JP2005048904A - 流動抵抗の低減方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばパイプ等の物体の表面に凹凸を形成し、その凹部に空気をトラップしておくと物体表面を流れる流体の流動抵抗を低減させることができるが、凹部の空気は流体によって引き剥がされ、流動抵抗低減効果が持続しない。
【解決手段】パイプ等の物体1の流体が流動する表面に多孔質層2を設け、その表面を複数に分割して空気室を形成するための格子枠部材3を形成する。この格子枠部材3は数十〜数百μmの格子を列設するものであり、多孔質層2に片側から空気Aを圧送すると、各格子間で形成される空気室6の下面の開口5から空気室6内に空気が供給される。空気室6内の空気によってこの表面を流れる流体の流動抵抗は低減し、その空気が流体によって引き剥がされることがあっても、開口5から空気が供給され、その流体抵抗低減効果は長期間持続することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体界面の液体に対する流動抵抗を低減する技術に関する。
流動抵抗低減技術としては、従来、例えば図7(a)に示すようなものが知られている。この技術は、固体21の界面に、矢印Lで示す液体流動方向に延びる断面凸状の整流ガイド22が複数本、平行に並べて設けられている。整流ガイド22は、高さが数10μm〜数mmに設定されている。この整流ガイド22にあっては、乱流状態で速度変動成分を特定の方向に制約することにより、乱流摩擦抵抗を5%程度低減し、もって全体としての流動抵抗を低減している。しかしながら、上記の図7の整流ガイド22は、乱流の乱れ成分の制御には有効であるが、層流領域では効果がなく、その意味で広い応用には適さない。
一方、固体の界面に例えば数mm高さの比較的粗い凹凸があると、流動抵抗が増大する。それに対して、固体の界面が鏡面に近づけば次第に流動抵抗は低減するが、ある程度の鏡面状態になると、それ以上鏡面の精度を上げても、流動抵抗は低減することができず、最終的にはかなり大きな流動抵抗を呈することが知られている。
このような流動抵抗の現象は次のように考えられる。即ち、比較的粗い凹凸を固体の界面に施した場合は、液体の塊の一部が凹所に入り込み、固体に付着してしまい流動抵抗が増大するからと考えられる。それに対して固体の界面が鏡面の場合は、固体の表面エネルギが増大し、液体の塊が固体に薄い膜を貼付たように広がって付着し、濡れ性が増大するためであると思われる。
このように、今までの技術常識では、上記のような凹凸を施そうが、鏡面加工を行おうが、いずれにせよ固体界面の粗さについては、大幅な流動抵抗低減にはつながらないと考えられてきた。
本発明者らは、流動低減効果のある固体界面を得るべく鋭意研究を進めた結果、非常に微細な凹凸を固体の表面に施すと、液体の流動抵抗が低減するという知見を得て先に特許出願している(特許文献1)。その発明によると、図7(b)に示すように、高さが10nm〜30μmで、相互の間隔が500nm〜10μmの範囲の微細な凹凸25を固体26の表面に施すものである。
このような凹凸を形成すると、従来のような粗い凹凸を形成した場合と違って液体の塊が凹所に入り込むことがなく、かつ鏡面と異なり濡れ性が増大することも防止されるため流動抵抗が減少するものと考えられる。その結果、図7(c)に示すように、液体27が固体26の界面28に付着することがなく、超撥水面となり、流動抵抗低減効果を奏する。このように固体26の表面に微細な凹凸を形成し、固体26の界面28を超撥水面として流動抵抗を低減させるようにしたので、層流領域であっても流動抵抗低減効果が発揮される。もちろん、乱流でも効果が発揮される。
このような微細凹凸を施すことにより、図7(c)に示すように、液体27は、固体26の超撥水面上を矢印L方向にスムーズに流動することになる。図7(c)に示した粒27は液体分子、固体26の表面の凹凸状の粒29は固体分子を示している。上記のような微細凹凸を施した流動抵抗低減効果により、従来と比較し約15%以上の省エネルギが達成されることがわかった。
なお、物体表面の流動抵抗の低減を行うため、物体表面に微細毛状突起体を分布配置することも提案されている(特許文献2)。この技術によると、物体表面に植え付けられた微細毛状突起体群は、物体表面近傍に糸状物質添加法の有効成分が常に有効な濃度で存在する状態を作り出すため、糸状物質添加法と同様のメカニズムによって流体摩擦抵抗の低減効果ををもたらすものであり、微細毛状突起を必須のものとする点で本発明者等が提案した技術とは異なる技術である。
特開2000−87921号公報 特開平05−147572号公報
上記のような、各種の物体表面の流体抵抗の低減技術において、物体表面に微細毛状突起体を分布配置する技術では、物体表面上に流動抵抗を減少する程度の微細毛状の突起体を広範囲に形成することは困難であり、流体中の不純物によってその効果を持続することも困難である。
また、本発明者等が提案した物体表面に微細な凹凸を施す技術は、例えば現在半導体製造技術において慣用されているリソグラフィーによって容易に形成することができるため、上記微細毛状の突起体を形成する技術と比較するとその形成加工は容易であり、また長期間その性能を維持することができる。しかしながら、その後のさらなる研究により、上記の性能を長期間確実に維持するためには、前記凹凸の凹部内にトラップされる気泡等が確実に維持されることが重要であることがわかった。
即ち、例えばパイプ内の表面に微細な凹凸を形成して流体を流したとき、凹凸面の凹部に特に気泡がトラップされている際には、その表面の流体は滑るように流れることが判明した。しかしながら、このようにしてトラップされた気泡は気液界面を通して気体が徐々に溶解していくため、安定した性能を発揮することができない。そのため、凹凸の凹部内にトラップされる気泡等が確実に維持されることが重要であることがわかった。
したがって本発明は、物体の表面に凹凸を形成して流体摩擦抵抗を減少するに際し、その性能を長期間維持することができるようにした流動抵抗の低減方法及び装置を提供することを目的とする。なお、本発明において「流体抵抗低減装置」とは、「流体抵抗の低減方法を実施するための装置」という意味で用いている。
上記のような、各種の物体表面の流体抵抗の低減技術において、物体表面に微細毛状突起体を分布配置する技術では、物体表面上に流動抵抗を減少する程度の微細毛状の突起体を広範囲に形成することは困難であり、流体中の不純物によってその効果を持続することも困難である。
また、本発明者等が提案した物体表面に微細な凹凸を施す技術は、例えば現在半導体製造技術において慣用されているリソグラフィーによって容易に形成することができるため、上記微細毛状の突起体を形成する技術と比較するとその形成加工は容易であり、また長期間その性能を維持することができる。しかしながら、その後のさらなる研究により、上記の性能を長期間確実に維持するためには、前記凹凸の凹部内にトラップされる気泡等が確実に維持されることが重要であることがわかった。
即ち、例えばパイプ内の表面に微細な凹凸を形成して流体を流したとき、凹凸面の凹部に特に気泡がトラップされている際には、その表面の流体は滑るように流れることが判明した。しかしながら、このようにしてトラップされた気泡は気液界面を通して気体が徐々に溶解していくため、安定した性能を発揮することができない。そのため、凹凸の凹部内にトラップされる気泡等が確実に維持されることが重要であることがわかった。
したがって本発明は、物体の表面に凹凸を形成して流体摩擦抵抗を減少するに際し、その性能を長期間維持することができるようにした流動抵抗の低減方法及び装置を提供することを目的とする。なお、本発明において「流体抵抗低減装置」とは、「流体抵抗の低減方法を実施するための装置」という意味で用いている。
本発明に係る流動抵抗の低減方法は、上記課題を解決するため、物体の流体接触表面に、該表面を複数に分割し該表面から突出する格子枠部材を設け、前記格子枠部材の格子で分割された各室に空気を供給するようにしたものである。
また、本発明に係る他の流動抵抗の低減方法は、前記流動抵抗の低減方法において、前記空気供給手段が物体の表面に形成した多孔質層であり、前記格子枠部材は前記多孔質層の表面に形成したものである。
また、本発明に係る他の流動抵抗の低減方法は、前記流動抵抗の低減方法において、前記多孔質層に空気供給管路を形成し、あるいは前記多孔質層に空気供給管を埋設したものである。
また、本発明に係る他の流動抵抗の低減方法は、前記流動抵抗の低減方法において、前記格子枠部材の格子の断面を台形とし、あるいは逆台形とし、あるいは矩形としたものである。
また、本発明に係る他の流動抵抗の低減方法は、前記流動抵抗の低減方法において、前記格子枠部材をリソグラフィーにより製造したものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、物体の流体接触表面から突出して該表面を複数に分割する格子枠部材と、前記格子枠部材の格子で分割された各室に空気を供給する空気供給手段とを備えたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記空気供給手段は物体の表面に形成した多孔質層であり、前記格子枠部材は前記多孔質層の表面に形成したものであ。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記多孔質層に空気供給管路を形成し、あるいは前記多孔質層に空気供給管を埋設したものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記格子枠部材の格子は断面が台形とし、あるいは逆台形とし、あるいは矩形としたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記空気供給手段は格子枠部材に形成し、あるいは内部に空気供給管路を形成した空気供給管路形成層とし、あるいは前記格子で分割された各室を連通する空気供給管を設けたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記格子枠部材はリソグラフィーにより製造したものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記流動抵抗低減装置を、直径1mm以下の微小流路の内面に設けたものである
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記流動抵抗低減装置を、装置の流路の内面に設けたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記流動抵抗低減装置を、摩擦の摺動面に設けたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記流動抵抗低減装置を、フレキシブルな面に作成しそのフレキシブルな面を変形させて液体流路の内面に設けたものである。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、前記流動抵抗低減装置において、前記流動抵抗低減装置で、各室に空気を断続的に供給することを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
本発明は上記のように構成したので、物体の表面に微細な凹凸を形成することにより流体摩擦抵抗を減少することができるとともに、その凹部に外部から空気を供給するように構成したので、その性能を長期間維持することができる、また常時形成されている空気層によって断熱効果も期待することができる。
物体の流体接触表面に、該表面を複数に分割し該表面から突出する格子枠部材を設け、前記格子枠部材の格子で分割された各室に空気を供給する。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。図1は本発明を模式的に示した図であり、図中ではパイプとして示している物体1の表面の一部拡大図に示すように、その表面に多孔質層2を設け、更にこの多孔質層2の表面を数十〜数百μmの大きさで分割する格子状の格子枠部材3を多孔室層2の表面に形成している。この多孔質層2には図1中に矢印で示すように加圧空気Aを供給する。
図1の斜視図で示す実施例について、図2(a)に平面図、及び同図(b)にA−A部分断面図で示すように、図示実施例における格子枠部材3の各枠部4は断面台形の形状をなし、各枠部4の間に開口5を形成している。このような物体1の表面に設けている多孔質層2上に断面台形の格子からなる格子枠部材3を設けた物体上に流体を流すと、図4(a)に示すように、多孔質層2内に供給した加圧空気Aは格子枠部材3に形成される各開口5から、この開口5上において開口5の周囲を囲む格子枠部材3内で画成される空気室6内に噴出する。
それにより、この物体の表面を流れる流体は空気層上を滑るように流れ、流体抵抗を大幅に低減することができる。且つ、空気室6内の空気が流体によって剥がされることがあっても、空気室6には多孔質層2から常に空気が供給されるため、空気室6内には常時空気溜まりが形成され、流体抵抗低減効果を長期間維持することができる。
格子枠部材3の各枠部4の断面形状は例えば図3に示すように、前記図2に示す格子枠部材3の断面が円錐台形とは逆の逆円錐台形とし、開口5上においてこの開口5の周囲を囲む格子枠部材3内に形成される空気室6を、上方が狭まった形状となるようにすることもできる。このように形成することにより、図4(b)に示すように、空気室6内に噴出した空気をこの空気室6内に貯留し易くし、空気室6内の空気が流体内に引き込まれにくい構造としても良い。なお、格子枠部材3の各枠部4の断面形状は更に任意の形状に形成することができ、例えば図4(c)に示すように、断面が矩形の格子枠部材3としても良い。
また、同図(d)に示すように多孔質層2内に空気の供給方向に沿って空気供給孔7を多数設け、その端部の開口8から空気を供給することにより空気供給孔8の外周から多孔質層2内に空気を供給し、開口5から空気室6にこの空気を供給するように構成することができる。その際、空気供給孔7の他端部には孔閉鎖部材9を設けておくことが好ましい。上記のように形成することにより、多孔質層2の端部側から供給する加圧空気Aを広範囲の空気室6内に均等に、且つ長期間持続的に供給することができる。
多孔質層2内にこのような空気供給孔7を形成するに際しては、例えば図6(a)に示すように物体1の表面側に開口する矩形の溝20を開口5の列に沿って形成し、物体1の表面によりこの溝20を覆うことによって空気供給孔7を形成するようにしても良い。空気供給孔7を上記のように構成することにより、より容易に空気供給孔7を形成することができる。
また、上記実施例においては格子枠部材3の開口5から噴出させる空気を多孔質層2から供給する例を示したが、それ以外に例えば図5(a)に示すように、前記のような多孔質の素材ではない通常の金属或いは合成樹脂等の被覆膜からなる素材10を用い、その内部に列設された開口5に沿って空気供給孔11を形成し、この空気供給孔11における各開口5に対向した位置に設けた空気噴出口12を列設するように構成しても良い。このように構成することにより、前記のような多孔質の素材を物体表面に形成する必要が無く、合成樹脂等の安価な素材により空気供給手段を形成することができる。
同様に、例えば図5(b)に示すように、素材10内に細管13を埋設し、細管13に形成した空気噴出口14から素材10の孔15を介して空気室6内に空気を供給するようにしても良い。その成形に際しては合成樹脂膜の被覆形成時に細管をモールド成形し、後に空気噴出口14を素材10の孔15と共に穿孔することによって形成することができる。
更に同図(c)に示すように、素材10内に埋設する細管13の一部を空気室6内に突出させてなる細管16とし、この空気室6内に突出した部分に空気噴出口12を設けても良い。このように構成することにより、同図(b)に示すものと比較して素材10に孔15を設ける必要が無くなる。なお、この細管16を空気室6内に更により多く収容し、最終的には完全にこの細管16を空気室6内に収容することによって素材10を省くことも可能となる。その際には、物体1の表面に細管16を配置した状態で直接格子枠部材3を形成すればよい。
前記図5(a)に示す空気供給孔11の形成に際しては、例えば図6(b)に示すように、薄膜状の素材10において物体1表面側に開口するように矩形の溝11を形成し、これを物体1の表面に被せるように設けることによって空気供給路を形成することもできる。この溝11には空気室6内に開口する位置に噴孔12を形成しておく。また、前記図6(c)に示すように空気供給孔11を格子枠部材3の枠部4内に、断面円形或いは矩形の空気供給管路として形成しても良い。
一方、開口5の形状についても、上記のような矩形に限らず、例えば六角形等の各種多角形にすることもでき、円形にしても良い。
上記のような種々の形状の分割枠3は、従来より半導体製造分野において広く用いられているリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて容易に形成することができる。また、格子枠部材3の高さ、開口の大きさ等も任意に形成することができ、高さは例えば10nm〜30μm程度に形成する。
また、本発明に係る流動抵抗低減装置は、各種の大きさの管路内面に適用することができ、大径のものは大型プラントの配管に適用できるほか、小径のものは直径1mm以下の内径の管路にも適用することができ、特に小径の流路に適用したものにおいては、流動抵抗の大きな部分を占める管路内面との摩擦抵抗を大幅に減少することができるので特に効果的である。
また、本発明は前記のような流体の管路に限らず、内部に冷却水ジャケットを備えた機器のように、装置の内部に形成した流体が流れる室の内面に適用することもできる。
更に、前記のような単に流体が流れる面以外に例えば摩擦摺動面に形成される潤滑油流動面の流動抵抗を低減させるため、その摩擦摺動面に対して適用することもできる。
また、流体供給用パイプを初めとする各種流体供給手段をフレキシブルに形成し、そのフレキシブルな面に前記のような流体流動抵抗低減手段を適用しても良い。
更に、前記実施例においては、各室に供給する空気は必ずしも連続的に供給する必要はなく、各室の空気が流体に吸収されてその機能が低下する時に供給し、それ以外は停止させておいても良い。その際には各室に空気は断続的に供給されることとなる。また、単に断続させる以外に、各室に供給する空気の圧力を周期的に調節することにより前記と同様の効果を達成することもできる。
このような物体表面に設けた多孔質層2上に断面山形の格子からなる格子枠部材3を設ける技術は、流体と接触する各種の分野に適用することができ、例えばプラント、地域冷暖房、原油ライン、ビルなどの配管系において動力を低減するために使用することができる。また、本発明の流動抵抗低減手段を船舶の表面に施すことにより、船舶が受ける抵抗を低減させることができる。
また、格子枠部材3内に形成される空気室6、及び空気室6に供給する多孔質層によって断熱効果が期待でき、例えばパイプ内に温水或いは冷水を流すとき、これらの温水或いは冷水の熱が外部に逃げないようにすることができ、この点からも省エネルギーに貢献することができる。
本発明の実施例の要部斜視図である。 (a)は同実施例の要部平面図であり、(b)は(a)のA−A部分断面図である。 (a)は本発明の他の実施例の要部平面図であり、(b)は(a)のB−B部分断面図である。 (a)〜(d)は各々本発明の各種実施例の要部断面図である。 (a)〜(c)は各々本発明の更に各種実施例の要部断面図である。 (a)〜(c)は各々本発明の更に各種実施例の要部断面図である。 従来技術を示す図である。
符号の説明
1 物体
2 多孔質層
3 格子枠部材
4 枠部
5 開口
6 空気室

Claims (25)

  1. 物体の流体接触表面に、該表面を複数に分割し該表面から突出する格子枠部材を設け、
    前記格子枠部材の格子で分割された各室に空気を供給することを特徴とする流動抵抗の低減方法。
  2. 前記空気供給手段は物体の表面に形成した多孔質層であり、
    前記格子枠部材は前記多孔質層の表面に形成したものであることを特徴とする請求項1記載の流動抵抗の低減方法。
  3. 前記多孔質層に空気供給管路を形成したことを特徴とする請求項2記載の流動抵抗の低減方法。
  4. 前記多孔質層に空気供給管を埋設したことを特徴とする請求項2記載の流動抵抗の低減方法。
  5. 前記格子枠部材の格子は断面が台形であることを特徴とする請求項1記載の流動抵抗の低減方法。
  6. 前記格子枠部材の格子は断面が逆台形であることを特徴とする請求項1記載の流動抵抗の低減方法。
  7. 前記格子枠部材の格子は断面が矩形であることを特徴とする請求項1記載の流動抵抗の低減方法。
  8. 前記格子枠部材をリソグラフィーにより製造することを特徴とする請求項1記載の流動抵抗の低減方法。
  9. 物体の流体接触表面から突出して該表面を複数に分割する格子枠部材と、
    前記格子枠部材の格子で分割された各室に空気を供給する空気供給手段とを備えたことを特徴とする流動抵抗低減装置。
  10. 前記空気供給手段は物体の表面に形成した多孔質層であり、
    前記格子枠部材は前記多孔質層の表面に形成したものであることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  11. 前記多孔質層に空気供給管路を形成したことを特徴とする請求項10記載の流動抵抗低減装置。
  12. 前記多孔質層に空気供給管を埋設したことを特徴とする請求項10記載の流動抵抗低減装置。
  13. 前記格子枠部材の格子は断面が台形であることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  14. 前記格子枠部材の格子は断面が逆台形であることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  15. 前記格子枠部材の格子は断面が矩形であることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  16. 前記空気供給手段は格子枠部材に形成したことを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  17. 前記空気供給手段は内部に空気供給管路を形成した空気供給管路形成層であることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  18. 前記格子で分割された各室を連通する空気供給管を設けたことを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  19. 前記格子枠部材はリソグラフィーにより製造したものであることを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
  20. 前記流動抵抗低減装置をパイプの内面に設けたことを特徴とする請求項9記載のパイプ用流動抵抗低減装置。
  21. 前記流動抵抗低減装置を、直径1mm以下の微小流路の内面に設けたことを特徴とする請求項9記載の微小流路用流動抵抗低減装置。
  22. 前記流動抵抗低減装置を、装置の流路の内面に設けたことを特徴とする請求項9記載の計測装置用流動抵抗低減装置。
  23. 前記流動抵抗低減装置を、摩擦の摺動面に設けたことを特徴とする請求項9記載の潤滑面用流動抵抗低減装置。
  24. 前記流動抵抗低減装置を、フレキシブルな面に作成しそのフレキシブルな面を変形させて液体流路の内面に設けたことを特徴とする請求項9記載の流路用流動抵抗低減装置。
  25. 前記流動抵抗低減装置で、各室に空気を供給しないことを特徴とする請求項9記載の流動抵抗低減装置。
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