JP2005044410A - 情報記録媒体、アクセス方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 - Google Patents

情報記録媒体、アクセス方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置 Download PDF

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    • G11B7/09Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam or focus plane for the purpose of maintaining alignment of the light beam relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】安価な製造コストで、複数の記録層を有し、いずれの記録層においても記録品質に優れた記録が可能な情報記録媒体を提供する。
【解決手段】第1記録層M0では案内溝内Gに設けられたトラックにデータが記録され、第2記録層M1では案内溝間Lに設けられたトラックにデータが記録される。これにより、第1記録層と同様に、第2記録層の厚さを案内溝の深さとほぼ同じとすることが可能となり、第1記録層に記録するときと同じ記録条件で第2記録層に記録を行っても、マーク領域が広がることを抑制することができる。そこで、互いにほぼ同様にして個別に製造された1つの記録層を有する2つの部材を用い、一方の部材を反転して他方の部材と貼り合わせることにより、本発明の情報記録媒体を製造することが可能となる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は情報記録媒体、位置制御方法、プログラム及び記録媒体、並びに光ディスク装置に係り、さらに詳しくは、複数の記録層を有する情報記録媒体、該情報記録媒体にアクセスする際に、トラックの接線方向に直交する方向における光スポットの形成位置を制御する位置制御方法、光ディスク装置で用いられるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体、並びに前記情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル技術の進歩及びデータ圧縮技術の向上に伴い、音楽、映画、写真及びコンピュータソフトなどの情報(以下「コンテンツ」ともいう)を記録するための媒体として、CD(compact disc)や、CDの約7倍相当のデータをCDと同じ直径のディスクに記録可能としたDVD(digital versatile disc)などの光ディスクが注目されるようになり、その低価格化とともに、光ディスクを情報記録の対象媒体とする光ディスク装置が普及するようになった。なお、CD系の光ディスクとしては、CD−ROM、CD−R(CD−recordable)及びCD−RW(CD−rewritable)などが、DVD系の光ディスクとしては、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R(DVD−recordable)、DVD−RW(DVD−rewritable)、DVD+R(DVD+recordable)及びDVD+RW(DVD+rewritable)などが市販されている。
【0003】
コンテンツの情報量は、年々増加する傾向にあり、光ディスクにおける記録容量の更なる増加が期待されている。そして、光ディスクの記録容量を増加させる手段の一つとして、複数の記録層を有する光ディスク及び該光ディスクをアクセス対象とする装置の開発が盛んに行われている(例えば、特許文献1参照)。なお、2つの記録層を有する光ディスクを以下では2層ディスクともいう。
【0004】
そして、2つの記録層を有する再生専用タイプのDVD(片面2層DVD−ROM)が実用化されている。この片面2層DVD−ROMでは、一方からレーザ光を照射し、光ビームの焦点をそれぞれの記録層に合わせることで記録層毎の再生を行なっている。すなわち、光ディスクを裏返すことなく情報の再生ができる。片面2DVD−ROMのトラック方式には、いわゆるパラレル・トラック・パス(Paralel Track Path:以下「PTP」という)方式、及びオポジット・トラック・パス(Opposite track Path:以下「OTP」という)方式とがある。なお、以下では便宜上、2つの記録層のうち光源に近い方を記録層0、光源から遠い方を記録層1と呼ぶこととする。
【0005】
PTP方式では、図21(A)に示されるように、記録層0では内周側から外周側に向かって、リードイン・ゾーン(Lead−in Zone)LIZ0、データ・ゾーン(Data Zone)DZ0、リードアウト・ゾーン(Lead−out Zone)LOZ0が設けられている。また、記録層1では内周側から外周側に向かって、リードイン・ゾーン(Lead−in Zone)LIZ1、データ・ゾーン(Data Zone)DZ1、リードアウト・ゾーン(Lead−out Zone)LOZ1が設けられている。各記録層ではリードイン・ゾーンからリードアウト・ゾーンに向かって連続した物理アドレスが割り振られている。
【0006】
OTP方式では、図21(B)に示されるように、記録層0では内周側から外周側に向かって、リードイン・ゾーン(Lead−in Zone)LIZ、データ・ゾーン(Data Zone)DZ0、ミドル・ゾーン(Middle Zone)MZ0が設けられている。また、記録層1では外周側から内周側に向かって、ミドル・ゾーン(Middle Zone)MZ1、データ・ゾーン(Data Zone)DZ1、リードアウト・ゾーン(Lead−out Zone)LOZが設けられている。記録層0ではリードイン・ゾーンからミドル・ゾーンに向かって連続した物理アドレスが割り振られている。記録層1ではミドル・ゾーンからリードアウト・ゾーンに向かって連続した物理アドレスが割り振られている。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−293947号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
記録可能な光ディスクでは、互いに反射率の異なるマーク領域及びスペース領域のそれぞれの長さとそれらの組み合わせとによって情報が記録される。例えば記録層に有機色素を含むCD−R、DVD−R及びDVD+Rなどの追記型の光ディスクでは、マーク領域を形成するときには発光パワーを大きくして色素を加熱及び溶解し、そこに接しているディスク基板部分を変質・変形させている。一方、スペース領域を形成するときにはディスク基板が変質・変形しないように発光パワーを再生時と同程度に小さくしている。これにより、マーク領域ではスペース領域よりも反射率が低くなる。
【0009】
記録可能な2層ディスクを実現するには、例えば上記有機色素を含む記録層を2層にすることが考えられる。しかしながら、上記追記型の光ディスクの製造ラインを利用して2層ディスクを製造すると、一例として図22に示されるように、記録層1の厚さを記録層0の厚さよりもある程度厚くする必要がある。このような2層ディスクでは、記録層0と同じ条件で記録層1にマーク領域を形成すると、記録層1では記録層0に比べてマーク領域が広く形成されるという不都合があった。
【0010】
また、光ディスクは記録密度が高く、隣り合うトラック間の距離(トラックピッチ)が狭いため、例えば光ディスクのそりや偏重心などにより記録面に形成される光スポットの波面収差が大きくなると光スポットを目標のトラック(以下「目標トラック」と略述する)のみに絞り込むことが難しく、光スポットの一部が目標トラックに隣接するトラック(以下「隣接トラック」と略述する)にかかる場合がある。この場合に、上記記録層1のようにマーク領域が広く形成されていると、隣接トラックからのクロストーク(不要な信号の漏れ:crosstalk)が発生し、検出されたウォブル信号は、隣接トラックのウォブル信号が目標トラックのウォブル信号に重畳された信号となる。ウォブル信号にクロストークが生じると、例えばウォブル信号に含まれている位置情報などの検出精度が低下し、記録及び再生に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0011】
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、安価な製造コストで、複数の記録層を有し、いずれの記録層においても記録品質に優れた記録が可能な情報記録媒体を提供することにある。
【0012】
また、本発明の第2の目的は、本発明の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することができる位置制御方法を提供することにある。
【0013】
また、本発明の第3の目的は、本発明の情報記録媒体に対応した光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することができるプログラム及び該プログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【0014】
また、本発明の第4の目的は、本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことができる光ディスク装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、情報記録が可能な第1記録層及び第2記録層を含む複数の記録層を有し、前記第1記録層にはスパイラル状の案内溝が形成され、該案内溝内に情報記録用のトラックが設けられ、前記第2記録層にはスパイラル状の案内溝が形成され、該案内溝間の領域に情報記録用のトラックが設けられている情報記録媒体である。
【0016】
本明細書において、第1記録層のトラックは案内溝の内部底面を示し、第2記録層のトラックは案内溝間の凸部を示している。
【0017】
これによれば、第1記録層では案内溝内に設けられたトラックにデータが記録され、第2記録層では案内溝間に設けられたトラックにデータが記録される。これにより、第1記録層と同様に、第2記録層の厚さを案内溝の深さとほぼ同じとすることが可能となり、第1記録層に記録するときと同じ記録条件で第2記録層に記録を行っても、マーク領域が広がることを抑制することができる。そこで、例えば、互いにほぼ同様にして個別に製造された1つの記録層を有する2つの部材を用い、一方の部材を反転して他方の部材と貼り合わせることにより、本発明の情報記録媒体を製造することが可能となる。従って、安価な製造コストで、複数の記録層を有し、いずれの記録層においても記録品質に優れた記録が可能となる。
【0018】
この場合において、請求項2に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層のトラック及び前記第2記録層のトラックは、それぞれ蛇行していることとすることができる。
【0019】
上記請求項1及び2に記載の各情報記録媒体において、請求項3に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層のトラック幅及び前記第2記録層のトラック幅は、それぞれほぼ一様であることとすることができる。
【0020】
上記請求項2及び3に記載の各情報記録媒体において、請求項4に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層及び前記第2記録層には、それぞれ位置情報が記録されていることとすることができる。
【0021】
この場合において、請求項5に記載の情報記録媒体の如く、前記位置情報は凹凸パターンとして記録されていることとすることができる。
【0022】
この場合において、請求項6に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層では該第1記録層に形成された案内溝間の領域に前記位置情報が記録され、前記第2記録層では該第2記録層に形成された案内溝内に前記位置情報が記録されていることとすることができる。
【0023】
上記請求項4に記載の情報記録媒体において、請求項7に記載の情報記録媒体の如く、前記各トラックの蛇行形状は、それぞれ位置情報に対応する情報を含むこととすることができる。
【0024】
この場合において、請求項8に記載の情報記録媒体の如く、前記位置情報に対応する情報は、位相変調又は周波数変調されて前記蛇行形状に含まれていることとすることができる。
【0025】
上記請求項7及び8に記載の各情報記録媒体において、請求項9に記載の情報記録媒体の如く、前記位置情報はアドレスに関する情報を含み、前記第1記録層のトラックでは内周側から外周側に向かって前記アドレスが増加し、前記第2記録層のトラックでは外周側から内周側に向かって前記アドレスが増加することとすることができる。
【0026】
上記請求項7〜9に記載の各情報記録媒体において、請求項10に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層における前記位置情報は、前記第2記録層に関する情報を更に含むこととすることができる。
【0027】
この場合において、請求項11に記載の情報記録媒体の如く、前記第2記録層に関する情報は、前記第2記録層のトラックに関する情報及び前記第2記録層における前記蛇行形状に関する情報の少なくとも一方を含むこととすることができる。
【0028】
上記請求項2〜11に記載の各情報記録媒体において、請求項12に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層におけるトラックの蛇行形状と、前記第2記録層におけるトラックの蛇行形状とは、互いに逆位相であることとすることができる。
【0029】
上記請求項1〜12に記載の各情報記録媒体において、請求項13に記載の情報記録媒体の如く、前記第1記録層に形成された前記案内溝のスパイラルの方向と前記第2記録層に形成された前記案内溝のスパイラルの方向とは、互いに逆方向であることとすることができる。
【0030】
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、前記トラックの接線方向に直交する方向における光スポットの形成位置を制御する位置制御方法であって、アクセス対象となる記録層を特定する第1工程と;前記第1工程で特定された記録層が前記第1記録層の場合に、案内溝のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2工程と;前記オン・トラック位置に前記光スポットの形成位置を制御する第3工程と;を含む位置制御方法である。
【0031】
これによれば、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象となる記録層が特定され(第1工程)、該特定された記録層が第1記録層の場合には、案内溝のほぼ中央位置がオン・トラック位置とされる(第2工程)。そして、そのオン・トラック位置に光スポットが形成されるように光スポットの形成位置が制御される(第3工程)。そこで、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することが可能となる。
【0032】
請求項15に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、前記トラックの接線方向に直交する方向における光スポットの形成位置を制御する位置制御方法であって、アクセス対象となる記録層を特定する第1工程と;前記第1工程で特定された記録層が前記第2記録層の場合に、案内溝間の領域のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2工程と;前記オン・トラック位置に前記光スポットの形成位置を制御する第3工程と;を含む位置制御方法である。
【0033】
これによれば、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象となる記録層が特定され(第1工程)、該特定された記録層が第2記録層の場合には、案内溝間の領域のほぼ中央位置がオン・トラック位置とされる(第2工程)。そして、そのオン・トラック位置に光スポットが形成されるように光スポットの形成位置が制御される(第3工程)。そこで、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することが可能となる。
【0034】
この場合において、請求項16に記載の位置制御方法の如く、前記第2工程では、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号極性を反転することとすることができる。
【0035】
上記請求項15に記載の位置制御方法において、請求項17に記載の位置制御方法の如く、前記第3工程では、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分だけシフトすることとすることができる。
【0036】
請求項18に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置に用いられるプログラムであって、前記アクセスの際に、アクセス対象の記録層を特定する第1手順と;前記第1手順で特定された記録層が前記第1記録層である場合に、案内溝のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2手順と;前記第1手順で特定された記録層が前記第2記録層である場合に、案内溝間の領域のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第3手順と;前記オン・トラック位置に光スポットの形成位置を制御する第4手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラムである。
【0037】
これによれば、本発明のプログラムが所定のメモリにロードされ、その先頭アドレスがプログラムカウンタにセットされると、光ディスク装置の制御用コンピュータは、アクセス対象の記録層を特定し、特定された記録層が第1記録層であれば、案内溝のほぼ中央位置をオン・トラック位置とし、一方、特定された記録層が第2記録層であれば、案内溝間の領域のほぼ中央位置をオン・トラック位置とし、該オン・トラック位置に光スポットの形成位置を制御する。すなわち、本発明のプログラムによれば、光ディスク装置の制御用コンピュータに請求項14及び請求項15に記載の発明に係る位置制御方法を実行させることができ、これにより、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することが可能となる。
【0038】
この場合において、請求項19に記載のプログラムの如く、前記第3手順として、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号極性を反転する手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。
【0039】
上記請求項18に記載のプログラムにおいて、請求項20に記載のプログラムの如く、前記第3手順として、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分だけシフトする手順を前記制御用コンピュータに実行させることとすることができる。
【0040】
請求項21に記載の発明は、請求項18〜20のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0041】
これによれば、請求項18〜20のいずれか一項に記載のプログラムが記録されているために、コンピュータに実行させることにより、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することが可能となる。
【0042】
請求項22に記載の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記光スポットが案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;前記位置制御手段にて制御された前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0043】
これによれば、請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体をアクセスする際に、位置制御手段により、アクセス対象の記録層が第1記録層の場合には、案内溝のほぼ中央位置に形成されるように光スポットが制御され、一方アクセス対象の記録層が第2記録層の場合には、案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように光スポットが制御される。従って、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットが精度良く形成され、結果として本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0044】
請求項23に記載の発明は、請求項12に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記光スポットが案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合に、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号の信号極性を反転する極性反転手段と;前記ウォブル信号を用いて、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0045】
これによれば、請求項12に記載の情報記録媒体をアクセスする際に、位置制御手段により、アクセス対象の記録層が第1記録層の場合には、案内溝のほぼ中央位置に形成されるように光スポットが制御され、一方アクセス対象の記録層が第2記録層の場合には、案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように光スポットが制御される。また、極性反転手段により、アクセス対象の記録層が第2記録層の場合に、光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号の信号極性が反転される。従って、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットが精度良く形成されるとともに、第2記録層におけるトラックの蛇行形状が第1記録層におけるトラックの蛇行形状と逆位相であっても、第2記録層におけるウォブル信号を精度良く取得することができるため、結果として本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0046】
請求項24に記載の発明は、請求項10又は11に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;前記第1記録層に前記光スポットを形成し、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号から前記第2記録層に関する情報を取得する第2記録層情報取得手段と;前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記第2記録層に関する情報に基づいて前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;前記位置制御手段にて制御された前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置である。
【0047】
これによれば、例えば請求項10又は11に記載の情報記録媒体がローディングされたときに、第2記録層情報取得手段により、第1記録層でのウォブル信号が検出され、該ウォブル信号から第2記録層に関する情報が求められる。そして、情報記録媒体にアクセスする際に、位置制御手段により、アクセス対象の記録層が第1記録層の場合には、案内溝のほぼ中央位置に形成されるように光スポットが制御され、一方アクセス対象の記録層が第2記録層の場合には、第2記録層に関する情報に基づいて光スポットの形成位置が制御される。そこで、第2記録層に関する情報があらかじめ知られていない場合であっても、第2記録層のトラック位置に光スポットを形成することができる。従って、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットが精度良く形成され、結果として本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0048】
上記請求項22〜24に記載の各光ディスク装置において、請求項25に記載の光ディスク装置の如く、前記位置制御手段は、前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合に、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるトラックエラー信号の信号極性を反転することとすることができる。
【0049】
この場合において、請求項26に記載の光ディスク装置の如く、前記光スポットは主ビームによる光スポットと副ビームによる2つの光スポットとを含み、前記トラックエラー信号の検出方法として差動プッシュプル法が用いられるときに、前記位置制御手段は、前記主ビームの反射光に対応した前記光ピックアップ装置の出力信号から得られるプッシュプル信号の信号極性と、前記各副ビームの反射光に対応した前記光ピックアップ装置の出力信号から得られるプッシュプル信号の信号極性とをそれぞれ反転することにより、前記トラックエラー信号の信号極性を反転することとすることができる。
【0050】
上記請求項22〜26に記載の各光ディスク装置において、請求項27に記載の光ディスク装置の如く、前記光ピックアップ装置は、前記対物レンズが前記第1記録層に対向する位置に配置されていることとすることができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図19に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の概略構成が示されている。
【0052】
この図1に示される光ディスク装置20は、本発明の一実施形態に係る情報記録媒体としての光ディスク15を回転駆動するためのスピンドルモータ22、光ピックアップ装置23、レーザコントロール回路24、エンコーダ25、モータドライバ27、再生信号処理回路28、サーボコントローラ33、バッファRAM34、バッファマネージャ37、インターフェース38、フラッシュメモリ39、CPU40及びRAM41などを備えている。なお、図1における接続線は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0053】
上記光ディスク15は、一例として図2(A)及び図2(B)に示されるように、情報記録可能な2つの記録層(M0,M1)があり、各記録層にはスパイラル状の案内溝としてのグルーブGがそれぞれ形成されている。一般に光ディスクでは、レーザ光の入射方向からみたときに、凸形状となる部分をグルーブG、凹形状となる部分をランドLと呼んでいる。本実施形態では、図2(A)に示されるように、光ピックアップ装置23に近い方の記録層M0(第1記録層)ではグルーブGにデータが記録され、図2(B)に示されるように、光ピックアップ装置23から遠い方の記録層M1(第2記録層)ではランドLにデータが記録される。すなわち、記録層M0ではグルーブGが情報記録用のトラックであり、記録層M1ではランドLが情報記録用のトラックである。ここでは、隣り合うトラックの中心間距離、すなわちトラックピッチは約0.74μmである。
【0054】
また、記録層M0におけるグルーブGのスパイラル方向と、記録層M1におけるグルーブGのスパイラル方向とは互いに逆方向となるように設定されている。
【0055】
さらに、記録層M0では、一例として図3(A)に示されるように、グルーブGは蛇行(ウォブリング)している。この蛇行形状は同期情報及びアドレス情報に対応する情報などを含んでいる。ここでは、グルーブGの幅はほぼ一様である。記録層M1では、一例として図3(B)に示されるように、ランドLは蛇行している。この蛇行形状は同期情報及びアドレス情報に対応する情報などを含んでいる。ここでは、ランドLの幅はほぼ一様である。なお、本実施形態では一例として各記録層でのトラックの蛇行形状はDVD+Rの規格に準拠しているものとする。
【0056】
記録層M0に形成される光スポットの位置がトラックの接線方向に直交する方向(以下「トラッキング方向」ともいう)に移動すると、記録層M0からの反射光に基づいて検出されるトラックエラー信号TE0は、一例として図3(C)に示されるように周期的に変化する。一方、記録層M1に形成される光スポットの位置がトラッキング方向に移動すると、記録層M1からの反射光に基づいて検出されるトラックエラー信号TE1は、一例として図3(D)に示されるように周期的に変化する。すなわち、トラックエラー信号TE0におけるオン・トラック位置OTと、トラックエラー信号TE1におけるオン・トラック位置OTとは互いに位相が半波長分ずれている。なお、本実施形態では、蛇行の周期(ウォブル周期)は約5μmである。
【0057】
上記同期情報は、光ディスク15の線速度及び上記アドレス情報の記録位置を検出するための情報である。アドレス情報はトラックにおける物理アドレスに関する情報である。なお、光ディスク15は、一例として前記OTP方式を採用するとともに、約660nmの波長のレーザ光に対応するものとする。
【0058】
本実施形態では、トラックの蛇行形状は情報フレームで決定される。情報フレームは種々の情報が含まれているADIPユニットと基準クロック形成用の搬送波部とから構成されている。1つの情報フレームの大きさは、一例として図4に示されるように、搬送波の1周期(=ウォブル周期)分の大きさを1ウォブルとすると、93ウォブル(ウォブル番号0〜92)である。そして、ウォブル番号0〜7がADIPユニット、ウォブル番号8〜92が搬送波部である。データ・ゾーンにおけるADIPユニットは、同期情報が含まれている同期情報部とアドレス情報が含まれているADIP情報部とから構成されている。そして、ウォブル番号0〜3が同期情報部、ウォブル番号4〜7がADIP情報部である。すなわち、同期情報部は4ウォブル、ADIP情報部は4ウォブルである。上記各情報部はそれぞれ位相変調(PSK:Phase Shift Keying)されている。
【0059】
ADIP情報部は4ウォブルが1ビットデータを表している。例えば、ビットデータが「0」のときは、図5(A)に示されるように、前方の2ウォブルを搬送波部と同位相とし、後方の2ウォブルを搬送波部と逆位相とする。一方、ビットデータが「1」のときは、図5(B)に示されるように、前方の2ウォブルを搬送波部と逆位相とし、後方の2ウォブルを搬送波部と同位相とする。なお、アドレスデータとしては51ビットが必要である。
【0060】
同期情報部は、次の情報フレームにおけるADIP情報部がアドレスデータの先頭ビットのときには、例えば図6(A)に示されるように、ワード同期(word sync)信号、すなわち4ウォブル全てを搬送波部と逆位相とする。また、ADIP情報部にアドレスのビットデータが含まれているときには、図6(B)に示されるように、ビット同期(bit sync)信号、すなわち先頭の1ウォブルを搬送波部と逆位相とし、残りの3ウォブルを搬送波部と同位相とする。
【0061】
従って、本実施形態では、図7に示されるように、52個の情報フレームによって1つのアドレスデータが得られることとなる。この52個の情報フレームはADIPワード(ADIP word)とも呼ばれている。
【0062】
前記光ピックアップ装置23は、図8に示されるように、受発光モジュール51、回折素子50、コリメートレンズ52、対物レンズ60及び駆動系(フォーカシングアクチュエータ、トラッキングアクチュエータ及びシークモータ(いずれも図示省略))などを備えている。なお、本実施形態では、フォーカス方向をZ軸方向、トラッキング方向及びシーク方向をX軸方向とする。
【0063】
受発光モジュール51は、波長が660nmのレーザ光を発光する光源としての半導体レーザLD、及び戻り光束を受光する受光器PDなどを含んで構成されている。なお、ここでは受発光モジュール51から出射される光束の最大強度出射方向を+Z方向とする。
【0064】
上記受光器PDは半導体レーザLDの近傍に配置され、回折素子50で回折された戻り光束を受光する。この受光器PDは一例として図9に示されるように、4つの部分受光素子(Qa,Qb,Qc,Qd)からなる4分割受光素子Pd1と、2つの部分受光素子(Qe,Qf)からなる2分割受光素子Pd2と、2つの部分受光素子(Qg,Qh)からなる2分割受光素子Pd3とを含んで構成されている。
【0065】
4分割受光素子Pd1は、トラックの接線方向に対応する方向(ここではY軸方向)の分割線DL1と、トラッキング方向に対応する方向(ここではX軸方向)の分割線DL2とによって4分割されている。前記部分受光素子Qaは分割線DL1の+X側で、かつ分割線DL2の+Y側に位置している。前記部分受光素子Qbは分割線DL1の−X側で、かつ分割線DL2の+Y側に位置している。前記部分受光素子Qcは分割線DL1の−X側で、かつ分割線DL2の−Y側に位置している。前記部分受光素子Qdは分割線DL1の+X側で、かつ分割線DL2の−Y側に位置している。
【0066】
2分割受光素子Pd2は、トラックの接線方向に対応する方向の分割線DL3によって2分割されている。前記部分受光素子Qeは分割線DL3の−X側に位置している。前記部分受光素子Qfは分割線DL3の+X側に位置している。
【0067】
2分割受光素子Pd3は、トラックの接線方向に対応する方向の分割線DL4によって2分割されている。前記部分受光素子Qgは分割線DL4の−X側に位置している。前記部分受光素子Qhは分割線DL4の+X側に位置している。
【0068】
上記各部分受光素子はそれぞれ光電変換を行なって受光量に応じた電流信号を生成する。各部分受光素子で生成された電流信号は、それぞれ再生信号処理回路28に出力される。
【0069】
前記回折素子50は、受発光モジュール51の+Z側に配置され、グレーティング50a及びホログラム50bを有している。なお、本実施形態では一例として、回折素子50と受発光モジュール51とは一体化されている。これにより、組み付け時の部品点数が減少し、作業性を向上させることができる。また、調整工程を簡素化することも可能となる。
【0070】
上記グレーティング50aは、受発光モジュール51から出射された光束(以下、便宜上「出射光束」ともいう)を主ビームとしての0次光と、副ビームとしての2つの1次回折光(+1次回折光及び−1次回折光)とに分割(3ビーム化)する。そして、一例として図10に示されるように、記録層において、0次光による光スポットSP0の中心からトラッキング方向に関してトラックピッチPtの1/2だけずれた位置に、各1次回折光による光スポットSP1がそれぞれ形成されるように設定されている。
【0071】
また、ホログラム50bは、グレーティング50aの+Z側に配置され、光ディスク15の記録面からの戻り光束を受光器PDの受光面方向に回折する。ここでは、一例として図11に示されるように、0次光の戻り光束は4分割受光素子Pd1で受光され、各1次回折光の戻り光束は2分割受光素子Pd2及びPd3でそれぞれ受光されるように設定されている。なお、ホログラム50bからの回折光がグレーティング50aで回折されないように、例えばホログラム50bとグレーティング50aとの間隔は1.5〜2.0mm程度に設定されている。
【0072】
前記コリメートレンズ52は回折素子50の+Z側に配置され、回折素子50にて3ビーム化された各光束をそれぞれ略平行光とする。前記対物レンズ60はコリメートレンズ52の+Z側に配置され、コリメートレンズ52を透過した各光束を集光し、光ディスク15の記録面に光スポットをそれぞれ形成する。
【0073】
前記再生信号処理回路28は、図12に示されるように、I/Vアンプ28a、サーボ信号検出回路28b、ウォブル信号検出回路28c、RF信号検出回路28d、デコーダ28e、クロック生成回路28f及びアドレス検出回路28gなどから構成されている。
【0074】
I/Vアンプ28aは、各部分受光素子からの電流信号をそれぞれ電圧信号に変換する。
【0075】
サーボ信号検出回路28bは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号など)を検出する。ここでは、トラックエラー信号は、光ディスクが記録可能な場合には、主ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号と副ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号との差を利用する、いわゆる差動プッシュプル法(DPP法)を用いて検出されるものとする。また、例えばディスククローズされた光ディスクのように記録不可能な場合には、トラックエラー信号は、主ビームの戻り光束における強度パターンの回転変化を利用する、いわゆる位相差法(DPD法)を用いて検出されるものとする。
【0076】
そこで、サーボ信号検出回路28bは、一例として図13に示されるように、DPP法を用いてトラックエラー信号を検出するためのTE検出回路281、及び一例として図14に示されるように、DPD法を用いてトラックエラー信号を検出するためのTE検出回路282を備えている。
【0077】
図13に示されるTE検出回路281は、4つの加算器(b1,b2,b3,b4)、3つの減算器(b5,b6,b8)、ゲインアンプb7、位置制御手段としてのTE極性設定回路b9、及びローパスフィルタ(LPF)b10を有している。
【0078】
加算器b1はI/Vアンプ28aの出力信号SaとSdを加算する。ここで、信号Saは部分受光素子Qaの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号Sdは部分受光素子Qdの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。
【0079】
加算器b2はI/Vアンプ28aの出力信号SbとScを加算する。ここで、信号Sbは部分受光素子Qbの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号Scは部分受光素子Qcの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。
【0080】
加算器b3はI/Vアンプ28aの出力信号SeとSgを加算する。ここで、信号Seは部分受光素子Qeの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号Sgは部分受光素子Qgの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。
【0081】
加算器b4はI/Vアンプ28aの出力信号SfとShを加算する。ここで、信号Sfは部分受光素子Qfの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号であり、信号Shは部分受光素子Qhの出力信号に対応するI/Vアンプ28aの出力信号である。
【0082】
減算器b5は、加算器b1の出力信号から加算器b2の出力信号を減算する。減算器b5の出力信号は(Sa+Sd)−(Sb+Sc)であり、前述した主ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号である。
【0083】
減算器b6は、加算器b3の出力信号から加算器b4の出力信号を減算する。減算器b6の出力信号は(Se+Sg)−(Sf+Sh)であり、前述した副ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号である。
【0084】
ゲインアンプb7は、減算器b6の出力段に配置され、減算器b6の出力信号が減算器b5の出力信号とほぼ同じ信号レベルとなるように、減算器b6の出力信号を調整する。例えばゲインアンプb7でのゲインをKとすると、ゲインアンプb7の出力信号はK{(Se+Sg)−(Sf+Sh)}である。
【0085】
減算器b8は、減算器b5の出力信号からゲインアンプb7の出力信号を減算する。加算器b8の出力信号は{(Sa+Sd)−(Sb+Sc)}−K{(Se+Sg)−(Sf+Sh)}である。すなわち、主ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号と副ビームの戻り光束から得られるプッシュプル信号との差信号が出力される。これにより、光ディスク15の偏芯や対物レンズ60のレンズシフトに起因するオフセット、及びノイズ(同相ノイズ)などが除去される。
【0086】
TE極性設定回路b9は、CPU40からのTE極性設定信号Sktに基づいて減算器b8の出力信号の極性を設定する。ここでは、一例としてTE極性設定回路b9は、TE極性設定信号Sktが0(ローレベル)であれば、減算器b8の出力信号をそのままの極性で出力し、TE極性設定信号Sktが1(ハイレベル)であれば、減算器b8の出力信号の極性を反転して出力する。
【0087】
ローパスフィルタb10は、TE極性設定回路b9の出力信号に含まれる高周波成分を除去する。ローパスフィルタb10の出力信号は、トラックエラー信号Steとしてサーボコントローラ33に供給される。
【0088】
図14に示されるTE検出回路282は、2つの加算器(b21,b22)、2つのリミッタ(b23,b24)、位相比較器b25、及びローパスフィルタ(LPF)b26を有している。
【0089】
加算器b21はI/Vアンプ28aの出力信号SaとSdを加算する。加算器b22はI/Vアンプ28aの出力信号SbとScを加算する。リミッタb23は加算器b21の出力信号のレベル変動に対して、出力信号の信号レベルを一定に保つ。リミッタb24は加算器b22の出力信号のレベル変動に対して、出力信号の信号レベルを一定に保つ。
【0090】
位相比較器b25は、リミッタb23の出力信号とリミッタb24の出力信号との位相を比較し、その比較結果を出力する。ローパスフィルタb26は位相比較器b25の出力信号に含まれる高周波成分を除去する。ローパスフィルタb26の出力信号はトラックエラー信号Steとしてサーボコントローラ33に供給される。
【0091】
なお、トラックエラー信号を検出する際に、CPU40によりTE検出回路281及びTE検出回路282のいずれかが選択される。
【0092】
図12に戻り、ウォブル信号検出回路28cは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。ここではウォブル信号検出回路28cは、一例として図15に示されるように、2つの加算器(c1,c2)、2つのハイパスフィルタ(HPF:c3,c4)、2つのAGCアンプ(c5,c6)、減算器c7及び極性反転手段としてのWB極性設定回路c8を備えている。
【0093】
加算器c1はI/Vアンプ28aの出力信号SaとSdを加算する。加算器c2はI/Vアンプ28aの出力信号SbとScを加算する。
【0094】
ハイパスフィルタc3は加算器c1の出力信号に含まれる低周波成分を除去する。ハイパスフィルタc4は加算器c2の出力信号に含まれる低周波成分を除去する。
【0095】
AGCアンプc5はハイパスフィルタc3の出力信号が所定の信号レベルを維持するように信号調整を行なう。AGCアンプc6はハイパスフィルタc4の出力信号が所定の信号レベルを維持するように信号調整を行なう。これにより、AGCアンプc5の出力信号とAGCアンプc6の出力信号とは、互いにほぼ同じ信号レベルとなる。
【0096】
減算器c7は、AGCアンプc5の出力信号からAGCアンプc6の出力信号を減算する。これにより、光ディスク15の偏芯や対物レンズ60のレンズシフトに起因するオフセット、及びノイズ(同相ノイズ)が除去される。
【0097】
WB極性設定回路c8は、CPU40からのWB極性設定信号Skwに基づいて減算器c7の出力信号の極性を設定する。ここでは一例としてWB極性設定回路c8は、WB極性設定信号Skwが0(ローレベル)であれば、減算器c7の出力信号をそのままの極性で出力し、WB極性設定信号Skwが1(ハイレベル)であれば、減算器c7の出力信号の極性を反転して出力する。
【0098】
WB極性設定回路c8の出力信号は、ウォブル信号Swbとしてクロック生成回路28f及びアドレス検出回路28gに供給される。
【0099】
クロック生成回路28fは、ウォブル信号Swbに基づいて基準クロック信号(Wckとする)を生成する。ここではクロック生成回路28fは、一例として図16に示されるように、バンドパスフィルタ(BPF)f1、2値化回路f2、及びPLL(Phase Locked Loop)回路f3を備えている。バンドパスフィルタf1はウォブル信号Swbから搬送波成分を抽出する。2値化回路f2はバンドパスフィルタf1の出力信号を2値化する。PLL回路f3は2値化回路f2の出力信号に同期した逓倍クロックを生成し、基準クロック信号Wckとしてエンコーダ25及びアドレス検出回路28gなどに供給する。
【0100】
アドレス検出回路28gは、ウォブル信号Swbからアドレス情報を取得する。ここではアドレス検出回路28gは、一例として図17に示されるように、ハイパスフィルタ(HPF)g1、ローパスフィルタ(LPF)g2、位相復調回路g3、及びADIP復号回路g4を備えている。ハイパスフィルタg1はウォブル信号Swbに含まれる低周波成分を除去する。ローパスフィルタg2は、ハイパスフィルタg1の出力信号に含まれる高周波成分を除去する。位相復調回路g3は基準クロック信号Wckに同期してローパスフィルタg2の出力信号を復調する(特開2001−052446号公報参照)。ADIP復号回路g4は位相復調回路g3の出力信号からアドレス情報を抽出し、抽出したアドレス情報が所定量(ここでは、51データビット分)に達するとアドレスデータに復号する。ここで復号されたアドレスデータは、アドレス信号SadとしてCPU40及びエンコーダ25に出力される。
【0101】
図12に戻り、RF信号検出回路28dは、I/Vアンプ28aの出力信号に基づいてRF信号を検出する。
【0102】
前記デコーダ28eは、RF信号検出回路28dで検出されたRF信号に対して復号処理及び誤り検出処理等を行なった後、再生データとしてバッファマネージャ37を介してバッファRAM34に格納する。なお、デコーダ28eは、誤り検出処理において誤りが検出されると、所定の誤り訂正処理を行う。
【0103】
図1に戻り、前記サーボコントローラ33は、サーボ信号検出回路28bからのフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスずれを補正するためのフォーカス制御信号を生成するとともに、トラックエラー信号に基づいてトラックずれを補正するためのトラッキング制御信号を生成する。ここで生成された各制御信号は、サーボオンのときにモータドライバ27に出力され、サーボオフのときには出力されない。サーボオン及びサーボオフはCPU40によって設定される。
【0104】
前記モータドライバ27は、サーボコントローラ33からのフォーカス制御信号に基づいてフォーカシングアクチュエータの駆動信号を光ピックアップ装置23に出力し、トラッキング制御信号に基づいてトラッキングアクチュエータの駆動信号を光ピックアップ装置23に出力する。すなわち、サーボ信号検出回路28b、サーボコントローラ33及びモータドライバ27によってトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。また、モータドライバ27は、CPU40からの制御信号に基づいてスピンドルモータ22及び前記シークモータの駆動信号をそれぞれ出力する。
【0105】
前記バッファRAM34は、光ディスクに記録するデータ(記録用データ)、及び光ディスクから再生したデータ(再生データ)などが一時的に格納されるバッファ領域と、各種プログラム変数などが格納される変数領域とを有している。
【0106】
前記バッファマネージャ37は、バッファRAM34へのデータの入出力を管理する。そして、バッファ領域に蓄積されたデータ量が所定量になるとCPU40に通知する。
【0107】
前記エンコーダ25は、CPU40の指示に基づいて、バッファRAM34に蓄積されている記録用データをバッファマネージャ37を介して取り出し、データ変調及びエラー訂正コードの付加などを行ない、光ディスク15への書き込み信号を生成する。ここで生成された書き込み信号はレーザコントロール回路24に出力される。
【0108】
前記レーザコントロール回路24は、エンコーダ25からの書き込み信号及び半導体レーザLDの発光特性などに基づいて半導体レーザLDの駆動信号を生成する。すなわち、光ディスク15に照射されるレーザ光のパワーを制御する。
【0109】
前記インターフェース38は、ホストとの双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)の規格に準拠している。
【0110】
前記フラッシュメモリ39はプログラム領域とデータ領域とを備えている。このプログラム領域には、CPU40にて解読可能なコードで記述された後述する光スポットの形成位置を制御する際に用いられる本発明に係るプログラム(以下、「位置制御プログラム」という)を含むプログラムが格納されている。また、データ領域には、半導体レーザLDの発光特性に関する情報、光ピックアップ装置23のシーク動作に関する情報(以下「シーク情報」ともいう)、及び記録条件などが格納されている。
【0111】
前記CPU40は、フラッシュメモリ39のプログラム領域に格納されているプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータなどをバッファRAM34の変数領域及びRAM41に保存する。
【0112】
《記録処理》
次に、ホストからの記録要求コマンドを受信したときの光ディスク装置20における処理(記録処理)について図18を用いて簡単に説明する。図18のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから記録要求コマンドを受信すると、図18のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、記録処理がスタートする。
【0113】
最初のステップ501では、記録速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、ホストから記録要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。また、ホストから受信したデータ(記録用データ)のバッファRAM34への蓄積をバッファマネージャ37に指示する。
【0114】
次のステップ503では、記録要求コマンドから目標アドレスを抽出する。
【0115】
次のステップ505では、目標アドレスに基づいてアクセス対象のトラックが形成されている記録層を特定する。
【0116】
次のステップ507では、特定された記録層が現在フォーカスされている記録層とは別の記録層であるか否か、すなわち、フォーカスジャンプが有るか否かを判断する。例えば記録層M0から記録層M1へ、あるいは記録層M1から記録層M0へのフォーカスジャンプが有れば、ここでの判断は肯定されステップ509に移行する。
【0117】
このステップ509では、TE極性設定信号Sktを変更する。すなわち、現在のTE極性設定信号Sktが0(ローレベル)であれば1(ハイレベル)に変更し、現在のTE極性設定信号Sktが1であれば0に変更する。これにより、TE極性設定回路b9から出力される信号の極性が変更される。すなわち、アクセス対象のトラックが記録層M0のトラックであれば、グルーブGのほぼ中央位置がオン・トラック位置となり、アクセス対象のトラックが記録層M1のトラックであれば、ランドLのほぼ中央位置がオン・トラック位置となる。
【0118】
次のステップ511では、WB極性設定信号Skwを変更する。すなわち、現在のWB極性設定信号Skwが0であれば1に変更し、現在のWB極性設定信号Skwが1であれば0に変更する。これにより、WB極性設定回路c8から出力される信号の極性が変更される。
【0119】
次のステップ513では、トラックエラー信号を検出する回路として、DPP法に対応したTE検出回路281を選択する。
【0120】
次のステップ515では、光ディスク15の回転が所定の線速度に達していることを確認すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを設定する。これにより、前述の如くトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。すなわち、アクセス対象のトラックが記録層M0のトラックであれば、グルーブGのほぼ中央位置に光スポットが形成され、アクセス対象のトラックが記録層M1のトラックであれば、ランドLのほぼ中央位置に光スポットが形成される。なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は記録処理が終了するまで随時行われる。
【0121】
次のステップ517では、再生信号処理回路28からのアドレス信号Sadに基づいて現在のアドレスを取得する。
【0122】
次のステップ519では、現在のアドレスと目標アドレスとの差分(アドレス差)を算出する。
【0123】
次のステップ521では、アドレス差に基づいてシーク動作が必要であるか否かを判断する。ここでは、前記シーク情報の一つとしてフラッシュメモリ39に格納されている閾値を参照し、アドレス差が閾値を越えていれば、ここでの判断は肯定され、ステップ523に移行する。
【0124】
このステップ523では、アドレス差に応じたシークモータの制御信号をモータドライバ27に出力する。これにより、シークモータが駆動し、シーク動作が行なわれる。そして、前記ステップ517に戻る。
【0125】
なお、前記ステップ521において、アドレス差が閾値を越えていなければ、ここでの判断は否定され、ステップ525に移行する。
【0126】
このステップ525では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ527に移行する。
【0127】
このステップ527では、アドレス信号Sadに基づいて現在のアドレスを取得する。そして、前記ステップ525に戻る。
【0128】
以下、前記ステップ525での判断が肯定されるまで、ステップ525→527の処理を繰り返し行う。
【0129】
現在のアドレスが目標アドレスと一致すれば、前記ステップ525での判断は肯定され、ステップ529に移行する。
【0130】
このステップ529では、エンコーダ25に書き込みを許可する。これにより、記録用データは、エンコーダ25、レーザコントロール回路24及び光ピックアップ装置23を介して光ディスク15に書き込まれる。記録用データがすべて書き込まれると、所定の終了処理を行った後、記録処理を終了する。
【0131】
なお、上記ステップ507において、フォーカスジャンプがなければ、ステップ507での判断は否定され前記ステップ513に移行する。すなわち、TE極性設定回路b9から出力される信号の極性、及びWB極性設定回路c8から出力される信号の極性はいずれも変更されない。
【0132】
《再生処理》
さらに、ホストから再生要求コマンドを受信したときの光ディスク装置20における処理(再生処理)について図19を用いて説明する。図19のフローチャートは、CPU40によって実行される一連の処理アルゴリズムに対応し、ホストから再生要求コマンドを受信すると、図19のフローチャートに対応するプログラムの先頭アドレスがCPU40のプログラムカウンタにセットされ、再生処理がスタートする。なお、トラックエラー信号を検出するための回路として、TE検出回路281及びTE検出回路282の一方がすでに選択されているものとする。
【0133】
最初のステップ701では、再生速度に基づいてスピンドルモータ22の回転を制御するための制御信号をモータドライバ27に出力するとともに、ホストから再生要求コマンドを受信した旨を再生信号処理回路28に通知する。
【0134】
次のステップ703では、再生要求コマンドから目標アドレスを抽出する。
【0135】
次のステップ705では、目標アドレスに基づいてアクセス対象のトラックが形成されている記録層を特定する。
【0136】
次のステップ707では、フォーカスジャンプが有るか否かを判断する。例えばフォーカスジャンプが有れば、ここでの判断は肯定されステップ709に移行する。
【0137】
このステップ709では、WB極性設定信号Skwを変更する。すなわち、現在のWB極性設定信号Skwが0であれば1に変更し、現在のWB極性設定信号Skwが1であれば0に変更する。これにより、WB極性設定回路c8から出力される信号の極性が変更される。
【0138】
次のステップ711では、光ディスク15が記録可能なディスクであるか否かを判断する。光ディスク15が記録可能なディスクであれば、ここでの判断は肯定されステップ713に移行する。なお、光ディスク15が記録可能なディスクであるか否かの判定は、光ディスク15がローディング(マウント)されたときに行なわれ、その判定結果がRAM41に格納されている。
【0139】
このステップ713では、TE極性設定信号Sktを変更する。すなわち、現在のTE極性設定信号Sktが0であれば1に変更し、現在のTE極性設定信号Sktが1であれば0に変更する。これにより、TE極性設定回路b9から出力される信号の極性が変更される。
【0140】
次のステップ715では、トラックエラー信号を検出する回路としてDPP法に対応したTE検出回路281を選択する。
【0141】
次のステップ721では、光ディスク15の回転が所定の線速度に達していることを確認すると、サーボコントローラ33に対してサーボオンを設定する。これにより、前述の如くトラッキング制御及びフォーカス制御が行われる。なお、トラッキング制御及びフォーカス制御は再生処理が終了するまで随時行われる。
【0142】
次のステップ723では、再生信号処理回路28からのアドレス信号Sadに基づいて現在のアドレスを取得する。
【0143】
次のステップ725では、現在のアドレスと目標アドレスとの差分(アドレス差)を算出する。
【0144】
次のステップ727では、前記ステップ519と同様にして、シーク動作が必要であるか否かを判断する。シーク動作が必要であれば、ここでの判断は肯定され、ステップ729に移行する。
【0145】
このステップ729では、アドレス差に応じたシークモータの制御信号をモータドライバ27に出力する。そして、前記ステップ723に戻る。
【0146】
一方、前記ステップ727において、シーク動作が必要でなければ、ステップ727での判断は否定され、ステップ731に移行する。
【0147】
このステップ731では、現在のアドレスが目標アドレスと一致しているか否かを判断する。現在のアドレスが目標アドレスと一致していなければ、ここでの判断は否定され、ステップ733に移行する。
【0148】
このステップ733では、アドレス信号Sadに基づいて現在のアドレスを取得する。そして、前記ステップ731に戻る。
【0149】
以下、前記ステップ731での判断が肯定されるまで、ステップ731→733の処理を繰り返し行う。
【0150】
現在のアドレスが目標アドレスと一致すれば、前記ステップ731での判断は肯定され、ステップ735に移行する。
【0151】
このステップ735では、再生信号処理回路28に読み取りを指示する。これにより、再生信号処理回路28にて再生データが取得され、バッファRAM34に格納される。この再生データはセクタ単位でバッファマネージャ37及びインターフェース38を介してホストに転送される。そして、ホストから指定されたデータの再生がすべて終了すると、所定の終了処理を行った後、再生処理を終了する。
【0152】
なお、上記ステップ707において、フォーカスジャンプがなければ、ステップ707での判断は否定され前記ステップ721に移行する。
【0153】
また、上記ステップ711において、光ディスク15が記録可能なディスクでなければ、ステップ711での判断は否定されステップ717に移行する。
【0154】
このステップ717では、トラックエラー信号を検出する回路としてDPD法に対応したTE検出回路282を選択する。このTE検出回路282ではトラックエラー信号の極性は反転されない。そして、前記ステップ721に移行する。
【0155】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る光ディスク装置20では、CPU40及び該CPU40によって実行されるプログラムとによって、処理装置が実現されている。しかしながら、本発明がこれに限定されるものではないことは勿論である。すなわち、上記実施形態は一例に過ぎず、上記のCPU40によるプログラムに従う処理によって実現した処理装置の少なくとも一部をハードウェアによって構成することとしても良いし、あるいは全てをハードウェアによって構成することとしても良い。
【0156】
また、本実施形態では、フラッシュメモリ39にインストールされているプログラムのうち、図18に示されるフローチャートのステップ505、507、509、513及び515の処理に対応するプログラム、及び図19に示されるフローチャートのステップ705、707、713、715及び721の処理に対応するプログラムによって前記位置制御プログラムが構成されている。
【0157】
そして、図18に示されるフローチャートのステップ505、507、509、513及び515の処理、及び図19に示されるフローチャートのステップ705、707、713、715及び721の処理によって本発明に係る位置制御方法が実施されている。
【0158】
以上説明したように、本実施形態に係る光ディスク15によると、対物レンズ60に近い方の記録層M0(第1記録層)ではグルーブGにデータが記録され、対物レンズ60から遠い方の記録層M1(第2記録層)ではランドLにデータが記録される。すなわち、記録層M0ではグルーブGが情報記録用のトラックであり、記録層M1ではランドLが情報記録用のトラックである。これにより、記録層M0と同様に、記録層M1の厚さをグルーブGの深さとほぼ同じとすることが可能となり、記録層M0に記録するときと同じ記録条件で記録層M1に記録を行っても、マーク領域が広がることを抑制することができる。そこで、記録層M0が形成された基板と、記録層M1が形成された基板とを個別に作成した後、記録層M1が形成された基板を反転して記録層M0が形成された基板と貼り合わせることにより光ディスク15を製造することができ、例えば1つの記録層を有するDVD+Rなどの製造ラインを利用することが可能となる。すなわち、製造コストを低く抑えることが可能となる。従って、安価な製造コストで、複数の記録層を有し、いずれの記録層においても記録品質に優れた記録が可能となる。
【0159】
また、本実施形態によると、各トラックはそれぞれ蛇行しており、更に各トラック幅が一様となるように設定されているため、安定したウォブル信号を検出することができる。
【0160】
また、本実施形態によると、位置情報に対応する情報が蛇行形状に含まれており、しかもその位置情報に対応する情報は位相変調されているため、複雑な回路を用いることなく位置情報を取得することが可能となる。
【0161】
また、本実施形態によると、位置情報はアドレスに関する情報を含み、記録層M0のトラックでは内周側から外周側に向かってアドレスが増加し、記録層M1のトラックでは外周側から内周側に向かってアドレスが増加している。これにより、アクセス中にフォーカスジャンプが生じても、アクセスを一時的に中断する必要がない。
【0162】
また、本実施形態によると、記録層M0におけるグルーブGのスパイラルの方向と、記録層M1におけるグルーブGのスパイラルの方向とは互いに逆方向となるように設定されている。これにより、アクセス中にフォーカスジャンプが生じても、連続してウォブル信号を検出することができる。
【0163】
また、本実施形態に係る光ディスク装置20によると、記録対象の記録層が記録層M0の場合には、グルーブGのほぼ中央位置に光スポットが形成され、一方記録対象の記録層が記録層M1の場合には、ランドLのほぼ中央位置に光スポットが形成されるように光ピックアップ装置23を制御しているため、本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことが可能となる。
【0164】
また、本実施形態によると、再生対象の記録層が記録層M0の場合には、グルーブGのほぼ中央位置に光スポットが形成され、一方記録対象の記録層が記録層M1の場合には、ランドLのほぼ中央位置に光スポットが形成されるように光ピックアップ装置23を制御しているため、本発明の情報記録媒体に対して安定した再生を行うことが可能となる。
【0165】
また、本実施形態によると、記録及び再生対象の記録層が記録層M1の場合に、光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号の信号極性を反転している。これにより、記録層M1におけるトラックの蛇行形状が記録層M0におけるトラックの蛇行形状と逆位相であっても、記録層M1におけるウォブル信号を精度良く取得することができる。なお、記録層M1におけるトラックの蛇行形状が記録層M0におけるトラックの蛇行形状と同位相であれば、ウォブル信号の信号極性を反転する必要はない。
【0166】
なお、上記実施形態の光ディスク15では、トラックの両側が蛇行する場合について説明したが、これに限らず、例えば戻り光束から検出される各種信号の検出精度が十分であれば、片側のみが蛇行していても良い。
【0167】
また、上記実施形態では、トラックの幅が一様である場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0168】
また、上記実施形態では、位置情報に対応する情報が蛇行形状に含まれる場合について説明したが、これに限らず、例えばDVD−Rのように凹凸パターン(例えばプリピット)として記録されていても良い。この場合に、トラックがグルーブに設定されている記録層ではランドに位置情報を記録し、トラックがランドに設定されている記録層ではグルーブに位置情報を記録しても良い。要するに所定の信号処理によって位置情報が取得できれば良い。
【0169】
また、上記実施形態では、対物レンズが記録層M0に対向する位置に光ピックアップ装置が配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば信号処理方法を変更すれば、対物レンズが記録層M1に対向しても良い。
【0170】
また、上記実施形態では、光ディスクが記録可能な2つの記録層を有している場合について説明したが、これに限らず、3つ以上の記録層を有していても良い。この場合に、少なくとも2つの記録可能な記録層が含まれていれば、残りの記録層は、すでに情報が記録され追記できない記録層(いわゆるROM層)であっても良い。
【0171】
また、上記実施形態では、同期情報部が4ウォブルで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0172】
また、上記実施形態では、ADIP情報部が4ウォブルで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0173】
また、上記実施形態では、アドレスデータが51ビットで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0174】
また、上記実施形態では、情報フレームの大きさが93ウォブルの場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0175】
また、上記実施形態では、蛇行形状における各情報部に対応する情報が位相変調方式で変調される場合について説明したが、これに限らず、例えばCD系の光ディスクのように周波数変調方式で変調されても良い。但し、この場合には、変調方式に応じた復調処理が行なわれることとなる。
【0176】
また、上記実施形態では、記録層M0におけるグルーブGのスパイラルの方向と、記録層M1におけるグルーブGのスパイラルの方向とが互いに逆方向となる場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0177】
また、上記実施形態では、記録層M0におけるトラックの蛇行形状と、記録層M1におけるトラックの蛇行形状とが互いに逆位相の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
【0178】
また、上記実施形態では、トラックの構成がOTP方式である場合について説明したが、前記PTP方式であっても良い。
【0179】
また、上記実施形態において、記録層M0におけるトラックの蛇行形状が、記録層M1に関する情報、例えば記録層M1におけるトラックに関する情報及び記録層M1におけるトラックの蛇行形状に関する情報の少なくとも一方を更に含んでいても良い。この場合に、例えばCPU40は、光ディスクがローディングされたときに記録層M0からの反射光に基づいて記録層M0でのウォブル信号を検出し、該ウォブル信号から記録層M1に関する情報を求めることができる。これにより、記録層M1に関する情報があらかじめ知られていない場合であっても、記録層M1のトラック位置に光スポットを形成することができる。この場合には、CPU40によって第2記録層情報取得手段が実現されることとなる。なお、反対に記録層M1におけるトラックの蛇行形状が記録層M0に関する情報を更に含んでいても良い。更に記録層M0におけるトラックの蛇行形状が記録層M1に関する情報を、記録層M1におけるトラックの蛇行形状が記録層M0に関する情報をそれぞれ含んでいても良い。
【0180】
また、上記実施形態では、光ディスク15が約660nmの波長のレーザ光に対応する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば約405nmの波長のレーザ光、あるいは約780nmの波長のレーザ光に対応しても良い。
【0181】
なお、上記実施形態の光ディスク装置20では、フォーカスジャンプが有るときに、ウォブル信号Swbの極性を反転する場合について説明したが、これに限らず、例えばクロック生成回路28fにおけるPLL回路f3の出力信号の位相を半周期分遅延させるとともに、アドレス検出回路28gにおける位相復調回路g3で信号の極性を反転しても良い。要するに、アドレス検出回路28gにおけるADIP復号回路g4の入力信号の極性が反転していれば良い。
【0182】
また、上記実施形態では、TE検出回路281において減算器b8の出力段にTE極性設定回路b9を配置する場合について説明したが、これに限らず、例えば図20に示されるように、減算器b5の出力段にPP極性設定回路b11を、ゲインアンプb7の出力段にPP極性設定回路b12をそれぞれ配置しても良い。すなわち、減算器b8に入力される各信号の極性を反転させても良い。この場合には、PP極性設定回路b11及びPP極性設定回路b12によって位置制御手段が実現されることとなる。
【0183】
また、上記実施形態では、DPP法及びDPD法を用いてトラックエラー信号を求める場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、光ディスク15の偏芯や対物レンズ60のレンズシフトの影響が小さい場合には、いわゆるプッシュプル法を用いても良い。
【0184】
また、上記実施形態では、フォーカスジャンプがある場合に、サーボコントローラ33に出力されるトラックエラー信号の信号極性を変更しているが、これに限らず、例えばサーボコントローラ33でのオントラック判定位置をトラックエラー信号の信号波形における半波長分だけシフトしても良い。この場合には、サーボコントローラ33によって位置制御手段が実現されることとなる。
【0185】
また、上記実施形態では、フォーカスジャンプがあるときに各極性設定信号を変更する場合について説明したが、これに限らず、例えば記録処理において、記録対象が記録層M0のときに各極性設定信号に0をセットし、記録対象が記録層M1のときに各極性設定信号に1をセットしても良い。
【0186】
また、上記実施形態では、前記位置制御プログラムはフラッシュメモリ39に記録されているが、他の記録媒体(CD系光ディスク、DVD系光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、フレキシブルディスク等)に記録されていても良い。この場合には、記録媒体に対応するドライブ装置を付加し、そのドライブ装置から位置制御プログラムをフラッシュメモリ39に転送することとなる。また、ネットワーク(LAN、イントラネット、インターネットなど)を介して位置制御プログラムをフラッシュメモリ39に転送しても良い。
【0187】
また、上記実施形態では、インターフェースがATAPIの規格に準拠する場合について説明したが、これに限らず、例えばATA(AT Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、USB(Universal Serial Bus)1.0、USB2.0、IEEE1394、IEEE802.3、シリアルATA及びシリアルATAPIのうちのいずれかの規格に準拠しても良い。
【0188】
また、上記実施形態では、情報の記録及び再生が可能な光ディスク装置について説明したが、これに限らず、情報の記録、再生及び消去のうち、少なくとも情報の記録が可能な光ディスク装置であれば良い。
【0189】
また、上記実施形態では、光ピックアップ装置が1つの半導体レーザを備える場合について説明したが、これに限らず、例えば互いに異なる波長の光束を発光する複数の半導体レーザを備えていても良い。この場合に、例えば波長が約405nmの光束を発光する半導体レーザ、波長が約660nmの光束を発光する半導体レーザ及び波長が約780nmの光束を発光する半導体レーザの少なくとも1つを含んでいても良い。すなわち、光ディスク装置が互いに異なる規格に準拠した複数種類の光ディスクに対応する光ディスク装置であっても良い。要するに、少なくとも本発明の情報記録媒体と同様な複数の記録層を有する光ディスクに対応可能であれば良い。
【0190】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報記録媒体によれば、安価な製造コストで、複数の記録層を有し、いずれの記録層においても記録品質に優れた記録ができるという効果がある。
【0191】
また、本発明に係る位置制御方法によれば、本発明の情報記録媒体にアクセスする際に、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することができるという効果がある。
【0192】
また、本発明に係るプログラム及び記録媒体によれば、本発明の情報記録媒体に対応した光ディスク装置の制御用コンピュータにて実行され、アクセス対象の記録層におけるトラック位置に光スポットを精度良く形成することができるという効果がある。
【0193】
また、本発明に係る光ディスク装置によれば、本発明の情報記録媒体に対して記録品質に優れた記録を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2(A)及び図2(B)は、それぞれ本発明の一実施形態に係る光ディスクの構成を説明するための断面図である。
【図3】図3(A)は図2の光ディスクにおける記録層M0のトラックを説明するための図であり、図3(B)は図2の光ディスクにおける記録層M1のトラックを説明するための図であり、図3(C)は図3(A)に対応するトラックエラー信号を説明するための波形図であり、図3(D)は図3(B)に対応するトラックエラー信号を説明するための波形図である。
【図4】図2の光ディスクにおけるトラックの蛇行形状を説明するための図である。
【図5】図5(A)及び図5(B)は、それぞれADIP情報部の波形を説明するための波形図である。
【図6】図6(A)及び図6(B)は、それぞれ同期情報部の波形を説明するための波形図である。
【図7】ADIPユニットを説明するための図である。
【図8】図1における光ピックアップ装置の構成を説明するための図である。
【図9】図8における受光器を説明するための図である。
【図10】主ビームによる光スポットと副ビームによる光スポットとの位置関係を説明するための図である。
【図11】各ビームの戻り光束と受光器を構成する各部分受光素子との位置関係を説明するための図である。
【図12】図1における再生信号処理回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図13】DPP法に対応したトラックエラー検出回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図14】PDP法に対応したトラックエラー検出回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図15】図12におけるウォブル信号検出回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図16】図12におけるクロック生成回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図17】図12におけるアドレス検出回路の構成を説明するためのブロック図である。
【図18】ホストからの記録要求コマンドに応じて行なわれる光ディスク装置における記録処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】ホストからの再生要求コマンドに応じて行なわれる光ディスク装置における再生処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】DPP法に対応したトラックエラー検出回路の他の構成例を説明するためのブロック図である。
【図21】図21(A)は2層ディスクにおけるPTP方式を説明するための図であり、図21(B)は2層ディスクにおけるOTP方式を説明するための図である。
【図22】記録可能な2層ディスクにおける各記録層の厚さを説明するための図である。
【符号の説明】
15…光ディスク、20…光ディスク装置、23…光ピックアップ装置、33…サーボコントローラ(位置制御手段)、40…CPU(処理装置、第2記録層情報取得手段)、b9…TE極性設定回路(位置制御手段)、b11,b12…PP極性設定回路(位置制御手段の一部)、c8…WB極性設定回路(極性反転手段)。

Claims (27)

  1. 情報記録が可能な第1記録層及び第2記録層を含む複数の記録層を有し、
    前記第1記録層にはスパイラル状の案内溝が形成され、該案内溝内に情報記録用のトラックが設けられ、
    前記第2記録層にはスパイラル状の案内溝が形成され、該案内溝間の領域に情報記録用のトラックが設けられている情報記録媒体。
  2. 前記第1記録層のトラック及び前記第2記録層のトラックは、それぞれ蛇行していることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体。
  3. 前記第1記録層のトラック幅及び前記第2記録層のトラック幅は、それぞれほぼ一様であることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報記録媒体。
  4. 前記第1記録層及び前記第2記録層には、それぞれ位置情報が記録されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の情報記録媒体。
  5. 前記位置情報は凹凸のパターンとして記録されていることを特徴とする請求項4に記載の情報記録媒体。
  6. 前記第1記録層では該第1記録層に形成された案内溝間の領域に前記位置情報が記録され、前記第2記録層では該第2記録層に形成された案内溝内に前記位置情報が記録されていることを特徴とする請求項5に記載の情報記録媒体。
  7. 前記各トラックの蛇行形状は、それぞれ位置情報に対応する情報を含むことを特徴とする請求項4に記載の情報記録媒体。
  8. 前記位置情報に対応する情報は、位相変調又は周波数変調されて前記蛇行形状に含まれていることを特徴とする請求項7に記載の情報記録媒体。
  9. 前記位置情報はアドレスに関する情報を含み、
    前記第1記録層のトラックでは内周側から外周側に向かって前記アドレスが増加し、前記第2記録層のトラックでは外周側から内周側に向かって前記アドレスが増加することを特徴とする請求項7又は8に記載の情報記録媒体。
  10. 前記第1記録層における前記位置情報は、前記第2記録層に関する情報を更に含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  11. 前記第2記録層に関する情報は、前記第2記録層のトラックに関する情報及び前記第2記録層における前記蛇行形状に関する情報の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項10に記載の情報記録媒体。
  12. 前記第1記録層におけるトラックの蛇行形状と、前記第2記録層におけるトラックの蛇行形状とは、互いに逆位相であることを特徴とする請求項2〜11のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  13. 前記第1記録層に形成された前記案内溝のスパイラルの方向と前記第2記録層に形成された前記案内溝のスパイラルの方向とは、互いに逆方向であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の情報記録媒体。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、前記トラックの接線方向に直交する方向における光スポットの形成位置を制御する位置制御方法であって、
    アクセス対象となる記録層を特定する第1工程と;
    前記第1工程で特定された記録層が前記第1記録層の場合に、案内溝のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2工程と;
    前記オン・トラック位置に前記光スポットの形成位置を制御する第3工程と;を含む位置制御方法。
  15. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体にアクセスする際に、前記トラックの接線方向に直交する方向における光スポットの形成位置を制御する位置制御方法であって、
    アクセス対象となる記録層を特定する第1工程と;
    前記第1工程で特定された記録層が前記第2記録層の場合に、案内溝間の領域のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2工程と;
    前記オン・トラック位置に前記光スポットの形成位置を制御する第3工程と;を含む位置制御方法。
  16. 前記第2工程では、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号極性を反転することを特徴とする請求項15に記載の位置制御方法。
  17. 前記第2工程では、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分だけシフトすることを特徴とする請求項15に記載の位置制御方法。
  18. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置に用いられるプログラムであって、
    前記アクセスの際に、アクセス対象の記録層を特定する第1手順と;
    前記第1手順で特定された記録層が前記第1記録層である場合に、案内溝のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第2手順と;
    前記第1手順で特定された記録層が前記第2記録層である場合に、案内溝間の領域のほぼ中央位置をオン・トラック位置とする第3手順と;
    前記オン・トラック位置に光スポットの形成位置を制御する第4手順と;を前記光ディスク装置の制御用コンピュータに実行させるプログラム。
  19. 前記第3手順として、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号極性を反転する手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  20. 前記第3手順として、前記第2記録層からの反射光に基づいて検出されたトラックエラー信号の信号特性におけるオン・トラック判定位置を、前記トラックエラー信号の信号波形における半波長分だけシフトする手順を前記制御用コンピュータに実行させることを特徴とする請求項18に記載のプログラム。
  21. 請求項18〜20のいずれか一項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  22. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、
    前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
    前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記光スポットが案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;
    前記位置制御手段にて制御された前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
  23. 請求項12に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、
    前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
    前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記光スポットが案内溝間の領域のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;
    前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合に、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号の信号極性を反転する極性反転手段と;
    前記ウォブル信号を用いて、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
  24. 請求項10又は11に記載の情報記録媒体をアクセスの対象媒体とする光ディスク装置であって、
    前記複数の記録層のうちアクセス対象の記録層に対物レンズを介して光スポットを形成し、該記録層からの反射光を受光する光ピックアップ装置と;
    前記第1記録層に前記光スポットを形成し、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるウォブル信号から前記第2記録層に関する情報を取得する第2記録層情報取得手段と;
    前記アクセス対象の記録層が前記第1記録層の場合には、前記光スポットが案内溝のほぼ中央位置に形成されるように前記光ピックアップ装置を制御し、一方前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合には、前記第2記録層に関する情報に基づいて前記光ピックアップ装置を制御する位置制御手段と;
    前記位置制御手段にて制御された前記光ピックアップ装置を介して、データの記録、再生及び消去のうち少なくとも記録を行なう処理装置と;を備える光ディスク装置。
  25. 前記位置制御手段は、前記アクセス対象の記録層が前記第2記録層の場合に、前記光ピックアップ装置の出力信号から検出されるトラックエラー信号の信号極性を反転することを特徴とする請求項22〜24のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
  26. 前記光スポットは主ビームによる光スポットと副ビームによる2つの光スポットとを含み、前記トラックエラー信号の検出方法として差動プッシュプル法が用いられるときに、
    前記位置制御手段は、前記主ビームの反射光に対応した前記光ピックアップ装置の出力信号から得られるプッシュプル信号の信号極性と、前記各副ビームの反射光に対応した前記光ピックアップ装置の出力信号から得られるプッシュプル信号の信号極性とをそれぞれ反転することにより、前記トラックエラー信号の信号極性を反転することを特徴とする請求項25に記載の光ディスク装置。
  27. 前記光ピックアップ装置は、前記対物レンズが前記第1記録層に対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項22〜26のいずれか一項に記載の光ディスク装置。
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