JP2005042748A - ガスメータ用継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災等によってガスメータが溶融する前にガス通路を確実に遮断することができるガスメータ用継手を提供する。
【解決手段】ガス通路24の下端部内面には、テーパ状をなす弁座24aを形成する。ガス通路24の上下方向における中間部内面には、下部が開放した収容凹部24bを形成する。収容凹部24bは、弁座24aのほぼ真上に配置する。収容凹部24bには、球弁5を収容する。球弁5は、高温時に溶融ないしは焼失する樹脂からなる保持部材6によって収容凹部24bから下方へ脱出不能に支持する。
【選択図】 図3
【解決手段】ガス通路24の下端部内面には、テーパ状をなす弁座24aを形成する。ガス通路24の上下方向における中間部内面には、下部が開放した収容凹部24bを形成する。収容凹部24bは、弁座24aのほぼ真上に配置する。収容凹部24bには、球弁5を収容する。球弁5は、高温時に溶融ないしは焼失する樹脂からなる保持部材6によって収容凹部24bから下方へ脱出不能に支持する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスメータの導入口に接続されるガスメータ用継手、特に火災等の熱によって高温に加熱されたときに、内部に形成されたガス通路を遮断することができるガスメータ用継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガスメータ用継手は、上下方向に延びる縦管部及びこの縦管部の中間部から水平方向に延びる分岐管部を有する継手本体と、縦管部の下端部外周に下方へ抜け止めされた状態で回動可能に設けられた接続ナットと、縦管部の内部の上端部に保持部材によって下方へ移動不能に設けられた弁体とを備えている。分岐管部には、一次側ガス管が接続される。縦管部の下端部は、接続ナットをガスメータの導入口に螺合固定することによって導入口に接続される。この結果、一次側ガス管から供給されるガスが、分岐管部から縦管部内に入り、さらに導入口を通ってガスメータに供給される。なお、ガスメータに供給されたガスは、導出口を通って二次側配管に流入し、二次側配管を介して例えば家庭のガス器具に供給される。
【0003】
上記ガスメータ用継手がガスメータに接続された状態において、火災等の熱によってガスメータが溶融する程度にまで加熱されると、それ以前に弁体を保持している保持部材が溶融ないしは焼失する。すると、弁体が下方へ移動可能になり、縦管部内を下方へ移動してその下端部に形成された弁座に着座する。これにより、ガス通路が遮断される。したがって、ガスメータが溶融したとしても、ガスがガス通路の下端開口部から外部に放出されるのを防止することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−74239号公報(第2〜3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載のガスメータ用継手においては、縦管部の下端部にガスメータが接続される一方、縦管部の上端部に弁体が配置されている。しかも、縦管部の上下方向における中間部には分岐管部が設けられている。このため、弁体を保持する保持部材がガスメータから上方へ大きく離れて配置されている。保持部材がガスメータから大きく離れていると、ガスメータと保持部材との間に温度差が生じ、ガスメータが溶融する程度にまで加熱されているにも拘わらず、保持部材が弁体の下方への移動を許容する程度にまで加熱されないことがある。このような場合には、ガスメータが溶融した後に弁体が弁座に着座する。ガスメータの溶融から弁体の着座までの時間は短時間ではあるが、その間にガス通路の下端開口部からガスが放出されてしまうおそれがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、内部に上下に貫通するガス通路が形成された継手本体と、この継手本体の上記ガス通路が開口する下端部外周に、回動可能に、かつ所定部位より下方へは移動不能に設けられた接続ナットと、上記ガス通路に臨んで形成された収容凹部にその下端開口部から下方へ脱出可能に収容され、上記収容凹部から脱出して下方へ移動したときには上記ガス通路の下端部に形成された弁座に着座することによって上記ガス通路を閉じる弁体と、所定の温度以下では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを阻止し、所定の温度以上では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを許容する保持部材とを備え、上記ガス通路の上端部と下端部とがそれらの軸線をそれぞれ上下方向に向け、かつ軸線方向と直交する方向へ互いに離間して形成され、上記ガス通路の中間部が上端部と下端部との離間距離の分だけ湾曲させられ、上記収容凹部が上記弁座のほぼ真上に位置する上記ガス通路の中間部内面に配置されていることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜図6を参照して説明する。
図1〜図4に示すように、この発明に係るガスメータ用継手1は、継手本体2を有している。継手本体2は、ガスメータを構成する金属(通常はアルミニウム)より溶融温度が高い鉄等の金属からなるものであり、上下に延びる管体ないしは筒体として形成されている。継手本体2は、上部21、中間部22及び下部23を有している。上部21及び下部23は、それぞれの長手方向(軸線方向)を上下方向に向けて配置されている。したがって、上部21と下部23とは、互いに平行になっている。しかも、上部21と下部23とは、それらの軸線と直交する方向(水平方向)へ所定の距離だけ互いに離間させられている。中間部22は、上部21と下部23とを連結する部分であり、上部21及び下部23が水平方向へ互いに離間した分だけ中間部22の下側の側部が湾曲させられている。継手本体2の内部には、ガス通路24が形成されている。ガス通路24は、継手本体2に沿って延びている。したがって、ガス通路24の上部(上流側端部)及び下部(下流側端部)は、上下方向に延びている。一方、ガス通路24の中間部は、上部及び下部にそれぞれ滑らかに連なるように形成されている。特に、中間部の内周面の下側部は、ガス通路24の上部及び下部にな滑らかに連なるよう、略四半分の円弧状に湾曲させられている。ガス通路24の上流側端部は上部21の上端面に開口し、下流側端部は下部23の下端面に開口している。
【0008】
継手本体2の上部21の上端部外周面には、テーパ雄ねじ部21aが形成されている。このテーパ雄ねじ部21aには、図5及び図6に示すように、金属製のエルボー管E3が螺合固定される。エルボー管E3は、金属製のエルボー管E2,E1を介して金属製の一次側ガス管G1に接続されている。したがって、ガス通路24の上流側端部には、一次側ガス管G1からエルボー管E1,E2,E3を介してガスが供給される。上部21の下端部外周面には、係合部21bが形成されている。この係合部21bは、スパナ等のねじ回し工具を係合させるためのものであり、例えばエルボー管E3をテーパ雄ねじ部21aに螺合させて閉め付ける際に用いられる。
【0009】
一方、継手本体2の下部23の外周には、金属製の接続ナット3が回転自在に嵌合されている。この接続ナット3は、金属製の止め輪4によって下部23から下方への抜け止めがなされおり、止め輪4から上側へ向かった所定範囲では上下方向へ移動可能になっている。図3、図5及び図6に示すように、接続ナット3は、ガスメータMの導入口M1に螺合されている。そして、接続ナット3を締め付けることにより、下部23の外周面に形成された当接面23aがパッキンPを介して導入口M1の上端面に押圧固定されている。しかも、下部23の下端部が導入口M1の内周面に嵌合されている。これにより、ガス通路24の下流側端部が導入口M1に接続されている。したがって、ガスメータMには、一次側ガス管G1からエルボー管E1,E2,E3、ガス通路24及び導入口M1を通ってガスが供給される。
【0010】
図5及び図6に示すように、ガスメータMの導出口M2には、周知構造を有する二次側ガスメータ用継手Cの接続ナットC1が螺合されている。この接続ナットC1を閉め付けることにより、継手Cの下端部が導出口M2に接続固定されている。継手Cの上端部は、エルボーE4,E5,E6を介して二次側ガス管G2に接続されている。この結果、ガスメータMに供給されたガスが、導出口M2からエルボーE4,E5,E6を通って二次側ガス管G2に流れ、二次側ガス管から例えば家庭のガス機器(図示せず)に供給される。しかも、ガスメータMが、継手1及びエルボーE3,E2,E1を介して一次側ガス管G1に支持されるとともに、継手C及びエルボーE4,E5,E6を介して二次側ガス管G2に支持されている。
【0011】
図3及び図4に示すように、ガス通路24の下部23に対応する下端部内周面には、弁座24aが形成されている。この弁座24aは、下方へ向かうにしたがって小径となるテーパ面によって構成されており、その軸線を上下方向に向けて形成されている。弁座24aは、テーパ面とすることなく、単一の円としてもよい。
【0012】
ガス通路24の中間部22に対応する中間部内周面には、収容凹部24bが形成されている。この収容凹部24bは、中間部22の湾曲の内側(湾曲を構成する円弧の中心側)に配置されている。換言すれば、中間部22の内周面の上側の側部に配置されている。しかも、収容凹部24bは、弁座24aのほぼ真上に位置するように配置されている。収容凹部24bの下端部は、下方に向かって開口している。
【0013】
収容凹部24b内には、金属製の球弁(弁体)5が収容されている。球弁5は、収容凹部24b内にその下端開口部から挿入されている。球弁5は、収容凹部24bの下端開口部に設けられた保持部材6及びストッパ部材7により収容凹部24b内にその下端開口部から脱出不能に支持されている。すなわち、収容凹部24bの下端開口部には、金属製のストッパ部材7が設けられている。このストッパ部材7はリング状をなしており、その内径は、球弁5より大径に設定されている。したがって、球弁5は、ストッパ部材7内を通り抜け可能である。ストッパ部材7の上には、リング状をなす保持部材6が載置されている。保持部材6は、その軸線をストッパ部材7の軸線を一致させた状態で配置されており、その外周部がストッパ部材7と収容凹部24bの内周面とによって挟持固定されている。保持部材6の内径は、球弁5より小径に設定されており、保持部材6の内周部によって球弁5が収容凹部24bから脱出不能に支持されている。この場合、球弁5は、その下端部が収容凹部23bから下方に若干突出した状態で支持されている。これと、ガス通路24の中間部の内周面の下側部が円弧状に形成されたことと相俟って、ガス通路24内を流れるガスの圧力損失が小さく抑えられている。
【0014】
保持部材6は、ガスメータMのケースを構成する金属(通常はアルミニウム)の溶融温度より低い温度で溶融する金属又は樹脂によって形成されている。したがって、ガスメータMを構成するケースが溶融する以前に保持部材6が溶融する。保持部材6が溶融すると、球弁5が収容凹部24bの下端開口部からストッパ部材7内を通過して下方へ落下する。そして、球弁5は、図4に示すように、弁座24aに着座する。これにより、ガス通路24が遮断される。保持部材6は、変態温度がガスメータMの溶融温度より低い形状記憶合金で形成し、当該変態温度に達して保持部材6が変形すると、弁体5が収容凹部24bから下方へ落下するのを許容するように構成してもよい。
【0015】
上記構成のガスメータ用継手1においては、継手本体2の上下方向における中間部に球弁5が配置され、それに対応して球弁5を保持する保持部材6が継手本体2の中間部に配置されているので、保持部材が継手本体の上端部に配置された従来の継手に比して保持部材6をガスメータMに近接させることができ、その分だけガスメータMと保持部材6との間の温度差を小さくすることができる。したがって、ガスメータMが溶融温度に達しているにも拘わらず、保持部材6が球弁5の下方への落下を許容しないような状態が生じる事態を極力回避することができる。よって、ガスメータMが溶融するときには、ガス通路24を従来の継手に比して確実に遮断することができる。
【0016】
また、このガスメータ用継手1を用いた場合には、一次側及び二次側ガス管G1,G2にガスメータMを接続する際に、接続を無理なく行うことができるという効果が得られる。すなわち、継手1として継手Cと同様に継手本体が上下に真っ直ぐ延びる継手が用いられた場合には、ガスメータMの導入口M1と導出口M2との間隔、各エルボーE1〜E6の寸法は規格で定められているので、一次側及び二次側ガス管G1,G2を所定の間隔で立設する必要がある。仮に、ガス管G1,G2間の間隔が所定の間隔に対して誤差があると、継手1又は継手Cのいずれか一方をガスメータMに接続した後、他方をガスメータMに接続するときに他方の軸線とガスメータMの導入口M1又は導出口M2との軸線がガス管G1,G2の間隔誤差の分だけずれてしまう。このため、一次側ガス管G1と二次側ガス管G2との少なくとも一方を水平方向に押して弾性変形させ、両ガス管G1,G2の上端部の間隔を所定の間隔にする。そして、その状態を維持しつつ、他方を導入口M1又は導出口M2に接続しなければならない。
【0017】
この点、上記構成の継手1を用いた場合には、継手本体2の上部21と下部23とが水平方向に離間しているので、離間距離をDとすると、下部23を中心として継手本体2を回動させることにより、ガス管G1,G2を結ぶ水平方向における上部21の下部23に対する位置を±Dの範囲で調節することができる。それにより、ガス管G1,G2の間隔誤差を吸収することができる。よって、ガスメータMをガス管G1,G2に無理なく容易に接続することができる。
【0018】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、弁体として球弁5を用いているが、弁座24aに対応したテーパ状の外周面を有する弁体を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ガスメータの溶融時に継手内のガス通路が弁体によって遮断される確実性を従来のガスメータ用継手に比して大幅に向上させることができ、しかもガスメータの一次側及び二次側ガス管への接続を無理なく容易に行うようにすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同実施の形態の平面図である。
【図3】球弁が収容凹部に収容された状態で示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】球弁が弁座に着座した状態で示す図4と同様の断面図である。
【図5】この発明に係る継手を用いてガスメータを一次側及び二次側ガス管に接続した状態を示す一部省略正面図である。
【図6】同平面図である。
【符号の説明】
1 ガスメータ用継手
2 継手本体
3 接続ナット
5 球弁(弁体)
6 保持部材
24 ガス通路
24a 弁座
24b 収容凹部
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガスメータの導入口に接続されるガスメータ用継手、特に火災等の熱によって高温に加熱されたときに、内部に形成されたガス通路を遮断することができるガスメータ用継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガスメータ用継手は、上下方向に延びる縦管部及びこの縦管部の中間部から水平方向に延びる分岐管部を有する継手本体と、縦管部の下端部外周に下方へ抜け止めされた状態で回動可能に設けられた接続ナットと、縦管部の内部の上端部に保持部材によって下方へ移動不能に設けられた弁体とを備えている。分岐管部には、一次側ガス管が接続される。縦管部の下端部は、接続ナットをガスメータの導入口に螺合固定することによって導入口に接続される。この結果、一次側ガス管から供給されるガスが、分岐管部から縦管部内に入り、さらに導入口を通ってガスメータに供給される。なお、ガスメータに供給されたガスは、導出口を通って二次側配管に流入し、二次側配管を介して例えば家庭のガス器具に供給される。
【0003】
上記ガスメータ用継手がガスメータに接続された状態において、火災等の熱によってガスメータが溶融する程度にまで加熱されると、それ以前に弁体を保持している保持部材が溶融ないしは焼失する。すると、弁体が下方へ移動可能になり、縦管部内を下方へ移動してその下端部に形成された弁座に着座する。これにより、ガス通路が遮断される。したがって、ガスメータが溶融したとしても、ガスがガス通路の下端開口部から外部に放出されるのを防止することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−74239号公報(第2〜3頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載のガスメータ用継手においては、縦管部の下端部にガスメータが接続される一方、縦管部の上端部に弁体が配置されている。しかも、縦管部の上下方向における中間部には分岐管部が設けられている。このため、弁体を保持する保持部材がガスメータから上方へ大きく離れて配置されている。保持部材がガスメータから大きく離れていると、ガスメータと保持部材との間に温度差が生じ、ガスメータが溶融する程度にまで加熱されているにも拘わらず、保持部材が弁体の下方への移動を許容する程度にまで加熱されないことがある。このような場合には、ガスメータが溶融した後に弁体が弁座に着座する。ガスメータの溶融から弁体の着座までの時間は短時間ではあるが、その間にガス通路の下端開口部からガスが放出されてしまうおそれがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、内部に上下に貫通するガス通路が形成された継手本体と、この継手本体の上記ガス通路が開口する下端部外周に、回動可能に、かつ所定部位より下方へは移動不能に設けられた接続ナットと、上記ガス通路に臨んで形成された収容凹部にその下端開口部から下方へ脱出可能に収容され、上記収容凹部から脱出して下方へ移動したときには上記ガス通路の下端部に形成された弁座に着座することによって上記ガス通路を閉じる弁体と、所定の温度以下では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを阻止し、所定の温度以上では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを許容する保持部材とを備え、上記ガス通路の上端部と下端部とがそれらの軸線をそれぞれ上下方向に向け、かつ軸線方向と直交する方向へ互いに離間して形成され、上記ガス通路の中間部が上端部と下端部との離間距離の分だけ湾曲させられ、上記収容凹部が上記弁座のほぼ真上に位置する上記ガス通路の中間部内面に配置されていることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜図6を参照して説明する。
図1〜図4に示すように、この発明に係るガスメータ用継手1は、継手本体2を有している。継手本体2は、ガスメータを構成する金属(通常はアルミニウム)より溶融温度が高い鉄等の金属からなるものであり、上下に延びる管体ないしは筒体として形成されている。継手本体2は、上部21、中間部22及び下部23を有している。上部21及び下部23は、それぞれの長手方向(軸線方向)を上下方向に向けて配置されている。したがって、上部21と下部23とは、互いに平行になっている。しかも、上部21と下部23とは、それらの軸線と直交する方向(水平方向)へ所定の距離だけ互いに離間させられている。中間部22は、上部21と下部23とを連結する部分であり、上部21及び下部23が水平方向へ互いに離間した分だけ中間部22の下側の側部が湾曲させられている。継手本体2の内部には、ガス通路24が形成されている。ガス通路24は、継手本体2に沿って延びている。したがって、ガス通路24の上部(上流側端部)及び下部(下流側端部)は、上下方向に延びている。一方、ガス通路24の中間部は、上部及び下部にそれぞれ滑らかに連なるように形成されている。特に、中間部の内周面の下側部は、ガス通路24の上部及び下部にな滑らかに連なるよう、略四半分の円弧状に湾曲させられている。ガス通路24の上流側端部は上部21の上端面に開口し、下流側端部は下部23の下端面に開口している。
【0008】
継手本体2の上部21の上端部外周面には、テーパ雄ねじ部21aが形成されている。このテーパ雄ねじ部21aには、図5及び図6に示すように、金属製のエルボー管E3が螺合固定される。エルボー管E3は、金属製のエルボー管E2,E1を介して金属製の一次側ガス管G1に接続されている。したがって、ガス通路24の上流側端部には、一次側ガス管G1からエルボー管E1,E2,E3を介してガスが供給される。上部21の下端部外周面には、係合部21bが形成されている。この係合部21bは、スパナ等のねじ回し工具を係合させるためのものであり、例えばエルボー管E3をテーパ雄ねじ部21aに螺合させて閉め付ける際に用いられる。
【0009】
一方、継手本体2の下部23の外周には、金属製の接続ナット3が回転自在に嵌合されている。この接続ナット3は、金属製の止め輪4によって下部23から下方への抜け止めがなされおり、止め輪4から上側へ向かった所定範囲では上下方向へ移動可能になっている。図3、図5及び図6に示すように、接続ナット3は、ガスメータMの導入口M1に螺合されている。そして、接続ナット3を締め付けることにより、下部23の外周面に形成された当接面23aがパッキンPを介して導入口M1の上端面に押圧固定されている。しかも、下部23の下端部が導入口M1の内周面に嵌合されている。これにより、ガス通路24の下流側端部が導入口M1に接続されている。したがって、ガスメータMには、一次側ガス管G1からエルボー管E1,E2,E3、ガス通路24及び導入口M1を通ってガスが供給される。
【0010】
図5及び図6に示すように、ガスメータMの導出口M2には、周知構造を有する二次側ガスメータ用継手Cの接続ナットC1が螺合されている。この接続ナットC1を閉め付けることにより、継手Cの下端部が導出口M2に接続固定されている。継手Cの上端部は、エルボーE4,E5,E6を介して二次側ガス管G2に接続されている。この結果、ガスメータMに供給されたガスが、導出口M2からエルボーE4,E5,E6を通って二次側ガス管G2に流れ、二次側ガス管から例えば家庭のガス機器(図示せず)に供給される。しかも、ガスメータMが、継手1及びエルボーE3,E2,E1を介して一次側ガス管G1に支持されるとともに、継手C及びエルボーE4,E5,E6を介して二次側ガス管G2に支持されている。
【0011】
図3及び図4に示すように、ガス通路24の下部23に対応する下端部内周面には、弁座24aが形成されている。この弁座24aは、下方へ向かうにしたがって小径となるテーパ面によって構成されており、その軸線を上下方向に向けて形成されている。弁座24aは、テーパ面とすることなく、単一の円としてもよい。
【0012】
ガス通路24の中間部22に対応する中間部内周面には、収容凹部24bが形成されている。この収容凹部24bは、中間部22の湾曲の内側(湾曲を構成する円弧の中心側)に配置されている。換言すれば、中間部22の内周面の上側の側部に配置されている。しかも、収容凹部24bは、弁座24aのほぼ真上に位置するように配置されている。収容凹部24bの下端部は、下方に向かって開口している。
【0013】
収容凹部24b内には、金属製の球弁(弁体)5が収容されている。球弁5は、収容凹部24b内にその下端開口部から挿入されている。球弁5は、収容凹部24bの下端開口部に設けられた保持部材6及びストッパ部材7により収容凹部24b内にその下端開口部から脱出不能に支持されている。すなわち、収容凹部24bの下端開口部には、金属製のストッパ部材7が設けられている。このストッパ部材7はリング状をなしており、その内径は、球弁5より大径に設定されている。したがって、球弁5は、ストッパ部材7内を通り抜け可能である。ストッパ部材7の上には、リング状をなす保持部材6が載置されている。保持部材6は、その軸線をストッパ部材7の軸線を一致させた状態で配置されており、その外周部がストッパ部材7と収容凹部24bの内周面とによって挟持固定されている。保持部材6の内径は、球弁5より小径に設定されており、保持部材6の内周部によって球弁5が収容凹部24bから脱出不能に支持されている。この場合、球弁5は、その下端部が収容凹部23bから下方に若干突出した状態で支持されている。これと、ガス通路24の中間部の内周面の下側部が円弧状に形成されたことと相俟って、ガス通路24内を流れるガスの圧力損失が小さく抑えられている。
【0014】
保持部材6は、ガスメータMのケースを構成する金属(通常はアルミニウム)の溶融温度より低い温度で溶融する金属又は樹脂によって形成されている。したがって、ガスメータMを構成するケースが溶融する以前に保持部材6が溶融する。保持部材6が溶融すると、球弁5が収容凹部24bの下端開口部からストッパ部材7内を通過して下方へ落下する。そして、球弁5は、図4に示すように、弁座24aに着座する。これにより、ガス通路24が遮断される。保持部材6は、変態温度がガスメータMの溶融温度より低い形状記憶合金で形成し、当該変態温度に達して保持部材6が変形すると、弁体5が収容凹部24bから下方へ落下するのを許容するように構成してもよい。
【0015】
上記構成のガスメータ用継手1においては、継手本体2の上下方向における中間部に球弁5が配置され、それに対応して球弁5を保持する保持部材6が継手本体2の中間部に配置されているので、保持部材が継手本体の上端部に配置された従来の継手に比して保持部材6をガスメータMに近接させることができ、その分だけガスメータMと保持部材6との間の温度差を小さくすることができる。したがって、ガスメータMが溶融温度に達しているにも拘わらず、保持部材6が球弁5の下方への落下を許容しないような状態が生じる事態を極力回避することができる。よって、ガスメータMが溶融するときには、ガス通路24を従来の継手に比して確実に遮断することができる。
【0016】
また、このガスメータ用継手1を用いた場合には、一次側及び二次側ガス管G1,G2にガスメータMを接続する際に、接続を無理なく行うことができるという効果が得られる。すなわち、継手1として継手Cと同様に継手本体が上下に真っ直ぐ延びる継手が用いられた場合には、ガスメータMの導入口M1と導出口M2との間隔、各エルボーE1〜E6の寸法は規格で定められているので、一次側及び二次側ガス管G1,G2を所定の間隔で立設する必要がある。仮に、ガス管G1,G2間の間隔が所定の間隔に対して誤差があると、継手1又は継手Cのいずれか一方をガスメータMに接続した後、他方をガスメータMに接続するときに他方の軸線とガスメータMの導入口M1又は導出口M2との軸線がガス管G1,G2の間隔誤差の分だけずれてしまう。このため、一次側ガス管G1と二次側ガス管G2との少なくとも一方を水平方向に押して弾性変形させ、両ガス管G1,G2の上端部の間隔を所定の間隔にする。そして、その状態を維持しつつ、他方を導入口M1又は導出口M2に接続しなければならない。
【0017】
この点、上記構成の継手1を用いた場合には、継手本体2の上部21と下部23とが水平方向に離間しているので、離間距離をDとすると、下部23を中心として継手本体2を回動させることにより、ガス管G1,G2を結ぶ水平方向における上部21の下部23に対する位置を±Dの範囲で調節することができる。それにより、ガス管G1,G2の間隔誤差を吸収することができる。よって、ガスメータMをガス管G1,G2に無理なく容易に接続することができる。
【0018】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、弁体として球弁5を用いているが、弁座24aに対応したテーパ状の外周面を有する弁体を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ガスメータの溶融時に継手内のガス通路が弁体によって遮断される確実性を従来のガスメータ用継手に比して大幅に向上させることができ、しかもガスメータの一次側及び二次側ガス管への接続を無理なく容易に行うようにすることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】同実施の形態の平面図である。
【図3】球弁が収容凹部に収容された状態で示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】球弁が弁座に着座した状態で示す図4と同様の断面図である。
【図5】この発明に係る継手を用いてガスメータを一次側及び二次側ガス管に接続した状態を示す一部省略正面図である。
【図6】同平面図である。
【符号の説明】
1 ガスメータ用継手
2 継手本体
3 接続ナット
5 球弁(弁体)
6 保持部材
24 ガス通路
24a 弁座
24b 収容凹部
Claims (1)
- 内部に上下に貫通するガス通路が形成された継手本体と、この継手本体の上記ガス通路が開口する下端部外周に、回動可能に、かつ所定部位より下方へは移動不能に設けられた接続ナットと、上記ガス通路に臨んで形成された収容凹部にその下端開口部から下方へ脱出可能に収容され、上記収容凹部から脱出して下方へ移動したときには上記ガス通路の下端部に形成された弁座に着座することによって上記ガス通路を閉じる弁体と、所定の温度以下では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを阻止し、所定の温度以上では上記弁体が上記収容凹部から下方へ脱出するのを許容する保持部材とを備え、上記ガス通路の上端部と下端部とがそれらの軸線をそれぞれ上下方向に向け、かつ軸線方向と直交する方向へ互いに離間して形成され、上記ガス通路の中間部が上端部と下端部との離間距離の分だけ湾曲させられ、上記収容凹部が上記弁座のほぼ真上に位置する上記ガス通路の中間部内面に配置されていることを特徴とするガスメータ用継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003200043A JP2005042748A (ja) | 2003-07-22 | 2003-07-22 | ガスメータ用継手 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003200043A JP2005042748A (ja) | 2003-07-22 | 2003-07-22 | ガスメータ用継手 |
Publications (1)
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Family
ID=34260616
Family Applications (1)
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JP2003200043A Pending JP2005042748A (ja) | 2003-07-22 | 2003-07-22 | ガスメータ用継手 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005042748A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022511479A (ja) * | 2019-01-15 | 2022-01-31 | スン イル コーポレイション | 過圧を解消できる噴射容器及びそのバルブアセンブリ |
-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003200043A patent/JP2005042748A/ja active Pending
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JP2022511479A (ja) * | 2019-01-15 | 2022-01-31 | スン イル コーポレイション | 過圧を解消できる噴射容器及びそのバルブアセンブリ |
JP7189348B2 (ja) | 2019-01-15 | 2022-12-13 | スン イル コーポレイション | 過圧を解消できる噴射容器及びそのバルブアセンブリ |
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