JP2005038746A - 面光源素子およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高輝度化を実現しつつ、モアレ現象を抑止でき、また画面輝度が均一な面光源素子を提供する。
【解決手段】 光源2と、光源2の周囲に配置されたリフレクタ3と、リフレクタ3で反射された光源2からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体1と、導光体1の出射面4側に設けられ、複数の凸部8が導光体1の出射面4と対向する面に設けられ、複数の凸部8の頂部が導光体1の出射面4と密着し、導光体1の出射面4からの光を正面方向に向かわせる出射光制御板5とを備えた面光源素子において、複数の凸部8の間隔が出射光制御板5全体にランダムに配置されている。また、出射光制御板5を導光体1の出射面の1/5以下の面積に対向する複数の領域に区画し、各領域内の凸部8の平均間隔が、光源2に近い領域で疎であり、光源2から離れた領域で密である。
【選択図】 図1




Description

本発明は、ノートパソコン、コンピュータ用モニタ、ビデオカメラ、テレビ受信機、カーナビゲーションシステムなどに利用される面光源素子およびこれを用いた直視型の表示装置に関する。
液晶パネルに代表される透過型表示装置は、面状に光を発するバックライトとドット状に画素が配置された表示パネルとで構成され、該表示パネルの各画素の光の透過率がコントロールされることによって文字および映像が表示される。バックライトとしては、ハロゲンランプ、反射板、レンズ等が組み合わされて出射光の輝度の分布が制御されるもの、蛍光管が導光体の端面に設けられ、蛍光管からの光が端面と垂直な面から出射されるもの、蛍光管が導光体の内部に設けられたもの(直下型)などが挙げられる。ハロゲンランプを利用したバックライトは、高輝度を必要とする液晶プロジェクタに主として用いられる。
導光体を利用したバックライトは薄型化が可能であるため、直視型の液晶TV、パーソナルコンピュータのディスプレイなどに用いられることが多い。
液晶TV、ノートパソコンなどに用いられる導光体を利用したバックライトでは、消費電力を軽減すること、および高輝度であることが要求されている。高輝度化を実現することは、冷陰極管などの光源を増やすことで可能であるが、この方法は消費電力の増加につながるため実用的ではない。このため従来から、図5に示すように、導光体1上に出射光制御板15の凸部(マイクロプリズムアレイ)18を配置した構成の面光源素子が提案されている(例えば、特許文献1)。
米国特許第5,396,350号明細書
この従来技術では、光の取り出しにマイクロプリズムアレイ18での光の全反射を利用しており、光の損失が少なく、高輝度化を実現することができるものの、例えば液晶パネル7の画素間ピッチ線とマイクロプリズムアレイ18のレンズ列(破線で囲った部分)との間でモアレ現象が発生し、画面が見ずらく表示品位が大きく低下してしまう問題がある。また、このモアレ現象を抑止する目的で出射光制御板の凸部を6角状に配列する方法も提案されているが、周期性が解消されておらず、モアレ現象の抑止には不十分である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、高輝度化を実現しつつ、モアレ現象を抑止でき、また画面輝度が均一な面光源素子を提供することを目的とする。また、この面光源素子を利用した、高輝度かつ画面輝度の均一性に優れた、表示品位を向上できる表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の面光源素子は、光源と、前記光源の周囲に配置されたリフレクタと、前記リフレクタで反射された光源からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体と、前記導光体の出射面側に設けられ、複数の凸部が導光体の出射面と対向する面に設けられ、前記複数の凸部の頂部が導光体と密着し、導光体の出射面からの光を出射面の正面方向に向かわせる出射光制御板からなり、前記複数の凸部の間隔が前記出射光制御板全体にランダムに配置されてなる。
この構成によれば、複数の凸部の間隔が出射光制御板全体にランダムに配置されているので、出射光制御板の周期性が解消されて出射光制御板と液晶パネルとの間で発生するモアレ現象を抑止することができる。また、凸部の間隔は微小(例えば、100μm)であるので、その間隔をランダム(例えば、50〜150μm)としても、出射光制御板全体として凸部(マイクロプリズムアレイ)による高輝度化を損なうことがない。
好ましくは、前記出射光制御板を前記導光体の出射面の1/5以下の面積に対向する複数の領域に区画し、各領域内の凸部の平均間隔が、光源に近い領域で疎であり、光源から離れた領域で密である。したがって、出射光制御板全体で凸部がランダムに配置されているのでモアレ現象を抑止するとともに、各領域の光源からの距離に応じて、導光体出射面と密着した出射光制御板の凸部から取り出される光量を制御することができ、輝度の均一性を得ることができる。
好ましくは、画像表示装置は、前記面光源素子の発光面に透過型の表示素子を設けてなる。また、この透過型の表示素子は液晶パネルであることが好ましい。前記面光源素子を利用した表示装置においては高輝度かつ画面輝度の均一性に優れた、高品位な画像を得ることができる。
本発明の面光源素子によれば、高輝度化を実現しつつ、出射光制御板と液晶パネルとの間で発生するモアレ現象を抑止でき、また画面輝度が均一な面光源素子を得ることができる。また、この面光源素子を利用した表示装置においては高輝度かつ画面輝度の均一性に優れた、高品位な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる面光源素子の概略構成図を示す。この面光源素子は、光を供給する例えば冷陰極管のような光源2と、光源2が例えば両端面に配置されて光源2の光が入射される導光体1と、導光体1から出射された光の角度分布を制御する出射光制御板5とを備えている。出射光制御板5は導光体1の出射面4上に配置されており、出射光制御板5の入射面には多数の凸部(マイクロプリズムアレイ)8が形成され、該凸部8の頂部が導光体1と密着している。該凸部8の断面形状は、例えば放物線状、三角形状などの形状を有する。光源2の周りには、導光体1の端面とは反対方向に進む光を反射し、導光体1の端面方向に進行させるリフレクタ3が設けられている。導光体1の端面から入射した光は、導光体内部を反射しつつ伝搬する。そして、出射光制御板5の凸部8と導光体1が密着した部分から、前記の伝搬光は該凸部8中に取り込まれ、凸部8の側面で反射して出射面の正面方向に向けて出射する。
図2(a)に示すように、前記出射光制御板5の凸部8の間隔が出射光制御板5全体にランダムに、つまり不規則に変化して配置されている。出射光制御板5を導光体1の出射面の例えば1/5の面積に対向する領域1〜5に区画したとき、ランダム配置された凸部8の平均間隔を、例えば、光源2に近い領域1、5では100μmと大きくし、領域2、4では70μm、光源2から離れた領域3では50μmと小さくしている。すなわち、図2(b)のように、光源2に近い領域1、5では凸部8の平均間隔が疎になっており、図2(c)のように、光源2から離れた領域3では平均間隔が密になっている。
このように、出射光制御板5の凸部8をランダムな配列にすることで、従来、出射光制御板の凸部(マイクロプリズムアレイ)のレンズ列と液晶パネルの画素間ピッチ線のように互いに周期性を持ったものが重なり合うことで発生していたモアレ現象を、出射光制御板5の凸部8の周期性を解消することにより抑止することができる。この場合、凸部8の間隔をランダムにしても、その間隔は微小(例えば、50〜150μm)であるから、出射光制御板5全体として凸部(マイクロプリズムアレイ)8による高輝度化を損なうことがない。
また、出射光制御板5の領域1〜5における凸部8の平均間隔を、光源2に近い領域1、5では疎にし、光源2から離れた領域3では密にすることにより、光源2に近い領域では凸部8から取り出される光量を少なく、離れた領域では凸部8から取り出される光量を多くして、導光体出射面4と密着した出射光制御板5の凸部8から取り出される光量を制御することができ、均一な画面輝度になる。この実施形態では、各領域を導光体1の出射面4の1/5としているが、各領域を出射面4の例えば1/6、1/7、…などと、より小さく細分すればする程、画面輝度の均一性はより向上する。
本発明の面光源素子に用いる導光体としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂等の透明性に優れた樹脂およびガラスを所定の形状に加工したものを用いることができる。なかでもアクリル樹脂を用いるのが軽量性、透明性の点で好ましい。加工方法としては、押出し板若しくはキャスト板から切り出す方法または加熱プレス、射出成形等の溶融成形法などが好適に用いられる。図3に本発明に用いることができる導光体の例を示す。図3(a)の導光体は両側面から光を入射させるタイプの導光体であり、導光体1を面光源素子に固定するための導光体固定部9を有している。図3(b)は片面の側有している。図3(b)は片面の側体であり、軽量化のため導光体1の入射部側を厚く、その反対側を薄く形成している。
また、出射光制御板の表面形状は、スタンパまたは雌金型などを用いて、熱プレス法、紫外線硬化による2P法、熱硬化によるキャスト法、射出成形法、押出し成形法等によって透明な基材上に形成することができる。該透明な基材としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂ポリスチレン樹脂等の樹脂またはガラスが用いられる。出射光制御板の作製に用いるスタンパは、例えばガラス基板上にネガ型あるいはポジ型の感光性樹脂をコーティングし、この感光性樹脂をフォトマスクを介して露光し、現像後、電鋳を行うことにより作製することができるし、切削によって作製することもできる。出射光制御板は板状である必要はなく、フィルム状であってもよい。また該出射光制御板の凸部のパターンは1次元ばかりでなく、2次元的に配置されていてもよい。出射光制御板の光出射面にマイクロレンズアレイが設けられていてもよい。
出射光制御板5の凸部8の間隔をランダムにすることは、次のように行うことができる。
図4に示すように、パターンのサイズをA、ランダム化しない場合の間隔をD、ランダム化によるパターン位置の移動量をSとすると、ランダム化による移動可能量は(D−A)/2が上限となる。そして、それぞれのパターンの移動量は、(D−A)/2以下で適宜決定される最大移動量Smaxの範囲内で乱数または正規分布確率変数にしたがって決定すればよい。
上記の通り説明した面光源素子をバックライトとして用い、その出射面に透過型表示素子を設けることで、画像表示装置を構成することができる。この透過型表示素子としては、例えばSTN、TFT、MINIなどの液晶パネルが挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
図1に示すように、導光体1の両端に光源2として冷陰極管を配し、この光源2の周りをリフレクタ3で覆っている。導光体1は厚さ6mmのアクリル板から250×350mmの大きさに切り出して作製した。
冷陰極管2からの光およびリフレクタ3で反射された光は導光体端面から入光する。また、本発明の面光源素子は、導光体1内を伝搬する光を取り出し、出射光を制御する出射光制御板5を出射面に設けている。出射光制御板5の導光体1と対向する面に断面形状が放物線状からなる凹凸パターンを成形し、該凸部8を導光体と密着させている。凹凸パターンは2次元形状で、出射光制御板5の光出射面は平面としている。
出射光制御板は以下のように作製した。まず、切削加工により表1に示す各種出射光制御板の金型を作製した。厚さ200μmのポリカーボネートフィルムを基材として、その上にアクリル系の紫外線硬化樹脂を100μm塗布し、金型に押し当てた後、フィルム側から紫外線を照射することにより、出射光制御板を得た。出射光制御板は凸部がランダムに配列されたものと、周期性を持った配列のものを2種類作製した。
上記の面光源素子について、モアレ発生状況を評価した。評価は出射光制御板のみと、出射光制御板の出射面に拡散シートを載せて実施した。拡散シートはヘイズ90%(恵和社製のBS−042)のものと40%(恵和社製のPBS−072)のものを用いた。
Figure 2005038746
以上の結果から、出射光制御板の凸部をランダムに配列することで出射光制御板と液晶パネルとのモアレ現象を抑止できることがわかる。
実施例2
導光体1の出射面4に対向する出射光制御板5を5つの領域に区画し、各領域の凸部の平均間隔が異なるものを3種類作製し、画面輝度の均一性を評価した。作製した出射光制御板は、サンプル1が凸部の平均間隔が領域1〜5の全てで150μmであるものである。サンプル2は光源2に近い領域1、5が150μm、領域2、4が100μm、光源2から離れた領域3が80μmである。サンプル3は光源2に近い領域1、5が100μm、領域2、4が70μm、光源2から離れた領域3が50μmである。輝度均一性の評価は、光源から10mm離れた位置と出射面の中央部の正面方向の輝度を測定した。輝度均一性は、測定して3点のうちの最小輝度/最大輝度で表した。
Figure 2005038746
以上の結果から、分割した微小領域内の出射光制御板の凸部の平均間隔が、光源に近い領域で疎、光源から離れた領域で密にし、その平均間隔を制御することで画面輝度を均一にできることがわかる。
本発明の一実施形態にかかる面光源素子を示す構成図である。 図1の出射光制御板を示す平面図である。 導光体の例を示す構成図である。 図1の出射光制御板の凸部を示す拡大平面図である。 従来の面光源素子を示す構成図である。
符号の説明
1:導光体
2:光源
3:リフレクタ
4:導光体出射面
5:出射光制御板
7:液晶パネル
8:凸部(マイクロプリズムアレイ)



Claims (4)

  1. 光源と、前記光源の周囲に配置されたリフレクタと、前記リフレクタで反射された光源からの光が少なくとも一つの端面から入射される導光体と、前記導光体の出射面側に設けられ、複数の凸部が導光体の出射面と対向する面に設けられ、前記複数の凸部の頂部が導光体と密着し、導光体の出射面からの光を出射面の正面方向に向かわせる出射光制御板とからなり、前記複数の凸部の間隔が前記出射光制御板全体にランダムに配置されてなることを特徴とする面光源素子。
  2. 前記出射光制御板を前記導光体の出射面の1/5以下の面積に対向する複数の領域に区画し、各領域内の凸部の平均間隔が、光源に近い領域で疎であり、光源から離れた領域で密である請求項1に記載の面光源素子。
  3. 請求項1または2に記載の面光源素子の発光面に透過型の表示素子を設けてなる画像表示装置。
  4. 透過型の表示素子が液晶パネルである請求項3に記載の画像表示装置。













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