、予め光軸に平行に飽和磁界が印加されているファラデー回転子20に対し、光軸に平行な所望の磁界を印加できるようになっている。
図16に示す可変光アッテネータ2において、ファラデー回転子20には、例えば永久磁石31により光ビームの進行方向と逆方向の磁界成分が印加されている。コイル36に電流が流れていない状態では、ファラデー回転子20の光入射面20aに垂直に印加される磁界成分の大きさは、例えば図中上方から図中下方に向かって単調に増加している。このときファラデー回転子20の光透過領域Cは、例えば磁区B領域に完全に包含されている。飽和のファラデー回転角は−θfsであり、これに対応させて第1の偏光子10と第2の偏光子12との偏光軸の角度を調整しておくことにより、減衰なしで光ビームを射出することができる。
次に、電磁石32のコイル36に通電して、永久磁石31によりファラデー回転子20に印加される磁界の向きと逆向きの磁界を印加して光入射面20aに垂直方向の磁界が0となる境界領域を光透過領域Cのほぼ中央に形成する。これにより、光透過領域Cには磁壁Iを挟んで磁区Aの領域と磁区Bの領域とがほぼ半々に存在するようになり、両方の磁区が均等に含まれるためファラデー回転角θfは0°となる。ファラデー回転角が−θfsから0°に変化するのに伴い、第2の偏光子12で吸収される光量が増加するため、所定のアッテネーションが実現される。
次に、電磁石32のコイル36にさらに大電流を流すことにより永久磁石31によりファラデー回転子20に印加される磁界の向きと逆向きの磁界をさらに印加して、光入射面20aに垂直方向の磁界が0となる境界領域をさらに図中上方に移動させる。これにより、ファラデー回転子20内部では磁壁Iが移動して磁区Aの領域の方が磁区Bの領域より支配的になり、光透過領域Cは、磁区Aの領域内に完全に包含される。光透過領域Cが磁区A領域内にあるときのファラデー回転角は、+θfsとなる。ファラデー回転角が0°からさらに+θfsに変化するのに伴い、第2の偏光子12で吸収される光量がさらに増加するため、優れたアッテネーションが実現される。
以上のように、本実施の形態による可変光アッテネータ2によれば、磁区Aと磁区Bとの境界領域である磁壁Iの移動により、ファラデー回転角を−θfsから+θfsの範囲で変化させて、光ビームの強度を制御することができる。θfsの大きさを約45°に設定すると、ファラデー回転角は、−45°から+45°におおよそ変化することになる。この場合、−45°の場合に減衰しないように両側の偏光子10、12を配置すると、+45°の場合は、回転角の変化量が90°になるので消光状態になり、最大の減衰量が得られる。このように本実施の形態では、減衰量が大きく、印加電流に対して単調に減衰量が増加する理想的な可変光アッテネータ2を実現できる。なお、飽和のファラデー回転角は−θfsを約90°に設定し、ファラデー回転角を0°から90°までの間で変化させるようにしてもよい。
図17は、本実施の形態による磁気光学光部品の構成の変形例を示している。図17に示す透過型の可変光アッテネータ2は、ヨーク34の両端部の図中上方に埋め込まれた永久磁石31に加え、ヨーク34の両端部の図中下方に埋め込まれた永久磁石30を有している。永久磁石31の表面31aと、永久磁石30の表面30aと、ヨーク34の先端面34dとは、ほぼ同一平面上に配置されている。光入射面20aに垂直な方向に見ると、ファラデー回転子20の手前側に永久磁石30、31が1つずつ配置され、ファラデー回転子20の後方側に永久磁石30、31が1つずつ配置されている。また、各永久磁石30、31は、光入射面20aに垂直な方向に見てファラデー回転子20に重ならないように配置されている。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、光透過領域C内の磁区構造を変化させる方式としたため、小型の電磁石で所望のファラデー回転角を得ることができ、小型の磁気光学光部品が実現できる。また、応答速度は、通常、電磁石のLにより制限されており、電磁石が小型化できればLを低減でき、応答速度の高速化が実現できる。
また、特許文献1に開示された磁界印加方式では、0<θf≦+θfsの範囲のファラデー回転角θfしか得られないが、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に−θfs≦θf≦+θfsの範囲のファラデー回転角θfを得ることができ、ほぼ2倍の回転角範囲が得られる。したがって、使用される磁気光学結晶の厚さを従来に比して半分にできるので製品の低価格化も実現できる。
さらに、本実施の形態によれば、永久磁石30、31をファラデー回転子20の互いに対向する両側面に配置するのではなく、光入射面20aに垂直な方向に見てファラデー回転子20の前後に永久磁石30、31を配置しているので、可変光アッテネータ2の小型化を実現できる。
また、永久磁石30、31は、自らの磁力でヨーク34に固定されるので、永久磁石30、31を固定するための特別の部品が必要ない。このため、永久磁石とヨークとを所定の間隙を介して配置するために工夫を要していた従来と比較して、部品点数及び組立工数を削減できる。さらに、光学系の外側に永久磁石30、31が配置されているので、永久磁石30、31の位置調整も従来と比較して容易になる。
また、本実施の形態では、永久磁石30、31をヨーク34に近接(接触)して配置しているため、永久磁石30、31の一方の磁極がヨーク34により消失するようになっている。このため、極めて薄型の永久磁石30、31を用いても、所望の磁界分布を得ることができる。したがって、可変光アッテネータ2の小型化と低価格化が実現できる。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、磁気光学結晶に対し、光入射面に垂直な方向の磁界成分を印加する磁界印加機構として永久磁石を用いているが、本発明はこれに限られない。例えば、永久磁石に代えて、永久磁石より保磁力が小さく磁化を反転できる半硬質磁石を磁界印加機構に用いてももちろんよい。
また、上記実施の形態では反射型及び透過型の可変光アッテネータを例に挙げたが、本発明はこれに限らず、光変調器、光スイッチなどの他の磁気光学光部品にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの動作原理を説明する図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの動作原理を説明する図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの動作原理を説明する図(その3)である。 本発明の第1の実施の形態によるファラデー回転子20に生じる磁区A、B間の磁壁Iの状態を示す図である。 磁界勾配が小さい場合に生じる磁区A、B間の磁壁Iの状態を示す図である。 永久磁石M1、M2、及びヨーク34の配置を示す図である。 図6に示す配置の永久磁石近傍での磁界成分の強さを示すグラフである。 永久磁石M2、及びヨーク34の配置の他の例を示す図である。 図8に示す配置の永久磁石近傍での磁界成分の強さを示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの構成を示す断面図である。 ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置を示す図である。 ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置の他の例を示す図である。 ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置の他の例を示す図である。 ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置の他の例を示す図である。 ファラデー回転子20、永久磁石30、31、及びヨーク34の突起部34c端部の配置の他の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態による磁気光学光部品としての可変光アッテネータの構成の変形例を示す図である。 従来の磁気光学光部品としての可変光アッテネータの概略構造及び動作原理を説明する図である。
符号の説明
1、2 可変光アッテネータ
10、12、14 偏光子
20 ファラデー回転子
20a 光入射面
30、31 永久磁石
30a、61、62 表面
32 電磁石
34 ヨーク
34a、34b 底面部
34c 突起部
34d 先端面
36 コイル
40 反射ミラー
42 レンズ
44 ホルダ
46 光導入窓
48 2芯ファイバ付きフェルール
50 入力用のシングルモード光ファイバ
52 出力用のシングルモード光ファイバ
60 接触界面

Claims (17)

  1. 少なくとも1個の磁気光学結晶と、
    前記磁気光学結晶の光入出射面に垂直な方向に見て、前記磁気光学結晶の前後の少なくともいずれか一方に配置され、前記磁気光学結晶に対し前記光入出射面に垂直な方向の磁界成分を印加する磁界印加機構と、
    前記磁気光学結晶に印加される前記磁界成分が0となる位置を可変とする少なくとも1個の電磁石と
    を有することを特徴とする磁気光学光部品。
  2. 請求項1記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁界印加機構は、少なくとも1個の永久磁石を有すること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁界印加機構は、前記光入出射面に垂直な方向に見て、前記磁気光学結晶に少なくとも一部が重なって配置されていること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁界印加機構は、前記電磁石のヨークに近接して配置されていること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  5. 請求項4記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁界印加機構は、前記電磁石のヨークに接触して配置されていること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁気光学結晶は、前記電磁石のコイル内に配置されていること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁界成分の大きさは、前記光入出射面内の所定方向で単調に変化すること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁気光学結晶は、前記光入出射面に垂直な方向の磁化により構成される磁区Aと、前記磁区Aの磁化方向とは逆向きの方向の磁化により構成される磁区Bとを含むこと
    を特徴とする磁気光学光部品。
  9. 請求項8記載の磁気光学光部品であって、
    前記電磁石で発生させる磁界を変化させて、前記磁気光学結晶の光透過領域に、前記磁区Aのみが存在する状態と、前記磁区Aと前記磁区Bの双方が含まれる状態とを形成して、透過光量を連続的に変化させること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  10. 請求項9記載の磁気光学光部品であって、
    さらに前記磁区Bのみが存在する状態を形成すること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  11. 請求項9又は10に記載の磁気光学光部品であって、
    前記光透過領域に前記磁区Aと前記磁区Bの双方が含まれる状態で、前記磁区Aと前記磁区Bとの境界は、ほぼ直線状であること
    を特徴とする磁気光学光部品。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約45°であり、
    前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、
    前記磁気光学結晶の反対側に配置された反射膜と
    を有することを特徴とする磁気光学光部品。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約45°であり、
    前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、
    前記磁気光学結晶の反対側に配置された検光子と
    を有することを特徴とする磁気光学光部品。
  14. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記磁気光学結晶の飽和のファラデー回転角は約90°であり、
    前記磁気光学結晶の片側に配置された偏光子と、
    前記磁気光学結晶の反対側に配置された検光子と
    を有することを特徴とする磁気光学光部品。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記電磁石に印加する電流を変化させて減衰量を可変に制御する可変光アッテネータであることを特徴とする磁気光学光部品。
  16. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    前記電磁石に印加する電流を変調させることにより、透過光量を変調させる光変調器であることを特徴とする磁気光学光部品。
  17. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の磁気光学光部品であって、
    光スイッチであることを特徴とする磁気光学光部品。
JP2003282089A 2003-07-29 2003-07-29 磁気光学光部品 Withdrawn JP2005049653A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003282089A JP2005049653A (ja) 2003-07-29 2003-07-29 磁気光学光部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003282089A JP2005049653A (ja) 2003-07-29 2003-07-29 磁気光学光部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005049653A true JP2005049653A (ja) 2005-02-24

Family

ID=34267406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003282089A Withdrawn JP2005049653A (ja) 2003-07-29 2003-07-29 磁気光学光部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005049653A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3773601B2 (ja) ファラデー回転子
US20070091412A1 (en) Compact multipass optical isolator
JPH10161076A (ja) 磁気光学効果を利用した光デバイス
JP3771228B2 (ja) 磁気光学光部品
JP5647828B2 (ja) 反射型可変光アッテネータ
US7444040B2 (en) Magneto-optical component
US7002732B2 (en) Magneto-optical devices
JP2004133387A5 (ja)
JP2005049653A (ja) 磁気光学光部品
JP2003098500A (ja) 反射型可変光アッテネータ
JPWO2002091069A1 (ja) ファラデー回転子
JP2005055740A (ja) 磁気光学光部品
JP2567697B2 (ja) ファラデー回転装置
JP2005049610A (ja) 光部品
JP2005208295A (ja) 可変ファラデー回転子及びそれを用いた可変光減衰器
JP3936451B2 (ja) 光アッテネータモジュール
JP2006065027A (ja) 可変光アッテネータ
WO2005071470A1 (ja) 可変ファラデー回転子、可変光減衰器
JP2005345491A (ja) 磁気光学光部品
JP2005221644A (ja) 磁気光学光部品
JP2004077617A (ja) 光アイソレータ機能付き可変光アッテネータ
JP2006243039A (ja) 磁気光学光部品
JPH07120711A (ja) 光可変減衰器およびこれを用いた光出力制御ユニット
JPH07306390A (ja) 偏光面切換器及びそれを用いた光スイッチ
JPH0154686B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003