JP2005049271A - 秤装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 秤装置に設置された水平器を、上方からだけでなく秤と正対した状態で確認できる秤装置を提供する。
【解決手段】 秤のケース内部に水平器を配置し、その水平器をケース外部から視認することができる秤装置において、ケース内に１個の水平器を配置し、その水平器を、秤と正対した状態及び秤の上方からの二方向から確認することができるようにした。
【選択図】 図２

Description

本発明は物の重量を測定する秤装置で、更に詳しくはケース内部に水平器を備え、その水平器でレベル（水平）を確認してショーケース等の上に載置し、使用する秤装置に関する。

スーパーマーケットの精肉部門や惣菜部門、或いは精肉店等において、各種商品を陳列収容するショーケース上には、前記商品を量り売りするのに使用する秤装置が設置されている。
これらの秤装置は、該秤の精度が安定する条件として、その設置状態が水平であることが前提で、その水平に設置するために秤装置には水平器が設置されている。

そして、ショーケース上に載置される秤装置は、オペレータ（店員）とお客がショーケースを挟んで対面して販売する対面販売の形態をとる場合、該秤装置は高いショーケースの上に載置されることになり、特に背の低いオペレータでは秤装置のケース内に設置された水平器を秤装置の真上から覗き難いという不具合があった。
そこで、前記の不具合を解決するものとして、秤装置の横（側面）から水平器の状態を確認できるようにしたものが提案されている（例えば、特許文献１参照）。

実開昭４９‐１４４６４号公報

しかし、秤装置を設置する時の水平確認は水平器を真上から見て行うというのが基本であり、そうすることで秤装置の水平度の調整を正確に、ミスなく行うことができるものである。

その為、上記した特許文献１に記載の秤では、水平確認を正確に行い難いという新たな問題が発生した。
そこで、特許文献１に記載の秤に対して、真上から見ることができる水平器を新たに設けることが考えられるが、秤の製造工程では水平器の取り付けは精度を有する面倒な工程であり、大きなコストアップになってしまい、現実的ではない。

本発明が解決しようとする課題は、秤の水平状態の簡易的な確認は、どのような載置状態であっても誰でも容易に行うことができ、又、十分な水平状態の確認が必要な場合には、正確にミスなく行うことができ、更に製造も容易に行うことができる秤装置提供することにある。

上記課題を解決するために本発明は、秤のケース内部に水平器を配置し、その水平器をケース外部から視認することができる秤装置において、ケース内に１個の水平器を配置し、その水平器を、秤と正対した状態及び秤の上方からの二方向から確認することができるようにしたことを特徴とする（請求項１）。
上記の水平器としては、一般的に周知な気泡式水平器を使用することができる。
又、前記水平器の水平状態を上方から確認する窓孔は、秤装置を構成するケースに開設する形態に限らず、秤装置に装備される秤皿に透視窓を設けてもよい。

上記水平器の水平状態を、秤装置の正面側及び上方の二方向から確認する為の具体的構成は、上記水平器に上下何れの方向からでも透視して水平状態を見ることができる水平器を用い、その水平器の下方に、秤と正対する方向からの直視で該水平器の水平状態を写す反射板を傾斜して配置し、更にケースにおける前記水平器の真上位置と前記反射板と対向する正面位置にそれぞれ窓孔を開設した構成とする（請求項２）。

又、上記水平器として上方から水平状態を見ることができる水平器を用いた場合は、その水平器の上方位置に、該水平器の上面を、ケースにおける前記水平器の真上方向とケースの正面側方向とから目視可能にする分光器を配置して構成してもよい（請求項３）。

更に、上記の秤装置は、計量及び価格等をお客に表示する表示部を備え、且つお客と対面するオペレータと対向する装置の正面側には各種データの入力を行う操作部、表示パネル、プリンタ等を備えた対面販売用の秤装置としてもよい（請求項４）。

本発明によれば、水平器を上方から覗き難い場合でも、もう一方の秤と正対した状態で確認できる窓孔より容易に水平状態の確認をすることができる。更に、正確に水平状態を確認する必要がある場合は、水平器に上方に位置する窓孔から確認することができる。しかも、水平器は１個でよいため、水平器の取り付けは従来構造に比べて面倒になることもなく、秤装置の製造を容易に行うことができる。
よって、水平状態を簡易的に確認する作業は、秤装置と対面する毎に頻繁に行うことができる為、水平状態を常にチェックでき、安定した計量動作を維持することができる。
そして、上記した機能は比較的高いショーケースの上に載置されて使用される対面販売用の秤装置においては、特に有効である。

秤のケース内部の基盤上に水平器を配置し、その水平器の真上位置に分光器（プリズム）を配置する。そして、ケースには前記分光器の真上位置と、分光器の傾斜面と正対する正面位置にそれぞれ窓孔を開設し、その窓孔には透視可能な透明のガラス板等を取り付ける。 又、ケースの正面には商品のデータを入力表示する操作部、表示パネル、及び所要のデータを印字出力するプリンタを配置し、ケース上には計量情報等をお客に提示する表示部を設けた対面販売用の秤装置とする。
上記構成により、ショーケース上に前記秤装置を載置して対面販売する場合、秤と正対した状態で対向する窓孔より水平器の水平度を簡易的に確認できると共に、もう一方の窓孔からは前記水平器を真上から確認できる。

本発明に係る秤装置の実施例1を図1及び図２に基づいて説明する。
秤装置Ａは、図１（ａ）に示すように商品を収容陳列するショーケースＢ上に載置して使用される対面販売用の電子秤装置で、該秤装置Ａは図１（ｂ）に示すように、商品を載せて重量を計測する秤皿１を備え、オペレータと対向する面（正面）にはテンキー、印字キー、風袋キー、呼出しキー、ファンクションキー等の電子秤（料金秤）としてのデータ入力に必要なキー入力部２及びタッチパネル画面３、更にレシートラベルプリンタ４が配置され、反対側（お客と対向する側）には商品名、重量、単価、及び販売価格等をお客に提示する表示部を備えた表示器５が設けられている。

そして、図２に示すように上記秤装置Ａのケース６内部の基盤７上には、該秤装置ＡをショーケースＢ上に載置した場合の水平度を確認する為の水平器８が設置され、その水平器８の真上位置には分光器（プリズム）９が配置され、更に、前記ケース６における分光器９の真上位置に上方窓１０が、分光器９の傾斜面と対向する位置に正面窓１１が開設されている。上方窓１０及び正面窓１１には透明なガラス板が取り付けられ、ケース内の水平器８を透視できると共に、ゴミや埃が入らないようになっている。
又、前記基盤７の下面には高さ調整可能な脚１２が４箇所に設けられており、水平器８を見ながら水平度を調整できるようになっている。

上記水平器８は、一般的な気泡式水平器で、上面が透明な球面ガラスで形成され、気泡入り透明液体を封入した容器からなる。
そして、上記水平器８の真上位置に配置する分光器（プリズム）９は、傾斜面９ａが前記水平器８とケース６の正面側と対向し、直角を挟む一面９ｂが基盤７と平行となるように配置する。
それにより、上方窓１０からは垂直下方向に分光器９の水平面９ｂを介して水平器８の球面ガラスを見ることができ、正面窓１１からは水平方向に分光器９の傾斜面９ａを介して水平器８の球面ガラスを見ることができる。

上記実施例１は、一面（上面側）のみが水平状態を確認できる水平器８を用いた装置であるが、上下両面で水平状態を確認できる水平器８’を用いた装置を図３で説明する。
ケース６内に収容設置する水平器８’は、前示実施例１における水平器８の下面を透明な部材で構成し、底面側からも気泡位置が確認できるように構成したもので、上方窓１０の垂直下方で基盤７の上方に支持部材（図示省略）を介して水平に支持されている。
そして、この水平器８’の真下位置に反射板１３が、正面窓１１を通る水平線に対し４５°傾けて配置されている。即ち、正面窓１１から水平方向を直視した場合、反射板１３を介して水平器８’の底面が確認できるようにしてある。
それにより、実施例１と同様、上方窓１０からは垂直下方に位置する水平器８’の上面を目視でき、正面窓１１からは反射板１３を介して水平器８’の底面を目視することができる。
尚、上方窓１０と正面窓１１が存在することで、ケース６内に設置された水平器８，８’にどちらからでも採光があり、どちらか一方の窓から覗き込んだ場合であっても、採光が確保されている為、比較的見易い状態が保持される。

本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を変えない範囲で変更可能である。
（１）上方窓は、対面販売時にオペレータが正対するケース正面に限らず、図４に示すようにケースの上面に位置する秤皿１に上面窓１０’を設けてもよい。
（２）秤装置の設置位置は、図示したようにショーケース上に限らず、設置状態において上方窓から覗き込み難いところであれば、適用できる。
（３）ケースに、上方窓及び正面窓以外に採光専用の窓を設けてもよく、採光専用窓を上方窓と正面窓の間に設けて上方窓と正面窓を連続させてもよい。

設置高さが人の背丈くらいで、水平度が機器の測定精度に影響するような測定機器に利用可能である。

（ａ）は本発明に係る秤装置の使用状態を示す斜視図、（ｂ）は同秤装置を示す外観斜視図。 実施例１の構成を示す一部切欠側面図。 実施例２の構成を示す一部切欠側面図。 上方窓の開設位置の変形例を示す一部切欠側面図。

符号の説明

Ａ…秤装置 Ｂ…ショーケース
１…秤皿 ６…ケース
７…基盤 ８，８’…水平器
９…分光器 １０，１０’…上方窓
１１…正面窓

Claims (4)

1. 秤のケース内部に水平器を配置し、その水平器をケース外部から視認することができる秤装置において、ケース内に１個の水平器を配置し、その水平器を、秤と正対した状態及び秤の上方からの二方向から確認することができるようにしたことを特徴とする秤装置。
2. 上記水平器は、上下何れの方向からでも透視して水平状態を見ることができる水平器で、その水平器の下方に、秤と正対する方向からの直視で該水平器の水平状態を写す反射板を傾斜して配置し、更にケースにおける前記水平器の真上位置と前記反射板と対向する正面位置にそれぞれ窓孔を開設したことを特徴とする請求項１記載の秤装置。
3. 上記水平器は、上方から水平状態を見ることができる水平器で、その水平器の上面を、ケースにおける前記水平器の真上方向とケースの正面側方向とから目視可能にする分光器を配置したことを特徴とする請求項１記載の秤装置。
4. 上記秤装置は、計量内容及び価格等をお客に表示する表示部を備え、オペレータが対面する正面には操作部を備えていることを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載の秤装置。

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