JP2005036511A - 消臭装置 - Google Patents

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直也 竹原
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Abstract

【目的】 水洗トイレでの排便臭を少ない薬剤で効果的に除去する。
【構成】 芳香剤又は消臭剤を収容し、且つその芳香剤又は消臭剤を薬剤散布機構12により外部へ強制散布する。集音マイク4で周囲の音を集め、入力音を検知回路10に与える。検知回路10は、集音マイク4に入力された音の音量及び継続時間から、水洗トイレの排水音を検知する。水洗トイレの排水音が検知された時点で駆動回路11を作動させ、前記薬剤散布機構12を作動させる。水洗トイレの排水タイミングに合わせて所定時間薬剤散布が自動的に行われ、散布薬剤が消臭に有効に使用される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、芳香剤又は消臭剤の散布を強制的に行う薬剤散布機構を備えた自動散布方式の消臭装置に関し、特に水洗トイレでの排便臭の除去に有効な消臭装置に関する。
トイレに使用される芳香剤や消臭剤の散布方式は、常時散布方式又は手動散布方式が一般的である。常時散布方式とは自然蒸発によるものであり、手動散布方式とはスプレー缶を必要な時に手で操作するスプレー式である。自然蒸発による常時散布方式は経済的でなく、効率的にも問題がある。スプレー式は必要時に随時散布できる利点はあるものの、操作忘れや煩わしさを避け得ない問題がある。
このような問題を解決するために、芳香剤や消臭剤の散布を自動で行う自動散布方式が考えられている。この方式では、薬剤散布機構を備えた散布装置が予め設定されたタイミングで薬剤を自動散布する。この方式によると、薬剤が予め設定されたタイミングで効率的に使用され、しかも操作の煩雑さから解放される。この方式で重要な点は、芳香剤や消臭剤を散布するタイミングの設定である。即ち、タイミングの設定によっては、薬剤が無駄に消費されたり、脱臭効果が不十分となる。
この観点から、従来の自動散布では、人間が存在する期間、散布を行うのが基本となっており、室内の照明が点灯している期間、或いは人体感知器が人体を感知する期間、散布機構を作動させるものが、特許文献1に記載されている。また、特許文献2には、人間が加重する動作を利用して散布機構を作動させることが記載されている。
特開2002−336341号公報 特開平10−211266号公報
しかしながら、これらの自動散布方式は、水洗トイレでの排便臭の除去を考えた場合、次のような不都合がある。
水洗トイレで人が排便を行う間、散布機構が作動するのは合理的とは言えない。即ち、水洗トイレでの排便時間は何分にも及ぶのが普通であるので、その間、散布機構を作動させ続けると、必要以上に薬剤が消費されることになり、薬剤が使用者に掛かるおそれもある。また、使用開始時に散布を行うのも合理的とは言えない。なぜなら、使用後に排便臭が残り、次に使用する人が不快感を感じることになるからである。
本発明の目的は、水洗トイレでの排便臭を少ない薬剤で効果的に除去できる自動散布方式の消臭装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る消臭装置は、芳香剤又は消臭剤を収容し、且つその芳香剤又は消臭剤を薬剤散布機構により外部へ強制散布する消臭装置において、周囲の音を集める集音マイクと、集音マイクに入力された音から水洗トイレの排水音を検知する検知回路と、水洗トイレの排水音が検知された時点で前記薬剤散布機構を作動させる駆動回路とを具備する。
水洗トイレで排水を行うと、狭い部屋で大きな音をたてて水が流れる。この排水音は相当大きく、しかも5秒以上は切目なく続く。排水音と区別しなければならない代表的な音は、人の話し声、足音、水道音、戸の開閉音などである。人の話し声は音量的には排水音に比較的近い。しかし、話し声は排水音と異なり必ず途中で途切れる。足音、水道音及び戸の開閉音については排水音と比べて音量が低く、更に足音は不連続、開閉音は短時間でもある。従って、検知回路において、例えば入力音の音量及び時間を監視し、基準音量以上で且つ基準時間以上継続する入力音を排水音とするならば、排水音を確実に検知できる。
そして、水洗トイレの排水音が検知された時点での薬剤散布は、散布タイミングとしては最良である。なぜなら、使用後であるため消臭効率が高く、薬剤使用料を節減できると共に、次の使用者に不快感を感じさせないからである。
人の声をカットする周波数フィルタ(例えば2kHz以下をカットするハイパスフィルタ)を検知回路の前段に配置するならば人の声による誤動作をより確実に防止できる。
また、設置箇所における音環境に対応するために、検知回路は基準音量及び基準時間の少なくとも一方が調節可能な構成が好ましい。
本発明に係る消臭装置は、芳香剤又は消臭剤を収容し、且つその芳香剤又は消臭剤を薬剤散布機構により外部へ強制散布する消臭装置において、周囲の音を集める集音マイクと、集音マイクに入力された音から水洗トイレの排水音を検知する検知回路と、水洗トイレの排水音が検知された時点で前記薬剤散布機構を作動させる駆動回路とを具備することにより、水洗トイレでの排便臭を少ない薬剤で効果的に除去できるので、高い性能を維持しつつ薬剤消費量及び消費電力を大幅に節減できる効果がある。
集音マイクへの音の入力に同期して点灯するLEDからなる動作モニターを設けるならば、排水音のみならずドア音や話し声などにも反応し、使用者の注意を効果的に引くことができる。しかも動作期間が使用時に限定され、電池の長寿命化を図ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す消臭装置の外観図、図2は同消臭装置の制御回路図である。
本実施形態に係る消臭装置は、水洗トイレ室に設置されて所定のタイミングで芳香剤又は消臭剤を自動散布する自動散布方式の消臭装置である。この消臭装置は、図1に示すように、トイレ室内の壁面等に固定或いは水洗タンクの上などに載置されるケース1を備えている。ケース1の正面には、吹き出し口2及び吸い込み口3が設けられると共に、集音マイク4が取り付けられている。
消臭装置のケース1内には、薬剤散布機構を構成するファン5、薬剤収容部と電池ボックスが一体化されたカートリッジ6及びプリント基板7が設けられている。ファン5は、電池ボックス6内の乾電池を電源として、図示されない駆動モータにより駆動されることにより、吸い込み口3から空気を吸い込み、吹き出し口2から芳香剤又は消臭剤をトイレ室に強制散布する。駆動モータはファン5と共に薬剤散布機構を構成し、駆動モータの動作を制御する制御回路はプリント基板7に搭載されている。また前記カートリッジ6はケース1の正面側に脱着可能である。
ファン駆動モータの動作を制御する制御回路は、図2に示すように、集音マイク4、集音マイク4の出力を増幅する増幅回路8、増幅回路8の出力を検波する検波回路9、検波回路9の出力より水洗トイレの排水音を検知する検知回路10、検知回路10の出力によりファン駆動モータ12をオンオフ制御するスイッチング素子11、及び検知回路10の出力を利用した動作モニタ13により構成されている。
集音マイク4は、前述したとおりケース1の正面に取り付けられている。検知回路10は、集音マイク4の入力音のなかから水洗トイレの排水音を識別するために、入力音の音量及び時間を計測し、基準音量以上で且つ基準時間以上継続する入力音を排水音と判定する。具体的には、例えば40db以上で5秒以上継続する入力音を排水音とする。これにより、排水音以外の音を排除できる。音環境に対応するために、ここにおける基準音量及び基準時間は調節可能である。
そして判定回路10は、排水音を検知したとき、薬剤散布機構の駆動回路を構成するスイッチング素子11にオン信号を所定時間与える。その結果、ファン駆動モータ12は、排水音検知から所定時間作動する。ここにおける作動時間は、必要かつ十分な消臭効果が得られる例えば10秒程度に設定される。
動作モニタ13は、ケース1の正面から目視可能な位置に取り付けられたLEDであり、当該消臭装置が動作状態であることを発光表示する。この表示のために、動作モニタ13は、検知回路10で入力音が検出されたときに、その入力音に同期して発光する構成になっている。
次に、本実施形態に係る消臭装置の動作について説明する。
水洗トイレに人が入ると、ドア開閉音、足音などが発生する。公衆トイレなどでは話し声もする。これらの音は消臭装置の集音マイク4にキャッチされるが、排水音に比べると音量が低いか連続継続時間が短い。このため、消臭装置の散布機構であるファン駆動モータ12及びファン5は作動しない。ただし動作モニタ13は発生音に同期して点灯し、当該消臭装置が動作状態であることを使用者に表示する。動作モニタ13が常時点灯の場合、消費電力が嵩む。発生音に同期して点灯する構成により、電池寿命が長くなり、使用者の注目を集める効果もある。
水洗トイレで排便等を終え、排水を行うと、その排水音が集音マイク4にキャッチされる。この排水音は検知回路10で検知され、ファン駆動モータ12及びファン5が所定時間(ここでは10秒程度)作動する。これにより、芳香剤又は消臭剤が室内に散布される。即ち、排便後、排水が行われたときにのみ、その排水と同時に所定時間、薬剤の散布が行われる。その結果、室内に籠もった排便臭が除去される。
これによると、水洗トイレでの排便後に散布が行われるため、室内に籠もった排便臭が効果的に除去される。また、散布後に排便臭の再発生がないため、次の使用の際に臭いがなく、次の使用者が不快感をもつことがない。即ち、短時間の散布にもかかわらず、消臭が効果的に行われ、残臭も生じないのである。使用中散布を継続する場合に比べて薬剤の消費量が大幅に低減することは言うまでもない。
設置箇所での音環境に応じて検知回路10での基準音量及び基準時間を調節すれば、誤動作が一層確実に防止される。
また、検知回路10の前段、例えば増幅回路8と分波回路9の間に、人の声をカットするために例えば2kHz以下の低周波数帯域をカットする周波数フィルタを介在させるならば、人の声による誤動作を一層確実に防止することができる。
本発明の一実施形態を示す消臭装置の外観図である。 同消臭装置の制御回路図である。
符号の説明
1 ケース
2 吹き出し口
3 吸い込み口
4 集音マイク
5 ファン(散布機構)
6 カートリッジ
7 プリント基板
8 増幅回路
9 検波回路
10 検知回路
11 スイッチング素子(駆動回路)
12 ファン駆動モータ(散布機構)
13 動作モニタ

Claims (5)

  1. 芳香剤又は消臭剤を収容し、且つその芳香剤又は消臭剤を薬剤散布機構により外部へ強制散布する消臭装置において、周囲の音を集める集音マイクと、集音マイクに入力された音から水洗トイレの排水音を検知する検知回路と、水洗トイレの排水音が検知された時点で前記薬剤散布機構を作動させる駆動回路とを具備することを特徴とする消臭装置。
  2. 前記検知回路は、入力音の音量及び時間を計測し、基準音量以上で且つ基準時間以上継続する入力音を排水音と判定する構成である請求項1に記載の消臭装置。
  3. 前記基準音量及び基準時間の少なくとも一方が調節可能である請求項2に記載の消臭装置。
  4. 人の声をカットする周波数フィルタを前記検知回路の前段に具備する請求項1に記載の消臭装置。
  5. 前記集音マイクへの音の入力に同期して点灯するLEDからなる動作モニターを具備する請求項1に記載の消臭装置。
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