JP2005045128A - コーティング反射率の調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体レーザ、平面光波回路等の光素子の光出射端面に形成されたコーティング膜の反射率を適正値に調整する。
【解決手段】 光素子の特性をモニタしながら、エッチングによりコーティング膜(反射膜または反射防止膜)の厚さを調整する。エッチング方法として、紫外レーザ光照射によるアブレーションを用いるため、レジストマスクを用いることなく光出射端面に形成されたコーティング膜の光出力部を局所的にエッチングでき、かつそのエッチング精度がnm単位のため、精密なエッチング量の制御が可能である。そのため、従来の方法では困難であった、設計反射率に一致したコーティング膜が得られる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光ファイバ通信、光情報処理、光ディスクなどに用いられる半導体レーザ、半導体光増幅器、半導体光スイッチ、半導体光導波路、及びPLC(石英系光波回路)等の光素子に用いられているコーティング膜の反射率の調整方法に関する。
半導体レーザの端面には信頼性向上のため、パッシベーション(表面安定化処理)として、また、反射率制御としてコーティングが行われている。図4に従来の埋込み構造型半導体レーザの構造の1例を示す。1は1.55μm組成InGaAsP活性層、2は1.3μm組成p−InGaAsPガイド層、3は1.3μm組成n−InGaAsPガイド層、4はn−InP電流ブロック層、5はp−InP電流ブロック層である。6はp−InPクラッド層、7は1.55μm組成InGaAsPキャップ層、8はn−InP基板、9はSiNx絶縁膜、10はp電極(AuZnNi/Ti/Au)、11はn電極(AuGeNi/Ti/Au)である。12は低反射(AR:Antireflection)膜、13は高反射(High reflection)膜である。
このような半導体レーザでは、前面側に低反射膜12、後面側に高反射膜13をコーティングし、光出力の大きい前面側から光ファイバ(図示しない)に効率良くレーザ光を入力する構造をとっている。一方、半導体レーザの両端面に反射防止膜をコーティングすると、端面によるファブリー・ペロモードが抑制されて、半導体光増幅器又は光スイッチを作製することができる。さらに、半導体光導波路又はPLC等のパッシブ素子(受動素子)においては、両端面による定在波を抑制するために反射防止膜をコーティングすることが必須となっている。このように、端面コーティングは多機能の光素子を作製する上で必須の技術となっている。
コーティング膜の反射率は膜厚と屈折率に依存して変化する。例えば、単層反射防止膜の反射率Rは次式(1)で表される。
Figure 2005045128
但し、nは基板の屈折率、nは層(基板上のコーティング膜の層)の屈折率、nは媒質の屈折率、dは層の厚さ、λは入射波長である。
上記の式(1)に示すように、R=0とするにはnd=λ(2m|1)/4とn=(n0.5の2つの条件が必要である。なお、一般的にmは0を用いる。媒質は空気とするとn=1であり、半導体基板の屈折率n=3.4ではnは1.843となる。しかしながら、現在までのところ屈折率1.84付近で安定なコーティング膜は存在しないため、単層反射防止膜を作製するには、上記屈折率1.84に近いコーティング材料が使われる。
1例としてAlO膜を使った反射率の膜厚依存性の計算結果を図5に示す。AlO膜の屈折率nは1.66、波長λは1550nmとした。膜厚d=0nmでは反射率は約30%となり、膜厚の増加とともに反射率は減少し、nd=λ/4に対応する膜厚d=233.4nmで反射率1.2%の最小値となる。さらに膜厚を増加すると、対称的に反射率は増大していく。したがって、反射率を2%以下にするには、233±21nm(±9%)に膜厚を制御することが必要である。ここで、実際に光出力特性を評価し、ミラー損失から、反射率が2%とわかったとすると、そのときの膜厚は212nmもしくは254nmのどちらかであることが予想される。どちらの膜厚であるかは、たとえば、10nm厚程度、再度堆積することによって求めることが可能ではあるが、現実的ではない。
反射率をさらに低くする必要のある半導体光増幅器又は半導体光スイッチでは、利得の高い領域で波長スペクトルのリップルを測定しモニタすることにより、反射率を評価できる。しかし、大きいリップル特性を持つ半導体光増幅器又は半導体光スイッチをシステムで使用すると、波長変動に依存したパワー変動が生じ、ビットエラーレートを下げる原因になる。従って、リップルの抑制が必要であり、反射率をできるだけ下げることが必要となる。リップルの最大値と最小値の比をmとすると、利得Gは以下の関係式(2)で表される。
Figure 2005045128
但し、RfとRはそれぞれ前面側反射率と後面側反射率である。mが1dB(=1.259)まで許容され、G=20dB(=100)の利得を必要とすると、RfとRはそれぞれ0.1%以下にすることが求められる。
反射率を0.1%程度に下げるには、1層低反射膜に比べ屈折率制限のない2層低反射膜が適している。1例としてSiO膜とTiO膜を使った2層低反射膜の反射率の膜厚依存性の計算結果を図6に示す。SiO膜の屈折率nSiOxとTiO膜の屈折率nTiOxはそれぞれ1.45と2.30、波長λは1550nmとした。反射率の最小にする設計膜厚はTiO膜設計値122.6nm、SiO膜厚185.2である。しかしながら、実際に堆積される膜厚は設計値からずれることから、最悪のことを考慮した反射率設計が必要となる。例えば、TiO膜厚が−5%ずれた116nmでは反射率を0.1%以下にするにはSiO膜厚は180.5〜198.7nm、TiO膜厚が+5%ずれた129nmではSiO膜厚は170.1〜192.6nmとなる。従って、TiO膜厚が±5%ずれるとすると、SiO膜厚は180.5〜192.6nmにすることが求められ、この場合、これはSiO膜設計値の±2.5%に対応する。ここで、モニタしたスペクトルリップル特性から、反射率が0.1%とわかったとすると、TiO膜厚122.6nmではSiO膜厚は172nmもしくは200nmのどちらかである、ということになる。
さらに、コーティング膜の屈折率もずれることから、0.1%以下の反射防止膜を再現性よく作製するには、従来技術を用いたのでは大きな困難を伴うということが理解できよう。
T. Saitoh et. Al. "1.5 μm GaInAsP Traveling Wave Semiconductor Laser Amplifier "IEEE J. Quant. Electron., vol.23, No.6, pp1010-1020. 1987
上述のように、低反射率特性を実現するにはコーティング膜の膜厚制御が重要であるが、従来のコーティング膜作製方法では、再現性よく低反射率特性を実現さることは困難であった。また、コーティング膜の反射率がわかったとしても膜厚は2つの解が存在し、端面コーティング膜厚を容易に調べることはできなかった。
また、上記の点を解決するため、コーティング膜を堆積中に半導体レーザからの光出力をモニタし、これにより低反射膜特性を実現した例(非特許文献1)も開示されているが、0.1%以下の反射率では半導体レーザからの光出力のパワー変動が小さくなり、そのため膜厚制御は困難になっていた。
また、石英、サファイア、AlN、SiC、GaN等のワイドバンドギャップ材料のコーティング膜を加工することは、アルゴンあるいは窒素を用いたドライエッチング、RIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)、ECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)プラズマエッチングのいずれかを用いれば可能であるが、これらエッチングは真空系を使うことからスループットが悪く、また、エッチングしない領域はレジストマスク等でカバーして加工する必要があった。
さらに、ウエットエッチングでコーティング膜の膜厚を調整する場合は、エッチングの制御が難しく、コーティング膜作製後に反射率を調整することは困難であった。
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたもので、その目的は、半導体レーザ、半導体光増幅器、半導体光スイッチ、半導体光導波路、又はPLC等の光素子の光出射端面に形成されたコーティング膜の反射率をより設計反射率に近づけた適正値に調整することの可能なコーティング反射率の調整方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、光素子の特性をモニタしながら、エッチングによりコーティング膜の厚さを調整するが、このエッチング方法として特にアブレーションエッチング(ablation etching)を採用している。アブレーションエッチングは、レーザを照射された物質表面が熱せられ溶融するために構成原子、分子がはく離し取り去られる現象を利用して行なうエッチングである。高出力レーザに励起された物質中の自由電子が格子を加熱するためその表面は溶融し、原子や分子が蒸発する。このアブレーションエッチングは、真空系を使うことなく、アブレーション光学系に配置されたスリットを調整することにより、照射領域を設定でき、レジストを用いることなく、任意の領域をエッチングすることができる。
特に、紫外レーザ光照射を用いた紫外レーザ光照射アブレーションエッチングでは、解離エネルギー以上の光子エネルギーで材料の結合を直接切断させ、ポリイミド等の非熱加工のエッチング、石英、サファイア、AlN、SiC、CaN等のワイドバンドギャップ材料の表面層のμm単位あるいはmm単位のエッチングを自在に行うことができる。
そこで、本発明の第1の態様は、紫外レーザ光照射アブレーションエッチングを利用して、紫外レーザの照射により状態密度の高い表面層で紫外レーザを光吸収させ、半導体レーザ、半導体光増幅器、半導体光スイッチ、半導体光導波路、又はPLC等の光部品の光出射端面にコーティングされた膜を、従来用いられていないほど低いエッチングレートのnm単位でエッチングすることを特徴とする。
本発明の第2の態様は、アブレーションエッチングを利用して数nmライトエッチングした前後の、半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチ等のアクティブ素子(能動素子)のスペクトルリップル特性もしくは閾値電流特性の変化から、または、半導体光導波路、又はPLC等のパッシブ素子(受動素子)のスペクトルリップル特性の変化から、コーティング膜厚が極小反射率又は極大反射率となる膜厚よりも厚いか薄いかを判定する評価判定に使用することを特徴とする。
本発明の第3の態様は、光出射端面のコーティング膜厚が設計値よりも厚い半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチ等のアクティブ素子においては、光出射端面に上記のアブレーションエッチングと上記のスペクトルリップル特性評価判定もしくは上記の閾値電流特性評価判定を繰り返し、また、光出射端面のコーティング膜厚が設計値よりも厚い半導体光導波路、又はPLC等のパッシンブ素子においては、光出射端面に上記のアブレーションエッチングと上記のスペクトルリップル特性評価判定を繰り返し、これにより光出射端面のコーティング膜厚を設計反射率に近づけることを特徴とする。
本発明の第4の態様は、本発明の第3の態様で求めたアブレーションエッチングの条件を同じコーティングロットの素子に同様に繰り返すことにより容易に量産することを特徴とする。
上記のように、本発明では、紫外レーザ光照射によるアブレーションを用いて、半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチ等のアクティブ素子の光出射端面にコーティングされた膜をエッチングすることで、真空系を使うことなく、任意の領域をレジストを用いることなく、nm単位のエッチングを容易に行うことができる。
また、本発明では、アブレーションを用いて数nmライトエッチングした前後のスペクトルリップル特性、もしくは閾値電流特性の変化から、または、半導体光導波路、又はPLC等のパッシンブ素子の光出射端面にコーティングされた膜をエッチングし、数nmライトエッチングした前後のスペクトルリップル特性の変化から、コーティング膜厚が設計値よりも厚いか薄いかの判断をすることで、コーティング膜厚の設計値に対する正確な評価判断が得られる。
また、本発明では、光出射端面のコーティング膜厚が設計値よりも厚い半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチ等アクティブ素子においては、光出射端面にアブレーションを用いたエッチングとスペクトルリップル特性評価もしくは閾値電流特性評価を繰り返し、または、光出射端面のコーティング膜厚が設計値よりも厚い半導体光導波路又はPLC等パッシンブ素子においては、光出射端面にアブレーションを用いたエッチングとスペクトルリップル特性評価を繰り返し、これにより設計反射率に近づけることで、比較的簡潔に、かつ正確に光出射端面のコーティング膜厚を設計反射率に近づけることができる。
また、本発明では、得られたアブレーションの条件を他の同じコーティングロット素子に同様に繰り返すことで、再現性に優れた量産化が図れる。
図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳述する。
(第1の実施の形態)
半導体光増幅器では利得が増加すると波長スペクトルにリップルが現れる。このリップルを抑制するには端面反射率を抑制することが必須となる。しかしながら、設計値からコーティング膜厚がずれると反射率が高くなるため、膜厚の制御性が重要となる。
本発明の第1の実施形態として、TiO膜とSiO膜を使った反射防止膜を採用した。半導体光増幅器の上面にSiO膜をコーティングし、下面にSiO膜をコーティングした後、その半導体光増幅器のスペクトル特性を測定し、その後に上面のSiO膜を紫外レーザ光照射によるアブレーションでエッチングし、再度、そのスペクトル特性を測定してリップルの変化を調べた。
図1はその測定により得られた、本発明に係る光出射端面に紫外レーザ光照射によるアブレーションを用いてエッチングした半導体光増幅器のリップル特性を示す。紫外レーザ光としてNd:YAGレーザの第4高調波(266nm)、パルス幅5nsを用いた。この紫外レーザ光を半導体光増幅器に対して30パルス照射してエッチングした後、スペクトル測定すると、図1の実線で示すように、リップルの深さは4.7dBから4.1dBに小さくなり、反射率が下がったことを示している。これは反射率最適値がSiO膜の薄い方にあることを示している。
さらに半導体光増幅器に対して紫外レーザ光の照射を追加し、130パルス照射後のリップルの深さは、図1の鎖線で示すように、逆に、5.1dBに大きくなっている。これは反射率が上がったことを示し、反射率最適値は通過したことを示している。
以上のように、本実施形態では、コーティング膜を作製後に、紫外レーザ光照射によるアブレーションにより、そのコーティング膜をエッチングするので、コーティング膜の反射率を微調整でき、反射率調整の自由度が増える。また、本実施形態を実施して、反射防止膜の反射率を下げ、リップルを抑制することが、高利得動作の半導体光増幅器を作製するのに有効であることが確認できた。
なお、ここでは反射防止膜として、TiO膜とSiO膜を用いたが、同様の絶縁膜のSiO膜、AlO膜を用いても同様の効果が得られることは明らかである。また、ここでは紫外レーザ光としてNd:YAGレーザの第4高調波(266nm)を用いたが、同様の波長領域のKrFエキシマレーザ(248nm)、Fレーザ(157nm)等を用いても同様の効果が得られることは明らかである。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施形態として、前面側に設計反射率5%のAlOコーティング膜、後面側(背面側)に設計反射率80%とするリッジ導波路型半導体レーザを用い、その前面側コーティング膜のエッチングをアブレーションにより実施した。
光出射端面に紫外レーザ光照射によるアブレーションでエッチングを行ったときの上記リッジ導波路型半導体レーザの光出力特性を図2に示す。紫外レーザ光としてNd:YAGレーザの第4高調波(266nm)、パルス幅5nsを用いた。図2から分かるように、アブレーションの照射回数が増加するに従い、コーティング膜がエッチングされ、反射率が減少することに対応して閾値電流は増加し、半導体レーザの光出力は減少している。これは反射率が低下し、膜厚領域はλ/(4n)からλ/(2n)の範囲にあることを示している。但し、λは発振波長、nは等価屈折率である。
一方、照射回数を増加させ146回パルス照射では、図2の破線に示すように、半導体レーザは再度レーザ発振しはじめ、80回パルス照射と同様な光出力特性が得られている。これはコーティング膜厚がλ/(4n)膜厚以下になり、膜厚減少とともに反射率が高くなったためである。
コーティング膜に対するエッチング深さと反射率(計算値)に対するアブレーションパルス数(紫外レーザ光の照射パルス数)による変化を図3に示す。図3において、太くて長いドットの破線はエッチング深さとアブレーションパルス数の関係を示し、細くて短いドットの破線はエッチング深さと反射率の関係を示している。図2の結果から、116回パルス照射でレーザ発振は抑制され、自然放出光が得られ、λ/(4n)の膜厚程度になったと仮定した。これと当初の5%前面側設計反射率の特性からエッチングレートを見積もると0.27nm/pulse (パルス)となった。このレートを80回と146回パルス照射に摘出すると、図3に示すように、エッチング深さはそれぞれ21.4nmと39.0nmとなり、反射率は0.014と0.013と見積もられた。80回と146回照射した半導体レーザの光出力特性はほぼ一致していることから、反射率は同等であり、計算値は妥当と考えられる。
本実施形態の実施より、半導体レーザのレーザ発振を抑制してスーパールミッセントダイオードを作製できることが確認された。同様の他のロットの素子でも上記と同様に紫外レーザ光を116回照射を行い、レーザ発振を同様に抑制させることができることを確認できた。このことは、1つのロットで得られたアブレーションの条件を同じコーティングロットの他の素子に同様に繰り返すことにより、量産にも適していることを示している。
以上のように、本実施形態では、コーティング膜作製後に、紫外レーザ光の照射によるアブレーションエッチングを行ない、スペクトルリップル特性の変化から、コーティング膜がλ/(4n)厚以上か以下かの判定を行うことが可能となり、さらに、コーティング膜をエッチングして反射率を微調整でき、反射率調整の自由度を増やすことができる。
また、本実施形態では、同じエッチングはリニアなエッチングレートを持ち、再現性もあり、量産性にも優れている。
なお、ここでは紫外レーザ光としてNd:YAGレーザの第4高調波(266nm)を用いたが、同様の波長領域のKrFエキシマレーザ(248nm)、Fレーザ(157nm)等を用いても同様の効果が得られることは明らかである。
また、本発明に係わる光素子、光部品、サイズ、回数、反射率等は上述した実施形態に限らない。特許請求の範囲の記載の範囲内であれば、その変更、修正、置換等は本発明の実施形態に含まれる。また、上述の本発明の実施形態では、光出射端面コーティング膜の膜厚の調整について述べたが、光入射端面コーティング膜の膜厚の調整にも同様にして本発明は適用できる。
本発明のコーティング反射率の調整方法は、半導体レーザ、半導体光増幅器、半導体光スイッチ、半導体光導波路、平面光波回路等の光素子、光部品の製造に利用でき、量産性にも優れている。
本発明の第1の実施形態に係る光出射端面に紫外レーザ光照射によるアブレーションを用いエッチングした半導体光増幅器のリップル特性を示すグラフ図である。 本発明の第2の実施形態に係る光出射端面に紫外レーザ光照射によるアブレーションを用いエッチングを行った半導体レーザの光出力特性を示すグラフ図である。 本発明の第2の実施形態に係るエッチング深さと反射率(計算値)に対するアブレーションパルス数による変化を示すグラフ図である。 本発明を適用可能な一般的な埋込み構造半導体レーザの構造の1例を示す模式図である。 AiO膜を使った反射率の膜厚依存性の計算結果を示すグラフ図である。 SiO膜とTiO膜を使った反射率の膜厚依存性の計算結果を示すグラフ図である。
符号の説明
1 InGaAsP活性層
2 p−InGaAsPガイド層
3 n−InGaAsPガイド層
4 n−InP電流ブロック層
5 p−InP電流ブロック層
6 p−InPクラッド層
7 InGaAsPキャップ層
8 n−InP基板
9 SiNx絶縁膜
10 p電極
11 n電極
12 低反射膜
13 高反射膜

Claims (5)

  1. 半導体レーザ、半導体光増幅器、半導体光スイッチ、半導体光導波路、又は平面光波回路の光出射端面に形成されたコーティング膜に紫外レーザ光照射によるアブレーションでエッチングすることにより該コーティング膜の反射率を調整することを特徴とするコーティング反射率の調整方法。
  2. 半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチの光出射端面に形成されたコーティング膜に紫外レーザ光照射によるアブレーションでエッチングするエッチングステップと、
    前記半導体レーザ、半導体光増幅器、又は半導体光スイッチのエッチング前後の閾値電流特性の変化又はスペクトルリップル特性の変化をモニタし、該エッチング前後の閾値電流特性の変化又はスペクトルリップル特性の変化から、前記コーティング膜が極小反射率又は極大反射率となる膜厚よりも厚いか薄いかを判定する評価ステップと
    を有することを特徴とするコーティング反射率の調整方法。
  3. 半導体光導波路、又は平面光波回路の光出射端面に形成されたコーティング膜に紫外レーザ光照射によるアブレーションでエッチングするエッチングステップと、
    前記半導体光導波路、又は平面光波回路のエッチング前後のスペクトルリップル特性の変化をモニタし、該エッチング前後のスペクトルリップル特性の変化から、前記コーティング膜が極小反射率又は極大反射率となる膜厚より厚いか薄いかを判定する評価ステップと
    を有することを特徴とするコーティング反射率の調整方法。
  4. 前記評価ステップにおいて前記コーティング膜が前記極小反射率又は極大反射率となる膜厚よりも厚いと判定された場合に、前記コーティング膜の反射率が所定の設計反射率になるまで、前記エッチングステップと前記評価ステップを繰り返す繰り返しステップをさらに有することを特徴とする請求項2または3に記載のコーティング反射率の調整方法。
  5. 前記繰り返しステップで得られたアブレーションの条件を用いて同じコーティングロットの他の素子に対して前記エッチングステップを同様に繰り返すことにより量産することを特徴とする請求項4に記載のコーティング反射率の調整方法。
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