JP2005037355A - 幅測定方法および表面性状測定機 - Google Patents

幅測定方法および表面性状測定機 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、ワークに対する検出器の相対姿勢および相対走査方向の自由度を向上させ、任意のワーク表面に対して、精度の高い走査を行うことが可能な表面性状測定機を提供するとともに、円筒などの内径値や外径値(直径値)について精度よく正確かつ容易な測定方法を提供する。
【解決手段】 ワークを回転可能に載置する回転テーブルと、該回転テーブルの回転軸心と平行なZ軸方向に移動可能なZ軸スライダと、該Z軸スライダに保持され、前記回転軸心に直交するX軸方向に進退可能とされたX軸スライダと、該X軸スライダに保持され、X軸に平行な中心線Aを中心として回転可能な第1アームと、該第1アームに保持され、X軸に直交する方向に進退可能とされた第2アームと、該第2アームに保持され、前記被測定物の表面性状を測定する検出器とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面性状測定機による幅測定方法に関し、特に測定姿勢変更可能な検出器を備えた表面性状測定機により被測定物の幅の測定を行う幅測定方法に関する。
真円度測定機、表面粗さ測定機、輪郭形状測定機などの表面性状測定機に用いられる検出器は、ワーク表面直交方向に揺動可能なレバー先端に触針を設けた構造のものが多く用いられ、この触針をワーク表面に当接させた状態で検出器をワークの表面方向に走査してデータを収集することによって測定データを得て、ワークの表面性状解析や座標あるいは寸法の測定を行う。
ところがこの構造の検出器は、揺動方向(表面粗さ測定機や輪郭形状測定機では上下方向のZ軸方向、真円度測定機では前後方向のX軸方向)の凹凸を検出する1軸検出器であるために、揺動方向の凹凸検出では極めて精度が高いが、揺動直交方向(ワーク表面方向)のワーク表面データを精度良く得ることが難しく、例えばワーク端部(ワークの角部で、通常は90°の角度をなす場合が多い)などの形状特徴点部位を直接的に検出することが困難であり、特にワーク表面に設けられた溝などの凹部の幅や凸部の幅を正確に求めることは困難であった。(例えば、特許文献1など)
また、ワークに対する検出器の相対姿勢および相対走査方向に制約があったため、任意のワーク表面に対して、精度の高い走査を行うことが出来なかった。
さらに、測定可能領域が、測定機の各部構造部材とワークとの干渉によって制限されるために、必ずしもワークの任意箇所の測定が行えないという問題点があった。
特開平2001−343228号公報
その結果、精度の高い測定を行う必要がある場合は、表面性状測定機によるワーク表面の輪郭や真円度の測定とは別に、異なる専用測定機などにワークをセットしなおしてこれらの幅測定や直径測定などを別個に行う必要があり、その分、測定段取りや測定時間が増加し、ワーク測定全体として測定能率の低下を招いていた。
本願発明は、このような問題を解決するために、ワークに対する検出器の相対走査方向や測定可能領域の制限を緩和できる表面性状測定機および、その表面性状測定機を用いた幅測定方法を提供する。
前記目的を達成するために、本発明に係る表面性状測定機は、被測定物を回転可能に載置する回転テーブルと、前記回転テーブルの回転軸心と平行なZ軸方向に移動可能なZ軸スライダと、前記Z軸スライダに保持され、前記回転軸心に直交するX軸方向に進退可能とされたX軸スライダと、前記X軸スライダに保持され、前記X軸に平行な中心線Aを中心として回転可能な第1アームと、前記第1アームに保持され、前記X軸に直交する方向に進退可能とされた第2アームと、前記第2アームに保持され、前記被測定物の表面性状を測定する検出器と、を備えたことを特徴とする。
ここで、第2アームは、必ずしもX軸に直交する方向でなくても良く、X軸直交面に傾斜する方向に進退可能とされていても良い。
また、Z軸スライダの移動量、X軸スライダの進退量、第1アームの回転量、第2アームの進退量は、それぞれ測定可能とされることが好ましい。
この発明によれば、ワークに対する検出器の相対姿勢および相対走査方向の自由度が向上するため、任意のワーク表面に対して、精度の高い走査を行うことが出来る。
さらに、測定機の各部構造部材とワークとの干渉を回避できるので、測定可能領域が広がり、ワークの任意箇所の測定を行うことが出来る。
さらに、本発明に係る表面性状測定機は、前記検出器は、前記第2アームの進退方向に平行な中心線Bを中心として回転可能に保持されたことを特徴とする。
ここで、中心線Bは、X軸に対して直交していることが好ましいが、必ずしも直交でなくとも良い。また、検出器の中心線Bを中心とした回転量は、測定可能とされることが好ましい。
また、検出器の検出方向(ワークの凹凸を検出する方向)に略直交し、先端に測定子を備えたスタイラスの軸は、中心線Bと略平行であることが好ましい。これによって、検出器が回転された場合でもスタイラスの傾きが変化することを防ぐことができる。
この発明によれば、検出器が回転可能に保持されるため、検出器の検出方向を任意の方向に向けることが出来るので、測定の精度と自由度が向上する。
また、本発明に係る幅測定方法は、前記検出器によって前記被測定物の第1表面上を走査して第1測定データを得る第1測定工程と、前記検出器によって前記被測定物の第2表面上を走査して第2測定データを得る第2測定工程と、前記第1測定データと前記第2測定データに基づいて幅演算処理を行って幅データを得る幅演算工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、第1表面と第2表面は相対する位置関係にあり、例えば、直立円筒内径の左側内側面と右側内側面、直立円柱の左側外側面と右側外側面、水平鍔部の上面と下面などである。
また、第1測定工程における測定の後、検出器は例えばZ軸スライダ移動、X軸スライダ進退、第2アーム進退などによって移動させられ、その後、第2測定工程において測定が行われる。さらに、第1測定工程における検出器姿勢と、第2測定工程における検出器姿勢は同一である必要はなく、例えば、第1アームの回転、第2アームに対する検出器の回転によって、姿勢が変更されても良い。
この発明によれば、例えば、直立円柱の左側外側面と右側外側面をそれぞれZ軸方向あるいは、Z軸とX軸に直交するY軸方向など、種々の方向に走査して測定を行えるので、測定の自由度が向上する。
また、本発明に係る幅測定方法は、前記幅演算工程において、前記第1測定データと前記第2測定データの各々から最大値又は最小値を求め、それらの最大値又は最小値に基づいて前記被測定物の直径値を幅データとすることを特徴とする。
この発明によれば、例えば直立円柱の右側外側面を測定した第1測定データから求めた最大値と、左側外側面を測定した第2測定データから求めた最小値との差から、円柱の直径値を求めることが容易に出来る。
また、本発明に係る幅測定方法は、前記検出器を校正する校正工程と、前記検出器によって前記被測定物の表面上を走査して測定データを得る測定工程と、前記測定データから最大値又は最小値を求め、その最大値又は最小値に基づいて前記被測定物の直径値を幅データとする幅演算工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、検出器の校正とは、検出器の測定子の座標値を校正することをいい、例えば、X軸方向については、測定子が回転テーブルの軸心位置を測定する場合において、X軸の座標値がゼロとなるように検出器を校正する。
この発明によれば、座標値校正済の検出器によって、例えば円柱右側外側面をY軸方向に走査して測定データを得た後、その測定データから最大値を求めれば、半径値が直ちに求まるので、その半径値を2倍して直径値とすることができ、幅寸法測定が極めて容易に行える。
本発明にかかる幅測定方法によれば、円筒などの内径値や外径値(直径値)について精度よく正確かつ容易に測定が行えるという効果を奏する。
また、本発明にかかる表面性状測定機によれば、ワークに対する検出器の相対姿勢および相対走査方向の自由度が向上するため、任意のワーク表面に対して、精度の高い走査を行うことが出来る他、測定機の各部構造部材とワークとの干渉を回避できるので、測定可能領域が広がり、ワークの任意箇所の測定を行うことが出来るという効果を奏する。
以下、図面に基づき本発明の好適な実施形態について説明する。
図1には本発明の実施例1にかかる真円度測定機1の概略構成を示す。
同図に示す真円度測定機1は、ベース2の上部一端側に、ワークWを回転可能に載置し、軸心Cを中心として回転する回転テーブル10が備えられている。
また、ベース2の上部他端側には垂直に立設された支柱3を備え、この支柱3に沿ってZ軸スライダ4が上下方向(Z軸方向)に摺動可能に保持されている。Z軸スライダ4はX軸スライダ5を左右方向(X軸方向)に摺動可能に保持している。
X軸スライダ5の回転テーブル10側(図中左端)には第1アーム6が設けられており、この第1アーム6はX軸と平行な中心線Aを中心としてX軸スライダ5に対して回転可能に保持されている。さらに第1アーム6は第2アーム7の一端を摺動可能に保持しており、その摺動方向は図1に示す状態おいては上下方向であり、Z軸方向と同一方向である。但し、第1アーム6が図1に示す状態から90°回転した状態では第1アーム6は水平状態となり、第2アーム7の摺動方向は図1の紙面垂直方向となり、Y軸方向と同一方向になる。
第2アーム7の他端側には検出器本体8が中心線Bを中心として回転可能に保持されている。検出器本体8からは先端(図中下端)に球状の触針9を備えた揺動可能なレバーが突出しており、その揺動方向は図1の状態では左右方向(X軸方向)であり、この状態では触針9はX軸方向の凹凸を検出可能である。
この真円度測定機1には触針9を備える検出器の他に、図示しない各種の検出器が設けられており、Z軸スライダ4の移動量(Z軸移動量)、X軸スライダ5の移動量(X軸移動量)、第1アーム6の回動量、第2アーム7の移動量、検出器本体8の回動量、回転テーブル10の回動量が所定の精度で検出される。
また、この真円度測定機1には、Z軸スライダ4を上下方向に移動させるZ軸駆動機構、X軸スライダ5を左右方向に移動させるX軸駆動機構、第1アーム6を回動させる第1アーム回動機構、第2アーム7を駆動させる第2アーム駆動機構、検出器本体8を回動させる検出器回動機構、回転テーブル10を回動させる回転テーブル回動機構を備えるが図示を省略する。
図2は真円度測定機1とその制御及びデータ処理を行うコンピュータ100を含む真円度測定システムのブロック図を示す。
真円度測定機1の各々の駆動機構及び回動機構は駆動増幅器およびDA変換回路を含む制御装置101に接続されて所定の位置決め位置、位置決め角度、位置決め速度に制御される。また、各々の検出器によって検出されて出力された各々の移動量及び回動量は入力増幅器およびAD変換回路を含む検出入力装置102に接続されて入力処理が行われる。
コンピュータ100はさらに、各種のデータ処理を行う中央処理装置103、データを記憶する記憶装置104を含む他、オペレータからの指令を入力するキーボードやマウスあるいはジョイスティック、データ処理結果を出力する表示装置や印刷装置、更には外部機器とのデータ入出力など中央処理装置103に対する指令やデータの入出力を行う入出力装置105も含む。
この真円度測定機1における通常の測定は手動測定と自動測定が可能である。
手動測定における手順は、まず、第1アーム6、検出器本体8を図1に示す状態に保持し、触針9がワークWに接触するようにジョイスティックなどによって手動でX軸スライダ5をワークW方向へ前進させる。触針9(測定子)がワークWに接触したら、X軸スライダ5を停止させ、回転テーブル10を回転させる。そして回転テーブル10の回転に伴ってワークWの表面の凹凸に追従した触針9の揺動を検出し、その検出器の出力を検出入力装置102から入力する。
そしてデータ収集が終了すると回転テーブル10の回動を停止し、収集されたデータに各種の処理を施すことによってワークWの真円度などを演算し、入出力装置105の表示装置にその結果を表示する。
また、自動測定を行う場合は、キーボードを使用して作成または外部機器から入力したパートプログラムを中央処理装置103で実行する。
このパートプログラムの内容によって各種の測定動作が行えるが、一例として前述の手動測定で示した手順を自動処理させることが可能であり、この場合、オペレータはパートプログラムを指定し、実行を開始させれば、その後は測定途中におけるオペレータ介在は不要になるので、測定能率が向上する。このパートプログラムに、測定するワークに応じた各種の測定動作を前もって記述しておくことにより、各種のワーク測定の自動化が行える。
この真円度測定機1によって、本発明による幅測定を行う場合は、図3のフローチャートに示す手順で測定処理を行うが、この場合、手動測定とパートプログラムによる自動測定のいずれで行っても良い。
まず、ステップ10で幅測定処理を開始する(S10)。
次に、校正基準冶具20を回転テーブル10へ載置する。校正基準冶具20は図4に示すように、直立支柱21、傾斜支柱22および基準球23で構成されており、基準球23は必要な精度で真球度が保証されている。校正基準冶具20の回転テーブル10への載置にあたっては、図示しない位置決め冶具により基準球23の中心が回転テーブル10の回転軸心Cに一致し、基準球23の中心座標も所定の値となるように載置される。
その後、第1アーム6及び検出器本体8を回動させると共にZ軸スライダ4、X軸スライダ5、第2アーム7を移動させて、検出器本体8と触針9を図4に示すように、第1姿勢(検出器本体8aと触針9a)とする。この姿勢で触針9aが基準球23の頂上部位前後を走査するように第2アームを移動させて検出結果を得る。この検出結果は円弧状のデータとなるので、これらのデータを解析して基準球23の中心を算出する。
ここで、基準球23の半径と中心座標は既知であるから、触針9の先端半径と、触針9の中心位置が校正されて第1校正工程を終了する(S20)。
次に、同様にして触針9を図4に示すように、第2姿勢(検出器本体8bと触針9b)として、第1校正工程と同様の校正処理を第2姿勢について行い第2校正工程を終了する(S30)。
次に、ワークWを回転テーブル10上に載置する。この時、ワークWの軸心が回転テーブル10の軸心Cに一致するように図示しない心出し機構と水平出し機構によって調整を行う(S40)。
測定は、第1測定工程(S50)において検出器を第1姿勢に保持し、ワークWの第1表面W1を走査して第1測定データを得た後、第2測定工程(S60)において検出器を第2姿勢に保持し、ワークWの第2表面W2を走査して第2測定データを得る。
この時、第1校正工程における校正結果を第1測定工程で得たデータに反映させて第1測定データを求め、第2校正工程における校正結果を第2測定工程で得たデータに反映させて第2測定データを求める。
図5から図10はこの第1測定工程と第2測定工程での第1測定データと第2測定データの収集の様子を示す。
図5はXY平面における点データを得る測定を示し、ワークWの第1表面W1上において点P1の一点のみのZ軸データを検出器の第1姿勢により収集(第1測定工程)し、その後、ワークWの第2表面W2において点P1と同一のX座標値、Y座標値において点P2の一点のみのZ軸データを検出器の第2姿勢により収集(第2測定工程)する。
この場合、収集データのZ座標値はZ軸スライダ4の移動量と検出器の検出量(触針9の揺動量)の合成値となるが、この点は以下の図6と図7の変形例でも同様である。
図6はXY平面における線データを得る測定を示し、第1測定工程において、ワークWの第1表面W1上において検出器の第1姿勢で点P1を開始点とし、第2アーム7を移動させて検出器を走査させ、L1の線データを収集する。第2測定工程では、ワークWの第2表面W2上において検出器の第2姿勢で点P2(X座標値とY座標値は点P1と同一であっても良い)を開始点とし、第2アーム7を移動させて検出器を走査させ、L2の線データを収集する。
図7はXY平面における面データを得る測定を示し、第1測定工程において、ワークWの第1表面W1上において検出器の第1姿勢で点P1を開始点とし、回転テーブル10を回転させることによってワークWを回転させて検出器をワークWに対して相対走査させ、C1−1の円データを収集する。
次にワークWの半径方向において異なる開始点から同様にC1−2、、、C1−nの円データを収集する。第2測定工程では、ワークWの第2表面W2上において検出器の第2姿勢で点P2(X座標値とY座標値は点P1と同一であっても良い)を開始点とし、同様にC2−1の円データを収集する。次にワークWの半径方向において異なる開始点から同様にC2−2、、、C2−nの円データを収集する。
図8はワークWの径方向における点データを得る測定を示し、ワークWの内径である第1表面W1上において点X1の一点のみのX軸データを検出器の第1姿勢により収集(第1測定工程)し、その後、ワークWの外径である第2表面W2において点X1と同一のY座標値、Z座標値において点X2の一点のみのX軸データを検出器の第2姿勢により収集(第2測定工程)する。
このワークWの径方向のデータを得る場合の検出器の第2姿勢は、図1に示す検出器の姿勢と同一であり、第1姿勢は、この第2姿勢に対して検出器本体8を中心線Bの周りに180°回転させた姿勢である。このワークWの径方向における測定での第1姿勢と第2姿勢は以下の図9、図10の説明でも同一である。
この場合、収集データのX座標値はX軸スライダ5の移動量と検出器の検出量(触針9の揺動量)の合成値となるが、この点は以下の図9と図10の変形例でも同様である。
図9はワークWの径方向における線データを得る測定を示し、第1測定工程において、ワークWの第1表面W1上において検出器の第1姿勢で点X1を開始点とし、第2アーム7を移動させて検出器を走査させ、Lx1の線データを収集する。第2測定工程では、ワークWの第2表面W2上において検出器の第2姿勢で点X2(X座標値とY座標値は点X1と同一であっても良い)を開始点とし、第2アーム7を移動させて検出器を走査させ、Lx2の線データを収集する。
図10はワークWの径方向おける面データを得る測定を示し、第1測定工程において、ワークWの第1表面W1上において検出器の第1姿勢で点X1を開始点とし、回転テーブル10を回転させることによってワークWを回転させて検出器をワークWに対して相対走査させ、Cx1−1の円データを収集する。
次にワークWのZ軸方向において異なる開始点から同様にCx1−2、、、Cx1−nの円データを収集する。第2測定工程では、ワークWの第2表面W2上において検出器の第2姿勢で点X2(X座標値とY座標値は点X1と同一であっても良い)を開始点とし、同様にCx2−1の円データを収集する。次にワークWのZ軸方向において異なる開始点から同様にCx2−2、、、Cx2−nの円データを収集する。
第1及び第2の測定工程によってデータが収集された後、幅演算工程によって幅データを演算して得る(S70)。
幅データ演算の最も簡易的なものは、図5によって得た第1測定データP1と第2測定データP2のZ軸座標値の差を演算するものである。この場合、点P1と点P2のX座標値とY座標値は同一であるから点P1(指定点)から見て点P2(対応点)はZ軸方向に存在することになる。従って、単に両点(指定点と対応点)のZ軸座標値の差を演算するのみで、Z軸方向の幅(図5の場合は厚みとも言える)が演算できる。(この場合は当然、Z軸方向以外の方向を指定しても無意味である。)
図6によって得た線データL1、L2に対する幅データの演算についても、同様な演算が可能であるが、この場合、線データ(複数の点列データ)であるから、まず線データL1において、指定点a1を決定する。この指定点a1は線データL1中の一点のみを指定しても良いが、例えば図11に示すように線データL1を構成する点列データを一点おきにa0、a1、a2、、、というように指定しても良く、さらに線データL1を構成する点列データの全てを指定点として指定しても良い。
指定点(a1など)が指定されると、次にこの指定点に対応する対応点(b1など)を線データL2を構成する点列データから探索する。この探索方法としては、図12に示すように指定点a1から指定方向に存在する対応点b1を線データL2から探索する方法があり、例えば、指定点a1からZ軸方向に存在する対応点b1を求める。また、図13に示すように指定点a1から最短距離で存在する対応点b1を線データL2から探索する方法がある。
さらに、図14に示すように線データL1と線データL2に内接する内接円Icを順次算出し、この内接円Icの中心Pcによって構成される点列から中心線L3を求め、この中心線L3の任意の点(複数可)において中心線L3に直交する方向における線データL1上の点を指定点a1とし、線データL2上の点を対応点b1として探索する方法がある。
図7または図10によって得た面データに対する幅データの演算については、図12から図14の探索方法の他、図14における内接円を用いる方法を拡張して、図15に一例を示すような内接球による探索を行うことができる。
この場合、まず、第1測定データに基づいてワークWの第1表面W1に相当する第1面S1を算出し、第2測定データに基づいて第2表面W2に相当する第2面S2を算出する。次に、この第1面S1と第2面S2に内接する内接球Isを順次算出し、この内接球Isの中心Psによって構成される点列から中心面S3を求め、この中心面S3の任意の点(複数可)において中心面S3に直交する方向における第1面S1上の点を指定点a1とし、第2面S2上の点を対応点b1として探索する。
これらの方法によって指定点a1と、それに対応する対応点b1が探索されると、それぞれ指定点a1から対応点b1までの距離を幅として演算する。
指定点が複数存在する場合は、それぞれの幅を演算して幅データを得る。
幅演算工程(S70)によって幅データを得た後に、幅統計工程(S80)において幅データに対して統計処理を行う。この幅データが、1データのみで構成される場合は、幅統計工程における処理は無作業となるが、複数データで構成されている場合は、各種の統計処理が行われる。その統計処理項目としては、複数の幅データ中の最大値あるいは最小値の抽出および算術平均値の統計量の算出が行われる。
これらの処理が終了すると、第1測定データ、第2測定データ、幅データ、統計量の各データが入出力装置105の表示装置に表示されて処理を完了する(S90)。
この実施形態によれば次の効果がある。
(1)検出器の第1姿勢および第2姿勢として、様々な姿勢が可能であるので、1軸検出器であっても複雑なワークの任意位置における幅、厚み、高さなどの2点間の距離を容易に測定することができる。
(2)第1姿勢における検出器の校正結果を第1測定データに反映させ、第2姿勢における検出器の校正結果を第2測定データに反映させているので、精度の高い測定が行える。その結果、第1測定データと第2測定データに基づく幅の測定を行う場合であっても、精度の高い幅測定結果を得ることができる。
(3)第1測定データ中の任意のデータを指定点とし、この指定点から指定した任意の方向の第2測定データを探索して対応点を求め、指定点から対応点までの距離を幅として演算できるので、例えばワーク上における測定対象の溝の方向がどのような方向であっても、その溝方向に直交する方向を指定して溝の幅を正確に求めることができる。
(4)第1測定データ中の任意の点を指定点として幅を求めるので、幅演算の対象外としたい個所がある場合は、その特定個所で幅演算を行わないようにすることが出来る。
(5)第1測定データ中の指定点から、最短距離の対応点を第2測定データから探索して指定点から対応点までの距離を幅として演算することができるので、例えば溝幅においては、最も狭い個所の幅を精度良く求めることが出来る。また、フランジのつばなどの凸部の厚みについては、最も薄い個所の厚みを精度良く求めることが出来る。
(6)第1測定データと第2測定データに内接する内接円を順次求め、内接円の中心の軌跡を中心線とし、この中心線に直交する方向における第1測定データ中の指定点と第2測定データ中の対応点との距離を幅として演算するので、例えばボールねじにおけるボール溝の幅データを精度良く求めることが出来る。
(7)第1測定データと第2測定データによってそれぞれ面を定義することが出来る場合に、それぞれの面間に内接する内接球を順次求め、内接球の中心座標から形成される中心面に直交する方向(法線方向)における第1測定データ中の指定点と第2測定データ中の対応点との距離を幅として演算するので、例えば、円筒などにおける肉厚の分布を精度よく求めることができる。
(8)複数の幅データに基づいて精度の高い統計的特徴量を求めることが出来るので、ワークの幅測定結果の傾向把握が容易になる。
次に、本発明に係る実施例2を説明する。
実施例2において用いる表面性状測定機(真円度測定機)は図16に示す通り、実施例1(図1、図2)とほぼ同様である。この図16において、D-Dで示す水平断面要部を図17、図18に示す。
図16における第1アーム6は、図1とは異なり、中心線Aを中心にして回転されて水平姿勢に保たれているので、第2アーム7は水平方向(Y軸方向)へ摺動可能である。つまり、第2アーム7の摺動に伴って、水平姿勢の検出器本体8はY軸方向へ進退される。
図16に示すワークWは上下に鍔部を備えており、この実施例2は、この鍔部で挟まれた中央円柱軸部の直径を測定するものである。このような特殊形状のワークでは、図1に示す検出器の姿勢では測定が出来ないため、水平姿勢とされた検出器本体8をY軸方向へ進退して測定を行う。
図1における触針9は、検出器本体8に対して左方向(X軸−方向)へ突出しており、ワークW外表面の左右方向(X軸方向)の凹凸を検出する。触針9がワークWに接触していない場合の触針9の定常位置は、触針9の揺動範囲において左端となっている。
これに対して、図16に示す実施例2で用いる検出器は、図17に示すように検出器本体8の軸心の延長線上にスタイラス81を有し、その先端に触針91を備えている。そしてこの触針91は、図17に示すように検出器8の軸線位置が定常位置であり、図17の左右方向へ揺動して凹凸検出が可能である。つまり、触針91が右方向へ揺動した場合は、X軸+方向の凸部を検出し、左方向へ揺動した場合は、X軸−方向の凹部を検出する。
この真円度測定機1を用いた、本発明による幅測定(直径測定)は、図19のフローチャートに示す手順で測定処理を行うが、この場合、手動測定とパートプログラムによる自動測定のいずれで行っても良い。
まず、S110で測定を開始するが、この時点でワークWを回転テーブル10上へ載置するなどの所定の測定準備処理は、既に完了させておく。
次に、図17に示すように、検出器の触針91をワークWの右側面へ位置決めし、ワークWの軸部の最右端を含むように走査して第1測定データL11を得る(第1測定工程=S120)。
その後、図18に示すように、検出器の触針91をワークWの左側面へ位置決めし、ワークWの軸部の最左端を含むように走査して第2測定データL12を得る(第2測定工程=S130)。
次に第1測定データL11から最大値a11を、第2測定データL12から最小値b11を探索する。この第1測定データL11と第2測定データL12は、触針91の揺動に伴うデータであるが、それぞれの測定における検出器本体8のX軸方向位置は、X軸スライダ5の位置で決まるので、触針91揺動データに検出器本体8のX軸方向位置を加算すると、図20に示すデータが得られる。この図20において点a11と点b11はそれぞれ、第1測定データL11と第2測定データL12のX軸方向の最大値と最小値である。
この結果に基づいて、最大値a11と最小値b11のX軸方向の座標値の差分を求めれば、ワークWの円柱軸部の直径を求めることができる(幅演算工程=S140)。
その後、処理を終了する(S150)。
この実施例2によれば、次の効果がある。
(9)ワークの測定部位に合わせて検出器を最適姿勢の保ち、所定方向の走査によって測定データを得ることが出来るので、1軸検出器であっても複雑な形状のワークの任意位置における測定を精度良く行うことが出来る。
(10)第1測定工程において、検出器を第1位置に位置決めして第1測定データを得た後、第2測定工程において、検出器を第2位置に位置決めして第2測定データを得て、それぞれの測定データの最大値と最小値を探索し、その結果に基づいてワークの直径値を幅データとして求めているので、精度の高い測定を行うことが出来る。
(11)測定データの最大値や最小値に基づいて、差分処理によって幅データを得ることが出来るので、必ずしも触針先端位置の校正を行う必要がなく、簡易な測定にも拘わらず、高い精度の測定が行える。
(12)同様の測定方法により内径直径値や、鍔部の厚みの最厚部や最薄部などの厚みを幅データとして求めることができるので、容易かつ精度の良い測定を行うことが出来る。
次に、本発明に係る実施例3を説明する。
実施例3において用いる表面性状測定機(真円度測定機)は実施例1(図1、図2)または実施例2(図16)のいずれでも良い。
この真円度測定機1によって、本発明による幅測定(直径測定)は、図21のフローチャートに示す手順で測定処理を行うが、この場合、手動測定とパートプログラムによる自動測定のいずれで行っても良い。
まず、S210で測定を開始する。
次に、第1アーム6を図17に示す姿勢に保持すると共に、校正基準冶具20を回転テーブル10へ載置する。校正基準冶具20は、図22に示すように、直立支柱21、傾斜支柱22および基準球23で構成されており、基準球23は必要な精度で真球度が保証されている。校正基準冶具20の回転テーブル10への載置にあたっては、図示しない位置決め冶具により基準球23の中心が回転テーブル10の回転軸心Cに一致し、基準球23の中心座標も所定の値となるように載置される。
その後、触針9(91)を基準球23の右端に接触させた状態でZ軸スライダ4を上下動させ、触針9(91)の揺動出力がX軸方向で最大となる位置でZ軸スライダを保持する。
次に、第2アーム7をY軸方向に進退させて、触針9(91)の揺動出力がX軸方向で最大となる位置で第2アーム7を保持し、この時のX軸スライダ5の位置と触針9(91)の揺動出力の加算値が基準球23の半径値(直径値/2)となるように、触針9(91)のX軸座標を校正する(S220:校正工程)。
その後、校正基準冶具20に代えてワークWを回転テーブル10に載置し、ワークWの心出し、水平出しを行う。つまり、ワークWの軸心を回転テーブル10の回転軸心Cに一致させる。
次に、図17に示すように、検出器の触針9(91)をワークWの右側面へ位置決めし、ワークWの軸部の最右端を含むように走査して測定データL13を得る(測定工程=S230)。
その後、測定データL13から最大値a12を探索する。この測定データL13は、触針9(91)の揺動に伴うデータであるが、測定における検出器本体8のX軸方向位置は、X軸スライダ5の位置で決まるので、触針9(91)揺動データに検出器本体8のX軸方向位置を加算すると、図23に示すデータが得られる。この図23のX軸とY軸の交点Oは座標原点であり、ワークWの軸心および回転テーブル10の回転軸心Cに一致している。また破線で示したワークWに対して、測定工程における測定データL13は実線部分である。点a12は、測定データL13のX軸方向の最大値である。
触針9(91)の位置は、校正工程S220において校正されているので、点a12のX軸座標値は、ワークWの半径値を示すことになり、このX軸座標値を2倍してワークWの幅データである直径値を得ることが出来る(S240:幅演算工程)。
その後、処理を終了する(S250)。
この実施例3によれば、実施例2における効果(9)のほかに次の効果がある。
(13)校正工程によって触針位置が校正されるので、ワークの軸心を回転テーブルの回転軸心と一致するようにワークを載置すれば、一回の測定工程のみでワークの幅や直径値を得ることができるので、測定が簡便かつ高速に行える。
(14)同様の測定方法により内径直径値を幅データとして求めることができるので、容易かつ精度の良い測定を行うことが出来る。
次に変形例について説明する。
図24は、図1に示す真円度測定機1と同様であるが、検出器本体8が180度回転させられており、触針9が検出器本体8に対して右方向(X軸+方向)へ突出し、ワーク内表面の左右方向(X軸方向)の凹凸を検出する。触針9がワークWに接触していない場合の触針9の定常位置は、触針9の揺動範囲において右端となっている。
この変形例での測定処理は、内径直径などの幅測定の他に内径真円度、内径円筒度などが行える。この変形例の特徴は、第2アーム7を進退可能としたことで、触針9がワークWの内径下部まで到達可能となり、測定可能領域が広がり、ワークWの任意箇所の測定を精度良く行える点である。従来は、X軸スライダ5や第1アーム6とワークWとの干渉のために、触針9がワークWの内径下部まで届かなかった。これを補うために長いスタイラスを用いて測定を行っていたため、測定精度の確保が課題であったが、この点が解消された。
このように本発明によれば、ワークの直径値などの幅測定を正確かつ容易に行うことができるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
例えば、検出器としては触針式揺動型1軸検出器を示したが、これに限らず、二次元あるいは三次元倣い検出器であってもよく、さらに画像データを光学的に収集する画像検出器や、磁気式、静電容量式、あるいはその他の光学式検出器であっても良く、ワークへの接触式、非接触式を問わず本発明を実施できる。
また、各実施例においては、真円度測定用検出器を用いる例で示したが、これに代えて表面粗さ測定用検出器を用いても良く、これによって表面粗さ測定や微小形状の真円度や形状あるいは寸法測定を行うことが出来る。
また、図7あるいは図10では、面データを得る場合の走査方法として円データに基づく方法を示したが、これに限らず、複数の線データに基づいて面データを得ることも出来る。
さらに、図11から図13において、指定点と対応点は線データ中の各点のデータを用いる例を示したが、線データL1、L2に対して補間処理を行い、線データL1の補間曲線上で、一定距離毎に指定点を設け、その指定点に対応する対応点を線データL2の補間曲線上から求めるようにしても良い。
また、真円度測定機として、ワーク回転型のものを示したが、これに限らず検出器回転型であっても良い。
さらに、表面性状測定機としては、真円度測定機に実施する例を示したが、これに限らず表面粗さ測定機、輪郭形状測定機、画像測定機、三次元測定機などでも実施できる。
また、ワークに対して、検出器が複数の姿勢を保持可能な例を示したが、これに代えてワークが複数の姿勢を保持するものであっても良い。
さらに、検出器あるいは触針を含むレバーは自動または手動で交換可能なものであっても良い。
また、本発明による幅測定方法は、コンピュータのプログラムを実行して処理手順を実行するものであっても良い。
また、このコンピュータのプログラムは言語形式や実行形態に限定されず、いかなる高級言語、あるいはインタープリタ形態などの中間言語を生成するものであっても良い。
さらに、このコンピュータのプログラムは、記憶装置内に常駐せず、必要な場合に入出力装置を介し通信経路を経由して読込むものであっても良い。本発明による幅測定方法を実行するプログラムは計算処理が単純で小型化に適するため、このような実行形態にも適する。
また、実施例2(図16)や実施例3においては、触針9(91)の走査をY軸方向に行ったが、これに限らず、ワークWの測定部位の形状に合わせて走査方向を決めれば良い。一例として、第1アーム6をY軸に対して45度に傾斜させれば、YZ平面内でY軸に対して45度の傾斜方向での走査が可能である。つまり、ねじなどの螺旋形状ワークであっても、精度の良い測定が可能である。
また、第2実施例(図16)や実施例3においては、幅(直径値)測定を行う場合のみを示したが、図16に示す検出器姿勢によって、ワークWの円柱軸部の真円度や円筒度、Z軸方向の真直度などの測定を行うことができることは勿論である。
さらに、図16に示す検出器本体8の姿勢を回転軸心Bを中心にして90度回転させ、触針9(91)の検出方向をZ+方向あるいはZ−方向とし、ワークWの上面あるいは鍔部の上面さらには、鍔部の下面を測定して幅測定を行う他、ワークWの上面、鍔部の上面、鍔部の下面を触針9(91)によってY軸方向へ一箇所あるいは複数箇所を走査して真直度や平面度を測定することも出来る。
また、図24に示す円筒内径部の測定において、触針9(91)をYZ平面内において傾斜方向あるいは回転方向に走査させることによって、ワークWの内径面を走査することが出来る。つまり、触針9(91)をワークWの内径面に接触させた状態で、第1アーム6を回転させることによって、ワークWの内径面のX軸方向右端を含む領域を走査することが出来る。あるいは、第1アーム6をY軸に対して傾斜させた状態で第2アーム7を進退させることによって、ワークWの内径面のX軸方向右端を含む領域を走査することが出来る。
これらの走査方法や各種検出器を組み合わせて測定を行えば、直径値などの幅測定や各種の表面性状測定を行うことができることはいうまでもない。
また、第2アーム7は第1アーム6に対して、直線方向に進退可能に摺動する例を示したが、これに限らず、更に、第2アーム7の軸線(X軸に平行)を中心にして、第2アーム7が回転可能であっても良い。
さらに、検出器本体8は回転軸心Bを中心にして、第2アーム7に対して回転可能に保持される例を示したが、これに限らず、更に検出器本体8が第2アーム7に対して、X軸方向へ進退可能に保持されても良い。
また、Z軸スライダ4はX軸スライダ5を、Z軸に直交するX軸方向に進退可能に保持する例を示したが、例えば、Z軸スライダ4がXZ平面内で傾斜可能で、X軸スライダ5の進退方向が、Z軸に対して任意角度に傾斜可能であっても良い。
以上説明したように本発明にかかる幅測定方法は、円筒などの内径値や外径値(直径値)について精度よく正確かつ容易に測定を行う用途に適用できる。
また、本発明に係る表面性状測定機によれば、ワークに対する検出器の相対姿勢および相対走査方向の自由度が向上するため、任意のワーク表面に対して、精度の高い走査を行うことが出来る他、測定機の各部構造部材とワークとの干渉を回避できるので、測定可能領域が広がり、ワークの任意箇所の表面性状測定を行う用途に適用できる。
本発明の実施例1にかかる真円度測定機を示す概略図である。 本発明の実施例1にかかる真円度測定システムのブロック図である。 本発明の実施例1にかかる幅測定方法を示すフローチャートである。 検出器の第1姿勢および第2姿勢における校正状態を示す図である。 ワーク上での点データ測定の説明図である。 ワーク上での線データ測定の説明図である。 ワーク上での面データ測定の説明図である。 ワーク上での点データ測定の他の説明図である。 ワーク上での線データ測定の他の説明図である。 ワーク上での面データ測定の他の説明図である。 指定点の説明図である。 幅計算の説明図である。 幅計算の他の説明図である。 幅計算の更に他の説明図である。 幅計算のその他の説明図である。 本発明の第2実施例にかかる真円度測定機を示す概略図である。 真円度測定機による走査姿勢を示す図である。 真円度測定機による他の走査姿勢を示す図である。 本発明の実施例2にかかる幅測定方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例2にかかる測定データを示す図である。 本発明の実施例3にかかる幅測定方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例3にかかる校正工程を示す図である。 本発明の実施例3にかかる測定データを示す図である。 本発明の変形例にかかる真円度測定機を示す概略図である。
符号の説明
1 真円度測定機(表面性状測定機)
4 Z軸スライダ
5 X軸スライダ
6 第1アーム
7 第2アーム
8 検出器本体
9 触針
10 回転テーブル
23 基準球
100 コンピュータ
a1 指定点
b1 対応点
W ワーク

Claims (5)

  1. 被測定物を回転可能に載置する回転テーブルと、
    前記回転テーブルの回転軸心と平行なZ軸方向に移動可能なZ軸スライダと、
    前記Z軸スライダに保持され、前記回転軸心に直交するX軸方向に進退可能とされたX軸スライダと、
    前記X軸スライダに保持され、前記X軸に平行な中心線Aを中心として回転可能な第1アームと、
    前記第1アームに保持され、前記X軸に直交する方向に進退可能とされた第2アームと、
    前記第2アームに保持され、前記被測定物の表面性状を測定する検出器と、
    を備えたことを特徴とする表面性状測定機。
  2. 前記検出器は、前記第2アームの進退方向に平行な中心線Bを中心として回転可能に保持されたことを特徴とする請求項1に記載の表面性状測定機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の表面性状測定機によって前記被測定物を測定して、その幅寸法を測定する幅測定方法であって、
    前記検出器によって前記被測定物の第1表面上を走査して第1測定データを得る第1測定工程と、
    前記検出器によって前記被測定物の第2表面上を走査して第2測定データを得る第2測定工程と、
    前記第1測定データと前記第2測定データに基づいて幅演算処理を行って幅データを得る幅演算工程と、
    を含むことを特徴とする幅測定方法。
  4. 前記幅演算工程において、前記第1測定データと前記第2測定データの各々から最大値又は最小値を求め、それらの最大値又は最小値に基づいて前記被測定物の直径値を幅データとすることを特徴とする請求項3に記載の幅測定方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の表面性状測定機によって前記被測定物を測定して、その幅寸法を測定する幅測定方法であって、
    前記検出器を校正する校正工程と、
    前記検出器によって前記被測定物の表面上を走査して測定データを得る測定工程と、
    前記測定データから最大値又は最小値を求め、その最大値又は最小値に基づいて前記被測定物の直径値を幅データとする幅演算工程と、
    を含むことを特徴とする幅測定方法。
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