JP2005034762A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】膜面積を増やした場合でも、洗浄性が低下することのない中空糸膜モジュールを提供すること。
【解決手段】ハウジングの内部に収容された中空糸膜の端部の少なくとも一方が開口状態を保持したまま、固定部材によりハウジングに固定された中空糸膜モジュールであって、
該固定部材の内部に、該ハウジングの側面方向に該固定部材を貫通する通路を有し、
該通路は、該ハウジング内の該中空糸膜の外表面と連通する空間に、該固定部材を貫通する分岐路を有する中空糸膜モジュール。
【選択図】図1

Description

本発明は、上水、下排水等の水処理に用いられ、特に上水の浄化に適した中空糸膜モジュールに関するものである。
膜モジュールを用いた水の濾過は、分離性能に優れ、コンパクトな装置構成で大量かつ連続的な処理ができることから、様々な用途で行われている。
膜モジュールには、精密濾過モジュールや限外濾過モジュール、逆浸透モジュールなどがあり、分離対象物質に合わせ適宜選定され使用されている。例えば、精密濾過モジュールは、10μm以下、特に1μm以下の微粒子や微生物を効率よく除去することができ、上水や下排水の浄化に多く用いられている。
精密濾過モジュールは、膜面積を増やし且つ取り扱いを容易にするため、中空糸膜を円筒状やスクリーン状に配置した中空糸膜モジュールや、平膜をプリーツ状に折り、円筒状に配置したプリーツ型膜モジュールや、平膜をスクリーン状に配置した平型膜モジュールとして用いられている。
中でも中空糸膜モジュールは、単位容積当りの膜面積を大きくすることができる。
中空糸精密濾過膜モジュールを用いて濾過を行うと、膜の微細孔により水中の懸濁物質や細菌類等が除去され、清澄な濾過水が得られる。しかしながら、長時間連続して濾過を行うと、微細孔が閉塞し濾過水量の低下や濾過圧力の上昇が起こる。
そこで、水中の膜面閉塞物質による膜モジュールの早期目詰まりを防止するために、例えば外圧式中空糸膜モジュールの場合、中空糸膜の内部から外部に処理水を逆通水する逆洗や、中空糸膜の外部に洗浄空気を供給し膜を揺動させるスクラビング洗浄や、それらを組み合わせた洗浄等を定期的に実施し、中空糸膜の外部に付着した膜面閉塞物質を剥離させることにより、濾過性能を回復させる操作が行われる。
中空糸膜モジュールは、上水の浄化において、処理量が1万m/dを超えるような比較的大規模な処理施設に用いる場合、膜面積を確保するため、多数の中空糸膜モジュールが使用される。しかし、中空糸膜モジュールの使用本数が増えると設置スペースや配管点数が増える問題があり、省スペース化やシステムの低コスト化のため中空糸膜モジュール一本あたりの膜面積増加が求められている。
中空糸膜モジュールは、中空糸膜本数を増やすことにより膜面積を増やすことができるが、中空糸膜をすし巻き状に集束配置して膜面積を増やすと、洗浄空気が中空糸膜束中心部に供給され難く、中空糸膜上に付着する堆積物による中空糸膜同士の固着が起こる問題があった。
上記問題を解決する方法として、シート状中空糸膜をジグザグに折り畳み、中空糸膜同士の固着一体化を防ぐ中空糸膜モジュールが知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、上述の中空糸膜モジュールにあっても、膜面積を増やし大型化した場合には中空糸膜束内部の洗浄性が低下する場合があった。
特開平5−261254号公報
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、膜面積を増やした場合でも、洗浄性が低下することのない中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
即ち本発明の要旨は、ハウジングの内部に収容された中空糸膜の端部の少なくとも一方が開口状態を保持したまま、固定部材によりハウジングに固定された中空糸膜モジュールであって、
該固定部材の内部に、該ハウジングの側面方向に該固定部材を貫通する通路を有し、
該通路は、該ハウジング内の該中空糸膜の外表面と連通する空間に、該固定部材を貫通する分岐路を有する中空糸膜モジュールにある。
本発明の中空糸膜モジュールは、固定部材の内部に、ハウジングの側面方向に固定部材を貫通する通路を有し、かつ中空糸膜の外表面と連通する空間に、固定部材を貫通する分岐路を有するため、膜面積を増やした場合でも、通路及び分岐路を通して気体及び液体を供給、排出することにより良好に洗浄することができ、ろ過差圧の上昇が少ない。
また、シート状中空糸膜をまとめて中空糸膜ブロックとすると、さらに洗浄性を良好にすることができる。
以下、図面を基に本発明について詳しく説明する。
図1は、本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面図である。
中空糸膜モジュール(1)は、シート状中空糸膜(2)、ハウジング(3)、固定部材(4)、(5)、集水キャップ(6)、液体及び気体を流すための通路(7)とから概略構成される。なお図1は、中空糸膜モジュール(1)端部の構造を図示するため、シート状中空糸膜(2)は一部のみを図示している。
シート状中空糸膜(2)は、その両端部が開口状態を保持したまま、固定部材(4)、(5)によりハウジング(3)に固定され、ハウジング(3)の両端部には集水キャップ(6)が装着されている。固定部材(4)の内部には、ハウジング(3)の側面方向に、固定部材(4)を貫通する通路(7)が形成されている。
通路(7)は、ハウジング(3)の中心軸に直交する断面において固定部材(4)の概略中央を通る一本の管状部材からなると、作成が容易で、かつ洗浄用の気体及び液体の通過がスムーズになるため好ましいが、この他に例えば三又状としたり、十字路状としたりすることもできる。また、通路(7)は直線状であってもよいし、曲がっていても良い。
通路(7)には、ハウジング(3)内の、シート状中空糸膜(2)の外表面に連通する空間、即ち濾過すべき液体が導入される空間に、固定部材(4)を貫通する分岐路が設けられている。
分岐路は、通路(7)の概略中央に位置する分岐路(9)と、その周囲に分岐路(10)を2本設けると、洗浄用の液体及び気体の供給と、洗浄排水の排出をスムーズに行うことができるため好ましい。
分岐路(9)、(10)は先端が封止された管状部材からなり、管状部材の側壁には開口部(11)が設けられている。
通路(7)の一方の端部には、原水及び気体の入口(12)、他方の端部には洗浄排水の出口(13)が形成され、ハウジング(3)を貫通している。また、ハウジングの上部の外周には排気口(14)が、集水キャップ(6)には処理水出口(15)が、それぞれ形成されている。
本発明の中空糸膜モジュール(1)を用いたろ過の一例を以下に示す。
洗浄排水の出口(13)を閉じ、排気口(14)を開けた状態で、原水及び気体の入口(12)から原水を供給する。原水は、通路(7)から分岐路(9)、(10)に流れ込み、開口部(11)を通して中空糸膜モジュール内部に入る。中空糸膜モジュール内部の空気が抜けてから排気口(14)を閉じるとろ過が開始され、中空糸膜モジュール上下部の処理水出口(15)から処理水が得られる。
一定時間ろ過した後、排気口(14)を開け、処理水を使用した逆洗を行い、さらに原水及び気体の入口(12)より洗浄空気を供給しスクラビング洗浄を行う。洗浄終了後は、洗浄排水の出口(13)を開けることにより、洗浄排水は開口部(11)を通して分岐管(9)、(10)から通路(7)に流れ込み、中空糸膜モジュールの外部に排出される。
本発明の中空糸膜モジュールは、液体及び気体の通路(7)が固定部材(4)の内部に形成されており、分岐路(9)、(10)により中空糸膜束の内側から洗浄空気を供給することにより、中空糸膜束全体に洗浄空気を供給することができるため洗浄性に優れる。
図2は、本発明の中空糸膜モジュールの液体及び気体通路の一例を示す断面図である。図3は、図2のA−A’面の、ハウジング中心軸に直交する方向の断面図である。図4は、図2のB−B’面の、図5は、図2のC−C’面の、同方向断面図である。
本発明の中空糸膜モジュールは、図3〜図5に示すように、一枚のシート状中空糸膜を、各々のシート面が平行となるように折り畳むか、又は図6に示すように複数のシート状中空糸膜のシート面が平行となるようにまとめて、一塊の中空糸膜ブロック(16)となるようにして、中空糸膜ブロック(16)を複数個、ハウジング(3)の内部に配置することが好ましい。
図3〜図6の例においては、中空糸膜束が4つの中空糸膜ブロック(16)に分割され、中空糸膜シート(2)のシート面が概略、ハウジングの外周から中心軸に向かう方向に配置されている。
このように配置されていると、分岐路(10)の開口部(11)から中空糸膜ブロックに向かって吐出された洗浄空気は各シート間に入りやすく、高い洗浄効果が得られる。
図2の例では、分岐路(9)には、ハウジングの中心軸方向に、開口部(11)が2列、分岐路(10)には開口部(11)が1列、それぞれ設けられている。
分岐路(9)は、A−A’面において、4個の開口部(11)が90°ピッチで設けられ、各開口部はそれぞれ4個の中空糸膜ブロック(16)に向いている。また、B−B’面においては、同様に4個の開口部(11)が90°ピッチで設けられ、各開口部はそれぞれ4個の中空糸膜ブロック(16)の間の隙間に向いている。
分岐路(10)は、C−C’面において、2個の開口部(11)が90°ピッチで設けられ、各開口部はそれぞれハウジング(3)の外側に向かって開口している。
通路(7)の概略中央に位置する分岐路(9)は、原水、洗浄空気、洗浄排水等の主な通路となり、通路(7)と同等の内径を有するのが好ましい。分岐路(9)の内径は、ハウジングのサイズに合わせて適宜選定すればよいが、小さすぎる場合には通水抵抗が大きくなる傾向にあり、一方大きすぎる場合には充填可能な中空糸膜の量が減少する傾向にあるので、10〜100mmが好ましく、15〜70mmがより好ましい。
分岐路(9)の開口部の径、ピッチ、個数、列数、列間隔、位置等は、ハウジング(3)のサイズ、中空糸膜ブロック(16)の数等に合わせて適宜選定することができる。
開口部(11)の径としては、径が小さすぎると原水や洗浄排水中の異物により閉塞する傾向にあり、大きすぎると洗浄空気の吐出速度が低下し洗浄性が低下する傾向にあるため、3〜50mmが好ましく、5〜20mmがより好ましい。
開口部(11)のピッチとしては、中空糸膜ブロック(16)に向けて開口部(11)が向くように中空糸膜ブロックの数に合わせて設ければよい。例えば中空糸膜ブロック(16)の数が4個の場合90°、8個の場合45°とすることが好ましい。
開口部(11)の個数に関しては、通路(7)の中央に位置する分岐路(9)の開口部(11)の面積と、分岐路(9)よりも外側に位置する分岐路(10)の開口部(11)の面積を合わせた開口部総面積が、通路(7)の内径断面積よりも小さすぎる場合には、液体や気体通過の際の抵抗が大きくなる傾向にあり、大きすぎる場合には洗浄空気の吐出速度が低下する傾向にあるため、開口部総面積/通路(7)の内径断面積=0.8〜1.5の範囲であることが好ましい。
分岐路(9)の開口部(11)の列数としては、開口部(11)の数に応じて設ければよいが、多すぎる場合には分岐路(9)が長くなり、少なすぎる場合には洗浄空気の出方が局所的になる傾向にあるため、2〜5列が好ましい。また、開口部(11)を複数列設ける場合には、ハウジング中心軸方向にみて、開口部(11)が列ごとに異なる位置となる千鳥配置となるようにすることが、洗浄空気を中空糸膜束全体により均一に供給することができるため好ましい。
分岐路(9)の開口部(11)の列間隔としては、広すぎる場合には分岐管が長くなり、狭すぎる場合には千鳥配置の効果が減少する傾向にあるため、10〜100mmが好ましく、10〜50mmがより好ましい。
分岐路(9)の開口部(11)の位置としては、最下列の開口部よりも下に位置する中空糸膜には洗浄空気が供給されにくいので、最下列の開口部の位置は固定部材(4)の上面から100mm以下であることが好ましく、50mm以下がより好ましい。
分岐路(10)は、原水よりも洗浄空気の通路としての意味合いが強く、分岐路(9)と比べて細いものでもよい。分岐路(10)の内径は、分岐路(9)の内径に合わせて適宜選定すればよいが、8〜80mmが好ましく、12〜56mmがより好ましい。
また、分岐路(10)の開口部(11)は、洗浄排水の通路としても利用されるため、開口部(11)の径としては、分岐路(9)と同様に径が小さすぎると原水や洗浄排水中の異物により閉塞する場合があり、大きすぎると洗浄空気の吐出速度が低下し洗浄性に影響する場合があるため、3〜40mmが好ましく、5〜32mmがより好ましい。
分岐路(10)の開口部(11)はハウジング(3)の外周方向に向けて設けられることが好ましい。開口部(11)を出た洗浄空気は、中空糸膜とハウジング間の間隙に積極的に供給され、ハウジング付近での濁質の抱きこみが防止される。
分岐路(10)の開口部(11)の数としては2〜3個が好ましく、列数としては一列が好ましい。ピッチとしては2個の場合45〜90°、3個の場合22.5〜45°を例示することができる。
分岐路(9)の開口部(11)は洗浄性への配慮から比較的高い位置に設けられ、洗浄排水の排出は最終的には分岐路(10)の開口部(11)を通して行われる。そこで、洗浄排水を中空糸膜モジュール内部に残留させないため、分岐路(10)の開口部の位置は低い位置に設けることが好ましく、固定部材(4)の上面から80mm以下であることが好ましく、40mm以下がより好ましい。
また、分岐管(9)、(10)のピッチについては、中空糸膜モジュールのサイズに合わせ適宜選定すればよい。
なお、分岐路(9)及び(10)の数は全部で3本でなくても良く、中空糸膜モジュールのサイズ、形状に合わせ適宜選定することができる。但し、中空糸膜モジュールの中心部に分岐路が配置されるよう奇数であることが好ましい。
通路(7)、分岐路(9)及び(10)は、管状部材を用いて形成することにより、容易に加工でき良好な洗浄効果を得ることができるが、管状部材を用いずに固定部材(4)の内部に液体及び気体通路となる空洞を形成したものでもよい。
本発明の中空糸膜モジュールは、排気口(14)は任意の位置に1個又は必要に応じ複数個設けることができるが、ハウジング中心軸方向から見て通路(7)に直交するように、ハウジング(3)の上部に2個設けることが好ましい。
また、管状部材により形成される通路(7)が、ハウジング(3)を貫通し一体化していると、通路(7)がリブの役割を果たし、固定部材(4)の補強効果を得ることができる。
本発明の中空糸膜モジュールに用いられる中空糸膜としては、その材質、孔径、空孔率、膜厚、外径等、特に制限無く使用することができる。例えば、中空糸膜の材質としては、ポリオレフィン、ポリスルフォン、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を使用することができる。
中空糸膜をシート状に加工するにあたって、編成する場合には、加工のし易さなどの点から、ポリエチレン、ポリプロピレン等の強伸度の高い材質のものが好適に用いられる。
また、水の濾過に疎水性の中空糸膜を用いる場合には、親水化処理して用いることもできる。
また、中空糸膜の孔径は0.001〜3μm、空孔率20〜95%、膜厚5〜500μm、外径20〜3000μmを例示することができる。
ハウジング(3)としては、その材質は各用途の要求性能に合わせ適宜選定し使用することができる。例えば、ポリオレフィン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキサイド、ABS、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、固定部材(4)、(5)との接着性が低い場合にはプライマー処理を施して使用することも可能である。
固定部材(4)、(5)としては、シート状中空糸膜(2)、ハウジング(3)、管状部材により形成された通路(7)との十分な接着強度を有し、各用途で求められる要求性能を満たすものを適宜選定して使用することができ、例えば、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリウレタン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することができる。中空糸膜の固定方法としては、熱可塑性樹脂を用いる場合は加熱溶融させ流し込む方法や、熱硬化性樹脂を用いる場合は、遠心力を使用する方法や自重で流し込む方法等、公知の方法を用いることができる。
なお、本発明の中空糸膜モジュールは、シート状中空糸膜(2)の両方の端部が別々の固定部材(4)、(5)で固定された中空糸膜モジュールを例示したが、一方の端部のみが一つの固定部材(4)で固定されたものであっても、両方の端部が一つの固定部材(4)で固定されたものであっても構わない。
以下、実施例を基に本発明について更に詳細に説明する。
「中空糸膜モジュールの作製」
中空糸膜として、親水化ポリエチレン多孔質中空糸膜(三菱レイヨン(株)製、公称孔径:0.1μm、内径:500μm、外径:770μm、材質:ポリエチレン)を用い、中空糸膜6本を一束として、折り返しながらカガリ糸で編み、シート状中空糸膜(2)を作製した(編み幅:1600mm、糸束数:900)。
このシート状中空糸膜(2)を図3〜図5のような状態に折り畳み、中空糸膜ブロック(16)を4個製作した。次いで、PVC(塩化ビニル樹脂)配管部材を使用し通路(7)を製作した(通路(7):内径-31mm、分岐路(9):内径-31mm、分岐路(9)開口部:径-10mm、ピッチ-90°、個数-4個、列数-2列(千鳥配置)、列間隔-20mm、最下列位置-固定部材から37mm、分岐路(10):内径-13mm、分岐路(10)開口部:径-10mm、ピッチ-90°、個数-2個、列数-1列、位置-固定部材から10mm)
PVC製ハウジング(2)の一方の端部に通路(7)を装着し、中空糸膜ブロック(16)をセットしたのち、ポッティング治具を装着した。次いで、固定部材「C4403/N4276」(日本ポリウレタン工業(株)製、二液硬化ポリウレタン樹脂、約3kg)を自重により注入し、シート状中空糸膜(2)をハウジングに固定した。固定部材(4)の硬化完了後に、もう一方の端部についても同様にして固定部材(5)の固定を行った。
固定部材(4)、(5)の硬化完了後に、両端面をカットすることにより中空糸膜を開口させ、次いでハウジング(3)の両端部に集水キャップ(6)を装着し図1に示すような構造の中空糸膜モジュールを作製した(膜面積-70m、直径-432mm、長さ-2,090mm)。
<比較例1>
実施例1と同様のシート状中空糸膜(4枚)を使用し、1つのすし巻き状の中空糸膜束を作製した。次いで、通路(7)を有さず、下部側面に原水及び気体入口を設けたハウジング(3)を使用した以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを作製した(膜面積-70m、直径-432mm、長さ-2,090mm)。
「中空糸膜モジュールの模擬液ろ過試験」
実施例1及び比較例1で作製した中空糸膜モジュールを使用し、模擬液ろ過試験を実施した。
模擬液ろ過試験は、模擬液としてカオリン懸濁液(濃度20mg/L)を使用した。ろ過試験は、ろ過60分(流量58L/min)→逆洗15秒(圧力200kPa)→スクラビング洗浄2分(エア量350NL/min)→洗浄排水排出2分→すすぎ1分(流量58L/min)を繰り返し100サイクル行い、試験終了後のろ過差圧上昇値を評価した。結果を表1に示した。ろ過試験の結果より、本発明の中空糸膜モジュールは、洗浄性に優れることが明らかである。
Figure 2005034762
本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面図である。 本発明の中空糸膜モジュールの液体及び気体通路の一例を示す断面図である。 図2のA−A’面における円周方向断面図である。 図2のB−B’面における円周方向断面図である。 図2のC−C’面における円周方向断面図である。 本発明の中空糸膜モジュールのシート状中空糸膜配置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 中空糸膜モジュール
2 シート状中空糸膜
3 ハウジング
4、5 固定部材
6 集水キャップ
7 通路
9、10 分岐路
11 開口部
12 原水及び気体の入口
13 洗浄排水の出口
14 排気口
15 処理水の出口
16 中空糸膜ブロック

Claims (5)

  1. ハウジングの内部に収容された中空糸膜の端部の少なくとも一方が開口状態を保持したまま、固定部材によりハウジングに固定された中空糸膜モジュールであって、
    該固定部材の内部に、該ハウジングの側面方向に該固定部材を貫通する通路を有し、
    該通路は、該ハウジング内の該中空糸膜の外表面と連通する空間に、該固定部材を貫通する分岐路を有する中空糸膜モジュール。
  2. 前記分岐路が、先端が閉塞された管状部材からなり、該管状部材の側壁に開口部が設けられてなる請求項1記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記通路が、前記ハウジングの中心軸に直交する断面において前記固定部材の概略中央を通る一本の管状部材からなり、該管状部材に前記分岐路が3本設けられてなる請求項1又は2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記中空糸膜は、一枚のシート状中空糸膜を、各々のシート面が平行となるように折り畳むか、又は複数のシート状中空糸膜のシート面が平行となるようにまとめられた中空糸膜ブロックからなり、該中空糸膜ブロックが複数個、前記ハウジング内に固定されてなる請求項1〜3に記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記シート状中空糸膜のシート面が、概略前記ハウジングの外周から中心軸に向かう方向に配されてなる請求項4に記載の中空糸膜モジュール。
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