JPH06194152A - 形状測定機 - Google Patents

形状測定機

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JPH06194152A
JPH06194152A JP5215997A JP21599793A JPH06194152A JP H06194152 A JPH06194152 A JP H06194152A JP 5215997 A JP5215997 A JP 5215997A JP 21599793 A JP21599793 A JP 21599793A JP H06194152 A JPH06194152 A JP H06194152A
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measurement
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shape
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Narikata Ota
成賢 太田
Makoto Abe
阿部  誠
Morimasa Ueda
守正 上田
Hiroyuki Tokito
博幸 時任
Hiroyuki Hidaka
宏幸 日高
Takafumi Kano
孝文 加納
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来不可能であった形状の測定が可能である
とともに、高精度な形状測定を行える形状測定機を提供
する。 【構成】 Z軸スライダ18に旋回軸34を中心として
旋回テーブル20を旋回可能に設け、これに検出器21
を取り付ける。検出器の検出可能範囲が旋回軸の中心軸
線を含むように検出器の取付位置を規定する。直角形状
を測定するには、直角をなす一方の面を測定していき、
直角位置まで移動したとき旋回テーブルを略90度旋回
させる。そののち、Z軸方向へ相対移動させながら検出
器によって被測定物の直角をなす他方の面からの距離を
電気信号として検出していけば、直角形状の測定を行う
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形状測定機に関する。
例えば、非接触式検出器や接触式検出器などの検出器を
被測定物に沿って移動させながら被測定物の輪郭形状な
どを非接触または接触状態で測定する形状測定機に関す
る。
【0002】
【背景技術】従来、被測定物の輪郭形状などを測定する
形状測定機として、図13に示す構造が知られている。
同図において、ベース1上にはコラム2が立設されてい
る。コラム2には図示しない送りねじ軸を介して昇降部
材3が上下方向(Z軸方向)へ昇降自在に設けられ、こ
の昇降部材3には揺動部材4がコラム2の軸線に対して
直交する軸(紙面に対して直交する軸)を中心として角
度(θ)調整可能に取り付けられている。揺動部材4に
は、モータ5Aまたは操作ハンドル5Bによつて回転さ
れる送りねじ軸6が設けられている。
【0003】送りねじ軸6には、ナットなどの連結部材
7を介して筐体8が左右方向(X軸方向)へ移動自在に
吊り下げ支持されている。筐体8には、先端にスタイラ
ス9を有する測定アーム10が上下方向へ揺動自在に支
持されているとともに、その測定アーム10の揺動量を
電気的に検出する差動トランスなどの変位検出センサ
(図示省略)が設けられている。なお、2Aは昇降部材
3を上下方向(Z軸方向)へ昇降させる操作ハンドルで
ある。
【0004】従って、測定に当たっては、まず、ベース
1上に被測定物Wを載置するとともに、その被測定物W
の測定開始点にスタイラス9を位置させる。ここで、モ
ータ5Aを駆動させると、送りねじ軸6の回転に伴って
筐体8がX軸方向へ移動される。筐体8がX軸方向へ移
動すると、スタイラス9が被測定物Wの表面輪郭形状の
凹凸に応じて上下に変位するので、測定アーム10が揺
動される。その結果、その測定アーム10の揺動量が図
示しない変位検出センサによって検出されるから、その
揺動量から被測定物Wの輪郭形状などを測定することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の形状
測定機では、X軸方向の測定可能長を大きくすることは
可能であるが、Z軸方向の検出可能範囲を大きくするこ
とは難しい。そのため、測定対象形状としては主に略平
面状に限られ、直角形状、円形状、楕円形状、あるい
は、これらの複合された形状を有する被測定物の輪郭形
状測定には制限があった。敢えて、これらの輪郭形状測
定を行う場合には、一般に、被測定物を傾斜させて測定
する方法が採られるが、検出器の検出可能範囲に限定さ
れるため、X軸方向に対する測定可能長に比べ非常に小
さいものにならざるを得ず、従って、ごく一部の小さな
測定範囲のみを対象とするものになっていた。
【0006】他の方法に、真円度測定時に使用されるよ
うに、被測定物を回転させて形状を測定するものがあ
る。この場合、被測定物の中心と回転機構の中心とを厳
密に一致させる必要が生じる。この作業は手間のかかる
面倒なもので、作業者の慣れとともに時間を要する。こ
の場合も、被測定物を傾斜させる方法と同じくZ軸方向
の検出可能範囲に限定されることは当然であり、狭い測
定範囲内での形状測定以外には利用できない。つまり、
被測定物全体の輪郭形状測定を必要としても不可能であ
った。
【0007】また、検出器として非接触検出器を用いた
場合、検出器の光軸と被測定物表面の法線方向とをでき
る限り一致させることが高精度測定を達成する上で望ま
しい。しかし、従来の構造では、被測定物の凹凸形状に
応じて検出器の姿勢をその都度制御することはできない
から、高精度な測定が望めないという欠点があった。ま
た、触針式検出器を用いた場合、触針先端の径、いわゆ
る、触針半径も大きな誤差要因となるため、高精度測定
を達成するためには触針のR補正手段が不可欠となる。
【0008】ここに、本発明の目的は、このような従来
の問題を全て解消し、従来において測定不可能であった
形状の測定が可能であるとともに、高精度な形状測定を
行うことができる形状測定機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の形状
測定機は、被測定物を載置するテーブルと検出器取付部
材とをX軸方向およびこれに直交するZ軸方向へ相対移
動可能に設けるとともに、検出器取付部材に被測定物表
面からの距離を電気信号として検出する所定の検出可能
範囲を有する検出器を設け、この検出器からの出力と前
記相対移動量とから被測定物の形状を測定する形状測定
機において、前記検出器取付部材に前記X軸方向および
Z軸方向に対してそれぞれ直交する旋回軸を中心として
旋回テーブルを旋回可能に設け、この旋回テーブルに前
記検出器を取り付けるとともに、この検出器の検出可能
範囲が前記旋回軸の中心軸線を含むように検出器の取付
位置を規定した、ことを特徴とする
【0010】
【作用】例えば、直角形状を有する被測定物を測定する
には、テーブルと検出器取付部材とをX軸方向へ相対移
動させながら検出器によって被測定物の直角をなす一方
の面からの距離を電気信号として検出していく。やが
て、被測定物の直角位置まで移動したとき、XおよびY
軸を制御しながら旋回テーブルを略90度旋回させる。
こののち、テーブルと検出器取付部材とをZ軸方向へ相
対移動させながら検出器によって被測定物の直角をなす
他方の面からの距離を電気信号として検出していけば、
直角形状の測定を行うことができる。従って、検出器の
姿勢を変更しながら互いに直交するXおよびZ軸方向へ
相対移動させることができるから、従来において測定不
可能であった形状の測定が可能で、かつ、高精度な形状
測定を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の形状測定機を用いた実施例に
ついて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1
は本実施例の形状測定システムを示している。同形状測
定システムは、被測定物をセットし測定を行うための測
定機本体Aと、この測定機本体Aの動作を制御しつつ測
定データを取り込む演算制御装置Bと、この演算制御装
置Bからの測定データを解析しその結果などを表示する
データ解析処理装置(ホストコンピュータ)Cとから構
成されている。なお、Dは作業テーブルである。
【0012】前記測定機本体Aは、図2および図3に示
す如く、ベース11と、このベース11上にX軸駆動系
12を介してX軸方向へ移動自在に設けられたX軸テー
ブル13と、このX軸テーブル13上にY軸駆動系14
を介してY軸方向へ移動自在に設けられかつ上面に被測
定物を載置するY軸テーブル15と、前記ベース11上
の後部位置に立設されたコラム16と、このコラム16
にZ軸駆動系17を介してZ軸方向へ昇降自在に設けら
れたZ軸スライダ18と、このZ軸スライダ18に旋回
駆動系19を介して前記Y軸と平行な軸を中心として旋
回自在に設けられた旋回テーブル20と、この旋回テー
ブル20の正面に固定された所定の検出可能範囲を有す
る非接触検出器21とから構成されている。ここでは、
上記テーブル13,15,20、Z軸スライダ18およ
びこれらの駆動系12,14,17,19によって、非
接触検出器21と被測定物とを相対移動させる移動機構
10が構成されている。従って、被測定物を載置するテ
ーブル13,15と検出器取付部材としてのZ軸スライ
ダ18とがX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向へ相対移
動可能に設けられている。
【0013】前記ベース11の前端縁には、複数のスイ
ッチ群22を有するスイッチパネル23が設けられてい
る。前記X軸駆動系12およびY軸駆動系14は、送り
ねじ軸24X,24Yとモータ25X,25Yとから構
成されているとともに、ベース11上に設けられたカバ
ー26内に収納されている。前記Z軸駆動系17は、前
記コラム16にZ軸方向と平行に支持された送りねじ軸
27と、この送りねじ軸27に減速器28やヘリカルギ
ヤ29,30などを介して連結されたモータ31と、前
記送りねじ軸27に螺合されかつ前記Z軸スライダ18
に固定されたナット32とから構成されている。前記旋
回駆動系19は、前記Z軸スライダ18に枠体33を介
してY軸と平行(X軸およびZ軸に対してそれぞれ直交
する軸と平行)に設けられかつ前端部に前記旋回テーブ
ル20を有する旋回軸34と、この旋回軸34にヘリカ
ルギヤ35,36を介して連結されたモータ37とから
構成されている。
【0014】前記非接触検出器21は、例えば、特願平
3−292477号に示す構造である。つまり、レーザ
ビームを測定面に照射し、その測定面からの正反射光を
用いて、合焦点近傍における光軸上の光量変化を検出し
ながら、対物レンズを光軸方向に駆動制御し、合焦点状
態を基準にして対物レンズの移動量を検出することによ
り、測定面と検出器との間の距離の変化量、つまり、測
定面との凹凸の変化を測定するもので、その焦点位置が
前記旋回軸34の中心線上に位置されている。つまり、
検出器21の検出可能範囲が前記旋回軸34の中心線を
含むように検出器21の取付位置が規定されている。ち
なみに、ここで用いるものは、作動距離10mm,測定
最大レンジ600μm,分解能0.2μm(最小レンジ
6μm,分解能0.002μm)である。なお、38は
バランスウェイトで、一端が前記コラム16上の滑車3
9を介してZ軸スライダ18に連結されたワイヤ40の
他端に連結されている。また、41はZ軸スライダ18
の昇降範囲に亘ってコラム16の正面側を塞ぐ防塵用蛇
腹、42はカバーである。
【0015】図4は前記測定機本体Aおよび演算制御装
置Bを中心とした回路構成を示すブロック図である。同
演算制御装置Bは、CPU51、伝送部52、メモリ部
53、プリアンプ部59、データサンプリング部54、
スイッチ群コントロール部55、モータドライバ部5
6、カウンタ部57およびこれらを接続するバス58を
備える。前記CPU51は、前記メモリ部53に記憶さ
れた処理プログラムに従って処理を実行する。なお、こ
の処理については、作用の中で述べる。前記伝送部52
には、前記データ解析処理装置Cが接続されている。前
記メモリ部53には、前記処理プログラムを記憶するプ
ログラム格納エリアのほか、各種測定マップを記憶する
測定マップ格納エリア、生成される測定用データムのデ
ータを記憶するデータム格納エリア、入力される測定デ
ータを記憶するデータ格納エリアなどが設けられてい
る。
【0016】前記プリアンプ部59は、前記非接触検出
器21からの出力を前記データサンプリング部54と同
期して所定サンプリング間隔で取り込む。前記データサ
ンプリング部54は、プリアンプ49X,49Y,49
Z,49θからの出力を選択して所定のサンプリング間
隔で取り込む。前記スイッチ群コントロール部55は、
前記スイッチ群22の操作に基づくデータを取り込む。
前記モータドライバ部56には、前記各駆動系12,1
4,17,19を構成するモータ25X,25Y,3
1,37が接続されている。前記カウンタ部57には、
各駆動系12,14,17,19における変位量を検出
するエンコーダ45,46,47,48からの出力がそ
れぞれ前記プリアンプ49X,49Y,49Z,49θ
を介して入力されている。
【0017】前記X軸方向の変位量を検出するエンコー
ダ45は、前記X軸テーブル13にX軸方向に沿って設
けられたX軸スケールと、このX軸スケールに所定の隙
間を隔てて前記ベース11側に対向配置された検出器と
から構成されている。前記Y軸方向の変位量を検出する
エンコーダ46は、前記Y軸テーブル15にY軸方向に
沿って設けられたY軸スケールと、このY軸スケールに
所定の隙間を隔てて前記X軸テーブル13上に固定され
た検出器とから構成されている。前記Z軸方向の変位量
を検出するエンコーダ47は、前記コラム16にZ軸方
向に沿って設けられたZ軸スケールと、このZ軸スケー
ルに所定の隙間を隔てて前記Z軸スライダ18に対向配
置された検出器とから構成されている。前記非接触検出
器21の角度θを検出するエンコーダ48は、前記旋回
軸34に固定されたロータリ円盤と、このロータリ円盤
に所定の隙間を隔てて前記枠体33に対向配置された検
出器とから構成されている。
【0018】次に、本実施例の作用を図5〜図11を参
照しながら説明する。例えば、工場からの出荷時に、形
状が高精度に把握されている基準体、ここでは基準片を
移動機構10によって形成される測定空間内にセット
し、その基準片と非接触検出器21とを相対移動させな
がら基準片の形状または位置を測定し、この測定データ
から得られる非接触検出器21と基準片との相対的位置
関係から空間座標を設定し、その空間座標と機械座標と
の差を補正データとしてメモリ部53に書き込んでお
く。
【0019】これには、図5のフローチャートに従って
処理を実行する。まず、ステップ(以下、STと略
す。)1において、原点検出を行ったのち、ST2で基
準片測定を行う。例えば、図6に示す如く、形状が高精
度に把握されている基準片100を測定空間内の所定位
置にセットしたのち、測定を開始すると、データ解析処
理装置Cからダウンロードされた移動軌跡(予め、測
定前に基準片100の直角形状に対応してデータ解析処
理装置Cに設定、記憶されている。)に従って非接触検
出器21が移動される。この間、非接触検出器21から
の測定データ、つまり、非接触検出器21から基準片1
00までの変位量が所定サンプリング間隔で取り込まれ
る。
【0020】基準片測定終了後、ST3において、それ
らのサンプリングデータから得られる検出器21と基準
片100との相対的位置関係から図7に示すX’軸と
Z’軸とからなる直交空間座標(これが、測定機のデー
タム)を測定空間内に設定し、その直交空間座標と移動
機構10の機械的精度によって決まる機械座標(例え
ば、図7のX−Z座標)との差を補正データとして作成
する。続いて、ST4において、その補正データをメモ
リ部53に書き込む。
【0021】一方、測定では、図8に示すフローチャー
トに従って処理を実行する。まず、ST11において、
初期設定(電装部)を行い、かつ、原点検出を行ったの
ち、ST12において、データ解析処理装置Cから測定
マップをダウンロードする。例えば、直角形状の被測定
物を測定するには、前記直交空間座標(測定機のデータ
ム)のX’軸方向の移動軌跡とZ’軸方向の移動軌跡と
を有する測定マップをダウンロードする。ここで、例え
ば、図10に示すように、各軸の移動軌跡が被測定
物101に対して図の関係になるように測定条件を設定
しておく。なお、被測定物101は、図9に示す如く、
セット治具110上の所定位置に位置決め片111およ
び位置決め片112(これは、被測定物のセット時には
一点鎖線の位置へ、測定時には実線の位置に切り換えら
れる。)を利用して測定空間内にセットしておく。
【0022】次に、ST13において、予備測定(被測
定物101の予備測定)を行う。測定が開始されると、
図10に示す如く、測定マップの移動軌跡に従って非
接触検出器21と被測定物101とが相対移動され、か
つ、その非接触検出器21からの測定データが所定サン
プリング間隔で取り込まれていく。また、移動軌跡に
従って非接触検出器21と被測定物101とが相対移動
され、かつ、その非接触検出器21からの測定データが
所定サンプリング間隔で取り込まれていく。
【0023】次に、ST14において、測定用データム
を測定空間内に生成する。まず、各移動軌跡で得ら
れた各測定データを基に検出器21の回転中心座標を演
算する。つまり、被測定物表面の法線方向と非接触検出
器21の光軸が一致した状態で、かつ、被測定物表面が
非接触検出器21の検出可能範囲内に入った状態で旋回
できる回転中心座標Pを演算する。そして、その回転中
心座標Pを回転中心とする半径Rの円弧軌跡によって
X’軸およびZ’軸方向の移動軌跡が連続してつながっ
た相対移動軌跡(図11参照)を生成し、その相対移
動軌跡のデータを補正データで補正したのち測定用デ
ータムとしてメモリ部53内に書き込む。
【0024】次に、ST15において、本測定(被測定
物101の本測定)を行う。これには、被測定物101
をセットしたまま、検出器21を自動的に測定起点まで
戻し、本測定を開始する。すると、図11に示す相対移
動軌跡の測定用データムに従って非接触検出器21と
被測定物101とが相対移動されていく。まず、非接触
検出器21と被測定物101とがX’軸方向の点Pまで
相対移動されると、X’,Z’軸方向へ相対移動されつ
つ旋回テーブル20の旋回により非接触検出器21が円
弧軌跡に沿って旋回されていく。つまり、被測定物1
01表面の法線方向と非接触検出器21の光軸とが一致
した状態で、かつ、被測定物101表面が非接触検出器
21の検出可能範囲内に入った状態のまま旋回されてい
く。やがて、非接触検出器21の向きが水平姿勢まで旋
回されたのち、Z’軸の制御により下方へ移動されてい
く。
【0025】この移動中において、非接触検出器21か
らの測定データが所定サンプリング間隔で取り込まれ、
これらが各エンコーダ45,46,47,48のデータ
とともにメモリ部53内に格納される。そして、ST1
6において、メモリ部53内に格納されたデータは形状
データに演算される。最後に、ST17において、これ
らの測定データは、データ解析処理装置Cにアップロー
ドされる。データ解析処理装置Cでは、測定データをデ
ィスプレイ上に形状図形データとして出力することがで
きるほか、その図形上の点を指定することなどにより各
点の寸法、位置、角度、円弧の半径などを最少自乗法に
より求めるなど、各種の加工ができる。
【0026】従って、本実施例によれば、予め、非接触
検出器21と基準片100とを相対移動させながら基準
片100の形状を測定し、この測定データから得られる
検出器21と基準片100との相対的位置関係からX’
軸およびZ’軸からなる直交空間座標を測定空間内に形
成するとともに、その空間座標と機械座標との差を補正
データとして記憶しておく。測定に当たっては、被測定
物101を測定空間内の所定の場所にセットし、直交空
間座標を基準に被測定物の測定形状に応じた形状でかつ
補正データによって補正した測定用データムを測定空間
内に設定したのち、その測定用データムに従って検出器
21と被測定物101とを相対移動させながら検出器2
1によって被測定物101との変位を測定し、その測定
データを基に被測定物の形状を演算する。
【0027】そのため、測定空間内に設定した測定用デ
ータムであるから、基準片100の測定による補正デー
タを用いて測定用データムを簡易に補正することがで
き、従来のような高度な機械加工および調整を必要とす
ることなく、機械系の繰り返し精度のみの確保でもっ
て、高精度な形状測定を行うことができる。つまり、X
軸およびY軸方向の移動機構は、非接触検出器21を旋
回させる機構ともに運動の繰り返し精度が要求されるの
みである。一般的に、機械加工により組み立てられる機
構の有する繰り返し精度は高いものとなり得るから、特
に高度な加工技術を必要としない利点がある。従って、
安価である。
【0028】また、空間上に設定した測定用データムで
あるから、任意の形状、関数を測定用データムとして用
いることができるため、従来において測定不可能であっ
た形状の測定も可能である。例えば、直角形状のほか、
角柱、楕円形状をはじめ、タービンブレードのようなひ
ねり成分のある複雑な被測定物の輪郭形状の全域なども
測定することができる。
【0029】また、Z軸スライダ18に旋回テーブル2
0をY軸と平行な旋回軸34を中心として旋回可能に設
け、この旋回テーブル20の回転中心軸線上に焦点位置
が一致するように非接触検出器21を取り付けた構造を
有するので、角部がアールとなった形状を測定する場合
でも、X軸およびZ軸へ移動させつつ、旋回テーブル2
0を旋回動作させ非接触検出器21の向きをアールの中
心Pに向かせることによりアールの表面に対して垂直な
姿勢のまま非接触検出器21を移動させることができ
る。通常、検出器21の光軸と被測定物101表面の法
線方向とをできる限り一致させることが高精度測定を達
成する上で望ましいが、これに対しても、最適な姿勢に
検出器21を制御できるから、誤差の少ない測定を達成
することができる。なお、触針式の場合、触針R補正を
不要にできる。
【0030】また、データ解析処理装置Cにアップロー
ドされた測定データは、そのまま図形として表示するこ
とができるほか、指定された直線、円、楕円、その他の
曲線にあてはめられ、段差寸法、2点間距離、交点角
度、最小自乗近似円交点中心と半径、または、楕円の長
径と短径など、図形に最も適した位置、寸法関係を最小
自乗法など数学的データ処理により算出、表示すること
ができる。更に、図形を回転、拡大、縮小させるなど自
由に加工できる。
【0031】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明は、この実施例に限られるもので
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改
良並びに設計の変更が可能である。例えば、測定機のデ
ータムとしては、上記実施例で述べた直交空間座標に限
らず、他の任意の線や形状、あるいは、それらの組み合
わせでもよい。また、上記実施例では、直交空間座標を
基準に被測定物の測定形状に応じた相対移動軌跡データ
を補正データで補正し、それを測定用データムとして測
定空間内に設定したが、ST16において、メモリ部5
3内に格納されたデータを補正データで補正して形状デ
ータを演算するようにしてもよい。
【0032】また、上記実施例では、非接触検出器21
を用いたが、被測定物101の形状を測定する検出器と
しては、これに限らず、被測定物101の表面にスタイ
ラスが直接接触する触針式検出器でもよい。また、上記
実施例では、被測定物101をX’およびY軸方向へ、
非接触検出器21をZ’軸方向へ移動させるように構成
したが、この構成に限らず、被測定物101と非接触検
出器21とが少なくともX’およびZ’軸方向へ相対移
動できる構造であれば、片方のみが移動する構造であっ
てもよい。
【0033】また、基準片100の測定については、工
場などからの出荷時に一度行えばよいが、一定期間おき
に定期的に行うようにすれば経年変化による誤差の発生
を未然に防止できる。更に、複数の同一形状の被測定物
を測定する際、位置決めが正しくなされる場合には、2
個目以降は予備測定を省略して本測定のみとすることが
できる。
【0034】また、測定可能な形状としては、上記実施
例で述べた形状に限られない。例えば、図12に示すサ
インカーブの場合には、直線移動軌跡と円弧移動軌
跡とを組み合わせた相対移動軌跡を測定用データムと
して測定空間内に設定し、これに従って被測定物と検出
器とを相対移動させるようにすればよい。
【0035】
【発明の効果】以上の通り、本発明の形状測定機によれ
ば、従来において測定不可能であった形状の測定が可能
であるとともに、高精度な形状測定を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】同上実施例の測定機本体の外観を示す斜視図で
ある。
【図3】同上実施例の測定機本体の縦断面図である。
【図4】同上実施例の回路構成を示すブロック図であ
る。
【図5】同上実施例における補正データ作成処理の流れ
を示すフローチャートである。
【図6】同上実施例における基準片測定の様子を示す図
である。
【図7】同上実施例における測定機用データムを測定空
間上に設定した様子を示す図である。
【図8】同上実施例における測定処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図9】同上実施例において被測定物をセットするため
のセット治具を示す斜視図である。
【図10】同上実施例において被測定物を予備測定する
際の検出器の移動軌跡を説明するための図である。
【図11】同上実施例において被測定物を本測定する際
の検出器の移動軌跡を説明するための図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す図である。
【図13】従来の形状測定機を示す図である。
【符号の説明】
A 測定機本体 B 演算制御装置 C データ解析処理装置 13 X軸テーブル 15 Y軸テーブル 18 Z軸スライダ(検出器取付部材) 20 旋回テーブル 21 非接触検出器 34 旋回軸 101 被測定物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時任 博幸 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 日高 宏幸 広島県呉市広古新開6−8−20 株式会社 ミツトヨ内 (72)発明者 加納 孝文 広島県呉市広古新開6−8−20 株式会社 ミツトヨ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定物を載置するテーブルと検出器取付
    部材とをX軸方向およびこれに直交するZ軸方向へ相対
    移動可能に設けるとともに、検出器取付部材に被測定物
    表面からの距離を電気信号として検出する所定の検出可
    能範囲を有する検出器を設け、この検出器からの出力と
    前記相対移動量とから被測定物の形状を測定する形状測
    定機において、 前記検出器取付部材に前記X軸方向およびZ軸方向に対
    してそれぞれ直交する旋回軸を中心として旋回テーブル
    を旋回可能に設け、この旋回テーブルに前記検出器を取
    り付けるとともに、この検出器の検出可能範囲が前記旋
    回軸の中心軸線を含むように検出器の取付位置を規定し
    た、 ことを特徴とする形状測定機。
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