JP2005035943A - 悪性腫瘍細胞増殖抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【目的】 悪性腫瘍細胞、とりわけEPCRを発現している細胞に対する新規な増殖抑制剤を提供することを目的とする。
【構成】 内皮細胞特異的プロテインCレセプター(EPCR)の機能を阻害する悪性腫瘍の治療法を適用する。
【効果】 本願発明によって提供される増殖抑制剤によって、既存の治療法では効果のない悪性腫瘍の治療が開拓される。
【構成】 内皮細胞特異的プロテインCレセプター(EPCR)の機能を阻害する悪性腫瘍の治療法を適用する。
【効果】 本願発明によって提供される増殖抑制剤によって、既存の治療法では効果のない悪性腫瘍の治療が開拓される。
Description
本願発明は、医療用医薬品の分野に関する。詳細には悪性腫瘍細胞増殖抑制剤に関し、さらに詳細には、内皮細胞特異的プロテインCレセプター (Endothelial Protein C Receptor;EPCR) に対する機能阻害物質を用いた悪性腫瘍細胞増殖抑制剤及び当該悪性腫瘍細胞増殖抑制剤を用いた悪性腫瘍の治療法に関する。
悪性腫瘍の治療に於いては、化学療法、放射線療法、免疫療法等様々な治療法が確立されているが、未だ各治療法に抵抗性を示し、致死性の悪性腫瘍が存在する。現在、悪性腫瘍による死亡率は極めて高率である。従って、新たな悪性腫瘍の治療法が望まれている。
悪性腫瘍の治療に於いては、化学療法、放射線療法、免疫療法等様々な治療法が確立されているが、未だ各治療法に抵抗性を示し、致死性の悪性腫瘍が存在する。現在、悪性腫瘍による死亡率は極めて高率である。従って、新たな悪性腫瘍の治療法が望まれている。
悪性腫瘍の治療に於いては、化学療法、放射線療法、免疫療法等様々な治療法が確立されているが、未だ各治療法に抵抗性を示し、致死性の悪性腫瘍が存在する。現在、悪性腫瘍による死亡率は極めて高率である。従って、新たな悪性腫瘍の治療法が望まれている。
本願発明者らは、上記問題点を克服するために鋭意研究を重ねた結果、悪性腫瘍細胞上のEPCRの機能を阻害することによって、in vivoでの悪性腫瘍細胞の増殖を抑制する新知見を見出し、新たな悪性腫瘍細胞増殖抑制剤を提供し得る本願発明を完成した。
本願発明の直接の阻害対象物質であるEPCRは238アミノ酸からなり、CD1/主要組織抗原複合体とホモロジーを持つ1型膜貫通型糖タンパク質であり、その性状は以下のとおりである。
EPCRはプロテインC/活性化プロテインC(以下、各々PC/APCと称することがある)と高親和性を持ち、PCのGlaドメインと結合し、機能的には膜上でのPCの活性化を促進する(非特許文献1参照)。EPCRは生体内では大血管の内皮細胞に主に発現し、毛細血管では発現していない(非特許文献2参照)。また、その他の正常細胞の組織での発現は確認されていない。そして、本願発明者らは当該レセプター(Endothelial Protein C Receptor;EPCR)がとりわけ乳癌細胞に高率に発現することを見出した(非特許文献3参照)。また、Scheffer等は薬剤耐性の悪性腫瘍の半数にEPCRが発現していることを見出した(非特許文献4参照)。EPCRが乳癌もしくは薬剤耐性の悪性腫瘍の組織に高率に発現している事実は、これらの悪性腫瘍の治療に高い有用性をもたらす。
本願発明の直接の阻害対象物質であるEPCRは238アミノ酸からなり、CD1/主要組織抗原複合体とホモロジーを持つ1型膜貫通型糖タンパク質であり、その性状は以下のとおりである。
EPCRはプロテインC/活性化プロテインC(以下、各々PC/APCと称することがある)と高親和性を持ち、PCのGlaドメインと結合し、機能的には膜上でのPCの活性化を促進する(非特許文献1参照)。EPCRは生体内では大血管の内皮細胞に主に発現し、毛細血管では発現していない(非特許文献2参照)。また、その他の正常細胞の組織での発現は確認されていない。そして、本願発明者らは当該レセプター(Endothelial Protein C Receptor;EPCR)がとりわけ乳癌細胞に高率に発現することを見出した(非特許文献3参照)。また、Scheffer等は薬剤耐性の悪性腫瘍の半数にEPCRが発現していることを見出した(非特許文献4参照)。EPCRが乳癌もしくは薬剤耐性の悪性腫瘍の組織に高率に発現している事実は、これらの悪性腫瘍の治療に高い有用性をもたらす。
Fukudome K. et al., J. Biol. Chem. Vol.269, p26486-26491,1994
Laszik Z. et al., Circulation, vol.96, p3633-3640,1997
Tsuneyoshi N et al., Thromb Haemost., vol. 85(2), p.356-361,2001
Scheffer G.L. et al., European Journal of Cancer., vol. 38, p.1535-1542,2002
本願発明の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤の本態は、前記EPCRに対する機能阻害物質であり、EPCRの機能を阻害する物質であればその形態に特段の制約はないが、抗EPCR抗体、遺伝子発現EPCR阻害ベクター、及びEPCR阻害ペプチド等が用いられ得る。中でも、抗EPCR抗体は好適な例として例示される。また、EPCRそのものはアミノ酸配列が既知の物質であるが、前記機能阻害物質は、人種及び個人差からプロテインCもしくは活性化プロテインCに結合能を示すものであれば、配列もしくは発現部位からの制約を受けない。
本願発明の対象となる悪性腫瘍細胞は、EPCRを細胞表面に発現するものがその範疇であり、乳癌細胞または薬剤耐性の悪性腫瘍が主たる対象となる。
本願発明の対象となる悪性腫瘍細胞は、EPCRを細胞表面に発現するものがその範疇であり、乳癌細胞または薬剤耐性の悪性腫瘍が主たる対象となる。
本願発明のEPCR機能阻害に基づく悪性腫瘍細胞増殖抑制剤の作製法は、概略下記の通りである。
1)抗体の場合の好ましい例を以下に記す。
a)EPCRをコードし、哺乳動物由来の細胞で複製、転写及び翻訳されうるDNA配列を含む組換えプラスミド発現ベクター、及び哺乳動物由来宿主-ベクター発現系を準備し、形質転換、形質導入及びトランスフェクションからなる群から選択される方法により、組換えプラスミド発現ベクターを哺乳動物由来の細胞に導入し、哺乳動物にその細胞を完全アジュバントと共に免疫する。免疫した哺乳動物の脾臓及びリンパ節よりリンパ球を取り出し、不死化した細胞とハイブリドーマを形成し、EPCRとAPCとの結合を阻害する抗体を産生するハイブリドーマを選択する。
b)EPCRをコードし、哺乳動物由来の細胞で複製、転写及び翻訳されうるDNA配列を含む組換えプラスミド発現ベクター、及び哺乳動物由来細胞よりなる宿主-ベクター発現系を準備し、形質転換、形質導入及びトランスフェクションからなる群から選択される方法により、組換えプラスミド発現ベクターを哺乳動物由来の細胞に導入、培養しその上清を回収する。その上清より可溶性EPCR(以下、sEPCRと記述することがある)を各種クロマトグラフィー等で精製し、哺乳動物に免疫し、数週間後にリンパ節もしくは脾臓を取り出しリンパ球を回収する。ヒトの治療に応用する場合は、その抗体をヒト型化する。
c)ヒトの抗体ファージライブラリーを動物細胞由来のsEPCRを抗原としてスクリーニングし、EPCRとAPCとの結合を阻害するファージを選択する。そのファージもしくはそのファージが感染した大腸菌に含まれる抗体のV領域遺伝子をPCRにより増幅する。その増幅された遺伝子を用いてヒト型化抗体を作製する。
1)抗体の場合の好ましい例を以下に記す。
a)EPCRをコードし、哺乳動物由来の細胞で複製、転写及び翻訳されうるDNA配列を含む組換えプラスミド発現ベクター、及び哺乳動物由来宿主-ベクター発現系を準備し、形質転換、形質導入及びトランスフェクションからなる群から選択される方法により、組換えプラスミド発現ベクターを哺乳動物由来の細胞に導入し、哺乳動物にその細胞を完全アジュバントと共に免疫する。免疫した哺乳動物の脾臓及びリンパ節よりリンパ球を取り出し、不死化した細胞とハイブリドーマを形成し、EPCRとAPCとの結合を阻害する抗体を産生するハイブリドーマを選択する。
b)EPCRをコードし、哺乳動物由来の細胞で複製、転写及び翻訳されうるDNA配列を含む組換えプラスミド発現ベクター、及び哺乳動物由来細胞よりなる宿主-ベクター発現系を準備し、形質転換、形質導入及びトランスフェクションからなる群から選択される方法により、組換えプラスミド発現ベクターを哺乳動物由来の細胞に導入、培養しその上清を回収する。その上清より可溶性EPCR(以下、sEPCRと記述することがある)を各種クロマトグラフィー等で精製し、哺乳動物に免疫し、数週間後にリンパ節もしくは脾臓を取り出しリンパ球を回収する。ヒトの治療に応用する場合は、その抗体をヒト型化する。
c)ヒトの抗体ファージライブラリーを動物細胞由来のsEPCRを抗原としてスクリーニングし、EPCRとAPCとの結合を阻害するファージを選択する。そのファージもしくはそのファージが感染した大腸菌に含まれる抗体のV領域遺伝子をPCRにより増幅する。その増幅された遺伝子を用いてヒト型化抗体を作製する。
2)遺伝子治療剤の場合を以下に記す。
EPCRをコードする遺伝子を内皮細胞のRNAからRT-PCRにより増幅させる。その遺伝子を内皮細胞では機能しないプロモーターの下流に逆向きに組み込む。もしくはEPCR遺伝子の発現を阻害するsiRNAをコードするcDNAをプロモーターの下流に組み込む。そのプロモーターと逆向きの遺伝子もしくはプロモーターとそのsiRNAをコードするcDNAを適切な遺伝子治療用の発現ベクターに組み込み、EPCRの発現を抑制する遺伝子治療剤を作製する。
EPCRをコードする遺伝子を内皮細胞のRNAからRT-PCRにより増幅させる。その遺伝子を内皮細胞では機能しないプロモーターの下流に逆向きに組み込む。もしくはEPCR遺伝子の発現を阻害するsiRNAをコードするcDNAをプロモーターの下流に組み込む。そのプロモーターと逆向きの遺伝子もしくはプロモーターとそのsiRNAをコードするcDNAを適切な遺伝子治療用の発現ベクターに組み込み、EPCRの発現を抑制する遺伝子治療剤を作製する。
3)阻害ペプチドの場合を以下に記す。
ペプチド発現ファージライブラリーを動物細胞由来のsEPCRを抗原としてスクリーニングし、EPCRとAPCとの結合を阻害するファージを選択する。そのファージもしくはそのファージが感染した大腸菌に含まれるペプチドの遺伝子の配列を解析する。その配列を持ったペプチドを合成する。
ペプチド発現ファージライブラリーを動物細胞由来のsEPCRを抗原としてスクリーニングし、EPCRとAPCとの結合を阻害するファージを選択する。そのファージもしくはそのファージが感染した大腸菌に含まれるペプチドの遺伝子の配列を解析する。その配列を持ったペプチドを合成する。
本願発明により、EPCRに対する機能阻害活性を有する物質を用いて従来奏功性に乏しかった悪性腫瘍の治療を行うことができる。
以下に実施例を挙げて本願発明を具体的に説明するが、本願発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
以下に実施例を挙げて本願発明を具体的に説明するが、本願発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
本願発明の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤の最良の実施態様は以下のとおりである。製剤の本態は抗EPCR抗体であり、これを常法により製剤化し抗体製剤とする。対象疾患は乳癌で、前記製剤は、患者の疾患の病態、体重等を勘案した医師の裁量による好ましい処方により投与される。
(モノクローナル抗体の作製)
EPCRの発現プラスミド(pEF-BOS-EPCR)(Fukudomeraら、The Journal of Biological Chemistry. 269:26486-26491)をrat 3Y1繊維芽細胞にリン酸Ca法(Grahamら、Virology. 52:456-467)により導入し、G418によりプラスミド導入細胞を選択した。その発現細胞(RE-1)を完全アジュバントと共に一匹のラット当たり5X107個を尾部に注入した。一週間後に鼡径部のリンパ節より細胞を採取し、マウスのSP2/0ミエローマ細胞(CRL1581,ATCC)とポリエチレングリコールと融合させた。そのハイブリドーマをHAT培地により選択した(Galfreら, Nature. 266:550-552)。その上清に於けるEPCR結合抗体の有無を調べる為に、EPCRを発現する293細胞(CRL1573,ATCC)がRE-1と同様に作製された。複数の融合細胞(SE-1)(1X105)と上清を1%BSA Hanks balanced salt solution(HBSS)中で室温で遮光して反応させた。洗浄後、FITCラベル抗ラット抗体を反応させフローサイトメーター,FACScan(Becton Dickinson)により解析した。その結果染色された上清を陽性とした。さらにそれらの細胞を限界希釈法により反応・解析を2サイクル行って、陽性細胞をクローニングした。その細胞をマウスの腹腔に投与、腹水を採取し、硫安沈殿とイオン交換クロマトグラフィーにより抗体を精製した。
EPCRの発現プラスミド(pEF-BOS-EPCR)(Fukudomeraら、The Journal of Biological Chemistry. 269:26486-26491)をrat 3Y1繊維芽細胞にリン酸Ca法(Grahamら、Virology. 52:456-467)により導入し、G418によりプラスミド導入細胞を選択した。その発現細胞(RE-1)を完全アジュバントと共に一匹のラット当たり5X107個を尾部に注入した。一週間後に鼡径部のリンパ節より細胞を採取し、マウスのSP2/0ミエローマ細胞(CRL1581,ATCC)とポリエチレングリコールと融合させた。そのハイブリドーマをHAT培地により選択した(Galfreら, Nature. 266:550-552)。その上清に於けるEPCR結合抗体の有無を調べる為に、EPCRを発現する293細胞(CRL1573,ATCC)がRE-1と同様に作製された。複数の融合細胞(SE-1)(1X105)と上清を1%BSA Hanks balanced salt solution(HBSS)中で室温で遮光して反応させた。洗浄後、FITCラベル抗ラット抗体を反応させフローサイトメーター,FACScan(Becton Dickinson)により解析した。その結果染色された上清を陽性とした。さらにそれらの細胞を限界希釈法により反応・解析を2サイクル行って、陽性細胞をクローニングした。その細胞をマウスの腹腔に投与、腹水を採取し、硫安沈殿とイオン交換クロマトグラフィーにより抗体を精製した。
(担癌マウスへの患部への抗体の投与)
乳癌細胞であるMDA231細胞(107個)をD-MEM(10%FCS)により10cm ディシュで培養した。その細胞をPBSにより洗浄し、その後、10mMEDTA/PBSを添加した。細胞をピペッティングによりはがし、チューブに回収し、1500回転の遠心を行った。上清を捨て、その細胞に抗体(200μg)を200μl PBSに縣濁した。投与された抗体は抗EPCR抗体であるが、RCR252はAPCとの結合を阻害するが、RCR92は阻害しない(Xiaofen Ye. et al., J.Biochemical and Biophysical Research Communication.vol.259,p.671-677,1999)。尚、コントロールとして抗体を含まないPBSのみで細胞を懸濁した。それを5週齡ヌードマウスの背部皮下に投与した。ヌードマウスは5匹使用した。その後、3日おきに抗体(200μg)を含む200μl PBSを悪性腫瘍部に3回投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。悪性腫瘍細胞を投与して21日目にヌードマウスに対して、腹腔内にネンブタール100μl投与して、死亡させた。そのマウスの背部皮下の悪性腫瘍を採取し、その重量を計測した。その結果を図1に示す。
乳癌細胞であるMDA231細胞(107個)をD-MEM(10%FCS)により10cm ディシュで培養した。その細胞をPBSにより洗浄し、その後、10mMEDTA/PBSを添加した。細胞をピペッティングによりはがし、チューブに回収し、1500回転の遠心を行った。上清を捨て、その細胞に抗体(200μg)を200μl PBSに縣濁した。投与された抗体は抗EPCR抗体であるが、RCR252はAPCとの結合を阻害するが、RCR92は阻害しない(Xiaofen Ye. et al., J.Biochemical and Biophysical Research Communication.vol.259,p.671-677,1999)。尚、コントロールとして抗体を含まないPBSのみで細胞を懸濁した。それを5週齡ヌードマウスの背部皮下に投与した。ヌードマウスは5匹使用した。その後、3日おきに抗体(200μg)を含む200μl PBSを悪性腫瘍部に3回投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。悪性腫瘍細胞を投与して21日目にヌードマウスに対して、腹腔内にネンブタール100μl投与して、死亡させた。そのマウスの背部皮下の悪性腫瘍を採取し、その重量を計測した。その結果を図1に示す。
(担癌マウスの腹腔内への抗体の投与)
抗体の腹腔内投与での実験を以下に示す。乳癌細胞であるMDA231細胞(107個)をD-MEM(10%FCS)により10cm ディシュで培養した。その細胞をPBSにより洗浄し、その後、10mMEDTA/PBSを添加した。細胞をピペッティングによりはがし、チューブに回収し、1500回転の遠心を行った。上清を捨て、その細胞を200μl PBSに縣濁した。その細胞を5週齡ヌードマウス3匹の背部皮下に投与した。同時に腹腔内に抗体(200μg)を含む200μl PBSを投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。その後、3日おきに抗体(200μg)を含む200μl PBSを腹腔内に4回投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。悪性腫瘍細胞を投与して21日目にヌードマウスに対して、腹腔内にネンブタール100μl投与して、死亡させた。そのマウスの背部皮下の悪性腫瘍を採取し、その重量を計測した。その結果を図2に示す。
抗体の腹腔内投与での実験を以下に示す。乳癌細胞であるMDA231細胞(107個)をD-MEM(10%FCS)により10cm ディシュで培養した。その細胞をPBSにより洗浄し、その後、10mMEDTA/PBSを添加した。細胞をピペッティングによりはがし、チューブに回収し、1500回転の遠心を行った。上清を捨て、その細胞を200μl PBSに縣濁した。その細胞を5週齡ヌードマウス3匹の背部皮下に投与した。同時に腹腔内に抗体(200μg)を含む200μl PBSを投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。その後、3日おきに抗体(200μg)を含む200μl PBSを腹腔内に4回投与した。また、対照として抗体を含まないPBSのみをマウスに投与した。悪性腫瘍細胞を投与して21日目にヌードマウスに対して、腹腔内にネンブタール100μl投与して、死亡させた。そのマウスの背部皮下の悪性腫瘍を採取し、その重量を計測した。その結果を図2に示す。
RCR252を投与されたマウスの悪性腫瘍は、RCR92もしくはPBSを投与されたマウスの悪性腫瘍に比べてその増殖が抑制されている事が示された。この事は悪性腫瘍の増殖にPCからAPCの変換が促進的に働いていることを意味している。APCの悪性腫瘍増殖に関与している知見として、血管新生に関わるゲラチナーゼの活性化をAPCが担っている事が記されている(Nguyen M. et al., J. Biol. Chem. vol275, p9095-9098,2000)。
Claims (4)
- 悪性腫瘍細胞上に存在する内皮細胞特異的プロテインCレセプター(Endothelial Protein C Receptor:以下、EPCRと称することがある)に対する機能阻害活性を有する物質を本態とする悪性腫瘍細胞増殖抑制剤。
- 前記悪性腫瘍細胞が乳癌細胞である請求項1記載の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤。
- 前記EPCRに対する機能阻害活性を有する物質が、抗EPCR抗体
、遺伝子発現EPCR阻害ベクター、及びEPCR阻害ペプチドより選択される、請求項1または請求項2記載の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤。 - 抗EPCR抗体を本態とする請求項3記載の悪性腫瘍細胞増殖抑制剤。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105349618A (zh) * | 2014-08-20 | 2016-02-24 | 中国科学院上海生命科学研究院 | 三阴性乳腺癌标记物及其在诊断和治疗中的应用 |
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GB2581174A (en) * | 2019-02-06 | 2020-08-12 | Univ Nottingham Trent | Antibodies against hEPCR |
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2003
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