JP2005041303A - タイヤ - Google Patents
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- B60C11/13—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
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- B60C2011/1338—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping with special features of the groove walls comprising protrusions
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- Tires In General (AREA)
Abstract
【課題】雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立を図り、両性能を向上させたタイヤ、特にはオールシーズン用タイヤを提供する。
【解決手段】トレッド踏面部に周方向に連続して延びる複数本の周方向溝2を有し、中央領域の陸部列3とその両側域のショルダー陸部列4とが形成されているタイヤ1である。ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2の両側壁6にタイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成され、かつ、それ以外の周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】トレッド踏面部に周方向に連続して延びる複数本の周方向溝2を有し、中央領域の陸部列3とその両側域のショルダー陸部列4とが形成されているタイヤ1である。ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2の両側壁6にタイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成され、かつ、それ以外の周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤに関し、特には、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立を図り、両性能を向上させたオールシーズン用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤのトレッドには、一般にウエット性能を得るために複数の溝が形成されており、ハイドロプレーニング性能やウエットブレーキ性能等、濡れた路面でのタイヤ性能向上のためには、周方向主溝の排水性を向上させることが必要である。
【0003】
かかる排水性向上のためには、溝内を流れる流体の、溝壁面での流体と壁との間の抵抗を低減する必要がある。この要求に応えるべく、特許文献1では、タイヤトレッドの溝の溝壁に溝長手方向に延びる小溝を複数設け、小溝の溝深さおよび小溝のピッチを所定範囲内とすることにより溝内の流体抵抗を低減し、ウエット性能の向上を図ることが提案されている。
【0004】
一方、雪上トラクション性能については、タイヤトレッドの溝の溝壁にタイヤ径方向にジグザグ面を形成することにより、幅方向の耐横滑り性能等を好適に確保しながら直進方向の駆動性能等の向上を図ったスタッドレスタイヤが特許文献2に、また、トレッド面にサイプを多用することなく摩耗初期から末期に至るまで制駆動性能を維持しかつ偏摩耗の防止を図ったタイヤが特許文献3に、夫々開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−219906号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開2001−294023号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2001−294021号公報(特許請求の範囲等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載のタイヤでは、確かに排水性が向上するためハイドロプレーニング性能の向上を図ることが可能である。しかし、このタイヤをオールシーズン用タイヤとした場合には、雪上トラクション性能に問題があった。
【0007】
一方、前記特許文献2および特許文献3記載のタイヤは、雪上トラクション性能には優れた効果を奏するものの、濡れた路面でのハイドロプレーニング性能については排水性に劣り、問題であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立を図り、両性能を向上させたタイヤ、特にはオールシーズン用タイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のタイヤは、トレッド踏面部に周方向に連続して延びる複数本の周方向溝を有し、中央領域の陸部列とその両側域のショルダー陸部列とが形成されているタイヤにおいて、
前記ショルダー陸部列を画成する周方向溝の両側壁にタイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成され、かつ、それ以外の周方向溝の両側壁に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明のタイヤにおいては、前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸とは方向が異なるが、形状は同じとすることができ、また、前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸との底部幅wは、好ましくは0.3〜0.8mmであり、その高さhは、好ましくは0.2〜0.5mmである。また、周方向溝の本数は、好ましくは4本である。本発明のタイヤは、オールシーズン用タイヤとして、特に好適である。
【0011】
本発明のタイヤでは、排水性能への寄与の高いトレッド中央領域の周方向溝でハイドロプレーニング性能の向上を図り、一方、雪上トラクション性能に寄与の高い両側域の周方向溝では雪上トラクション性能を確保し、これによりハイドロプレーニング性能と雪上トラクション性能との両立を可能にするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤの実施の形態を図1乃至図4にしたがって具体的に説明する。図1に、トレッド踏面部に周方向に連続して延びる4本の周方向溝2を有するタイヤ1のトレッド部分の断面を示す。図示する好適例のタイヤ1では、中央領域の陸部列3が3列形成されており、その両側域にショルダー陸部列4が形成されている。
【0013】
本発明において周方向溝2の本数は、図示する4本に限定されるものではなく、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2以外に少なくとも1本の周方向溝2を有するタイヤ全てが対象となる。また、中央領域の陸部列3およびその両側域のショルダー陸部列4には、適宜、タイヤ幅方向に延びる幅方向溝(図示せず)が形成されており、その幅方向溝のピッチおよび周方向に対する傾斜角度等も特に制限されるべきものではない。さらに、タイヤ1の内部構造や材質は通常の空気入りタイヤと同じであり、慣用に従えばよい。
【0014】
ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2の両側壁6には、図2に示すように、タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2は、それ以外の中央領域の周方向溝2に比べて走行中の排水によるハイドロプレーニング性能に与える影響が小さいため、両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸を形成することで、ハイドロプレーニング性能を悪化させることなく雪上におけるトラクション性能の向上を図ることができる。
【0015】
これに対し、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2以外の周方向溝2の両側壁5には、図3に示すように、周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。タイヤ中央領域の周方向溝の排水性がハイドロプレーニング性能を決定するために、両側壁5に複数本の周方向に連なる凹凸を形成することで排水性能を高め、ハイドロプレーニング性能の向上を図ることができる。
【0016】
周方向溝2の両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸(図2)と、周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸(図3)との凹凸形状は、同じものでも異なるものでもよい。凹凸形状としては、好ましくは図2および図3に示すように断面が略三角形の他、図示はしないが断面がドーム型、四角形等を採用することができる。かかる夫々の凹凸形状の底部幅wは、好ましくは0.3〜0.8mmであり、また高さhは、好ましくは0.2〜0.5mmであり、夫々独立に決定することができる。
【0017】
周方向溝2の両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸(図2)の底部幅wが0.3mm未満であるか、またはその高さhが0.2mm未満の場合には、雪上におけるトラクション性能の向上が十分ではない。一方、この凹凸の底部幅wが0.8mmを超えるか、またはその高さhが0.5mmを超える場合には、溝断面における凹凸の占める割合が高くなり過ぎるため、他の諸性能へ与える影響が大きくなり、好ましくない。
【0018】
同様に、周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸(図3)の底部幅wが0.3mm未満であるか、またはその高さhが0.2mm未満の場合には、整流効果が低く、排水性の向上効果が十分ではない。一方、この凹凸の底部幅wが0.8mmを超えるか、またはその高さhが0.5mmを超える場合には、溝断面における凹凸の占める割合が高くなり過ぎるため、他の諸性能へ与える影響が大きくなり、好ましくない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
供試タイヤとしてタイヤサイズLT195/70R15Cの複数のタイヤを用意し、ハイドロプレーニング性能および雪上トラクション性能の比較を行った。
【0020】
供試タイヤは、いずれも4本の周方向溝を有し、図1に示すように、中央領域の陸部列3とその両側域のショルダー陸部列4とが形成されており、さらにこれら陸部列3と陸部列4には、タイヤ幅方向に延びる幅方向溝がいずれも同様に形成されている。タイヤ構造は、スチールベルト2枚、カーカスプライ2枚の標準的ライトトラック用タイヤであり、通常の一般的な構造および形状である。
【0021】
供試タイヤのうち、従来例1のタイヤの周方向溝は、すべて図4に示すように溝両側壁が平坦である。また、従来例2は、前記特許文献1に記載されているタイプのタイヤであり、下記の表1に示す条件で、周方向溝にすべて、図3に示すように溝両側壁に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【0022】
これに対し、実施例のタイヤは、下記の表1に示す条件で、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2(両側域溝)の両側壁6には図2に示すような半径方向に連なる複数本の凹凸が形成されており、それ以外の周方向溝(中央域溝)の両側壁5には図3に示すような周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【0023】
供試タイヤを6.5JJのリムに内圧300kPaで組み付け、1トンピックアップトラックに装着してハイドロプレーニング性能および雪上トラクション性能を評価した。
【0024】
ハイドロプレーニング性能の評価は、水深6mmで加速試験を行い、テストドライバーによるハイドロプレーニング発生感知の時点の速度を求め、従来例1のタイヤを100とする指数で表した。数値が大きい程ハイドロプレーニングの発生速度が高く、ハイドロプレーニング性能に優れていることを表す。
【0025】
雪上トラクション性能の評価は、1トンピックアップトラックが雪上で牽引できる重量を計測し、その重さを従来例1のタイヤを100とする指数で表した。数値が大きい程雪上トラクション性能に優れていることを表す。得られた結果を下記の表1に併記する。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のタイヤにおいては、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立が図られ、両性能を向上させることができ、オールシーズン用タイヤとして特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤのトレッド部分の断面を示す部分断面図である。
【図2】周方向溝の両側壁に形成された半径方向に連なる複数本の凹凸の、凹凸形状を示す断面斜視図である。
【図3】周方向溝の両側壁に形成された周方向に連なる複数本の凹凸の、凹凸形状を示す断面斜視図である。
【図4】従来例の周方向溝の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 周方向溝
3 中央領域の陸部列
4 ショルダー陸部列
5 側壁
6 側壁
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤに関し、特には、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立を図り、両性能を向上させたオールシーズン用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤのトレッドには、一般にウエット性能を得るために複数の溝が形成されており、ハイドロプレーニング性能やウエットブレーキ性能等、濡れた路面でのタイヤ性能向上のためには、周方向主溝の排水性を向上させることが必要である。
【0003】
かかる排水性向上のためには、溝内を流れる流体の、溝壁面での流体と壁との間の抵抗を低減する必要がある。この要求に応えるべく、特許文献1では、タイヤトレッドの溝の溝壁に溝長手方向に延びる小溝を複数設け、小溝の溝深さおよび小溝のピッチを所定範囲内とすることにより溝内の流体抵抗を低減し、ウエット性能の向上を図ることが提案されている。
【0004】
一方、雪上トラクション性能については、タイヤトレッドの溝の溝壁にタイヤ径方向にジグザグ面を形成することにより、幅方向の耐横滑り性能等を好適に確保しながら直進方向の駆動性能等の向上を図ったスタッドレスタイヤが特許文献2に、また、トレッド面にサイプを多用することなく摩耗初期から末期に至るまで制駆動性能を維持しかつ偏摩耗の防止を図ったタイヤが特許文献3に、夫々開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−219906号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特開2001−294023号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2001−294021号公報(特許請求の範囲等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献1に記載のタイヤでは、確かに排水性が向上するためハイドロプレーニング性能の向上を図ることが可能である。しかし、このタイヤをオールシーズン用タイヤとした場合には、雪上トラクション性能に問題があった。
【0007】
一方、前記特許文献2および特許文献3記載のタイヤは、雪上トラクション性能には優れた効果を奏するものの、濡れた路面でのハイドロプレーニング性能については排水性に劣り、問題であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立を図り、両性能を向上させたタイヤ、特にはオールシーズン用タイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のタイヤは、トレッド踏面部に周方向に連続して延びる複数本の周方向溝を有し、中央領域の陸部列とその両側域のショルダー陸部列とが形成されているタイヤにおいて、
前記ショルダー陸部列を画成する周方向溝の両側壁にタイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成され、かつ、それ以外の周方向溝の両側壁に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明のタイヤにおいては、前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸とは方向が異なるが、形状は同じとすることができ、また、前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸との底部幅wは、好ましくは0.3〜0.8mmであり、その高さhは、好ましくは0.2〜0.5mmである。また、周方向溝の本数は、好ましくは4本である。本発明のタイヤは、オールシーズン用タイヤとして、特に好適である。
【0011】
本発明のタイヤでは、排水性能への寄与の高いトレッド中央領域の周方向溝でハイドロプレーニング性能の向上を図り、一方、雪上トラクション性能に寄与の高い両側域の周方向溝では雪上トラクション性能を確保し、これによりハイドロプレーニング性能と雪上トラクション性能との両立を可能にするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤの実施の形態を図1乃至図4にしたがって具体的に説明する。図1に、トレッド踏面部に周方向に連続して延びる4本の周方向溝2を有するタイヤ1のトレッド部分の断面を示す。図示する好適例のタイヤ1では、中央領域の陸部列3が3列形成されており、その両側域にショルダー陸部列4が形成されている。
【0013】
本発明において周方向溝2の本数は、図示する4本に限定されるものではなく、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2以外に少なくとも1本の周方向溝2を有するタイヤ全てが対象となる。また、中央領域の陸部列3およびその両側域のショルダー陸部列4には、適宜、タイヤ幅方向に延びる幅方向溝(図示せず)が形成されており、その幅方向溝のピッチおよび周方向に対する傾斜角度等も特に制限されるべきものではない。さらに、タイヤ1の内部構造や材質は通常の空気入りタイヤと同じであり、慣用に従えばよい。
【0014】
ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2の両側壁6には、図2に示すように、タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2は、それ以外の中央領域の周方向溝2に比べて走行中の排水によるハイドロプレーニング性能に与える影響が小さいため、両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸を形成することで、ハイドロプレーニング性能を悪化させることなく雪上におけるトラクション性能の向上を図ることができる。
【0015】
これに対し、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2以外の周方向溝2の両側壁5には、図3に示すように、周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。タイヤ中央領域の周方向溝の排水性がハイドロプレーニング性能を決定するために、両側壁5に複数本の周方向に連なる凹凸を形成することで排水性能を高め、ハイドロプレーニング性能の向上を図ることができる。
【0016】
周方向溝2の両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸(図2)と、周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸(図3)との凹凸形状は、同じものでも異なるものでもよい。凹凸形状としては、好ましくは図2および図3に示すように断面が略三角形の他、図示はしないが断面がドーム型、四角形等を採用することができる。かかる夫々の凹凸形状の底部幅wは、好ましくは0.3〜0.8mmであり、また高さhは、好ましくは0.2〜0.5mmであり、夫々独立に決定することができる。
【0017】
周方向溝2の両側壁6に半径方向に連なる複数本の凹凸(図2)の底部幅wが0.3mm未満であるか、またはその高さhが0.2mm未満の場合には、雪上におけるトラクション性能の向上が十分ではない。一方、この凹凸の底部幅wが0.8mmを超えるか、またはその高さhが0.5mmを超える場合には、溝断面における凹凸の占める割合が高くなり過ぎるため、他の諸性能へ与える影響が大きくなり、好ましくない。
【0018】
同様に、周方向溝2の両側壁5に周方向に連なる複数本の凹凸(図3)の底部幅wが0.3mm未満であるか、またはその高さhが0.2mm未満の場合には、整流効果が低く、排水性の向上効果が十分ではない。一方、この凹凸の底部幅wが0.8mmを超えるか、またはその高さhが0.5mmを超える場合には、溝断面における凹凸の占める割合が高くなり過ぎるため、他の諸性能へ与える影響が大きくなり、好ましくない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
供試タイヤとしてタイヤサイズLT195/70R15Cの複数のタイヤを用意し、ハイドロプレーニング性能および雪上トラクション性能の比較を行った。
【0020】
供試タイヤは、いずれも4本の周方向溝を有し、図1に示すように、中央領域の陸部列3とその両側域のショルダー陸部列4とが形成されており、さらにこれら陸部列3と陸部列4には、タイヤ幅方向に延びる幅方向溝がいずれも同様に形成されている。タイヤ構造は、スチールベルト2枚、カーカスプライ2枚の標準的ライトトラック用タイヤであり、通常の一般的な構造および形状である。
【0021】
供試タイヤのうち、従来例1のタイヤの周方向溝は、すべて図4に示すように溝両側壁が平坦である。また、従来例2は、前記特許文献1に記載されているタイプのタイヤであり、下記の表1に示す条件で、周方向溝にすべて、図3に示すように溝両側壁に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【0022】
これに対し、実施例のタイヤは、下記の表1に示す条件で、ショルダー陸部列4を画成する周方向溝2(両側域溝)の両側壁6には図2に示すような半径方向に連なる複数本の凹凸が形成されており、それ以外の周方向溝(中央域溝)の両側壁5には図3に示すような周方向に連なる複数本の凹凸が形成されている。
【0023】
供試タイヤを6.5JJのリムに内圧300kPaで組み付け、1トンピックアップトラックに装着してハイドロプレーニング性能および雪上トラクション性能を評価した。
【0024】
ハイドロプレーニング性能の評価は、水深6mmで加速試験を行い、テストドライバーによるハイドロプレーニング発生感知の時点の速度を求め、従来例1のタイヤを100とする指数で表した。数値が大きい程ハイドロプレーニングの発生速度が高く、ハイドロプレーニング性能に優れていることを表す。
【0025】
雪上トラクション性能の評価は、1トンピックアップトラックが雪上で牽引できる重量を計測し、その重さを従来例1のタイヤを100とする指数で表した。数値が大きい程雪上トラクション性能に優れていることを表す。得られた結果を下記の表1に併記する。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のタイヤにおいては、雪上トラクション性能とハイドロプレーニング性能との両立が図られ、両性能を向上させることができ、オールシーズン用タイヤとして特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤのトレッド部分の断面を示す部分断面図である。
【図2】周方向溝の両側壁に形成された半径方向に連なる複数本の凹凸の、凹凸形状を示す断面斜視図である。
【図3】周方向溝の両側壁に形成された周方向に連なる複数本の凹凸の、凹凸形状を示す断面斜視図である。
【図4】従来例の周方向溝の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 周方向溝
3 中央領域の陸部列
4 ショルダー陸部列
5 側壁
6 側壁
Claims (6)
- トレッド踏面部に周方向に連続して延びる複数本の周方向溝を有し、中央領域の陸部列とその両側域のショルダー陸部列とが形成されているタイヤにおいて、
前記ショルダー陸部列を画成する周方向溝の両側壁にタイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸が形成され、かつ、それ以外の周方向溝の両側壁に周方向に連なる複数本の凹凸が形成されていることを特徴とするタイヤ。 - 前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸との形状が同じ形状である請求項1記載のタイヤ。
- 前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸との底部幅wが0.3〜0.8mmである請求項1または2記載のタイヤ。
- 前記タイヤ半径方向に連なる複数本の凹凸と前記周方向に連なる複数本の凹凸との高さhが0.2〜0.5mmである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のタイヤ。
- 4本の周方向溝を有する請求項1〜4のうちいずれか一項記載のタイヤ。
- オールシーズン用タイヤである請求項1〜5のうちいずれか一項記載のタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003201716A JP2005041303A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003201716A JP2005041303A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | タイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005041303A true JP2005041303A (ja) | 2005-02-17 |
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ID=34261695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003201716A Pending JP2005041303A (ja) | 2003-07-25 | 2003-07-25 | タイヤ |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2005041303A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049791A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
US10723178B2 (en) * | 2017-03-14 | 2020-07-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
-
2003
- 2003-07-25 JP JP2003201716A patent/JP2005041303A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008049791A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りタイヤ |
US10723178B2 (en) * | 2017-03-14 | 2020-07-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
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