JP2005036689A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】電磁燃料噴射弁Jを用い正確な燃料供給を行なうとともに機関への取付け性、燃料配管が簡便な燃料供給装置を提供する。
【構成】ベース体5にアウトモールドされるパイプアッセンブリ1は、磁性材料より成るポンプ用固定鉄心2と非磁性材料よりなる管状部材3と、磁性材料よりなる噴射弁用固定鉄心4とが接合して形成され、前記ポンプ用固定鉄心の燃料吐出路2Cと管状部材3の燃料流路3Cと噴射弁用固定鉄心4の燃料流入路4Cとが気密的に流路接続される。
電磁燃料ポンプPはベース体5より一方へ突出するポンプ用固定鉄心2に結合配置され、燃料噴射弁Jはベース体5より他方へ突出する噴射弁用固定鉄心4に結合配置される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、燃料タンク内に貯溜される燃料を燃料ポンプによって昇圧し、この昇圧された燃料を燃料噴射弁を介して機関に向けて噴射供給する燃料噴射装置に関し、そのうち特に燃料ポンプと燃料噴射弁とによって構成される燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料供給装置は特開2001−221137号公報に示される。
そのうち特に前記公報の図8には以下が開示される。
すなわち、プランジャポンプと噴射ノズルとが一体的に結合配置されるもので、プランジャポンプを構成するポンプ本体の下端にスペーサがカシメによって固定配置され、このスペーサに噴射ノズルの筒体の上方が螺着される。
そして噴射ノズルは、圧送行程の後期領域で昇圧された燃料を通過させる入口オリフィスノズルと、入口オリフィスノズルを通過した燃料の一部を還流するための出口オリフィスノズルとを備え、入口オリフィスノズルを通過した燃料と出口オリフィスノズルを通過した燃料との差分の燃料を噴射するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来の燃料供給装置によると、噴射ノズルは入口オリフィスを通過した燃料と出口オリフィスを通過した燃料との差分の燃料を噴射するもので、ECUからの噴射信号に基き燃料の噴射を行なう従来の電磁燃料噴射弁(ソレノイドコイルへの通電時間によってニードル弁の開口が制御される)に比較し、弁体を電気的に制御できない分燃料制御性が劣る。
又、電磁燃料ポンプと噴射ノズルとは燃料流路内において螺着結合されるもので、この結合部より燃料が洩れない様、洩れ抑止手段を特別に設ける必要がある。又、電磁燃料ポンプを備える噴射ノズルは吸気管等に固着されるもので、固着の為の手段を特別に設ける必要がある。
又、プランジャポンプ内に配置される電磁コイルは自己発熱するもので、この熱はプランジャポンプを構成するスペーサから噴射ノズルを構成する筒体を加熱し、噴射ノズル内を流れる燃料温度を上昇させる。
以上によると、噴射ノズル内を流下する燃料中にベーパーが発生し、このベーパーは吸気管内に向けて噴射される燃料量を不均一としたり、あるいは燃料の供給を断続的とする。
これらは特に機関のアイドリング運転、低速運転等の燃料消費が比較的に少ない領域において好ましくない。
又、機関の長時間に渡るアイドリング運転時、高負荷低速運転時等において吸気管の温度は大きく上昇することがある。
一方、噴射ノズルの先端部は吸気管内に挿入して配置されるもので、これによると噴射ノズルと一体形成されるプランジャポンプも又、吸気管に近接配置されることになる。
以上によると、吸気管の上昇した温度がプランジャポンプに作用し易いもので、温度上昇したプランジャポンプ内においてベーパーが発生し易い。
以上によると、プランジャポンプ内のベーパーの圧縮作用によりポンプ吐出量にバラツキが生じ易く、安定したポンプ性能の維持が困難である。
【0004】
本発明になる燃料供給装置は、従来の電磁燃料噴射弁を用い、正確な燃料の供給を行なうことができるとともに特別な燃料洩れ抑止手段、吸気管への固着手段が不要であって、機関への取付け及び全体の燃料配管が簡便で、特に二輪車、船外機、汎用機に好適な燃料供給装置を提供することを主目的とし、更に機関雰囲気温度の影響を受けることが少なく、燃料ポンプ及び燃料噴射弁内におけるベーパーの発生を抑止し、正確で安定した燃料供給を行なうことのできる燃料供給装置を提供することを他の目的とする。
【0005】
【課題を達成する為の手段】
本発明になる燃料供給装置は前記目的達成の為に、燃料タンク内の燃料を燃料ポンプにて昇圧し、該昇圧された燃料を燃料噴射弁を介して機関へ噴射供給する燃料噴射装置において、
内部に燃料吐出路が軸心方向に穿設された磁性材料よりなるポンプ用固定鉄心と、内部に燃料流入路が軸心方向に穿設された磁性材料よりなる噴射弁用固定鉄心と、を内部に燃料流路が軸心方向に穿設された非磁性材料よりなる管状部材にて接合してパイプアッセンブリが形成され、前記パイプアッセンブリをベース体にてアウトモールドするとともにベース体より一側に突出するポンプ用固定鉄心に向けて電磁燃料ポンプを形成配置し、ベース体より他側に突出する噴射弁用固定鉄心に向けて電磁燃料噴射弁を形成配置したことを第1の特徴とする。
【0006】
この第1の特徴によると、電磁燃料ポンプを構成するポンプ用固定鉄心と電磁燃料噴射弁を構成する噴射弁用固定鉄心とは非磁性材料よりなる管状部材にて接合され、ポンプ用固定鉄心に穿設される燃料吐出路と噴射弁用固定鉄心に穿設される燃料流入路とは管状部材に穿設される燃料流路によって接続される。
従って電磁燃料ポンプから電磁燃料噴射弁に向かう燃料が外部へ洩れることがなく、特別な洩れ抑止手段を必要としない。
又、ポンプ用固定鉄心と噴射弁用固定鉄心とは管状部材にて接続されてパイプアッセンブリを形成し、このパイプアッセンブリがベース体にてアウトモールドされるので、ベース体を吸気管に取付けることにより電磁燃料ポンプ、電磁燃料噴射弁の吸気管への取付けが完了するもので取付け手段を特別に用意する必要がなく且つ取付けを簡略化できる。
又、燃料ポンプの駆動時において、燃料ポンプ内の電磁コイルは発熱するが、この熱はベース体によって低減されて燃料噴射弁への熱伝導が抑止される。
従って燃料噴射弁内を流れる燃料温度の上昇が抑止でき、而して燃料噴射弁内におけるベーパーの発生を低減できる。
又、燃料ポンプはベース体の体格に応じて吸気管より離れた位置に配置されるので、吸気管の熱による燃料ポンプの温度が大きく上昇することがなく、燃料ポンプ内におけるベーパーの発生を抑止でき、これによって燃料ポンプのポンプ作用を良好に維持しうる。
【0007】
又、本発明は第1の特徴に加え、前記ベース体には、プレッシャーレギュレタの燃料室を形成する燃料室凹部が一体形成され、前記燃料室凹部と管状部材の燃料流路とをベース体内に穿設されるプレッシャー燃料流入路にて連絡したことを第2の特徴とする。
【0008】
かかる第2の特徴によると、プレッシャーレギュレタの燃料室凹部を形成する燃料室体を特別に用意する必要がなく、部品点数の削減と燃料室本体のベース体への取付け作業を削減できる。又燃料室本体の突出を少なくできるので装置全体をコンパクトにまとめることができる。
【0009】
又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記ベース体には、パルセーションダンパの燃料室を形成するダンパ室凹部が一体形成され、前記ダンパ室凹部と管状部材の燃料流路とをベース体内に穿設されるダンパ燃料流入路にて連絡したことを第3の特徴とする。
【0010】
かかる第3の特徴によると、パルセーションダンパのダンパ室凹部を形成する燃料室本体を特別に用意する必要がなく、部品点数の削減と燃料室本体のベース体の取付け作業を削減できる。又燃料室本体の突出を少なくできるので装置全体をコンパクトにまとめることができる。
【0011】
又、本発明は前記第1の特徴に加え、前記電磁燃料ポンプを構成する電磁コイルに連なるオス型端子ピンを備えるポンプカプラと、電磁燃料噴射弁を構成する電磁コイルに連なるオス型端子ピンを備える噴射弁カプラとをベース体に一体形成したことを第4の特徴とする。
【0012】
かかる第4の特徴によると、ポンプカプラと噴射弁カプラとがベース体をモールドする際、同時にモールド形成されるので単一のモールド作業によって両カプラを製作できる。
【0013】
又、本発明は前記第4の特徴に加え、前記ポンプカプラと噴射弁カプラとをベース体の同一側に向けて配置したことを第5の特徴とする。
【0014】
かかる第5の特徴によると、ベース体を吸気管へ取付けた後の両カプラと外部電源に接続されるメス型カプラとの接続作業は同一方向より実施できるので接続作業性を向上できる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明になる燃料供給装置の一実施例について図1により説明する。1はポンプ用固定鉄心2と管状部材3と噴射弁用固定鉄心4とによって形成されるパイプアッセンブリであり、以下よりなる。
ポンプ用固定鉄心2は磁性材料によって形成され、上端2Aから下端2Bに向けて燃料吐出路2Cが貫通して穿設され、その外周の中間部には係止鍔部2Dと係止溝2Eとが形成される。
環状部材3は、非磁性材料によって形成され、上端3Aから下端3Bに向けて燃料流路3Cが貫通して形成される。
噴射弁用固定鉄心4は、磁性材料によって形成され、上端4Aから下端4Bに向けて燃料流入路4Cが貫通して穿設され、その外周の下端近傍には上側磁極板の役目をなす環状鍔部4Dが形成される。
尚、上記において、係止溝2E、係止鍔部2D及び環状鍔部4Dは必ずしも必要としない。
そして、前記ポンプ用固定鉄心2の下端2Bと管状部材3の上端3Aとが対接配置されるとともに管状部材3の下端3Bと噴射弁用固定鉄心4の上端4Aとが対接配置され、この状態において両対接面が溶接によって接合される。
以上によると、上側にあるポンプ用固定鉄心2と下側にある噴射弁用固定鉄心4とは中間部にある管状部材3を介して固定接続され、ポンプ用固定鉄心2の燃料吐出路2Cと噴射弁用固定鉄心4の燃料流入路4Cとは管状部材3Cを介して流路接続される。
これら接続された流路2C,3C,4Cは燃料吐出路2Cがポンプ用固定鉄心2の上端2Aに開口し、燃料流入路4Cが噴射弁用固定鉄心4の下端4Bに開口するもので前記流路の外周部分は大気と完全に遮断される。
【0016】
そして、パイプアッセンブリ1の外周には合成樹脂材料によって形成されるベース体5がアウトモールドされるもので、ポンプ用固定鉄心2の下方部分がベース体5内にモールド固定され、係止鍔部2Dがベース体5の上端5A上に配置され、ポンプ用固定鉄心2の上方部分がベース体5の上端5Aより上方に向けて突出して固定配置される。
又、噴射弁用固定鉄心4の上方部分がベース体5内にモールド固定され、環状鍔部4Dを含む下方部分がベース体5の下端5Bより下方に向けて突出して固定配置される。
従ってパイプアッセンブリ1がベース体5に強固に固定配置され、ベース体5の上端5Aより上方に向けてポンプ用固定鉄心2の上方部分が突出して配置され、ベース体5の下端5Bより下方に向けて噴射弁用固定鉄心4の下方部分が突出して配置される。
尚、管状部材3はベース体5内にモールド配置されるもので、5Cはベース体5より側方にのびる取付け鍔部であり、この取付け鍔部5Cには取付け孔5Dが穿設される。
【0017】
そして、ベース体5の上端5Aより上方に向けて突出するポンプ用固定鉄心2の上方部分に電磁燃料ポンプPが配置される。以下図2により説明する。
6は、筒状の円筒部6Aと、円筒部6Aの下端から外周方向にのびる下方鍔部6Bと、円筒部6Aの上端から外周方向にのびる上方鍔部6Cと、よりなるコイルボビンであり、円筒部6Aの外周には電磁コイル7が巻回される。
かかるコイルボビン6は、ポンプ用固定鉄心2の係止溝2E内に磁気的に結合配置された環状の下側磁極板8(磁性材料によって形成される)上に下方鍔部6Bが当接して配置されるもので、このときベース体5の上端5Aより上方に突出するポンプ用固定鉄心2の上方部分が、コイルボビン6の下方の円筒部6A内に挿入配置される。
9は、円筒部6Aに配置されるパックレスパイプであり、パックレスパイプ9の内周には、パックレスパイプ9内を摺動自在に移動しうる可動プランジャ10が配置される。
この可動プランジャ10は磁性材料によって形成され、ポンプ用固定鉄心2の上端2Aに対向して配置されるとともに内方の中間段部10Aより上方に向かって突出するガイド筒部10Bには上端から中間段部10Aの下面に向けてプランジャ流路10Cが貫通して穿設される。
そして、このプランジャ流路10Cの上方には下方に臨む吐出弁座11が配置され、この吐出弁座11に対向して吐出逆止弁12が配置される。この吐出逆止弁12は吐出スプリング12Aによって吐出弁座11に向けて押圧される。
13は可動プランジャ10のガイド筒部10Bの外周を微少間隙をもって支持するシリンダ部材であり、シリンダ部材13のガイド孔13Aは上方に向かって開口し、この開口端には下方に臨む吸入弁座14が配置される。
吸入逆止弁15は吸入弁座14に対向して配置され、吸入スプリング15Aによって吸入弁座14に向けて押圧される。
尚、かかるシリンダ部材13は、コイルボビン6の上方鍔部6Cの上面に配置される環状の上側磁極板16(磁性材料によって形成される)上に固定配置される流入継手17の内方に固定される。
又、前記流入継手17は、パックレスパイプ9の上方部分を収納する凹部を有するとともに上方に向かって開口する燃料流入路18を備え、この燃料流入路18の下方は吸入弁座14を介してシリンダ部材13のガイド孔13Aに流路接続される。
再び説明を可動プランジャ10に戻すと、可動プランジャ10は、ガイド筒部10Bが微少間隙をもってシリンダ部材13のガイド孔13Aに摺動自在に支持されるとともに下スプリング18Aと上スプリング18Bとにより一定位置にバランス状態で支持される。
この下スプリング18Aはその下端がポンプ用固定鉄心2の上端2Aに係止され、その上端は可動プランジャ10の中間段部の下面に係止される。
又、上スプリング18Bは、その下端が可動プランジャ10の中間段部の上面に係止され、その上端はシリンダ部材13の鍔部の下面に係止される。
以上によると、シリンダ部材13の、吸入弁座14と吐出弁座11との間のガイド孔13Aにおいてポンプ室19が形成される。
尚、20は磁性材料によって形成され、両端が開口する円筒状をなすヨークであり、ヨーク20の上端薄肉部が内方へカシメられることにより、流入継手17、上側磁極板16がコイルボビン6の上方鍔部6Cの上面に向けて固定され、ヨーク20の下端薄肉部が内方へカシメられることにより、ポンプ用固定鉄心2を含む下側磁極板8がコイルボビン6の下方鍔部6Bの下面に向けて固定される。
以上によると、ヨーク20−上側磁極板16−可動プランジャ10−ポンプ用固定鉄心2−下側磁極板8−ヨーク20によってポンプの磁気回路が形成される。このときポンプ用固定鉄心2と噴射弁用固定鉄心4との間に非磁性材料によって形成される管状部材3が配置されるのでポンプの磁気回路が噴射弁用固定鉄心4に向けて磁気漏洩することはない。
21は、電磁コイル7の巻き始め線と巻き終わり線とに接続される一対のオス型端子ピンであり、このオス型端子ピン21はポンプカプラ22の内底部に突出して埋設される。
かかるポンプカプラ22は、ヨーク20の上端薄肉部及び流入継手17の下方外周を合成樹脂材料によってアウトモールドする際に同時に形成される。
従ってベース体5の上端5Aより上方に向かって突出するポンプ用固定鉄心2に電磁燃料ポンプPが固定配置される。
【0018】
次に、ベース体5の下面5Bより下方に向かって突出する噴射弁用固定鉄心4の下方部分に電磁燃料噴射弁Jが配置される。
30は合成樹脂材料によって形成され円筒部30Aと上方鍔部30Bと下方鍔部30Cとにより形成されるコイルボビンであり、円筒部30Aの外周には電磁コイル31が巻き回される。
32は、磁性材料によって形成されるヨークであり、略中間に形成される底部より上方に向けてコイルボビン収納孔32Aが凹設されるとともに下方に向けてバルブボデー収納孔32Bが凹設される。
そして、ヨーク32の上方開口よりコイルボビン収納孔32A内に向けて電磁コイル31を含むコイルボビン30を収納し、次いでコイルボビン30の上方鍔部30Bの上面を噴射弁用固定鉄心4の環状鍔部4Dの下面に当接配置する。
尚、33はコイルボビン30の円筒部30A内に移動自在に配置されるとともに噴射弁用固定鉄心4の下端4Bに対向配置される磁性材料よりなるコアであり、このコア32はスプリング34によって噴射弁用固定鉄心4の下端4Bより離れる方向に付勢される。(図において下方)
かかる状態において、ヨーク32の上端に形成される上側薄肉部が噴射弁用固定鉄心4の環状鍔部4Dの外周に向けて内方へカシメられるもので、ヨーク32は噴射弁用固定鉄心4に固定され、ヨーク32の上方開口は噴射弁用固定鉄心4の環状鍔部4Dによって閉塞され、コイルボビン収納孔32A内に電磁コイル31を含むコイルボビン30、コア33が収納配置される。
35は、下端に噴孔35Aが穿設されたバルブボデーであり、このバルブボデー35内には、下端に噴孔35Aを開閉する弁部36Aを備えるニードル弁36が移動自在に配置され、このニードル弁36の上端は前記コア33に固着される。かかるコア33及びニードル弁36を備えたバルブボデー35は、ヨーク32のバルブボデー収納孔32B内に下方より挿入配置され、ヨーク32の下端の薄肉部がバルブボデー35の縮径段部に向けて内方へカシメられるもので、ヨーク32のバルブボデー収納孔32B内にニードル弁36を備えたバルブボデー35が収納配置される。
37は、電磁コイル31の巻き始め線と巻き終わり線とに接続される一対のオス型端子ピンであり、このオス型端子ピン37は噴射弁カプラ38の内底部に突出して埋設される。
かかる噴射弁カプラ38は、ヨーク32の上端薄肉部及びベース体5の下端5Bより下方へ突出する噴射弁用固定鉄心4の外周を合成樹脂材料によってアウトモールドする際に同時に形成される。
以上によって、ベース体5の下端5Bより下方に向かって突出する噴射弁用固定鉄心4に電磁燃料噴射弁Jが固定配置され、ヨーク32−環状鍔部4D−噴射弁用固定鉄心4−コア33−ヨーク32−によって電磁燃料噴射弁Jの磁気回路が形成される。このとき、噴射弁用固定鉄心4とポンプ用固定鉄心2との間に非磁性材料によって形成される管状部材3が配置されるので、燃料噴射弁の磁気回路がポンプ用固定鉄心2に向けて磁気漏洩することがない。
【0019】
そして、電磁燃料ポンプPと電磁燃料噴射弁Jとが一体的に取着されたベース体5は以下によって機関へ配置される。
図3によって説明すると、40は内部に吸気通路41が貫通して穿設された吸気管であり、吸気通路41の下流は機関Eに接続され、その上流は後述するスロットルボデーに接続される。
又、吸気管40には、燃料噴射弁Jのヨーク32の下端部及びバルブボデー35を挿入するとともに吸気通路41内に向かって開口する噴射弁支持孔42が穿設される。更に吸気管40にはベース体支持部40Aが斜め上方に向かって突出して形成されるものでベース体支持部40Aの上端面40Bには、メネジ孔40Cが穿設される。
一方、前述したスロットルボデー43内には吸気管40の吸気通路41に連なる吸気通路44が穿設されるもので、この吸気通路44はスロットルボデー43に回転自在に支持された絞り弁軸45に取着されるバタフライ型の絞り弁46によって開閉される。
この絞り弁軸45の回転操作は運転者によって操作される。
又、前記スロットルボデーの吸気通路44の上流側はエアクリーナAに接続される。すなわち、エアクリーナAによって異物が除去された清浄な空気は、スロットルボデー43の吸気通路44、吸気管40の吸気通路41を介して機関Eに向けて供給され、このとき、機関Eに向かう空気量は、運転者によって操作される絞り弁46の開度に応じて決定される。
【0020】
そして、燃料ポンプPと燃料噴射弁Jと、を備えるベース体5は以下によって吸気管に取着される。
すなわち、ベース体5の取付け鍔部5Cが吸気管40のベース体支持部40Aの上端面40B上に配置されるとともに燃料噴射弁Jのバルブボデー35を含むヨーク32の下端部が吸気管40の噴射弁支持孔42内へ挿入配置される。かかる状態において取付け鍔部5Cの取付け孔5D内にネジ47を挿入し、このネジ47をベース体支持部40Aのメネジ孔40Cに向けて螺着する。
以上によると、ベース体5は吸気管40に固定的に取着されるもので、このとき燃料噴射弁Jのバルブボデー35を含むヨーク32の下端部が吸気管40の噴射弁支持孔42内に支持される。従って燃料噴射弁Jのバルブボデー35の下端面に開口する噴孔35Aもまた噴射弁支持孔42内に開口するもので、噴孔35Aは噴射弁支持孔42を介して吸気管40の吸気通路41内に向かって開口する。
【0021】
そして、燃料配管は次の如く行なわれる。すなわち内部に燃料が貯溜された燃料タンクTと燃料ポンプPの流入継手17に穿設される燃料流入路18とは,燃料流入配管48によって接続される。
尚、49は前記燃料流入配管内に配置される低圧側燃料フィルタであり、50は燃料流入配管48の燃料タンクTへの開口端に配置されるストレーナである。
一方、燃料ポンプPのポンプカプラ22はECU(エレクトリック コントロール ユニット)51に接続されたメス型コネクタが嵌合され、オス型端子ピン21を介してECU51と電気的に接続され、又燃料噴射弁Jの噴射弁カプラ38もまたECU51に接続されたメス型コネクタが嵌合され、メス型端子ピン37を介してECU51と電気的に接続される。
【0022】
以上よりなる燃料供給装置を備えた燃料噴射装置によると、機関の始動操作を含む機関の運転時において、ECU51から電磁燃料ポンプPに向けて電気信号が出力されるもので、電磁燃料ポンプPの電磁コイル7への非通電時において、可動プランジャ10は上スプリング18Bと下スプリング18Aとのバネ力が釣りあった第1状態に保持され、ポンプ室19は小容積状態に保持される。
次いで電磁コイル7へ通電されると、可動プランジャ10はポンプ用固定鉄心2に向けて下方へ吸引移動して第2状態に保持され、ポンプ室19の室容積はその移動に応じて増加し大容積状態に保持される。
従って、ECU51から電磁コイル7に向けて出力される電気信号によると、可動プランジャ10は前記電気信号に応じて往復動を行なうもので、ポンプ室19の室容積が大となる状態において、吐出逆止弁12は吐出弁座11を閉塞するとともに吸入逆止弁15が吸入弁座14を開放し、これによって燃料タンクT内の燃料を、燃料流入配管48を介してポンプ室19内に吸入する。
一方、ポンプ室19の室容積が小となる状態において、吸入逆止弁15は吸入弁座14を閉塞するとともに吐出逆止弁12が吐出弁座11を開放し、ポンプ室19内において昇圧された燃料をプランジャー流路10Cを介して燃料吐出路2Cに向けて吐出する。
以上によれば、機関の始動操作時を含む機関の運転時において、燃料タンクT内の燃料をポンプ室19内において昇圧し、連続的に燃料吐出路2Cより、管状部材3の燃料流路3Cを介して噴射弁用固定鉄心4の燃料流入路4Cに向けて供給する。
【0023】
一方、電磁燃料噴射弁Jにあっては、電磁燃料ポンプPと同様にECU51からの電気信号が出力されるもので、電磁コイル31に通電されると、コア33はスプリング34のバネ力に抗して噴射弁用固定鉄心4の下端4Bに向けて吸引され、ニードル弁36の弁部36Aが噴孔35Aを開放する。
従って、ニードル弁36は、ECU51からの噴射信号(通電時間)に応じて噴孔35Aを開放するもので、燃料流入路4C内にある燃料を噴孔35Aを介して吸気管40の吸気通路41内に向けて噴射供給する。
【0024】
又、機関Eへ供給される空気量は、絞り弁46の開度によって制御されて供給されるもので、電磁燃料噴射弁Jより供給される制御された燃料と、絞り弁46によって制御された空気と、が供給されることによって機関Eの適正なる運転を行なうことができる。
【0025】
以上よりなる本願発明の燃料供給装置によると、電磁燃料ポンプPを構成するポンプ用固定鉄心2と電磁燃料噴射弁Jを構成する噴射弁用固定鉄心4とを非磁性材料によって形成される管状部材3にて機械的に接合するとともにポンプ用固定鉄心2の燃料吐出路2Cと管状部材3の燃料流路3Cと、噴射弁用固定鉄心4の燃料流入路4Cとが流路接続されるので、電磁燃料ポンプPから電磁燃料噴射弁Jに向かう燃料のシールを極めて確実に且つ容易に行なうことができる。
又、燃料噴射弁Jとして電磁式の燃料噴射弁を用いたので、燃料噴射弁から噴射される燃料制御をECU51からの電気信号によって適正に行なうことができ、このとき、特に電磁燃料噴射弁Jがベース体5の下端5Bより突出する噴射弁用固定鉄心4に固定配置され、電磁燃料ポンプPがベース体5の上端5Aより突出するポンプ用固定鉄心2に固定配置されたので、電磁燃料ポンプPとベース体5との取付け及び電磁燃料噴射弁Jとベース体5との取付けが極めて簡単で且つ取付けの為の特別な部品を必要としない。
又、前記においてポンプ用固定鉄心2と噴射弁用固定鉄心4とを非磁性材料よりなる管状部材3によって接合したので、ポンプ用固定鉄心2を含むポンプ磁気回路と噴射弁用固定鉄心4を含む噴射弁磁気回路とを完全に磁気遮断できる。
又、ベース体5に予め電磁燃料ポンプPと電磁燃料噴射弁Jとが固定されて取着されるので、単一のベース体5を吸気管40に取着することにより燃料供給装置を一気に車輌へ取りつけることができて車輌への取付け性を大きく向上できる。これは特に二輪車の如く、取付けスペースが制限されるものにおいて効果的である。
又、燃料配管は、電磁燃料ポンプPの燃料流入路18と燃料タンクTとを燃料流入配管48で接続すればよいので、燃料配管の設計的自由度を高めることができるとともに配管の接続作業を簡略できる。
又、電磁燃料ポンプPと電磁燃料噴射弁Jとを接続する高圧燃料配管がポンプ用固定鉄心2の燃料吐出路2C、管状部材3の燃料流路3C、噴射弁用固定鉄心4の燃料流入路4Cによって形成されるので燃料配管の耐圧性につき特別な配慮を必要としない。
特に電磁燃料ポンプPから電磁燃料噴射弁Jに向かう燃料配管の外周がベース体5によって囲繞されることは損傷、美観上の点より二輪車に用いられる燃料供給装置として好ましい。
又、電磁燃料ポンプPを用いたことによると、電磁コイル7が自己発熱し、この熱によって電磁燃料噴射弁Jが暖められ易いものであるが、本発明の燃料供給装置によれば電磁燃料ポンプPから電磁燃料噴射弁Jに向かう熱伝導はベース体5によって低減されるので電磁燃料噴射弁J内における燃料温度の上昇を抑止でき、もって電磁燃料噴射弁J内を流れる燃料中のベーパ発生が抑止でき、正確な燃料を連続的に吸気管40内へ供給できる。
このときベース体5の材料を熱伝導度が金属材料に比較して低い合成樹脂材料、例えばナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、を用いると、より一層効果的である。
【0026】
又、機関の低速運転時あるいは高負荷低速運転時、等にあっては吸気管40の温度が大きく上昇することがあるが、本発明にあっては電磁燃料ポンプPと電磁燃料噴射弁Jとが直接的に接続されることがなく、電磁燃料ポンプPがベース体5を介して電磁燃料噴射弁Jに接続配置される。
従って、電磁燃料ポンプPはベース体5の厚さt分(図3に示される)に相当して吸気管40より離して配置できること。及び吸気管40と電磁燃料ポンプPとの間にベース体5が介在すること。から吸気管40の熱による電磁燃料ポンプPの温度上昇を抑止できる。
以上によると、電磁燃料ポンプP内において、ベーパーの発生が抑止されるので、電磁燃料ポンプP内におけるポンプ作用を良好に行なうことができ、その吐出性能が何等阻害されることがなく、安定した燃料を電磁燃料噴射弁Jに向けて供給できる。
又、絶縁性の低い電磁コイル7を使用することができ、電磁コイルの製造コストを低減する上で効果的である。尚、前述の如くベース体5を合成樹脂材料によって形成すると上記効果は一層増すものである。
【0027】
次に図4により本発明の他の実施例について説明する。
図2の第1実施例とはベース体が異なり、パイプアッセンブリ1を含む電磁燃料ポンプP、電磁燃料噴射弁Jは同一構造であるので同一符号を使用し説明を省略する。
ベース体60内には上端60Aから下端60Bに向けてパイプアッセンブリ1がアウトモールドされて固定配置され、上端60Aから上方に突出するポンプ用固定鉄心2に電磁燃料ポンプPが形成配置され、下端60Bから下方に突出する噴射弁用固定鉄心4に電磁燃料噴射弁Jが形成配置される。
ベース体60の右端60Cから中心方向に向かって燃料室凹部60Dが凹設され、燃料室凹部60Dの底部から管状部材3の燃料流路3Cに向けてプレッシャー燃料流入路60Eが穿設される。
プレッシャー燃料流入路60Eの一部はベース体60に穿設され、他部は管状部材3に穿設される。
又、ベース体60の左端60Fから中心方向に向かってダンパ室凹部60Gが凹設され、ダンパ室凹部60Gの底部から管状部材3の燃料流路3Cに向けてダンパ燃料流入路60Hが穿設される。
ダンパ燃料流入路60Hの一部はベース体60に穿設され、他部は管状部材3に穿設される。
61は燃料室凹部60Dの右方開口を閉塞する有底カップ状をなすスプリング室本体であり、燃料室凹部60Dの右方開口とスプリング室本体61の左方開口との間に円板状をなす、例えばダイヤフラム62が配置され、スプリング室本体61の左端外周を燃料室凹部60Dの右端外周に向けて当接することによって両開口が閉塞される。
以上によると、ダイヤフラム62の左面と燃料室凹部60Dとによって燃料室63が区分形成され、ダイヤフラム62の右面とスプリング室本体61とによってスプリング室64が区分形成される。
すなわち、燃料室63とスプリング室64とはダイヤフラム62によって区分形成され、燃料室63内には水平方向においてリターン燃料通路65と前述したプレッシャー燃料流入路60Eが開口する。
前記リターン燃料通路65の他端はベース体60より大気に向かって開口する。又、66はリターン燃料通路65の燃料室63内への開口部に臨んで配置されるとともにダイヤフラム62と同期的に移動する制御弁であり、この制御弁66はスプリング室64内に縮設されるレギュレタースプリング67によってリターン燃料通路65の燃料室63への開口部に向けて付勢される。
以上をもってベース体60の右端60Cに臨んでプレッシャーレギュレタRが形成配置される。そして前記リターン燃料通路65はリターン燃料管によって燃料タンクTへと接続される。(リターン燃料管は図示されない)
【0028】
68はダンパ室凹部60Gの左方開口を閉塞する有底カップ状をなすスプリング室本体であり、ダンパ室凹部60Gの左方開口とスプリング室本体68の右方開口との間に円板状をなす、例えばダイヤフラム69が配置され、スプリング室本体68の右端外周をダンパ室凹部60Gの左端外周に向けて当接することによって両開口が閉塞される。
以上によると、ダイヤフラム69の右面とダンパ室凹部60Gとによって燃料室70が区分形成され、ダイヤフラム69の左面とスプリング室本体68とによってスプリング室71が区分形成される。
すなわち、燃料室70とスプリング室71とはダイヤフラム69によって区分形成され、燃料室70内にはダンパ燃料流入路60Hが開口し、スプリング室71内にはダンパスプリング72が縮設され、ダイヤフラム69はスプリング72にて燃料室70側へ付勢される。
以上をもってベース体60の左端60Fに臨んでパルセーションダンパDが形成配置される。
【0029】
前述した如く、ベース体60にプレッシャーレギュレタRを設けたことによると、電磁燃料ポンプPによって昇圧された燃料は以下によって所定の燃圧に制御される。
すなわち、電磁燃料ポンプPの燃料吐出路2Cから管状部材3の燃料流路3C内へ流入する燃料は、管状部材3及びベース体60に穿設した水平方向のプレッシャー燃料流入路60Eを介してプレッシャーレギュレタRの燃料室63内へ流入し、この燃料は燃料室63を充満して制御弁66を含むダイヤフラム62をスプリング室64側へと移動させる。
そして、燃料室63に加わる燃料圧力と、スプリング室64内に縮設されたレギュレタースプリング67のバネ力とが設定された圧力にて釣りあった状態において、ダイヤフラム62の位置が設定される。
これによると制御弁66は、前記ダイヤフラムの位置に応じてリターン燃料通路65を開放するもので、燃料室63内の燃料はリターン燃料通路65よりリターン燃料配管(図示せず)を介して燃料タンクT内へと戻される。
以上によると、燃料室63を含む燃料流路3C内の燃料圧力を所定の圧力に制御できたもので、この調圧された燃料が燃料流路3C、燃料流入路4Cを介して燃料噴射弁Jへと供給される。
【0030】
ここで、本実施例にあっては、プレッシャーレギュレタRを構成する燃料室凹部60Dをベース体60に一体的に凹設したので、燃料室凹部を備えた燃料室体を特別に設ける必要がないとともに燃料室体をベース体60に取着する必要がなく、部品点数の削減と接続作業が不要となったものであり、更にはプレッシャーレギュレタRを備えたベース体60をコンパクトにまとめることができる。
又燃料室凹部60Dがベース体60に凹設され、プレッシャー燃料流入路60Eをベース体60内に穿設したことによると、プレッシャーレギュレタRの燃料室63と電磁燃料ポンプPの燃料吐出路とを接続する特別な燃料管が不要となり、これによると部品点数の削減と燃料管の接続作業が不要となる。
又、特にプレッシャー燃料流入路60Eがベース体60内に穿設されたことによると、かかる高圧燃料配管が直接的に大気に露出することがないので、燃料配管設計の自由度と外観性を向上でき、特に二輪車への適用がすぐれる。
【0031】
一方、ベース体60にパルセーションダンパDを設けたことによると、電磁燃料噴射弁Jの動作時に生起する圧力脈動を効果的に低減できる。
すなわち電磁燃料噴射弁Jの動作時において、ニードル弁36の弁部36Aが噴孔35Aを開閉することにより、燃料流れの上流側に向けて燃圧脈動が発生するもので、この燃圧脈動は燃料流入路4C、燃料流路3C、ダンパ燃料流入路60Hを介してパルセーションダンパDの燃料室70に達する。
そして燃料室70内における燃圧脈動は、ダイヤフラム69とダンパスプリング72によるダンパ効果によって圧力脈動を低レベル域に低減できるもので燃料配管への脈動伝達を抑止し、騒音を低減できる。
【0032】
ここで、本実施例にあっては、パルセーションダンパDを構成するダンパ室凹部60Gをベース体60に一体的に凹設したので、ダンパ室凹部を備えた燃料室体を特別に設ける必要がないとともに燃料室体をベース体60に取着する必要がなく、部品点数の削減と接続作業が不要となったものであり、更にはパルセーションダンパDを備えたベース体60をコンパクトにまとめることができる。
又ダンパ室凹部60Gがベース体60に凹設され、ダンパ燃料流入路60Hをベース体60内に穿設したことによると、パルセーションダンパDの燃料室70と電磁燃料噴射弁Jの燃料流入路4Cとを接続する特別な燃料管が不要となり、これによると部品点数の削減と燃料管の接続作業が不要となる。
又、特にダンパ燃料流入路60Hがベース体60内に穿設されたことによると、かかる高圧燃料配管が直接的に大気に露出することがないので、燃料配管設計の自由度と外観性を向上でき、特に二輪車への適用がすぐれる。
図4に示した実施例は、ベース体60にプレッシャーレギュレタR及びパルセーションダンパDを共に配置したものであるが、何れか一方のみを配置してもよい。
【0033】
図5には本発明の燃料供給装置の他の実施例が示される。
図2の実施例とはポンプカプラと噴射弁カプラの配置が異なるものでパイプアッセンブリ1を含む電磁燃料ポンプP、電磁燃料噴射弁Jは同一構造であるので同一符号を使用し、説明を省略する。
一端が電磁燃料ポンプPの電磁コイル7の巻き始め線及び巻き終わり線に接続された一対のオス型端子ピン80は、コイルボビン6の下方鍔部6B、下側磁極板8を通ってベース体81内へ下方に向かって進入し、その下端が左側方に向かって曲折し、ポンプカプラ82の内底部に突出して埋設される。
又、一端が電磁燃料噴射弁Jの電磁コイル31の巻き始め線及び巻き終わり線に接続された一対のオス型端子ピン83は、コイルボビン30の上方鍔部30B、環状鍔部4Dを通ってベース体81内へ上方に向かって進入し、その上端が左側方に向かって曲折し、噴射弁カプラ84の内底部に突出して埋設される。
前記ポンプカプラ82及び噴射弁カプラ84はパイプアッセンブリ1にベース体81をアウトモールドする際、同時に成形されるもので、より具体的にはベース体81の上方は電磁燃料ポンプPのヨーク20の下端薄肉部をアウトモールドし、ベース体81の下方は電磁燃料噴射弁Jのヨーク32の上端薄肉部をアウトモールドし、ポンプカプラ82及び噴射弁カプラ84は前記アウトモールドの際に同時に成形されるもので、ポンプカプラ82、噴射弁カプラ84は共に図において左側方に向かって開口配置される。
【0034】
本実施例によると、ポンプカプラ82と噴射弁カプラ84とが共にベース体81に一体的に形成されたので、ベース体81をアウトモールドによって形成する際、同時に両カプラを成形でき、これによってアウトモールド金型とアウトモールド作業を削減できる。
【0035】
又、ポンプカプラ82と噴射弁カプラ84とは、ベース体81において近接配置されるとともに同一方向に向けて配置、形成されたので、ECU51に接続されたメス型コネクタを前記カプラ82,84に嵌合接続する接続作業を容易に行なうことができる。
このときメス型コネクタとECU51とを接続する電気配線が同一方向に引き出されるので配線設計の自由度を高めることができ、スペースが限定される二輪車への採用が効果的である。
【0036】
尚、本説明において電磁燃料ポンプPとは、本実施例のものに限定されるものでなく、可動鉄心が固定鉄心に向けて往復動することによってポンプ室容積を増減させ、これによってポンプ作用を成すものを含むものである。
又、パイプアッセンブリに予め電磁燃料ポンプPと電磁燃料噴射弁Jとを組みつけておき、その後にベース体をパイプアッセンブリに向けてアウトモールドしてもよい。
更には、かかる燃料供給装置を吸気管に代えてスロットルボデーへ取りつけてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の如く、本発明になる燃料供給装置によると、燃料タンク内の燃料を燃料ポンプにて昇圧し、該昇圧された燃料を燃料噴射弁を介して機関へ噴射供給する燃料噴射装置において、
内部に燃料吐出路が軸心方向に穿設された磁性材料よりなるポンプ用固定鉄心と、内部に燃料流入路が軸心方向に穿設された磁性材料よりなる噴射弁用固定鉄心と、を内部に燃料流路が軸心方向に穿設された非磁性材料よりなる管状部材にて接合してパイプアッセンブリが形成され、前記パイプアッセンブリをベース体にてアウトモールドするとともにベース体より一側に突出するポンプ用固定鉄心に向けて電磁燃料ポンプを形成配置し、ベース体より他側に突出する噴射弁用固定鉄心に向けて電磁燃料噴射弁を形成配置したので、電磁燃料ポンプから電磁燃料噴射弁に向かう昇圧された燃料のシールを極めて確実に且つ容易に行なうことができるとともに燃料管の耐圧性を大きく向上できる。
又、昇圧された燃料が流れるパイプアッセンブリはベース体によってアウトモールドされ、直接的に大気に露出することがないので、特に燃料供給系が外部に露出する二輪車に採用した場合、異物の衝突、転倒時における破損が抑止され、更には外観形状をスッキリとまとめることができる。
又、電磁燃料ポンプがベース体にアウトモールドされるパイプアッセンブリのポンプ用固定鉄心に固定配置され、電磁燃料噴射弁がパイプアッセンブリの噴射弁用固定鉄心に固定配置されるので電磁燃料ポンプ、電磁燃料噴射弁のベース体への取付けが極めて簡単で且つ取付けの為の特別な部品を必要としない。
又、電磁燃料ポンプの磁気回路の一部がポンプ用固定鉄心によって形成され、電磁燃料噴射弁の磁気回路の一部が噴射弁用固定鉄心によって形成され、それらポンプ用固定鉄心と噴射弁用固定鉄心とが非磁性材料よりなる管状部材によって接合されたので、電磁燃料ポンプの磁気回路と電磁燃料噴射弁の磁気回路が干渉(磁気回路を互いに遮断できる)することを抑止でき、上記において特に電磁式の燃料噴射弁を用いたことにより、燃料噴射弁より噴射される燃料制御をECUからの電気信号によって適正に行なうことができる。
又、電磁燃料ポンプ及び電磁燃料噴射弁は予めベース体に固着されるので、ベース体を吸気管へ取りつけることにより燃料供給装置を一気に車輌へ取付けることができ、取付け性を向上できる。
又、燃料配管は、電磁燃料ポンプの燃料流入路と燃料タンクとを燃料流入配管で接続すればよいので燃料配管の設計的自由度を高めることができるとともに配管の接続作業を簡略できる。
又、電磁燃料ポンプから電磁燃料噴射弁に向かう熱伝導はベース体によって低減されるので電磁燃料噴射弁内における燃料温度の上昇を抑止でき、もって電磁燃料噴射弁内を流れる燃料中のベーパー発生が抑止でき、正確な燃料を連続的に吸気管内へ供給できる。
このとき、ベース体の材料を熱伝導度が金属材料に比較して低い合成樹脂材料、例えばナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサルファイド、を用いると、より一層効果的である。
又、電磁燃料ポンプはベース体の厚さt分に相当して吸気管より離して配置できること。及び吸気管と電磁燃料ポンプとの間にベース体が介在すること。から吸気管の熱による電磁燃料ポンプの温度上昇を抑止でき、もって電磁燃料ポンプ内におけるポンプ作用を良好に行なうことができ、その吐出性能が何等阻害されることがなく、安定した燃料を電磁燃料噴射弁に向けて供給できる。
更には、絶縁性の低い電磁コイルを使用することができ電磁コイルの製造コストを低減できる。
【0038】
又、ベース体にプレッシャーレギュレタの燃料室を形成する燃料室凹部を一体形成し、前記燃料室凹部と管状部材の燃料流路とをベース体内に穿設されるプレッシャー燃料流入路にて連絡したことによると、燃料室凹部を備えた燃料室体と燃料室凹部に向かう配管とを特別に用意する必要がなく、且つ燃料室体をベース体に取着する必要がないので、部品点数の削減と接続作業が不要となったもので、更にはプレッシャーレギュレタを備えたベース体をコンパクトにまとめることができる。
【0039】
又、ベース体にパルセーションダンパの燃料室を形成するダンパ室凹部を一体形成し、前記ダンパ室凹部と管状部材の燃料流路とをベース体内に穿設されるダンパ燃料流入路にて連絡したことによると、ダンパ室凹部を備えたダンパ室体と、ダンパ室凹部に向かう配管とを特別に用意する必要がなく、且つダンパ室体をベース体に取着する必要がない。
従って、部品点数の削減と接続作業を不要とできる。
【0040】
更に、電磁燃料ポンプを構成する電磁コイルに連なるオス型端子ピンを備えるポンプカプラと、電磁燃料噴射弁を構成する電磁コイルに連なるオス型端子ピンを備える噴射弁カプラとをベース体に一体形成したことによると、ベース体をアウトモールドによって形成する際、同時に両カプラを成形でき、これによってアウトモールド金型とアウトモールド作業を削減できる。
【0041】
更に又、ポンプカプラと噴射弁カプラとをベース体の同一側に向けて配置したことによると、ECUに接続されたメス型コネクタをポンプカプラと噴射弁カプラとに嵌合接続する接続作業を容易に行なうことができる。
このときメス型コネクタとECUとを接続する電気配線が同一方向に引き出されるので配線設計の自由度を高めることができ、スペースが限定される二輪車への採用が効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料供給装置に用いられるパイプアッセンブリの縦断面図。
【図2】本発明の燃料供給装置の第1実施例を示す縦断面図。
【図3】本発明の燃料供給装置が機関へ取りつけられた状態を示す系統図。
【図4】本発明の燃料供給装置の他の実施例を示す要部縦断面図。
【図5】本発明の燃料供給装置の更に他の実施例を示す要部縦断面図。
【符号の説明】
1 パイプアッセンブリ
2 ポンプ用固定鉄心
2C 燃料吐出路
3 管状部材
4 噴射弁用固定鉄心
4C 燃料流入路
5 ベース体
5C 燃料流路
P 電磁燃料ポンプ
J 電磁燃料噴射弁

Claims (5)

  1. 燃料タンク内の燃料を燃料ポンプにて昇圧し、該昇圧された燃料を燃料噴射弁を介して機関へ噴射供給する燃料噴射装置において、
    内部に燃料吐出路2Cが軸心方向に穿設された磁性材料よりなるポンプ用固定鉄心2と、内部に燃料流入路4Cが軸心方向に穿設された磁性材料よりなる噴射弁用固定鉄心4と、を内部に燃料流路3Cが軸心方向に穿設された非磁性材料よりなる管状部材3にて接合してパイプアッセンブリ1が形成され、前記パイプアッセンブリをベース体5にてアウトモールドするとともにベース体5より一側に突出するポンプ用固定鉄心2に向けて電磁燃料ポンプPを形成配置し、ベース体5より他側に突出する噴射弁用固定鉄心4に向けて電磁燃料噴射弁Jを形成配置したことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記ベース体60には、プレッシャーレギュレタRの燃料室63を形成する燃料室凹部60Dが一体形成され、前記燃料室凹部60Dと管状部材3の燃料流路3Cとをベース体60内に穿設されるプレッシャー燃料流入路60Eにて連絡したことを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
  3. 前記ベース体60には、パルセーションダンパDの燃料室70を形成するダンパ室凹部60Gが一体形成され、前記ダンパ室凹部60Gと管状部材3の燃料流路3Cとをベース体60内に穿設されるダンパ燃料流入路60Hにて連絡したことを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
  4. 前記電磁燃料ポンプPを構成する電磁コイル7に連なるオス型端子ピン80を備えるポンプカプラ82と、電磁燃料噴射弁Jを構成する電磁コイル31に連なるオス型端子ピン83を備える噴射弁カプラ84とをベース体81に一体形成したことを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
  5. 前記ポンプカプラ82と噴射弁カプラ84とをベース体81の同一側に向けて配置したことを特徴とする請求項4記載の燃料供給装置。
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