JP2005042749A - 自動変速機の変速油圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンにより駆動されるオイルポンプを油圧供給源とする自動変速機の変速油圧装置において、アイドルストップ後のエンジン再始動時に、運転者の走行意図に応じて、スムーズな発進を達成することができる自動変速機の変速油圧装置を提供すること。
【解決手段】アイドルストップ制御手段を有し、通常油路もしくはバイパス油路と、前進用締結要素との連通状態を切り換え可能な切換弁を備えた自動変速機の変速油圧装置において、油温又は、スロットル開度又は、エンジン停止時間を要素としたマップに基づいて、前進用締結要素の締結圧が確保可能な目標エンジン回転数を設定する目標エンジン回転数設定手段と、アイドルストップ後のエンジン再始動時は前進用締結要素と前記バイパス油路との連通指令を出力し、設定された目標エンジン回転数に到達したときは、前記前進用締結要素と通常油路との連通指令を出力する切換弁制御手段とを設けた。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速油圧装置であって、特に、走行中の車両停止時にエンジンのアイドリングを停止するアイドルストップ制御装置を備えた車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイドルストップ後のエンジン再始動時に、前進用締結要素への締結圧を急速充填することで、確実に前進用締結要素の締結圧を確保する技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、タービン回転数を検出し、発進時に発生するタービン回転数の頂点から所定時間ΔT前となり得るタイミングで急速充填を終了し、通常の発進時における締結制御へ切り換えている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−35122号公報(図7参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、下記に示す問題があった。すなわち、運転者がアクセルペダルを全開に踏み込んだ場合のように、急速にエンジン回転数が上昇するような場合には、当然所定時間ΔTは小さくなる。学習制御等によって経年変化などの影響は補正できたとしても、ΔTという一義的な時間に基づいて制御しているため、運転者の走行意図に基づいてリアルタイムにタイミングを補正することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述のような従来技術の問題点に着目してなされたもので、エンジンにより駆動されるオイルポンプを油圧供給源とする自動変速機の変速油圧装置において、アイドルストップ後のエンジン再始動時に、運転者の走行意図に応じて、スムーズな発進を達成することができる自動変速機の変速油圧装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本願発明では、アイドルストップ制御手段を有する自動変速機の変速油圧装置において、油温又は、スロットル開度又は、エンジン停止時間を要素としたマップに基づいて、前進用締結要素の締結圧が確保可能な目標エンジン回転数を設定し、切換弁に対し、アイドルストップ後のエンジン再始動時は前進用締結要素とバイパス油路との連通指令を出力し、設定された目標エンジン回転数に到達したときは、前進用締結要素と通常油路との連通指令を出力することとした。
【0007】
【発明の作用及び効果】
本願発明の自動変速機の変速油圧装置にあっては、前進用締結圧の締結圧を確保可能な目標エンジン回転数を油温又は、スロットル開度又は、エンジン停止時間を要素としたマップから設定し、この目標エンジン回転数に到達した時点で切換弁を切り換えることとした。すなわち、エンジン回転数は少なくとも発進時においてオイルポンプ吐出量とリニアな関係にあり、前進用締結要素の締結圧確保のタイミングとも大きな関わりを持つ。また、経過時間ではなく、エンジン回転数に基づいて切り換えることで、エンジン回転数の上昇速度に関わらず、運転者の走行意図に応じて切換弁の切り換えタイミングを設定することが可能となり、最適な切り換えタイミングを得ることができる。また、従来技術のように、タービン回転数を検出する必要が無く、車両適用範囲を広げることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、アイドルストップ後のエンジン再始動によって、車両が発進するときのエンジン回転数を検出することとした。そして、マップにより設定された目標エンジン回転数と、検出された発進エンジン回転数との差に基づいて、マップに設定された目標エンジン回転数を学習補正することとした。これにより、実際の発進タイミングに基づいて切換弁を切り換えるため、経年変化(摩擦要素のフェーシング摩耗によるクラッチクリアランスの拡大、オイルポンプの劣化)によってクラッチプレートが薄くなり、締結圧確保に時間がかかるといった場合や、摩擦係数の低下などによるタイミングのずれが発生したとしても、実際の摩擦要素の締結タイミングに基づいてマップ値を補正することで、常に最適な切り換えタイミングを得ることができる。
【0009】
また、マップから設定する観点と、発進時エンジン回転数から設定する観点を用い、この異なる観点に基づいて設定された目標エンジン回転数を比較するため、信頼性の向上を図ることができる。
【0010】
尚、発進時のエンジン回転数の検出方法としては、車速が発生するときのエンジン回転数を検出しても良いし、前後Gセンサなどを備えた車両であれば、前進Gが発生した時点でのエンジン回転数を検出しても良い。
【0011】
請求項3に記載の発明では、検出されたスロットル開度が所定値以上のときにのみ、学習補正を実行することとした。低スロットル開度では、前進用締結要素は棚圧制御によって発進ショックを吸収することができ、締結油圧も低く発熱量も小さいことから、学習制御をする必要がない。一方、高スロットル開度では、エンジン出力トルクも大きく、締結油圧も高いため切り換えタイミングのずれによる発進ショックが大きく、前進用締結要素の発熱に影響が大きい。よって、必要な状況のみ学習制御することで、演算負荷の軽減を図ることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明では、検出された発進タービン回転数が、予め設定された所定タービン回転数よりも大きいかどうかを判断し、大きいときは次回のアイドルストップ制御を禁止することとした。すなわち、切換弁の切り換えタイミングを補正したとしても、経年変化等によるずれがあまりに大きく、タイミング補正のみで対応できない場合がある。このとき、エンジン再始動時にクラッチプレートの発熱が大きく、熱容量を超えて焼き付きを発生する虞がある。更に、発進までに時間がかかり、運転者に違和感を与える虞がある。このときは、アイドルストップ制御を禁止することで、運転者に違和感を与えることなく、また、前進用締結要素の焼き付きを防止することができる。
【0013】
尚、発進時のエンジン回転数に相当するタービン回転数値としては、例えば、タービン回転数をセンシングし、タービン回転数が一旦上昇した後、再度下降するタイミングを発進時のタービン回転数として検出する。すなわち、タービン回転数が上昇した後、締結圧が確保されると車両イナーシャによってタービンに負荷がかかり、タービン回転数を一旦引き下げるからである。また、タービン回転数のずれは、エンジン回転数よりも前進用締結要素のスリップ量とリニアな関係を持つため、より精度良く切り換えタイミングを得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は実施の形態における自動変速機の制御系を表す図である。
【0015】
10はエンジン、20は自動変速機、30はトルクコンバータ、50はコントロールユニット、60はスタータジェネレータである。
エンジン10には、燃料供給装置11が備えられ、エンジン10へ燃料を供給している。また、チェーンスプロケット12が設けられ、スタータジェネレータ60に電磁クラッチ61を介して設けられたチェーンスプロケット62とチェーン63により連結されている。このスタータジェネレータ60はエンジン10のスタータ、減速状態での発電機、並びにバッテリの蓄電状態に応じて発電する発電機として機能する場合は、電磁クラッチ61によりエンジン10と締結状態とされる。
【0016】
また、自動変速機20には、エンジン10と共に回転駆動するオイルポンプ22が設けられ、油圧サーボ23へ油圧を供給している。
【0017】
コントロールユニット50には、アイドルストップスイッチ1,ブレーキスイッチ2,舵角センサ3,油温センサ4,車速センサ5,スロットル開度センサ6及びエンジン回転数センサ7からの信号が入力され、スタータジェネレータ60及び燃料供給装置11の作動を制御する。
【0018】
本実施の形態1では、変速機構部24にギヤ式の有段変速機を備えている。図2は本実施の形態1の有段変速機の構成を表す概略図である。
図2において、G1,G2は遊星ギヤ、M1,M2は連結メンバ、R/C,H/C,L/Cはクラッチ、B/B,L&R/Bはブレーキ、L−OWCはワンウェイクラッチ、INは入力軸(入力部材)、OUTは出力軸(出力部材)である。
【0019】
前記第1遊星ギヤG1は、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、両ギヤS1,R1に噛み合うピニオンを支持する第1キャリアPC1を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第2遊星ギヤG2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、両ギヤS2,R2に噛み合うピニオンを支持する第2キャリアPC2を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第3遊星ギヤG3は、第3サンギヤS3と、第3リングギヤR3と、両ギヤS3,R3に噛み合うピニオンを支持する第3キャリアPC3を有するシングルピニオン型の遊星ギヤである。
前記第1連結メンバM1は、第1キャリアPC1と第2リングギヤR2とをロークラッチL/Cを介して一体的に連結するメンバである。
前記第2連結メンバM2は、第1リングギヤR1と第2キャリアPC2とを一体的に連結するメンバである。
【0020】
リバースクラッチR/CはRレンジの時に締結し、入力軸INと第1サンギヤS1を接続する。
ハイクラッチH/Cは3速,4速の時に締結し、入力軸INと第1キャリヤPC1を接続する。
ロークラッチL/Cは1速,2速,3速ギヤの時締結し、第1キャリヤPC1と第2リングギヤR2とを接続する。
ロー&リバースブレーキL&R/Bは1速とRレンジの時に締結し、第1キャリヤPC1の回転を固定する。
バンドブレーキB/Bは2速,4速の時に締結し、第1サンギヤS1の回転を固定する。
ローワンウェイクラッチL−OWCは1速で車両が加速状態の時に作用し、第1キャリヤPC1の回転を固定する。減速中は作用しない。
【0021】
前記入力軸INは、第1リングギヤR1に連結され、エンジン回転駆動力をトルクコンバータ30を介して入力する。前記出力軸OUTは、第2キャリアPC2に連結され、出力回転駆動力を図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪に伝達する。前記各クラッチ及びブレーキには、各変速段にて締結圧や解放圧を作り出す油圧サーボ23が接続されている。
【0022】
[変速作用]
図3は実施の形態1の変速機構部24での締結作動表を表す図である。
図3において、○は締結状態、×は非締結状態を示す。
【0023】
図4は実施の形態1における油圧サーボ23から変速機構部24へ制御油圧を供給する油圧回路を表す油圧回路図である。エンジン10により駆動されるオイルポンプ22と、オイルポンプ22の吐出圧をライン圧として調圧するプレッシャレギュレータバルブ47と、ライン圧をマニュアルバルブに供給する第1ライン圧油路39と、マニュアルバルブ通過後のライン圧を供給する第2ライン圧油路40が設けられている。
【0024】
また、油圧回路を切り換える第1シフトバルブ41及び第2シフトバルブ42と、各シフトバルブ41,42を作動するパイロット圧を供給するパイロット圧油路41b,42bとが設けられている。また、第1シフトバルブ41を通過し、ロークラッチL/Cに油を供給するロークラッチ圧供給油路101には、通路抵抗の少ないバイパス油路45が設けられている。このバイパス油路45は、ロークラッチL/Cの直前に設けられ、バイパス油路45とロークラッチ圧供給油路101との連通状態を切り換える切換弁44が設けられている。
【0025】
尚、図3に示すように、1,2,3速時は元来、ロークラッチL/Cへは油圧が供給されるが、4速時はロークラッチL/Cへの供給を絶たなければインターロックしてしまう。しかしながら、第1シフトバルブ41が切り換えられた状態では、切換弁44がスティックし、バイパス油路45とロークラッチL/Cを連通したままとなっても油圧が供給されることがなく、インターロックを防止することができる。
【0026】
また、信号圧の元圧を調圧するパイロットバルブ48と、パイロットバルブ48から供給されたパイロット圧に基づいて、各信号圧を出力するライン圧デューティソレノイド70,ロックアップソレノイド75,第1シフトソレノイド,第2シフトソレノイド等が設けられている。ライン圧デューティソレノイド70から出力された信号圧は、プレッシャモディファイアバルブ80に供給されると共に、ロークラッチアキュームコントロールバルブ90に供給される。
【0027】
ライン圧デューティソレノイド70の信号圧に基づいてプレッシャモディファイアバルブ80により調圧されたプレッシャモディファイア圧は、プレッシャレギュレータバルブ47に作用し、ライン圧の調圧レベルを変更する。また、同様にライン圧デューティソレノイド70の信号圧に基づいて作動するロークラッチアキュームコントロールバルブ90により調圧された信号圧はロークラッチアキューム300の背圧として作用し、ロークラッチアキューム300のピストンストロークを制御する。
【0028】
ロックアップソレノイド75から出力された信号圧は、油路76を介して第1シフトバルブ41に供給される。第1シフトバルブ41には、ロックアップクラッチの締結・解放を制御するロックアップコントロールバルブ74と連通する油路78と、切換弁44の背圧室と連通する油路77が接続されている。本実施の形態の自動変速機では、1,2速時にはロックアップクラッチを締結しない。よって、1,2速時に第1シフトバルブ41がONとなっているときは、ロックアップソレノイド75と切換弁44を連通し、3,4速時の第1シフトバルブ41がOFFとなっているときは、ロックアップソレノイド75とロックアップコントロールバルブ74とを連通する。このように、切換弁44の切換制御に、発進時には通常使用しないロックアップソレノイド75を用いることで、構成要素を増やすことなく電子制御によって切換弁44を切り換えることができる。
【0029】
ここで、エンジン再始動直後のフルスロットル発進を行うと、ロークラッチ締結トルクが不足し、大きなショックを発生する虞がある。また、ロークラッチ油路の管路抵抗によって圧損が生じるため実際のロークラッチ油圧が低くなる可能性がある。また、この圧損は油温に影響されてしまうため、制御性の悪化を招く虞がある。
【0030】
上述の問題点に鑑み、ポンプから十分な油圧が確保されるまでは確実にバイパス油路45とロークラッチL/Cを連通しておくために、切換弁44に設けられたスプリングのセット荷重を高くすることを考える。このとき、ポンプから十分な油圧が得られたときは、スプリングに対向する圧力が確保されてから、バイパス油路45とロークラッチL/Cの連通状態が切り換えられるため、上述の問題点を解決できる。しかし、十分ポンプの油圧が確保された通常運転のN−Dセレクト時において、通常通りシフトバルブからロークラッチL/Cへ油圧が供給される。しかしながら、スプリングの設定荷重が大きすぎると、その前にバイパス油路45とロークラッチL/Cが連通してしまい、セレクトショック等が発生する虞がある。そこで、ロックアップソレノイド75の信号油圧を用いることで、必要以上にスプリングの設定荷重を大きくすることなく、アイドルストップ時のエンジン再始動直後にフルスロットル発進したとしても、スムーズに油圧を供給し、かつ、通常制御においてもセレクトショック等を防止できる油圧回路を構成するものである。
【0031】
図5は切換弁44の拡大断面図である。この切換弁44はスプールバルブ44fとリターンスプリング44gから構成されている。スプールバルブ44fには、リターンスプリング44gのばね力に対向する油圧を受ける受圧部44iが設けられている。
【0032】
ポート44aにはオリフィスd1を備えた通常のロークラッチ圧供給油路101が連通され、ポート44bにはロークラッチL/Cが連通され、ポート44cには通路抵抗の少ないバイパス油路45が連通され、ポート44eには切り換え用のパイロット圧油路102が連通され、ポート44kにはロークラッチアキューム室300と連通するロークラッチアキューム油路105が連通され、ポート44mにはロックアップソレノイド75の信号圧を供給する油路77が連通している。
【0033】
また、バイパス油路45の通路抵抗は、極力小さくすることが望ましい。すなわち、他の油路(特に各締結要素直前)には、締結直後のサージ圧を防止するためのオリフィスが設けられ、更にアキュムレータを備えることでライン圧の立ち上がり特性を調整している。これに対し、バイパス油路45の通路抵抗を小さく設定することで、オイルポンプの吐出油量の多くをロークラッチL/Cに供給することができるからである。
【0034】
ロックアップソレノイド75からの信号圧が供給されているときは、ロックアップソレノイド信号圧とリターンスプリング44gのばね力により、切換弁44を図5中上方に付勢し、ロークラッチL/Cとバイパス油路45を連通する。ロックアップソレノイド75からの信号圧が供給されていないときは、切換弁44を図5中下方に付勢し、ロークラッチL/Cと通常油路101とを連通する。
【0035】
図6は実施の形態1におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。
【0036】
ステップ101では、アイドルストップフラグFiが1、アイドルストップスイッチ1が通電、車速が0、ブレーキスイッチがON、舵角が0、Rレンジ以外のレンジが選択されているかどうかを判断し、全ての条件を満たしたときのみステップ102へ進み、それ以外はアイドルストップ制御を無視する。
【0037】
ステップ102では、油温Toilが下限油温Tlowよりも温度が高く上限油温Thiよりも低いかどうかを判定し、条件を満たしていればステップ103へ進み、それ以外はアイドルストップ制御を終了する。
【0038】
ステップ103では、エンジン10を停止する。
【0039】
ステップ104では、ブレーキスイッチ2がOFF、もしくは、アイドルストップスイッチ1が通電かどうかを判定し、条件を満たしているときはステップ500へ進み、それ以外はステップ103へ進む。
【0040】
ステップ500では、エンジン再始動制御を実行する。
【0041】
ステップ107では、ロークラッチL/Cの締結制御を実行する。
【0042】
ステップ108では、エンジン再始動処理及び締結制御処理が終了したかどうかを判断し、終了しているときはステップ109へ進み、それ以外はステップ106及びステップ107を繰り返す。
【0043】
(次回アイドルストップ許可判断処理)
ステップ109では、センシングされた再始動時のエンジン回転数の頂点Netopが、限界回転数Nehiよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ111へ進み、それ以外はステップ110へ進む。
ステップ110では、アイドルストップフラグFiを1にセットする。
ステップ111では、アイドルストップフラグFiを0にセットする。
【0044】
すなわち、アイドルストップフラグFiが1にセット(アイドルストップ許可)され、運転者がアイドルストップ制御を希望しており、車両が停止状態で、ブレーキが踏まれており、舵角が0で、Rレンジが選択されていなければ、エンジン10を停止する。ここで、アイドルストップスイッチ1は、運転者がアイドルストップを実行又は解除する意志を伝えるものである。イグニッションキーを回した時点でこのスイッチは通電状態である。また、舵角が0の場合としたのは、例えば右折時等の走行時の一時停車時においては、アイドルストップを禁止するためである。
【0045】
また、Rレンジにおけるアイドルストップ制御を禁止したのは締結完了状態にするための必要油量が、1速締結状態より遙かに多くなるため十分な油量を供給できない恐れがあるからである。すなわち、図3の締結表に示すように、1速段ではロークラッチL/Cに油圧の供給が必要である。よって、各シフトバルブが油路を切り換えていない状態であってもロークラッチL/Cにのみバイパス油路45から油圧を供給すればよい。しかしながらRレンジでは、リバースクラッチR/C及びロー&リバースブレーキL&R/Bにも油圧を供給しなければならないため、エンジン始動までに締結に必要な油量を供給することが困難であるからである。
【0046】
次に、油温Toilが下限油温Tlowよりも高く、上限油温Thiよりも低いかどうかを判定する。これは、油温が所定温度以上でないと、油の粘性抵抗のために、エンジン完爆前に所定油量の充填ができない可能性があるためである。また、油温が高温状態では、粘性抵抗の低下によりオイルポンプ22の容積効率が低下することと、バルブ各部のリーク量が増加するため、同様にエンジン完爆前に締結要素への所定油量が充填できない可能性があるためである。
【0047】
次に、ブレーキが離されたときは、運転者にエンジン始動の意志があると判断し、また、ブレーキが踏まれた状態であっても、アイドルストップスイッチ1に非通電が確認されるときは、運転者にエンジン始動の意志があると判断する。これは、例えばアイドルストップによりエンジン10を停止すると、バッテリに負担がかかり、エアコン等の使用ができないといった事を防止するものである。すなわち、運転者が車室内の温度を暑いと感じたときには、運転者の意志によってアイドルストップ制御を解除することができることで、より運転者の意図に沿った制御を実行できるように構成されている。これにより、エンジン再始動制御を実行する。
【0048】
(エンジン再始動制御処理)
次に、エンジン再始動制御処理について説明する。図7はエンジン再始動制御の制御内容を表すフローチャートである。
【0049】
ステップ201では、スタータジェネレータ60を作動する。
【0050】
(スタータジェネレータ駆動処理)
ステップ202では、エンジン回転数を読み込む。
【0051】
ステップ203では、エンジンが完爆したかどうかを判定し、完爆しているときはステップ204へ進み、それ以外はステップ201へ戻り、スタータジェネレータ60の作動を継続する。
【0052】
ステップ204では、スタータジェネレータ60の作動を停止する。
【0053】
(ロックアップソレノイド駆動処理)
ステップ205では、Dレンジかどうかを判断し、Dレンジのときはステップ206へ進み、それ以外はステップ210へ進む。
【0054】
ステップ206では、ロックアップソレノイド75をONとする。
【0055】
ステップ207では、スロットル開度、油温、エンジン停止時間、エンジン回転数を読み込む。
【0056】
ステップ208では、目標エンジン回転数Neaを図8に示す油温毎の三次元マップから演算する。
【0057】
ステップ209では、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数Nea以上かどうかを判断し、目標エンジン回転数Nea以上のときはステップ210へ進み、それ以外はステップ206へ戻り、ロークラッチL/Cへのバイパス油路45からの供給を継続する。
【0058】
ステップ210では、ロックアップソレノイド75をOFFとする。
【0059】
(目標エンジン回転数補正処理)
ステップ211では、エンジン回転数Neが所定エンジン回転数Nemを越えたかどうかを判断し、越えたときはステップ212へ進み、それ以外は再度エンジン回転数を読み込む。
【0060】
ステップ212では、エンジン回転数Neを読み込む。
【0061】
ステップ213では、車速が発生したか、もしくは発進Gを検出したかどうかを判断し、検出していないときはステップ214へ進み、検出したときはステップ215へ進む。
【0062】
ステップ214では、ステップ212で読み込まれたエンジン回転数NeをNe1として更新する。
【0063】
ステップ215では、スロットル開度が所定以上かどうかを判断し、所定以上のときはステップ216へ進み、それ以外は本制御を終了する。
【0064】
ステップ216では、設定された発進時のエンジン回転数Ne1と目標エンジン回転数Neaとの差から所定回転数差ΔNを減算した値の絶対値が所定偏差ε(バラツキ許容範囲)よりも大きいかどうかを判断し、大きいときステップ218へ進み、それ以外はステップ217へ進む。
【0065】
ステップ217では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標エンジン回転数Neaを、従来通りのマップから読み込んだ値として使用する。
【0066】
ステップ218では、設定された発進時のエンジン回転数Ne1から目標エンジン回転数Neaを減算した値が所定回転数差ΔNよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ219へ進み、それ以外はステップ220へ進む。
【0067】
ステップ219では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標エンジン回転数Neaを高めに変更する。
【0068】
ステップ220では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標エンジン回転数Neaを低めに変更する。
【0069】
上記エンジン再始動制御について、図9のタイムチャートに基づいて説明する。
時刻t1において、エンジン再始動指令が出力されると、スタータジェネレータ60の駆動を開始すると共に、ロックアップソレノイド75をONとする。ここで、ロックアップソレノイド駆動処理とスタータジェネレータ駆動処理は平行して行われる。
(スタータジェネレータ駆動処理)
図7のフローチャートにおいて、ステップ201→ステップ202→ステップ203へと進む処理である。時刻t2において、エンジンの完爆判定が成されると、スタータジェネレータ60をOFFとする。
【0070】
(ロックアップソレノイド駆動処理)
時刻t1において、ロックアップソレノイド75の信号はMAX値を出力するものとする。これにより、図5中、切換弁44は上方に付勢され、ロークラッチL/Cとバイパス油路45を連通するため、ロークラッチL/Cへ油圧が急速充填される。このとき、スロットル開度,油温,エンジン停止時間,エンジン回転数を読み込み、図8に示す油温毎の三次元マップから目標エンジン回転数Neaを演算する。ここで、目標エンジン回転数Neaとは、ロックアップソレノイド75に対し、OFF指令を出力するタイミングを表す回転数である。
【0071】
〔目標エンジン回転数Nea〕
ここで、目標エンジン回転数Neaについて更に詳細に説明する。基本的にバイパス油路45から急速充填によりロークラッチL/Cへの油の充填が完了すると、ロークラッチL/Cに締結圧が発生する。エンジン完爆によりオイルポンプ22が十分な吐出圧を出力可能になると、その後は、締結制御により徐々にロークラッチ締結圧を上昇させ、発進ショックを回避している。すなわち、切換弁44の切換タイミングが早すぎると、十分な締結力を確保できないため、エンジンが吹け上がる虞がある。一方、切換タイミングが遅すぎると、大きなポンプ吐出圧がロークラッチL/Cへ直接供給され、締結ショックを発生する虞がある。そこで、ロークラッチL/Cへの油の充填が完了する最適なタイミングで切換弁44を切り換えるタイミングである目標エンジン回転数Neaを予め設定されたマップから算出している(請求項1に対応)。
基本的に発進時のエンジン回転数Ne1と切換タイミングに相当する目標エンジン回転数Neaとの間には適正な所定回転数差ΔNがあるため、その回転数差ΔNを得るために学習制御により補正を実行している。
【0072】
尚、目標エンジン回転数Neaとしてマップから算出した値を用いたが、発進時のエンジン回転数Ne1をセンシングし、このエンジン回転数よりも所定回転数低いエンジン回転数に到達した時点で切換弁44を切り換えてもよい。これにより、上述のマップからの制御と同様に最適なタイミングで切換弁44を切り換えることができる。また、マップ等を備える必要がないため、メモリ上有利である。
【0073】
時刻t3において、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数Neaに到達すると、ロックアップソレノイド75をOFFとする。すると、油圧応答遅れ時間経過後の時刻t4において、切換弁44が切り換えられ、通常油路101とロークラッチL/Cを連通する。図7のフローチャートにおいて、ステップ206→ステップ207→ステップ208→ステップ209→ステップ210へと進む処理である。
【0074】
ロックアップソレノイド75がOFFとされると、その後、締結制御が実行され、ロークラッチ締結圧が徐々に上昇し、スムーズに発進する。
【0075】
(目標エンジン回転数補正処理)
上述のエンジン再始動処理を実行中に、車速もしくは発進Gが検出される時点のエンジン回転数Ne1を検出する。そして、スロットル開度が所定以上の発進時であったと判定されるときは、次回制御時の目標エンジン回転数Neaが適正でない場合に発進ショックが発生する可能性が高いため、目標エンジン回転数Neaの補正処理を行う(請求項3に対応)。
【0076】
このとき、図10の拡大図に示すように、検出された発進エンジン回転数Ne1と目標エンジン回転数Neaとの差と、油圧応答遅れを考慮した回転数差ΔNとの差の絶対値が所定偏差εよりも大きいかどうかを判断する。所定偏差ε以下、すなわち図10のハッチングで示す領域内に目標エンジン回転数Neaが存在すれば、最適なタイミングで切換弁44を切り換えているため、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時もマップから目標エンジン回転数Neaを算出する。
【0077】
一方、所定偏差εよりも大きな差が発生している、すなわち図10のハッチングで示す領域外に目標エンジン回転数Neaが存在するときは、検出された発進エンジン回転数Ne1と目標エンジン回転数Neaとの差が回転数差ΔNよりも大きいかどうかを判断し、大きいときは目標エンジン回転数Neaを高める方向に変更し、小さいときは目標エンジン回転数Neaを低くする方向に変更することで最適なタイミングを確保する。これにより、目標エンジン回転数を走行状況や、経年変化などを含め、最適なタイミングに補正することが可能となり、安定したエンジン再始動制御を達成することができる(請求項2に対応)。
【0078】
(次回アイドルストップ許可判断処理)
次に、次回アイドルストップ許可判断処理について説明する。上記各制御処理を実行中、タービン回転数の発進時における(頂点Nttopに対応する)エンジン回転数Netopを検出する。ここで、Netopとは、ロークラッチL/Cの締結圧が確保されたタイミングに相当する。エンジンの始動によりエンジン回転数が上昇する。このとき、ロークラッチL/Cの締結圧が十分に上昇していないため、エンジンの負荷が小さく、エンジン回転は上昇する。その後、ロークラッチL/Cの締結圧が確保されると、車両の発進が開始する。
【0079】
図11はエンジン回転数と発進G発生タイミングの関係を表すタイムチャートである。
▲1▼は、ロークラッチL/Cのクラッチクリアランス適正時(クラッチプレートの劣化無し)のときのタイムチャートである。
▲2▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(小)、もしくはオイルポンプの劣化(小)のときのタイムチャートである。
▲3▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(中)、もしくはオイルポンプの劣化(中)のときのタイムチャートである。
▲4▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(大)、もしくはオイルポンプの劣化(大)のときのタイムチャートである。
【0080】
発進時のエンジン回転数Netopは、クラッチクリアランスの拡大や、ポンプ劣化による吐出量不足によって、タイミングが遅くなる。タイミングが遅くなった分、エンジン負荷の発生が遅れ、発進G発生時のエンジン回転数も上昇する。図12はエンジン回転数とタイムラグの関係を表す図である。エンジン回転数がNetop以下であれば、適正なタイムラグが得られているが、それ以上の回転数では不適切なタイムラグが発生する。
【0081】
アイドルストップ後のエンジン再始動時、このエンジン回転数を毎回センシングし、適正なタイムラグを得られる回転数以内のときは、次回のアイドルストップ制御を許可するためアイドルストップフラグFiを1にセットする。一方、限界回転数Nehiを越えたときは、タイムラグが長くなり過ぎる。これにより、発進G発生時のエンジン回転数の値が上昇し、ロークラッチL/C締結時の回転数差が大きくなりすぎる。よって、クラッチ発熱量が大きくなり、クラッチプレートの焼き付きの発生が懸念されるため、アイドルストップフラグFiを0にセットし、次回からアイドルストップを禁止する。
【0082】
以上説明したように、アイドルストップ後のエンジン再始動時に、発進Gの発生するエンジン回転数Netop(タービン回転数の頂点Nttopに対応)をセンシングし、適正なタイムラグが得られるエンジン回転数の限界値Nehiを越えたときは、経年変化によって適正なタイミングでのエンジン再始動制御を実行できないと判断することで、クラッチプレートの焼き付き等を防止することができる(請求項4に対応)。
【0083】
(実施の形態2)
図13は実施の形態2における油圧回路を表す概略図である。基本的な構成は実施の形態1と同様であるため異なる点についてのみ説明する。切換弁44専用のロークラッチバイパスソレノイド100を設けた油圧回路を示す。
【0084】
図14は、切換弁44の拡大図である。この切換弁44はスプールバルブ44fとリターンスプリング44gから構成されている。スプールバルブ44fには、リターンスプリング44gのバネ力に対向する油圧を受けている受圧部44iが設けられている。受圧部44iには、パイロット圧が連通されている。またリターンスプリング44gが収納されている収納室44jには、油路103と連通するポート44mが設けられている。油路103は、パイロット圧を元圧とするロークラッチバイパスソレノイド100と接続され、制御信号に基づいて任意に圧力を設定できる。これにより、パイロット圧をスプリング44g及びロークラッチバイパスソレノイド圧の対向圧とし、切換弁44を任意のタイミングで切り換えることができるよう構成されている。
【0085】
図15は実施の形態2におけるアイドルストップ制御の制御内容を表すフローチャートである。尚、基本的な制御内容は実施の形態1と同様であるため異なるステップについてのみ説明する。
【0086】
ステップ600では、タービン回転数に基づくエンジン再始動制御処理を実行する。
【0087】
(次回アイドルストップ許可判断処理)
ステップ601では、センシングされた再始動時のタービン回転数の頂点のタービン回転数Ntop2が、限界回転数Nthiよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ603へ進み、それ以外はステップ602へ進む。
ステップ602では、アイドルストップフラグFiを1にセットする。
ステップ603では、アイドルストップフラグFiを0にセットする。
【0088】
以下、実施の形態2におけるエンジン再始動制御について図16のフローチャートに基づいて説明する。尚、実施の形態1と同じステップに関しては説明を省略する。
【0089】
(ロックアップソレノイド駆動処理)
ステップ205では、Dレンジかどうかを判断し、Dレンジのときはステップ206へ進み、それ以外はステップ210へ進む。
【0090】
ステップ306では、ロークラッチバイパスソレノイド100をONとする。
【0091】
ステップ307では、スロットル開度、油温、エンジン停止時間、エンジン回転数を読み込む。
【0092】
ステップ308では、目標タービン回転数Ntaを図17に示す油温毎の三次元マップから演算する。
【0093】
ステップ309では、タービン回転数Ntが目標タービン回転数Nta以上かどうかを判断し、目標タービン回転数Nta以上のときはステップ310へ進み、それ以外はステップ306へ戻り、ロークラッチL/Cへのバイパス油路45からの供給を継続する。
【0094】
ステップ310では、ロークラッチバイパスソレノイド100をOFFとする。
【0095】
(目標タービン回転数補正処理)
ステップ311では、タービン回転数Ntが所定タービン回転数Ntmを越えたかどうかを判断し、越えたときはステップ312へ進み、それ以外は再度タービン回転数を読み込む。
【0096】
ステップ312では、タービン回転数Ntを読み込む。
【0097】
ステップ313では、読み込んだタービン回転数Ntと、設定されたタービン回転数の頂点Nttop(前回の制御周期で検出されたタービン回転数)との差が負かどうかを判断し、負のときはタービン回転数が減少を始めており、現在セットされているNttopが頂点と判断してステップ315へ進み、正のときはタービン回転数が増加しているため、ステップ314へ進む。
【0098】
ステップ314では、ステップ312で読み込まれたタービン回転数NtをNttopとして更新する。
【0099】
ステップ315では、前回の制御周期で読み込んだタービン回転数Ntをタービン回転数の頂点(発進タービン回転数)Nttopとして設定する。
【0100】
ステップ316では、スロットル開度が所定以上かどうかを判断し、所定以上のときはステップ317へ進み、それ以外は本制御を終了する。
【0101】
ステップ317では、設定された発進タービン回転数Nttopと目標タービン回転数Ntaとの差と、所定回転数差ΔNtとの差の絶対値が所定偏差ε(バラツキ許容範囲)よりも大きいかどうかを判断し、大きいときステップ319へ進み、それ以外はステップ318へ進む。
【0102】
ステップ318では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標タービン回転数Ntaを、従来通りのマップから読み込んだ値として使用する。
【0103】
ステップ319では、設定された発進タービン回転数Nttopから目標タービン回転数Ntaを減算した値が所定回転数差ΔNtよりも大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ320へ進み、それ以外はステップ321へ進む。
【0104】
ステップ320では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標タービン回転数Ntaを高めに変更する。
【0105】
ステップ321では、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時の目標エンジン回転数Ntaを低めに変更する。
【0106】
上記エンジン再始動制御について、図18のタイムチャートに基づいて説明する。尚、時刻t1〜時刻t2にかけては実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0107】
(ロックアップソレノイド駆動処理)
時刻t1において、ロークラッチバイパスソレノイド100の信号はMAX値を出力するものとする。これにより、図14中、切換弁44は上方に付勢され、ロークラッチL/Cとバイパス油路45を連通するため、ロークラッチL/Cへ油圧が急速充填される。このとき、スロットル開度,油温,エンジン停止時間,エンジン回転数を読み込み、図17に示す油温毎の三次元マップから目標エンジン回転数Ntaを演算する。ここで、目標タービン回転数Ntaとは、ロークラッチバイパスソレノイド100に対し、OFF指令を出力するタイミングを表す回転数である。
【0108】
〔目標タービン回転数Nta〕
ここで、目標タービン回転数Ntaについて更に詳細に説明する。基本的には実施の形態1において説明した目標エンジン回転数Neaと同じロジックであり、ロークラッチL/Cへの油の充填が完了する最適なタイミングで切換弁44を切り換えるタイミングである目標タービン回転数Ntaを予め設定されたマップから算出している。
【0109】
時刻t3において、タービン回転数Ntが目標タービン回転数Ntaに到達すると、ロークラッチバイパスソレノイド100をOFFとする。すると、油圧応答遅れ時間経過後の時刻t4において、切換弁44が切り換えられ、通常油路101とロークラッチL/Cを連通する。
【0110】
ロークラッチバイパスソレノイド100がOFFとされると、その後、締結制御が実行され、ロークラッチ締結圧が徐々に上昇し、スムーズに発進する。
【0111】
(目標タービン回転数補正処理)
上述のエンジン再始動処理を実行中に、タービン回転数が減少する直前のタービン回転数の頂点(発進タービン回転数)Nttopを検出する。そして、スロットル開度が所定以上のときは、発進ショックが発生する可能性が高いため、目標タービン回転数Ntaの補正処理を行う。このとき、検出された発進タービン回転数Nttopと目標タービン回転数Ntaとの差と、油圧応答遅れを考慮した所定回転数差ΔNtとの差の絶対値が所定偏差εよりも大きいかどうかを判断する。所定偏差ε以下であれば、最適なタイミングで切換弁44を切り換えているため、次回のアイドルストップ後のエンジン再始動時もマップから目標タービン回転数Ntaを算出する。
【0112】
一方、所定偏差εよりも大きな差が発生しているときは、検出された発進タービン回転数Nttopと目標タービン回転数Ntaとの差が回転数差ΔNtよりも大きいかどうかを判断し、大きいときは目標タービン回転数Ntaを高める方向に変更し、小さいときは目標エンジン回転数Ntaを低くする方向に変更することで最適なタイミングを確保する。これにより、目標タービン回転数Ntaを走行状況や、経年変化などを含め、最適なタイミングに補正することが可能となり、安定したエンジン再始動制御を達成することができる。
【0113】
(次回アイドルストップ許可判断処理)
次に、次回アイドルストップ許可判断処理について説明する。上記各制御処理を実行中、タービン回転数のセンシングを行う。そして、タービン回転数の発進時における発進タービン回転数Nttopを検出する。ここで、タービン回転数の発進時の頂点について説明する。エンジンの始動によりトルクコンバータ30を介してタービン回転数が上昇する。このとき、ロークラッチL/Cの締結圧が十分に上昇していないため、タービン回転数はエンジン回転数に比例して上昇する。その後、ロークラッチL/Cの締結圧が確保されると、タービン回転数に負荷がかかるため一旦回転数が下げられ、車両の発進が開始する。すなわち、タービン回転数の発進時の頂点Nttopとは、ロークラッチL/Cの締結圧が確保されたタイミングに相当する。
【0114】
図19はエンジン回転数とタービン回転数の関係を表すタイムチャートである。
▲1▼は、ロークラッチL/Cのクラッチクリアランス適正時(クラッチプレートの劣化無し)のときのタイムチャートである。
▲2▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(小)、もしくはオイルポンプの劣化(小)のときのタイムチャートである。
▲3▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(中)、もしくはオイルポンプの劣化(中)のときのタイムチャートである。
▲4▼は摩耗によるクラッチクリアランスの拡大(大)、もしくはオイルポンプの劣化(大)のときのタイムチャートである。
【0115】
発進タービン回転数の頂点Nttopは、クラッチクリアランスの拡大や、ポンプ劣化による吐出量不足によって、タイミングが遅くなる。タイミングが遅くなった分、エンジン回転数の上昇によってタービン回転数も上昇するため、頂点Nttopの回転数も上昇する。図20はタービン回転数の頂点Nttopとタイムラグの関係を表す図である。タービン回転数がNthi以下であれば、適正なタイムラグが得られているが、それ以上の回転数では不適切なタイムラグが発生する。
【0116】
アイドルストップ後のエンジン再始動時、このタービン回転数の頂点Nttopを毎回センシングし、適正なタイムラグを得られる回転数以内のときは、次回のアイドルストップ制御を許可するためアイドルストップフラグFiを1にセットする。一方、限界回転数Nthiを越えたときは、タイムラグが長くなり過ぎる。これにより、タービン回転数の頂点Nttopの値が上昇し、ロークラッチL/C締結時の回転数差が大きくなりすぎる。よって、クラッチ発熱量が大きくなり、クラッチプレートの焼き付きの発生が懸念されるため、アイドルストップフラグFiを0にセットし、次回からアイドルストップを禁止する。
【0117】
よって、アイドルストップ後のエンジン再始動時に、タービン回転数の頂点Nttopをセンシングし、適正なタイムラグが得られるタービン回転数の限界値Nthiを越えたときは、経年変化によって適正なタイミングでのエンジン再始動制御を実行できないと判断することで、クラッチプレートの焼き付き等を防止することができる。
【0118】
以上、実施の形態1,2について説明してきたが、本願発明は上述の構成に限られるものではなく、自動変速機の前進時の締結要素であればロークラッチに限らず適用することができる。また、上述の各実施の形態では有段式自動変速機の前進締結要素に適用した場合を示したが、無段変速機の前進締結要素に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動変速機の変速油圧装置を備えた車両の主要ユニットの構成を示す図である。
【図2】実施の形態における変速機構部である有段変速機の構成を表す概略図である。
【図3】実施の形態における有段変速機の各締結要素の締結表である。
【図4】実施の形態1における油圧回路を表す回路図である。
【図5】実施の形態1における切換弁の構成を表す断面図である。
【図6】実施の形態1におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図7】実施の形態1のエンジン再始動制御を表すフローチャートである。
【図8】実施の形態1の目標エンジン回転数、エンジン停止時間、スロットル開度、油温の関係を表すマップである。
【図9】実施の形態1におけるアイドルストップ制御を表すタイムチャートである。
【図10】実施の形態1における目標エンジン回転数と発進エンジン回転数との関係を表す拡大タイムチャートである。
【図11】実施の形態1におけるエンジン再始動時のエンジン回転数と発進Gの関係を表すタイムチャートである。
【図12】実施の形態1における発進時のエンジン回転数とタイムラグの関係を表す図である。
【図13】実施の形態2における油圧回路を表す回路図である。
【図14】実施の形態2における切換弁の構成を表す断面図である。
【図15】実施の形態2におけるアイドルストップ制御を表すフローチャートである。
【図16】実施の形態2におけるエンジン再始動制御を表すフローチャートである。
【図17】実施の形態2における目標タービン回転数、エンジン停止時間、スロットル開度、油温の関係を表すマップである。
【図18】実施の形態2におけるアイドルストップ制御を表すタイムチャートである。
【図19】実施の形態2におけるエンジン再始動時のエンジン回転数とタービン回転数の関係を表すタイムチャートである。
【図20】実施の形態2における発進時のタービン回転数の頂点とタイムラグの関係を表す図である。
【符号の説明】
1 アイドルストップスイッチ
2 ブレーキスイッチ
3 舵角センサ
4 油温センサ
5 車速センサ
6 スロットル開度センサ
7 エンジン回転数センサ
8 タービン回転数センサ
10 エンジン
11 燃料供給装置
12 チェーンスプロケット
13 第3切換弁
13a ポート
13b ポート
13c ポート
13d ポート
13f スプールバルブ
13g リターンスプリング
15 第2切換弁
15a ポート
15f スプールバルブ
15g リターンスプリング
20 自動変速機
22 オイルポンプ
23 油圧サーボ
24 変速機構部
30 トルクコンバータ
39 ライン圧油路
40 ライン圧油路
41 第2シフトバルブ
42 第1シフトバルブ
41b,42b パイロット圧油路
44 切換弁(特許請求の範囲に記載の切換弁)
44a ポート
44b ポート
44c ポート
44d ポート
44e ポート
44d ポート
44f スプールバルブ
44g スプールバルブ
44i 受圧部
45 バイパス油路
47 プレッシャレギュレータバルブ
50 コントロールユニット
60 スタータジェネレータ
61 電磁クラッチ
62 チェーンスプロケット
63 チェーン
70 ライン圧デューティソレノイド
74 ロックアップコントロールバルブ
75 ロックアップソレノイド
80 プレッシャモディファイア弁
80a 出力ポート
80b スプリング
81 油路
90 アキュームコントロールバルブ
101 ロークラッチ圧供給油路
102 パイロット圧供給油路
105 アキューム油路
213 マニュアルバルブ
300 ロークラッチアキューム室
301,302 アキューム室
d1 オリフィス
G1 遊星ギヤ
G2 遊星ギヤ
H/C ハイクラッチ
B/B バンドブレーキ
L/C ロークラッチ(特許請求の範囲に記載の前進用締結要素)
R/C リバースクラッチ
IN 入力軸
OUT 出力軸

Claims (4)

  1. 予め設定されたアイドリング停止条件により、エンジンのアイドリング作動及び停止信号を出力するアイドルストップ制御手段を有し、エンジンにより駆動するオイルポンプを油圧供給源としてコントロールバルブユニットにより変速制御を行うと共に、
    前記コントロールバルブユニット内に、シフトバルブ又はマニュアルバルブ通過後のライン圧を直接供給する通路抵抗の小さなバイパス油路と、通常油路と、前進用締結要素との連通状態を、指令信号に基づいて切り換え可能な切換弁とを備えた自動変速機の変速油圧装置において、
    油温又は、スロットル開度又は、エンジン停止時間を要素としたマップに基づいて、前進用締結要素の締結圧が確保可能な目標エンジン回転数を設定する目標エンジン回転数設定手段と、
    前記切換弁に対し、アイドルストップ後のエンジン再始動時は前進用締結要素と前記バイパス油路との連通指令を出力し、設定された目標エンジン回転数に到達したときは、前記前進用締結要素と通常油路との連通指令を出力する切換弁制御手段と、
    を設けたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    検出された発進エンジン回転数と目標エンジン回転数との回転数差が予め設定された所定回転数差よりも大きいかどうかを判断し、大きいときは、前記回転数差が所定回転数差と等しくなるように前記マップに設定された目標エンジン回転数を学習補正する学習補正手段を設けたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  3. 請求項2に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    前記学習補正手段は、検出されたスロットル開度が所定値以上のときにのみ、前記学習補正を実行することを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
  4. 請求項1ないし3に記載の自動変速機の変速油圧装置において、
    検出された発進時のタービン回転数が、予め設定された所定タービン回転数より大きいかどうかを判断し、大きいときは次回のアイドルストップ制御を禁止するアイドルストップ禁止判断手段を設けたことを特徴とする自動変速機の変速油圧装置。
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