JP2005036428A

JP2005036428A - Structure and method of reinforcing concrete

Info

Publication number: JP2005036428A
Application number: JP2003197899A
Authority: JP
Inventors: Kazuki Shirai; 和貴白井; Hideo Katsumata; 英雄勝俣
Original assignee: Obayashi Corp
Current assignee: Obayashi Corp
Priority date: 2003-07-16
Filing date: 2003-07-16
Publication date: 2005-02-10
Anticipated expiration: 2023-07-16
Also published as: JP4547875B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To stably introduce pre-stress to concrete structured as a pillar, a beam and a wall for a long time in a direction having a thickness directional component. <P>SOLUTION: A conical spring 12 is interposed inside the concrete 2 in an end part 8a of a PC steel product 8 inserted along the cross direction of the concrete 2. The conical spring 12 is interposed between the concrete 2 and a fixing part 8a of the PC steel product 8 fixed to the concrete 2, and tensile force is applied to the PC steel product 8 to introduce the pre-stress to the concrete 2. Tensile force of the PC steel product 8 can be easily adjusted by deformation quantity of the conical spring 12. Even if a creep deformation is generated in the concrete 2, the plate spring 12 is elastically deformed to absorb the deformation, and the pre-stress introduced to the concrete 2 can be stably held for a long time. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造物の柱、梁、壁または床を形成するコンクリートの補強構造および補強方法に関し、特に、コンクリート内部に緊張材を挿通して当該緊張材に緊張力を付与してコンクリートにプレストレスを導入する補強構造および補強方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
構造物の柱、梁、壁または床を形成するコンクリートの補強方法として、コンクリート内部にＰＣ鋼材等の緊張材を挿通して、この緊張材に緊張力を付与してコンクリートにプレストレスを導入する方法がある（特許文献１や２参照）。緊張材は、コンクリートに貫通して形成された挿通孔に配設され、その両端部はコンクリート外部に突出して、コンクリートの外面部に定着される構造になっている。コンクリートにプレストレスを安定して導入するためには、緊張材に付与される緊張力が長期にわたって安定して保持される必要がある。
【０００３】
【特許文献１】特開２０００−１９２６７２号公報
【０００４】
【特許文献２】特開昭５５−４２９６５号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような補強方法にあっては、コンクリートにクリープ変形等の歪みが生じると、緊張材の緊張力が低下し、コンクリートに対してプレストレスを安定して導入できなくなるという問題があった。これは、コンクリートに歪みが生じたことにより、緊張材によるコンクリートへの締め付け力が弱まるためである。緊張材の緊張力が弱まると、プレストレスによる導入軸力が大幅に低減してしまい、十分な補強効果を発揮することはできない。
【０００６】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、柱や梁、壁などとして構成されたコンクリートにクリープ変形等の歪みが生じても、緊張材の緊張力を保持することができ、コンクリートに対してプレストレスを長期にわたり安定して導入できるようなコンクリートの補強構造及び補強方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明に係るコンクリートの補強構造にあっては、構造物の柱、梁、壁または床として構成されたコンクリートに、壁または床にあってはその厚さ方向の成分を有する方向に沿って、また柱または梁にあってはその材軸直交方向の成分を有する方向に沿って挿通した緊張材によりプレストレスを導入するコンクリートの補強構造において、前記緊張材の前記コンクリートへの定着部と前記コンクリートとの間に弾性部材を介設した構成である。
【０００８】
なお、本発明におけるコンクリートとしては、例えば、鉄筋コンクリート（ＲＣ）構造や鉄骨鉄筋コンクリート（ＳＲＣ）構造のコンクリートを含む。
【０００９】
このような補強構造にあっては、緊張材の定着部に弾性部材が介設されていることで、コンクリートにクリープ変形等の歪みが生じても、この歪みを弾性部材により吸収することができる。このため、緊張材の緊張力が弱まるのを防止することができ、したがって、緊張材の緊張力を保持して、コンクリートに導入したプレストレスを長期にわたり安定して維持することができる。
【００１０】
かかる補強構造にあっては、前記弾性部材として皿バネを用いても良い。このように皿バネを用いれば、緊張材への緊張力の管理も容易に行うことができる。
【００１１】
また、かかる補強構造にあっては、前記コンクリートの表面部に当該コンクリートを補強する補強部材が配設され、当該補強部材および前記コンクリートを貫通して前記緊張材が挿通されていても良い。
【００１２】
また、かかる補強構造にあっては、前記緊張材が前記コンクリートに形成された開口部の周辺部に挿通されても良い。
【００１３】
また、かかる補強構造にあっては、前記緊張材の前記定着部と前記コンクリートとの間に、球面座金が介設されていても良い。
【００１４】
また、かかる補強構造にあっては、記緊張材が可撓性を有する線材により形成されるとともに、前記コンクリートにその内部で屈曲して形成され、両端部が前記コンクリートの同一面に開口する貫通孔を設け、前記貫通孔に前記緊張材を挿通し、前記開口部にて前記緊張材を前記コンクリートに定着しても良い。
【００１５】
また、かかる補強構造にあっては、前記緊張材が可撓性を有する線材により形成されるとともに、前記コンクリートに、壁または床にあってはその厚さ方向の成分を有する方向に沿って、また柱または梁にあってはその材軸直交方向の成分を有する方向に沿って複数の貫通孔を設け、前記緊張材が、前記コンクリートの一面から一の前記貫通孔を通じて反対側に延出されて当該反対側において折り返されて他の一の前記貫通孔を通じて前記一面側に導出され、前記貫通孔の前記一面側での開口部において定着されていても良い。
【００１６】
また本発明のコンクリート補強構造にあっては、構造物の柱、梁、壁または床として構成されたコンクリートに、壁または床にあってはその厚さ方向の成分を有する方向に沿って、また柱または梁にあってはその材軸直交方向の成分を有する方向に沿って配設した緊張材によりプレストレスを導入するコンクリートの補強構造において、前記コンクリートを挟んでその両側にそれぞれ前記コンクリートを補強する補強部材を配設し、これら両補強部材を貫通して前記緊張材を配設し、前記緊張材の前記補強部材への定着部と前記補強部材との間に弾性部材を介設した構成とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について添付図面を用いて説明する。
図１は、本発明に係るコンクリートの補強構造の第１実施形態を示した断面図である。ここでは、本発明に係る補強構造をコンクリート梁２に適用した場合の一例を説明する。なお、ここでは、コンクリート梁２は、例えば、鉄筋コンクリート（ＲＣ）構造や鉄骨鉄筋コンクリート（ＳＲＣ）構造等のコンクリートにより構築される。本実施形態の補強構造は、同図に示すように、コンクリート梁２の内部に、その材軸直交方向（本実施形態では図１に矢印Ａで示す幅方向）に沿って、本発明の緊張材として、ＰＣ鋼材８を挿通して構成される。
【００１８】
ＰＣ鋼材８は、棒体状に成形され、コンクリート梁２の内部の上下に、相互に平行に配置されている。各ＰＣ鋼材８は、コンクリート梁２の内部にその幅方向に沿って貫通して形成された各挿通孔４内にそれぞれ配設されている。各ＰＣ鋼材８の外周部と挿通孔４の内周部との間には、隙間が形成され、当該隙間には、グラウトなどの各種充填材が充填できるようになっている。
【００１９】
ＰＣ鋼材８の両端部８ａ、８ｂは、それぞれコンクリート梁２の外部へ突出し、その一方の端部（図中右端部）８ａには、ナット１４ａと、座金１０ａと、皿ばね１２とが装着され、他方の端部（図中左端部）８ｂには、ナット１４ｂと、座金１０ｂとが装着されている。皿ばね１２は、本発明の弾性部材として、ナット１４ａと座金１０ａとの間に介設されている。座金１０ａ、１０ｂは、コンクリート梁２の左右両側面部に配設された鋼板６に密着している。
【００２０】
各ＰＣ鋼材８には、コンクリート梁２に対してプレストレスを導入するために、緊張力が付与されている。緊張力の付与は、ナット１４ａ、１４ｂの締め付けにより行われている。緊張力は、ナット１４ａ、１４ｂの締め付け具合によって調節され、コンクリート梁２には、適切なプレストレスを導入することができるようになっている。
【００２１】
また、本実施形態では、ナット１４ａと座金１０ａとの間に、皿ばね１２が介設されているため、皿ばね１２の変形量からＰＣ鋼材８に付与される緊張力を簡単に調節することができる。これにより、コンクリート梁２に導入するプレストレスの管理を容易に行うことができ、施工性や品質の向上を大幅に図ることができる。
【００２２】
また、コンクリート梁２にクリープ変形等により歪みが発生したときには、皿ばね１２が弾性変形して、その歪みを吸収することができる。このため、ＰＣ鋼材８に付与される緊張力も保持され、コンクリート梁２に導入されたプレストレスを長期にわたり安定した状態に保持することができる。
【００２３】
また、皿ばね１２については、その荷重特性から、たわみ量が変化しても、弾発力の変動が小さい領域に設定するのが好ましい。つまり、皿ばね１２が、例えば、図２に示すような荷重特定を有する場合、同図に示す、皿ばね１２のたわみ量Ｔの変化に対して弾性力Ｐの変動が小さい領域、即ち領域Ｘの範囲内に設定するのが好ましい。
【００２４】
なお、この実施形態では、皿ばね１２はコンクリート梁２の片側側面部にのみ設けられていたが、本発明にあってはこれに限らず、コンクリート梁２の両側面部にそれぞれ設けられていても良い。
【００２５】
図３は、本発明に係るコンクリートの補強構造の第２実施形態を示した断面図である。ここでは、補強部材２０が設置されたコンクリート梁２に、本発明に係る補強構造を適用した場合の一例を説明する。この補強構造では、同図に示すように、コンクリート梁２の片側側面部（図中右側面部）に、補強部材２０が接合されている。そして、コンクリート梁２及び補強部材２０を貫通してＰＣ鋼材８を挿通し、当該ＰＣ鋼材８に緊張力を付与してコンクリート梁２にプレストレスを導入する構成になっている。補強部材２０は、例えば耐震補強などを目的として設置される部材であり、プレキャストコンクリート製部材（ＰＣ製部材）や鉄骨材などにより構成されたコンクリート製フレームまたは鉄骨製フレームなどにより形成される。
【００２６】
ＰＣ鋼材８は、第１実施形態の場合と同様、コンクリート梁２の内部にその幅方向（図中矢印Ａの方向）に沿って、コンクリート梁２及び耐震補強部材２０を貫通して形成された挿通孔４、２２に挿通され、その両端部８ａ、８ｂは、コンクリート梁２及び補強部材２０の外部に突出している。ＰＣ鋼材８の一方の端部（図中右端部）８ａには、座金１０ａと、皿ばね１２と、ナット１４ａとが装着され、他方の端部（図中左端部）８ｂには、座金１０ｂとナット１４ｂとが装着されている。皿ばね１２は、第１実施形態と同様に、座金１０ａとナット１４ａとの間に介設され、また、座金１０ａ、１０ｂは、コンクリート梁２の左右両側面部に配設された鋼板６に密着している。
【００２７】
各ＰＣ鋼材８には、コンクリート梁２に対してプレストレスを導入すべく、ナット１４ａ、１４ｂにより緊張力が付与されている。ここでも、前述した第１実施形態と同様に、皿ばね１２の変形量からＰＣ鋼材８に付与される緊張力を簡単に調節することができる。これにより、コンクリート梁２に導入するプレストレスの管理を容易に行うことができ、したがって、施工性や品質の向上を大幅に図ることができる。
【００２８】
また、コンクリート梁２にクリープ変形等により歪みが発生したときには、皿ばね１２が弾性変形して、その歪みを吸収することができることため、ＰＣ鋼材８に付与される緊張力も保持することができ、コンクリート梁２に導入されたプレストレスを長期にわたり安定した状態に保持することができる。
【００２９】
さらに、このようにクリープ変形等の歪みを吸収することができるから、コンクリート梁２と補強部材２０との間の接合性を確保することができ、コンクリート梁２と補強部材２０との間で長期にわたり一体性を保持することができる。
【００３０】
なお、補強部材２０については、図４に示すように、コンクリート梁２を両側から挟み込むようにその両側部にそれぞれ配設しても良い。この場合、同図に示すように、ＰＣ鋼材８は、必ずしもコンクリート梁２の内部に挿通されている必要はなく、コンクリート梁２の外部に（ここでは上下両側部に）配設されていても良い。
【００３１】
図５及び図６は、本発明に係るコンクリートの補強構造の第３実施形態を示した断面図及び正面図である。ここでは、本発明に係る補強構造を、コンクリート梁２に貫通して設けられた開口部２４の補強に適用した場合の一例について説明する。この補強構造は、図５及び図６に示すように、コンクリート梁２に貫通して形成された開口部２４の周囲に、コンクリート梁２の内部にこれを貫通するようにＰＣ鋼材８を挿通した構造である。
【００３２】
開口部２４は、配管などを挿通するために形成された孔部であり、ここでは、図５に示すように、コンクリート梁２の幅方向（図中矢印Ａ方向）、即ちコンクリート梁２の長手方向（紙面垂直方向）に対して直角に交差する方向に沿って形成されている。開口部２４の周縁部には、コンクリート梁２の左右両側面部にそれぞれ、図６に示すように、環状の鋼板６が配設されている。
【００３３】
ＰＣ鋼材８は、図５に示すように、コンクリート梁２の開口部２４の周辺部に当該開口部２４とほぼ平行に貫通形成された挿通孔４に挿通され、図６に示すように、開口部２４の周辺部に沿って相互に間隔をあけて複数本配置されている。ＰＣ鋼材８の両端部は、それぞれコンクリート梁２の外部に突出しており、その一方の端部（図５中右端部）８ａには、座金１０ａと、皿ばね１２と、ナット１４ａとが装着され、他方の端部（図５中左端部）８ｂには、座金１０ｂとナット１４ｂとが装着されている。座金１０ａ、１０ｂは鋼板６に密着されている。
【００３４】
各ＰＣ鋼材８には、ナット１４ａ、１４ｂにより緊張力が付与され、コンクリート梁２にはプレストレスが導入されている。ここでも、前述した実施形態と同様に、皿ばね１２の変形量からＰＣ鋼材８に付与される緊張力を簡単に調節することができる。また、コンクリート梁２にクリープ変形等により歪みが発生したときには、皿ばね１２が弾性変形して、その歪みを吸収することができるから、ＰＣ鋼材８に付与される緊張力も保持することができ、コンクリート梁２に導入したプレストレスを長期にわたり安定した状態で保持することができる。
【００３５】
さらにここでは、皿ばねの弾性力により鋼板６をコンクリート梁２の側面部に圧着させることができるから、鋼板６の拘束によってコンクリート梁２の開口部２４の周辺部にひび割れが発生または進展するのを抑制することができる。また、鋼板６とコンクリート梁２との間の摩擦力が増大し、鋼板６による補強効果も大幅にアップする。
【００３６】
なお、鋼板６については、必ずしも、図６に示すような環状に形成されている必要はない。図７は、コンクリート梁２の左右両側の開口部２４の周縁部に配設される鋼板６の他の実施形態を示したものである。同図に示すように、鋼板６は、例えば長方形状等の矩形状に成形されていても良い。この場合、ＰＣ鋼材８は、同図に示すように、鋼板６の隅角部に配設されても良い。
【００３７】
図８は、ＰＣ鋼材８の他の定着構造の一例を示したものである。この定着構造では、ＰＣ鋼材８の一方の端部８ａ側の座金１０ａとコンクリート梁２との間に、球面座金３０を介設している。このような球面座金３０を介設することで、ＰＣ鋼材８が挿通孔４内において若干傾いて配置されたとしても、ＰＣ鋼材８の緊張力をコンクリート梁２に対しスムーズに伝達することができ、これにより、ＰＣ鋼材８とコンクリート面の直交性などに対する施工誤差を吸収することができる。
【００３８】
図９に示すように、このような球面座金３０をコンクリート梁２の両側に用いることで、ＰＣ鋼材８がコンクリート梁２の内部に斜めに配設されたとしても、ＰＣ鋼材８の緊張力をコンクリート梁２に対しスムーズに伝達することができる。
【００３９】
図１０は、本発明に係るコンクリートの補強構造の他の補強例を示したものである。この補強構造では、緊張材として、例えば炭素繊維ストランドをはじめとする高強度ワイヤーや、その他、可撓性を有する高強度の線材４２を使用し、この線材４２を同図に示すように折り曲げてコンクリート壁４０に挿通している。
【００４０】
ここでは、コンクリート壁４０内に、線材４２が挿通される挿通孔４４が、コンクリート壁４０の厚さ方向に沿って上下に２本貫通して形成されている。線材４２は、一方の挿通孔４４からコンクリート壁４０の裏側部４０ｂへと挿通され、その裏側部４０ｂにおいて折り曲げられて、他方の挿通孔４４を通じてコンクリート壁４０の表側部４０ａへと挿通されている。これにより、線材４２の両端部４２ａ、４２ｂを、コンクリート壁４０の表側部４０ａに突出させることができるので、コンクリート壁２の片側部にのみ定着部を設けることができる。すなわち、線材４２の定着作業や緊張力の調節作業を表側部４０ａのみで行うことができるので、例えば、裏側部４０ｂへ手が届き難いようなときにも良好な施工性やメンテナンス性を確保することができる。また、コンクリート壁４０の片側に定着部を設けたくない場合にも有効である。
【００４１】
なお、ここでは、線材４２の端部４２ａ、４２ｂをコンクリート壁４０に定着するための定着具として、前述した実施形態で使用したナット１６に代えて、くさび形の係合構造を有する定着具４６を使用している。
【００４２】
図１１は、このような線材４２を緊張材として用いた場合における他の補強例を示したものである。ここでは、コンクリート壁４０内に、同図に示すようにコンクリート壁４０の内部で屈曲したＶ字形の挿通孔５０を形成し、この挿通孔５０内に線材４２を差し込んで、コンクリート壁４０の内部において線材４２を折り曲げて挿通している。このため、図１０の場合と同様に、線材４２をコンクリート壁４０の裏側部４０ｂに導出しなくても、線材４２の両端部４２ａ、４２ｂをコンクリート壁４０の表側部４０ａに突出させることができる。このように、コンクリート壁２の片側部にのみ定着部を設けることができるので、線材４２の定着作業や緊張力の調節作業を表側部４０ａのみで行うことができる。これにより、例えば、裏側部４０ｂへ手が届き難いようなときにも良好な施工性やメンテナンス性を確保することができる。また、コンクリート壁４０の片側に定着部を設けたくない場合にも有効である。
【００４３】
また、このように緊張材としての線材４２が、コンクリートの厚さ方向以外の方向、即ちここでは厚さ方向に対して斜めの方向に沿って挿通されていても良い。
【００４４】
なお、ここでは、線材４２の端部４２ａ、４２ｂがコンクリート壁４０から斜めに突出されていることから、コンクリート壁４０と皿ばね１２との間に断面三角形状のワッシャ５２を介設して、線材４２の端部４２ａ、４２ｂに装着された皿ばね１２からの荷重を線材４２にスムーズに伝達されるように構成している。
【００４５】
また、ここでは、挿通孔５０がＶ字形に形成されていたが、本発明にあってはこれに限らず、コンクリートの内部で他の形で屈曲されていても良い。
【００４６】
また、前述した実施の形態では、本発明に係る補強構造をコンクリート梁２に適用した場合の例について説明したが、本発明にあっては、このようなコンクリート梁２に適用される場合に限らず、コンクリート壁やコンクリート床、コンクリート柱など、各種コンクリート構造部に適用することができる。
【００４７】
また、前述した実施の形態では、本発明の弾性部材として皿ばね１２を用いていたが、本発明の弾性部材は、このような皿ばね１２に限らず、緊張材に対して緊張力を付与することができれば、どのような弾性部材であっても構わない。
【００４８】
また、前述した実施の形態では、本発明の緊張材として、ＰＣ鋼材８と線材４２とを用いる場合について示したが、本発明にあってはこのような場合に限らず、コンクリートにプレストレスを導入することができれば、どのような緊張材を用いても構わない。
【００４９】
また、前述した実施の形態では、緊張材（ＰＣ鋼材８）が挿通される方向として、コンクリートの幅方向や斜めの方向などが挙げられていたが、本発明にあってはこれらの方向に限らず、壁または床にあってはその厚さ方向の成分を有する方向に沿って、また柱または梁にあってはその材軸直交方向の成分を有する方向に沿って配設されれば、どのような方向に沿って配設されても良い。例えば、柱や梁の場合には、その長さ方向以外の方向、具体的には断面縦方向や断面横方向などであっても構わない。また、壁の場合には、壁面と平行な方向以外の方向、例えば面外方向や厚さ方向などであっても構わない。
【００５０】
また、本発明にかかる補強構造にあっては、新設するコンクリート構造物に適用することができるのはもちろん、既存のコンクリート構造物にも好適に適用することができる。
【００５１】
【発明の効果】
本発明によれば、コンクリートにクリープ変形等の歪みが生じても、緊張材の緊張力を保持して、コンクリートに導入されるプレストレスを長期間にわたり安定して確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るコンクリートの補強構造の第１実施形態を示した断面図である。
【図２】本発明の弾性部材の荷重特定の一例を示したグラフである。
【図３】本発明に係るコンクリートの補強構造の第２実施形態を示した断面図である。
【図４】本発明に係るコンクリートの補強構造の第２実施形態の変形例を示した断面図である。
【図５】本発明に係るコンクリートの補強構造の第３実施形態を示した断面図である。
【図６】本発明に係るコンクリートの補強構造の第３実施形態を示した正面図である。
【図７】図６に示す鋼板の他の実施形態を示した正面図である。
【図８】本発明に係るコンクリートの補強構造の他の定着構造を示した断面図である。
【図９】本発明に係るコンクリートの補強構造の他の定着構造を示した断面図である。
【図１０】本発明に係るコンクリートの補強構造の他の補強例を示した断面図である。
【図１１】本発明に係るコンクリートの補強構造の他の補強例を示した断面図である。
【符号の説明】
２コンクリート梁４貫通孔
６鋼板８ＰＣ鋼棒
１０ａ、１０ｂ座金１２皿バネ
１４ａ、１４ｂナット１６ナット
２０補強部材２２挿通孔
２４開口部３０球面座金
４０コンクリート壁４２線材
４４挿通孔４６定着具
５０挿通孔５２ワッシャ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a concrete reinforcing structure and a reinforcing method for forming pillars, beams, walls or floors of a structure, and in particular, a tension material is inserted into the concrete so as to apply tension to the tension material and pre-press the concrete. The present invention relates to a reinforcing structure and a reinforcing method for introducing stress.
[0002]
[Prior art]
As a method of reinforcing concrete that forms pillars, beams, walls or floors of structures, a tension material such as PC steel is inserted inside the concrete, and tension is applied to the tension material to introduce prestress into the concrete. There are methods (see Patent Documents 1 and 2). The tendon is disposed in an insertion hole formed so as to penetrate through the concrete. Both ends of the tendon protrude from the concrete and are fixed to the outer surface of the concrete. In order to stably introduce prestress into concrete, it is necessary to stably maintain the tension applied to the tendon for a long period of time.
[0003]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-192672 [0004]
[Patent Document 2] Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-42965
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a reinforcing method, when distortion such as creep deformation occurs in the concrete, there is a problem that the tension of the tension material decreases, and it becomes impossible to stably introduce prestress to the concrete. . This is because the tightening force of the tension material on the concrete is weakened due to the distortion in the concrete. If the tension of the tendon material is weakened, the introduction axial force due to the prestress is greatly reduced, and a sufficient reinforcing effect cannot be exhibited.
[0006]
The present invention has been made in view of such circumstances. The purpose of the present invention is to increase the tension of a tension member even if distortion such as creep deformation occurs in concrete configured as a column, a beam, or a wall. An object of the present invention is to provide a concrete reinforcing structure and a reinforcing method that can be held and can stably introduce prestress into concrete over a long period of time.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, in the concrete reinforcing structure according to the present invention, in the concrete configured as a pillar, beam, wall or floor of the structure, in the wall or floor, the thickness direction thereof. In a concrete reinforcing structure in which pre-stress is introduced by a tension member inserted along a direction having a component of the above-mentioned component and, in the case of a column or beam, along a direction having a component orthogonal to the material axis direction, An elastic member is interposed between the concrete fixing portion and the concrete.
[0008]
In addition, as concrete in this invention, the concrete of a reinforced concrete (RC) structure and a steel frame reinforced concrete (SRC) structure is included, for example.
[0009]
In such a reinforcing structure, since the elastic member is interposed in the fixing portion of the tension material, even if distortion such as creep deformation occurs in the concrete, the distortion can be absorbed by the elastic member. . For this reason, it can prevent that the tension | tensile_strength of a tension | tensile_strength weakens, Therefore, the tension | tensile_strength of a tension | tensile_strength can be hold | maintained and the pre-stress introduced into concrete can be maintained stably over a long term.
[0010]
In such a reinforcing structure, a disc spring may be used as the elastic member. If a disc spring is used in this way, the tension force applied to the tendon can be easily managed.
[0011]
In such a reinforcing structure, a reinforcing member that reinforces the concrete may be disposed on the surface portion of the concrete, and the tension material may be inserted through the reinforcing member and the concrete.
[0012]
Moreover, in this reinforcement structure, the said tension material may be penetrated by the peripheral part of the opening part formed in the said concrete.
[0013]
In such a reinforcing structure, a spherical washer may be interposed between the fixing portion of the tendon and the concrete.
[0014]
Further, in such a reinforcing structure, the tension material is formed by a flexible wire, and is formed by bending the concrete inside thereof, and both end portions open to the same surface of the concrete. A hole may be provided, the tendon may be inserted into the through hole, and the tendon may be fixed to the concrete at the opening.
[0015]
Further, in such a reinforcing structure, the tension material is formed of a flexible wire, and the concrete or the wall or floor has a thickness direction component along the direction. Further, in the case of a column or beam, a plurality of through holes are provided along a direction having a component perpendicular to the material axis, and the tension material is extended from one surface of the concrete to the opposite side through the one through hole. Then, it may be folded back on the opposite side, led out to the one surface side through the other one of the through holes, and fixed at an opening portion on the one surface side of the through hole.
[0016]
Further, in the concrete reinforcing structure of the present invention, the concrete configured as a column, beam, wall or floor of the structure, along the direction having the thickness direction component in the wall or floor, and In the case of a column or beam, a concrete reinforcement structure in which prestress is introduced by a tension material arranged along a direction having a component orthogonal to the material axis, and the concrete is reinforced on both sides of the concrete. The reinforcing member is disposed, the tension member is disposed through the both reinforcing members, and the elastic member is interposed between the fixing portion of the tension member to the reinforcing member and the reinforcing member. And
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of a concrete reinforcing structure according to the present invention. Here, an example when the reinforcing structure according to the present invention is applied to the concrete beam 2 will be described. Here, the concrete beam 2 is constructed of concrete such as a reinforced concrete (RC) structure or a steel reinforced concrete (SRC) structure. As shown in the figure, the reinforcing structure of the present embodiment has the tension of the present invention inside the concrete beam 2 along the direction perpendicular to the material axis (in this embodiment, the width direction indicated by arrow A in FIG. 1). A PC steel material 8 is inserted as a material.
[0018]
The PC steel material 8 is formed in a rod shape and is arranged in parallel with each other above and below the concrete beam 2. Each PC steel material 8 is disposed in each insertion hole 4 formed through the inside of the concrete beam 2 along the width direction thereof. A gap is formed between the outer peripheral portion of each PC steel material 8 and the inner peripheral portion of the insertion hole 4, and the gap can be filled with various fillers such as grout.
[0019]
Both end portions 8a and 8b of the PC steel material 8 project to the outside of the concrete beam 2, and a nut 14a, a washer 10a, and a disc spring 12 are attached to one end portion (right end portion in the figure) 8a. A nut 14b and a washer 10b are attached to the other end (left end in the figure) 8b. The disc spring 12 is interposed between the nut 14a and the washer 10a as an elastic member of the present invention. The washers 10a and 10b are in close contact with the steel plates 6 disposed on the left and right side surfaces of the concrete beam 2.
[0020]
In order to introduce prestress to the concrete beam 2, a tension force is applied to each PC steel material 8. The tension is applied by tightening the nuts 14a and 14b. The tension force is adjusted by the tightening condition of the nuts 14a and 14b, and an appropriate prestress can be introduced into the concrete beam 2.
[0021]
Moreover, in this embodiment, since the disc spring 12 is interposed between the nut 14a and the washer 10a, the tension | tensile_strength force given to PC steel material 8 from the deformation amount of the disc spring 12 can be adjusted easily. Can do. Thereby, the prestress introduced into the concrete beam 2 can be easily managed, and the workability and quality can be greatly improved.
[0022]
Further, when the concrete beam 2 is distorted due to creep deformation or the like, the disc spring 12 is elastically deformed to absorb the distortion. For this reason, the tension | tensile_strength provided to PC steel material 8 is also hold | maintained, and the prestress introduced into the concrete beam 2 can be hold | maintained in the stable state over a long term.
[0023]
Further, it is preferable that the disc spring 12 is set in a region where the variation in the elastic force is small even if the amount of deflection changes due to its load characteristics. That is, when the disc spring 12 has a load specification as shown in FIG. 2, for example, a region where the fluctuation of the elastic force P is small with respect to the change in the deflection amount T of the disc spring 12 shown in FIG. It is preferable to set within the range.
[0024]
In this embodiment, the disc spring 12 is provided only on one side surface portion of the concrete beam 2. However, the present invention is not limited to this, and the disc spring 12 may be provided on each side surface portion of the concrete beam 2. good.
[0025]
FIG. 3 is a sectional view showing a second embodiment of the concrete reinforcing structure according to the present invention. Here, an example in which the reinforcing structure according to the present invention is applied to the concrete beam 2 on which the reinforcing member 20 is installed will be described. In this reinforcing structure, as shown in the figure, a reinforcing member 20 is joined to one side surface portion (right side surface portion in the figure) of the concrete beam 2. Then, the PC steel material 8 is inserted through the concrete beam 2 and the reinforcing member 20, and tension is applied to the PC steel material 8 to introduce prestress into the concrete beam 2. The reinforcing member 20 is a member installed for the purpose of, for example, seismic reinforcement, and is formed by a concrete frame or a steel frame made of a precast concrete member (PC member) or a steel frame.
[0026]
As in the case of the first embodiment, the PC steel material 8 is formed inside the concrete beam 2 so as to penetrate the concrete beam 2 and the seismic reinforcing member 20 along the width direction (direction of arrow A in the figure). Inserted into the insertion holes 4 and 22, both end portions 8 a and 8 b protrude outside the concrete beam 2 and the reinforcing member 20. A washer 10a, a disc spring 12, and a nut 14a are attached to one end (right end in the figure) 8a of the PC steel material 8, and a washer 10b is attached to the other end (left end in the figure) 8b. And a nut 14b. The disc spring 12 is interposed between the washer 10a and the nut 14a as in the first embodiment, and the washers 10a and 10b are in close contact with the steel plates 6 disposed on the left and right side portions of the concrete beam 2. is doing.
[0027]
Each PC steel 8 is given tension by nuts 14a and 14b in order to introduce prestress to the concrete beam 2. Here, similarly to the first embodiment described above, the tension applied to the PC steel material 8 can be easily adjusted from the amount of deformation of the disc spring 12. Thereby, the prestress introduced into the concrete beam 2 can be easily managed, and therefore the workability and quality can be greatly improved.
[0028]
In addition, when the concrete beam 2 is distorted due to creep deformation or the like, the disc spring 12 is elastically deformed and can absorb the strain. Therefore, the tension applied to the PC steel material 8 can also be maintained. The prestress introduced into the concrete beam 2 can be kept stable over a long period of time.
[0029]
Furthermore, since distortion such as creep deformation can be absorbed in this way, the bondability between the concrete beam 2 and the reinforcing member 20 can be ensured, and a long-term between the concrete beam 2 and the reinforcing member 20 can be ensured. Integrity can be maintained.
[0030]
In addition, about the reinforcement member 20, as shown in FIG. 4, you may each arrange | position at the both sides so that the concrete beam 2 may be inserted | pinched from both sides. In this case, as shown in the figure, the PC steel material 8 does not necessarily have to be inserted into the concrete beam 2, and may be disposed outside the concrete beam 2 (here, on both upper and lower sides). good.
[0031]
5 and 6 are a sectional view and a front view showing a third embodiment of the concrete reinforcing structure according to the present invention. Here, an example of the case where the reinforcing structure according to the present invention is applied to the reinforcement of the opening 24 provided through the concrete beam 2 will be described. In this reinforcing structure, as shown in FIGS. 5 and 6, the PC steel material 8 is inserted into the inside of the concrete beam 2 around the opening 24 formed so as to penetrate the concrete beam 2. Structure.
[0032]
The opening 24 is a hole formed for inserting piping or the like. Here, as shown in FIG. 5, the width direction of the concrete beam 2 (in the direction of arrow A in the figure), that is, the length of the concrete beam 2 is shown. It is formed along a direction that intersects at right angles to the direction (perpendicular to the paper surface). As shown in FIG. 6, annular steel plates 6 are disposed on the left and right side surfaces of the concrete beam 2 at the periphery of the opening 24.
[0033]
As shown in FIG. 5, the PC steel material 8 is inserted into a peripheral portion of the opening 24 of the concrete beam 2 through an insertion hole 4 formed so as to penetrate substantially parallel to the opening 24, and as shown in FIG. A plurality of wires are arranged along the periphery of the portion 24 with a space therebetween. Both ends of the PC steel material 8 project outside the concrete beam 2, and a washer 10a, a disc spring 12, and a nut 14a are attached to one end (right end in FIG. 5) 8a. A washer 10b and a nut 14b are attached to the other end (left end in FIG. 5) 8b. The washers 10 a and 10 b are in close contact with the steel plate 6.
[0034]
Tension force is applied to each PC steel material 8 by nuts 14 a and 14 b, and prestress is introduced to the concrete beam 2. Here, as in the above-described embodiment, the tension applied to the PC steel material 8 can be easily adjusted from the deformation amount of the disc spring 12. In addition, when the concrete beam 2 is distorted by creep deformation or the like, the disc spring 12 is elastically deformed and can absorb the strain. Therefore, the tension applied to the PC steel material 8 can also be maintained. The prestress introduced into the concrete beam 2 can be maintained in a stable state for a long period of time.
[0035]
Further, here, since the steel plate 6 can be crimped to the side surface portion of the concrete beam 2 by the elastic force of the disc spring, cracking occurs or develops in the peripheral portion of the opening 24 of the concrete beam 2 due to the restraint of the steel plate 6. Can be suppressed. Moreover, the frictional force between the steel plate 6 and the concrete beam 2 is increased, and the reinforcing effect of the steel plate 6 is greatly improved.
[0036]
In addition, about the steel plate 6, it does not necessarily need to be formed in an annular shape as shown in FIG. FIG. 7 shows another embodiment of the steel plate 6 disposed at the peripheral edge of the opening 24 on the left and right sides of the concrete beam 2. As shown in the figure, the steel plate 6 may be formed in a rectangular shape such as a rectangular shape. In this case, the PC steel material 8 may be disposed at a corner portion of the steel plate 6 as shown in FIG.
[0037]
FIG. 8 shows an example of another fixing structure of the PC steel material 8. In this fixing structure, a spherical washer 30 is interposed between the washer 10 a on the one end 8 a side of the PC steel material 8 and the concrete beam 2. By interposing such a spherical washer 30, even if the PC steel material 8 is slightly inclined in the insertion hole 4, the tension force of the PC steel material 8 can be smoothly transmitted to the concrete beam 2. Thereby, the construction error with respect to the orthogonality of the PC steel material 8 and the concrete surface can be absorbed.
[0038]
As shown in FIG. 9, by using such a spherical washer 30 on both sides of the concrete beam 2, even if the PC steel material 8 is disposed obliquely inside the concrete beam 2, the tension of the PC steel material 8 can be increased. It can be transmitted smoothly to the concrete beam 2.
[0039]
FIG. 10 shows another example of reinforcing a concrete reinforcing structure according to the present invention. In this reinforcing structure, for example, a high-strength wire such as a carbon fiber strand or other flexible high-strength wire 42 is used as a tension material, and the wire 42 is bent as shown in FIG. The concrete wall 40 is inserted.
[0040]
Here, two insertion holes 44 through which the wire 42 is inserted are formed in the concrete wall 40 so as to penetrate vertically along the thickness direction of the concrete wall 40. The wire 42 is inserted into the back side portion 40b of the concrete wall 40 from one insertion hole 44, bent at the back side portion 40b, and inserted into the front side portion 40a of the concrete wall 40 through the other insertion hole 44. . Accordingly, both end portions 42 a and 42 b of the wire 42 can be protruded from the front side portion 40 a of the concrete wall 40, so that a fixing portion can be provided only on one side portion of the concrete wall 2. That is, since the fixing work of the wire 42 and the tension adjusting work can be performed only by the front side part 40a, for example, when it is difficult to reach the back side part 40b, good workability and maintainability are ensured. be able to. This is also effective when it is not desired to provide a fixing portion on one side of the concrete wall 40.
[0041]
Here, as a fixing tool for fixing the end portions 42a and 42b of the wire 42 to the concrete wall 40, a fixing tool 46 having a wedge-shaped engagement structure instead of the nut 16 used in the above-described embodiment. Is used.
[0042]
FIG. 11 shows another example of reinforcement when such a wire 42 is used as a tension material. Here, a V-shaped insertion hole 50 bent inside the concrete wall 40 is formed in the concrete wall 40 as shown in the figure, and the wire 42 is inserted into the insertion hole 50 so that the inside of the concrete wall 40 The wire 42 is bent and inserted. For this reason, similarly to the case of FIG. 10, both ends 42 a and 42 b of the wire 42 can be protruded from the front side 40 a of the concrete wall 40 without leading the wire 42 to the back side 40 b of the concrete wall 40. . As described above, since the fixing portion can be provided only on one side portion of the concrete wall 2, the fixing work of the wire rod 42 and the tension adjusting operation can be performed only on the front side portion 40a. Thereby, for example, when it is difficult to reach the back side 40b, good workability and maintainability can be ensured. This is also effective when it is not desired to provide a fixing portion on one side of the concrete wall 40.
[0043]
Moreover, the wire 42 as a tension material may be inserted along a direction other than the thickness direction of the concrete, that is, a direction oblique to the thickness direction here.
[0044]
Here, since the end portions 42a, 42b of the wire rod 42 are obliquely projected from the concrete wall 40, a washer 52 having a triangular cross section is interposed between the concrete wall 40 and the disc spring 12, The load from the disc spring 12 attached to the end portions 42 a and 42 b of the wire 42 is configured to be smoothly transmitted to the wire 42.
[0045]
Here, the insertion hole 50 is formed in a V shape. However, the present invention is not limited to this, and the insertion hole 50 may be bent in another shape inside the concrete.
[0046]
In the above-described embodiment, the example in which the reinforcing structure according to the present invention is applied to the concrete beam 2 has been described. However, in the present invention, the present invention is not limited to such a case. It can be applied to various concrete structures such as concrete walls, concrete floors, and concrete columns.
[0047]
In the above-described embodiment, the disc spring 12 is used as the elastic member of the present invention. However, the elastic member of the present invention is not limited to such a disc spring 12 and imparts tension to the tension material. Any elastic member may be used as long as it can be used.
[0048]
Moreover, in embodiment mentioned above, although shown about the case where PC steel material 8 and the wire 42 were used as a tension material of this invention, in this invention, it is not restricted to such a case but prestress is applied to concrete. Any tension material can be used as long as it can be introduced.
[0049]
Moreover, in embodiment mentioned above, although the width direction of concrete, the diagonal direction, etc. were mentioned as a direction through which a tension material (PC steel material 8) is penetrated, in this invention, it is restricted to these directions. In the case of a wall or a floor, it is arranged along the direction having a component in the thickness direction, and in the case of a column or beam, it is arranged along a direction having a component perpendicular to the axis of the material. You may arrange | position along such a direction. For example, in the case of a column or a beam, it may be in a direction other than its length direction, specifically, in a cross-sectional vertical direction or a cross-sectional horizontal direction. Further, in the case of a wall, it may be a direction other than a direction parallel to the wall surface, for example, an out-of-plane direction or a thickness direction.
[0050]
In addition, the reinforcing structure according to the present invention can be applied not only to a newly installed concrete structure but also to an existing concrete structure.
[0051]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, even if distortion, such as creep deformation, arises in concrete, the tension | tensile_strength of a tension material can be hold | maintained and the prestress introduced into concrete can be ensured stably over a long period of time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 2 is a graph showing an example of load identification of an elastic member of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a second embodiment of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 4 is a sectional view showing a modification of the second embodiment of the concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 5 is a sectional view showing a third embodiment of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 6 is a front view showing a third embodiment of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
7 is a front view showing another embodiment of the steel plate shown in FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing another fixing structure of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing another fixing structure of a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing another example of reinforcing a concrete reinforcing structure according to the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing another example of reinforcing a concrete reinforcing structure according to the present invention.
[Explanation of symbols]
2 Concrete beam 4 Through hole 6 Steel plate 8 PC steel rod 10a, 10b Washer 12 Belleville spring 14a, 14b Nut 16 Nut 20 Reinforcing member 22 Insertion hole 24 Opening part 30 Spherical washer 40 Concrete wall 42 Wire rod 44 Insertion hole 46 Fixing tool 50 Insertion Hole 52 washer

Claims

For concrete structured as columns, beams, walls, or floors of structures, along walls or floors, along the direction that has a component in the thickness direction, and for columns or beams, the direction perpendicular to the material axis In the concrete reinforcement structure that introduces prestress by the tension material inserted along the direction having the component of
A reinforcing structure of concrete, wherein an elastic member is interposed between a fixing portion of the tendon material to the concrete and the concrete.

2. The concrete reinforcing structure according to claim 1, wherein the elastic member is a disc spring.

The reinforcing member for reinforcing the concrete is disposed on the surface portion of the concrete, and the tension material is disposed through the reinforcing member and the concrete. Reinforced concrete structure.

The reinforcing structure for concrete according to any one of claims 1 to 3, wherein the tendon is disposed in a peripheral portion of an opening formed in the concrete.

The concrete reinforcing structure according to any one of claims 1 to 4, wherein a spherical washer is interposed between the fixing portion of the tendon and the concrete.

The tension material is formed of a flexible wire, and the concrete is formed by bending inside thereof, and through holes having both ends opened on the same surface of the concrete are provided, and the tension is formed in the through hole. The concrete reinforcing structure according to claim 1, wherein a material is inserted and the tension material is fixed to the concrete at the opening.

The tendon is formed of a flexible wire, and the concrete, along the direction having a thickness direction component in the wall or floor, and in the column or beam, the material. A plurality of through holes are provided along a direction having a component perpendicular to the axis, and the tension material is extended from one surface of the concrete to the opposite side through the one through hole and folded back on the opposite side. The concrete reinforcement according to any one of claims 1 to 5, wherein the reinforcement is led to the one surface side through the one through hole and fixed at an opening portion on the one surface side of the through hole. Construction.

For concrete structured as columns, beams, walls, or floors of structures, along walls or floors, along the direction that has a component in the thickness direction, and for columns or beams, the direction perpendicular to the material axis In a concrete reinforcement structure in which prestress is introduced by a tension material arranged along the direction having the component of
A reinforcing member for reinforcing the concrete is disposed on both sides of the concrete, and the tension material is disposed through both the reinforcing members.
A concrete reinforcing structure, wherein an elastic member is interposed between a fixing portion of the tendon material to the reinforcing member and the reinforcing member.

For concrete structured as columns, beams, walls, or beams of structures, along walls or floors, along the direction having the thickness component, and for columns or beams, the direction perpendicular to the material axis In the method for reinforcing concrete, in which prestress is introduced by a tension material inserted along the direction having the component of
A method of reinforcing concrete, comprising: an elastic member interposed between the fixing portion of the tendon material to the concrete and the concrete.