JP2005036392A - ドア用当接部材及びその取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】開き戸のドア枠15に取付けてドア本体2を静止させるためのドア用当接部材1であって、
ドア本体2の開閉時において、該ドア本体2の開口端部20が当接するドア用当接部材1の当接面と、該当接面に配設した当接弾性部材13、23と、該当接弾性部材13、23により支承される付勢体11、21とにより構成されてなることを特徴とするドア用当接部材1である。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に弾力性及び耐久性等、更には通気性に優れたドア用当接部材及びその取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1によれば、図5及び図6に示すごとく、従来の戸当り部材9は、中空部材91内にゴム様弾性体よりなる反り追従体92と、この後方部において、気密又は液密に封入された気体又は液体が充填されたチューブ95を有している。
そして、戸当り部材9は、ドア開閉時には、反り追従体92の外側に突出したパッキン7がドア本体7に対して、パッキン93が当接するよう構成されている。
【0003】
上記当たり部材は、中空部材91は、図7に示すごとく、一対のドア枠8、8の両端部又は片側に配設されている。そして、ドアの開閉時において、ドアの開口端部71又は蝶番72が取付けられているラッチ側との反対側73はドアの開口時において、中空部材91と当接するものである。
【0004】
特許文献2によれば、図8に示すごとく、戸当り部材9は、ドア枠本体8の上に、通気性を有する多孔質体96が形成されている。
そして、この多孔質体96の表面には化粧シート97が貼着されている。また、化粧シート97の前面には、パッキン93が装着されている。なお、前記多孔質対96には、貫通孔99が設けられる場合もある。
【0005】
一方、特許文献3によれば、図9に示すごとく、戸当り部材6は、ドア枠6に凹部穴51が形成され、この凹部穴51内に接着剤4が配設されている。そして、この凹部穴51内に対して、支持用脚部片63を形成し、これに突起部62及び底片61を有する円筒部を嵌合して、中空状のドア枠6を形成することが開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−145274号公報
【特許文献2】
特開2000−45652号公報
【特許文献3】
特開平10−266708号公報
【0007】
【解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示すごとく、追従体92は、ドア開閉時ごとに、中空部材91内を何回も摺動する。そのため、追従体92はゴム様弾性体からなるため、摩損し易い問題点がある。また、パッキン93が、当接衝撃により固着が緩んで、破損し脱落し易い問題点もある。
【0008】
一方、図6に示すごとく、追従体92及びパッキン93がドア7に当接した衝撃により、チューブ95が破損して液体が流出することもあり得る。
そして、最大の問題点は、図5及び図6に示すごとく、中空部材91の脚部である突起部94がドア7の当接衝撃により徐々にその保持力を失い、ドア枠8より脱落してしまうことがあり得ることである。
【0009】
他方、図9に示すごとく、戸当り9においても、パッキン98が単に多孔質体96及び化粧シート97の前方に対して、接着剤等により接合されているに過ぎない。
したがって、特許文献1に係る追従体92の頭部のパッキン93のごとく、ドア本体7の当接衝撃により、破損して脱落し得る場合があり得る。
【0010】
そして、多孔質体96に、貫通孔99を設けた場合においては、この貫通孔99を通じて、室内などに汚染された空気が流入する問題点がある。そのため、何の目的で多孔質体96を形成したのか意義が失われる場合もあり得る。
【0011】
また、特許文献3に開示されたドア枠6は、凹部穴51に中空状のドア枠を嵌合するに当たって、強い力により勘合する場合においては、突起92や支持用脚部片が破損し易いこともあり得る。そして、底片61が変形により破損する様態によっては、底片61と接着剤4とが必ずしも良好な状態で接触せず、接合が不十分な場合もあり得る。
【0012】
そこで、本発明は、前記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、特に弾力性及び耐久性等及び更には通気性に優れたドア用当接部材及びその取付構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明が採った手段は、請求項1〜請求項6の記載に示すとおりのものである。なお、本発明を具体的に説明するため、実施例において使用する図面の符号を用いて、以下に説明する。
【0013】
まず、請求項1に記載された発明が採った手段は、開き戸のドア枠(図示略)に取付けてドア本体2を静止させるためのドア用当接部材1であって、
ドア本体2の開閉時において、開ドア本体2の開口端部の開口端部71(図7参照)が当接するドア用当接部材1の当接面と、該当接面に配設された当接弾性部材12、23により支承された付勢体16、21、26とによって、構成されてなることを特徴とするドア用当接部材1を提供するものである。これにより、弾力性及び耐久性等に優れたドア用当接部材1及びその取付構造を得ることが出来る。
【0014】
次に、請求項2に記載された発明が採った手段は、当接弾性部材12及び頭部弾性体23は、繊維構成部材と、合成樹脂及び又は合成樹脂発泡体、ゴム弾性体及び又はゴム弾性発泡体とによって、構成されてなることを特徴とする請求項に記載のドア用当接部材1を提供するものである。
これにより、吸音通気性及び弾力柔軟性等更には通気性にも優れたドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0015】
そして、請求項3に記載された発明が採った手段は、繊維構成部材は、ガラス繊維、ナイロン繊維、ケプラー繊維、ステンレスワイヤ布及び又はその繊維状物又は布の糸状体であることを特徴するドア用当接部材1を提供するものである。
これにより、耐衝撃性や屈曲強度などが向上し、耐久性やべンディング特性に優れたドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0016】
次に、請求項4に記載された発明が採った手段は、合成樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリカーボネートから選ばれた1種又は1種以上のプラスチックばねであることを特徴とするドア用当接部材1を提供するものである。
これにより、金属に比較して、軽量で、錆を生ずることがなく、可撓性、柔軟性に優れ、かつ複雑な形状の当接弾性部材12、23により支承された付勢体16、21、26を有するドア用当接部材1を得ることが出来る。
そして、請求項5に記載された発明が採った手段は、付勢体は、炭素鋼オイルテンパ、ばね用ステンレス鋼、ばね用シリコンクロムオイルテンパにより選ばれた1種又は1種以上により構成されたコイルばね又は板ばねであること特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のドア用当接部材1を提供するものである。これにより、弾力性及び耐久性等に優れたコイルばね16又は板ばね26をなどの付勢体16、21、26を有するドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0017】
そして、請求項6に記載された発明が採用した手段は、ドア用当接部材1は、ドア枠15の略両端部又は一部、或いはドア本体2の下端部において埋め込み装着され、かつドア用当接部材1の頭部弾性体12の当接面においても、当接弾性部材12、23が配設されていることを特徴とするドア用当接部材1の取付構造を提供するものである。
これにより、当接衝敷性や耐久性に優れ、かつ従来の発想とは全く異なる180度転換した、開口端部に全く傷が付くことのないドア用当接部材1及びその取付構造を得ることが出来る。
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態につき、請求項1〜請求項6及び実施例1〜2に対応させながら、特に実施例で使用する図面に基づいて、本発明の各種態様及び内容を具体的に説明する。
まず、図1は、請求項1及び請求項7に記載された発明の実施の内容を具体化したドア用当接部材1の1部断面側面図である。
【0018】
ドア本体2の開閉時において、該ドア本体2の開口端部が当接するドア用当接部材1の当接面と、該当接面に配設された当接弾性部材12、23と、該当接弾性部材12、23により支承される付勢体16、21、26とによって、構成される。そして、ドア用当接部材1は、ドア枠10の略両端部又は一端部、或いはドア本体2の下端部において埋め込み装着され、かつドア用当接部材1の頭部弾性体23の当接面においても、当接弾性部材12が配設されている。
【0019】
ここで注目すべきは、従来のドア用当接部材9(特許文献1〜特許文献3参照)のいずれかにおいても、該ドア用当接部材9はドア枠10に配設されていたのに対し、本例に係るドア用当接部材1は、ドア本体2の下端部において取付け凹部20内においても、配設されていることである。
【0020】
つまり、ドア本体2の下端部に形成された取付け凹部20内にまずドア用当接部材1の反対20を嵌合し、次にこの本体20の中にコイルばね21を嵌挿し、その頭部において略扁平円半球状の頭部弾性体23を装着する。
【0021】
一方、ドア枠10においては、図1に示すごとく、当接台11をまずドア枠10上に取付け固定する。そして、当接台11のドア側表面にクッション材13を接合する。更に、このクッション材13の表面にシート状の当接弾性部材12を接合する。これにより、ドア本体2の下端部に形成したドア用当接部材1の受け部が形成される。
【0022】
上記当接弾性部材12及び頭部弾性体23は、繊維構成部材と、合成樹脂及び又は合成樹脂発泡体、ゴム弾性体及び又はゴム弾性発泡体とによって構成される。これは請求項2の記載に対応するものである。繊維構成部材としては、例えばガラス繊維、ナイロン繊維、ケプラー繊維、ステンレスワイヤ布及び又はその繊維状物又は布の記載などがある。これは請求項3の記載に対応するものである。
【0023】
ガラス繊維は、溶融ガラスを高速で引き伸し、繊維状に加工したもので、引張強度が大きく、不燃であることが最大の特徴である。
また、ナイロン繊維(登録商標)はアラミド繊維ともいい、芳香族のジアミンとカルボン酸クロリドから合成され、主鎖に芳香族環を有する。
【0024】
ケプラー繊維は、高強度、高弾性で、破壊ひずみが大きいため、耐衝撃性に優れており、防弾材料としても有用で、ゴムの強化材として実用化されている。
また、ステンレスワイヤ布は、クロムを12パーセント以上含有するクロムを含有するステンレス鋼の糸状体からなる布である。
【0025】
本発明においては、上記当接弾性部材12及び頭部弾性体23は、例えば上記糸状体又は繊維状物又は布を和紙抄造の原理を応用して、トロロアオイ、カルボキシメチルセルロース、ポリビルニアル、ポリリン酸ソーダのごとき粘稠物と水溶性又は水エマルジョン樹脂接着剤を上記糸状体又は繊維状物又は布に混入して、繊維相互の絡みを生じさせて、抄造シートを形成したものである。
【0026】
これにより、通常困難とされている、ガラス繊維、ナイロン繊維、ケプラー繊維、ステンレスワイヤ布が混入していても、抄造物として通気性を有するシート状物が得られるのである。
そして、ここで注目すべきことは、頭部弾性体23及び後述する頭部弾性体14を形成するに当たっては、上記頭部弾性体14、23の表面に弾力性及び耐久性等に優れた天然又は合成皮革、不織布、ナイロン繊維布、ケプラー繊維布を被覆することである。被覆に当たっては、エポキシ樹脂又はウレタン樹脂などの接着力に優れた接合剤を用いる。
【0027】
上記クッション材としては、例えば硬質発泡ウレタンや発泡ゴムシート又はアルミニウム発泡体を使用する。
また、上記ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリカーボネートに加えて、晒パルプ、麻、こうぞう、みつまた等の天然高強度繊維状物、糸状体を混合使用することも出来る。これにより、繊維相互の絡みによる弾力性及び耐久性等及びシート状物の諸強度が向上するからである。
【0028】
一方、上記コイルばね16、21、板ばね26などの付勢体16、21、26としては、例えば炭素鋼オイルテンパ、ばね用ステンレス鋼、ばね用シリコンクロムオイルテンパより選ばれた「ばね用金属」又はポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリカーボネートより選ばれた「プラスチックばね」により構成される。これらは、弾力性及び耐久性等に優れた付勢体16、21、26を形成するからである。上記のことは、請求項4及び請求項5に対応するものである。
【0029】
他方、上記ドア枠10、ドア本体2、当接材11は、寸法安定性木材である異方向性木材繊維により構成される集成材、又はこれを芯材などに使用するランバー合板を使用することが好ましい。これにより、寸法の狂いや歪みを生じないドア本体2やドア枠10を形成することが出来るからである。
【0030】
次に、図2は、実施例2に係るドア用当接部材1及びその取付構造の一部断面図を示すものである。この図2において、ドア枠本体15は、細長状(図9の戸当り9参照)の中空体よりなる。
そして、ドア枠本体15は、例えば軽金属(ジュラルミンなどのアルミニウム合金)やポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネートなどのエンジニアリングプラスチックより構成される。
【0031】
また、当接部材本体15内には、コイルばね16よりなる付勢体が嵌挿され、前方には頭部弾性体14を装着し、後方には前記当接弾性部材12が充填されて、コイルばね16が支承される。頭部弾性体14は、断面が略扁平な半円状物である。
そして、ドア枠本体15の下方部においては、凹凸嵌合クリップ17、18を有する。この凹凸嵌合クリップ17、18は、図3の拡大図に示すごとく、凸部17は、ドア枠本体15の下方部に一体的に取付けられている。
【0032】
一方、凹部18は、ドア枠10内に埋め込み装着される。ここで、凹部18は、前記プラスチックばねや炭素鋼オイルテンパ、ばね用ステンレス鋼、ばね用シリコンクロムオイルテンパなどの金属ばねにより構成される。そして、エポシキ樹脂やウレタン樹脂などの接着剤を用いて強力に接合される。
他方、図4に示すごとく、上記凹凸嵌合クリップ17、18に代えて、板ばねよりなる凹凸嵌合クリップ191、192、193により構成することが出来る。
この凹凸嵌合クリップ19は、止めリング192を有する上部クリップ191と、これを嵌合する凹部クリップ193とよりなる。そして、上部クリップ191は、図4に示すごとく、上方よりドア枠本体15を押し下げることにより、止めリング192が所定の位置に嵌合して、ドア枠本体15を所定の位置に取付け固定することが出来る。
【0033】
次に、図2に示すごとく、ドア本体2に取付け凹部24が形成され、この取付け凹部24内には、板ばね26及びこれを前後より支承するように、当接弾性部材23が充填される。これにより、弾力性及び耐久性等に優れたドア用当接部材1は所定位置にドア本体2に当接することが出来る。これにより、ドア枠本体15は、ドア枠10に着脱可能に強固に取付け固定することが出来る。
【0034】
以下に、本発明の好ましい実施例1及び実施例2について、図面を用いて具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明の一実施態様であって、本発明の技術的範囲は、これらの実施例に拘束されるものではなく、更に実施例に例示した実施の様態は、変形したり、改良を加えたり、使用する材料についても、本発明の実施の形態において説明した通り、各種の材料を用いて、形成することが出来る。
【0035】
(実施例1)
本例は、図1の側面図に示すごとく、ドア本体2の下端部において、ドア用当接部材本体を取付け凹部20内に装着したドア用当接部材1及びその取付構造を提供するものである。
まず、ドア本体2の下端部において、ドア用当接部材1の取付け凹部20を形成し、この取付け凹部20内にドア用当接部材本体22を接着剤(図示略)を介して取付け固定する。ドア用当接部材本体22は、摺動性に優れたポリカーボネートにより構成した。
【0036】
そして、上記ドア用当接部材本体22内に、コイルばね21を嵌挿する。コイルばね21を嵌挿するに当たっては、少なくともこのコイルばね21の先端部と、ドア用当接部材本体22の開口端部221とが略同一レベルになるように、コイルばね21の後端部222を接着力が強力なエポキシ樹脂接着剤を用いて取付け固定する。
【0037】
また、ドア用当接部材本体の先端部においては、表面が不織布の一種である人造皮革231により被覆された頭部弾性体23を、上記エポキシ樹脂接着剤を用いて、強固に取付け固定する。この頭部弾性体23は、内部に当接弾性部材23を有すると共に、断面形状が略扁平な半円状物よりなる。そして、ドア本体2の下端部において、略細長の長方形よりなる。
【0038】
一方、ドア枠10においては、そのドア本体2の開口端部の近傍において、当接台11を接着剤を介して立設する。そして、この当接台11の当接面側においては、まず発泡ゴムシートからなるクッション材13を接着剤を介して接合する。
また、上記クッション材13を当接面側の表面には、接着剤を介して、シート状の当接弾性部材12を接合する。上記接着剤は、いずれもブタジエン系のゴム接着剤を使用した。
【0039】
以上のようにして構成された本例のドア用当接部材1は、ドア本体2の下端部において、頭部弾性体23が装着されているため、意匠性に優れると共に、ドア本体2には従来の戸当り部材のごとく、ドア本体2自体に傷を付けることがなく、弾力性及び耐久性等に優れたドア用当接部材1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0040】
(実施例2)
本例は、図2及び図3の断面図に示すごとく、ドア枠10において、ドア用当接部材本体15を取付け固定したドア用当接部材1及びその取付構造を提供するものである。
まず、ドア枠10のドア開口端部において、まず凹部クリップ18を取付け固定するための取付け凹部101を形成する。そして、この取付け凹部101内には、エポキシ接着剤を介して、凹部クリップ18を埋め込み装着する。
【0041】
次に、ドア用当接部材本体15及び凸部クリップ17を一体射出成形した断面が略長方形で細長状のプラスチック成形体を準備する。このプラスチック形成体は、摺動性及びプラスチックばねとしての弾性体に優れたポリカードネート樹脂により構成する。
【0042】
また、前記凹部クリップ18もプラスチックばねの一種であるポリカーボネート樹脂により構成した。これにより、これらの凹凸嵌合クリップとしての凹状クリップ18及び凹状クリップ17は、ばね弾力性及び摺動性に優れるため、嵌合が極めて容易である。
【0043】
そして、上記ドア用当接部材本体15内には、図2に示すごとく、まず当接弾性部材12を充填し、次にこの当接弾性部材12に支承されるようエポキシ樹脂接着剤を介してコイルばね16を嵌挿する。そして、コイルばね16の先端部がドア用当接部材本体15の開口端部151に位置し、かつ頭部弾性体14がコイルばね14の付勢力により若干突出よう頭部弾性体14をエポキシ樹脂接着剤を介して取付け固定する。
【0044】
一方、ドア枠10の下端部においては、図2に示すごとく、まず受け台取付け凹部24を形成する。そして、この受け台取付け凹部24内には、板ばね26が中心部の位置になるよう当接弾性部材23を板ばね26の両側に充填する。当接弾性部材23は、ばね用ステンレス鋼とケプラー繊維を主成分とする糸状体の抄造成形のシート状物よりなる。そのため、上記板ばね26及び当接弾性部材23は、受け台取付凹部24内において、金属用接着剤であるエポキシ樹脂接着剤を用いて接合固定した。
【0045】
以上のように構成された本例のドア用当接部材1は、ドア枠10に取付けたドア用当接部材1及びドア本体2に取付けた受け台内においても付勢体であるコイルばね16及び板ばね16を有するため、特に弾力性及び耐久性等に優れたドア用当接部材1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0046】
【発明の効果】
本発明は、請求項1〜請求項6に記載された発明により、構成されているため、次に示すような諸々の効果を奏するものである。
まず、請求項に記載された発明によれば、特に弾力性及び耐久性等に優れたドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0047】
次に、請求項2に記載された発明によれば、吸気性及び弾力柔軟性に優れたドア用当接部材1を得ることが出来る。
そして、請求項3に記載された発明によれば、耐衝撃性や屈曲強度などが向上し、耐久性やベンディング特性に優れたドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0048】
次に、請求項4に記載された発明によれば、金属に比較して錆を生ずることがなく、可撓性、柔軟性に優れ、かつ複雑な形状の当接弾性部材12、23等により支承され付勢体16、21、26を有するドア用当接部材1を得ることが出来る。
【0049】
そして、請求項6に記載された発明によれば、当接衝撃性や耐久性に優れ、かつ従来の発想とは全く異なる180度転換で、ドア本体2の開口端部に全く傷が付くことがないドア用当接部材1及びその取付構造を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るドア用当接部材の一部断面図を含む側面図。
【図2】本発明の実施例2に係るドア用当接部材の一部断面図。
【図3】本発明の実施例2に係るドア用当接部材の下方の拡大断面図。
【図4】本発明における別態様の凹凸クリップの断面図。
【図5】特許文献1に係るドア用当接部材の一部断面図を含む側面図。
【図6】特許文献1に係る別の態様のドア用当接部材の一部断面図を含む側面図。
【図7】従来のドア用当接部材の取付け位置を示す平面説明図。
【図8】特許文献2に係るドア用当接部材の斜視図。
【図9】特許文献3に係るドア用当接部材の断面図。
【符号の説明】
1…………ドア用当接部材
10………ドア枠
11………当接台
12………当接弾性部材
14………頭部弾性体
16………コイルばね又は付勢体
17………凸部クリップ
18………凹部クリップ
23………当接弾性部材又は頭部弾性体
Claims (6)
- 開き戸のドア枠に取付けてドア本体を静止させるためのドア用当接部材であって、該ドア本体の開閉時において、該ドア本体の開口端部が当接するドア用当接部材の当接面と、該当接面に配設された当接弾性部材と、該当接弾性部材により支承される付勢体とによって、構成されてなることを特徴とするドア用当接部材。
- 当接弾性部材及び頭部弾性体は、繊維構成部材と、合成樹脂及び又は合成樹脂発泡体、ゴム弾性体及び又はゴム弾性発泡体とによって、構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のドア用当接部材。
- 繊維構成部材は、ガラス繊維、ナイロン繊維、ケプラー繊維、ステンレスワイヤ布及び又はその繊維状物又は布の糸状体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドア用当接部材。
- 合成樹脂は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリカーボネートから選ばれた1種又は1種以上のプラスチックばねであることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のドア用当接部材。
- 付勢体は、炭素鋼オイルテンパ、ばね用ステンレス鋼、ばね用シリコンクロムオイルテンパより選ばれた1種又は1種以上により構成されたコイルバネ又は板ばねであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のドア用当接部材。
- ドア用当接部材は、ドア枠の略両端部又は一端部、或いはドア本体の下端部において埋め込み装着され、かつドア用当接部材の頭部弾性体の当接面においても、当接弾性部材が配設されていることを特徴とするドア用当接部材の取付構造。
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