JP2005045516A - 電磁波の影響を防止できる携帯電話 - Google Patents
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Abstract
【目的】 ユーザー20の使い勝手を減殺しないままで電磁波の人体への影響を防ぐことができる携帯電話を提供する。
【構成】 音声を放出するスピーカと共に又は音声を放出するスピーカに代えて、所定の周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第1の超音波放出部と、前記第1の超音波放出部からの超音波の周波数と電話の相手方からの音声の周波数だけ異なる周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第2の超音波放出部とを備えるようにし、前記第1及び第2の超音波放出部からの二つの超音波の和又は差の音をユーザー20が聞くことにより、ユーザー20の耳を携帯電話の筐体から数〜数十cmだけ離した状態で電話の相手方と会話できるようにした携帯電話である。
【選択図】 図1
【構成】 音声を放出するスピーカと共に又は音声を放出するスピーカに代えて、所定の周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第1の超音波放出部と、前記第1の超音波放出部からの超音波の周波数と電話の相手方からの音声の周波数だけ異なる周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第2の超音波放出部とを備えるようにし、前記第1及び第2の超音波放出部からの二つの超音波の和又は差の音をユーザー20が聞くことにより、ユーザー20の耳を携帯電話の筐体から数〜数十cmだけ離した状態で電話の相手方と会話できるようにした携帯電話である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電磁波の人体への影響を防止することができる携帯電話に関する。
従来より、電子機器が発する高放出の電磁波の人体への影響が問題となっている。電子機器の中でも、特に携帯電話は、構造上アンテナ部分(スピーカ近傍部分)と人体頭部とが至近距離となるため、ユーザーの頭部や眼が強力な電磁波を受けてしまうことが問題となっている。
従来より、この電磁波への対策を工夫した携帯電話の提案が幾つかなされている。例えば、特許文献1は、基地局との交信を行う携帯電話本体と携帯電話付属端末(送話機部分)とを2つの筐体へそれぞれ分離させて、両者をブルートゥースなどの弱い電波で交信する無線通信手段で接続した分離型携帯電話を提案している。
特開2003−134224号公報
しかしながら、特許文献1が提案するような分離型携帯電話は、ユーザーが2つの筐体を携帯する必要があるため、ユーザーにとって使い勝手が悪いという問題があるなどの理由から、本発明者が知る限り未だ実用化に至っていない。
また、従来より、電磁波の影響を軽減しようとする目的やその他の目的で、携帯電話のイヤホンジャックにイヤホンコードを接続してその先端のイヤホンを耳に当てることにより相手方の音声を聞くことも行われている。しかしながら、このイヤホンを使用する場合は、一見、電磁波の影響を低減できるような感じがあるかもしれないが、実際にはそのようなことはなく、この場合でも、携帯電話のスピーカを耳に接触させる場合と同様の電磁波の影響の問題がある。なぜなら、携帯電話からの電磁波がイヤホンコードを伝わってその先端のイヤホンからユーザーの耳や頭部に放出されてしまうからである。むしろ、イヤホンが耳の穴の奥部まで挿入されているため、電磁波が耳の穴の奥部から頭部に放出されてしまい、電磁波の影響がより深刻になってしまう(電磁波の強度は距離の二乗に反比例するため)という指摘もある。
また、このようなイヤホンを使用して相手方と通話することについては、イヤホンを耳に装着するための動作の「煩わしさ」や耳に装着した後の「違和感」を、嫌がる人も多い(携帯電話での通話にイヤホンを使用すると、携帯電話の手軽さという使い勝手が減殺されてしまう)。
本発明は、このような従来技術の課題に着目してなされたものであって、ユーザーの携帯電話の使い勝手を減殺しないで、電磁波の人体への影響を防ぐことができる携帯電話を提供することを目的とする。
1.携帯電話の筐体に、所定の周波数の超音波をユーザーの耳に向けて放出するための第1の超音波放出部と、前記超音波を携帯電話の相手方からの音声信号により変調した超音波をユーザーの耳の方向に向けて放出するための第2の超音波放出部とを備えるようにし、前記第1及び第2の超音波放出部からの2つの超音波が干渉して両者の差成分としての可聴音が発生し、この可聴音がユーザーの耳に供給されることにより、ユーザーが自分の耳を携帯電話の筐体から数cm〜数十cm離した状態で電話の相手方と会話できるようにした、ことを特徴とする携帯電話。
2.携帯電話の筐体に、所定の周波数からなる第1の超音波と、前記第1の超音波を携帯電話の相手方からの音声信号により変調してなる第2の超音波とを、ユーザーの耳の方向に向けて放出するための超音波放出部を備えるようにし、前記第1及び第2の2つの超音波が干渉して両者の差成分としての可聴音が発生し、この可聴音がユーザーの耳に供給されることにより、ユーザーが自分の耳を携帯電話の筐体から数cm〜数十cm離した状態で電話の相手方と会話できるようにした、ことを特徴とする携帯電話。
3.上記1において、前記2つの超音波放出部は、互いに所定の距離だけ離れて配置されている、ことを特徴とする携帯電話。
4.上記1,2又は3において、ユーザーの耳、頭部、又は顔などの存在するユーザー方向を検出するためのユーザー方向検出手段を備え、前記超音波放出部は、前記ユーザー方向検出手段からの出力に基づいて、前記超音波を、ユーザーの耳、頭部、又は顔などのユーザー方向に向けて放出するものである、ことを特徴とする携帯電話。
5.上記1,2又は3において、前記超音波放出部は、数十cmの距離だけ空気中を伝わるような超音波を放出するものである、ことを特徴とする携帯電話。
6.上記5において、さらに、携帯電話の筐体とユーザーの耳、頭部、又は顔との間の距離である対ユーザー距離を検出するための対ユーザー距離検出手段と、前記対ユーザー距離検出手段からの対ユーザー距離に基づいて、前記超音波放出部から放出される超音波の強度を調整するための超音波強度調整手段と、を備えたことを特徴とする携帯電話。
7.上記1から6までのいずれかにおいて、前記携帯電話の筐体は、腕時計型、ブローチ型、ネックレス型、服の胸ポケットに差し込み可能なペン型、ネクタイピン型に形成されている、ことを特徴とする携帯電話。
以上のように、本発明によれば、電話の相手方の音声に基づいて作られた2つの超音波を超音波放出部によりユーザーの耳の方向に向けて放出し、両者の差又は和により可聴音が得られることを利用して、相手方の音声をユーザーの耳に届けるようにしている。よって、ユーザーは、自分の耳を、携帯電話の筐体の表面(例えば携帯電話のスピーカ)から数cm〜数十cm離した状態にしておいても、前記2つの超音波の差又は和の周波数の音すなわち相手方の音声が自分の耳に届くことになるので、携帯電話からの強い電磁波がユーザーの頭部や眼に浴びせられることが無くなる(電磁波の強度は距離の2乗に反比例するから、携帯電話の筐体からユーザーの頭部が離れている場合、携帯電話からの電磁波の強度は、ユーザーの頭部に届くまでに十分に低減される)。なお、超音波については、それが人体へ悪影響を及ぼすことはほとんどないと言われている。
また、従来の携帯電話のイヤホンジャックにイヤホンコードを接続してその先端のイヤホンを耳に当てることにより相手方の音声を聞く場合でも、携帯電話のスピーカを耳に接触させる場合と同様の電磁波の影響の問題があった(なぜなら携帯電話からの電磁波がイヤホンコードを伝わってイヤホンからユーザーの耳や頭部に放出されてしまうため)が、本発明によれば、そもそもイヤホンを使用する必要が無くなるので、電磁波の影響の問題もなくなる。
また、本発明においては、前記のユーザー方向検出手段からの出力に基づいて、前記超音波放出部が超音波をユーザーの耳の方向に向けて出力するようにしているので、携帯電話の筐体とユーザーの耳との位置関係がユーザーの動作などにより時々刻々と変動しても、前記超音波放出部がユーザーの耳の位置の変動に対応して超音波を放出できるので、ユーザーの耳に確実に相手方からの音声を供給することができるようになる。
また、本発明においては、前記の対ユーザー距離検出手段により検出された「ユーザー(ユーザーの耳)と携帯電話(携帯電話の超音波放出部)との間の距離」に基づいて、超音波放出部から放出される超音波が、「ユーザー(ユーザーの耳)と携帯電話(携帯電話の超音波放出部)との間の距離A」に基づいて決められる距離(前記距離A又はこれに所定距離をプラスした距離)だけ空気中を伝わるような強度となるようにしている。したがって、本発明によれば、超音波放出部からの超音波の放出強度を、「ユーザーと携帯電話との間の距離A」に基づく距離(前記距離A又はこれに所定距離だけプラスした距離)だけ空気中を伝わるような強度とすることにより、ユーザーの周囲に居る他人(特に、携帯電話から見たときのユーザーの後ろ側に居る他人)の耳に超音波が届くことを防止し、電話の相手方の音声がユーザーの周囲の他人に聞こえてしまうことをより確実に防止することができる。
本発明の発明を実施するための最良の形態は、音声を放出するスピーカ(イヤホンを含む)と共に又は音声を放出するスピーカ(イヤホンを含む)に代えて、所定の周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第1の超音波放出部と、前記第1の超音波放出部からの超音波の周波数と電話の相手方からの音声の周波数だけ異なる周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出するための第2の超音波放出部とを備えるようにし、前記第1及び第2の超音波放出部からの二つの超音波の和又は差の音をユーザー20が聞くことにより、ユーザー20の耳を携帯電話の筐体から数〜数十cmだけ離した状態で電話の相手方と会話できるようにしたものであって、次の実施例1に示すものである。
図1(a)は本発明の実施例1による携帯電話を示す斜視図、図1(b)は本実施例1を上方から見たときの図で本実施例1の使用状態を示す図である。図1において、1はアンテナ10、メイン・ディスプレイ11、及び通話用スピーカ12などが備えられた上側筐体、2はテンキーなどにより構成される操作部13及び通話用マイク14などが備えられた下側筐体である。上側筐体1と下側筐体2とは、ヒンジ部15などにより折り曲げ・折り畳み自在に接続されている。なお、図1において、操作部13のテンキー以外のキースイッチ、例えば、発呼ボタンや電源ボタンなどは図示を省略している。
図1(a)において、16,17は、それぞれ、上側筐体1のスピーカ17の近傍に配置され、圧電素子などで構成される超音波音源(図示せず)により発生された超音波(相手方からの音声信号で変調された超音波、及び、無変調の超音波)を筐体の外部に放出するための超音波放出部である。また、18は下側筐体のマイク14の近傍に配置され、電話の相手方からの音声信号をスピーカ12から音波として放出するか超音波放出部16,17から超音波として放出するかのいずれかをユーザー20が選択するための選択スイッチ、である。
また、図2(a)は、前記の上側筐体1と下側筐体2とをヒンジ部15により互いに折り畳んだときの状態を示すものである。図2(a)に示すように、上側筐体1のメイン・ディスプレイ11(図1(a))のある面の裏側の面には、電源容量表示及び着信お知らせ表示用のサブ・ディスプレイ21や通話用マイク22などが備えられている。
また、図2(a)において、23,24は、それぞれ、上側筐体1の裏側の面のアンテナ10の近傍に配置された、圧電素子などで構成される超音波音源(図示せず)により発生された超音波(相手方からの音声信号で変調された超音波、及び、無変調の超音波)を筐体の外部に放出するための超音波放出部である。また、25は上側筐体1の裏面のマイク22の近傍に配置された選択スイッチである。この選択スイッチ25は、電話の相手方からの音声信号を超音波放出部23,24から超音波として放出すると共にマイク22を作動可能にして、上側筐体1と下側筐体2とを折り畳んだ状態にしたままで相手方との通話が可能な状態にするかどうかを、ユーザー20に選択させるためのものである。
次に、図1(a)の2つの超音波放出部16,17の構成及び機能について説明する。前記超音波放出部16は、電話の相手方からの音声信号をスピーカ12から音波にして放出する代わりに、電話の相手方からの音声信号に基づいて変調された超音波を筐体の外部に放出するためのものである。また、前記超音波放出部17は無変調の超音波を筐体の外部に放出するためのものである。
本実施例1では、例えば、前記の2つの超音波放出部16,17から放出される超音波は、互いに相手方の音声の周波数だけ異なるように変調されている。すなわち、例えば、一方の超音波放出部16から周波数が「A」の超音波が放出されるとすると、他方の超音波放出部17からはこの「A」に相手方の音声の周波数「α」を上乗せした周波数「A+α」の超音波が同時に放出される。すると、ユーザー20の耳(超音波放出部16,17が備えられた上側筐体1の表面よりも数cm〜数十cm、例えば5cm〜60cmだけ離れている)に、前記2つの超音波の干渉により現れた前記2つの超音波の周波数差(可聴周波数)成分である相手側の音声が、届けられる。
これは、「非線形パラトメトリック現象」という音の特性を応用したものである。このような「非線形パラトメトリック現象」という音の特性を応用した製品は既に開発されており、次に、この開発された製品についての2つの新聞記事の一部を引用しておく。
「駅の耳障りなアナウンスが改善するかもしれない。東海旅客鉄道(JR東海)と三菱電気エンジニアリングが共同開発した「超指向性音響システム」は駅のホームなど特定の空間にいる人だけに音を聞かせる技術だ。 超音波で狙った範囲だけに音声を流す。周波数が短いため指向性が高く、音が広がらずにスポットライトのように伝えられる。人の耳には聞こえない周波数二〇キロヘルツ以上の超音波と、非線形パラメトリック現象という音の特性を応用した。 周波数の異なる二つの音が空気中を伝わると、それぞれの周波数の和と差の音も発生するという現象だ。新システムは周波数約四〇キロヘルツの超音波「A」と、これにアナウンスの声の周波数「α」を上乗せした「A+α」の二つの超音波を発する。差の音だけが可聴域の周波数の音となり、人の耳に聞こえる仕組みだ。 スピーカーから角度二〇度の範囲内に絞って音声を送ることができる。エリア内にいる人には「まるで耳元で話しかけられている感じ」(JR東海)という。ただ駅のホームや改札口では騒音が大きく、当初実験ではほとんど聞き取れなかった。 両社はスピーカーの超音波源となる圧電素子の数を五・三倍の千六百個に増やして実用水準の九〇デシベルの音量を確保した。」(2002年12月6日付け日経産業新聞の記事「テクノロジー入門 耳元でささやくスピーカー 超音波に音声を上乗せ」より引用)
「スポットライトのように、限られた範囲だけ音が聞こえるようにできる音響システム装置を三菱電気エンジニアリングが20日から発売する。同社がJR東海と共同開発し、独自に製品化した。 直進性が強い超音波を使った装置で、音がビーム状に届くため、狙った場所以外では音が聞こえなくなる。駅のホームのアナウンスや、美術館の展示品の説明などで威力を発揮するという。 「超音波音響システム」という装置で、製品名は「ここだけ」。従来のスピーカーとは音を出す原理が異なる。特殊な変調器で超音波を作り、超音波が空気を伝わる際のひずみで人に聞こえる音(可聴音)にする。可聴音は通常、裸電球の光のように拡散するが、超音波にのせると、特定の範囲だけ、ほぼまっすぐ音が届くという。 音が伝わる範囲はスピーカーから水平・垂直方向に約20度で、スピーカーから10メートル離れた場所では、直径3.5メートルの範囲しか音が聞こえないという。 ビーム状の音のため、範囲外では急激に音量が落ちる。 このため、駅に電車が近づいた際、ホームの線路よりの人にだけ注意を促したり、美術館で絵の前に立つ人だけに説明を流したりできる。 国際会議など、同じ場所で複数の外国語での放送も可能だ。横断歩道の音や視覚障害者の誘導、トンネルなどの避難誘導にも使えるという。 また、音を光のように壁や窓ガラスに反射させると、壁や窓ガラスから音が聞こえるため、お化け屋敷で予想しない所から音を出して驚かせるなどの活用法もある。」(2003年5月16日付け朝日新聞の記事「音のスポットライト登場 狙いうちで案内放送」より引用)
また、この「非線形パラメトリック作用」の原理については、例えば、特開平3−264883号公報にも詳しく記載されているので、その中の説明の一部を次に引用しておく。「パラメトリックスピーカは、以下のような原理によって1次音波より可聴音である報知音を生成する。すなわち、図(本願の図6(a)参照)のように、スピーカーや超音波振動子のような音源1から、1次音波(実線)として互いに周波数の異なる(F1,F2)2種の音波を出力しているものとすると、両1次音波の干渉により両1次音波の周波数の差成分(F1−F2)と和成分(F1+F2)とが現れる((本願の図6(b)参照)。両1次音波の周波数差が可聴周波数であるとすれば、差成分として可聴音の2次音波(破線)が生じることになる。このような現象を非線形パラメトリック作用と称しており、生成された2次音波の指向性は、1次音波の指向性よりは弱くなるが2次音波に比較的近いパターンを示す(図(本願の図6(a)参照)中の楕円パターンであって、実線は1次音波、破線は2次音波に対応する)。したがって、1次音波として指向性の強い超音波を用いれば、可聴周波数においても指向性を高くすることができる。」
なお、この「非線形パラメトリック作用」の原理を利用した装置に関しては、上記の特開平3−264883号公報だけでなく、特開平4−207400号公報、特開昭63−236500号公報、特開平3−245085公報、特開平11−145915号公報などにも紹介されている。
以上に引用した2つの新聞記事及び5つの出願公開公報に書かれているような原理と仕組みにより、図1(a)の超音波放出部16,17は、それらから2つの互いに異なる周波数の超音波をユーザー20の耳に向けて放出することにより、ユーザー20の耳に、相手方からの音声を届けるようにしているのである。
また、以上に述べた超音波放出部16,17についての構成及び機能は、図2(a)の超音波放出部23,24についても同様である。
次に、図3は本実施例1の主要部の構成を示す概略ブロック図である。図3において、10は携帯電話網の基地局との間で電波を送受信するためのアンテナ、31はアンテナ10により受信された相手方からの通話信号をデータ処理すると共に携帯電話のユーザー20が発した通話信号をデータ処理してアンテナ10に送るためのデータ処理部、32はデータ処理部31によりデータ処理された通話信号を音声信号に変換すると共にマイク14(22)からのユーザー20の音声を通話信号に変換するための音声処理部、34aは超音波信号を発生させる超音波信号発生部(複数の圧電素子などで構成される)、34bは超音波発生部34aからの超音波信号を音声処理部32からの音声信号により変調するための変調部、16(23)は前記超音波発生部34aからの無変調の超音波を筐体外部のユーザーの耳に向けて放出するための超音波放出部、17(24)は前記変調部34bからの変調された超音波を筐体外部のユーザーの耳に向けて放出するための超音波放出部、である。
また、図3において、33は、CPU(中央処理装置)などで構成される制御部であって前記データ処理部31、音声処理部32、スピーカ12、変調部34、超音波放出部16,17(23,24)などを制御するための制御部である。また、18(25)は電話の相手方からの音声をそのままスピーカ12から音波として放出するか又は超音波放出部16,17(23,24)から2つの超音波として放出するかのいずれかを選択・指示するためのユーザー20からの選択・指示情報を制御部33に入力するための選択スイッチ、35は超音波放出部16,17(23,24)の位置からユーザー20の耳への方向を検出するためユーザー方向検出部、36は超音波放出部16,17(23,24)とユーザー20の耳との間の距離を検出するための対ユーザー距離検出部である。
なお、前記の図3のユーザー方向検出部35と対ユーザー距離検出部36とは、図1及び図2の中では図示を省略している。本実施例1では、図3のユーザー方向検出部35と対ユーザー距離検出部36は、例えば、CCDカメラで構成することができる。すなわち、例えば、図1の上側筐体1の超音波放出部16,17又は図2の超音波放出部23,24の近傍にCCDカメラを設置して周囲を撮像し、その撮像データを制御部33に記録された画像解析プログラムで画像解析処理して、ユーザー20の顔と耳の位置を検出し、これに基づいて、超音波放出部16,17(又は、23,24)からユーザー20の耳への方向、及び、超音波放出部16,17(又は、23,24)からユーザー20の耳までの距離を求めることができる(例えば、カメラの自動焦点機構によるピント合わせの動作を利用すれば、カメラと撮像対象物との間の距離を求めることができる)。
また、本実施例1では、図3のユーザー方向検出部35と対ユーザー距離検出部36を、前記のCCDカメラに代えて又はCCDカメラと共に、赤外線カメラにより構成するようにしてもよい。この場合は、図1の上側筐体1の超音波放出部16,17又は図2の超音波放出部23,24の近傍に赤外線カメラを設置して周囲の熱情報(ユーザー20の体温情報など)を取得し、その熱情報を制御部33に記録された解析プログラムで解析処理して、ユーザー20の顔や耳の位置を検出し、これに基づいて、超音波放出部16,17(又は、23,24)からユーザー20の耳への方向、及び、超音波放出部16,17(又は、23,24)からユーザー20の耳までの距離を求めることができる。
また、本実施例1において、前記の図3のユーザー方向検出部35は、例えば、超音波放出部16,17(23,24)から所定の超音波を周囲に放出してその超音波の周囲の物体からの反射波を受信して、その反射波を解析プログラムで解析して、超音波放出部16,17(23,24)からユーザー20の耳への方向を検出するようにしてもよい。また、本実施例1において、前記の図3の対ユーザー距離検出部36は、超音波放出部16,17(23,24)から所定の超音波を周囲に放出してその超音波の周囲の物体からの反射波を受信して、その超音波の反射波を受信するまでの時間に基づいて(又はドップラー効果による反射波の周波数偏移に基づいて)、超音波放出部16,17(23,24)とユーザー20の耳との間の距離を検出するようにしてもよい。
次に、本実施例1を図1(a)のように上側筐体1と下側筐体2とを開いた状態で使用する場合の使用方法を、図1(b)と図3とを参照して説明する。電話の相手方との通話を行う場合、まず、ユーザー20は、図1(a)の選択スイッチ18を操作して、相手方からの音声をスピーカ12から聞くかそれとも超音波放出部16,17からの2つの超音波により聞くかを選択する。このとき、ユーザー20がスピーカ12から聞くことを選択したときは、図3の制御部33は、音声処理部32を制御して相手方の音声をスピーカ12に送らせると共に、スピーカ12を制御して音声処理部32から送られた音声を放出させる。この場合は、従来の携帯電話と同じ動作であり、ユーザー20は自分の耳を上側筐体1の表面のスピーカ12に接触させておく必要があるので、携帯電話からの強力な電磁波が至近距離にあるユーザー20の頭部や眼に浴びせられてしまう。
次に、ユーザー20が前記選択スイッチ18を操作して、超音波放出部16及び17からの2つの超音波により相手方の音声を聞くことを選択したときは、図3の制御部33は、音声処理部32を制御して相手方の音声を変調部34に送らせる。変調部34bは、超音波発生部34aからの超音波信号を音声処理部32からの音声信号により変調する。この変調部34bからの変調された超音波は、超音波放出部17(24)からユーザー方向に放出される。また、前記超音波発生部34aからの超音波信号は超音波放出部16(23)にも送られて、そこからユーザー方向に放出される。このように、本実施例1では、2つの超音波放出部16,17からはそれぞれ互いに異なる周波数の超音波(例えば、所定周波数の超音波と、その所定周波数に音声処理部32からの相手方の音声の周波数を上乗せした周波数と)がユーザー方向に放出される。
なお、この場合、制御部33は、ユーザー方向検出部35からの「超音波放出部16,17からユーザー20の耳20aへの方向を示す信号」に基づいて、超音波放出部16,17(23,24)を制御して、超音波放出部16,17が放出する超音波39,40(図1(b)参照)の進む方向が、ユーザー20の耳20aの方向に向かって正確に直進するように、調整する(例えば、モーターによる駆動機構などを制御して、超音波放出部16,17の超音波放出方向を物理的に変動させる)。
以上により、この場合は、図1(b)に示すように、ユーザー20は、自分の耳20aを、上側筐体1の表面から例えば5−30cm程度(場合により、10−60cm程度)離した状態にしておいても、前記2つの超音波の差の周波数の音(相手方の音声)が自分の耳20aに届くことになり、携帯電話からの強い電磁波がユーザー20の頭部や眼に浴びせられることが無くなる(電磁波の強度は距離の2乗に反比例するから)。また、この場合は、超音波放出部16,17から放出される超音波(図1(b)の39,40参照)は、音波のように拡散しないでユーザー20の耳20aに向かってビーム状に直進するので、電話の相手方の音声がユーザー20以外の周囲の他人に聞かれてしまうという不都合もない。
次に、本実施例1を図2(a)のように上側筐体1と下側筐体2とを互いに折り畳んだ状態で使用する場合の使用方法を、図2(b)と図3とに基づいて説明する。電話の相手方との通話を行う場合、まず、ユーザー20は、図2(a)の選択スイッチ25を操作して、相手方からの音声を超音波放出部23,24からの2つの超音波により聞くか否かを選択する。このとき、ユーザー20が「超音波放出部23,24からの2つの超音波により相手方の音声を聞かないこと」を選択したときは、図2(a)のように折り畳み状態のままでは通話できないので、ユーザー20は、図1(a)のように上側筐体1と下側筐体2とを開いた状態にする必要がある。そして、この上側筐体1と下側筐体2とを開いた状態での使用方法は、図1(a)と図3とに基づいて前述したとおりである。
次に、ユーザー20が前記選択スイッチ25を操作して、「超音波放出部23,24からの2つの超音波により相手方の音声を聞くこと」を選択したときは、図3の制御部33は、音声処理部32を制御して相手方の音声を変調部34に送らせ、さらに変調部33において、超音波発生部34aからの超音波信号を前記音声により変調する。この変調された超音波は超音波放出部24からユーザー方向に放出される。また、前記の超音波発生部34aからの超音波信号は超音波放出部23に送られてそこからユーザー方向に放出される。このように、この場合は、超音波放出部23,24からはそれぞれ互いに異なる周波数の超音波(例えば、所定周波数の超音波と、その所定周波数に音声処理部32からの相手方の音声の周波数を上乗せした周波数と)がユーザー方向に放出される。なお、この場合、制御部33は、ユーザー方向検出部35からの「超音波放出部23,24からユーザー20の耳20aへの方向を示す信号」に基づいて、超音波放出部23,24からの超音波23a,24aが、ユーザー20の耳20aの方向に正確に直進するように、超音波放出部23,24を制御する。
以上により、この場合は、図2(b)に示すように、ユーザー20は、自分の耳20aを、上側筐体1の表面から例えば5−30cm程度(場合により、10−60cm程度)離した状態にしておいても、前記2つの超音波の周波数差が可聴周波数であるため、その差成分が相手方の音声として自分の耳20aに届くことになり、携帯電話からの強い電磁波がユーザー20の頭部や眼に浴びせられることが無くなる(電磁波の強度は距離の2乗に反比例するから)。また、この場合は、超音波放出部16,17から放出される超音波(図2(b)の23a,24a参照)は、音波のように拡散しないでユーザー20の耳20aに向かってビーム状に直進するので、電話の相手方の音声がユーザー20以外の周囲の他人に聞かれてしまうという不都合は無い。
また、本実施例1においては、制御部33は、前記の対ユーザー距離検出部36からの「ユーザー20の耳と上側筐体1の表面の超音波放出部16,17(22,24)との間の距離を示す信号」に基づいて、超音波放出部16,17(22,24)から放出される超音波が、「ユーザー20の耳と上側筐体1の表面の超音波放出部16,17(22,24)との間の距離」に所定の距離をプラスした距離だけ空気中を伝わるような強度となるように、超音波放出部16,17(22,24)を制御する。このように、超音波放出部16,17(22,24)からの超音波の放出強度を、「ユーザー20の耳と上側筐体1の表面の超音波放出部16,17(22,24)との間の距離」に所定の距離をプラスした距離だけ空気中を伝わるような強度とすることにより、ユーザー20の周囲に居る他人の耳に超音波が届くことを防止し、電話の相手方の音声がユーザー20の周囲の他人に聞こえてしまうことを防止することができる。
次に、図4を参照して本発明の実施例2を説明する。図4において、図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図4において、37,38は携帯電話の筐体(上側筐体1及び下側筐体2)の両側面に対してそれぞれ各先端が前記筐体の長手方向とこの長手方向と直交する方向との間を図4の矢印α方向に回動自在となるように備えられた支持軸、39,40は前記支持軸37,38の各先端にそれぞれ備えられた超音波放出部である。
前記の実施例1では、図1に示すように、携帯電話の上側筐体1の表面に、超音波放出部16,17が配置されていた。これに対して、この実施例2では、図4の携帯電話の筐体(図4の上側筐体1及び下側筐体2)の両側面に対してこの筐体の長手方向とこの長手方向と直交する方向との間を回動自在(図4の矢印α参照)に備えられた支持軸37,38の各先端に、超音波放出部39,40がそれぞれ取り付けられている。
すなわち、本実施例2では、超音波放出部39,40を使用しないときは、支持軸37,38の各先端を図4の下方向に回動させて、携帯電話の筐体の両側面(筐体の長手方向の側面)に当接させる。他方、超音波放出部39,40を使用するときは、図4(a)に示すように、各支持軸37,38の各先端を図4の左右方向に挙げて、各支持軸37,38を携帯電話の筐体の両側面(筐体の長手方向の側面)とほぼ直交する方向に配置させる。
以上のように、この実施例2では、超音波放出部39,40を使用するときは、図4(b)に示すように、2つの超音波放出部39と40との間の距離が、「筐体1の幅に前記支持軸37及び38の長さをプラスした寸法」となり、支持軸37,38が無い場合と比較して、前記支持軸37及び38の長さだけ大きくなる。よって、本実施例2では、各超音波放出部39,40からの超音波39a,40aが交差・干渉する部分(非線形パラメトリック現象により相手方の音声が聞こえる空間領域)の断面積を、図1の場合と比較して、より小さくすることができ、その結果、相手方からの音声がユーザー20の周囲の他人に聞こえてしまうことをより確実に防止できるようになる。すなわち、前記の実施例1では、図1(b)に示すように、2つの超音波放出部16と17との間の距離が小さいため、各超音波放出部16,17からの超音波16a,17aの交差する部分(非線形パラメトリック現象により相手方の音声が聞こえる空間領域)の断面積が大きくなってしまい、その結果、相手方からの音声がユーザー20の周囲の他人に聞こえてしまう恐れが少なからずあるという問題があったが、本実施例2ではこのような恐れがより確実に低減される。
次に、図5を参照して本発明の実施例3を説明する。図5において、41は携帯電話と時計との共用筐体、42はこの共用筐体41の表面の図示中央部に配置された時計の文字盤、43a及び43bはこの共用筐体41の図示上下端部にそれぞれ接続されたバンド、45及び46は前記共用筐体41の図示上下両端近傍部にそれぞれ備えられた超音波放出部、47は前記共用筐体41の図示右端近傍部に備えられた小型カメラ(CCDカメラ、又は赤外線カメラ)、48は会話用マイク、49は通話開始ボタン、である。
本実施例3では、前記バンド43a,43bにより、共用筐体41をユーザー20の腕に装着可能となっている。ユーザー20は、本実施例3を通常は、腕時計として使用する。
また、ユーザー20は、遠隔の相手方に電話をかけるときは、まず通話開始ボタン49を押して通話可能状態にして、電話を掛けたい相手方の氏名又は電話番号を音声で発音すると、マイク48がそのユーザーの音声を収集して、共用筐体41に内蔵された制御部(CPU)に送信する。この制御部は、前記マイク48からのユーザー20の音声を解析してテキストデータに変換し、このテキストデータに基づいて(ユーザーが相手方の氏名を音声で発音したときは、相手方の氏名を示すテキストデータから住所録データベースを参照して相手方の電話番号を取得して)相手方の電話番号を発呼する。相手方が電話に出たら、その相手方からの音声は、超音波放出部45,46からの各超音波45a,46aにより、ユーザー20の耳20aに届けられる。なお、このとき、前記制御部は、カメラ47からの撮像データに基づいて各超音波放出部45,46からユーザー20の耳20aへの方向を検知し、この方向に向けて超音波45a,46aを放出するように、前記超音波放出部45,46を制御する。なお、この実施例3での前記超音波放出部45a,46aから放出される超音波は、実施例1の前記超音波放出部16,17から放出される超音波と同様である。
また、本実施例3の携帯電話に、遠隔の相手方から電話がかかってきたときは、前記制御部により着信を知らせる表示又はアラームが発せられ、これに基づいて、ユーザーが通話開始ボタン49を押すと、相手方からの音声が超音波放出部45,46からユーザー20の耳20aに届けられる。
以上のように、この実施例3では、ユーザー20は、通常は腕時計として使用している共用筐体41を腕から取り外すことなく腕に取り付けたままの状態で、携帯電話として使用することが可能になる。すなわち、本実施例3では、前述のように腕に共用筐体41を取り付けたままの状態で携帯電話として使用する場合でも、相手方からの音声は2つの超音波放出部45,46からの超音波45a,46aによりユーザー20の耳20aにスポット的に届けられるので、相手方からの音声が周囲の他人に聞かれてしまう恐れがない。
以上、本発明の実施例1−3を説明したが、本発明はこれらの限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、図5の実施例3では、携帯電話の筐体を腕時計型に形成したが、本発明では、携帯電話の筐体を例えばブローチ型、ネックレス型、服の胸ポケットに差し込み可能なペン型、ネクタイピン型など、様々な形とすることができる。その理由は、2つの超音波を使用することによりユーザーの耳を携帯電話の筐体に接触又は近接させる必要がなくなるので、携帯電話の筐体のデザインの自由度が大幅に増すからである。
また、以上の各実施例では、「非線形パラメトリック作用」により電話の相手方の音声をユーザー20の耳に届けるために、2つの超音波放出部(図1の16,17など)からそれぞれ超音波をユーザー方向に放出するようにしているが、本発明では、1つの超音波放出部から2つの超音波(無変調の超音波、及び、相手方の音声により変調された超音波)をユーザー方向に放出するようにしてもよい。この1つの超音波放出部から2つの超音波をユーザー方向に放出する場合は、2つの超音波が干渉して差成分の可聴音が発生するが、その可聴音も超音波の指向性に近い高い指向性を有してユーザーの耳に届けられる。よって、この場合でも、ユーザーは、携帯電話の筐体から耳を数十センチメートルだけ離した状態で相手方の音声を聞くことができ、しかも、その相手方の音声がユーザーの周囲の他人に聞かれることをほぼ防止することができる。
1 上側筐体
2 下側筐体
10 アンテナ
11 メイン・ディスプレイ
12 スピーカ
13 操作部
14,48 マイク
15 ヒンジ部
16a,17a,39a,40a,45a,46a 超音波
16,17,39.40,45,46 超音波放出部
17 スピーカ
18,25 選択スイッチ
20 ユーザー
20a 耳
21 サブ・ディスプレイ
22,49 マイク
31 データ処理部
32 音声処理部
33 制御部
34a 超音波発生部
34b 変調部
35 方向検出部
36 距離検出部
37,38 支持軸
41 共用筐体
43a,43b バンド
47 カメラ
49 通話開始ボタン
2 下側筐体
10 アンテナ
11 メイン・ディスプレイ
12 スピーカ
13 操作部
14,48 マイク
15 ヒンジ部
16a,17a,39a,40a,45a,46a 超音波
16,17,39.40,45,46 超音波放出部
17 スピーカ
18,25 選択スイッチ
20 ユーザー
20a 耳
21 サブ・ディスプレイ
22,49 マイク
31 データ処理部
32 音声処理部
33 制御部
34a 超音波発生部
34b 変調部
35 方向検出部
36 距離検出部
37,38 支持軸
41 共用筐体
43a,43b バンド
47 カメラ
49 通話開始ボタン
Claims (6)
- 携帯電話の筐体に、所定の周波数の超音波をユーザーの耳の方向に向けて放出するための第1の超音波放出部と、前記超音波を携帯電話の相手方からの音声信号により変調した超音波をユーザーの耳の方向に向けて放出するための第2の超音波放出部とを備えるようにし、
前記第1及び第2の超音波放出部からの2つの超音波が干渉して両者の差成分としての可聴音が発生し、この可聴音がユーザーの耳に供給されることにより、ユーザーが自分の耳を携帯電話の筐体から数cm〜数十cm離した状態で電話の相手方と会話できるようにした、ことを特徴とする携帯電話。 - 携帯電話の筐体に、所定の周波数からなる第1の超音波と、前記第1の超音波を携帯電話の相手方からの音声信号により変調してなる第2の超音波とを、ユーザーの耳の方向に向けて放出するための超音波放出部を備えるようにし、
前記第1及び第2の2つの超音波が干渉して両者の差成分としての可聴音が発生し、この可聴音がユーザーの耳に供給されることにより、ユーザーが自分の耳を携帯電話の筐体から数cm〜数十cm離した状態で電話の相手方と会話できるようにした、ことを特徴とする携帯電話。 - 請求項1において、前記2つの超音波放出部は、互いに所定の距離だけ離れて配置されている、ことを特徴とする携帯電話。
- 請求項1,2又は3において、
ユーザーの耳、頭部、又は顔などの存在するユーザー方向を検出するためのユーザー方向検出手段を備え、
前記超音波放出部は、前記ユーザー方向検出手段からの出力に基づいて、前記超音波を、ユーザーの耳の方向に向けて放出するものである、ことを特徴とする携帯電話。 - 請求項1,2又は3において、前記超音波放出部は、数十cmの距離だけ空気中を伝わるような超音波を放出するものである、ことを特徴とする携帯電話。
- 請求項5において、さらに、携帯電話の筐体とユーザーの耳、頭部、又は顔との間の距離である対ユーザー距離を検出するための対ユーザー距離検出手段と、前記対ユーザー距離検出手段からの対ユーザー距離に基づいて、前記超音波放出部から放出される超音波の強度を調整するための超音波強度調整手段と、を備えたことを特徴とする携帯電話。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003276361A JP2005045516A (ja) | 2003-06-17 | 2003-07-17 | 電磁波の影響を防止できる携帯電話 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003172684 | 2003-06-17 | ||
JP2003271179 | 2003-07-04 | ||
JP2003272469 | 2003-07-09 | ||
JP2003276361A JP2005045516A (ja) | 2003-06-17 | 2003-07-17 | 電磁波の影響を防止できる携帯電話 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=34279961
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-
2003
- 2003-07-17 JP JP2003276361A patent/JP2005045516A/ja active Pending
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