JP2005042914A - 車輪用転がり軸受ユニット - Google Patents

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Hironari Miyazaki
裕也 宮崎
Hideo Ouchi
英男 大内
Yasumasa Mizukoshi
康允 水越
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Abstract

【課題】 小型且つ軽量で実用的な構造を実現する。
【解決手段】 第一の内輪部材3aの一部内周面に形成した雌スプライン溝28と、第二の内輪部材4aの一部外周面に形成した雄スプライン溝29とを係合させる。第二の内輪部材4aの円筒部8aを直径方向外方にかしめ広げてかしめ部26を形成し、第一、第二の内輪部材3a、4a同士を結合する。第一の内輪部材3aの残部内周面と上記第二の内輪部材4aの残部外周面とは、上記両スプライン溝28、29同士の係合部の軸方向両側で締り嵌めにより嵌合させている。
【選択図】 図1

Description

この発明に係る車輪用転がり軸受ユニットは、FR車(前置エンジン後輪駆動車)の後輪、FF車(前置エンジン前輪駆動車)の前輪、4WD車(四輪駆動車)の全輪等の駆動輪を、懸架装置に対して回転自在に支持する為に利用する。
車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する為に、外輪と内輪とを転動体を介して回転自在に組み合わせた車輪用転がり軸受ユニットが、各種使用されている。又、操舵輪であると同時に駆動輪でもあるFF車或は4WD車の前輪を支持する為の車輪用転がり軸受ユニットは、等速ジョイントと組み合わせて、車輪に付与された舵角に拘らず、駆動軸の回転を上記車輪に対して円滑に(等速性を確保して)伝達する必要がある。又、FR車、4WD車の後輪を支持する車輪用転がり軸受ユニットも、場合によっては等速ジョイントと組み合わせる場合がある。この様な等速ジョイントと組み合わせて、しかも比較的小型且つ軽量に構成できる車輪用転がり軸受ユニットとして従来から、特許文献1に記載されたものが知られている。
図12は、この特許文献1に記載された従来構造を示している。車両への組み付け状態で、懸架装置に支持した状態で回転しない外輪1は、外周面にこの懸架装置に支持する為の第一の取付フランジ2を、内周面に複列の外輪軌道23、23を、それぞれ有する。上記外輪1の内側には、第一、第二の内輪部材3、4を組み合わせて成るハブ5を配置している。このうちの第一の内輪部材3は、外周面の一端寄り(図12の左寄り)部分に車輪を支持する為の第二の取付フランジ6を、同じく他端寄り(図12の右寄り)部分に第一の内輪軌道7を、それぞれ設けた円筒状に形成している。又、この第一の内輪部材3の一端面(図12の左端面)には、上記第二の取付フランジ6に車輪を取り付ける際に、この車輪を上記ハブ5に対して位置決めする為の位置決め用円筒部22を設けている。これに対して、駆動軸部材と一体に形成した上記第二の内輪部材4は、一端部(図12の左端部)を上記第一の内輪部材3を外嵌固定する為の円筒部8とし、他端部(図12の右端部)を等速ジョイントの外輪となるハウジング部9とし、中間部外周面に第二の内輪軌道10を設けている。そして、上記各外輪軌道23、23と上記第一、第二の内輪軌道7、10との間に、それぞれ複数個ずつの転動体11、11を設ける事により、上記外輪1の内側に上記ハブ5を、回転自在に支持している。
又、上記第一の内輪部材3の内周面と上記第二の内輪部材4の外周面との互いに整合する位置には、それぞれ係止溝12、13を形成すると共に、止め輪14を、これら両係止溝12、13に掛け渡す状態で設けて、上記第一の内輪部材3が上記第二の内輪部材4から抜け出るのを防止している。更に、上記第二の内輪部材4の一端面(図12の左端面)外周縁部と、上記第一の内輪部材3の内周面に形成した段部15の内周縁部とに溶接16を施して、上記第一、第二の内輪部材3、4同士を結合固定している。
一方、上記外輪1の両端開口部と上記ハブ5の中間部外周面との間には、ステンレス鋼板等の金属製で略円筒状のカバー19a、19bと、ゴム、エラストマー等の弾性材製で円環状のシールリング20a、20bとを設けている。これらカバー19a、19b及びシールリング20a、20bは、上記複数の転動体11、11を設置した部分と外部とを遮断し、この部分に存在するグリースが外部に漏出するのを防止すると共に、この部分に雨水、塵芥等の異物が侵入する事を防止する。又、上記第二の内輪部材4の中間部内側には、この第二の内輪部材4の内側を塞ぐ隔板部21を設けて、この第二の内輪部材4の剛性を確保すると共に、この第二の内輪部材4の先端(図12の左端)開口からこの第二の内輪部材4の内側に入り込んだ異物が、前記ハウジング部9の内側に設けた等速ジョイント部分にまで達する事を防止している。
上述の様に構成する車輪用転がり軸受ユニットを車両に組み付ける際には、第一の取付フランジ2により外輪1を懸架装置に支持し、第二の取付フランジ6により駆動輪でもある前輪を第一の内輪部材3に固定する。又、エンジンによりトランスミッションを介して回転駆動される、図示しない駆動力伝達軸の先端部を、等速ジョイントを構成する内輪17の内側にスプライン係合させる。自動車の走行時には、上記内輪17の回転を、複数の玉18を介して第二の内輪部材4を含むハブ5に伝達し、上記前輪を回転駆動する。
図12に示した従来構造の場合には、第一、第二の内輪部材3、4同士の結合強度を確保する事が難しく、実用化が難しい。この理由は、次の通りである。第一、第二の内輪部材3、4同士の結合部には、自動車を走行させる為に大きなトルクが加わる。この様に大きなトルクに拘らず、上記結合部で上記第一、第二の内輪部材3、4同士が相対回転する事を防止する為には、上記第一、第二の内輪部材3、4同士を嵌合させただけでは不十分である。従って、実際には、上記第二の内輪部材4の一端面外周縁部と上記第一の内輪部材3の内周面に形成した段部15の内周縁部との間に施した溶接16部分により、上記トルクを支承する必要がある。
一方、上記溶接16の近傍部分には第一の内輪軌道7が存在する。上記溶接16部分の強度を十分に確保する為には、この溶接16を、厚肉の全周肉盛り溶接にする事が好ましい。ところが、上記溶接16を厚肉の全周肉盛り溶接にすると、上記第一の内輪軌道7部分に熱変形による歪みが発生し、車輪用転がり軸受ユニットとしての性能が悪化する。より具体的には、運転時に振動が発生し易くなる他、十分な耐久性を得られない。又、溶接時の熱により、上記第一の内輪軌道7の焼きが戻ってしまい、この第一の内輪軌道7の硬度を十分に維持できなくなり、この第一の内輪軌道7の転がり疲れ寿命が低下する。
特開平7−317754号公報
本発明は、上述の様な不都合を解消して、小型且つ軽量に構成できる、実用的な車輪用転がり軸受ユニットを提供すべく発明したものである。
本発明の車輪用転がり軸受ユニットは、前述した従来の車輪用転がり軸受ユニットと同様に、外輪と、第一、第二の内輪部材と、複数個の転動体とから成る。このうちの外輪は、外周面に懸架装置に支持する為の第一の取付フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ有する。又、上記第一の内輪部材は、上記外輪から突出した部分の外周面に車輪を支持する為の第二の取付フランジを、上記複列の外輪軌道のうちの一端寄り部分の外輪軌道と対向する部分の外周面に第一の内輪軌道を、それぞれ設けている。又、上記第二の内輪部材は、外周面の中間部若しくは一端寄り部分に第二の内輪軌道を、他端部に等速ジョイントの外輪となるハウジング部を、それぞれ有する。又、上記複数個の転動体は、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ設けている。更に、上記第一、第二の内輪部材のうちの一方の内輪部材の少なくとも軸方向一部に円筒状部分を、他方の内輪部材の少なくとも軸方向一部に円杆状部分を、それぞれ形成すると共に、これら円筒状部分と円杆状部分とを互いに嵌合させた状態で、上記第一、第二の内輪部材同士を結合している。
特に、本発明の車輪用転がり軸受ユニットに於いては、上記円杆状部分の先端部に円筒部を形成している。又、上記円筒状部分の内周面の少なくとも軸方向中央部には雌スプライン溝を、上記円杆状部分の外周面の少なくとも軸方向中央部にはこの雌スプライン溝と係合する雄スプライン溝を、それぞれ形成している。又、上記円筒状部分の一端部内周面と上記円杆状部分の一端部外周面との少なくとも一方の周面には、相手側周面とがたつきなく嵌合する一端側円筒面を、上記円筒状部分の他端部内周面と上記円杆状部分の他端部外周面との少なくとも一方の周面には、相手側周面とがたつきなく嵌合する他端側円筒面を、それぞれ形成している。そして、上記第一の外輪部材と第二の外輪部材とは、上記雌スプライン溝と雄スプライン溝とを係合させると共に、上記一端側円筒面と相手側周面とを、上記他端側円筒面と相手側周面とを、それぞれ嵌合させる状態で組み合わせている。そして、この様に上記第一、第二の内輪部材同士を組み合わせた状態で、上記円筒部の先端部を直径方向外方に塑性変形させる事によりかしめ部とし、このかしめ部により上記一方の内輪部材の一部を上記他方の内輪部材に向け、軸方向に抑え付けている。
上述の様に構成する本発明の車輪用転がり軸受ユニットの場合には、第一、第二の内輪部材の分離防止は、かしめ部が図る。又、第一、第二の内輪部材同士の間でのトルク伝達は、雌スプライン溝と雄スプライン溝との係合部が行なう。更に、旋回時に加わるモーメント荷重は、一端側、他端側両円筒面と相手側周面との嵌合部が支承する。従って、長期間に亙る使用によっても、上記第一の内輪部材と第二の内輪部材とを、相対回転を確実に防止した状態で結合したままに保持できて、等速ジョイントを介しての車輪の回転駆動を確実に行なえる。
この為、小型且つ軽量に構成できて、しかも実用的な車輪用転がり軸受ユニットを提供できる。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、等速ジョイントの外輪となるハウジング部の外径を外輪の一部で第一の取付フランジよりも他端寄り部分の外径よりも小さくする。又、上記ハウジング部の開口端部に、防塵ブーツの端部を外嵌する為、上記外輪の一部で第一の取付フランジよりも他端寄り部分の外径よりも小さい外径を有する結合筒を嵌合固定する。
図1〜4は、本発明の実施例1を示している。使用時に懸架装置に取付固定して回転しない外輪1は、外周面に懸架装置に支持する為の第一の取付フランジ2を、内周面に複列の外輪軌道23、23を、それぞれ有する。この様な外輪1の直径方向内側には、ハブ5aを配置している。このハブ5aは、第一、第二の内輪部材3a、4aを結合して成る。このうちの第一の内輪部材3aは、上記外輪1から突出した部分(図示の例では軸方向に関して略中央部分)の外周面に、図示しない車輪を支持する為の第二の取付フランジ6を、上記複列の外輪軌道23、23のうちの一端寄り部分(図示の例では、車両への組み付け状態で幅方向外側となる外端寄り部分を言い、図1の左側部分)の外輪軌道23と対向する部分(図1の右側部分)の外周面に第一の内輪軌道7を、それぞれ設けている。又、上記第二の内輪部材4aは、外周面の中間部に第二の内輪軌道10を、他端部(図示の例では、車両への組み付け状態で幅方向中央側となる内端部を言い、図1の右端部)に等速ジョイントの外輪となるハウジング部9を、それぞれ有する。そして、上記各外輪軌道23、23と上記第一、第二の内輪軌道7、10との間にそれぞれ複数個ずつの転動体11、11を設けて、上記外輪1の内側に上記ハブ5aを回転自在に支持している。
上記第一の内輪部材3aと第二の内輪部材4aとは、第一の内輪部材3aの直径方向中央部に円筒状部分24を、第二の内輪部材4aの軸方向一端寄り半部(図1の左半部)に円杆状部分25を、それぞれ形成している。又、上記ハウジング部9と上記円杆状部分25との境界部分に、段部27を形成している。上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士は、上記円筒状部分24と円杆状部分25とを互いに嵌合させ、この円筒状部分24の他端面(図1の右端面)を上記段部27に突き当てた状態で、互いに結合固定している。
この為に、上記円杆状部分25の先端部に円筒部8aを形成している。そして、上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士を結合固定する為に、上記円筒部8aの先端部(図1の左端部)を直径方向外方に塑性変形させて、かしめ部26としている。そして、このかしめ部26を上記第一の内輪部材3aの一端面(図1の左端面)内周縁部に当接させ、上記かしめ部26により上記円筒状部分24を上記段部27に向け、強く抑え付けている。尚、この様に円筒状部分24の他端面を上記段部27に突き当てた状態で前記各転動体11、11に適正な予圧が付与される様に、上記段部27の位置等を規制している。尚、上記第一の内輪部材3aの一端面を上記段部27に、全周に亙って密に当接自在とすべく、この段部27の内周縁部の断面の曲率半径r27(図4参照)を、上記円筒状部分24の他端内周縁部の断面の曲率半径r24(図2参照)よりも小さく(r27<r24)して、当該部分の干渉を防止している。
又、上記円筒状部分24の内周面には雌スプライン溝28を、この内周面の全長に亙り形成している。この雌スプライン溝28の歯底面の内接円の直径R1 (図2参照)は、全長に亙り変化しないが、歯先面の内接面の直径R2 、R3 は、途中で異ならせている。即ち、上記円筒状部分24の一端寄り部分に於ける歯先面の直径R2 を、中間部及び他端寄り部分に於ける歯先面の直径R3 よりも少し小さく(R2 <R3 )している。
一方、上記円杆状部分25の外周面の軸方向中間部には、上記雌スプライン溝28と係合する雄スプライン溝29を形成している。又、この雄スプライン溝29を軸方向両側から挟む、上記円杆状部分25の一端部分及び他端部分に、1対の円筒状外周面部30a、30bを、それぞれ形成している。上記雄スプライン溝29の歯先面の外接円の直径D1 (図4参照)は、上記雌スプライン溝28の歯底面の内接円の直径R1 よりも小さく(D1 <R1 )している。又、上記雄スプライン溝29の歯底面の外接円の直径D2 は、上記雌スプライン溝28の一端寄り部分に於ける歯先面の内接円の直径R2 よりも大きく、中間部及び他端寄り部分に於ける歯先面の内接円の直径R3 よりも小さく(R2 <D2 <R3 )している。又、上記両円筒状外周面部30a、30bのうち、上記円杆状部分25の一端部に形成した円筒状外周面部30aの外径D3 は、上記円筒状部分24の一端寄り部分に於ける歯先面の直径R2 よりも僅かに大きく(D3 >R2 )している。又、上記円杆状部分25の他端部に形成した円筒状外周面部30bの外径D4 は、上記円筒状部分24の他端寄り部分に於ける歯先面の直径R3 よりも僅かに大きく(D4 >R3 )している。
それぞれを上述の様に構成した円筒状部分24を有する第一の内輪部材3aと円杆状部分25を有する第二の内輪部材4aとを結合固定する作業は、次の様にして行なう。結合する以前の状態では、前記円筒部8aの先端部にかしめ部26を形成せず、この円筒部8aの先端部は、上記一端部側の円筒状外周面部30aと単一円筒面上に存在する。又、上記第一の内輪部材3aの一端面に形成した、車輪挿入案内用の円筒部22には蓋体31を嵌着せず、上記第一の内輪部材3aの一端側を開口させておく。この状態で上記円杆状部分25を上記円筒状部分24内に、この円筒状部分24の他端開口側から、前記段部27がこの円筒状部分24の他端面に突き当たるまで押し込み、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29とを係合させる。又、これら雌スプライン溝28と雄スプライン溝29とを係合させると共に、上記各円筒状外周面部30a、30bを上記雌スプライン溝28の軸方向両端部の歯先面に、それぞれ締り嵌めにより内嵌する。
そして、この様に上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士を組み合わせた状態で、上記円筒部8aの先端部を直径方向外方に塑性変形させてかしめ部26とし、上記第一、第二の内輪部材3a、4aを結合する。最後に、上記円筒部22に上記蓋体31を嵌着する。この蓋体31は、上記第一の内輪部材3aの内側に雨水等が入り込み、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合部が錆びる事を防止する。尚、上述の様に第一、第二の内輪部材3a、4a同士を結合固定するのに先立って、前記外輪1の内側には、それぞれが保持器32により保持された複数個の転動体11、11、並びにシールリング20a、20bを装着しておく。尚、本実施例の場合には、これら両シールリング20a、20bとして同種のものを使用できる様にすべく、上記外輪1の両端部の内径、並びに第一、第二の内輪部材3a、4aの中間部外周面でこの外輪1の両端部内周面が対向する部分の外径及び形状を同じ(形状に就いては対称形)にしている。又、上記第二の内輪部材4aの中間部で前記ハウジング部9の基部に対応する部分には土手状の突部35を、全周に亙り形成している。そして、この突部35の端縁部と上記外輪1の開口周縁部とを近接させて、当該部分にラビリンス隙間を形成し、上記外輪1の他端側開口部分のシール性向上を図っている。
又、上記円筒状部分24の内周面部分で図2に斜格子で示した部分、並びに上記円杆状部分25の外周面部分の一部で図4に斜格子で示した部分は、高周波焼き入れ等による硬化処理を施して、当該部分の硬度を必要とする程度にまで高めている。又、上記円杆状部分25の中間部外周面で、上記雄スプライン溝29と前記他端部側の円筒状外周面部30bとの境界部分には、逃げ溝33を、全周に亙って形成している。この逃げ溝33の底部の直径D33は、上記雄スプライン溝29の歯底面の外接円の直径D2 よりも小さく(D33<D2 )している。本実施例の場合には、この様な逃げ溝33を形成する事により、上記雄スプライン溝29の加工を容易に行なえる様にしている。
上述の様に構成する本発明の車輪用転がり軸受ユニットの場合には、上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士の分離防止は、かしめ部26が図る。又、これら第一、第二の内輪部材3a、4a同士の間でのトルク伝達は、雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合部が行なう。更に、旋回時に加わるモーメント荷重は、一端側、他端側両円筒面部である円筒状外周面部30a、30bと上記雌スプライン溝28の両端部の歯先面との嵌合部が支承する。従って、長期間に亙る使用によっても、上記第一の内輪部材3aと第二の内輪部材4aとを、相対回転を確実に防止した状態で結合したままに保持できて、等速ジョイントを介しての車輪の回転駆動を確実に行なえる。
即ち、上記かしめ部26には、上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士を結合する為の力が加わるのみで、これら両内輪部材3a、4a同士の間で伝達するトルクに基づく力や、上記モーメント荷重に基づく力が加わる事はない。この為、上記かしめ部26に、このかしめ部26の径を縮める方向の力が加わる事はなく、このかしめ部26による上記両内輪部材3a、4a同士の結合力を、長期間に亙って十分に保持できる。又、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合部は、上記第一、第二の内輪部材3a、4a同士の間でのトルク伝達のみを行ない、上記モーメント荷重を支承する事はないので、上記両内輪部材3a、4aを結合して成るハブ5aの曲げ剛性を十分に確保できる。この点に就いて、図5〜6を参照しつつ説明する。
車輪用転がり軸受ユニットを組み込んだ自動車の旋回時に上記ハブ5aには、上記第一の内輪部材3aの中心軸と上記第二の内輪部材4aの中心軸をずらせようとする方向(曲げ方向)のモーメント荷重が加わる。このモーメント荷重は、前記円筒状部分24と前記円杆状部分25との嵌合部が支承する。本実施例の場合、上記モーメント荷重を、軸方向に離隔した位置に設けた1対の円筒状外周面部30a、30bと、上記雌スプライン溝28の両端部の歯先面との、1対の嵌合部が支承する。これら1対の嵌合部は、スプライン係合部を挟んで軸方向両側に配置しているので、これら両嵌合部の中心同士の距離L(図5参照)は十分に大きく、しかも嵌合面の一部が上記モーメント荷重の作用方向に対し直角方向に存在する為、上記曲げ剛性を大きくできる。これに対して、上記円筒状部分24と上記円杆状部分25との嵌合部に、(上記1対の円筒状外周面部30a、30bを設ける事なく)全長に亙って雌スプライン溝28と雄スプライン溝29とを形成した場合には、上記曲げ剛性を大きくできない。
即ち、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合を可能にすべく、これら雌スプライン溝28及び雄スプライン溝29の歯底面と歯先面との間には、図6に示す様に、多少の隙間34a、34bを介在させなければならない。又、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合に基づき大きなトルクを伝達可能にする為、これら両スプライン溝28、29の円周方向両側面と直径方向との傾斜角度θは小さくしなければならない。従って、上記雌スプライン溝28と雄スプライン溝29との係合部のラジアル荷重に対する剛性は、あまり大きくできない。この結果、上述の様に、上記円筒状部分24と上記円杆状部分25との嵌合部に、全長に亙って雌スプライン溝28と雄スプライン溝29とを形成した場合には、上記曲げ剛性を大きくできない。本実施例の場合には、上記1対の円筒状外周面部30a、30bを設ける事により、上記曲げ剛性を十分に大きくしたものである。
図7〜10は、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合には、上述した実施例1の場合とは逆に、第一の内輪部材3bの内半部(図7の右半部)に円杆状部分25aを、第二の内輪部材4bの外半部(図7の左半部)に円筒状部分24aを、それぞれ形成している。そして、上記円杆状部分25aの先端部(図7の右端部)に形成したかしめ部26aを、上記第二の内輪部材4bの中間部内周面に形成した段部36に向けかしめ付けて、上記第一、第二の内輪部材3b、4b同士を結合固定している。円杆状部分25aと円筒状部分24aとの設置位置を逆にし、その結果、上記両内輪部材3b、4b同士の結合部の構成各部の位置が、車両の幅方向に関して内外逆になった以外の構成及び作用は、上述した実施例1の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
図11は、本発明の実施例3を示している。本実施例の場合には、外輪1の一端部である内端部(車両への取付状態で幅方向中央側の端部を言い、図11の右端部)に形成した嵌合部37を、懸架装置を構成するナックルの取付孔(図示せず)に嵌合させる際に、第一の内輪部材3cと第二の内輪部材4cとから成るハブ5bの内半部(図11の右半部)を上記ナックルの取付孔に挿通自在としている。この為に、上記第二の内輪部材4cの一端寄り半部である内半部に形成したハウジング部9aの外径D9aを、上記嵌合部37の外径D37以下(D9a≦D37)としている。又、上記ハウジング部9aの開口端部には、より小径の取付部38を全周に亙って形成し、この取付部38に、ステンレス鋼板等、耐食性を有する金属板から成る結合筒39の基半部40を外嵌固定している。この結合筒39は、大径の基半部40と小径の先半部41とを段部42で連続させる事により、断面クランク型で全体を円筒状に形成している。この様な結合筒39は、上記段部42を上記取付部38の先端面に突き当て、上記基半部40の先端縁部を上記取付部38の基端部(図11の左端部)外周面に形成した係止溝43にかしめ付ける事により、上記第二の内輪部材4cの内端部に固定している。尚、上記基半部40の内周面と上記取付部38の外周面との間にはOリング44を設けて、これら両周面同士の間を通じて、上記第二の内輪部材4c内に雨水等が入り込む事を防止している。
車両への組み付け状態で、上述の様な結合筒39の先半部41には、防塵・防水の為のブーツ45の端部を外嵌固定する。即ち、このブーツ45の端部を上記先半部41に外嵌し、更にこの端部の外周面をバンド46で抑え付けている。上記先半部41の中間部外周面には凹溝47若しくは突条を形成し、この凹溝47若しくは突条と上記ブーツ45の端部内周面とを係合させて、このブーツ45の端部が上記先半部41から外れる事を防止している。尚、上記結合筒39の外径D39も、上記嵌合部37の外径D37以下(D39≦D37)としている。尚、図示はしないが、等速ジョイントは車輪側だけでなく、減速機(デファレンシャルギア)側にも用いる。これら2個の等速ジョイントと軸受とを一体にした状態で車両に組み付ければ、自動車メーカーでの組立てが容易となる。この場合には、ブーツ45及びバンド46も組み付けた状態となるので、上記バンド46の外接円の直径も、上記嵌合部37の外径D37以下にする必要がある。又、上記取付部38の内周面は、等速ジョイントのボール溝の交点付近で曲線形状として、等速ジョイントへのボールの組み込みが可能となる範囲で、上記係止溝43部分の肉厚を極力厚くしている。尚、本実施例の様に結合筒先端までの長さが長くなると、等速ジョイントのジョイント角を大きくできないが、後輪の場合には大きなジョイント角を要求されないので、特に後輪用として本実施例は、外径寸法を大きくしない為の有効な構造である。
更に、図示の例では、前記ハウジング部9aの奥端部に円形凹部48を、このハウジング部9aと同心に形成している。この円形凹部48の内径R48は、前記第一の内輪部材3cと第二の内輪部材4cとを結合すべく、この第二の内輪部材4cの外端部に形成したかしめ部26の外径D26よりも大きい(R48>D26)。この様な円形凹部48には、上記かしめ部26の形成作業時に、受台(図示せず)を嵌合させて、このかしめ部26を形成する際に上記第二の内輪部材4cに加わるスラスト荷重を受ける。上記内径R48を上記外径D26よりも大きくしている為、上記かしめ部26の加工を揺動かしめにより行ない、上記スラスト荷重が上記第二の内輪部材4cの円周方向の一部にのみ加わった場合にも、この第二の内輪部材4cが傾斜する事を確実に防止して、良質のかしめ部26を形成できる。その他の構成及び作用は、前述した実施例1と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
本発明の実施例1を示す断面図。 図1のA部から第一の内輪部材のみを取り出して示す部分断面図。 図2の左方から見た図。 図1のA部から第二の内輪部材のみを取り出して示す部分断面図。 モーメント荷重に対する剛性を確保できる状態を説明する為の部分断面図。 同じく図5のB−B断面図。 本発明の実施例2を示す断面図。 図7のC部から第一の内輪部材のみを取り出して示す部分断面図。 図7のC部から第二の内輪部材のみを取り出して示す部分断面図。 図9の右方から見た図。 本発明の実施例3を示す部分断面図。 従来構造の1例を示す部分断面図。
符号の説明
1 外輪
2 第一の取付フランジ
3、3a、3b、3c 第一の内輪部材
4、4a、4b、4c 第二の内輪部材
5、5a、5b ハブ
6 第二の取付フランジ
7 第一の内輪軌道
8、8a 円筒部
9、9a ハウジング部
10 第二の内輪軌道
11 転動体
12 係止溝
13 係止溝
14 止め輪
15 段部
16 溶接
17 内輪
18 玉
19a、19b カバー
20a、20b シールリング
21 隔板部
22 円筒部
23 外輪軌道
24、24a 円筒状部分
25、25a 円杆状部分
26、26a かしめ部
27 段部
28 雌スプライン溝
29 雄スプライン溝
30a、30b 円筒状外周面部
31 蓋体
32 保持器
33 逃げ溝
34a、34b 隙間
35 突部
36 段部
37 嵌合部
38 取付部
39 結合筒
40 基半部
41 先半部
42 段部
43 係止溝
44 Oリング
45 ブーツ
46 バンド
47 凹溝
48 円形凹部

Claims (2)

  1. 外周面に懸架装置に支持する為の第一の取付フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ有する外輪と、この外輪から突出した部分の外周面に車輪を支持する為の第二の取付フランジを、上記複列の外輪軌道のうちの一端寄り部分の外輪軌道と対向する部分の外周面に第一の内輪軌道を、それぞれ設けた第一の内輪部材と、外周面の中間部若しくは一端寄り部分に第二の内輪軌道を、他端部に等速ジョイントの外輪となるハウジング部を、それぞれ有する第二の内輪部材と、上記各外輪軌道と上記第一、第二の内輪軌道との間にそれぞれ複数個ずつ設けた転動体とを備え、上記第一、第二の内輪部材のうちの一方の内輪部材の少なくとも軸方向一部に円筒状部分を、他方の内輪部材の少なくとも軸方向一部に円杆状部分を、それぞれ形成すると共に、これら円筒状部分と円杆状部分とを互いに嵌合させた状態で、上記第一、第二の内輪部材同士を結合している車輪用転がり軸受ユニットに於いて、上記円杆状部分の先端部には円筒部が形成されており、上記円筒状部分の内周面の少なくとも軸方向中央部には雌スプライン溝が、上記円杆状部分の外周面の少なくとも軸方向中央部にはこの雌スプライン溝と係合する雄スプライン溝が、それぞれ形成されており、上記円筒状部分の一端部内周面と上記円杆状部分の一端部外周面との少なくとも一方の周面には、相手側周面とがたつきなく嵌合する一端側円筒面が形成されており、上記円筒状部分の他端部内周面と上記円杆状部分の他端部外周面との少なくとも一方の周面には、相手側周面とがたつきなく嵌合する他端側円筒面が形成されており、上記第一の内輪部材と第二の内輪部材とは、上記雌スプライン溝と雄スプライン溝とを係合させると共に、上記一端側円筒面と相手側周面とを、上記他端側円筒面と相手側周面とを、それぞれ嵌合させた状態で、上記円筒部の先端部を直径方向外方に塑性変形させる事によりかしめ部とし、このかしめ部により上記一方の内輪部材の一部を上記他方の内輪部材に向け、軸方向に抑え付けている事を特徴とする車輪用転がり軸受ユニット。
  2. 等速ジョイントの外輪となるハウジング部の外径が外輪の一部で第一の取付フランジよりも他端寄り部分の外径よりも小さく、上記ハウジング部の開口端部には防塵ブーツの端部を外嵌する為、上記外輪の一部で第一の取付フランジよりも他端寄り部分の外径よりも小さい外径を有する結合筒が嵌合固定されている、請求項1に記載した車輪用転がり軸受ユニット。
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US8142081B2 (en) * 2006-08-08 2012-03-27 Ntn Corporation Wheel support bearing assembly

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