JP2005043722A - 半導体電界吸収型変調器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 吸収領域4a〜4dを光導波方向に沿って離散的に配置することにより、光吸収に実質的に寄与する各光吸収領域4a〜4dの間に、光吸収に実質的に寄与しない光吸収抑制領域5a〜5cを光導波方向に沿って設ける
【選択図】 図1
Description
図8において、n−InP基板101上には、n−InPクラッド層102、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層103、ノンドープInGaAsP光吸収層104、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層106、p−InPクラッド層107およびp−InGaAsコンタクト層108が順次積層されている。
そして、p−InGaAsコンタクト層108上には、ボンディング領域112が設けられたp側ストライプ電極110が形成され、n−InP基板101の裏面にはn側電極111が形成されている。
MOVPE Growth of Strained InGaAs/InAlAs MQWs for a Polarization−Insensitive Electroabsorption Modulator,Journal of Electronic Materials,Vol.25,No.3,1996,pp385−388
そこで、本発明の目的は、光吸収電流の発生量を局所的に制御しつつ、光変調を行うことが可能な半導体電界吸収型変調器を提供することである。
これにより、光吸収が特定の箇所に集中しないように、光吸収量を光吸収層上で均一化することが可能となり、光吸収電流の発生が特定の箇所に集中することを抑制することが可能となる。このため、光入射端における光吸収を低減させて、光入射端面の劣化を防止することが可能となる。
これにより、光吸収層において光吸収領域を分散化させることが可能となり、局所的な温度上昇を抑制することを可能として、光損傷耐性を向上させることが可能となる。
これにより、光吸収層を光導波方向に均一に形成した場合においても、光吸収層における光吸収を分散化させることが可能となり、光吸収層の電圧印加による光吸収電流を瞬時に変化させることが可能となる。このため、局所的な温度上昇を抑制することを可能として、光損傷耐性を向上させることが可能となる。
これにより、光吸収層を光導波方向に均一に形成した場合においても、光吸収層における光吸収を分散化させることが可能となり、半導体電界吸収型変調器に光を効率よく導波させることを可能としつつ、局所的な温度上昇を抑制することを可能として、光損傷耐性を向上させることが可能となる。
これにより、光吸収層における光吸収量を調整することが可能となり、光吸収量を光吸収層上で均一化することを可能として、光吸収電流の発生が特定の箇所に集中することを抑制することが可能となる。このため、光入射端における光吸収電流の集中を低減させることを可能として、光入射端における温度上昇を抑制することが可能となり、光入射端面の劣化を防止することが可能となる。
これにより、光吸収層を光導波方向に均一に形成した場合においても、光吸収層における光吸収量を調整することが可能となり、光吸収量を光吸収層上で均一化することが可能となる。このため、半導体電界吸収型変調器に光を効率よく導波させることを可能としつつ、光吸収電流の発生が特定の箇所に集中することを抑制することが可能となり、光入射端における光吸収電流の集中を低減させることを可能として、光入射端における温度上昇を抑制することが可能となることから、光入射端面の劣化を防止することが可能となる。
これにより、光入射端における光吸収量を低減することが可能となり、光吸収電流が光入射端に集中して発生することを抑制することが可能となる。このため、光入射端における温度上昇を抑制することが可能となり、光入射端面の劣化を防止することが可能となる。
これにより、集中定数型電極構造を有した半導体電界吸収型変調器構造より高速動作を図ることのできる半導体電界吸収型変調器においても、光入射端における端面劣化を抑制することが可能となる。
具体的には、光損傷耐性を2倍以上に改善することができ、例えば、光入射端での光吸収が集中する領域(光入射端から10μmまでの領域)を考えると、光の進行方向の10μm全てに渡って光吸収領域を設けた場合に比べて、光吸収領域を5μmに短縮することにより、光吸収キャリア密度を約半分に減らすことが可能となる。
図1(a)は、本発明の第1実施形態に係る半導体電界吸収型変調器の概略構成を示す斜視図、図1(b)は、図1(a)のノンドープInGaAsP光吸収層4の形状を示す平面図である。
図1において、n−InP基板1上には、n−InPクラッド層2およびノンドープInGaAsP光閉じ込め層3が順次積層されている。そして、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層3上には、光吸収に実質的に寄与する光吸収領域4a〜4dが光導波方向に離散的に配置されたノンドープInGaAsP光吸収層4が形成されている。ここで、光吸収領域4a〜4dを光導波方向に沿って離散的に配置することにより、各光吸収領域4a〜4dの間に、光吸収に実質的に寄与しない光吸収抑制領域5a〜5cを光導波方向に沿って設けることができる。
そして、p−InGaAsコンタクト層8上には、ボンディング領域16が設けられたp側ストライプ電極10が形成され、n−InP基板1の裏面にはn側電極11が形成されている。
ここで、光吸収領域4a〜4dを光導波方向に沿って離散的に配置することにより、局所的な温度上昇を抑制して、光損傷耐性を向上させることが可能となる。
図2(a)〜図2(c)および図3は、本発明の第2実施形態に係る半導体電界吸収型変調器の製造方法を示す断面図、図2(d)は、選択成長用マスク12の形状の一例を示す平面図である。
次に、図2(c)に示すように、スパッタまたはCVDなどの方法により、SiO2膜をノンドープInGaAsP光閉じ込め層3上に形成する。そして、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いてSiO2膜に開口部14を形成することにより、選択成長用マスク12をノンドープInGaAsP光閉じ込め層3上に形成する。
次に、図3(a)に示すように、エピタキシャル成長により、選択成長用マスク12を介してノンドープInGaAsP光吸収層4をノンドープInGaAsP光閉じ込め層3上に形成する。
次に、図3(c)に示すように、エピタキシャル成長により、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層6、Znがドープされたp−InPクラッド層7およびp−InGaAsコンタクト層8を、ノンドープInGaAsP光吸収層4が形成されたノンドープInGaAsP光閉じ込め層3上に順次積層する。
そして、図1に示すように、p−InGaAsコンタクト層8上にp側ストライプ電極10を形成するとともに、n−InP基板1の裏面にn側電極11を形成する。
また、この場合、光吸収領域4a〜4dが光導波方向に離散的に配置されたノンドープInGaAsP光吸収層4に光を効率よく導波させるための光導波路を構成するようにしてもよい。
図4は、本発明の第3実施形態に係る半導体電界吸収型変調器の概略構成を示す斜視図である。
そして、p−InGaAsコンタクト層28上には、ボンディング領域33が設けられたp側ストライプ電極30が形成され、n−InP基板21の裏面にはn側電極31が形成されている。なお、n−InP基板21に上面から接するように形成されたコンタクトホールを介してn側電極31を設けるようにしてもよい。
図5において、n−InP基板41上には、n−InPクラッド層42、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層43、ノンドープInGaAsP光吸収層44、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層46、p−InPクラッド層47およびp−InGaAsコンタクト層48が順次積層されている。そして、これらn−InPクラッド層42、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層43、ノンドープInGaAsP光吸収層44、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層46、p−InPクラッド層47およびp−InGaAsコンタクト層48は、幅が光導波方向に徐々に広がるようにエッチング加工されている。なお、ノンドープInGaAsP光吸収層44としては、例えば、多重量子井戸構造またはバルク構造を用いることができる。
なお、埋め込み層49としては、例えば、SiO2またはポリイミド(例えば、東レ製:UR3800)などを材料とする絶縁性埋め込み層あるいはFeドープInPなどを材料とする半絶縁性埋め込み層を用いることができる。
そして、メサストライプ構造を有するpinダイオードに逆バイアスを印加することにより、ノンドープInGaAsP光吸収層44の吸収端波長を短波長側から長波長側へシフトさせることが可能となる。このため、p側ストライプ電極50への印加電圧を制御することにより、信号光の吸収量を制御することが可能となり、光変調を実現することが可能となる。
図6において、n−InP基板61上には、n−InPクラッド層62、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層63、ノンドープInGaAsP光吸収層64、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層66、p−InPクラッド層67およびp−InGaAsコンタクト層68が順次積層されている。そして、これらn−InPクラッド層62、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層63、ノンドープInGaAsP光吸収層64、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層66、p−InPクラッド層67およびp−InGaAsコンタクト層68は、メサストライプ構造を構成するようにエッチング加工されている。なお、ノンドープInGaAsP光吸収層64としては、例えば、多重量子井戸構造またはバルク構造を用いることができる。
なお、埋め込み層69としては、例えば、SiO2またはポリイミド(例えば、東レ製:UR3800)などを材料とする絶縁性埋め込み層あるいはFeドープInPなどを材料とする半絶縁性埋め込み層を用いることができる。
そして、p−InGaAsコンタクト層68上には、ボンディング領域72が設けられたp側ストライプ電極70が形成され、n−InP基板61の裏面にはn側電極71が形成されている。
ここで、p−InPクラッド層67の幅が光導波方向に徐々に広がるように構成された半絶縁性領域73をp−InPクラッド層67の両側に設けることで、半絶縁性領域73直下のノンドープInGaAsP光吸収層64に加わる電圧を、p−InPクラッド層67直下のノンドープInGaAsP光吸収層64に加わる電圧に比べて低下させることができる。
この結果、ノンドープInGaAsP光吸収層64を光導波方向に一様に形成した場合においても、ノンドープInGaAsP光吸収層64における光吸収量を調整することが可能となり、光吸収量をノンドープInGaAsP光吸収層64で均一化することが可能となる。
なお、上述した第5実施形態では、p−InPクラッド層67の長さ方向全体に渡って、p−InPクラッド層67をテーパ状に形成する方法について説明したが、p−InPクラッド層67の長さ方向の一部をテーパ状に形成するようにしてもよい。例えば、p−InPクラッド層67の光入射端から10μmまでの領域のみをテーパ状に形成するようにしてもよい。
また、上述した第5実施形態では、p−InPクラッド層67の幅を光導波方向に徐々に広げるように構成された半絶縁性領域73をp−InPクラッド層67の両側に設ける方法について説明したが、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層66の幅を光導波方向に徐々に広げるように構成された半絶縁性領域をノンドープInGaAsP光閉じ込め層66の両側に設けるようにしてもよい。
図7において、n−InP基板81上には、n−InPクラッド層82およびノンドープInGaAsP光閉じ込め層83が順次積層されている。そして、ノンドープInGaAsP光閉じ込め層83上には、光吸収に実質的に寄与する光吸収領域84a〜84dが光導波方向に離散的に配置されたノンドープInGaAsP光吸収層84が形成されている。ここで、光吸収領域84a〜84dを光導波方向に沿って離散的に配置することにより、各光吸収領域84a〜84dの間に、光吸収に実質的に寄与しない光吸収抑制領域85a〜85cを光導波方向に沿って設けることができる。
そして、p−InGaAsコンタクト層88上には、p側進行波型電極90が形成され、n−InP基板81の裏面にはn側電極91が形成されている。ここで、p側進行波型電極90には、電気信号入力端子90aおよび電気信号出力端子90bが設けられ、電気信号入力端子90aはp側進行波型電極90の光入射端側に接続され、電気信号出力端子90bはp側進行波型電極90の光出射端側に接続されている。
そして、電気信号入力端子90aを介してp側進行波型電極90に電気信号のパルスを入力し、メサストライプ構造を有するpinダイオードに逆バイアスを印加することにより、ノンドープInGaAsP光吸収層84の吸収端波長を短波長側から長波長側へシフトさせることが可能となる。このため、p側進行波型電極90pへの印加電圧を制御することにより、信号光の吸収量を制御することが可能となり、光変調を実現することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、メサストライプ構造を例にとって説明したが、メサストライプ構造以外にも、リブ導波路構造、リッジ導波路構造またはストリップ装荷導波路構造などに適用するようにしてもよい。ここで、リッジ導波路構造を用いることにより、光吸収層より基板側の半導体層をエッチング除去する必要がなくなり、熱放散性を向上させることが可能となる。
また、上述した実施形態では、InGaAsP系材料を用いた構成を例にとって説明したが、本発明は必ずしもInGaAsP系に限定されることなく、例えば、GaAs/AlGaAs系、InGaAs/InAlGaAs系、あるいはGaSb/AlGaSb系、GaInNAs系などに適用するようにしてもよい。
また、n側電極を介して半導体電界吸収型変調器をヒートシンクに接続し、さらにヒートシンクを介して放熱板またはベルチェ素子などの冷却装置に接続することにより、素子温度の変動を抑えることを可能として、素子特性の安定性をさらに向上させるようにしてもよい。
2、22、42、62、82 n−InPクラッド層
3、23、6、26、43、46、63、66、83、86 ノンドープInGaAsP光閉じ込め層
4、24、44、64、84 ノンドープInGaAsP光吸収層
4a〜4d、24a〜24d、84a〜84d 光吸収領域
5a〜5c、25a〜25c、85a〜85c 光吸収抑制領域
7、27、47、67、87 p−InPクラッド層
8、28、48、68、88 p−InGaAsコンタクト層
9、29、49、69、89 FeドープInP埋め込み層
10、30、70 p側ストライプ電極
11、31、51、71、91 n側電極
12 選択成長用マスク
14 開口部
14a〜14d 幅狭部
15a〜15c 幅広部
16、33、52、72 ボンディング領域
32a〜32c、73 半絶縁性領域
50 p側テーパ状電極
90 p側進行波型電極
90a 電気信号入力端子
90b 電気信号出力端子
Claims (8)
- 印加電圧に基づいて吸収係数が変化する光吸収層と、
前記光吸収層を導波する光の経路上に設けられ、光吸収の発生を抑制する抑制領域とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 第1導電型クラッド層と、
光導波方向に離散的に配置されるようにして、前記第1導電型クラッド層上に形成された光吸収層と、
前記光吸収層上に形成された第2導電型クラッド層とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 第1導電型クラッド層と、
前記第1導電型クラッド層上に形成された光吸収層と、
前記光吸収層上に形成された第2導電型クラッド層と、
前記光吸収層に対し光導波方向に離散的に電圧を印加する電圧印加手段とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 第1導電型クラッド層と、
前記第1導電型クラッド層上に形成された光吸収層と、
前記光吸収層上に形成された第2導電型クラッド層と、
光導波方向に離散的に配置されるようにして、前記第2導電型クラッド層に形成された半絶縁性領域とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 第1導電型クラッド層と、
前記第1導電型クラッド層上に形成され、幅の異なる領域が設けられた光吸収層と、
前記光吸収層上に形成された第2導電型クラッド層とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 第1導電型クラッド層と、
前記第1導電型クラッド層上に形成された光吸収層と、
前記光吸収層上に形成された第2導電型クラッド層と、
前記第2導電型クラッド層の幅を異ならせるように形成された半絶縁性領域とを備えることを特徴とする半導体電界吸収型変調器。 - 前記第1導電型クラッド層、前記光吸収層および前記第2導電型クラッド層の少なくともいずれか1つは、光導波方向に対し徐々に広がるかまたはテーパ形状を含むように構成されていることを特徴とする請求項5または6記載の半導体電界吸収型変調器。
- 光導波方向と同一の方向に電気信号を伝播させながら、前記光吸収層に電圧を印加する進行波型電極をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の半導体電界吸収型変調器。
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JP2003278514A JP2005043722A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 半導体電界吸収型変調器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006317819A (ja) * | 2005-05-16 | 2006-11-24 | Mitsubishi Electric Corp | 電界吸収型変調器および半導体装置 |
WO2018124677A1 (ko) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 엘지이노텍 주식회사 | 반도체 소자 |
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2003
- 2003-07-23 JP JP2003278514A patent/JP2005043722A/ja active Pending
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WO2018124677A1 (ko) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | 엘지이노텍 주식회사 | 반도체 소자 |
US10903404B2 (en) | 2016-12-26 | 2021-01-26 | Lg Innotek Co., Ltd. | Semiconductor device |
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