JP2005040374A - 発声状態判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より効果的に脳機能の低下を抑制または脳機能の活性化を促進できる発声状態判定装置を提供する。
【解決手段】この発声状態判定装置10は、対象者の発声時間を取得する発声時間取得部12と、取得した発声時間に基づいて、対象者の発声が不足しているかを判定する判定部14と、判定結果を表示する表示部18と、を有している。発声が不足しているかを提示することで対象者が自身の発声の不足を意識できる。発声が不足している場合、対象者は積極的に発声を行うので、より効果的に脳機能を改善することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、人間の脳機能低下を抑制または脳機能の活性化を促進するための装置に関し、特に対象者の発声時間に着目した発声状態判定装置に係る。
従来から、人間の脳機能低下を抑制または脳機能の活性化を促進(以下、「脳機能を改善」という)するには、発声行為が有効であることが知られている。これは、発声行為が大脳に刺激を与え、脳活動を活発にするからである。また、脳機能の低下が進むにつれ発声時間が減少するため、発声時間は脳機能低下の度合いを表す指標の一つとして使えることも知られている。
この発声時間を測定する装置として特許文献1には、スピーチタイム・アナライザーが開示されている。これは、対象者の発する音声をマイクで収集し、その発話時間を計測、表示するものである。これにより対象者の発話時間を知ることができる。しかし、これは、単に累積発話時間や発話頻度を表示するだけで、表示される発話時間がどのような意味を持つかを対象者は知ることができない。また、人間の脳機能の改善を目的としたものではない。
一方、人間の脳機能の低下を抑制するための装置としては、特許文献2に、痴呆防止システムが開示されている。これは、コンピュータを用いて文字や画像で利用者と問答を繰り返すことにより、利用者の右脳を刺激し、脳機能の低下を防止するものである。
特公昭63−20533号公報 特開2003−107983号公報
この痴呆防止システムでは、外部刺激を与え、それに対する応答を促すことにより脳機能の低下を抑制している。しかしながら、その応答に対する評価が与えられないため、利用者が自身の脳機能低下の程度を意識することができない。そのため、日常生活において脳機能の低下抑制のための行動を積極的にとることができず、脳機能低下の進行を効果的に抑制することが困難である。
そこで、本発明は、より効果的に人間の脳機能低下を抑制または脳機能の活性化を促進できる発声状態判定装置を提供することを目的とする。
本発明の発声状態判定装置は、対象者の発声時間を取得する発声時間取得手段と、取得した発声時間に基づいて、対象者の発声が不足しているかを判定する判定手段と、判定結果を表示する表示手段と、を有し、発声が不足しているかを提示することで対象者の発声を促すことを特徴とする。
これにより、対象者は、自身の発声が不足しているかを知ることができ、自身の脳の活動程度を具体的に意識することができる。発声が不足している場合には、対象者は積極的に発声をするようになり、より効果的に脳機能低下を抑制または脳機能の活性化を促進できる。
なお、対象者とは脳機能の改善を図りたい人であり、健常者、ボケ者のいずれであってもよい。また、判定は、単位時間あたりの発声時間に基づいて行われることが好適であるが、累積発声時間に基づいて行われてもよい。
発声時間取得手段は、骨伝導マイクにより音声を収集する音声収集手段を有することが望ましいが、発声時間を取得できれば、音声収集手段がなくてもよい。また、音声収集手段は、骨伝導マイク以外のマイクを用いて音声収集するものであってもよい。判定結果の表示は、モニタ表示などの視覚的表示、音声メッセージなどの聴覚的表示、振動などによる触覚的表示など、どのようなものであってもよい。
より好適な態様では、発声が不足していると判定した場合に、発声時間の目標値を算出し、表示する機能を備えている。他の好適な態様では、発声の経時変化を記憶する記憶手段を有し、表示手段は、記憶された経時変化も表示できる。発声の経時変化は、対象者の発声の傾向を表すものであれば、発声時間の経時変化、判定結果の経時変化のいずれでもよい。
以上、説明したように本発明の発声状態判定装置によれば、より効果的に脳機能低下を抑制または脳機能の活性化を促進できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態である発声状態判定装置10について説明する。この発声状態判定装置10は、対象者の脳機能の低下を抑制または脳機能の活性化を促進することを目的としたものである。したがって、脳機能の低下により生じる「ボケ」など症状の進行を抑制または症状の回復に有効な装置である。
図1に、本発明の実施の形態である発声状態判定装置10の機能ブロック図を示す。この発声状態判定装置10は、対象者の発声時間を取得する発声時間取得部12、取得された発声時間に基づいて発声の不足を判定する判定部14、その判定結果を表示する表示部18を備えている。また、発声の計測時間を取得する計測時間取得部20や対象者からの操作を受け付ける操作部21も備えている。
発声時間取得部12は、音声を収集する音声収集部22と、収集された音声のうち発声に基づく音声のみを検出する発声区間検出部24と、検出された音声の時間をカウントする発声時間カウント部26とからなる。
音声収集部22は、対象者の発声した音声を収集し、電気信号に変換するものである。電気信号に変換された音声は、音声信号として発声区間検出部24に送られる。音声収集部22では、周辺環境音などを除去して、対象者の発声音声のみが収集されることが望ましい。
発声区間検出部24では、送られた音声信号のうち、発声に基づく音声信号のみを検出する。すなわち、送られた音声信号のなかには、周辺環境音に基づく音声信号や、ノイズなどが含まれる。この中から、発声に基づく音声信号のみを検出する。これは、例えば、所定のレベル以上の音声信号のみを発声に基づく音声信号として検出するなどの手法により行われる。検出された発声に基づく音声信号は、発声時間カウント部26に送られる。
発声時間カウント部26では、入力された音声信号の時間をカウントする。入力される音声信号は、発声に基づく音声信号なので、ここでカウントされた時間が対象者の発声時間となる。カウントされた時間は、記憶部16に送られ、記憶される。
計測時間取得部20では、発声の計測時間を取得する。計測時間は発声時間取得の開始指示を受け付けた時から、終了の指示を受け付けた時までの時間である。取得された計測時間は、記憶部16に送られ、記憶される。
判定部14では、取得された発声時間に基づいて、対象者の発声が不足しているかを判定する。これは後述する判定フローに従って行われる。判定結果は、記憶部16に記憶され、表示部18に表示される。表示部18は、例えば、モニタやランプのように視覚的に表示するものの他、スピーカなど聴覚的に結果を表示するものであってもよい。
操作部21は、対象者から種々の指示を受け付ける。対象者は、この操作部21を操作することにより、発声時間計測の開始、終了指示などができるようになっている。また、後述する基準発声時間や表示形式などの各種設定値もこの操作部21で設定できるようになっている。
なお、本装置10は、必ずしも一体で構成されている必要は無く、例えば、音声収集部22以降の構成を遠隔地のサーバ計算機上に構築し、無線によるネットワークにて接続する構成とすることも可能である。
次に、本装置10のハードウェア構成について図2を用いて説明する。図2に、本装置10のハードウェア構成図を示す。
対象者の発声音声は、骨伝導マイク30により収集される。ここで、骨伝導マイクとは、人の発声時に生じる体組織の振動を体の表面組織の比較的薄い部位に押し付けた振動センサにより検出し、得られた振動から音声信号を形成するものである。そのため、骨伝導マイクで集音された音声信号は、通常のマイクで集音された音声信号に比べて対象者周辺の周辺環境音による影響が小さく、より精度よく発声音声のみを収集することができる。
例えば、スピーチノイズを背景雑音として対象者の音声を収集する場合、収集された音声信号のS/N比は、胸元に付けたピンタイプの単指向性気導マイクロホンでは12.6dBであるのに対し、耳挿入型のイヤホン式骨伝導マイクでは36.6dBに改善されることが確認されている。つまり、骨伝導マイクを用いることにより、従来のマイクに比べてS/N比の高い音声信号を収集できる。そのため、従来ノイズ除去用のバンドパスフィルタや相関器が不要になり、回路を簡素化できる。また、より精度よく発声音声のみを収集できるため、信頼性の高い判定が可能となる。
なお、他の種類のマイク(例えば、単指向性気導マイクロホンなど)を用いることも当然可能である。この場合は、ノイズ除去用のバンドパスフィルタや相関器などを用いて、周辺環境音を除去した音声信号が得られるようにすればよい。
この骨伝導マイク30は、例えば、図3(a)、(b)に示すように対象者の耳穴に装着できるイヤホンタイプでもよいし、図3(c)、(d)に示すように頭骨周辺や喉頭周辺に装着できるようにしてもよい。また、骨伝導マイク30と本体部28とを有線で結ぶ一体型でも、無線で接続する別体型でもよい。
収集された音声信号は、音声スイッチ32に入力される。音声スイッチとはレベル判定器の一種であり、入力された音声信号のレベル(電圧値)が予め定められた閾値以上であればON状態となる。したがって、閾値を通常の音声信号より若干小さいレベルに設定することにより、発声に基づく音声信号が入力されている間だけ、ON状態にすることができる。つまり、発声音声が入力されている間だけ、ON状態が維持される。タイマー34は、音声スイッチ32がON状態にある間のみ動作し、ON状態の時間を計測する。ここで計測された時間が発声時間として記憶部16に記憶される。
なお、タイマー34は、図4に示すように発振器46、ゲート装置48、カウンタ装置50から構成することも可能である。発振器46は、一定の時間間隔でパルス信号を生成する。ゲート装置48は、音声スイッチ32がON状態の場合のみ、パルス信号をカウンタ装置50に出力する。この結果、カウンタ装置50は、対象者が発声している間だけカウンタを進めることとなる。このカウンタ数に基づいて対象者の発声時間を計測することができる。
ところで、骨伝導マイクでは、対象者本人の身体雑音を拾ってしまうことがある。例えば、衣擦れや、マイクを触ったときの音などである。この場合には、補助センサとして筋電センサやタッチセンサなどを用いることが好適である。例えば、筋電センサを口の周囲に貼り付け、口が動いているときのみ補助センサがONとなるようにする。そして、筋電センサと音声スイッチ32のいずれもがON状態の場合のみ、タイマー34(又は、ゲート装置48)が作動するようにする。また、タッチセンサを骨伝導マイク30に取り付け、タッチセンサを触っているときのみ補助センサがON状態となるようにしてもよい。そして、補助センサがOFF状態、音声スイッチ32がON状態の場合のみ、タイマー34(又は、ゲート装置48)が作動するようにする。このように、補助センサを用いると、より正確な発声時間を取得することができる。
なお、発声時間の取得は、上記構成によるものでなくてもよい。対象者の発声時間が取得できるのであれば、他の構成であってもよい。
操作スイッチ36は、例えば、キースイッチなどからなり、対象者からの操作を受け付ける。また、後述する基準発声時間や表示形式の設定などもここで行われる。設定された値は、メモリ42に記憶される。
時計38は、計測時間を取得する際に参照される。すなわち、この時計38を参照することにより発声時間の計測の開始時刻と終了時刻が取得される。計測時間は、この開始時刻と終了時刻から算出される。もちろん、時計38を用いず、タイマーなどで計測時間を取得するようにしてもよい。
CPU40は、本装置全体の制御を行うとともに、メモリ42に記憶された発声時間に基づいて、対象者の発声が不足しているかを判定する。判定は、後述する判定フローに従って行われる。判定結果は、発声時間の不足の度合いに応じて3段階の危険度(「危険度0」、「危険度1」、「危険度2」)で表される。もちろん、より多段階、または、少ない段階で判定してもよい。
判定結果は、モニタ44に表示される。モニタ44には、各々の危険度に応じて「優:明日もこの調子で」、「良:もう少し頑張れ」、「危険:要努力!!!」などのメッセージが表示される。このとき、図5(a)に示すように文字だけでなく、危険度に応じたイラストなどを表示してもよい。
なお、表示形式は、上記形式に限定されるものではなく、発声時間の長さをレベルメータとして表示するものや(図5(b))、危険度に応じて色ライトを点灯させるものでもよい。さらに、音声メッセージを出力するものであってもよい。また、対象者が適宜、これらの表示形式を選択できるようにしてもよい。
本装置10は、図6に示すように、例えば、SCSI(Small Computer System Interface)やUSB(Universal Serial Bus)などからなる外部接続端子60を通じて外部の情報処理端末62やサーバ64へ情報を送出できるようにしてもよい。もちろん、外部接続端子60は有線接続に限定されるものではなく、ブルートゥースといった無線接続、あるいはSDメモリカードなどのストレージを介する等さまざまな接続形態が可能である。情報処理端末62では、対象者個人の発声時間データの蓄積や、過去数日間の平均値を算出するといった統計処理を行ってもよい。
また、情報処理端末62をサーバ64などにネットワーク接続すれば、対象者個人の情報の統計処理に留まらず、サーバ64を共有している複数人の間でのデータ比較といったさまざまな処理を行うことが可能である。この結果、例えば全国の同年代の利用者と比較することにより、自分がどの程度の順位にいるかを比較することができる。
このようにネットワークを介して本装置10と外部の情報処理端末62やサーバ64と接続することにより、より多様な処理が可能となる。
次に、本装置10での処理の流れについて図7を用いて説明する。対象者は、活動の開始時(通常は起床後)、本装置10の電源を入れ、必要に応じて過去の計測結果を確認したり、設定値の変更を行ったりする。そして、操作スイッチ36を操作して計測開始のスイッチを投入する(S70)。
スイッチを投入した際の時刻は、計測開始時刻としてメモリ42に記録される。また、発声時間取得部12により発声時間の取得が開始される(S72)。具体的には、骨伝導マイク30により音声の収集が開始される。また、音声スイッチ32、タイマー34は音声信号に基づいて発声時間のカウントを開始する。これは、計測終了の合図が入力されるまで継続して行われる。
なお、食事など測定を休止したい場合には、発声時間の計測を一時的に休止できるようになっている(S86)。これは、操作部21に設けられた休止スイッチを押下することにより測定が一時的に休止される。もちろん、このような休止スイッチを設けず、一時的に休止したい場合は、本装置10の装着を外すという形態にしてもよい。
発声時間の計測終了のスイッチが投入されると、メモリ42に種々の情報を記憶する記憶処理が行われる(S76)。メモリ42には計測日時、発声時間D、計測時間Tなどが記憶される。発声時間Dは、計測開始合図から終了合図があるまでの間の累積発声時間である。また、計測時間Tは、計測開始時刻および計測終了時刻から算出された発声の計測時間である。
次に、CPU40によりメモリ42に記憶されたデータをもとに判定処理が行われる(S78)。ここで、判定処理で用いられる判定フローについて図8を用いて説明する。
判定処理を行う場合は、まず、メモリ42に記憶されている情報から正規化発声時間D’を求める(S82)。正規化発声時間D’とは、単位時間Tsあたりの発声時間である。本実施の形態では、単位時間Tsとして、16時間を用いる。16時間を用いるのは、人の標準的な活動時間(例えば、午前6時から午後10までの16時間)だからであり、後述する基準発声時間のサンプルを収集しやすい時間だからである。もちろん、16時間以外の時間を単位時間Tsとして用いてもよい。
正規化発声時間D’は、D’=D/T×Tsで求めることができる。したがって、例えば、単位時間Tsが16時間、計測時間Tが4時間、発声時間Dが0.8時間の場合、正規化発声時間D’は、3.2時間(0.8/4×16)となる。
次に、正規化発声時間D’と基準発声時間Thとを比較する(S84)。
基準発声時間Thとは、判定の際に基準となる値である。これは、標準的な人の発声時間などを用いることができる。例えば、40代男性の健康な開業医であれば、午前6時から午後10時までの16時間における発声時間(実時間)は、約2.2時間を下回らないことが確認されている。したがって、この2.2時間を基準発声時間として用いることができる。もちろん、この値は対象者の年齢、性別、職業などに応じて適宜変更できる。また、標準的な人の発声時間ではなく、対象者自身の発声時間の平均値などを用いてもよい。基準発声時間Thは、操作部21において対象者が適宜設定できるようにしてもよいし、事前に固定値が設定されていてもよい。
正規化発声時間D’と基準発声時間Thとを比較し、基準発声時間Thに対する正規化発声時間D’の割合から危険度を判定する。本実施の形態では、正規化発声時間D’が基準発声時間Thの80%未満の場合は「危険度2」、80%以上90%未満の場合は「危険度1」、90%以上の場合は「危険度0」と判定する。
脳機能の低下が進むと発声時間が減少してくることが知られているため、基準発声時間Thに対し、正規化発声時間D’が少ない場合は、脳機能低下が進んでいる可能性がある。そのため、基準発声時間Thに比べ正規化発声時間D’が少ないほど、危険度を上げて判定する。
例えば、基準発声時間Thが2.2時間、正規化発声時間D’が1.8時間の場合、基準発声時間Thに対する正規化発声時間D’の割合は約82%となる。この場合、「危険度1」と判定する。
判定結果は、メモリ42に記憶された後、危険度に応じてモニタ44に表示され(図7、S80)、処理終了となる。モニタ44には、各々の危険度に応じて「優:明日もこの調子で」、「良:もう少し頑張れ」、「危険:要努力!!!」などのメッセージが表示される。
このように、発声時間の不足を対象者に提示することにより、対象者に発声の不足を意識させ、積極的な発声行為を促すことができる。そして、対象者が意識的に発声を行うことにより、脳機能を改善することができる。
また、危険度を判定した後、脳機能を改善するために必要となる発声時間を算出、表示してもよい。例えば、基準発声時間Thが2.2時間、正規化発声時間D’が1.8時間の場合、基準発声時間Thとの差である0.4時間を目標発声時間として算出することができる。そして、モニタ44に「あと0.4時間の発声が必要」等のような目標時間を提示してもよい。このような具体的な目標時間を提示することにより、対象者は、より意識的に発声を行う。そして、より効果的に脳機能を改善することができる。
また、発声時間の計測途中でも発声の不足について判定できるようにしてもよい。すなわち、対象者が発声時間の計測途中において、現時点で発声が不足しているかについて知りたい場合、その時点での判定結果を表示するものである。
これは、例えば、対象者が発声時間確認スイッチを押した際に表示されるようにすればよい。発声時間確認スイッチが押下された場合、割り込み処理として、その時点までの累積発声時間Dと計測時間Tをメモリ42に一時的に記憶する。そして、累積発声時間Dおよび計測時間Tに基づいて正規化発声時間D’を算出し、発声が不足しているかを判定する。判定結果は、モニタに表示される。
このように発声時間の計測途中でも、判定結果を表示できるようにすることにより、対象者は、現時点での発声の不足を知ることができる。そのため、一日の途中で、発声が不足している場合には、その後、積極的に発声するようになる。これにより、より効果的に脳機能を改善できる。
また、発声の経時変化を表示できるようにしてもよい。これは、対象者が自身の発声の傾向を知りたい場合などに有効である。
この場合は、メモリ42として不揮発性メモリなどを用いて、本装置10の電源を切った後も情報を記憶しておく履歴領域を設けておく。そして、その履歴領域には、過去数日間における判定結果(危険度)を日単位で記憶しておく。また、操作スイッチ36には、経時変化を表示するためのトレンド表示スイッチを設ける。対象者がトレンド表示スイッチを押下すると、メモリ42に記憶されている危険度の履歴情報が表示される。この表示の一例を図9に示す。図9は、日単位でのトレンド表示であり、横軸に過去7日間の日付が表示されており、縦軸には正規化発声時間に基づいた判定結果が表示されている。
もちろん、このトレンド表示は、過去数日間の判定結果を一日単位で表示するようにしてもよく、その日の履歴情報を図10に示すように1時間単位で表示するようにしてもよい。その場合は、発声時間の計測において、定期的に危険度を算出し、メモリ42の履歴領域に記憶されるようにすればよい。
また、他の期間、単位で表示してもよい。また、履歴は、危険度だけでなく、累積発声時間Dや正規化発声時間D’などであってもよい。
このように、発声時間または判定結果の経時変化を表示することにより、対象者は自分の発声の傾向を知ることができる。そして、発声が減少傾向にある場合には、特に意識的に発声を行うため、より効果的に脳機能を改善することができる。
また、日々の発声時間データを蓄積することにより、より高度な論理判定や表示を行うことが可能である。例えば、毎日の時間内変動、あるいは週ごとや月ごとのトレンドを元に、発声時間が減少傾向にあれば「発声時間が減少傾向にあります、より努力しましょう」などのメッセージを表示することができる。あるいは基準発声時間Thを動的に変化させて、徐々に発声目標を高くすることで、より大きな発声努力を払うように導くことも可能である。また、平均化や分散、目標値のクリア率など、個人の脳機能低下進行の危険度の変動を計算し、その結果を元に、より細かい「努力目標、あした2倍」などの表示を行うことも可能である。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、対象者に発声が不足しているかを提示するため、対象者自身が脳機能低下の程度を意識することができる。そして、不足している場合には、対象者自身が積極的に発声を行うため、より効率的に脳機能を改善することができる。
次に他の実施の形態について説明する。
この実施の形態である発声状態判定装置10は、発声が不足しているかの判定をより簡易にしたものである。
この発声状態判定装置10における処理の流れについて図11を用いて説明する。対象者は、活動の開始時(通常は、起床後)に本装置10に電源を投入し、発声時間計測開始のスイッチを投入する(S90)。
計測開始の指示を受けると、発声時間の計測が開始される。発声時間は、対象者の活動終了時(例えば、就寝前)において、対象者が計測終了のスイッチを投入(S100)するまで、継続して行われる。もちろん、計測途中で休止できるようにしてもよい。
本実施の形態では、計測途中であっても、定期的に判定、表示の処理がなされる。すなわち、計測された発声時間は、定期的にメモリ42に送られ(S94)、累積される。そして、累積された発声時間Dに基づいて判定処理がなされる(S94)。
このとき、不足の判定は、累積発声時間Dに基づいて行う。すなわち、事前に設定された基準発声時間Thと累積発声時間Dとを比較する。ここで基準発声時間Thとしては、1日での発声時間の目標時間を設定する。そして、累積発声時間Dが基準発声時間Thの90%以上であれば危険度0、80%以上90%未満であれば危険度1、80%未満であれば危険度2と判定する。
この判定結果は、メモリ42に履歴情報として記憶される。また、各危険度に応じたメッセージがモニタに表示される(S98)。
そして、この計測終了の合図があるまで、この判定、記憶、表示の処理を定期的に繰り返す。計測終了の合図があった場合、最後の判定結果(危険度)と累積発声時間Dとが履歴情報としてメモリ42の履歴領域に記録され(S102)、カレントの累積発声時間のゼロリセットが行われて終了となる(S104)。
このように、本実施の形態では、累積発声時間Dに基づいて発声が不足しているかを判定し、その結果を表示している。そのため、計測開始直後では、当然、発声時間が不足していると判定され、危険度2と表示される。そして、対象者の累積発声時間Dが増えるにつれて危険度1、危険度0と表示される可能性が増える。したがって、対象者は計測終了まで、危険度0の表示をめざして発声努力を続けることで脳機能の改善を図れる。
また、本実施の形態では、判定に正規化発声時間D’を用いないため、計測時間取得部20(図1)、すなわち、時計38(図2)などが不要となる。そのため、全体としてシンプルな構成とすることができ、低コスト、省スペースで実現できる。
次に、他の実施の形態について説明する。この発声状態判定装置10は、対象者の発声音声をより効率的に集音できる。
この発声状態判定装置10は、図1における音声収集部22を改善したものである。具体的には、図2における骨伝導マイク30を、同一特性を有する2つのマイク(気導マイクなど)、作動アンプに変えたものである。
第1のマイクは対象者の口頭周辺に、第2のマイクは対象者の口頭周辺からある程度離れた位置に設けられる。ここで、第1及び第2のマイクは同一の音響特性を持っていることが望ましい。
各マイクで収集された音声信号は、差動アンプによって差動増幅処理される。第1のマイクでは周囲環境雑音に比べて大きい発声音声が収集され、第2のマイクでは周囲環境雑音に比べて小さい発声音声が集音される。そこで、この2つのマイクで収集された音声信号を差動増幅することにより周囲環境雑音の影響を軽減し、対象者の発声音声を高いS/N比で集音することができる。
このとき、第1のマイクから第2のマイクへの空間伝達特性をあらかじめ測定しておき、前記空間伝達特性の逆特性を有するように構成したフィルタを第2のマイクと作動増幅器の間に設置することが望ましい。これにより、第2のマイクの出力と逆空間伝達特性が畳み込み積分される。そして、第1のマイクで集音した環境雑音と第2のマイクで集音した環境雑音に逆フィルタ処理した環境雑音は同じ成分となり、対象者の発声音声をより効率的に集音することができる。なお、判定処理は、正規化発声時間D’、累積発声時間Dのいずれを用いる形式でもよい。
このように2つのマイクと作動アンプを用いることにより、より効率的に対象者の発声音声を収集できる。そのため、信頼性の高い判定を行うことができる。また、一般的に高価な骨伝導マイクを用いず、安価なマイクでも効率的に対象者の発声音声を収集できるため、より安価に構成することができる。
本発明の実施の形態である発声状態判定装置の機能ブロック図である。 発声状態判定装置のハードウェア構成図である。 発声状態判定装置の装着例を示す図である。 発声状態判定装置の他のハードウェア構成図である。 発声状態判定装置の結果表示の一例を示す図である。 発声状態判定装置の構成の一例を示す図である。 発声状態判定装置の処理のフローチャートである。 発声が不足しているか判定のフローチャートである。 トレンド表示の一例を示す図である。 トレンド表示の一例を示す図である。 本発明の実施の形態である発声状態判定装置の処理のフローチャートである。
符号の説明
10 発声状態判定装置、12 発声時間取得部、14 判定部、16 記憶部、18 表示部、20 計測時間取得部、22 音声収集部、28 本体部、30 骨伝導マイク、32 音声スイッチ、34 タイマー。

Claims (5)

  1. 対象者の発声時間を取得する発声時間取得手段と、
    取得した発声時間に基づいて、対象者の発声が不足しているかを判定する判定手段と、
    判定結果を表示する表示手段と、
    を有し、発声の不足を提示することで対象者の発声を促すことを特徴とする発声状態判定装置。
  2. 請求項1に記載の発声状態判定装置であって、
    前記判定手段は、単位時間あたりの発声時間に基づいて発声が不足しているかを判定することを特徴とする発声状態判定装置。
  3. 請求項1または2に記載の発声状態判定装置であって、
    前記発声時間取得手段は、骨伝導マイクにより音声を収集する音声収集手段を有することを特徴とする発声状態判定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載の発声状態判定装置であって、さらに、
    発声が不足していると判定した場合に、発声時間の目標値を算出し、表示することを特徴とする発声状態判定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1に記載の発声状態判定装置であって、さらに、
    発声の経時変化を記憶する記憶手段を有し、
    表示手段は、さらに、記憶された経時変化を表示することを特徴とする発声状態判定装置。
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