JP2005036801A - スクロール式圧縮機 - Google Patents

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Kirill Ignatiev
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Abstract

【課題】圧力付勢用の既存の凹溝を利用して、単純化された容量調整機構を提供する。
【解決手段】非旋回スクロール部材66上の環状凹溝80内にシール82を配置して、同
凹溝内に導いた中間圧力の加圧流体により両スクロール部材を互いに近接する向きに、ま
たシールを上向きに、それぞれ付勢して、翼先密封と吸入圧力領域と吐出圧力領域間の密
封とを図る。環状凹溝を吸入圧力領域に連通させる通路を必要時に弁機構により開放して
、スクロール式圧縮機の容量を低減する。
【選択図】図2




Description

この発明は容量調整機構を備えたスクロール式圧縮機、特に両スクロール部材を付勢す
るところのチャンバないし凹溝内の流体圧力を制御することによって容量調整を行うよう
に構成されたスクロール式圧縮機に、関するものである。
容量調整は空調系及び冷凍系の圧縮機において、系が遭遇しうる広範囲の負荷に対し適
応できるようにするため採用するのが望ましい。この容量調整を行うのに様々な方式が利
用されて来ている。これらの方式は、圧縮機の吸入口の制御から圧縮機の吸入圧力領域へ
の圧縮吐出ガスのバイパスに至るまで多岐に及んでいる。スクロール式圧縮機に関して容
量調整はしばしば吸入遅延法、すなわちスクロール翼に沿った種々の位置にポートを形成
しておき、それが開放されると互いに噛合うスクロール翼間に初めに形成された流体ポケ
ット、つまり圧縮チャンバが圧縮機の吸入領域に連通されることとして、吸入ガスの圧縮
開始を遅らせる方法で、達成されて来ている。この容量調整法は圧縮機の圧縮比を実際に
減少させる効果を有する。これらの吸入遅延法は圧縮機の容量を減少させるのに有効であ
るが、スクロール翼に沿った負荷解除ポートの位置によって決定される予定した量の負荷
解除を与えるのみである。多数の負荷解除ポートを異なった位置に設けて多段の負荷解除
を行わせることもできるが、この方法は高価につき、また一連のポートのそれぞれを開閉
するための別々の制御機構を収容する追加のスペースを必要とする。またこの吸入遅延法
を用いた場合、多数の負荷解除ポートを使用したとしても圧縮機の容量を0%と100%
との間で制御することは不可能である。
最近、圧縮機の負荷解除、したがって容量調整は圧縮機の運転サイクル中に予定した時
間だけ両スクロール部材を軸線方向または放射方向で周期的に分離させることにより達成
されて来ている。両スクロール部材の軸線方向での分離を容易とするため両スクロール部
材のうちの一方のスクロール部材中に、または該一方のスクロール部材に近接させて付勢
チャンバを形成し、この付勢チャンバを圧縮機の圧力チャンバないし吐出チャンバと連通
させる。付勢チャンバ内の流体は圧縮機の吸入領域へ周期的に放出されて、圧縮機の負荷
解除が行われる。
この従来技術による装置は本技術分野でうまく役割を果たしてはいるが、特殊な付勢チ
ャンバと加圧流体の流れを制御するのに必要な制御系とを要求して来ている。
米国特許No.6,086,336 米国特許No.6,412,293 米国特許No.6,120,255 米国特許no.6,116,867 米国特許No.6,176,686 米国特許No.6,123,517 米国特許No.5,678,985
容量調整型のスクロール式圧縮機は容量調整機構のコストを低減させるための同機構の
単純化、並びに容量制御機構及びその設計の全体としての単純化とさらなる進歩に向けら
れている。この発明は、そのような容量調整機構を備えたスクロール式圧縮機を提供しよ
うとするものである。
この発明は既存の凹溝ないし中間圧力チャンバから周期的に、吸入圧力領域へと圧力解
除して圧縮機の容量を調整するものである。既存の凹溝ないし中間圧力チャンバは圧縮機
におい2個のスクロール部材を互い方向に付勢するために、及び浮動シールを仕切り板ま
たは外殻に対し接触するように付勢して圧縮機の吐出圧力領域と吸入圧力領域間の流体漏
れ通路を密封するために、利用されている。
この発明の他の利用範囲は、以下の詳細な説明から明らかとなる。以下の詳細な説明と
特定の例はこの発明の好ましい実施例を示してはいるが、例示のためのみのものであって
この発明の範囲を限定する意図のものではない点を、理解すべきである。
実施例についての以下の説明は単に例示的なものであって、この発明、その利用分野、
或いは用途を何ら限定する意図のものではない。この発明は密封型機械、開放駆動型機械
及び非密封型機械を含む多くの異なった型式のスクロール式機械として実施できるが、例
示上の目的からしてこの発明を、図1に示す側部低圧型(すなわちモータ及び圧縮機構が
密閉外殻内の吸入ガスによって冷却を受ける。)のモータ駆動の密封型でスクロール式の
冷媒圧縮機10において実施した例について、説明する。圧縮機10は円筒状の密閉外殻
12を備え、該外殻12には上端の端キャップ14が含まれる。端キャップ14には、内
部に通常の吐出弁を有していてもよい冷媒吐出管接手16を設けてある。外殻12に取り
付けてある他の構造要素には、端キャップ14が外殻12に対し溶着されているのと同一
の点で外周を外殻12に対し溶着されている横向きの仕切り板18、外周の複数の点にお
いて任意の方法で外殻12に対し取り付けられている2分割構造の主軸受けハウジング2
0、及び外殻12内の圧縮機10の吸入領域に連ねて配置してある吸入ガス入口管接手2
2が含まれる。
モータ固定子24を、外殻12にプレス嵌めしたフレーム26にプレス嵌めして設けて
ある。上端に偏心クランクピン30を有するクランク軸28を、主軸受けハウジング20
内の軸受32とフレーム26内の軸受34とに回転自在に支承させて設けてある。クラン
ク軸28はその下端に比較的大径の同心的な油汲み取り用の穴36を有し、この穴36は
、より小径でクランク軸28の上端にまで延びているところの放射方向外向きに傾斜させ
た穴38に連ねてある。外殻12内の低部には通例のように潤滑油を充満させてあり、ク
ランク軸28底部の同心的な穴36は、二次ポンプとして働く穴38と協力する主ポンプ
として働いて潤滑を必要とする圧縮機10の種々の部分に対し潤滑油を供給する。
クランク軸28は、貫通する巻線40を有する固定子24と1個または複数個の釣り合
い重り44を有する回転子42とを含む電動モータによって回転駆動される。通常型式の
モータ保護器46を巻線40に密接させて設けて、モータが正常な温度範囲を外れると該
保護器46が作動してモータが停止されるように図られている。
主軸受けハウジング20の上面には環状で平坦なスラスト受け面48を設けてあり、同
スラスト受け面48上に旋回スクロール部材50を配置してある。旋回スクロール部材5
0は端板52を備えており、この端板52は上面に通例の螺旋翼54を有するとともに下
面に環状で平坦なスラスト面56を有し、また該スラスト面56から下向きに突出する円
筒状のハブ58を有する。ハブ58内にはジャーナル軸受60を配置してあり、この軸受
60内に駆動ブッシュ62を配置して、該駆動ブッシュ62内にクランクピン30を突入
させてある。クランクピン30はその一面上に平坦面(図示せず)を有し、この平坦面が
駆動ブッシュ62の穴の一部に設けた平坦面に対し駆動を与えるように係合して、例えば
出願人の所有する米国特許No.4,877,382に示されているように放射方向で融
通性を有する駆動機構が提供されており、ここに同米国特許を引用してその記載を加入す
る。
旋回スクロール部材50の螺旋翼54は、非旋回スクロール部材66の一部を形成して
いる螺旋翼64に対し係合する。非旋回スクロール部材66は主軸受ハウジング20に、
該スクロール部材66の制限された軸線方向移動を許容する適宜の方式で支架されている
。そのような特定の支架方式は、この発明の要旨とするところと関係がない。非旋回スク
ロール懸架方式についての詳細な説明は出願人の所有する米国特許No.5,055,0
10に記載されており、ここに同米国特許を引用してその記載を加入する。
非旋回スクロール部材66はその中心に、上向きに開放する凹溝72へと連ねてある吐
出通路を有する。凹溝72は仕切り板18中の開口74を介して、端キャップ14と仕切
り板18とによって区画形成された吐出消音チャンバ76と流体的に連通させてある。吐
出消音チャンバ76と外殻12の内部との間には、圧力逃がし弁を配置してある。この圧
力逃がし弁は吐出圧力と吸入圧力との間の特定の圧力差で開放して、吐出消音チャンバ7
6から加圧されたガスを排出させる。非旋回スクロール部材66はその上面に、互いに平
行で同心的な側壁をもつ環状の凹溝80を有し、この環状凹溝80内には環状の浮動シー
ル82を、軸線方向での相対移動可能に配置してある。浮動シール82は環状凹溝80内
の低部を吸入圧力及び吐出圧力のガスが存在しないように隔離して、該凹溝80内の低部
に、非旋回スクロール部材66の端板を上下に貫通させた通路84(通路84は本実施例
では図示せず。図17−24に図示の各実施例を参照されたい。)によって両螺旋翼54
,64間の流体ポケットから中間流体圧力を導けることとする。したがって非旋回スクロ
ール部材66は軸線方向で旋回スクロール部材50向きに、非旋回スクロール部材66の
中央部に作用する吐出圧力に基づく力と凹溝80内の底部で作用する中間圧力に基づく力
とによって付勢される。この軸線方向での圧力付勢と非旋回スクロール部材66を制限さ
れた軸線方向での移動可能に支持する支持方式とは、出願人の所有する前述の米国特許N
o.4,877,328に詳細に記載されている。
両スクロール部材50,66間の相対回転は通常のオルダム接手によって阻止されるも
ので、同オルダム接手は次のようなリング86、すなわち非旋回スクロール部材66内の
直径方向で対向する1対のスロット90(1個のみを図示)内に摺動可能に配置した第1
の対のキー88(1個のみを図示)と旋回スクロール部材50内の直径方向で対向する1
対のスロット内に摺動可能に配置した第2の対のキー(図示せず)とを有するリング86
、を備える。
図2について述べる。浮動シール82の詳細構造はこの発明の要旨とするところと無関
係であるが、例示上の目的から該浮動シール82について説明すると、同浮動シール82
は同心的なサンドイッチ構造を有する。浮動シール82は環状の基板100を有し、該基
板100上には複数の上向きの一体的な突起102を等間隔おきに形成してある。基板1
00上に環状のガスケット106を配置してあり、このガスケット106は突起102を
支承する等間隔おきの孔を有する。ガスケット106の上部に上部シール板110を配置
してあり、この上部シール板110も突起102を支承する等間隔おきの孔を有する。上
部シール板110の内周部分には、上向きに突出する平らなシールリップ116を形成し
てある。この浮動シール82はそれぞれの突起102の端を、符号118で示すように変
形させることで組み立てられている。
浮動シール82は全体として3種の密封、すなわち部分124での内径密封、部分12
8での外径密封、及び部分130での頂端密封を提供する。内径密封124は、ガスケッ
ト106の内周面と環状凹溝80の内周壁との間で与えられる。この内径密封124は、
凹溝80内の低部分の中間圧力の流体を凹溝72内の吐出圧力の流体から隔離する。外径
密封128はガスケット106の外周面と環状凹溝80の外周壁との間で与えられ、環状
凹溝80内の低部分の中間圧力の流体を外殻12内の吸入圧力の流体から隔離する。頂端
密封130はシールリップ116と仕切り板18中の開口74を取り巻く環状耐摩耗リン
グとの間で与えられ、浮動シール82の頂部を横切る方向で吸入圧力の流体を吐出圧力の
流体から隔離する。浮動シール82の詳細な構造は米国特許No.5,156,539に
記載されたものに類似しており、ここに同米国特許を引用してその記載を加入する。
圧縮機10は吸入ガス入口管接手22から入る吸入ガスが一部、外殻12内に逃げてモ
ータの冷却を援けるところの「側部低圧型」のものであるのが好ましい。適当な流量の戻
り吸入ガスが存在する限り、モータは所望の温度制限内に留められる。しかし同流量が大
きく低下すると同時に冷却が行われなくなって、モータ保護器46が作動されて機械が停
止する。
以上に述べたように図示のスクロール式圧縮機10は、この種のスクロール式冷媒圧縮
機として典型的なものである。運転に際し吸入ガス入口管接手22を介し低圧の吸入圧力
チャンバへと流入した吸入ガスは、旋回スクロール部材50が非旋回スクロール部材66
に対し相対的に旋回するにつれ該両スクロール部材50,66間の移動する流体ポケット
中に引き込まれる。流体ポケットが両スクロール部材50,66の内周側へと移動するに
つれ吸入ガスが圧縮されて圧縮されたガスが、非旋回スクロール部材66中心の凹溝72
と仕切り板18中の開口74を介して吐出消音チャンバ76内に吐出される。圧縮された
冷媒は次いで、冷媒吐出管接手16を介して冷凍系へと供給される。
特定の用途用の冷媒圧縮機を選択するに際し通常であれば、その用途において予想され
る最も不利な運転条件に対し適当な冷媒流量を与えるのに十分な容量を有する圧縮機を選
択して、僅かに大きな容量によって安全性の余裕を持たせるであろう。しかしそのような
「最悪のケース」の不利な条件は実際の運転中にめったに無く、したがって圧縮機の過剰
容量によって運転時間のうちの大きな割合の時間中に圧縮機を低負荷条件で作動させるこ
とになるといった結果を招く。そのような運転は系全体の作動効率を低下させる。このた
め「最悪のケース」の運転条件を受け入れるのを可能にしつつ一般的な運転条件の下で全
体としての作動効率を改善するため、図示のスクロール式圧縮機10には容量調整機構を
設けてある。この容量調整機構によって圧縮機10を、系に対する要求を満たす容量で作
動させることができる。
容量調整機構は非旋回スクロール部材66に回転変位可能に支持されている環状の弁リ
ング150、外殻12内で支持されている作動アセンブリ152、及び作動アセンブリ1
52の動作を制御する制御機構154を備えている。
図2及び図5−7に示すように弁リング150はほぼ円形の主体部156を備え、この
主体部156は実質的に直径方向で対向位置させた1対の放射方向内向きの突起158,
160を有する。これらの突起158,160は、主体部156の軸線方向及び放射方向
でみて実質的に等しい寸法を有する。主体部156には各突起158,160の軸線方向
での両面に隣接させて、周方向に沿う実質的に等しいガイド面162,164及び166
,168をそれぞれ設けてある。また主体部156には実質的に等しい2対の周方向に沿
うガイド面170,172及び174,176を、ガイド面170,172間及びガイド
面174,176間に軸線方向で間隔をあけて設けてあり、これらのガイド面170,1
72とガイド面174,176は実質的に直径方向で対向位置させて配置され、主体部1
56の周方向でみて突起158,160からほぼ90°だけ隔てられている。図示のよう
にガイド面172,174は主体部156から放射方向内向きに、ガイド面162,16
6が突出するよりも若干大きく突出している。ガイド面172,174及び162,16
6は全て軸線方向で整列位置し、主体部156の半径よりも若干小さい半径の円の円周上
に位置しているのが好ましい。類似してガイド面170,176は主体部156から放射
方向内向きに、軸線方向で整列位置しているのが好ましいガイド面164,168が突出
するよりも若干大きく突出している。またガイド面170,176及び164,168は
主体部156の半径よりも若干小さい半径の円であってガイド面172,174及び16
2,166が円周上に位置しているところの円と実質的に等しいのが好ましい半径の円の
円周上に、位置している。主体部156は周方向に延びた段付け部178も含み、この段
付け部178にはその一端に、周方向でのストップ面180を軸線方向に沿わせて形成し
てある。段付け部178は、突起160とガイド面170,172間に位置させてある。
段付け部178の他端に隣接させて、軸線方向上向きのピン部材182も設けられている
。弁リング150はアルミニウムのような適当な金属から作製することもできるし、また
適当な高分子組成物から形成することもでき、ピン部材182は同素材に設けた適当な穴
にプレス嵌めするか同素材と一体的に形成してよい。
前述したように弁リング150は、非旋回スクロール部材66に回転変位可能に支持さ
れるものに設計されている。弁リング150を受け入れるために非旋回スクロール部材6
6は放射方向外向きの円筒状側壁部184を含み、該側壁部184にはその上端付近で環
状溝186を形成してある。弁リング150を非旋回スクロール部材66に対し組み込み
できるようにするため、図3に示すように非旋回スクロール部材66には一直径線上で対
向位置させた実質的に等しい1対の放射方向内向きの切欠き188,190を設けてあり
、各切欠き188,190は環状溝186内へ開口させてある。切欠き188,190は
、弁リング150上の突起158,160の周方向幅よりも若干大きな周方向幅を有する
ものとされている。
環状溝186は非旋回スクロール部材66に対し弁リング150が組み込まれたときに
突起158,160を移動可能に受け入れる寸法のものに形成されており、また切欠き1
88,190は突起158,160を環状溝186内へ移動させ得る寸法のものに形成さ
れている。また円筒状側壁部184は、ガイド面162,164,166,168,17
0,172,174,176が非旋回スクロール部材66に対する弁リング150の回転
移動を摺動可能に支持するような直径を有するものに、形成されている。
図2に明瞭に示すように非旋回スクロール部材66は一直径線上で対向位置させた1対
の放射方向に沿う通路192,194も含んでおり、これらの通路192,194は環状
溝186内に開口し、そこから非旋回スクロール部材66の端板内を放射方向内向きに延
びている。軸線方向の通路196によって通路192の内端が前述した環状の凹溝80に
対し流体的に連通され、また第2の軸線方向の通路198によって通路194の内端が同
環状の凹溝80に対し流体的に連通されている。
図9に示すように作動アセンブリ152は、ピストン・シリンダ組立体200と戻しバ
ネ組立体202とを有する。ピストン・シリンダ組立体200はハウジング204を含み
、このハウジング204は、一端から内向きに延びるシリンダ206であって内部にピス
トン208を移動可能に配置してあるシリンダ206を有する。ピストン208の外端2
10はハウジング204の一端から軸線方向外向きに延出しており、弁リング150の一
部を形成する前記ピン部材182を受け入れる長孔ないし長円形孔212を有する。長孔
ないし長円形孔212は作動中、ピストン外端210の直線運動に対するピン部材182
のアーチ状運動を許容するものに設計されている。ハウジング204の垂下部214には
適当寸法の取付けフランジ216を固定してあり、この取付けフランジ216は適当なフ
ランジ部材218に対しハウジング204を、ボルト220を用いて固定できるものに形
成されている。フランジ部材218は外殻12内で、例えば軸受けハウジング20によっ
て適宜に支持されるものとされている。
ハウジング垂下部214にはその下端から上向きに沿う通路222を設けてあり、この
通路222は横向きの通路224へと開口し、該横向きの通路224がシリンダ穴206
の内端に開口している。垂下部214には第2の横向きの通路226も垂下部214の側
壁を貫通させて設けてあり、この第2の横向きの通路226はその内端で通路222と連
通させてある。通路224の反対側で通路222に連らねて比較的小さな横向きの通路2
28を設けてあり、この通路228はハウジング204の端壁230を貫通して外方に開
口させてある。
ハウジング204から直立させたピン部材232を設けてあり、このピン部材232に
戻しバネ234の一端を接続し、該戻しバネ234の他端を前記ピン部材182の延出端
に接続している。戻しバネ234は、シリンダ206が通路228を介して完全に排気さ
れたとき弁リング150とピストン208が図9に示す位置へと強制移動されることとな
る長さ及び強さのものとされている。
図1,10及び12に示すように制御機構154は弁ボデー236を有し、この弁ボデ
ー236は、一面上に円錐形の面240を有する放射方向外向きのフランジ238を備え
ている。弁ボデー236は外殻12の穴242に挿入され、円錐形の面240を穴242
の周縁に衝合させて位置決めし、円筒部分244を外方に突出させた状態で外殻12に溶
着される。弁ボデー236の円筒部分244は、軸線方向内向きに延び凹部領域248へ
と開口している大径ネジ穴246を備える。
弁ボデー236はハウジング250を有し、このハウジング250は実質的に平坦な上
面254から下方に延びる第1の通路252を含み、この第1の通路252を、外殻12
の穴242の領域へと外向きに開口している横向きの第2の通路256と交差させてある
。上面254から下方に延びる第3の通路258も設けられ、この第3の通路258を、
弁ボデー236の端部に設けられた上記凹部領域248へと外向きに開口している横向き
の第4の通路260と交差させてある。
ハウジング250の上面254には適当な固定具によってマニホールド262を密封的
に取り付けてあり、このマニホールド262は流体管路264,266の各一端を、同管
路264,266を外部から密封した状態で通路258,252と流体的に連通させるた
めの管接手部を有する。
弁ボデー236に対し密封的に取り付けるソレノイドコイル組立体268を設けてあり
、このソレノイドコイル組立体268は細長い管部材270を有し、該管部材270には
その開口端部にネジ付け接手272を、密封的に取り付けてある。ネジ付け接手272は
、ネジ穴246に螺合されOリング274によって密封を行われるものに形成されている
。管部材270内にはプランジャ276を移動可能に配置してあり、このプランジャ27
6は、管部材270の閉鎖端に基端を受けさせたスプリング278によって外向きに移動
付勢されている。プランジャ276の一端には弁部材280を設けてあり、この弁部材2
80は弁座282と協力して通路256を選択的に閉鎖するものとされている。管部材2
70上にはソレノイドコイル284を配置して、管部材270の外端部上に螺合したナッ
トによって固定してある。
作動アセンブリ152に対し加圧流体を供給するため図11に示すように、前記凹溝7
2から下向きに延びる通路286と該通路286から放射方向に延びる通路288を、非
旋回スクロール部材66に形成してある。通路288は放射方向に沿っていて、非旋回ス
クロール部材66の周壁から外方に開口している。流体管路264の他端は通路288に
対し密封的に接続されていて、凹溝72から弁ボデー236に対し圧縮流体が供給される
こととしてある。図5に示すように弁リング150には周方向の長孔290を、非旋回ス
クロール部材66に対する弁リング150の回転運動を許容しつつ該長孔290を通して
流体管路264が通過できるように配置して、形成してある。
弁ボデー236からピストン・シリンダ組立体200に対し加圧流体を供給するため、
弁ボデー236から延出させた流体管路266を図9に示すように、前記したハウジング
204の垂下部214に設けた横向きの前記通路226へと接続してある。
弁リング150は非旋回スクロール部材66に、単に突起158,160を切欠き18
8,190に対し整列位置させ該突起158,160を環状溝186中に移動させること
で、容易に組み込める。その後で弁リング150を所望の位置へ回転させて、突起158
,160の上下面がガイド面162,164,166,168,170,172,174
,176と協力して弁リング150を非旋回スクロール部材66上で移動可能に支持する
状態を得る。その後で作動アセンブリ152のハウジング204をフランジ部材218上
に、ピストン外端210をピン部材182に受け入れさせつつ位置させることができる。
次に戻しバネ234の一端をピン部材232に接続する。その後で該戻しバネ234の他
端をピン部材182に接続して、組立てを完了する。
非旋回スクロール部材66は普通、弁リング150の組み込み前に主軸受けハウジング
20に対し適当なボルト292を用いて固定されるが、非旋回スクロール部材66を主軸
受けハウジング20に組み付けるのに先立ち該非旋回スクロール部材66に対しこの連続
容量調整要素、つまり弁リング150を組み込むのが好ましい場合もある。この弁リング
150の組み込みは図4に示すように、弁リング150の周縁に適当な配置の複数の切欠
き294を設けることのみで達成できる。これらの切欠き294は弁リング150を組み
込まれた非旋回スクロール部材66を、ボルト292を用いて主軸受けハウジング20に
固定できることとする。
運転中に図1に示す1個または複数個のセンサー296によって感知される系運転状態
が圧縮機10の全容量での運転を必要とする場合には、センサー296からの信号に応じ
図1に示す制御モジュール298が作動してソレノイドコイル組立体268のソレノイド
コイル284を励磁させプランジャ276を、弁座282との係合を解除するように移動
させて通路256と通路260とを連通状態とする。これによって実質的に吐出圧力にあ
る加圧流体が凹溝72から、通路286,288、流体管路264、通路258,260
,256,252、流体管路266、及び通路226,222,224を介して流動する
状態が得られる。この流体圧力によってピストン208がシリンダ206の外向きに移動
せしめられ、それにより弁リング150が、突起158,160が通路192,194と
の密封重なり合い関係へと移動するように回転せしめられる。これによって環状凹溝80
内の中間加圧流体が通路192,194を通して排出されるのが阻止される。したがって
圧縮機10は全容量で作動する。
圧縮機10の全容量を必要としない点にまで負荷状態が変動すると、センサー296が
対応する信号を制御モジュール298に供給してソレノイドコイル組立体268のソレノ
イドコイル284を解磁する。するとプランジャ276がスプリング278の付勢下で管
部材270から外向きに移動し、それによって弁部材280が弁座282と密封係合する
ように移動せしめられ、通路256が閉鎖されて該通路256を通しての加圧流体の流れ
が無くされる。凹部領域248は引き続いて凹溝72と連通しており、したがって引き続
いて吐出圧力にある点に留意されたい。この吐出圧力は弁部材280を、弁座282との
緊密な密封係合関係が得られ同密封係合関係が維持されるように、付勢する。
シリンダ206内に含まれる加圧ガスはベント通路228を通して圧縮機10の吸入領
域中へと抜かれ、それによって戻しバネ234が弁リング150を、通路192,194
がもはや突起158,160により閉鎖されない位置へと回転させる状態とする。戻しバ
ネ234はまたピストン208を、シリンダ206に対し内向きに移動させる。この位置
で環状凹溝80内の中間圧力は、通路192,194を通して排出される。中間の加圧流
体の同排出によって非旋回スクロール部材66を旋回スクロール部材50と密封係合させ
るように付勢する付勢力が除去され、吐出圧力領域と吸入圧力領域との間での流体漏れが
生じる。この流体漏れによって圧縮機10が零容量へと移行する。図1,2に示すスプリ
ング300によって浮動シール82が上向きに移動付勢されて、頂端密封130での密封
状態が維持される。
弁リング150が調整位置と非調整位置との間で移動せしめられる速度は、ベント通路
228と供給管路との相対寸法に直接関係する点に留意すべきである。換言すると通路2
28が圧縮機10の吸入領域に絶えず開口ないし連通していることから、ソレノイドコイ
ル組立体268のソレノイドコイル284が励磁されたとき、凹溝72から流れて来る加
圧ガスの一部は吸入圧力領域へと絶えず抜かれる。この流体の容積は通路228の寸法に
よって制御される。しかし通路228の寸法を減少させるにつれシリンダ206を排気す
るのに必要な時間が増して、減少された容量から全容量へと切り換えるのに必要な時間が
増すことになる。
上述した実施例ではシリンダ206から作動圧力を排出して圧縮機10を減少された容
量に戻すことを可能とするのにハウジング204に設けた通路228を利用したが、同通
路228を無くし、その代わりに弁ボデー236にベント通路を設けることによっても同
様の作用を得ることができる。そのような他の実施例を、図13,14に示してある。図
13にはベント通路312を設けてあるところの改造された弁ボデー236’を示してお
り、ベント通路312は通路252を吐出圧力へと絶えず排気してシリンダ206の圧力
を、流体管路266を介し吸入圧力へと排出させる。図14には、ベント通路228を無
くしてあるところの改造されたピストン・シリンダ組立体200’を示してある。弁ボデ
ー236’とピストン・シリンダ組立体200’との機能と作用は、他の点では上述した
ものと実質的に等しい。したがって弁ボデー236及び236’とピストン・シリンダ組
立体200及び200’との相当部分は実質的に等しく、それぞれの部分を同一の符号で
指してある。
前述の実施例は容量調整のための比較的低コストで効率の良い装置を提供するものであ
るが、シリンダ206からの排気がバルブ機構によって制御される三方ソレノイド弁を利
用することも可能である。そのような装置を図15に示して、以下に説明する。本実施例
では前述したのと同様の態様で外殻12に固定されている弁ボデー314が細長い中心穴
316を含み、この中心穴316内にはスプール弁318を移動可能に配置してある。ス
プール弁318は外殻12から外方に、ソレノイドコイル320中へと突出しており、ソ
レノイドコイル320が励磁すると長さ方向に沿い弁ボデー314から外向きに移動され
るものとされている。ソレノイドコイル320が励磁しない状態でスプール弁318を弁
ボデー314中に移動付勢するコイルスプリング322が、設けられている。
スプール弁318は軸線方向に沿う細長い中心通路324を有し、この中心通路324
端は栓体326によって塞がれている。ほぼ放射方向に沿わせた3群の通路328,33
0,332を軸線方向で互いに隔てて形成してあり、各群の通路328,330,332
は中心通路324から外向きに延びてそれぞれ、軸線方向で互いに隔てて形成してある環
状溝334,336,338中に開口させてある。弁ボデー314には第1の高圧供給通
路340を、中心穴316に開口させて設けてあり、この第1の高圧供給通路340は弁
ボデー314に対し圧縮流体を供給する前記流体管路264に接続するものとされている
。弁ボデー314には第2の通路342を、同様に中心穴316に開口させて設けてあり
、この第2の通路342は、その外端で前記流体管路266へと接続してシリンダ206
に対し連通させるものとされている。弁ボデー314にはベント通路344も設けてあり
、このベント通路344は一端で中心穴316に、他端で外殻12内の吸入圧力領域に、
それぞれ開口させてある。
運転に際しソレノイドコイル320が解磁しているときスプール弁318は、環状溝3
34が通路342と連通すると共に環状溝338が通路344と連通して、シリンダ20
6から連続して排気が行われる位置をとる。このときスプール弁318は、環状シールが
通路240の軸線方向両側に位置せしめられて凹溝72からの圧縮流体の流れが阻止され
ることとなる位置をとる。容量調整機構を作動させて圧縮機10の容量を増したいときは
、ソレノイドコイル320を励磁させてスプール弁318を、弁ボデー314から外向き
に移動させる。これによって環状溝338がベント通路344との連通を断たれる位置へ
と移動せしめられる一方、環状溝336が高圧供給通路340と連通する位置へと移動せ
しめられる。通路342が環状溝334との連通状態に留められるので、高圧供給通路3
40からの加圧流体が、スプール弁318内の通路330,328を介してシリンダ20
6へと供給される。スプール弁318上に複数個の環状シールを、図示のように軸線方向
で間隔をあけて設けて、スプール弁318と中心穴316間の密封を確保できる。
前述したように容量調整機構は圧縮機10の容量を、100%の容量か0%の容量かに
制御できる。また上に詳述した容量調整機構を、パルス幅調整機構を用いて制御すること
により、圧縮機10の容量を0%の容量から100%の容量までの任意の点にセットして
圧縮機10の完全な制御を行うこともできる。例えばソレノイドコイル組立体268のパ
ルス幅調整制御を行って圧縮機10の容量制御を、0%から100%までの間のどこにて
も得ることができる。
別の実施例に係る圧縮機10’を、図16に示してある。圧縮機10’は前記圧縮機1
0と、前記した横向きの仕切り板18が無くされていると共に、浮動シール82が本実施
例ではシールリップ116と端キャップ14上に配置された環状耐摩耗リング132との
間に形成されている頂端シール130を有する点を除いて、同一である。本実施例でも頂
端シール130は、浮動シール82の頂部を横切る方向で吸入圧力の流体を吐出圧力の流
体から隔離する。冷媒吐出管接手16’は、端キャップ14中に設けた開口74’を覆わ
せて同端キャップ14上に配置されて、直接吐出型の圧縮機が提供されている。冷媒吐出
管接手16’は、適宜の結合金具76’によって端キャップ14に取り付けられている。
圧縮機10’の他の部分の詳細構造は圧縮機10について前述したのと同一であり、し
たがって繰り返しの説明を行わない。圧縮機10について前述した機能、作用及び利点は
、圧縮機10’についても同様である。
図17について述べると同図には、上端に端キャップ14を溶着された円筒状の密閉外
殻12を有する圧縮機410を示してある。端キャップ14には冷媒吐出管接手16が設
けられ、この冷媒吐出管接手16は内部に通常の吐出弁(図示せず)を有していてもよい
。外殻12に取り付けられた他の構造要素には吸入ガス入口管接手22、端キャップ14
が外殻12に対し溶着されているのと同一の点で外周を外殻12に対し溶着されている横
向きの仕切り板18、2分割構造の主軸受けハウジング20、及びフレーム26が含まれ
る。フレーム26は外殻12内において、主軸受けハウジング20及びモータ固定子24
を位置決めし支持する。上端に偏心クランクピン30を有する駆動軸ないしクランク軸2
8が、主軸受けハウジング20内の軸受32及びフレーム26内の軸受34に回転可能に
支承されている。クランク軸28はその下端に比較的大径の穴36を有し、この穴36は
、より小径でクランク軸28の上端にまで延びているところの放射方向外向きに傾斜させ
た穴38に連ねてある。外殻12内の低部には潤滑油を充満させてあり、穴36は潤滑油
をクランク軸28内の上向きに穴38中へ、そして最終的には潤滑を必要とする圧縮機4
10の種々の部分の全てに、汲み上げて供給するポンプとして働く。
クランク軸28は、貫通する巻線40を有する固定子24とクランク軸28にプレス嵌
めされたモータ回転子42とを含む電動モータによって回転駆動される。モータ回転子4
2は、上下の釣り合い重りを有する。
主軸受けハウジング20の上面には平坦なスラスト受け面48を設けてあり、同スラス
ト受け面48上に旋回スクロール部材50を配置してある。旋回スクロール部材50はそ
の上面に通例の螺旋翼54を有する。旋回スクロール部材50の下面から円筒状のハブ5
8を下向きに突出させてあり、該ハブ58内にはジャーナル軸受60を配置してある。こ
の軸受60内に駆動ブッシュ62を回転可能に配置して、該駆動ブッシュ62内にクラン
クピン30を突入させてある。クランクピン30はその一面上に平坦面(図示せず)を有
し、この平坦面が駆動ブッシュ62の穴の一部に設けた平坦面(図示せず)に対し駆動を
与えるように係合して、放射方向で融通性を有する駆動機構が提供されている。旋回スク
ロール部材50と主軸受けハウジング20間にはオルダム接手を設けてある。このオルダ
ム接手は旋回スクロール部材50と非旋回スクロール部材466とにキー係合され、旋回
スクロール部材50の回転運動を阻止する。
旋回スクロール部材50の螺旋翼54と噛合わされた螺旋翼64を有する非旋回スクロ
ール部材466も、設けられている。この非旋回スクロール部材466はその中心に、上
向きに開放する凹溝72へと連ねてある吐出通路を有する。凹溝72は仕切り板18中の
開口74を介して、端キャップ14と仕切り板18とによって区画形成された吐出消音チ
ャンバ76と流体的に連通させたある。非旋回スクロール部材466はその上面に、互い
に平行で同心的な側壁をもつ環状の凹溝80を有し、この環状凹溝80内には環状の浮動
シール82を、軸線方向での相対移動可能に配置してある。浮動シール82は環状凹溝8
0内の低部を吸入圧力及び吐出圧力のガスが存在しないように隔離して、該凹溝80内の
低部を、通路84によって中間流体圧力のガス源と連通させ得ることとする。したがって
非旋回スクロール部材466は軸線方向で旋回スクロール部材50向きに、非旋回スクロ
ール部材66の中央部に作用する吐出圧力に基づく力と環状凹溝80内の底部で作用する
中間流体圧力に基づく力とによって、翼先密封を高めるように付勢される。吐出ガスは外
殻12内の吸入圧力のガスからも、仕切り板18に取り付けられた環状の耐摩耗リング1
32に対し作用するシールによって密封される。非旋回スクロール部材466は主軸受け
ハウジング20に、非旋回スクロール部材466の制限された軸線運動を許容し回転運動
を阻止する適当な方式で支持されるものに設計されている。
圧縮機410は吸入ガス入口管接手22から入る吸入ガスが一部、外殻12内に逃げて
モータの冷却を援けるところの「側部低圧型」のものであるのが好ましい。適当な流量の
戻り吸入ガスが存在する限り、モータは所望の温度制限内に留められる。しかし同ガスの
流れが中断すると冷却が行われなくなって、モータ保護器が作動され機械が停止する。
この発明に係るバルブ機構は中間圧力のガスが吸入圧力の領域に流動し、次いで吐出圧
力が吸入圧力にまで急速低下されることを可能とするように作動する。吐出圧力のガスで
直接に操作するのではなく中間圧力のガスで操作することによって、バルブ機構の複雑さ
とコストを大きく減少できる。一つの実施例ではバルブ機構を内部のソレノイドによって
作動させ、他の実施例ではバルブ機構を外部のソレノイドによって作動させる。この発明
の実施例の全ては、どのような形式のスクロール式圧縮機にも完全に適用可能であると信
じられる。
図17に掲げた本発明の実施例は浮動シール82を、吐出ガス圧力を吸入ガス圧力から
分離するのに使用しつつ上述の二重圧力バランス方策を、非旋回スクロール部材466を
軸線方向で釣り合わせるのに利用するものである。
図17に示すようにソレノイド弁412が、非旋回スクロール部材466内に設けた通
路414を開閉するために用いられている。通路414は圧縮機410の運転中に中間圧
力をとる環状凹溝80から、吸入ガス圧力の吸入ガスを含むところの圧縮機410の領域
へと延びている。
運転に際し前記のもの同様の1個または複数個のセンサー296によって感知される系
運転状態が圧縮機410の全容量が要求されていることを指示すると、前記のもの同様の
制御モジュール298がセンサー296からの信号に応じてソレノイド弁412を励磁さ
せ、それにより通路414が圧縮機410の吸入領域との連通を阻止されて圧縮機410
が全容量で作動する。
圧縮機410の全容量を必要としない点にまで負荷状態が変動すると、それを指示する
信号をセンサー296が制御モジュール298に供給してソレノイド弁412が解磁され
、それにより通路414が圧縮機410の吸入領域と連通する。環状凹溝80内の中間圧
力が通路414を介して抜かれ、非旋回スクロール部材466を旋回スクロール部材50
との密封係合状態へと付勢していた付勢力が取り除かれる。スプリング300によって浮
動シール82が上向きに付勢され、頂端シール130での密封状態が維持される。非旋回
スクロール部材466が旋回スクロール部材50から遠去かる向きに付勢され、吐出圧力
領域と吸入圧力領域間で流体漏れが生じる。この流体漏れによって圧縮機410の容量が
零へと移行する。
上述したように容量調整機構は圧縮機410の容量を、100%の容量か0%の容量か
に制御できる。またソレノイド弁412を、パルス幅調整機構を用いて制御することによ
り、圧縮機410の容量を0%の容量から100%の容量までの任意の点にセットして圧
縮機410の完全な制御を行うこともできる。換言するとソレノイド弁412のパルス幅
調整制御を行って圧縮機410の容量制御を、0%から100%までの間のどこにても得
ることができる。
この発明の別の実施例に係る圧縮機410’を、図18に示してある。圧縮機410’
は圧縮機410と、ソレノイド弁412がソレノイド弁412’に置換されている点を除
いて同一である。ソレノイド弁412が外殻12の内部に配置されていたのに対し、ソレ
ノイド弁412’は外殻12の外部に配置されている。外殻12に取り付けた結合金具4
24を通して流体パイプ422を、ソレノイド弁412’を環状凹溝80と連通させるた
めに設けてある。また流体パイプ426をソレノイド弁412’と吸入ガス入口管接手2
2間に、ソレノイド弁412’を圧縮機410’の吸入圧力領域と連通させるために設け
てある。圧縮機410’とソレノイド弁412’との機能と作用は、圧縮機410とソレ
ノイド弁412について前述したのと同一である。
この発明の他の実施例に係る圧縮機410”を、図19に示してある。圧縮機410”
は圧縮機410と、横向きの仕切り板18が無くされていると共に、浮動シール82が本
実施例ではシールリップ116と端キャップ14上に配置された環状耐摩耗リング132
との間に形成されている頂端シール130を有する点を除いて、同一である。本実施例で
も頂端シール130は、浮動シール82の頂部を横切る方向で吸入圧力の流体を吐出圧力
の流体から隔離する。冷媒吐出管接手16’は、端キャップ14中に設けた開口74”を
通して配置されて、直接吐出型の圧縮機が提供されている。
圧縮機410”の他の部分の詳細構造は圧縮機410について前述したのと同一であり
、したがって繰り返しの説明を行わない。圧縮機410について前述した機能、作用及び
利点は、圧縮機410”についても同様である。
この発明のさらに他の実施例に係る圧縮機410’’’を、図20に示してある。圧縮
機410’’’は圧縮機410’と、横向きの仕切り板18が無くされていると共に、浮
動シール82が本実施例ではシールリップ116と端キャップ14上に配置された環状耐
摩耗リング132との間に形成されている頂端シール130を有する点を除いて、同一で
ある。本実施例でも頂端シール130は、浮動シール82の頂部を横切る方向で吸入圧力
の流体を吐出圧力の流体から隔離する。冷媒吐出管接手16’は、端キャップ14中に設
けた開口74”を通して配置されて、直接吐出型の圧縮機が提供されている。
圧縮機410’’’の他の部分の詳細構造は圧縮機410’について前述したのと同一
であり、したがって繰り返しの説明を行わない。圧縮機410’及び410について前述
した機能、作用及び利点は、圧縮機410’’’についても同様である。
この発明の別の実施例に係る圧縮機510を、図21に示してある。圧縮機510は、
端キャップ514と非旋回スクロール部材566との間で流体圧力を密封するものに構成
されている。吐出管接手516は端キャップ514に固定されて直接吐出型のスクロール
式圧縮機が提供されており、また入口管接手522も減圧されたガスを圧縮機510に戻
すために端キャップ514に固定されている。非旋回スクロール部材566は、前記非旋
回スクロール部材66ないし前述のどの非旋回スクロール部材にも置換されるものに設計
されている。図21に示すように圧縮機510の吸入圧力領域と吐出圧力領域との間の仕
切り板は、シール機構520が端キャップ514と非旋回スクロール部材566間に配置
されていることからして、無くされている。
非旋回スクロール部材566は螺旋翼64を有し、またこの非旋回スクロール部材56
6の上面には環状凹溝580、外側のシール溝582及び内側のシール溝584が形成さ
れている。環状凹溝580と外側のシール溝582間は、通路586によって接続されて
いる。環状凹溝580は外側のシール溝582と内側のシール溝584間に配置され、非
旋回スクロール部材566の螺旋翼64と旋回スクロール部材50の螺旋翼54間に形成
される流体ポケットに開口する流体通路84を介して圧縮流体を供給される。流体通路8
4を通して供給される加圧流体は、圧縮機の吸入圧力と吐出圧力との間の中間圧力を有す
る。環状凹溝580内の流体圧力は非旋回スクロール部材566を旋回スクロール部材5
0向きに付勢して、該両スクロール部材566,50間の翼先密封を向上させる。
外側のシール溝582内にはフリップシール(flip seal,弾発シール)59
0を、また内側のシール溝584内にはフリップシール592を、それぞれ配置してある
。フリップシール590は非旋回スクロール部材566と端キャップ514とに密封的に
係合して、環状凹溝580を吸入圧力から隔離する。フリップシール592は非旋回スク
ロール部材566と端キャップ514とに密封的に係合して、環状凹溝580を吐出圧力
から隔離する。
前述した実施例に類似して圧縮機510は前述の二重圧力バランス方策を、吸入ガス圧
力から吐出圧力ガスを分離するために浮動シールを用いることなく、非旋回スクロール部
材566を軸線方向で釣り合わせるのに利用している。
ソレノイド弁532を、非旋回スクロール部材566内に設けた通路534を開閉する
ために設けている。通路534は、圧縮機510の運転中に中間圧力にある環状凹溝58
0内の低部から吸入ガス圧力の吸入ガスを含むところの圧縮機510の領域へと延びてい
る。
運転に際し前記のもの同様の1個または複数個のセンサー296によって感知される系
運転状態が圧縮機410の全容量が要求されていることを指示すると、前記のもの同様の
制御モジュール298がセンサー296からの信号に応じてソレノイド弁532を励磁さ
せ、それにより通路534が圧縮機510の吸入領域との連通を阻止されて圧縮機510
が全容量で作動する。
圧縮機510の全容量を必要としない点にまで負荷状態が変動すると、それを指示する
信号をセンサー296が制御モジュール298に供給してソレノイド弁532が解磁され
、それにより通路534が圧縮機510の吸入領域と連通する。環状凹溝580内の中間
圧力が通路534を介して抜かれ、非旋回スクロール部材566を旋回スクロール部材5
0との密封係合状態へと付勢していた付勢力が取り除かれる。非旋回スクロール部材56
6が旋回スクロール部材50から遠去かる向きに付勢され、吐出圧力領域と吸入圧力領域
間で流体漏れが生じる。この流体漏れによって圧縮機510の容量が零へと移行する。
上述したように容量調整機構は圧縮機510の容量を、100%の容量か0%の容量か
に制御できる。またソレノイド弁532を、パルス幅調整機構を用いて制御することによ
り、圧縮機510の容量を0%の容量から100%の容量までの任意の点にセットして圧
縮機510の完全な制御を行うこともできる。換言するとソレノイド弁532のパルス幅
調整制御を行って圧縮機510の容量制御を、0%から100%までの間のどこにても得
ることができる。
この発明の別の実施例に係る圧縮機510’を、図22に示してある。圧縮機510’
は圧縮機510と、ソレノイド弁532がソレノイド弁532’に置換されている点を除
いて同一である。ソレノイド弁532が外殻12の内部に配置されていたのに対し、ソレ
ノイド弁532’は外殻12の外部に配置されている。端キャップ514に取り付けた結
合金具544を通して流体パイプ542を、ソレノイド弁532’を環状凹溝580と連
通させるために設けてある。また流体パイプ546をソレノイド弁532’と吸入入口管
接手522間に、ソレノイド弁532’を圧縮機510’の吸入圧力領域と連通させるた
めに設けてある。圧縮機510’とソレノイド弁532’との機能と作用は、圧縮機51
0とソレノイド弁532について前述したのと同一である。
この発明の他の実施例に係る圧縮機510”を、図23に示してある。圧縮機510”
は圧縮機510と、圧縮機510”用の吐出消音チャンバ76を区画形成するため横向き
の仕切り板18を設けてある点を除いて、同一である。フリップシール590を非旋回ス
クロール部材566と仕切り板18とに密封的に係合させて環状凹溝580を吸入圧力か
ら隔離してあり、またフリップシール592を非旋回スクロール部材566と仕切り板1
8とに密封的に係合させて環状凹溝580を吐出圧力から隔離してある。冷媒吐出管接手
16(図23では図示せず)は、図1に示したものと同様に端キャップ14に固定してあ
る。
圧縮機510”の他の部分の詳細構造は圧縮機510について前述したのと同一であり
、したがって繰り返しの説明を行わない。圧縮機510について前述した機能、作用及び
利点は、圧縮機510”についても同様である。
この発明のさらに他の実施例に係る圧縮機510’’’を、図24に示してある。圧縮
機510’’’は圧縮機510’と、上述の圧縮機510”に類似して横向きの仕切り板
18を、圧縮機510’’’用の吐出消音チャンバ76を区画形成するために設けている
点を除いて、同一である。フリップシール590を非旋回スクロール部材566と仕切り
板18とに密封的に係合させて環状凹溝580を吸入圧力から隔離してあり、またフリッ
プシール592を非旋回スクロール部材566と仕切り板18とに密封的に係合させて環
状凹溝580を吐出圧力から隔離してある。冷媒吐出管接手16(図24では図示せず)
は、図1に示したものと同様に端キャップ14に固定してある。
圧縮機510’’’の他の部分の詳細構造は圧縮機510’及び510について前述し
たのと同一であり、したがって繰り返しの説明を行わない。圧縮機510’及び510に
ついて前述した機能、作用及び利点は、圧縮機510’’’についても同様である。
以上に述べた実施例についての説明は単に例示的なものであり、この発明の要旨とする
ところを外れることのない変形例はすべて、この発明の範囲内にあることを意図したもの
である。そのような変形例を、この発明の範囲から逸脱するものと見做すべきではない。
この発明に従って容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示す縦断面図である。 図1の圧縮機の一部を、容量非調整状態で示した拡大縦断面図である。 図1の圧縮機の横断平面図である。 修正された弁リングを示す拡大横断平面図である。 図1の圧縮機に組み込んである弁リングを示す斜視図である。 図5の6−6線に沿った断面図である。 図5の7−7線に沿った断面図である。 図1の圧縮機の一部を示す横断平面図である。 図1の圧縮機に組み込んである作動アセンブリを示す拡大断面図で、断面は図3の9−9線に沿う。 図1の圧縮機の一部を、外殻の一部を除去して示す斜視図である。 図1の圧縮機の縦断部分図で、非旋回スクロール部材中に設けた加圧流体供給通路を示している。 図1の圧縮機に組み込んであるソレノイド弁組立体を示す拡大断面図である。 図12に類似の断面図で、改造されたソレノイド弁組立体を示している。 図9に類似の断面図で、図13のソレノイド弁組立体と共に使用するのに適した改造作動アセンブリを示している。 図12,13に類似の断面図で、この発明の他の実施例に係るソレノイド弁組立体を示している。 図1に類似の縦断面図で、この発明の別の実施例に係る容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示している。 この発明のさらに別の実施例に係る容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示す縦断面図である。 図17に類似の縦断面図で、ソレノイド弁組立体を圧縮機の外部に配置してあるスクロール式圧縮機を示している。 この発明の他の実施例に係る容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示す縦断部分図である。 図19に類似の縦断部分図で、ソレノイド弁組立体を圧縮機の外部に配置してあるスクロール式圧縮機を示している。 この発明の他の実施例に係る容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示す縦断部分図である。 図21に類似の縦断部分図で、ソレノイド弁組立体を圧縮機の外部に配置してあるスクロール式圧縮機を示している。 この発明の別の実施例に係る容量調整機構を組み込んであるスクロール式圧縮機を示す縦断部分図である。 図23に類似の縦断部分図で、ソレノイド弁組立体を圧縮機の外部に配置してあるスクロール式圧縮機を示している。
符号の説明
10,10’,410,410’,410”,410’’’,510,510’,51
0”,510’’’ スクロール式圧縮機
12 外殻
14,514 端キャップ
18 仕切り板
28 クランク軸
42 モータ回転子
50 旋回スクロール部材
54 螺旋翼
64 螺旋翼
66,466,566 非旋回スクロール部材
80,580 環状凹溝
82 浮動シール
84 通路
116 シールリップ
130 頂端密封(頂端シール)
150 弁リング
152 作動アセンブリ
154 制御機構
158,160 突起
192,194 通路
200,200’ ピストン・シリンダ組立体
228 ベント通路
236,236’ 弁ボデー
268 ソレノイドコイル組立体
276 プランジャ
278 ソレノイドコイル
280 弁部材
282 弁座
300 スプリング
318 スプール弁
320 ソレノイドコイル
412,412’ ソレノイド弁
414 通路
422 流体パイプ
426 流体パイプ
532,532’ ソレノイド弁
534 通路
542 流体パイプ
546 流体パイプ
590 フリップシール
592 フリップシール

Claims (27)

  1. 第1の端板から突出する第1の螺旋翼を有し、凹溝を形成してある第1のスクロール部
    材、及び
    第2の端板から突出する第2の螺旋翼を有し、該第2の螺旋翼を上記第1の螺旋翼に対
    し噛合わせてある第2のスクロール部材、
    を備えており、上記した両スクロール部材を互いに対し相対的に制限された軸線方向での
    移動可能に支持すると共に、上記凹溝内の加圧流体によって該両スクロール部材を互いに
    対し近接する向きに移動付勢してあり、また
    上記した両スクロール部材を互いに対し相対的に旋回させて上記第1及び第2の螺旋翼
    間に、吸入圧力の吸入圧力領域から吐出圧力の吐出圧力領域にかけて次第に容積を変更す
    る流体ポケットを形成させる駆動部材、
    上記凹溝内に配置されたシールであって、上記加圧流体によりスクロール式圧縮機の1
    つの構造要素向きに移動付勢されて該シールと構造要素間で、上記した吐出圧力領域から
    吸入圧力領域へと延びた第1の流体漏れ通路を閉鎖するシール、及び
    上記した凹溝内の加圧流体を放出するための弁アセンブリであって、同加圧流体の放出
    により上記した両スクロール部材を互いに対し相対的に遠去け上記した吸入圧力領域と吐
    出圧力領域間の第2の流体漏れ通路を開放してスクロール式圧縮機の容量を調整する弁ア
    センブリ、
    を備えたスクロール式圧縮機。
  2. 前記加圧流体をスクロール式圧縮機の前記吸入圧力領域に放出するように、構成してあ
    る請求項1のスクロール式圧縮機。
  3. 前記弁アセンブリが、ソレノイド弁を有する請求項1のスクロール式圧縮機。
  4. 前記加圧流体が、前記吸入圧力と前記吐出圧力との間の圧力のものである請求項1のス
    クロール式圧縮機。
  5. スクロール式圧縮機が外殻を備えており、前記第1及び第2のスクロール部材を該外殻
    内に配置してある請求項1のスクロール式圧縮機。
  6. 前記弁アセンブリを、前記外殻の外部に配置してある請求項5のスクロール式圧縮機。
  7. 前記弁アセンブリを、前記外殻に取り付けてある請求項6のスクロール式圧縮機。
  8. スクロール式圧縮機が吸入ガス入口管接手を備えており、前記弁アセンブリを該吸入ガ
    ス入口管接手に取り付けてある請求項6のスクロール式圧縮機。
  9. 前記外殻を貫通し前記凹溝と前記弁アセンブリとを互いに連通させる管体を、備えてい
    る請求項6のスクロール式圧縮機。
  10. 前記第1のスクロール部材に、前記凹溝と前記管体との間を接続する通路を形成してあ
    る請求項9のスクロール式圧縮機。
  11. 前記弁アセンブリを、前記外殻の内部に配置してある請求項5のスクロール式圧縮機。
  12. 前記弁アセンブリを、前記第1のスクロール部材に取り付けてある請求項11のスクロ
    ール式圧縮機。
  13. 前記第1のスクロール部材に、前記凹溝と前記弁アセンブリ間の通路を形成してある請
    求項12のスクロール式圧縮機。
  14. 前記弁アセンブリが、前記第1のスクロール部材に回転変位可能に配設されたリングを
    備えている請求項1のスクロール式圧縮機。
  15. 前記リングを回転させるための直線動アクチュエータを備えている請求項14のスクロ
    ール式圧縮機。
  16. 前記リングを回転させるための弁部材を備えている請求項14のスクロール式圧縮機。
  17. 前記弁部材がソレノイド弁である請求項16のスクロール式圧縮機。
  18. 前記ソレノイド弁が、パルス制御されてスクロール式圧縮機の容量を調整するものであ
    る請求項3または17のスクロール式圧縮機。
  19. 前記シールが、前記第1のスクロール部材に対し係合するリップシールを備えている請
    求項1のスクロール式圧縮機。
  20. 前記した第1及び第2のスクロール部材を外殻内に配置してあり、前記シールが、該外
    殻に対し係合するリップシールを備えている請求項1のスクロール式圧縮機。
  21. 前記外殻が端キャップを有しており、前記リップシールを該端キャップに対し係合させ
    てある請求項20のスクロール式圧縮機。
  22. 前記吸入圧力領域を前記吐出圧力領域から分離する仕切り板を備えていて、前記シール
    が、該仕切り板に対し係合するリップシールを備えている請求項1のスクロール式圧縮機
  23. 前記した1つの構造要素が、前記第1及び第2のスクロール部材を内部に配置してある
    ところのスクロール式圧縮機の外殻である請求項1のスクロール式圧縮機。
  24. 前記外殻が端キャップを有しており、前記した1つの構造要素が該端キャップである請
    求項23のスクロール式圧縮機。
  25. 前記した1つの構造要素が、前記吸入圧力領域を前記吐出圧力領域から分離する仕切り
    板である請求項1のスクロール式圧縮機。
  26. 前記シールが、
    前記第1のスクロール部材と前記したスクロール式圧縮機の1つの構造要素との間に配
    置され、前記凹溝を前記吐出圧力領域から隔離する第1のリップシール、及び
    前記第1のスクロール部材と前記したスクロール式圧縮機の1つの構造要素との間に配
    置され、前記凹溝を前記吸入圧力領域から隔離する第2のリップシール、
    を備えている請求項1のスクロール式圧縮機。
  27. 前記シールを前記した1つの構造要素に対し係合するように付勢する付勢部材を、前記
    凹溝内に設けてある請求項1のスクロール式圧縮機。
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