JP2005041191A - インクジェット記録装置および回復方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクジェット記録装置において、記録画像の種類に関係なく適切な回復処理を行う。
【解決手段】 記録が開始されると(S104)、記録ヘッドの全吐出口を数分割して得られる吐出口のセルごとに記録ドットのカウントを行い(S105)、セルの中で一つでもヌレ不吐回復に係るカウンタの値Fnbkが、ヌレ不吐に係る所定の値Fnより大きいか否かを判断する(S106)。ここで、カウンタ値Fnbkが所定値Fnより大きいと判断したときは、ワイピング回復を行う。これにより、局所的にヌレが発生することが予想される場合に、これに適切に対応したワイピングを行なうことができる。
【選択図】 図9
【解決手段】 記録が開始されると(S104)、記録ヘッドの全吐出口を数分割して得られる吐出口のセルごとに記録ドットのカウントを行い(S105)、セルの中で一つでもヌレ不吐回復に係るカウンタの値Fnbkが、ヌレ不吐に係る所定の値Fnより大きいか否かを判断する(S106)。ここで、カウンタ値Fnbkが所定値Fnより大きいと判断したときは、ワイピング回復を行う。これにより、局所的にヌレが発生することが予想される場合に、これに適切に対応したワイピングを行なうことができる。
【選択図】 図9
Description
本発明は、インクジェット記録装置および該装置で用いられる記録ヘッドの吐出回復方法に関し、詳しくは、回復シーケンスに関するものである。
駆動パルスに応じた熱エネルギーをインクに供給して膜沸騰による気泡を形成し、気泡の形成に基づいてインクを記録ヘッドから記録媒体上に吐出して記録を行うインクジェット記録装置はプリンタなどとして広く知られている。このうち、記録ヘッドとして、記録の高速化などのため、インク吐出口およびそれに連通する流路を複数集積したマルチノズルヘッドを通紙方向とは垂直に配列したフルラインタイプの記録ヘッドを用い、この記録へッドに対し用紙などの記録媒体を移動させて記録を行うラインプリンタが知られている。
インクジェット記録装置は、例えば、連続して大量の記録を行った場合、インク吐出に伴うインク等のミストは紙紛が記録ヘッドの吐出口に付着する。また、記録ヘッドの吐出口に連通したインク路に気泡が溜まることがある。これらのミストなどの付着や気泡の滞留は、吐出不良を招くおそれがあるため、従来のインクジェット記録装置では、この吐出不良を未然に防止すべく、例えば、記録ヘッドで吐出したインクの数のカウントしこの数が所定数以上となったときは、回復処理を行っていた(特許文献1)。
しかしながら、記録すべき文字、パターンなど、画像によって、記録へッドにおいて使用する吐出口に偏りが生じる場合がある。この場合、局所的に吐出デューティーが高い吐出口が存在し、上記のインクミスト等の付着や滞留気泡の発生が顕著となっていても、記録ヘッド全体で上記のカウント値が所定数を超えず、回復処理が行われないことがある。このため、上記の局所的にインクミスト等の付着もしくは気泡の滞留が顕著となっている吐出口で吐出不良を発生する場合があった。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、文字、パターン等の記録画像の種類に関係なく適切な回復処理を行い、常に良好な記録を可能とするインクジェット記録装置および吐出回復方法を提供することにある。
そのために本発明では、インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、記録ヘッドにおける吐出口をその数より少ない数の吐出口からなる複数のセルに分割し、セルごとにインク吐出数を計数するカウント手段と、該カウント手段が計数するセルごとの計数値に基づいて、記録ヘッドの回復処理を実行する回復手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、記録ヘッドのインク吐出数を、記録ヘッドにおける吐出口をその数より少ない数の吐出口からなる複数のセルに分割して得られるセルごとに計数し、そのセルごとの計数値に基づいて、記録ヘッドの回復処理を実行するので、記録する画像によってセルごとに異なる吐出頻度に応じて回復処理の実行を制御できる。
この結果、インクジェット記録装置において、記録画像の種類に関係なく適切な回復処理を行い、常に良好な吐出状態を維持することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタ、その装置におけるインク流路およびそれに含まれる回復系の一例を図1に示す。このインク流路は記録へッドに対するインク供給の他、記録ヘッドの回復処理系を含むものである。インク流路は、概略、図1に示されるように、インクを吐出する記録ヘッド107と、これに直接供給するインクを貯留するサブタンク102と、これに供給するインクを貯留したインクカートリッジ等のインクタンク106との間に、チューブ形態で形成される。記録ヘッド107には、その長手方向全体に渡って複数のインク吐出口が設けられ、これら吐出口のそれぞれに連通する共通液室(同図では管状のものとして表わされているが、実際は一定の幅を持った溝)がフィルタ113、114を介して設けられている。記録ヘッド107とサブタンク102との間は、ポンプ101を有したチューブと電磁弁108を有したチューブによって連結している。サブタンク102は、インクを一時的に貯留するものであり、大気連通口103と電極インク残量検知センサー115が設けられる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタ、その装置におけるインク流路およびそれに含まれる回復系の一例を図1に示す。このインク流路は記録へッドに対するインク供給の他、記録ヘッドの回復処理系を含むものである。インク流路は、概略、図1に示されるように、インクを吐出する記録ヘッド107と、これに直接供給するインクを貯留するサブタンク102と、これに供給するインクを貯留したインクカートリッジ等のインクタンク106との間に、チューブ形態で形成される。記録ヘッド107には、その長手方向全体に渡って複数のインク吐出口が設けられ、これら吐出口のそれぞれに連通する共通液室(同図では管状のものとして表わされているが、実際は一定の幅を持った溝)がフィルタ113、114を介して設けられている。記録ヘッド107とサブタンク102との間は、ポンプ101を有したチューブと電磁弁108を有したチューブによって連結している。サブタンク102は、インクを一時的に貯留するものであり、大気連通口103と電極インク残量検知センサー115が設けられる。
また、記録ヘッド107に対応してキャップ104が設けられ、このキャップ104を形成する、長手方向のキャップ部材の片側にはブレード116が設けられる。これにより、キャップ116は非記録時などに記録ヘッドの吐出口面を覆ってインク溶剤の蒸発を防止、また、回復処理で記録ヘッドから排出されたインクを受けることができる。キャップ116には、記録ヘッド107から排出されたインクをサブタンクへ戻すためのチューブが連結される。このチューブのインク流路にはフィルタ111と電磁弁109が設けられる。また、電磁弁109が設けられる。このチューブから枝分かれするインク流路がインクタンク106に連結し、この流路には電磁弁110とフィルタ112が設けられる。そして、これらのインク流路に共通にポンプ105が設けられる。
なお、以上のインク流路は図示が省略されているインクジェットプリンタ本体内部に設けられている。
記録ヘッド107の吐出回復処理は、例えば、ポンプ101とポンプ105を用いた加圧回復が行われる。すなわち、ポンプ101によって記録へッドに対して加圧したインク供給を行い、循環流路によって記録ヘッドのインクはサブタンク102まで循環するとともに、記録ヘッドの各吐出口から上記加圧によてインクを排出させる。この際、記録ヘッド107から排出されるインクはキャップ104によって受けられ、ポンプ105によってフィルタ111を経由して、サブタンク102に戻される。また、他の回復処理として、記録ヘッドの吐出口面に付着したインクなどが弾性部材からなるブレード116によって拭き取る動作も行う。
なお、上記のインク流路において、記録時は、記録ヘッドの吐出口は一定範囲の負圧が保たれるが、この負圧はサブタンク102の液面と記録ヘッド107の吐出口の水頭差によって保たれる。これにより、各吐出口のインク吐出に伴うインク供給を良好に行うことができる。
更に説明すると、図1において、インクタンク106からサブタンク102へのインク供給は、サブタンク102に装着された、電極間の抵抗値によってインク残量を検出するセンサー115がインク量が所定量以下であることを検出すると、ポンプ105を駆動することにより行ない、これにより、サブタンク102内のインク量を一定の範囲内に維持することができる。この一定のインク量が維持されることにより、上述したようにサブタンク102の記録ヘッド107に対する水頭差を一定の範囲とすることができ、良好なインク吐出が可能となる。図に示されないが、記録用紙などの記録媒体の搬送路は、記録ヘッド107とキャップ104の下方に位置する。そして、記録時には記録ヘッド107は、図に示す位置から下降するとともに、キャップ104はその下降を妨害しないように、図の紙面に対して垂直方向に移動する。一方、回復処理の際には、記録ヘッド107が図に示す位置まで上昇するとともに、キャップ104は記録へッドに対向する位置へ上記垂直方向に沿って移動する。また、ブレード116による吐出口面のワイピングは、キャップ104が上記垂直方向に沿って移動することによって行なう。
図2は記録ヘッド107におけるインク流路を模式的に示す図である。図2に示すように、記録ヘッド内のインクの流れは、サブタンク102から供給されるインクは、インク吸入口201からフィルタ113を通過した後、供給経路203を通って共通液室204に流れ込む。その際、上述した加圧回復の場合は、共通液室内のインクは、記録ヘッドの吐出口205から排出されるものと戻りの供給経路206を通り、フィルタ114を通過してインク吸出口208からサブタンクに戻る。一方、記録の際は、記録ヘッドから吐出して消費したインクは、上述した負圧の関係によって吸入口201および吸出口208を通じてサブタンク102からリフィルされる。
図3は記録ヘッド107の1つの吐出口近傍を拡大して示す模式図である。図3に示すように、この記録ヘッドは、インクに気泡を発生させるための熱エネルギーを与える発熱体302が吐出口に対応して、素子基板301に設けられる。また、この素子基板301に天板303が接合されることにより、吐出口ごとのインク路307や共通液室204が形成される。すなわち、天板303はインク路307を形成するための隔壁309および共通液室204を形成するための溝が設けられており、これが素子基板301に接合されることにより、インク路307および共通液室204が形成される。
素子基板301および天板303の前端面にはオリフィスプレート304が接合される。発熱体302は電気抵抗層および配線をパタ−ンニングしたものであり、この配線から電気抵抗層に電圧を印加して電気抵抗層に電流を流すことにより、発熱体302が発熱しインクに気泡を発生させ、この気泡の圧力によって吐出口205からインクを吐出する。図3には記載していないが、素子基板上に素子基板および発熱体302の蓄熱温度を検知するためのDiセンサーが配置されており、このDiセンサーの検出温度に応じてヘッドの駆動条件が決定される。オリフィスプレート304には、各インク路307に対応して吐出口205が形成される。サブヒータが素子基板301上の共通液室204内に設けられており、記録ヘッド内のインクの温度を一定に保ち、粘性を安定させることによって安定吐出範囲内で吐出させることを目的としている。
図4(a)〜(d)は、インク吐出時の記録へッドにおけるミスト発生および共通液室内に溜まる泡の発生を説明する図である。発熱体302に電圧を印加し、その発熱によって気泡を発生させて吐出口205から吐出させる過程を示している。図4(a)に示すように、インク吐出が行われる直前はリフィルが終了してインク路307にはインクが満たされ、吐出口205にインクのメニスカスが形成された状態にある。この状態において、吐出タイミングで発熱体302に電圧パルスが印加されると、図4(b)に示すように、気泡310が発生する。そして、図4(c)に示すように、この気泡の生成圧力によってインク滴402が吐出される。この際、インク滴402より微小な副滴403やミスト404が発生する。主滴402と副滴403は記録媒体に着弾するが、ミスト404は大気中に漂い、記録ヘッドの吐出口面などに付着する。また、インク路307においては、共通液室204からインクのリフィルが行われるが、このインクの中には、上記気泡310が発泡した際に発生した泡が残留気泡401として存在し、この泡は、図4(d)に示すように、インク路307や共通液室204内に累積して溜まる。
図5(a)、(b)および(c)は、連続記録を行ったときの記録ヘッドにおける、吐出口面および共通液室内の経時変化を示す図である。図5(a)に示す記録開始後、図5(b)に示すように、徐々に吐出口面にミスト501が付着し、また、共通液室204内に残留気泡502が累積してくる。この状態ではインクの吐出は可能であるが、安定した吐出は得られない。そして、この状態で吐出を続けると、図5(c)に示すように、吐出口面には溜まったミスト501による濡れ(以下、ヌレとも記す)によって不吐出などの吐出不良を発生する。また、共通液室204内に溜まった泡502は大きな泡となって共通液室から各インク路ヘのインク供給を妨害し、同様に吐出不良を発生する。
図6は、記録ヘッドから連続的にインクが吐出されるときの吐出数に対して、吐出口面のヌレによる不吐出発生頻度と、共通液室内の泡の累積による不吐出発生頻度の関係を示す図である。同図に示すように、一般的には、吐出数が増加するほど不吐出を起こしやすくなる。また、吐出口面のヌレのほうが共通液室内の泡の累積よりも早く不吐出を起こす。そして、この吐出数は、前述したように、記録ヘッドの吐出口において局所的に異なり、従って、局所的に吐出不良を生じ得る。
そこで、本実施形態では、この局所的な吐出不良を回避するため、図9にて後述される回復制御を行なう。この回復制御で、実際に行われる回復処理は、加圧回復とワイピングである。
図7は、本実施形態の加圧回復およびワイピングの際の記録ヘッドとキャップ等との位置関係を説明する図である。本実施形態では、記録ヘッドとキャップの位置関係は、図7(a)〜(d)に示す位置関係がある。
これらの位置関係において、同図(a)は、加圧回復によって記録ヘッド107から排出されるインクをキャップ104によって受けるときの循環ポジションを示しており、このとき、キャップ104のインクガイド703を介して効率良くインクを回収する。この加圧回復によって、インク路や共通液室に滞留した泡をインクとともに排出することができる。同図(b)は、記録ヘッド107の吐出口面を清掃するブレードポジションであり、このワイピングによって吐出口面に付着したミストによる濡れを除去することができる。また、同図(c)は、記録待機時と記録動作以外で記録ヘッドからインクを吐出する、いわゆる予備吐出時の位置、同図(d)は、キャップ104が横にずれて、記録ヘッド107が搬送面まで下降して記録を行う記録位置である。
以上の図7(b)に示すように、吐出口面のミストを除去するワイピングによる回復処理は、ブレード116と一体のキャップ104を記録へッド107に対して移動させることにより、ブレード116による拭き取りを行う。また、インク路や共通液室から泡を除去する加圧回復処理(循環回復処理)は、図7(a)に示す循環ポジションにおいて、図1に示す、サブタンク102内のインクが、ポンプ101によって、インクチューブおよびフィルタ113を経て記録ヘッド107に供給される。記録ヘッドに供給されたインクは、フィルタ114、インクチューブを経てサブタンク102に戻る経路と、記録ヘッドから排出されキャップ104によって受けたインクがポンプ105によって、インクチューブ、フィルタ111を経てサブタンク102に戻る経路がある。以上のポンプ101によるインク循環の後、電磁弁108を閉めた状態で、再びポンプ101によりインクを記録ヘッド107へ供給することにより、ポンプおよび、記録ヘッドを含むインク流路を後加圧して、記録ヘッドのインク路や共通液室内に残る泡を吐出口を介して排出する。その後、流路内に残るインク圧力の増大をある程度取り除くため、電磁弁108を開放し、圧力を分散させた後、流路内の圧力を完全に取り除くため電磁弁108を再度閉めて、キャップ104内に予備吐出を行い、その後電磁弁108を開放する。最後に、吐出口面に残るインクをブレード116によって拭き取った後、吐出口内を整えるために予備吐出をキャップ104内に行う。
本実施形態では、以上の吐出口面をワイピングして付着したミストを除去する回復処理と、共通液室内などに滞留する泡を除去する加圧回復処理の制御を、記録ヘッド107における複数の吐出口を分割したそれぞれ小数の吐出口からなるセルごとに行う。すなわち、このセルごとに累積インク吐出数をカウントし、カウント値がそれぞれヌレによる吐出不良が生じると予想される所定数または泡による吐出不良が生じると予想される所定数を超えたときは、それぞれワイピング回復処理または循環回復処理を行うものである。
図8は、記録画像としての記録パターンと、それを記録する場合の記録ドット数、すなわちインク吐出数との関係の一例を、記録ヘッドの吐出口ごとに示す図である。
同図に示すように、この記録パターンは、文字81、ベタの帯82、バーコード83からなるものである。この場合、記録ドット数はベタの帯82を記録する場合が、その帯の幅に対応する全ての吐出口で大きくなる。一方、文字81に対応する吐出口では比較的小さくなり、バーコード83に対応する吐出口はその中間となる。このように、吐出口によって吐出頻度が大きく異なり、従って、ヌレや泡の発生の仕方も吐出口ごとに大きく異なることになる。
本実施形態では、記録ヘッドの複数の吐出口を数十の吐出口を1単位として複数のセルに分割し、このセルごとに記録ドットの数をカウントする。そして、セルのうち一つでもヌレまたは泡に関するそれぞれ所定値になったとき、それぞれワイピングまたは循環による回復を行うようにする。これにより、記録パターン等、記録画像に依存することなく適切な回復処理を行い、常に良好な吐出状態を保つことができる。なお、分割された1つのセルにおける吐出口の数は2つ以上とすることができるが、1つのセルあたりの吐出口数を極端に少なくすると頻繁に回復処理が行われる可能性が高くなり、記録のスループットが低下するなどの弊害をもたらすことがあるため、好ましくは、記録ヘッドの総吐出口数を数分割したセルとする。
図10は、上述した回復処理を含む記録動作を実行するための制御構成を示すブロック図である。図10において、CPU1000は、後述するメモリROMに記憶されたプログラムを実行して、図9に示した本記録装置における記録動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM1001は、例えば、図9に示すフローに対応するプログラムおよびその他の処理手順等のプログラムが格納され、またRAM1002は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。記録ヘッド107からのインクの吐出は、CPU1000が発熱素子の駆動データ(画像データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ107Aに供給することにより行われる。CPU1000は、ポンプ101、105や電磁弁108、109を、ドライバ1010Aを介して制御し、また用紙Pを副走査方向にベルト搬送するためのP.Fモータ1040をモータドライバ1040Aを介して制御する。さらにCPU1000は、上述のように、記録ヘッド107による記録ドット数をセル毎にカウントし、それらをRAM1002の各カウンタの値とする。ホスト装置2000は、記録データを本記録装置に供給する。
以上の構成からなる実施例の動作説明をフローチャートを参照して説明する。
図9は、本実施形態の記録処理に伴う回復処理の手順を示すフローチャートである。
図9において、ステップS101で本実施形態のプリンタの電源がオンとされると、先ず、循環回復処理が行われる(S102)。そして、記録ヘッドにおける吐出口の全てのセルにおいて、ヌレによる吐出不良(以下、ヌレ不吐ともいう)に対する回復処理および滞留泡による吐出不良(以下、泡不吐ともいう)に対する回復処理それぞれについてセルごとに記録ドット数(以下、ビットカウントともいう)を計数するカウンタFnbkおよびFabk(RAMの所定記憶エリアに設定される)のリセットを行う(S103)。すなわち、循環回復が行われたことにより、泡不吐に係わる全てのセルのカウンタFabkがリセットされるとともに、この循環回復では上述したようにブレードによるワイピングが行なわれることから、ヌレ不吐に係る全てのセルのカウンタFnbkもリセットされる。ここで、各カウンタは、m個のセルに対応してk=1、2、…、mで表わされる。
図9は、本実施形態の記録処理に伴う回復処理の手順を示すフローチャートである。
図9において、ステップS101で本実施形態のプリンタの電源がオンとされると、先ず、循環回復処理が行われる(S102)。そして、記録ヘッドにおける吐出口の全てのセルにおいて、ヌレによる吐出不良(以下、ヌレ不吐ともいう)に対する回復処理および滞留泡による吐出不良(以下、泡不吐ともいう)に対する回復処理それぞれについてセルごとに記録ドット数(以下、ビットカウントともいう)を計数するカウンタFnbkおよびFabk(RAMの所定記憶エリアに設定される)のリセットを行う(S103)。すなわち、循環回復が行われたことにより、泡不吐に係わる全てのセルのカウンタFabkがリセットされるとともに、この循環回復では上述したようにブレードによるワイピングが行なわれることから、ヌレ不吐に係る全てのセルのカウンタFnbkもリセットされる。ここで、各カウンタは、m個のセルに対応してk=1、2、…、mで表わされる。
記録が開始されると(S104)、各セルごとに記録ドットのカウント(ビットカウント)を行い(S105)、次に、セルの中で一つでもヌレ不吐回復に係るカウンタの値(以下、この値もFnbkで表わす)が、ヌレ不吐に係る所定の値Fnより大きいか否かを判断する(S106)。ここで、カウンタ値Fnbkが所定値Fnより大きいと判断したときは、ワイピング回復を行う。すなわち、m個のセルのうち1つでもこの条件を満たするセルがあるときはワイピングを行なうことにより、局所的にヌレが発生することが予想される場合に、これに適切に対応したワイピングを行なうことができ、これにより、常に良好な吐出状態を維持することが可能となる。このワイピングの後は、ヌレ不吐のカウンタFnbkの値のみをリセットする(S108)。
次に、泡不吐回復に係わる各セルのカウンタFabkについてその値(以下、この値もFabkで表わす)が所定値Faより大きいか否かを判断する(S109)。ここで、カウンタ値Fabkが所定値Faより大きいと判断したときは、ステップS102で循環回復処理を行う。これにより、ヌレ不吐に対するワイピング回復と同様、m個のセルのうち1つでもこの条件を満たするセルがあるときは循環回復を行なうことにより、局所的な吐出口におけるインク吐出に起因してインク路や共通液室に吐出に影響を及ぼす泡が生じることが予想される場合に、これに適切に対応したワイピングを行なうことができる。
なお、上述の実施形態では、回復処理について、循環回復およびワイピング回復の両方を実行について本発明を適用する例について説明したが、1種類の回復処理について本発明を適用してもよく、また、回復処理の種類は上例に限られず、吸引回復や予備吐出の回復にも本発明を適用できることは明らかである。
また、上記実施形態のようなフルラインタイプの記録ヘッドに限らず、記録ヘッドを記録媒体に対して走査して記録を行う、シリアルタイプのインクジェット記録装置についても、本発明を適用することができる。
101、105 ポンプ
102 サブタンク
104 キャップ
107 記録ヘッド
108、109 電磁弁
1000 CPU
1001 RAM
1002 ROM
1010 ポンプ/電磁弁
1040 PFモータ
102 サブタンク
104 キャップ
107 記録ヘッド
108、109 電磁弁
1000 CPU
1001 RAM
1002 ROM
1010 ポンプ/電磁弁
1040 PFモータ
Claims (10)
- インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
記録ヘッドにおける吐出口をその数より少ない数の吐出口からなる複数のセルに分割し、セルごとにインク吐出数を計数するカウント手段と、
該カウント手段が計数するセルごとの計数値に基づいて、記録ヘッドの回復処理を実行する回復手段と、
を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記複数のセルは、記録ヘッドにおける吐出口を少なくとも2つの吐出口以上の所定数の単位で分割することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記回復手段は、前記複数のセルのうち、一つのセルで当該計数値が所定値を超えたとき、回復処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記回復処理は、循環回復処理であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記回復処理は、ワイピング回復処理であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- インクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置の回復方法において、
記録ヘッドにおける吐出口をその数より少ない数の吐出口からなる複数のセルに分割し、セルごとにインク吐出数を計数し、
該計数するセルごとの計数値に基づいて、記録ヘッドの回復処理を実行する、
ステップを有したことを特徴とする回復方法。 - 前記複数のセルは、記録ヘッドにおける吐出口を少なくとも2つの吐出口以上の所定数の単位で分割することを特徴とする請求項6に記載の回復方法。
- 前記回復を実行するステップは、前記複数のセルのうち、一つのセルで当該計数値が所定値を超えたとき、回復処理を実行することを特徴とする請求項6または7に記載の回復方法。
- 前記回復処理は、循環回復処理であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の回復方法。
- 前記回復処理は、ワイピング回復処理であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の回復方法。
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JP2013010366A (ja) * | 2006-12-28 | 2013-01-17 | Toshiba Tec Corp | インクジェット記録装置、インク供給機構及びインク供給方法 |
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2003
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061003 |