JP2005036016A - 球形形態の窒化ホウ素粒子の低粘性充填剤組成物及びその製造方法 - Google Patents

球形形態の窒化ホウ素粒子の低粘性充填剤組成物及びその製造方法 Download PDF

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デイヴィッド・ロディガ
Joseph W Tereshko
ジョゼフ・ダブリュー・テレシュコ
Ajit Yeshwant Sane
アジット・イェシュワント・セイン
Thomas Fox
トーマス・フォックス
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Abstract

【課題】充填剤として、高い装填濃度で使用するために、改良された流動学的性質を備えたBN粒子の粉末組成物及びその製法を提供すること。
【解決手段】結合剤により相互に結合され凝集された、ほぼ球形の窒化ホウ素を有する低粘性充填剤であって、その粘度をコントロールする処理された表面層を有し、その製法は、非球形BN粒子、水、有機結合剤及びスラリのpHを塩基性に保つ塩基を含む水性スラリを混合し、前記有機結合剤の濃度を、スラリの少なくとも約1.8重量%のレベルに調整し、かつ水性スラリをスプレー乾燥させて、BN凝集粒子の低粘性粉末組成物にする段階を含む。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、1999年8月31日提出の米国特許出願第09/386883に関連する出願(一部継続出願)であり、球形形態の窒化ホウ素凝集粒子からなる低粘性充填剤、球形形態の窒化ホウ素凝集粒子の低粘性充填剤の製法及び低粘性窒化ホウ素充填剤入り組成物に関し、この組成物は、ポリエステル、エポキシ又はポリアミドからなる群から選択され、30〜50重量%のBN濃度でBN粒子低粘性充填剤組成物が装填されたポリマーからなり、その粘度は約300cp以下、有利には、約250cp以下である。
【0002】
【従来の技術】
窒化ホウ素(BN)は、その電気的絶縁性、耐蝕性、高い熱伝導率及び減摩性に基づき、多種多様な用途を有する化学的に不活性な非酸化物セラミック材料である。有利な用途は、半導体製造で包封材料として使用するためのポリマー化合物へ添加する充填材料であり、或いは、低粘性の熱硬化性接着剤を形成するために、又は化粧品材料を配合する際に使用される。現在の製造では、窒化ホウ素は、無機原料間の高温反応により、プレートレット(platelet)形態のグラファイトに類似する六方晶系(hexagonal)構造を有するBN粒子の白色粉末組成物に形成される。プレートレット形態は、多くの適用で望ましくなく、用途が限られる。BN粒子の慣用の粉末組成物は、その流動不能性の点から、粉末の物理的属性を有する。従って、充填剤として、ポリマーに添加すると、形成された混合物質は、流動学的性質に乏しく、BNの30重量%以上の装填濃度で、混合物質は、非常に粘性となるので、シリンジのような機械的ディスペンサーからの分取が難しい。充填剤入りポリマーの物理特性は、約30重量%以上のBN濃度で装填すると高められる。従って、充填剤として高い装填濃度で使用するために、改良された流動学的性質を備えたBN粒子の粉末組成物が所望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、充填剤として高い装填濃度で使用できる、改良された流動学的性質を備えたBN粒子の粉末組成物及びその製法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題は、本発明により、スラリのPHを約7.3以上、最適にはpH7.5以上に保つように適合された塩基及び有機結合剤と組み合わせたランダムで不規則な形状の窒化ホウ素粒子からなる水性スラリを、高温を維持して、スプレー乾燥させ、球形形状のBN凝集粒子の乾燥粉末組成物にして、窒化ホウ素の球形形状凝集粒子の低粘性組成物を形成できることにより解決される。その際、スラリ中の有機結合剤の濃度を、スラリの少なくとも約1.8重量%以上に調整して、有機結合剤残分及び/又は前記有機結合剤からの分解層を前記粒子上に形成し、窒化ホウ素の物理的属性、例えば高い熱伝導率を低下させずに組成物の表面粘度を変性する。
【0005】
本発明の組成物中の各BN粒子は、有機結合剤により相互に結合されてほぼ球形形態になった、非球形BN粒子の複合凝集体を表わす。本発明のスプレー乾燥法により形成された各球形形状BN粒子の直径は、比較的広いサイズ分布にわたり、サイズを変更できるが、BN粒子の大半、約98%までが約1μ以上の最小直径、有利には約5μ以上の最小直径を有するように制御することもできる。BN粒子のサイズ分布は、最大直径約275μまで広がってよい。サイズ分布は、比較的に広いが、BN粒子は、直径約10μ〜150μのはるかに狭いサイズ範囲になる平均サイズを有し、スプレー乾燥操作の物理的パラメーター及び/又はスラリ中のBN非球形粒子の初期サイズの調整により更に狭いサイズ範囲を形成するよう調整することができる。従って、本発明のスプレー乾燥工程により形成される球形BN凝集粒子のサイズは、最終使用の多様性に適応させるために、直径1μほどの低いものから、有利な最大直径約75μまでの有利な範囲にわたり制御可能に変化させることができる。
【0006】
本発明により形成されたBN粒子の球形形状及びスラリ中の有機結合剤の重量濃度は、粒子の流動の程度を制御し、従って、粒子が装填されたポリマー化合物の粘度を制御する。低粘性充填剤として使用される場合には、「流動」能力は、スプレー乾燥されたBN材料の必須特性である。材料が「流動」し得る程度は、当業者に公知であるように、容易に測定可能である。対照的に、慣用の非球形BNの粉末組成物は、流動不能であり、充填ポリマーの流動特性を阻害する。流動可能な材料の存在又は不在を確証するために本発明で使用される基準は、当技術者に公知であるASTM B213−77hall flow standardである。本発明において、混合物の粘度を約250cps以上に増加させずに、BNスプレー乾燥粒子を、BN装填レベル、少なくとも30重量%以上、有利には約35〜50重量%で、ポリマー化合物に添加できることは重要である。BN粒子は、ポリエステル、ポリアミド又はエポキシからなる群から選択されるどのポリマー中にも装填することができる。
【0007】
低粘性BN充填剤入り組成物は、本発明の方法により形成され、該方法は、以下の工程、すなわち、
不規則な非球形BN粒子、水、有機結合剤及びスラリのpHを7.3以上のpHに保つ塩基からなる水性スラリを形成し、
有機結合剤の濃度は、その最低レベルをスラリの約1.8重量%以上に、有利には約2重量%以上に調整し、
水性スラリをスプレー乾燥させて、ほぼ球形形状の凝集BN粒子からなる粉末にし、かつ、
充填剤としてこの粉末を、BN装填レベル、35〜50重量%で、ポリマー化合物に添加する、工程を含む。
【0008】
本発明の他の目的及び利点は、有利な態様についての以下の記述から、添付図と一緒に読むと、明らかとなろう。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、それぞれがほぼ球形形状のBN複合粒子の粉末組成物を形成する、本発明の方法で使用されるスプレー乾燥装置の概略的ブロック図である。スプレー乾燥装置10は、霧吹き2及び空気又は窒素のような不活性ガスの源泉3を含む慣用の装置からなっていてよく、このガスにより、水と、液相中のポリマー結合剤と、pH7.3以上、有利にpH7.5以上にスラリのpHを保持するために選択された塩基とからなる水性供給スラリ6から粒子の霧状スプレーが形成される。スプレー乾燥室1の中に所望の供給速度で射出する前に110℃〜250℃の出口温度で窒素又は空気を予加熱することにより、霧状スプレー粒子を250℃〜360℃の範囲の温度まで予加熱するのが有利である。供給スラリ6中のBN粒子は、有利には、六方晶系結晶構造を有するが、ターボストラティック構造(turbostratic structure)を有してもよい。水性供給スラリ6は、分散剤、架橋剤及び脱泡剤を含んでもよいが、必須ではない。重合開始剤、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム又はカリウム又は他の過酸化化合物又は他の公知重合開始剤を、結合剤の重合を完了するために含むこともできる。
【0010】
スプレー乾燥室1で形成された粒子は、高められた温度で、湿度レベル、代表的には1%以下まで乾燥され、集められる。集める前に、超微小サイズの粒子を除去するために、サイクロン8を組み込むことができる。集められた粒子は、スラリ1中の最初のBN粒子と同じ構造を有する固体粒子であり、図3に示されるように、約1μ以上の最小直径から約275μまでの分布範囲で直径を変えられ、平均粒径は、非球形BN粒子のサイズ、結合剤濃度及び選択されたスプレー乾燥の操作因子、例えばスラリの割合、供給速度、ガス圧等々に基づき変化する。
図3の粒子分布に関する平均粒径は、約55μであるが、制御可能に調整することができる。
【0011】
本発明により、スプレー乾燥操作から集められた粉末BN生成物は、図2の顕微鏡写真及び図3から明らかなように、必然的にすべてほぼ球形形態である粒子を有する。集められた粒子はそれぞれ、不規則な非球形BN粒子が有機結合剤により相互に結合されて球形形態に形成された固体(solid)凝集粒子である。スラリ中の高濃度の有機結合剤は、回収された各粒子上に被膜を形成し、スラリの約1.8重量%以上の濃度で、スプレー乾燥されたBN粒子の表面特性を変化させるので、その結果、充填剤として、ポリエステル、エポキシ又はポリイミドから選択されたポリマーに、約35〜50重量%のBN濃度の高い装填レベルで添加された時ですら、充填剤入りポリマーの流動特性は阻害されない。もし、有機結合剤の濃度がスラリの約2重量%以上、最適には約2.5重量%であれば、実際、充填剤入りポリマーの粘度は、約250cp.以下に調整することができる。約250cp.以下の粘度で、充填剤入りポリマーは、任意の慣用の機械的ディスペンサーにより容易に分取される。
【0012】
有機結合剤は、スプレー乾燥の間、BN粒子を結合させ、その粘度特性を変性することに必要とされる。後者の要件は、有機結合剤の選択を、高濃度で、粘度調整剤として機能することが判明している水溶性アクリル又はアセテートに限定する。有利なアクリル結合剤は、アクリル又はメタクリル酸のC−Cアルキルエステル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びイソブチルメタクリレート;アクリル又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレート;アクリルアミド及び、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−メタクリルアミド及びN,N−ジメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートを含むアルキル置換アクリルアミド;アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、を含むモノエチレン性不飽和酸遊離モノマーから形成される。モノエチレン性不飽和酸遊離モノマーは、コポリマーを形成するためにアクリルモノマースチレンを含んでもよく、又はスチレンからのみ形成されていてもよい。酸遊離モノマーの有利な例は、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド及び共重合剤としてのスチレンを含む。酸含有モノマーは、あまり望ましくはないが、等しく使用することができる。そのような酸含有モノマーは、任意のカルボン酸モノマー、有利にはアクリル酸及びメタクリル酸から選択することができる。
【0013】
どのアセテートも、有機結合剤に使用できるが、金属アセテートが、非金属アセテートより有利である。有利な金属アセテートは、酢酸ニッケル、酢酸アルミニウム、酢酸チタン及び任意の遷移金属酸化物アセテート、例えば酢酸亜鉛を含む。酢酸アンモニウムはあまり望ましくはないが、認容できる非金属アセテートである。スプレー乾燥操作で使用される高められた乾燥温度は、アセテートに作用して、部分的又は全体に分解して、BN凝集粒子の表面に水酸化物のフィルムを形成する。スプレー乾燥の後で凝集BN粒子上に形成される結合剤及び任意の水酸化物分解物の層の濃度は、スラリ中の結合剤対窒化ホウ素の相当する重量比と本質的に同じモル比に留まるべきである。従って、スラリ中の結合剤少なくとも1.8重量%の濃度について、窒化ホウ素に対する結合剤のモル比は、特に金属アセテート結合剤の場合、0.00170〜0.008の範囲である。
【0014】
塩基は、スラリのpHを、制御可能にpH7以上、有利にpH7.3以上に保持できる任意の好適なアルカリから選択することができる。有利な塩基は、水酸化物、例えば、水酸化アンモニウム又はアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム又はメチル又はエチルアンモニウムヒドロキシドである。
【0015】
以下は、本発明により、スプレー乾燥される4つのセラミックスラリーの例であり、非球形不規則形状BN粒子の供給スラリから球形BN粒子を形成することを具体化する。この4つのスラリは、32%〜49%の範囲で供給固体を有する水中の慣用の非球形BN粉末からなる。各スラリ試料のpHは、7.75から8.5までの間を変化する。pHは、水酸化アンモニウムバッファを0.5重量%未満の濃度で添加して制御した。各例用に選択された結合剤は、約1〜5重量%の濃度の“Efka”4550であった。“Efka”は、Lubrizol Corporationからの登録商標名であり、ポリアクリレートである。Lubrizolからのポリエステル脂肪酸である樹脂分散剤Efka1501も約0.25〜2.00%の濃度で添加した。有効であると判明した他の結合剤は、“DURAMAX”1022、“DURAMAX”1020及び“DURAMAX”3007を含む。“DURAMAX”は、Philadelphia PaのRohm and Haas Companyの登録商標名である。“DURAMAX”1020及び“DURAMAX”1022は、アクリルモノマーから形成されたスチレン/アクリルコポリマーである。どんな樹脂分散剤も添加する必要はなかった。しかしながら、非球形BN粒子水性スラリのpHを前記7.3に調整するために使用されるバッファ、例えば水酸化アンモニウムは、必須であった。
【0016】
以下の4つの表はスプレー乾燥操作の工程条件の全てを記載する。
【0017】
【表1】
Figure 2005036016
【0018】
【表2】
Figure 2005036016
【0019】
【表3】
Figure 2005036016
【0020】
【表4】
Figure 2005036016
【0021】
以下は、本発明によりスプレー乾燥された窒化ホウ素粒子を形成する他の例である。この例において、酢酸アルミニウムは有機結合剤として使用され、ビスマリアミド(bismaliamide)がポリマーとして使用される。
【0022】
表面変性がBN充填剤入り樹脂の粘度に及ぼす影響を示すのに、窒化ホウ素粉末PT120(Lot5151)を使用した。慣用の熱硬化性樹脂、Quantum Chemical社のビスマリアミド(BMI)を、非球形BN粒子をその中に装填するポリマーとして使用した。PT120は、プレートレット形態の慣用の窒化ホウ素粉末である。物理的及び化学的特性は、以下の表5A〜5Cに示されている。
【0023】
PT120充填剤入り樹脂は、実験室規模のスプレードライヤー:Mobile Minor Hi Tec(Niro Atomize社製)を使用して、スプレー乾燥させた。
【0024】
スラリは、窒化ホウ素を脱イオン水中で、強力混合機を使用して混合して製造した。酢酸アルミニウム−二塩基をスラリに添加し、これを混合した。スラリを安定化した後、スプレー乾燥を開始した。3つの別々の操業についてのスラリ組成物を表5Aに記載する。
【0025】
【表5】
Figure 2005036016
【0026】
スラリを製造した後、混合機により撹拌し続けた。次いで、スラリを、蠕動ポンプ(peristalic pump)を使用して、スプレー乾燥機の供給部にポンプ導入した。スプレー乾燥機は、そのファンをつけ、250℃〜270℃の範囲の入口温度で操作した。出口温度は、110℃〜150℃の範囲であった。空気流れはゲージ17〜22の範囲に設定した。窒化ホウ素供給速度は、SD7、SD8及びSD9について、それぞれ、(粉末を基礎として)1016、1050及び841gm/時間であった。粉末をチャンバー及びサイクロンから集め、次いでその流動学的性質についてテストした。
【0027】
流動力学的テスト:
粉末をBMI樹脂のみと、装填レベル37.4重量%で混合して、ベースラインを形成した。各場合に約30gの樹脂を使用した。カップ中で注意深く混合後、トラップした空気を除去するため、これを真空チャンバーに置いた。数時間の排気後、注意深く混合し、次いで、排気室に再び置いた。気泡が表面まで上がってこなくなったら、直ちにカップを取り出した。生じたペーストは、穏やかに攪拌し、水冷浴中に置いて、25℃で平衡にした。25℃の定温に達した後、粘度を、スピンドルNo.96を使用するブルックフィールド流動計DVIIで測定した。粘度は、種々の速度で測定するが、5rpmでの測定を比較のために使用した。測定は、回転の開始の少なくとも5分後に行い、定常状態の値を得た。
【0028】
チャンバー及びサイクロンから集められた粉末について、粘度試験の結果及び分析データが、それぞれ、表5Bと5Cに記載されている。
【0029】
【表6】
Figure 2005036016
【0030】
【表7】
Figure 2005036016
【0031】
【発明の効果】
慣用のプレートレットBN粒子の表面形態及び形状が、本発明により変性されて、有機結合剤により結合された窒化ホウ素凝集粒子を形成するので、30〜50重量%のBN装填レベルでポリマー化合物に充填されても、充填剤入り組成物の粘度は、300cp以下に留まり、有利には250cp以下に留まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、凝集された球形形状のBN粒子を製造する慣用のスプレー乾燥装置の概略ブロック図である。
【図2】本発明のスプレー乾燥操作により形成される、球形形状BN粒子の、倍率50Xの顕微鏡写真である。
【図3】本発明のスプレー乾燥操作から集められたBN粒子の粒径分布の代表的グラフである。
【図4】スプレー乾燥BN粒子を形成するスラリ中の結合剤の重量%に対する、有機結合剤中のスプレー乾燥BN充填剤粒子の所定の装填での粘度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スプレー乾燥室
2 霧吹き
3 不活性ガス源泉
6 供給スラリ
8 サイクロン
10 スプレー乾燥装置

Claims (10)

  1. 有機結合剤により相互に結合され、有機結合剤及び分解生成物の少なくとも1つの表面層を備え、約1μより大きい直径を有する、ほぼ球形形状の窒化ホウ素凝集粒子からなる低粘性充填剤であって、窒化ホウ素に対する結合剤のモル比約0.00170〜0.008を有し、かつ不規則な形状の非球形BN粒子と、水と、有機結合剤と、スラリのPHを塩基性に保つ塩基とを含む水性スラリをスプレー乾燥させる工程により形成されるとともに、前記スラリ中の前記有機結合剤の濃度が、スラリの少なくとも約1.8重量%のレベルに調整されることによって、BNの所望の濃度に合わせて充填されたポリマーの粘度が調整されていることを特徴とする低粘性充填剤。
  2. 前記有機結合剤は、アクリル又はアセテートからなる群から選択される水溶性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の低粘性充填剤。
  3. 前記アセテートは、酢酸ニッケル、酢酸アルミニウム及び酢酸チタンからなる金属アセテートの群から選択されることを特徴とする請求項2記載の低粘性充填剤。
  4. 前記スラリ中の金属アセテートの濃度は、約2.5重量%以上のレベルに調整されることを特徴とする請求項3記載の低粘性充填剤。
  5. 前記アクリルは、アクリル又はメタクリル酸のC−Cアルキルエステル類、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びイソブチルメタクリレート、
    アクリル又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート及びヒドロキシプロピルメタクリレート、
    アクリルアミド類、及び、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−tert−ブチルアクリルアミド、N−メタクリルアミド及びN,N−ジメタクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートを含むアルキル置換アクリルアミド類、
    アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、からなる群より選ばれるモノエチレン性不飽和酸遊離モノマーからなる群から選択されることを特徴とする請求項3記載の低粘性充填剤。
  6. 低粘性窒化ホウ素充填剤入りポリマー組成物であって、ポリエステル、エポキシ及びポリアミドからなる群から選択されるポリマーと、30〜50重量%のBN濃度で装填された窒化ホウ素の粒子とからなり、前記窒化ホウ素粒子は、非球形形状BN粒子と、水と、有機結合剤と、スラリのPHを塩基性に保つ塩基とを含む水性スラリをスプレー乾燥させる工程により形成され、前記スラリ中の前記有機結合剤の濃度は、スラリの少なくとも約1.8重量%に調整され、充填された該ポリマー組成物の粘度は300cp以下であることを特徴とする低粘性窒化ホウ素充填剤入りポリマー組成物。
  7. 前記結合剤は、アクリル又はアセテートからなる群から選択される水溶性樹脂であることを特徴とする請求項6記載の低粘性窒化ホウ素充填剤入りポリマー組成物。
  8. 前記アセテートは、酢酸ニッケル、酢酸アルミニウム及び酢酸チタンからなる金属アセテートの群から選択されることを特徴とする請求項7記載の低粘性窒化ホウ素充填剤入りポリマー組成物。
  9. 前記スラリ中の金属アセテートの濃度は、約2重量%以上のレベルに調整されることを特徴とする請求項8記載の低粘性窒化ホウ素充填剤入りポリマー組成物。
  10. 球形形態の窒化ホウ素凝集粒子の低粘性充填剤を製造する方法であって、該製法は、不規則形状の非球形BN粒子と、水と、有機結合剤と、スラリのPHを塩基性に保つ塩基とを含む水性スラリを混合し、前記有機結合剤の濃度を、スラリの少なくとも約1.8重量%のレベルに調整し、かつ水性スラリをスプレー乾燥させて、BN凝集粒子の低粘性粉末組成物にする工程を含むことを特徴とする製造方法。
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