JP2005047259A - 親水性部材及びその製法並びに親水性回復法 - Google Patents

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Abstract

【要約書】
【課題】本発明は、表面の親水性により防曇性や防汚性等の機能を発現する親水性部材において、汚染負荷が大きな環境におかれうる親水性部材に好適に使用できる親水性部材を提供すること。
【解決手段】表層部に微細な凹凸構造を有する部材の該凹凸構造部の凹部に親水性ポリマーが固定された親水性部材であって、前記親水性ポリマーが澱粉化合物であり、前記凹凸構造を有する部材が酸化物被膜と基材とからなり、該酸化物被膜が平均粒径20nm〜100nmの無機酸化物微粒子を有していること。
【選択図】 なし

Description

本発明は、表面の親水性により防曇性や防汚性等の機能を発現する親水性部材において、汚染負荷が大きな環境におかれうる親水性部材に好適に使用できる親水性部材に関する。
近年、表面の親水性によって、防曇性や防汚性等を示す被膜が被覆されてなる親水性部材が相次いで商品化され、中でも故意に被膜表面に微細な凹凸構造を設け、凹凸構造に入り込む水の表面張力により親水性を発揮させる特許文献1等で開示されている手法が、浴室や洗面台等の水周りで使用される親水性部材として好適に採用されている。
微細な凹凸構造を有する親水性部材の親水性を向上させるために特許文献2の請求項12乃至17では、前記凹凸構造を有する被膜上に界面活性剤の層が被覆されてなる防曇物品、特許文献3には、界面活性剤、又はポリアクリル酸、多糖類系高分子、可溶性澱粉等の親水性ポリマーとポリエチレングリコール等の前記物質を徐々に放出できる性状を有する化学種との複合材が前記凹凸構造を有する被膜上に固定されてなる親水性部材が開示されている。
しかし、特許文献2では、凹凸構造に界面活性剤が担持されているだけなので、効果の持続性がなく、特許文献3では、親水性ポリマー等の他に徐放性物質が必要なので煩雑であり、経済的に不利であった。
特開平5−305691号公報 特開平11−100234号公報 特開平2000−265163号公報
凹凸構造を有する親水性部材の親水性を向上さるために凹凸構造部に親水性ポリマーが固定された親水性部材において、該親水性ポリマーを長期間に渡って保持し、且つ経済性に優れる親水性部材の構造及びその製法を提供することを課題とする。
本発明は、微細な凹凸構造を有する親水性部材の親水性及び防汚性を向上させる親水性ポリマーを長期にわたって保持でき、且つ経済性に優れる親水性部材の構造及びその製法について検討した結果なしたものである。すなわち、本発明の親水性部材は、表層部に微細な凹凸構造を有する部材の該凹凸構造の凹部に親水性ポリマーが固定された親水性部材であって、前記親水性ポリマーが澱粉化合物であり、前記凹凸構造を有する部材が酸化物被膜と基材とからなり、該酸化物被膜が平均粒径20nm〜100nmの無機酸化物微粒子を有し、前記微細な凹凸構造は無機酸化物微粒子により形成されてなることを特徴とする。前記無機酸化物微粒子によって形成される微細な凹凸構造は、部材の水膜形成能力、すなわち親水性を向上させる。尚、本発明での平均粒径は、走査型電子顕微鏡観察によって倍率10万倍で該凹凸構造部の表面観察を行った時に、1μm平方の範囲内に存在する全ての該粒子の粒径を目視で読みとり、その平均値を算出する。この算出を20回繰り返して得られた各値の平均値で定義される。
親水性ポリマーを経済性に優れる澱粉化合物とすることにより、親水性部材表面の水膜形成能力が向上し、合せて、防汚性が向上する。かくして、澱粉化合物の効果によって、親水性部材は、梱包及び搬送、浴室及び洗面化粧台等の水周り等の汚染負荷が大きな環境に置かれた場合であっても親水性部材の親水性は保持される。
又、前記凹凸構造を有する部材が、酸化物被膜と基材とからなり、該酸化物被膜が平均粒径20nm〜100nmの無機酸化物微粒子を有してなることが好ましい。部材による親水性と澱粉化合物の親水性及び防汚性とによって、優れた親水性部材とすることができるばかりか、無機酸化物粒子と澱粉化合物との親和性と澱粉化合物自身の粘着性とによって澱粉化合物が部材に強固に接合されるようになり親水性部材の耐久性が向上する。特に無機酸化物粒子が無機酸化物の中では水との親和性が高いSiO2、TiO2、ZrO2、ZnO、Al23の群から選ばれる少なくとも1種であると前記した親和性が特に良くなり、親水性部材の耐久性が向上し好ましい。
本発明の親水性部材の製法は、微細な凹凸構造を有する部材に澱粉化合物を有するコーティング剤を塗布する。該コーティング剤の溶媒は水であることが好ましく、該水の水温は特に限定されない。その後、水を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることによって効率良く作製できる。澱粉化合物を部材に塗布した後、該澱粉化合物を50℃〜100℃で熱処理することが好ましい。前記熱処理の温度範囲で、澱粉化合物は流動性の高いα−澱粉となっており、澱粉化合物が部材の凹凸構造部に密着しやすくなる。
又、上記親水性部材は、経時的に澱粉化合物が溶出し、澱粉化合物による親水性が低下していくので、澱粉化合物を有するコーティング剤を定期的に塗布し、水を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることで親水性を回復させることができる。該コーティング剤の溶媒は水であることが好ましく、該水の水温は特に限定されない。その際、澱粉化合物を有するコーティング剤を塗布した後に部材を50℃〜100℃で熱処理することが好ましい。前記熱処理の温度範囲で、澱粉化合物は流動性の高いα−澱粉となっており、澱粉化合物が部材の凹凸構造部に密着しやすくなる。
本発明の親水性部材は、親水性、防汚性に優れるので、汚染負荷の大きな環境での使用に適する。又、耐久性にも優れるので長期に渡って使用に奏功する。さらには、廉価に提供することができ、使用に際し、容易に親水性を回復させることができる。
本発明の親水部材は、微細な凹凸構造を有する部材の該凹凸構造部の凹部に親水性ポリマーの澱粉化合物が固定された親水性部材である。前記澱粉化合物には、デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、アセチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等が挙げられる。澱粉化合物は、粘着性が高く、親水性、防汚性に優れるので、前記凹凸構造部に固定されやすく、又、澱粉化合物が固定された親水性部材は、該部材よりも親水性、防汚性に優れたものとなる。
部材の微細な凹凸構造部に澱粉化合物が固定されてなる親水性部材は、シリコーン、シラノール化合物、脂肪酸金属酸塩等の微細な凹凸構造を有する部材に付着しやすくて、部材の水膜形成能を低下させる汚染物質に対する防汚性に優れる。澱粉化合物が微細な凹凸構造を有する部材への前記汚染物質の付着を遮断、又は、付着した場合であっても、澱粉化合物の効果によって、水洗等の手段によって容易に取り除けることが可能となる。従って、本発明の親水性部材は、梱包及び搬送、浴室及び洗面化粧台等の水周り等の汚染負荷が大きな環境に置かれた場合であっても親水性部材の親水性が長期に渡って保持される。
前記澱粉化合物の代替となり得る物質はなく、例えば、代表的な親水性ポリマーであるポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル酸などの親水性高分子、また代表的な親水性多糖類であるビスコース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロースなどセルロース誘導体等は自身の粘着力が弱く、微細な凹凸構造を有する部材に長期間保持させることが困難である。
本発明の親水性部材を構成する微細な凹凸構造を有する部材は、酸化物被膜と基材とからなり、該酸化物被膜が平均粒径20nm〜100nmの無機酸化物微粒子を含有しているものである。又、該酸化物被膜は、微細な空孔を設け、空孔によって親水性を向上させることもできる。前記凹凸構造は、平均粒子径20〜100nm以下の無機酸化物微粒子及びアルコキシド、硝酸塩、オキシハロゲン化物等の無機酸化物前駆体とを溶媒に溶解して得られる溶液を基材に塗布し、乾燥し、焼成することによって作製することができる。又、無機酸化物微粒子及び無機酸化物の合計を100重量%とした場合に、無機酸化物微粒子の含有量を70〜30重量%、無機酸化物前駆体の含有量を30重量%〜70重量%とすることが好ましい。
前記無機酸化物としては、無機酸化物粒子がSiO2、TiO2、ZrO2、ZnO、Al23等が挙げられる。塗布液からの結果物である酸化物被膜において、無機酸化物粒子は、非晶質性であっても、結晶質性であってもよいが、被膜の親水性の観点からSiO2の場合は非晶質、TiO2の場合は、結晶質であることが好まく、無機酸化物前駆体から得られる酸化物は、非晶質であることが好ましい。無機酸化物前駆体から得られる酸化物は、SiO2等の単種化合物、SiO2−TiO2系、SiO2−ZrO2系、SiO2−ZnO系等の複合酸化物が用いられる。中でも、SiO2−ZrO2系が好ましく、SiO2とZrO2との含有比を重量比でSiO2:ZrO2=35:45〜15:25とすることで、酸化物被膜の機械的強度、耐酸性、耐アルカリ性、及び耐温水性等の各種特性に優れる被膜とすることができる。
酸化物被膜の膜厚は、20nm〜200nmが好ましく、40〜140nmがより好ましい。
酸化物被膜形成に使用される溶液中の全固形分(無機酸化物微粒子及び無機酸化物の合計)濃度を1重量%〜10重量%、特には、2重量%〜5重量%とすることが好ましい。前記濃度は、1重量%よりも低いと1回の塗布操作において形成される膜が薄いものとなり、繰り返し塗布に要する回数が増え実用上好ましくない。一方10重量%より高い場合はチョーキング(粉吹き現象)や極端な体積収縮のため膜に剥離の原因となる程の大きなクラックが生じることがあるため好ましくない。しかしながら、必ずしもこの濃度条件でなければならないという訳ではなく、添加物、溶媒の種類により調節は可能である。
濃度調節用の溶媒にはアルコ−ル系溶媒が好ましく、具体例としては、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコ−ル、さらには酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類、さらにはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類及びこれらを混合した溶媒で、レベリング剤としてジメチルシリコーンなどのメチルシリコーン類やフッ素系レベリング剤を適量加えても良い。本来溶液中に含まれるアルコ−ル系やセロソルブ系のもの単独または混合物を、該溶液の蒸発速度や被膜粘度を勘案して選択すればよい。前記溶媒のうち2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
塗布法としては、特に限定されるものではないが、生産性などの面からは、例えば、スピンコート法あるいはディップコ−ト法、リバ−スコ−ト法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、バーコート法、その他のロールコート法、カーテンコート法であり、さらにはノズルコ−ト法、スプレーコ−ト法などの公知手段が採用でき、適宜マスキングすることにより、部分的な成膜はもちろん、任意の形状、図柄に被膜形成することができる。
塗布後の熱処理は、100℃〜700℃の範囲で特に限定されないが、基材が加熱によって、変形、損傷等の影響を受ける鏡やプラスチックの場合には、100℃〜200℃の比較的低温で、10〜30分間熱処理することが好ましく、より好ましくは、前記熱処理温度が160〜180℃程度、熱処理時間が20分間程度である。
基材については、特別な制約を有するものではないが、鏡、ガラス、タイル、セラミックス、プラスチック等の一般的な基材を適用することができる。だたし本発明が最も有効に活用できる例として、浴室や洗面台等の水周りで広く使用されうる鏡及びガラスが最も好ましい基材である。
上記であげた微細な凹凸構造を有する部材への澱粉化合物を固定する方法としては、澱粉化合物を溶媒に溶解させて得たコーティング剤を部材に塗布し、その後、含水した発泡性弾性体で部材表面をこすることによって効率良く作製することができる。該こする作業は、水、中性洗剤等を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることで行うことができる。その際には、目視で確認できるような澱粉化合物を部材表面から取り除くように行う。前記発泡性弾性部材には、ウレタン発泡スポンジ、メラミン発泡スポンジ等があげられ、発泡性と弾性とを有していれば特に材質にはこだわらない。
澱粉化合物を溶解させる溶媒には、水を使用することができる。該コーティング剤の調製方法乃至塗布方法としては、特に限定されるものではないが、予め一部をα化させ糊状にしたデンブン化合物を水で希釈し、この希釈液を刷毛もしくは霧吹き等の機材を使用して容易に塗布することができる。
α化された澱粉からなる澱粉化合物の水溶液は、澱粉化合物の濃度が高くなると粘度も高くなるため、刷毛もしくは霧吹き等の機材での塗布が難しくなる傾向がある。他方、澱粉化合物の濃度が低いと、一度の塗布で必要な厚みの澱粉化合物を塗布しにくくなり、多数回の塗布が必要となる。コーティング剤の塗布作業性を考慮すると、澱粉化合物の最適な濃度は、該糊化澱粉1重量部に対し水0.2〜10重量部とすることが好ましい。
部材に塗布された澱粉化合物は、50℃以上にて少なくとも30分以上にわたりデンプン化合物が完全に固化するまで熱処理するのが好ましい。尚、澱粉のβ−α転移温度を大幅に上回る温度にて熱処理を行う必要はなく、例えば100℃以上の高温になりすぎると、澱粉化合物の損傷及び変質の恐れがあるため好ましくない。
澱粉化合物は熱処理を行うことにより、β―α転移と呼ばれる転移が起こる。常温において澱粉化合物は高分子量状態となったβ体であり、一般に水に不溶であるが、水を加えて前記転移が起こる温度以上に熱すると、水を含んで膨潤してα体(糊体)と呼ばれる水溶性状態になる。これは、デンプン化合物を構成しているアミロースとアミロペクチンの強固な結合が、水と熱によって崩れるために起きる現象で、これがβ―α転移と呼ばれるものであり、転移温度は50℃〜100℃の範囲にある。そして再び温度を転移温度以下にすると、徐々にアミロースとアミロペクチンの結合が再生されβ状態になる。
50℃以上で熱処理を行うことでデンプン化合物のα化を促進し、微細な表面凹凸構造を有する部材によりデンプン化合物を浸透させることができる。そして前記凹凸構造部に取り込まれたデンプン化合物は、再び常温に戻った状態ではβ化し固化するので、部材からの溶解及び脱離が容易に起こり得なくなる。澱粉化合物がα体化、β体化の如何に関わらず澱粉化合物が有する本来の親水性、防汚性には変わらない。前記過程を経て得られた親水性部材は、微細な凹凸構造部に澱粉化合物が強固に固着されるので、耐久性に優れたものとなる。
又、上記親水性部材は、経時的に澱粉化合物が溶出し、澱粉化合物による親水性が低下していくので、澱粉化合物を有するコーティング剤を定期的に塗布し、水を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることで親水性を回復させることができる。その際、澱粉化合物を有するコーティング剤を塗布した後に部材をデンプン化合物のα化を促進し、微細な表面凹凸構造を有する部材によりデンプン化合物を浸透させることができる50℃〜100℃で熱処理することが好ましい。この熱処理手段には、汎用的に流通している熱風送風型のドライヤーを使用することができる。
以下本発明を実施例により説明する。
実施例1
1)微細な表面凹凸構造を有する部材の準備
エタノール90wt%及びメタノール10wt%からなる変性アルコール74g、オキシ塩化ジルコニウム26gからなる溶液Aを作製した。次に、前記と同一の変性アルコール322g、メチルプロピレングリコール141g及び精製水40gからなる混合溶媒に、テトラエトキシシラン15.6g、及び平均粒径50nmのシリカ粒子がメタノール溶媒に対して40wt%添加されてなるシリカ微粒子溶液(商品名 MA―ST―L 日産化学(株)製)17.7gを混合してなる溶液Bを作製した。この溶液Bに溶液A63gを加え、十分攪拌し酸化物被膜を得るための溶液を得た。
該溶液を銀引き法で作製されたガラス製の鏡(200mm×200mm×5mm厚)の前面側全面にディップコ−ト法にて塗布し、180℃に保持した電気炉内にて20分間の熱処理し、鏡の前面側全面に膜厚60nmの酸化物被膜が形成された微細な表面凹凸構造を有する部材を得た。
2)前記部材への澱粉化合物を有するコーティング剤の塗布乃至親水性部材の作製
タピオカから採取した澱粉を主成分とする糊化澱粉(商品名;ヤマト糊、ヤマト糊(株)製)を、常温約25℃の水にて重量比で3倍量に希釈してコーティング剤を調製した。このコーティング剤を、前記部材に刷毛を使用して塗りつけた。その後、50℃に保持した電気炉内にて1時間の熱処理を行い、さらに1日間にわたり室温で養生させた。養生後には水とスポンジを使用した洗浄にて、目視で確認される余分な澱粉を全て除去し、完全に乾燥するまで十分に風乾させることで、微細な凹凸構造部に澱粉化合物が固定された親水性部材を作製し、これを実施例1とした。
実施例2
糊化澱粉を塗布した後の50℃での熱処理を行わなかった以外は実施例1と同じ手順で親水性部材も作製し、これを実施例2とした。
実施例3
塗布剤の調製について、糊化澱粉を水にて希釈しなかった以外は、実施例1と同じ手順で親水性部材を作製し、これを実施例3とした。
実施例4
塗布剤の調製について、糊化澱粉を水にて重量比15倍量に希釈した以外は、実施例1と同じ手順で親水性部材を作製し、これを実施例4とした。
実施例5
澱粉化合物を有するコーティング剤の調製の際に、溶媒の水の温度を約80℃とした以外は実施例1と同じ手順で親水性部材も作製し、これを実施例3とした。
実施例6
実施例2に記載の手順にて作製した親水性部材に対し、水とスポンジとアルキルエーテル硫酸ナトリウムとカルシウムキレートを主成分とする浴室用中性洗剤(商品名;バスマジックリン、花王(株)製)を使用して、親水性部材表面の洗浄を行った。該洗浄の手順は、親水性部材に水をかけた後、洗剤を含ませたスポンジで親水性部材表面を払拭し、親水性部材に水をかけて洗剤を取り除いてから、12時間以上風乾させることを1サイクルとし、これを28サイクル行うものである。
親水性が低下した部材に、実施例1に記載の手順で作製した澱粉化合物を有するコーティング剤を塗りつけた後、1日間室温で養生させた。養生後には水とスポンジを使用した洗浄にて、目視で確認される余分な澱粉を全て除去し、完全に乾燥するまで十分に風乾させることで、微細な凹凸構造部に澱粉化合物が再び固定された親水性部材を作製し、これを実施例4とした。
実施例7
澱粉化合物を有するコーティング剤を、実施例3に記載の手順で作製したコーティング剤とした以外は実施例4と同じ手順で親水性部材も作製し、これを実施例3とした。
実施例8
実施例4に記載の手順で親水性部材を作製する際に、前記親水性が低下した部材に澱粉化合物を塗布した後に熱風送風型のドライヤーによる熱処理を追加した以外は実施例4と同じ手順で親水性部材を作製し、これを実施例6とした。該熱処理手順は、次ぎの手順で行う。部材表面から5センチ程度離した位置からドライヤー(松下電工(株)製、 EH5311−A、最大出力1200W)からの熱風を部材表面に一様に当てるものである。この作業で、部材表面温度は約75℃まで達し、熱風を止めた後でも約1分間は50℃以上の表面温度を保ちつづけた。熱風を当てた後、5分間放置し、部材を冷却させてから再び熱風を当てる作業を計5回繰り返した。
比較例1
親水性ポリマーのポリビニルアルコールを主成分とする洗濯糊(三重化学(株)製)を、水にて重量比で2倍に希釈してコーティング剤を調製した。実施例1に記載の手順にて作製した微細な表面凹凸構造を有する部材に対して、このコーティング剤を、刷毛を使用して塗りつけた。その後、50℃に保持した電気炉内にて1時間の熱処理を行い、さらに1日間にわたり室温で養生させた。養生後には水とスポンジを使用した洗浄にて、目視で確認される余分な洗濯糊を全て除去し、完全に乾燥するまで十分に風乾させることで、微細な凹凸構造部にポリビニルアルコールが固定された部材を作製し、これを比較例1とした。
比較例2
親水性ポリマーの陰イオン界面活性剤であるアルキルエーテル硫酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを主成分とする食器用洗剤(商品名;ママレモン、(株)ライオン製)を、原液のまま使用してコーティング剤とした。実施例1に記載の手順にて作製した微細な表面凹凸構造を有する部材に対して、このコーティング剤を、刷毛を使用して塗りつけた。その後、50℃に保持した電気炉内にて1時間の熱処理を行い、さらに1日間にわたり室温で養生させた。養生後には水とスポンジを使用した洗浄にて、目視で確認される余分な食器用洗剤を全て除去し、完全に乾燥するまで十分に風乾させることで、微細な凹凸構造部にアルキルエーテル硫酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが固定された部材を作製し、これを比較例2とした。
比較例3
実施例1に記載の手順にて微細な表面凹凸構造を有する部材を作製し、それ以上の処理をせずに使用することで、これを比較例3とした。
比較例4
実施例4に記載の手順にて28回の洗浄を終えた後の前記親水性が低下した親水性部材をそのまま使用し、これを比較例4とした。
実施例及び比較例の評価
実施例及び比較例で得られた試料を下記手順にて評価した。
1)汚染水(親水性部材の水膜形成能を低下させる付着性汚染物を含有する水)の準備
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩を有するシャンプー(商品名;メリット、花王(株)製)、ラウレス硫酸塩、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムククロリド、ラウラミドプロピルベタインを有するシャンプー(商品名;エッセンシャル ダメージケア、花王(株)製)、ラウレス硫酸塩、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムククロリド、ポリジメチルシリコーン、ベタイン、コミカドプロピルベタインを有するシャンプー(商品名;ラックス スーパーリッチ、日本リーバ(株)製)、及び、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリドを有するリンス(商品名;メリット、花王(株)製)、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ポリジメチルシリコーン、ハイブリッドヒマワリ油を有するリンス(商品名;エッセンシャル ダメージケア、花王(株)製)、ベヘントリモニウムクロリド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリジメチルシリコーン、(アミノエチルアミノプロピルメチルシリコーン/ジメチルシリコーン)コポリマーを有するリンス(商品名;ラックス スーパーリッチ、日本リーバ(株)製)を重量比1:1:1:1:1:1で混合し、この混合物に対して重量比で2倍量の水で希釈して汚染水を調製した。
2)親水性ポリマー固定力試験
水とスポンジとアルキルエーテル硫酸ナトリウムとカルシウムキレートを主成分とする浴室用中性洗剤(商品名;バスマジックリン、花王(株)製)を使用して、多数回のサイクルで洗浄を行った後での被膜上での澱粉等の親水性ポリマーの有無を確認した。洗浄手順については、親水性部材に水をかけた後、洗剤を含ませたスポンジで被膜を払拭し、再び水をかけて洗剤を取り除いてから、12時間以上風乾させることを1サイクルとした。
澱粉等の親水性ポリマーの有無については、乾燥状態での被膜が示す水への接触角を観察することで確認でき、比較例3の親水性ポリマーが未塗布の場合と比較して接触角が低いほど、親水性ポリマーが存在していることを示している。上記洗浄を1サイクル、7サイクル、及び28サイクル行った時点での、被膜の接触角測定結果を表1に示す。
実施例1乃至8は7回の洗浄を繰り返した後においても、親水性ポリマーが未塗布の微細な表面凹凸構造を有する部材と比較して接触角が低く、容易に表面から親水性ポリマーが脱離していなかった。
実施例1乃至8を比較した場合、実施例1が最も接触角が低く、最も優れた親水性及び防汚性を示すことが確認された。
Figure 2005047259
3)親水性維持力試験
シャワーを使用して水道水をかけて日々の水膜形成能を観察することで、親水性の維持力を確認した。水膜形成能の評価は、水道水をかけてから90秒放置した時点での水膜状態を目視にて観察した。該試験を1日につき1回行い、これを1サイクルとし、2週間、6週間、10週間の経過時点での親水性部材の水膜形成能力を表2に示した5段階評価にて評価した。そして、得られた試験結果を表3に示す。本評価項目は、表3中では維持力試験として記載している。
各実施例は、10週間程度、又はそれ以上にわたり水膜形成が良好であり、親水性の長期持続性が秀でていた。
Figure 2005047259
Figure 2005047259
4)親水性回復力試験
シャワーを使用して水道水をかけてから前記汚染水を霧吹きにて散布してから10分間放置し、再び水をかけて被膜表面に付着したリンス及びシャンプーからなる汚染物を出来うる限り取り除く操作を、1日あたり1サイクル行った。これを計5サイクル行った後、水とスポンジと浴室用中性洗剤(商品名、花王バスマジックリン)を使用して洗浄する操作を計3回(汚染5サイクル→洗浄→汚染5サイクル→洗浄→汚染5サイクル→洗浄)行い、各回の洗浄後での水膜形成能を評価することで、親水性の回復力を確認した。なお水膜形成能の評価は、水道水をかけてから90秒放置した時点での水膜状態を目視にて観察し、表2に示す基準にて評価した。第1回目〜第3回目の洗浄後での結果を表3に示す。本評価項目は、表3中では回復試験として記載している。
各実施例は、撥水性物質による汚染後にも洗浄によって容易に水膜形成が可能で、親水性に関する汚染からの回復性が秀でていた。
5)実使用試験
浴室内の壁面に前記親水性部材を被覆した鏡を取り付け、実使用試験を行った。入浴は1日あたり3人とし、1ヶ月使用した後での水膜形成能を評価することで、実使用した際の性能を評価した。なお水膜形成能の評価は、水道水をかけてから90秒放置した時点での水膜状態を目視にて観察し、表2に示した基準にて評価した。結果を表3に示す。
各実施例は、撥水性物質の付着等のさまざまな汚染要因が潜在している実際の使用においても、1ヶ月程度もしくはそれ以上の長期にわたり水膜形成が可能で、他の比較例に比べ秀でていた。

Claims (7)

  1. 表層部に微細な凹凸構造を有する部材の該凹凸構造の凹部に親水性ポリマーが固定された親水性部材であって、前記親水性ポリマーが澱粉化合物であり、前記凹凸構造を有する部材が酸化物被膜と基材とからなり、該酸化物被膜が平均粒径20nm〜100nmの無機酸化物微粒子を含有していることを特徴とする親水性部材。
  2. 無機酸化物粒子がSiO2、TiO2、ZrO2、ZnO、Al23の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の親水性部材。
  3. 微細な凹凸構造を有する部材に澱粉化合物を有するコーティング剤を塗布し、水を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の親水性部材の製法。
  4. コーティング剤は、α化された澱粉からなる澱粉化合物の水溶液であり、澱粉化合物1重量部に対し水が0.5〜10重量部であることする請求項3に記載の親水性部材の製法。
  5. 澱粉化合物を部材に塗布後、澱粉化合物を50℃〜100℃で熱処理することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の親水性部材の製法。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の親水性部材に澱粉化合物を有するコーティング剤を塗布し、水を含んだ発泡性弾性体で部材表面をこすることを特徴とする親水性部材の親水性回復法。
  7. 澱粉化合物を部材に塗布後、澱粉化合物を50℃〜100℃で熱処理することを特徴とする請求項6に記載の親水性部材の親水性回復法。
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