JP2005036656A - ギヤポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】相対的に使用頻度の高いポンプの容積効率を向上させること。
【解決手段】駆動ギヤ3の歯3tとケーシング1との間には歯先シール区間A1、A2が形成されて、第2吸入ポート52から第1吐出ポート71へ漏れる流体、及び第1吸入ポート51から第2吐出ポート72へ漏れる流体の量を低減する。このギヤポンプ100は、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。これによって、第1吸入/吐出部1001の第1歯先シール区間A1が、第2吸入/吐出部1002の第2歯先シール区間A2よりも大きくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】駆動ギヤ3の歯3tとケーシング1との間には歯先シール区間A1、A2が形成されて、第2吸入ポート52から第1吐出ポート71へ漏れる流体、及び第1吸入ポート51から第2吐出ポート72へ漏れる流体の量を低減する。このギヤポンプ100は、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。これによって、第1吸入/吐出部1001の第1歯先シール区間A1が、第2吸入/吐出部1002の第2歯先シール区間A2よりも大きくなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸入ポートと吐出ポートとを複数備えたギヤポンプに関し、さらに詳しくは、流体の吐出容量を可変できるとともに、相対的に使用頻度の高い吐出ポートの容積効率を向上させることのできるギヤポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ギヤポンプは、油圧機器を動作させるための油圧発生源として用いられ、簡単な構造でコンパクトに設計できるので、自動車やトラック等の車両搭載用の油圧発生源として広く用いられている。自動車やトラック等の車両においては、油圧機器が必要とする油量が変化する場合があり、このような油量変化に対応できる構成が必要である。このような要求に対しては、駆動ギヤと、これと噛合う2系統の従動ギヤとからなる2つのポンプを備えたギヤポンプを用い、一方のポンプの吐出口を当該ポンプの吐出口に接続するアンロード通路を設け、このアンロード通路を開閉することによって吐出容量を変化させる吐出容量可変型ギヤポンプが特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−70757号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車やトラック等の車両で使用される吐出容量可変型ギヤポンプにおいては、2つのポンプを常に使用している訳ではなく、ギヤポンプ全体の吐出容量が不足した場合に初めて2つのポンプを使用し、通常運転時は1個のポンプを使用する。このため、上記のような複数のポンプを備えた可変容量型のギヤポンプでは、使用頻度の高いポンプの容積効率を高くすることが好ましい。
【0005】
しかし、特許文献1に開示されたギヤポンプでは、吸入ポートと吐出ポートとの距離が同じであるため、いずれのポンプも容積効率は等しく、このような要求を満たすことはできなかった。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吐出容量を可変できるとともに、相対的に使用頻度の高い吐出ポートの容積効率を向上させることのできるギヤポンプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るギヤポンプは、吸入ポートから吸い込んだ流体を吐出ポートから吐出する吸入/吐出部を複数備える吐出容量可変型のギヤポンプであって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくすることを特徴とする。
【0007】
このような構成により、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れを、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れよりも小さくすることができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0008】
また、次の本発明に係るギヤポンプは、前記ギヤポンプにおいて、少なくとも相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間よりも大きくしたことを特徴とする。
【0009】
このような構成により、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における駆動ギヤとケーシングとの間の流体の漏れ量を低減することができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0010】
また、次の本発明に係るギヤポンプは、前記ギヤポンプにおいて、前記駆動ギヤと前記各従動ギヤとの各噛合い部における噛合い位相をそれぞれずらして前記従動ギヤを配置することを特徴とする。
【0011】
このような構成により、使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができるとともに、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合における吐出圧力の脈動を低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
(実施の形態1)
実施の形態1に係る本発明は、吸入ポートから流体を吸い込んで吐出ポートから吐出する外接ギヤポンプを複数備える多ポート吐出型のギヤポンプであって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくする点に特徴がある。次に、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプについて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプを示す断面図である。このギヤポンプ100は、いわゆる外接ギヤポンプであって、ケーシング1内に備えられた駆動ギヤ3と第1従動ギヤ101、及び駆動ギヤ3と第2従動ギヤ102とがそれらの外側で噛合って流体を吸入し吐出する。また、このギヤポンプ100は、吸入ポート51、52、及び吐出ポート71、72を備えている。そして、吸入ポート51、52から流体を吸入し、吐出ポート71に吐出する第1吸入/吐出部1001と、吸入ポート51、52から流体を吸入し、吐出ポート72に吐出する第2吸入/吐出部1002とから構成される。
【0015】
このように、このギヤポンプ100は、複数の吸入/吐出部を備えるものであり、第1及び第2吸入/吐出部を単独で、又は同時に使用することで、ギヤポンプ100全体としての吐出容量を変化させることができる。なお、以下の説明においては、主として吸入/吐出部を2個備えたギヤポンプ、すなわち従動ギヤを2個有するギヤポンプについて説明するが、吸入/吐出部は2個に限られず、3個以上の吸入/吐出部を備えるギヤポンプに対しても本発明は適用できる。
【0016】
駆動ギヤ3は、車両のエンジンやモータその他の駆動手段(図示せず)によって回転軸Cを中心として図1の矢印方向に回転し、駆動ギヤ3と噛合う第1従動ギヤ101及び第2従動ギヤ102を、それぞれの回転軸C1及びC2を中心として回転させる。駆動ギヤ3は吸入ポート52から、第1従動ギヤ101は吸入ポート51から流体を吸入し、両吸入ポートから吸入された液体は第1吐出ポート71から吐出される。同様に、駆動ギヤ3は吸入ポート51から、第1従動ギヤ101は吸入ポート52から流体を吸入し、両吸入ポートから吸入された液体は第2吐出ポート72から吐出される。
【0017】
駆動ギヤ3の歯3tとケーシング1との間には歯先シール区間A1、A2が形成されて、第2吸入ポート52から第1吐出ポート71へ漏れる流体、及び第1吸入ポート51から第2吐出ポート72へ漏れる流体の量を低減する。本発明に係るギヤポンプ100は、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。
【0018】
このような構成によって、第1吸入/吐出部1001の第1歯先シール区間A1が、第2吸入/吐出部1002の第2歯先シール区間A2よりも大きくなるので、第1吸入/吐出部1001における流体の漏れ量を、第2吸入/吐出部1002における流体の漏れ量よりも小さくすることができる。その結果、第1吸入/吐出部1001の容積効率を、第2吸入/吐出部1002の容積効率よりも高くすることができる。ここで、歯先シール区間の大きい第1吸入/吐出部1001の使用頻度を、第2吸入/吐出部1002の使用頻度に対して相対的に高くすれば、ギヤポンプ100全体としての容積効率を向上させることができる。なお、3以上の吸入/吐出部を有するギヤポンプの場合には、相対的に使用頻度の高い順に、歯先シール区間を大きくすることが好ましい。
【0019】
第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第2従動ギヤ102の回転軸C2と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を直線L2とする。そして、直線L1と直線L2とがなす角度を傾き角θとする。このとき、本発明に係るギヤポンプ100においては、第2従動ギヤ102と駆動ギヤ3との第2噛合い部202における噛合い位相を、第1従動ギヤ101と駆動ギヤ3との第1噛合い部201に対して1/2周期ずれるように配置することができる。これによって、第1吐出ポート71と第2吐出ポート72とから吐出される流体の吐出圧力Pの脈動を約1/4に低減することができる。ここで、噛合い位相とは、駆動ギヤと従動ギヤとの噛合い部から押し出される流体の、吐出圧力の脈動の位相である。
【0020】
また、ギヤポンプ100がn個の従動ギヤを備える場合には、ある従動ギヤと駆動ギヤとの噛合い部における噛合い位相を、他の従動ギヤと駆動ギヤとの噛合い部に対して1/n周期ずれるように配置することができる。これによって、各第1吐出ポートから吐出される流体の吐出圧力Pの脈動を約1/n2に低減することができる。ここで、nは従動ギヤの個数であり、2以上の整数である。
【0021】
次に、噛合い位相を1/nずらして配置するための傾き角θの決定方法について説明する。図2〜4は、傾き角θの決定方法を説明する断面図である。傾き角θは次のように設定する。従動ギヤが2個の場合、図2に示すように、傾き角θ=2×π/Z(i+1/2)である。ここで、Zは駆動ギヤ3の歯数であり、i=0〜Z−1である。
【0022】
従動ギヤが3個の場合、図3に示すように、第1傾き角θ1=2×π/Z(i1+1/3)、第2傾き角θ2=2×π/Z(i2+2/3)である。ここで、i1、i2=0〜Z−1でi1≠i2であり、Zは駆動ギヤ3の歯数である。また、第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第2従動ギヤ102の回転軸C2と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を直線L2とし、第3従動ギヤ103の回転軸C3と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第3直線L3とする。そして、第1直線L1と第2直線L2とがなす角度を第1傾き角θ1とし、第1直線L1と第3直線L3とがなす角度を第2傾き角θ2とする。
【0023】
従動ギヤがm個の場合、図4に示すように、第S番目の傾き角θS=2×π/Z(iS+(S−1)/m)となる。ここで、iS=0〜Z−1でi1≠i2≠・・・≠im、S=2、3、・・・mであり、Zは駆動ギヤ3の歯数である。また、第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第S従動ギヤ10Sの回転軸CSと駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第S直線LSとする。そして、第1直線L1と第S直線LSとがなす角度を第S傾き角θSとする。
【0024】
このギヤポンプ100では、第1従動ギヤ101と第2従動ギヤ102とが傾き角θをもって配置されているので、両従動ギヤの配置の自由度が向上する。その結果、車両に対する搭載性が向上するので、車両、エンジン、自動変速機その他の設計に対する自由度が向上する。特に、このギヤポンプ100が搭載される箇所はエンジンや無段変速機や自動変速機の近傍であり搭載の制約が大きいので、かかるメリットは極めて有効である。
【0025】
図5は、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプの使用例を示す説明図である。同図を用いて、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプ100の駆動例を説明する。この例において、ギヤポンプ100の流体吐出対象は自動車やトラック等の車両に用いられるベルト式無段変速機(以下CVTと略称)であり、CVT58を制御するためにギヤポンプ100が使用される。一般に、CVTは常に同じ流量で運転される訳ではなく、エンジンの回転数やCVTに対する負荷等に応じて、必要とされる流量が変化する。多くの運転条件下においては1個の吸入/吐出部で十分な流量を供給できるが、CVTの負荷が増大したときや、エンジンがアイドリング状態であって単独の従動ギヤでは安定してCVT制御油を供給できないときには、複数の従動ギヤを使用する。
【0026】
ギヤポンプ100の第1吸入/吐出部1001の吸入ポート51、及び第2吸入/吐出部1002の吸入ポート52へ、流体であるCVT制御油が供給される。ギヤポンプ100はエンジン(図示せず)によって駆動されて、第1吸入/吐出部1001の吐出ポート71及び第2吸入/吐出部1002の吐出ポート72の両方からCVT制御油を吐出する。吐出されたCVT制御油は、吐出用配管541、542の合流部56で合流した後、CVT58へ供給されて、CVT58を制御する。
【0027】
ここで、CVT58は、2個の円錐台状のプーリが対向配置されるとともに、両プーリの間隔をギヤポンプ100からの油圧により調整可能なインプットプーリ62iと、同様に構成されるアウトプットプーリ62oとを備えている。インプットプーリ62iにはエンジンに連結されたインプットシャフト60iが取り付けられており、エンジンの出力が入力される。また、アウトプットプーリ62oにはアウトプットシャフト60oが取り付けられており、エンジン出力を駆動輪側へ出力する。
【0028】
インプットプーリ62iとアウトプットプーリ62oとにはベルト64が掛けられており、インプットプーリ62iから入力されたエンジン出力がアウトプットプーリ62oへ伝達する。インプットプーリ62iを構成する2個のプーリの間隔が大きくなり、アウトプットプーリ62oを構成する2個のプーリの間隔が小さくなると、CVT58における減速比は低くなる。反対に、インプットプーリ62iを構成する2個のプーリの間隔が小さくなり、アウトプットプーリ62oを構成する2個のプーリの間隔が大きくなると、CVT58における減速比は高くなる。ギヤポンプ100から供給されるCVT制御油によって、インプットプーリ62iとアウトプットプーリ62oを構成する円錐台状のプーリの間隔を無段階に調整することによって、CVT58においては、エンジンからの入力を無段階に変化させて出力させることができる。
【0029】
この例においては、CVTを制御するために、通常の運転時には第1吸入/吐出部1001を使用する。すなわち、第1吸入/吐出部1001を常時使用する。これは、次の理由による。すなわち、既に説明したように、このギヤポンプ100は、第2吸入/吐出部1002における駆動ギヤ3の歯先シール区間A2よりも、第1吸入/吐出部1001における駆動ギヤ3の歯先シール区間A1の方が大きい。ここで、図1に示した上記例においては、歯先シール区間A1のシール長さを、歯先シール区間A2のシール長さよりも長くすることでこれを達成している。このため、第1吸入/吐出部1001を使用する方が、ギヤポンプ100全体としては容積効率が高い状態で使用できるからである。このようにすれば、容積効率の高い第1吸入/吐出部1001を常時使用することになるので、車両の運転時全体を通じてみれば、ギヤポンプ100全体としての容積効率が高い状態で運転することができる。
【0030】
通常の運転時に第1吸入/吐出部1001を使用するので、このときには、第2吸入/吐出部1002からCVT58へCVT制御油を供給する必要はない。したがって、吐出用配管541に備えたリリーフ弁52、及びON/OFF弁50を備えたリターン流路51によって、第1吸入/吐出部1001から吐出されるCVT制御油をギヤポンプ100の吸入側へ戻すようにしてある。
【0031】
通常の運転時には、ON/OFF弁50を開くことによって、リリーフ弁52に作用するCVT制御油の圧力をリリーフ弁52の開弁圧力よりも低くする。これにより、第1吸入/吐出部1001からのみ、CVT制御油をCVT58へ供給することができる。一方、CVT58に必要なCVT制御油の量が増加した場合には、ON/OFF弁50を閉じることによってリリーフ弁52に作用するCVT制御油の圧力をリリーフ弁52の開弁圧力よりも高くする。これにより、第1吸入/吐出部1001及び第2吸入/吐出部1002の両方からCVT制御油をCVT58へ供給することができる。
【0032】
図5(b)は、ギヤポンプの回転数と吐出流量との関係を示す概念図である。ここで、図中Q1は、ギヤポンプ100の第1吸入/吐出部1001による流量を、Q2は第2吸入/吐出部1002から吐出される流量を示す。一般にギヤポンプでは、図3(b)に示すように、ポンプ回転数Xに比例して吐出流量Qも増加する。図3(b)中、吐出流量Qa出示す流量がCVT58の制御に最低限必要な流量とした場合、第2吸入/吐出部1002単独でこれをまかなうためには、X2回転以上のポンプ回転数が必要である。
【0033】
ところが、ギヤポンプ100を駆動するエンジンがアイドリング回転であった場合、ポンプ回転数はXa回転となり、第2従動ギヤ102を含む第2吸入/吐出部1002単独では十分な流量のCVT制御油を供給できない。したがって、この場合には上記ON/OFF弁50を閉じることによって第1従動ギヤ101を含む第1吸入/吐出部1001からも制御油を供給して、CVT58に必要なCVT制御油の流量を確保する。一方、自動車等の走行等によりエンジンがある程度の回転数になって、ギヤポンプ100がポンプ回転数X2になれば、第2吸入/吐出部1002単独で十分な量のCVT制御油を供給できる。この場合には、ON/OFF弁50を開くことにより、第1吸入/吐出部1001から吐出されるCVT制御油をギヤポンプ100の吸入側へ戻して、第2吸入/吐出部1002単独でCVT制御油を供給する。
【0034】
このように、ギヤポンプ100のポンプ回転数Xに応じて、吸入/吐出部を切り替えることにより、CVT制御油を所望の流量でCVT58に供給することができる。また、急ブレーキ時においては、急激にギヤポンプ100の回転数が低下するため、十分な流量でCVT58へCVT制御油を供給できない場合もある。このような場合も、第1及び第2吸入/吐出部1001、1002を用いる。この場合、ギヤポンプ100の回転数低下が急であるため、ブレーキを踏み込む加速度によって急ブレーキを検知することにより、第2吸入/吐出部1002からもCVT制御油を供給させるようにしてもよい。このようにすれば、ギヤポンプ100の回転が落ちる前に、第1及び第2吸入/吐出部1001、1002からCVT制御油を吐出させることができる。
【0035】
なお、この例では本発明をベルト式無段変速機に適用したが、ベルト式以外の無段変速機に対しても本発明は適用でき、さらには、本発明はこれに限られるものではなく、多段式に対しても適用できる。また、本発明は、流体の吐出容量を変更して使用する要求がある箇所に対して適用でき、自動変速機に適用対象が限定されるものではない。乗用車、トラック、バスその他の車両においてオイルポンプを使うときに吐出容量を変更する必要がある部分に対して好適に適用できる。
【0036】
以上、実施の形態1に係る本発明では、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくしてある。これによって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れを、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れよりも小さくすることができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。ギヤポンプ全体の吐出容量を考えると、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の容積効率が向上する結果、同じ使用条件下で同じ時間だけ使用した場合には、従来技術と比較してギヤポンプ全体の容積効率が向上する。
【0037】
また、駆動ギヤと各従動ギヤとの各噛合い部の噛合い位相をそれぞれずらしてあるので、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合においては、吐出圧力の脈動を低減することができる。さらに、従動ギヤが2個の場合には、両従動ギヤが傾き角θをもって配置されるので、両従動ギヤの配置の自由度が向上する。その結果、車両に対する搭載性が向上するので、車両、エンジン、無段変速機その他の設計に対する自由度が向上する。
【0038】
(実施の形態2)
実施の形態2の本発明に係るギヤポンプは、上記実施の形態1の本発明に係るギヤポンプと略同一の構成であるが、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における従動ギヤの歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い吸入/吐出部における従動ギヤの歯先シール区間よりも大きくする点が異なる。その他の構成は実施の形態1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付する。
【0039】
図6は、実施の形態2の本発明に係るギヤポンプを示す断面図である。図6(a)に示すように、このギヤポンプ101は、実施の形態1に係るギヤポンプ100(図1参照)と同様に、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。このような構成によって、第1吸入/吐出部1011の第1歯先シール区間A1を、第2吸入/吐出部1012の第2歯先シール区間A2よりも大きくしてある。
【0040】
さらに、このギヤポンプ101では、第1従動ギヤ111の歯車円の半径r1を第2従動ギヤ112の歯車円の半径r2よりも小さくすることによって、第1従動ギヤ111の歯先シール区間を第2従動ギヤ112の歯先シール区間よりも大きくしてある。次に、この構成について説明する。図6(a)、(b)に示すように、第1従動ギヤ111の歯先円の半径r1と第2従動ギヤ112の歯先円の半径r2とは異なっている。本実施の形態においては、第1従動ギヤ111と第2従動ギヤ112ギヤ間で、それぞれの歯先円の半径がr2>r1となるようにしてある。なお、歯先円の半径を2倍すれば、歯先円径となる(以下同様)。
【0041】
このように、第1従動ギヤ111の歯先円径を第2従動ギヤ112の歯先円径よりも小さくすることによって、第1従動ギヤ111のトップランド111tにおける面積S1を、第2従動ギヤ112のトップランド112tにおける面積S2よりも大きくすることができる。これによって、前記トップランド111tとケーシング内面11iとの接触面積を大きくすることができるので、第1吸入/吐出部1011側においては第2吸入/吐出部1011側よりも流体のシール面積を大きくすることができる。その結果、第1吸入/吐出部1001側においては、第1吐出ポート71から第1吸入ポート51への流体の漏れを低減できるので、第2吸入/吐出部1012側よりも容積効率を向上させることができる。
【0042】
このように、このギヤポンプ101の第1吸入/吐出部1001は、第1歯先シール区間A1を、前記第2歯先シール区間A2よりも大きくするとともに、第1従動ギヤ111側の歯先シール区間を第2従動ギヤ112側よりも大きくしてある。これによって、実施の形態2係るギヤポンプ101は、実施の形態1に係るギヤポンプ100よりも第1従動ギヤ111側の歯先シール区間を第2従動ギヤ112側よりも大きくした分、ギヤポンプ101全体の容積効率を向上させることができる。
【0043】
また、第1従動ギヤ111と第2従動ギヤ112とを、それぞれ共通の元ギヤから製造すれば、歯切り工具を変更することなく第1従動ギヤ111側におけるシール区間を大きくすることができる。このように、共通の元ギヤを用いることにより、ギヤポンプ101の製造コストを抑えつつ、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の容積効率を向上させることができる。
【0044】
ここで、共通の元ギヤとは、同じ歯切り工具、すなわち共通の諸元を持つ歯切り工具で製造できることを意味する。このような元ギヤによれば、同じ歯切り工具で元ギヤを切削した後、当該元ギヤに対して簡単な切削加工等を施工することによって、歯先円径を変更することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るギヤポンプでは、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくしたので、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0046】
また、本発明に係るギヤポンプでは、駆動ギヤと各従動ギヤとの各噛合い部の噛合い位相をそれぞれずらして前記従動ギヤを配置したので、上記効果に加え、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合においては、吐出圧力の脈動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る本発明のギヤポンプを示す断面図である。
【図2】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図3】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図4】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図5】実施の形態1に係る本発明のギヤポンプの使用例を示す説明図である。
【図6】実施の形態2の本発明に係るギヤポンプを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
3 駆動ギヤ
51 第1吸入ポート
52 第2吸入ポート
71 第1吐出ポート
72 第2吐出ポート
100、101 ギヤポンプ
101、111 第1従動ギヤ
102、112 第2従動ギヤ
103 第3従動ギヤ
201 第1噛み合い部
202 第2噛み合い部
1001、1011 第1吐出部
1002、1012 第2吐出部
A1 第1歯先シール区間
A2 第2歯先シール区間
【発明の属する技術分野】
この発明は、吸入ポートと吐出ポートとを複数備えたギヤポンプに関し、さらに詳しくは、流体の吐出容量を可変できるとともに、相対的に使用頻度の高い吐出ポートの容積効率を向上させることのできるギヤポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ギヤポンプは、油圧機器を動作させるための油圧発生源として用いられ、簡単な構造でコンパクトに設計できるので、自動車やトラック等の車両搭載用の油圧発生源として広く用いられている。自動車やトラック等の車両においては、油圧機器が必要とする油量が変化する場合があり、このような油量変化に対応できる構成が必要である。このような要求に対しては、駆動ギヤと、これと噛合う2系統の従動ギヤとからなる2つのポンプを備えたギヤポンプを用い、一方のポンプの吐出口を当該ポンプの吐出口に接続するアンロード通路を設け、このアンロード通路を開閉することによって吐出容量を変化させる吐出容量可変型ギヤポンプが特許文献1に開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−70757号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車やトラック等の車両で使用される吐出容量可変型ギヤポンプにおいては、2つのポンプを常に使用している訳ではなく、ギヤポンプ全体の吐出容量が不足した場合に初めて2つのポンプを使用し、通常運転時は1個のポンプを使用する。このため、上記のような複数のポンプを備えた可変容量型のギヤポンプでは、使用頻度の高いポンプの容積効率を高くすることが好ましい。
【0005】
しかし、特許文献1に開示されたギヤポンプでは、吸入ポートと吐出ポートとの距離が同じであるため、いずれのポンプも容積効率は等しく、このような要求を満たすことはできなかった。そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吐出容量を可変できるとともに、相対的に使用頻度の高い吐出ポートの容積効率を向上させることのできるギヤポンプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るギヤポンプは、吸入ポートから吸い込んだ流体を吐出ポートから吐出する吸入/吐出部を複数備える吐出容量可変型のギヤポンプであって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくすることを特徴とする。
【0007】
このような構成により、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れを、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れよりも小さくすることができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0008】
また、次の本発明に係るギヤポンプは、前記ギヤポンプにおいて、少なくとも相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間よりも大きくしたことを特徴とする。
【0009】
このような構成により、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における駆動ギヤとケーシングとの間の流体の漏れ量を低減することができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0010】
また、次の本発明に係るギヤポンプは、前記ギヤポンプにおいて、前記駆動ギヤと前記各従動ギヤとの各噛合い部における噛合い位相をそれぞれずらして前記従動ギヤを配置することを特徴とする。
【0011】
このような構成により、使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができるとともに、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合における吐出圧力の脈動を低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
(実施の形態1)
実施の形態1に係る本発明は、吸入ポートから流体を吸い込んで吐出ポートから吐出する外接ギヤポンプを複数備える多ポート吐出型のギヤポンプであって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくする点に特徴がある。次に、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプについて説明する。
【0014】
図1は、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプを示す断面図である。このギヤポンプ100は、いわゆる外接ギヤポンプであって、ケーシング1内に備えられた駆動ギヤ3と第1従動ギヤ101、及び駆動ギヤ3と第2従動ギヤ102とがそれらの外側で噛合って流体を吸入し吐出する。また、このギヤポンプ100は、吸入ポート51、52、及び吐出ポート71、72を備えている。そして、吸入ポート51、52から流体を吸入し、吐出ポート71に吐出する第1吸入/吐出部1001と、吸入ポート51、52から流体を吸入し、吐出ポート72に吐出する第2吸入/吐出部1002とから構成される。
【0015】
このように、このギヤポンプ100は、複数の吸入/吐出部を備えるものであり、第1及び第2吸入/吐出部を単独で、又は同時に使用することで、ギヤポンプ100全体としての吐出容量を変化させることができる。なお、以下の説明においては、主として吸入/吐出部を2個備えたギヤポンプ、すなわち従動ギヤを2個有するギヤポンプについて説明するが、吸入/吐出部は2個に限られず、3個以上の吸入/吐出部を備えるギヤポンプに対しても本発明は適用できる。
【0016】
駆動ギヤ3は、車両のエンジンやモータその他の駆動手段(図示せず)によって回転軸Cを中心として図1の矢印方向に回転し、駆動ギヤ3と噛合う第1従動ギヤ101及び第2従動ギヤ102を、それぞれの回転軸C1及びC2を中心として回転させる。駆動ギヤ3は吸入ポート52から、第1従動ギヤ101は吸入ポート51から流体を吸入し、両吸入ポートから吸入された液体は第1吐出ポート71から吐出される。同様に、駆動ギヤ3は吸入ポート51から、第1従動ギヤ101は吸入ポート52から流体を吸入し、両吸入ポートから吸入された液体は第2吐出ポート72から吐出される。
【0017】
駆動ギヤ3の歯3tとケーシング1との間には歯先シール区間A1、A2が形成されて、第2吸入ポート52から第1吐出ポート71へ漏れる流体、及び第1吸入ポート51から第2吐出ポート72へ漏れる流体の量を低減する。本発明に係るギヤポンプ100は、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。
【0018】
このような構成によって、第1吸入/吐出部1001の第1歯先シール区間A1が、第2吸入/吐出部1002の第2歯先シール区間A2よりも大きくなるので、第1吸入/吐出部1001における流体の漏れ量を、第2吸入/吐出部1002における流体の漏れ量よりも小さくすることができる。その結果、第1吸入/吐出部1001の容積効率を、第2吸入/吐出部1002の容積効率よりも高くすることができる。ここで、歯先シール区間の大きい第1吸入/吐出部1001の使用頻度を、第2吸入/吐出部1002の使用頻度に対して相対的に高くすれば、ギヤポンプ100全体としての容積効率を向上させることができる。なお、3以上の吸入/吐出部を有するギヤポンプの場合には、相対的に使用頻度の高い順に、歯先シール区間を大きくすることが好ましい。
【0019】
第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第2従動ギヤ102の回転軸C2と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を直線L2とする。そして、直線L1と直線L2とがなす角度を傾き角θとする。このとき、本発明に係るギヤポンプ100においては、第2従動ギヤ102と駆動ギヤ3との第2噛合い部202における噛合い位相を、第1従動ギヤ101と駆動ギヤ3との第1噛合い部201に対して1/2周期ずれるように配置することができる。これによって、第1吐出ポート71と第2吐出ポート72とから吐出される流体の吐出圧力Pの脈動を約1/4に低減することができる。ここで、噛合い位相とは、駆動ギヤと従動ギヤとの噛合い部から押し出される流体の、吐出圧力の脈動の位相である。
【0020】
また、ギヤポンプ100がn個の従動ギヤを備える場合には、ある従動ギヤと駆動ギヤとの噛合い部における噛合い位相を、他の従動ギヤと駆動ギヤとの噛合い部に対して1/n周期ずれるように配置することができる。これによって、各第1吐出ポートから吐出される流体の吐出圧力Pの脈動を約1/n2に低減することができる。ここで、nは従動ギヤの個数であり、2以上の整数である。
【0021】
次に、噛合い位相を1/nずらして配置するための傾き角θの決定方法について説明する。図2〜4は、傾き角θの決定方法を説明する断面図である。傾き角θは次のように設定する。従動ギヤが2個の場合、図2に示すように、傾き角θ=2×π/Z(i+1/2)である。ここで、Zは駆動ギヤ3の歯数であり、i=0〜Z−1である。
【0022】
従動ギヤが3個の場合、図3に示すように、第1傾き角θ1=2×π/Z(i1+1/3)、第2傾き角θ2=2×π/Z(i2+2/3)である。ここで、i1、i2=0〜Z−1でi1≠i2であり、Zは駆動ギヤ3の歯数である。また、第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第2従動ギヤ102の回転軸C2と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を直線L2とし、第3従動ギヤ103の回転軸C3と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第3直線L3とする。そして、第1直線L1と第2直線L2とがなす角度を第1傾き角θ1とし、第1直線L1と第3直線L3とがなす角度を第2傾き角θ2とする。
【0023】
従動ギヤがm個の場合、図4に示すように、第S番目の傾き角θS=2×π/Z(iS+(S−1)/m)となる。ここで、iS=0〜Z−1でi1≠i2≠・・・≠im、S=2、3、・・・mであり、Zは駆動ギヤ3の歯数である。また、第1従動ギヤ101の回転軸C1と駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第1直線L1とし、第S従動ギヤ10Sの回転軸CSと駆動ギヤ3の回転軸Cとを結んだ直線を第S直線LSとする。そして、第1直線L1と第S直線LSとがなす角度を第S傾き角θSとする。
【0024】
このギヤポンプ100では、第1従動ギヤ101と第2従動ギヤ102とが傾き角θをもって配置されているので、両従動ギヤの配置の自由度が向上する。その結果、車両に対する搭載性が向上するので、車両、エンジン、自動変速機その他の設計に対する自由度が向上する。特に、このギヤポンプ100が搭載される箇所はエンジンや無段変速機や自動変速機の近傍であり搭載の制約が大きいので、かかるメリットは極めて有効である。
【0025】
図5は、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプの使用例を示す説明図である。同図を用いて、実施の形態1に係る本発明のギヤポンプ100の駆動例を説明する。この例において、ギヤポンプ100の流体吐出対象は自動車やトラック等の車両に用いられるベルト式無段変速機(以下CVTと略称)であり、CVT58を制御するためにギヤポンプ100が使用される。一般に、CVTは常に同じ流量で運転される訳ではなく、エンジンの回転数やCVTに対する負荷等に応じて、必要とされる流量が変化する。多くの運転条件下においては1個の吸入/吐出部で十分な流量を供給できるが、CVTの負荷が増大したときや、エンジンがアイドリング状態であって単独の従動ギヤでは安定してCVT制御油を供給できないときには、複数の従動ギヤを使用する。
【0026】
ギヤポンプ100の第1吸入/吐出部1001の吸入ポート51、及び第2吸入/吐出部1002の吸入ポート52へ、流体であるCVT制御油が供給される。ギヤポンプ100はエンジン(図示せず)によって駆動されて、第1吸入/吐出部1001の吐出ポート71及び第2吸入/吐出部1002の吐出ポート72の両方からCVT制御油を吐出する。吐出されたCVT制御油は、吐出用配管541、542の合流部56で合流した後、CVT58へ供給されて、CVT58を制御する。
【0027】
ここで、CVT58は、2個の円錐台状のプーリが対向配置されるとともに、両プーリの間隔をギヤポンプ100からの油圧により調整可能なインプットプーリ62iと、同様に構成されるアウトプットプーリ62oとを備えている。インプットプーリ62iにはエンジンに連結されたインプットシャフト60iが取り付けられており、エンジンの出力が入力される。また、アウトプットプーリ62oにはアウトプットシャフト60oが取り付けられており、エンジン出力を駆動輪側へ出力する。
【0028】
インプットプーリ62iとアウトプットプーリ62oとにはベルト64が掛けられており、インプットプーリ62iから入力されたエンジン出力がアウトプットプーリ62oへ伝達する。インプットプーリ62iを構成する2個のプーリの間隔が大きくなり、アウトプットプーリ62oを構成する2個のプーリの間隔が小さくなると、CVT58における減速比は低くなる。反対に、インプットプーリ62iを構成する2個のプーリの間隔が小さくなり、アウトプットプーリ62oを構成する2個のプーリの間隔が大きくなると、CVT58における減速比は高くなる。ギヤポンプ100から供給されるCVT制御油によって、インプットプーリ62iとアウトプットプーリ62oを構成する円錐台状のプーリの間隔を無段階に調整することによって、CVT58においては、エンジンからの入力を無段階に変化させて出力させることができる。
【0029】
この例においては、CVTを制御するために、通常の運転時には第1吸入/吐出部1001を使用する。すなわち、第1吸入/吐出部1001を常時使用する。これは、次の理由による。すなわち、既に説明したように、このギヤポンプ100は、第2吸入/吐出部1002における駆動ギヤ3の歯先シール区間A2よりも、第1吸入/吐出部1001における駆動ギヤ3の歯先シール区間A1の方が大きい。ここで、図1に示した上記例においては、歯先シール区間A1のシール長さを、歯先シール区間A2のシール長さよりも長くすることでこれを達成している。このため、第1吸入/吐出部1001を使用する方が、ギヤポンプ100全体としては容積効率が高い状態で使用できるからである。このようにすれば、容積効率の高い第1吸入/吐出部1001を常時使用することになるので、車両の運転時全体を通じてみれば、ギヤポンプ100全体としての容積効率が高い状態で運転することができる。
【0030】
通常の運転時に第1吸入/吐出部1001を使用するので、このときには、第2吸入/吐出部1002からCVT58へCVT制御油を供給する必要はない。したがって、吐出用配管541に備えたリリーフ弁52、及びON/OFF弁50を備えたリターン流路51によって、第1吸入/吐出部1001から吐出されるCVT制御油をギヤポンプ100の吸入側へ戻すようにしてある。
【0031】
通常の運転時には、ON/OFF弁50を開くことによって、リリーフ弁52に作用するCVT制御油の圧力をリリーフ弁52の開弁圧力よりも低くする。これにより、第1吸入/吐出部1001からのみ、CVT制御油をCVT58へ供給することができる。一方、CVT58に必要なCVT制御油の量が増加した場合には、ON/OFF弁50を閉じることによってリリーフ弁52に作用するCVT制御油の圧力をリリーフ弁52の開弁圧力よりも高くする。これにより、第1吸入/吐出部1001及び第2吸入/吐出部1002の両方からCVT制御油をCVT58へ供給することができる。
【0032】
図5(b)は、ギヤポンプの回転数と吐出流量との関係を示す概念図である。ここで、図中Q1は、ギヤポンプ100の第1吸入/吐出部1001による流量を、Q2は第2吸入/吐出部1002から吐出される流量を示す。一般にギヤポンプでは、図3(b)に示すように、ポンプ回転数Xに比例して吐出流量Qも増加する。図3(b)中、吐出流量Qa出示す流量がCVT58の制御に最低限必要な流量とした場合、第2吸入/吐出部1002単独でこれをまかなうためには、X2回転以上のポンプ回転数が必要である。
【0033】
ところが、ギヤポンプ100を駆動するエンジンがアイドリング回転であった場合、ポンプ回転数はXa回転となり、第2従動ギヤ102を含む第2吸入/吐出部1002単独では十分な流量のCVT制御油を供給できない。したがって、この場合には上記ON/OFF弁50を閉じることによって第1従動ギヤ101を含む第1吸入/吐出部1001からも制御油を供給して、CVT58に必要なCVT制御油の流量を確保する。一方、自動車等の走行等によりエンジンがある程度の回転数になって、ギヤポンプ100がポンプ回転数X2になれば、第2吸入/吐出部1002単独で十分な量のCVT制御油を供給できる。この場合には、ON/OFF弁50を開くことにより、第1吸入/吐出部1001から吐出されるCVT制御油をギヤポンプ100の吸入側へ戻して、第2吸入/吐出部1002単独でCVT制御油を供給する。
【0034】
このように、ギヤポンプ100のポンプ回転数Xに応じて、吸入/吐出部を切り替えることにより、CVT制御油を所望の流量でCVT58に供給することができる。また、急ブレーキ時においては、急激にギヤポンプ100の回転数が低下するため、十分な流量でCVT58へCVT制御油を供給できない場合もある。このような場合も、第1及び第2吸入/吐出部1001、1002を用いる。この場合、ギヤポンプ100の回転数低下が急であるため、ブレーキを踏み込む加速度によって急ブレーキを検知することにより、第2吸入/吐出部1002からもCVT制御油を供給させるようにしてもよい。このようにすれば、ギヤポンプ100の回転が落ちる前に、第1及び第2吸入/吐出部1001、1002からCVT制御油を吐出させることができる。
【0035】
なお、この例では本発明をベルト式無段変速機に適用したが、ベルト式以外の無段変速機に対しても本発明は適用でき、さらには、本発明はこれに限られるものではなく、多段式に対しても適用できる。また、本発明は、流体の吐出容量を変更して使用する要求がある箇所に対して適用でき、自動変速機に適用対象が限定されるものではない。乗用車、トラック、バスその他の車両においてオイルポンプを使うときに吐出容量を変更する必要がある部分に対して好適に適用できる。
【0036】
以上、実施の形態1に係る本発明では、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくしてある。これによって、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れを、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における吐出部から吸入部への流体の漏れよりも小さくすることができる。その結果、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。ギヤポンプ全体の吐出容量を考えると、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の容積効率が向上する結果、同じ使用条件下で同じ時間だけ使用した場合には、従来技術と比較してギヤポンプ全体の容積効率が向上する。
【0037】
また、駆動ギヤと各従動ギヤとの各噛合い部の噛合い位相をそれぞれずらしてあるので、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合においては、吐出圧力の脈動を低減することができる。さらに、従動ギヤが2個の場合には、両従動ギヤが傾き角θをもって配置されるので、両従動ギヤの配置の自由度が向上する。その結果、車両に対する搭載性が向上するので、車両、エンジン、無段変速機その他の設計に対する自由度が向上する。
【0038】
(実施の形態2)
実施の形態2の本発明に係るギヤポンプは、上記実施の形態1の本発明に係るギヤポンプと略同一の構成であるが、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における従動ギヤの歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い吸入/吐出部における従動ギヤの歯先シール区間よりも大きくする点が異なる。その他の構成は実施の形態1と同様なのでその説明を省略するとともに、同一の構成要素には同一の符号を付する。
【0039】
図6は、実施の形態2の本発明に係るギヤポンプを示す断面図である。図6(a)に示すように、このギヤポンプ101は、実施の形態1に係るギヤポンプ100(図1参照)と同様に、第1吸入ポート51と第2吐出ポート72とが近づき、第2吸入ポート52と第1吐出ポート71とが遠ざかるように配置される。このような構成によって、第1吸入/吐出部1011の第1歯先シール区間A1を、第2吸入/吐出部1012の第2歯先シール区間A2よりも大きくしてある。
【0040】
さらに、このギヤポンプ101では、第1従動ギヤ111の歯車円の半径r1を第2従動ギヤ112の歯車円の半径r2よりも小さくすることによって、第1従動ギヤ111の歯先シール区間を第2従動ギヤ112の歯先シール区間よりも大きくしてある。次に、この構成について説明する。図6(a)、(b)に示すように、第1従動ギヤ111の歯先円の半径r1と第2従動ギヤ112の歯先円の半径r2とは異なっている。本実施の形態においては、第1従動ギヤ111と第2従動ギヤ112ギヤ間で、それぞれの歯先円の半径がr2>r1となるようにしてある。なお、歯先円の半径を2倍すれば、歯先円径となる(以下同様)。
【0041】
このように、第1従動ギヤ111の歯先円径を第2従動ギヤ112の歯先円径よりも小さくすることによって、第1従動ギヤ111のトップランド111tにおける面積S1を、第2従動ギヤ112のトップランド112tにおける面積S2よりも大きくすることができる。これによって、前記トップランド111tとケーシング内面11iとの接触面積を大きくすることができるので、第1吸入/吐出部1011側においては第2吸入/吐出部1011側よりも流体のシール面積を大きくすることができる。その結果、第1吸入/吐出部1001側においては、第1吐出ポート71から第1吸入ポート51への流体の漏れを低減できるので、第2吸入/吐出部1012側よりも容積効率を向上させることができる。
【0042】
このように、このギヤポンプ101の第1吸入/吐出部1001は、第1歯先シール区間A1を、前記第2歯先シール区間A2よりも大きくするとともに、第1従動ギヤ111側の歯先シール区間を第2従動ギヤ112側よりも大きくしてある。これによって、実施の形態2係るギヤポンプ101は、実施の形態1に係るギヤポンプ100よりも第1従動ギヤ111側の歯先シール区間を第2従動ギヤ112側よりも大きくした分、ギヤポンプ101全体の容積効率を向上させることができる。
【0043】
また、第1従動ギヤ111と第2従動ギヤ112とを、それぞれ共通の元ギヤから製造すれば、歯切り工具を変更することなく第1従動ギヤ111側におけるシール区間を大きくすることができる。このように、共通の元ギヤを用いることにより、ギヤポンプ101の製造コストを抑えつつ、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の容積効率を向上させることができる。
【0044】
ここで、共通の元ギヤとは、同じ歯切り工具、すなわち共通の諸元を持つ歯切り工具で製造できることを意味する。このような元ギヤによれば、同じ歯切り工具で元ギヤを切削した後、当該元ギヤに対して簡単な切削加工等を施工することによって、歯先円径を変更することができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るギヤポンプでは、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくしたので、相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部を構成する吐出ポートの容積効率を向上させることができる。
【0046】
また、本発明に係るギヤポンプでは、駆動ギヤと各従動ギヤとの各噛合い部の噛合い位相をそれぞれずらして前記従動ギヤを配置したので、上記効果に加え、吐出容量を切り替えて複数の吐出ポートから流体を吐出する場合においては、吐出圧力の脈動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る本発明のギヤポンプを示す断面図である。
【図2】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図3】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図4】傾き角θの決定方法を説明する断面図である。
【図5】実施の形態1に係る本発明のギヤポンプの使用例を示す説明図である。
【図6】実施の形態2の本発明に係るギヤポンプを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
3 駆動ギヤ
51 第1吸入ポート
52 第2吸入ポート
71 第1吐出ポート
72 第2吐出ポート
100、101 ギヤポンプ
101、111 第1従動ギヤ
102、112 第2従動ギヤ
103 第3従動ギヤ
201 第1噛み合い部
202 第2噛み合い部
1001、1011 第1吐出部
1002、1012 第2吐出部
A1 第1歯先シール区間
A2 第2歯先シール区間
Claims (3)
- 吸入ポートから吸い込んだ流体を吐出ポートから吐出する吸入/吐出部を複数備える吐出容量可変型のギヤポンプであって、
相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部の歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部の歯先シール区間よりも大きくすることを特徴とするギヤポンプ。 - 少なくとも相対的に使用頻度の高い吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間を、相対的に使用頻度の低い他の吸入/吐出部における駆動ギヤの歯先シール区間よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のギヤポンプ。
- 前記駆動ギヤと前記各従動ギヤとの各噛合い部における噛み合い位相をそれぞれずらして前記従動ギヤを配置することを特徴とする請求項1に記載のギヤポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003197340A JP2005036656A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | ギヤポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003197340A JP2005036656A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | ギヤポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005036656A true JP2005036656A (ja) | 2005-02-10 |
Family
ID=34207523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003197340A Pending JP2005036656A (ja) | 2003-07-15 | 2003-07-15 | ギヤポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005036656A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148672A1 (ko) * | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 반석정밀공업주식회사 | 기어펌프 및 이를 이용한 액상물질 토출장치 |
KR102225499B1 (ko) * | 2019-11-28 | 2021-03-11 | 명화공업주식회사 | 유압펌프 |
-
2003
- 2003-07-15 JP JP2003197340A patent/JP2005036656A/ja active Pending
Cited By (2)
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WO2014148672A1 (ko) * | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 반석정밀공업주식회사 | 기어펌프 및 이를 이용한 액상물질 토출장치 |
KR102225499B1 (ko) * | 2019-11-28 | 2021-03-11 | 명화공업주식회사 | 유압펌프 |
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